JRA遅れて来た超大物を川田将雅が大絶賛! グランアレグリア級32秒8に「もっと高いステージで活躍できる」

 21日、阪神競馬場で行われた10R武田尾特別(2勝クラス・芝1800m)は、川田将雅騎手の1番人気プログノーシス(牡3、栗東・中内田充正厩舎)が優勝。クラシック出走が叶わなかった春から逆襲を予感させる豪快な差し切り勝ちを収めた。

「ゲートに関してはまだ好きではないようですね」

 レース後、川田騎手がそう振り返った通り、“いつも通り”の出遅れ。この日もここまで3戦して2戦で出遅れを喫していた悪い癖が出てしまった。

 ただ、ピンチらしいピンチはスタートだけだったかもしれない。

 一時は後方にポツンと置かれるようなシーンもあったが、鞍上の川田騎手は馬群から離され過ぎないようにコントロール。最後の直線で外に持ち出されてからは、まさに圧巻の伸びを披露する。上がり3ハロン32秒8の豪脚を繰り出すと、先行各馬を一気に飲み込んでしまった。

 単勝オッズ1.2倍の断然人気を集めた馬の勝利は、出遅れて最後方から大外を回すというロスのある競馬でのもの。ファンを一瞬冷やっとさせたことさえ、もはや“自作自演”のプログノーシス劇場の一部だったといえる。

「そういう面さえ解消してくれれば、今日でもポテンシャルの高いパフォーマンスをしてくれていますし、もっと高いステージで活躍ができる馬だと思います」

 まだまだ粗削りな原石を川田騎手がそう評したのも当然だ。

 11月も折り返した今の時期に、まだ2勝クラスを勝ったという額面だけで判断を下すことは、おそらくこの馬には当て嵌まらないからである。

 3月半ばにデビュー勝ちして2戦目に選ばれたのが重賞の毎日杯(G3)。このレースを1分43秒9レコードで制したのは、後のダービー馬シャフリヤールだった。このときも出遅れて、直線で窮屈になるシーンもありながら勝ち馬から0秒3差の好走を演じている。

 能力が確かなら無理に焦る必要はない。陣営はプログノーシスの能力を信じてじっくりと成長を促した。その結果が、6月中京の1勝クラスにおける圧勝へと繋がったのだろう。

 3馬身差で突き放した2着馬は後にローズS(G2)を快勝し、秋華賞(G1)で3着に入ったアンドヴァラナウト。そんなプログノーシスだけに、2勝クラスへの出走は他馬からすれば“反則級”にも感じられたに違いない。

「逃げた馬が飛ばす展開で馬群がバラけたのも好都合でしたね。ここまでモノが違うと道中で不利を受けるなどして不完全燃焼になることだけが怖かったですから。

ゴール前でまだ抑える余裕もあったように、本気で走っているようにも思えません。次走がどこになるかは分かりませんが、絶対に覚えておいて損はない好素材でしょう」(競馬記者)

 5月の遅生まれだけにまだまだ成長途上。何しろ武田尾特別で繰り出した上がり3ハロンの時計は驚愕の32秒8。これはメインレースのマイルCS(G1)を快勝したグランアレグリアの32秒7とわずか0秒1の差でしかない。同じ阪神の外回りで1ハロン長い距離で計時したのだから価値がある。

 川田騎手が挙げた課題を無事にクリアするようなら、一気にトップクラスまで駆け上がれそうなポテンシャルを秘めているのではないか。

 遅れて来た超大物候補が来年には勢力図を一変させる可能性すらある。記者が話す通り、今後の動向を絶対に注目しておきたい1頭だ。

(文=高城陽)

<著者プロフィール>
 大手新聞社勤務を経て、競馬雑誌に寄稿するなどフリーで活動。縁あって編集部所属のライターに。週末だけを楽しみに生きている競馬優先主義。好きな馬は1992年の二冠馬ミホノブルボン。馬券は単複派で人気薄の逃げ馬から穴馬券を狙うのが好き。脚を余して負けるよりは直線で「そのまま!」と叫びたい。

実はペニシリン系・ピリン系ではない?自分の薬疹の誤認識は、命を危険に晒す

 薬の副作用といえば「薬疹」です。この発疹ができると薬に対する恐怖心が生じます。今まで対岸の火事だったものが、まさに自分事としてやってくるのです。この薬疹が出やすい薬で有名なのが、抗生物質と消炎鎮痛薬です。それ以外にもありますし、むしろすべての薬で薬疹が起こる可能性があります。今回はこの薬疹の話です。

 ある患者さんが、病院の問診票に「ピリン系アレルギーと書きました。のどが痛いと受診して抗生物質、消炎鎮痛薬、痰切りの薬が処方され、それを持って私が勤務する薬局にいらっしゃいました。初めて当局を利用される患者さんだったので、問診票の提示をお願いすると、「ピリン系」アレルギーと書いてありました。

