テイクアウト&デリバリー“最強の容器”開発最前線…こぼれない、家で出来立て料理

 緊急事態宣言による営業自粛などで外食産業の苦境は続いている。飲食店は多くの感染防止対策を施しており、自らの力で光明を見いだそうと行動を起こしている。

 シェアリングデリバリー業界の大手、出前館が3月に発表した2021年8月期第2四半期(20年9月~21年2月)によると、店舗数は前年比約7.5倍、配達員数は約10倍に増えている。新たなデリバリー専業者の参入に伴い、消費者が自宅で受け取ることができる食品・食材は各段に増えてきた。コロナ禍にあってテイクアウトに加えデリバリーがより身近な存在として活用されていると見受けられる。配達員と歩行者の接触事故や交通法規違反の事例は後を絶たないが、デリバリーというインフラ自体はかなり整備されてきたと実感する。

 ファンくる(株式会社ROI)が行ったテイクアウトについての意識調査(21年3月16日~19日実施)では、次の結果になったという(以下、調査結果サマリーより抜粋)。

1:89%の人がコロナ禍でテイクアウトを利用したことがある。

2:62%の人がテイクアウトを継続利用したい。緊急事態宣言前より14%増加。

3:月1回以上テイクアウトを利用する人は24%。週に1回以上利用する人も。

 テイクアウトも消費者の身近な手段となっていることがうかがえる。

 家にいる時間は長いとはいえ仕事をしているため、自由になる時間は決して多くないというのが在宅勤務(テレワーク)の実情ではないだろうか。そのため、時間を効率よく活用することが在宅勤務では求められている。貴重な息抜き、気分転換が食を楽しむ時間であれば、少しおしゃれなメニューを楽しみたくなる。デリバリーやテイクアウトの利用増加は当然の帰結であり、購入単価の高額化も必然の流れといえよう。

 飲食店は、コロナ禍により店内飲食の伸びが見込めない以上、デリバリーやテイクアウトに本腰を入れている。特にテイクアウトはさらに拡充されるべきと筆者は考える。そのためには、

(1)商品ラインアップの拡充

(2)調理後の温度変化を少しでも抑え、料理の質的な向上を図る

ことがカギになる。商品ラインアップの拡充には、いくつかの外食チェーンが客席を持たない実験店舗の開設やコラボ店舗への転換を推進するなどの事例も増えてきた。たとえば、すかいらーくグループの「ガスト」が「から好し」併設店舗の取り組みを今年度全店舗に拡大する。しかし、現状のままではテイクアウトのさらなる拡大は難しい。なぜなら店舗で受け取るタイミングで料理はすでに完成品、すなわち「できたて」として仕上がっているからだ。

 冷たい料理や飲料を持ち帰るのであれば、保冷材などの資材は豊富だ。一方、温かい料理は持ち帰りによる時間経過に伴い冷えてしまい、自宅での味の再現性は残念ながら高くない。

場所にかかわらず温かい料理

 ひとつの解決方法として、自宅到着後に仕上がるという容器の活用が挙げられる。筆者は4月21~23日に東京で開催された業務用「食」の見本市「ファベックス2021」を訪問し、新しいタイプの容器をいくつか発見した。

 北海製箸の「加熱容器E-HOT熱いがおいしい!」。昔、紐の付いた駅弁があった。紐を引くと加熱が始まり、あつあつの駅弁が出来上がる。今でこそ身近な存在になっている、使い捨てカイロの発熱原理を応用した商品である。この最新バージョンと思えるのが、この加熱容器だ。

 テイクアウトやデリバリーに好適と銘打った商品であるが、筆者は新たな可能性も感じ取った。防災備品としても秀逸ではないか。防災食として温めなくても食べられるカレーが商品化されているが、やはり温かい食べ物は貴重な存在である。この容器を使うことで、場所にかかわらず温かい料理を食べることができる。

 時間を逆算して容器に水を入れる仕組みになっており、中に入れる推奨商品は今のところ限られているが、容器に併せて商品自体も進化を遂げていくに違いない。

 次に、Relocks Japanの“最強テイクアウト容器”。秀逸と感じたのは2点だ。第1は、液漏れ防止機能がついている容器。ラーメンや汁物のテイクアウトにピッタリで、横にしても漏れない容器は、持ち運ぶ際の心配を軽減してくれる。何よりもふたを止めるロック機能が簡単で便利だ。この容器を活用することで、テイクアウトやデリバリーの取り扱う商材がかなり広がると感じた。

 第2に、蓋がしっかりと止まる仕様。輸送中に斜めに力が加わっても蓋が外れることはなく、そのため容器の強度がしっかりと確保され、積み重ねも可能。汎用性は非常に高いと感じた。基本はワンウェイなのだが、丈夫な造りになっているので自宅で再利用できることも大きな利点だ。

