眞鍋亮平氏に問う クリエイター・オブ・ザ・イヤーって、何だ?

デンツーホー3兄弟

歴史を重ねること、32回。いまさら「何だとは、何だ?」という話なのだが、ウェブ電通報としては「時の人」眞鍋氏に、この点をぜひ伺ってみたい。時代が大きく変わりつつある中、マスメディアの役割も、社会のコミュニケーションのあり方も、その根本から大きく変わろうとしている。権威ある賞だから、ではない。その権威の正体とは、価値とは、そもそも何なのか。その力を、眞鍋氏は今後どのように活用していくつもりなのか。ウェブ電通報ならではの切り口で、迫ってみた。


「かけ算」にこそ、勝機あり

CMプランナーからデジタルクリエーティブやPRプランニングの修業を経て現在に至るという眞鍋氏のインタビューでは、「かけ算」という言葉がよく聞かれた。編集部からの最初の質問は「オワコン(終わっているコンテンツ)とも揶揄されるマスメディアに、まだポテンシャルは残されているのでしょうか?」という意地悪なものだった。それに対して、眞鍋氏の答えは明快だった。

電通入社後、ずっとクリエーティブ局。2014年からクリエーティブ・ディレクター。2020年からNewsPicks StudiosのChief Creative Officerも兼務。中長期で展開する耐用年数の長いブランドアドが得意。学校や番組づくり、商業施設の空間・体験設計など、広告クリエイティブの拡張にも手腕を発揮している。
電通入社後、ずっとクリエーティブ局。2014年からクリエーティブ・ディレクター。2020年からNewsPicks StudiosのChief Creative Officerも兼務。中長期で展開する耐用年数の長いブランドアドが得意。学校や番組づくり、商業施設の空間・体験設計など、広告クリエイティブの拡張にも手腕を発揮している。
 

「マスが持つリーチの大きさと、デジタルが持つエンゲージメントの深さをかけ算できれば、その可能性は無限大だと思います」。新聞×SNSにしてもそう。雑誌というメディアの「才能を発掘する力」も、ラジオという「音に特化したメディアならではの力」も、デジタルとのかけ算によってとてつもない波及力と破壊力を持つのではないか、と。「オワコンなどという声があるのだとすれば、逆にそれはチャンスだと僕は思います。デジタルで培ったノウハウを、マスに返すことができれば、まだまだ面白いことがやれるんじゃないか」。
 

地道な積み重ねが、スピード感を生む

もう一つ、眞鍋氏へのインタビューで印象的だったのが「積み重ね」というワードだ。一見すると、前時代的な精神論かと思いきや、そうではない。今回の受賞につながった大塚製薬ポカリスエットのCMも、この時代の中高生の心にポカリスエットというブランドの持つ価値を再認識してもらうには、一体どうしたらいいのだろう?ということを、コロナ禍に見舞われる何年も前から考え続けて、試行錯誤を続けてきた結果、生まれたものだと言う。
世の中は、その表現に心から感動しつつも、何よりもそのスピード感に驚いた。ステイホームとなった途端にこの表現を、このスケールでやってのけるとは、一体どういうからくりなのか?と。「からくり、なんてものはないんですよ。地道にやり続けてきたことに、突然、大きな出番が回ってきた、という感じでしょうか」。

大塚製薬ポカリスエット「ポカリNEO合唱」篇。大規模な撮影ができなくなり、97人の出演者がスマホで自撮りした映像を編集。緊急事態宣言の3日後に公開され、大きな話題に。
大塚製薬ポカリスエット「ポカリNEO合唱」篇。大規模な撮影ができなくなり、97人の出演者がスマホで自撮りした映像を編集。緊急事態宣言の3日後に公開され、大きな話題に。

 

壁に対して萎縮する気持ちが、壁をつくっている

コンプライアンス、人権にまつわること、ビジネスとして達成しなければならない数字……。クリエイターの前に立ちはだかる「壁」は、年々、大きく分厚くなっているような気がしてならない。そのあたりを、どう考えているのか? 眞鍋氏にずばり聞いてみた。

「萎縮しないことでしょうね。壁そのものをポジティブなものと捉えるというか。この時代に、なぜその壁が壁として存在するのか。存在感を増してきているのか。目の前にある壁の高さや厚みを研究することで見えてくることもある。その上で、クライアントやチームメンバーと協力しながら、どう面白く乗り越えていくかを考える。ネガティブに捉えようと思うといくらでもできるのですが、そうしないことで状況は変えられると思います」。

東急プラザ銀座の7階に2020年7月にオープンした「NewsPicks GINZA」。「NewSchool」「NewStore」「NewCafe」から構成されるリアルな集いの場。
 東急プラザ銀座の7階に2020年7月にオープンした「NewsPicks GINZA」。「NewSchool」「NewStore」「NewCafe」から構成されるリアルな集いの場。

 

考えたくなっちゃうこと、が大事

ここで眞鍋氏に「そもそも、クリエイティブという形容詞は、どんな意味があるのでしょう?」という質問をしてみた。クリエイティブな仕事、と言われると何となくイメージが湧く。でも、クリエイティブな暮らしとか、クリエイティブな人生とか言われると、途端にさじを投げたくなるというものだ。「これまでのやり方、敷かれたレールとは違うことを……」と切り出す眞鍋氏に、ありがちな答えが返ってくるものだ、と正直思った。でも、続けて「考えたくなっちゃう、ということでしょうね」、と来た。

安定した時代には、クリエイティブな人生など、よほどの酔狂な人間しか選ばない道だ。でも、不確実性の高い時代には「そのようなことを考えたくなっちゃう人が、不思議と重宝されるんだと思います」。誰に強制されたものでもない。ついつい、考えたく「なっちゃう」。だから、気がつくと鉛筆を握っている。いつもとは違う隠し味を、いつものカレーに仕込んでいたりする。それが、クリエイティブということなのだと考えれば、合点がいくのではないか。

「ASICS FIRST RUN」国立競技場のオープニングイベント。人々がトラックをはじめて走る瞬間を演出。ブランドの思想を体験できるイベントを実現した。
「ASICS FIRST RUN」国立競技場のオープニングイベント。人々がトラックをはじめて走る瞬間を演出。ブランドの思想を体験できるイベントを実現した。

 

実は、教師に憧れていたんです

インタビューの最後に、とてつもなく意地悪な質問を眞鍋氏に投げかけてみた。この記事のタイトルにあるように「クリエイター・オブ・ザ・イヤーって、何だ?」というものだ。「すごく簡単に言うと、ずっと憧れていたものですね」という返事に続けて、不思議なコメントが返ってきた。

