JRA武豊の全盛期を超えた!? リーディング上位騎手との差も歴然……芝の“鬼”と化した川田将雅の凄まじい成績とは?

 早いもので、6月も半ばを過ぎようとしている2021年の競馬界。

 27日の宝塚記念(G1)を終えるとJRAの上半期が終了するなか、ここまで川田将雅騎手が芝コースでマークした成績が、にわかに信じ難い結果になっている点をご存知だろうか。

 今年1月から6月半ばの先週まで、芝限定では153レースに騎乗している川田騎手。その成績は48勝、2着15回、3着19回。勝率は驚異の31.4%で、連対率41.2%、複勝率53.6%と抜群の成績を残している。

 全国リーディングを争うジョッキーと比較すると、その差は歴然。

 1位に君臨するC.ルメール騎手の同時期の芝限定騎乗数は198鞍。川田騎手と同じ48勝を記録するも勝率は24.2%と、大きな差がついている。

 3位の福永祐一騎手は、176鞍のうち26勝で勝率14.8%。こちらもその他の騎手と比べれば素晴らしい成績だが、川田騎手の成績には遠く及ばず。

 普通の騎手は「複勝率」が30%台なら、上出来の数字である。しかし芝限定ながら、川田騎手の「勝率」31.4%は、まさに異次元の成績。今年の上半期の川田騎手は、まさに芝の“鬼”と化しているのだ。

 芝のレースでは10回のうち3回は勝利する勝率と、半分以上の割合で馬券に絡む複勝率。もはや「バグっているのでは?」と、データを疑いたくなるほどの好成績を残している今年上半期の川田騎手。

 1985年10月15日生まれの同騎手にとって、35歳で迎えた2021年シーズンは、騎手人生のなかでもキャリアハイのシーズンとなる可能性が高い。

 ここで比較したくなるのが、ジョッキー界の“生きる伝説”武豊騎手だ。

 武豊騎手は、先日も南関東牝馬クラシックの関東オークス(G2)を制覇。今年で52歳を迎えたレジェンド騎手について、その活躍ぶりは説明不要だろう。

 そんな武豊騎手のキャリアハイはいつか?という点は、賛否両論あるかもしれない。しかしここは仮に、川田騎手と同じ35歳の武豊騎手と比較してみたい。

 武豊騎手が35歳を迎えたのは2004年のこと。

 同年2月には、史上最速・最年少となる34歳11ヶ月でJRA通算2300勝を達成。自身の誕生日をまたいだ8月、同通算2400勝をマークしたのは35歳5ヶ月のとき。

 結果、2004年は211勝を挙げて、JRAの年間最多勝記録を更新。同時に最多勝利騎手、最高勝率騎手、最多賞金獲得騎手、騎手大賞など、2004年のJRA賞を“総ナメ”。他にも関西競馬記者クラブ賞や関西テレビ放送賞を受賞するなど、35歳の武豊騎手は、まさに全盛期を迎えていた。

 前出の川田騎手と同様に、1月から6月半ばまで、当時35歳の武豊騎手の2004年1月から6月19日までの芝限定成績を調べると、196鞍に騎乗して38勝、2着30回、3着19回。勝率19.4%、連対率34.7%、複勝率44.4%という記録が残っている。

 その数字を見れば一目瞭然だろう。今年の川田騎手の芝限定成績は、勝利数をはじめ勝率、連対率、複勝率すべての部門で、全盛期の武豊騎手を超える成績を残しているのだ。

 一方で、当時の2人を比較すると、数字だけでは語れない点もある。それはC.ルメール騎手の存在だ。

 武豊騎手“一強”時代ともいえる2000年代前半の競馬界。事実、2004年の全国リーディングを振り返れば、211勝の武豊騎手に続く2位は145勝の柴田善臣騎手で、その差は66勝もついていた。

 3位は127勝を挙げるも、前年2003年にJRA移籍を果たしたばかりの安藤勝己騎手。4位は121勝の藤田伸二騎手で、5位横山典弘騎手は116勝、6位後藤浩輝騎手は101勝と100勝ラインを突破。倍以上の差をつけていた武豊騎手の“一強”時代の感は否めない。

 翻って昨今の競馬界の、C.ルメール騎手の活躍ぶりはご存知のとおり。当然、騎乗馬が同騎手に集中するなど、騎手たちのパワーバランスが大きく異なる事もあり、35歳の武豊騎手と川田騎手を単純に比較できない面もある。

 武豊騎手が35歳の当時、仮にC.ルメール騎手のような、いわば武豊騎手と双璧をなすスーパージョッキーが存在していたら、武豊騎手への騎乗依頼は減っていたかもしれない。当然、武豊騎手が騎乗する“馬質”についても、言うに及ばずだろう。

 しかし裏を返せば、昨今のこうしたパワーバランスのなかでも、芝限定ながら川田騎手が勝ち続ける姿勢、結果を残し続けている姿は、より一層称賛されるべきではないだろうか。

「芝なら将雅(ゆうが)」は、競馬ファンにとって新たな格言になるかもしれない。

 川田騎手の芝コースでの“神”騎乗は、いつまで続くのか。残りわずかとなった上半期はもちろん、下半期を迎える7月以降も継続して、2021年シーズン最後まで注目したい。(文=鈴木TKO)

<著者プロフィール>
野球と競馬を主戦場とする“二刀流”ライター。野球選手は言葉を話すが、馬は話せない点に興味を持ち、競馬界に殴り込み。野球にも競馬にも当てはまる「勝ちに不思議の勝ちあり、負けに不思議の負けなし」を座右の銘に、人間は「競馬」で何をどこまで表現できるか追求する。

パチンコ新台「3000発+α」「最大77%ループ」の圧倒的“火力”を実現! 爆発力は「7万発デビュー」で話題の『牙狼』レベル!?