 その経緯を聞くと、数年前に歯医者でもらった薬を飲んだら薬疹が出たそうです。「具体的な医薬品名は覚えていますか?」と尋ねると「覚えていない」とのこと。「お薬手帳には書いてありますか?」と聞くと「今日は忘れた」と言い、「あ!」と患者さんが思い出したようで「家に帰ればわかると思います!」と答えてくれました。「それなら一度家に帰ってわかるものを持ってきてください」と患者さんを帰宅させ、その後持ってきた薬がなんと「セファクロル」という抗生物質でした。

 抗生物質によるアレルギーで起こった薬疹を「ピリン系」アレルギーと表現していたのです。病院にその経緯を報告しました。

「副作用が出た薬についてですが……」

「ピリン系と聞いています」

「それが、患者さんの勘違いのようで、実際にお薬手帳を家に取りに戻ってもらったんです。そしたらセファクロルでございまして、今回処方の抗生物質の変更をお願いできますでしょうか?」

ということで無事、抗生物質が変更され事なきを得たのです。その後、患者さんにピリン系ではないことと、セファクロルで薬疹が起こったことを改めて説明しました。お薬手帳に貼れるようにメモを書いて、これを表紙に貼るようにお伝えしました。

勘違いが起こる原因

 わたしたちは「自分の辞書」を持っています。わかりやすい例でいうと、「菅義偉」という名前を引くとします。そうすると「第99代内閣総理大臣。令和おじさん。コロナ対策で後手後手に回り感染を広げ、無能」という説明が出てくる人がいます。一方で「第99代内閣総理大臣。令和おじさん。ワクチン生産国ではないにもかかわらず、ワクチン生産国以上の接種率を達成、有能」という説明が出てくる人がいます。同じ言葉でも、辞書が違えば説明が違うのです。

 その患者さんは「薬疹」という辞書を引くと「薬によって起こる全身の発疹。ピリン系アレルギーのこと」という説明が出てきてしまったのです。それで「ピリン系」と問診票に書いてしまったのです。しかし、専門家は違います。この「ピリン系」を辞書で引くと「ピリン骨格を持つ解熱鎮痛薬」なのです。これにより、ピリンでない鎮痛薬を処方すればいいという行動につながります。

「個別事象の一般化」ということを考えておく必要があります。たとえば、「マキロンください」という患者さんが、マキロンの形をした消毒薬が欲しいだけで、マキロンそのものが欲しいわけではないことがあります。「バンドエイドください」もしかりです。決してバンドエイドが欲しいわけではなく、同じ形の絆創膏が欲しい場合があります。実際にそういう患者さんは、バンドエイドではなく徳用キズテープを買っていきます。

 薬疹のなかで「ペニシリン系」と「ピリン系」が有名すぎるので、「薬疹=ペニシリン系」「薬疹=ピリン系」と考えてしまいがちです。ほかには、「ピリン系」と本人が表現しているものが、実際には「ボルタレン(ジクロフェナク)」ということがあります。これにより現場は大混乱してしまうのです。

副作用がある薬を正確に伝える

 被害を防ぐためには、日頃から「お薬手帳」を持ち歩き、すべての薬の記録を残しておくことが必要です。そして副作用が出た薬については該当するページに〇で囲って「薬疹出た」と記入しておきます。その上で、該当する薬を表紙裏に転記します。ここでの転記ミスは許されません。自分の命を守るという覚悟で記入してください。ここまですれば、誰が見ても勘違いは起こりません。薬については命にかかわることですので、「正しく認識し正しく伝える」ようにしてください。

(文=小谷寿美子/薬剤師)

●小谷寿美子

薬剤師。NRサプリメントアドバイザー。薬局界のセカンドオピニオン。

明治薬科大学を505人いる学生のなか5位で卒業。薬剤師国家試験を240点中224点という高得点で合格した。

市販薬も調剤も取り扱う、地域密着型の薬局チェーンに入社。社歴は10年以上。

入社1年目にして、市販薬販売コンクールで1位。管理薬剤師として配属された店舗では半年で売り上げを2倍に上げた実績がある。

市販薬、調剤のみならずサプリメントにも詳しい。薬やサプリメントの効かない飲み方、あぶない自己判断に日々、心を痛め、正しい薬の飲み方、飲み合わせを啓蒙中。

ニトリ、買って損なし便利グッズ5品…シリコーンスポンジは感動的な使い心地

 家具・インテリア用品小売最大手であるニトリホールディングス。2021年3~8月期(中間期)の国内通販事業の売上高は、前年同期比2.8%増の362億円と好調だ。

 そんなニトリは、店舗事業のみならずオンライン事業にも積極的で、11月9日には公式通販サイト「ニトリネット」にて、スタッフDXのアプリケーションサービス「STAFF START」を開始。こちらはオンラインで従業員が接客をするサービスだという。

 時代に即して変化していくニトリは、公式ホームページに「“使う・買う立場で考える”を原点に。」とあるように、消費者の生活に寄り添った商品展開が大きな魅力のひとつだろう。そこで今回は、ニトリの「この秋に買うべきおすすめグッズ」を5点厳選したので紹介していこう。

みじん切り器 M/814円(税込、以下同)

 おうち時間が増えたことをきっかけに、積極的に自炊にチャレンジしている方も多いのではないだろうか。しかし、細々とした作業となるみじん切りが面倒くさいと感じることもあるかもしれない。そんなお悩みを一発で解消してくれるお役立ちアイテムが、この「みじん切り器」である。

