VTuber用語が謎すぎる「gg・対あり・叡智・○○ニキ・推しマーク・ぐるぐる」って何のこと?

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ここ数年で一気に広がりを見せている「VTuber(バーチャルYouTuber)」。Twitterのトレンドを席巻するなど、下手な生身のアイドルよりも人気が高い場合も多い。だが、実際にVTuberの配信を見てみると、チャット欄に意味の分からない用語が飛び交っており何のことやらさっぱりなんてことも……。そこで今回は、これからVTuberを楽しみたい初心者のために、今さら聞けないVTuber用語を解説しよう。

VTuberを楽しむには専門用語の知識も多少は必要!

 アナタは「VTuber(ブイチューバー)」がどんなものかご存じだろうか? 「VTuber」とは“バーチャルYouTuber”のこと。「はじめちゃちょー」や「Hikakin(ヒカキン)」といった生身の人間のYouTuber(ユーチューバー)と違い、基本的に二次元(3Dモデリング)イラストのキャクターがYouTuberとなっているのが特徴だ。下手な生身のアイドルよりも人気が高い場合もある。  そんな「VTuber」が気になって、はじめて配信を見てみると、チャット欄には「gg」「叡智」「○○ニキー!」といった謎の用語が飛び交っ…

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パチスロ『ミリオンゴッド』が生み出す“衝撃”…全ユーザーが求める「最強にして最高」の瞬間とは

 パチスロの「最強にして最高の演出」、「その瞬間」。それはやはり『フリーズ』ではないでしょうか。そこで今回はフリーズについて、少し触れてみたいと思います。

 フリーズといえば出玉を増加させる最強トリガーとして用いられる事が多くありますね。それに伴う演出も原作における重要シーンや感動のシーン等が用いられる事が大半です。

 正に一番テンションが上がる瞬間! 思わず写真をパシャリ! としたくなるのも頷けます。

 今でこそフリーズ=「歓喜と至福の瞬間」ですが、パチスロにおける初めてのフリーズというのは非常に簡素なものでした。

 おそらくですが1999年に岡崎産業から登場した4号機『キングジャック』という機種。このマシンは完全告知タイプなのですが、その告知にフリーズを採用していたのでした。

 メダルを受付けない、BETボタンが効かない、ストップボタンが効かない、等々。ほんの2秒のショートフリーズが起こった後に告知ランプが点灯する仕組み。

 初めて打った人はフリーズに戸惑う事も多くありました。店員を呼び出し「メダルが落ちてきます」、「BETが効きません」と訴える方も実際にいたのです。

 逆にいえば当時では、それほどに斬新だったのですね。岡崎産業に感謝です。

 その後のパチスロにおいてどれくらいの機種にフリーズが採用されたかはハッキリと判りませんが、2002年に登場した超大物には衝撃のフリーズが搭載されていました。

 あらゆる意味で歴史に名を刻む事になったミズホの4号機『ミリオンゴッド』です。こちらも時間にするとたったの2秒ほど、ですがボーナスが確定するだけのキングジャックとは訳が違います。

 なぜならミリオンゴッドのフリーズ、いわゆるブラックアウト演出ですが、これが来ると実質的に約5000枚役であるGOD揃いが確定する訳ですから。大げさでなく本当に手が震えるような瞬間でした。

 フリーズ演出は5号機から禁止になりますが2008年の内規変更により解禁。しばらくはパッとしなかったフリーズですが2010年、ある機種の登場によりその価値はグーンと高まります。

 ロデオ『新鬼武者』です。そのフリーズは一般的に用いられる通常時ではなく、ボーナス中限定でした。

 ボーナス消化中に突如主人公である蒼鬼が現れ、画面を切り裂くという、本当にめちゃくちゃカッコいい演出。もちろん演出がカッコいいだけではなく、高継続のARTが確定します。

 この新鬼武者以降は最強トリガーにフリーズを採用した機種が多数登場、今ではすっかり当たり前となりました。

 そうなってくると「ART機を打つ=フリーズ引きたい」という図式が成り立つ訳で。切っても切れない関係になったと言えるのではないでしょうか。

 フリーズ(freeze)=訳すると『固まる』や『凍る』という意味なのですがパチスロにおけるフリーズという言葉は何という甘美な響きなのでしょうか。

 次の機会では他機種のフリーズやその期待値等についても触れたいと思います。

(文=電撃しらっち)

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【5月18日最新版】FamiPay・PayPay・LINE Pay・メルペイキャンペーンまとめ

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急速に普及してきたQRコード決済。各サービスごとにさまざまなキャンペーンが実施されているが、あまりにも多すぎてよく分からないという人も多いだろう。ここでは代表的なFamiPay・PayPay・LINE Pay・メルペイのキャンぺーンをまとめて紹介するので、自分がよく使っている〇〇Payの特典を見逃さず、もっとお得に買い物をしよう!

PayPay銀行やPayPay証券のキャンペーンに注目!