受益者は社会全体

 一定の機能が付与された容器をお客に無料で提供すれば、事業者側の負担するコストは大幅にアップしてしまう。容器のコストアップ分をお客に転嫁できなければ、料理の質を落とすか、容器メーカーが値下げを強いられるかの二択になってしまう。新しい容器開発にかかる費用は、当然必要なコストとして利益を享受する消費者と事業者が負担すべきものだ。そうでなければ新しい容器の開発や進化は望めなくなる。

 輸送に伴い荷崩れや片寄りが懸念される商材、例えばお寿司や飾り付けに技巧を凝らした料理などにも対応可能な容器が出来れば、テイクアウトに加えデリバリー業者が取り扱う商品もさらに拡大することになる。

 また、こぼれる、濡れることでデリバリーテイクアウトに不向きな商材であったラーメンなどの麺類も、新しい容器の登場により販路は拡大するだろう。従前はラーメンとスープを別袋に入れて販売していた店舗は存在したが、自宅での味の再現性は低くなっていた。“お店の味わい”を少しでも家庭に届けようと、最近は有名店の名を冠したカップ麺が多く市場に流通するようになった。

 コロナとはこれから数年はご縁が続きそうだ。外食から中食に消費の軸足が移れば、消費者のウォンツに併せた容器などツールの開発が重要な役割を担う。

 その第一の受益者は消費者ではないか。自宅に居ながらにして料理をおいしく楽しむという利益を享受できる。その利益を享受するために必要となるコストを負担すべきではないか。

 第二の受益者は飲食店だろう。お客に届けるために必要となる容器の開発、そして進化は欠かせない。容器という選択肢の拡大は、届けることが可能な料理の拡大に寄与する。店舗の利益も拡大するだけにとどまらず、つくり手の想像力をも助力する。

 第三の受益者は社会全体ではないだろうか。料理を運んで、そのまま捨てられていた容器。家庭で新しい活躍の場を与えられる容器もあれば、リサイクルされ新しい使命を持ち生まれ変わる容器もある。ファベックスに使われていたサインボードなどは、すべてリサイクル可能な商材だという。またこのサインボードを制作したメーカーは、同じ想いを持ち弁当箱などの各種容器も制作している。

 三方よしとなる循環型社会、そして持続可能な社会を構築するためには、必要な費用を受益者全員が広く負担する仕組みが基本となるべきであろう。なぜなら「食」に限らず、さまざまな「資源」は有限であるからだ。

(写真・文=重盛高雄/フードアナリスト)

●重盛高雄/フードアナリスト

ファストフード、外食産業に詳しいフードアナリストとしてニュース番組、雑誌等に出演多数。2017年はThe Economist誌(英国)に日本のファストフードに詳しいフードアナリストとしてインタビューを受ける。他にもBSスカパー!「モノクラ~ベ」にて王将対決、牛丼チェーン対決にご意見番として出演。最近はファストフードを中心にwebニュース媒体において経営・ビジネスの観点からコラムの執筆を行っている。

日清食品「カップヌードルクラッカー」がSNSで大反響!カップ麺型ペットハウスも話題に

 昼食や間食などに食べる機会が多い“カップ麺”。何かとお世話になっている人は多いと思いますが、実はカップ麺を模した“面白グッズ”も人気を集めているよう。そこで今回は、ネット上で話題になっている“カップ麺グッズ3選”をご紹介します。さっそく「食べる」という方法以外で楽しむ“ユニークなカップ麺”をチェックしていきましょう。

あの「カップヌードル」がクラッカーに!?

 1つ目にピックアップするのは、日清食品グループのオンラインストアで販売されている「カップヌードルクラッカー」(275円)。同商品は日清食品の定番カップ麺「カップヌードル」をクラッカーに変身させたパーティーグッズです。

 袋に「カップヌードル、クラッカーで再現してみた」と書いてある通り、クラッカーの表面にはカップヌードルのパッケージと同じデザインが。また、発射した後に飛び出る紙テープは“麺”のような見た目で、紙吹雪はエビや謎肉といった具材のビジュアルに。隅々までカップヌードルを再現しているためなのか、オンラインストアには「本商品は食べられません」という注意書きがされています。

「カップヌードルクラッカー」はツイッターで話題になったようで、同商品を紹介したツイートには約12万の“いいね”が。購入者からも「友達の誕生日で使ったら、思いのほか盛り上がった(笑)」「面白グッズとは思えないほど、細かな部分がしっかり再現されている」などの反響が相次ぎました。

“ルービックキューブ化”した「赤いきつねうどん」

“カップ麺をクラッカーにする”という変わった商品を取り上げましたが、今年5月に発売された「赤いきつねきゅーぶ」(3278円)も見逃せません。

 同商品は株式会社メガハウスと東洋水産株式会社がコラボしてつくられたおもちゃで、東洋水産の人気フード「赤いきつねうどん」を“ルービックキューブ化”。立方体になった麺を前後左右に動かし、9つに分断された「お揚げ」を天面に揃えられたら完成です。

 具や麺をモチーフにしたルービックキューブ以外には“一面完全攻略書”もついてくる模様。普通の説明書ではなく、“粉末スープ”の見た目をしているのも“面白ポイント”のひとつです。

「赤いきつねきゅーぶ」の発売後、“面白ルービックキューブ”にチャレンジする人が続出。「思ったよりも難しいので、しっかりやり込める」「おうち時間に最適なおもちゃ」といった声が。昨年には「緑のたぬききゅーぶ」(3278円)も販売されているので、興味がある人は好みの方をゲットしてみてはいかが?

