JRA武蔵野S(G3)武豊クロフネの衝撃から20年。NHKマイルC(G1)からダート転向初戦「あの3歳馬」に注目

 11月13日(土)に東京競馬場で武蔵野S(G3)が行われる。

 今からちょうど20年前の2001年10月27日、東京競馬場ではスタンドからどよめきが起こっていた。歴史的名馬クロフネが衝撃の内容で武蔵野Sを勝利した日だ。永くに渡り競馬ファンに語り継がれているレースだ。

 アメリカで生産されて日本で調教を受けた、いわゆる「マル外」のクロフネは、3歳時に芝のNHKマイルC(G1)を制し、日本ダービー(G1)に挑戦するも5着と終わる。

 秋は神戸新聞杯(G2)から始動し3着となり、陣営は天皇賞秋(G1)に目標を定めていたが、当時あった外国産馬の出走枠の関係でまさかの除外となってしまう。「仕上げていたのに、レースを使わないのはもったいない」と武蔵野Sへの出走を決めた。

 クロフネにとって初のダート挑戦となった、このレース内容は衝撃だった。中団外目につけ、3コーナーでは3番手まで進出。鞍上の武豊騎手が軽く促すと、4コーナーを回った時にはすでに先頭。そこからはまさに独壇場だった。みるみる後続を引き離し、大差勝ちを収めたのだ。

 タイムは1分33秒3と初のダート戦で、いきなり当時の日本レコードを叩き出した。なお、この時計は同年のマイルCS(G1)から、わずかコンマ1秒遅いだけである。このレース後、ジャパンカップダート(G1)に挑み2戦連続大差でレコード勝ちを収め、クロフネが「伝説」となった事は言うまでもない。

 あれから約20年。デビューから芝路線を歩み、NHKマイルCにも駒を進め、クロフネと同じ武蔵野Sで初のダート戦を迎えようとする馬がいる。3歳馬のバスラットレオン(牡3、栗東・矢作芳人厩舎)だ。

 同馬は、2歳時に朝日杯FS(G1)で4着と早くから芝での才能を見せていた。3歳春にはニュージーランドT(G2)で5馬身差をつける圧勝でNHKマイルCへと駒を進めた。しかし、レースではスタート直後にまさかの落馬で競走中止に。3番人気と期待されていただけに、残念な結果となった。

 その後クロフネと同じく日本ダービーに挑戦するも15着と大敗。適性距離を考え、秋はマイル路線に戻すも二桁着順が続き、陣営は新たなプランとしてダート挑戦を試みた。

 もともとデビュー前には「のちのちはダートで使ってみたい」との声があった馬。ここでガラリ一変の競馬を見せることが出来るのか。芝での実績は十分だけに注目を集めそうだ。

 今年1月に老衰のため天国へ旅立ったクロフネ。ソダシ、カレンチャンなどG1馬も多数輩出し、名種牡馬となった。武蔵野Sを勝った年から節目の20年。バスラットレオンがクロフネのように水を得た魚になれば、ダート戦線が一気に活気づくはずだ。

(文=ハイキック熊田)

<著者プロフィール>
ウオッカ全盛期に競馬と出会い、そこからドハマり。10年かけて休日を利用して中央競馬の全ての競馬場を旅打ち達成。馬券は穴馬からの単勝・馬連で勝負。日々データ分析や情報収集を行う「馬券研究」三昧。女性扱いはからっきし下手だが、牝馬限定戦は得意?

日鉄、トヨタとの関係悪化を気にせず容赦ない値上げ…訴訟招いたトヨタの自業自得

 特許をめぐるトヨタ自動車日本製鉄の争いが場外乱戦に突入している。

 両社の争いが表面化したのは、日鉄が特許侵害を主張する中国・宝山鋼鉄の電磁鋼板を、トヨタ車に採用しているとしてトヨタに電動車の製造・販売停止と損害賠償を求めて提訴したこと。日本鉄鋼連盟の会長を務める日鉄の橋本英二社長が会長記者会見で「特許は知らなかったでは済まされない」と発言、これが報じられるとトヨタ側が「トップ同士で話がなかったのは残念」と、日鉄がいきなり提訴に踏み切ったことを批判。泥沼の争いに発展する様相だ。

 日鉄が11月2日に発表した連結業績予想によると、2022年3月期の純利益は5200億円と、新日本製鉄と住友金属工業が経営統合した12年度以降、過去最高益となる見通しとなった。前期まで2期連続赤字だった日鉄の業績が急回復した理由は、トヨタに鋼材の納入価格の値上げを認めさせたことが大きい。日鉄は、業績の足を引っ張ってきた主な原因がトヨタにあることを改めて実感、トヨタへの対決姿勢を崩さない日鉄を勢いづかせている。

トヨタの言い訳に日鉄は呆れ顔

 日鉄が最大の顧客であるトヨタを特許侵害で前触れなく提訴して世間を驚かせたのは、10月14日のこと。日鉄は、宝山鋼鉄が製造する電動車の部品に必要な電磁鋼板が、日鉄の特許を侵害していると主張。宝山鋼鉄の電磁鋼板を採用しているトヨタに対して、200億円の損害賠償と、宝山鋼鉄の電磁鋼板を搭載しているトヨタの電動車の製造・販売の差し止めを東京地裁に提訴した。

 これを受けてトヨタは「本来、材料メーカー同士で協議すべき事案」とした上で、宝山鋼鉄製電磁鋼板が「他社の特許侵害がないことを確認して契約した」と、トヨタ側に非はないとするステートメントを公表した。ここから非難合戦が繰り広げられている。