 FamiPay・PayPay・LINE Pay・メルペイ……、日本はまさに〇〇Pay戦国時代を迎えている。だが、各サービスごとに独自のキャンペーンを行っているので、イマイチどれが本当にお得なのかよく分からないという人も多いだろう。そこで、ここでは〇〇Payごとに実施している主なキャンペーンを紹介する。  今回注目したいのは「PayPay」だ。まず、ジャパンネット銀行から名称変更した「PayPay銀行」ユーザー限定で、久しぶりに「PayPayジャンボ」が開催されている。これは2021年5月31日時点でPayPay銀行口座を登録している人が、指定ドラッグストアで買い物すると最大で100%還元さ…

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甘デジ「2万発」も軽い連チャン性能!?「ST+時短」の爆発力が驚異的!!

 根強いファンも多い「フィーバーパワフル」シリーズ。長きに亘りパチンコ業界を盛り上げてきたレジェンド的な存在である。

 そんなシリーズ最新作が今月24日にも導入予定。こちらは甘デジスペックとなっているが、本分野で「パワフル」は過去にも魅力的なスペックを実現している。ヒキ次第では「とてつもない破壊力」を発揮するのだ。

『CRフィーバーパワフルDX』(SANKYO)

■大当り確率:1/99.9 → 1/12
■ST突入率:100%
■ST回数:8回転
■ST継続率:約65%
■時短回数:17 or 42 or 92回
○○○

 まずは本機のゲーム性を簡単に説明しよう。通常時の大当り振り分けは、15R確変(ST8回+時短92回/12.9%)、6R確変(ST8回+時短42回/48.5%)、4R確変(ST8回+時短17回38.6%)となる。

 ST中は、8回転で大当り確率「1/12」を目指し、ST終了後は、時短中に大当りを引くことができれば再度STに突入だ。

 甘デジではあるものの、ST中の15R比率が「14.9%」と現実的な数値であるため、上手くかみ合えば一撃も期待が持てるCR機である。

【実戦報告】

 夕方からの実戦だったため、ホール内はかなり混んでいる様子だった。店内を見渡しても、設定付きのパチンコ機と『CRフィーバーパワフルDX』しか空きがない…設定ありきの台は、「設定1が当たり前」だと思っているので、迷わず『CRフィーバーパワフルDX』に着席した。

 打ち出して何の見せ場もなく5000円投資したときだった…クラシカルモードでオールフルーツリーチがかかる。「ここが勝負所だな」と思い見ていると、見事大当り。この初当りが、怒涛の連チャンを生むことになる。

 ST8回転を抜けても時短で大当りを引いたり、「14.9%の15R」を3割位の確率で引いたりと、考えられないヒキをしていた。最終的には30連チャンで「21000発」という、二度とないような奇跡を体験することができた。
○○○

 今月24日に『Pフィーバーパワフル』が導入予定となっているが、CR機と比較しても、ほぼ同等スペックである。

 10R確変(CR機は15R確変)の比率が「14.9% → 12%」に下がっているが「万発は十分に狙えるのではないか」と今回の実戦で確信できた。最新作『Pフィーバーパワフル』にも期待したいところだ。

(文=ひろ吉)

<著者プロフィール>

 IT業界の世界に興味を抱き、iPhoneアプリの開発を4年程経験。その後、WEBマーケティングの知識や経験を重ねてきた。パチンコ・パチスロのヘビーユーザーであり、機種のスペック等の研究に時間を注いでいる。現在はパチMAXにて、パチンコやスロットの考察記事・実戦記事をメインに作成中。自信が好む低純増・低ベース機の動向にも注目している。

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JRAオークス(G1)は波乱含み、関係者が語る白毛馬ソダシの勝率。ソングラインの激走をも見抜き現在6週連続G1レース的中のプロ達が推す穴馬とは…

●この春競馬人気が右肩上がり

 新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、緊急事態宣言が5月末まで延長されている。昨年と異なり各スポーツは観客を入れて開催されているが、超満員の前でプレイできるわけでもなく、やはり物足りなさは残ってしまう。そんな状況においてこの春最も盛り上がっているものは何かと聞かれれば、それは競馬以外にないのではないか。競馬ゲームのウマ娘が大ヒットしていることもあるが、馬券の売り上げも大幅に増えており、コロナ禍でも楽しめるレジャーとして定着したのが一番の理由だろう。

 競馬はギャンブルだと考える方も少なくない。しかし今週末に行われるオークス(G1)には、話題のソダシが出走する。今や日本だけでなく世界中が注目する白毛馬のアイドルであり、JRAから発売されたぬいぐるみは一瞬にして完売となったほど。かつてのアイドルホースであるオグリキャップを思い出させる、ギャンブルを超えた存在なのである。

