JRA 武豊「長くジョッキーをやっていれば色々とあるよ」 レジェンドへまさかの「無慈悲」な乗り替わり!? 因縁のコンビが約4年ぶりにチャンピオンズC(G1)で再結成!

 来月5日に行われるチャンピオンズC(G1)の想定が『netkeiba.com』より発表された。

 今年の桜花賞馬で初めてのダート戦になる白毛馬のソダシは吉田隼人騎手、2月のフェブラリーSの覇者カフェファラオはC.ルメール騎手と、有力馬は軒並み乗り替わりは無さそうだ。

 一方、前走から乗り替わった1頭が今年のフェブラリーSで2着だったエアスピネル(牡8歳、栗東・笹田和秀厩舎)だ。今回、田辺裕信騎手から短期免許で来日したR.ムーア騎手へ替わる見込みだ。

 ムーア騎手はイギリス出身の騎手で、凱旋門賞をはじめ世界各国の大レースを制した世界的名手として知られている。日本でもG1を8勝しており、日本競馬関係者からの信頼も絶大だ。

 2年ぶりの来日で、日本では短期間しか騎乗しないムーア騎手だが、エアスピネルへ騎乗するのは実は2回目。前回は2017年のマイルCS(G1)だった。

 15年9月にデビューしたエアスピネルは、17年のマイルCSまでの14戦中13戦、武豊騎手が騎乗してきた。そして、マイルCSも武騎手が騎乗する予定だった。しかしレースの数日前に調教中の事故で負傷。武騎手はレースへ騎乗ができる状態まで回復したが、レースの4日前にムーア騎手へ乗り替わることになった。

 チェンジの理由について笹田師は「G1の有力馬なので万全を期し、ムーア騎手に依頼しました。(武騎手が)もしマイルCS前の騎乗でケガの箇所が痛くなったりしたら、ということも考えて決断しました」と、述べている。

 思わぬ形でムーア騎手にバトンを託すこととなった武騎手は、ジョーストリクトリでマイルCSに参戦。見学こそは逃れたが、お手馬を奪われた形の武騎手は『スポーツニッポン』の取材に対して「長くジョッキーをやっていれば色々とあるよ」と、意味深な発言をしている。

 ムーア騎手へ替わったエアスピネルは、その後は何事もなく無事本番へ。2番人気の高い支持を受けた本馬は、ムーア騎手の好騎乗に導かれて、ラスト1ハロンで先頭に。しかし、ゴール直前に外からペルシアンナイトの強襲に遭い、初のG1勝利の決定機を逃してしまった。

「完璧な競馬をしてくれたし、馬の状態も文句のないものだった。今回はミルコにやられた」

 エアスピネル陣営は非情とも言える人選を行ってまで、勝ちへこだわった。騎手も陣営の期待に応えて素晴らしいレース運びを行ったが、それでもエアスピネルは勝てなかった。

 まるで勝利の女神に見放されたかのような惜敗から現在まで、エアスピネルは約4年間、未勝利が続いている。

 だが、8歳になった今年は5戦して3戦が2着。今年最初のレースとなったフェブラリーSでは、勝ち馬に3/4馬身差迫るメンバー最速の末脚を発揮している。脚元は芝からダートへ替わったが、大きな衰えはなく、前走の武蔵野Sでも直線で詰まるシーンがありながら2着へ食い込んだ。

 約4年ぶりに組むムーア騎手は、奇しくも17年マイルCSの2週間後に、チャンピオンズCをゴールドドリームで制覇している。芝・ダート問わず巧みな騎乗を見せる世界的名手を背に、4年前のリベンジを果たせるか期待したい。

(文=坂井豊吉)

<著者プロフィール>
全ての公営ギャンブルを嗜むも競馬が1番好きな編集部所属ライター。競馬好きが転じて学生時代は郊外の乗馬クラブでアルバイト経験も。しかし、乗馬技術は一向に上がらず、お客さんの方が乗れてることもしばしば……

中国・元長者番付1位の王健林、なぜ嘘の死亡説が流布?資産3兆円を失う

 180億ドル(約2兆円)の純資産を持つ中国の複合企業「万達集団(ワンダ・グループ)」の総帥、王健林会長について、インターネット上で「11月14日午後4時54分(日本時間同日午後5時54分、北京で長い闘病生活の末、67歳で死去した」との情報が流れたが、会社側は全面否定し、「悪質ないたずら」として警察に通報した。

 翌日、同集団の公式サイトが更新され、王氏は同日、ワンダのイノベーション(創造・革新)作業を推進する会議の議長を務め、「仕事は王様、イノベーションは無限大」などとする指針を明らかにして、「グループの仕事の創造・革新、経営の創造・革新、ビジネスモデルの創造・革新に良い仕事をし、年末にグループのイノベーション賞を授与する」と述べたことを明らかにした。

 ワンダは今年に入ってから、傘下の「珠海万達商業管理(ワンダコマーシャルマネジメント)」の上場を目指し、香港証券取引所に新規上場の書類を提出していることから、 中国メディア「21世紀経済報道」は今回の死亡説に関して、「ワンダ・グループの株式公開を阻止するための悪意あるフェイクニュース」との見方を明らかにしている。

浮き沈みの激しい中国の経営者

 王氏は立志伝中の人物だが、浮き沈みの激しい実業家として知られる。米経済誌「フォーブス」の2016年の長者番付で中国トップに輝いたが、翌年には4位に後退。中国政府による外貨の海外流出規制により資金繰りが悪化し、中国全土の不動産資産を投げ売りしたことで、資産が大幅に減少したことが原因だった。

