国分太一の降板会見で「フジの大失敗」を教訓にした日テレが恐れる“特大ブーメラン”の正体 – News&Analysis

日本テレビは6月20日、TOKIOの国分太一氏にコンプライアンス(法令順守)上の問題行為が複数あったとして、人気番組「ザ!鉄腕!DASH!!」からの降板を発表、緊急会見を開いた。タレントとテレビ局が関連する問題といえば、年初から世間を大きく騒がせた「中居・フジテレビ問題」が記憶に新しい。フジテレビは初動を誤り、スポンサーの大量撤退を招く事態となった。先日の日テレ会見は、フジを反面教師にすることができたのか?今回の会見の反省点とは――。

「説得力のある人」がコッソリやっている第一印象で得する裏ワザ – グラフィックニュース

ビジネス、経済、経営、マネジメント、スキルアップ、キャリア、マネーなど、ビジネスパーソンに役立つ情報をイラストや視覚でわかりやすくお伝えする「グラフィックニュース」。今回は、仕事で「神コメント」を放てる人のシンプルな作法について解説します。

【「いろいろちょうどいい」国立大!?】埼玉大学に通う学生に聞いた「本音で一言!」 – 大学図鑑!2026 有名大学82校のすべてがわかる!

25年以上多くの読者に選ばれ続けてきた大学案内『大学図鑑!』が今年もパワーアップして発売された。現役生・OB・OGら5000人超のナマの声によってつくられた本書は他の大学選びのひとつの手段として選ばれている。本記事では最新版である『大学図鑑!2026』の出版を記念して、内容の一部を抜粋し再編集してお届けする。(本記事は2025年1月時点に執筆した『大学図鑑!2026』をもとにしています)

社内表彰された敏腕サラリーマンが詐欺容疑で逮捕!裁判所も同情した「会社のための犯行」とは? – ニュースな本

真面目なエリートサラリーマンが、会社のためにと悪事に手を染めて逮捕され、お先真っ暗に……。「近畿日本ツーリスト」と「かっぱ寿司」という、誰もが知る大企業の社員が犯してしまった、実際の犯罪について紹介しよう。次に逮捕されるのは、真面目なアナタかもしれない!?※本稿は日本経済新聞「揺れた天秤」取材班『まさか私がクビですか?なぜか裁判沙汰になった人たちの告白』(日本経済新聞出版)の一部を抜粋・編集したものです。

【精神科医が教える】完璧主義に疲れたあなたへ…心が軽くなる新習慣 – 精神科医Tomyが教える 1秒で不安が吹き飛ぶ言葉

期間限定! 今なら楽天スーパーDEALポイント10倍! フジテレビ系『ノンストップ!』、TOKYO MX『田村淳の訊きたい放題』に著者出演で話題沸騰! 誰しも悩みや不安は尽きないもの。寝る前にイヤなことを思い出して、眠れなくなるなんてことも……。そんなときの助けになるのが、『精神科医Tomyが教える 心の荷物の手放し方』(ダイヤモンド社)など、33万部突破シリーズの原点となった『精神科医Tomyが教える 1秒で不安が吹き飛ぶ言葉』(ダイヤモンド社)だ。ゲイのカミングアウト、パートナーとの死別、うつ病の発症……苦しんだ末にたどり着いた、自分らしさに裏づけられた説得力ある言葉。心が落ち込んだとき、そっと優しい言葉を授けてくれる“言葉の精神安定剤”で、気分はスッキリ、今日一日がラクになる!

「国分太一の排除」とダンマリ会見では逃げきれない!フジの亡霊に怯える日テレの「重大な死角」 – 「超一流」の流儀

元TOKIOの国分太一氏にコンプライアンス上の問題行為があったとして、日本テレビが6月20日に記者会見を開いた。背景には、不祥事対応に失敗したフジテレビの二の舞いを避ける狙いがあったとみられる。だが、「国分切り」で逃げ切りを図る日テレには、重大な死角があると言わざるを得ない。

