ラヴズオンリーユー、マルシュロレーヌで歴史的快挙、「世界」のチーム矢作が送り出す期待馬にダート転向プランが浮上

 7日の早朝に行われたアメリカ競馬の祭典、ブリーダーズC(G1)で、日本の矢作芳人厩舎所属のラヴズオンリーユーがフィリー&メアターフ、マルシュロレーヌがディスタフで歴史的勝利を挙げたことは大いに盛り上がった。

 日本馬が世界最高峰のレースを勝つだけでも十分な価値があると言えるが、同じ厩舎所属の2頭が同日でG1を2勝した事実は、矢作厩舎の名を世界中に知らしめただろう。

 その矢作厩舎所属の現3歳世代では筆頭格のバスラットレオン(牡3歳、栗東・矢作芳人厩舎)に、今週土曜日に行われる武蔵野S(東京、ダート1600m)への出走プランが浮上している。現時点では日曜東京メインのオーロC(L)とのダブル登録となっているが、実際にダート転向となれば注目を集める一戦になりそうだ。

 バスラットレオンのこれまでの戦績を振り返ってみると、昨年のデビュー戦を1番人気に応え勝利すると、続く札幌2歳S(G3)ではソダシの3着。間に1戦を挟んで暮れの朝日杯FS(G1)でも4着と好走した。

 その後シンザン記念(G3)3着を経て自己条件の1勝クラスを勝利すると、今年4月にはニュージーランドT(G2)で待望の重賞初勝利を挙げる。しかし、前哨戦を勝利し3番人気で挑んだNHKマイルC(G1)でまさかのスタート直後の落馬で競走中止。陣営も「本当に状態が良かっただけに…」と予期せぬ結果に唇を噛んだ。

 この競走中止でリズムを崩したのか、その後は3戦して全て二桁着順と振るわず、おそらく今回ダートへの転向プランが浮上したと言うわけだ。

 しかし、一見苦し紛れの策にも思える路線変更プランだが、同馬を管理しているのが矢作厩舎となると、額面通りに受け取る訳にはいかなさそう。

 先述したBC競走でのラヴズオンリーユーの勝利も素晴らしいが、特筆すべきは日本国内ではまだ超一流とは言えなかったマルシュロレーヌのアメリカ競馬への適性を見抜き、見事に歴史的快挙へ結びつけた矢作師の目利きである。

 そんな矢作厩舎所属のバスラットレオンがダート転向となると、これまた陣営の慧眼が炸裂するのではとこちらも期待せずにはいられない。

 また過去には同厩舎所属で、同じく芝でG1勝ちの実績がありながらダートに転向し、見事にフェブラリーS( 2020・G1)を勝利したモズアスコットも、矢作厩舎でダートへの適性の高さを見出された一頭だった。こういった経験もバスラットレオンにとってはプラスに働きそうだ。

 バスラットレオンの父キズナの産駒は、JRAでのダート重賞勝ちこそまだ無いものの、通算成績では芝よりも良績を挙げており、血統的な後押しもありそう。また担当助手も「走りからダートは合いそう」と話しており、先輩馬モズアスコットの再来となる可能性は十分にありそうで、今後のバスラットレオンの動向に注目したい。

(文=椎名佳祐)

<著者プロフィール>
 ディープインパクトの菊花賞を現地観戦し競馬にのめり込む。馬券はアドマイヤジャパン単勝勝負で直線は卒倒した。平日は地方、週末は中央競馬と競馬漬けの日々を送る。

JRA 「ダート世界女王」マルシュロレーヌで思い出される「砂の女王」 エリザベス女王杯(G1)で生まれた名実況だけじゃない!横山典弘を変えたエピソードと遺したもの

 7日、日本の競馬ファンへ嬉しい知らせが舞い込んできた。それはマルシュロレーヌ(牝5歳、栗東・矢作芳人厩舎)が日本馬初の米国ダートG1勝利という快挙を成し遂げたという朗報だった。

 この日は秋競馬真っ只中の日曜だが、珍しくG1開催がない中休み。物足りなさを感じていたファンもいたかもしれないが、代わりにアメリカのG1が盛り上げに一役買ってくれたのではないだろうか。

 今週末のエリザベス女王杯(G1)を皮切りに再びG1開催が続くが、「エリザベス女王杯」と「ダート」の2文字を聞いて、ホクトベガを思い出したファンもいるのではないだろうか。

 1990年3月26日、北海道の酒井牧場で父ナグルスキーと母タケノファルコンの間に1頭の大きな牝馬が生まれた。その牝馬は「ホクトベガ」と名付けられ、美浦の中野隆良厩舎へ預託された。

 育成時代は馬格のわりに体力がないことで期待されていなかったが、デビュー戦の中山ダート1200m戦を圧勝すると、その後も2着・1着と好走。4戦目のフラワーC(G3)で初めて芝を使ったが、ここでも快勝を挙げて一躍クラシック候補に名乗りを上げる。

 だが、好調ホクトベガの前に1頭の強力な牝馬が立ちはだかる。その馬の名はベガ。どちらも由来がこと座のα星ということで「ベガ対決」と話題にもなったが、桜花賞(G1)・オークス(G1)ともにベガに軍配が上がった。

 ホクトベガとベガの3度目の直接対決は、当時牝馬クラシック最終戦に位置付けられていたエリザベス女王杯。牝馬三冠がかかったベガが注目される一方、ホクトベガはオークス後も2戦未勝利で9番人気と評価を落としていた。

 しかし、低評価をよそにホクトベガは激走した。4コーナーでベガとノースフライトを交わして先頭へ立つと、後続各馬の追撃を凌いでG1初勝利を達成。特にゴール前のシーンでは、関西テレビ・馬場鉄志アナウンサーの「ベガはベガでもホクトベガ!」の名実況が生まれたことで有名だ。

