JRA ソダシのダート転向は「大失敗」の可能性あり!? 須貝尚介調教師「血統背景も物語っています」もダートが合わない理由

 今年の桜花賞(G1)優勝馬のソダシ(牝3歳、栗東・須貝尚介厩舎)が、来月5日に行われるチャンピオンズC(G1)へ出走予定であることが分かった。

 ソダシは昨年7月のデビュー以来、芝のレース一本で使われてきた。G1を2勝して、札幌記念(G2)でも米G1馬のラヴズオンリーユーを撃破した芝の実績馬が、3歳秋の時期に路線変更することになりそうだ。

 ダート転向の理由について須貝師は「古馬の牡馬相手では斤量差があるし、血統背景も物語っていますからね。この辺で一度試してもいいかなと考えました」と、答えた。

 須貝師が話す通りソダシの血統背景はダート向きとされている。父のクロフネはNHKマイルC(G1)優勝の芝の実績もさることながら、ダートでは無類の強さを誇った。2001年の武蔵野S(G3)で2着に9馬身差をつける圧勝で初ダート戦を飾ると、続くジャパンCD(G1)ではロングスパートから後続を7馬身も千切った。

 母のブチコもダートを得意としていた。ダートで計4勝を挙げており、オープン入りまで果たした。また伯母で同じクロフネ産駒のユキチャンも交流重賞3勝を誇る。

 さらにデビュー前の調教からソダシへ跨ってきた吉田隼人騎手も「正直、ダート馬だと思っていた」と、平松さとし氏のインタビューで答えている。吉田隼騎手は母ブチコの兄弟馬に何度も騎乗経験があり、ソダシの乗り味もそれらの馬と似ている感覚があったという。

 経緯を踏まえると、ソダシのダート転向は合いそうな雰囲気がある。一方で「ダートは難しいと思います」と、桜花賞馬の方針転換に警鐘を鳴らす有識者もいる。

「ダートが得意そうなクロフネ産駒ですが、JRAにおける成績だと芝の方が良いですね。05年に初年度産駒がデビュー以来、重賞48勝を積み重ねてきましたが、うちダート重賞は3勝のみです」(競馬記者)

 クロフネ産駒でJRAダート重賞を制した馬は、現在まで2頭いる。1頭は重賞2勝を誇り、G1でも2着があるテイエムジンソク。もう1頭は15年のマーチS(G3)を制したマイネルクロップだ。

 交流重賞まで範囲を広げると更に重賞馬は増えるとはいえ、あれほどダートで強いレースをしたクロフネの子どもが、JRAダート重賞を僅か3勝しかしていないのは驚きである。

「特に牝馬だと芝の短距離に強い傾向があって、牝馬だけでJRAのG1を7勝していますが、全て芝1200mと芝1600mで上げたものです。ダート中長距離で活躍した牝馬は、今のところJBCレディスクラシック(G1)を連覇したホワイトフーガと交流重賞2勝のレーヌブランシュしかいません。

典型的なクロフネ産駒牝馬は芝の短い距離が得意と言えるでしょう」(同)

 ソダシは2000mの札幌記念を制したことで、“異端”のクロフネ産駒牝馬との見方もできる。しかしダートが未知数な以上、記者が話す典型的なクロフネ産駒牝馬の可能性も否めない。

 続けて記者は「ソダシの気性からもダートは向いていないのでは」と、話す。

「ブチコは気性が悪い馬として有名で、何度も調教再審査になってしまうなどお騒がせな馬です。そして娘のソダシも、前走の秋華賞で母の悪い癖を受け継いだようなところを幾度なく見せていました。

気性難を抱える馬はダートだと、砂を被ると自分から走る気を無くす馬が多いです。現役馬ではカフェファラオやエアアルマスが砂を被ると走らないと言われており、ソダシもその類に入るかもしれません」(同)

 今回のダート挑戦は秋華賞以上の大敗を喫するリスクもはらんでいるかもしれない。ただ、須貝師は出走理由の1つに「今後を見据えて、選択肢が広がれば」を上げている。仮にダート挑戦が成功すれば、今後はBCディスタフ(G1)を勝ったマルシュロレーヌのように海外挑戦も視野に入ってくる可能性もある。

「白毛は走らない」というジンクスを打ち破り、世界初の白毛G1馬となったソダシのアイドルホース第2章開幕に期待したい。

(文=坂井豊吉)

<著者プロフィール>
全ての公営ギャンブルを嗜むも競馬が1番好きな編集部所属ライター。競馬好きが転じて学生時代は郊外の乗馬クラブでアルバイト経験も。しかし、乗馬技術は一向に上がらず、お客さんの方が乗れてることもしばしば……

「マンガの言葉」に、コピーを学ぶ 

電通で、クリエーティブ・ディレクター/コピーライターを務めている橋口幸生氏。彼が招待するのは、広告とはまったく別の世界で活躍している「言葉の猛者」たち。

本連載では、隔月のペースで開催されるウェビナーの内容を、編集部視点で再編集。「新しいものは、必ず新しい言葉と共にやってくる」という橋口氏の視点のもとで、言葉の持つ力や、その可能性についての考察を深めていく。

第4回にあたる本稿では、「妻」をテーマにしたエッセイマンガで多くのファンを持つ漫画家・福満しげゆき氏と橋口氏の対談内容から、「いつもの毎日にこそ、おもしろい言葉があふれている」と題されたウェビナーの肝の部分について紹介していきたい。

                        文責:ウェブ電通報編集部

福満しげゆき
橋口幸生氏:電通 クリエーティブ・ディレクター、コピーライター 最近の代表作はロッテガーナチョコレート、「世界ダウン症の日」新聞広告、出前館、スカパー!堺議員シリーズ、鬼平犯科帳25周年記念ポスターなど。「100案思考」「言葉ダイエット」著者。TCC会員。趣味は映画鑑賞&格闘技観戦。https://twitter.com/yukio8494
福満しげゆき氏:漫画家1997年「月刊漫画ガロ」でデビュー。2010年「うちの妻ってどうでしょう?」で第14回文化庁メディア芸術祭マンガ部門奨励賞を受賞。主に「妻」をテーマにしたエッセイマンガを描く。