 サンセイR&Dの最有力コンテンツ『牙狼』。その最新作となるパチンコ新台『P牙狼 月虹ノ旅人』は、ユーザーの期待に“出玉”で見事に応えている状況だ。

 右打ちに入れば、10R1500発のみが81%でループするという振り切った性能は圧巻。導入直後から7万発が報告され、1週遅れで導入された東日本でも爆裂を遺憾なく発揮している状況だ。

 また、本機には初代を彷彿とさせる激アツ仕様に加え、消化スピードの速さもトップクラス。僅か1時間の間に4万発をゆうに超える出玉を手にすることも可能なのだ。規格外のスケールでファンに衝撃を与えた。

『牙狼』の名に相応しい爆裂スペックを実現させたサンセイR&Dの手腕は流石であるが、同社の勢いはこれだけに留まらない。

 国民的トップアイドルがリング上で熱いバトルを繰り広げる『世界でいちばん強くなりたい!』。そんな人気タイトルとのタイアップ機『P世界でいちばん強くなりたい!』のPVを発表した。大当り確率1/199のライトミドルタイプで、RUSH継続率は驚異の95%という連チャン特化スペックで登場予定だ。

 RUSHは「世界でいちばん熱い3変動」と紹介されているとおり、大当りが決着するまでに要する時間は基本的に3カウント。スピードに乗った爽快な連チャンを楽しむことができるだろう。

 話題作を次々に展開し、波に乗っているサンセイR&Dは、「ALL1500発」の『牙狼』や先述した「95%ループ」に匹敵する激熱スペックを発表。大量出玉を意識させる「3000発BONUS」を搭載した注目マシンをリリースし、話題を呼んでいる。

『P巨人の星 一球入魂3000』(サンセイR&D)

■大当り確率:1/319.68
■賞球数:3&1&11
■カウント:10C
■ラウンド数:4Ror8Ror10R
■一球入魂MAX突入率:55%
■一球入魂MAX継続率:最大77%
■遊タイム:低確率時880回転消化で激怒BONUS&一球入魂MAX突入

 人気シリーズ『巨人の星』の最新作は、大当り確率1/319.68のミドルタイプ。一度で最大3回分の大当り権利を得られるという特殊なゲーム性で、最大3000発の出玉を獲得できる点が特徴だ。

 初当り時は55%がRUSHへと繋がる。その内訳は45%が「8R+RUSH」で、残りの10%を射止める事ができればRUSH突入に加え「4R+10R+10R」の計3回分の大当り「2400発」を手にする事が可能だ。初回からまとまった出玉を得られる点は魅力だろう。

 そして、注目のRUSH「一球入魂MAX」は、最初の時短1回転目「入魂チャージ」にて大当りすれば「2K BONUS(10R×2回)」の計2000発を獲得できる。また、時短1回で大当りできなかった場合は「残保留4回」の消化へと移行だ。

 気になる保留4回転での大当りの振り分けは、50%で「3K BONUS(10R×3回)」の計3000発となるため激アツだ(残りの50%は10R1回1000発)。

 一球入魂MAXの継続率は最大77%と連チャン性も十分。「1000~3000発」のまとまった出玉の積み重ねによって、万発クラスであれば容易に達成する事ができるだろう。

 更に本機には遊タイムが搭載されており、低確率時880回転消化で発動。「激怒BONUS」獲得が濃厚となり、「一球入魂MAX」への道も開かれる。強力な恩恵のため、ハマリからの大逆転も十分に可能だ。

「ヘソ・時短・残保留と、大当りした状態によって振り分けが異なる複雑なスペック。この点がユーザーにすんなりと受け入れられるかがカギとなりそうです。ただ、一発当たれば最大3000発を獲得できるのは魅力でしょう。

また、出玉をサポートする賞球ポケットも注目ポイント。10R×3回で平均300発の上澄みが見込めるのは、大きなプラス材料です。新台『牙狼』が好調なサンセイさんの新台ですから、おのずと仕上がりに期待してしまいます。本機の動向にも目が離せませんね」(パチンコ記者)

『P巨人の星 一球入魂3000』の導入予定日は7月5日。『牙狼』に続く爆裂ムーブメントを巻き起こすのか。本機の活躍にも期待したい。

【注目記事】

パチンコ『初代・牙狼』レベルの爆発力を全国で発揮!! 初打ち「3万発」の思い出が蘇る!!

パチスロ新台「万枚製造機」が爆誕!?「完走×デビルゾーン」が大量出玉の鍵…驚異の破壊力を秘めている「モンスターマシン」を考察!!

甘デジ「1400発出玉」完備の「100%ST」スペック!「 安定・連チャン・出玉力」のバランスが秀逸な名作!!

“不祥事議員”山尾志桜里氏、高邁な政界引退“理由”説明にネット上で総ツッコミ

 国民民主党山尾志桜里衆院議員(46)は17日、自身のSNS「note」公式ページ上で、現在の任期限りで政治家を引退する方針を表明した。山尾氏は「私には政治家とは別の立場で新しくスタートしたいことがあります。そこで、今回の任期を政治家としての一区切りとしたいと思います」と述べるとともに、「新しく挑戦したいこと、そのフィールドとしての次の場所については、しっかりと任期を全うしてから、自分なりの方法でお伝えします」などと自身の今後の展望についてほのめかした。

政治家一筋というキャリアが標準モデルであることに違和感

 山尾氏は同日午後3時21分、「皆さまへのメッセージ。」と題する記事をアップ。以下のように国会議員の多選問題を指摘した。原文ママで引用する。

「政治家という仕事を経験し、政治家一筋というキャリアが標準モデルとなっていることに何度も違和感を覚えました。政治家以外にもやれることがあり、やりたいことがある人こそが、期間限定で政治家をやるようになるといい、そう確信しました。

 そういう人たちは、次の選挙のために必死になる労力と時間を、きっちり任期中の仕事に振り向けられるからです。

 永田町に一番必要なのはプレーヤーの交代です。現職がいても毎回予備選をやること。そして議員任期を制限すること。新陳代謝をシステム化するには、この2つで必要十分。

 そう思って私なりに様々な場面で提案してきましたが、実現まではまだ時間がかりそうです。

 ということで、まずは私自身が、この3期10年で区切りをつけようと思います。

 別の場所からやってきて、次の場所へと去っていく。これが当たり前のキャリアの一つになるといいな、と思います。

  そして、新しく挑戦したいこと、そのフィールドとしての次の場所については、しっかりと任期を全うしてから、自分なりの方法でお伝えします」

ネット上では「出馬しても受かっただろうか」などと厳しい声

 また山尾氏は今後の自身の将来的な展望に関して以下のように述べている。

「ただ、今もこれからも変わらない自分の目標がひとつあります。それは『自由と民主主義と法の支配』を、この日本に、自分たちの力でしっかり根付かせることです。

  日本はそもそも自由に対する渇望が薄い社会です。そこにコロナ禍と権威主義の圧力が加わって、日本ばかりか世界中で『自由』の地盤沈下が起こっています。

 この沈んだ『自由のライン』をデフォルトにしないために、むしろ今こそ高く手を伸ばして『自由のライン』を持ち上げる必要を痛感しています。民主主義=選挙という図式を卒業して、選挙以外の政治参加の新しいルートをつくっていくことも大切です。

