ファーウェイの逆襲始まる! スマホ向け独自OS(ハーモニー)のリリースで Android、iOSに対抗か

生活をもっと楽しく刺激的に。 オトナライフより】

中国の通信機器大手・ファーウェイの逆襲劇が始まった。ファーウェイはスマホに搭載する独自OS「鴻蒙」(英語名ハーモニー)を6月2日にリリースすると発表した。

5G市場をめぐる覇権争いで米国から制裁を受け大きな打撃を受けているファーウェイ。かつては世界スマホ市場でシェア1位を誇ったこともあったが、現在はトップ5からも脱落、6位にまで落ち込んでしまっている。そんな苦境に立たされているファーウェイが今回、思い切った舵を切るようだ。行き詰まったハードウエア事業問題を乗り越え成長するために、今度はソフトウエア事業で世界に挑むらしい。今後、世界のスマホ業界にどう影響するのだろうか。

世界から締め出され首位から陥落。ソフトウエア事業で、世界主導めざす

 ファーウェイがスマホ向けの独自OSを6月2日にリリースする。創業者でCEOの任正非は従業員に向け「米国の制裁でハードウエア事業が行き詰まった問題を乗り越えて成長を続けるため、思い切ってソフトウエアで世界を主導しよう」と呼びかけている、とロイターが報じた。  2019年にトランプ前米大統領がファーウェイに対し米国製品の輸出禁止の制裁を…

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かっぱ寿司、まさかの“シャリだけ”!? の新メニューにネットも騒然

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回転寿司チェーンのかっぱ寿司が大きな勝負に出たようだ。なんと、寿司の顔とも言えるネタを無くし、“シャリのみ”の寿司の販売を始めたという。しかも回転寿司チェーンでは一般的なさまざまな銘柄等を混ぜたブレンド米ではなく、銘柄を山形県産のブランド米をチョイスして使用しているのだという。今回は、コロナ禍でも好調の回転寿司業界で存在感を増すべく打って出たかっぱ寿司についてお伝えしていきたい。

かっぱ寿司、“シャリのみ”の新メニューを発表!

 かっぱ寿司は5月28日、「かっぱ寿司 うまい!品質宣言発表会」を開催。“回転寿司屋から寿司屋へ”という改革を掲げて、新メニューのお披露目等を行なった。「うまい!品質宣言」では「うまい!」を目指して見直しを図るためシャリやネタ等の刷新に取り掛かっているという。

 その一環として打ち出したのがシャリの改革だ。今回かっぱ寿司は全店で山形県産のブランド米「はえぬき」を採用した。回転寿司業界では一般的なブレンド米ではなく単一米を使用することで、米の特徴にマッチした仕込み方法を取れるようになったという。  そしてそのはえぬきの持つ旨味を前面に押し出した…

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パチンコ『牙狼』最新作に続く爆裂「真バトルスペック」がまもなく!? ハイミドル「超速スピード」出玉で逆襲なるか?

 京楽産業.の系列ブランド「OK‼️」がリリースした『Pウルトラマンタロウ2』が絶賛稼働中だ。

 同社のキラーコンテンツとして長年リリースされ続けている本シリーズ機だが、気になるスペックは1種2種混合機のバトルスペック。通常時(約1/319.9)からの大当りは全て2R「タロウボーナス(約300個)」となり、ラウンド終了後は電サポ6回 の「ウルトラバトルチャンス(期待度50%)」に突入。見事に突破できれば「ウルトラバトルモード」に突入だ。

「ウルトラバトルモード」中の大当り確率は「約1/9.2」。継続率「81%」で、大当りは全て10R(約1600個「タロウチャッカー含む」)と現行機最高峰の破壊力を備えている。平均「約30秒」で決着と、スピード感溢れる出玉が味わる点も人気の要因といえるだろう。

「右打ち中の大当り確率を極限まで高められる1種2種混合タイプ、そして継続ジャッジでアツくなれるバトルスペック、このふたつの融合はかつての初代『牙狼』や『AKB48』を彷彿とさせます。スピーディーな出玉に期待できるだけでなく、継続抽選に漏れても出玉を獲得できる仕様ですから、次回もその出玉で使って大当りを狙うことができる。その安心感はユーザーにとって非常に大きく、ホールで高稼働を実現しているのも納得です。

ここ数年は、混合タイプを応用した通称『シンフォギア』スペックが人気を集め、数多くのメーカーが採用してきました。ただ、これを別スペックに例えるなら、次回大当りが保証されないSTタイプ。

せっかく右打ちのラッシュまで入れたものの、大当りを獲得できずに単発終了……なんてこともざらにある。そういった意味でも、『ウルトラマンタロウ2』のような“バトルスペック”の需要は今後も伸びていきそうです」(パチンコライター)

 6月7日には、サンセイR&Dから『P牙狼 月虹ノ旅人』が登場予定だが、本機も同じく1種2種混合機のバトルスペック。大当り確率1/319.68のミドルタイプで、ヘソ抽選時の50%でラッシュ突入だ。

 注目の右打ち「魔戒チャンス」は継続率約81%、オール1500発獲得できる10R大当りでのラウンドバトルで“継続ジャッジ”を行うという「初代を強く意識したゲーム性」となっている。

 トータルの出玉期待値では『ウルトラマンタロウ2』に劣ると言われているが、爆裂マシンとして名を馳せる『牙狼』のコンテンツ力を加味すれば、その期待感は同等あるいは「それ以上」といえそうだ。

