JRAソダシ打倒に「ダービー馬の妹」が虎視眈々。秋華賞(G1)有力候補の鞍上候補が一転二転、抽選次第で「サプライズコンビ」の可能性も?

 17日、阪神競馬場の芝2000mを舞台に開催される、牝馬ラスト一冠の秋華賞(G1)。

 札幌記念(G2)を快勝した女王ソダシの一強ムードが漂う中、虎視眈々と一発を狙うのが、紫苑S(G3)3着からここに挑むミスフィガロ(牝3歳、栗東・友道康夫厩舎)だ。

 同馬は2018年のダービー馬ワグネリアンの全妹。昨年10月に福永祐一騎手を背に、デビューするも1番人気で3着。今年5月に初勝利を挙げるまで約7ヶ月を要したが、続く1勝クラスで見事に連勝を決めると、前走の紫苑Sでも3着に入り、秋華賞の優先出走権を確保した。

 約400キロと春先は小柄だった馬体も、前走時で416キロ。徐々にではあるものの、ここにきて確実に成長しているようだ。管理する友道師は「骨格が大きくなって幅も出たし、ボリュームもあり、そんなに小さい感じはしない」と、『スポニチ』の取材に対してコメントしている。

 かつての管理馬ヴィブロスは、16年の秋華賞を414キロの馬体重で優勝。翌年にはドバイターフ(G1)も制した厩舎の偉大な先輩に、ミスフィガロも続くことができるか注目したいところである。

 そんなミスフィガロだが、秋華賞でコンビを組む騎手に関して、やや複雑な状況だ。

 前走の紫苑Sで手綱を執った津村明秀騎手は、秋華賞ではアナザーリリックに騎乗を予定している。ミスフィガロの想定騎手は『サンスポ』によると藤岡康太騎手、『netkeiba.com』では未定→川田将雅騎手になっているなど、誰か騎乗するのかまだはっきりとしていない。

「秋華賞は現在、収得賞金1500万円の馬が4分の3の抽選待ちの状況となっており、その中の1頭サルファーコスモスが川田騎手で想定されています。

ミスフィガロは一応、藤岡康太騎手を想定しつつ、仮にサルファーコスモスが抽選に漏れた場合は、川田騎手とのコンビで出走を予定しているかもしれませんね」(競馬誌ライター)

 藤岡康騎手と友道厩舎のコンビは、先月の神戸新聞杯(G2)をレッドジェネシスで僅差の2着。そして先週の京都大賞典(G2)ではマカヒキで復活の勝利を挙げるなど、ここにきて絶好調である。

 しかし、これまでミスフィガロでコンビを結成したことはなく、一方の川田騎手は2戦2勝と相性抜群。今回はG1レースでもあるだけに、陣営が騎乗経験のある騎手の方がベターと考えている可能性もある。

「ちなみに、抽選待ちの馬の中には、鞍上に武豊騎手を想定しているステラリアもいます。武豊騎手もミスフィガロに騎乗した経験があり、勝利こそないものの鋭い末脚で2着に入っています。

同馬の想定騎手はこれまで一転二転しているため、仮に騎乗経験を重視した場合、ステラリアが抽選に漏れて武豊騎手が空くことがあれば、ミスフィガロ×武豊のサプライズコンビの可能性も、僅かながらあるかもしれません」(同)

 フランスで行われた凱旋門賞(G1)から帰国後、隔離期間の短縮によって今週から騎乗が可能となった武豊騎手。果たしてサプライズは起こるのか、出馬表の確定を楽しみに待ちたい。

(文=冨樫某)

<著者プロフィール>
キョウエイマーチが勝った桜花賞から競馬を見始める。まわりが学生生活をエンジョイする中、中央競馬ワイド中継と共に青春を過ごす。尊敬する競馬評論家はもちろん柏木集保氏。以前はネット中毒だったが、一回りして今はガラケーを愛用中。馬券は中穴の単勝がメイン、たまにWIN5にも手を出す。

JRA「神騎乗連発」C.ルメールに乗り替わるファインルージュ、秋華賞(G1)打倒ソダシ最有力はやはりこの馬?

 東京・新潟・阪神の各場が秋の開幕初週を迎えた。得意の東京競馬場で早速の好騎乗を連発したのが、全国リーディング1位を独走するC.ルメール騎手である。去年11月以来となる2日連続の重賞勝利も達成し、これから本格化していく秋のG1開催を前に改めてその実力を見せつけた。

 まず、初日となった9日の土曜東京では、サウジアラビアRC(G3)でコマンドライン(牡2、美浦・国枝栄厩舎)に騎乗。同馬は、新馬戦前よりルメール騎手自身が「ダービーも(騎乗の)予約をしておきます」と語ったほどの期待株だ。

 レース序盤は中団に構えていたが、道中でペースがあまりにも遅いとみるや一気にスピードアップ。2番手の好位を確保するクレバーな判断も光った。

 直線で逃げ馬を交わし、軒並み33秒台の上がりで迫ってきた後続をしのぎ切ることができたのも、早めにアドバンテージを作ったことが功を奏した結果といえよう。前の馬が残りやすい開幕週の馬場、前半3ハロンが37秒7というスローペースを読み切ったルメール騎手の「巧さ」が際立つ好騎乗だった。

 これとは対照的な戦略を取って結果を出したのが日曜の毎日王冠(G2)だ。こちらは前述したサウジアラビアRCとは異なり、前半1000mが58秒5と流れた。スタートで出遅れたダノンキングリーを、リカバリーしながら早めに好位を取りに行った川田将雅騎手に対し、ルメール騎手とシュネルマイスターは後方から動かない。

 当然ながら最大のライバルが動いたことには、ルメール騎手も気付いていたはず。

 しかし、レース後に「進んで行かなかったので彼をリスペクトしました」と振り返っていたように、パートナーであるシュネルマイスターのリズムを優先。あえて動かないという判断をしたことが、ゴール前での驚異的な末脚へと結びついたのだろう。

