水溜りボンド、“無神経動画”が物議…メンバー亡くしたアバンティーズの前でおぼれたフリ

 水溜りボンドが4月3日に投稿した「【まさかの展開】大物YouTuberから貰ったものだけで無人島生活してたらヤバイこと起きたwww【二日目】#2」が物議を醸している。

 これまでにも何度か行っている人気企画「無人島生活」の2日目の動画。“大物YouTuber”たちからもらった物だけで3日間、無人島で生活するという内容。この日の内容は、水溜りの事務所の後輩であるアバンティーズと、最近人気急上昇中のコムドットとのコラボレーション。

 動画の中盤、水溜りボンドのトミーが海の中で「足がつった」と助けを求めるフリをしたところ、コムドットのメンバーらがやまとに助けに行くように促した。トミーが冗談を言っているのが明らかだったことから、気乗りしない様子でやまとが海に入ると、トミーは「大丈夫だった。ごめん」と言い放ち、まるで「ドッキリ大成功」といわんばかりの笑いが起こった。

 この動画を見たアバンティーズのファンが、「アバンティーズの前でおぼれたフリをするのは無神経すぎる」と批判の声をあげたのだ。

「実は2019年1月1日、アバンティーズメンバーのエイジが休暇中にサイパンで、ほかのメンバーの目の前で高波に飲まれて亡くなっています。その後、メンバーは2カ月ほど活動休止を余儀なくされており、心に大きな痛手を受けたのは間違いありません。特にリーダーのそらはエイジと保育園からずっと同じ時間を過ごしてきた親友なので、海でおぼれたフリなど笑えない冗談でしょう」(芸能記者)

 批判を受けて水溜りボンドは、「見てくださった方が楽しめない配慮にかけたシーンがありました」として、当該シーンをカットした。さらに「貴重なご意見ありがとうございます。不快な気持ちにさせてしまい誠に申し訳ありませんでした」と謝罪している。

 視聴者の一部から批判が出ているとはいえ、当のアバンティーズは特に問題のシーンについてコメントしていない。Twitterで当該動画を紹介したり、無人島動画シリーズ最終回が公開された後には「水溜りのお二人、無人島企画に誘ってくれてありがとう!最高にいい思い出になった!次は宇宙だね!」とコメントするなど、わだかまりがあるようには見えない。

 水溜りボンドは2020年12月末までで、6年間続いた“毎日投稿”を終了した。義務的に投稿を続けたことで、面白味に欠ける動画や、タイトルを誇張しすぎた“釣り”動画が増え、ファンが離れた。また、ラジオやテレビへの出演が増え、活動の軸足を移しているように見えたことで「YouTubeのファンを軽視している」との批判も少なからず出ていた。

 そんななか、3月から期間限定でさまざまなYouTuberとコラボし、毎日投稿を再開させ、最近は再生回数も多く、評価も再び高まっていた。そんななかで、もっとも仲良くしている後輩とのコラボ動画で批判が噴出する事態を招いてしまった。水溜りボンドの人気復活に影響があるか、注視したい。

(文=編集部)

パチンコ新台「最大77%継続」×「3000発」の激熱スペック!『牙狼』軍団の快進撃に期待!!

 パチンコメーカーのサンセイR&Dの代表作といえば『牙狼』シリーズ。初代となる『CR牙狼XX』の誕生によって、同社への評価は爆上がりした印象です。約1600発が82%でループする驚異的なスペックで数々の大量出玉を築き上げ、多くのファンを魅了してきました。

 そんな稀代の爆裂シリーズ最新作『P牙狼MAXX』が適合したという吉報が流れたのが2月。宣伝担当のスイッチオンマンが「初代牙狼・凱旋」と紹介し、かつての爆裂が蘇る気配にファンも歓喜しましたが、その詳細は未だにベールに包まれている状況です。

 導入が楽しみで仕方ありませんが、同社の注目すべき新機種は他にも存在します。検定を通過して話題となった『PA激デジジューシーハニー3NCY』『PA激デジ笑ゥせぇるすまん最後の忠告MPY』ですね。

 どちらも「激デジ」という新ジャンルでの登場が予定されています。表記を見るに甘デジに属するスペックだと思いますが、遊びやすさが更に磨かれているのでしょうか。両機種ともに詳細が気になるマシンです。