「実は僕、学校の先生になるか、電通の、それも営業職として就職するか、最後の最後まで迷っていたんです」と。「クリエイター、それもオブ・ザ・イヤーとか持ち上げられると、なんだか創造主にでもなったような気恥ずかしい気持ちになるんですが。広告と教育って、根っこの部分ではどこか共通したものがあって、それは教えるというよりも伝えたいという気持ち。大学4年の時に広告学校に通っていたのですが、憧れていた岡康道さんにコンテを講評してもらえました。広告クリエイティブという一生かけて探究したい奥深い仕事を教えていただいたのですが、そうして先輩たちから受け継いだものを、若い人たちに引き継いでいきたい。NewsPicks NewSchoolをクライアントと立ち上げたら、そこの一つの講座を先生として請け負うことになりました。ここにきて、もともとやりたかった教育と、これまでやってきた広告が重なってきて、運命のようなものを感じています」。

クリエイター・オブ・ザ・イヤーという称号は、教職免許というような感じですか?と尋ねると、そうかもしれません、という言葉が返ってきた。「でも、変化し続ける時代にチューニングしながら、謙虚に学びつづけるしかないと思っています」。


(編集後記に替えて)

デン太郎「最後の、教員資格の話は、しびれたね」
ツー次郎「デジタル領域で培ったノウハウをマスに返す、という話にも通じる」デン太郎「昔の人は、裏を返しとけ、とかよく言ったもんだよ」
ツー次郎「先輩にご馳走になったとき、とかにね」
デン太郎「ここは俺が払っとくけど、今度はお前が自腹で、この店に後輩とか連れて来るんだぞ、と」
ツー次郎「そう。それが、裏を返す、ということ」
ホー三郎「ホ、ホぅ〜」
デン太郎「持続可能な社会の実現とか言われているけど、大事なことは、そういうことなんじゃないかな」
ツー次郎「サステナビリティってものの根っこに必要なのは、先人、後輩、世の中のあらゆる人をリスペクトする気持ちなのかもしれないね」
デン太郎「そう。その気持ちさえあれば、多少の破天荒は許される」
ツー次郎「まあ、それはどうか、と思うけど……」
デン太郎「だから、オレ様は今日も、このようにデデーンと構えていられる」
ホー三郎「ホ、ホぅ〜」
ツー次郎「デン太郎の破天荒話はともかく、眞鍋さん。今回は、素敵なお話をありがとうございました!」

デンツーホー3兄弟

文政権を見放した米国、文在寅よりサムスン電子を優遇…韓国の軍事技術が北側へ大量流出か

 韓国で行われたソウルと釜山の市長補欠選挙で、最大野党「国民の力」の候補が与党「共に民主党」に圧勝し、与党執行部は総退陣に追い込まれた。2022年3月に行われる大統領選挙を前に大きな痛手となった文在寅政権は、窮地に立たされている。一方で、北朝鮮も金正恩体制の耐久力が尽き、米国と中国の対立も激化している。

 朝鮮半島情勢について、元駐日韓国大使館公使で「統一日報」論説主幹の洪熒(ホン・ヒョン)氏に聞いた。

前編はこちら

米国に見放された文政権

――文政権は親中と言われますが、韓国の国民はどうなのでしょうか。

洪熒氏(以下、洪) 世論調査で4分の3が反中であるほど、韓国国民は中国に対して嫌悪感や警戒心を持っています。しかし、文政権は国民多数とは逆に、韓国という先進工業国、しかも米国の同盟国を中国に服属させようとしています。そんな文政権を、米国はついに見放しました。

 文政権は、朴槿恵前大統領を粛清するため、サムスン電子の李在鎔副会長が朴前大統領に賄賂を提供したという濡れ衣を着せては、実刑判決で収監しました。共産主義者の文在寅集団は、かねてから企業を敵対視し、韓国の大企業の代表格のサムスン電子を解体せよ、と言ってきました。ところで、米国の朝野は文政権の人権弾圧を非難し、文政権と韓国国民・企業を区分しています。ジョー・バイデン大統領も、半導体不足を受けての対策会議にサムスン電子も招聘しました。

 米国は、韓半島が中国のものになることを絶対に認められません。しかも、米国の同盟国で、半導体技術をはじめ、世界5大工業国の韓国が中国の支配下になれば、5Gなどの技術覇権争いで中国が強い競争力を持つようになるからです。

――しかし、文政権は中国寄りの姿勢を続けていますね。

 米国や日本も内部崩壊戦略で掌握を目論む中国共産党は、韓半島をいわゆる「第1列島線」の内側に入れているほど、彼らの領域とみなしています。今、韓国のドラマやテレビ番組の多くに中国共産党がスポンサーとして出資しています。『軍艦島』など韓国の反日映画の多くは中国共産党が制作費を出し、韓国で最も使われているSNS「カカオトーク」も中国資本が買収しました。

 内容があまりにも中国寄りのため、2回で打ち切りになったドラマ『朝鮮駆魔師』の脚本家も、中国共産党の文化工作員です。このドラマは韓国人の怒りを買い、スポンサー企業が撤退したことで打ち切りとなりました。さらに、中国企業のテンセントは韓国のゲーム会社やメディアに投資し、韓国の中国化を進めているのに、文大統領はそれに協力しています。

――韓国の中国への接近ぶりが、米国の警戒や怒りを買っているようですが。

 文大統領の「中国共産党100周年祝賀」が問題になったことは記憶に新しいです。また、日米韓による安保担当高官の協議が行われたその日、鄭義溶外交部長官が中国へ行き、王毅外相と会談し、「中国共産党100周年を心から祝賀」と発言したことなどで、米国の朝野は文政権を軽蔑しています。

 中国共産党は長年、韓国内で共産革命家を育て、支援し、韓国を乗っ取り、最終的に中国共産党に捧げるように工作してきました。そういう工作活動が、現実に成功しつつあることを示しています。過去の歴史を見ても、自由民主主義国家が自ら共産国家になった事例はありません。今の米中戦争は、親中勢力に乗っ取られた韓国が、選挙で自由民主体制を取り戻すのか、それとも共産全体国家の一部になるか、という戦いでもあるわけです。