 結果、直線に入った時点でまだ後方にいたシュネルマイスターだったが、ラスト300m猛烈な追い上げを見せ、ゴール板直前でダノンキングリーを逆転。最後の直線に入っても12番手と、とても届かないような位置にいたシュネルマイスターを見て、諦めかけていた馬券購入者をも驚かせた。

 ルメール騎手自身も同週に重賞2勝はかなり嬉しかったらしく、インスタグラムではファンの重賞連勝を祝う投稿をストーリー(視聴は24時間限定のため現在は非公開)にアップするなど珍しい場面も見られた。

 そんなルメール騎手は、今週の秋華賞(G1)でファインルージュ(牝3、美浦・岩戸孝樹厩舎)とのコンビが決まっている。桜花賞、オークスの春二冠を含めた近3走は福永祐一騎手が騎乗していたため、コンビ結成は今年1月のフェアリーS(G3)を制して以来だ。

 元々はダービーから秋華賞直行を発表していたサトノレイナスに騎乗予定であったが、当馬に骨折が判明し残念ながら出走取りやめとなった。アカイトリノムスメやスルーセブンシーズ、クールキャットなど、過去にルメール騎手の騎乗経験がある馬の陣営は、「願わくば牝馬3冠最終戦の晴れ舞台で再騎乗が叶わないか」とラブコールを送っていたところも多いのではないかと推察される。

 さて、人気者ルメール騎手を射止めたファインルージュはどんな馬か。出遅れはデビュー以来ほとんどなし、道中かかることも少なく若い牝馬らしからぬ落ち着きが持ち味だ。

 以前の厩舎コメントに「パワーが生かせるような馬場なら」ともあり、高速馬場での切れ味勝負よりはロングスパートなど、持久力勝負に持ち込みたいタイプである。稍重までしか経験はないが、血統や走法的に重馬場になってもより面白いだろう。

 短距離を得意とする厩舎ということもありデビューは芝の1200mではあったものの、徐々に距離を延ばして1400m、1600mにも対応。さすがに桜花賞から一気に800mの延長だったオークスでは、初めて11着と大きく崩れたが、前走の紫苑S(G3)では難なく2000mを克服してみせた。

 秋華賞は取消さえなければフルゲート出走が想定され、位置取り含めて熾烈な争いとなることは間違いない。難しいレースであればあるほど、馬券を託したくなる人馬はどのコンビか。秋の大一番で再びよりを戻したルメール騎手とファインルージュに期待大だ。

(文=鹿取文)

<著者プロフィール>

平日は会社員、土日はグリーンチャンネル三昧の日々を送る。幼少期にグラスワンダーが勝った宝塚記念を生観戦、絶叫する親族にドン引きするも二十年経ち気づけば自分も同じ道へ。逃げ馬の粘りこみが好き。

JRA「神騎乗連発」C.ルメールに乗り替わるファインルージュ、秋華賞(G1)打倒ソダシ最有力はやはりこの馬?

 東京・新潟・阪神の各場が秋の開幕初週を迎えた。得意の東京競馬場で早速の好騎乗を連発したのが、全国リーディング1位を独走するC.ルメール騎手である。去年11月以来となる2日連続の重賞勝利も達成し、これから本格化していく秋のG1開催を前に改めてその実力を見せつけた。

 まず、初日となった9日の土曜東京では、サウジアラビアRC(G3)でコマンドライン(牡2、美浦・国枝栄厩舎)に騎乗。同馬は、新馬戦前よりルメール騎手自身が「ダービーも(騎乗の)予約をしておきます」と語ったほどの期待株だ。

 レース序盤は中団に構えていたが、道中でペースがあまりにも遅いとみるや一気にスピードアップ。2番手の好位を確保するクレバーな判断も光った。

 直線で逃げ馬を交わし、軒並み33秒台の上がりで迫ってきた後続をしのぎ切ることができたのも、早めにアドバンテージを作ったことが功を奏した結果といえよう。前の馬が残りやすい開幕週の馬場、前半3ハロンが37秒7というスローペースを読み切ったルメール騎手の「巧さ」が際立つ好騎乗だった。

 これとは対照的な戦略を取って結果を出したのが日曜の毎日王冠(G2)だ。こちらは前述したサウジアラビアRCとは異なり、前半1000mが58秒5と流れた。スタートで出遅れたダノンキングリーを、リカバリーしながら早めに好位を取りに行った川田将雅騎手に対し、ルメール騎手とシュネルマイスターは後方から動かない。

 当然ながら最大のライバルが動いたことには、ルメール騎手も気付いていたはず。

 しかし、レース後に「進んで行かなかったので彼をリスペクトしました」と振り返っていたように、パートナーであるシュネルマイスターのリズムを優先。あえて動かないという判断をしたことが、ゴール前での驚異的な末脚へと結びついたのだろう。

 結果、直線に入った時点でまだ後方にいたシュネルマイスターだったが、ラスト300m猛烈な追い上げを見せ、ゴール板直前でダノンキングリーを逆転。最後の直線に入っても12番手と、とても届かないような位置にいたシュネルマイスターを見て、諦めかけていた馬券購入者をも驚かせた。

 ルメール騎手自身も同週に重賞2勝はかなり嬉しかったらしく、インスタグラムではファンの重賞連勝を祝う投稿をストーリー(視聴は24時間限定のため現在は非公開)にアップするなど珍しい場面も見られた。

 そんなルメール騎手は、今週の秋華賞(G1)でファインルージュ(牝3、美浦・岩戸孝樹厩舎)とのコンビが決まっている。桜花賞、オークスの春二冠を含めた近3走は福永祐一騎手が騎乗していたため、コンビ結成は今年1月のフェアリーS(G3)を制して以来だ。