 鉄鋼連盟の記者会見で、トヨタを提訴後初めて公の場所に姿を現した日鉄の橋本社長は「社長として(特許侵害は)精査を重ねて合理的に判断した」と述べ、勝訴に向けて自信を示した。トヨタが宝山鋼鉄から特許侵害がないことを書面でも確認したとしている点についても「知らなかったではすまされない」と、トヨタの説明を真っ向から批判した。さらに、橋本社長は「トヨタを狙い撃ちにしたことではない」とし、特許を侵害しているとみられる価格の安い材料を購入する企業を牽制した。

 橋本社長の記者会見での発言が報じられると、トヨタ側は敏感に反応した。トヨタは定期的にオフレコの記者懇談会を実施しているが、急遽トヨタの長田准執行役員がオフレコを解いたかたちでオンライン懇談会を実施し、トヨタの豊田章男社長の意を汲むかたちで「(事前に)トップ同士で話がなかったのは残念」と、日鉄がいきなり提訴したことを批判した。さらに長田執行役員は、橋本社長が鉄鋼連盟の会長会見で電磁鋼板特許訴訟の問題を回答したことに対しても「あんなとこでやるのか」と苛立ちを示した。

 トヨタの豊田社長は日本自動車工業会(自工会)の会長を務めているが、日鉄の電磁鋼板提訴問題に加え、トヨタ系販売店での不正車検やパワハラによる社員の自殺など、相次いで不祥事が発覚していることから公の場に姿を現すことを控えており、自工会会長会見も中止している。ただ、日鉄の橋本社長が提訴するだけでなく、トヨタの対応を批判していることに我慢できず、長田執行役員を代役に立てて主張だけはしたかったようだ。

 しかし、長田執行役員が提訴を批判した内容を聞いた日鉄の幹部は呆れ顔だ。長田執行役員は、担当者が提訴を主張してもトップが「ノー」と言えば下も従うとして、提訴する前にトップ同士が対話するべきだったと主張した。これに対して日鉄のある幹部はいう。

「さすがパワハラで社員から自殺者が出る会社だ。トヨタのように社長の意に反したら粛清される会社とは(日鉄は)違う。社員の意見を重視するオープンな会社だ」

 日鉄では、今回の問題は「宝山鋼鉄の電磁鋼板を採用すればコストを抑えられると安易に考えたトヨタの調達部門のミス」(日鉄)とみる。日鉄からトヨタの調達部門に対して宝山鋼鉄の電磁鋼板が特許を侵害しているとの情報が事前に伝えられたにもかかわらず、「いいことしか耳に入れない豊田社長の逆鱗に触れることを恐れて、その事実を伝えていなかった可能性がある」と指摘する業界関係者もいる。

 またトヨタは、さまざまな国や地域から調達している部材のすべてに関して、特許を侵害していないかなどの調査を自前ですべてやるのは不可能と主張する。しかし、日鉄側が特許侵害を主張している電磁鋼板を「外部の専門家に依頼するなどして調査することはできたはず」との見方は強い。この点に関してトヨタの長田執行役員は「係争のなかで話すことなのでコメントできない」と回答しなかった。

確実に開くトヨタと日鉄の溝

 かつて「鉄の結束」と呼ばれる関係にあったトヨタと日鉄に溝が目立ちはじめたのは、日鉄の鋼材価格の値上げ要請を、トヨタが長年認めてこなかったことが原因だ。トヨタ向け鋼材価格は指標となることから、鉄鋼業界全体に波及、日鉄の収益力低下を招いた。

 この状況に危機感を抱いた橋本社長は背水の陣に打って出る。トヨタが鋼材価格の値上げを認めない最大の理由である需給バランスを改善するため、高炉の閉鎖による生産能力の削減を決断する。同時に、トヨタに対して強気の価格交渉を展開、要求する価格水準を認めない場合、鋼材の供給量を減らすことも示唆した。鋼材の供給量が減らされ、自動車生産に影響が及ぶことを避けるため、トヨタは鋼材価格の大幅値上げをしぶしぶのんだ。この頃からトヨタと日鉄は、水面下で相手を非難するなど、ギクシャクした関係になっていった。

 結果的に鋼材価格の値上げが奏功して日鉄の業績は前期の赤字から過去最高益とV字回復を遂げる見通しとなった。一方のトヨタの21年4~9月連結業績は、鋼板値上げなど原材料価格高騰の影響を受けたものの、収益性の高いSUVの販売が好調だったのに加え、円安の追い風もあって純利益が前年同期の約2.4倍となる1兆5244億円と過去最高となった。

 このため、日鉄は「まだまだ鋼材価格のマージンを引き上げる余地がある」とみており、21年度下期(10月~22年3月)の価格交渉でもトヨタとの関係悪化を気にせず強気の姿勢で値上げを求めていく方針だ。トヨタも海外鉄鋼メーカーなど、日鉄以外の鋼材の調達を増やすことなども視野に検討していく方針。両社の溝は確実に開く見込みで、今後の動向から目を離せない状況が続く。

(文=桜井遼/ジャーナリスト)

JRA【ジャパンC(G1)想定】オーソリティ電撃参戦!? コントレイル福永祐一VSシャフリヤール川田将雅など21頭【想定騎手入り】

 28日に東京競馬場で行われるジャパンC(G1)に、今年も計21頭が登録予定だ。

 これが引退レースとなる三冠馬コントレイルを筆頭に、今年の日本ダービー(G1)を制したシャフリヤール、2018年のダービー馬ワグネリアン、京都大賞典で約5年ぶりの勝利を飾ったマカヒキと、各世代からダービー馬が4頭が集う。さらにアルゼンチン共和国杯(G2)を連覇したオーソリティ、菊花賞と天皇賞春を勝ったワールドプレミア、2019年ジャパンCで2着のカレンブーケドール、古豪キセキなどが出走を予定している。