――北朝鮮の金正恩国務委員長がミサイル発射を再開するなど、再び揺さぶりをかける動きを見せています。

 今、北側は潜水艦発射弾道ミサイルの建造に力を入れていますが、戦術弾道ミサイルの開発も進んでいます。これらの技術は中国やロシアではなく、韓国から流出しています。ここ数年、北が開発している弾道ミサイルなどの軍事技術は、外観だけでなく性能も韓国のものと瓜二つなのです。

 18年、板門店での南北首脳会談の際、文大統領は金委員長にUSBメモリを渡したと自ら公開しました。その後、韓国では全光焄牧師が「文在寅はスパイ」と発言して訴えられ、裁判で全牧師は「USBを渡した行為がスパイ」だと主張しました。そのため、裁判部が韓国大統領府(青瓦台)にUSBのコピーの提出を求めましたが、青瓦台は断り、全牧師は無罪となりました。

 07年10月には、当時の廬武鉉大統領が金正日総書記との会談のために平壌を訪問し、別れ際に廬大統領が金総書記に封筒を手渡しています。その中身も、いまだに公開されていません。指摘しておきたいのは、当時の盧政権で秘書室長を務めていた文氏が、この南北首脳会談の準備の責任者を務めていたという事実です。つまり、青瓦台の情報が北に筒抜けの状態が今も続いているのです。

 文大統領は18年に平壌で「これから金正恩委員長と新しい国家を建設する」と事実上の連邦制を宣言しましたが、それは憲法や韓米同盟、国連の制裁などにより不可能です。そこで、韓国の国防技術を北側に渡せば連邦国家への意志を示せると考えた、と疑うのは当然です。

 先日、韓国は初の国産戦闘機KF-21「ポラメ」を公開しました。米国は核心技術の提供を断ったにも関わらず、韓国が本格開発5年で独自に開発したのです。ところが、今の親中文政権では、韓国の軍事技術まで北や中国に渡ることが懸念されます。文政権の存在そのものが、東アジアのさらなる脅威になり得るのです。

(構成=編集部)

21日の伊豆大島近海地震、首都直下地震の前兆か…深部地震多発、熱エネルギー蓄積

 4月21日午後9時30分頃、伊豆大島近海で地震が発生した(マグニチュード4.3、最大震度3)。伊豆大島近海では22日にかけて合計11回の地震が連続したが、幸いなことに被害は発生していない。伊豆大島近海では昨年12月18日にもマグニチュード5.1(最大震度5弱)の地震が発生している。

 東日本大震災以降も日本各地で大規模な地震が発生しているが、筆者は伊豆半島周辺で発生する地震に注目している。世間ではあまり知られていないが、伊豆半島周辺は地震の多発地帯である。2014年5月5日に伊豆大島近海でマグニチュード6.2(最大震度5弱)、2006年4月21日に伊豆半島東方沖でマグニチュード5.8(最大震度4)と比較的大きな地震が起きている。1978年には伊豆半島近海地震(マグニチュード7.0、最大震度5)により、大きな被害が生じている(死者・行方不明者26人)。

 政府の地震調査委員会は2014年に「首都直下地震は今後30年間に70%の確率で起きる」との見解を示しているが、想定される震源地を明らかにしていない。筆者は「伊豆半島周辺が震源地になる可能性が高いのではないか」と考えている。1923年に発生した関東大震災(マグニチュード7.9)の震源地が伊豆半島周辺であるとの説が有力だからである。被害の大半は東京の大火災で生じたことから見逃されがちだが、「地震発生直後に横浜や鎌倉に津波が押し寄せた」とする記録が残っている。

 大方の地震学者が信奉している「プレートテクトニクス説」に疑問を抱いている筆者が参考にしているのは、角田史雄埼玉大学名誉教授が提唱する「熱移送説」である。熱移送説については、2019年6月25日付コラムなどで紹介しているが、改めて説明すると、以下の通りである。

(1)熱移送説で主役を務めるのは、「プレートの移動」ではなく「熱エネルギーの伝達」である。その大本のエネルギーは、地球の地核から高温の熱の通り道に沿って地球の表層に運ばれ、表層を移動する先々で火山や地震の活動を起こす。

(2)熱エネルギーの表層での出口の一つは南太平洋(ニュージーランドからソロモン諸島にかけての海域)に存在し、南太平洋から出てきたPJ(インドネシアからフィリピンに向かい台湾を経由して九州へ)とMJ(フィリピンから伊豆諸島を経由して首都圏へ)という2つのルートで日本に到達する。

(3)熱エネルギーが伝わると熱のたまり場では噴火が起き、地盤に「問題」がある地点では地震が発生する。熱エネルギーの速度が一定であることから、火山の噴火から地震発生の予兆を捉えることが原理的に可能である。

 以上が熱移送説の概略であるが、最近の状況について角田氏は「PJルートのほうがMJルートよりも熱エネルギーの流れが強い」と見ている。

 PJルートでは、4月中旬に鹿児島県トカラ列島で起きた群発地震が世間の注目を集めたが、MJルートでは目立った動きはない。しかし角田氏は「噴火活動が活発である西之島の動向に注目すべきである」と指摘する。

 西之島は、東京の南方約930kmにある火山島である。MJルート上に位置することから、西之島の火山活動から首都圏に到達する熱エネルギーの強さが判断できるというわけである。

 西之島は2013年の大噴火で面積が2倍以上になり話題となったが、その後も2015年、2017年から今年にかけて断続的な噴火を繰り返している。このことは熱エネルギーが首都圏に継続して到達していることを意味している。首都圏に流れ込んでいる熱エネルギーにより、千葉県東方沖や茨城県などで比較的大きな地震が多発しているのに対し、伊豆半島周辺では大きな地震が発生していないことから、熱エネルギーの放出が進んでおらず、今後大規模な地震が発生するリスクが高まっているのではないだろうか。

東海道新幹線や東名高速道路に甚大な被害の恐れ

 角田氏は今後の動向について「最近、地下250キロメートルから70キロメートルにかけて深部地震が多発している。このことから地核から表層に運ばれる熱エネルギー量が拡大していると推測できる。今後、北海道から東北沖の海域をはじめ日本のどこかマグニチュード8クラスの地震が発生する可能性が高い」と危惧している。

 伊豆半島周辺では関東大震災後の1930年に北伊豆地震(マグニチュード7.3、死者・行方不明者272人)が発生している。北伊豆地震では、震源に近い静岡県三島市で震度6を観測し、地震断層が掘削中のトンネルを塞いでしまうほどの被害を伊豆半島地域にもたらした(地元では「伊豆大震災」と呼ばれている)。北伊豆地震が発生するまでの半年間、周辺で群発地震が起きていたことから、今後、伊豆半島周辺で地震が多発するようになれば、要警戒である。

