パチンコ「覇権タイトル」が新境地を展開!「勝利の方程式」が生み出した至高のマシン!!

 パチンコの機械づくりにはいくつかセオリーのようなものがある。昔であればヒットした他社の機種をパロディして売り出すことは常套手段である。ヒットすればその機種をこすり倒すことは業界の常識であった。

 ヒット機種が生まれれば、当然シリーズ化して安定的かつ恒久的な商品として供給源を確保する。そうしてシリーズ機として整えば、さらにアレンジを加えたりもする。いわゆる「スピンオフ」は「番外編」と呼ばれるもので、本流からの転用により枝を増やしてより大きな木に育てようという目論見である。

 パチンコ史上、最大にして最強のコンテンツ『海物語』もさまざまに派生した機種が存在する。マリンちゃんの力を頼らずに『アグネス・ラム』『T-ARA』『吉木りさ』といった面々に協力いただいた。パチスロでは『すーぱーそに子』なんてものもあった。

 あるいはモチーフを変えようと、魚から犬へ『CRわんわんパラダイス』、夏から冬へ『CR冬物語』、そして海から川へ『CR清流物語』である。

 ヒロイン・なつきが大活躍する川釣りをモチーフにした機種となっていて、横スクロール5ラインの基本形といった海物語のテイストを維持しながら、しっかりと本機ならではの独自性が表現された内容である。

 釣りという誰もが知るアクションを採用することで、シンプルで熱いメリハリの効いた演出を信条とする『海物語』の成分を巧みに運用。なおかつ役物と連動したダイナミックな演出も組み込まれ、『海』とは一味違う雰囲気を堪能できるようになっている。

 また、チャンスメダカ停止から突確モードに突入するパターンも採用されている点も当時の『海物語』とは異なるゲーム性であった。ちなみに、この突確「怒りのヌシモード」は、シリーズ機『新清流物語』や『清流物語3』では、ヌシを釣り上げれば大当りとなるバトル要素として展開されている。

 ただ、突確が含まれているものの、スペック的に大きな変更点はなく、メイン機種では大当り確率が1/312.25、確変突入率が58%の次回ループタイプで、大当り後には100回転の時短が付与される王道のスペックとなっている。

 一方、前述したシリーズ機はSTタイプに鞍替えしたので、特に初代は『海物語』の影響が色濃く残るスピンオフとしての要素が強い機種なのである。

 一般にパチンコファンはシリーズ機に対しては、それまでの路線継承を願う保守的な一面がうかがえるので、こうした「スピンオフ」「番外編」はメーカーにとってチャレンジしやすい土壌となる。

 思えば源さんも『そば屋』『寿司屋』へ転職したり京都へ行ったりとなかなか大変であったが、2度目の大ブレイクを果たし、いまや押しも押されもせぬ現行機最強の呼び声高い機種となった。「遊び」や「余白」は重要なのである。

(文=大森町男)

<著者プロフィール>

 羽根物によってパチンコの魅力にとり憑かれ、パチンコ雑誌を製作する編集プロダクションに入社。パチンコに関する記事作りや編集業務に携わる。編集長としてファン雑誌の制作に取り組むなどの経験を活かし、その後は携帯サイトやweb、動画コンテンツなど幅広いパチンコメディアに従事。現在はフリーランスのパチンコライターとして活動。パチMaxを中心に消極的に執筆の場を広げている。

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 4号機といえば『ミリオンゴッド』や『アラジンA』など「爆裂AT機」の派手なエピソードが語られることが多い。

 この時代は「一撃万枚」を射程内にする強力な出玉性能を持つマシンが多く、「終日5万枚」など、今では想像できないほどの大勝ちもあり得たのだ。

 しかし、「爆裂AT機」がホールを席巻する以前は1BIGで500枚以上の獲得が見込める「大量獲得機」がトレンドとなっており、『大花火』や『カンフーレディ』など多くの名機が存在した。

 その中でも人気となっていたマシンがロデオの『ガメラ』である。後に大画面液晶を採用した『オオガメラ』が登場し、話題を呼んだ。

 この『ガメラ』『オオガメラ』は技術介入を駆使することで設定1でも約104%という優秀な出玉率を実現。強力な出玉とアマさでユーザーを魅了した。

 そんな「ガメラ」シリーズが6号機となって再登場。6月よりリリース開始とのことで、名機の完全復活に業界では熱視線を浴びている。

 その名もズバリ『パチスロガメラ』。平均獲得560枚という技術介入要素が盛り込まれた疑似ボーナスタイプのAT機となっている。

 4号機『ガメラ』のゲーム性や出目を継承、進化させることで、新規プレイヤーだけでなく、当時を知るプレイヤーも満足の仕様となっているようだ。

 名機のゲーム性が6号機においてどのように再現されているか気になるところ。そこで本機の試打動画『「パチスロガメラ」最速解説!(パチスロ必勝本 嵐)』をご紹介したい。

