客が値段を決める宿・はづ別館、経営の秘密…客・旅館側、双方の納得感が向上

 インターネットやAI(人工知能)など、デジタル技術の進展はビジネスにも大きな影響を与えている。たとえば、価格といえば「売り手が事前に決めているもの」ということがこれまでの常識であったが、ネットプロテクションズは、消費者が享受したサービスを基に価格を決定するポスト・プライシング(客による“あと値決め”)という決済手段を、スマートフォンを活用して手軽に行えるサービスを、企業に向けて提供している。

 こうしたシステムを活用している企業は、家事代行やお花関連など多岐にわたっている。この決済手法は、YouTubeなどでしばしば目にする「投げ銭」と類似する部分もあるが、ファン・ミーティングやライブなどで、あと値決めを導入するエイベックス・デジタルの実証実験では、あと値決めは投げ銭よりも4倍ほど高い入金率となっている。

 こうした動きは日本に限定されず、海外でも音楽ダウンロードやレストランを中心に、Pay as you wish(Pay as you like/あなたのお好きな価格を支払ってください)という名称で広がりつつある。

 しかし、こうしたPay as you wishシステムを昭和57年から開始していた旅館が愛知県湯谷温泉に存在していた。では、なぜこのような決済サービスを始めたのか、成功のポイントや問題点としてどのようなことがあったのか――。こうした実態を解明すべく、「客による、あと値決め」システムの元祖とも呼べる「はづ別館」を運営する株式会社はづ代表取締役会長の加藤浩章氏にお話を伺った。

「客が価格を決める」サービスを始めた動機

 はづ別館が所在する湯谷温泉は、愛知県新城市の鳳来峡の板敷川沿いに位置し、山に囲まれた静かな環境の温泉地である。開湯は奈良時代と伝わる古湯で、その歴史は1300年以上といわれている。はづ別館は昭和24年創業、湯谷温泉で5番目に古い温泉旅館である。

 現在、代表取締役会長を務める加藤浩章氏は2代目で昭和47年、26歳の時に先代より経営を引き継いだ。当時は好景気に支えられ、日本中の温泉街が繁栄を誇っており、はづ別館の経営も順調であった。

 しかし、加藤氏が経営を引き継いだ翌年の昭和48年のオイルショックにより、状況は一変する。日本中が不景気に陥るなか、はづ別館も深刻な状況となる。つまり、客がまったく来ない状況になってしまった。こうした状況を打破すべく、当時、集客の中心であった旅行会社に出向き、たび重なる交渉等を行ったが、何をどうしても客が来ない日々が続く。

 こうしたなか、加藤氏は「商売の仕方を変えなければならない」と覚悟を決める。当時は「発想の転換」「知恵を出せ」「心の時代」といった言葉がしきりに叫ばれる時代でもあった。自らが行っている商売を一から見つめ直した結果、ふと思うことがあった。

 それは「自らがつけた価格(定価)」は正しいのか、ということだ。旅館の料金に限らず、住宅や洋服や靴など、ほとんどの商品やサービスは客が消費する前に売り手が料金を決定している。これは間違っているのではないか、客が未だ体験・消費していないサービスにお金を出さない、つまり旅館に客が来ないのは当然ではないか、ということである。

 各商品やサービスに対して、消費者の消費後の評価や満足度は異なっており、本来、こうした各消費者の評価や満足度など価値観に応じて価格は決定されるべきではないか、との考えに行きついた。つまり、売り手が先に価格を決定する定価というものに納得がいかなくなったわけである。

 客が価格を決める、つまり客の価値観を反映したシステムならば、客は安心して利用できる。また、客の納得感、満足度は向上する。もちろん、旅館側の納得感、満足度も向上する。

 こうした経緯を踏まえ昭和57年、加藤氏37歳の時に「客が享受したサービスを評価し、その価値観で価格を決定する」というシステムを開始している。その後、加藤氏が一線を退くまでの30年、はづ別館において、このシステムは実施された(基本は個人ごとに価格を決定、団体客の場合は部屋ごとに決定)。現在は、はづ別館では実施してないが、系列の旅館において、企画商品プランのひとつとして客室限定などの形式で実施している場合もある。

(文=大﨑孝徳/神奈川大学経営学部国際経営学科教授)

マイナンバーカード不保持者への差別が酷すぎる…制度開始後に行政サービス低下も

差別される「マイナンバーカード」不保持者

 マイナンバーカード(個人番号カード)をすでに取得した人の数は2021年12月現在、日本の人口のおよそ40%に相当する5000万人あまりに達したのだという。政府はこの現状に甘んずることなく、さらなる普及を目指す考えで、まだマイナンバーカードを持っていない人に対し、

(1)マイナンバーカードを取得すると5000円分

(2)マイナンバーカードを健康保険証として利用し始めると7500円分

(3)マイナンバーカードに給付金を受け取るための「公金受取口座」の登録をすると7500円分

つごう2万円分の「マイナポイント」を付与してあげるので、マイナンバーカードを取得しなさい――と呼びかけている。

 さらには、マイナンバーカードを取得している人に限り、新型コロナワクチンの接種済みであることを国が証明する専用アプリの運用も開始。アプリストアで無料ダウンロードできる専用アプリをスマートフォンにダウンロードした後、マイナンバーカードを使い、接種した日やワクチンの種類をアプリに登録しておくと、飲食店やイベント会場などでいつでも表示できるのだという。