カップ麺の中で寝るペットがかわいすぎ!?

 ラストに紹介するのは、株式会社エムズから販売されている「カップ?ペットハウス」(3790円)です。同商品はその名の通り、カップ麺の形をしたペットハウス。バリエーションが豊富で、「うどん」「そば」「醤油ラーメン」「とんこつラーメン」の4種類が揃っています。

 話題になったきっかけは、SNS上に投稿されたペット動画。「カップ?ペットハウス」の中で寝ている柴犬の様子を映した動画が大好評で、「何これ! めちゃくちゃかわいい!」「カップ麺のおうちって最高にキュート……。心が癒やされる気分です」「気持ちよさそうに眠っているから、寝心地もいいのかな」などのコメントが。多くのペット好きを魅了したのか、動画には約31.5万の“いいね”が押されていました。

 カップ麺らしいパッケージやフタの他に、うどんやそばなどに模したクッションも入った同商品。取り外し可能なので、ペットが窮屈そうな場合は外して使用するのもアリですね。

 ペットと一緒に“カップ麺グッズ”を満喫したい人は、ぜひ“面白ペットハウス”をゲットしてみてください。

(文=編集部)

※商品の価格は記事作成時の実売価格です。

日清食品「カップヌードルクラッカー」がSNSで大反響!カップ麺型ペットハウスも話題に

 昼食や間食などに食べる機会が多い“カップ麺”。何かとお世話になっている人は多いと思いますが、実はカップ麺を模した“面白グッズ”も人気を集めているよう。そこで今回は、ネット上で話題になっている“カップ麺グッズ3選”をご紹介します。さっそく「食べる」という方法以外で楽しむ“ユニークなカップ麺”をチェックしていきましょう。

あの「カップヌードル」がクラッカーに!?

 1つ目にピックアップするのは、日清食品グループのオンラインストアで販売されている「カップヌードルクラッカー」(275円)。同商品は日清食品の定番カップ麺「カップヌードル」をクラッカーに変身させたパーティーグッズです。

 袋に「カップヌードル、クラッカーで再現してみた」と書いてある通り、クラッカーの表面にはカップヌードルのパッケージと同じデザインが。また、発射した後に飛び出る紙テープは“麺”のような見た目で、紙吹雪はエビや謎肉といった具材のビジュアルに。隅々までカップヌードルを再現しているためなのか、オンラインストアには「本商品は食べられません」という注意書きがされています。

「カップヌードルクラッカー」はツイッターで話題になったようで、同商品を紹介したツイートには約12万の“いいね”が。購入者からも「友達の誕生日で使ったら、思いのほか盛り上がった(笑)」「面白グッズとは思えないほど、細かな部分がしっかり再現されている」などの反響が相次ぎました。

“ルービックキューブ化”した「赤いきつねうどん」

“カップ麺をクラッカーにする”という変わった商品を取り上げましたが、今年5月に発売された「赤いきつねきゅーぶ」(3278円)も見逃せません。

 同商品は株式会社メガハウスと東洋水産株式会社がコラボしてつくられたおもちゃで、東洋水産の人気フード「赤いきつねうどん」を“ルービックキューブ化”。立方体になった麺を前後左右に動かし、9つに分断された「お揚げ」を天面に揃えられたら完成です。

 具や麺をモチーフにしたルービックキューブ以外には“一面完全攻略書”もついてくる模様。普通の説明書ではなく、“粉末スープ”の見た目をしているのも“面白ポイント”のひとつです。

「赤いきつねきゅーぶ」の発売後、“面白ルービックキューブ”にチャレンジする人が続出。「思ったよりも難しいので、しっかりやり込める」「おうち時間に最適なおもちゃ」といった声が。昨年には「緑のたぬききゅーぶ」(3278円)も販売されているので、興味がある人は好みの方をゲットしてみてはいかが?

カップ麺の中で寝るペットがかわいすぎ!?