 動画では各数値などのスペック説明を始める、ゲーム性や打ち方だけでなく、設定1における実戦の様子などが収録されている。

 解説の「嵐」によれば、本機は設定1においてもフル攻略で出玉率は約102%とのこと。4号機『ガメラ』に近いアマさでプレイすることが可能のようだ。

 本機はAT機でありながら、ノーマルタイプさながらのリーチ目や違和感演出などで当選を察知する楽しみ方もできると紹介。

 解説では順押しと逆押しで実戦を行っており、それぞれ違った要素がゲーム性の幅を広げているイメージだ。

 設定1実戦においては本機のアマさを遺憾なく発揮。リーチ目役での当選がメインであるからこその「ボーナス連打」で見事プラス差枚を達成する。

 気になる方、ご興味のある方は是非チェックしてみてはいかがだろうか。

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本格的に“携帯料金値下げ”の動きが活発化し、ようやくその悪い一面が改善される……かと思いきや、まだまだ完全な更生には程遠いようだ。今回は、大手キャリアに染みついてしまった悪しき体質について考えていきたい。

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パチスロ6号機 Aタイプで「5000枚」の安定感!?「設定6確定」演出で勝利を確信!!

 パチスロ6号機が次々と発表されている状況。反響が大きいのは「AT機」という傾向にはあるが、Aタイプの評判も上々という印象である。

 設定6を掴めれば「勝確」が濃厚であり、安定的に右肩上がりのグラフが望めるだろう。BIG枚数が落ちたとはいえコイン持ちがよくなったため、打ちやすくなったという声も飛び交っている。

 筆者も6号機 Aタイプを遊技する機会は多い。そこで今回は、4月に導入された『ニューパルサーSP3』の激アツ報告をご紹介。まずはスペックを簡単に振り返ってみたい。

『ニューパルサーSP3』(山佐)

 本機は「ジャグラー」シリーズでお馴染み、BIGとREG、2種類のボーナスのみで出玉を増やす仕様だ。BIG確率「1/295.2~1/267.5」、REG確率「1/428.3~1/267.5」、ボナ合算確率「1/174.8~1/133.7」、機械割「97.1%~108.1」。

 設定は全5段階(1.2.3.4.6)仕様。適当打ちでも取りこぼしがないため、初めてAタイプを打つ人でも触りやすい機種となっている。

 BIGは最大259枚、REGは104枚の獲得が可能。BIG中は順押しで1度だけベル(14枚役)を狙って揃え、以降は逆押しフリー打ちで消化。以降は逆押しで消化すれば最大払い出し枚数を得られる。

 設定判別要素は、ベル揃い(ベル/ベル/BAR)に大きな設定差「1/204.8~1/163.8」が設けられているため要カウントだ。

 高設定ほどREG確率も軽く、設定6は「1:1」となるため、夕方から立ち回るのであれば『ジャグラー』などと同様に、REG確率が軽い台を選ぶのがいいだろう。

【実戦報告】

 朝一180人並びで抽選は14番。狙い台の『マイジャグラー3』が取られたため、第二の狙い台『ニューパルサーSP3』を確保する。

 狙いには自信があったので「あとは出玉と確定演出を出すだけだ」と意気込み、実戦を開始した。

 その日の展開は、マイナス域に沈んだのは朝一のみ。50ゲーム程度でBIGボーナスに当選し、コンスタントに出玉を伸ばしていく。

 14時頃には3000枚のプラス。「どこまで伸びるか」と、それが気になっていた。金トロフィーを確認できていたので「テッペンなのかも?」と強く思っていたが…。ここから、歓喜のサプライズが用意される。

 そんな時、突然として「虹トロフィー」が出現したのだ。

 確信から確定に変わり、気合を入れてぶん回す。6号機のノーマルタイプということもあり一回のボーナスでの出玉は少ないが、テッペンは安定して増え続けるという印象だ。

 結局22時15分ごろまで稼働を続け、結果は8760G回し「BIG45・REG42」と合算「1/101」。出玉は差枚数で「5150枚」のプラス。大満足の実戦となった。

(文=ひろ吉)

<著者プロフィール>

 IT業界の世界に興味を抱き、iPhoneアプリの開発を4年程経験。その後、WEBマーケティングの知識や経験を重ねてきた。パチンコ・パチスロのヘビーユーザーであり、機種のスペック等の研究に時間を注いでいる。現在はパチMAXにて、パチンコやスロットの考察記事・実戦記事をメインに作成中。自信が好む低純増・低ベース機の動向にも注目している。

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JRA日本ダービーはノーザンファームの運動会?その中で買うべき馬と消す馬、エフフォーリア、サトノレイナスら12頭

●途切れた記録

 先週行われたオークス(G1)はファンにとって生涯忘れられないレースだったと言えるだろう。断然の1番人気に支持された白毛の桜花賞馬ソダシは8着に敗れ、父ディープインパクト母アパパネという良血アカイトリノムスメも2着に惜敗。勝利したのはゴールドシップ産駒のユーバーレーベンだった。マイネル軍団の総帥と知られ、今年3月に亡くなった岡田繁幸氏に捧ぐマイネル軍団悲願のクラシック勝利であり、非常に感慨深い結末であった。