 しかし、なぜマイナンバーカードを持っていないと「ワクチン接種済み」証明をしてもらえないのか。昨年末の段階で人口のおよそ8割が接種済みだというのに、その半分の人しか「接種済み証明」をしてもらえないのである。利用できる人の数をわざわざ絞り込んでいるわけだから、新型コロナウイルス感染症の大流行で落ち込んだ景気の喚起策としての観点から見れば、愚策というほかない。

 たとえマイナンバーカードはなくても、12桁のマイナンバー(個人番号)のほうなら誰でも持っているのだから、マイナンバーと接種記録を紐づけして証明してあげればいいではないか。それとも、現在の日本政府が持つデジタル技術ではその程度のことも難しいというのか。

 そもそも、マイナンバー制度が施行されてからというもの、行政サービスのなかには明らかに後退しているものが目につく。なかでも典型的なのは「住民票や印鑑登録証明書の交付」手続きだろう。

 同制度以前は、印鑑登録カードや住基カードを使い、役所や支所、そして鉄道の駅などに設置された発行端末で容易に住民票や印鑑登録証明書を入手することができた。だが、マイナンバーカードが登場して以降はそうした端末がなぜか一斉に撤去され、マイナンバーカードを持っていない者は役所の窓口まで出向き、紙の申請書に手書きで氏名等を記入し、混雑している時間帯であれば20~30分は待たないと入手できなくなった。マイナンバー導入によるデジタル化の恩恵に与ることがまったくできないのだ。

 一方、マイナンバーカード保持者なら、わざわざ役所まで行かなくても、コンビニエンスストアに設置されたマルチコピー機で入手可能なのだという。もはや、マイナンバーカード不保持者に対するいじめである。

 2万円分もの「マイナポイント」を大盤振る舞いする一方で、下々に不便を強いてまでマイナンバーカードをつくらせようとする安倍・菅・岸田の3政権の方針は、芸がないだけでなく、何やら如何わしい魂胆が潜むもののように思えてならない。なぜ、そんな底意地の悪いやり方をするのか。

有難味の薄い「マイナンバーカード」

 最大の疑問点は、かつては「国民総背番号制」と称されたこともあった「マイナンバー」制度自体はすでに完成し、すべての国民に対して個人番号を割り振る作業は終わっているにもかかわらず、なぜそれを行政サービスの向上に活用しようとしないのか――ということだ。

現在、

マイナンバーカードは健康保険証の役目も兼ねることができる。

・いずれ運転免許証の代わりにもなるらしい。

・マイナンバーカードには給付金を受け取るための「公金受取口座」を紐づけできるので、同カードを持っていない人よりも早く給付金を受け取れる。

・買い物の際に「マイナポイント」を使って事実上の割引サービスを受けられる。

などなど、日々の暮らしのさまざまな場面でマイナンバーカードが役立つ“メリット”が喧伝されている。だが、健康保険証も運転免許証も、マイナンバーカードがなければ特別困るというものではない。給付金にしても、マイナンバーカードがなければもらえなくなるわけでもない。となると、マイナンバーカードが不可欠のメリットといえるのは「マイナポイント」くらいのものだ。つまり、カードとしての有難味が大変薄い。有難味が薄いからこそ、政府が発行するポイントの形でキャッシュをばら撒きながらカード保持者増を目指しているようにしか見えない。

 それに、マイナンバー制度とマイナンバーカードが登場した当初は、一生変わらず付き合うことになる番号なので、迂闊に他人に教えてはならないものだと説明されていた。マイナンバーカードにしても、個人情報満載の大切なカードなので普段は持ち歩かず、紛失しないよう自宅等で大切に保管するものとされていた。それがここにきて一転、いつも持ち歩いて積極的に使いなさい。身分証明書としても使えますよ――というのである。たとえ落としても何の心配もいらないほど、マイナンバーカードの安全性が急激に向上したとの話も聞かないが、小さな子どもやお年寄りにまで普段使いさせて大丈夫なのか。

 マイナンバーカードを一人ひとりに持ち歩かせる――。そんな煩わしいばかりの制度設計をした真の目的はなんなのか。政府からは、皆が納得できる説明は何もないままだ。仕方がないので、当方でその「目的と理由」を少しだけ考察してみることにする。

「マイナンバーカード」の正体

 レンタル大手の「TSUTAYA」で知られるカルチュア・コンビニエンス・クラブ(CCC)が運営するポイントカード「Tカード」の会員情報(履歴)が、裁判所の令状なしに警察へ提供され、犯罪捜査で活用されていたことが明らかになったのは、今から3年前の2019年のこと。この当時、「Tカード」をはじめNTTドコモの「ⅾポイントカード」、交通系電子マネー「PASMO」「Suica」、そして「Pontaカード」などの情報を入手するのは、「捜査の基本」とされていたのだという。

 中でも「Tカード」は、TSUTAYAだけでなくコンビニやドラッグストアなど幅広い店舗で利用され、ポイントの付与と引き換えに、カード会員の読書の趣味や嗜好、それにさまざまな商品の購買履歴や、その店舗の位置情報といったプライバシー情報を収集・蓄積していくものだ。19年当時の「Tカード」会員数は、現在のマイナンバーカード保持者数(約5000万人)をゆうに上回る約6800万人。「民間マイナンバー」と呼ぶ人もいたほどだ。

 しかし、そんな情報がカード利用者に無断で警察に提供されていた事実が報道された後、CCCはカード利用者に謝罪し、警察からの「令状なしの照会」には原則として応じない方針へと変えたのだという。

