JRA藤沢和雄「最後のダービー馬候補」が未勝利で大惨敗。桜花賞馬弟に残された最後の手段も結果出ず、ゴルトブリッツの再現も困難か

 5日、各競馬場で行われた現3歳世代最後の未勝利戦。札幌3Rのダート1700mでは、秋山稔樹騎手が騎乗した5番人気イシュタルが勝利。アメリカンファラオ産駒の素質馬が、キャリア2戦目で見事に最終便をモノにした。

 一方、このレースで1番人気に支持されるも、勝ち馬から6秒5も離された13着に沈んだのが、C.ルメール騎手が騎乗したアークライト(牡3歳、美浦・藤沢和雄厩舎)だ。

 同馬は2014年の桜花賞(G1)を勝ったハープスターの全弟。クラブ法人・キャロットファームにて総額1億2000万円で募集され、昨年度のPOG(ペーパーオーナーゲーム)でも非常に人気を集めた1頭。来年2月に解散する藤沢和厩舎の「最後のダービー馬候補」ともいわれたほどだった。

 初のダート戦となった今回は、スタートでややスムーズさを欠いて後方3番手からの競馬に。道中の手応えは悪くないようにも見えたが、3コーナーを過ぎても行き脚がつかないまま徐々に後退……。4コーナーを回るときには、既に大きく離されており、直線では完全にフェードアウトとなった。

「殆ど競馬に参加できていませんでしたね。ダート適性がなかったというのもあるかもしれませんが、今回馬体重を大きく減らしていたように、ひょっとするとデキそのものにも問題があったのかもしれません」(競馬記者)

 血統背景からもG1獲りも期待されたアークライトだが、現状は厳しい状況だ。

 昨年7月、ルメール騎手とのコンビで函館のデビュー戦を迎え、このときは単勝オッズ1.7倍の支持に応えることができず、アランデルのクビ差2着。3着馬には3馬身半の差をつけており、初勝利は時間の問題だと思われていた。

 しかし、勝ち上がりを期待された2戦目も初戦と同じく2着。続く3戦目は単勝オッズ1.4倍の支持を集めたものの、3着と敗退した。休養を挟んで臨んだ4戦目は、プラス14キロの馬体増の影響もあってか、初の馬券圏外となる5着に敗れている。

「思いのほか苦戦を強いられることになった理由の1つに、520キロを超える雄大な馬体が挙げられるかもしれません。かといって突出したパワーがあるわけでもなく、最後の決め手勝負になると、どうしても後れを取ってしまう印象です」(同)

 5、6戦目は芝の1400m戦を選択。連続して2着に入り、吉兆も感じられたものの、そこからは案外。7戦目には、さらに距離を短縮して芝1200mに出走すると、スピードに付いて行けずに10着と精彩を欠いた。

 いよいよ追い詰められることとなったアークライト陣営は、何とか初勝利をもぎ取るべく選んだのが、今回の札幌ダート1700m戦だったが、結果は先述の通り。通算成績は8戦0勝。全てのレースでルメール騎手とタッグを組んだが、最後はタイムオーバーで終焉した。

 藤沢和厩舎には以前、アークライトと同じように未勝利を勝ち上がることができず、地方に転厩したゴルトブリッツという馬がいた。同馬はその後、ダートで素質が開花。吉田直弘厩舎に再転厩して帝王賞(G1)などを勝つまでに上り詰めたケースもあった。

 だが、今回ダートで大敗を喫したアークライトにはそれも難しいかもしれない。

 超良血馬の兄弟、トップトレーナーの管理馬であっても、確実に走るとは限らないのが競馬の難しいところであり、まだ醍醐味であるともいえる。

 アークライトが今後どのような道を辿るのかはまだ分からないが、ひとまずはお疲れさまと声をかけたい。

(文=冨樫某)

<著者プロフィール>
キョウエイマーチが勝った桜花賞から競馬を見始める。まわりが学生生活をエンジョイする中、中央競馬ワイド中継と共に青春を過ごす。尊敬する競馬評論家はもちろん柏木集保氏。以前はネット中毒だったが、一回りして今はガラケーを愛用中。馬券は中穴の単勝がメイン、たまにWIN5にも手を出す。

パチンコ「大当り100回超」「出玉5万発」! 天下無双の爆裂を手軽に堪能できる!?

 2021年も3/4が消化されたが、ドハマリするような機種に出会えただろうか。現役最強位を争う熾烈な戦いがホールで繰り広げられ、大本命『P牙狼月虹ノ旅人』と筆頭に『Pフォーバー機動戦士ガンダムUC』や『P世界でいちばん強くなりたい!』といった超新星マシンも台頭してきている。

 ただ、そんな中でもいまだに圧倒的な存在感を発揮しているのが、2020年を代表し、近年では最大級のメガヒットを飛ばした『P大工の源さん超韋駄天』である。いまだに人気は衰えることを知らず、日本全国津々浦々でファンを大工だけに釘付けにしているのである。

 間違いなく「名機」である伝説の爆裂機の名跡を継ぐ本機が「ついに」というか「やっと」というか、8月の末に777TOWNのパチンコ機種にラインナップされることとなった。