『P牙狼MAXX』を筆頭に、サンセイR&Dの新機種から目が離せませんが、同社の激アツ新台はこれだけではありません。

 YouTube公式チャンネルにてパチンコ新台『P巨人の星 一球入魂3000』の最新情報を公開。その内容が大きな話題となっています。

 動画によると、本機は「3Kスペック」という新たな仕様で登場するとのこと。快速、怪物、革命…色々と想像してしまいますが、この3Kが何を意味しているのか。非常に気になりますね。

 他にも「RUSH中の50%で3000発」「継続率最大77%」という爆裂を匂わせる具体的な数値も公表しています。高ループ機な上に、大当りの半数が3000発となる…。飛びつきたくなるような激熱スペックと言えるでしょう。

 また、「情熱ポケット+α」というワードも気になります。今月に導入予定の『Pウルトラマンタロウ2』のように、大当り中に約100発の増加が見込めるような賞球ポケットなのでしょうか。獲得出玉の底上げ的な役割を果たしているのかもしれません。

 更に本機の特徴として「今度は世界が相手」というワードで紹介されています。国際大会を舞台に星飛雄馬が大リーグボールで活躍するのでしょうか。演出面の仕上がりにも期待が高まりますね。

 7月5日のホール導入を予定している『P巨人の星 一球入魂3000』。サンセイR&Dが率いる「牙狼軍団」の快進撃に期待しましょう。

(文=堀川茂吉)

<著者プロフィール>
 オグリキャップで競馬にハマり大勝負を繰り返してきた。その後は『ウルトラセブン』でパチンコの魅力に気付き、競馬から離れパチンコ1本を楽しむという生活を続けている。ウェブ業界においてはライティング業務に従事。現在はパチMaxの編集部員として、主にパチンコ台に関する記事作成および編集を行っている。パチスロ4号機時代のエピソードも好んで作成しており、当時だからこそ起こり得た経験談を紹介中。

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JRA 「最下位」メイケイエールまさかの復活でゴール前の激戦に参戦!? 桜花賞(G1)突然ワープしたサトノレイナスに競馬ファンも困惑?

 先週の桜花賞(G1)は、白毛の「アイドルホース」ソダシ(牝3、栗東・須貝尚介厩舎)が、2着サトノレイナスとクビ差の激戦を制して桜花賞馬へと輝いた。無敗での制覇は昨年のデアリングタクトに続き史上8頭目の快挙となった。

 ハナ差でサトノレイナスを退けた昨年の阪神JF(G1)から直行で相見えたライバル2頭。クラシックの舞台でも再び1着、2着を分け合う結果となったが、2頭に引けを取らない評価をされていたのが3番人気メイケイエールだ。

 主戦の武豊騎手が負傷で騎乗できなくなったことにより、代打の横山典弘騎手と挑んだメイケイエール。残念ながら最下位に敗れてしまったが、その存在感は特別だった。

「返し馬から(気持ちが)高ぶっていたし、ゲートの中も悪かった。競馬以前の問題だね」

 レース後に横山典騎手がそう振り返ったように、これまで数多くのクセ馬の手綱を執って来た関東の名手を以てしても、「お転婆娘」の暴走は止められなかった。

 だが、どうやら気持ちが高ぶっていたのはメイケイエールだけではなかったようだ。その相手とはこのレースを放送していた関西テレビの競馬中継「競馬BEAT」の吉原功兼アナウンサーである。

「さあ生涯一度、憧れの桜の舞台です」

 スタートしてサトノレイナス、メイケイエールが後方になったことに触れると、ソダシをはじめとする先行勢を紹介していく吉原アナ。

 600m過ぎには「あ、そしてメイケイエール行った!メイケイエール横山典弘行ったここでGOサイン!先団グループまで上がった」とメイケイエールの動きに反応する。「どこまで行くんだ?どこまで行くんだ?2番手から先頭に並び掛けて来たぁ!先頭に立っています、拍手も起こっています」と吉原アナも興奮気味に実況。

「さあ、レースを動かしていったメイケイエールここで先頭に立つ」

 最後の直線に入って先頭に立ったのも束の間、メイケイエールはズルズルと後退を始める。この段階で巻き返すことはほぼ不可能にも思える脚色だった。吉原アナの注目は内から抜け出して来たソダシに移り、「そしてソダシだソダシだ。ソダシが真ん中から上がって来た!」と伝えるとおそらくレース前から用意していたフレーズだろう。