 17年8月には天津国際空港でロンドンに向かう直前、政府当局から外貨流出に関する取り調べを受けたことから、銀行からの資金融資がストップし、事業が暗転している。

 ちなみに、17年の長者番付ナンバー1はこのところ債務不履行(デフォルト)騒ぎで中国発の金融不安が起こるのではないかと懸念されている広東省の不動産デベロッパー、中国恒大集団会長の許家印氏だった。王氏にせよ、許氏にせよ、その浮き沈みの激しさは中国におけるビジネスの厳しさを物語っているようだ。

経営立て直しの最中

 とはいえ、その後、王氏はワンダの経営立て直しに取り組み、2019年の年次総会では「われわれは1平方メートルの不動産も保有しない」と発表し、もともとの基幹事業である不動産業から撤退したことを明らかにし、現在はグループ傘下に商業(商社)、文化、インターネット、金融の四大企業を保持し、映画制作、映画館運営、スポーツなどの事業を展開している。

 とくに氏は商業部門に力を入れており、中国有数の自動車製造・販売企業の中国第一汽車集団と提携し、グループの役員の車をすべて中国のナショナルブランドである「紅旗」に置き換えると発表したほか、両グループは、サービス・エコロジー、エネルギー・エコロジー、メンバーシップ・エコロジーの3つの側面で協力関係を深めている。このような事業展開が功を奏してか、フォーブス誌の2020年の長者番付で王氏は資産140億ドルと番付10位にランクインされている。

 このようななか、王氏は今年10月22日、ワンダの復活をかけて、ワンダコマーシャルマネジメントの香港株式市場への上場を申請。60億ドルもの資金調達が見込まれていると伝えられた矢先に、王氏の死亡説が流れたことで、「これまでのグループの株式暴落で大損をした投資家の仕業だ」などとの憶測が出回っているが、真相は藪の中だ。

 ただ、わかっているのは、「この6年足らずで約320億ドル(約3兆5000億円)の個人資産を失ったのだ。この間、これだけ急激に転落した資産家は他にいない」(ブルームバーグ)と伝えられるように、王氏の復活が予想以上に容易でないことを暗示しているようだ。

(取材・文=相馬勝/ジャーナリスト)

●相馬勝/ジャーナリスト

1956年、青森県生まれ。東京外国語大学中国学科卒業。産経新聞外信部記者、次長、香港支局長、米ジョージワシントン大学東アジア研究所でフルブライト研究員、米ハーバード大学でニーマン特別ジャーナリズム研究員を経て、2010年6月末で産経新聞社を退社し現在ジャーナリスト。著書は「中国共産党に消された人々」(小学館刊=小学館ノンフィクション大賞優秀賞受賞作品)、「中国軍300万人次の戦争」(講談社)、「ハーバード大学で日本はこう教えられている」(新潮社刊)、「習近平の『反日計画』―中国『機密文書』に記された危険な野望」(小学館刊)など多数。

JRA武豊「最初から決めつけすぎ」岩田望来に神助言!? チャンピオンズC(G1)で示したいレジェンドの威厳

 来月5日、中京競馬場で行われるチャンピオンズC(G1)にインティ(牡7歳、栗東・野中賢二厩舎)が2戦ぶりに武豊騎手とのコンビで参戦する。

 7連勝でフェブラリーS(G1)を制して以来、約2年9か月勝利から遠ざかっているインティだが、前走の南部杯(G1)では主戦の武豊騎手が凱旋門賞(仏G1)騎乗の隔離期間中のため、岩田望来騎手が騎乗。

 レースでは近走と同様に、スタート後中団からの競馬を選択。メンバー最速の上がり35秒台の末脚を繰り出したが結果は4着となった。

 レース後、騎乗した岩田望騎手は「ここ2走、後ろから行って良い競馬をしてくれていましたので、今日もそういう形で競馬をしました」とコメント。南部杯において近年は逃げ、先行馬が多く勝利。また当日は馬場状態が悪く、前残りのレースが続いており、インティは今まで逃げる競馬も多くしてきただけに、控える競馬の選択にファンの賛否の声が上がった。

 フジテレビONEで放送されている『武豊TV!II』では「ゲートからのポジショニングに気をつけている」と言う岩田望騎手に対して、武豊騎手は「スタートからのポジション取りを最初から決めつけすぎかな」「もっと他馬の状況、レースのペースを見つつ柔軟に考えた方がいいかもね」とアドバイスをする場面が。

 また今年1月に行われた東海S(G2)では、ダイシンインディーに騎乗した岩田望騎手がやや強引な逃げで、ハナを主張した武豊騎手のインティに競りかけ1000mの通過タイムが59秒3というハイペースに。2頭ともに最後の直線では余力なく、2桁着順で大敗するというレースがあった。

 岩田望来騎手は昨年76勝で全国リーディング9位。今年も現時点で去年のキャリアハイの勝利数を超え、リーディングトップ10に入っており、若手ながらトップジョッキーと言われてもおかしくない成績を残している。しかしそのようなジョッキーでも難しく、悩むのがスタート後の位置取りだ。

 インティは2019年、2020年とチャンピオンズCでは逃げ、先行の競馬をして、2年連続3着と結果を出しているが、フェブラリーSからの近3走では控える競馬を選択し、メンバー中上がり最速を記録するなど素晴らしい末脚を繰り出しているのも事実。

 果たして、インティは控えるのか、先行するのか。岩田望騎手にアドバイスしたようにペース、周りの状況などを見て冷静に判断し、武豊騎手、インティ、そして管理する野中調教師の久しぶりのG1勝利に期待したい。

(文=椎名佳祐)

<著者プロフィール>
 ディープインパクトの菊花賞を現地観戦し競馬にのめり込む。馬券はアドマイヤジャパン単勝勝負で直線は卒倒した。平日は地方、週末は中央競馬と競馬漬けの日々を送る。