 まだテスト版でのリリースではあるが、93%瞬間決着という怒涛の連チャン劇をいつでも家で楽しむことができるのである。さっそく長時間プレイでその面白さを再確認し、本機の魅力を思う存分満喫しようではないか。

 やはり一撃100連とかできるだけ長い連チャンを目指したいところではあるが「さてどうなるか」などと考えていると、わずか16回転で大当りを引いたのである。これは開店基盤なのか? と変な期待を持つものの、ラウンド中のチャレンジ演出で大失敗。通常モードに即戻りとなった。

 ただ、次の初当りも150回転とミドルタイプでは軽いフットワークだが、今度は無事に確変獲得となり、いよいよファーストRUSHの発射である。93%の理論上平均連チャン数は14回なので、最低でもそのラインは越えたいところ。

 しかし結果は超源RUSH×9、超源BONUS×1の3300発で終了。平均どころか2ケタも越えられないとは先行きが不安である。

 その憂いが現実のものとなり、次の初当りは1200回もハマったうえに確変には突入したものの、まさかの単発。2分もかからずRUSHが終わってしまった。

 ところが、ここが底だったのか、ここから怒涛の追い上げ態勢となり、120回、132回、120回とライトミドル並みの間隔で初当りを奪取すると、この当りの軽さで連チャンエンジンも温まり、従来の『超韋駄天』の破壊力を見せつける展開となった。

 最長は60連チャン、超源BONUS×14発、トータル2万8710発、かかった時間が40分15秒19。爆発とスピードがハイレベルで押し寄せる、本機ならではのRUSHを満喫できたのである。

 大当り総回数100回越え、総出玉5万発オーバー。『P大工の源さん超韋駄天』アプリも最高である。

(文=大森町男)

<著者プロフィール>

 羽根物によってパチンコの魅力にとり憑かれ、パチンコ雑誌を製作する編集プロダクションに入社。パチンコに関する記事作りや編集業務に携わる。編集長としてファン雑誌の制作に取り組むなどの経験を活かし、その後は携帯サイトやweb、動画コンテンツなど幅広いパチンコメディアに従事。現在はフリーランスのパチンコライターとして活動。パチMaxを中心に消極的に執筆の場を広げている。

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JRA「次元の違う脚を使われて……」6年前キタサンブラックと共に脱帽した男の数奇な運命!? M.デムーロ、天国の盟友ドゥラメンテへ捧げる重賞制覇の一方で

 5日、新潟競馬場で行われた新潟記念(G3)は、12番人気のマイネルファンロン(牡6歳、美浦・手塚貴久厩舎)が勝利する波乱の結果。本馬にとって2019年4月以来、約2年5か月ぶりの勝利が嬉しい重賞初制覇となった。

「とっても嬉しいです!」

 今週、競馬界は2015年の二冠馬ドゥラメンテのあまりにも早過ぎる訃報によって、悲しみに包まれた。そんな盟友とのタッグで当時を席巻したのが、M.デムーロ騎手だ。

 あれから6年の時が経ったが「僕の乗った中で一番強い馬。間違いない」とまで断言するドゥラメンテの死に、この男が燃えないはずがなかった。スタートは決して良くなかったが、腹を括って後方から。最後の直線で外ラチ一杯まで大外に持ち出すと真一文字に突き抜け、天国の友に朗報を届けた。

 その一方、2015年当時、そんなドゥラメンテ&デムーロ騎手の強さをまさに目の当たりにしていたのが、浜中俊騎手だ。

「個人的に『すごい強い』というイメージで、無事だったら、もっと(G1を)勝っていたでしょう」

『中日スポーツ』のコラムで当時のドゥラメンテをそう振り返っている浜中騎手。詳細は本コラムをご覧いただきたいが、2015年の皐月賞(G1)でキタサンブラック(3着)と共に本馬と戦ったのが浜中騎手だった。

 キタサンブラックといえば北村宏司騎手と武豊騎手のイメージが強いが、皐月賞当時に北村宏騎手が騎乗停止になったため、浜中騎手が代役として騎乗した。後の7冠馬キタサンブラックをして「ゴール前で次元の違う脚を使われて、あっさりとかわされてしまいました」と脱帽した浜中騎手にとっても、ドゥラメンテは強烈なインパクトがあったようだ。

 この日の小倉2歳S(G3)では、そんな浜中騎手がナムラクレアとのコンビで勝利したが、これもまたドゥラメンテの訃報が呼び込んだ“数奇な運命”だったのかもしれない。

 実は当初、ナムラクレアには和田竜二騎手が騎乗予定だった。しかし、前日の札幌2歳S(G3)でドゥラメンテ産駒の騎乗馬ダークエクリプスが放馬した際に、左足の関節を捻挫。この日も全頭が乗り替わりとなり、浜中騎手に巡ってきたのがナムラクレアだったのだ。

「今朝、乗り替わりを知ったんですけど、結果を出せてホッとしています」

 レース後、そう心境を語った浜中騎手。新潟記念を勝ったデムーロ騎手と共に、今週はドゥラメンテと縁のあるジョッキーたちが重賞で結果を残した。

(文=銀シャリ松岡)

<著者プロフィール>
 天下一品と唐揚げ好きのこってりアラフォー世代。ジェニュインの皐月賞を見てから競馬にのめり込むという、ごく少数からの共感しか得られない地味な経歴を持つ。福山雅治と誕生日が同じというネタで、合コンで滑ったこと多数。良い物は良い、ダメなものはダメと切り込むGJに共感。好きな騎手は当然、松岡正海。

パチンコ店「命の危険も感じるピンチ」…そんな「緊急事態」を救う武器!?