 せっかくのデジタル技術を、民主主義の敵ではなく味方にしながら、政治家以外の人たちにどれだけ政治に幅広く関わってもらえるか。ここが、これからの国家の成熟度を左右する大きなテーマです。

 そして、コロナ禍。

 補償も効果も法の根拠もあやふやな人権制限がまかりとおっています。日本の『ゆるふわ立憲主義』の負の側面があらわになったからこそ、この問題を社会全体で共有し、しっかり検証して、人の支配・空気の支配から法の支配への転換点にしたい。

  自由と民主主義、そして法の支配。こうした価値は毎日の暮らしや幸せを目に見えない形で支えています。

 だから、失ったことに気づく前に、獲得する努力をひたすら重ねていく必要があって、それはライフワークとするに値する仕事だと思っています。

 だからこそ、これまで立憲的改憲や人権外交に取り組んできましたし、これからもその気持ちは変わりません。そして、この目標は、政治という磁場から離れた方がよりよく実現できると思うようになったのです。

 というわけで、次の選挙に出ることはありません」

 一方、Twitter上にはこのタイミングでの引退表明に関し、以下のような厳しい意見も散見された。

「出馬したら受かったでしょうか」

「立候補しても再当選の見込みの無い議員が、立候補見送りする際の良い口実に今後なりそうですね」

「本当に最近はまともな事を言ってましたけど、プライベートがやっぱり問題になるし、ガソリンだのコーヒー券だのパスだのと懲りずにやった事がやはりダメって事で当選は難しいと判断したのかもしれませんよ。どうせなら立候補して国民からの審判を受ければ良かったのにとは思いますけどね」

“青の勝負服ではなく黒”で引退表明

 山尾氏は1974年7月24日、宮城県仙台市出身。小学4年の時にミュージカル「アニー」の初代アニー役を務めた。東京学芸大学附属高校を経て、東大法学部卒。2002年に司法試験に合格し検事に任官。東京、千葉、名古屋の各地検に着任した。09年8月の衆議院選では愛知7区に民主党(当時)公認候補として出馬し初当選した。民主党、民進党、利権民主党などを経て国民民主党憲法調査会長。現在3期目。

 検察官から政治家への転身に際して、現・立憲民主党の小沢一郎氏が関わったという話もある。また2017年には議員パスの不適切使用や不倫疑惑が一部報道で噴出するなど、注目を集めた。

 立憲民主党関係者は山尾氏の政界引退の報に触れ、次のように語った。

「軽い衝撃を受けました。今年4月の『週刊文春』(文藝春秋)で一連の不倫騒動の顛末が再燃した時に、政界引退の話が一部でささやかれていたようですが、先生の性格的に絶対に辞めないだろうと思っていたので。筋を通すという意味で国会閉会のタイミングになったということなのでしょうか。今後、どうされるのかはまったく情報が入っていません。謎です。立憲・国民分裂前から関係のあった先生方ですら、『これからどうするんだろう』と首をかしげています。

 賛否両論ありますが、山尾先生は党の顔であり、重要な論客の一人でもあったわけで、山尾先生を重用していた(国民民主党の)前原(誠司)副代表や玉木(雄一郎)代表にとってかなり痛手になるのではないでしょうか。総選挙も近く、みな決戦モードに入っているところですから、党員の士気に影響がでないわけはないと思います。もちろん我々立憲民主党も含めた野党にとって影響がないわけはないと思いますよ。

 note上の山尾先生の画像と動画を見ましたが、珍しく黒色のトップスを着ていて、びっくりしました。議員活動の時は青色を必ず入れるのが山尾先生のポリシーなので……。引退に向けた強い意志を感じました」

(文=編集部)

 

JRA 武豊が「競馬」にもたらした革命は、善か悪か。大坂なおみ会見拒否にM.デムーロ「気持ちはすごくわかる」、岩田康誠「何も話さへん」浜中俊「もういいでしょう」は現代スポーツの犠牲者?

 先日のテニス・全仏オープンで会見を拒否した大坂なおみ選手の波紋は、テニス界の枠を超え、大きな注目と賛否両論を集めている。特に敏感に反応したのは大坂選手と同じように日々、メディア取材に付き合っているアスリートたちだ。競馬界でも様々な反応があった。

「ナオミオオサカの気持ちはわかります」

 そう語ったのは『netkeiba.com』にて『Road to No.1 M.デムーロ 世界一になる』というインタビュー企画を連載しているM.デムーロ騎手だ。

 競馬は毎回10頭前後の馬が出走して、勝つのは1頭だけ。例えば18頭出走していれば、必然的に17頭は敗れるわけで、騎手は「負けた時」つまりは“マイナス地点”から取材を受ける機会が圧倒的に多い職業だ。

 中でも日本語という言葉の壁があるデムーロ騎手は「日本に来て『大変だなぁ』と思うことの一つ」と語っており、仮に敗因がわからなくとも「簡単に『わからない』は言えない」と、取材対応をプロとしての責務として受け止めている。

 ただ、「ナオミオオサカの気持ちはわかる。すごくわかる」と、やはり思うところは多分にあるようだ。詳細はぜひ、本インタビューを一読いただきたい。

 一方、同じく『netkeiba.com』で『太論』を連載している小牧太騎手も同様の問題について「当事者が発信するからこそ、ファンの競技への理解が深まることもあるし、少なくとも僕は義務やと思ってる」と見解を語っている。ただ、元から話すことが好きな小牧騎手は、大きな負担には感じていないようだ。

「小牧騎手のように勝とうが負けようが、いつも丁寧にコメントしてくれる騎手も当然多くいます。ただメディアは紙面の都合上、勝った馬や上位馬は大きく取り上げますが、G1レースでもない限り、それ以下になると掲載はごくわずか。

必然的に騎手が残してくれたコメントも端折られて、その結果、ファンへのミスリードを生んでしまうこともしばしば……。あまり議論されている問題ではないものの原因は根深いですし、いつも申し訳なくも思います」(競馬記者)

 そんなジョッキーとメディア、そしてファンのすれ違いが重なった結果、全仏の大坂なおみ選手のように、取材をそのものに過度なストレスを感じてしまうアスリートは少なくない。

 競馬界で例を挙げれば、横山典弘騎手のように著しく素っ気ない態度を取ったり、「何も話さへんからな!」と岩田康誠騎手のように取材そのものを拒否する騎手もいる。一昔前の浜中俊騎手の「もういいでしょう」発言も大きな波紋を呼んだ。