 外国馬は、愛・A.オブライエン厩舎のジャパンとブルーム、仏・G.ビエトリーニ厩舎のグランドグローリーの3頭が来日予定だ。フルゲートは18頭。想定馬は下記の通りとなる。

【日本馬】
アリストテレス 横山武史
ウインドジャマー 未定
オーソリティ 未定
カレンブーケドール 松山弘平
キセキ 和田竜二
ゴーフォザサミット 北村宏司
コントレイル 福永祐一
サンレイポケット 鮫島克駿
シャドウディーヴァ 横山典弘
シャフリヤール 川田将雅
マカヒキ 藤岡康太
ムイトオブリガード 柴田善臣
モズベッロ 池添謙一
ユーキャンスマイル 藤岡佑介
ユーバーレーベン M.デムーロ
ロードマイウェイ 未定
ワールドプレミア 岩田康誠
ワグネリアン 戸崎圭太

【外国馬】
グランドグローリー C.デムーロ
ジャパン R.ムーア
ブルーム 武豊
※五十音順

マルイも東急ハンズも閉店、遊びに行く埼玉県民が減少?「池袋衰退説」は本当か

 新宿、渋谷と並び、東京を代表する繁華街のひとつに数えられる「池袋」。そんな池袋では最近、名物施設が続々と閉店している。

 たとえば、今年8月29日には、西口のシンボルといわれ44年も営業してきた池袋マルイが惜しまれながら閉店した。翌月の9月20日にはサンシャイン60通りのセガ池袋GiGOが28年間の営業を終了。10月31日には、サンシャインシティに隣接する東急ハンズ池袋店が37年の歴史に幕を下した。

閉店ラッシュとコロナショックは無関係?

 コロナ禍以降、感染拡大や緊急事態宣言の影響で減収となり、閉店に追い込まれた店舗や商業ビルは数えきれない。しかし、前述した店舗の閉店理由は、ビルの老朽化による建て替えや定期借家契約の満了のため、などと説明されている。

「あくまでも予想ですが、池袋マルイは立地があまり良くなく、人ももともとそこまで入りはよくなかった。店じまいは経営合理化の一環だと思います。池袋の西口は、飲食店は多いですが、サンシャイン60側に大きく広がりのある東口ほどショッピング施設はありませんから、集客は難しかったのではないでしょうか。東急ハンズも、かつての大店舗主義から一変し、近年は『ハンズ ビー』など小回りの効く業態を増やしています。今回、池袋エリアで相次ぐ閉店は、各企業それぞれの経営方針に基づくもの、そしてビルの建て替えやテナント契約満了のタイミングが偶然にも重なってしまった結果なのだと思います」

 そう解説するのは、全国各地の市町村を訪ねる「まち探訪家」の鳴海侑氏。パンデミックは数ある理由のうちのひとつにすぎず、「感染拡大=閉店」と直結するわけではないと分析する。

 しかし、ネット上では池袋のランドマーク的施設の相次ぐ閉店を受け、「池袋は繁華街として衰退している」と指摘する声も少なくない。鳴海氏いわく「認知の問題で衰退はしていない」とのことだが、「認知の問題」とはどういう意味なのだろうか。

「池袋以外の都市でも、経営方針転換や業態自体の陳腐化で閉店する例は増えています。ただ、池袋のマルイやセガは大規模で歴史もあり、かつ閉店の時期が近かったので、特に話題になっただけのこと。『池袋の○○が閉店』というニュースを立て続けに目にしたために、『こんなに次々に店が閉まっていくなんて、池袋って衰退しているのかも』と捉えてしまう人が多くいたのではないでしょうか。閉店跡に何も店舗が入らなければ衰退と言えると思いますが、おそらくは新しくお店が入るでしょう。衰退というよりも『新陳代謝』と言ったほうが正しいと思います」(鳴海氏)

 池袋という街の「新陳代謝」は、コロナ禍以前から進んでいる。コロナショックと撤退のタイミングが重なったために、あたかも感染拡大により閉店する店が多いように見えたというわけだ。

「池袋は埼玉県民が集まる街」が変貌?

 また、池袋というと「埼玉県民が集まる場所」というイメージを持っている人も多いだろう。確かに池袋は、西武池袋線、東武東上線、JR埼京線、JR湘南新宿ライン、東京メトロ有楽町線、東京メトロ副都心線が乗り入れ、埼玉各地からのアクセスがしやすい。1980年代くらいから、池袋は埼玉県在住の若者が遊ぶ街として発展してきた。

 しかし、今、埼玉県民が県境を越えて池袋に訪れる機会が減少しているという。この現象に対しても「衰退している池袋より郊外のほうが魅力的なので、人が流れている」という見方があるが、池袋が衰退していないとなると、なぜ埼玉県民は池袋に行かなくなったのだろうか。

「確かに、埼玉県民が池袋に行く機会は減っていると思います。一方で、埼玉県でも東京に近いエリアは人口が増えているので、来街者はトータルでは変わりません。昔ならば埼玉県内のショッピング施設も少なかったですが、今は越谷レイクタウンをはじめとして、郊外にもショッピングモールが増えてきました。加えて、コロナ禍においては『近場なら感染対策的にも安心』という心理も手伝い、わざわざ池袋まで出る埼玉県民は減ったのかもしれません。