 北伊豆地震クラスの地震が発生すれば、この地域を通過する東海道新幹線や東名高速道路などで甚大な被害が発生する可能性が高い。南海トラフ巨大地震の発生に備えて西日本の太平洋沿岸で津波対策が議論されているものの、伊豆半島周辺についての対策は議論の俎上にすら上っていないのが現状である。阪神淡路大震災が発生するまで「神戸では大きな地震が起きない」と妄信されていたように、伊豆半島周辺についてはまったくといってよいほど問題視されていないが、果たして大丈夫だろうか。

 新型コロナウイルスの感染拡大を抑止するため3度目の緊急事態宣言が発出される直前の状況下で、大規模地震の発生を予測することで世の中をいたずらに騒がせるつもりは毛頭ないが、「備えあれば憂いなし」との願いから、拙稿をしたためた次第である。

(文=藤和彦/経済産業研究所コンサルティングフェロー)

●藤和彦/経済産業研究所コンサルティングフェロー 

1984年 通商産業省入省

1991年 ドイツ留学(JETRO研修生)

1996年 警察庁へ出向(岩手県警警務部長)

1998年 石油公団へ出向(備蓄計画課長、総務課長)

2003年 内閣官房へ出向(内閣情報調査室内閣参事官、内閣情報分析官)

2011年 公益財団法人世界平和研究所へ出向(主任研究員)

2016年 経済産業研究所上席研究員

2021年 現職

なぜ香港投資ファンドは、わざわざ赤字の「カフェ・ベローチェ」運営会社を買収したのか?

カフェ・ベローチェ」を運営する喫茶店チェーンのシャノアール(東京・豊島区)と珈琲館(東京・渋谷区)が4月1日付で合併し、「C-United(シーユナイテッド)」として再出発した。COFFEE(コーヒー)、CREATIVITY(創造力)、CHEMISTRY(化学反応/相乗効果)の3つの言葉の頭文字の「C」に、力を合わせるという意味のUNITEDをつなぎ、新しい社名とした。

 両社は投資ファンド、ロングリーチグループ(香港)傘下に入っており、合併で経営の効率化を進める。新会社の店舗数は約400。スターバックス(1628店)、ドトール(1295店)、コメダ珈琲(873店)、タリーズ(747店)に次いでカフェ業界第5位の規模になる。

 ロングリーチは2020年1月、シャノアールを買収した。シャノアールは1965年の設立。セルフサービス型コーヒーショップ「カフェ・ベローチェ」、フルサービス型カフェ「コーヒーハウス シャノアール」など195店を運営。都心で手ごろな価格でコーヒーを提供する店として知られていた。20年3月期の決算公告によると最終損益は21億円の赤字だった。

 ロングリーチは18年、UCCホールディングスからカフェチェーン珈琲館を買収した。フルサービスの喫茶店チェーンで国内2位の珈琲館は炭火焙煎コーヒーが特徴で、全国に約300店がある。18年12月期の決算公告によると最終損益は6億円の黒字だった。UCCは顧客の目の前でコーヒーを1杯ずつ抽出するサービスを売り物にしている「上島珈琲店」に経営資源を集中する。

 ロングリーチは、どんな活動をしてきたのか。16年、米国系ハンバーガー店「ウェンディーズ」を展開するウェンディーズ・ジャパンが、サントリーホールディングス傘下のファーストキッチン(東京・新宿区)を買収した。その際、ロングリーチグループはファーストキッチンの第三者割当増資を引き受け、筆頭株主になった。

 ロングリーチは05年、日本マクドナルドホールディングスの創業者の藤田田氏の一族から日本マクドナルドの株式を買い取り、マック株式を保有していたことがある。香港・上海のロングリーチグループ・リミテッドと東京の株式会社ロングリーチグループ(東京・千代田区)の2つの拠点を持つ独立系投資ファンドである。

 東京のロングリーチグループの代表取締役兼パートナーの吉沢正道氏は住友銀行出身。ロバートソン・スティーブンスインターナショナル、モルガンスタンレー証券を経て03年、ロングリーチグループを設立した。

スタバとドトールは赤字、コメダは黒字と明暗を分ける

 カフェ業界はコンビニコーヒーの登場で大激震に見舞われた。11年にローソン、12年にファミリーマート、そして13年にセブン-イレブンが100円コーヒーのサービスを開始し、またたく間に大ヒット商品に育った。

 コンビニの100円コーヒーが、コーヒーチェーン専業の再編を加速させた。珈琲館、続いてシャノアールを香港の投資ファンドが買収。東京の高級喫茶店の代名詞だった銀座ルノアールはキーコーヒー(株式保有比率34%)の傘下に入った。キーコーヒーは東証1部に上場しており、イタリアントマトを傘下に持つ。

 新型コロナウイルスの感染拡大がコーヒーチェーンの業績悪化に追い打ちをかけた。あまり影響がなさそうなカフェ・喫茶といった非アルコール業態も外出自粛がモロに響いた。カフェ業界はスターバックスコーヒージャパン(東京・品川区)が一人勝ちの状態だ。1996年に国内1号店をオープン。経営の自由度を担保するために2015年3月、上場を廃止した。

 スタバはチェーン店ながら洗練された店内、おしゃれなメニュー、欧風のオープンテラスの併設などが女性客に支持され、日本のカフェブームのきっかけをつくった。氷菓飲料「フラペチーノ」はスタバの顏だ。11年3月末に912店だったスタバの店舗数は、足元では1628店(20年12月末時点)と1.8倍になった。コロナ前に掲げた「21年末までに1700店」という目標は取り下げていない。

 26期決算公告(19年10月~20年9月)によると、売上高は前期比14%減の1738億円、営業利益は95%減の8億円、最終損益は19億円の赤字(その前の期は128億円の黒字)となった。コロナによる休業費用として61億円の特別損失を計上したため最終赤字になったとみられている。

 ドトールコーヒーなどのドトール・日レスホールディングス(東証1部)の21年2月期の連結決算の売上高は前期比27%減の961億円、営業損益は43億円の赤字(前期は102億円の黒字)、最終損益は109億円の赤字(同60億円の黒字)になった。新型コロナウイルス感染の「第3波」や首都圏を中心とした緊急事態宣言で、売り上げが当初の想定より落ち込んだ。店舗の収益性を見直し、店舗の除却損を特別損失(34億円)として計上した。

 コメダ珈琲店のコメダホールディングス(東証1部)の21年2月期の連結決算(国際会計基準)は売上高に当たる売上収益は前期比7.6%減の288億円、営業利益は30%減の55億円、純利益は33%減の35.9億円となり、きちんと黒字を守った。

 黒字のコメダ、赤字のスタバとドトールと明暗を分けたのは、出店の立地の差である。スタバやドトールは駅前や繁華街に多数出店している。緊急事態宣言による休業や在宅ワークの普及に伴い、駅前や繁華街の流動人口が減少し、その影響をモロに受けた。

 コメダは中部地区を営業拠点とし、郊外やロードサイドに出店している。名古屋名物の「モーニング」を武器に朝や昼の時間帯の集客力が高く、業績の落ち込みを小さくした。

(文=編集部)

ファミマ「メロンパンアイス」はパッケージ詐欺だ…今食べるべきおススメのアイス5選!