 その「Tカード」と同様に、マイナンバーカードを日々の生活のなかで頻繁に使ってもらえるようになれば、収入や支出といった納税チェックで活用できる情報や、その個人の趣味嗜好や交友関係、行動履歴といった、治安維持対策でも活用できそうなプライバシー情報や、機微な個人情報を、国が管理・捕捉できるようになるわけだ。言い換えれば、下々の多くがマイナンバーカードを使えば使うほど、“脱税情報”や“反体制運動情報”がデジタルデータで自動的に続々と集まってくるようになる――かもしれないということだ。

Nシステム」「監視カメラ」に加え、「マイナンバーカード」が登場してきたことで、政府が市民一人ひとりの行動を監視する“3種のデジタル神器”システムが完成する日も近そうである。

 ただ、マイナンバーカードを一人ひとりが持ち歩くことが大前提の制度設計なので、デジタルというより、かなりアナログな建てつけである。それに、マイナンバーカードの普及率がこのまま40%程度にとどまれば、穴だらけの“治安対策機能”しか持たない残念なシステムへと堕してしまう。

 つまり、マイナンバーカードの本質は、行政サービスの向上を目指すためのものではなく、巷から機微な個人情報をかき集めてくるための“小道具”なのだろう。だからこそ、その普及のために惜しげもなく税金が注ぎ込まれてきたと思えば、なるほど合点がいく。

 おそらく警察にとって、「Tカード」の情報は犯罪捜査でよほど役に立つシロモノだったのだろう。それが自由に使えなくなった3年ほど前から、政府がマイナンバーカードの普及を強力に進め始めていることも、タイミングが奇妙なほど一致していて、気味が悪い。

 そうした施策を隠密裏に進めてきた裏には、警察官僚上がりの某官房副長官らがいることは、容易に想像がつく。ただ、そんな彼らの多くが政権交代とともに首相官邸を去ったことで、今後、風向きが変わる可能性もある。

 ともあれ、「マイナンバーカード」ではなく「マイナンバー」を活用する制度に設計し直すことだ。そうするだけで、「国民監視対策」としての性格は相当薄まること請け合いである。

 すべての市民や国民の行動をマイナンバーカードで管理・監視する「デジタル警察国家」の出現を防ぐ近道は、どうやら「マイナンバーカードを持たない」ということになりそうだ。

(文=明石昇二郎/ルポライター)

●明石昇二郎/ルポライター、ルポルタージュ研究所代表

1985年東洋大学社会学部応用社会学科マスコミ学専攻卒業。

1987年『朝日ジャーナル』に青森県六ヶ所村の「核燃料サイクル基地」計画を巡るルポを発表し、ルポライターとしてデビュー。その後、『技術と人間』『フライデー』『週刊プレイボーイ』『週刊現代』『サンデー毎日』『週刊金曜日』『週刊朝日』『世界』などで執筆活動。

ルポの対象とするテーマは、原子力発電、食品公害、著作権など多岐にわたる。築地市場や津軽海峡のマグロにも詳しい。

フリーのテレビディレクターとしても活動し、1994年日本テレビ・ニュースプラス1特集「ニッポン紛争地図」で民放連盟賞受賞。

 

JRAフェアリーS(G3)は「単勝回収率1000%超え男」が絶好の狙い目!? 10番人気を2度持ってきた穴ジョッキーが、あの伏兵で3度目の波乱を巻き起こすか

 3連休最終日となる10日、中山競馬場でフェアリーS(G3)が行われる。

 同レースは1984年に前身のテレビ東京賞3歳牝馬Sとして創設され、当初は三冠牝馬メジロラモーヌなどを輩出している。ただ、その後は1991年から2007年まで芝1200mで行われた点や、中山のマイル戦になって以降も、桜花賞(G1)とはコース形態が大きく異なる点から、勝ち馬がクラシックで目立った活躍をするケースは少ない。

 だが、一昨年の勝ち馬スマイルカナは桜花賞3着、昨年勝利したファインルージュは桜花賞3着、紫苑S(G3)を勝ち、秋華賞(G1)2着と1年を通してクラシック路線で活躍するなど、最近はクラシックへのステップとして重要度を増している。

 今年もG1・2勝のソウルスターリングを叔母に持つスターズオンアース、セレクトセールにおいて約1億8000万円で取引されたエリカヴィータなど、期待の素質馬が出走を予定している。

 だが、馬券面から同レースを振り返ると、過去10年の三連単の平均払い戻し額は23万円を超え、なかなか一筋縄ではいかない荒れるレースとなっている。

 そこで今回穴馬として推したいのが、ニシノラブウインク(牝3歳、美浦・小手川準厩舎)だ。

 同馬は未勝利を勝ち上がるまでに5戦を要したが、ここまで同馬に先着したのは阪神JF(G1)を制した2歳女王サークルオブライフや、こうやまき賞(1勝クラス)勝ち馬のソリタリオなど、その後も勝ち上がっていった実力馬たちだ。

 サークルオブライフに敗れた9月の未勝利戦では、最後の直線で前が開かず、外に出すまでかなりの時間を要した。しかし、ひとたびスペースが出来ると、一頭次元の違う末脚で追い込み、勝ち馬と0.4秒差の2着と素質の片鱗を覗かせた。

 同馬はここまでの5戦全てで3着内に入っており、強敵相手に戦ってきた中での堅実な走りは無視できない。初重賞のここでも堅実に上位に食い込んでも不思議ではないだろう。

 また、今回の鞍上は香港の落馬で負傷した福永祐一騎手に替わって、新馬戦以来となる三浦皇成騎手が騎乗する。

 福永騎手からの乗り替わりだけに鞍上弱化は否めないが、三浦騎手は過去10年でフェアリーSを6戦し(1.1.0.4)と決して悪くない結果。それどころか、単勝回収率は1388%、複勝回収率も363%と驚異的な数値を叩き出している。馬券圏内に来た2回は、いずれも10番人気だ。