 

「タイトルって、大事」(福満しげゆき)

「うちの妻ってどうでしょう?」(双葉社)「妻観察日記」(小学館)「妻に恋する66の方法 〜妻が恋人でもいいじゃないか〜」(講談社)など、「妻」を立てた印象的なタイトルのエッセイマンガで知られる福満氏。でも、上記の三つのタイトルのうち、ご自分で考えたタイトルは「妻観察日記」だけだと言う。

福満しげゆき

「『うちの妻ってどうでしょう?』に関しては、執筆当初、まだ若かったこともあって、もっと文学的なタイトルにしたかったんです。でも、編集者からの提案に乗ってみました。今では、このタイトルで良かったな、と思っています。書きたいことのコンセプトが明解ですよね。それは読者に対しても、なんですが、作り手である自分自身が、ああ、こういうマンガを僕は描きたいんだ、ということにタイトルによって気付かされたという面もあるんです」

一方で、「妻に恋する66の方法」は、今でもしっくり来ていないのだと福満氏は言う。「ハウツー本のパロディみたいなことで行きましょう!という編集者からの提案に乗ってみたのですが、結果的にはなんだかうまくいかなかった。結果が芳しくないと、作家なんてものはわがままなものですから、すぐに編集者のせいにしてしまうんです(笑)」


「編集者とは、常に二人三脚」(福満しげゆき)

「長くやってきた担当の編集者が変わる、というようなことはよくあることなんですが、そうなると漫画家は、もう俺はダメだ、といったような絶望感に襲われます。あれこれ文句も言いますよ。お前のせいだ、とかも言う。でも、やっぱり編集者は大切な相棒なんですよ。編集者の一言にインスピレーションをもらう、ということばかり」。そう、福満氏は語る。

「そう考えると、広告にも通じるものがあるかもしれませんね」と橋口氏が応じる。「日頃、広告制作に携わっていて思うのですが、クライアントは自社の製品の良さとか、自社のブランドの良さとか、意外と分かっていらっしゃらないんですよね。自分に置き換えるとよく分かるのですが、自身の魅力や能力って、自分ではなかなか気づけないものだから。他人から、橋口のここがすげーよ、とか言ってもらえると、なんだかとても前向きな気持ちになれる(笑)。マンガも広告も、そうした、キミって実はすごい奴なんだぜ!というエールにもなりうると思うんです」

福満しげゆき

 

「若さならではの妄想力って、大事」(福満しげゆき)

「僕の小規模な失敗」(青林工藝舎)は、当時はやっていた「僕たちの失敗」という流行歌にヒントを得たのだ、と福満氏は明かす。「小規模、としたのは『小さな恋のメロディー』みたいなものってあるじゃないですか。小さな、というところが愛おしいんですよね」。橋口氏が、それにかぶせる。「福満さんが描く自画像って、福満さん自身には似ていないと、よく言われますよね。でも、多くの読者は、ああ、これは僕の自画像だ!と感じていると思います。マンガや映画などが好きな、いわゆる文化系の男性の多くは、こんな自己イメージを持っているんじゃないかな。だから共感できるんです」

福満しげゆき
ナイーブで伏し目がち。学生時代の僕の自己イメージも、こんな感じでした。(橋口氏)

劇中の言葉にも、橋口氏は注目する。「『このままじゃダメになる…すべてがダメになる大いなる予感!』いいですよね。若い時って、みんなこういうことを考えるものじゃないですか」。「当時の僕はまだ、コンビニでバイトしてましたから。自伝のようなマンガって、大成した人が描くものじゃないですか。でも、大成もなにもしてない若者が自伝を描くのって、ちょっと新しいんじゃないかと思ったんですよ」

「表紙には、作品の人柄が現れる」(橋口幸生)

「そのうち、紙のマンガがなくなって、すべてがデジタル、みたいな時代が来るといわゆる書店でのジャケ買いみたいな買われ方はしなくなる。そのときに大事なのは、表紙のタイトルだったり、コピーだったり、だと思うんです」。と、福満氏は言う。

例えば、「カワイコちゃんを2度見る」という作品のタイトルは「007は二度死ぬ」から引っ張ってきたのだそうだ。橋口氏いわく、長年の謎が解けました、とのことだが、印象的なタイトルとかネーミングというものは、そういうところから生まれるものなのかもしれない。平凡な日常と007、まったくつながらないところに、突破口がある。

平凡な日常を切り取るには、メモをとることが大事だ、と福満氏は言う。平凡なことだから、メモをとっておかないとすぐに忘れてしまう。でも、そこに実はおもしろみがある。それをタイトルや表紙に昇華したときに、ぽんっと作品が生まれる。

福満しげゆき

「意味はないけど、印象に残った場面を描きたい」(福満しげゆき)

「奥様が、かかとを削ってる、みたいなとんでもなくリアルな日常を福満さんは切り取ってマンガにされますよね?もしかしたら、女性がかかとを削る場面をマンガに描いたのは、福満さんが人類初なんじゃないかと思います(笑)。それって、どういうことなんですか?」という橋口氏の質問に福満氏は、こう答えた。「日常にある印象的なことをマンガにしたい、という意識はありますね。妻がかかとを削ってる。そこに、意味なんてないじゃないですか。でも、僕の中では印象に残った。ああ、これで一話になる、みたいな」

それは、大いに共感できる、と橋口氏は言う。「僕ら広告クリエイターも、若い頃は、例えば宇宙人が攻めてきたみたいな突飛なことをどれだけ考えられるか、みたいなことを求められているような気がして、必死になっていたんですが、でも、よくよく考えると、おもしろいことや、じーんと来ることって、ごくごくありふれた日常の中にあるものですものね」。「突飛な設定でも、別にいいんです。そこに共感できる要素さえあれば」という福満氏の指摘には、なるほど、と思った。