 やっと暖かくなってきて、”アイス日和”が到来。最近では、セブン-イレブン限定のミスターチーズケーキのアイスや、ガリガリ君でおなじみの赤城乳業の「かじるバターアイス」がSNSを席巻した。スイーツのトレンドがアイスから産まれている。日々新商品が投入されるアイスコーナーを発掘し、新たな”バズアイス”を探すぞと意気込み、アイスパトロールを開始。気になったアイスを食べ比べてみることにした。

ファミマ「メロンパンアイス」(218円、税込/以下同)

 まずは、ファミリーマートの「メロンパンアイス」。「ふんわりバター香る」と書かれており、前出の「かじるバターアイス」のヒットが脳裏に焼き付いていた私は、バターの香りにヒットの予感がして、よこしまな気持ちでチョイス。

 ずしっと重みのある袋を開けると、クッキー生地に包まれたアイスが登場。たまご色のカスタードアイスがぎっしり詰まっている。ちらほら見える黒い点はバニラビーンズか。本格派の佇まいに期待を感じながらかぶりついた。

「ん?」思っていたのと違う。美味しいけど、なにか違う。そうだ、これはクッキーシューだ。そう、こちらクッキーシューアイスとして、完成度が非常に高いです。メロンパンと思って食べたら、ちょっとがっかりするかもしれない。皮はメロンパンみたいにザクザクしておらず、クッキーとしてさくさく。薄皮でサクッとした食感と、濃厚なアイスが楽しめるものの、パンっぽさはゼロ。

「バター香る」と書いてあるけれど、特にバターは特徴的に感じない。中身は濃厚なカスタード味のアイス。むしろ卵の優しい味が香っている。表面に書いてあることがだいたい信じられないアイス。違うパッケージにしたほうが売れるのではないか……と思ったが、味は美味しい。これはこれでリピートしたい。

セブン「冷たく食べるメロンパン」(213円)

 比較するのに最適な選手を見つけた。セブンのメロンパンアイスだ。

 こちらは「セブンプレミアム」の商品で、冷凍、冷蔵、温めての3つの食べ方が楽しめるらしい。販売地域は首都圏、新潟県、北陸、近畿、岡山県、四国。

 ビジュアルはどこからどう見てもメロンパン。「語弊のないメロンパンアイスにやっと会えた!」と安堵したものの、「冷たく食べるメロンパン」って書いてある。メロンパンアイスじゃないやん。メロンパンやん……。こちらは”冷凍してアイスのようにも食べられるメロンパン”の模様。「メロンパンアイス」とは一体、どこにいるのか。

 とりあえず、メロンパンアイスとして向き合い、かぶりつくことにした。今回は「冷凍」で頂いた。表面はザクザクでクッキー部分が香ばしい。サクサクした内部の、ともすればモサモサする部分にアイスがふんだんに入っているので、口の中の水分が奪われないのがいい。一口目が最高潮であるメロンパンの常識を覆し、ずっと飽きずに楽しめる味だ。パンの部分がたっぷりなので(なぜならパンだから)、食べごたえもある。”幸せな朝ごはん”にもよさそう。そして完全に見た目通りの味である。

 逆にいうと、そこへの意外さや衝撃は特になし。嬉しい誤算はない。見たままなので、もちろんがっかりもしない。メロンパン好きなら押さえておくべき。しかし私は、メロンパンアイス改めクッキーシューアイスのほうが、味としては好きだったことに気づく。見た目に騙されてはだめ。そう、肝心なのは中身。

王者「ハーゲンダッツ」

 メロンパン対決に軍配がついたところで、悠々と登場したのが王者の「ハーゲンダッツ」。

 ハーゲンダッツバー期間限定の「抹茶クロッカン味」(325円)。まず、佇まいが違う。えんじ色の高級感ある箱を開け、えんじ色の袋を開け、やっと現れたのは抹茶色のバー。バー部分にも、ハーゲンダッツのロゴの刻印。圧倒的ハイブランド感。気持ち小ぶりなので満足度が心配だが、濃厚な味わいでカバーしてくる未来すら見える。

 かぶりつくと、チョココーティングアイスにある「パリっ」とした食感ではなく、「ザクッ」。そう、厚みがあるのだ。チョコとクロッカンクッキー、そしてアイスと3種類の食感と味が口の中で踊る。

 ここで箱をよく見たら、「抹茶コーティング」じゃない。「抹茶コーチング」やん。高級すぎてネイティブなのか、詳細はわからないが、抹茶コーチの指導が行き渡ったハイレベルな抹茶コーチング。甘さだけでなく、苦味も感じさせる大人の味。ウィスキーとかにも合うのではないだろうか。”大人の夜アイス”といえる。

 アイス部分は、ハーゲンダッツカップアイスの名作、「グリーンティ」と同じなのだろうか。濃厚で美味しい。アイス部分は既視感がある。それゆえに「コーチング」の存在が重要なのだが、あいにくと絶大な加点はそこまで見込めない。感動したかったけれど、”予想通り美味しい”という感じ。むちゃくちゃ高級感ある幸せを届けてくれるにもかかわらず、想像を超えないことで、がっかりされてしまうのもまた、王者ハーゲンダッツの凄さともいえるよう。

ローソン、八天堂とコラボしたカップアイス

 続いてはローソンを物色。クリームパンで有名な広島の「八天堂」とコラボしたカップアイスを発見した。「ウチカフェ×八天堂 かすたーどフルーツミックス」(248円)だ。カスタード風味のアイスにフルーツを合わせ、さらにフルーツソースをたっぷりかけてあるとのこと。クリームずっしりの八天堂のクリームパンを思い出し、期待が高まる。