 使い方は簡単。容器の中に野菜を入れ、蓋を閉めたら上部にあるハンドルを引っ張るだけ。20~30回繰り返し引っ張るだけで、あっという間にみじん切りが完成するのだ。力もさほどいらないため、手作業で行うより圧倒的に楽で時間短縮にもなる。

 今回購入したMサイズは、ざっくりと切った玉ねぎ1個と、にんじん2分の1本が同時に入る程度の容量だ。それだけの材料が一度に、しかも均一に切れるため、自炊ビギナーも、料理に自信がある方も重宝することだろう。

シリコーンスポンジ(サークル グレー) /199円

 掃除や洗い物に欠かせないアイテムといえばスポンジ。今回紹介するのは、そんなスポンジの進化系ともいえる「シリコーンスポンジ」だ。

 シリコーンゴムでできているため、本体に汚れが付着しにくいのが特徴。凸凹した突起が隙間に入り込んでくれるので、網目が細かいものを洗うのに適しているのだ。また、油汚れやカレーがべっとりついてしまった食器もなんのその、簡単に洗うことができる。水を流しながら軽くこするだけで汚れがスルスルと落ちていく様は、快感ですらある。

 ニトリ公式ではザルを洗う際などの使用が推奨されているが、排水口の受け皿などをきれいにする際にも活躍するだろうし、ほかにもさまざまな洗い物に適応してくれるはずだ。約200円と安価な商品のため、複数買いして用途によって使い分けるのもアリだろう。

抗菌 カット式台ふきん(42カット グレー)/299円

 何かをこぼしてしまったとき、テーブルを水拭きしたいときなど、使用する機会の多い台ふきん。しかし、繰り返し使ううち、イヤな臭いを発しだしてしまうのがネックだろう。そんなお悩みを解決してくれるかもしれない、衛生的でコスパが良い拭き用具が、こちらの「抗菌 カット式台ふきん」だ。

 ロール状になっておりミシン目が入っているため、手で簡単にそのとき使いたい長さにカットできるのが特徴。一見キッチンペーパーのようだが使い捨てではなく、手洗いと乾燥を繰り返すことで何度か使用できるのだ。丈夫で吸水性が高いため、台拭きのみならず、食器拭きなどにも役立つだろう。

 また、主にキッチンまわりで使用することを想定した商品なのだろうが、玄関まわりの掃除や窓・床の掃除など、さまざまなシーンで活用できそうだ。年末の大掃除前にストックしておいてもいいだろう。

ステンレスフック付きピンチ 4個入り/299円

 洗面台などの水回りは、清潔感や見栄えを保つためにしっかり掃除や収納をしてみても、次第に散らかってしまいがち。すっきりさせたいのに……とお悩みであれば、昨今の「吊るす収納」ブームに乗り、この「ステンレスフック付きピンチ」を活用してみるのはいかがだろうか。

 1セットに4ピース入っているこちらは引っ掛けて使えるのがウリで、直径15mmまでの物干し竿やタオルポールに設置可能。両極が別々の形状になっており、ものを掛けるも挟むも自由なのである。したがって、ひとつにはタオルを引っ掛けて、もうひとつには歯磨き粉のチューブを挟んで吊るしておくなど、さまざまな使い方ができるというわけだ。

 物を吊るすだけでだいぶ片付いたように見えるし、直接作業台などに置かないことでカビや水垢発生の予防にもなる。独自の使い方で水回りを快適な空間にコーディネートしてみてほしい。

マイクロファイバー スリムバスタオル(ヘアドライタオル バッジョ RO)/499円

 バスタオルは値段も質もピンからキリまであるが、機能性を重視して購入しようとすれば値が張ることも多い。安価でそこそこの質があれば十分というコスパ重視の方は、この「マイクロファイバースリムバスタオル」をぜひ試していただきたい。

 この商品の特筆すべきポイントは、そのふわふわな手触り。また、吸水性に優れているおり、濡れている肌にあてた瞬間にスッと水分を吸い取ってくれる感覚も気持ちがいい。強くこする必要がないので、摩擦に弱い顔や髪に安心して使えるのも嬉しい限り。

 こちらのサイズは幅35cm×奥行120cmと商品名どおりスリムだが、身体が小さい方ならば十分なサイズ感。このシリーズは一回り大きいサイズも展開されているため、身体が大きい方はそちらを選んでもいいだろう。ネットに入れれば洗濯機で洗えるので、手触りや機能性が気に入れば複数購入し、ローテーションで使用するといいかもしれない。

 生活に寄り添ったアイテムが目白押しのニトリ。ニトリ公式から提案されている用途での使用はもちろんだが、機能性に優れている商品が多いので、消費者のライフスタイルに合わせて創意工夫できるのも魅力的だ。ほかにも便利グッズが多数揃っているので、ぜひニトリの店舗やECサイトをチェックしてみてほしい。

(文・取材=A4studio)

※情報は2021年11月12日現在のものです。

『アンパンマン』観て育つと“メンタル安定&家事・育児レベル高い”大人になる、は本当?