モノを作ろうとすると、人はどうしても、とんがってやろう、他人と違うことをしてやろう、と思ってしまう。でも、作ったものに対して世の中からの共感が得られなければ、そんなものにはなんの価値もないということだ。編集者としても、身につまされる。

※本連載は、「言葉最前線」と題されたウェビナーの内容を、主催者でありMC役でもある橋口幸生氏(CXCC局)の監修のもと、ウェブ電通報独自の視点で編集したものです。


【参加者募集中】 
「言葉最前線」Vol.5ウェビナー 11月30日(火)開催決定!
寺嶋由芙×橋口幸生「アイドルとコピーライターで、言葉について考えてみた」


寺嶋由芙
ゲストは、「ゆるキャラ」をつなぐ「ゆるドル」として、各種キャラクターイベントにMCやゆるキャラ通訳としても出演中のソロアイドル・寺嶋由芙さん。現役アイドルでありながら、宣伝会議が主催する「コピーライター養成講座」の修了生でもある寺嶋さんは、その動機を「ライブのMCで、握手会で、SNSで……自分自身の発する言葉すべてがファンへのPRとなるアイドルだからこそ、言葉に敏感でありたい」と挙げています。「コピーライター養成講座」では講師と受講生という立場だったというお二人。コピーライター以外の人がコピーライティングをどう身につけ、活かすのか?そのヒントが見つかるはず!?

・日時:11月30日(火)20時~21時30分
・参加費:1500円(税別)

お申し込みはこちらから
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日米の選挙に見る、有権者の意識の変化…なぜ立憲民主党は惨敗したのか

 アメリカ南部のバージニア州で知事選が行われ、現職の民主党知事を、投資会社出身で政治経験のない共和党候補ヤンキン氏が破った。

 バージニア州は前回の大統領選でバイデン大統領が10%の差をつけてトランプ前大統領氏を破り、今や民主党の牙城とも目される州だったが、バイデン大統領が就任してわずか9カ月で共和党が勢いを取り戻したかたちだ。

 ヤンキン氏はトランプ前大統領の支持を受けながら、選挙期間中はそのことには触れず「トランプ色」を弱めて、トランプ支持層と無党派層の両方を取り込む戦略をとった。これがみごとに当たった。

 ヤンキン氏への支持が集まった理由とされるもので重要なのが、学校において「批判的人種理論(Critical race theory)」の導入を禁じるという訴えだった。

 1970年代に法学者の間で考案された批判的人種理論は、「白人至上主義が法律や制度を通してアメリカ社会の根本に定着しており、それがいまだに差別的環境をつくり出している」という考え方だ。

 それが今さら浮上してきた背景には、2020年5月25日にミネアポリス近郊で白人警察官が拘束方法を誤って黒人の命を奪った「ジョージ・フロイド氏殺害事件」がある。

 記憶に新しい人が多いだろうが、アメリカでは同事件をきっかけに、ブラック・ライブズ・マター(BLM)運動をはじめとする急進的組織を中心に人種差別議論を繰り広げて、さらには教育と人種差別を結びつける傾向も強まってきている。

バイデン政権の凋落

 バイデン大統領は、トランプ前大統領を「白人至上主義者」とののしったBLMの後押しもあって誕生した大統領だといってもいいだろう。そのため、批判的人種理論についてネガティブな意見は言いにくいために、左派勢力が各地域で学校教育を中心にその普及を広めようと躍起になっている。

 この理論が行政制度の一部に導入されるだけなら、それほど大きな問題にはならないが、左派イデオロギーの道具として利用されると、事は重大になる。

 批判的人種理論は、もともと人種差別制度が撤廃されてから起こったものだ。制度的には不公平はないが、現実として白人と黒人の生活レベルの差が一向に縮まらないことから、「目に見えない部分にある差別に原因がある」とみた。

 だが、この理論の問題は、差別されている側である黒人の「優遇」に向かうと同時に、白人が不利になる「逆差別」が起こりかねないことにある。「白人」といっても、実際はエリート層から貧困層までおり、それを白人や黒人などの「人種」でひとくくりすることは適切ではない場合がある。

 もうひとつの問題としては、製造業の工場が中国をはじめとする新興国に奪われて、大都市ではない地方に住む中流層の白人の生活が年々厳しくなってきていたことがある。これは前回の大統領選でも盛んに言われたが、いわゆるグローバル化は大都市エリート層に支持されている民主党政権のほうが進みやすく、地方在住の中流層がトランプ大統領を求めたという面がある。

 いわゆる「鉄板支持層」のトランプ支持は相変わらず続いており、バイデン大統領に対する不満も相まって、反リベラリズムへの盛り上がりは衰えていない。

 バージニア州知事選挙では、そのような行き過ぎたリベラル化に対して反感を持つ有権者が増えてきており、ヤンキン氏が批判的人種理論に対して断固たる姿勢を貫いていることが、共和党支持者だけでなく、無党派層や民主党支持層の一部にも響いたということだろう。

 民主党支持のリベラルメディアであるCNNの出口調査によると、ヤンキン氏の獲得票数は、共和党支持者が96%、無党派層54%にも及んでいる。

 だが、民主党の現職マコーリフ氏は、相変わらずのトランプ批判を繰り返すことに終始した印象だった。トランプ批判は、リベラル層には響いても、アフガニスタン撤退の失敗以来、バイデン大統領に失望していた無党派層に響くことはなかったのである。

ニュージャージー州選挙の衝撃

 バージニア州と同時期に選挙のあったニュージャージー州でも同様の動きが見られた。

 そもそもニュージャージー州はニューヨークにも近く、民主党党員が共和党党員を圧倒的に上回る典型的な「ブルー・ステイト(青い州)」だ。民主党のマーフィー知事はコロナ対策でも一定の評価を受け、政策も人柄も合格点の知事とされ、当初は圧勝か、それに近い勝ち方をするとみられていた。

 対抗馬となった共和党のチャッタレリ候補は大のトランプ支持者であり、トランプ前大統領の「選挙は盗まれた」の集会に参加していたことから、現職のマーフィー氏にはかなり攻められていた。