 パッケージと違わぬビジュアル。上のフルーツソースは、冷凍されていながらも、とろみをキープしている。匠の技か、クリームのカスタードはさすがの味わい。余韻のある味わいで、後味でぐっと香りが増す。しかし、甘ったるく口に残ることはない。ゴロゴロ入ったフルーツに関しては、写真よりは控えめだった。

 ところで、八天堂はどこにいるのか。「カスタード味」の部分がそうなのか。パン生地のような存在がない上に、フルーツソースでまったく別のものに仕上がっていた。

明治TANPACT ストロベリーチョコレートアイスバー

 最後は、「明治TANPACT ストロベリーチョコレートアイスバー」(154円)。昨今、たんぱく質を摂取することの大事さは周知され始めており、ゴールドジムなどに通うような”筋トレガチ勢”以外にも、たんぱく質ブームが到来しつつある。プロテインドリンクはもとより、シリアルバー、チョコレートなど、たんぱく質入りの商品は広がっているが、まさかアイスにまでとは。このアイス1本で、5グラムのたんぱく質を摂取することができる。

 一日に必要なたんぱく質は50グラムくらいといわれているが、めちゃくちゃ肉を食べてもなかなか突破できない量。そこで、おやつタイムもぬかることなくたんぱく質を摂取できるのは嬉しい。背徳感しかなかったアイスをたべるという行為が、この商品により、体を思いやる素晴らしいイベントに昇華されるだ。

 いちごチョコでコーティングされたアイスが袋から登場。パリッとしたチョコからはいちごの香りが広がり、中のアイスはクリーミー。もっと粉っぽいかなと思っていたが、ちゃんと美味しいアイスになっている。美味しいアイスということは当然、炭水化物や脂質もそれなりに入っている。したがって、このアイスを一日10本食べてたんぱく質を満たそうとするのは本末転倒なので、お控えくださいませ。ダイエット中の”小さなご褒美”としては、とってもいい。願わくば、たんぱく質が10グラムくらい入っていてほしい。5グラムだと、アイスとしてもたんぱく質補給としても、ややどっちつかずな印象だ。たんぱく質の増量は願い続けたいと思う。

 今回は5個のアイスを寸評してみたが、アイスは日々進化してバリエーションが増えている。チルドデザートやパンとの垣根が低くなり、アイスの枠に収まらない商品をたくさん見かけた。”パッケージ詐欺”のファミマのメロンパンアイスが一番気に入り、リピートしてしまった。クッキーシューアイスうまー。

 これから日に日に気温も上がっていき、アイスの季節本番がやってくる。次のトレンドアイスを探しに、これからもアイスパトロールにいそしみたいと思う。
(文=井澤梓/フリーライター・編集者)

●井澤梓
株式会社カタル代表。立命館大学卒業後、金融機関を経て、2010年株式会社ビズリーチの新規事業立ち上げに参画。法人営業、MD業務、人材エージェントの新規開拓営業に携わる。その後、企業広報支援やインタビュアーとして独立。スタートアップ企業やBtoB企業の支援を数多く手がけている。

時代のリアルを追究するアーティスト・卯城竜太氏(Chim↑Pom)による集中講義「芸術の突破法」開講迫る!

 最前線のアートを集中講義で学べる渋谷・道玄坂の「ホワイトルーム」

 第5回目はChim↑Pomの卯城竜太氏による2日間、全8講。4月29日(木)、30日(金)開講です。

Chim↑Pomとは何かを渋谷で語り尽くす

 道玄坂の起点は、渋谷という谷の底にあるスクランブル交差点、現在はその交差点を、渋谷マークシティにある岡本太郎「明日の神話」が見下ろしています。

 この「明日の神話」、1954年にアメリカが行った水爆の炸裂の瞬間がモチーフとなっていることは有名ですが、2011年福島第一原発事故を受けて、Chim↑Pomはそこに「LEVEL7 feat.『明日の神話』」の軌跡を残しました。

 コロナ禍となり、TVは定点観測のように連日、渋谷の底を映しています。闇市から生き延びてきた渋谷のスーパーラットはどのように未来を予見し、切り込んでいくのでしょうか。

 Chim↑Pomがやってきたこと、やったことのその後、そしてWHITE HOUSEを拠点としたこれからのこと……。卯城竜太氏が2日間にわたってすべてを語り尽くします。

卯城竜太(Chim↑Pom)・芸術の突破法

――1960年代に赤瀬川原平らネオダダが主張したアンセム=「いまやアクションあるのみ」。その言葉は、アフター311&コロナ禍という今の時代でも有効に機能するのだろうか。アクションには必ずリスクがあるがそれをどう突破するのか。はたしてQアノンによるホワイトハウス襲撃はアートなのか。「9.11は最大のアート」(シュトックハウゼン)だったのか。激変する世界の中で、Chim↑Pomがやってきたこと、やろうとしていることの全体像を解き明かし、アートとアーティストの定義をあらためて問い直し、独自の美術史を語る全8講!!(本講義シラバスより)

卯城竜太(Chim↑Pom)・芸術の突破法
日 程|4/29(木)−30(金)
時 間|10:00~17:45(両日とも/予定)
受講料|一般:15,000円(税込)/学割:10,000円(税込)
会 場|WHITE ROOM(渋谷区道玄坂)
受 講|会場(定員30名)/オンライン
詳 細|https://cyzo.co.jp/whiteroom/ushiro_01/
※ 会場受講は定員に達し次第、募集を終了します。

1限目:ノイズ論
2限目:公共とキュレーション
3限目:アーティスト論—アーティストとは何か?
4限目:コレクティビズム1
5限目:コレクティビズム2
6限目:大正期にはじまる
7限目:行動学1
8限目:行動学2

シラバスより。詳細はこちらから。

卯城竜太(うしろ りゅうた)
Chim↑Pomメンバー。Chim↑Pomは、2005年に東京で結成されたアーティストコレクティブ。時代のリアルを追究し、現代社会に全力で介入したメッセージの強い作品を次々と発表。世界中の展覧会に参加するだけでなく、自らもさまざまなプロジェクトを展開する。また、東京電力福島第一原発事故による帰還困難区域内で、封鎖が解除されるまで「観に行くことができない」国際展「Don’t Follow the Wind」の発案とたちあげを行い、作家としても参加、同展は2015年3月11日にスタートした。2015年、Prudential Eye AwardsでEmerging Artist of the Yearおよびデジタル・ビデオ部門の最優秀賞を受賞。2021年には森美術館での回顧展が予定されている。ソロとしては、美学校でのクラス「天才ハイスクール」をはじめ、ネオダダオルガナイザーズの拠点だった新宿ホワイトハウスでのキュレーション、オンラインと現実空間での秘匿性の高い展覧会「ダークアンデパンダン」の主催、あいちトリエンナーレ2019で閉鎖された全ての展示の再開を求めたアーティストらによる運動「ReFreedom_Aichi」など、オーガナイザーとしての活動や執筆などを行っている。