盗難に遭いやすい楽器と遭いにくい楽器、何が違う?2億円のヴァイオリンの盗難も

 ピアニストはもちろんですが、指揮者にもピアノは必需品です。指揮者にとってのピアノとは、たまにはモーツァルトやショパンのピアノ曲を弾くことがあっても、それは気晴らし程度のことで、実際にはベートーヴェンやチャイコフスキーなどのオーケストラ曲の楽譜を勉強するときに弾いて確認したりするためなのです。

 指揮者の勉強とは、楽譜を見ながら、書かれている音を頭の中で響かせたりするのですが、それでもピアノで一つひとつ弾きながら、ハーモニーなどを正確に把握する助けのために使ったりします。特に、20世紀に入ってからは音楽が複雑化してきたので、ピアノで音を確かめる作業は必要なことが多くなります。

 そのようにして、実際にオーケストラのリハーサルに向かうまでに、楽譜を入念に勉強し終えるわけです。よくファンの方から、「篠崎さんは、誰のCDを聴いて勉強なさっておられるのでしょうか?」などとたずねられることがありますが、プロの指揮者は誰かのCDを聴いてマネをするようなことはしません。そんなことをしても、借り物のボロがどこかで必ず出て、オーケストラにも観客にもばれてしまいます。

 とはいえ、僕もまったくCDを聴かないわけではありません。作曲家自身が指揮をした録音はとても貴重な研究材料となりますし、ほかの指揮者の演奏を聴いて参考にすることもあります。それでも、それをそのままマネして指揮することはなく、やはりピアノも使いながら、じっくりと楽譜に取り組んで、自分の音楽をつくり上げていきます。

 ところで、ピアノの重さは、大きなコンサートホールで使用する最大のグランドピアノだと、400キロを超えます。通常のものでも300キロ程度と、成人男性4人分くらいの重さがありますし、趣味のピアノ愛好家や、僕が家で弾いているようなアップライトピアノでも250キロくらいあるので、引っ越しの際に運ぶのは専門業者でないと無理です。

 たった2人の業者の方が階段を担ぎ上げたりしますが、僕の経験上、プロレスラーのような体格の方ではなく、見た目は一般的な体型の方が、ぐいぐいと運んでいます。普通の人ならばビクともしないはずですが、そこにはプロの技があるのです。そんなわけで、ピアノを使う音楽家の引っ越しは、引っ越し費用よりもピアノを運ぶほうが高額になることも珍しくありません。

 さらに、問題は運送だけではありません。家探しもひと苦労です。しかも現在は、近隣の騒音問題が厳しくなっていることで、ますます大変になっているのですが、何よりもピアノの重さに耐えられるだけの床の強度が必要なので、不動産会社をたずねても、物件がものすごく少ないのが実情です。地方から出てきた音楽大学の受験生が、合格の発表のあとに喜んでいる間もなく、すぐに不動産会社に飛び込んでも、良い物件は、なんと受験日に埋まっていたというようなことまであります。これは冗談ではなく、僕も音楽大学に合格したあとに父親と家探しをしていた際、賃貸担当のスタッフに言われました。

 このように、さまざまなネックになるピアノの重量ですが、逆に良いこともあります。それは、高価な楽器であるにもかかわらず、盗難の話は聞いたことがありません。盗もうにも、重すぎて運び出すことは不可能なのです。

 他方、片手でさっと持てるヴァイオリンは、これまでにもよく盗難の話を聞くことがあります。ひどい話となると、音楽大学の練習室に高級ヴァイオリンを置いて、ちょっと用足しに出た合間に持ち去られてしまったというケースもあるのです。

 音楽専門の大学生とはいえ、ちょっとした家を買えるほど高額な楽器を持っていることも、日本では珍しくはありません。海外のオーケストラを指揮していると、「こんなひどい楽器を弾いているの?」と思うことがよくありますが、日本では、プロはもちろん、音楽学生であっても、所有するヴァイオリンは大概はかなりの高額で、盗まれてしまったら、あっという間に闇市場で売りさばかれてしまいます。

価値を知らずに名器ストラディヴァリウスを盗んだ少年2人

 そんなヴァイオリンに関して、犯人が実際の値打ちをまったくわかっていなかったという盗難事件が、2020年のイギリスで起こりました。事件の発端は、韓国出身のヴァイオリニスト、キム・ミンジンさんがロンドン市内で食事中、15歳と16歳の少年2人に、現存する楽器が600丁程度しかない、世界的名器のストラディヴァリウスを盗まれてしまったのです。

 海外では、食事中に盗難事件は意外とあります。僕もロンドン在住中に、複数名の友人たちとレストランで食事中、ひとりの友人の鞄が盗まれたことがありました。鞄の中には、財布、携帯電話などの貴重品が入っていたので大騒ぎになったのですが、複数名で食事をしていたのにもかかわらず、誰一人として近くに人が通ったことすら見ていなかったのです。まさにプロの犯行でした。海外ではレストランであっても、安全な場所ではないと思い知らされた経験でした。

 さて、キム・ミンジンさんのヴァイオリンを盗んだ犯人の少年2人は、まさかこのヴァイオリンが1696年製の名器ストラディヴァリウスとは知らず、犯行後に近くの場所で、わずか100ポンド(当時のレートで約1万7000円)で売ろうとしていたそうです。どんなに安いヴァイオリンでも、2万円弱で買えるものなんてありませんし、この2人は何もわからずに犯行に及んだのでしょう。

 その後、このストラディヴァリウスがロンドンから離れた地方の民家から無傷で発見されたときには、キムさんはすでに新しい楽器を入手していました。楽器がなくては仕事にならないので、それは当然のことです。そこで早速、この楽器は競売にかけられ、なんと138万5000ポンド、日本円にして約2億3600万円で落札されたのです。

 知らなかったとはいえ、そんな大名器を一度は手にした窃盗犯が悔しがったかどうかわかりませんが、この少年2人を含む3人の実行犯は捕まり、翌年に有罪判決を受けました。

 ところで、ほかの楽器で盗まれる話はあまりないですね。銀、金やプラチナでつくられているフルートなら金属としても価値があるようにも思えますが、これまでに盗難事件はなかったわけではないとしても、僕自身は聞いたことがありません。ましてや指揮棒なんて、盗んだところで仕方がないくらい、まったく価値がありません。