「白い桜が咲き誇るのか!また阪神に白い桜か!2馬身のリード!外からファインルージュ」ゴール前の熱戦に実況にも力が入る。

 だが次の瞬間、耳を疑うような言葉が吉原アナから飛び出た。

「一番外から、メイケイエールも差を、メイケイエールも上がって来るが一番外からサトノレイナスも来ているソダシかサトノレイナス!」

 残り50m、なんとすでに馬群に沈んだメイケイエールがまさかの再登場。桜花賞を名勝負と評しながらも、自身はサトノレイナスがまるでワープでもして来たかのような「迷実況」でゴールインしてしまった。

 ネットの掲示板やSNSでは一部のファンから「メイケイエール来たの?」「ちょっと何言ってるかわからなかった」「せっかくのいいレースが台無し」など、言い間違いに戸惑う声もあった。

「メイケイエールが『8番』でサトノレイナスは『18番』でしたから、おそらく見間違えたのが原因と思われます。

ただ、番号だけでなく勝負服とセットで確認する必要もあるため、ちょっとお粗末な実況だったといわれても仕方のない部分はありますね」(競馬誌ライター)

 ジャンル的にスポーツに分類される競馬だが、公営ギャンブルとしての側面もある。勿論、金銭が絡んでくるだけに実況には細心の注意が必要とされる。レースの結果、成績などは必ず主催者発表のものと照合しての確認が大前提とはいえ、今回の実況に戸惑ったファンもいただろう。

(文=高城陽)

<著者プロフィール>
 大手新聞社勤務を経て、競馬雑誌に寄稿するなどフリーで活動。縁あって編集部所属のライターに。週末だけを楽しみに生きている競馬優先主義。好きな馬は1992年の二冠馬ミホノブルボン。馬券は単複派で人気薄の逃げ馬から穴馬券を狙うのが好き。脚を余して負けるよりは直線で「そのまま!」と叫びたい。

不便さや非合理性が、強烈なブランド体験を作る!?

「不便益を含む未知なる益」(Undiscovered Benefit/略してUDB)の可能性を多角的に探る本連載。

【第1回】
便利がいい?いや、不便があるともっといい!!

【第2回】
予想がつくような旅には、行きたくない!?

最終回は、不便益研究の第一人者である京都先端科学大学教授の川上浩司氏(※)、食べるスープのスープ専門店「Soup Stock Tokyo」などを展開するスマイルズ取締役CCOの野崎亙氏、松井浩太郎の鼎談をお届け。

2021年4月開校の「不便益を含む未知なる益」共同研究コミュニティを立ち上げた3名が、コロナ禍で浮き彫りになった不便/便利の意外な関係性や、「不便益を含む未知なる益」をビジネスに取り入れることの面白さを語り合いました。

※2021年4月より所属変更=元京都大学特定教授

 

 

入場料制の本屋に感じた、不便益と共鳴する“何か”

 

松井:連載最終回ということで、今回はいまの時代背景も含めた「不便益を含む未知なる益」が持つ役割やポテンシャル、どんなビジネスに生かせるのかといった未来の話までお二人に伺えればと思います。はじめに川上先生。改めて不便益とは何か、教えていただけませんか?

川上:不便益とは、身体的あるいは認知的に手間がかかること、すなわち不便だからこそ得られる益のことを指します。不便益には大きく二つの側面があります。一つは何か不便だなと感じることについて、別の視点で見ることで新しい発見を得られるというもの。もう一つは、不便益を与えるような新しいシステムやビジネスを作り出すもの。私はどちらかというと、後者の領域で研究を進めています。

京都先端科学大学教授 川上浩司氏
京都先端科学大学 教授 川上浩司氏

松井:不便益を活用して、新しい物事やこれから先の未来を作るということですね。野崎さん、不便益の話をお聞きになったときのファーストインプレッションはいかがでしたか?