POLA×「美的」の成功実績から見る、「Instagramマガジンパッケージ」の効果

POLAと雑誌「美的」(小学館)は、出版社のコンテンツ力とSNS拡散力を備えた新しいInstagram広告商品「Instagramマガジンパッケージ」を活用し、大きなブランドリフト効果を実証しました。この広告商品は電通デジタルと電通が Facebook Japanと提携・開発した独自の商品です。POLA×「美的」の活用事例をもとに「Instagramマガジンパッケージ」の特長と効果的な活用方法について、担当者3人に聞きました。

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(左から)電通 平林真果氏、電通デジタル 藤井七南氏、電通デジタル 土屋美空氏
※この記事は「KNOWLEDGE CHARGE」の記事を編集したものです。
出版社の制作力とSNSの拡散力を兼ね備えた 今注目の「Instagramマガジンパッケージ」とは  
POLA×『美的』の活用実績から見る 「Instagramマガジンパッケージ」を効果的に活用する3つのポイントとは

 

出版社の制作力とSNSの拡散力を兼ね備えた「Instagramマガジンパッケージ」

──まずは「Instagramマガジンパッケージ」の概要について教えてください。

土屋:「Instagramマガジンパッケージ」とは、電通デジタルのソーシャルプラットフォーム部と電通の出版ビジネス・プロデュース局が2023年に立ち上げた横断組織「ソーシャルコンテンツプランニングユニット(SCPU)」が開発した広告商品です。Facebook Japanと提携し、実現しました。

「Instagramマガジンパッケージ」は、出版社のコンテンツ制作力や編集力を生かして作られた高品質なクリエイティブを広告に活用する商品で、Instagramのカルーセルフォーマットを使用して制作します。カルーセルフォーマットでは、1投稿につき最大10枚の画像を投稿できますが、画像を左右にスワイプする動作を雑誌閲覧に見立てて、「マガジン」と名づけました。そこに運用型広告もセットにしてパッケージ化しています。

「Instagramマガジンパッケージ」では、出版社が制作したクリエイティブを出版社のInstagramアカウントから「タイアップ投稿」として投稿します。その後、そのクリエイティブをクライアント企業のInstagramアカウントから「パートナーシップ広告」として配信します。これにより、1つのクリエイティブを使って出版社アカウントのフォロワーに加え、ターゲティングした幅広いユーザーに向けて広告をブーストすることができます。

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土屋美空(電通デジタル プラットフォーム部門 ソーシャルプラットフォーム部 Metaグループ)

平林:「Instagramマガジンパッケージ」は運用が一番のポイントです。課題に応じた媒体選定などの与件整理は電通の出版ビジネス・プロデュース局が担当します。クリエイティブ・コンテンツの内容は出版社の編集部に考えていただき、広告配信・運用に関しては電通デジタルが最適なプランニングを検討・提案する、という役割分担になっています。

購買意向が2倍以上!POLA×「美的」の活用実績

──POLAが「Instagramマガジンパッケージ」を活用した背景を教えてください。

平林:POLAは、以前から「美的」に出稿しているクライアント企業です。今回は「美的」の本誌とウェブにタイアップ記事を実施する予定でしたが、「せっかくなら、SNSでリーチを広げたい」というご要望があったので、「Instagramマガジンパッケージ」を提案しました。

──実施した施策の内容はどのようなものだったのでしょうか?

平林:まずは「美的」のInstagramアカウントで「タイアップ広告」を投稿し、その投稿をPOLAの「パートナーシップ広告」として運用するという流れで進めました。

広告のクリエイティブは、「美的」本誌に掲載したタイアップ記事をInstagram用に作り替えたものをベースにしました。さらに、追加で「美的」編集部が運営する「美的クラブ」という読者コミュニティのメンバーにアンケートつきのサンプリングを実施し、その結果も反映させた内容になっています。また、「美的クラブ」のユーザー投稿も併せて紹介することで、立体的な商品紹介になるように制作しました。

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「美的」が制作した、本誌のタイアップ広告をもとにした広告クリエイティブ
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「美的」の読者コミュニティ「美的クラブ」メンバーのアンケートも掲載

効果検証を行った結果、非接触者に比べ、純広告と「Instagramマガジンパッケージ」の「パートナーシップ広告」の両方に接触した人の購入意向が非接触者の2倍以上(+21.0pt.) と、非常に高い効果を得ることができました。

データクリーンルームを使い、詳細なブランドリフト効果の検証を実施

──効果検証はどのような形で行いましたか?