 牝馬クラシック最終戦を勝利で飾ったホクトベガだが、この後は札幌記念(G3)などを勝利するも苦戦が続く。その不振ぶりは、障害競走出走も検討されるほどであった。入障こそ免れたが、鳴かず飛ばずの成績が続き。そんな苦境の最中の95年6月に転機が訪れる。

 この年から今では定番となった中央・地方の全国交流競走がスタート。そして、川崎競馬場の伝統牝馬重賞・エンプレス杯(G1)も全国交流競走へ指定されたことを受けて、ホクトベガ陣営は出走を決意。相手は全頭地方所属馬だが、当時南関最強牝馬と呼ばれた馬をはじめ強豪揃い。ホクトベガが敗れても驚けない一戦だが、別の意味で驚愕する結果となった。

 まずまずのスタートを決めたホクトベガは、向こう正面で先頭に立つとそこから持ったまま悠々一人旅。1頭だけ別次元の走りを見せて、2着馬に18馬身差をつける衝撃的な圧勝劇を見せた。このエンプレス杯が「砂の女王」伝説の始まりとなった。

 翌96年の川崎記念を皮切りにダート競馬に本腰を入れると、G1昇格前のフェブラリーS(G2)を勝利するなど怒涛のダート7連勝。合間に芝を使って連勝は途切れるも、結局引退まで国内のダート戦で負けることは無かった。

 来る97年、国内ラストランの川崎記念を危なげなく勝ったホクトベガは招待されたドバイWC(G1)をラストランに選ぶ。だがドバイまでの長距離輸送と不慣れなドバイの環境により、ホクトベガは絶不調に陥る。

 幸い大雨によりレースが延期されて、ホクトベガは何とか出走できる状態にまで回復。陣営は出走を決意し、ホクトベガはラストランへ臨んだ。

 中団からレースを進め、手応え良く4コーナーを回ったホクトベガだったが、次の瞬間。他の馬と接触し足を取られて転倒してしまう。続けて後続馬が追突したことで、左前腕節部複雑骨折を負った女王は異国の地で星となった。

 女王の死を1番重く受け止めているとされているのが、ダート転向後に主戦騎手となった横山典弘騎手だ。元々オーナーが前向きではなかったドバイ遠征を強く薦めたのが、横山典騎手だった。『スポーツニッポン』のインタビューに対し、名手は「自分がホクトベガの運命を変えてしまった」と、後悔の念を表している。

 さらに馬上から落ちた横山典騎手をホクトベガは身を挺して後続馬から守ったという。「馬に命を助けてもらって、今こうしていられる」と話す横山典騎手は、それから「馬も自分も守る」スタイルへ。

 ホクトベガは横山典騎手へ多大な影響を与えた1頭と言えるだろう。

 現在、地方競馬は空前のブームを迎えているが、90年代後半はバブル崩壊後の不況で苦しんでいた。その地方競馬を支えたのが、交流重賞へ出走してくるホクトベガだった。スターホースのホクトベガが走るレースは多くのファンが馬券を購入したため、地方競馬関係者の支えになっていた。

 ホクトベガが盛り上げた交流重賞は、今ではファンの間では定番となり、中央・地方お互いのレベルを高め合うハイレベルなレースへ成長。マルシュロレーヌも国内では交流重賞を中心に活躍した。

 現在の日本競馬を盛り上げる数々の要因をホクトベガは作っていった、と言っても過言ではない。真夏の空に輝く1等星へ冥福を捧げて、今週末彼女が最初に輝いたエリザベス女王杯を観戦したい。

(文=坂井豊吉)

<著者プロフィール>
全ての公営ギャンブルを嗜むも競馬が1番好きな編集部所属ライター。競馬好きが転じて学生時代は郊外の乗馬クラブでアルバイト経験も。しかし、乗馬技術は一向に上がらず、お客さんの方が乗れてることもしばしば……

パチンコ「2300発×2回ループ」でファンを虜に…甘デジでも活躍した傑作!!

 十返舎一九の滑稽本「東海道中膝栗毛」。文学的な価値はもちろん、そのインパクトや語呂の良さで多くの人が知るところであろうが、ではその内容と聞かれると「?」になる向きもあろう。主人公の弥次郎兵衛と喜多八で、通称「弥次喜多」のほうが通りがよいかもしれない。

 ただ、弥次さん喜多さんが東海道を旅する話。つまりはロードムービーであり、江戸時代の「イージーライダー」と捉えることもできよう。そんなアウトローなイメージはないと感じるかもしれないが、じつは弥次喜多のふたり、けっこうヤンチャな人物で、さまざまな事情により江戸から逃げ出すように伊勢参りへと向かうのである。

 しかしその内容は、旅の様子を狂言や小咄を交えながら描いたコメディー要素たっぷりのもの。また、道中の名所や名物を詳細に書き込んだ旅のガイドブックとしての役割もあったという。

 そんな楽しげな弥次喜多の様子はパチンコファンにもおなじみのものだろう。この「東海道中膝栗毛」をモチーフにした奥村遊機のパチンコ機『CRヤジキタ』があるからである。

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パチンコ「17万発」の大記録を達成…未知なる領域へ踏み込んだP機最高峰マシン!!

パチンコ新台『超韋駄天BLACK』始動! 約2時間で10万発に続く衝撃を期待!!