 元々はダービーから秋華賞直行を発表していたサトノレイナスに騎乗予定であったが、当馬に骨折が判明し残念ながら出走取りやめとなった。アカイトリノムスメやスルーセブンシーズ、クールキャットなど、過去にルメール騎手の騎乗経験がある馬の陣営は、「願わくば牝馬3冠最終戦の晴れ舞台で再騎乗が叶わないか」とラブコールを送っていたところも多いのではないかと推察される。

 さて、人気者ルメール騎手を射止めたファインルージュはどんな馬か。出遅れはデビュー以来ほとんどなし、道中かかることも少なく若い牝馬らしからぬ落ち着きが持ち味だ。

 以前の厩舎コメントに「パワーが生かせるような馬場なら」ともあり、高速馬場での切れ味勝負よりはロングスパートなど、持久力勝負に持ち込みたいタイプである。稍重までしか経験はないが、血統や走法的に重馬場になってもより面白いだろう。

 短距離を得意とする厩舎ということもありデビューは芝の1200mではあったものの、徐々に距離を延ばして1400m、1600mにも対応。さすがに桜花賞から一気に800mの延長だったオークスでは、初めて11着と大きく崩れたが、前走の紫苑S(G3)では難なく2000mを克服してみせた。

 秋華賞は取消さえなければフルゲート出走が想定され、位置取り含めて熾烈な争いとなることは間違いない。難しいレースであればあるほど、馬券を託したくなる人馬はどのコンビか。秋の大一番で再びよりを戻したルメール騎手とファインルージュに期待大だ。

(文=鹿取文)

<著者プロフィール>

平日は会社員、土日はグリーンチャンネル三昧の日々を送る。幼少期にグラスワンダーが勝った宝塚記念を生観戦、絶叫する親族にドン引きするも二十年経ち気づけば自分も同じ道へ。逃げ馬の粘りこみが好き。

小室佳代さん遺族年金の不正受給疑惑、刑事告発受理も詐欺罪成立も可能性は低い理由

 秋篠宮家の長女・眞子さま小室圭さんのご結婚に際し、 ジャーナリストの篠原常一郎氏が圭さんの母・佳代さんが遺族年金と傷病手当金を不正受給した詐欺の疑いがあるとして東京地検に刑事告発したが、同告発状が地検から返戻された。篠原氏は12日、自身のYouTubeチャンネルを更新し、報告した。

 違法行為があるのなら問題だが、今回の告発の進め方は法律的に適切だったのだろうか。告発状に関する一連の情報を整理するとともに、専門家の見解を聞いた。

告発状には犯罪構成要件に該当する具体的な事実なし

 篠原氏は動画で告発状が返戻された理由として、地検の文書内容を以下のように読み上げている。

「告発は刑罰法規に該当する犯罪事実を捜査機関に申告して犯人の処罰を求めるものですから、犯罪構成要件に該当する具体的事実を具体的な証拠に基づいて特定してもらう必要があります。しかしながら前記書面では犯罪構成要件に関する具体的事実が記載されておらず、具体的な証拠に基づいた記載もなく、告発事実が十分に特定されているとは言えません」

 そのうえで篠原氏は「不受理ではないんです」「もう一度頑張ってくれということなんで、私は前向きに受け取って、報道資料以外もありますので、これは出していこうと思う」と語った。

明確な事実の提示なく個人を刑事告訴することは妥当なのか

 篠原氏が述べているように、今回、返戻された告発状は、遺族年金の不正受給疑惑と傷病手当金の不正受給疑惑に関する報道などをもとにして書かれたようだ。告発の元となった報道とはどのようなものか。例えば、NEWSポストセブン(小学館)が8日に公開した記事『小室佳代さん「詐欺罪」で刑事告発 2つの不正受給疑惑は最終局面へ』では、以下のように報じられている。項目ごとに部分引用する。

〇遺族年金の不正受給疑惑

「佳代さんはAさんと婚約していました。当時、彼に送ったメールの中で、“夫の遺族年金を受け取っている間は、Aさんと事実婚状態であることは秘密にしてほしい”といった主旨の内容があったことが報じられています。夫との死別後に別の男性と生計を共にするようになれば、遺族年金の受給対象から外れます。しかし佳代さんは、Aさんから援助を受けながら遺族年金も受け取るべく、事実婚であることを隠し通そうと、Aさんに口止めを促すメールを送っていたというのです。さらに、Aさんとは別の時期に、彫金師の男性と同棲しており、それが内縁関係に当たるのではないか、であれば、その期間もまた遺族年金の不正受給に当たるのではないか、と告発されています」(編集部注:記事中、皇室記者の談話として記載)

傷病手当金の不正受給疑惑

「もう一つは、傷病手当金の不正受給疑惑だ。佳代さんは老舗洋菓子店の正社員として働いていた2018年頃、“適応障害”を理由に、勤務を休んでいた時期がある。

(中略)

 ここまでは労働者の権利だが、問題は、傷病手当を受けながら、他の店で働き報酬を得ていた疑惑があることだ。報道によれば、知人が経営する長野・軽井沢のレストランで住み込みで働いていたとされる。軽井沢は夏がシーズンで、夏が終わると自宅に戻っていたようだが、また翌夏には戻ってきて働いていたという。仕事はバックヤードが中心だったが、ホールに出ていたこともあるとの証言も報じられた」

 以上、2点の違法行為の可能性を挙げて、詐欺罪が構成されるというのが告発状の趣旨のようだ。篠原氏自身が一連の疑惑の取材をし、直接関係者に証言を取っていたのならまだしも、第三者があらためて立証するのは極めてハードルが高いように思われる。新聞社元司法担当記者は話す。

遺族年金の不正受給疑惑の違法性を立証するのであれば、最低限、佳代さんが事実婚を隠すために口止めを依頼したメールの原文といった電子記録は必須でしょう。

 傷病手当金の不正受給疑惑も、まず『疑惑の期間中、傷病手当を継続的に受給していたことを示す勤務先の証言か書類』は絶対に必要で、加えて『佳代さんの軽井沢のレストランでの勤務実態と賃金支払いの有無』を示す証拠も必須になるのではないでしょうか。