平林:Metaのデータクリーンルーム※であるMeta Advanced Analytics(MetaAA)を活用し、効果検証を行いました。今回の施策の目的は、広告接触者の購入意向を向上させることと、態度変容の詳細を知ることでした。MetaAAでは、Instagramの運用データとブランド認知などのアスキング調査データをマッチングさせることで、リフトの詳細を確認することができます。今回のデータ分析では同時期に実施していたPOLAのInstagramで行った通常広告(純広告)と比較し、

  • 「Instagramマガジンパッケージ」の「パートナーシップ広告」だけに接触した人
  • 純広告だけに接触した人
  • 両方に接触した人
  • どちらにも接触していない人

の4つの条件でどのくらいリフトが出ているかを確認しました。

※データクリーンルームとは、個人情報を特定せずに企業がデータ統合や分析を行える分析環境。これを活用することで、生活者の許諾を得たうえで、メディアへの接触、オフラインでの来店・購買などのデータをひもづけることができ、リアルな効果検証が可能になる。


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効果検証分析の結果、純広告と「Instagramマガジンパッケージ」の「パートナーシップ広告」の両方に接触した人において、認知、理解、購入の幅広いフェーズで15~20ポイント増という、極めて高い効果が見られました。企業視点・第三者視点両者からのアプローチが効果的と考えられ、今後は、他のクライアント企業にもこの組み合わせの配信をおすすめしていきたいと思っています。

藤井:リフトの有無を知りたい程度であれば、BLS(ブランドリフトサーベイ)でもいいのではないかと思われるかもしれません。BLSと比較するとMetaAAで実施するアスキング調査は、BLSで実施するような定型化された設問だけでなく、非常に柔軟に設問設計ができるため、設計次第ではユーザーのアフィニティ(好意)をはじめとした、より詳細な項目を調査できる点が強みです。また、広告への接触/非接触/重複接触といった複数の条件での効果検証ができるのもMetaAAの特長です。今回の事例はまさにMetaAAの特性を生かした調査結果だと言えます。

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藤井七南(電通デジタル プラットフォーム部門 ソーシャルプラットフォーム部 Metaグループ)

「Instagramマガジンパッケージ」の4つの特長

──今回の事例を踏まえて、「Instagramマガジンパッケージ」の特長を教えてください。

平林:1つ目は、出版社の企画制作力を生かしたクリエイティブ制作が可能という点です。出版社はユーザーの深いインサイトを把握しており、心を捉えるクリエイティブを制作する能力が卓越しています。本座組には2025年1月現在、約70のメディアが参画しており、豊富なバリエーションから与件・ターゲットに最適なメディアをプランニングできることも大きな強みです。また、今回は「美的」の読者コミュニティ「美的クラブ」を活用しました。出版社はこういった広告制作において有効なリソースを豊富に所有しています。これらを活用できる点は大きなメリットです。

2つ目は、その出版社の企画制作力を生かしたクリエイティブを、出版社アカウントから発信できることです。それにより、信頼できる第三者推奨感を醸成できます。通常、広告とはクライアント企業自身の視点から配信するものですが、この「Instagramマガジンパッケージ」では、出版社という第三者の視点からの広告配信を行います。今回の事例も、「美的」のような“その道のプロ”が、第三者的なポジションで発信することで、情報の信頼感を高められ、ユーザーの意識・態度変容を促すことにもつながったと考えます。

3つ目は、SNS完結型であること。今回も商品をさまざまな角度から紹介しました。カルーセル投稿なので画像内にある程度情報量を盛り込むことができ、Instagramの投稿内だけで認知から理解まで効率よく促すことができます。

最後は、われわれSCPUが運用を行う点です。SCPUが運用を行うことで、細かい運用調整を実施しつつ良質なコンテンツを適切なターゲット層にリーチし、広告効果の最大化を図れます。さらに、先ほどお話ししたようなMetaAAを使った効果検証はもちろん、電通グループが開発したその他のソリューションと掛け合わせた運用も行うことができます。これにより、通常のタイアップ広告では難しい、より深い分析や詳細なターゲティングでの広告配信を実施することができます。