 そうした中、リーディングカンパニー・SANKYOからは『Pフィーバー 機動戦士ガンダムユニコーン スペシャル』が登場予定。6月1日に公開された最新PVでは「1種2種真バトルスペック」「スピードの覚醒」といった刺激的な言葉が数多く並んでおり、それを見たファンからは「これは楽しみ!」「ガンダムのバトルスペックとかアツすぎる!」などと、早くも期待の声が多数あがっている。

「PVで明らかになった基本的なスペックは、『ハイミドルタイプ』『1種2種混合機』。それに加えて、スピードをかなり意識した仕様のようですね。

映像では“真”という言葉を赤文字で強調していますが、それが何を意味しているのか今のところ不明です。ただ、今のトレンドを考えると、『ウルトラマンタロウ2』『牙狼』のようなバトルスペックも十分あり得る。

コンテンツ自体もロボットアニメですから、演出として表現しやすいですしね。仮に“味方が勝てば継続確定!”みたいな感じで、『北斗無双』などのように味方キャラクターを任意で選択できれば、往年のファンはなお嬉しいでしょう」(元業界関係者)

 一般的な人気でいえば、『牙狼』よりも勝る『ガンダム』シリーズだが、パチンコ界では真逆の立場であり、なかなか勝ち星をあげられないのが現状である。

 本作のヒットで一発逆転の「大逆襲」となるか、今後の動向にも要注目だ。

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甘デジ「4万発」を吐き出す爆裂マシンで挽回なるか!? 「シーズン5」最終戦が開幕!!

 いよいよシーズン5、最後の聖戦である。今シーズンの総収支はここまで-2427発と微妙にやられているので、残り2機種で逆転プラスに転じたいところ。そうすれば通算3シーズン連続でプラス収支となるのである。

 そんな期待を乗せた実戦機種は『Pクイーンズブレイド美闘士カーニバル ナナエルVer.』と『ぱちんこ ウルトラセブン2 Light Version』。

 どちらも設定付きなので設定によって展開が変化するが、この期に及んで高設定をツモれると考えるほど夢見る少女じゃいられないので、そこはつとめて冷静に対応する。

 とはいえ、両機種ともに約2500発くらいなら全然挽回できる。特に『甘セブン2』は「4万発」クラスの出玉を吐き出す爆発力を秘めているので「いっちょやったるか」と気合いは入る。

 まずは『Pクイーンズブレイド美闘士カーニバル ナナエルVer.』から打ち始める。スペック的に『甘セブン2』より劣るので、最初の機種でつまづいたとしても巻き返せるようにとの判断からである。

 そんな心配をよそに、わずか3回転で7テンからストーリーリーチ・雷雲の女王クローデットに発展し、そのまま大当りを仕留めることに成功。当の然でST「スーパークイーンズタイム」に突入した。

 さあ、ここからである。電チューの確変割合が80%と突入率は大幅にアップするがSTの継続率自体は約56~63%とそれほど強くない。しかも2割の通常大当り時に付与される時短回数がわずかに20回転と引き戻しもあまり期待できない分、純粋にどれだけ確変当りを引っかけられるかの勝負となる。

 結果として『クイーンズブレイド甘』では、3回転の初当り速引きの余勢を駆ってST3連チャンでほぼ2000発の出玉を獲得できた。これで負債はわずかに500発程度。となると、連チャンさせれば勝利である。

 この勢いに乗って最後の砦『甘セブン2』へ着席。設定によって連チャン性能が異なるものの設定1でもSTループ率が85%以上と、上出来すぎるスペックである。とにかくRUSHにぶち込むしかない。

 タロウが勝利のエアーを右手に浴びせてきたのは45回転目。セブンチャージ赤、赤地球保留からウルトラセブンATTACKに発展し、MAXヒットで大当り。2%の確変は引けるわけもなく、40回転の時短に移行した。

「セブンチャレンジ」の引き戻し率は約35%以上。3回に1回の確率をモノにできるかどうか勝負である。

 しかし、保留は緑が精一杯。先読みはなかなかリーチがかからずに、ようやく発展したバトルは星3つ。チャンスアップは発生せず、セブンは反撃する力もなく膝をついてしまうのである。

 結局、RUSHは突入できずに『甘セブン2』の収支がマイナスとなり、シーズン5の負け越しが確定したのである。わずか800発の損失だが、このわずかな差を埋めきれないシーズンであり、それを象徴するようなトータルの収支である。次こそは大幅なプラス収支や!

【E店】
・今回のトータル出玉 +1624発(シーズン総収支 -803発)
・実戦機種 2台(計20台/20台)

これまでの結果
A店【実戦機種26台、コンプリート(大当りさせた)台、16台/33台中・収支 -12249発】
B店【実戦機種21台コンプリート、収支 -16314発】
C店【実戦機種40台コンプリート、収支 +3917発】
D店【実戦機種20台コンプリート、収支 +12249発】

 

(文=大森町男)

<著者プロフィール>

 羽根物によってパチンコの魅力にとり憑かれ、パチンコ雑誌を製作する編集プロダクションに入社。パチンコに関する記事作りや編集業務に携わる。編集長としてファン雑誌の制作に取り組むなどの経験を活かし、その後は携帯サイトやweb、動画コンテンツなど幅広いパチンコメディアに従事。現在はフリーランスのパチンコライターとして活動。パチMaxを中心に消極的に執筆の場を広げている。