 そのオークスでソダシのライバルとなる馬はどの馬か。桜花賞(G1)と阪神JF(G1)でソダシの2着だったサトノレイナスは、オークスには出走せず来週の日本ダービー(G1)を目指すことになった。最大のライバルが不在となったことで、ソダシの勝利はグッと近づいたと言えるだろう。しかしサトノレイナスは不在でも強力なライバルがスタンバイしている。父ディープインパクト母アパパネという、牡馬と牝馬の三冠馬を両親に持つ超良血のエリートであるアカイトリノムスメは、桜花賞4着からの巻き返しを図っている。さらに前哨戦のトライアルレース・フローラS(G2)を勝利したクールキャット、2連勝でスイートピーSを制したタガノパッションなど、格下の穴馬も虎視眈々と逆転を狙っている。

 実績から見て絶対能力でソダシが一歩リードしている。しかし唯一の懸念が距離適性だ。オークスは桜花賞の1600mから800m距離が伸びる2400m。ソダシの父クロフネは1600mのNHKマイルC(G1)を勝利したが、2400mの日本ダービーは5着に敗退している。その経緯からもソダシの距離適性を疑問視する声も少なくない。果たしてソダシはこのオークスで2冠を達成することはができるのか。それともまさかの大波乱となるのか。このオークスを検証するにあたり、現在春のG1レースで6連勝と破竹の快進撃を続けている競馬情報のプロであるマスターズに注目。特別にオークスの最新情報について話を聞いた。

●G1レース6連勝の快挙

――波乱の結果が続く中、6週連続でG1を的中させているのは驚きました。

担当者 高松宮記念に始まり、大阪杯、桜花賞、皐月賞、天皇賞・春、NHKマイルCをすべて的中。特に皐月賞は馬連43倍、3連複200倍の万馬券的中という結果でした。いずれも、我々でなければ入手できないような関係者の情報を把握していたのが的中の要因です。

――コロナ禍の影響もあると思いますが、いかがですか?

担当者 競馬マスコミの皆さんは、JRAの取材規制で満足な取材活動ができないようですね。ただし我々マスターズは、もともと競馬界で働いていたスタッフがほとんど。人脈の質も範囲も比較になりません。そして馬主・騎手・厩舎の情報にそれぞれ特化した3つのセクションで構成されており、あらゆる情報を把握し、それを各方面から裏取りをすることで、より正確な情報となります。現代競馬は馬主・騎手・厩舎の3つの人によって動いており、これらの情報を押さえることが、馬券を的中させる上で最も大切ですからね。

――いよいよオークスですが、ソダシの二冠達成の可能性は?

担当者 直前の追い切りや枠順などで多少変化はしますが、はっきり言って五分五分といったところでしょうか。ただポイントはソダシではなく、ソダシをはじめ人気上位勢をまとめて負かしてもおかしくない穴馬がいることです。今年はソダシ以外の出走馬で突出した馬はいません。最有力候補だったサトノレイナスは日本ダービーに向かうため、多くの陣営がチャンスだと認識しています。そしてその中に、このオークスで激走が期待できる穴馬がいるのです。

――その馬がオークス的中のポイントですか?

担当者 間違いなくそう言えるでしょう。昨年のオークスも7番人気ウインマリリンの激走情報で的中。そして今年のNHKマイルCでは7番人気だったソングラインの激走情報で的中となりましたが、このオークスも同様の状況となっています。配当妙味も高く非常に期待できますよ。

――その馬について教えてもらうことは?

担当者 周囲への影響が大きく現時点での公開はできませんが、レースの直前であればと、ファンに向けて“鉄板級の本命と穴の逆転候補3頭で勝負する、オークスの3点勝負”を無料で公開できることになりました。かなりの手応えを掴んでおりますので、ぜひ期待してほしいところです。

――ありがとうございました。ぜひ参考にしたいと思います。


 どのマスコミを見ても今年のオークスはソダシ一色だ。それだけに、各マスコミの取材が手薄な穴馬の存在を把握することが重要となる。マスターズは昨年もオークスを的中させ、今年も6週連続でG1を的中とその実績は折り紙付き。このオークスを的中させたいのであれば、もはやマスターズ一択というのが勝利への道筋だ。※本稿はPR記事です。


CLICK→【無料公開!オークス・3点勝負!穴の逆転候補】マスターズ

JRA 「シャドーロールの怪物」ナリタブライアンと「最後の個性派」ツインターボが激突! 平成競馬を盛り上げた名馬の最初で最後の戦いが令和になって再現?

 17日のTwitterトレンドで話題を独占したのがナリタブライアンだ。

 Cygamesの育成シミュレーション「ウマ娘 プリティーダービー」に育成ウマ娘として実装されたことが理由のようである。同ゲームには、一足先にビワハヤヒデが既に登場しており、ナリタブライアンの登場でついに兄弟が揃った。

 ナリタブライアンは、中央競馬史上5頭目のクラシック三冠馬。トレードマークから「シャドーロールの怪物」いう愛称で競馬ファンの人気を博した。

 それと同時に話題を呼んだのが稀代の逃げ馬・ツインターボである。サイレンススズカも個性的な逃げ馬として有名だが、玉砕にも見える大逃げで他馬を圧倒、負けるときは惨敗という潔さを見せたツインターボの強烈な個性は、競馬ファンの心を惹き付けた。