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平林真果(電通 出版ビジネス・プロデュース局)

──「Instagramマガジンパッケージ」が取り入れている「パートナーシップ広告」について、改めて教えてください。

藤井:「パートナーシップ広告」とは、クリエイターが制作したオーガニック投稿を、企業やブランドが自社の広告として配信できる、Instagram広告の配信方法です。配信された投稿には「パートナーシップ広告」というラベルが付記されます。企業やブランドにとっては、自社アカウントフォロワー以外のユーザーにもアプローチでき、広くリーチを獲得できるメリットがあります。また、投稿の広告感が薄いため、広告を忌避するユーザー層へのアピール力が高いところも魅力です。

「パートナーシップ広告」を活用すると、通常広告を運用している企業アカウントにおいて、運用のPDCAをしっかり回すことができるのも、大きな強みだと思います。

電通グループの強みを掛け合わせ、クライアント企業と出版社を強力にサポート

──「Instagramマガジンパッケージ」の今後の展望をお聞かせください。

平林:出版社には、これまでの長い歴史で培ってきた雑誌制作・編集のノウハウとリソースがたくさんありますが、まだまだSNSで生かしきれていないように思います。そこをしっかりマネタイズできる体制を作って出版社に還元しつつ、専属モデル、読者コミュニティ、有識者や有名店とのコネクションなど、出版社が持つリソースを活用して、オリジナルコンテンツを作っていける体制を組織したいと思っています。そして、質の高いコンテンツ作りにとどまらず、それを最適なターゲットに届け、PDCAを回し続けることができる「Instagramマガジンパッケージ」のような取り組みを通して、出版社が作るクリエイティブの価値と効果を多くのクライアント企業に伝えていきたいと思います。

藤井:出版社の強みであるコンテンツ制作力と、われわれの強みであるデジタルマーケティング施策を考える力を組み合わせて、商品開発を進めます。個人的には、各出版社が抱えるコミュニティやリソースを活用した動画制作に取り組みたいです。また、企業やブランドの訴求を端的に、分かりやすくライティングするのが出版社の強みの一つだと思うので、活字を生かした媒体との商品開発もおもしろそうだと考えています。また、現在「Instagramマガジンパッケージ」は同じ座組で「Xマガジンパッケージ」も展開しています。今後は、他媒体でもこの商品を展開していく予定です。

土屋:「Instagramマガジンパッケージ」のさらなる拡販はもちろんですが、やはり現在のショート動画のトレンドにはしっかり対応したいです。Metaの調査では、縦型ショート動画である「リール」の利用割合が50%以上という結果も出ており、Metaとしても注力している領域です。出版社にも縦型ショート動画制作に強い媒体がありますので、ぜひ取り組みたいと思っています。(※2025年3月に縦型動画版の「SNSビデオマガジン」リリース済み)また、「Instagramマガジンパッケージ」とMetaAAは、どちらも電通グループの強みです。この2つを掛け合わせて活用していただくことで、 SNSのトレンドを捉えながら、電通グループの強みを最大限に生かした施策が実施できると考えています。クライアント企業には今回の事例のように、最適なデジタル施策の実施・検証の仕組みを提供していきます。同時に、出版社のマネタイズを強力にプッシュしていきたいと思っています。

今回の案件は、電通の出版ビジネス・プロデュース局と密接に連携しながら取り組んできました。この関係性を大事にしながら、今後も一緒に新しい挑戦をしていきたいです。

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ベインキャピタル、1500億円で買収したADKHDを750億円で売却→それでも利益?LBO活用か

●この記事のポイント
・大手韓国ゲーム会社・クラフトン、ADKホールディングスを買収すると発表
・過去にADKHDを1500億円で買収したベインキャピタルが750億円で売却
・ベイン、仮に自己資金500億円程度で買っていたとすれば、今回の売却で利益を得た可能性