 

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JRA武豊の「秘密兵器」がダービー後に評価急上昇!? ディープモンスター以上の素質を秘めている可能性も十分、シャフリヤールの優勝で再びスポットライト

 5月30日、東京競馬場で開催された日本ダービー(G1)は、福永祐一騎手とシャフリヤールのコンビが見事に勝利。2018年に生まれた3歳馬7398頭の頂点に立った。

 今年の3歳世代が生まれた18年のダービーを勝利したのも福永騎手。昨年のコントレイルに続くダービー連覇の偉業も達成することとなった。この勝利で福永騎手は早くもダービー3勝目。近4年で3勝と恐るべきハイペースで最高の栄誉を独占している。

 ちなみにダービー最多勝は武豊騎手の5勝。15年からJRA所属となったC.ルメール騎手やM.デムーロ騎手より、ダークホース的な扱いだった福永騎手が「武豊超え」を狙える位置につけた。

 対する武豊騎手は13年のキズナで福永騎手に貫録を見せつける勝利を挙げたが、これを最後に現在8連敗中。ライバルに比して、勝ち負けを意識できるだけの上位人気馬を確保できていないことも大きな要因となっている。

 今年のダービーには、DMMドリームクラブのディープモンスターとのコンビで参戦。後方待機から3コーナーで早めに上がって行く勝負を懸けたものの、最後の直線で脚が上がって16着に惨敗してしまった。

 直近のG1勝利は19年の菊花賞(G1)をワールドプレミアで制したのが最後。同馬は今年の天皇賞・春(G1)を優勝したようにチャンスのあった馬だが、自身の骨折の関係もあり、福永騎手が乗り替わっての勝利だった。

 いくらトップジョッキーとはいえ、レースを走るのは馬だ。G1を勝ち負け可能な実力馬に乗ることが出来なければ、騎手の腕だけで勝利することはほぼ不可能に近い。

 そんな武豊騎手にとって痛恨のアクシデントとなったのが、ヴィヴァン(牡3、栗東・池江泰寿厩舎)の離脱だっただろう。同馬は昨年の無敗三冠馬コントレイルと同じノースヒルズの生産馬で、秘密兵器とも言える存在。僚馬であるディープモンスターも評判馬だったが、ヴィヴァンもこれに勝るとも劣らない高い評価を受けていた馬だ。

 昨年10月京都のデビュー戦では、後のダービー馬シャフリヤールと一騎打ちの激戦を繰り広げたヴィヴァン。レースの上がり3ハロンのラップが11秒9 -11秒6 -11秒5と極限の切れを要求された展開ながらも素晴らしい末脚の切れを見せた。しかし、スローの3番手につけた武豊騎手の好騎乗も光ったものの、シャフリヤールにクビ差で交わされて2着に敗れる。

 今思えば相手が悪かったと感じられる惜敗だが、ヴィヴァンは次走の未勝利戦で単勝オッズ1.4倍の断然人気に応えて快勝。クラシック候補としてファンが喜んだのも束の間、骨折が判明し、あえなく戦線離脱となってしまった。

 ところが、シャフリヤールがダービー馬に輝いたこともあり、デビュー戦で接戦を演じたヴィヴァンに期待を寄せるファンの評価はさらに高くなった。

 再びスポットライトを浴びることが確実なヴィヴァンの骨折は、当時「全治6か月」という診断。11月下旬の情報だっただけに、そろそろ半年なら復帰時期が気になるところでもある。

(文=高城陽)

<著者プロフィール>
 大手新聞社勤務を経て、競馬雑誌に寄稿するなどフリーで活動。縁あって編集部所属のライターに。週末だけを楽しみに生きている競馬優先主義。好きな馬は1992年の二冠馬ミホノブルボン。馬券は単複派で人気薄の逃げ馬から穴馬券を狙うのが好き。脚を余して負けるよりは直線で「そのまま!」と叫びたい。

SNS戦略が“成功し過ぎ”た?スーパードライ生ジョッキ缶、なぜ発売1日で出荷停止に?

 アサヒビールは6月15日、出荷停止中の缶ビール「スーパードライ生ジョッキ缶」を再発売し、7月以降も数量を限定して発売する。10月以降は未定だ。同商品は、上面のふたを全開できる缶ビール。開栓するときめ細かい泡が自然に発生し、飲食店のジョッキで飲む樽生ビールのような味わいが楽しめるというのがウリだ。

 コンビニエンスストアで4月6日に先行発売を開始すると、ニュースサイトやSNSなどで大きな話題となった。想定を超える販売量に生産が追いつかず、発売2日後の4月8日に出荷を一時停止。4月20日にスーパーなどの全業態で販売を開始したが、翌21日には再び出荷停止に追い込まれた。4月の販売分の98万ケース(1ケースは340ml缶×24)が売り切れたためだ。

 6月15日からの再販売は30万ケースに数量を限定している。7月以降は7月13日、8月3日、9月7日に数量を限定して売り出す。「日本初」と、大々的に全国紙に全面広告を出しながら、「需要を読めなかった」という理由で販売を中止した。