 ラストに紹介するのは、株式会社エムズから販売されている「カップ?ペットハウス」(3790円)です。同商品はその名の通り、カップ麺の形をしたペットハウス。バリエーションが豊富で、「うどん」「そば」「醤油ラーメン」「とんこつラーメン」の4種類が揃っています。

 話題になったきっかけは、SNS上に投稿されたペット動画。「カップ?ペットハウス」の中で寝ている柴犬の様子を映した動画が大好評で、「何これ! めちゃくちゃかわいい!」「カップ麺のおうちって最高にキュート……。心が癒やされる気分です」「気持ちよさそうに眠っているから、寝心地もいいのかな」などのコメントが。多くのペット好きを魅了したのか、動画には約31.5万の“いいね”が押されていました。

 カップ麺らしいパッケージやフタの他に、うどんやそばなどに模したクッションも入った同商品。取り外し可能なので、ペットが窮屈そうな場合は外して使用するのもアリですね。

 ペットと一緒に“カップ麺グッズ”を満喫したい人は、ぜひ“面白ペットハウス”をゲットしてみてください。

(文=編集部)

※商品の価格は記事作成時の実売価格です。

宮迫博之『有頂天レストラン』ににじむ“テレビへの未練”…『料理の鉄人』に酷似との声も

 チャンネル登録者数は141万人を超え、今や大人気YouTuberである宮迫博之。YouTubeからの広告収入に加え、広告案件がらみの動画からの収入や、盟友である大人気YouTuberヒカルのアパレルブランドからのインセンティブなども含めると『現在の年収は10億円近くあってもおかしくない』とは、宮迫に近いある芸能関係者の言だ。

「吉本を退所したため、YouTuberとしての収益はすべて自分の懐に入る。スタッフを抱えてはいるが、たかが知れてます。だからこそクルマや時計などの爆買い企画をやったりもできるのですが、そんな巨額の軍資金をもとに、現在の宮迫さんがのどから手が出るほど欲しいのが、“番組”。それも、地上波のバラエティ番組クラスの、豪華でメジャー感あふれるものなんです。オリエンタルラジオの中田敦彦と立ち上げたYouTube内トーク番組『Win Win Wiiin』は、宮迫さんが数千万の身銭を切ってセットを作ったそうですが、5月末に始まった『有頂天レストラン』ではそれ以上の自腹を切っているといわれています」(芸能関係者)

 5月23日に宮迫自身のYouTubeチャンネル内で配信が開始されたこの『有頂天レストラン』は、進行役にドランクドラゴンの鈴木拓、ゲストにデヴィ夫人をキャスティング。セットや食材も豪華で、確かに地上波のバラエティ番組クラスのスケール感だ。

「内容は『料理の鉄人』をもろにパクったような番組ですが、バラエティ番組の総本山であるTMCスタジオ(東京都世田谷区)で収録し、地上波番組クラスの予算感だといいます。もちろん、宮迫さんが全額自腹を切って制作したわけではないですが、スポンサーも宮迫さんのYouTubeで広告案件動画をやっている企業ばかり。宮迫さんはYouTubeで培った人脈を総動員してでも、この番組に賭けているということがうかがえますね。

 ただ、司会進行役として、吉本興業所属の者を含めさまざまな売れっ子芸人にオファーをしたそうですが、やはり吉本側への忖度が働いたのか、なかなか確定しなかったとか。結局、“炎上芸人”の鈴木拓さんをキャスティングするしかなかったなど、なかなか苦戦を強いられてもいるようですね。デヴィ夫人も昨年、関西テレビの生放送で大失言をし、事実上の出禁状態。半年ほどが経ってミソギが済んだのか、テレビやイベントにも徐々に出るようになってはいますが、まだ全盛期の露出量には及ばない。そういうわけで、現在地上波バラエティ番組の第一線で活躍している売れっ子タレントとの共演とまではいかなかったようです」(前出の某芸能関係者)

『料理の鉄人』のようなバラエティをわざわざYouTubeで観たい者がどれくらいいるのか

 そんな『有頂天レストラン』の、6月冒頭時点での再生回数は65万回超。一般的にいえばかなり見られているほうだとはいえようが、果たしてコスト的にペイできているのだろうか? YouTubeに詳しいある週刊誌の記者はこう語る。

「この1回だけでペイしようなどとは宮迫さんも思ってはいないはずですが、『Win Win Wiiin』に比べると再生回数は低いですし、あまり話題にもなってません。そもそも、『料理の鉄人』のようなバラエティをわざわざYouTubeで観たいという人がどれぐらいいるの?……という話ですよ。『Win Win Wiiin』は企画も構成もアナーキーで、ネットでしか見れないコンテンツとして非常に価値があった。しかし、今回の『有頂天レストラン』は、昔ふうのただの料理バラエティでしかなく、それを訳アリ芸能人たちで切り盛りしてるだけなので、正直かなり時代錯誤な番組だとしか思えません。

 もはや吉本への復帰はあきらめたのであろう宮迫さんが、YouTubeでの成功で築き上げた人脈と軍資金を総動員して、“テレビへの未練”をカタチにしただけなのではないでしょうか。同じく人気YouTuberのカジサック(キングコングの梶原雄太)も『いつか自分がスポンサーになって番組を立ち上げたい』と語っていますが、YouTubeでテレビバラエティの焼き直しをしてもしょうがないのでは?と僕は思ってしまいますね。テレビではできないことをやるのがネット動画の世界だったはずですが、最近ではYouTube界にいろんな芸人やタレントが増えすぎて、テレビっぽい動画が増えた印象です。今回の『有頂天レストラン』はその代表例として、ある意味では後世に残るかもしれませんね」