 また三浦騎手といえば、ダートで多く勝ち星を挙げている印象もあるが、過去3年で芝で最も勝ち鞍が多いのが今回と同じ1600mだ。全ての条件の中でもダート1800m、1200mに次いで3番目に勝ち鞍が多い条件で、今回騎乗するメンバーでもC.ルメール騎手、M.デムーロ騎手に次ぐ通算15勝を中山・芝1600mを挙げており、むしろ積極的に狙いたい存在だ。

 鞍上が得意とする舞台で、出走馬の中で最多5戦のキャリアを持つニシノラブウインクが今回の高配当の使者となるか。

 また、私は普段サイン派ではないが、昨年大晦日の紅白歌合戦を最後に生田絵梨花が乃木坂46を卒業した事にかけて、エリカヴィータとのエリカ=ニシノ(西野七瀬)の乃木坂OG馬券にも密かに期待している。

(文=椎名佳祐)

<著者プロフィール>
 ディープインパクトの菊花賞を現地観戦し競馬にのめり込む。馬券はアドマイヤジャパン単勝勝負で直線は卒倒した。平日は地方、週末は中央競馬と競馬漬けの日々を送る。

話題のペーパーフィルター不要のコーヒーメーカー、ビビるほど美味いが難点も

 新型コロナウイルス流行の影響で生まれた“おうち時間”で、ティータイムにこだわりたいと思うようになった方も多いのではないだろうか。

 そんな人にぴったりなのがBODUMの「フレンチプレスコーヒーメーカー」。こちらはペーパーフィルターがいらないというのがウリのドリップコーヒーメーカーで、コーヒーブレイクをちょっと豊かにしてくれるアイテムとなっているのだ。

 BODUMは、1944年にデンマークで創業したキッチンウェアブランド。多くのキッチン用品を取り扱っているが、そのなかでも創業当時から販売していたコーヒーメーカーには、特に力を注いでいる。特徴的なのは、コーヒーメーカーはペーパーフィルターのいらないフレンチプレス式のみを販売していること。公式HPでは69種類のコーヒーメーカーが販売されているが、すべてフレンチプレス式が採用されている。

 今回はアマゾンの「プレスコーヒー部門」で1位を獲得している「BODUM KENYA フレンチプレスコーヒーメーカー500ml」(税込3850円)を体験。ペーパーフィルターなしで淹れた、フレンチプレス式コーヒーは本当に美味しいのか。また、ペーパーフィルターを使って淹れたコーヒーと比べてどんな違いがあるのか、忖度なしでレビューしていこう。

ワンランク上のコーヒーを淹れられる?

 そもそもフレンチプレスとは、フランスで生まれたコーヒー抽出方法。家庭用のドリップコーヒーの淹れ方といえば、ペーパーフィルターを用いた方法を思い浮かべる方が多いだろうが、この方法だとペーパーフィルターがコーヒーの油分を濾し取ってしまう。

 一方フレンチプレスは、フィルターに金属を使用しているため、コーヒーの油分をしっかりと残したコクのあるコーヒーを淹れることができるのだ。特別な手間をかけずとも、ワンランク上のコーヒーを楽しめることから、人気の淹れ方となっている。

 では、「BODUM KENYA フレンチプレスコーヒーメーカー500ml」の箱を開封していこう。中には説明書と計量スプーン、シンプルで洗練されたデザインのコーヒーメーカー本体が入っていた。

 コーヒー1杯分にあたる120mlのお湯を沸かし、その間に豆を準備する。粉が細かすぎると、フィルター部分から溶け出してしまう恐れがあるとのことだったので、今回は粗挽きのモカを用意した。

 そして、本体からフィルターを外し、空のビーカー部分に豆を投入していく。付属の軽量スプーンの大きさがコーヒー1杯分(約7g)になっているので、すりきり一杯を投入。特別、計量する必要がない点は便利でありがたい。

 そうこうしているうちにお湯が沸く。ビーカーにお湯を注ぐと、“コーヒーの粉がお湯に浮いてくる”という見慣れない光景が広がる。

 お湯を投入したら、フィルターをビーカー部分に戻し、4分間蒸らしていく。ペーパーフィルターの場合は、どうしても蒸らす時間が短くなってしまうため、ここで味に差が出てきそうだ。

 4分間蒸らしたら、上部についている突起を押し込み、粉をプレス。フィルターを外して、グラスに注いだら完成だ。

ずっしりした飲み応えと、さっぱりした後味のバランスが絶妙

 今回は味の比較を行うために、豆の種類とお湯の量の条件を揃えて、ペーパーフィルターで淹れたコーヒーも用意。見た目や香りなども含めて、飲み比べていこう。

 見比べると、ペーパーフィルターで淹れたものよりもフレンチプレスで淹れたコーヒーは色が濃く、底のほうが濁っているように見える。また、その表面には薄く油が浮いていることが確認できた。香りを比較しても、フレンチプレスで淹れたコーヒーのほうが、やや香ばしい印象だ。

 そして実際に飲んでみると、フレンチプレスで淹れたコーヒーはコクが強く、ずっしりとした飲みごたえを感じられる。苦味と酸味の主張もかなり強い。

 だが、豆によっても差が出るのかもしれないが、これだけしっかりと主張のある味わいであるにもかかわらず、苦味が口に残りすぎないところもポイントだろう。この性質を踏まえると、“メリハリのある味わい”といえるかもしれない。また、底がやや濁っているように見えていたのは、粉が溶けきっていないわけではなかったため、それは油分が溶け出していた証拠だったのだろうと理解した。