SNSのインフルエンサーに訴求

 生ジョッキ缶を公表したのは1月の年初発表会。4月発売までの3カ月間を戦略的なマーケティング期間とし、ビールになじみの薄い20~30代をターゲットにした。アサヒビールはワイドショーやバラエティー番組での商品の露出を狙ったようだ。2月にはお笑い芸人の松本人志さんがテレビ番組で商品を取り上げている。こうした情報を視聴者がSNSで拡散したことで、発売前から需要が広がりを見せた。

 アサヒの生ジョッキ缶は20~30代のSNS世代をターゲットにしており、多くのフォロワーを抱えるインフルエンサーへの訴求が欠かせなかった。Instagram、YouTubeなどで活躍するインフルエンサーなど2000人に発売前に試飲してもらった。彼ら、彼女らが写真や動画とともに「スーパードライ生ジョッキ缶」を飲んだ体験談を語った。

 ウリである泡が噴きこぼれた缶の写真を添えてSNSに投稿する人も出てきた。「議論したくなる、つっこみたくなる、写真を撮りたくなる」という、口コミで広がる3つの条件をこの商品は満たした。生ジョッキ缶は缶の内部にクレーター上の凹凸がある。開封して缶の圧力が解放されると、凹凸部分から発泡する仕掛けになっている。

 では、なぜ需要予測を読み誤ったのか。アサヒビールは、商品の需要予測に数年前からAI(人工知能)とビッグデータを取り入れている。ビールの売り上げは天気やイベント、プロモーションの方法などで大きく左右される。そこで過去の売り上げのビッグデータを活用し、より精度の高い需要予測につなげるつもりだった。

「AIの予測の上を行き、既存の理論や法則では説明がつかない状況になった」と解説する専門家がいる。アサヒはAIに基づく需要予測に基づき、「生ジョッキ缶」の生産計画を年間300万ケースから400万ケースに増やし、製缶会社に発注していた。それでも需要の上振れを補えなかった。ふたを製造する会社に新たな生産ラインの増設を要請し、仕切り直しすることにした。

「生ジョッキ缶」は缶のふたが供給のボトルネックになっている。食品の缶詰などに使われているもので、ビールなど飲料向けに採用するのは初めてだという。新しい製造ラインが整備されるのは秋以降になる見通しだ。

「売り切れ(を煽る)商法というのはもう古い。安定的に商品を供給できる体制を整えることがユーザーに対する最大のサービス」(ビール会社の販売担当の課長)

 業務用ビールに強いアサヒはコロナで大きなダメージを受けた。会心のヒット作になるはずだった生ジョッキ缶だが、安定的な供給ができなければブームはあっという間に終わる可能性もある。

(文=編集部)

JRA 福永祐一「見えない強敵」との戦いが勝負弱さを克服!? ダービー3勝でついにアンチもダンマリ、“地獄を見た男”の覚醒ストーリーはまるで北斗の拳?

 5月30日、東京競馬場で行われた日本ダービー(G1)は、シャフリヤール(牡3、栗東・藤原英昭厩舎)が優勝。3馬身差の圧勝で皐月賞(G1)を制したエフフォーリアの無敗二冠を阻止したのは、かつてダービー勝利に跳ね返され続けていた福永祐一騎手だった。

 毎日杯(G3)から直行でダービーを制したのも史上初なら、35年間続いた前走から継続騎乗の騎手が連勝中だった記録にも終止符を打った。近4年で2018年ワグネリアン、20年コントレイル、21年シャフリヤールと4戦3勝と、勝率75%のハイアベレージで勝ち星量産には恐れ入る。

 福永騎手といえば、どちらかというとこれまでイジられやすい騎手でもあった。天才といわれた福永洋一騎手を父に持つ二世ジョッキーである。1996年のデビュー当時は、同じ二世ジョッキーである武豊騎手が数々の記録を塗り替える大活躍をしていた全盛期。ミスをしたときにはすぐに武豊騎手と比べられ、必要以上にバッシングされることも珍しくなかった。

 また、福永騎手が“真面目過ぎる”ところも、本来の意図とは異なる方向で解釈されることも多々あった。SNSでアカウントを開設しながらも、福永騎手を好意的に見ていない人間から心無い罵声を浴びた結果、「なお、ツイッターでの経験を生かし、クレーマーや自分を嫌いで仕方ない人達のためにはやっていませんので、そんな人達は申し訳ないですがバンバンブロックしていきますのであしからず(^_^)/」と、更新を停止することになった。

 その後、『netkeiba.com』でコラムを4年間続けた福永騎手。最終回に「この場を通して、発信することの意義を感じることもできたし、同じくらい難しさも知った。自分にとって、本当にいい経験になったと思ってる」と振り返ったことからも、意思疎通の難しさを痛感していたことが伝わってくる。

「本人がよかれと思って騎乗馬の敗因を分析した言葉も、一部のファンからは“言い訳”や“他人のせい”にしていると、揚げ足を取られることも見掛けました。

また、それに反応してしまう福永騎手を面白がる風潮は、今でもネットの掲示板やSNSで続いています。何かあると「前が壁」や「西日のせい」なんて言葉が出てきますからね」(競馬誌ライター)

 ただ、SNSやコラムをやめて“周囲の雑音”をシャットアウトしたことは、福永騎手の大きな転機となったかもしれない。2018年3月にコラムを終了した途端に、ワグネリアンで悲願のダービー制覇。この勝利で何かが吹っ切れたのか、福永騎手のウィークポイントでもあった勝負弱さが鳴りを潜め、別人とも思えるほどその手腕に磨きが掛かった。