 売れっ子YouTuberによる豪華な新番組からにじみ出てくる、“テレビへの未練”。元売れっ子芸人、宮迫の孤独な闘いはまだまだ続きそうだ。

(文=藤原三星)

●藤原三星(ふじわら・さんせい)
ドラマ評論家・コメンテーター・脚本家・コピーライターなど、エンタメ業界に潜伏すること15年。独自の人脈で半歩踏み込んだ芸能記事を中心に量産中。<twitter:@samsungfujiwara

宮迫博之『有頂天レストラン』ににじむ“テレビへの未練”…『料理の鉄人』に酷似との声も

 チャンネル登録者数は141万人を超え、今や大人気YouTuberである宮迫博之。YouTubeからの広告収入に加え、広告案件がらみの動画からの収入や、盟友である大人気YouTuberヒカルのアパレルブランドからのインセンティブなども含めると『現在の年収は10億円近くあってもおかしくない』とは、宮迫に近いある芸能関係者の言だ。

「吉本を退所したため、YouTuberとしての収益はすべて自分の懐に入る。スタッフを抱えてはいるが、たかが知れてます。だからこそクルマや時計などの爆買い企画をやったりもできるのですが、そんな巨額の軍資金をもとに、現在の宮迫さんがのどから手が出るほど欲しいのが、“番組”。それも、地上波のバラエティ番組クラスの、豪華でメジャー感あふれるものなんです。オリエンタルラジオの中田敦彦と立ち上げたYouTube内トーク番組『Win Win Wiiin』は、宮迫さんが数千万の身銭を切ってセットを作ったそうですが、5月末に始まった『有頂天レストラン』ではそれ以上の自腹を切っているといわれています」(芸能関係者)

 5月23日に宮迫自身のYouTubeチャンネル内で配信が開始されたこの『有頂天レストラン』は、進行役にドランクドラゴンの鈴木拓、ゲストにデヴィ夫人をキャスティング。セットや食材も豪華で、確かに地上波のバラエティ番組クラスのスケール感だ。

「内容は『料理の鉄人』をもろにパクったような番組ですが、バラエティ番組の総本山であるTMCスタジオ(東京都世田谷区)で収録し、地上波番組クラスの予算感だといいます。もちろん、宮迫さんが全額自腹を切って制作したわけではないですが、スポンサーも宮迫さんのYouTubeで広告案件動画をやっている企業ばかり。宮迫さんはYouTubeで培った人脈を総動員してでも、この番組に賭けているということがうかがえますね。

 ただ、司会進行役として、吉本興業所属の者を含めさまざまな売れっ子芸人にオファーをしたそうですが、やはり吉本側への忖度が働いたのか、なかなか確定しなかったとか。結局、“炎上芸人”の鈴木拓さんをキャスティングするしかなかったなど、なかなか苦戦を強いられてもいるようですね。デヴィ夫人も昨年、関西テレビの生放送で大失言をし、事実上の出禁状態。半年ほどが経ってミソギが済んだのか、テレビやイベントにも徐々に出るようになってはいますが、まだ全盛期の露出量には及ばない。そういうわけで、現在地上波バラエティ番組の第一線で活躍している売れっ子タレントとの共演とまではいかなかったようです」(前出の某芸能関係者)

『料理の鉄人』のようなバラエティをわざわざYouTubeで観たい者がどれくらいいるのか

 そんな『有頂天レストラン』の、6月冒頭時点での再生回数は65万回超。一般的にいえばかなり見られているほうだとはいえようが、果たしてコスト的にペイできているのだろうか? YouTubeに詳しいある週刊誌の記者はこう語る。

「この1回だけでペイしようなどとは宮迫さんも思ってはいないはずですが、『Win Win Wiiin』に比べると再生回数は低いですし、あまり話題にもなってません。そもそも、『料理の鉄人』のようなバラエティをわざわざYouTubeで観たいという人がどれぐらいいるの?……という話ですよ。『Win Win Wiiin』は企画も構成もアナーキーで、ネットでしか見れないコンテンツとして非常に価値があった。しかし、今回の『有頂天レストラン』は、昔ふうのただの料理バラエティでしかなく、それを訳アリ芸能人たちで切り盛りしてるだけなので、正直かなり時代錯誤な番組だとしか思えません。

 もはや吉本への復帰はあきらめたのであろう宮迫さんが、YouTubeでの成功で築き上げた人脈と軍資金を総動員して、“テレビへの未練”をカタチにしただけなのではないでしょうか。同じく人気YouTuberのカジサック(キングコングの梶原雄太)も『いつか自分がスポンサーになって番組を立ち上げたい』と語っていますが、YouTubeでテレビバラエティの焼き直しをしてもしょうがないのでは?と僕は思ってしまいますね。テレビではできないことをやるのがネット動画の世界だったはずですが、最近ではYouTube界にいろんな芸人やタレントが増えすぎて、テレビっぽい動画が増えた印象です。今回の『有頂天レストラン』はその代表例として、ある意味では後世に残るかもしれませんね」