 先日広島市のパチンコ店で、知人女性の背中を千枚通しで刺したという痛ましいニュースを見かけた。命に別状はなかったのは本当に良かったが…。営業中だったらしく、通報を受けて駆けつけた警官にも激しく抵抗したそうだ。現場はさぞかし騒然としたことだろう。

 このニュースを見てふと思い出したのが、過去に在籍したホールで起こったある事件。そのホールには敷地内に飲食店があったのだが、そこではアルコール類も提供していた。

 ホール内での飲酒は当然禁止なのだが、外で多少飲んで来店する客は少なからず居るだろうし、よほどの深酒でなければスタッフも気づかない場合が多いかもしれない。

 しかし「明らかな酩酊者」となれば話は別だ。

 滅多にあることではないが、とても遊技させるわけにはいかないので事情を説明し退店して頂くことになる。素直に納得してくれれば良いのだが、「そうはならない場合」も稀にあるのだ。

 その客Dは元々敷地内の飲食店で飲酒することが多かったのだが、その日だけは明らかに様子が違った。

 店内を徘徊しては空き台に座るのだが、遊技するわけでもなく常連客に話しかけるばかり。空き台に座って遊技しないのも本来NGだ。さらには常連客も明らかに嫌がっていたので、見過ごす訳にはいかなかった。

 そうして、やんわりと退店をうながしたのだが…。得てしてそういう客ほど納得しないもの。素直に従う様子は全くなかった。

「困ったな」と思いながらも説得を続けているとDがおもむろに立ち上がったのだが、フラフラとして今にも倒れ込んでしまいそうな様子。『とりあえずそこのソファーで少し休みましょうか』と脇をかかえた瞬間のことだった。

 Dの力ない拳が私のアゴに飛んできたのだ! 痛くも何ともなく怒る気にもならなかったのだが…次の瞬間、腰に巻いていた工具用のツールベルトからカッターナイフを取り出す。

 しかし恐怖感は意外な程になく、「周りのお客さんに何かあってはいけない」という気持ちが勝っていた。私は冷静にインカムで110番通報する旨をスタッフに伝え、事務所にあるスタンガンを持ってこさせたのだった。

「おそらく威嚇だけでカッターナイフを振り回してくることはないだろう」とタカを括っていた私は、スタンガンで身構えながらも冷静に話を続けていた。

 すると10分後くらいだろうか、刺股(さすまた)を持った警官が店内に到着するとアッという間にDを取り押さえてしまった。

 何とか大事には至らず無事に切り抜け、事なきをえたのだが…私には事件そのものよりも酷く印象に残っていることがあった。

 それは警官が使用した刺股のことだ。刺股をご存知だろうか? 先端がU字型になっている2~3mくらいの棒状の武器。これが実に便利で、警官が凶器を所持した人間と相対するときに使用することが多いのだが、実に合理的で使い勝手が良い武器なのだ。

 刺股の実物はその時に初めて見たのだが、これは店舗に1本常備しておけばいざという時に役に立つと思ったのだ。その直後にネット通販でサスマタを購入したのは言うまでもない。

(文=オーハナB)
<著者プロフィール>
元ホール店員、店長経験者。パチンコ店の裏側で起きた出来事や、人間関係を題材にしたコラムを担当している。過去に話題になった業界ネタなど、時代背景を感じる記事も作成中。自身の思い入れのあるシリーズの動向にも熱い視線を注ぐ。

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JRA武豊「ケロッとしていました」ドウデュース辛勝でも手応えあり!? 着差以上に開きのあった実力、ハーツクライ産駒の大物を侮れない理由

 5日、小倉競馬場で行われた5Rの2歳新馬(芝1800m)は、武豊騎手が騎乗した1番人気ドウデュース(牡2、栗東・友道康夫厩舎)が優勝。単勝オッズ1.7倍の断然人気に応え、デビュー勝ちを飾った。

 同馬は米G1のBCフィリー&メアスプリント2着のほか、G2とG3をそれぞれ勝利したダストアンドダイヤモンズを母に持つ良血馬。先日、種牡馬引退が発表されたハーツクライの産駒でもあり、大きな注目が集まっていた。

「レース後もケロッとしていました。楽しみですよ」

 武豊騎手が会心の勝利をそう振り返ったように、見た目以上に手応えは楽だったのかもしれない。

 ゴール後には笑顔の武豊騎手と、落ち込んでいる松山弘平騎手の姿も見られたレース。2着に下した相手ガイアフォースは、かつて武豊騎手が主戦を任されたG1・7勝馬キタサンブラック産駒でもある。上位2頭の叩き合いから3着馬が3馬身遅れて入線したことも、能力の高さの裏付けとなりそうだ。