 特に印象的だったのは今年のダービー勝利後のコメントだ。

 スムーズさを欠いた騎乗と認めた中で、シャフリヤールの末脚を極限まで溜めることに成功。これが最後の爆発的な切れにも繋がった。もしこれがダービー初勝利だったなら喜びを爆発させていたかもしれないが「本当に馬の力に助けられた勝利」と謙虚なコメント。

 さらには「たくさんの方々に応援していただいてありがとうございます。最後に個人的な話ですみません。病院のおじいちゃん見てくれてましたか?やりましたよ。早く元気になって。ありがとうございました」と、翠夫人の祖父と思われる人に“私信”まで出す余裕も見せている。

 ダービー勝利に恋い焦がれたかつての福永騎手なら、このような気持ちの余裕はおそらくなかったのではないか。

 振り返れば元アナウンサーの翠夫人と結婚したのは13年8月。エピファネイアと臨んだダービーでは、武豊騎手のキズナにゴール寸前で交わされて2着に敗れた年でもある。また勝てなかったのかとうな垂れた福永騎手の姿が映し出されていた。

 もう騎手を辞めて調教師でダービーを目指そうとまで追い詰められた一方で、自身初のクラシック勝利となった菊花賞(G1)、後に世界的名馬へと駆け上がったジャスタウェイとの出会いなど、逆襲の予兆はこの頃からすでにあったともいえそうだ。

「あげまん」という言葉はもはや死語となりつつあるが、福永騎手と苦楽を共にし、支えてきた翠夫人の内助の功なのかもしれない。

 地獄を見た男の4年でダービー3勝という覚醒。まるで恋人を奪われたことをきっかけに、数々の強敵と戦い、最強の伝承者となった“北斗の拳”の主人公ケンシロウのように思えたのは気のせいだろうか。

(文=高城陽)

<著者プロフィール>
 大手新聞社勤務を経て、競馬雑誌に寄稿するなどフリーで活動。縁あって編集部所属のライターに。週末だけを楽しみに生きている競馬優先主義。好きな馬は1992年の二冠馬ミホノブルボン。馬券は単複派で人気薄の逃げ馬から穴馬券を狙うのが好き。脚を余して負けるよりは直線で「そのまま!」と叫びたい。

engawa Serendipity dayレポート#03

engawaウェビナータイトル

Serendipity(セレンディピティ)という言葉をご存知だろうか?「偶然の出会いをきっかけに、予想外の価値を発見し、幸運をつかみ取る能力」を表すこの言葉が今、ビジネス界で注目を集めている。スリランカの寓話から生まれたとされるSerendipityの正体とは、何なのか? 2021年4月15日に開催されたウェビナー「engawa Serendipity day」に、そのヒントを探ってみよう。大いなる発見と幸福な出会いが、きっとそこにはあるはずだ。

(文責と分析:ウェブ電通報編集部)


3回連載となる本稿#03では、ウェビナー第三部で披露された京都精華大学学長であるウスビ・サコ氏×脳科学者・茂木健一郎氏による「共創を生むコミュニティとは?」というテーマでのディスカッションの内容を取り上げる。

Serendipity(セレンディピティ)の核となるのが「共創」。いまさらながらの注釈ではあるが、「競争」ではなく「共創」。その仕組みを、英語、フランス語、中国語、バンバラ語、さらには関西弁を自在に操るサコ氏は、グローバルな視点から解説してくれた。連載最後となる今回をもって、Serendipity(セレンディピティ)なるものの正体、その全貌と未来が、読者の皆さまにとって明らかなものとなるにちがいない。

ウェビナーの収録が行われた京都engawaの外観。モダンでありながらも京都の街並みにマッチする佇まいだ。
ウェビナーの収録が行われた京都engawaの外観。モダンでありながらも京都の街並みにマッチする佇まいだ。

 

日本に、惚れた。だから私は、今、ここにいる

茂木氏からの「子どもの頃から、抜群に勉強ができたんでしょ?」との問いかけに、サコ氏はこう答えた。「必要な勉強に加えて、必要以上な遊びをしました」。空間人類学を専門とするサコ氏だが、元々は建築計画に携わっていたのだという。「アカデミズムとは何なのか?ということを突き詰めると、どの切り口から入っても人類学へと行きついてしまう」というサコ氏。

ウスビ・サコ氏
ウスビ・サコ氏

その観点からすると、日本の中でも京都、そしてそこに暮らす人々は、サコ氏にとって魅力的なものなのだそう。「京都の人は、空間に対してとても敏感。それは、建築という観点からしても、人と人との距離感ということから見ても、です。どこまでが気遣いなのか、どこを超えたらイケズとなるのか。その紙一重の感じが、とても面白い」

たとえば、京都ならではの町家。セミパブリックな空間の奥には、一見さんお断りのとてつもなくプライベートな空間が待っている。だれを、どこまで入れるか。そこに京都人の持つ美意識がある、とサコ氏は指摘する。

京都が持つポテンシャルとは?