「うちの夫はメンタルが安定している上に家事育児も高いレベルでできるとても良い夫なのですが、どのように育てられたかというと義母いわく、しっかりした幼稚園に通わせたわけでなく、熱心に家庭保育を施したこともなく、録画したアンパンマンをエンドレスで流して仕事してたそうです。励みになります」

 今年の4月2日にあるTwitterユーザーが投稿したこのツイートが、7月10日現在までで1万リツイート、5.3万「いいね」を獲得するほど大きな反響を呼んでいる。しかし、幼少期にアニメ『アンパンマン』を観せることや、ほったらかし的教育をすることが安定したメンタルにつながるというのは、本当にありうることなのだろうか? 今回はそんな話題に関して、神奈川大学人間科学部教授で臨床心理士の杉山崇氏に話を聞いた。

不安の正体だという「社会的な排斥リスク」とは一体なんなのか?

 ツイートにもあった「メンタルが安定している」という言い回し、近年は特によく使われているが、これは心理学的にはどういう状態を指すものなのだろう。

「心理学用語で言う『社会的な排斥リスク』を脳がモニタリングして、危険なしと判断している状態のことを指します。わかりやすく解説しますと、そもそも人間という生き物は、進化の過程で集団化・社会化を成し遂げていった存在であり、その社会にうまく順応しようと脳が自動的に指令を出します。そのひとつが『社会的な排斥リスクのモニタリング』なのです。

 例えば、人間は罪を犯すなど、集団のルールから逸脱する行動をとると、大なり小なりの形で社会からはじき出されてしまいますよね。そういった状態にならないよう、脳は常に“この言動はリスキーじゃないか?”とチェックをし、危険と判断した場合はストレスとして知らせてくるのです。

『社会的な排斥リスク』をモニタリングする脳の器官は、幼少期に育まれる『愛情のモニタリング機能』と密接にリンクしています。1〜2歳の人間は、シナプスと呼ばれる脳の神経回路同士が盛んに食い合いをしている状態なのですが、この時期に自分を育ててくれる人間からどれだけ愛情を受けたかで、愛情を感じ取る『愛情のモニタリング機能』という回路の感度が変わってくるのです。

 この『愛情のモニタリング機能』の高い人は、自分をよく愛してくれる人や集団を嗅ぎ分け、そこに身を置きやすくなる。すると、必然的に先に説明した『社会的な排斥リスク』を感じにくくなるわけですね。逆にこれが低い人は、自分を愛してくれない集団に期せずして身を置きがちで、メンタルが不安定になる場合も多いです」(杉山氏)

 ただ、「愛情のモニタリング機能」の低い人が、必ずしも生きづらい人生を送ることになるわけではないという。

「ときに『愛情のモニタリング機能』の低い人同士で集団化することもありますが、このような環境では、お互い愛情がなくとも利害関係が一致してさえいれば、クールで過ごしやすい関係性を築くことができ、『社会的排斥リスク』を感じずに済むわけです」(杉山氏)

『アンパンマン』を観て育つと「社会的排斥リスク」を避けやすくなる?

 メンタル安定の仕組みを理解したところで、本題である『アンパンマン』がメンタルに与える影響について聞いていこう。『アンパンマン』は育児、そしてその後の成長に伴うメンタルの形成に好影響を与えているのだろうか。

「好影響は確かにあるでしょう。理由としては、まず乳幼児の興味を引くビジュアルを持っていることです。『アンパンマン』は基本的に乳幼児が好む番組で、4歳から5歳を過ぎると興味がなくなりがちです。5歳未満の乳幼児は、人間の顔や丸っこい形状に大きな反応を見せたり安心感を覚えたりするので、アンパンマンのデザインは最適です。

 次に特筆すべきは、人間は憧れの存在に自分を同一化し、人格を補強しようとする生き物なのですが、その性質と『アンパンマン』の相性が良いのです。公明正大で優しく、みんなを助ける力強さに満ちたアンパンマンは、幼少期における同一化の登竜門としてかなり有用といって差し支えないですね」(杉山氏)

 今回話題になったツイート投稿者の夫は、アンパンマンと自己を同一化している部分があったのだろうか。

「もちろん完全に同一化はしていないでしょうが、心の根っこの部分でアンパンマンと自分を比較して、彼に倣うように行動しがちということなのかもしれません。ちなみにこういった同一化は、映画や本といったその他のエンタメ作品、また実際に身近にいる人間など、無数の存在が対象になるものです」(杉山氏)

 先の「社会的排斥リスクのモニタリング」と『アンパンマン』、両者は具体的にどのような影響関係にあるのだろうか。

「アンパンマンはとても道徳的な存在、つまり『社会的排斥リスク』から縁遠い存在です。ですから、仮にこのツイート主の夫がアンパンマンを根源的な行動規範にしていた場合、何が幸せにつながり何が尊ぶべき行為なのかを、エンタメから楽しんで無理なく吸収していったのでしょう」(杉山氏)