『CRヤジキタ』は2回ループタイムとして人気を集めた爆裂機。大当り確率が1/398.5で確変突入率が1/3、確変を引けばその後に大当り(約2300発)2回が約束されるスペックである。

 特徴的なのは中央ラインの上下出目がブラインドになっている変則的な3ライン画面。通常は図柄の種類によって判別される確変が、本機では絵柄の種類は問わずに中央ラインの大当りによって確変突入となる。

 スーパーリーチに発展するとブラインドに弥次喜多のふたりが登場し、手を合わせたり図柄を持ち上げたりと大活躍。陽気な弥次喜多のパフォーマンスで、シンプルだがアツくなれるのである。

『ヤジキタ』といえば2回ループの本作が有名だが、『ヤジキタチンドウチュウ』や『スーパーヤジキタ』という兄弟機もリリースされていた。どちらも現金機だが、CR機よりも遊びやすい確率と優秀な時短性能が特徴であった。

 特に後者のマシンは「7」で当れば次に「銭」「用心棒」「同心」図柄で大当りするまで時短が継続する超強力な一撃性を秘めたスペックとなっていた。出玉も約2200発と充分なボリュームで、場合によっては2回ループより連チャンするのではないか? といった期待も持てる機種である。

 この『ヤジキタ』は、『CR新・弥次喜多』『CR弥次喜多3』『CR弥次喜多外伝』とシリーズ機によってその遺伝子が受け継がれていった。

 時代と共に2回ループや時短機に搭載されていた初代の爆裂性は薄れ、もっぱら甘デジタイプがファンに受け入られていた印象。モチーフとなる「東海道中膝栗毛」がそうであったように「庶民の娯楽」的な感覚として陽気に遊べるゲーム性に人気が集まった。

 メーカーの消滅とともにその姿を見ることはもはや叶わぬ夢に違いないが、同じモチーフでパチスロ機(『やじきた道中記』)をリリースしたユニバーサルエンターテインメント(メーシー)が、その意志を継いでくれはしまいかと一縷の望みを持つ。

(文=大森町男)

<著者プロフィール>

 羽根物によってパチンコの魅力にとり憑かれ、パチンコ雑誌を製作する編集プロダクションに入社。パチンコに関する記事作りや編集業務に携わる。編集長としてファン雑誌の制作に取り組むなどの経験を活かし、その後は携帯サイトやweb、動画コンテンツなど幅広いパチンコメディアに従事。現在はフリーランスのパチンコライターとして活動。パチMaxを中心に消極的に執筆の場を広げている。

パチンコ「45分で3万発」の衝撃シリーズに動き!? 完全無欠の極限スペック登場を期待する声!!

「時速3万発オーバー」といった出玉スピードに特化したマシンの活躍が目立つパチンコ。直近でも「2時間で9万発」といった景気の良い報告が浮上するなど、同タイプへの反響は確実に大きくなっている印象だ。

 このブームを作った代表として挙げられるのは、比類なき出玉性能を武器に快進撃を見せた『P大工の源さん超韋駄天』(SANYO)だろう。昨年4月の導入以降、高稼働を維持し続けた怪物。ホールの出玉レコードを塗り替え続け注目を集めた。

「45分で3万発」「2時間ちょっとで140連」といった爆裂情報も浮上。中古機市場でも高額を記録するなど、その存在感は他を圧倒していたと言えるだろう。今なお好稼働を維持する大ヒット作である。

 その後に登場した『P大工の源さん 超韋駄天 LIGHT』も上々の反響を得ることに成功。「超源RUSH」の継続率は約92%と、軽くなっても前作同様の「超連チャン」を期待できる仕様を称賛する声が続出した。ライトスペックの限界ギリギリを攻めた「極限LIGHT」も、パチンコ分野に衝撃を与えたと言えるわけだが…。

【注目記事】

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甘デジ「77.7%→91.5%→100%ST」の好継投が炸裂! 驚異のヒキで暗黒期を回避!!

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 そんな『大工の源さん 超韋駄天』シリーズファンに朗報が届いた。SANYOは、パチンコ新台『大工の源さん 超韋駄天BLACK』が保通協の型式試験に適合したことを発表。早くも大きな反響が寄せられている。

「【速報】「超韋駄天BLACK」本命適合」と紹介される動画では、「完全無欠の黒き超韋駄天が、ふたたび旋風を巻き起こす」とのキャッチコピーが登場。「これはビッグニュース!」「どんなスペックか楽しみ」といった声が続出中だ。

 スペックや導入時期などについては、近日公開予定とのこと。「完全無欠の黒き超韋駄天」が、さらなる歓喜を与えてくれるのだろうか。続報を楽しみに待ちたい。

【参加者募集】Do! Solutions Webinar「アート思考型ビジョン創造プログラム ビジョンスケッチ」11月25日開催

電通が運営する課題解決マーケティング情報サイトDo! Solutionsは、11月25日に開催されるウェビナー「アート思考型ビジョン創造プログラム ビジョンスケッチ」の参加者を募集している。

個人、事業、経営といったさまざまなレベルで先が見えない不透明な時代。ビジョンを描くのが困難な今、「アート思考」はきっかけを与えてくれる。
「アート思考」とは、内発的な問題意識からこれまでなかった世界を表現するアーティストの思考法。近年急速に注目を集めるようになったが、まだまだその定義や活用法は確立していない。 電通美術回路は、美術専門家や日本マーケティング協会の協力のもと、「アート思考」を活用してビジョンを描くプログラム「ビジョンスケッチ」を開発。実際にビジネスパーソンに実施しさまざまな試行錯誤を経てプログラム化に至った。 

当ウェビナーにおいては、アートの世界に詳しい美術手帖総編集長の岩渕貞哉氏を迎え、アート思考とは何か?それをどう実践していくのかについてわかりやすく解説する。 

■関連リリースはこちらから

「アート思考型ビジョン創造プログラム ビジョンスケッチ」案内告知

見えない時代に、新しいビジョンを。
アート思考型ビジョン創造プログラム ビジョンスケッチ

モヤモヤしている現場から経営層の皆さん。ビジネス界で注目の「アート思考」に触れてみませんか?