 いずれにしても特定の個人を刑事告発することは簡単なことではありません。なんの物証もなく『怪しい』『噂がある』『憶測記事がある』というだけで捜査機関を動かし、その捜査のために特定の個人を拘留したり、家宅捜索したり、あまつさえ罰したりできてしまうのなら、スターリン時代の旧ソ連のような密告社会と変わりないでしょう」

 明確な事実や証言の提示がなく、各社報道と伝聞をもとにした告発状を提出することに法律的な正当性はあったのか。また、仮に篠原氏が希望するように、“捜査機関が告発状を受理して実質的な捜査を行う状況“にするには、最低限どのような事実関係が立証されていなければならないのだろうか。山岸純法律事務所代表の山岸純弁護士に解説してもらった。

山岸弁護士の解説

 まず、「告発」について、正確に言うならば、捜査機関が「告発状を受理しない」ということはできません。

 東京地検において、提出された告訴状の問題点(事実が特定されていないなどなど)を丁寧に指摘し、結果、篠原氏が自発的に「告発状の提出を取りやめる」よう仕向けたというのが正しい理解となります。

 篠原氏としては、ここでごり押しして告発状を受理させることもまったく不可能ではなかったのですが、「ろくな証拠もなく、確証もなく告発した」となると、(故意による場合ですが)虚偽告訴罪(刑法172条)となるリスクもあるため(おそらくこの点も指摘されたのでしょう)、結局は、”告発状を持ち帰った”ということになったわけです。

 私、依頼受けて刑事告訴をしたりしますが、いきなり「捜査機関に告訴状(告発状)を持ち込み、受理を要求する」なんてことは絶対にしません。

 まずは、「こういう犯罪についての告訴を検討している」とアポをとり、「告訴状(案)」と「現時点で有している証拠」を持参し、「告訴の相談」をすることから始まります。

 ここで担当者と一定のリレーションをとりつつ、担当者が「検察官連絡(起訴をする検察官に「今、こういう告訴の相談がきているのですが、どういう事実、どういう証拠が必要でしょうか?」ということを質問し、告訴状受理までの段取りをとることです)」を繰り返す中で「必要な事実や証拠」を追完するなどし、その後、「告訴状」の体裁や文言を”検察官仕様”に整え、最終的に受理されるというのが、告訴状受理の”お作法”です。

 いきなり、「犯罪がある、この告訴状(告発状)を受理してくれ」などと力むのは、素人がやりそうなことです。

 さて、今回の件ですが、「詐欺罪」の成立には、当たり前ですが「人をだます」という「故意」が必要です。

 しかし、人の頭の中身を覗くことはできませんので、「人をだます」という動作があったのかどうかが必要となります。

 具体的には、遺族年金や傷病手当の支給機関(行政機関)からの現況報告の質問などに対し、「内縁の夫はいません」、「働いていません」といった回答を積極的に提出していたことが必要です。

 まぁ、そういったものがない限り、そもそも詐欺罪が成立しないかもしれませんし、詐欺罪での告発受理もムリでしょう。

(文=編集部、協力=山岸純弁護士/山岸純法律事務所代表)

山岸純/山岸純法律事務所・弁護士

 時事ネタや芸能ニュースを、法律という観点からわかりやすく解説することを目指し、日々研鑽を重ね、各種メディアで活躍している。芸能などのニュースに関して、テレビやラジオなど各種メディアに多数出演。また、企業向け労務問題、民泊ビジネス、PTA関連問題など、注目度の高いセミナーにて講師を務める。労務関連の書籍では、寄せられる質問に対する回答・解説を定期的に行っている。現在、神谷町にオフィスを構え、企業法務、交通事故問題、離婚、相続、刑事弁護など幅広い分野を扱い、特に訴訟等の紛争業務にて培った経験をさまざまな方面で活かしている。

 

小室佳代さん遺族年金の不正受給疑惑、刑事告発受理も詐欺罪成立も可能性は低い理由

 秋篠宮家の長女・眞子さま小室圭さんのご結婚に際し、 ジャーナリストの篠原常一郎氏が圭さんの母・佳代さんが遺族年金と傷病手当金を不正受給した詐欺の疑いがあるとして東京地検に刑事告発したが、同告発状が地検から返戻された。篠原氏は12日、自身のYouTubeチャンネルを更新し、報告した。

 違法行為があるのなら問題だが、今回の告発の進め方は法律的に適切だったのだろうか。告発状に関する一連の情報を整理するとともに、専門家の見解を聞いた。

告発状には犯罪構成要件に該当する具体的な事実なし

 篠原氏は動画で告発状が返戻された理由として、地検の文書内容を以下のように読み上げている。

「告発は刑罰法規に該当する犯罪事実を捜査機関に申告して犯人の処罰を求めるものですから、犯罪構成要件に該当する具体的事実を具体的な証拠に基づいて特定してもらう必要があります。しかしながら前記書面では犯罪構成要件に関する具体的事実が記載されておらず、具体的な証拠に基づいた記載もなく、告発事実が十分に特定されているとは言えません」

 そのうえで篠原氏は「不受理ではないんです」「もう一度頑張ってくれということなんで、私は前向きに受け取って、報道資料以外もありますので、これは出していこうと思う」と語った。

明確な事実の提示なく個人を刑事告訴することは妥当なのか

 篠原氏が述べているように、今回、返戻された告発状は、遺族年金の不正受給疑惑と傷病手当金の不正受給疑惑に関する報道などをもとにして書かれたようだ。告発の元となった報道とはどのようなものか。例えば、NEWSポストセブン(小学館)が8日に公開した記事『小室佳代さん「詐欺罪」で刑事告発 2つの不正受給疑惑は最終局面へ』では、以下のように報じられている。項目ごとに部分引用する。