 一方このユーバーレーベンの勝利で途切れたものがある。それはノーザンファームのG1レース連勝記録だ。大阪杯に始まり桜花賞、皐月賞、天皇賞・春、NHKマイルC、ヴィクトリアマイルと続いていたノーザンファームのG1連勝が、このオークスで途切れたのだ。これが意味するものは大きい。今週行われる東京優駿(日本ダービー)(G1)は、ノーザンファームにとって絶対に負けられないレース。一昨年はロジャーバローズ、昨年はコントレイルと、ノーザンファームの生産馬ではないディープインパクト産駒が勝利しているからだ。

 オークスで途切れた連勝の再開、そして3年ぶりのダービー制覇へ向けて、ノーザンファームの生産馬12頭が出走。昨年のホープフルSの勝ち馬ダノンザキッドは怪我で不在となってしまったが、それでも皐月賞馬エフフォーリア、話題の牝馬サトノレイナス、アドマイヤハダル、グラティアス、グレートマジシャン、シャフリヤール、ステラヴェローチェ、ヨーホーレイク、ラーゴム、レッドジェネシス、ワンダフルタウン、ヴィクティファルスと出走馬のほとんどがノーザンファームの生産馬であり、まさにノーザンファームの運動会状態である。

 そんなダービーでどのノーザンファームの馬を買えばいいのか、多くのファンは悩んでいるはず。確かにエフフォーリアは強いが、ソダシも負けたことでネガティブな印象もある。さらに別路線組も多く、力関係の比較がつきにくい。そして牝馬のサトノレイナスは通用するのかもよくわからない。よくよく考えてみると、かなりの混戦模様といえるだろう。

 しかしこのダービーで最も注目すべきは、エフフォーリアやサトノレイナスを脅かすある伏兵の存在と言われれば、誰もがその馬を知りたがるのではないか。今回その伏兵の存在を突き止め、万馬券の的中に並々ならぬ決意を抱いているのが、競馬予想の神様が設立したプロの予想家集団ホースメン会議である。彼らはこのダービーで何を掴んだのか、レースの核心ともいえる彼らの自信とその根拠について話を聞いた。

●ダービーの伏兵

――ダービーに出走する伏兵馬についてお聞きしたいと思います。なぜその馬が狙いなのですか?

担当者 皐月賞で本命に推奨し見事勝利したエフフォーリア、万馬券の的中となった桜花賞2着のサトノレイナス。いずれもノーザンファームが期待する素質馬です。しかし関係者はこの2頭が、昨年のコントレイルやディープインパクトのように絶対的存在とは考えていません。能力や素質でこの2頭を上回る馬が、このダービーに密かに出走するのです。その情報を独自に把握しているからこそ、このダービーはその馬が狙いであり、波乱含みの一戦とも言えるのです。

――確かに世の中はエフフォーリアとサトノレイナスの話題で溢れています。それだけにその2頭が敗退するとなれば配当もつくでしょうね。

担当者 その2頭に関しては、前走でも公にならない関係者からの内部情報を極秘に入手していましたが、今回もすでに2頭の取捨選択に関わる重要な裏ネタを入手済みです。そして既に我々は、この2頭が買えるのか買えないのか、その判断は完了済み。やはりレースのポイントはこの伏兵馬と言えるでしょう。情報漏洩の恐れもあるため、詳細をここでは明かせませんが、『世間的にはまず盲点の存在だと思いますが、激走期待度は非常に高く、フェブラリーSのエアスピネルと同等かそれ以上』という報告も入っていますので、非常に期待が高まっています

――その伏兵馬はどの程度の人気になりそうですか?

担当者 桜花賞で推奨した8番人気3着のファインルージュ、フェブラリーSで推奨した9番人気2着のエアスピネルなど、万馬券的中に繋がる激走を見せた穴馬と同じかそれ以上の情報となっております。マスコミの報道次第ではありますが、場合によっては10番人気以下ということもあるかもしれませんね。もしそうであれば、このダービーの配当は飛躍的に上がるでしょう。なお現時点で伏兵馬の関係者はその自信を公にしていませんので、過剰な人気になることは考えにくいと言えます。ゆえにこのダービーは、この伏兵馬を踏まえた三連単馬券が、高額な払戻を獲得するためにもより効果的といえます。今年は3歳重賞のアーリントンC(G3)で3連単21万馬券も的中させていますが、場合によってはそんな配当も期待できるでしょう。

――それは素晴らしいですね。しかし三連単はファンにとって非常に難しい馬券です。それを狙って的中させるのはかなり困難かと思います。

担当者 確かに一頭だけ伏兵の馬を把握していたところで、相手の馬をどのように絞るか、そしてどういった買い方をするかが三連単の重要なポイントです。そこで今回ホースメン会議では、この日本ダービーをさらに盛り上げるために、我々が注目する伏兵馬を含めた三連単の買い目を無料で公開します。難しく考える必要はありません。この三連単買い目をそのまま購入すればいいのです。加えてこのダービーの三連単が不的中となった場合は、安田記念週から4週間1日1レースの渾身予想を無料で公開します。

――そんなことをしていいのでしょうか?とはいえ、やはりダービーはお祭りですからね。多くの方に楽しんで頂くためにも、ホースメン会議さんの無料提供はベストな判断だと支持します。レース当日にどんな買い目が提供されるのか、楽しみにしたいと思います。本日はありがとうございました。