「武豊騎手が『素質がありそう』と評したのも納得の勝ちっぷりでした。このレースは、前半1000mが63秒7という超スローの展開。これを終始2~3番手の好位につけていた松山騎手には絶好の流れでした。

敗れたガイアフォースも上がり3ハロン34秒3の脚を使っており、通常なら完全な勝ちパターンです。にもかかわらず、後ろから来たドウデュースに交わされた訳ですから、松山騎手としては誤算だったでしょう」(競馬記者)

 特筆すべきは、レースの上がり3ハロンのラップの中身だ。

 1ハロンごとのラップを見ると、11秒8-11秒4-11秒1でゴールに近づくほど速くなっている。つまり、これは叩き合いを演じた2頭どちらにもまだ余力が残っていたということを意味する。後ろからの馬にとって、バテた馬を交わすことは容易でも、この場合はいずれも伸びている状況である。そのため、前の馬を捕らえるには、必然的に相手の末脚をさらに上回る必要がある。

 ところが、これをあっさりやってのけたのがドウデュース。武豊騎手が笑みをこぼし、“勝ちパターン”だったはずのレースを落とした松山騎手が、渋い表情をしていたのも頷ける。ドウデュースが、いかに強い内容の走りだったのかも伝わるレースだった。

 また、キーファーズの所有馬に友道厩舎所属のハーツクライ産駒と武豊騎手という組み合わせは、昨年のクラシック候補だったマイラプソディと同じチーム。デビューから無傷の3連勝で重賞を制した先輩は、4戦目の共同通信杯(G3)を敗れて以降、精彩を欠いている。

 まずは、前途洋々の船出となったドウデュースだが、こちらはどこまで連勝を続けることが出来るか。

 次走でも注目したい大物候補だ。

(文=高城陽)

<著者プロフィール>
 大手新聞社勤務を経て、競馬雑誌に寄稿するなどフリーで活動。縁あって編集部所属のライターに。週末だけを楽しみに生きている競馬優先主義。好きな馬は1992年の二冠馬ミホノブルボン。馬券は単複派で人気薄の逃げ馬から穴馬券を狙うのが好き。脚を余して負けるよりは直線で「そのまま!」と叫びたい。

サントリー、死角なき“着実”経営の研究…好調支えるマーケティング&買収・提携戦略

 緑茶の「伊右衛門」など清涼飲料水を販売する、サントリー食品インターナショナルが1~6月期の業績を発表した。営業利益は前年同期から69.1%増加の604億円だった。それは2019年上期の営業利益(509 億円)を上回った。同社の収益力は強化されている。

 その背景には2つの重要な要因がありそうだ。1つ目は、国内清涼飲料水市場でのマーケティング戦略がある。2つ目は、欧州やアジア新興国市場など海外市場での買収および提携戦略だ。1~6月期の業績回復はこの2つの要素がうまく機能したことに支えられている。

 今後の展開を考えた時、世界経済全体で健康への意識は高まるだろう。それに加えて、世界各国の政府や企業は、気候変動や環境問題にもより強く取り組まなければならない。健康と環境の両分野でサントリー食品がどのようにマーケティング、および買収・提携などの戦略を実行するか、注目が集まるだろう。

国内清涼飲料水市場でのマーケティング戦略

 2021年1~6月期、サントリー食品の国内の売上収益は前年同期比0.2%減の2,980億円だった。その一方で国内事業の利益は増加した。その背景には、コストの削減に加えて、同社のブランド戦略がある。

 サントリー食品は「サントリー天然水」、コーヒー飲料などの「BOSS」、緑茶の「伊右衛門」、「GREEN DA・KA・RA」など有力なブランドを持つ。現在、ブランド販売数量全体の65%を天然水、BOSS、伊右衛門が占める。注目したいのが、国内での販売数量全体が回復するなかで、天然水と伊右衛門の販売数量の伸びが顕著なことだ。

 それを支えるのが、高付加価値を目指すブランド戦略だ。例えばサントリー食品は「南アルプスの天然水&ヨーグリーナ」のように、天然水に新しい価値を付加して競合商品との差別化を徹底し、顧客の支持を得た。同じことは、「特茶」や「京都の高級なお茶」というイメージを持つ伊右衛門にも当てはまる。

 また、わが国では人々の健康への意識が高まっている。特に、コロナ禍の発生によって健康に気をつかう人はこれまで以上に増えただろう。カロリー摂取を控える人の増加によって、代替肉への需要が高まっていることは顕著な変化だ。健康意識の高まりは、天然水や緑茶飲料への需要を高め、新しい体験を提供してきた天然水と伊右衛門が特に強く支持されたと考察できる。