 今後気になるのは、テレワークが続いていくことです。埼玉県から東京に通勤していた人の中には通勤で池袋を通過する人も多く、定期券の圏内である池袋は気軽に立ち寄りやすい場所でした。それが、テレワークが始まって出社の機会が減ると定期券も持たなくなり、池袋へ行くためには交通費がかかるようになった。すると、より安く移動できる県内の繁華街で用事を済ませようと思うはずです。池袋の真価が問われるのは、むしろこれからでしょう」(同)

 コロナ禍が収まっても在宅勤務が続いていけば、客足はこれまで以上に減ってしまうことが予想される。アフターコロナの社会で高い交通費をかけてでも訪れたくなる街にするためには、新陳代謝を起こす必要があるのだ。

「今はどの繁華街でも、駅直結の商業施設が好まれる傾向があります。現在、池袋の駅に直結している商業施設というと、西武や東武といった百貨店がメインで、若者には少し敷居が高い。そのため、サンシャイン60通りを通って、遠くサンシャインシティまで足を延ばす人が多かったのです。しかし、今後駅ナカの施設や地下街に若者向けの敷居が低い店が増えていけば『遠くまで歩かなくてもいいよね』と、駅周辺で用事を済ませるようになり、池袋に行くハードルが少し下がるかもしれません」(同)

豊島区全体のイメージアップ戦略とは

 横浜を例にすると、15年ほど前までは駅からショッピング施設が少し離れており、広範囲を歩き回らないとすべての用事が終わらなかった。しかし、今や駅直結の施設で、買い物、食事、さらには映画などのレジャーまで楽しめる。同様に、池袋も駅を起点にすべてが完結する利便性の高い街に進化していくかもしれない。

「駅周辺がメインになっていくであろう流れは、駅ナカの百貨店内にニトリやユニクロといった量販店が出店してきていることからも感じられます」(同)

 西口やサンシャイン60通りで閉店が相次いでいる一方、駅周辺では、これまでに見かけなかったような店舗が店を構え始めた。街全体で、さまざまな新陳代謝が起きているのだ。

 さらに、新オープンといえば、ここ数年で新たな映画館や劇場が多く誕生していることも見逃せない。サンシャイン通り沿いには大型シネコン「TOHOシネマズ池袋」がオープンし、歌舞伎やミュージカルなど多種多様な演目に対応できる劇場「東京建物Brillia HALL」も登場した。反対側の西口に目を向けると、ドラマの舞台にもなった池袋西口公園が大幅にリニューアルされ、「野外劇場 グローバルリングシアター」が新設された。

「アート・カルチャー分野の発展に力を入れているのは、池袋を含んだ豊島区全体のイメージアップ戦略です。豊島区は2014年に23区内で唯一の『消滅可能性都市』として名前が挙がりました。それを契機に、さまざまな施策を立てており、そのうちのひとつに『豊島区国際アート・カルチャー都市構想』があります。映画館や劇場のオープンはその構想に沿ったものです」(同)

 豊島区の構想も踏まえると、マルイやセガ、東急ハンズの跡地にも、アートやカルチャーが楽しめる施設が入ってくるかもしれない。また、駅ナカの百貨店に進出し始めたような勢いのある量販店が進出する可能性もあるだろう。閉店した店の跡地にはどんなテナントが入り、どんな新陳代謝が起きるのか。池袋の今後に期待が高まる。

(文=鶉野珠子/清談社)

ファミマ、今秋買うのは要注意な5品…油多すぎ油そば、バター香らないグラタン

 2021年9月30日現在、国内にエリア・フランチャイズ店を含む1万6641店舗を展開するコンビニ業界大手のファミリーマート。

 今年10月19日から新ブランド「ファミマル」を展開するなど、新たな攻めの姿勢を見せている。コンビニ飯の水準が日々高まっている昨今、ファミマルの登場がコンビニ御三家の競争にどんな影響を及ぼすのか、その動向から目が離せない。

 そんなファミマは、ファミマルの前身である「お母さん食堂」時代から惣菜の美味しさに定評があり、リピーターを続出させていた。しかしなかには、「ちょっと残念かも……」と、首をかしげたくなる商品が少なからず存在するのも事実。そこで今回は、今秋“買うのは要注意なファミマ商品”を5つ選出した。ファミマを利用する際に、ぜひ参考にしてほしい。

ネギ油と黒マー油で仕上げた!焼豚炒飯/398円(税込、以下同)

「ネギ油と黒マー油で仕上げた!焼豚炒飯」は、以前からあるファミリーマートの定番商品だが、SNS上では「美味しくない」といった意見がたびたび見受けられる。

 実際に食べてみると、ネギ油の香ばしさはしっかりと食欲をそそるうえ、肉厚な焼き豚はがっつりとした満足感を与えてくれる。内容量は程よいボリュームで、綺麗に型取られた丸い盛り付けが町中華を彷彿とさせるのもかわいらしい。

 ただ、お米のもちもち感が少々強く、そこが不評の最たる理由ではないだろうか。炒飯といえば、パラパラとしたお米を想像している人が多いはず。そのため、イメージとのギャップがあり、口に合わないという意見が多く出ているのかもしれない。パラパラではなく、もちもちしたチャーハンが好みという方にはおすすめだ。

淡路島藻塩の国産鶏サラダチキン/258円

 数年前からダイエット食としてブームになったサラダチキンは、今ではどこのコンビニやスーパーでも見かける身近な存在となっている。ファミマの「淡路島藻塩の国産鶏サラダチキン」もそんな系統の商品なのだが、ネット上では「ぱさぱさ感が強い」という意見が散見される。