ホワイトルームとは

 日本の教育では、そもそも「アート作品をどのように見ればいいのか」という基本的なことが確立されない。そもそも「美術(アート)」の教科書は、日本と欧米では大きく違っている。日本の「美術」の教科書は薄く、アートは自由に見ることが大事だと書いてあり、欧米の「アート」の教科書は相当に分厚い。なぜか。「アートを知ること」=「美術史を知ること」と考えられているからだ。現代美術の最前線の作品には、ラスコー洞窟絵からはじまるギリシア・ローマ、キリスト教、ルネッサンス、印象派などなど膨大なヒストリーとコンテクストがあり、それをどれだけ感受できるのかが重要で、それこそが教養の基準とされている。美術の歴史がわかってないから、いつまでたっても同じ感想しか語ることができない。

 ホワイトルームでは、日本のアートのリテラシーを底上げするために、最前線にいるトップクラスの研究者、アーティストによって、大学半期分の授業を2日の集中講義で行います。
※講義によって、【1日集中講義】の場合もございます。

大阪で救急拒否が相次ぐ危機も吉村知事は…滋賀県の看護師派遣を回答前に公表、滋賀知事への要請電話を後回しにしてテレビ出演

 重症患者数に対する確保病床数の割合が本日22日、121.4%に達し、「医療崩壊ではなく社会崩壊」とも呼ばれている大阪府。本日からは救急搬送が必要な患者を入院先が決まるまで一時的に待機させるという「入院患者待機ステーション」が設置されたが、その数は計8床。しかも、ここで治療...

大手パチンコチェーンが「新しい遊び方」提唱!「非接触」で遊べる「ゲームセンター」が話題!!

 全国にパチンコホール316店舗を運営するマルハンは、ボーリング場やシネマ、飲食事業やゴルフ事業など、様々な事業も展開している。

 そのうちの一事業であるアミューズメント施設では、4月23日よりゲームセンター「スーパーウェーブ静岡店」をグランドオープンする。「非接触」で遊べるゲームセンターとして、多くの注目を集めている状況だ。

 スーパーウェーブ静岡店は、2018年8月に休業したプラザピア静岡(駿河区)内の同店を清水区の商業施設『フレスポ静岡』に移転しての再オープン。静清地区では初となるQRコード決算が利用可能で、ICカードやデジタルチャイムの利用により、メダルゲームやスタッフを呼び出す際にも、メダルやボタンに触れることなく遊べる非接触率の高い店舗としている。

 店内の椅子は抗ウイルス効果のある「光触媒コーティング」を実施。店内清掃には防菌・抗ウイルス作用が長時間持続する特許成分Etak®を使用している。

 従業員は、同社の中で高い接客力が認められたスタッフによる接客研修を修了。日々の体調管理、マスク着用、手洗い、うがいを徹底し、最大限の感染防止対策とレベルの高い接客で、コロナ禍でも安心で快適な空間を提供するとしていくという。

 オープン後は期間限定で10円から遊べるクレーンゲームや、非接触タイプ限定でメダル倍増キャンペーンを開催予定。数々のイベントで集客を図るそうだ。

 ちなみに、営業面積は約490坪。クレーンゲーム・景品ゲーム機64台、メダルゲーム173台、その他96台の計333台を設置している。

 いまだ猛威を振るう新型コロナウイルスの影響で、ゲームセンターは苦境が続いている。外出自粛などにより、都内でも有名店が相次いで閉店した。

 昨年末には、大手のセガサミーホールディングスがゲームセンター事業からの撤退を決断。eスポーツ事業、通信設備を応用した次世代ゲーム配信技術の研究開発は続けるものの、娯楽施設を運営する連結子会社セガエンタテインメントの株式85.1%を、遊技機器のレンタル事業を手掛けるジェンダへの譲渡を発表した。

 近々、東京都・大阪府・兵庫県で緊急事態宣言が再発令される可能性が高い。さらなる打撃を受けることが予想されるだけに、マルハンには、この新しい生活様式に適した店舗開業を機に、ゲームセンター事業の盛り上げにも尽力していただきたいものである。

【注目記事】

パチスロ「謎AT」は「設定5以上」濃厚!?『北斗の拳』シリーズ傑作の「新立ち回り要素」詳解!!

パチスロ「規制緩和」へ! 有利区間「最大3000G」へ変更で「ゲーム性の拡充」が可能に!!

パチスロ「美女ライター」最強タッグ「大量上乗せ」など爆発!「五十嵐マリア」 の必見トークも!?

パチンコ「唯一無二の玉の動き」に熱くなれ! 人気「羽根モノ」最新作は「初のヘソタイプ」も登場!!

 入賞した玉がミニタワーからのスペシャルルート、もしくはクルーンを落下した玉が最終的に回転盤を突破してV入賞すれば大当りが確定。その大当りを射止めた玉が巨大タワーを登ることで、ラウンド振り分けが行われる。

 手に汗握る唯一無二のゲーム性を有する平和の『トキオ』シリーズは、羽根モノの定番としてファンに認知されている。2015年登場の『CRA TOKIO PREMIUM』、2018年デビューの『CRA トキオスペシャル』、2019年に誕生した一発台とも言える『Pトキオブラック4500』が現在も安定した稼働を維持する中、同社は先日、シリーズ最新作『Pニュートキオ』の発売を発表した。

 通常時のゲーム性はシリーズを完全継承しており、まずはスタートチャッカーへ玉が入賞すれば羽根役物が開放。その羽根役物が玉を拾った後はミニタワーでノーマルorスペシャルルートへ振り分けられ、スペシャルルートへ進んだ場合は大チャンスを迎える。

 本機のノーマルルートでは「可変式スロープ」が採用されており、玉の動きがよりエキサイティングに変化。王道パターンやイレギュラーパターンと、プロセスを問わず最終的にV入賞すれば大当り確定で、ラウンド振り分けはシリーズの象徴である巨大タワーで均等に選択される。