 売れっ子YouTuberによる豪華な新番組からにじみ出てくる、“テレビへの未練”。元売れっ子芸人、宮迫の孤独な闘いはまだまだ続きそうだ。

(文=藤原三星)

●藤原三星(ふじわら・さんせい)
ドラマ評論家・コメンテーター・脚本家・コピーライターなど、エンタメ業界に潜伏すること15年。独自の人脈で半歩踏み込んだ芸能記事を中心に量産中。<twitter:@samsungfujiwara

組織委の現役職員が五輪の異常な人件費と中抜き告発 日当は1人35万円どころか80万円!「政治、利権が絡んでこの金額に」

 東京五輪によってパソナグループと電通が暴利を貪っている実態がまたも明らかになった。東京五輪組織委員会の現役職員が5日放送の『報道特集』(TBS)の取材に応じ、パソナや電通による異常な人件費と中抜きの実情を告発したからだ。 「お金の流れというのは我々も疑問に感じるところで...

元プロ野球「ドラフト2位」選手がパチスロ店で逮捕… 財布を「置き引き」ホールでの貴重品管理は厳重に!

 現在、プロ野球は交流戦を開催中だ。6月7日時点で横浜DeNAベイスターズ中日ドラゴンズが同率で首位と、例年になくセ・リーグが健闘。2年ぶりの開催ということもあって大きな盛り上がりを見せている中、プロ野球ファンを驚かせる事件が発生した。

 オリックスバッファローズの元投手でトレーナーの男性が6月2日、兵庫県警須磨署に窃盗の疑いで逮捕。その容疑は2月7日午後4時半ごろ、神戸市須磨区中落合2のパチスロ店で男性会社員がパチスロ台に置き忘れた財布(現金4万2千円など在中)を盗んだ疑いで、男性は同署の調べに対して容疑を認めているという。

 逮捕された男性は、2003年のプロ野球ドラフト会議で、2巡目で指名されてオリックス・ブルーウェーブ(当時)に入団。1年目にはフレッシュオールスターゲームにも選出されるなど有望視されたが、2006年のシーズンオフに支配下登録を外され、育成契約として再契約。翌年に引退した。

 その後はトレーナーや独立リーグのコーチを務めたものの、先の愚行。同署によると、店内の防犯カメラから容疑が浮上したという。

 パチンコホールでは、置き引きへの注意喚起を再三、アナウンスし続けている。それなのにも関わらず、依然として遊技台の上、あるいは横に財布やスマホなどの貴重品を置くプレイヤーが後を絶たない。

 無論、常に注視していれば被害は避けられるであろう。ただ、トイレへと席を立つ際や遊技を終了する際、特に大勝ち時や大負け時など気分が高揚、もしくはイラ立っている状態では貴重品を置き忘れたまま離れてしまう危険性がある。

 なかには「コインが落ちていますよ」などと他の方向に視線を向けさせた瞬間に盗もうとする悪質なプレイヤーも存在するだけに、どんなときも細心の注意が必要だ。

「私も先日、入口近くのパチスロフロアで遊技していると、警察官が続々と入店するのを目撃。どうやら店内で置き引きがあったようで、その後、ひとりの若者が連行されていた。

聞いた話によると、財布を盗んだ後も店内を徘徊していたところで御用となったとか。犯罪に手を染めた後も店内にいるとは……呆れるほど大胆な若者ですよ」(パチスロライター)

 あくまで遊技とはいえ、パチンコホール内には大なり小なり欲望が渦巻いている。負けが込んだことで良識人なのに一瞬、魔が差してしまう…などといったことも考えられなくはないので、貴重品はしっかりと管理しておきたい。

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パチスロ「万枚」も狙えた人気シリーズ「A×AT」で降臨!「最高傑作」との宣言に期待が高まる!!

 A×ATで蘇る人気シリーズ。ヒットメーカーのサミーはこのほど、最新タイトル『パチスロコードギアス 反逆のルルーシュ3』の製品サイト及びスペシャルムービーを公開し、その概要を明らかにした。

 同シリーズとしては、2012年に初代『パチスロ コードギアス 反逆のルルーシュ』が登場。1セット40G継続のART「ブラックリベリオン」が出玉増加の肝で、消化中はセット数上乗せ抽選が行われるほか、上位ART「ガウェイン」や高継続率「ループシステム」などもある。

 2016年には、第2弾『パチスロ コードギアス 反逆のルルーシュR2』がデビュー。ART中に獲得した「ピース」の分だけ敵に攻撃→成立役に応じてダメージを与えられるギアスバトル勝利で次セット継続が確定するゲーム性で、スザクへ勝利した場合は上位ART「ゼロレクイエム」へと昇格する。