〇遺族年金の不正受給疑惑

「佳代さんはAさんと婚約していました。当時、彼に送ったメールの中で、“夫の遺族年金を受け取っている間は、Aさんと事実婚状態であることは秘密にしてほしい”といった主旨の内容があったことが報じられています。夫との死別後に別の男性と生計を共にするようになれば、遺族年金の受給対象から外れます。しかし佳代さんは、Aさんから援助を受けながら遺族年金も受け取るべく、事実婚であることを隠し通そうと、Aさんに口止めを促すメールを送っていたというのです。さらに、Aさんとは別の時期に、彫金師の男性と同棲しており、それが内縁関係に当たるのではないか、であれば、その期間もまた遺族年金の不正受給に当たるのではないか、と告発されています」(編集部注:記事中、皇室記者の談話として記載)

傷病手当金の不正受給疑惑

「もう一つは、傷病手当金の不正受給疑惑だ。佳代さんは老舗洋菓子店の正社員として働いていた2018年頃、“適応障害”を理由に、勤務を休んでいた時期がある。

(中略)

 ここまでは労働者の権利だが、問題は、傷病手当を受けながら、他の店で働き報酬を得ていた疑惑があることだ。報道によれば、知人が経営する長野・軽井沢のレストランで住み込みで働いていたとされる。軽井沢は夏がシーズンで、夏が終わると自宅に戻っていたようだが、また翌夏には戻ってきて働いていたという。仕事はバックヤードが中心だったが、ホールに出ていたこともあるとの証言も報じられた」

 以上、2点の違法行為の可能性を挙げて、詐欺罪が構成されるというのが告発状の趣旨のようだ。篠原氏自身が一連の疑惑の取材をし、直接関係者に証言を取っていたのならまだしも、第三者があらためて立証するのは極めてハードルが高いように思われる。新聞社元司法担当記者は話す。

遺族年金の不正受給疑惑の違法性を立証するのであれば、最低限、佳代さんが事実婚を隠すために口止めを依頼したメールの原文といった電子記録は必須でしょう。

 傷病手当金の不正受給疑惑も、まず『疑惑の期間中、傷病手当を継続的に受給していたことを示す勤務先の証言か書類』は絶対に必要で、加えて『佳代さんの軽井沢のレストランでの勤務実態と賃金支払いの有無』を示す証拠も必須になるのではないでしょうか。

 いずれにしても特定の個人を刑事告発することは簡単なことではありません。なんの物証もなく『怪しい』『噂がある』『憶測記事がある』というだけで捜査機関を動かし、その捜査のために特定の個人を拘留したり、家宅捜索したり、あまつさえ罰したりできてしまうのなら、スターリン時代の旧ソ連のような密告社会と変わりないでしょう」

 明確な事実や証言の提示がなく、各社報道と伝聞をもとにした告発状を提出することに法律的な正当性はあったのか。また、仮に篠原氏が希望するように、“捜査機関が告発状を受理して実質的な捜査を行う状況“にするには、最低限どのような事実関係が立証されていなければならないのだろうか。山岸純法律事務所代表の山岸純弁護士に解説してもらった。

山岸弁護士の解説

 まず、「告発」について、正確に言うならば、捜査機関が「告発状を受理しない」ということはできません。

 東京地検において、提出された告訴状の問題点(事実が特定されていないなどなど)を丁寧に指摘し、結果、篠原氏が自発的に「告発状の提出を取りやめる」よう仕向けたというのが正しい理解となります。

 篠原氏としては、ここでごり押しして告発状を受理させることもまったく不可能ではなかったのですが、「ろくな証拠もなく、確証もなく告発した」となると、(故意による場合ですが)虚偽告訴罪(刑法172条)となるリスクもあるため(おそらくこの点も指摘されたのでしょう)、結局は、”告発状を持ち帰った”ということになったわけです。

 私、依頼受けて刑事告訴をしたりしますが、いきなり「捜査機関に告訴状(告発状)を持ち込み、受理を要求する」なんてことは絶対にしません。

 まずは、「こういう犯罪についての告訴を検討している」とアポをとり、「告訴状(案)」と「現時点で有している証拠」を持参し、「告訴の相談」をすることから始まります。

 ここで担当者と一定のリレーションをとりつつ、担当者が「検察官連絡(起訴をする検察官に「今、こういう告訴の相談がきているのですが、どういう事実、どういう証拠が必要でしょうか?」ということを質問し、告訴状受理までの段取りをとることです)」を繰り返す中で「必要な事実や証拠」を追完するなどし、その後、「告訴状」の体裁や文言を”検察官仕様”に整え、最終的に受理されるというのが、告訴状受理の”お作法”です。

 いきなり、「犯罪がある、この告訴状(告発状)を受理してくれ」などと力むのは、素人がやりそうなことです。

 さて、今回の件ですが、「詐欺罪」の成立には、当たり前ですが「人をだます」という「故意」が必要です。

 しかし、人の頭の中身を覗くことはできませんので、「人をだます」という動作があったのかどうかが必要となります。

 具体的には、遺族年金や傷病手当の支給機関(行政機関)からの現況報告の質問などに対し、「内縁の夫はいません」、「働いていません」といった回答を積極的に提出していたことが必要です。

 まぁ、そういったものがない限り、そもそも詐欺罪が成立しないかもしれませんし、詐欺罪での告発受理もムリでしょう。

(文=編集部、協力=山岸純弁護士/山岸純法律事務所代表)

山岸純/山岸純法律事務所・弁護士

 時事ネタや芸能ニュースを、法律という観点からわかりやすく解説することを目指し、日々研鑽を重ね、各種メディアで活躍している。芸能などのニュースに関して、テレビやラジオなど各種メディアに多数出演。また、企業向け労務問題、民泊ビジネス、PTA関連問題など、注目度の高いセミナーにて講師を務める。労務関連の書籍では、寄せられる質問に対する回答・解説を定期的に行っている。現在、神谷町にオフィスを構え、企業法務、交通事故問題、離婚、相続、刑事弁護など幅広い分野を扱い、特に訴訟等の紛争業務にて培った経験をさまざまな方面で活かしている。

 

新台『P北斗の拳9 闘神』シリーズ最高峰スペック!「右ALL1500発×高ループ」で降臨!!