 かといって、ツインターボが一介の暴走馬だったという訳でもない。1993年のオールカマー(G2)では、ライスシャワーやシスタートウショウなどのG1馬を相手に大楽勝。勝っても負けても、「逃げて」さえくれたらそれだけでもファンを大いに楽しませてくれた存在でもあった。

 対するナリタブライアンはデビューから5戦は勝ったり負けたりを繰り返していたものの、6戦目の京都3歳S(OP・当時)から快進撃を続けた。朝日杯3歳S(G1・現FSの前身)でG1初勝利を挙げると皐月賞(G1)で3馬身半、日本ダービー(G1)で5馬身、菊花賞(G1)では7馬身の差をつけて三冠を達成。2着馬との着差は合計すると15馬身半という圧倒的な強さを見せつけた。

 そんな最強の名を欲しいままにするナリタブライアンと「最後の個性派」といわれたツインターボが最初で最後の対決となったのが、94年の有馬記念(G1)だ。

 マチカネタンホイザの出走取消で13頭立てのレース。好スタートを決めたナリタブライアンを交わしてハナを主張したのは「当然ながら」ツインターボ。2馬身、3馬身と瞬く間に後続馬を引き離したツインターボの大逃げは、残り1000mでもまだ20馬身近くリードが残っていた。

 だが、残り600mを過ぎた辺りから徐々にツインターボの脚色が鈍り始めると、最終コーナー目前で早くも「お役御免」。後続馬群に飲み込まれるとズルズル下がっていく。

 最後の直線に入り、先頭に立ったナリタブライアンが女傑ヒシアマゾンの真っ向勝負を返り討ち。3馬身の差をつけてグランプリレースを制したのだった。

 翌年、古馬となったナリタブライアンは圧勝した阪神大賞典(G2)後に右股関節炎を発症していることが判明。復帰後の阪神大賞典ではマヤノトップガンと歴史に残るデッドヒートを繰り広げたが、往年の強さを取り戻していなかったとする声も多かった。現役引退後に種牡馬となるが、98年に腸捻転と胃破裂が原因で亡くなっている。

 ツインターボは有馬記念以降も勝利を挙げることなく、上山競馬に移籍。転厩初戦こそ勝利したものの、その後は1勝も挙げることなく引退。種牡馬として5頭の産駒を残したが、心不全によって10歳の若さでこの世を去った。

「シャドーロールの怪物」ナリタブライアンと「最後の個性派」ツインターボ。姿形は違えども、令和にまた再び2頭の対決が見られることは、オールドファンにとってうれしい報せだったに違いない。

(文=高城陽)

<著者プロフィール>
 大手新聞社勤務を経て、競馬雑誌に寄稿するなどフリーで活動。縁あって編集部所属のライターに。週末だけを楽しみに生きている競馬優先主義。好きな馬は1992年の二冠馬ミホノブルボン。馬券は単複派で人気薄の逃げ馬から穴馬券を狙うのが好き。脚を余して負けるよりは直線で「そのまま!」と叫びたい。

カシオ「G-SHOCK」、成功の秘密…3千モデル・累計販売数1億個超、真の差別化とは

 2000年頃からだろうか、「コモディティ化」という言葉をマーケティングや経営学の分野でしばしば目にするようになった。

 昔であれば、「日本の電気製品は故障が少なく、丈夫で長持ち」「圧倒的に小型化されたソニーの音楽プレイヤーやビデオカメラ」など、商品の機能的価値、つまり基本的な品質の差を重視し、消費者は商品を選択した。しかし、技術の成熟化や標準化された部品の普及などに伴うモジュール化の影響により、各社における商品の基本的な品質の差は縮まってきている。

 結果、”同じような品質ならば安いほうがよい”となり、低価格競争が横行する。現代の市場において、多くの商品がこうした状況に陥ってしまっている。当然、企業としては、価格競争は避けたい事態であり、他社商品との差別化に注力することになる。

STPは正しいのか?

 マーケティングのもっとも有名なセオリーとして「STP(セグメンテーション・ターゲティング・ポジショニング)」というものがある。

 マーケティングの目標は顧客満足の獲得であり、よって、まず満足させるべき顧客を決定する必要がある。もちろん、厳格には一人ひとりのニーズは異なるため、1対1の対応が理想ではあるが、そうすると概ね顧客の許容範囲を大きく上回る価格となり、現実的ではない。

 そこで、同質のニーズを有する顧客群を決定する。そのために、性別、年代、居住地域、年収などのデモグラフィック属性(人口統計学属性)や、ライフスタイル、価値観、個性などのサイコグラフィック属性(心理的属性)により、顧客群をセグメンテーション(分類)する。

 次に、分類した顧客群の中から自社商品のターゲットとする顧客群を決定する。その後、ターゲットとした顧客群に対して、自社商品をどのように位置づけるか(ポジショニング)を決定する。