(文=篠崎靖男/指揮者)

●篠﨑靖男
 桐朋学園大学卒業。1993年アントニオ・ペドロッティ国際指揮者コンクールで最高位を受賞。その後ウィーン国立音楽大学で研鑽を積み、2000年シベリウス国際指揮者コンクール第2位受賞。
 2001年より2004年までロサンゼルス・フィルの副指揮者を務めた後、英ロンドンに本拠を移してヨーロッパを中心に活躍。ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団、BBCフィルハーモニック、ボーンマス交響楽団、フランクフルト放送交響楽団、フィンランド放送交響楽団、スウェーデン放送交響楽団など、各国の主要オーケストラを指揮。
 2007年にフィンランド・キュミ・シンフォニエッタの芸術監督・首席指揮者に就任。7年半にわたり意欲的な活動でオーケストラの目覚ましい発展に尽力し、2014年7月に勇退。
 国内でも主要なオーケストラに登場。なかでも2014年9月よりミュージック・アドバイザー、2015年9月から常任指揮者を務めた静岡交響楽団では、2018年3月に退任するまで正統的なスタイルとダイナミックな指揮で観客を魅了、「新しい静響」の発展に大きな足跡を残した。
 現在は、日本はもちろん、世界中で活躍している。エガミ・アートオフィス所属
オフィシャル・ホームページ http://www.yasuoshinozaki.com/

JRA【マイルCS(G1)予想】シュネルマイスターは断然の消し! 3歳勢の勢いを断つ本命馬&激走期待の穴馬発掘で好配当を狙う!

 今回は秋のマイル王決定戦、マイルCS(G1)を予想していきたいと思う。

 先週のエリザベス女王杯(G1)は完敗などというレベルではなく、あの大波乱を誰が予想できただろうか、という結果。

 ただ、冷静にデータだけを追ってみるなら、勝ったアカイイトは前走・府中牝馬S(G2)、2着のステラリアは前走・秋華賞(G1)とローテーション的には買えた馬。狙い撃ちすれば馬連5万馬券は不可能ではなかったのが悔やまれる。3着のクラヴェルは前走・新潟記念(G3)で、さすがにこれは狙えなかった。やはりこれほどの大波乱はデータだけでは計り得ない。

さて、予想に戻ろう。例によって過去10年馬券に絡んだ30頭の前走データが以下だ。
富士S 7頭
スワンS 6頭
天皇賞・秋、毎日王冠 各4頭
スプリンターズS 3頭
安田記念 2頭
札幌記念、京都大賞典、府中牝馬S、海外馬 各1頭
となっている。G2昇格以前からも富士S組はいたが、G2昇格以降数が目立つ。一方、近年増えているのが毎日王冠組だ。天皇賞の最重要前哨戦という位置づけのレースだが、距離が1ハロンしか変わらないこととレース間隔がちょうどいいこともあって、ここで一叩きというのが増えているのかもしれない。

次に人気順の成績を見てみよう。
1番人気 1-2-2-5
2番人気 1-3-0-6
3番人気 2-4-0-4
4~6番人気 5-0-5-20
7~9番人気 1-0-3-26
10番人気以下 0-1-0-86
それほど大波乱が起きている印象もなく、堅く収まった昨年より前の9年間は毎年万馬券になってはいるものの10万馬券は2度。にもかかわらず、1番人気と2番人気の成績は目を覆うものがある。押さえには必要かもしれないが、軸にはとてもできない。

 逆に4~6番人気の好走が非常に目立つ。率にすると3番人気の方が高確率で馬券になっているのだが、このあたりは要注目だろう。近5年でも1番人気【1-1-0-3】、2番人気【0-2-0-3】、3番人気【2-2-0-1】とはっきり数字に表れている。

 これらを踏まえて「◎」は4番サリオスとする。

 前走は安田記念(G1)で3番人気に推されるも出遅れ、中団からの追い込みも届かず8着と人気を裏切っている。上がり33秒台の脚を使っていながらも、グランアレグリアはそれを上回る32秒台の鬼脚を繰り出し、それでも2着までというレースであった。

 陣営からは、前走からの立て直しの遅れと爪の不調がありつつも、良い状態まで持ってきたというコメントが出ている。昨年は毎日王冠(G2)を快勝しながら、2番人気5着とやはり人気を裏切る結果に終わっているだけに、直行というのは選択として良かったのではないか。

 ハーツクライ産駒だけに、もう少し長い方が適距離という感じはあるが、同コースで2歳時にG1を勝っている実績はあるので、期待値込みではあるが復活はあると見た。

 続いて「○」だが、7番インディチャンプを指名。

 こちらも前走は安田記念。サリオスとは違って勝ち馬から0.2秒差の4着と馬券に絡まないまでも好走している。4走前から3着→4着→3着→4着と守備範囲の距離で使われていることもあってか安定した成績を残している。

 休み明け直行のローテーションではあるが、鉄砲で【1−1−1−0】と複勝率100%の実績を持っており、一昨年の春秋マイル王の実力、そして昨年も2着に入っているこのレースとの相性を考えると勝ち負けまであると見る。馬券的にも実績の割に3番手以下の評価に留まっているので、それなりに妙味があるのも魅力だ。

「▲」には1番ホウオウアマゾンを推したい。

 前走はこのレースの王道である前哨戦、スワンS(G2)で0.2秒差の3着と好走。春こそNHKマイルCで勝ったシュネルマイスターから1秒も離される大敗を喫しているが、夏を挟んで成長の跡が見られる。