 競馬の神様と呼ばれた大川慶次郎氏が設立し、今年で創業40年を迎えたホースメン会議。その歴史と人脈と信頼と実績は他の追随を許さない。今も大川氏の弟子として鍛え上げられた能勢俊介氏や、元JRAジョッキーの東信二氏、関西競馬記者のドンとして知られる米原聡氏など、そのメンバーは今の競馬界を代表する大物ばかり。そんなホースメン会議が提供するダービーの三連単無料買い目は、絶対に見逃してはならない。

CLICK→【無料公開!日本ダービー「3連単・勝負買い目!」】ホースメン会議

※本稿はPR記事です。

ANA、過度な「国際線拡大」路線が“逆回転”し苦境…打倒JALに邁進した30年の歴史

 本連載も14回目を数えたところで、全日本空輸(ANA)の直近30年の歴史を振り返り、全体の見通しをよくしたい。ANAは「⽇本航空(JAL)に追いつけ、追い越せ」のスローガンの下、福利厚生や整備費⽤など現場のコストを犠牲にしても達成すべき国際線⾄上主義が、経営陣のなかで定着していった。2010年以降はJALの経営破綻と⽻⽥空港の国際化により、「打倒JAL」「国際線拡大」の悲願達成に向け、全力でアクセルを踏み込んだ。しかし、想定外のコロナ禍でそれが逆回転し現在の窮状に陥ることになった。以下、主だった出来事を列挙しながら振り返る。

86年に国際線就航開始も、90年代まではJALの成田独占を崩せず受難の時期

 ANAは1952年にヘリコプター2機から始まった純民間航空会社だ。⽇本の航空業界は戦後高度成長期に国により策定された規制に基づき、「国内線はANA、国際線はJAL」という時代が長く続いたが、1986年に規制が撤廃されANAが国際線が就航を始めた。これにより、同じ土俵に立ったANAは、国内線市場が頭打ちとなっていたことを克服する必要もあり、JALと国際線市場で争う方針を固めていった。

 ただ、当時成田空港から就航していた国際線は、ナショナルフラッグキャリアとして君臨し続けてきたJALの独壇場であり、新参者のANAが入れる余地は限られていた。また、当時の成田の滑走路は1本しかなく、発着枠はニューヨークのJFKやロンドン・ヒースローと並んで、世界の航空会社が喉から手が出るほど欲しがるプラチナスロットであったことも参入を難しくしていた。

 日米航空協定に基づき、成田など日本国内の空港を起点に自由にアジア内路線を設定できる権限(以遠権)が与えられていた米国系航空会社の存在も大きかった。特に、パンアメリカン航空の権益を引き継いだユナイテッドと、もともと太平洋路線に強く日本の航空業界にも大きな影響を与えてきたノースウエスト(現デルタ)のアジア内路線は、ソウル、上海、北京、香港、広州、シンガポール、バンコク、マニラといったアジアの主要都市に就航しており、こちらも発着枠を多く占めていた。

94年の関空開港では苦戦するも、99年のスターアライアンス加盟で好転

 当時の成田空港には、JALと米系航空会社のジャンボジェットがずらりと並ぶという特異な光景があったわけだが、90年代のANAはこのような状況を打開するため、94年に開港した関西国際空港を拠点に国際線ネットワークを一気に拡大させることを狙った。JALや外資系航空会社が日本との間に直行便を飛ばしていない都市にも積極的に路線を開設するなど、果敢な攻めの路線戦略であったが、ビジネス需要が旺盛なのはやはり首都圏。ここからの旅客を国内線で関空に運び各地への直行便に乗り換えさせるというスキームは、当時の消費者には必ずしも受け入れられず、新規開設路線のうち多くが数年のうちに姿を消した。

 また、関空自体も開港当初から巨額赤字を計上するなど、インバウンド需要が活況を呈するまで大不振であったことは記憶に新しい。

 ANAにとっての好機は、99年の航空会社グループ「航空連合(スターアライアンス)」に日系航空会社として初めて加盟したことだった。これは近い関係にあった米ユナイテッド航空が創設メンバーだったことが大きく寄与した。ANAは自前の国際線網が弱かったため、多くの海外航空会社と共同運航が実現可能なアライアンスへの加盟は魅力的だった。

 その頃のJALは自前主義がまだ強く、共同運航についても各国のフラッグキャリアを中心に個別提携に基づいて実施するものがほとんどであった。「この頃までのANAは国際線拡⼤という企業戦略の中で⾃社のポジショニングをわきまえていた」(航空アナリスト)。

2000年代は羽田の国際化などが段階的に進展

 ただ、2000年代に入ると、01年の米国同時多発テロ、03年のイラク戦争、重症急性呼吸器症候群(SARS)の流行など、不測の事態によって旅客需要は激減したが、人件費など緊急コスト削減策を実⾏することで、04年度には17年連続で赤字だった国際線で初の黒字化を達成した。

 ⼀⽅で、成⽥空港のB滑⾛路の供⽤開始や、02年の⽇韓サッカーワールドカップの共同開催をきっかけとして⽻⽥空港の国際化が段階的に進んだこと、⽶国系航空会社の経営難によりアライアンスを通じた共同運航を⼀層推進する流れが強まったことが追い⾵となり、国際線の枠が増加した。