「騎手の方がこれだけ丁寧にマスコミ対応をするようになったのは、間違いなく武豊騎手の功績ですね。武豊騎手が競馬の第一人者としてこれだけ有名になったのは、その成績も然ることながら、芸能人顔負けのトークと取材対応能力があったからこそ。

福永祐一騎手や池添謙一騎手など、そんな武豊騎手に憧れて騎手を目指したジョッキーも多いですし、彼らが『マスコミに丁寧に対応するのは騎手として当然』という、今の競馬の風潮を作ったと思います。

武豊騎手がデビューする以前の競馬界は、マスコミに対してもっと殺伐としていました。コメント1つ拾うのも一苦労という話も聞いたことがあります。単なるギャンブルだった競馬に、スポーツ性やエンターテイメント性をもたらしたのは、武豊騎手やそこに続いた騎手たち競馬関係者の功績だと思いますね」(別の記者)

 良い時も悪い時も、長く競馬関係者が丁寧なメディア対応を重ねた結果が、今の競馬人気を生み、支え続けていることは紛れもない事実だ。ただ、同時に競馬に限らず、今のメディア取材は明らかに過剰気味で、コロナ禍で取材制限が敷かれた際は「楽になった」という騎手や調教師の声もチラホラと聞こえてきた。

 しかし、その一方でデムーロ騎手が「競馬はまた、特別な世界」と話した通り、競馬は競馬関係者の“声”を求めるファンの馬券購入で成り立っている。

 またナイキやタグ・ホイヤー(ルイ・ヴィトン)、資生堂など数多くのスポンサーを抱える大坂選手もアスリートとして、今の時代は競技の実績だけでなく、メディアやファンの対応で生まれる人気・イメージが必要不可欠であることも自覚しているはずだ。

「どっちが悪いとか、そういう話ではないんですよね」というデムーロ騎手の言葉が示す通り、これは近代スポーツの成り立ちにも関わる非常に根深い問題である。

 すぐに何かが劇的に改善されることは想像しにくいが、少しでもアスリートが本来の力を発揮できる環境になることを願ってやまないのは、ファンもメディアも同じのはずだ。

(文=浅井宗次郎)

<著者プロフィール>
 オペックホースが日本ダービーを勝った1980年生まれ。大手スポーツ新聞社勤務を経て、フリーライターとして独立。コパノのDr.コパ、ニシノ・セイウンの西山茂行氏、DMMバヌーシーの野本巧事業統括、パチンコライターの木村魚拓、シンガーソングライターの桃井はるこ、Mリーガーの多井隆晴、萩原聖人、二階堂亜樹、佐々木寿人など競馬・麻雀を中心に著名人のインタビュー多数。おもな編集著書「全速力 多井隆晴(サイゾー出版)」。

トップダウンの“拡声器”役はもう古い…本当に優秀なマネージャーなら答えられる4つの質問

 みなさん、こんにちは。元グラフィックデザイナーのブランディング専門家・松下一功です。

 新型コロナウイルス拡大によるリモートワークが推進されてから1年が過ぎ、もうすっかり慣れてきたという人も多いことでしょう。反対に、リモートワークによって社員同士のコミュニケーションが減り、人事など社内調整関連の仕事をされている方やリーダー職のいわゆる中間管理職の方々は、苦労していることと思います。

 前回、「優秀な人材が流出しない組織の特徴とは?」の記事でもお伝えしたように、次世代のマネージャーは部下たちのモチベーションを上げて、アドバイザー役として支えないといけません。しかし、この状況下では動き出しにくいという方もいることでしょう。

 そこで今回は、この話をもっと掘り下げて、従来と次世代のマネージャーの仕事の違いやあり方、そして、マネージャーが変わらないといけない理由やその方法などをお伝えしたいと思います。

“拡声器”として機能してきたマネージャー

 これまで、マネージャーはトップダウンの中間に位置して、トップの声を部下たちに伝える“拡声器”のような役割を担っていました。これは、製造業の現場をベースに考えられたもので、「いかに効率よく大量にものをつくれるか」に焦点を当てたシステムです。生産ラインがオートメーション化されていなかった時代は人の手による分業がメインだったので、いかに生産性を高めるかが重視されていたんですね。

 そこで、働き手を管理・統率する人として誕生したのがマネージャーです。マネージャーは管理力や統率力を持ち、トップからの指令をきちんと部下に伝えて、その通りに仕事を進ませることが任務です。これは、「ティール組織論」では「レッド組織」「アンバー組織」「オレンジ組織」あたりに該当します。

●レッド組織:特定の個人の力で支配的にマネジメントされる
(トップの影響力が強く再現性が低い、組織として脆弱)

●アンバー組織:個人に役割を与えられ、それを厳格に全うする
(軍隊のような組織で力強い半面、変化に対応しづらい)

●オレンジ組織:ヒエラルキーが存在しながらも、成果により昇進できる
(今の日本に多い形。個人の考えがなく機械化しがち、評価が優先になり忖度が生まれる)

 高度成長期であれば、この組織形態でもよかったのですが、その後、日本は経済大国として名を馳せ、テクノロジーが素晴らしい進化を遂げました。また、モノが行き渡り、大量生産の必要性も薄れていきました。つまり、大量生産を目的に働き手の管理・統率をする必要がなくなってきたのです。

トップダウンで「売ってこい!」はもう古い

 一昔前までは、よく「(商品やサービスを)売ってこい!」という言葉が会社内に響き渡っていたものです。若い人たちは信じられないかもしれませんが、「仕事をする=売る」ことだったのです。確かに、商品やサービスを売って利益を出さないことには会社が存続できないし、社員の給料も出せないので、この考えが間違っているとは言い切れません。

 しかし、今やそんなことを当たり前に言う会社で働きたいと思う人は少ないでしょう。また、そんな会社の商品やサービスを買いたいと思う消費者も減っていると思います。

 テクノロジーが進化し、報酬よりもやりがいを求めて働く人が多い今の時代に、「売ってこい!」という姿勢はアンマッチなのです。今は、その商品やサービスを売らないといけない理由、消費者が購入した方がいい理由、そして、会社が存在する理由や使命などに重点を置いて考える必要があります。

 これは、いわゆる「理念経営」で、会社の「ミッション」「ビジョン」に共感する人が仲間になるという発想です。そんな中で、マネージャーが今までと同じように上からの命令を部下に伝えて管理・統率しようとすると、浮いてしまっても仕方ありません。

 つまり、文化が変わり、人々の意識が変化し、会社もそれに合わせて変化していかなければならない今、マネージャーという仕事の本質も変わらざるを得ないというわけです。

次世代マネージャーに求められる2つの要素

 では、次世代のマネージャーには、どんな役割が求められるのでしょうか? それは、「whyを理解して説明すること」と「コーチング・マインドセットを身につけること」です。

 コーチングとマインドセットについては、ピンとくる人も多いでしょう。コーチングとは、対話することで相手の目標を見つけて、その達成に向けてサポートすること。マインドセットとは、物事を多角的な視点から見て、先入観や思い込みをリセットすることです。

 では、「whyの理解と説明」とはいったい何でしょうか? ここで、少し質問させてください。

・あなたは、会社の理念や使命を知っていますか?
・なぜ仕事をしないといけないのですか?
・仕事をする価値とは何ですか?
・お客さんの得られる幸せは何ですか?