野崎:ひと言で言えば、すごくモヤモヤしました(笑)。なぜなら、スマイルズは別に不便を生み出しているわけではないのですが、定量的なマーケティングリサーチではなく、「n=1」の思いや原体験、熱量などを大切にするわれわれの取り組みに似ていると直感的に感じたからです。このモヤモヤは何だろう?とすごく興味が湧きましたね。

松井:そのモヤモヤの種が、いま振り返ると全ての始まりだった気がします。野崎さんと一緒に京都へ行き、最初に川上先生とお会いしたとき、「不便益だけでなく、それに近しい何かがありそうだ」というお話をしましたよね。

川上:不便益の要素の一つに、「効率を求めない」という側面があります。スマイルズの事業についてお聞きしたとき、効率化とは異なる軸で価値を生み出している点に、不便益と通じるものがあるのではないかと感じました。

実は、野崎さんにお会いする前からスマイルズがプロデュースされた「文喫」が気になっていたんです。入場料がかかる本屋って、不便ではないけれど不便益の匂いがするなぁ、って(笑)。 

文喫カフェ
「文喫」入場料制の本屋。コーヒーや煎茶(おかわり自由)を嗜みながら、約3万冊の書籍の中からじっくりと本を選び、好きな席で過ごし、お気に入りの本を購入できる。

野崎:文喫は、ローンチ直前まで入場料制に踏み切れずにいました。無料で入れる本屋が当たり前の中、文喫は本の量が圧倒的に多いわけではないし、便利さでいえばオンラインショップにかないません。つまり、定量的な価値に優位性があって入場料が成立するわけではないのです。

では、文喫の入場料は何の価値と交換するのか?散々悩んだ末、「本と出会うための本屋」というコンセプトを思いついたときに、一気に視界が開けました。つまり、わざわざ入場料を払って本屋に入ることで、絶対に良い本と出会うんだ!というモチベーションが働きます。そして、これまで何となく眺めていた本屋の本棚、視野に入ってこなかった本に対する意識が変化し、本との偶発的な新しい出会いが生まれます。

入場料制に合理性はありませんが、人間の心理に何かしら作用するものがあり、「本と出会う」「本を買う」という行為の価値をぐっと引き上げることができたんだと思います。

川上:文喫は不便ではありませんが、ハードルがあるからこそモチベーションが生まれるという点において、不便益と共鳴する部分がありますよね。

野崎:はい。不便益の周辺領域にもっといろいろな価値の陸地があるような気がして、それを解き明かしたいという思いから、今回の「不便益を“含む”未知なる益」というコンセプトに辿り着きました。

スマイルズ取締役CCO 野崎亙氏
スマイルズ 取締役CCO 野崎亙氏

コロナ禍の制約で生まれた、花瓶を愛でるという「益」

 

松井:川上先生は20年以上、不便益の研究に携わられていますが、その中でも新型コロナウイルスの流行は不便益の役割や意義を浮き彫りにした出来事ではないかと感じています。実際はいかがでしょうか?

川上:コロナ以前からありましたが、コロナをきっかけに世の中全体で効率化の動きがより加速しています。私も工学畑の人間なので、以前は頭の中が効率一辺倒で、非効率なものにはムッとしていました。でも、如何なるときも効率を求めるのが正義というのは、実は思い込みなんです。

例えば、電子辞書は知りたい単語にひとっ飛びで行けますが、紙の辞書は複数のページを辿っていきます。後者の方が不便だけれど、そのプロセスの中に思いもよらぬ単語との出会いや発見があります。目的の単語に早く辿り着くための工夫も思いつくかもしれません。手を動かして、単語にアンダーラインなどを引きながら覚えたほうが記憶にも定着しやすいでしょう。

このように、あえて非効率に身を置くことで得られる価値もあります。もしコロナ禍で不便さを感じている人がいたら、今の生活はこれまで気づかなかったことを見つけるチャンスと捉えてはいかがでしょう。

野崎:コロナ禍で在宅勤務をしている人にとって、通勤時間という無駄を省けたと考えると、すごく効率的で便利ですよね。でも僕にとっては、これが逆説的に不便を生んでいることに気づきました。在宅勤務だと、1日中ずっと同じデスクで、インターバルなくシームレスに会議が続きます。これ、本当に地獄ですよ(笑)。1日の終わりには疲労困憊で、ぐったりしていました。

でも、コロナ以前から1日中会議が続くことはよくありました。何が違うのかというと、移動時間なんです。会議と会議のあいだの移動時間、5分、10分、30分といった時間の中で、僕は頭のスイッチを切り替えたり、クリエイションしていたんです。つまり、移動するという時間的な制約があったからこそ、そのあいだは何を考えても良いという自由な時間を獲得していたということです。