 ANAは前述のように共同運航を重視していたこともあり、この流れに⾒事に乗った。成田からアジア各地への新規路線を開設し、既存路線についても増便などで体制強化を図った。これらの便には共同運航先であるユナイテッド航空の便名も付与した。米国でのユナイテッド航空の販売力は強大であり、ユナイテッドが獲得してきた北米―アジア間の顧客を成田でトランジットさせることで、自社が運航する共同運航便の席を埋めることができる。

 ANAとしては新規開設路線の収益ベースを確保できるし、ユナイテッドとしてもサービスレベルを落とすことなく、収益性に難のあった以遠権路線をカットできるという点で双方にとって有益な取り組みであった。

2010年のJALの経営破綻と羽田の国際線増枠で野望に邁進

 国際線拡大という大方針を順調に推し進めているかに見えたANAだが、「目の上のたんこぶ」のJALが依然として成田の発着枠を多く占め、特に長距離路線ではプレゼンスで大いに水をあけられる状況に変わりはなかった。それを一気に変えたのが、10年のJALの経営破綻と羽田の国際線発着枠増枠である。

 08年のリーマンショックのあおりを受けて経営破綻したJALは、民主党政権の下で公的支援を受けることになったが、「当時のANA経営陣の最優先事項は羽田の増枠分をがっちり自社のものにすることと、JALの規制をできるかぎり長引かせることだった」(当時をよく知る自民党議員)。このため、ANAは永田町と霞が関になりふり構わぬロビー活動を展開し、羽田の増枠分の大幅な傾斜配分に成功した。また、経営破綻からわずか約2年で再上場を果たしたJALに、16年度まで経営が国の監視下に置かれる「8・10ペーパー」による“足かせをはめる”ことも忘れなかった。

 天敵のJALが沈み、自由にできる国際線発着枠が一気に増えたことで、ANA経営陣は勢いづいた。その象徴が12年2月に発表した持ち株会社化への移行であるこれまでの連載でANAホールディングス(HD)発足後、パイロットの数は据え置くにも関わらず疲労が蓄積するレベルで労働を強化し、⼤量採⽤したCA(客室乗務員)の労働環境や福利厚⽣の整備がまったく追いついていないなど、地に足の付いていない国際線拡大路線を突っ走ってきたことは繰り返し指摘してきた。

「意志決定の迅速化というと聞こえはいいが、HD化によりHDの経営陣とそれ以外の下々という私物化の構図が鮮明になった。組合として不満を言おうにも事業会社が壁となりHDには届かない構造になったため、さらに経営陣のやりたい放題になった」(ANAの古参社員)

 13年に東京五輪の誘致が決まり、インバウンド誘致の推進という国策にも後押しされたANAは、JALという競合が思うように事業拡大できない中でこの世の春を謳歌することになり、遠慮なく国際線拡大を進めることになった。最終的なもうけを示す純利益が、HD化した14年3月期の188億円からコロナ禍前の19年3月期は1107億円と5倍以上に伸びたことからも、それがうかがえる。

 一方で「強いJALが帰ってくる」との懸念も強く、現場ではコストカットの口実に使われたというから、「8・10ペーパーの効力が切れる17年3月までにできるだけ差を開けておきたいという思惑もあり、がむしゃらにこの時期に走った面はある」(先の古参社員)。

 そのがむしゃらがコロナ禍で行き詰まり、21年3月期通期では一転、4046億円の過去最大の純損失を計上し、有利子負債は1兆6554億円に膨らんだが、懸念材料はもともとあった。20年3月末時点で8428億円の有利子負債を抱えており、「当時の⾃⼰資本⽐率は41.4%と安全圏だったとはいえるが、予期せぬことが起きれば⼀気にひっくり返る危険は常にあった」(投資ファンド幹部)。

 その「予期せぬこと」がコロナ禍だったというわけだが、国際線は疫病や戦争などのリスクがつきまとう上、いざそうなったら一気にそれまでの投資や溜め込んだ貯金を吐き出さねばならなくなる。その高リスク事業にこの10年をかけてきたANAは現在、その戦後処理に追われているというわけだ。

 さて、ここまでやや駆け足でANAが歩んだこの30年間を見てきたが、次回からここで振り返った内容を元にして、実際にANAHDの⼤橋洋治相談役を筆頭として、伊東信⼀郎会⻑、⽚野坂真哉社⻑以下、歴代経営陣がどのように舵を取ったかを追っていく。人件費などコスト削減を従業員に飲ませるための御用組合化のプロセスや、整備コストの削減がどのように行われてきたかなど、これまで主要メディアでは語られなかった部分をご紹介する。

(文=松岡久蔵/ジャーナリスト)

●松岡 久蔵(まつおか きゅうぞう)

Kyuzo Matsuoka

ジャーナリスト

記者クラブ問題や防衛、航空、自動車などを幅広くカバー。特技は相撲の猫じゃらし。現代ビジネスや⽂春オンライン、東洋経済オンラインなどにも寄稿している。ツイッターアカウントは @kyuzo_matsuoka

ホームページはhttp://kyuzo-matsuoka.com/

処女作「日本が食われる」(彩図社)が好評発売中!