 次世代の「闘神」となるか。

 シリーズ史上最高クラスの“遊びやすさ”を実現した『パチスロツインエンジェル PARTY』が好調なサミーは、パチンコ業界を代表する超勝ち組『北斗の拳』の最新情報を発表し注目を集めている。

 適合の段階で発表されていたパチンコ新台『P北斗の拳9 闘神』(銀座製)。ファンからは「自信の表れ」との声もあがっていた本機の、スペックに関する情報が明らかになった。

 同社は『P北斗の拳9 闘神』の製品サイト及びスペシャルムービーを公開中。映像では「全演出リニューアル」「出玉性能ALL1,500個+秘孔チャッカー※右打ち時」といった内容が確認できる。

「注目したいのは『突入率約66%』『継続率約81%』という内容です。右打ち時は1500発オーバーが見込めそうですし、高突入・高継続・高出力を実現したという印象。スペックバランスは、シリーズ最高峰と言えるのではないでしょうか。

とりあえず右打ちの破壊力は北斗らしさを感じられそうですね。スピード面も気になるところ。新たな演出も楽しめそうですし、期待は高まります」(パチンコライター)

 全貌が明らかになりつつある『北斗の拳』シリーズ最新作。近年は厳しい意見も目立つが、本シリーズを愛するファンは今なお多い。スペシャルムービー公開から、反響が寄せられていることも自然だろう。

 次世代の「闘神」となるべく立ち上がったケンシロウ。「シリーズ最高峰スペック」と宣言している『P北斗の拳9 闘神』の、新たな情報を心待ちにしたいところだ。動向から目が離せない。

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パチスロ新台『リゼロ』『押忍!番長ZERO』始動! 大都技研の激アツ情報を一挙紹介!!

 パチスロ大手メーカー大都技研が、激アツ新台を次々と発表。今後のホールを熱狂に包み込んでくれそうな気配だ。

 その一つがパチスロ新台『牙狼-黄金騎士-』である。『牙狼』コンテンツでお馴染みのサンセイR&Dと強力タッグを結成。絶大な人気を誇る『押忍!番長3』のシステムが取り入れられ、牙狼図柄による全超越の回胴遊技を楽しめる仕上がりのようだ。

『スロット「牙狼-黄金騎士-」ティザーPV』

 同社の人気シリーズ最新作『秘宝伝 解き放たれた女神』も注目すべきマシンであろう。

 1Gあたり純増約2.5枚のAT機で、チャンスゾーンとなる「伝説ROAD」や自力ループ型AT「秘宝CHANCE」を経由して、シリーズ最高峰の上乗せ性能を誇る「秘宝RUSH」突入を目指すゲーム性となっている。

 また、シリーズお馴染みの伝説ループも健在で、CZ移行→秘宝CHANC突入という流れが連チャンすることもある模様。爆裂で名を馳せた過去作に匹敵する活躍に期待である。

『スロット「秘宝伝 解き放たれた女神」PV』

 大都技研の新台発表ラッシュはこれだけに留まらない。同社が誇るキラーコンテンツ最新作『押忍!番長ZERO』が満を持して始動した。

 初代『押忍!番長』は、4号機を代表する屈指の人気タイトル『吉宗』の後継機という位置づけで登場。多くのファンから支持を集めることに成功した。続く5号機でも『押忍!番長2』、今なお絶賛稼働中の『押忍!番長3』がヒットを記録。どれをとっても高い爆発力を有しているのは周知の通りだ。

 これらに続く最新作は、ナンバリングが“4”ではなく『ZERO』。「~ここが歴史の…~」と意味深なワードで紹介されていることから、ユーザーの期待を大きく上回るサプライズを提供してくれる可能性はあるだろう。続報に注目である。

『スロット「押忍!番長ZERO」ティザーPV第一弾』

 さらに同社は、6号機として目覚ましい活躍を見せた人気タイトルを発表。パチスロ新機種『Re:ゼロから始める異世界生活 Apex Vacation』が熱視線を浴びている。

 本機のスペックはA+RTタイプ。遊びやすさが際立つ仕上がりとなっている模様だ。高純増ATで人気を博した前作とは、一味違った楽しみを提供してくれそうな気配。こちらも続報が気になるところだ。

 そんな『リゼロ』といえば、パチンコ分野にも参戦を表明している。新台『P Re:ゼロから始める異世界生活 鬼がかりver.』のPVが公開され話題だ。

 小当りRUSH搭載の前作からスペックを一新。1変動あたり「約0.76秒」という超高速STへと生まれ変わった本機は、初回大当り時の55%が「3000発+ST」となる出玉感が魅力だ。

 ST継続率は約77%と連チャン性能も十分。今までのパチンコを超える、「鬼がかり3000スペック」と題された本機に大きな期待を寄せているユーザーは多いだろう。パチンコ・パチスロ共に注目のタイトルである。

『ぱちんこ「P Re:ゼロから始める異世界生活 鬼がかりver.」PV』

『牙狼』、『秘宝伝』、『押忍!番長』、『Re:ゼロから始める異世界生活』と、激熱タイトルを一挙に始動させた大都技研。今後も同社の動向から目が離せない。

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Androidスマホを紛失したときに今すぐ試すべき4つのこと

生活をもっと楽しく刺激的に。 オトナライフより】

万一スマホをなくしてしまうと、電話やメール、LINEなどができないだけでなく、写真や連絡先などの個人情報の漏洩やおサイフケータイなどの不正利用など、日常生活に支障をきたしてしまう。そんなときでも、焦らずスマホを探したり被害を最小限に食い止めるにはどうすればいいのだろうか? そこで今回は、Androidスマホをなくしたときに焦らなくて済む4つの方法を紹介しよう。

【1】Androidスマホの位置を特定する方法


今やスマホは、電話やメール、LINEといった通信手段だけでなく、カメラやおサイフなどの機能も兼ね備えている。万一スマホをなくしてしまうと、何もできなくなってしまうだけなく、個人情報が漏洩する恐れもあるのだ。そんなときは、いったいどうすればいいのだろうか? 
 