京都の人は、音頭をとるのが苦手なのだ、とサコ氏は指摘する。「打ち水もそうですが、他人に対してさりげない心配りをするのが、京都ならではの美徳。だからこそ、ビジネスに対してはパッシブなんだと思います。なにより重視されるのは、協調性。でも、それだけではグローバルな時代には立ち向かえない。グローバルとはなにか?それは、自身の考えをスピークアウトするということで、訓練が必要。そのためにすべき訓練とは、自身の足元に対する理解を深め、それを外に対してアピールすることだと思うんです」

対談中のサコ氏と茂木氏
対談中のサコ氏と茂木氏

例えば、日本という国に惚れた外国人のほうが、茶というものの本質を見事に説明してくれたりする。日本語を流暢にしゃべり、箸を上手に扱うだけでなく、日本の文化にまで精通している、ということに我々は驚いてしまうのだが、彼らに言わせれば「アナタガタハ、ニホンノ美トイウモノニタイシテ、ホコリモキョウミモナイノデスカ?」ということになる。

一方で、トラストビジネスとか、トラストエコノミーという言葉が、ビジネス界では注目されている。このトラストとは、一体なんなのか?サコ氏によると、それは京都でいうところの「気遣い」なのだという。「実際、京都では、おカネはもちろん、地位といったものも機能しませんからね」。サコ氏の母国であるマリ共和国は、一言でいうと「迷惑をかけあう国」なのだ。その価値観は、日本、とりわけ京都に見られるのだそう。「他人に頼ることができない人間は、他人から頼られない人間だ、ということなんです。その意味で、京都という街も人も、とてつもないポテンシャルを秘めていると思いますね」

アンビギュアス(曖昧さ)こそが、Serendipity(セレンディピティ)の鍵

多様性の本質は、アンビギュアス(曖昧さ)にある、とサコ氏は指摘する。「京都の人に『ええ感じで、お願いします』と言われて、なにがええ感じなのか、最初はさっぱり分かりませんでした。でも、その曖昧さを理解できるようになると、不思議と世界が広がっていくんですね。町家の奥の奥まで踏み込んでいけるようになる」

サコ氏の指摘は、さらに続く。「その曖昧さをビジネスに昇華するためには、ネゴシエーションが大事。日本人は、とにかく謝ってから話を始めるでしょう? その美徳は、海外では通じない。大切なことは、自身の立ち位置をアピールするということ。ここから先は絶対に譲れない、ということをアピールしてはじめて、ネゴシエーションが成立する。そのためには、アピール力よりも何よりも、自分が立っている位置、つまり、日本という国の風土とか文化といったものを理解していることが重要なんです」。Serendipity(セレンディピティ)とは何か。自らが手にした「落ち穂」を「ダイヤ」に変えるために必要なこととは、一体、何なのか。サコ氏の指摘には、大いなるヒントがあるように思えた。

1時間を超える講義の内容を、最終回となる今回もあえてぎゅっと要約してみた。
3回の連載をもってSerendipity(セレンディピティ)なるものの正体を見極めた今、読者にとって必要な行動は、目の前にあるそれを拾い上げるということだけ、だ。


【関連リンク】

THE KYOTO ・京都BACクリエーティブディレクター/THE KYOTO編集長・各務亮氏紹介のサイトは、こちら

各務亮氏:「知る、出会う、育てる」をコンセプトにしたスロージャーナリズム誌THE KYOTOを通じて、京都発の「美と心に効く智恵」を届ける。
各務亮氏:「知る、出会う、育てる」をコンセプトにしたスロージャーナリズム誌THE KYOTOを通じて、京都発の「美と心に効く智恵」を届ける。
本連載は、「engawa Serendipity day」と題されたウェビナーの内容を、主催者の一人である田中浩章氏(京都BAC)の監修のもと、ウェブ電通報独自の視点で編集したものです。

トヨタ「アルファード」が大人気の本当の理由…モデルチェンジ直前が“売り時”に?

 前回トヨタアルファード」が人気を集めている事情や、現在の“爆売れ”状況が終焉を迎えることは当分なさそうな理由について述べた。

 2020年5月から実施されたトヨタ系ディーラー(トヨタ店、トヨペット店、カローラ店、ネッツ店)全店舗での全車種(一部を除く)併売化もアルファードの販売台数を押し上げ、今や“オールトヨタ”でアルファードの積極販売を進めている。そして、圧倒的にリセールバリューが高いという点もアルファードの強みとなっている。

 現行アルファードは2015年1月にデビューしている。次期型は2022年後半から2023年前半にデビューするとの情報が流れているが、販売現場で聞くと、次期型へのモデルチェンジ直前は現行新車の駆け込み需要が多く、中古車市場もつられて活発な動きを見せるので、これから購入すると、モデルチェンジ直前がかなりの“売り時”になるとのことであった(そのまま次期型に乗り替えるのもいいかもしれない)。

モスクワでレクサスの人気が高い理由

 そもそも、輸入車の世界では高額なモデルほど“資産価値”を重視して新車購入する傾向が強いという。たとえば、スーパーカーの購入者は、本当に大好きで、購入したら頻繁にドライブに出かけたりする人ばかりだと思いがちだが、購入後はほとんど乗らずにガレージにしまい込んで、売り時を狙っている、まるで“資産”としてしか見ない人も多いとのこと。

 今はコンパクトモデルも多くなってきたが、伝統的なFR系モデルなど一定レベル以上の「メルセデス・ベンツ」なども、都内では“これでもか!”とたくさん見かけるのは、輸入車のなかで圧倒的に人気およびブランドステイタスが高く、リセールバリューが確実なドイツ車のなかで、特に“鉄壁のリセールバリュー”を誇っている点が大きいことも影響していると聞く。