JRA 熱狂的「藤田菜七子信者」の名物オーナーが2歳馬を購入!? 馬名も決まり、来月東京デビュー濃厚か……、女性騎手リーディング争いに援護射撃

 ダービーからダービーへ。今週末に行われる日本ダービー(G1)が終わると、来週からは早くも新馬戦がスタートする。2022年のダービーを目指し、2歳馬たちが続々とデビューを果たす。POGの話題がもっとも盛り上がりをみせる時期でもあるだろう。

 そんな中、4月27日に中山競馬場で行われた『2021 JRAブリーズアップセール』にて、馬主の犬塚悠治郎氏が、“藤田菜七子騎手に乗ってもらう”ために、2歳馬を約3000万円で購入したことが、にわかに話題となっている。

 犬塚氏が購入した馬は「マルトクビクトリー2019(牡)」。父はロージズインメイ、近親に2015年の桜花賞馬レッツゴードンキ、09年のエリザベス女王杯(G1)の勝ち馬クィーンスプマンテ。母のマルトクビクトリーも、14年のフェニックス賞(OP・当時)で3着に入った馬だ。

 同馬を税込価格2970万円で購入した犬塚氏は自身のTwitterに、「ブリーズアップセールで落札しました。早期デビューを目指していきたいと思います。菜七子ちゃんよろしく」と投稿。どうやら藤田菜騎手に乗ってもらうために購入した馬だったようである。

 応援する騎手に乗ってもらうために、約3000万円で競走馬を購入するのはもちろん凄いことである。だが、実は犬塚氏が藤田菜七子騎手に乗ってもらうために購入したと思われる馬は、今回のマルトクビクトリー2019が初めてではない。

 昨年のブリーズアップセールではキズナ産駒のジュラメントを、マルトクビクトリー2019より高額となる3410万円で購入。また一昨年の同セールでも、父アルデバランIIのグレイトホーンを2700万円で購入している。両馬は共に藤田菜七子騎手が所属している根本康広厩舎に入厩。期待通り、藤田菜七子騎手を背に見事にデビューを果たしている。

 しかも、ただデビューを果たしただけではない。ジュラメントは新馬戦で、今週末のダービーでも上位人気が予想されるサトノレイナスから3/4馬身差の2着。2戦目の未勝利戦でしっかりと勝利を納めている。またグレイトホーンもデビュー戦2着の後、3戦目で見事に初勝利を挙げた。

 グレイトホーンの初勝利の後、管理する根本師は「オーナーが菜七子ちゃんに乗ってほしい、ということで買ってくれた馬。私自身も早く勝ちたいと思っていたので、3戦目で勝てて良かったよ」とコメント。両馬は藤田菜七子騎手でデビューし、しっかりと結果も残しているのである。

「育成牧場である程度仕上げられてからセリに出されるJRAのブリーズアップセール出身の馬は、2歳戦の早い時期から活躍する、いわゆる即戦力タイプの馬が多いです。ジュラメントとグレイトホーンは新馬戦で共に2着でしたが、人気はそれぞれ7番人気、4番人気でした。ノーザン系の良血馬が人気を集める分、マルトクビクトリー2019にも馬券的妙味が生まれるかもしれません」(競馬記者)

 一方の藤田菜七子騎手であるが、今年は3月終了時点で3勝と、やや苦戦を強いられていたが、得意の新潟開催が始まると様相が一変。2ヶ月で7勝を挙げて今年の勝ち星も2桁に乗せた。一気の上昇ムードで犬塚氏の期待に応えることができるだろうか。

 犬塚氏は自身のブログで「距離的には短距離~マイルまでが守備範囲でしょうか。ダートのほうが向いてそうな感じがします」とマルトクビクトリーの2019を評している。おそらくは早期デビューが予想されるだけに、藤田菜七子騎手との初陣に注目しておきたい。

※『ぐりぐり君の個人馬主ブログ』によると、マルトクビクトリー2019の馬名は「ストロングフォース」(強い力)に決定。6月27日(日)東京6Rの2歳新馬戦(ダート1400m) に 藤田菜七子騎手でのデビューを予定しているとのこと。

(文=冨樫某)

<著者プロフィール>
キョウエイマーチが勝った桜花賞から競馬を見始める。まわりが学生生活をエンジョイする中、中央競馬ワイド中継と共に青春を過ごす。尊敬する競馬評論家はもちろん柏木集保氏。以前はネット中毒だったが、一回りして今はガラケーを愛用中。馬券は中穴の単勝がメイン、たまにWIN5にも手を出す。

中国、最大の不良債権処理会社、デフォルトの懸念…国有企業の破綻容認へ転換か

 中国の巨大IT企業が勢ぞろいする「ビックデータ博覧会」が5月26日に開幕した。米国との貿易交渉を担う劉鶴副首相は開幕式にオンラインで参加し、「デジタル経済は中国の質の高い発展の新たな牽引役である」と賛辞を送ったが、アリババテンセントなど巨大IT企業関係者の思いは複雑だっただろう。

 習近平指導部による独占禁止法などの法規制の強化により、このところ中国の巨大IT企業の創業者の退任が相次いでいる。最初に締め付けを受けたアリババをはじめ、テンセントなど主要10社合計の株式時価総額は今年2月のピークから90兆円近く(3割弱)も減少した(5月26日付日本経済新聞)。「中国のITイノベーションの時代は終わった」と悲観する声も聞こえ始めている。