 実際に食べてみると、公式HPで「淡路島産の藻塩を使用したまろやかな塩味のサラダチキン」と謳われるように、塩気も尖ったものではなく、ふんわりと鶏肉の旨味や甘さを引き立てる塩梅に徹していて、味は好印象。

 だが、ネット上で指摘があったように、業界他社のサラダチキンに比べれば確かに少々ぱさぱさに感じる。とはいえ、それは他社製品と比べた場合であり、口から水分がなくなるほどでは決してなく、油分やしっとりさは確かに感じられる。サラダチキンにジューシー感を求めない人であれば、美味しいと感じるのではないだろうか。

かつお節香る! 和風油そば/498円

 最近はラーメン好きからも高い評価を得ることもある、お弁当コーナーに陳列されたコンビニラーメン。ファミマでも多くのラーメンが並んでいるが、「かつお節香る! 和風油そば」は、人を選ぶ商品かもしれない。

 この商品は、魚介ベースの和風油そばで、麺の上にはたっぷりのかつお節が乗せられており、これでもかというほど魚介の香りを感じることができる。ザク切りの玉ねぎも印象的で、シャキシャキとした食感と瑞々しさで味に飽きが来ないような料理になっている。

 しかし残念なことに、そんな玉ねぎの瑞々しさが消えてしまうほどに、この油そばはとにかく味が濃いのである。油の量もとても多く、混ぜてもスープのように油が底に溜まってしまうほどだ。濃いめの油そばが好きという人にはよいかもしれないが、胃もたれしやすい人は要注意だろう。

しっとりふんわりちぎりパン(牛カルビ&マヨ)/138円

 コンビニの惣菜パンといえばクオリティーも高く、種類も豊富なイメージを持つ人が多いだろう。ファミマの惣菜パンも、多くはネット上で高い評価を得ているが、「しっとりふんわりちぎりパン(牛カルビ&マヨ)」に関しては厳しい意見も多い。

 食べやすい“ちぎりパン”の上に、牛カルビフィリングとマヨネーズがトッピングされた商品なのだが、指摘が集まっているのは、この「牛カルビフィリング」の味だ。まるで牛肉を食べているような肉の旨味と、焼肉屋のようなカルビタレは確かに美味しい。しかし、それぞれの味の主張が強すぎるうえ、配合の香辛料が味の統率をなくしてしまっている印象を受けた。

 SNS上で「食べて1時間、珈琲で口をゆすいでも味が消えない」といった意見もあったが、確かに食後、しばらくその味が舌から離れなかった。ちぎりパン部分が非常に美味しいだけに、今後の改良に期待したい。

バターの香り広がる! 海老グラタン/438円

 寒い季節に食べたくなるのがグラタンやドリア。トロッとした熱々濃厚のクリームソースは、身体を芯から温めてくれるだろう。なかでも魚介系のものは重たくなりすぎないので人気も高いイメージが強いが、「バターの香り広がる! 海老グラタン」については、“残念”という意見が多く見受けられた。

 グラタンの中央には海老が6匹入っており、ぷりぷり感も申し分ない。だが、残念なのは、バターの香りがほとんどしないこと。「バターの香り広がる!」という商品名とのギャップが大きく、この点を残念とするのも理解できる。

 とはいえ、グラタン自体のクリーミーさは素晴らしく、魚介の味もしっかりと馴染んでいる。バターの香りに過度に期待しなければ、美味しく食べられる商品だろう。

 要注意なファミマ商品を5つ厳選したが、あくまで“要注意”というだけで、今回紹介した商品を美味しく食べられる方も少なくないだろう。今後は、新ブランドの「ファミマル」の登場で万人ウケする商品が増えることを期待し、立ち寄った際は新たな商品をぜひ手に取ってみてほしい。

(文=A4studio)

※情報は2021年11月1日現在のものです。

徳光和夫、AKB妊娠発言以外もセクハラ&女性蔑視発言の連続…放送倫理を逸脱

 フリーアナウンサー・徳光和夫が、ネット上で猛バッシングを浴びている。

 徳光は、10月30日にお笑いタレント・水道橋博士のYouTubeチャンネル「水道橋博士の異常な対談 ~Dr.Strangetalk~」で公開された「【徳光和夫Part4】水道橋博士がどうしても聞きたかった明石家さんまの話/「オジサンズ11」の打ち上げでウケまくった一言/紅白司会が幻となったワケ【フリーアナウンサー】」という動画に出演しており、大御所芸人・明石家さんまについて語るなかで「この間(さんまに)お目にかかったとき、本当に若々しかったですね。まだ、AKBの1人や2人は妊娠させられますよ」と、アイドルグループ・AKB48に対してのセクハラとも取れるコメントをしていたのだ。

 案の定、「あり得ない発言!」と批判が噴出し、AKBファンからは失望の声も。というのも、徳光は「AKB48選抜総選挙」の司会を務めた経験もあるからだ。11月8日までに、水道橋博士のYouTube動画から徳光の問題発言があった箇所は削除された。騒ぎに気づいたことにより対応したものとみられるが、現時点でも徳光や水道橋からはなんの説明もないままであり、炎上は続いている。