 これらの質問にスラスラと答えられた人は、「why」を理解し、説明できていると言えます。つまり、「whyの理解と説明」とは、仕事にまつわるたくさんの「なぜ?」を理解した上で、自分なりの答えを持っているかどうかということです。

 これができれば、部下が感じている「なぜ?」に応えることができ、本人が正しいと思う方向へ導くことができます。そのうち、部下一人ひとりが自ら考えて行動するようになり、営業目標やノルマなどの数字は後からついてきます。さらに、人為的なミスが減るだけでなく、クレームの減少も期待できます。

 人は「なぜ?」で動くものです。そして、日々の仕事で「なぜ?」が出てくるシーンに一番直面するのがマネージャーなのです。

 次回は、次世代のマネージャーの育成方法についてお伝えします。

(松下一功/ブランディング専門家、構成=安倍川モチ子/フリーライター)

ボス、ジョージア、タリーズ…濃縮タイプのコーヒー、なぜ人気?コスパ抜群&アレンジ自在

 蒸し暑い日が続き、自宅でコーヒーを飲むことがますます増えてきた今日この頃。牛乳や水と割るだけで簡単にお店のような味のコーヒーやカフェラテを楽しめる、濃縮タイプが気になっている人も多いのではないでしょうか? 濃いめ、薄めと味の濃さを調整しやすく、アレンジも簡単で豊富。さらにコストパフォーマンスもいいということで、徐々に人気を集めています。

 そこで今回は、「GEORGIA 猿田彦珈琲監修のコーヒーベース」(日本コカ・コーラ)、「TULLY’S SPECIALTY カフェオレベース」(タリーズコーヒージャパン)、「BOSS カフェベース」(サントリー食品インターナショナル)を飲み比べてみました。

濃縮タイプのコーヒー5本を味比べ

ジョージア 猿田彦珈琲監修のコーヒーベース(無糖)(税込305円)

 まずは、スペシャリティコーヒー専門店の猿田彦珈琲が監修を務めているこちらから。エスプレッソ抽出したコーヒーを6倍に濃縮していて、340mlボトル1本で約10杯分のカフェラテがつくれます。

 100%エスプレッソ使用とあって、コーヒーの深みをしっかり味わえるカフェラテです。控えめな酸味とほどよい苦味のある、まとまりのよさを感じます。ブラックコーヒーを飲み慣れている人や、甘いのが苦手な人にオススメです。シンプルに氷と水で割ってブラックコーヒーにするのもいいでしょう。

ジョージア 猿田彦珈琲監修のコーヒーベース(甘さひかえめ)(税込305円)

 エスプレッソのしっかりした苦味の中に、ほんのり甘さを感じます。まさに、甘すぎず苦すぎない絶妙なバランス! 上品でくどさがなく、後味はスッキリしていて、大人なカフェラテといった感じです。

タリーズ SPECIALTY カフェオレベース 無糖 275ml(税込1188円)

 今年の4月からタリーズの店頭で発売がスタートしたカフェオレベースです。約30mlを牛乳170mlで割り、1本のビンでつくれるのは約9杯分。

 コーヒーを飲み慣れている人が好みそうな奥行きのある味わいとスモーキーな風味を感じます。しっかりと主張があるので、ブラック派で、あまりカフェラテを飲まないという人でもおいしく飲めそうです。

ボス カフェベース(無糖)340ml(税込305円)

 2020年の販売数量が前年比4割増を記録したボスのカフェベースは、この春に雑味がなく飲み飽きない味わいにリニューアル。5倍濃縮タイプで、この1本で約10杯分がつくれます。さらに、4月からは約7杯分タイプが全国のコンビニ限定で発売中です。

 ミルク感のある無糖のカフェラテで、雑味のない飲みやすさが特徴です。他の2品と比べてもクセが少ないので誰でも飲みやすく、コーヒーをあまり飲まない人にオススメしやすい1本です。そのため、フレーバーシロップなどとの相性がよく、アレンジを楽しみたい人にもピッタリです。

ボス カフェベース(甘さ控えめ)340ml(税込305円)

 こちらは、やさしい甘さとミルク感をしっかり味わえるカフェラテです。無糖と同じく雑味やクセがないので、家族全員でシェアしやすい味です。コーヒーを飲み慣れている人は、少し多めに入れて調整すれば苦味やコクがアップします。

* * * * *

 濃縮タイプコーヒー5本の味を比べてみました。それぞれに個性があるので、気になる数種類をストックしておいて、その日の気分やフードに合った1本を選ぶと、コーヒーライフが充実するはず!

コーヒーゼリーにアレンジも簡単!

 続いて、一番クセが少なくて飲みやすかった「ボス カフェベース」を使ったアレンジをご紹介します。

ボス カフェベース(無糖)

<炭酸割り>

 パッと見た感じでは、コーラと間違ってしまいそうな炭酸割り。カフェラテと同じように1:4の割合で割りました。キリっとした炭酸は喉ごしがよく、レモンのやさしい酸味とほどよい苦味がマッチしていてグビグビ飲めちゃいます。いつもの味に飽きてきたときや、お風呂上がりなどに飲みたいアレンジです。

<アフォガード>

 コンビニやスーパーで売っているバニラアイスに濃縮タイプをかければ、即席アフォガードの完成です。バニラと無糖の苦味が合わないはずがありません! お風呂の後のまったりタイムをワンランクアップしてくれることでしょう。

ボス カフェベース(甘さ控えめ)

<オーツミルク割り>

 健康や美容にいいと、若い女性を中心に人気のオーツミルクを使ったアレンジです。オーツミルクはクセがほとんどないので、豆乳が苦手な人にもオススメ。自然な甘さのスッキリしたカフェラテなので、フレーバーシロップを追加したり、ホイップを乗せたりするアレンジにも向いています。