 今年は5頭の3歳馬が参戦しているが、うち3頭がG1勝ち馬であることを考えると下から2番目の評価。だが、春には同コースで行われたアーリントンC(G3)を勝っており、地味ではあるが立派な重賞勝ち馬だ。

 3歳でマイルCSを制したステルヴィオやペルシアンナイトも、実はこのパターンの実績を積んできていた。2歳・3歳のG1を制した馬が、なぜか好走できないのがこのレース。前走成績の割に上位人気馬の実績に隠れて評価されておらず、やはり馬券的な妙味が大きい。

 陣営も叩き2走目の上積みと状態の良さをアピールしているので、3歳勢の中で人気の盲点になっているここは狙い目だろう。

「△」は5番サウンドキアラ、12番グランアレグリア、13番ダノンザキッドの3頭。

 サウンドキアラは前走スワンSで休み明け2着に好走。昨年は京都金杯(G3)から怒濤の重賞3連勝を挙げ、ヴィクトリアマイル(G1)でも2着に好走するなど、実力はもっと評価されていい馬。昨年のヴィクトリアマイル以降、今年の春までさっぱりな成績が続いているので、前走もフロック視されている感はあるが、1発があってもおかしくない。

 グランアレグリアについては言わずもがな。前走の天皇賞・秋(G1)は適距離ではなかったという一言に尽きる。鞍上のC.ルメール騎手も大阪杯(G1)の敗戦後には「良馬場なら2000mも」と言いつつ、天皇賞のレース後には「やはりマイル」と手のひら返ししているくらいだ。

 本来なら実績もローテーションも文句のつけようがない「◎」と言いたいところだが、レース間隔を詰めると良くないのがこの馬。3歳の桜花賞(G1)から中3週で挑んだNHKマイルCも4着入線(降着で5着)、この春も大阪杯からヴィクトリアマイルは中5週で勝っているが、続く安田記念まで中2週で取りこぼしている。

 今回も中2週で挑むレースだけに、とりこぼす可能性は高い。とは言え、このメンバーで馬券に絡まないとは思えないので、押さえまでの評価としている。

 ダノンザキッドは正直なところ押さえ評価も「?」と思っている。前走・富士Sで4着と中途半端な負け方をしているので、距離適性があるのか図りかねているのだ。が、休み明けだったのと、プラス22kgの馬体重は太め残りだったとも考えられる。

 勝ち負けはまずないと思うが、3着までならイメージがわく。ということで、消極的な評価だが押さえまではしておくというもの。

 人気どころだが、3番シュネルマイスターと9番グレナディアガーズは切り。

 シュネルマイスターは昨年のサリオスや一昨年のダノンキングリーと同じパターンで、人気になりながら馬券を外すパターンと見ている。サリオスもダノンキングリーも春のクラシックで好走し、毎日王冠を完勝しての臨戦だったがどちらも5着に終わっている。

 その点、シュネルマイスターはNHKマイルCから安田記念という3歳では異例のローテーションを経ての毎日王冠快勝だったので、ここで凡走した2頭とは若干異なっているが、春に実績を残した3歳馬がコケるのがこのレースの特徴だ。

 エフフォーリアの天皇賞快勝までは3歳馬が他世代を圧倒していたが、先週のエリザベス女王杯(G1)で潮目は変わってきている。その辺は本サイトのこの記事でも触れられているが、このレースでも再び3歳馬苦戦が考えられる。

 グレナディアガーズはG1馬であり、大崩れはしていないので実績十分ではある。3歳になってからも馬券には絡んでいるので強い馬という印象があるかもしれないが、実は3戦して1勝もしていない。

 加えて、前走はメンバーが手薄だった京成杯AH(G3)だったにもかかわらず、やはり取りこぼしている。この前走京成杯AHというのも過去10年で好走歴のないローテーションということもあり、タフなメンバーのそろった今回は苦戦を免れないだろう。

 ということで、今回は1番、4番、5番、7番、12番、13番の6頭で3連複BOX20点としたい。サリオスを軸に流してもいいのだが、点数が大して変わらないのでセコいとは思うが、安全策を狙ってみた。

 サウンドキアラやホウオウアマゾンが激走すると、グランアレグリアが絡んでも好配当を狙えそうだ。

(文=トーラス神田)

<著者プロフィール>
オグリ引退の有馬記念をリアルタイムで見ている30年来の競馬好き。ウマ娘キャラがドンピシャの世代。競馬にロマンを求め、良血馬にとことん目がない。おかげで過去散々な目に遭っている。そのくせ馬券は完全データ派。座右の銘は「トリガミでも勝ちは勝ち」。

 

パチンコ軽くなっても「100%ST×最大1400発」の優秀スペック! 遊び心も満載の人気シリーズ最新作

 もうすぐ本格的な冬が到来するという時期にこんな話をするのは恐縮だが、日本人の心に深く刻まれている花といえば桜だろう。菊と並ぶ日本の国花としての立場がそうさせるのか、「桜前線」などと呼称しながら花が開く時を待ち望んでいる。

 春のイメージが強い桜だが、早いところでは1月にも咲き始める。南から順に開花していくので、最初に咲くのは沖縄県になる。この沖縄で咲く桜は「カンヒザクラ(寒緋桜)」という種類でピンク色が濃い花が特徴。

 特徴といえば、先にも触れたように一般的に桜は南から北に向かって開花の時期が移っていくのだが、このカンヒザクラにおいては島(沖縄県)の北から南下して咲いていくのだという。

 そんな沖縄の桜をモチーフにしたパチンコが『Pスーパー海物語 IN 沖縄5 桜ver.』。10月に導入されたミドルタイプとは別に、大当り確率が1/199となるライトミドルバージョンがこのほど導入を迎えた。

【注目記事】

甘デジ「ST突入率100%×87%ループ」の小悪魔スペック降臨!!―新台分析パチンコ編―

パチスロ「80%ループでボーナス連打」緊張感溢れるゲーム性がクセになる! シンプルだからこそアツくなれる5号機レア台を振り返り!!