 以上をマーケティング理論の5Aから分析すると、消費者(顧客)はテレビコマーシャルなどでサントリー食品の清涼飲料水の存在を知り(認知=Aware)、天然水や伊右衛門など特定のブランドに関心をもつ(訴求=Appeal)。その上で重要なのが、今日の消費者はSNSによって多種多様な情報に触れることだ。消費者は自分が気に入ったブランドを周囲がどう評価しているかをSNSなどで調べ、天然水や伊右衛門の良さを確認する(調査=Ask)。良いと確信が得られれば消費者はそのブランドを買い(行動=Act)、再購入し周囲に「これは良い」とSNSで発信する(推奨=Advocate)。サントリー食品はブランド戦略の強化によって健康を大切にしたい顧客の共感を獲得したと評価できる。

業績回復を支える海外の買収と提携戦略

 1~6月期、国内事業の売上収益が微減であったのに対して、海外事業は売上、利益ともに増加した。その背景には、同社が海外事業の買収や有力企業との提携によってプロダクト・ポートフォリオを強化し、競争力のあるブランドを整備してきたことがある。

 1980年代から同社の親会社であるサントリーは海外での清涼飲料水事業の買収を進めてきた。米ペプコム(ペプシ系のボトラー企業)の買収をはじめ、2000年代に入るとエナジードリンクなどを手掛けるニュージーランドのフルコア、2009年には約3000億円でフランスのオランジーナ・シュウェップス・グループを買収した。2011年にはインドネシアでも買収を行っている。買収や提携によってサントリー食品はローカル市場で人気のあるブランドを補完し、それに加えて自社開発した商品を投入することで国際競争力を高めている。

 地域別に収益動向を確認すると、アジアパシフィック事業および米州事業は安定的に成長を実現している。感染の影響によって欧州の収益環境は不安定だが、買収によって取り込んだブランドはしっかりと競争力を発揮している。その結果、各地域における主要ブランドは、数量ベースで見た各地域の清涼飲料水市場の成長率を上回っている。

 見方を変えれば、企業に求められることは、各地域の消費者の好みをしっかりと認識し、価値観にあった商品開発やブランド戦略を強化することだ。国内市場であれば消費者の好みは把握しやすい。しかし、海外では言語や文化の違いなどもあり自前での対応にはコストがかかる。競合相手に先駆けてブランド競争力を持つ企業を買収したり、提携したりする意義は大きい。その考えをサントリーおよびサントリー食品は着実に進めてきた。

 例えば、サントリー食品のタイ事業ではペプシコとの提携の下で販売されている「ペプシ」ブランドが人気だ。その一方で、ベトナムではサントリー食品が開発したウーロン茶の「TEA+(ティープラス)」ブランドが人気を得ている。ベトナムではペプシコのエナジードリンク「スティング」も人気を得ている。

世界的に重要性高まる健康と環境

 今後の展開を考えた時に重要なのが、世界的な健康と環境への意識の高まりだ。健康への意識への高まりに対応するために、米ペプシコは、オレンジジュースなどで人気を得てきた「トロピカーナ」など北米ジュース事業を 約33億ドル(約3600億円)で投資ファンドに売却する。ペプシコは米国でのトロピカーナの販売権を維持しつつ、得られた資金をカロリーゼロの飲料開発や買収に充てるだろう。経済成長によってアジアなどの新興国市場でも健康によい清涼飲料水を買い求める消費者は増えるだろう。

 もう一つが気候変動への対応だ。地球温暖化問題は専門家の想定を上回るペースで進んでいる。マイクロプラスチックによる汚染も深刻だ。それらの問題に対応するために、米国の新興企業であるテラサイクルが運営するリターナブル容器などの利用サービスであるLoop(ループ)事業が注目を集めている。気候変動や環境問題への対応強化は企業イメージの向上に不可欠だ。

 以上をもとにサントリー食品の事業展開を考えると、まず人々の健康への意識の高まりを収益につなげるために、研究開発と事業ポートフォリオの入れ替えの重要性が増す。海外でのブランド戦略の強化のために、買収と提携戦略も強化されるだろう。ペプシコがベトナム事業などでサントリー食品と提携した背景には、緑茶飲料など同社の強みを取り込む狙いがある。世界的な健康への意識の高まりはサントリー食品にとってビジネスチャンスの拡大といえる。

 環境面に関して、国内外で同社はリサイクルペットボトルなどのサステナブルボトルを導入し、再生可能エネルギーを用いた生産体制の強化にも取り組んでいる。それに加えて、中長期的には、カーボンニュートラルを目指した物流網の確立、リターナブルな容器を用いた清涼飲料水の販売やサブスクリプション事業など、多様な展開が想定される。いずれも、「サントリー食品は健康と環境を重視している」という企業イメージの強化につながるだろう。健康によい高付加価値型の商品開発を進めて収益を獲得する。その上で、マーケティング戦略や、気候変動および環境問題への取り組みを強化するためにサントリー食品がどのように経営資源を再配分するかに注目が集まるだろう。

(文=真壁昭夫/法政大学大学院教授)

●真壁昭夫/法政大学大学院教授

一橋大学商学部卒業、第一勧業銀行(現みずほ銀行)入行。ロンドン大学大学院(修士)。ロンドン証券現地法人勤務、市場営業部、みずほ総合研究所等を経て、信州大学経法学部を歴任、現職に至る。商工会議所政策委員会学識委員、FP協会評議員。