 ネット上には

「最初から編集でカットしなかったってことは、徳光だけじゃなくて水道橋もセクハラ発言に気づいてなかったわけ?」

などと、水道橋サイドへの厳しい意見もあるが、大多数が発言した張本人、徳光を批判している状況。

「アナウンサーなのに言って良いこと、悪いこともわからないのか」

「アナウンサーとしての在り方以前に、人間性の問題」

といった声のほか、

「そもそも徳光はなんか“良い人キャラ”で売ってるけど、実は“ヤバい発言”も多い」

という指摘も見られる。

藤田ニコルや女性店員にも

 徳光といえば、1980~2010年まで総合司会を担当した『24時間テレビ 愛は地球を救う』(日本テレビ系)やほかの番組でも、たびたび“感涙”する姿を見せてきたため、なんとなく“善人”のようなイメージがあるのだろう。しかし、そんな徳光の言動が問題視された例も少なくない。

 18年9月に放送された『有吉弘行のダレトク!?』(フジテレビ系)で“アルコールあり”の収録に参加した徳光は、視聴者から見ても酔っ払うほど飲酒した挙句、共演者のモデル・藤田ニコルに「可愛いね」と話しかけて肩に触れ、さらには彼女の顔に自分の手の甲を当てて撫でた。ネット上には、

「セクハラでしかない! 気持ち悪い!」

「にこるんの立場では、カメラが回ってる中で芸能界の大先輩にあんなことされても逃げられない。可哀想すぎる」

といった書き込みが相次いだ。

 また、19年6月放送の『路線バスで寄り道の旅』(テレビ朝日系)では、徳光がロケで共演者らと飲食店を訪れた際、女性店員について「愛嬌はあるけど、あまりキレイじゃないよね」と容姿を侮辱するようなコメントをし、

「番組協力してくれたお店の方に対して感謝こそすれ、失礼な発言をするって何!?」

「徳光のあれは無神経というか、性格が悪すぎない?」

などと批判が広がった。

 徳光は16年9月放送回では、同番組のレギュラー出演者のタレント・熊田曜子が育児中につき搾乳のために席を外すシーンで「チャイを飲んで待っててください」と伝えたのに対して、「母乳も飲みたかった」とつぶやく場面も。このような数々の発言を踏まえ、徳光は根本的に女性を軽んじているのではないかという厳しい意見も出ている。

「徳光は、みのもんた、小倉智昭といった大御所司会者よりも先輩で、テレビでも小倉のことを呼び捨てで呼ぶほど。タレントとしても和田アキ子やビートたけし、明石家さんまよりも先輩に当たり、“涙もろい善い人”キャラとは裏腹に、いわば今の芸能界でトップオブトップといえる存在。80歳という年齢もあり、今回の問題発言も含め世間から大目に見られてきた部分もあり、戦前生まれの徳光の固定概念が今さら変わるはずもない。

 過去の徳光の問題発言や行為は現在のテレビの放送倫理に照らし合わせれば明らかに逸脱していると思えるが、今回の件に関していえば、問題発言の部分をカットせずにそのまま動画を配信した水道橋博士サイドの責任も大きい」(テレビ局関係者)

 女性に対する発言で炎上を繰り返してきた徳光は、今回の件でも反省するつもりもないのだろうか。

(文=編集部)

甘デジで「99999発カンスト」炸裂の爆裂タイトル登場!? パチスロ『エヴァ 魂の共鳴』など激アツ新台情報を紹介!!

 今週を振り返ってみると、パチンコ・パチスロ共に大型タイトルが次々に始動。業界は明るい話題で盛り上がっていました。

 パチンコでは、P機屈指の爆速マシンに続く激アツ新台『超韋駄天BLACK』が適合したというビッグニュースが大きな話題に。詳細は明かされていませんが、「STタイプで登場?」「主流のALL1500発スペック?」「もしかしてライトミドル?」など、その仕上がりを予測する声が続出している状況です。

 また、独自の路線で個性的なマシンを生み出しているメーカーA-gonは、最新台『P GOGOピラミッド危機一発4500』のティザーPVを公開。無数の釘と玉の動きが楽しめた『CR GoGoピラミッド』の後継機が始動しました。詳細については続報が待たれる状況ですが、アナログファンが唸るゲーム性であることは間違いないでしょう。

 そして、パチスロ分野ではサミーが誇る人気タイトル最新作『パチスロディスクアップ2』、『パチスロアラジンAクラシック』の2機種が、1月に同時リリースされると発表されました。

【注目記事】

■パチンコ話題のホールで「10万円実戦」…自称「ボッタくり」は本当か!?

■パチンコ「5万発」射程の最高峰100%STマシンが降臨…激アツ新台入替を振り返る

『パチスロディスクアップ2』に関しては、お馴染みの技術介入要素が更に進化。全リールビタ押しが要求される「極・技術介入」や、異色BB中のゲーム数上乗せ抽選など新たな要素が加えられています。より一層目押し力が光るゲーム性で、好反響を得られそうです。

 一方の『パチスロアラジンAクラシック』も、絶大な人気を誇っていた過去作を踏襲した激アツ仕様。1Gあたり純増約2.9枚のATを搭載し、50枚あたりのベースが32.2Gとなる6.2号機としてリリースされます。

 お馴染みのAT「アラジンチャンス(AC)」は健在で、「約90%ループの状態ロング」のほかSAC、裏ACといった爆裂フラグが満載。また有利区間終了後には「引き戻し率50%」の激アツ要素も存在しており、期待感が持続するゲーム性に仕上がっています。

 このように魅力的な新機種が一挙に名乗りをあげている状況ですが、注目すべきマシンはこれだけではありません。先述した大型タイトルに負けず劣らずの超大物たちがデビューに向けて動き出しているのです。