松井:コロナ以前は発見できなかった価値ですよね。

野崎:うちのスタッフは在宅勤務が続く中、毎日近所の花屋へ1輪の花を買いに行き、花瓶に挿すようになったそうです。これまで花瓶を育てたことはなかったのに、近接的な距離しか移動できないからこそ、ふだん目に入らなかった花屋に行くようになり、花を愛でるようになった。これはまさに、不便から生まれた人生の楽しみ方ではないかと思います。

川上:良い取り組みですね。極端な話、どこでもドアで通勤できたら、絶対に花屋は見つけられません。便利な一方で、花瓶を育てるというクリエイションが生まれる余地はないですよね。

松井:人生の豊かさを発見できた。しかも、それを本人が確かな実感を持って得られたことが大きいと思います。

松井浩太郎氏
ポルタメント合同会社 代表(ニューホライズンコレクティブ所属) 松井浩太郎氏

不便や非効率の先に、自分だけの強烈なブランド体験が生まれる

 

松井:先ほど辞書の話が出ましたが、まさに教育分野ではある程度手間をかけたほうが記憶に定着するという事例が多々あります。これは企業や広告がメッセージを発信するときの参考にもなりそうですが、人の記憶や印象に残る働きかけをしたいときに不便益を生かすことはできるのでしょうか?

川上:不便益研究では「不便から得られる益8種」を定義しており、その一つに「主体性が持てる」という項目があります。すなわち、自分ゴト化するということ。これが記憶の定着に重要な役割を果たすと考えています。

不便から得られる益8種
不便から得られる益8種

松井:いまの「自分ゴト」というキーワードは、スマイルズの事業に共鳴する部分があるように感じるのですが、野崎さんはいかがでしょうか?

野崎:「モノからコトへ」という言葉がありますが、僕はその先に「コンテクスト=文脈」があると考えています。まさに「自分ゴト」に近いイメージで、ユーザーが商品やサービスを体験するとき、その人なりの意味や流れの中で、商品・サービスがどのように位置付けられるかが、LTV(Life Time Value:顧客生涯価値)を左右する重要な要素になるということ。

定量的なファンクションだけではなく、時間や空間、雰囲気、空気感も含むその時の状況そのものがセットになり、その人ならではの文脈がブランドと結びつく。そのような強いブランド体験を作る上で、不便益も含めた合理性だけでは獲得できないものが必ず含まれてくると思っています。

松井:確かに、個人的な思い出や楽しかった記憶と結びついた商品って、いつまでも忘れないですし、他のものとは思い入れが違いますよね。その意味で、スマイルズはすでに「不便益を含む未知なる益」をビジネスに実装されていると思うのですが、他にもビジネスに生かしている事例はありますか?

野崎:Dispo(ディスポ)というアメリカ発の写真SNSアプリが大反響を呼んでいるのですが、このアプリは使い捨てカメラから着想を得ていて、Dispoで撮影した写真は翌朝9時にならないと閲覧・共有できないんです。

これ、利便性を追求するSNSの世界に不便な機能を打ち出すことで、ユーザーに使い方を想像するきっかけを生み出しているんですよね。人はなにかしら制約があるからこそ、その中で新しいクリエイションを起こしたくなるもの。そう考えると、便利/不便はどちらか一方を突き詰めるのではなく、同居させることで価値を高めることができるのではないかと思います。

川上:確かに、Apple製品もガジェット自体は非常に便利ですが、箱を開けると説明書がなくて、実際に使ったり調べたりしながら操作方法を学んでいきますよね。この使いながら自分のものにしていくプロセス自体が、ブランド体験になっているのかもしれません。

MacbookAir

野崎:効率化が追求され、利便性が世の中に実装されるほど、便利とは異なる益の価値が浮かび上がると思うんです。いま世の中でDXが推進されていますが、DXが進めば進むほど、リアルの価値も問い直されます。DXは当然ながら必要であり、どんどん実装していくべきですが、それと同時に逆の価値を生み出すこともわれわれは考えるべきではないでしょうか。

松井:合理性や効率性だけを追求したからといって、必ずしも勝者になれるとは限りませんよね。

野崎:単純に自分の生活を振り返ってみても、そんなに合理的・効率的に動いていないんですよね。それはクリエイターや学者だからという問題ではなく、誰もが日常的にすごく非合理な行動を起こしていたりする。そこに人間の本質、豊かさの本質が眠っていると思うんです。「不便益を含む未知なる益」は決して新しい概念ではなく、これまでにも僕たちが享受していたもの。そこから目を逸らしていただけな気がします。