 IT業界にとって習近平指導部は「目の上のたんこぶ」以上の目障りな存在になっているが、そのなかで経済政策の立案を策定しているのは劉氏であり、上司である李克強首相を凌ぐ存在となっている印象が強い。

 劉氏は1952年北京で生まれ、北京101中学在学中は習近平氏と同窓だった。1976年に共産党に入党し、1995年に米国に留学した(ハーバード大学ケネディースクールで公共経営修士を取得)。2011年から国務院発展研究センター副所長を務めていたが、2013年に習氏が国家主席に就任すると経済政策のブレーンとしてマクロ政策の取りまとめを担う重責を任された。2018年には国務院副総理に抜擢されると、米国留学の経験を買われ、当時の米トランプ政権との間の貿易交渉の責任者になったことで一躍「時の人」となった。

 劉氏に期待されているのは、過去40年にわたり中国の成長を牽引してきた負債に依存した投資と輸出重視の経済から持続可能な成長への円滑な転換である。極めて困難な課題であり、既得権益層から反発を買ってしまう損な役回りである。

 そのせいだろうか、5月に入り劉氏に不利な報道が相次いでいる。5月12日付ダウ・ジョーンズは「中国は米国との通商交渉担当トップを劉氏から交代するか検討している」と報じた。19日付フィナンシャル・タイムズは劉氏の息子に関するスキャンダルをすっぱ抜いた。一連の規制強化などに反発する中国国内の勢力からのリークだろうが、来年70歳となり政界を引退するとされる劉氏へのダメージは小さいとされている。

不動産業界にメス

 金融安定発展委員会主任を兼任する劉氏は、規制を強化する必要がある資産としてビットコインを挙げたことで、仮想通貨の価値を急落させた張本人でもある。急成長したことを過信して政府の意向に反する行動を取りだし始めたIT業界にお灸を据えることに成功した劉氏の次なるターゲットは、長年の宿痾ともいえる不動産業界にメスを入れることである。

 政府は不動産バブルを抑制するため資金の流れを管理し始めている。4月の中国の新規銀行融資は予想以上に減少したが、規制の対象外である国有企業が不動産投資を激増させてしまったことから、不動産ブームに歯止めがかからない状態が続いている。

 中国政府が長年の不動産ブームにストップをかけようとしている背景には、少子化が急速に進んでいることが挙げられる。中国の大都市に住む18歳から44歳までの年齢層の3割が「家賃やローンの支払いが月収の40%以上を占める」と回答しており、政府が「一人っ子政策」を廃止したとしても、出生数が増える状況にない。人口減少という建国以来最大の危機を回避するため、不動産価格を抑制することが至上命題となっている。

 中国の社債市場は近年、不動産開発企業の発行を中心に急拡大しており、大量の債務償還の時期が迫ってきている。今後1年間に満期を迎える社債は総額1兆3000億ドルに達するが、昨年以来デフォルトが相次ぎ、市場に動揺が広がりつつある。

中国華融資産管理への政府の対応

 重苦しい空気の中で関係者が注目しているのは、信用不安が高まる不良債権処理会社である中国華融資産管理への政府の対応である。華融資産管理は政府が6割の株式を保有する中国最大規模の不良債権処理会社だが、解任され死刑判決を受けた前会長の乱脈経営により危機的な状況に陥っている。

 市場関係者が心配しているのは、国有企業でありながら政府が明確な方針を明らかにしないからである。「華融資産管理が社債市場から借り入れた約410億ドルの債務をどのように返していくのか」「救済かデフォルト容認か」との憶測が飛び交っているが、政府は不動産バブルの暴走が激化する措置は採りたくないものの、デフォルトにより金融危機が発生することも回避したいというジレンマに苛まれている。

 華融資産管理に関与する政府機関の多さ(財政部、銀行保険監督管理委員会、人民銀行など)の多さが問題を一層複雑にしているとの指摘もある(4月28日付ブルームバーグ)。

 過大な債務に苦しむ中国の金融システムの今後を占う試金石ともいえる事案について、「命運を握るのはやはり劉氏だ」との観測がある(5月6日付ブルームバーグ)。劉氏は「デフォルトに陥る国有企業増加の容認はまさに中国が必要としていることだ」と考えているといわれている。5月18日付ニューヨーク・タイムズは「政府は国内外の債券保有者に大きな損失を強いる再編を計画している」と報じた。

 一向に収まる気配を見せない不動産バブルに業を煮やした習近平指導部は、「不動産をめぐる問題に不備がある」として、4月下旬に広東省深センの市長ら幹部を一斉に交代させるという前代未聞の強硬措置を発動した。その深セン市で18日、地震が発生していないのにもかかわらず超高層ビルが突然揺れ出すという珍事が発生したが、不動産バブルという名の砂上の楼閣、現在の中国経済を象徴しているように思えてならない。

(文=藤和彦/経済産業研究所コンサルティングフェロー)

●藤和彦/経済産業研究所コンサルティングフェロー

1984年 通商産業省入省

1991年 ドイツ留学(JETRO研修生)