 飲み比べた結果、フレンチプレスで淹れたコーヒーは、噂通りに深いコクが感じられた。その違いは、本当に同じ豆を使用して淹れたのかと感じるほど別の味わいとなっていた。

後片付けはフレンチプレスのほうが少々面倒だが……

 では、片付けをしていこう。フレンチプレスの片付けは少々手間がかかる。まず、フィルター部分を外すと、プレス部分に粉がびっしりついているため、この部分を丁寧に水洗いする必要があるのだ。

 その後、ポット部分に溜まっている粉を、水洗いしながら生ごみに捨てる。これらが終わってから、洗剤で洗っていく。そのまま生ごみに捨てられるペーパーフィルターの片付けと比べると、少し面倒なのは間違いない。

 しかしフレンチプレスコーヒーの美味しさは、片付けの手間を踏まえてもおつりがくると感じた。もちろん味覚には個人差があるが、コーヒー好きな方はぜひ一度試していただきたい。その味の違いに、きっと驚きを隠せないはずだ。

(取材・文=ゆはやうあ/A4studio)

吉野家・すき家・松屋、今冬のオススメ6品!高菜明太マヨ牛丼が悪魔的なウマさ

 リーズナブルな価格で確かな食べ応えを提供している牛丼チェーン。中でも“牛丼御三家”と呼ばれているのが「吉野家」「すき家」「松屋」だ。

“牛丼御三家”としてまとめられる3社だが、各社にはそれぞれの特徴が存在する。たとえば、すき家はファミリー層や女性層をターゲットに豊富なラインナップを展開。一方、吉野家は100年以上続く味へのこだわりを武器にしている。また、松屋では少々珍しい期間限定メニューなどを出し、ファンにアピールしているようだ。

 そんな“牛丼御三家”には、定番メニューから期間限定メニューまで豊富な商品が存在する。今回は数ある商品の中から、今冬買うべき商品を6つ厳選。ぜひ参考にしてほしい(価格は税込み)。

吉野家/ねぎだく牛丼(並盛)/544円

 まず紹介したいのが、吉野家の「ねぎだく牛丼(並盛)」。この商品は、1号店である築地店の特殊注文「ねぎだく」を常設のメニューにしたもの。牛丼並み盛りの4倍ほどの玉ねぎが盛られており、玉ねぎの食感とさっぱり感が人気とのこと。

 テイクアウトで注文すると、玉ねぎは別添え。紙コップ1つ分くらいの大きさの容器に、ぎっしりと玉ねぎが詰め込まれている。容器には汁が入っていないため、持ち帰る時間で玉ねぎがしんなりしてしまうこともなく、自宅でもシャキシャキ食感を楽しむことができる。

 実際に食べてみると、玉ねぎのさっぱりとした味わいが重たいイメージのある牛丼を別物に変えていて驚いた。牛丼を食べたいけど、今日はさわやかにいただきたい気分……なんてときにピッタリな一品だろう。

吉野家/カリガリ吉野家カレー/547円

 続いては、同じく吉野家の「カリガリカレー」。2021年12月7日から販売が開始された、「神田カレーグランプリ」で優勝経験もある「カリガリカレー」が監修した商品だ。31種類のスパイスを絶妙に配合した“カレーマニアも喜ぶカレー”になっているとのことで、SNS上では発売前から話題になっていた。

 実際に食べてみると、チェーン店とは思えないスパイスの香りと、後を引く辛さに驚愕する。一般的なカレーに比べると少し辛みが強いため、辛さが苦手な人は注意が必要かもしれないが、スパイシーなカレーが好きな人にはたまらない商品だろう。

 冬に限らず、熱々のカレーを頬張りたくなる瞬間はたびたび訪れるのではないだろうか。この「カリガリカレー」は、専門店にも負けない本格的な味が楽しめるため、そんな気分のときは吉野家に行くというのもありかもしれない。

すき家/にんにく白髪ねぎ牛丼(並盛)/560円

 次に紹介したいのが、すき家の「にんにく白髪ねぎ牛丼(並盛)」。21年11月17日から期間限定で販売している、たっぷりの白髪ねぎと、トッピングされたほくほくのフライドにんにくが魅惑の商品だ。大粒のにんにくがごろごろ入っているため、にんにくファンから圧倒的な人気を誇っている。

 まず、やわらかいにんにくを噛みしめると、口の中で凝縮された旨味があふれ出した。もちろん、牛丼との相性も抜群なので、箸がどんどん進む。そこに白髪ねぎが加わることによって、シャキシャキの食感と鼻を抜けるようなねぎの香りが追加される。

 にんにくのインパクトがかなり強烈なので、人と会う前には避けたいところだが、寒さの厳しいこの時期に食べれば、体も温まりそうだ。終売時期は明らかにされていないが、期間限定商品のため、気になる読者は早めに足を運んでみてほしい。

すき家/高菜明太マヨ牛丼(並盛)/480円

 続いては、同じくすき家の「高菜明太マヨ牛丼(並盛)」。高菜と明太マヨをトッピングした牛丼で、一度は終売になったものの、ファンからの要望で復活。牛丼にマヨネーズというギルティな味が、ファンの舌をつかんで離さない商品になっている。

 実際に食べてみると、高菜は濃いめの味付けだが、マヨネーズが見事にマイルドにしている。しかも、マヨネーズに含まれるピリ辛の明太子のアクセントのおかげで、それほど重くも感じないのだ。