川上:それは面白い視点ですね。

野崎:これまでの人生で、非合理なことや不便から生まれる益をたくさん体験してきたのに、説明する能力がないから目を閉じてきたんです。子どもの頃に遊んでいたおもちゃだって、不便だから楽しいし、自分なりに工夫を凝らして遊べるんですよね。便利過ぎるおもちゃほど意味のないものはない(笑)。

松井:本当ですね(笑)。私は道案内だけじゃなくて、どうでもいい雑談をしてくれるカーナビが欲しいです。

川上:京都弁とか、その土地の言葉で話してくれたら運転がもっと楽しくなりそうですね。私は回転寿司が便利過ぎると思うので、自分で握る寿司屋があっても良いなって考えています。お店で親が握ってくれた寿司を子どもが食べる、これは忘れられない思い出になりますよね。

松井:アイデアが止まらないので、このへんで(笑)。でも、皆さんがおっしゃるように、不便性や非合理性から生まれる益は、さまざまな業界に活用できそうですよね。

野崎:いろんな方々と一緒に、アイデアを考えていけると嬉しいです。

松井:4月からスタートする共同研究コミュニティの活動も含めて、今後もわれわれは「不便益を含む未知なる益」をビジネスに実装するチャレンジを続けていきます。どんな業種でもウェルカムですので、興味のある方はぜひお声かけください!

 

新任社長の必須科目「メディアトレーニング」のススメ。「Withコロナ」時代に効果的なメッセージの伝え方

新型コロナウイルスの感染対策を講じながらの生活に、2度目の春がやってきました。ワクチン接種も始まり、また違う日常生活に向けた足音も聞こえつつある2021年。株主総会シーズンのピークを前に、新社長の就任発表も増えています。

「先行き不透明」という表現が依然としてぴったりとくる状況下で、トップとしてステークホルダーに何を伝えていくべきか。コロナという「危機」においては、トップの発信はより重要性を増し、注目度も高まります。トップの発信力が、企業の先行きそのものを左右すると言っても過言ではありません。

そこで、この記事では、「Withコロナ」「Afterコロナ」に求められるトップの発信と、より効果的に伝えるトレーニングの重要性をお伝えします。

「足元」を見つめなおし、自分の言葉で発信を

在宅勤務やオンライン会議の増加で、残念ながら直接人と会って話す時間は少なくなりました。企業のコミュニケーション活動においても、オンライン化が進んでいますが、トップの発信力が重要であることは今後も変わりません。むしろ、オンライン化で時間や場所の制約がなくなることで、発信機会は増えていく可能性が高いでしょう。

メディアはトップならではの見方、考えに関心を持ちます。業界の未来をどのように見通しているのか、その中で、自社はどのようなビジネスを考えているのかを、自らの言葉で伝えることは、組織そのものの将来性を語ることにつながるからです。

また、社内に対しても、トップが発するメッセージは、組織をまとめる源泉です。内閣府の調査(※)によると、昨年12月時点で、東京都23区におけるテレワーク実施率は約4割。日々、コロナ関連のニュースが流れ、在宅の時間が長くなっている現状においては、従業員は「社員として」よりも「生活者として」の意識が強くなっています。

※出典:第2回 新型コロナウイルス感染症の影響下における 生活意識・行動の変化に関する調査(内閣府)


従業員と会社をどうつなげ、「一体感」を創出していくかが今後の企業の課題と言えます。その伝えるべき内容の一つには、自分たちの企業が果たすべき社会的役割、社会での存在意義を示していくことがあるのではないでしょうか。「目標」を明確にし、方向性を共有することが重要です。

企業の社会的役割を伝えていく際には、自分の言葉であることがカギとなります。

感染拡大を防止するための施策をどのように伝えていくか。同じ内容も、誰が伝えたか、何を言ったかによって評価が分かれてしまうこともあります。

新型コロナウイルスに不安を感じる社会においては、強いリーダーシップが求められますが、決して「きつい言葉」が必要というわけではありません。「丁寧さ」「思いやる気持ち」が出ていた方が受け入れられる傾向もあります。

原稿を作り込み、キレイな表現で演出したスピーチよりも、トップ自らが考えた表現を大切にしてください。組織の足元を見つめ直し、今後を考え抜いた言葉であれば、受け入れられ、理解されるでしょう。そして、その言葉をより効果的に伝えるために効果的なトレーニングもあります。

重要性が増す「メディアトレーニング」とは?