 タワーのてっぺんで繰り広げられる最高ラウンドか否かの振り分けには、ドキドキすること必至だ。

 ラウンドは3R・5R・10Rの3パターンで、カウントは9カウント。それぞれ252個、504個、1,134個の出玉を獲得できる。賞球は5&14個だ。

 また、今作ではお馴染みの「ハカマタイプ」に加えて初の「ヘソタイプ」も製造。ヘソタイプには保留機能(左右チャッカーのみ、1個)が搭載されており、よりチャンスが訪れる仕様となる。

 羽根開放時間はハカマタイプよりも短くなると思われるが、羽根開放中にスタートチャッカーへ入賞させても無効となる仕様に煩わしさを感じているプレイヤーにはオススメと言えるであろう。 

 トキオでしか再現できない玉の動きは今作でも健在。導入は6月予定とのことなので、まずは既に公開中の製品サイトをチェックして玉の動きを妄想しよう。

【注目記事】

パチスロ「規制緩和」へ! 有利区間「最大3000G」へ変更で「ゲーム性の拡充」が可能に!!

パチスロ「美女ライター」最強タッグ「大量上乗せ」など爆発!「五十嵐マリア」 の必見トークも!?

パチンコ「10万発マシン」甘デジでも大暴れ!?「超出玉」を続々と実現…人気メーカー渾身の「爆裂」に期待!!

JRA社台も真っ青「1200万円」デアリングタクトが霞む「0円」サクラバクシンオーの“失態”伝説!? 「ドブネズミみたい」と罵られた稀代のスピードスター

 25日に開催される香港・クイーンエリザベス2世C(G1、シャティン競馬場)の最有力馬の1頭に数えられているデアリングタクトは昨年、史上初の無敗牝馬三冠を達成しただけでなく「1200万円」という安価で落札されたことでも有名だ。

 母デアリングバードは日本最大手の社台グループの生産馬だったが、2014年の繁殖牝馬セールで売却。取引額は、わずか388万円だったという。あくまで結果論に過ぎないが、現在のデアリングタクトの活躍ぶりを見れば、天下の社台グループにとっても失ったものは小さくないと言わざるを得ないだろう。

 競走馬が日常的に売買される競馬の世界では、こういったエピソードに事欠かないが、そんなデアリングタクト……いや、これまでの様々な“逆転劇”の中でも、その頂点に立っているのが、競馬史に残るスピードスター・サクラバクシンオーだ。

 なにせ、取引額は“0円”である。

 父サクラユタカオーは当時でも内国産種牡馬の筆頭格に挙げられ、母サクラハゴロモは天皇賞・春と有馬記念を勝ったアンバーシャダイの全妹。社台ファーム生産馬として生まれたサクラバクシンオーは、本来なら到底無償で取引されるはずがない良血馬だ。

 最終的にサクラバクシンオーの馬主となる、さくらコマースの全演植氏が最初に欲しかったのは、アンバーシャダイの全妹となるサクラハゴロモだった。しかし、社台ファームとしても、引退後の繫殖牝馬としての期待は決して小さくなく、交渉の結果、期間限定の貸し出しということになった。

 3年間のリースという形でデビューしたサクラハゴロモだったが、骨折で約1年間を棒に振るなど脚元に不安があった。そこで、さくらコマースは2年間で引退させて社台ファームへ返却。その埋め合わせとして、社台ファームがさくらコマースへ無償で譲渡したのが、サクラハゴロモの初仔……つまりはサクラバクシンオーだったのである。

 そんな経緯でデビューしたサクラバクシンオーだけに、周囲の期待は決して高くなかった。

 結果的に将来、全戦で騎乗することになる主戦の小島太騎手がデビュー前は「G1なんて、夢のまた夢」と言えば、オーナーの全演植氏に至っては、ダート1200mのデビュー戦を5馬身差で圧勝した後でも「ドブネズミみたいな馬」と罵ったそうだ。当時は冬毛が生え残っていたこともあり、決して見栄えのいい馬ではなかった。

 だが、腐っても母は天皇賞・春と有馬記念を勝ったアンバーシャダイの全妹である。芝初挑戦となった2戦目の黒竹賞(現1勝クラス)で2着に敗れたものの3戦目を勝ち上がり、サクラバクシンオーは当初、周囲から「クラシック候補」として名を挙げられていた。

 そんなサクラバクシンオーだったが、皐月賞(G1)出走を懸けたスプリングS(G2)で2歳王者ミホノブルボンにぶっちぎられて、その夢を絶たれる。12着に大敗したこともあり、陣営はマイル以下の短距離路線に舵を切った。

 サクラバクシンオーが次代のスピードスターとして頭角を現したのが、次走のクリスタルC(G3)だ。

 重馬場と距離に苦戦して大敗したスプリングSのダメージもあり、状態は決して万全ではなかったが、単勝1.8倍の圧倒的な支持を集めると3馬身半差で圧勝。この走りには小島太騎手も「スピードの絶対値が違う」と絶賛している。

 最終的に1400m以下では12戦11勝、一方で1600m以上は9戦未勝利と稀代の短距離馬として活躍したサクラバクシンオー。G1こそスプリンターズS連覇の2勝に留まったが、もし現在の高松宮記念(G1)や香港スプリント(G1)といった選択肢があれば、さらなるビッグタイトルを積み上げていたに違いない。

 種牡馬になってもショウナンカンプやビッグアーサー(ともに高松宮記念)、グランプリボス(朝日杯FS、NHKマイルC)といったスピード自慢を輩出した一方、産駒の重賞勝ちにおける最長距離が1800mという徹底したスピード種牡馬でもあった。

 だが、その一方で天皇賞・春(G1)を連覇するなど、中長距離でG1・7勝を挙げたキタサンブラックの母父としても名を連ねていることは、競馬界でも大きな謎の1つである。

(文=浅井宗次郎)

<著者プロフィール>
 アイネスフウジンが日本ダービーを勝った1980年生まれ。大手スポーツ新聞社勤務を経て、フリーライターとして独立。コパノのDr.コパ、ニシノ・セイウンの西山茂行氏、DMMバヌーシーの野本巧事業統括、パチンコライターの木村魚拓、シンガーソングライターの桃井はるこ、Mリーガーの多井隆晴、萩原聖人、二階堂亜樹、佐々木寿人など競馬・麻雀を中心に著名人のインタビュー多数。おもな編集著書「全速力 多井隆晴(サイゾー出版)」。