 具体的によく用いられる事例として、ポジショニングマップがある。2つの軸で構成された図の上に既存の他社商品を並べ、自社商品をどこに配置するかを決定するのである。たとえばアパレルならば、縦軸に価格(高―低)、横軸にファッション(トレンド―ベーシック)などが採用される。

 みなさん、これで差別化された商品が生まれると納得されただろうか。

 確かに、ポジショニングマップ上において他社商品のないところに自社商品を置くということは差別化されたとも言えるが、同じ軸の上で配置場所を多少変えても本質的な差別化の実現には程遠いのではないだろうか。大きく捉えると、”コモディティ化の罠”にスッポリはまってしまっているとも言えるだろう。

G-SHOCK成功の秘密

 カシオ計算機が1983年に発売し、全社の売上の3割を占めるまでに成長した「G-SHOCK」は、みなさんご存じのことだろう。投入されたモデルは3000種類以上であり、累計販売数は1億個を超えている。

 先日、テレビ番組『最初の企画書見せてください』(NHK)で、開発者の伊部菊雄氏が大変興味深い話をされていた。概要は以下の通りである。

“時計といえばスイス”という時代が、クォーツという技術で一変。セイコーをはじめ、日本の時計メーカーが世界市場で大きな影響力を持ち始めた。また、機械式と異なり、クォーツでは腕時計を薄くすることが可能となり、各社、どれほど薄くできるかという競争が熾烈を極めたとのこと。

 こうしたなか、伊部氏は大事にしていた腕時計を落として壊したという自らの経験をもとに、「落としても壊れない丈夫な時計」というコンセプトのもと、開発に着手する。その後、技術的難題を克服し、世界中の誰もが知っているG-SHOCKという大きな成功を収めることになる。

真に差別化された商品開発のポイント

 こうしたG-SHOCKの開発において、マーケティングのセオリーに反する興味深い点がいくつも見つかった。

 まず、マーケティングにおいて一般に重要と考えられるマーケティングリサーチ(市場調査)が行われず、開発者の体験からコンセプトが生まれている。

 また、当時の腕時計市場の環境を考慮すると、ポジショニングマップの2軸は「薄さ」と「価格」となり、「極めて薄いが高価格」「やや薄い程度だが低価格」といったポジショングになってしまいそうだが、「丈夫さ」という新しい軸のもと、新しいポジショニングマップ上に位置づけられている。

 つまり、既存のポジショニングマップにおいてどう差別化するのかを考えるのではなく、ポジショニングマップ自体の差別化を図ったということである。もっとも、ほかに類似の商品はないため、そもそも位置づける必要はなく、ポジショニングマップの上には唯一、G-SHOCKだけがポツリとあるという状態である。

 真の差別化とは、こうした状態を意味するのであろうと筆者は痛感させられた。

真に差別化された商品が引き受けなければならないコスト

「良いことがあれば悪いこともある」というのが、世の常である。真に差別化された商品は通常の商品とは大きな違いがあるため、消費者に認知・理解されるための時間や金銭的負担など、大きなコストを要する場合も少なくはない。

 たとえば、薄さが重要視されていた当時の腕時計市場において、分厚いG-SHOCKの販売は不振を極めた。しかしアメリカで放映された、アイスホッケーのスティックでパックの代わりにG-SHOCKを力一杯ヒットし、それでも壊れないというテレビCMが大きな反響を呼び、まず軍人や警察官などの間で爆発的な人気となった。その後、俳優のキアヌ・リーブスが映画で着用していたことを契機に世界的大ヒットとなり、日本においてもアメリカからの逆輸入といった形で人気を博した。

 現在では、当初から想定していた「丈夫さ」に、消費者によって意味づけられた「ファッション性」という2軸により、真に差別化されたG-SHOCKブランドが確立されている。

 このように、真に差別化された商品の場合、時間やSP(セールスプロモーション)に大きなコストを投じなければならないケースも少なくないだろう。

 さらに、革新性が伴う商品においては消費者教育も重要な要素となる。たとえば、日本でスマートフォンの市場を拡大させるには、高齢者を対象とすることは有効な手段のひとつと考えられるが、その際にスマートフォンの特徴や利便性、操作方法など、丁寧に対処する必要がある。

 こうしたこともコスト要因ではあるものの、脱価格競争回避に成功すれば、G-SHOCKのように十分なリターンが期待できるだろう。
(文=大﨑孝徳/神奈川大学経営学部国際経営学科教授)

韓国経済、なぜ早くもコロナ以前のGDP水準に回復? G7諸国に先駆け

「指標でみる韓国の経済の今」は、毎月、1つ経済指標を選んで現時点での韓国経済の姿を解説する企画である。第1回はもっともポピュラーな経済指標であるGDPを取りあげよう。

 コロナ禍で世界経済は萎縮したが、韓国も例外ではない。コロナ禍以前である2019年10~12月期の韓国のGDP(実質:2015年基準、季節調整済)は、468.8兆ウォンであったが、これがコロナ禍の影響が最も深刻であった2020年4~6月期には448.2億ウォンにまで低下した。2019年10~12月から4.4%低い水準である。