【概要】
日時:11月25日(木)14:00~15:00
費用:無料
形式:Zoomウェビナー
登録締切:11月19日(金)17:30
定員:先着500名

■参加登録・セミナー詳細はこちらから

【プログラム】

第1章 アート思考とは何か?
なぜアート思考が求められているのか?アート思考とは何かについてわかりやすく説明。
第2章 アート思考がもたらすビジネス効果とは?
アートを活用してビジネス効果を生み出している先進企業の事例について紹介。
第3章 現代アートに着目する理由とは?
アート思考を身につけるための対象としてなぜ現代アートが相応しいのか?岩渕総編集長とともにわかりやすく解説。
第4章 「ビジョンスケッチ」の開発理念とプログラム体系
アート思考型ビジョン創造プログラム「ビジョンスケッチ」についてその開発の意図と実践例について解説。

【登壇者プロフィール】

「美術手帖」 総編集長 美術出版社取締役
岩渕 貞哉(いわぶち ていや)

1975年横浜市生まれ。99年慶応義塾大学経済学部卒業。 2008年に編集長となり、2019年より現職。 19年にアートECサイト「OIL by 美術手帖」をローンチ、 あわせてリアルストアを渋谷パルコにオープン。 また、公募展の審査員やトークイベントの出演など、 幅広い場面でアートシーンに関わる。
美術手帖:https://bijutsutecho.com/

電通 クリエーティブ・ディレクター
若林 宏保(わかばやし ひろやす)

東京都現代美術館の広報作業をきっかけに以前から興味のあった現代アートの世界に改めて魅了される。ビジネスにアートを活用する社内外横断プロジェクト『美術回路』を立ち上げ、アートに関わる仕事に取り組む。主な著書に『アート・イン・ビジネス』(共著・有斐閣), 『アート思考入門』(PHP研究所)がある。その他に、「プレイス・ブランディング」をテーマに地域のブランディングに関するプロジェクトを全国で数多く手掛けている。

電通 コミュニケーション・ディレクター
佐藤 真木(さとう まき)

社会課題の解決を起点とした企画やブランディングに従事。コピーライティングから書籍制作、WEB制作、イベント実施、キャンペーン企画、新商品開発、新規事業戦略、ビジネスデザイン、企業リブランディング、地域ブランディングなど幅広く活動。電通地域ブランドプロジェクトabicメンバー。最近は、フードカルチャーとアートシーンを中心に活動中。
 

 

 

甘デジ保留連「激アツ8回転」を堪能…元祖にして完成形のレジェンド後継機!!

 25年も継続させることは並大抵ではない。それが商品やコンテンツならなおさらである。技術の進化や多様性、価値観の変容など時代が進むにつれ、ひとつのものを維持するのは困難になる。特に生き馬の目を抜くパチンコ業界においては至難の業と言えるかもしれない。

CRフィーバークィーン2018』は1993年に登場したドラム機の決定版『フィーバークィーンII』の25周年を記念したモデルマシンである。『フィーバークィーンII』は、SANKYOで初めてワープルートを搭載したマシンでもあり、大当り直後にリーチがかかれば連続大当りの期待が高まる保留連チャン機として一世を風靡した。

 その後、1997年に『フィーバークィーンJX』が後継機として登場すると以降はコンスタントにシリーズがリリースされ、2020年の『PフィーバークィーンII』に至るまで数々の後継機が登場。シリーズを通して見た目や演出にほとんど変化がない。

 この普遍性は1970年代に世界を熱狂させ、今でも多くのファンを魅了している同名のバンド「QUEEN」を彷彿させるとは私のこじつけではあるが、本物は時代に流されないことの証左ではないだろうか。ちなみに、「女王」を意味する「QUEEN」のカタカナ表記は「クイーン」が一般的で、本機は小さい「ィ」である。

『CRフィーバークィーン2018』はライトミドル(『ZERO』)と甘デジタイプの2種類が同時に導入された。前者は大当り確率が1/219.6で大当りすれば必ず8回転のSTに突入。継続率は約30.9%と低めだが、大当り時はすべて15R約1600発の出玉を獲得できるようになっている。

 初代の大当り確率が1/254で保留連チャン期待度が約20%ほどだったので、確率やST8回転だけに収めた連チャン性など、より初代の雰囲気を味わえるゲーム性と打感になっているマシンなのである。

 一方の甘デジタイプは大当り確率が1/106.0で、こちらもST突入率が100%だが8回転のST後には時短が付与される。時短は42回と92回の2パターン。ほとんどがST込みの電サポ50回となるが、12%の電サポ100回では16ラウンド約1280発の出玉もついてくるので勝負のうえで重要なトリガーとなる。

 さらにダイナムのPB機としても躍動。大当り確率が1/109.8と甘デジタイプより少しだけ重たくなっているが、その分約1200発の15ラウンド大当り比率が20%と出玉感のある仕様。また、少ないほうの時短が32回と規定回数も少々削減されているので本家の甘デジとは異なるゲーム性を楽しむことができるのである。

 演出面では前兆や変動中に予告が設けられているが、音や光が中心となり、シンプルでスピーディーな『クィーン』のフィーリングを阻害しないのでオールドファンも過度な違和感を抱かずにプレイできる。

 四半世紀にわたりプレイヤーの支持を得てきた伝説のマシン。その記念碑となる本機もまた歴史の1ページであり、生き証人なのである。

(文=大森町男)

<著者プロフィール>

 羽根物によってパチンコの魅力にとり憑かれ、パチンコ雑誌を製作する編集プロダクションに入社。パチンコに関する記事作りや編集業務に携わる。編集長としてファン雑誌の制作に取り組むなどの経験を活かし、その後は携帯サイトやweb、動画コンテンツなど幅広いパチンコメディアに従事。現在はフリーランスのパチンコライターとして活動。パチMaxを中心に消極的に執筆の場を広げている。