 確変突入率は同じ100%だが、ST回数が50回転と若干少なく設定され、継続率も約75.1%とわずかに抑えられている。ただ、これは大当り確率の差を考えれば当然の圧縮幅であり、むしろヘソ・電チュー共通で大当りの25%が最大出玉10ラウンド1400発という出玉性能とのバランスを思えば、かなり優秀なスペックなのではないだろうか。

 ちなみに、本機には「ダイナミックボーナス」と呼ばれるスペシャルフラグも搭載。自力で10ラウンド大当りを2回(保留連)引き当てた際に発生する演出で、2800発の獲得を祝福する歓喜のトリガーになっている。

 ST時の選べる3つのモードや沖縄初のBig vib発動契機となる「じんべぇチェンジ」、マリン・ワリン・ウリンの3人娘がアニメ絵で躍動する新搭載の激アツリーチ「アニメリーチ」など各所でパワーアップがなされているように、演出面でも注目ポイントが満載。

 個人的に好きなのは、パネルに描かれているハイビスカスがひっそりと輝く「サイレント桜ビスカスフラッシュ」。それと、スーパーリーチ中に十字キーの中央を押すとウグイスが高速点滅しながら鳴く裏ボタンなど、地味だが遊び心のある演出である。

 ただ、沖海5になって出現率や発展率などのバランスや細かい所作、それぞれの演出の印象などがいまだにきちんと把握できていない状況。そのため少しちぐはぐした収まりの悪さを抱かないわけでもないが、そこらへんがまた逆に楽しかったりもする。

CRスーパー海物語IN沖縄桜ビッグ・ライト・マックス』三部作から始まった『沖縄桜』のシリーズが『3』『4』『5』と確実に継承され、確かな花を咲かせている。

(文=大森町男)

<著者プロフィール>

 羽根物によってパチンコの魅力にとり憑かれ、パチンコ雑誌を製作する編集プロダクションに入社。パチンコに関する記事作りや編集業務に携わる。編集長としてファン雑誌の制作に取り組むなどの経験を活かし、その後は携帯サイトやweb、動画コンテンツなど幅広いパチンコメディアに従事。現在はフリーランスのパチンコライターとして活動。パチMaxを中心に消極的に執筆の場を広げている。

JRA マイルCS(G1)安藤勝己氏VS細江純子氏、ダノンザキッドの見解で元ジョッキーの見解が真っ二つ!? 悩める2歳王者の「真の姿」は……

 21日に阪神競馬場で行われるマイルCS(G1)の枠順が19日に発表された。

 今回がラストランとなる昨年の覇者グランアレグリアは6枠12番、3歳馬で期待の新星シュネルマイスターは2枠3番、一昨年優勝で昨年2着のインディチャンプは4枠7番。有力馬は比較的散らばる枠順となった。

 一方、有終の美を飾りたいグランアレグリアの隣、7枠13番から虎視眈々とG1・2勝目を狙うのが、川田将雅騎手のダノンザキッド(牡3歳、栗東・安田隆行厩舎)だ。

 若干外寄りの枠順だが、安田隆師に不安の2文字はない。『スポーツニッポン』の取材に対し「この馬は枠に関して気にしてなかったので、どこでも良かったです」と、特に気に留めていない。続けて「変わらず順調。春は体調があまり良くなかったが、ひと夏を越して成長している。この相手にどこまでやれるか見てみたい」と、期待を持って2歳チャンプを送り出す。

 前走は骨折による長期休養明けに加えて、初めてのマイル戦。決して恵まれた条件とは言えなかったなか、4着と昨年のJRA賞最優秀2歳牡馬の意地は見せた。先日米国G1を制して波に乗っている川田騎手を背に、グランアレグリアとシュネルマイスターの2強ムードに風穴を開けても不思議ではない。

 しかし、一発ムード漂うダノンザキッドに対して、厳しい見解を述べたのが中央・地方合わせて通算4464勝を誇る元ジョッキーの安藤勝己氏だ。

 安藤氏は枠順発表前日に、自身のYouTubeチャンネル『アンカッちゃんねる』にて、『【マイルCS予想】昨年◎○▲のパーフェクト予想!アンカツの展開予想&出走馬格付けジャッジ!』を投稿。2006年と2007年にダイワメジャーで連覇を達成した安藤氏が騎手目線で、マイルCSの解説をしており、既に再生数は15万回を超える好評だ。

 安藤氏がダノンザキッドに触れたのは、動画の後半の「2021マイルCS 出走馬ABC評価」だ。このコーナーでは、安藤氏が有力馬を高い方から順番にA・B・Cの3段階で評価するコーナーが設けられ、1頭ずつ自身の見解を述べている。

 ダノンザキッドについて安藤氏は「素質的には3歳の中ではトップレベルの馬」と認めて「B評価」に。

 その一方、「正直1600mの馬には見えない。本来2000mぐらいあった方が」と、マイル適性に疑問を呈している。

 続けて「こういう馬場合うのかな、スタミナのいる。長い距離の方がいいんだろうけど、軽い馬場の方が合いそう」と、現在の阪神の芝へ対応できるかを疑問視している。


 現在の阪神の芝コースについて、安藤氏は動画の冒頭で「良馬場なんだけど、やけに時計が掛かる馬場。完全にスタミナ勝負。読みにくい馬場。スピードだけでは押し切れない」と、説明している。

 安藤氏の言葉を借りるとダノンザキッドのベスト条件は、時計が出る軽い馬場の芝2000m。ただ今回のマイルCSは、時計が掛かる馬場で行われる可能性が高い。ダノンザキッドの適条件ではないため、前走同様着外に敗れる可能性は高い、というわけだ。