著書・論文

『仮想通貨で銀行が消える日』(祥伝社、2017年4月)

『逆オイルショック』(祥伝社、2016年4月)

『VW不正と中国・ドイツ 経済同盟』、『金融マーケットの法則』(朝日新書、2015年8月)

『AIIBの正体』(祥伝社、2015年7月)

『行動経済学入門』(ダイヤモンド社、2010年4月)他。

佐藤健やTakaとつるんで何を…“松本潤”報道にジャニーズが神経を尖らせる裏事情

 ここにきて“松潤”の周辺が騒がしい――。

 昨年12月末をもって活動休止に入った人気ジャニーズグループ・嵐。相葉雅紀と櫻井翔は東京五輪期間中、NHKのスペシャルナビゲーターとして連日テレビ出演をこなし、二宮和也も来年には主演映画『TANG』が公開、そして芸能活動休止中の大野智は先月、千葉県の「マザー牧場」で女性とデートする様子がスクープされたりと、ファンにとっては話題に事欠かない日々が続いている。

 そんななか、2023年に放送されるNHK大河ドラマ『どうする家康』での主演が決定している松本潤は、彼らとは少し対照的といえるかもしれない。今年冬には映画『99.9-刑事専門弁護士-THE MOVIE』の公開が控えているが、嵐の活動休止後は公の場に姿を見せることは少なく、複数の週刊誌で近況が報じられているのみだ。

「8月の『女性セブン』(小学館)が、俳優の佐藤健がライブ配信のなかで松潤との交流を口にした件を報じました。近況が知られていない松潤の現在について佐藤が語ったことが、ニュースになったわけです。ちなみに2人を結びつけたのは、佐藤と同じ事務所だったロックバンド『ONE OK ROCK』ボーカルのTakaさんだとか。また、その後に発売された『女性自身』(光文社)が、松潤が『99.9』撮影後の8月上旬にニューヨークに渡ったことを報じており、現地では美術館で現代美術の鑑賞をしたりしていると伝えています」(スポーツ紙記者)

 来年1月期に放送される主演ドラマも決定しているといわれており、今後の活動は俳優業に絞っているようにみえる松潤。

「相葉と櫻井、二宮は毎週レギュラー番組に出演するなど、世間の人が目にする機会も多い。一方、ジャニーズ事務所としては松潤に俳優としてさらに羽ばたいてもらいたいようで、今後はあまりバラエティなどには露出はしない方針だと聞きます。同じ事務所の木村拓哉や岡田准一に続くスター俳優をめざしているため、まずは大河までは休ませるのではとみられています」(芸能記者)

佐藤健とTakaの共通点

 そんな空気を芸能マスコミも感じているがゆえ、松潤をめぐる報道が過熱している状況だが、ひとつだけジャニーズが危惧していることがあるという。テレビ局プロデューサーはいう。

「佐藤健とTakaに共通しているのは、大手芸能事務所からの独立組だという点。佐藤はアミューズを今年3月いっぱいで退所し、新会社『Co-LaVo』の所属となり、Takaも海外での活動を見越して自身の会社『10969(ワンオーナインシックスナイン)』を設立。それぞれ今流行りの“独立組”芸能人となりました。

 一方、松潤といえばジャニーズの王道タレント。創業者であるジャニー喜多川さん亡きあと、現社長である藤島ジュリー景子社長がイチオシする看板タレントです。そんな松潤が大手事務所から独立した俳優やアーティストと一緒につるんでいると報道されることは、イメージ的によくないと考えているようです。実際に彼らにそそのかされてジャニーズから独立、なんてこともないわけではありませんからね。それだけに、一連の報道にも相当神経を使っているようです」

 大河の撮影が始まると、24年までは長期の休暇はないといわれている松潤だけに、今後は慎重に行動せざるを得ないようだ。

(文=編集部)

甘デジ「ST突入率100%」の伝統シリーズが復活! 出玉性能が異なる次機種も要必見!【新台分析―パチンコ編―】

 パチンコ分野の絶対王者『海物語』シリーズ。SANYOの看板シリーズであり、業界を代表する超ビッグタイトルでもあるが、その最新作『PAスーパー海物語 IN 沖縄5 with アイマリン』が9月6日に導入される。

『PAスーパー海物語 IN 沖縄5 with アイマリン』

■大当り確率:約1/99→約1/9.9
■賞球数:3&2&11&4&3
■ラウンド数:5Ror10R
■カウント数:10C
■ST突入率:100%
■ST回数:5回
■電サポ回数:すべての大当り終了後、25回 or 50回or 100回
■払出玉数:550発or 1100発
○○○

 沖海遊パチ『アイマリン』シリーズ最新作となる本機。スぺックは伝統の100%STタイプで、ST中は大当り確率が約1/9.9までアップし、STスルー後は20回or45回or95回の時短が発動する。

 大当り出玉は5R約550個、10R約1,100個の2種類で、10R振り分けはヘソ・電チュー共通で10%。奇数or偶数図柄揃いは5or10Rのいずれかで、一方のアイマリン図柄は問答無用で10R大当りが確定だ。