実は、紛失したAndroidスマホは、Googleアカウントで簡単に現在地を特定することができる。ただし、その機能を使うには、Androidスマホの電源が入っており、Googleアカウトにログインしていること。そして、ネット接続とGPS(位置情報)が有効になっているうえで、「デバイスを探す」がオンになっている必要がある。

以上の条件をクリアしているなら、ほかのスマホやタブレット、パソコンのWebブラウザから「android.com/find」にアクセスして、Googleアカウントでログインしよう。すると、紛失したAndroidスマホの現在地を簡単に探すことができるのだ。

【2】Androidスマホの音を鳴らす方法

Androidスマホを置き忘れた場所が判明して、その場所に移動してもスマホが見当たらないときは、スマホに電話して着信音で探すことができる。しかし、スマホがマナーモードになっており着信音が鳴らない可能性もあるだろう。

そんなときは、Googleアカウントで「android.com/find」を開いてGoogleアカウントにログインし、画面左にある「音を鳴らす」をクリックしよう。これで、マナーモードになっていても、着信音が5分間鳴り続けるのだ。

【3】Androidスマホをロックしてメッセージを表示させる方法

Androidスマホの場所を特定できても、その場所が出張や旅行先など、かなり遠方だった場合はすぐにスマホを回収しに行けない。そんなときはどう…

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「何者でもない自分」から始めるプロフィール戦略

 仕事も人生も成功している人は、どんな風に今の自分を作り上げたのか。彼ら彼女たちの人生戦略はタメになる。これから成功を掴むには、成功者の戦略を実践すればいいというのが『成功する人だけが知っている小さな自分という戦略』(井上裕之著、青春出版社刊)だ。

■「何者でもない自分」は武器である

 才能もお金もまだ持っていないと感じている人は、実はむしろ都合がいい。

 まだ成し遂げていない「小さな自分」を自覚し、ポジティブに捉えて武器として使うことができるからだ。そうすると、思考と行動が変わり、運も味方につけ、それが人生攻略へとつながる。これが成功する人がやっている戦略だ。

 本書では、自分を小さくする戦略を使って「潜在意識をとことん使いこなす方法」「目標設定法」「影響力を強める魅力の高め方」「運の仕掛け方と回収法」「続ける技術、やめる技術」「知識とスキルの吸収法」を紹介する。

 実力や積み重ねはもちろん大事だが、成功する人は運の力も借りている。小さな自分を自覚すると、偶然に頼らなくとも、運をコントロールできるという。

 その方法が、自分のプロフィールをつくってみること。現状の自分の自己紹介を文章にすることで、自分に不足している部分が見えてくる。これだけで、自分が今は小さな存在であり、やれることがあると希望が持てる。

 次に、自分のお手本となる憧れの人を見つけ、その人のプロフィールを調べる。自分のプロフィールとお手本となる人のプロフィールを見比べると、自分が得なければならない結果が見えてくる。そして、その人の人生を見ながら、未来についての自分のプロフィールを作成する。より詳しい情報を集められると、もしかしたら必要なつながりを与えてくれるかもしれない。

 人とのつながりを作るときは、自分の欲しい情報を持ってきてくれる可能性がある人であること。どのつながりが「より結果を約束してくれるか」を考え、強いつながりをつかむ人が、運をつかむ人でもあるのだ。

 まずは、自分を大きく見せようとせず、小さな自分を自覚すること。そうすることで、今の自分に必要なものは何かを知ることができ、運もつかみ、成功へと近づけるはずだ。(T・N/新刊JP編集部)

※本記事は、「新刊JP」より提供されたものです。

輸送とインフラをニューノーマルへ

この記事は、frogが運営するデザインジャーナル「Design Mind」に掲載されたコンテンツを、電通BX・クリエーティブ・センター、岡田憲明氏の監修でお届けします。
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新型コロナウイルス感染症のパンデミックは、インフラおよび運輸業界のオペレーションやビジネスモデルの根本的な脆弱性を明らかにしました。今回は、この2つの業界がコロナ禍以降の「ニューノーマル」に適応していくための3つの方法を提案します。

インフラ・運輸業界の企業は「アセットヘビー」(多くの資産が必要)なビジネスとして知られています。これらの業界の企業は長期にわたって安定した収益が得られることを前提に、独自の資産や「エコノミック・モート」(経済的な堀:他社の参入障壁となる競争優位性を示す概念)を構築するための大規模な先行投資をしてきました。しかし、どちらの業界も人・物の往来や人々の集まりに依存しているため、コロナ禍で大きな打撃を受け、安定成長の予測はすっかり外れてしまいました。

では、企業が価値だと考えていたものが最大の重荷に変わってしまったとき、何が起きるのでしょうか?例えば、数週間の間に交通量が85%も減少したら、有料道路の経営はどうなるのでしょう?感染を恐れて旅行者がフライトをキャンセルし、空港を避けるようになったら?政府がソーシャルディスタンスを保つための規制を出し、建設現場で作業ができなくなってしまったら、建設プロジェクトはどうなるでしょう?