 今回のツイートへのリプライや引用には、“幼少期にアニメなどのエンタメに触れることを禁止されると、モラハラ人間になる”といった指摘もあった。

「楽しんで無理なく吸収していく、という行為は、人格形成にとって非常に大切です。人間は、これはやっちゃダメ!と行動を禁止されるとストレスホルモンが分泌され、同時にそれが原因で記憶に深く残る『心理的リアクタンス』と呼ばれる反応を見せてしまいます。これは、禁止された行為への固着や禁止してきた行為を模倣することにつながり、大人になったときに爆発して、いわゆるモラルハラスメントなどを起こしがちなのです。

 こうした抑圧からくる危険を避けて人格を育ててくれるのが、楽しんで吸収するという行為。『アンパンマン』のようなエンタメは、いわば情報を無理なく吸収させるオブラートのような存在といえますね」(杉山氏)

 最後に、杉山氏はアニメを観せておくなど、ある種のほったらかし教育が注目される昨今の育児事情において、極論に走らないことの重要性を教えてくれた。

「ほったらかしと言っても、子供が孤独を感じてしまうレベルは虐待です。逆に、子どもにはアニメなど観せずいつも目をかけるべき、と旧態依然に締め付けるのも、先に言った『心理的リアクタンス』を誘発します。

 何事もバランスが大事ということです。ツイート主の夫は“ほったらかされていた”と語られていますが、それはあくまで当時の価値観で言えばの話で、おそらく現代の価値観で見れば、バランスよく自由やエンタメを与えられ育てられていたのではないでしょうか」(杉山氏)

 杉山氏は「はじめて子育てをする親はいわば“教育の素人”。そういう人ほど早とちりせず、教育コンサルタントや保育士といった教育のプロの手を借りるべき」とも語ってくれた。メンタルに好影響を与えるエンタメ作品などを上手に取り入れ、他者と協力して子育てをしていくことが肝要なのかもしれない。

(文=A4studio)

自民党・維新がコロナを口実に「改憲=緊急事態条項の創設」に動き始めた!自分たちの失政を憲法にスリカエ、火事場泥棒を許すな

 自民党がいよいよ火事場泥棒に乗り出そうとしている。そのことがよくあらわれているのが、岸田文雄首相が安倍晋三・元首相への忖度で甘利明氏の後任に据えたとされる自民党の茂木敏充幹事長の読売新聞のインタビューだった。  茂木幹事長は「新型コロナウイルス禍を考えると、緊急事態に対...

パチンコ185連や9万発も達成のヒットメーカー…「業界初RUSH搭載」が話題の超大物シリーズ激アツ情報も!!

 2時間ほどで「185連・一撃9万発オーバー」を達成。既存機最高峰のスピード感を実現したニューギンの『Pデビルマン~疾風迅雷~』は、デビューから驚愕の出玉データを生み出し大きな注目を集めている。

 同社といえば、35年愛され続けた伝説の作品とのタイアップ機に関する出玉情報も話題になった。パチンコ『Pあぶない刑事』は、出玉増加区間ぶっ通しの「擊速のバレッドスピード」を堪能できる仕様。2~3万発クラスの報告も多く、中には「終日9万発」データも確認されるなど再注目するユーザーも存在していた。

 直近では人気シリーズ『009 RE:CYBORG』の最新作を導入している。

『P009 RE:CYBORG ACCELERATOR EDITION』は前作を上回るRUSH突入率を実現したV確STタイプ。大当り確率は1/199.8、直行と残保留を合わせたRUSH突入率は約41%となっている。ST100回の継続率は約90%と、強烈な連チャン性能を実現。様々な意見があるものの、ポジティブに捉えているユーザーも目立つ印象だ。

【注目記事】

シリーズ屈指の「自力感」! 5号機を代表するヒットシリーズがついに撤去… 万枚突破のカギを握る攻略ポイントをおさらい

パチスロ「リアルボーナスが一撃100連チャン」!? 驚異的な連チャンマシンなど注目作が続々とデビュー!【5号機を支えたトップメーカーの軌跡~NET~②】

 2021年もパチンコ分野において抜群の存在感を放っているニューギン。そんなヒットメーカーは、満を持して看板コンテンツを投入する。

 長きに亘り業界を牽引してきた『花の慶次』が始動。『P真・花の慶次漆黒の衝撃EXRTA RUSH』『P真・花の慶次3』の特設サイトを公開し熱視線を浴びている。

『漆黒』のライトミドルタイプとなる『P真・花の慶次漆黒の衝撃EXTRA RUSH』は大当り確率1/199.8ながら、継続率約81%で右打ち中オール1500発という強力な出玉力を有している。業界初となる「EXTRA RUSH」は、突発時短が時短中に抽選されるという斬新なゲーム性を実現した。

「C時短」をフル活用することで、ライトミドル限界へ迫った仕上がり。「あの衝撃を超える」と宣言する本機が、どのような評価を得られるかに注目したい。

 本シリーズといえば先日、詳細が発表されたパチンコ新機種『P真・花の慶次3』も目玉機種となりそうな気配だ。『真・花の慶次』の物語を締めくくるに相応しい仕上がりとなっている。