 このような民主党候補が圧倒的に有利にあるなか、僅差で現職のマーフィー氏がぎりぎり逃げ切ったのであるから、勝ってもなお、バイデン大統領にとってはかなり衝撃的な結果だといってよい。

 ニュージャージー州では、もうひとつの選挙でさらに衝撃的な結果があった。州の政治ナンバー2である州上院委員長選挙で、10年近く君臨した現職を共和党候補が破ったのである。

 しかも、この候補は政治経験がなく、家具会社でトラック運転手をしていた人物である。このニュースは全米に驚きを持って伝えられた。

反エリート主義の嵐

 今、アメリカで何が起こっているのか。一言で言えば「反エリート主義」だろう。

 BLMが反差別運動として盛り上がるなか、これを好意的に受け入れたのは、マイノリティとともに、マスコミや都市に住むエリートたちだった。エリートたちは、すでに一定の地位を確保し、いわば「既得権益」を確保した状態にある。

 不安定な生活を強いられている中流層以下の人たちは、批判的人種理論のような急進的なリベラル化への不安とともに、それらを推し進めるエリート層に対しても怒りを覚え始めているのである。

 今回、ニュージャージー州の州上院委員長で勝利した候補のトラック運転手という職業は、非エリート層白人における典型的な職業だといっていいだろう。そのことが圧倒的に有利とみられていた現職を逆転する力となったと考えられる。

 これらの結果を踏まえると、来年に迫ったアメリカ中間選挙は、共和党が優勢であることに間違いない。そもそも、中間選挙は政権に対する「通信簿」の役割があり、バイデン大統領に対する支持率は、調査期間によっては40%台半ばまで落ち込んでおり、すでに落第点を付けられている。

 さらに、「反リベラリズム」と「反エリート主義」という2つのうねりが盛り上がり始めているとなると、これからバイデン政権だけでなく、民主党に対する風当たりはさらに強まることが必至だ。

 そうなると、トランプ大統領誕生のときのような「行きすぎたリベラリズムへの反動」だけでなく、これまで政治経済を牛耳ってきたエリートへの反発も起きかねない。

日本の総選挙でも見られた有権者の「変化」への希求

 アメリカで反リベラリズムや反エリート主義への批判が広まる一方で、10月31日に行われた日本の総選挙でも面白い動きが見られた。

 それは自民党で、金田勝年氏(元法務大臣)、石原伸晃氏(元幹事長)、甘利明氏(前幹事長)、野田毅氏(元自治大臣)、若宮健嗣氏(元万博担当大臣)、桜田義孝氏(元五輪担当大臣)、平井卓(デジタル大臣)といった大物が小選挙区で落選したことである。また野党でも、小沢一郎氏、中村喜四郎氏、海江田万里氏、辻元清美氏、平野博文氏などの大物が小選挙区で落選している。

 これらを鑑みるに、日本では「党公認」が既得権益となっていることに反発が起こり始めており、「長く議員をやっている」というだけで公認を受けて当選し続けている政治家に対して反発が起こっているのではないだろうか。

 日本でも「安定」より「変化」が求められており、連続当選している候補より、フレッシュな候補に期待する機運が生まれ始めているのだろう。

 今回は共産党との選挙協力で立憲民主党が躍進すると予想されていたが、逆に議席を大きく減らしてしまった。立憲民主党は「変えよう」をキャッチコピーにしていたが、肝心の党幹部が“悪夢の民主党政権”のときの顔ぶれそのままで、まったく変わり映えしなかった。

 有権者は変化を求めているが、それは常に自己改革を目指す党や政治家を評価するということであって、野党が政権をとりやすくなるということではない。総裁選が盛り上がった自民党と、相変わらずのメンバーの立憲民主党で、有権者がどちらに「変化」を強く感じたかは言うまでもない。

(文=白川司/評論家、翻訳家)

白川司(しらかわ・つかさ) 評論家・翻訳家。世界情勢からアイドル論まで幅広いフィールドで活躍。著書に『日本学術会議の研究』『議論の掟』(ワック刊)、翻訳書に『クリエイティブ・シンキング入門』(ディスカヴァー・トゥエンティワン刊)、近著に『そもそもアイドルって何だろう?』(現代書館)。「月刊WiLL」(ワック)で「Non Fake News」を連載中。

都市部で働きながら地方企業にリモートで参加…今、注目の「地方副業」とは?

 2018年、政府が働き方改革の一環として兼業・副業の解禁を推奨し「副業解禁元年」を迎えた。コロナ不況の真っ只中にある今、本業のほかに収入源を得たいと考えているビジネスパーソンも多いだろう。

 そんななか、都市部で働きながら地方企業の事業に携わる“地方副業”が注目を集めているという。地方の地場企業と都市部人材のマッチングを目的とした「ふるさと副業」を展開するサービス「サンカク」の責任者、リクルートの古賀敏幹氏に話を聞いた。

副業・兼業を解禁している企業は49.5%

 まずは、現在の日本企業に兼業・副業がどれだけ浸透しているのかを見てみよう。リクルートが2020年に企業の人事担当者に向けて兼業・副業に関する調査(「兼業・副業に関する動向調査データ集2020」)を行ったところ、全体の49.5%の人事担当者が「兼業・副業を認める人事制度がある」と回答したという。

「49.5%という数字が多いか少ないかは意見が分かれますが、約半数の人事担当者が副業を認める人事制度の導入をしていることが明らかになりました。また、『人事制度がある』と答えた人のうち72.2%が、この3年以内に制度の導入を決めた、と回答しています。2018年からの3年間で、各企業の兼業・副業を認める制度導入が一気に加速したようです」(古賀氏)

 また、企業が兼業・副業の制度を導入する目的として最も多かったのが「従業員のモチベーション向上のため」(52.5%)で、次いで「従業員の定着率の向上、継続雇用につながるため」(46.7%)だった。古賀氏によると、数年前までは考えられない結果だという。

「数年前は副業・兼業を“認めない理由”として『離職率が上がる』という不安の声をよくお聞きしました。しかし、今は副業や兼業を認めて社員の柔軟な働き方を容認するほうが離職リスクが下がる、という考え方が浸透しつつあります。離職率を下げるために、今後も兼業・副業を認める制度導入が進む可能性が高いです」(同)