 その破壊力はかなりのもので、ツボにハマれば一撃5,000枚超えも十分に可能。万枚報告も浮上していた。ART中ボーナス後の準備状態でピースが貯まる際の地味な演出はマニア心をくすぐり、今なお多くのホールで絶賛稼働中だ。

 そんな同シリーズの久々となる最新作は、冒頭で述べた通り「リアルボーナスとATの連鎖で出玉を増やす仕様」とのこと。ベースは50枚あたり約36.2G、AT「ブラックリベリオン」の1G純増は約2.0枚で、AT初当たり確率は設定1:594.0分の1、設定2:565.9分の1、設定3:517.8分の1、設定4:437.0分の1、設定5:383.1分の1、設定6:322.0分の1となる。

 この仕様を聞いて、真っ先に思い浮かぶのが同社の『パチスロ頭文字D』である。

 こちらは増えないボーナス、いわゆる「ゼロボ」をプレイヤーに揃えさせる革新的ゲーム性で、小役ナビが発生するAT中はゼロボから通常時への復帰が早いことから、ボーナス無抽選ゾーンが短い=ボーナス出現率がアップする仕組み。ゼロボ成立時はATにまつわる各種抽選が行われ、引けば引くほど展開が有利になるといった特徴もある。

 一部では、当機のリアルボーナスも出現率が変動するタイプと噂されている。ということは、当機にも『パチスロ頭文字D』の「ドリフト目」的な出目が存在するということか。

 現時点でリール配列は公開されていないが、スペシャルムービーを見る限りは緑色の「C.C.絵柄」がカギを握ると思われる。

 いずれにせよ、同社は適合の時点でその旨を発表するなど、かなりの力の入れようである。自ら「思い出せ、本物のパチスロを」「シリーズ最高傑作、進軍開始!」と謳っているだけに、その詳細の公開を心待ちにしたいところだ。

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JRAまさに“呪われた”1番人気!? 単勝売上「約30億円」が“死に金”に……、 波乱連発の今春のG1シリーズ10戦を徹底総括!!

 先週の安田記念(G1)は、8番人気ダノンキングリーが優勝。単勝1.5倍の1番人気グランアレグリアは2着に敗れた。

 同G1でグランアレグリアに投じられた単勝票数は4,984,229票。金額にすると約5億円が“吹っ飛んだ”ことになる。

 思い返せば、3月28日の高松宮記念(G1)から先週の安田記念まで、今春のG1レースで1番人気に支持された馬たちは、ことごとく2着以下に沈んでしまった。

 高松宮記念は2番人気ダノンスマッシュが勝利。1番人気レシステンシアは2着に終わった。4月4日の大阪杯(G1)も、単勝1.8倍で圧倒的人気のコントレイルは3着。優勝したのは4番人気レイパパレだった。

 続く3歳クラシックロードを振り返れば、桜花賞(G1)1番人気のサトノレイナスは2着、皐月賞(G1)のダノンザキッドは15着に惨敗。

 5月に入っても、春の天皇賞(G1)は1番人気ディープボンド2着、NHKマイルC(G1)ではグレナディアガーズが3着。記憶に新しい、オークスとダービーの両G1ではそれぞれソダシが8着、エフフォーリアは2着と、牡馬牝馬ともに1番人気の馬が2着以下。そして冒頭の安田記念の例に繋がった。

 結果的に今春のG1レース10戦のなかで、1番人気で勝利したのは5月16日のヴィクトリアマイルを制したグランアレグリアただ1頭。着度別成績は1着1頭、2着5頭、3着2頭で着外2頭。勝率はわずか10%、連対率60%、複勝率80%という結果に終わった。

 昨春と比較すると、その違いは一目瞭然だ。

 2020年春のG1レース10戦で、1番人気に推された馬の着度別成績は1着5頭、2着3頭、3着1頭で、着外は高松宮記念のタワーオブロンドンが12着に惨敗しただけだった。

 勝率は50%で、連対率80%、複勝率は驚異の90%と、「1番人気を買っていればほぼ、間違いない」現象が起きていた。これに比べると、昨春シーズンとはあまりにも異なる今春のG1シリーズだったといえる。

 “呪われた1番人気”と揶揄したくなるほど、とにかく、1番人気が負けまくった今春のG1シリーズ。冒頭の安田記念では、1番人気グランアレグリアに土がついたことで、投じられた単勝売上約5億円が“死に金”と化した。

 1番人気が勝利したヴィクトリアマイルを除く、10戦のうち9戦で2着以下に沈んだ1番人気に投じられた単勝売上を集計すると、いかに大量の“死に金”が発生したかわかる。

 各9戦の単勝売上の時系列データから、1番人気に投じられた単勝票数を調べると、ダービーでエフフォーリアに投じられた単勝は6,501,347票。1票100円として約6.5億円と計算できる。