 ちなみに、GDPを実質値で見る理由は物価水準の変動を除いたGDPの動きを見るためである。季節調整値で見る理由は、GDPには季節性があるからである。例えば、GDPの需要項目である民間消費は、ボーナス要因などにより特に10~12月期が高い数値が出る傾向にあり、異なる四半期(=季節)を比較するためには季節性を除いた季節調整済の値を比較する必要がある。

 さて、コロナ禍前の水準より4.4%も落ち込んだGDPは、その後は少しずつ回復し、現在における最新の数値である2021年1~3月には、コロナ禍以前よりほんの僅かではあるが0.4%高い水準である470.8兆ウォンにまで回復した。韓国の潜在成長率は3%程度であるので、この間に3%以上は伸びていないと望ましい成長軌道に回復したとはいえない。しかしながら、コロナ禍前の水準に戻ったということで、2021年1~3月期は記念すべき四半期になったと考えられよう。

 韓国の企画財政部が2021年4月27日に公表した、「2021年第1四半期実質GDP速報値の特徴と評価」という報道資料では、2020年時点のGDPの規模で上位10カ国(韓国は10位である)について、コロナ禍以前の2019年10~12月期を100とした場合、最新の数値である2021年1~3月のGDPがいくつになったかを記している。これによれば、GDPが最大であるアメリカは98.9、2位である中国は106.9、3位である日本は97.7であり、上位10カ国のうち100を超えたのは中国、インド、韓国の3カ国に過ぎない。ちなみに残りの7カ国はG7諸国である。

堅調な輸出と設備投資

 韓国は2021年1~3月期にGDPがコロナ禍以前に回復したが、需要項目別にみると回復の度合いに差がみられる。まずは需要の半分以上を占める民間消費を見てみよう。民間消費はコロナ禍前を100とした場合の2021年1~3月の水準(以下、同じ)が94.5に過ぎない。よってコロナ禍からの回復はまだ遠い状況である。コロナ禍の影響は外出制限などによるレジャー消費の低迷や外食消費の低迷といった形で直接的に出ている。また、雇用に対する不安や所得の伸びの低下による間接的な影響も残っている。民間消費がコロナ禍以前の水準に戻るまでには、もう少し時間がかかることが予想される。

 需要項目の半分以上を占める民間消費がいまだに大きく落ち込んでいるなか、GDP全体がコロナ禍以前に戻っているということは、他の需要項目がカバーしたということを意味している。GDPの回復に寄与した需要項目は何であろうか。

 まずは輸出である。輸出は2021年1~3月には103.1にまで回復している。主力の輸出製品である半導体がコロナ禍の下でも世界的に需要が伸びていることもあり、輸出が下支えられてきた。それに最近は一時期不調であった自動車の輸出も回復する動きが出てきており、これによって輸出はコロナ禍以前を上回る水準に回復した。

 需要項目のうちGDPの回復に一番寄与しているのは設備投資である。設備投資は、2020年4~6月期に99.8とわずかながらに減少した。しかしながら、7~9月期にはすでに107.9とコロナ禍前を大きく上回る水準に回復し、2021年1~3月には112.6にまで水準が上昇している。これには半導体産業の投資増が大きく寄与している。先述のように、コロナ禍の下でも世界的に半導体需要が伸びているとともに、今後の需要見通しも明るいため、半導体産業は半導体製造装置の購入などの形により設備投資をしている。これが設備投資を大きく引っ張り上げ、ひいてはGDPを下支えている。

 コロナ禍で一時期はGDPの水準が落ち込んだ韓国は、いまだに民間消費は不調だが、好調な設備投資や堅調な輸出のおかげで、G7諸国に先立ってGDPが回復することになった。

(文=高安雄一/大東文化大学教授)

●高安雄一

大東文化大学経済学部教授。1966年広島県生まれ。1990年一橋大学商学部卒、2010年九州大学経済学府博士後期課程単位修得満期退学。博士(経済学)。1990年経済企画庁(現内閣府)に入庁。調査局、人事院長期在外研究員(ケルン大学)、在大韓民国日本国大使館一等書記官、国民生活局総務課調査室長、筑波大学システム情報工学研究科准教授などを経て、2013年より現職。著書に『やってみよう景気判断』『隣の国の真実 韓国・北朝鮮篇』など。

都会と地方の2拠点生活で気づいた「自分への恥」と「社会的成功ではない幸せ」とは

2拠点生活」をし始めて、都会と地方の違いが明確にわかってきた。

 周りは山々、田畑、川、家はまばらで高い建物はない環境。空は広く、静かで、空気が澄んでいる、月が明るい、といったことを実感すると、おおらかな気持ちになり、小さいことは気にならなくなる。心の余裕ができたおかげで、電話相談員という仕事にも、とても良い影響を及ぼしている。何よりも「原点回帰」の大切さに気づき始めた。