 一方、雇用形態が正社員の個人に目を向けると、兼業・副業を行っている割合は9.8%にとどまっているが、47%の人が「今後実施したい」と回答している。企業の副業推進も相まって、副業人口もさらに増えていくと予想されている。

各プロジェクトの労働時間は月40時間以下

 副業を始める人や解禁する企業が増え、副業の種類も多様化している。そして、近年では、都市部で働いているビジネスパーソンが地方企業の仕事にリモートで参加する“地方副業”も選択肢のひとつに加わっているという。

 サンカクでは、都市部人材と地方企業の仕事をマッチングする「ふるさと副業」を2018年から展開している。ちなみに、同社では「複業」や「兼業」などの表現があるなかで、あえて“サブ”を意味する「副業」を使用しているという。

「言葉の解釈はサービスによって異なりますが、当社では兼業や複業を使う場合は“本業”と同等と捉えています。兼業、複業で人材を募集している企業でも『週に2日は出勤が必須』という条件を出すケースがありますが、正社員で週5日勤務のビジネスパーソンにとってはハードルが高いですよね。また、生活に直結する仕事以外のやりたいことを軸にしたことなら、新しいことにもチャレンジしやすくなります。本業で生活が成り立っている前提で、副業で本当にやりたいことに挑戦してもらいたい、という意図で“副業”を使っています」(同)

 ユーザーはあくまで副業として関わるため、サンカクの案件は本業に影響が出にくい労働時間を提案している。各プロジェクトの労働時間はひと月あたり20~30時間、長くて40時間になることが多いという。

「サンカクの『ふるさと副業』では労働時間を40時間以下になるよう推奨していますが、当社以外のマッチングサービスや副業先企業との契約状況によって異なります。サンカクの『ふるさと副業』での導入の理由としては、大きく『新規事業の立ち上げ』『立ち上げたばかりの事業の推進』『ECやデジタルマーケティングの強化』『IT化やデジタル化をしたいので知見がある人材を雇いたい』『副業人材の受け入れを推進』『リモートワーク人材の受け入れ』の6つのタイプに分けられます」(同)

 サンカクには、長野県の金券ショップの企業が「デジタル買取アプリ」をつくるために“IT人材”を募集したり、青森県の造園業者が新規事業として立ち上げた「野菜工場」のマーケティング人材を募集したりと、地域に根付いた企業のプロジェクトが多数掲載されている。

「採用は、企業の担当者と副業希望者が座談会やディスカッションをしてマッチングします。一般的な採用面接の雰囲気とは違い、和やかなムードで進むのが特徴ですね。たとえ副業であっても『一緒にゴールを目指す仲間』として副業人材を採用している企業が多い印象です」(同)

「ふるさと副業」に掲載されているプロジェクトは、リモートワークで月に5~10万円前後の報酬を受け取れる案件が多い。オンライン化が定着したことも地方副業のハードルを下げているのは確かだ。

 副業市場が広がりを見せる一方で、サンカクでは「受け皿の獲得が大きな課題になっている」と古賀氏。

「プロジェクト掲載の営業をしても『正社員がほしい』『副業では適当に仕事されそう』と断られることもしばしば。しかし、『ふるさと副業』を導入した企業の満足度はかなり高く、マッチングの確率も非常に高いです。これからも、一度でも地方企業に導入してもらえるように工夫していく予定です」(同)

ユーザーは自分のスキルを地域貢献に活かす

 サンカクで「ふるさと副業」をしているユーザーの年齢層は、20代後半~40代が中心。“ふるさと”と冠してはいるが、サイトに掲載されているプロジェクトなら自分の出身地以外の企業にも応募できる。

「参加者は人生に前向きな人が多い印象です。数多ある副業のなかでも“地方副業”を選んでいる人なので、地域に貢献したいという思いも強いですね。実際に参加している30代のユーザーは、労働時間は確保できるとはいえ、時間や作業量の管理の難しさを感じているそうです。その一方で『経営者の考えを身近で感じられるので、学びも多い』と言っていたのが印象的でした」(同)

 ほかにも「さまざまな意見に触れられて、今後の自分の考え方にも大きな影響を受けている」「フィードバックがもらえるので、自分のスキルとほかの人のスキルの違いが明確になった。自分が持っている強みを実感できた」という声が上がっているという。本業から一歩踏み出すことで、新たな視点が得られるようだ。

「副業先を選ぶ基準も十人十色で、出身地で選ぶ人もいれば『石川県に旅行に行ったときに好きになった』という理由で石川県のプロジェクトに応募する人もいます。複数の案件を掛け持ちするユーザーはいませんが、ひとつのプロジェクトが終わったら別のプロジェクトに参加するリピーターもいますね」(同)

 プロジェクトの副業期間も企業によってまちまち。2018年から今まで長期間実施している案件もあるという。

「世間では副業=小遣い稼ぎというイメージが強いですが、『ふるさと副業』でその固定観念を覆したいです。副業だからこそできる新しい挑戦があるので、ユーザーのみなさんには、たとえ未経験の職種でも物怖じせず、いろいろなプロジェクトに応募してほしいですね。サンカクでは、みなさんが思い切りチャレンジできる機会を常に用意しておきたいと思います。サンカクでの体験、出会いを通じて、将来のキャリアに向けた選択肢が広がり、その先にまた新たな出会いが生まれて、地域や社会の盛り上がりにつながればと考えています」(同)

 副業でできる“地域貢献”。まずは、自分の出身地にどんな副業があるのか探してみるのも一興かもしれない。

(文=真島加代/清談社)

●「ふるさと副業

『ラヴィット!』視聴率が『水ダウ』効果で上昇?それでも高いワイドショーの壁

 11月8日、麒麟・川島明がツイッターを更新し、MCを務める朝の情報番組『ラヴィット!』(TBS系)がTBS編成部から「好視聴率御礼」として褒賞されたことを明かした。「スタッフの皆様とコツコツ頑張ってちょっと褒めてもらいました。超ロングケーキの大きさの比較としてチーソー使う朝の生バラエティですけど、今週もみなさんよろしくお願いします」と投稿している。