 本機最大の注目ポイントは、新規追加されたST中限定の「アイマリンモード」で、大当り終了後にボタンを押せば選択可能。同モード中は「振り返りステップアップ予告」「テンパイあおり予告」「リーチ後カットイン予告」などバリエーション豊かな演出が発生し、さらにスーパーリーチ中はアイマリンが歌うミュージックビデオを堪能できるそう。海ファンなら一度は選びたくなる注目のモードといえるだろう。

 なお、海シリーズといえば、10月に『Pスーパー海物語 IN 沖縄5 桜ver.』のミドルスぺック、11月には同名ライトミドルスぺックが登場予定。いずれもST突入率100%の安心スぺックとなっていが、ミドルは高ループに特化し、一方のライトミドルは出玉感を重視した仕上りだ。

 安定と連チャンを求めるならミドル、少ない資金で一撃を狙うならライトミドル。打ち手のニーズに応えた本機の動向にも注目したい。

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JRA【紫苑S(G3)展望】桜花賞3着馬VSオークス3着馬「キズナ産駒」がガチンコ対決!「関東の最終兵器」2戦2勝フィエールマン全妹の評価は?

 11日(土)、中山競馬場では秋競馬最初の重賞である紫苑S(G3)が開催される。3着馬までに与えられる秋華賞(G1)の優先出走権を懸けた熱い戦いが予想される。

 今年1月のフェアリーS(G3)を制したファインルージュ(牝3歳、美浦・岩戸孝樹厩舎)。ぶっつけで臨んだ桜花賞(G1)は8番人気ながら、勝ったソダシから「クビ+1/2馬身」差の3着に入った。

 テン乗りの福永祐一騎手が内をうまく立ち回っての好走に期待は高まり、オークス(G1)では一転、4番人気に支持された。距離不安も取り沙汰されるなか、スタートでやや立ち遅れると、道中は中団からの競馬。4角では位置取りを後方まで下げ直線を迎えたが、伸びきれず11着に敗れた。

 レース後、福永騎手は「陣営が長距離に向けて馬を作ってくれました。レースでも脚を溜めながら進んで行けました。しかし、直線でゴーサインを出したら、思いの外脚が残っていなくて、伸びませんでした」とコメント。やはり2400mは少し長かった印象だ。

 今回は2ハロン短縮と条件も好転、かつ他馬と同じ斤量54kgなら負けるわけにはいかない。本馬はキズナの2年目産駒。1年前にはマルターズディオサがこのレースを制しており、キズナ産駒として2連覇が懸かる。

 もう1頭の実績馬も同じくキズナ産駒のハギノピリナ(牝3歳、栗東・高野友和厩舎)だ。桜花賞には間に合わず、16番人気で出走したオークスで3着に追い込み、三連単53万円という高配当の使者となった。

 2月末のデビュー戦で11着に大敗し、初勝利はデビュー3戦目。なんと桜花賞の翌週だった。そこから中1週で自己条件の1勝クラスを勝つと、さらに中2週でオークスに挑戦。ノーマークの存在だったが、後方2番手から直線大外を鋭く伸びた。2着アカイトリノムスメとはハナ差で、秋の飛躍が期待される。

 今回も全5戦で手綱を取ってきた藤懸貴志騎手が手綱を取る。オークス後にはマーメイドS(G3)をシャムロックヒルで制し、自身重賞初制覇を飾った勢いのあるジョッキーだけに侮れない。

 夏を休養に充てたハギノピリナだが、オークス3着で賞金加算はできていない。そのため、秋華賞出走には3着確保が絶対。春からの成長を見せられるだろうか。

 春のG1で好走した2頭にとって最も怖い存在なのがエクランドール(牝3歳、美浦・手塚貴久厩舎)だろう。

 全兄は長距離G1を3勝したフィエールマンという期待の良血。その兄と同じくデビュー2連勝で重賞に初挑戦する。

 兄は3戦目のラジオNIKKEI賞(G3)で2着に敗れたが、評価を落とした4戦目の菊花賞(G1)を直行で勝利。その後は長距離路線で無類の強さを誇った。妹は3連勝でG1に向かえるか。

 兄も管理した手塚調教師のエクランドールへの評価は高い。デビュー2連勝を決めた前走(3歳1勝クラス)後には、「決して満足できる状態ではなかったのに、このレースができるなら、もっと良くなる。秋にはパワーアップし、大きな舞台を狙うだけの力がある」と自信のコメント。兄を上回る3戦目での重賞制覇を狙う。

 プレミアエンブレム(牝3歳、美浦・田村康仁厩舎)は、母がマイルG1・2勝の名牝メジャーエンブレム。2歳時から活躍した母に対し、同馬は4戦目で初勝利を挙げたやや遅咲きタイプだ。この夏は函館で2戦し、その2戦目で1勝クラスを突破。重賞初挑戦で秋華賞の権利取りはなるか。

 この他には、フラワーC(G3)勝ち馬のホウオウイクセル(牝3歳、美浦・高柳瑞樹厩舎)、前走の2勝クラスで古馬相手にメンバー最速の上がり33秒1で突き抜けたエイシンチラー(牝3歳、美浦・田中剛厩舎)、ワグネリアンの全妹で、2連勝中のミスフィガロ(牝3歳、栗東・友道康夫厩舎)などが出走を予定している。