 悪魔的なおいしさの「高菜明太マヨ牛丼」には、SNS上などでは「良い意味でバカ」「こんな食い物あって良いのかよ」などの声があがっている。まだ食べたことがないという読者は、ぜひ一度その味を確かめてほしい。

松屋/ネギたっぷり旨辛ネギたま牛めし(並盛)/490円

 次に紹介するのは、松屋の「ネギたっぷり旨辛ネギたま牛めし(並盛)」。牛丼が見えないくらいに盛られた青ネギととろとろの温泉卵、旨辛な味付けが魅力的な商品だ。

 実際に食べてみると、シャキシャキとした食感が楽しい青ネギに、濃いめの旨辛だれの味がしっかり染み込んでいておいしい。そこに温泉卵をからめれば、卵のまろやかさが濃いめの旨辛だれと見事にマッチする。

 肝心の旨辛だれの辛さはピリッと辛い程度で、商品名通り“旨辛”といったところだろうか。舌がヒリヒリしてなかなか抜けないほどの辛さではないため、よほど苦手な人でない限り、食べられないレベルではないように感じる。辛い食べ物は体を温めてくれるため、冬にもうれしいのではないだろうか。

松屋/トマト牛プレめし(並盛)/490円

 最後に紹介したいのが、21年11月16日から販売が開始された松屋の「トマト牛プレめし(並盛)」。牛肉と玉ねぎをトマトソースで煮込んだこの商品は、牛丼チェーンの中では珍しく、スプーンで食べるイタリアンな牛丼だ。

 たっぷりのトマトソースがかけられた牛めしの見た目は洋風。実際に食べてみても、トマトソースとご飯を一緒に味わうスタイルは、さながらトマト風味が強いハヤシライスを食べているような感覚だ。

 トッピングにはグラナパダーノチーズがついており、これをかけることでよりいっそう洋風な味に変化する。濃厚なグラナパダーノチーズは、酸味が強いトマトソースにも負けない存在感がある。トマトソースは熱々なので、寒い季節にもうってつけ。松屋を訪れた際は、ぜひ購入を検討してみてほしい。

――今回は“牛丼御三家”の今冬買うべき商品を6つ紹介したが、どれも寒い冬にぴったりの商品だった。“牛丼御三家”では期間限定商品も多く販売されているため、これからの新商品も目が離せない。

※情報は2021年12月20日現在のものです。

(文=A4studio)

業界の大御所、有名パチプロから「ガチ説教」された過去… わずか「1号」で休刊した伝説のパチンコ雑誌を振り返る

 演者兼社長としてパチンコ業界に携わるヒロシ・ヤング氏。そんなヤング氏が早稲田大学在学中に盟友・大崎一万発氏と知り合ったことは以前に当サイトでも述べた通りで、今回の記事は、その続きである。

 大学時代のヤング氏と大崎氏は、頻繁に学校外で顔を合わすほどの仲ではなかったそうだ。4年生の時に大崎氏から「高知新聞に決まった」と就職先を聞いたものの、次に見かけたのはテレビ画面。

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 そのテレビ番組はテレビ朝日の「プレステージ」で、当時は「パチンコ必勝ガイドがパチンコを紹介するコーナー」があり、それに大崎氏と当時の編集長・末井昭氏が出演していたそうだ。

 次に会ったのは、高田馬場にある某パチンコ店。夕方からの新装開店に向かったところ、偶然、そのホールで大崎氏と再会したという。

 当時、ヤング氏は同じく高田馬場にある某パチスロ専門店で、「ゴミクソみたいなモーニングプロ」をやっていたとのこと。モーニング台は2分の1で高設定だったそうで、それを打ち続けることで月に「17万円」ほど稼いでいたそうだ。

 これを聞いた大崎氏は、パチンコ必勝ガイド誌面で連載中だったプロとの対談企画に参加を依頼。ヤング氏はその時に組んでいたバンドのレコードを宣伝させてくれるなら…との条件で引き受けたものの、いろいろと「尖っていた」ことから、対談相手の安田一彦プロから「めちゃくちゃ説教された」という。

 ただ、これを機にヤング氏は大崎氏から「モーニングプロをやってるなら」と、過去に自身が属していた開店プロを紹介され、所属することに。以降、3~4年ほど開店プロ生活を続けていたそうだ。

 その後に迎える転換期も成り行きで、パチンコ雑誌の黎明期を支えた人々による新雑誌「パチンコトップ」のスタッフとして誘われたことがきっかけ。パチスロ必勝ガイドの副編集長だったルーキー酒井氏もメンバーにいたそうで、その雑誌には大御所ライター・グレート巨砲氏も寄稿していたそうだ。

 だが、そうそうたる面子で作られながらも、雑誌は1号で休刊。ヤング氏は開店プロへ出戻ったのだという。

 この内容については、木村魚拓氏、沖ヒカル氏、グレート巨砲氏による「アロマティックトークinぱちタウン」で語られている。そんなヤング氏が、今度はどのようにしてパチンコ・パチスロ番組に関わるようになるのか。それはまたの機会にお伝えしよう。

中途半端にコント…鎌倉殿の13人、賛否両論が真っ二つ、『いだてん』の悪夢の懸念も

 今年2022年のNHK大河ドラマ『鎌倉殿の13人』の第1話「大いなる小競り合い」が9日、放送され(NHK総合:20時、BS4K・BSプレミアム:18時)、早くも賛否両論が巻き起こっている。