<コーヒーゼリー>

 濃縮タイプを使えば、一からコーヒーを淹れなくても簡単にコーヒーゼリーがつくれます。濃縮タイプと水を1:1の割合で入れ、冷蔵庫で一晩冷やします。仕上げにコーヒーフレッシュをかければ、苦味のきいた、ちょっと大人なコーヒーゼリーのできあがりです。グラニュー糖やガムシロップで甘さを調整したり、粉ゼラチンの量で固さを変えたりして、お好みのコーヒーゼリーをつくってみてはいかがでしょうか。

 コーヒーゼリーの上にホイップを乗せると、ちょっとオシャレなスイーツに。コロナ禍の今はまだ少し難しいですが、お友達を招いたティータイムにもピッタリです。

・濃縮タイプ200cc
・水200cc
・粉ゼラチン5g(お好みで調整)
・コーヒーフレッシュ

 濃縮タイプのコーヒーが自宅にあれば、おうち時間がますます楽しくなるはず。今回ご紹介した以外にもいろいろなアレンジが可能なので、ぜひ試してみてくださいね。

(文=安倍川モチ子/フリーライター)

アウディ「A3」、豊富な車種構成で一気に巻き返しか…BMW、ベンツを販売逆転狙う

 アウディ「A3」がフルモデルチェンジされて日本に上陸する。全長4345mm、全幅1815mm、全高1450mmのスポーツバック(5ドアハッチバック)と、それよりわずかに前後に長い4ドアセダンという二車形での誕生となった。

 スポーツバックでいえば、8代目となった新型「ゴルフ」よりわずかに長く、BMW「1」シリーズより短い。メルセデス・ベンツ「A」クラスよりは大幅に100mmもコンパクト。日本の道に馴染むサイズである。

 パワーユニットも充実している。先代の1.2リッターからダウンサイジングされた直列3気筒1リッターターボは、3グレードに展開される。30TFSIと名付けられたモデルがそれだ。「ベース」に加え、装備を充実させた「アドバンス」と、走りのフットワークを磨き上げた「Sライン」に、そのエンジンが搭載される。

 ベースは310万円と驚くほど低価格であり、装備や走りなど、好みに合わせてSラインの最高価格389万円まで展開されているのだ。

 さらには、直列4気筒2リッターターボも準備されている。こちらは40TFSIであり、直列3気筒1リッターモデルの30TFSIがすべてFFであるのに対し、直列4気筒2リッターターボを積む。すべてクワトロ、つまり4WDである。

 グレード構成は2タイプ。440万円の「アドバンス」と、483万円の走りのモデル「Sライン」との組み合わせ。ちなみに、190馬力を絞り出す40TFSIのエンジンと同形式ながら、コンピュータ等の細工により310psまで戦闘力を高めたモデルが存在する。それが「S3」だ。「A3」とは名が異なるが、A3の派生モデルとして考えていいだろう。

 つまり、ローパワーモデルに3グレードがあり、ミドルパワーには2グレード。そして最上級に戦闘力を大幅に高めたモデルが存在するという構成なのだ。310万円から642万円までの開きのある価格帯から、好みのモデルを選択できるわけだ。さらに付け加えれば、この6グレードのスポーツバックと同じ数だけセダンでも選べる。スポーツバックに対して、すべてプラス19万円というわかりやすい価格設定だ。合計12パターンがラインナップするのである。

 実は、直列4気筒1.5リッターターボモデルも控えている。パワーユニットと骨格を流用し合う二卵性双生児のゴルフには1.5リッターターボがラインナップされており、A3にも搭載される。本国にはディーゼルも存在している。日本入荷はまだ先だろうが、A3はさらにワイドな車種構成が可能なのだ。

 これほどまでラインナップを充実させるのは、A3のコンパクト市場に販売が期待できるからだ。世界的厄災のコロナ禍や半導体不足によって、この2年間で販売が低迷した。だが、ワクチンの充実によって経済活性化が予測されており、その波に乗るにはA3は欠かせない。アウディにとって期待のモデル。豊富な車種構成によって、一気に巻き返しを狙う。

 スポーツバックの想定カスタマーは30代で、輸入車に憧れを抱いているデジタルネイティブな層であり、セダンは40代のファミリー層に設定している。流行やトレンドに左右されず、知性やデザインにこだわる富裕層がターゲット。アウディはその層を取り込むことで、一気に販売逆転のシナリオを描いている。

 ちなみに、40TFSIと30TFSIは、48Vマイルドハイブリッドである。世界的なカーボンニュートラルの潮流のなか、商品力も高い。
(文=木下隆之/レーシングドライバー)

●木下隆之
プロレーシングドライバー、レーシングチームプリンシパル、クリエイティブディレクター、文筆業、自動車評論家、日本カーオブザイヤー選考委員、日本ボートオブザイヤー選考委員、日本自動車ジャーナリスト協会会員 「木下隆之のクルマ三昧」「木下隆之の試乗スケッチ」(いずれも産経新聞社)、「木下隆之のクルマ・スキ・トモニ」(TOYOTA GAZOO RACING)、「木下隆之のR’s百景」「木下隆之のハビタブルゾーン」(いずれも交通タイムス社)、「木下隆之の人生いつでもREDZONE」(ネコ・パブリッシング)など連載を多数抱える。

JRA山田敬士以来の「距離誤認」で新人騎手が暴走……ムチ連打に「もう1周あるんですが……」5番人気馬が悪夢の最下位で即刻の騎乗停止

「これはもう1周あるんですが、後ろを確認しながら、再びレースに戻れるかどうか……」

 17日、園田競馬の7Rで悪夢のような出来事が起こってしまった。

 9頭立て、ダート1870mのレースで、5番人気のヨハネスボーイ(牡4歳、兵庫・坂本和也厩舎)に騎乗していた大山龍太郎騎手は抜群のスタートを決めると、迷わずハナに立った。ここ数戦は好位から競馬していたヨハネスボーイだが「1頭飛ばして行きました、6番ヨハネスボーイ」という実況と共に、ぐんぐん後続を突き放していく。直線を迎えた頃には、約15馬身の差をつける大逃げとなった。

 ここで大山龍騎手は迷わずスパートに入った。ムチを連打しながら渾身の力で馬を追うと、後続との差はさらに開いていく。じょじょに近づくゴール板。もし、このままレースが終われば衝撃的な大差勝ちになっていたかもしれない。