JRA天皇賞・秋(G1)は「平場」と変わらない!? プロは何故「G1で馬券を買わない」のか……大レースで起こっている珍事に注目

 近年、秋競馬の「華」として大きな注目を集めた天皇賞・秋(G1)。今年も3歳のエフフォーリア、4歳のコントレイル、そして5歳のグランアレグリアと各世代の代表が激突し、まさに現役No.1決定戦という豪華メンバーが集結した。

?しかし、競馬はスポーツであると同時にギャンブルでもある。興行的な意味合いでは極めて高い注目を集めた今年の天皇賞・秋でも、果たして「馬券的な魅力」まで備わっていただろうか。

 先述したグランアレグリアら3強が中心となった今年の天皇賞・秋だが、結果は実力通り3強がワンツースリー。三連複は3.5倍という堅い決着だった。

 無論、そこに大きく投資する作戦もあったが、古馬初挑戦のエフフォーリアは力関係が不明瞭で、コントレイルは昨年10月の菊花賞(G1)以来、未勝利。グランアレグリアが2000mをこなせる保証はどこにもなかった。一見、鉄板に見えた大本命3強だが、それぞれに明確な死角が存在したのだ。

 今回は、3頭すべてがそんな弱点を克服した結果となったが、そんな都合よく転がったとしても、三連複はわずか3.5倍……。

 これらが示すことは、3強で決まるかどうかはわからなかったではなく、今年の天皇賞・秋は馬券的な魅力に乏しかったという事実だ。

 実際に近年、G1レースがまったく荒れていないことをご存じだろうか。

 今年は2月のフェブラリーS(G1)から、先日の天皇賞・秋まで合計16のG1レースが開催されたが、勝ち馬は安田記念(G1)のダノンキングリーを除き「すべて4番人気以内」である。これは今年に限った傾向ではなく、昨年は「24レース中16レースで1番人気」が勝利。穴党にとってノーチャンスのレースが相次いだ。

 何故、このようなことが起こっているのかーー。それは、G1レースは一般ファンに与えられる「情報」が桁違いに充実しているからだ。

 大多数の馬券購入者がインターネットで情報を集めるようになった昨今、各メディアも毎日のようにG1の取材を行い、あらゆる情報が一般ファンの手元に届けられるようになった。馬券投資とは即ち「情報戦」である。情報が揃えば揃うほど的中に近づくのは当然だ。

 しかし、その一方で平場のレースはどうだろうか。

 各メディアはG1の取材に忙しく、平場の取材はほんのわずか。必然的に一般ファンが把握できる情報も限られている。あまりに情報が少ないため、出走表だけ見て、ほぼ山勘で馬券購入に踏み切るファンも少なくない。

 つまりG1レースと比較すれば、平場のレースは遥かに荒れやすい状況になっているということだ。そして、それこそがプロの馬券師たちの“狩場”でもあるのだ。

 その名の通り、毎週のように万馬券的中を連発している『スマート万馬券』をご存じだろうか。

 穴党のファンの中には知っている人もいるかもしれないが、年間的中1000本以上を掲げ、少額投資+的中重視という「馬券投資の理想形」として、現在登録者が激増しているのが『スマート万馬券』である。

 馬券師スカウト部によって、全国から集められた有益なプロの馬券師たちが所属する『スマート万馬券』。結果を残せない馬券師が次々と淘汰されていくからこそ、生き残っている馬券師は必然的に高い信頼度を誇っている。

 そして、彼等の多くが平場のレースで高額配当を連発している。特に、先月17日に行われた新潟最終レース(菅名岳特別)の的中は、大きな反響を呼んだようだ。

 8番人気のセイクリッドゲイズが優勝し、2着に1番人気レプンカムイが絡んだものの、3着にも11番人気のルドンカズマが入線し、三連単が10万馬券となったこのレース。普通に馬券を買う上で11頭中8番人気の馬を三連単の1着に買うのは至難の業だが、彼らには明確な根拠があったようだ。

「はっきり言って、セイクリッドゲイズは当初見込みのない馬だと思っていました。兄のビーオールアイズは未勝利すら勝ち上がれずに障害に転向。この馬も未勝利を勝ち上がれずに、地方にチャンスを求めるなど非常に厳しい状況でした。

しかし、障害馬になった兄のビーオールアイズが4戦目で障害未勝利を勝ち上がると、今年8月の小倉サマージャンプ(G3)で8頭中7番人気を覆して3着に好走。そこで我々は『この血統は奥手なのでは』と注目するようになりました。

すると今度は、地方の園田で初勝利を飾ったセイクリッドゲイズが、JRAに戻っていきなり1勝クラスを勝利。3連勝を狙った今回の菅名岳特別でも人気がなかった本馬ですが、前走からわずか1か月にも関わらず馬体重を大きく増やして(+10kg)おり、明らかに奥手の血が開花しつつある絶好の狙い目でした」(スマート万馬券関係者)

 また、セイクリッドゲイズが1勝クラスでシュルレアリストを下したことも、大きな強調材料になっていたという。

 シュルレアリストはここ4戦2着、3着を繰り返しており、1勝クラスの壁にぶち当たっている馬だ。だが、実は4戦前に負けたスウィープザボードは次走のレパードS(G3)で2着、3走前に負けたフィニステールも昇級初戦の2勝クラスで3着と相手が悪かっただけの話。

 そして、2走前に負けた相手がセイクリッドゲイズだったのだ。

「競馬には数多くの馬が走っており、下級クラスの中には『この馬に勝てたら上のクラスでもやれる』と判断できる、いわゆる“物差し”がいます。シュルレアリストはまさにその典型で、この馬を破ったセイクリッドゲイズが2勝クラスで戦えることは予想通りでした。