 北条義時を主役として激動の平安時代末期から鎌倉時代初期を描く『鎌倉殿』。脚本は、過去に『新選組!』(2004年)と『真田丸』(16年)でも大河の経験がある三谷幸喜。キャストは義時を演じる小栗旬に加え、義時の兄・宗時を片岡愛之助、姉・政子を小池栄子、義時の義兄で鎌倉幕府初代将軍の源頼朝を大泉洋、頼朝の妻・八重を新垣結衣、政敵である頼朝を流罪に処した平清盛を松平健が演じるなど、豪華キャストが集結。さらにナレーションには長澤まさみが据えられた。

 第1話では、流罪人の身である源頼朝が、時の権力者・平清盛から頼朝の監視を任されていた伊東祐親の娘・八重と結婚し、男児が生まれる。これに怒った祐親は、姿をくらませた頼朝を討つことになり、さらに伊豆に居を構えていた義時、宗時、政子ら北条家にも捜索命令が下る。これにより、栄華を極めた平家の時代に大きな変化が訪れ始めるところまでが放送された。

 大河ドラマには珍しくコメディ色が随所に散りばめられ“三谷色”の強くなった今作。放送終了後からTwitter上では以下のように高評価の声が上がっている。

<面白かった。三谷節は好き嫌い分かれるだろうけど、舞台を観てるみたいな展開とかテンポ良くて一気に観終わったな。初回で1番ふざけそうな大泉洋を抑え気味にしたのも正解だったかも。これからはどう変わっていくのかも楽しみ>(原文ママ、以下同)

<大泉さん登場で笑ってしまった、ごめんなさいw やっぱり三谷さんの色がすごくでてるからみやすいし、言葉も難しくないしちょっと笑いもあるし?笑役者さんがなんだか可愛いw そして大泉さんと小池さんの絡みはなれててすごくみてて楽しいなwほんと共演長いだけあるよね>

<あっという間の一時間。BSの早殿を録画していたので追っかけ再生。基本的には笑い多めだったけど、ゾクっとするような場面もあったりして第一話から期待以上。登場人物が多いのにそれぞれの人物がどんな人か分かる脚本はさすが>

<巻き込まれ主人公義時の終始困り顔から始まり 癖ありキャラ描写、対比構造、そして、動乱の幕開けと三谷脚本安定の面白さ!>

<色々と凄かった>

<ドラマとしても、ドキュメンタリーとしても素晴らしかった。セリフも良い>

<話に引き込まれて、義時に感情移入して、あっという間に一時間たったなぁ 平家の世に特に不満を感じてない義時がどんな風に源氏について行くのか気になる>

<もう一回最初から見たくなるなこれ>

“視聴者に分かりやすく”というのを意識

 一方、以下のようにマイナスの感想もあがっている。

<枯れたなー。全然面白くない。中途半端にコントしようとしてるのが裏目でしかない。長澤まさみももっとはっきり喋ってくれないと。アナウンサーじゃないんだから雰囲気重視じゃ聞き取りにくい>

小栗旬がいまいちつまらなかったなぁ 若さがないよ?>

<好き嫌い分かれると思う>

<「言葉が崩しすぎじゃない?」「錚々たるメンバーで誰がメインか分かんない」>

<微妙だなぁ~。囁きナレーション、何とかなりませんか?聞き取りずらいです>

<感覚としては真田丸に比べて「若干ギャグ多すぎないか?」という印象。ここは嫌いな人には受け付けない部分かもね>

 第1話を見たテレビ局関係者はいう。

「ネット上での反応を見てもわかるように、賛否両論がかなり分かれるだろうなあというのが第一の感想。セリフ回しやカット割り、テンポなど全体的なトーンが、昨年の『青天を衝け』と比べても“大河っぽくない”感じで、“普通のテレビドラマっぽさ”の度合いが強い。さらに、かなり“視聴者に分かりやすく”というのを意識してつくられているのが伝わってきて、より広い視聴者層に受け入れられることを狙っているのではないか。

 その試みが良いほうに転べばよいが、同じような試みをして視聴率的にも評判的にもイマイチだった『いだてん〜東京オリムピック噺〜』(19年)の二の舞になってしまわないかが心配。『いだてん』では、大河の主要な視聴者層で、それこそ何年も大河を見続けてきた固定ファンが“斬新さ”を嫌って離れてしまい、それが視聴率にも如実に出てしまった。大河の場合、そういうリスクがあるのに加え、普段大河を見ない層をいくら意識してつくったところで“大河を見ない”という人たちの習慣を変えることは難しく、新規視聴者の取り込みにはつながりにくい。

 1年通じてどういう結果になるのかは、興味深いところ。全話平均世帯視聴率で昨年の『青天を衝け』(14.1%/ビデオリサーチ調べ、関東地区)、そして一昨年の『麒麟がくる』(同14.4%)を超えられるかが、まずは目安になるだろう。もっとも、三谷作品はファンが多いのは事実だが、ハマらない人にはまったくハマらないという面もあり、全話平均で大河ワーストを記録してしてしまった『いだてん』(同8.2%)の悪夢が再来してしまう可能性も少なからず懸念される」

鎌倉殿の13人』のヒットに期待したい。

(文=編集部)

 

JRAファンの「苦情」が陣営に伝わった!? 血縁重視の“迷走”から苦渋の決断……コントレイルに次ぐ人気を誇った実力馬が「鞍上強化」で一変

 8日、中山競馬場で行われたニューイヤーS(L)は、菅原明良騎手のカラテが1番人気に応えて勝利。昨年2月の東京新聞杯(G3)以来となる通算6勝目を飾った。

「今日はフレッシュでとても良い状態でした。中山ではいつも早めに動かしていくのですが、今日はいつもより待って動いていきました」

 会心の勝利をレース後にそう振り返った菅原騎手だが、カラテはデビュー初の重賞勝ちをプレゼントしてくれたパートナー。次走に予定している東京新聞杯の連覇に大きく近づく勝利だった。