 しかし、大山龍騎手の悪夢はここから始まった。ゴール板を大差で駆け抜けたヨハネスボーイと大山龍騎手だったが、レースはあと1周残されていたのだ。人馬にとって、あまりにも残酷な“現実”に大山龍騎手が気付いたのは、コーナーを回って向正面に入るところだった。

「これはもう1周あるんですが、後ろを確認しながら、再びレースに戻れるかどうか……」という悲しい実況の中、バツが悪そうに隊列に戻ろうとした大山龍騎手。だが、すでに全力を尽くしていたヨハネスボーイに力は残っておらず、最終的には大差の最下位でゴールした。

「うーん、やってしまいましたね……。大山龍騎手は今年の4月にデビューしたばかりの新人騎手で、ここまでは園田の新人の中で最高となる19勝。あと1つ勝てば重賞騎乗も可能になっただけに、余計な焦りがあったのかもしれません。

 騎手の距離誤認といえば、JRAで3年前に山田敬士騎手がやらかしてしまい、約3か月間の騎乗停止処分になるなど大きな問題になりました」(競馬記者)

 この事態を重く見た園田競馬は、大山龍騎手を即刻の騎乗停止処分に。この日、まだ4レースの騎乗が残っていた大山龍騎手だったが、すべて乗り替わりとなり、明日の騎乗も他の騎手に変更された。

「大逃げも驚きましたし、(1周目の)直線でムチを入れ始めた時は嫌な予感がしましたが、まさかのアクシデントでしたね。レースは1870mでしたが、820mのレースも同じスタート地点からの発走になります。なので大山龍騎手は、おそらく820mのレースと距離を誤認していたのかと……。

 ただ、ヨハネスボーイはここ2走、大山龍騎手とのコンビで園田を1周回る1400mに出走していました。それだけに残念なミスだったと言えますね」(別の記者)

 4月のデビューから、ここまで順調に勝ち星を重ねて19勝と、石堂響騎手が持つ新人最多勝利記録の更新も視野に入っていた大山龍騎手。主催者側からまだ正式な発表はないが、馬券が発売されていた以上、騎手の人為的ミスによる敗戦の責任は軽くない。

 2018年に同様の距離誤認をしてしまったJRAの山田騎手が同年一杯の騎乗停止処分になったように、新人最多勝の記録更新は絶望的といえる状況だろう。

 ただ、「距離誤認騎手」としてレッテルを貼られてしまった山田騎手はその後、関係者の信頼を取り戻し、昨年12月の朝日杯フューチュリティSでは、キャリア初のG1騎乗を成し遂げている。

 今回の件は猛省する他ないが、すでにファンも認める「乗れる新人」大山龍騎手だけに、これを糧にさらに飛躍してほしい。(文=銀シャリ松岡)

<著者プロフィール>
 天下一品と唐揚げ好きのこってりアラフォー世代。ジェニュインの皐月賞を見てから競馬にのめり込むという、ごく少数からの共感しか得られない地味な経歴を持つ。福山雅治と誕生日が同じというネタで、合コンで滑ったこと多数。良い物は良い、ダメなものはダメと切り込むGJに共感。好きな騎手は当然、松岡正海。

若者、原因不詳の自殺増加が社会問題に…「スマホつながり」にすがる不安と孤独

 コロナ禍の昨年、自殺者数は11年ぶりに増加した。自殺者数は1998年以降14年連続で年間3万人を超えていた。2006年に自殺対策基本法が制定され、ウエイトの大きかった中高年の自殺者数が大幅に減少し、昨年の総数は2万1081人にとどまっている。

 しかし若者に関しては、相談窓口を増加させるなどの対策はされてきたものの、増加傾向にある。昨年の10代、20代の自殺者数は3298人となり、前年に比べて2割近く増加した。なかでも深刻なのは、自殺の原因がはっきりしない例が多いことである。

 自殺の太宗を占めていた中高年の場合は、リストラや会社倒産などの経済面での困窮や病気など原因が明確だったが、10代、20代の場合、警察などの聞き取りなどでは原因がわからず、「不詳」とされるケースは3割に上っている。

 このような状況にかんがみ、NHKは6月13日、『若者たちに死を選ばせない』と題する特集番組を放映した。番組では「なぜ若者たちは死を選んでしまうのだろうか」「家族など周囲にいる人たちはどんなことに気をつけたらよいのか」という視点から、その解決法を模索している。番組の中で臨床心理士が「コロナの影響でどんどん若者たちの居場所がなくなり、生きづらさを感じている」と述べているが、どういうことだろうか。

増殖を続ける“ゆるキャラ”

「ぼくが子どもの頃は、よくわからないけど、社会や人間に対する信頼があった」

 このように語るのは『スマホを捨てたい子どもたち』の著者、山極壽一・前京都大学総長である。1952年生まれの山極氏の子ども時代とは異なり、現在の子どもたちにとって世間は自分を守ってくれるものではなく、絶えず情報を得て不断の努力を続けなければ冷たく自分を見捨てる存在となりつつある。つながれる人間は家族でも先生でもなく、自分と同じ境遇のわずかな仲間に限られ、スマホという情報端末にすがっているが、「情報を読み間違えたらつながりが切れてしまう」と不安を抱えて毎日を過ごしているという。

 IT革命を身近に感じて育ったデジタル・ネイティブと呼べるZ世代(1990年代後半から2000年代生まれ)は、情報収集能力があり多様な価値観を認める姿勢がある一方、対面で踏み込んだ批判をされることに過敏であるとの指摘がある。「スマホつながり」が若者たちに安心感や充足感を与えていない状況下の日本で注目すべき現象は、列島のあらゆる場所で増殖を続ける“ゆるキャラ”である。

 ディズニーのミッキーマウスをはじめ、動植物を擬人化したキャラクターは世界中に見られるが、その数と活動量において日本のキャラクターは群を抜いている。コロナ禍でも日本のゆるキャラたちはマスクを配るなどパンデミック収束を目指した啓発活動を懸命に行っている。大量のゆるキャラが誕生しているということは、それを求める社会的需要があるからにほかならない。

「(ゆるキャラは)現代社会の息の詰まるような人間関係のクッションであり、ストレスの重圧に折れそうになる心の癒やしだと考えている」

 このように主張するのは『日本人と神』の著者、佐藤弘夫・東北大学名誉教授である。若者たちの生きづらさの背景には息の詰まるような人間関係があり、緩衝材として機能しているのである。ゆるキャラとの出会いが、心に溜まった澱(おり)を一気に昇華させるカタルシスの効果を有するというわけである。近代化の名の下に社会からカミを閉め出した現代人が、自らを取り巻く無機質な光景におののいて、その隙間を埋める新たなカミを求め、その先に生まれたのが無数のゆるキャラだったのである。