会員の方からは、相手(3着)に最低人気のルドンカズマを指名していたことも賞賛いただきましたが、『初ブリンカーは黙って買え』という鉄則は皆さんもご存じだと思うんですけどね(笑)。1番人気が2着だったにもかかわらず、10万馬券になってくれたのは我々にとっても嬉しい誤算でした」(同)

 これだけ見込みのあった3頭の組み合わせだったにもかかわらず、なぜ10万馬券になったのか。

 菅名岳特別は、阪神で秋華賞(G1)が開催された同日の裏開催、それも第3開場の新潟の最終レースである。必然的に各メディアが取り扱う情報は少なく、上記でスマート万馬券の関係者が語ったことの大半が、一般の馬券購入者まで届いていなかったからだ。

 しかし、その一方でたとえ秋華賞であろうと、裏開催の最終レースであろうとも「馬券の配当」には何の違いもない。

 つまり、「ライバル」である他の馬券購入者たちが豊富な情報を持っているG1レースと、ほとんど情報がなく山勘の勝負を強いられる平場のレースで、どちらが効率的に勝ちやすいかーー。

 プロ馬券師が集う『スマート万馬券』は、そんな当たり前のことを理解しているからこそ、年間1000本を超える的中実績を達成しているわけだ。

 なお『スマート万馬券』は現在、会員募集を行っており、登録者には週末の重賞の買い目が「無料」でプレゼントされるという。会員になる登録費や会費も無料という、ファンに優しいプランなので、プロ馬券師の実力にあやかりたい人はぜひとも参加すべきだろう。

『スマート万馬券』登録はコチラ。

※本稿はPR記事です。

NTTグループ、再び結集で肥大化…「公正な競争を阻害」とKDDIやSBが意見書

 NTTドコモは長距離固定通信のNTTコミュニケーションズ(コム)とシステム開発のNTTコムウェア(コムウェア)の2社を2022年1月に傘下に収める。コムとコムウェアは、持ち株会社NTTの子会社だが、ドコモがコムの全株、コムウェア株の66.6%を取得して子会社とする。

 NTTが3社を統合してグループの再編を急ぐのは、通信技術の役割が大きく変わってきたためだ。電話や電子メールなどで通信ができればよかった時代は終わり、通信を使って「何ができるか」というサービス競争の段階に移った。「モバイル通信からサービス、ソリューションへ事業を広げ、通信を主力としてきた事業構造を転換したい」。ドコモの井伊基之社長は10月25日に開いた記者会見で、こう述べた。

 グループ内の再編の狙いのひとつが法人分野へのシフトだ。単純な通信回線の提供だけではなく、データセンターやクラウド、セキュリティなど非通信のサービスを拡大する。個人向けサービスは値下げ競争が激しい。

 法人事業は「ドコモビジネス」のブランド名で3社の事業を統合。法人サービスに実績があるコムが中核を担う。金融、映像やエンターテインメント、電力などの非通信の「スマートライフ事業」を拡大する。25年度はこの2つの事業で「新ドコモグループの収益の過半を創出する」(井伊社長)とした。

「正直にいってドコモはDX(デジタルトランスフォーメーション)などに弱かった」(同)

 KDDIに比べ劣勢だった。統合によって構図は変わる。コムは売上高1兆円のうち4割を非通信で稼ぐ。事業再編でドコモの法人ソリューション売上高は約7300億円に達し、KDDIの2.6倍、ソフトバンクの3.7倍となる。

 井伊社長は「大企業から中小企業までサービスを一体で提供し、社会のデジタルトランスフォーメーション(DX)に貢献したい」と表明。企業向けに携帯電話の回線契約や、ネット経由でサービスを提供するクラウド、インターネット用のサーバーや機器を保管するデータセンターの体制を整える。

 しかし、法人向けサービスはNTT東日本やNTT西日本、NTTデータなどグループの各社が食い合う分野でもある。統合効果を思惑通りに実現できるかどうかが注目される。グループ再編は第5世代(5G)移動通信システム以降の高速通信での復権も視野に入れている。6Gでは海中や宇宙空間など、あらゆるところで高速通信が可能になるともいわれる。次世代の光通信網や6Gの実用化をドコモが主導し、世界をリードしたい考えだ。

株式時価総額15兆円を目指す

 NTTの島田明副社長は自社の時価総額について、「2023年に現在よりも20%大きい15兆円以上を目指す」考えを明らかにした。ブルームバーグ(11月1日付)のインタビューに応じたもの。目標を15兆円以上としたのは「それくらいは最低なければいけない。そうなるように経営をしていく」と述べた。

 東証1部上場企業の時価総額ランキングで2位だったドコモはNTTに吸収されてランキングから姿を消したが、3位だったNTTはドコモを取り込んでも5位に後退した。足元の時価総額(11月5日終値時点)はトヨタ自動車(33.2兆円)、キーエンス(18.0兆円)、ソニーグループ(17.7兆円)、リクルートホールディングス(13.2兆円)に次いで、NTTは12.6兆円で5位だ。これを15兆円に引き上げるという。

 ドコモとコム、コムウェアの経営統合のシナジー効果として、23年度に1000億円の増益効果を見込む。加えて、自社株買いで株価を上げ、時価総額15兆円を目指す。

NTTの肥大化は公正な競争に逆行?