「PUBG: BATTLEGROUNDS」「inZOI」などの人気タイトルを持つ大手韓国ゲーム会社・クラフトンは、日本の大手広告会社・ADKホールディングス(HD)を買収すると発表した。ADKHDは国内広告業界3位に位置にする。今回の買収額は750億円。ADKHDの株式を保有する米投資ファンド・ベインキャピタルの関連ファンドから、クラフトンが750億円で株式を取得して同ファンドの筆頭株主になるが、ベインは今後もADKHDへの出資を継続して経営支援を行う。注目されているのが、ベインキャピタルは2017年にADKHD(当時の社名はアサツーディ・ケイ)にTOB(株式公開買い付け)を仕掛け、18年に約1500億円で買収を完了させていた点だ。一見するとベインには売却によって損失が発生したように見えるが、「ベインは今回の売却によって利益を得た可能性がある」(専門家)という。どのようなカラクリなのか。専門家への取材をもとに追ってみたい。

●目次

ベインキャピタルはADKHDに引き続き資本参加

 2007年創業のクラフトンは韓国ゲーム業界2位(2024年/売上高ベース)の大手で成長が続いており、営業利益ベースでは韓国ゲーム業界首位のネクソンを上回っているとの情報もある。昨年には「Hi-Fi RUSH」「PsychoBreak」で知られる日本のゲーム開発会社・Tango Gameworksの事業を継承した。

 08年の買収により現在、ADKHDの株式を保有する会社の筆頭株主はベインキャピタルの関連ファンドだが、今回、その筆頭株主がクラフトンに異動する。実質的にはクラフトンはベインキャピタルの関連ファンドから750億円でADKHDの株式を取得する。今後もベインキャピタルは出資を継続し、引き続きADKHDの経営支援を行うという。前述のとおりベインキャピタルは過去に1500億円でADKHDを買収していることから、数字だけをみると「高く買って安く売る」かたちで損失が発生しているようにもみえる。

 ゴールドマン・サックス証券、ドイツ証券などの大手金融機関でプロップトレーダー(自己勘定トレーダー)を歴任し、現在もトレーダーとして活動する志摩力男氏はいう。

「ADKとベインの公式発表では、クラフトンはADKに資本参加して協業していくと説明されています。具体的には、ADKの株式を保有する株式会社BCJ-31の筆頭株主が、ベインの関連ファンドからクラフトンに異動するということであり、ベインは今後もADKの経営に関与していくと説明しているので、ベインが保有しているADK株の100%を売却するわけではないとみられます。よって、現段階で最終的にベインが損失を出すのか利益を得るのかは分からないといえます」

LBOと大きな宝箱

 数多くの企業再建を手掛けてきた企業再生コンサルタントで株式会社リヴァイタライゼーション代表の中沢光昭氏はいう。

「ベインは2017~18年に約1600億円かけてADKを買収しましたが、LBO(レバレッジド・バイアウト:借入金を活用した買収)で約1047億円を調達し、自己資金で567億円を出していたもようです。買収後は非上場化されてデータが開示されないのでわかりませんが、非上場化の直前までは毎期20-30億円程度は最終利益が出ていたようです。

 買収後には事業再編やリストラなどを行い、社員が3500人ほどから2400人ほどになっているようですので、平均年収700万円とすると、単純計算で固定費が80億円近く削減されたことになります。不採算事業を切り離したのですから、利益が上がっている可能性は高いです。仮に年50億円上がったとすると、最終利益70-80億円の水準を2017年から8年続けて計約600億円の現金を生み出したと概算で試算できます。そこからLBOの借金を返します。ベインのためにADKが借金を背負わされて返すという理不尽な構図ですが、仕方ないです。私がADKの社員ならば、ばかばかしくてすぐ辞めますが……。

 それでも1050億円は返せませんね。ですが、大きな宝箱があったようです。2017年の有価証券報告書によりますと、ADKは国内外の上場株を768億円(2017年12月当時の時価)保有していました。ロンドンの大手広告代理店の株式を637億円、ほか63銘柄で130億円です。残念ながらロンドンの広告代理店の株価は下がっているようですが、2017年末の日経平均株価は2万2800円ほどで、24年末は3万9900円ですので、ほかの銘柄はADK買収後に上がった可能性が高いです。これらを適当なタイミングで売却していれば、800~1000億円くらいにはなったのではないでしょうか。