コミュニケーション能力向上に効果的なトレーニングは多々ありますが、中でもメディアに対する対応を訓練する「メディアトレーニング」を導入する企業は、年々増えている印象です。以前は、リスクマネジメントの一環として緊急事態における「記者会見トレーニング」を実施する企業が大半でした。

自社に緊急事態が発生し、トップとして社会に対して謝罪と説明を行わなければならないときに、いかに分かりやすく、真摯に伝えられるか。企業の命運を分けうる場面でのふるまいに対して事前にシミュレーションをしておきたい、というのは至極当たり前のことかもしれません。

企業広報戦略研究所(電通PR内)が2020年に行った企業広報力調査(国内の上場企業対象、2020年5~8月実施)では回答企業(474社)のうち、約2割が「継続的に模擬緊急記者会見を実施している」と回答しました。

危機管理力
企業広報戦略研究所「企業広報調査(2020年)」より

しかし、トップがメディアを通して、社会へ発信していく場面は「謝罪会見」だけではありません。社長就任時のインタビューや経営計画の発表会見など、企業としての将来性、未来を語る場面でメディアやステークホルダーへの発信を意識して行うことは重要です。

最近では、前向きな場面を想定した「インタビュートレーニング」についても関心が高まりつつあります。先述の企業広報力調査では「トップのプレゼンテーション力・表現力を強化するためのトレーニングを実施している」としたのは約7%。記者会見トレーニングと比較すると数字は低いものの、「まずはどちらをやるべきか悩む」「社長就任前の取材経験から苦手意識を持っている」などなど、企業の方からの問い合わせ件数は着実に伸びています。

本番さながらの雰囲気で“模擬取材”。インタビュートレーニングのポイント

トレーニングにおいて、重要なのは「場面設定」です。例えばインタビュートレーニングを実施する場合は、どういう想定(どういう媒体から、何の取材目的で取材に来るのか)で行うか、から準備を始めます。

実際に多いのは、社長就任時を想定したものです。新社長としての抱負、自社の強み、課題、今後について語る内容は、報道を通して自社の従業員へのメッセージにもなるからです。従業員、株主などのステークホルダーに向けて、メディアを通してどのように発信すれば、企業にとってプラスになるのか、がポイントとなります。

トレーニングでは、実際に模擬の記者がトレーニング対象者に取材をし、その様子をカメラで撮影します。模擬の記者は、元記者やPR業界で長くメディア対応を経験したコンサルタントが行うケースがどこの会社でも多いようで、本番さながらの雰囲気で“模擬取材”を受けることが可能です。

そして映像を再生しながら、「発言内容が分かりやすいか」「しっかりと自社のことを伝えきれているか」「身振り、手振りなどを効果的に使えているか」などを議論していくのが一般的な流れです。“模擬取材”がどのような報道になるのか、という“記事”を作成する場合も多いようです。

トレーニングのオンライン化も増加

また、オンライン化の波はトレーニングにも押し寄せてきており、当社でもこの一年間は対面よりもオンラインで行うことが増えました。実際の場面においても、オンライン記者会見やインタビューが当たり前になっています。

対面でもオンラインでも気を付けるべきことには共通部分が多いですが、オンラインでは、画面への映り方、間の取り方などにちょっとした工夫が必要です。

「取材を受けるだけなのにトレーニングなんて……」と躊躇する方もいるかもしれませんが、トレーニングで自身の姿を客観的に見るだけでもその後の意識が変わってくることは間違いありません。

トップの発信力が企業の今後を左右する時代です。発信力向上のため、トレーニングを受ける企業は今後ますます増えていくと予想しています。
 

DHC吉田会長が今度は「NHKの社員はほとんどがコリアン系」「経団連もコリアン系」とヘイトデマ! それでもマスコミは批判せず

 DHCの創業者・吉田嘉明会長がまたぞろ犯罪級のヘイトデマをふりまいている。今度はNHKに対して「幹部・アナウンサー・社員のほとんどがコリアン系」「出演者についても、学者・芸能人・スポーツ選手の多くがコリアン系であり、ひどいことに偶然を装った街角のインタビューさえコリアン系...