 チーソーとは、いわゆる麻雀パイ。10月13日の『ラヴィット!』に出演したアイドルグループ「ゆるめるモ!」の元メンバーで歌手の「あの」が、『水曜日のダウンタウン』(同)の企画の一環で大喜利芸人たちに“遠隔操作”されながらクイズに答えていたことが、翌週20日の『水ダウ』の中で明らかにされた。

 その際、霜降り明星・粗品が考えた「チーソーの赤い部分」という答えが話題となったのだが、『ラヴィット!』でもこのチーソーを番組に取り入れ始めたというのだ。川島がツイッターに投稿した写真には、ケーキの大きさを表すため、比較対象としてチーソーを置いたオンエア場面が切り取られている。

 スタートした3月当初は『ジョブチューン ~アノ職業のヒミツぶっちゃけます!』『サタデープラス』(同)や『ヒルナンデス!』(日本テレビ系)の劣化版などと揶揄され、悪目立ちしていた『ラヴィット!』だが、『水ダウ』効果で視聴率が上向いているとも報じられている。実際、視聴率にどの程度反映されたのだろうか?

「10月19日放送の視聴率は世帯2.3%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)、個人1.1%、20日は世帯2.9%、個人1.4%でした。そして、20日夜の『水ダウ』がオンエアされた翌朝21日の『ラヴィット!』は世帯2.8%、個人1.3%。翌22日は世帯3.2%、個人1.6%とさらに上げています。

 その内訳を見ると、20日は0.7%だったM2(35~49歳男性)が、21日には0.9%と0.2ポイント上昇。翌日以降も、そのまま推移しています。テレビ局が特にほしがっているF1(20~34歳女性)も、19日には0.4%だったのが20日に1.0%、21日に1.1%、22日には1.7%と微増ではありますが、上積みされています。

 F2(35~49歳女性)の年代別視聴率も、『めざまし8』(フジテレビ系)や『羽鳥慎一モーニングショー』(テレビ朝日系)にはまだ遠いながらも、決して戦えない数字ではなくなってきています」(テレビ局関係者)

 それ以降も、『ラヴィット!』の視聴率は世帯3.0%、個人1.5%前後で推移している。編成部からの褒賞は、最近の好成績を受けてのものだろう。

 かつて6月1日などは世帯1.8%、個人0.9%で風前の灯火だった『ラヴィット!』。牛の歩みではあるものの、徐々にファンを増やしているようだ。

高いコア視聴率を誇る『スッキリ』

 念のために他局を見てみよう。10月22日の『モーニングショー』は世帯10.2%、個人5.5%とダントツではあるが、F3(50歳以上女性)は12.1%とハイアベレージの一方で、F1=0.5%、F2=2.3%と決して高くはない。

 同22日の『めざまし8』は世帯5.9%、個人3.1%となっているが、F1=2.0%、F2=3.3%。一方、『スッキリ』の1部(8時~9時30分)は世帯6.2%、個人3.3%で、F1=3.1%、F2=6.8%とコア層では前述の2番組を大きく上回る。

「ここからわかるのは、家事や育児が一段落した時間、適度に締まって適度に緩い空気のワイドショーがコア層には受け入れられるということです。そして、前提は『今、何が起きているかがわかるワイドショー』というジャンルであること。

 やはり、朝は出かける前ということもあり、身の回りで何が起きているのかを知りたくなるもの。それは、ワイドショーが朝に必ず放送されているように、これまでのテレビの歴史が証明しています。それが皮膚感覚的に染みついているため、『ラヴィット!』のようにバラエティ番組に振り切り、独自路線を貫いても、その差別化だけでは他局に勝てない。

 一方、『あさイチ』(NHK)が支持されているのは、単なる情報番組を超えて、自分の生き方と照らし合わせることができるような特集を組んでいるからです。つまり、トレンドだけを追う番組を朝にやる必要性がどこまであるのかは、いまだに疑問ですし、朝に攻めた番組は必要ないということです」(同)

 果たして、『ラヴィット!』は10年続く長寿番組になり得るのだろうか。今後に期待したい。

(文=編集部)

岸田首相が竹中平蔵を「デジタル田園都市構想」委員に抜擢で批判殺到! どこが”新自由主義と決別”? またぞろパソナの食い物に

 総裁選で「小泉改革以降の新自由主義的政策を転換する」と大々的に掲げた岸田文雄首相だったが、それを真正面から裏切るような人事を発表し、ネット上で大きな怒りを買っている。明日11日、初会合が開かれる「デジタル田園都市国家構想実現会議」のメンバーに、よりにもよって「小泉改革以降...

パチンコ「永久連チャン打法」も話題となった名機…シリーズ最新作はゲーム性が更に進化!!

 かつて幼少期に慣れ親しむゲームといえば、将棋やオセロ、トランプであった。ただ、昭和の終わりにはすぐに家庭用コンピューターゲームに駆逐され、今ではSwitchとスマホである。Switchを手掛けている任天堂といえば、その前身が花札を商材としていたのは有名であろう。

 花札はかるたの一種で、12の月と4つの花の組み合わせからなる48枚の札で遊ぶものである。トランプに近い構成だが、日本とは文化的繋がりの強いポルトガルの影響によるもので48枚の札からなるプレイングカードをポルトガルでは「carta(カルタ)」と呼ぶ。

 安土桃山時代に「天正かるた」として普及し、江戸中期には現在使用されている花札が形作られたようである。ちなみに江戸上期には「うんすんカルタ」という改良版が登場するが、寛政の改革によって一切の遊具が禁止されたなかで「うんすんカルタ」も弾圧され、現在では熊本県人吉市にだけ残されている。

 この花札をモチーフにしたパチンコ機は数多く存在する。その筆頭は『春一番』であろう。数珠連チャンと「永久連チャン打法」と呼ばれる攻略法によって名を馳せた機械だが、中図柄を手でめくるスーパーリーチは期待度、出現バランス、タイミングなど完璧な演出であった。

【注目記事】
■パチンコ「45分で3万発」の衝撃シリーズに動き!? 完全無欠の極限スペック登場を期待する声!!
■パチンコ『P真・花の慶次3』も発表の激熱メーカー…始動した112連の衝撃シリーズ最新作の評価は!?