そう、ご推察の通りです。インフラ・運輸業界の企業は一見、長期的に安定した、堅実で信頼できるビジネスモデルのように見えます。しかし、コロナ禍のような想定外の出来事からは、甚大な影響を受けることが証明されました。両業界を含む多くのセクターが、パンデミック発生から1年以上が経過している現在もまだ、この状況になんとか適応しようと苦戦しています。

ポストコロナ時代に適応するための3つの方法

世界がポストコロナの時代を迎えようとしている今、企業は今回のパンデミックから得た教訓を生かして、ビジネスの脆弱性をチャンスに変えることができます。

1. 消費者行動の変化をとらえ、新たなニーズに備える

新型コロナウイルス感染症のパンデミックは私たちの生活や仕事、人との関わり方や移動の方法などを大きく変えつつあります。例えば、パンデミックの発生以来、消費者は利用する商品やサービス、あるいは訪れる場所の衛生状態を以前より強く意識するようになりました。

今後、顧客が清潔面に関してさらに高い水準を期待する可能性があります。実際、公共の場や共有スペースを訪れることへの不安や恐怖を軽減するためには、衛生管理が根本的な対策となるでしょう。

シンガポールのチャンギ国際空港は、このような消費者行動の変化への対応を余儀なくされた企業の一つです。清掃や衛生管理を強化するために多くの取り組みを組織的に実施し、ウイルスによる汚染の可能性や、乗客の不安を最小限に抑える努力をしました。

具体的には、赤外線検温システムの導入、頻繁に人の手が触れる箇所への抗菌・抗ウイルス剤の塗布、オゾン水によるトイレの便器や床の殺菌・消毒などです。チャンギ国際空港の取り組みは、新しい技術の採用やプロセスの変更を特に重視し、顧客の安全を守るために一歩踏み込んだ対策を取ること、そして常に政策や規制で要求される前に対応する必要があることを明確に示しています。

企業がポストコロナの世界で生き残るには、消費者行動の変化に対応した動きをする必要があります。そのためには、現在の消費者の行動を観察し、そこから見えてきたニーズに応えた上で、現在の状況から将来のニーズを予測することが大切です。ユーザーの声に耳を傾け、行動の変化を観察する企業は、新たなニーズにも迅速に対応できるでしょう。

2. 既存の能力と資産を創造的に再活用する

運輸業界の企業が、利益を上げるためには資産の利用率を高める必要があります。しかし、今回のパンデミックによる、ソーシャルディスタンスの確保や都市のロックダウンなどの二次的な影響を受けて、多くの運輸会社が輸送量の急激な減少を経験しました。

自宅からでも参加できるビデオ会議ツールの普及や新たな移動制限により、出張需要も減少しています。消費者も、直接店舗に行って商品を購入するのではなく、自宅にいながらネットで買い物をするようになりました。

方向転換を効果的に行うには、創造性と柔軟性が必要です。
その一つの例として、中国のハイヤー企業「Didi Chuxing(滴滴出行)」社はパンデミックの最中にフードデリバリー事業への進出を発表しました。配車サービスの提供という従来のオペレーティングモデルを素早く変更し、中国の21都市での新サービス同時運用開始に向けて組織的な調整を行ったのです。

これは、既存のプラットフォームとドライバーのネットワークを活用し、配車サービスの需要減少による影響を緩和しようとする試みでした。同社は現在、ステイホームで家で過ごす人々をターゲットに食料品やコーヒーなどを安全に届けるサービスを提供しています。

ポストコロナの世界において、顧客中心主義を追求する企業こそが成長していく理由は容易に想像できます。進化する顧客のニーズを満たすために、自社の能力や資産の使い方を創造的に再考することができれば、変化に適応していけるからです。

3. 顧客中心主義でポートフォリオを多様化し、新たなユーザー価値を獲得する

ポストコロナで業績回復を図りやすいのは、「ニューノーマル」に素早く反応し、適応できる企業です。“消費者は、常に新しい領域に挑戦し、新たな製品・サービス・体験を通じてより多くの価値を提供してくれるブランドを選び、そのブランドへの愛着を持ち続ける”―これからはそういう時代になっていくと思われます。

その際、提供する製品やサービスの完璧さよりも提供スピードのほうが重要になる場合もあるでしょう。企業は、新しい分野への進出や戦略的パートナーシップの締結に向けて、常に学び続けることも必要です。

新しい分野への進出とパートナーシップの構築を同時に成功させた例がGoogleの兄弟会社であるWaymo(ウェイモ)です。Waymoは、一般的にはアリゾナ州フェニックスで完全自動運転の配車サービス「Waymo One」を提供している企業として知られています。

しかし同社は、パンデミック時の配車需要の落ち込みやEコマースの急拡大を受け、22億5,000万ドルを調達して、2020年3月に従来の長距離トラック輸送や物資輸送に代わる自動配送サービス「Waymo Via」への取り組みを進めました。その数カ月後には、ダイムラー・トラックと提携してClass 8(大型トラック)の自動運転商用セミトラクターを開発することも発表し、物流・物資輸送事業をさらに拡大しました。

顧客体験(CX)に着目すると、顧客の新たなニーズを満たすにはどの分野に事業展開すればよいかの方向性が明らかになり、ポストコロナという不確実性の高い未来に順応していくためのヒントが見つかります。特にインフラや運輸などアセットヘビーな産業は、未来に向けて前進するための投資に新たな価値を見出す必要があります。

新たな領域への戦略的発展を後押しするのが顧客中心主義です。その点については、frogの「顧客体験の事業価値」をダウンロードし、顧客ネットワークや顧客生涯価値の拡大とともに、設備投資の効率化が顧客体験の重要な指標となる理由をお読みください。

危機的状況からの教訓を生かしてビジネスを成功させる方法について、もっと知りたいですか?frogでは、「フューチャーキャスティング」と呼ばれる手法を用いて、各業界における新たな市場トレンドやテクノロジーをマッピングし、より強固で将来的にも有効な戦略の基盤となる構想の策定をお手伝いしています。

この記事はウェブマガジン「AXIS」にも掲載されています

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