○○○
■大当り確率:1/319.68
■高確率:1/76.56(ST135回)
■真・傾奇RUSH突入率:約67.5%
■真・傾奇RUSH継続率:約83.3%
■電サポ回数:135回or100回
■賞球数:2&1&5&15
■カウント:10カウント
■大当り出玉:10R1500発・6R900発・2R300発
○○○

 大当り確率は1/319.68のミドルタイプでV-STを採用。時短引き戻しと残保留4個を含めたトータル突入率は約67.5%となっている。注目の「真・傾奇RUSH」は135回のロングST。継続率が約83.3%、右打ち中は80%が1500発と高い一撃性が備わった仕様だ。

 シリーズの名に恥じない爆発力が備わった本機。『真』シリーズとしては最後となる本機が、ファンの期待に応えるサプライズを用意してくれそうである。

 スタンバイしている新機種への期待は高まるが、『花の慶次』に関連する興味深い情報は他にも存在する。

 ニューギンは「今までありがとう!【「CR真・花の慶次 漆黒の衝撃」クイズキャンペーン】」を実施中(2022年1月31日11:59まで)。応募方法は「クイズに挑戦」→「公式Twitterもしくは応募フォームから回答」で完了。オリジナルQUOカード(870円分)が抽選で200名に当るという内容だ。興味のある方は参加してみてはいかがだろうか。詳細は公式ページを確認していただきたい。

競馬界の「ビッグボス」武豊がNHKドラマ出演! 「このドラマを見て競馬界に興味を持ってくれたら」競馬で活躍する「女性」に注目

 女性騎手が主人公の『風の向こうへ駆け抜けろ』(小学館)を原作としたNHKドラマ(前編12月18日、後編12月25日放送)に本人役として武豊騎手が出演する。

 物語は地方競馬に所属する新人女性騎手が落ちぶれ厩舎と共に奔走する姿を描いたもので、競馬界のリアルが垣間見える内容だ。主人公の女性騎手役は元欅坂46の平手友梨奈が務める。

 近年では中央競馬、地方競馬共に女性騎手の活躍が目立つ。JRAでは2016年にデビューした藤田菜七子騎手の活躍により、競馬界に女性騎手ムーブメントが巻き起った。

 直近では名古屋競馬の宮下瞳騎手が地方競馬通算1000勝達成や、兵庫初の女性騎手佐々木世麗騎手が新人最多勝記録を更新するなど、地方競馬での女性騎手の話題も絶えない。

 武豊騎手もドラマ撮影後のインタビューで「藤田菜七子騎手を見て騎手になりたいと思った女の子は多いのではないか。同じようにこのドラマを見て競馬界に興味を持ってくれたら」と今後も女性騎手が増えることに期待を寄せている。

 昨今では、JRAが女性のための競馬サイト『UMAJO』を開設、アプリで大流行している『ウマ娘 プリティーダービー』(Cygames)など、女性が競馬に深く関わる機会も増えた。全国の競馬場、ウインズなどもレジャー施設としての清潔なイメージを心掛けており、女性のイメージも随分変わってきたに違いない。

 事実、今年9月にITツール比較サイト『STRATE』を運営するSheepDog社が20代男女を対象に「競馬に関するアンケート」を行った結果、約4割の女性が「実際に競馬に関するコンテンツを視聴・利用したことがある」と回答している。今や競馬は若い女性も気兼ねなく参加できるものとなったのだろう。

 なお社会だけでなく、馬の世界においても、女性=牝馬の活躍が当たり前となってきている。

 2007年にウオッカが牝馬として64年ぶりに日本ダービー(G1)を制してから14年経つが、その間アパパネ、ジェンティルドンナ、アーモンドアイ、デアリングタクトなど牝馬3冠馬が4頭も誕生。ジェンティルドンナやアーモンドアイは過去ジャパンC(G1)において牡馬3冠馬を下している。

 海外においても先日BCフィリー&メアターフ(米G1)を勝ったラヴズオンリーユーなど、世界的に活躍する日本の牝馬が毎年のように現れている。

 話が少々脱線したが、近代競馬において人馬共に女性の活躍が大変目立ってきているのは周知の事実だ。10年後、20年後と競馬界の未来は女性によって、どのような変化がもたらされるのか。日本ダービーで女性騎手が勝利する日はそう遠くないかもしれない。

(文=ハイキック熊田)

<著者プロフィール>
ウオッカ全盛期に競馬と出会い、そこからドハマり。10年かけて休日を利用して中央競馬の全ての競馬場を旅打ち達成。馬券は穴馬からの単勝・馬連で勝負。日々データ分析や情報収集を行う「馬券研究」三昧。女性扱いはからっきし下手だが、牝馬限定戦は得意?