 同様にオークスは3,573,500票で3.5億円、大阪杯では4,961,830票で約5億円と、それぞれ奇跡の白毛馬ソダシと、無敗の三冠馬コントレイルら、人気馬が1番人気に推されたレースでは、その金額はさらに高額となった。

 一方で、混戦が予想されたNHKマイルCのグレナディアガーズには1,557,949票で約1.5億円、春の天皇賞ではディープボンドに1,967,491票で約2億円。高松宮記念はレシステンシアに1,596,767票で約1.6億円と集計。

 牡馬と牝馬、それぞれクラシック一冠目の皐月賞ではダノンザキッドに2,225,212票で約2.2億円。桜花賞はサトノレイナスに2,343,264票の約2.3億円が集まった。

 しかし結果はご存知のとおり。前述した安田記念の約5億円と合わせると約30億円が、文字通り“死に金”へと変貌してしまったのだ。

 さらに上半期最後のG1レースとして待ち受けるのが、宝塚記念。6月27日、阪神競馬場で開催予定の同G1の1番人気は、昨年の覇者クロノジェネスだろうか。

 グランプリレースとよばれるだけに、1番人気へ投じられる金額は、さらに高額になることは間違いないだろう。

 果たして、宝塚記念の1番人気馬は、負け続けた今春のG1レースの1番人気の“呪い”を解くことができるか。これ以上の“死に金”を生み出さないためにも、その動向に今から注目したい。

(文=鈴木TKO)

<著者プロフィール> 野球と競馬を主戦場とする“二刀流”ライター。野球選手は言葉を話すが、馬は話せない点に興味を持ち、競馬界に殴り込み。野球にも競馬にも当てはまる「勝ちに不思議の勝ちあり、負けに不思議の負けなし」を座右の銘に、人間は「競馬」で何をどこまで表現できるか追求する。

五代目山健組若頭が逝去…神戸山口組離脱を牽引した武闘派組織の今後

 1990年~2000年代前半まで隆盛を誇った五代目山口組体制の中でも最大勢力を誇ったのが、現在は山口組とは袂を分かち独立路線の歩みを続ける山健組であった。

 その山健組の中で保守本流といわれてきたのが、渡辺芳則・五代目山口組組長が発足させた健竜会である。健竜会の傘下組織には“山口組最強の四次団体“と言われ一世を風靡した三島組などがあり、初代からの伝統は、六代目山口組体制の今日まで脈々と受け継がれている。

「健竜会の代をとった親分は、その後、山健組組長へと昇進しており、神戸山口組の井上邦雄組長もかつて健竜会の四代目を務めてから、山健組の組長に就任しています。同じく社会不在を余儀なくされている五代目山健組のトップである中田浩司組長も健竜会の五代目を務めていました。山健組の中にあっても、健竜会はそれだけ特別な組織ということです」(ヤクザ事情に詳しいジャーナリスト)

 そんな巨大勢力である山健組が大きな動きを見せたのは、四代目・井上組長体制のときと。同組が中心となり、六代目山口組を離脱し、他十数団体と神戸山口組を結成。ここが今もなお続く、山口組の分裂問題の始まりとなったのだ。

 井上組長が神戸山口組組長を兼務するようになると、その後、山健組の五代目を同組で若頭を務めていた五代目健竜会・中田会長に譲り、同時に六代目健竜会会長には、五代目山健組の西川良男若頭が就任したのだった。

 そうして門出をきった五代目山健組に衝撃が走ったのは、2019年のこと。六代目山口組傘下の組員に自ら銃弾を浴びせ、重傷を負わせたとして、中田組長が逮捕されてしまったのだ。その衝撃は、それだけに留まらなかった。今度は、神戸山口組の最大勢力であった山健組が、拘束中の中田組長の意思のもとで、神戸山口組を離脱することになったのだ。ここに山健組の苦悩が生じることになったのではないかと言われている。

「なぜならば、神戸山口組のトップは四代目山健組を務めた井上組長で、その井上組長から五代目を継承したのが、離脱した中田組長率いる五代目山健組だったからだ。言うなれば、井上組長と中田組長が袂を分かったのだ。そうして、五代目山健組は、神戸山口組に残留を決めた山健組勢力と、神戸山口組を離脱した五代目山健組に分かれることになった。だが実際は、神戸山口組を離脱した五代目山健組勢力が数の上でも上回ることになった。その筆頭格にあったのが、中田組長から絶大な信頼を受け、五代目山健組で若頭を務める、六代目健竜会の西川会長だった」(事情通)

 しかし、その西川会長が新型コロナウイルスに感染したことから体調を崩し、持病が悪化。闘病生活の末に6月6日未明に他界することになったのだ。

「他界した西川会長は、中田組長の留守を守り、山健組を支え続けていた。人望もあり、今後を期待されていた親分だっただけに、業界内でも西川会長の訃報に大きな波紋を呼んでいる」(某組織幹部)

五代目山健組若頭が他界したことで、今後の山健組の動向に業界内では注目が集まっている。

(文=山口組問題特別取材班)