 一方、「ダノンザキッドは現在の馬場適性に合う」とジャッジを下しているのが、安藤氏と同じ元ジョッキーでホース・コラボレーターの細江純子氏だ。

 フジテレビ『みんなのKEIBA』などでお馴染みの細江氏は、『netkeiba.com』で好評連載中の自身のコラム『ホソジュンの幸せ馬房』で「ダノンザキッドは今の阪神マイルに合う気がしており、どんな走りを見せるのか? 楽しみにしています。」と、期待を膨らましている。

 ダノンザキッドについて「軽い馬場で2000mが合う」と話す安藤氏と、「時計が掛かる阪神マイルが合う」と話す細江氏。果たしてどちらの元ジョッキーの見解が正しいのか。21日の答え合わせが楽しみだ。

(文=坂井豊吉)

<著者プロフィール>
全ての公営ギャンブルを嗜むも競馬が1番好きな編集部所属ライター。競馬好きが転じて学生時代は郊外の乗馬クラブでアルバイト経験も。しかし、乗馬技術は一向に上がらず、お客さんの方が乗れてることもしばしば……

パチンコ店の未来像模索で「5点の改善」が求められる!? 余暇進が10月度部会の内容を公表

 一般社団法人余暇環境整備推進協議会(余暇進)は10月19日、令和3年10月度の部会・理事会を開催し、その内容を公式HP上で公表した。

 感染症対策のため全面Web方式で行われた当部会では、中小企業診断士で遊技通信社代表取締役の伊藤實啓氏が「新型コロナ禍の社会変化と遊技業界への提案」との演題で講演。コロナ禍がもたらした社会変化を俯瞰しつつ、遊技業界に求められるイノベーションを考察し、変革への対応を促したそうだ。

 冒頭、時代ごとの消費行動と産業革命の変遷を簡潔に振り返ると、産業界はデジタル革新によりデータの価値が急速に高まり、ビッグデータやIoT技術の発達で「モノの自動化」を図っていく第4次産業革命が起こっていると説明。

 コロナ禍において行動様式が「非接触型・非対面型への転換」を迎え、デジタル技術による構造改革(DX=デジタルトランスフォーメーション)が進んでいる、接触型・対面型で行ってきたあらゆる生活様式、企業活動等のシーンをデジタル技術で補っていく在り方に進んでいるとも続けたという。

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 遊技業界については近年、ライフサイクルの変遷を同質化競争から差別化やニッチを着目する営業の多様化が進んだ点や、それに伴って経営資源も量より質を重視する在り方へと変革してきたと分析。業界内での変革は、社会の消費行動や産業改革と同様に起こってきたとも述べたそうだ。

 遊技場経営に関しては、コロナ禍による感染症への懸念や可処分所得の減少によるユーザー数の減少が今後も続く見通しがあり、企業は収益減少に伴う債務の問題や新規則機導入による収益力の低下、優勝劣敗による市場規模の縮小、寡占化の加速も予想されることに加えて、曖昧を許容しない社会性の強まりによってグレーゾーンの消失も業界全体が抱える大きな課題だと指摘。

 遊技場の未来像を模索する上で、「遊技を『誰に何をどのように提供するのか』という、あるべき姿を描くこと」「業態の部分的デジタル化」「賞品流通問題」「遊技機の問題」「社会ニーズ(SDGsなど)への取り組み」の5点を包括的に改善することが求められるのではないかと語ったという。

 ビジネスモデルの変革という点において、遊技業界と類似点が多い競輪業界では「競輪」から「ケイリン」への大転換を図った「TIPSTAR(ティップスター、千葉県)」の取り組みを紹介。

 

 この事例から上記5点と照らし合わせて考察すると、「場所は店舗型である必要があるのか」「電子決済を取り込めないのか」「賞品は物品のままでよいのか、他の方法はないのか」「遊技機の導入方法はメーカーとホール個社との購買契約が基本のままで良いのか、他の方法はないのか」など、現状の在り方に改善点を見出していくべく、必要であれば関係各所への陳情・要望を行いつつ、ホール企業同士のアライアンスや、ホール企業とメーカーとの間で相互利益を上げられるような新たな商取引の創造に取り組んでいくことが必要だと提案したそうだ。

子どもを見捨てる!? パンダの驚愕の子育て術

 世界には多くの種類の動物がいて、赤ちゃんの守り方や授乳方法など、その子育て方法はさまざま。そんな動物たちの不思議な子育てを紹介するのが『知るほど楽しい!パンク町田の ゆかい痛快!動物の子育ての世界』(パンク町田著、亀澤裕也・麻生羽呂イラスト)だ。

 本書は、月刊『赤ちゃんとママ』で連載中のパンク町田氏によるコーナー「生きるための子育て(動物の子育て)」の過去4年分の連載を再編集・加筆・修正し、書き下ろしを加えた1冊。さまざまな動物の子育てを多くのイラストと共に絵日記風に紹介する。

 動物の世界の子育ては、残酷に思えるものから不思議なものまで、ここではそんな動物たちの子育てをいくつかあげていきたい。

パンダの子育ては残酷

 動物園で赤ちゃんが生まれれば、ニュースになるほど大人気のパンダ。実はその子育ては残酷だ。たいてい1~2頭を出産するが、2頭生まれた場合は、1頭は見捨て、1頭のみを育てるのがパンダ流の子育て極意。これは、植木鉢に2粒のタネを埋め、出来の悪いほうを間引くのとよく似ている。

 ただし、その捨てられた子パンダを保護して人工ほ乳するという術がある。そうすることで、うまくいけば1回の繁殖期で2頭のパンダを育てることができ、野生のパンダの2倍の繁殖効率となる。

 ただ、パンダの繁殖はとても難しい。まず、1年のうち3日から1週間しかメスの受精可能期間がない。この数日を逃すと、1年間待たなければならない。その上、人間並に相手を選り好みすると言われ、飼育下ではマッチングが困難。繁殖がとても難しい動物として知られている。