パチスロ新台『ANEMONE』はアノ名機に似ている!?【濱マモルののほほんコラムVol.123~懐かしの予告音~】

 元来、自力感の強いマシンが好物である。

 過去に最もハマったのは、サミーの4号機『ファイヤードリフト』。コイツは同社の『レンキン』を進化継承させたストック機で、主にミッションクリアでボーナスが放出される。

 このミッションはチャンス目が停止することで突入。継続ゲーム数は1Gor2Gor3Gの3パターンで、ここでリプレイを引ければ50%、スイカを引き当てられれば100%ボーナスへと繋がる仕組みだ。

 まぁこれだけ聞くと非常にまったりとした仕様だと思われるだろうが、何を隠そう、このミッション発生率は内部状態で激変し、高確モード滞在中は数値が約10分の1まで急上昇。チェリーやボーナスなどを機に移行する高確はゲーム数固定で、仮に100G以上が選ばれた場合はミッションの頻発によるボーナス連打が狙えるのである。最大は確か、500Gだ。

 個人的な最高連チャン数は24連。まぁそのうち17回はREGだったという点はさておき、高確を示唆するパトカー頻出時などは「ミッションを引け」、ミッション中は「リプレイかスイカを引け」とレバーを叩く拳に力がこもったし、ミッション中のレバーONで「プププ」と小役成立を知らせる予告音が鳴った際は興奮し過ぎて震えたものである。

 ところで、既存機で自力感強めのマシンと言えば、『パチスロ ANEMONE 交響詩篇エウレカセブンHI-EVOLUTION』が挙げられる。こちらはボーナスを射止めてからATへブチ込む仕様で、奇遇にもボーナス契機のメインはミッション。このミッションは3G固定で、ミッションレベルによって期待度は異なるものの、ベルを引ければ25%以上でボーナスへと結び付く。

 リプレイとベルの違いこそあれど、これは何処となく『ファイヤードリフト』に似ている。そう感じたアタシは当然、プライベートでホールへ出撃。ミッション終了後は集中状態移行の可能性があり、この間は特定演出が頻発するなど、いよいよそっくりだ、いや、AT中も常にタイミング良く小役を引き続ける任務があるから、自力感はこちらの方が上だ…などとニタニタしながら打っていたところ、ミッション中のレバーON時にあの音が聞こえたのである。

「プププ」。何百回と浴びて耳にこびり付いた、懐かしのサウンド。これは間違いなく『ファイヤードリフト』のそれであり、ここまで実戦上、3回中3回共リプレイが揃い、全てミッションはクリアできた。

 おそらくは、その前に引いたベルやチャンス役でのボーナス当選を知らせる確定パターン。或いは、リプレイでもボーナス抽選が行われると思しき高レベル示唆の可能性もあるが、いずれにせよ、こういった遊び心は打ち手を高揚させるし、より深堀りしたくなる。

 比較的初当りが軽いこともあってか、現在の一撃での最高枚数は1,000枚ちょい。完走どころか上位AT「クライマックスモード」へも昇格させられていないので、それらを達成させるという意味でも、当面は打ち込むつもりです。

(文=濱マモル)
 

JRAイクイノックス、ジオグリフ、ウォーターナビレラ「当たり年」新種牡馬から無敗の重賞馬すでに3頭誕生! 新鋭ドレフォン2歳リーディングに新時代幕開けの予感

 20日、今年からG2レースへと昇格した東京スポーツ杯2歳S(G2)が行われた。過去10年の勝ち馬10頭のうち6頭が後のG1馬となるなど、2歳限定戦においての出世レースの1つとして知られている。

 今年はC.ルメール騎手騎乗のイクイノックス(牡2歳、美浦・木村哲也厩舎)が、上がり32秒台の鮮やかな末脚で快勝。新馬戦からの直行、2戦目にして早くも重賞タイトルを手にした。2戦合わせて後続につけた着差は8馬身超と、早くも大物誕生の予感だ。「楽勝でした。今後楽しみです」と鞍上に言わしめた。

 イクイノックスの父は新種牡馬キタサンブラックだ。産駒の重賞チャレンジはこれが2度目で、先週はデイリー杯2歳ステークス(G2)へドグマが出走。5番人気6着と掲示板外に敗れ悔しい結果となったのもつかの間、イクイノックスの勝利によって初年度産駒から重賞ウィナーが誕生した。

 キタサンブラックだけではない。今年度の新種牡馬はかなりの「当たり年」である可能性が浮上してきた。既に初年度産駒が重賞制覇を遂げているのが、ドレフォンとシルバーステートだ。

 11月のこの時期に初年度産駒の3頭が重賞勝ちというだけでも凄い話だが、それぞれ現時点で無敗というオマケつきである。

 ドレフォン産駒のジオグリフ(牡2歳、美浦・木村哲也厩舎)は9月の札幌2歳S(G3)に出走。少し出遅れて最後方からの追走となったが、直線は持ったままで後続に0.7秒差をつける完勝だった。サンデーレーシングの公式HPからも「今年の2歳戦、来年のクラシックでの活躍が今から楽しみです」と色気たっぷりのコメントが出ている。

 次走想定については、『netkeiba.com』によれば朝日杯フューチュリティS(G1)とホープフルS(G1)のG1両睨みとのこと。来月はどちらかのレースで、G1初制覇が見られる可能性も十分にある。

 続いては、11月初旬に行われたファンタジーS(G3)を制したシルバーステート産駒のウォーターナビレラ(牝2歳、栗東・武幸四郎厩舎)だ。シルバーステートにとって産駒重賞初勝利であるとともに、武豊騎手、武幸四郎調教師の兄弟にとってもコンビ重賞初制覇となり話題を呼んだ。