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・『PA緋弾のアリア ~緋弾覚醒編~FWC』(藤商事)

・『Pコードギアス 反逆のルルーシュbA』(ビスティ)

・『S新世紀エヴァンゲリオン 魂の共鳴N jG』(ジェイビー)
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 藤商事からは、人気シリーズからパチンコ新台『PA緋弾のアリア ~緋弾覚醒編~FWC』がノミネート。以前に登場した『P緋弾のアリア~緋弾覚醒編~』の甘デジタイプかと思われます。

 前作はSTとストック特化という2つの連チャンモードで出玉を獲得する斬新なゲーム性でした。高い継続率と出玉性能によって、ライトミドルながら「99999発カンスト」の実戦報告も飛び出した話題作です。新スペックとなる今作の仕上がりにも、期待が高まりますね。

 そしてもう一つのパチンコ新台『Pコードギアス 反逆のルルーシュbA』(ビスティ)にも注目です。同タイトルでミドル・ライトミドルスペックが登場していることから「ライトor甘デジでは?」という声も浮上。新スペックでも90%オーバーの継続率を誇るRUSHを楽しめるのか。詳細が気になるマシンです。

 また、同じSANKYO系列のパチスロ新台『S新世紀エヴァンゲリオン 魂の共鳴N jG』(ジェイビー)も、ファンから熱い視線が注がれているマシン。関係者の間では「6.2号機のAT仕様?」といった噂も囁かれていますが、実際はどうなのでしょうか。正式な発表が待ち遠しいですね。

 今回はパチンコ2機種・パチスロ1機種の計3タイトルを取り上げさせていただきました。それぞれ詳細が分かり次第、各機種の情報を当サイトにて紹介させていただきます。

(文=HIRA.777)

<著者プロフィール>

 飲食店やホテルマン、営業など幅広い職種にチャレンジ。どれも長続きせずにいたが、趣味であったパチンコ関連業界へ就職し現在に至る。今では自身の体験談や、業界関係者から入手した情報などを元に記事を作成中。パチスロ4号機にハマっていたいわゆる「北斗世代」で、長きに亘り活躍するシリーズの動向に注目している。主に検定通過情報や、動画レビュー記事を担当。動画は大量出玉を実現した内容を好んで紹介している。

JRAエリザベス女王杯(G1)時を超え、矢作厩舎ブリーダーズC制覇へ続く伝説の一戦。2018年リスグラシュー【観戦記】

 ラヴズオンリーユーマルシュロレーヌが、アメリカ競馬の最高峰ブリーダーズCフィリー&メアターフ(G1)とブリーダーズCディスタフ(G1)を勝利し、日本競馬史に残る快挙を達成した。その偉業を成し遂げた矢作芳人調教師と厩舎スタッフ、そして川田将雅騎手とO.マーフィー騎手を心から讃えたい。

 それにしても矢作厩舎の勢いは凄まじい。昨年はコントレイルで無敗のクラシック三冠を達成するなど、とにかくビッグレースに強い。海外のG1レースもこれで5勝となっており、次はまだ日本調教馬が勝利していない凱旋門賞(G1)制覇を目指してほしいところだ。

 これまでの矢作厩舎を見ていると、調子を落とした馬を立て直すことや、管理馬の新たな適性や可能性を見出すことに長けている印象がある。それはまさに矢作調教師の相馬眼、そして厩舎力そのものといっていいだろう。

 特にラヴズオンリーユーのブリーダーズCフィリー&メアターフ制覇に大きく影響したと思われるのが、2018年にエリザベス女王杯(G1)を制したリスグラシューだ。

 リスグラシューはノーザンファームで生産され、キャロットファームで総額3000万円とお手頃価格で募集された馬。父はハーツクライで、デビュー前から評判の素質馬であった。

 前年で敗退したエリザベス女王杯(G1)を目指し、鞍上に初騎乗ながら外国人トップジョッキーのJ.モレイラ騎手を確保。モレイラはJRAでの累計成績が驚異的で、なんと勝率は32.9%、連対率49.6%、複勝率59.9%という破格の実績を誇っていた。

 しかし、リスグラシューは前年のエリザベス女王杯は過去最低着順の8着に敗退しており、誰もがモレイラをもってしても勝つことに疑問を感じていたのである。

 さらにこの年のエリザベス女王杯は、前年の覇者モズカッチャン、C.ルメール騎手が騎乗する3歳馬ノームコア、レッドジェノヴァ、クロコスミア、カンタービレなど強敵が揃っていたこともあり、リスグラシューは3番人気の評価となっていた。

 レースは逃げ宣言のクロコスミアがマイペースで飛ばし、前半1000mは61秒4と落ち着いた流れになる。リスグラシューは中団から後方よりに位置し、ちょうどモズカッチャンをマークする絶好の位置を確保。バックストレッチの坂に入っても各馬は動かず、有力馬もじっと直線を待つような位置取りだった。

 そして4コーナーを回ったところで有力馬が一気に動き出す。しかし余裕をもって4コーナーを回ったクロコスミアも余力を残しており、直線半ばまで先頭を譲らない。そんな時、馬場の4分どころを一気に抜けてきたのがリスグラシューだった。

 モレイラの剛腕に導かれ、上がり最速の豪脚を繰り出すと、残り50mあたりで先頭に立ち、そのまま後続も寄せ付けずフィニッシュ。初G1制覇を成し遂げたのだ。まさに会心の騎乗であっただろう。レース後のモレイラは何度も手を握りしめ、勝利を噛み締めているようにも思えた。