1996年 警察庁へ出向(岩手県警警務部長)

1998年 石油公団へ出向(備蓄計画課長、総務課長)

2003年 内閣官房へ出向(内閣情報調査室内閣参事官、内閣情報分析官)

2011年 公益財団法人世界平和研究所へ出向(主任研究員)

2016年 経済産業研究所上席研究員

2021年 現職

「ジャスト・アイデアなんですけど」禁止令

こんにちは、コピーライターの橋口幸生です。

「100案思考」という本を発売しました。コピーライターの思考法を、すべてのビジネスパーソン向けに解説したものです。

100案思考
「100案思考 『書けない』『思いつかない』『通らない』がなくなる」
橋口幸生:著、マガジンハウス刊、256ページ、1650円(税込)ISBN:9784838731497
 

アイデアは質より量。才能なんてあっても、なくても、100案出せば良いアイデアのひとつやふたつは、その中に必ず入っている、というわけです。

特別な道具や準備も必要なし。なんでもいいので「書くもの」さえあれば、いつでも、誰でも、できます。

しかし、実際にやってみると、ほとんどの人が2〜3案で手が止まると思います。才能も道具も不要な100案思考ですが、アイデアの出を良くするちょっとしたスキルは必要です。

そこで今回は、「100案出すための思考法」について、少し紹介します。

<目次>
「ジャスト・アイデアなんですけど」と言ってはいけない理由
パワポを閉じて、要らない紙に書き込もう
どんなアイデアも、尊いアイデアである  

「ジャスト・アイデアなんですけど」と言ってはいけない理由

アイデア会議で自分の案を見せる前に、

「ジャスト・アイデアなんですけど」

「全然つまんないんですけど(笑)」

といった前置きをする人がいます。照れ隠しであり、アイデアがスベッたときの保険ですね。そう言いたくなる気持ちは、よく分かります。

しかし、あなたがアイデアパーソンを目指すのであれば、これは決してやってはいけません。なぜなら、無意識のうちに「良いアイデア」を出そうとしてしまい、発想が狭くなってしまうからです。

「ジャスト・アイデアなんですけど」という言葉の裏には、「本来なら“良いアイデア”を出さなくてはいけないんですけど」というニュアンスが含まれています。会議でこんなことを言えば、他の参加者にも「良いアイデアを出さなくちゃ」という圧をかけてしまうのです。

ちなみに英語としても間違っています。百害あって一理なしとはこのことです。

上にも書いたように、100案思考は、質より量というスタンスでアイデアを出す方法です。「良いアイデア」を100案出すことなど不可能ですし、その必要もありません。たくさん出した中に、たったひとつでも良いものがあれば大成功なのです。

余計な前置きはせず、堂々と、アイデアを出すようにしましょう。

パワポを閉じて、要らない紙に書き込もう

あなたはアイデアを出すとき、どんな道具を使っていますか?まさか、パワーポイントを使っていないですよね?

もし使っているなら、はい、ここでパワーポイントをストップしてください。

アイデア出しの段階では、決してパワーポイントを使ってはいけません。パワーポイントは、「プレゼンや会議に向けて、書類の体裁を整えるためのツール」です。アイデアを量産するようにはつくられていません。

起動して、テキストボックスを挿入して、フォントや級数を整えて……などというスピード感では、100案を出すことは決してできないのです。

アイデア出しに使う道具は、紙とペンや、Wordなど、「書く」ことに特化したシンプルなものがいいでしょう。僕がよくやるのは、使用済み書類の裏や余白に、どんどん書き込んでいく方法です。

キレイで真っ白な紙を埋めるのは、意外とストレスになるものです。適当な紙に書き込むほうが、ずっと気楽だと思いませんか。「アイデアを出すこと」へのハードルを下げることが何より重要です。だから僕は、高級でオシャレな文房具も、あまり使いません。

書籍「100案思考」では、この他にも

  • 「自分インタビュー」
  • 「視点を変えろ」
  • 「ながらアイデア出し」
  • 「類語辞典を使おう」

など、全部で19のアイデアスキルを紹介しています。興味のある方は、読んでもらえるとうれしいです。

どんなアイデアも、尊いアイデアである

現場で仕事をしていて思うのは、渾身の1案を持ってくる後輩より、どんなものでも100案を出す後輩のほうが、はるかに戦力になるということです。

なぜなら、たとえ100案すべてダメでも「この方向性は無いな」という確認ができるし、そこから別の良いアイデアがひらめくこともあるからです。

だから、会議では「ジャスト・アイデアなんですけど……(笑)」なんて卑屈な前置きはせず、堂々とアイデアを出しましょう。

「アイデアを出す」という行為そのものが尊いのですから。

この記事は全4回連載のうち、第3回です。シリーズ構成は下記を予定しています。

第1回:才能、道具、センス不要!コピーライターの発想法「100案思考」
第2回:どんなに多忙でも絶対に実践できるインプット術、教えます。
第3回:「ジャスト・アイデアなんですけど」禁止令 ※今回です
第4回:「アイデア選び」:好き嫌いや多数決は禁止

 

次は、いよいよ最終回!

「質より量」で出した100案の中から、良い1案を選び抜くための方法を説明します。


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