 ロシアでは自国通貨ルーブルへの国民の信用が低いこともあり、経済危機などになると、不動産や高級車を購入して財産保護をするとのこと。そのなかで、モスクワ市内では「レクサス」の人気が高いのだが、これも聞いてみると「メルセデス・ベンツやBMWに比べると壊れにくいので、価値が維持できる」という面も影響しているとの話であった。

 アルファードのように年間で10万台も売れるとさすがに流通台数も多くなり、リセールバリューに悪影響があるのでは、と販売現場で話を聞くと、「そんなことはないでしょう」と楽観的な答えが返ってきた。その理由を聞くと、「コロナが落ち着いて、海外への中古車輸出がコロナ禍前のレベルに戻るでしょうから問題ありません」とも答えてくれた。

 もともとアルファードというクルマ自体を気に入っている人が多く、それが人気を支えていた。そこへ、コロナ禍による社会不安と、海外旅行などのレジャーや外食などの行動自粛要請が続き、そのためお金の使いみちが限られ、富裕階層だけでなく一部の中間所得層まで貯蓄が増えており、そのマネーが新車購入に集まり、好調な新車販売が続いている。

 そのようななかでは、“プチ贅沢”(より高いハイブリッド車よりガソリン車が売れていることも考えると)ができ、より値落ちしにくいブランドの確かなモデルということでアルファードに選択が集中し、ある意味“異常事態”とでもいうべき、今日のアルファードの売れ行きになっているものと考えている。

(文=小林敦志/フリー編集記者)

なぜ、リメイク版『ファミコン探偵倶楽部』『サガ フロンティア』は成功したのか?

 新規感染者数が日々増えていたこともあり、今年の春はハンティング一色に「なってしまった」筆者ですが(取材等もいくつかキャンセルになり、影響大でした……)、皆さんはいかがお過ごしでしょうか。

『モンスターハンターライズ』のアップデートはまだまだ続きますが、そろそろ別のゲームにも触れたい方も増えてくる頃合いかもしれません。さりとて、まったく知らない作品に触れる時間や気持ちの余裕はない……。そんなときに程よく遊べるのが、過去作品のリメイク版やリマスター版でしょう。

 個人的には新規作品がヒットするほうが健全だとは思うのですが、実際に触れてみると昔親しんだゲームだけあって、遊んでよかったと感じさせるものも多々あります。とくにゲーム性やプレイの手触り、テンポ感を保っているものは、初めて遊んだ頃の思い出が蘇ってくるというか……まあそこは、筆者がそんな歳になっただけかもしれませんが。

 今回とりあげるのは、そんなリメイク・リマスター作品の中でも出色のデキだと感じた作品たちです。

 まずはNintendo Switch用のアドベンチャー『ファミコン探偵倶楽部 消えた後継者・うしろに立つ少女』について。リメイク・リマスターは数あれど、ここまで原作が昔のものは珍しく、オリジナル版は1988年と1989年の作品です。いや、本当に懐かしい! プレイヤーは探偵助手の少年となり、『消えた後継者』では横溝正史ミステリー的な古い因習の残る村での事件を、『うしろに立つ少女』では学校のウワサに関係する殺人事件について調査することになります。

 両作ともシステムは往年のコマンド選択式アドベンチャーのまま。「聞く」→「アリバイ」「移動する」→「海上の崖」という具合に、コマンドを選んで事件を調べていくあのスタイルです。

 今回のリメイク版はビジュアルが一新され、実力も知名度も申し分ない声優陣によってフルボイス化されています。なので、テキストやゲーム部分も少なからずアレンジされるものと想定、いや覚悟していましたが(笑)、テキストはおろか解き方までが、ほぼ当時のままなのには驚かされました。

 もちろん現在は問題のある表現は変えられており、小説の地の文章のような部分が主人公の独白になってはいるのですが、オリジナルに思い入れがある者にとって、ほぼベストに近いリメイクです。

 ここで少し脱線して、オリジナル版のプラットフォームであるディスクシステムと、『ファミコン探偵倶楽部』を取り巻く状況についてお伝えしましょう。ディスクシステムとは、ファミコンブームがピークを迎えつつあった1986年に発売されたファミコン用の周辺機器。記憶媒体に当時のROMカセットを上回る片面64キロバイト、両面で128キロバイトの容量を持つクイックディスクを採用し、ゲームデータのセーブ、店頭でのゲーム書き換え販売などをセールスポイントに、累計で400万台以上を販売しました。

 また『ゼルダの伝説』『メトロイド』『悪魔城ドラキュラ』『探偵神宮寺三郎』といった、誰もが知るシリーズもディスクシステム用のソフトとしてスタートしています。

 当時、筆者は小学生でしたが、ディスクシステムのメディアでの扱いや、実際に出たゲームの内容から「任天堂がファミコンの次を担うハードとして、大きな期待を込めて送り出した」ことは感覚的に理解できていたように思います。

 ですが、『ファミコン探偵倶楽部 消えた後継者』が登場した1988年ごろになると、クイックディスク以上の容量を持つROMカセットが増え、またバッテリーバックアップ式のRAMを使ったデータセーブも可能となったため、ディスクシステム用の新作はその数を減らしていったのです。

 そんな時期に登場した『消えた後継者』でしたが、作品を前編、後編の分作にすることで容量の問題を解決。豊富なビジュアルと、ディスクシステムの拡張サウンド機能を活かした楽曲で、質の高い物語を盛り上げたのです。ちなみにリメイク版はオリジナルのBGMも収録しているので、購入した方はぜひ一度は聴いてみてください。