利点その1…仲間との時間で生じる「心の余裕」

 2拠点生活とは、2つの地域に拠点を持ち、生活すること。平日は都市部で働き、週末は地方でリラックスする、というふうに2拠点を行き来するライフスタイルを指す。リモートワークの普及により、平日でも田舎暮らしが柔軟にできるようになってきている。

 2拠点生活を始めて1年の私は、地方ではゲストハウスに連泊してオーナーご家族のお世話になっている。ひとり暮らしが長かったこともあり、ひとつ屋根の下で誰かと一緒に過ごすのに少なからず心配があったが、それは取り越し苦労だった。

 2拠点生活で一番大切にするべきなのは「相手も自分も尊重する」こと。時間をかけて気を使わない間柄をつくっていくと、居心地がよく、他者といることの悦びを体感することができる。

 何より、普段と同じように過ごしているのに、ご飯が非常においしい! 東京でリモートワークをしているときは、お腹があまり空かないため、腹時計に任せて1日1~2食だった。一方、地方での生活は不思議とお腹が空く。

 その理由はさまざまあり、ゲストハウスのオーナーが育てた採れたての野菜や、野草を採っておかずにすることも魅力だが、地方が好きな人たちと話しながら、笑い合いながら食卓を囲む。これが最大の理由のような気がする。ご近所の方たちとともに、きれいな空気の中で食卓を囲む。都会では得られない、楽しい時間だ。

 非日常である自然の中に身を置くと、なぜか感覚が研ぎ澄まされてくる。逆に、日常である都会では、感覚が鈍ってくる気がする。

 リモートワークが増えた昨今は緩和されたが、都会の通勤ラッシュでは人と人がぶつかるのも当たり前。ラッシュのない地方では、自然と他人を思いやる心が芽生える。

 このことに気づいた私は、都会に戻ってもイライラしなくなった。心に余裕が生じたのかもしれない。

利点その2…視野が広がる+「便利より不便」の楽しさ

 地方で、米粉を使ったパンケーキミックスやぽんせんなどの食品をつくっている女性起業家の方と話す機会があり、それまで知らなかった現実に気づかされた。

 たとえば、農薬や化学肥料を使わない有機野菜をつくる農家さんの労力は、とても大変なこと。有機野菜をつくると虫が寄ってくるので、有機野菜をつくっていない周囲の農家に迷惑がかかってしまうそうだ。手間も時間もかかるのに、コストパフォーマンスも決して良いとは言えない。そうした話を聞いて、自分を恥じた。

 有機の物は体にはいいと知っていたが、つくっている農家さんたちのことまでは考えていなかった。安易に「有機はいいよね」と言い、有機を食べている自分は意識が高いのよ、と優越感に浸っていた気がした自分を恥じた。現実を知ると、農家の方たちへの深い感謝が生まれてきた。

 また、「私たちはエネルギーをいただいている」という言葉が心に響いた。「食べ物の栄養を摂ることも必要だが、つくり手のエネルギーがその食物に宿り、それをいただくことで私たちは生きる力をいただいている」と話してくれた。

 地方には、食べられる野草が身近なところにたくさんある。フキノトウ、ノビル、三つ葉、つくし等々、それらを摘んで天ぷらや卵とじにして晩御飯だ。つくしは調理する前に袴を取る手間がかかるが、自然の恵みをいただく悦びや自分たちで採った楽しさがあるため、その手間もおもしろくなる。

 スーパーで買ったら摘む楽しさはないし、つまみ食いもできない。お金を払って手に入れるのは簡単だが、時間や労力がかかっても、自ら摘むことで自然のエネルギーを直にもらい、何をつくろうか考えるのがおもしろい。できあがった食物を食べたときの満足感と、地方でテレワークをした後に浸かる温泉は極楽だ。

 2週間の地方生活を終えて東京に戻ると、無機質な空間に人の波が押し寄せ、外には桜も咲いている。タイムスリップした気分になった。

 東京に戻ってきて、地方で過ごした日々を周囲の人に話すと、「良い時間を過ごし、良い体験をしたんだね」「表情が明るくなった」「エネルギーが違う、本当に楽しかったんだね」「うらやましい、私もしてみたい」など、口を揃えて言われた。

「社会的成功=幸せ」と思い込んでいたけど、それは私の幸せではないとハッキリ自覚して、都会よりも地方が性に合っているという感覚が確信に変わってきている。何より「生きている」と実感した。期待と不安はセットだが、私はこれからの自分の生き方を真剣に考え始めている。

(文=高橋よしこ/ライター)

唾液、極めて危険、病気伝染のリスク大…プロ野球選手のつば吐き、即刻禁止すべき

 プロ野球ファンの皆さん、選手がつばを吐いているシーンがテレビ中継で大写しになったりしますが、気になりませんか? プロ野球の本場、米国でも「実は気になっていた」という人が意外に多いようで、最近、そんな話題がメディアでも少しずつ取り上げられるようになってきました。