 NTTグループは1985年、日本電信電話公社の民営化によって誕生した通信大手である。ドコモは92年にNTTから分離された後、98年に東証1部に上場。今では、携帯電話のドコモがグループの稼ぎ頭である。

 NTTは2020年9月、4兆円を投じドコモを完全子会社化すると発表した。同時にコムやコムウェアのドコモへの移管についても公表したが、不祥事の発覚で遅れていた。NTTグループは一体運営に回帰する。NTTの肥大化を避け、企業間競争を促す目的で分離したわけだが、今回の動きはこの流れに逆行する。KDDI、ソフトバンクなど電気通信事業者28社が「公正な競争を阻害する」として、20年11月に意見書を総務大臣に提出している。

 NTTグループの肥大化は、競争の公平性の観点から見ても懸念の声が強い。

(文=編集部)

JRAジャパンC(G1)黒船と化した武豊が16年ぶり「日本沈没」を予告!? 歓喜の裏でラヴズオンリーユーが鳴らした警鐘

 7日、アメリカのデルマー競馬場で開催されたブリーダーズC(G1)。フィリー&メアターフをラヴズオンリーユー、ディスタフをマルシュロレーヌがそれぞれ制し、日本調教馬による初のブリーダーズC制覇という歴史的快挙を成し遂げた。

 5歳牝馬2頭が矢作芳人厩舎にもたらした偉業に関係者も大興奮。国内外の各メディアでも大々的に報じられることとなった。

 こちらに対し、日本が誇る国際レース・ジャパンC(G1)の現状にも触れておきたい。

「世界に通用する強い馬づくり」をスローガンに創設されたこのレースは、日本ダービー(G1)と同じ東京芝・2400mを舞台に開催される。1981年の第1回から数えて今年で第41回と歴史も長い。

 また、ジャパンCを優勝した馬が手にする賞金3億円は、秋の天皇賞(G1)の1億5000万円に比べて2倍の金額。少なくともレースの「格式」については、国際レースと呼ぶに相応しいといえる。

 ホーリックスとオグリキャップの壮絶な叩き合いで当時の世界レコード2分22秒2という驚異の決着でも話題を呼んだ89年。ランド、シングスピール、ピルサドスキーによる95年から97年にかけての外国馬3連覇もあった。

 しかし、2005年のアルカセットを最後に外国馬の活躍は鳴りを潜め、気がつけば翌06年から昨年まで15年もの長きに渡って日本馬の連勝が続いている。この背景に日本競馬全体のレベルアップも無関係ではないが、年々高速化の進む日本特有の固い馬場を嫌って回避する外国馬の陣営が増えたことも大きく影響しているだろう。

 これ以外にも検疫やゲートの問題など他の要素もあるだろうが、日本より重くて力を要するといわれる欧州の馬場で行われる凱旋門賞(G1)で日本馬が苦しむのと同様に、欧州馬もまた、軽くてスピードを要する日本の馬場に苦しんできたことも確かだ。

 改めて振り返りたいのは、アメリカのG1で1番人気に見事応えたラヴズオンリーユーの勝利だが、快挙を後押ししたのはデルマー競馬場の馬場ではないだろうか。

『netkeiba.com』にて、海外競馬評論家の合田直弘氏がコラム内で「日本の馬場よりも固い」と述べていたことも見逃せない。こちらについては、当然ながら矢作師もおそらく把握していた上での挑戦だったことは想像に難くない。

 そこで今回、注目したいのは同じブリーダーズCでもユビアーが優勝したターフの方である。このレースにはジャパンCに出走を表明しているブルームとジャパンが参戦。ブルームは勝利寸前のところで交わされての2着、ジャパンも4着と見せ場を作ったが、今年の凱旋門賞(G1)で2着に好走したタルナワは11着と大敗し、圧倒的1番人気を裏切っている。

 これが意味するものとは何なのか。

「重巧者でもあるタルナワの敗戦には、前走の疲れだけでなく馬場適性も影響した可能性が考えられます。道中の位置取りは勝ち馬とほぼ変わらない後方でしたから、後ろ過ぎて脚を余したという訳でもない結果です。

同じく欧州で走っていた2頭が好走したことを考えると、この明暗は“馬場適性”だったという仮説も成り立つかもしれません。つまり、ジャパンCでも引き続き好走しておかしくないということにもなります」(競馬記者)

 事実、今年のブリーダーズCターフの勝ち時計は、2分25秒9のレコード。日本の馬場に近い固さが高速決着へ繋がったと見ていいだろう。

 ということは、例年の外国馬であれば日本の高速馬場に苦戦するものの、ブルームとジャパンには適性を持っているということにもなる。日本馬のラヴズオンリーユーが、同日に同じコースを苦にしなかったのだからその説得力は十分にある。

 そして、ジャパンCでブルームに騎乗するのは、日本の競馬を知り尽くしているレジェンド騎手の武豊だ。これならA.オブライエン師の送り込む2頭が、アメリカ競馬を経由する黒船と化し、連勝を続ける日本勢を沈没させるというシナリオに現実味が帯びてくる。

(文=黒井零)

<著者プロフィール>
 1993年有馬記念トウカイテイオー奇跡の復活に感動し、競馬にハマってはや30年近く。主な活動はSNSでのデータ分析と競馬に関する情報の発信。専門はWIN5で2011年の初回から皆勤で攻略に挑んでいる。得意としているのは独自の予想理論で穴馬を狙い撃つスタイル。危険な人気馬探しに余念がない著者が目指すのはWIN5長者。

江川紹子が懸念するオウム事件のその後…活動実態を伏せ賠償責任から逃げるアレフの現在

 オウム真理教の後継団体「Aleph(アレフ)」が、団体規制法で義務づけられた、活動実態に関する報告をしていないとして、公安調査庁は同法に基づく再発防止処分を公安審査会に請求した。この問題は、そもそもアレフが被害者に約束した賠償の支払いを渋っていることが発端。教祖など重大事件に関わった幹部らは3年前に死刑が執行され、今月で坂本弁護士一家殺害事件から32年が過ぎたが、被害者はいまだに賠償のすべてを受け取れてはおらず、オウム事件はいまだに終結できずにいる。