 ベインキャピタルは買収当時、LBOによる借り入れを3年程度で返済しようとしていたようにも読み取れますので、もともとこの原資を返済に充てることを想定していたのかもしれません」

 ベインは今回の株式売却で一定の利益を得た可能性があるという。

「ADKの社員が頑張って利益を出し続けるなか、ベインはLBOで調達した1050億円を有価証券の現金化と毎年の利益で予定通り返済し、もし仮に自己資金567億円で買った株を750億円で売却したのだとすれば、ベインは200億円ほど儲けた可能性があるでしょう。ADKの社員が汗水たらして稼いだお金で買い貯めていた上場株を、ベインはうまく使ったといえるかもしれません」(中沢氏)

クラフトンがADKHDを買収する目的

 では、クラフトンがADKHDを買収する目的は何なのか。また、ADKHDが買収を受け入れる目的は何なのか。

「クラフトンがADKHDを買収する目的は、あくまで推察ですが、ADKが保有するアニメのIPや企画制作力、日本のアニメ業界に広くリーチできる機会が魅力に映ったのではないでしょうか。

 一方、ADKの株を持っているのはベインなので、今回の買収についてはADK側が受け入れる意思を持つのかどうかは関係ありません。中小企業のM&Aであれば買収後にキーマンが全員辞めたりすれば大変なので、買い手も売り手も慎重になって確認しながら動きますが、ここまでの大企業になると組織で動いていますので『ADKの従業員から反発されたらどうしよう』といったことは考慮されません。広告代理店という事業は人が全てなので、海外企業が買収してPMIをきちんとやっていくのは相当大変だと思います。もっとも、それは買い手側の課題であって、ベインがADK株を売却を判断する上では関係ありません」(中沢氏)

ADKHDにも海外ビジネス拡大のメリット

 ADKHDの主な事業は広告・マーケティング事業だが、アニメ・コンテンツ事業にも強みを持つ。『ドラえもん」『クレヨンしんちゃん」『プリキュア」『遊戯王』シリーズなど数多くのアニメ制作委員会に参加しており、アニメの制作・マーケティングのノウハウを持つ。また、多くのIPを活用する権利を持つとみられる。クラフトンがADKHDを買収する目的は何か。

「クラフトンとしては、自社ゲームタイトルを日本でアニメ化や映画化して展開するというよりは、日本のアニメなどさまざまなIPをゲームに活用することによって海外展開を進めていきたいという戦略だとみられる。ADKHDがすでに権利を持っているIPはすぐに使えるだろうし、その他のADKHDが直接的に権利を持っていないIPも、日本の大手広告代理店であるADKHDが窓口となって権利保有者である各企業と交渉してくれれば“話がスムーズに進む”と期待できる。加えて、ADKHDのノウハウやコンテンツ企業との接点を活かして、クラフトンは自社のIPに加えて日本のIPを活かしたアニメ・コンテンツの制作とその海外展開を進めることも可能になってくる」

 一方、ADKHDは1月に米国企業(STAGWELL)と海外事業に関する協業を発表するなど海外展開に力を入れており、アジアをはじめ海外でもシェアを拡大させつつあるクラフトンを通じて、ビジネスを拡大させることが期待できるので、大きなメリットがあると予想される」(大手ゲーム会社関係者)

 ADKHDは今回の発表に際し、「グローバルIP企業であるKRAFTONという戦略的パートナーを得たことにより、中期経営計画の中心に置くファングロース戦略の取り組みを加速させてまいります。ADKグループの広告・マーケティング事業や、特徴であるアニメ・コンテンツ事業と、KRAFTONの有するグローバルIPやネットワーク、テクノロジーおよび資金力等を活かし、お互いのユニークネスを最大限活用した持続的成長が期待できると考えています」としている。

(文=BUSINESS JOURNAL編集部、協力=中沢光昭/リヴァイタライゼーション代表、志摩力男/トレーダー)