乳首がないのに母乳が出るカモノハシ

 カモノハシは、水辺の土手に横穴式の巣を作り暮らしている。単孔類と呼ばれるほ乳類にも関わらず、その巣の中で卵を産む。カモノハシのお母さんは、卵を温め、卵から赤ちゃんが孵ると、母乳を与えて育てる。しかし、カモノハシのお母さんには、乳首がない。赤ちゃんはお母さんのお腹から染み出る母乳を吸い込んでいるのだ。

 実はこのお腹から染み出る母乳を与える母乳方法は、古いタイプのほ乳類の性質や機能。それが進化して胎生になり、赤ちゃんが母乳を効率よく吸えるように、乳首も進化した。乳首がないカモノハシは進化以前のほ乳類と言われているのだ。

 他にも、一夫多妻のダチョウ、オスが出産するタツノオトシゴ、愛情深く子煩悩なワニなど、ユニークな子育てをする動物たちが登場する本書。大人も子供も楽しめる1冊だ。(T・N/新刊JP編集部)

※本記事は、「新刊JP」より提供されたものです。

JRA武豊「本気」でケンタッキーダービー直訴!? 20年ぶりの衝撃「半端ない」超大物2歳と描く世界制覇

「来年を楽しみにしていただけに、本当に残念です」

 20年前の11月24日。日本競馬を牽引し続ける武豊騎手は、間違いなく「世界の頂点」に手を掛けようとしていた。前年の覇者で2着のウイングアローに7馬身差、レコードタイムを1.3秒も更新した衝撃の余韻が、ジャパンCダート(G1、現チャンピオンズC)を終えた東京競馬場を包んでいた。

 主役の名はクロフネ。今年の桜花賞馬ソダシの父として知られる、芦毛の名馬だ。芝でもNHKマイルC(G1)を勝つなど一流の資質を見せていたが、この馬が「真の怪物」だった事実は、ダートに矛先を転じてからわずか2戦で証明された。

 伝説誕生のきっかけは、予期せぬアクシデントだった。天皇賞・秋(G1)に出走を予定していたクロフネだったが、直前になってアグネスデジタルが出走を表明。当時あった外国産馬の出走枠の都合で、クロフネが弾かれることとなったのだ。

 後にアグネスデジタルが天皇賞・秋を勝ったことで陣営の留飲も下がっただろうが、そんなことさえ些細と感じさせたのが、代わりに出走した武蔵野S(G3)におけるクロフネの圧巻のパフォーマンスだった。

 クロフネにとって初ダートとなったが、レース後には百戦錬磨の武豊騎手でさえ「他の馬とは次元が違うというか、レベルが違いすぎた」と衝撃を受けたという。前年のNHKマイルCの覇者であり、後のジャパンCダートの勝ち馬でもあるイーグルカフェに9馬身差、9年間破られることがなかったJRAレコードを1.2秒も更新する走りは、まさに日本の枠を突き抜けた「異次元」を感じさせた。

 日本のダート界をたった2戦で制圧したクロフネが、次のターゲットに選んだのが、翌年のドバイワールドC(G1)。世界最高峰の賞金が懸かったダートの世界頂上決戦である。このプランに最も胸を躍らせた1人が、長年「世界」と戦ってきた武豊騎手だったに違いない。

 しかし、その後、クロフネが右前脚に屈腱炎を発症。そのまま引退となり、手が掛かったと思われた武豊騎手の世界制覇の夢は儚くも消え去った。

 あれからちょうど20年。日本競馬のレジェンドと称されるようになった武豊騎手に、再び世界制覇を意識させる超大物が現れた。わずか1戦で、数多の名馬の背中を知る名手の心を鷲摑みにしたのが、2歳馬のジュタロウ(牡2歳、栗東・河内洋厩舎)である。

 ジュタロウのデビュー戦は、まさに「衝撃」の一言に尽きた。

 13日、阪神のダート1800mで船出となったジュタロウは、2着馬に2.4秒差をつける圧勝劇。同日の2歳未勝利戦を大差勝ちしたタマモエースよりも、さらに1秒も速いタイムは阪神ダート1800mの新馬戦で歴代2位の好時計。ちぎられたライバルたちが5着までタイムオーバーで出走停止となる異例の事態となった。

「強いね。スタミナが半端じゃないですよ。将来が楽しみです」

 そう手放しで絶賛した武豊騎手に20年前のクロフネの無念……いや、ワクワクした高揚感がよみがえったのだろうか。『デイリースポーツ』の取材によると、陣営に「本気でケンタッキーダービー(米G1)へ行きたい」と訴えかけたという。

 ケンタッキーダービーといえば、米国三冠で最も格式の高いレースだ。武豊騎手は2016年にラニとのコンビで、日本競馬史上初となる米国三冠の完走を果たしているが、今回は経験が目的ではない。今秋、日本競馬がついに米ブリーダーズCの牙城を崩した今、かつてクロフネと描いた野望と同じく、現実的に「勝ち」に行くつもりだろう。

 果たして、レジェンドの希望は実現するのか。我々競馬ファンにとって、来年の春は例年にない「もう1つの三冠レース」を楽しめるかもしれない。

(文=浅井宗次郎)

<著者プロフィール>
 オペックホースが日本ダービーを勝った1980年生まれ。大手スポーツ新聞社勤務を経て、フリーライターとして独立。コパノのDr.コパ、ニシノ・セイウンの西山茂行氏、DMMバヌーシーの野本巧事業統括、パチンコライターの木村魚拓、シンガーソングライターの桃井はるこ、Mリーガーの多井隆晴、萩原聖人、二階堂亜樹、佐々木寿人など競馬・麻雀を中心に著名人のインタビュー多数。おもな編集著書「全速力 多井隆晴(サイゾー出版)」(敬称略)