賠償金も支払わず、確定判決にも従わないアレフ

 事件被害者からの申し立てを受け、東京地裁がオウム真理教の破産宣告を行ったのは、地下鉄サリン事件から1年が過ぎた1996年3月。被害者・遺族が届け出た債務は約38億2200万円に上った。少しでも多く被害者に配当できるよう、破産管財人の阿部三郎弁護士(故人)らは教団の資産を調査すると共に、国会議員らに働きかけ、国の債権を事実上放棄させる特例法を成立させた。破産手続を通して、最終的に被害者に総額約15億5000万円が配当された。

 しかし、これでは被害者への賠償は不十分だ。阿部管財人はアレフに働きかけ、2000年にオウムの破産に伴う残りの債務(その時点で約40億円)をすべてアレフが引き継ぐことで合意が成立した。その代わりに、パソコンショップなど教団の経済事業を管財人は「黙認」することとした。この時点で、アレフは支払いの義務を負った、といえる。

 破産手続が終結した2009年の時点での残債は約22億7200万円。破産裁判所の許可を得て、阿部管財人から「オウム真理教犯罪被害者支援機構」(宇都宮健児理事長)に引き継がれた。同機構は、アレフと分裂した「ひかりの輪」と交渉し、ひかりの輪とは支払いに関する合意ができた。しかしアレフとは協議が進まず、同機構は2012年3月、東京簡裁に調停を申し立てた。

 ところが、この調停でも、アレフは「(同機構の)会計処理が不透明」「(同機構と)信頼関係がない」などと述べて、支払いには後ろ向きの姿勢を続けた。結局、分割払いとする裁判所の決定にアレフが異議を申し立てたため、調停は不調に終わった。同機構副理事長の中村裕二弁護士は、「(調停を行っている)5年10カ月もの間、教団は『払う』『払う』と言って引き延ばし続け、最終的に裁判所が解決策として示した決定を蹴った」と言う。

 アレフ側は2017年11月までに、元管財人が運営していた「サリン事件等共助基金」に約3億5000万円を送金したが、その後、支払いは滞っている。

 そこで同機構は、2018年2月にアレフに対し、約10億5000万円の支払いを求め、東京地裁に提訴。翌2019年4月には全額の支払いを命じる判決が出た。教団は判決を不服として上訴したが、東京高裁、最高裁もその主張を退け、この判決は確定した。しかし、今なお教団はこの判決に従っていない。

今なお教団側との戦いを強いられる被害者たち

 支援機構は、2020年1月に強制執行を申し立てたが、差し押さえできたのは、教団の北越谷施設に保管されていたアレフ所有の現金約3000万円のみだった。

 そのため、支援機構は強制執行が可能な資産情報を得る必要があるとして、東京弁護士会に弁護士法に基づいた照会を公安調査庁に行うよう申し立てた。同弁護士会はこれを適法と認めて、照会を行った。

 アレフは団体規制法に基づいて、幹部や構成員の氏名、収益事業の概要などほか、現金預貯金や不動産などの資産の報告も義務づけられている。公安調査庁は弁護士会の照会に対し、銀行口座情報を開示した。

 支援機構は2020年5月、この情報に基づいて、東京地裁に銀行口座差し押さえの申し立てを行った。裁判所の手続きに時間がかかり、今年2月になってようやく金融機関に差し押さえ・転付命令が出されたが、わずか1000万円ほどしか回収できなかった。

「これでは、年5000万円の遅延損害金にも満たない。教団は、支払いを免れようと、不動産は名義を替え、現金を巧みに隠して、資産隠しをしている」と中村弁護士は憤る。


 実際、アレフが公安調査庁に報告した資産は、支援機構が起こした裁判の東京地裁判決が出る前に、激減している。判決前の2019年1月には12億9000万円だったものが、判決後の翌2020年1月の報告は約5億5000万円と前年の約4割だ。敗訴するのを見越して、不動産を名義替えしたり預貯金を現金化するなどして、差し押さえられるのを免れようとしているのではないか。

 さらにアレフは、公安調査庁が弁護士照会に応じて銀行口座情報を開示したのは違法などとして、今年3月と5月に行うべき報告を拒否した。同庁は9回にわたって是正指導を行ったが、教団側は応じなかった。そこで、公安調査庁は初めての再発防止処分請求に踏み切った。

 公安審査委員会は30日以内に判断をする。処分が決まれば、6カ月の間、居住用以外の拠点施設の使用や信徒勧誘、お布施など財産上の利益を受けることができなくなる。

 アレフは、教団本体とは別の広報部のホームページに今年も、地下鉄サリン事件があった3月20日の前日、「被害者の方々に対する補償については、これからも継続していく所存です」などとする文言を掲載した。しかし、実際にはそうした誠意はまったく見られない。

 被害者側は、今も教団側の資産隠しとの戦いを強いられている。しかも、事件から時間が経ち、関係者の高齢化は進み、時間との戦いもある。

「あらゆる法的手段を駆使して、賠償を支払わせるようにしたい」と、中村弁護士は言うが、困難を強いられている。

 賠償金支払いの約束を守らない。法律による報告義務に応じない。そして何より、最高裁で確定した判決に従わない。社会のルールを無視し、自分たちの利益や流儀を優先させるアレフの「カルト性」は深刻だ。賠償に応じる姿勢を見せていた一時期より、最近のアレフはカルト性がさらに高まっている、ともいえる。

 このままだと、団体規制法の強化も検討しなければならないかもしれない。

(文=江川紹子/ジャーナリスト)

●江川紹子(えがわ・しょうこ)
東京都出身。神奈川新聞社会部記者を経て、フリーランスに。著書に『魂の虜囚 オウム事件はなぜ起きたか』『人を助ける仕事』『勇気ってなんだろう』ほか。『「歴史認識」とは何か – 対立の構図を超えて』(著者・大沼保昭)では聞き手を務めている。クラシック音楽への造詣も深い。

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