 秋華賞への3枚の切符を手にするのは果たしてどの馬か。発走は11日15時45分を予定している。

JRA【京成杯AH(G3)展望】母仔BC制覇へ、グレナディアガーズに「取りこぼし」は許されない!? バスラットレオンは「落馬」以来のマイル戦でリベンジへ

 12日、中山競馬場では京成杯AH(G3)が行われる。秋の開幕週に開催されるだけに、逃げ、先行馬が残りやすい。過去2年を見ても、馬券圏内の6頭はすべて4角3番手以内だった。今年も先行脚質の馬に注目すべきだろう。

 キャリア6戦のうち、デビュー戦を除く5戦で先行策を取っているグレナディアガーズ(牡3歳、栗東・中内田充正厩舎)。NHKマイルC(G1)以来となる実戦で、G1馬の実力を見せつけたい。

 勝ち上がりは3戦目とやや時間を要したが、未勝利戦、そして朝日杯FS(G1)を連勝。一気にスターダムにのし上がった。しかし、3歳初戦のファルコンS(G3)を取りこぼし2着に敗れると、NHKマイルCでも1番人気を裏切り3着。不完全燃焼のまま3歳春シーズンを終えた。

 古馬との初対戦でその真価が問われる。次走は11月に米国で行われるブリーダーズカップ(以下BC)マイルを予定。海外遠征に向けて、G3なら春のような取りこぼしは許されない。

 BC挑戦は母の存在も大きいだろう。カナダで生産された母ウェイヴェルアベニューは、米国で現役生活を送り、20戦7勝の成績を残した。15年には、ダート7FのBCフィリー&メアスプリントを勝利しており、グレナディアガーズには母仔BC制覇が懸かる。

 “壮行レース”に向けて仕上がりも順調のようだ。2日に行われた1週前追い切りは、栗東CWで6ハロン80秒8-12秒1をマークし、僚馬に先着した。復活勝利を挙げ、海外挑戦に弾みをつけたい。

 もう1頭の3歳馬バスラットレオン(牡3歳、栗東・矢作芳人厩舎)も古馬とは初対戦。春の悔しさを胸にマイル重賞2勝目を狙う。

 重賞初勝利は今回と同じ舞台のニュージーランドT(G2)だった。好スタートから先手を奪うと、平均ペースでレースを引っ張り、直線では後続を突き放して最後は2着に5馬身差をつける圧勝。この一戦が評価され、NHKマイルCでは3番人気の支持を受けた。

 グレナディアガーズ、シュネルマイスターとともに3強の一角を担ったNHKマイルCは、スタート直後にまさかのハプニングが待っていた。ゲートが開き、ハナを切るとみられていたバスラットレオン。直後に鞍上の藤岡佑介騎手が落馬し、僅か数秒で競走中止の憂き目に遭った。

 幸い、人馬ともに大きなケガなどはなく、中2週で日本ダービー(G1)に挑戦。鬱憤を晴らすべく果敢に逃げたが、勝ったシャフリヤールと2秒9差の15着に敗れた。結果を残しているマイル戦で、再スタートを切る。

 栗東に帰厩したのは8月下旬。乗り込み本数はまだ少ないが、1週前には栗東坂路で52秒1-12秒0と上々のタイムをマークしている。3度目の対戦となるグレナディアガーズに初の先着を果たせるか。

 18年マイルCS(G1)覇者のステルヴィオ(牡6歳、美浦・岩戸孝樹厩舎)が、7か月ぶりに実戦に復帰する。

 勝利からは遠ざかっているが、昨年春以降は1400mのG2戦に照準を合わせ、京王杯SC(G2)とスワンS(G2)で2着に好走。年末の阪神C(G2)は12着、ダート初挑戦の根岸S(G3)で10着に敗れ、その後は3月に声帯除去手術を受けて休養に入っていた。

 マイル戦は、19年安田記念(G1)以来。重賞初制覇(18年スプリングS・G2)を飾った中山競馬場で復活Vを果たせるか。

 カテドラル(牡5歳、栗東・池添学厩舎)は、夏場も使われた強みを生かしたい。

 安田記念は12着に敗れたが、7月の中京記念(G3)で2着に好走。今年はマイルG3を2戦こなしているが、すべて2着と安定している。

 この他には、東京新聞杯(G3)を制したカラテ(牡5歳、美浦・高橋祥泰厩舎)、通算「4-3-2-0」で3連勝中の上がり馬、カレンシュトラウス(牡4歳、栗東・平田修厩舎)もマイル路線での活躍を狙う。

 昨年の2着馬で、中山マイルを得意とするスマイルカナ(牝4歳、美浦・高橋祥泰厩舎)と19年ターコイズS(G3)など中山で重賞通算3勝を誇るコントラチェック(牝5歳、美浦・藤沢和雄厩舎)の牝馬2頭も上位を窺う。

 京成杯AHを制してマイル戦線に名乗りを上げるのはどの馬になるのだろうか。発走は12日15時45分を予定している。