 そんな『春一番』シリーズのなかでより花札のゲーム性を取り込んだのが『P春一番 花札昇舞』である。サブ液晶として搭載された「花札液晶」では回転ごとに花札が1枚ずつ配られるのだが、ここで花札の役が揃うとチャンスになるゲーム性となっている。

 メイン液晶での展開とは別に青短、赤短、猪鹿蝶などの役がテンパイするたびにチャンスとなるので期待感が持続。さらに「月見酒」「花見酒」といった2枚で完成する役も存在するので、どんな場面でも期待感が損なわれずにプレイすることができるのである。

 また、サブとは言いながらも大当りへの関与が深い「三光ゾーン」のきっかけとなったり、スーパーリーチと連動して大当りに関与するなど重要な役割を果たしている本機の中心的機能となる。

 一方、スペック面ではライトミドルながらV確変ループタイプによる破壊力のある出玉性能を実現。右打ち中は大当りの半分が最大出玉となる10ラウンド1000発でまとまった出玉を稼げるようになっている。

 また、電サポ中なら通常大当りでも100回転の時短がつくので引き戻しにも期待できる。確変割合は65%だが実質的なループ率は75%近くまでアップする。さらに大当りに設定差が設けられているので高設定になれば大当り確率の面でも優遇されるのである。

 モチーフとなる花札のゲーム性を核の部分まで融合させた『春一番』の進化版がこの『P春一番 花札昇舞』なのである。

(文=大森町男)

<著者プロフィール>

 羽根物によってパチンコの魅力にとり憑かれ、パチンコ雑誌を製作する編集プロダクションに入社。パチンコに関する記事作りや編集業務に携わる。編集長としてファン雑誌の制作に取り組むなどの経験を活かし、その後は携帯サイトやweb、動画コンテンツなど幅広いパチンコメディアに従事。現在はフリーランスのパチンコライターとして活動。パチMaxを中心に消極的に執筆の場を広げている。

JRA 「広尾レース×武兄弟」強力タッグが送り込むドグマ、デイリー杯2歳S(G2)で2週連続重賞制覇に期待大

 6日、土曜東京で京王杯2歳S(G2)、阪神ではファンタジーS(G3)と東西で2歳馬の重賞が行われた。

 京王杯2歳Sでは、8番人気の伏兵キングエルメス(牡2歳、栗東・矢作芳人厩舎)が坂井瑠星騎手とのコンビで勝利。2番手から直線早めに抜け出し、粘るトウシンマカオを1馬身1/4差で退けた。

 またファンタジーSでは、ウォーターナビレラ(牝2歳、栗東・武幸四郎厩舎)が武豊騎手との兄弟コンビで参戦。小倉2歳S(G3)を制した1番人気ナムラクレアとの直線の叩き合いを制し、無敗で重賞勝利を決めている。

 そして今週13日、阪神競馬場ではデイリー杯2歳S(G2)が開催されるが、注目したいのはドグマ(牡2歳、栗東・武幸四郎厩舎)だ。

 同馬の馬主は京王杯2歳Sを制したキングエルメスを所有する広尾レース。そしてドグマにはファンタジーSを制したウォーターナビレラと同じく「武豊×武幸四郎」の兄弟コンビだ。

 そのドグマは、8月の小倉芝1800mの新馬戦では、8番人気と低評価だったものの、中団からじっくり脚を溜め、ラスト直線大外から豪快な末脚を繰り出し勝利。新種牡馬キタサンブラック産駒として初の新馬勝ちを収めた。

 2戦目の芙蓉S(OP)ではC.ルメール騎手を鞍上に迎え、1番人気に推されたが結果は4着。レース後、ルメール騎手が出したコメントによると「馬がエキサイトしていた」とのこと。落ち着いてレースに向かえるかが好走のカギとなりそうだ。

 菱田裕二騎手が跨った1週前追い切りでは、古馬のオープン馬ワールドウインズを相手に1馬身先着。武幸四郎調教師も「前走時よりも明らかに状態がいい。」と期待は大きい。

 ただ、デイリー杯2歳Sには強力なライバルも参戦する。新潟2歳S(G3)を強い競馬で勝ち上がったセリフォスも藤岡佑介騎手とのコンビで出走してくる。当初は朝日杯FS(G1)に直行予定だったが、状態の良さからここに参戦。1週前追い切りでは4歳2勝クラスのメイショウハクサンと併せ馬。4馬身先着とライバルも抜群の動きを見せている。

 ドグマは武豊騎手と縁の深いキタサンブラック産駒。「偉大な父からの教えで、迷わず一直線に走れるようにとの願いを込めて」という馬名の由来からも期待の大きな馬であることが伝わる。

 G1を7勝し、年度代表馬にも選ばれた父キタサンブラックのように、阪神競馬場ラストの直線を一直線で駆け抜け、馬主、騎手、調教師3者の2週連続土曜重賞制覇に注目したい。

甘デジ確率帯で「1時間2万7000発」達成も話題…春先を彩った激アツ新台を振り返る

 ホットな新台をユーザーの感想を交えつつ掘り下げていくこのコーナー、【激アツ新台実戦JUDGEMENT】。11月に突入し、今年も残り2ヵ月となった。

 これまでの激アツな新台を振り返り、パチンコ界にとって今年がどんな年だったか月ごとに見直してみようというスピンオフ企画。今回は2021年の4月登場機種をフィーチャーする。

 2021年4月にいたるまでの3ヵ月間、月の最初の導入で2ケタに迫るような大量の機種が導入され、月の後半の入れ替えではライトミドルや甘デジがメインになるといった流れで経過してきたが、この4月も同じ。PB機を除く8タイトル9機種の新台が初週に導入された。

 ホールやメーカー側からいえば主力となるミドルタイプを全面に押し出すことが基本だが、この週には近年最大のヒットを記録した『P大工の源さん超韋駄天』のライトスペックが登場するということで、その動向にも注目が集まった。

【注目記事】

■パチスロ新台6.2号機最速ATの評価は!?「夢のある仕様」との声…大量出玉の報告も!!
■甘デジ「77.7%→91.5%→100%ST」の好継投が炸裂! 驚異のヒキで暗黒期を回避!!