 当時、コマンド選択式のアドベンチャーは人気ジャンルのひとつでしたが、それらの作品群の中でも『消えた後継者』『うしろに立つ少女』は際立った存在でした。物語の構成やトリックだけでなく、その展開の仕方や演出が素晴らしく、現代でも通用する普遍的な「面白さの核」を備えています。

 リメイク版は、ビジュアルの動きや演出が現在の基準でも目を引く豪華なものとなり、主人公が見たものをそのまま感じられるような、臨場感のあるゲーム体験を楽しめます。

 ですがそのコンセプト自体は、オリジナルであるディスクシステム版からすでに感じられるもの。オリジナルでも登場人物は「まばたき」し、状況の変化に合わせて豊かな表情やポーズを見せていました。リメイク版もそれをしっかりと継承したからこそ、こうしたビジュアルが生まれたわけです。リメイクを担当したのは『STEINS;GATE』シリーズや『メモリーズオフ』シリーズで知られるMAGES.(メージス)。その丁寧な仕事ぶりからは、オリジナルへの確かな敬意と愛を感じました。

 ディスクシステム版やその後の移植版を知る人はもちろん、ミステリー仕立ての映画やドラマがお好きな方にも、ぜひ一度は楽しんでほしい作品です。

既存の枠に囚われない『サガ』らしいリマスター

 一方、『サガ フロンティア リマスター』(Switch/PS4/Steam/iOS/Android)は当時のビジュアルやサウンドをほとんどそのままの形で高解像度・高音質化した、いわゆるリマスター作品です。

 オリジナルは1997年にプレイステーション用ソフトとして発売された作品で、ファンタジー、現代、東洋、SFなどのフレーバーを持った領域(リージョン)が存在し、行き来もできるという、シリーズの原点『魔界塔士サ・ガ』を思わせるカオスな世界が舞台。

 選択できる主人公は魔術師のブルー、モデルとして活躍するエミリア、半人半妖のアセルス、故郷のため指輪を集めるモンスターのクーン、失われた自分のルーツを探すメカT260G、変身ヒーローのレッド、そして親のすねをかじる青年リュートと、こちらもバリエーション豊かです。7人もいるので、1人くらいは遊んでみたくなるキャラクターがいるのではないでしょうか(笑)。

 剣と魔法とミリタリーとSFテクノロジーと格闘技……その他もろもろ入り乱れるバトルの面白さはシリーズ中でも屈指で、戦闘中に新たな技を習得、そのまま使用可能になる「ひらめき」システムを過去作から継承。さらに技同士が組み合わさって威力がアップする「連係」システムが初めて登場した作品でもあります。

 今回のリマスター版では7人の主人公の物語はそのままに、“8人目の主人公になりそこねた男”ヒューズのシナリオが追加されています。しかもヒューズ編だけでシナリオ7本分も。

 なぜヒューズ編だけ7本も? と思う方も多いと思われますが、ヒューズ編は他の7人のシナリオの裏側や後日譚を描いた内容なのです。いやはや、これは実に心憎い趣向です。ただでさえ遊び続けてしまいがちな作品なのに、こんなことをされてしまったら、ヒューズを含めた全キャラクター分、エンディングまでプレイするハメになります(笑)。

 実際、追加要素のない移植やリマスター作品は、その面白さの真髄を満喫できた時点で満足し、遊ぶのをやめてしまうことも多いもの。それはそれで悪いことではないのですが、本作はその点を面白いアイディアで、強力にフォローしているわけです。

 また、RPGのリメイクではキャラクターのステータスやアイテムを引き継いで2周目以降をプレイできることも一般的ですが、本作には主人公が7人もいるため、単にそれを踏襲していたとすれば作業感も強くなっていたはず。しかし、ヒューズ編では各主人公のボスの強化版と戦えるだけでなく、ラストに最強の敵が控えているので、迷うことなくデータを引き継げます。

 かつての本編部分に関しては確かにリマスター、しかしヒューズ編に関しては新作……というのは言い過ぎかもしれませんが、今風に言えば「ダウンロードコンテンツで追加された新規シナリオ」といった感じでしょうか。

 プレイ前は正直、「リマスターで税込み4800円はけっこう強気な価格設定だな……」と思ったものの、ここまで楽しく遊ばせてくれるなら納得、いや平伏するしかありません。

 と、今回はそんな好対照なリメイク版『ファミコン探偵俱楽部』と『サガ フロンティア リマスター』についてお伝えしました。どんな名作や人気作であっても、リメイク版やリマスター版が面白くなるとは限らないものです。ゲームの仕組みはどんどん進化しているものなので、当時のままでは古臭く感じられることも多いし、下手に手を入れた場合は別物になってしまいがちです。

ファミコン探偵俱楽部』と『サガ フロンティア リマスター』がオリジナルに近い形でも楽しめた理由は、コマンド式アドベンチャーや、コマンド戦闘RPGというジャンルの絶頂期に現れた、他に類を見ない、そして挑戦的な作品だったからでしょう。

 またそんな作品だからこそ、多くの人の心に残り、その結果として愛を持ってリメイクやリマスターに携わるスタッフたちにも恵まれたのかもしれません。

(文=高橋祐介/ライター、古ゲー伝承者)

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