 武騎手の公式HPの日記には、「母も喜んでいるでしょうし、亡くなった父も天上で祝杯をあげたことでしょう」と感慨深いコメントが寄せられている。

 ウォーターナビレラについては、阪神ジュベナイルフィリーズ(G1)へ出走予定。同じく武騎手のお手馬であるロンが同レースを回避したことによって、継続騎乗はまず間違いなさそうだ。

 初年度産駒に、無敗の重賞勝利をそれぞれ贈られた期待の新種牡馬3頭。他にも、イスラボニータやコパノリッキーらが既に産駒の合計収得賞金1億円(地方含む)を突破している。「新種牡馬戦国時代」とでも言いたくなるようなレベルの高い争いが繰り広げられているのだ。

 ファーストシーズンサイアーのランキングは現在ドレフォンが1位。G1のビッグタイトルを最初にプレゼントされるのはどの馬か。2歳G1開幕を目前に控えた今、新種牡馬達の熱い戦いからも目が離せない。

(文=鹿取文)

<著者プロフィール>

平日は会社員、土日はグリーンチャンネル三昧の日々を送る。幼少期にグラスワンダーが勝った宝塚記念を生観戦、絶叫する親族にドン引きするも二十年経ち気づけば自分も同じ道へ。逃げ馬の粘りこみが好き。

JRAマイルCS(G1)無抵抗のグランアレグリア「お別れ会ムード」にガッカリ!? 安藤勝己氏「おあつらえ向き」マイル王決定戦は“2歳新馬級”のヌルさ……

 21日、阪神競馬場で行われたマイルCS(G1)は、1番人気のグランアレグリア(牝5歳、美浦・藤沢和雄厩舎)が昨年に続く連覇を達成。単勝1.7倍という圧倒的な人気に応え、有終の美を飾った。

「ラストランだったので、本当のグランアレグリアを見せたかった。今日は他の馬とは走り方が違いましたね。本当のグランアレグリアでした」

 レース後、そう喜びを爆発させた主戦のC.ルメール騎手。貫録の上がり3ハロン32.7秒は当然のごとくメンバー最速、2着シュネルマイスターも32.9秒を叩き出しており、今秋のマイル王を決める一戦は究極の瞬発力勝負となった。コンマ2秒差でG1馬4頭がしのぎを削ったゴール前は、多くのファンを満足させる迫力十分なレースだったに違いない。

 しかし、その一方でネット上の一部のファンからは「いくら何でもこれは……」という声も聞こえてきた。

「今年のマイルCSは、1200mで逃げていたサウンドカナロア陣営が控える競馬を公表したことでスローペースが予想されていましたが、それにしても遅いペースでした。ちなみに前半の3ハロン35.6秒は、同じ阪神のマイル戦でこの日行われた2歳新馬戦(4R)と同タイムです。

さすがに勝ち時計には大きな差がありますがG1という究極の舞台、ましてやスピードが求められるはずのマイルG1にしては、あまりにも緩い……いえ、『温い』と言わざるを得ないペースでした。元JRA騎手の安藤勝己さんもTwitterで『お誂えの瞬発力勝負』と呟かれていましたが、まさにグランアレグリアにとって『勝ってください』と言わんばかりのレースだったと思います」(競馬記者)

 ちなみにグランアレグリアの前走は2000mの天皇賞・秋(G1)。それも前半1000mが60.5秒という、例年よりも遅いペースだった。

 ルメール騎手がレース後に「(位置取りが)ちょっと後ろになったけど、グランアレグリアはスーパーホースですから気にしないで騎乗しました」と話した通り、今回唯一の死角があるとすれば、2000mを経験した影響でマイルの速い流れに「位置取りが想定よりも後ろになってしまう」ことだったはずだ。

 実際にグランアレグリアが古馬になってからマイル以下のレースで敗れたのは、いずれも「差し届かず」というもの。上がり3ハロンで最速を記録するも、位置取りが後ろ過ぎて届かなかったという内容だ。

「最初から特別な馬でした。2歳からトップレベルで毎回毎回、すごくいい競馬をしてくれました。ファンもこの馬のことを好きだったと思います。これから……いや、もう既に寂しくなってます」

 レース後、そう相棒との別れを惜しんだルメール騎手。グランアレグリアが最後までマイル女王と呼ばれるに相応しい存在だったことは確かだが、まるで“お別れ会”のようなレースになってしまい、簡単に1番人気に勝たれてしまったライバルたちにも思うところがあるはずだ。

 瞬発力勝負が多発する日本の競馬が「スローペースからのヨーイ・ドン」と揶揄されて久しいが、今回はさすがに慎重になり過ぎたのかもしれない。

(文=銀シャリ松岡)

<著者プロフィール>
 天下一品と唐揚げ好きのこってりアラフォー世代。ジェニュインの皐月賞を見てから競馬にのめり込むという、ごく少数からの共感しか得られない地味な経歴を持つ。福山雅治と誕生日が同じというネタで、合コンで滑ったこと多数。良い物は良い、ダメなものはダメと切り込むGJに共感。好きな騎手は当然、松岡正海。