P大工の源さん超韋駄天LIGHT』はミドル機をそのままのゲーム性で遊びやすくしたスペック。大当り確率が1/129.5でRUSHの継続率約92%、平均約3.5秒で大当りが次々に発生する魅惑の連チャン性をそのまま再現している。

 当然のように人気も引き継がれた格好で、稼働の落ちない花形機種としてホールに君臨。インターネットの掲示板なども活発で、衰えしらずの人気マシンとなっている。甘デジ確率帯ながら「1時間で100連・一撃2万7000発」といった景気のいい話も絶えることがない。

 他方、主戦場となるミドルスペックのカテゴリーでは『ぱちんこGANTZ極』『Pピンクレディ』『P中森明菜・歌姫伝説~THE BEST LEGEND~』と強豪マシンがひしめき合う修羅場である。

 奇しくも歌パチの浸透に大きな役目を果たした2つの機種が違うメーカーから同じタイミングで登場する事態となり、そのライバル関係の物語は非常に興味深い。ただ、残念ながらお互いにかつての栄光を再び取り戻すことができず、決定的な存在感を残せなかった。

 偉大な先達に及ばなかったという意味では『ぱちんこGANTZ極』も同じ状況と言えるかもしれない。極限までに尖らせた小当りRUSHは「終日10万発」報告もあがるほどの高い出玉性能を保有しているものの、さまざまな状況的に初代のようなインパクトを示せないのが歯がゆい。

 そして、ライトミドルで存在感を魅せたのは『Pガールフレンド(仮)』。50%で突入するSTの継続率は80%。右打ち中の半分が1100発で遊タイムも搭載された安定感とバランスの良さから地味に評価の高い機種といった印象。

 話題性は高かったが、それに見合うような結果を手にできない機種が多かったような4月の導入機種である。

(文=大森町男)

<著者プロフィール>

 羽根物によってパチンコの魅力にとり憑かれ、パチンコ雑誌を製作する編集プロダクションに入社。パチンコに関する記事作りや編集業務に携わる。編集長としてファン雑誌の制作に取り組むなどの経験を活かし、その後は携帯サイトやweb、動画コンテンツなど幅広いパチンコメディアに従事。現在はフリーランスのパチンコライターとして活動。パチMaxを中心に消極的に執筆の場を広げている。

細木数子さんから私が言われ腹を立てた言葉…テレビ全番組降板と暴力団との関係

 日本のバブル全盛期から2000年代にかけて一大ブームを巻き起こしたあの人物が死去した――。

 人気占術家の細木数子さんが今月8日に死去していたことが、わかった。娘(養女)で占術家のかおりさんが10日に自身のインスタグラムで報告した。

 細木さんは1980年代、六星占術に関するベストセラーを次々と世に送り出し、日本中に多くの支持者を獲得。2004年にはレギュラー出演するテレビ番組『ズバリ言うわよ!』(TBS系)や『幸せって何だっけ~カズカズの宝話~』(フジテレビ系)では、歯に衣を着せぬアドバイスやダメ出しが視聴者から好評を博し、軒並み高視聴率をたたき出す“視聴率女王”の名をほしいままに。「地獄に堕ちるわよ!」などの名台詞も生まれた。

 しかし、08年には全レギュラー番組からの降板を突如発表し、世間を驚かせた。

「降板の一番の理由だといわれているのが、週刊誌などでしばしば報じられていた暴力団関係者との関係。06年にはジャーナリストの溝口敦氏が「週刊現代」(講談社)で、細木さんが暴力団幹部に溝口氏の原稿を潰すよう依頼していたと暴露。細木さんは版元の講談社を相手取り6億円もの損賠賠償請求を東京地裁に起こしたものの、その後に訴えを取り下げ、結局、この騒動が尾を引いて、細木さんはテレビの世界を追われることになった。

 その後は、たまにテレビ番組にゲスト出演する機会はあったものの、メインの活動は支持者を集めた定期的な勉強会や書籍の出版、さらに自身の名を冠した携帯アプリの展開などに移ったが、多額の収入を得ていた様子。4年前にはド派手なサングラスと白い毛皮のコート、さらには片手で小さなかわいらしい犬を抱えて歩く写真が週刊誌に掲載され、話題になったこともあった」(週刊誌記者)

 その写真が掲載された17年発売の「女性自身」(光文社)では、細木さんは記者から引退について聞かれ、「引退なんかしないわよ!」と相変わらずの“細木節”を轟かせていた。

 私生活では大相撲の元横綱、朝青龍の“タニマチ”としても知られ、朝青龍の優勝会見では堂々と横に座る姿がテレビで映し出されたり、過去には演歌歌手・島倉千代子が多額の借金問題を抱えた際には後見人につくなど、その豪快な人柄も人々を引き付けた。

 約30年ほど前、細木に遇ったことがあるという70代の女性はいう。

「当時、私は働いていた料亭をやめて自分の小料理屋を持とうと考えていたところ、知人から『よく当たる占い師さんがいるから、一度相談してみたら?』と紹介されて相談しに行ったのが、細木さんでした。対面しても、細木さんは私の顔を見ないまま、まあ誰でも言えそうな内容を話していたので、『そのためには具体的にどうすればよいでしょうか?』と尋ねたところ、これ以上話すには追加で数万円払ってもらう必要があるといわれたので、私は『では、もう結構です』と言って、そのまま帰りました。その後、しばらくたって細木さんがテレビに出るようになって、『そういえば、あの時の人』と思っていました」

 昭和・平成・令和の時代を駆け抜けた大物がまた、この世を去った。
(文=編集部)