 その一方で、メンバー最速の切れ味で先行勢を飲み込んだ勝ち馬に対し、あと一歩のところで勝利の女神から見放されたのが、クビ差2着のグランデマーレ(牡5、栗東・藤岡健一厩舎)だ。

 ただ、敗れたとはいえ、今後に繋がる2着だったことは評価が可能である。

 近走は5戦連続マイル戦に使われているが、デビュー戦は芝1800m、2戦目にも芝2000mを連勝した。2戦無敗で挑んだ20年神戸新聞杯(G2)では、無敗の三冠馬コントレイルに次ぐ2番人気の支持を集めたほどの素質馬でもある。

「道中の感じが良く、リズム良く運べました。直線ではジリッぽくなりましたが、3着馬を交わしていますし、よく頑張っています」

 この好走は、今回初コンビとなった戸崎圭太騎手による好騎乗も大きかっただろう。

 なぜならグランデマーレの近2戦の敗戦は、騎手も厩舎も迷走に近いイメージが強かったからだ。

 同馬はデビューから7戦を藤岡佑介騎手がコンビを組んでいた。8戦目で初めて乗り替わったが、起用されたのは弟の藤岡康太騎手。グランデマーレを管理しているのが、父である藤岡健一調教師のため、トップジョッキーとはいえない息子二人に任せたのは、子の活躍を期待する親心もあったのだろう。

 だが、左回りが苦手の噂もあった馬を問題ないと使った新潟の関屋記念(G3)で5着。それも先行した馬が好走したレースで、藤岡佑騎手が道中で動かないまま後方に下げ、上がり最速の脚を駆使しながら脚を余す格好で敗れた。

 これにはネットの掲示板やSNSでファンから「先行馬だろこの馬」「左回りで5着でも騎手が酷い」「いい加減乗り替わって欲しい」と辛辣な意見も出ていた。

 そんな経緯がありつつも、兄から弟になっただけの乗り替わりは、血縁重視と見られても仕方のない背景があった。

 しかも、康太騎手が騎乗した京成杯AH(G3)で11着に大敗してしまったのだから、結果的に藤岡兄弟で結果を出せなかったともいえる。

「苦手とされる左回り新潟の関屋記念で5着から、得意なはずの右回り中山の京成杯AHで惨敗では、陣営が迷走しているという声が出たのも不思議ではなかったです。

息子2人で空回りした2戦の後、戸崎騎手に替わった今回の好走ですから、結果的に“鞍上強化”の効果があったということでしょう」(競馬記者)

 陣営に対するファンの“苦情”が伝わっていたのかどうかは分からないが、父が苦渋の決断をした結果は、近走不甲斐なかったグランデマーレにとって、大きな意味があったのかもしれない。

(文=高城陽)

<著者プロフィール>
 大手新聞社勤務を経て、競馬雑誌に寄稿するなどフリーで活動。縁あって編集部所属のライターに。週末だけを楽しみに生きている競馬優先主義。好きな馬は1992年の二冠馬ミホノブルボン。馬券は単複派で人気薄の逃げ馬から穴馬券を狙うのが好き。脚を余して負けるよりは直線で「そのまま!」と叫びたい。

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パチスロ新台「ノーマルタイプ屈指の名機」が“改新”されたゲーム性で再臨!新台分析―パチスロ編―

 ユニバーサルエンターテインメントの「A PROJECT」シリーズから、ファン待望の新作が登場。5号機時代に圧倒的な支持を獲得した『バーサス』が、改新(リヴァイズ)されたゲーム性をひっさげて帰ってくる。

『バーサスリヴァイズ』

 スペックはボーナス+RTタイプで、BIG後は2部構成のRTへ移行。前半20Gの「VSチャンス」は残り7Gまでリプレイハズシで延命し、移行リプレイ入賞後は20G固定の後半「VSゲーム」がスタート……といったように、基本的なゲームフローは先代を踏襲している。

 一方、通常時の打ち方は、お馴染みの「V絵柄」から「X絵柄」へリニューアルされたことで、狙えるバリエーションが増加。予告音発生→チェリー狙いはこれまで通りの打ち方だが、スイカに関しては“左リールがフリー打ち”でも可能のため、予告音非発生時はさまざまな箇所を狙い打つことできる。

 また、ボーナス中の打ち方にも変更点があり、BIGの消化手順については、まず予告音非発生時は逆押しで右・中リールにBAR絵柄を狙って上段にベルをテンパイさせ、左リール上段に赤7絵柄をビタ押しすれば枚数調整が完了(最大222枚)。その後は基本的に順押しフリー打ちでOKだ。なお、予告音発生時にチェリーが停止すれば偶数設定示唆、中段チェリーが停止した場合は高設定の期待大だという。

 一方、REGの消化手順は3種類の手順があり、初心者の順押し手順は毎ゲーム10枚の獲得が可能(平均71枚)。逆押し→左リールに3連X絵柄を狙う中級者手順は、75%で15枚が払い出される(平均89枚)。

 残る中押しの上級者手順(最大112枚)は、中リール中段にスイカをビタ押し。残る右リールはフリー打ち、左リールはアバウトなスイカ目押しで引き込む仕様のため、難易度は『新ハナビ』よりも低くなっているようだ。
 
 設定は「1」「2」「5」「6」の4段階で、BIG出現率は設定1:1/292.6~設定6:1/264.3、REG出現率は設定1:1/374.5分~設定6:1/292.6、合算出現率は設定1:164.3分の1~設定6:138.8分の1となる。