 プロ野球選手は、なぜ試合中につばを吐くようになったのでしょうか。米国では1950年代に「噛みタバコ」なるものが選手の間で大流行しました。タバコの葉をさまざまな基剤と混ぜ合わせ、口の中で噛み続けるという嗜好品です。噛んだあとの唾液は有毒ですから、吐き出すしかありません。しかし「口腔がん」などの原因になることもわかり、さすがにメジャーリーグでは禁止となりました。

 代わって流行しているのが、ヒマワリの種とチューイングガムです。前者は、乾燥した種をポケットにたくさん入れておき、ゲーム中に食べ、殻をペッペッと吐き出すのですが、試合が終われば、球場はつばがついた不潔なごみで溢れます。

 メジャーリーグでは、ピッチャーがボールに自分のつばをつけるスピット(つば)ボールなる投法もありました。しかし危険球になりやすく、死者も出たことから、いまは禁止になっています【注1】。

 言い訳もいろいろあって、イニングがかわるごとに、あるいは打席に立つたび、気持ちを切り替えるのに役立っていると主張する人もいます。長い時間、運動を続けていると、唾液が口の中でMUC5Bという硬いムチン状物質に変わり【注2】、飲み込みにくくなるため、吐き出すしかないという、もっともらしい説もあります。

 しかし長時間、体を動かし続けるスポーツはいくらでもあります。プロ野球のテレビ中継を見るたびに思うのは、ほかのスポーツではどうなのか、ということです。サッカーでは見かけますが、同じ屋外スポーツでもゴルフやテニスでは絶対にありえないですね。

 10年ほど前、プロゴルファーのタイガー・ウッズ選手がコース上でつばを吐き、たまたまテレビに映し出されました【注3】。最終日、2つのボギーをたたいてイライラしていたときでしたが、ウッズ選手にはただちにペナルティーが科せられました。ゴルフでは、プロもアマもプレー中は品位を保つという規約があり、それに反したからでした。

 テニス界では、かつてのスーパースター、アンドレ・アガシー選手が同じ理由でペナルティーを科せられましたが、後日、偶然の出来事でありマナーに背いたものではなかったと判定されています【注4】。

 学校のグランドで開催される運動会などに参加していて、突然、砂ぼこりが舞い、口の中が砂だらけになったという経験は誰にでもありそうです。しかし、専門的に整備されたプロ野球の球場で、砂ぼこりが舞うシーンはほとんど見たことがありません。ましてや、多くはドーム球場なのです。

 あるメジャーリーガーは引退後、バスケットボールに転向しましたが、「つばを吐くという気持ちにはならなかった。だって自宅のキッチンの床に、つばをする人はいないだろう」と語っています。

 プロ野球選手が試合中にガムを噛んでいるのも、おかしな話です。勤務中にガムを噛むのが許される職場はほかにないからです。それもこれも、すべてプロ野球選手の甘えではないでしょうか。

唾液検査のほうが有効

 コロナ禍で気になるのは、つばで他人に病気が移ったりしないのかということです。新型コロナのPCR検査を行うため、鼻に綿棒を入れてサンプルを採取しているシーンをニュース映像でよく見かけます。最近は、集団で検査を実施することが多くなり、唾液を採取する方法も普及しています。この2つの方法のどちらが有効なのかを比べる研究が米国で行われました【注5】。その結果、唾液のほうが陽性を見逃す割合がずっと少ないことがわかりました。つまり感染者の唾液は、それだけ危険なのです。

 某球団の助っ人外国人Wは、つば吐きの多い選手ですが、最近、「PCR陽性だった」と報じられました。「球場を早く消毒してほしい」と思った人も多かったのではないでしょうか。

 プロ野球コミッショナーには、即刻、「プレー中のつば吐き禁止令」を出してほしいものです。もちろん罰則つきでお願いします。夕食をとりながら、あるいはビールを飲みながらのナイター観戦を楽しみにしているファンにとって、選手がつばを吐くシーンは嫌です。全国のちびっ子ファンが見ていることもお忘れなく。

(文=岡田正彦/新潟大学名誉教授)

参考文献

【1】   Willingham AJ, There’s no crying, er, spitting in baseball anymore. But why was it a thing in the first place? CNN, Jul 1, 2020.

【2】   Thomsson KA, et al., MUC5B glycosylation in human saliva reflects blood group and secretor status. Glycobiology 15:791-804, 2005.

【3】   Tiger Woods fined by European tour for spitting. Fox Sports, Feb 14, 2011.

【4】   Elder A, Why do athletes spit so much? A Juicy investigation. MEL Magazine 2021.

【5】   Teo AKJ, et al., Saliva is more sensitive than nasopharyngeal or nasal swabs for diagnosis of asymptomatic and mild COVID-19 infection. Sci Rep 11(1):3134, 2021.

●岡田正彦/新潟大学名誉教授

医学博士。現・水野介護老人保健施設長。1946年京都府に生まれる。1972年新潟大学医学部卒業、1990年より同大学医学部教授。1981年新潟日報文化賞、2001年臨床病理学研究振興基金「小酒井望賞」を受賞。専門は予防医療学、長寿科学。『人はなぜ太るのか-肥満を科学する』(岩波新書)など著書多数。