 しかし、ゆるキャラはかつての日本の共同体の核となっていたカミにはなれないだろう。前述の山極氏は長年にわたるゴリラ研究を通して、「人間はこれまで、同じ時間を共有し、『同調する』ことによって信頼関係をつくってきた」と主張しているが、筆者が注目するのは「ダンスを踊る」という同調行為である。人間は二足で立つことで上半身と下半身が別々に動くようになり、身体でいろいろな表現ができるようになった。「踊る」という行為を通じて離れた状態のまま他人の身体と自分の身体を合わせることができ、これが共感の源となった。人間はこれにより新たな社会性を持つことができるようになったのである。ダンス活動が参加者の共感性に良い影響を及ぼすことを実証する研究がある。

ダンスが日常となる社会

 コロナ禍も加わり、生身の人間としてつながることができにくくなったネット社会が、生物としてのヒトにとって不快なのは当然である。世界的に見ても若者の閉塞感が深刻であるとされる日本だが、希望もある。

 日本では世界初のストリートダンスのプロリーグ(Dリーグ)が今年5月にスタートした。ストリートダンスは、1970年代の米国の路上で誕生したが、日本でも人気が高まり、国内の競技人口は約600万人に達し、10代以下や女性の比率が高いという。

 日本では2012年から中学校体育で男女ともにダンスが必修化となり、小学校の学習指導要領にも「表現運動」としてのダンスが組み込まれている。欧米とは異なり日本でダンス文化は必ずしもメジャーではないが、若い世代は「リズムに合わせて楽しく動こう」という本来の意味でのダンスを理解しており、今後「ダンスが日常となる社会」になるのも夢ではないとの声も聞かれる。

 日本ではかつて「盆踊り」が村の結束を強める機能を果たしてきたという歴史がある。即効性はないかもしれないが、若者たちが死を選ばない社会にするためには、彼らの間で芽生えつつあるダンスを地域社会に根付かせていくことが有効なのではないだろうか。

(文=藤和彦/経済産業研究所コンサルティングフェロー)

●藤和彦/経済産業研究所コンサルティングフェロー

1984年 通商産業省入省

1991年 ドイツ留学(JETRO研修生)

1996年 警察庁へ出向(岩手県警警務部長)

1998年 石油公団へ出向(備蓄計画課長、総務課長)

2003年 内閣官房へ出向(内閣情報調査室内閣参事官、内閣情報分析官)

2011年 公益財団法人世界平和研究所へ出向(主任研究員)

2016年 経済産業研究所上席研究員

2021年 現職

パチンコ「2400発」を最大「5回」獲得!? 「確変状態」の判別に“知識”が要求される異色マシン!!

 何かを生み出すことにおいて、縛りが少なければ少ないほど出来上がりに良い影響を与えることがある一方で、理不尽にも思える規制や障害を突破しようと従来にはない革新に辿り着いたりすることもある。

 長年のパチンコファンなら、後者の例を身近に実感できたであろう。1996年、パチンコの行き過ぎた射幸性に歯止めをかけるべく行われた確変の連チャンを最大で5回までに制限した、いわゆる5回リミッター規制である。

 この5回リミッターの時期は暗黒の時代と揶揄されるが、『CRルパン三世』(初代)、『CRフィーバーピストル大名』、『CR華観月』など、牙を抜かれたCRデジパチでも絶大な人気を獲得した名機が多く登場したのである。

 そんななかでも豊丸からリリースされた『CRデラマイッタ』は異質な輝きを放ち、多くのファンに大きな衝撃を与えた機種ではないだろうか。盤面中央にでかでかと掲げられた7セグの存在感が只者ではないことをプレイヤーに知らしめる。いまのパチンコ機には感じられない独特の雰囲気をまとった機種である。

 その内側に装備された小7セグが通常時の基本的な演出を担い、ここぞのスーパーリーチで大7セグが活躍するのだ。そのダイナミックな挙動は当時の液晶画面では表現できない迫力と、ある種の躍動感をデジタルアクションにもたらした。

 この7セグに表示される数字には赤と緑があり、色にかかわらず「0」から「9」の数字が3つ揃いすれば大当りとなるが、数字と色の組み合わせによって確変大当りが決まるように設計されていた。

 この組み合わせを理解していないと、大当り後に状態を報知する仕組みがないので、現在が確変なのか通常なのかわからなくなるという特徴もあった。しかも、右打ち機能はもちろん、電チューも搭載していなかったので、状態を把握していないと立ち回り、ひいては勝敗に大きく左右する。

 確変突入率は『J-3』なら40%、『F-4』なら25%と低かったが、大当りの多くで16ラウンド2400発出玉を獲得できるので、連チャンが刺さったときの出玉感にはなかなかの威力があった。

 このように、全体的には「素人お断り」の看板を出しているような滋味深い機種で、大なり小なり打ち手を選ぶたぐいのクセの強いマシンといえよう。ただ、他にはないこの味わいが意外にもファンから支持され、局地的な人気を博すこととなった。そして、豊丸のイメージを決定づけた機種といえるかもしれない。

『CRデラマイッタ』が登場した1998年は和歌山毒物カレー事件、完全失業率過去最悪、日本長期信用銀行・日本債券信用銀行が破綻など暗いニュースも多い年だったが、『デラマイッタ』の巨大7セグが日本とパチンコ業界の現状を明るく照らしてくれたのである。

(文=大森町男)

<著者プロフィール>

 羽根物によってパチンコの魅力にとり憑かれ、パチンコ雑誌を製作する編集プロダクションに入社。パチンコに関する記事作りや編集業務に携わる。編集長としてファン雑誌の制作に取り組むなどの経験を活かし、その後は携帯サイトやweb、動画コンテンツなど幅広いパチンコメディアに従事。現在はフリーランスのパチンコライターとして活動。パチMaxを中心に消極的に執筆の場を広げている。

【注目記事】

甘デジで「一撃万発」快心の爆裂出玉を達成! パチンコ「屈指の激アマ」マシンを実戦!

パチスロ新台「最強進化」驚愕のブーストATシステムを搭載! より「自力感」と「偶発性」がアップ!?

パチンコ新台「右ALL2000発」が「一撃10万発」を期待させる!?「高ループ」激熱マシンの最新情報へ熱視線!!