 誰もが感じていた距離の不安をものともせず、初G1制覇を成し遂げた。多くのファンやマスコミは「モレイラマジック!」と鞍上を讃えたが、やはり矢作厩舎の力によるところが大きいだろう。

 その後の同馬の活躍は皆様もご存じの通り。翌年には宝塚記念(G1)、オーストラリアのコックスプレート(G1)を連勝、そして暮れの有馬記念(G1)では、牝馬として史上初めて春秋グランプリ制覇の偉業も成し遂げた。特に有馬記念は2着サートゥルナーリアに0.8秒もの差、そしてアーモンドアイとの女王対決を制する完璧な勝利であった。

 4歳10月まであと一歩足りないシルバーコレクターであったリスグラシューが、なぜいきなり覚醒を見せたのか。それはやはり矢作調教師の指導力、そして矢作厩舎のチームワークによるものだろう。

 エリザベス女王杯前は「マイルの方が実績があるのだからマイルCSへ向かうべき」といった声もあったが、矢作調教師は同馬の可能性を見出してエリザベス女王杯に挑戦させ、見事大輪の花を咲かせた。そしてこの勝利が翌年の宝塚記念~コックスプレート~有馬記念のG1レース3連勝という偉業に繋がっていくのである。

 そしてその経験は、そのままラヴズオンリーユーにも活かされているはずだ。

 ラヴズオンリーユーもデビューから4連勝でオークスを制したが、その後1年以上未勝利が続き、限界説も浮上していたほど。しかし矢作厩舎のスタッフは同馬を立て直すと、今年は2月の京都記念(G2)で復活の勝利を果たし、4月には香港のクイーンエリザベス2世カップ(G1)を勝利。そして11月にはブリーダーズCフィリー&メアターフを勝利したのだ。

 これらはすべてリスグラシューの活躍に通じるものがあり、やはりリスグラシューの経験があったからこそラヴズオンリーユーの復活があったと思える。

 今週のエリザベス女王杯には秋華賞(G1)を勝利したアカイトリノムスメ、大阪杯(G1)を勝利したレイパパレの2強対決に注目が集まっているが、3番手以降はかなりの混戦模様。その中には、ラヴズオンリーユーの親戚でもあるテルツェットや、リスグラシューの背中を知る武豊騎手鞍上のデゼルなどが出走する。

 もしかしたらリスグラシューのように、このエリザベス女王杯を境に一変するような馬が出てくるかもしれない。そんな瞬間に出会えることを期待し、レースを見守りたい。

(文=仙谷コウタ)

<著者プロフィール>
初競馬は父親に連れていかれた大井競馬。学生時代から東京競馬場に通い、最初に的中させた重賞はセンゴクシルバーが勝ったダイヤモンドS(G3)。卒業後は出版社のアルバイトを経て競馬雑誌の編集、編集長も歴任。その後テレビやラジオの競馬番組制作にも携わり、多くの人脈を構築する。今はフリーで活動する傍ら、雑誌時代の分析力と人脈を活かし独自の視点でレースの分析を行っている。座右の銘は「万馬券以外は元返し」。

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 今回は、前回に引き続き、「KPE(現コナミアミューズメント)」編第二弾だ。

 初代マジハロで一躍注目を集めたKPE。その後しばらくの間はヒット作に恵まれなかったが、2008年リリースの初代『悪魔城ドラキュラ』の登場でふたたび脚光を浴びる。

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 人気アクションゲームをタイアップした本機は、2種類のボーナス(BIG約260枚,REG約45枚)とART「バトルゾーン」で出玉を伸ばしていくタイプ。

 ボーナス終了後に必ず突入するRT「チャンスゾーン」がART突入のカギを握っており、ボーナス成立時にARTに当選していなかった場合は、自力での当選を目指すゲーム性となっている。

 自力でのART当選は、予め定められた規定G数を消化すれば成功となるのだが、その規定G数は通常時に獲得できる「十字架」の個数に応じて変動。ART突入確定の6個を除けば、0個が最もアツく、それ以外は多いほど優遇=短い規定G数が選択される仕組みだ。なお、RTは3択チェリー入賞で終了となるため、このチェリーを自力で外していく必要がある。

 ART「バトルゾーン」は1セット30G、純増約1.1枚の継続ループタイプで、その最大ループ率は驚異の99%を誇る(最低でも66%ループ)。ただし、このARTは「継続抽選に漏れた時」「パンク役(チェリー)の入賞」のほか、「ボーナス成立時」でも終了となるため、一般的なループ型ARTほどの破壊力はない。

 とはいえ、99%継続の振り分けは設定1でも約20%、設定5なら約33%、設定6であれば88%ループ以上の選択率は70%オーバーと、全体的に高ループが選ばれやすい仕様なのだ。

 またART終了後は「リベンジモード」というRTへ突入し、ここで1/20を引くとふたたび「チャンスゾーン」へ移行するのだが、この間に再度ARTを射止めることができれば、前回の継続率を引き継いだままARTを消化することができるため、首尾よくいけば一撃大量出玉も狙えたのである。

 一方、演出面はBIG中に流れるBGM「trezire de spirit」が大好評で、今なお語り継がれる名曲のひとつ。現在もさまざまなな動画共有サービス等で視聴することができ、特にYouTube内にアップされている動画は再生回数約98万回を記録している(11/10現在)。コメント欄には「やはり神曲!」「パチスロの曲で終わらせるにはあまりにも惜しい曲」といった絶賛の声があがっており、発売から10年以上経った今もなお、本機を懐かしむ声は非常に多い。