菅首相が緊急事態宣言を出さないのは五輪開催を強行するため! ワクチン接種も五輪出場選手を優先させる計画が…

 無責任にもほどがある。本日9日、感染が拡大する東京都と京都府、沖縄県に「まん延防止等重点措置」を適用すると菅義偉首相が発表したが、またも会見をおこなわず、ぶら下がり取材もわずか約6分で終了させたからだ。  さらに、菅首相がぶら下がりで「集中的な対策」として打ち出したのは...

パチンコ「一律6750発マシン」の開発者と「感動の再開」…名物オーナー「ひげ紳士」のファンも感動!!

 近年、パチンコホール閉店のニュースが目立つ。インターネット普及による娯楽の多様化や、感染症の影響など様々な理由で遊技人口が減少しているようだ。

 2021年も4月となったが、既に多くの老舗ホール閉店の情報が届いており、特に小規模ホールの経営は非常に厳しいことが伺える。

 そのような状況下、YouTubeで有名な「ひげ紳士」がオーナーを務める「チャレンジャー幸手店」は元気に営業中だ。

 同ホールは埼玉県に存在した店舗をひげ紳士が個人で買い取り、その後の様子を動画で配信したことで大きな注目を浴びた。

 その人柄からか現在では多くのファンを獲得。「日本で最も愛されているパチンコホール」といっても過言ではない。

 ひげ紳士の運営する動画配信チャンネル「パチンコ店買い取ってみた」では月次で来店人数などを公表する「真夜中の営業会議」というシリーズが存在する。

 同シリーズ最新動画では2021年1月の結果が報告されており、例年と比較して「約3割」程度の来店人数とのこと。厳しい状況の中、現在は耐える時期であると強調した。

 ひげ紳士といえば3月26日に配信された動画が大きな話題だ。内容は豊丸産業の一律「6750発」を獲得できる『Pワイルドロデオ6750だぜぇ』の試打となっているが、従来の試打動画とは事情が異なる。

 なんと同機種の開発者「たんちょ」氏は、学生時代に「チャレンジャー幸手店」へ通っていた常連ユーザーであるとのこと。自身が初めて携わったマシンをひげ紳士に試打してほしいという申し出の元に実現した企画のようだ。

 その様子は『【パチンコ店買い取ってみた】第270回視聴者さんが作った台をひげ紳士に打ってほしい』で確認できる。

 豊丸産業のオフィスに入ると企画開発担当「たんちょ」氏が出迎える。ひげ紳士とは数年ぶりの再会とのことで、両者には笑みが溢れていた。

「たんちょ」氏が「チャレンジャー幸手店」で遊技していたのはチャンネルを開設して間もない時期。同ホールが脚光を浴びる前より常連として主に羽根モノを楽しんでいたようだ。

 動画では「たんちょ」氏が開発に携わっていた『Pワイルドロデオ6750だぜぇ』の特徴を熱く説明。立派な業界人へと成長した彼の姿を見て、ひげ紳士は「感慨深い」と話している。

 当時より「自分の作った台を幸チャレに入れてほしい」と話をしていたとのことで、後に本機が同ホールへ導入される日も近いかもしれない。

 コメント欄では「感動した」「いい話すぎる」などの意見が上がっており、全体的に称賛する声が目立つ。

 思い出話や試打の内容など、まだまだ多くの見どころが存在するが、詳しくは動画をご覧いただければ幸いだ。気になる方、ご興味のある方は是非チェックしてみてはいかがだろうか。

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出川哲朗、マリエの“枕営業”告発騒動が飛び火…経産省の動画が削除、好感度も低下か

 ファッションモデルのマリエが告発した“枕営業”の話題が波紋を広げている。

 マリエは4日、自身のInstagramでライブ配信を行い、18歳の頃に島田紳助から枕営業を持ちかけられたと告発。

 マリエによると、テレビ番組の収録前に紳助の楽屋へ挨拶に行けなかったことがあり、『お前だけ挨拶に来なかったから〇日に来い』と呼び出され、指定の日時に行くと紳助のほかに出川哲朗、やるせなすのほか、紳助お気に入りのアイドルたちがいたという。その場で、紳助から性行為をすることを持ちかけられ、断ると出川らから『マリエちゃん、ヤリなよ』と説得されたものの、断り続けた。すると、別の日にあらためて行為の機会を設けるとして、日時を指定される。

 これを受けてマリエは、所属事務所に相談。事務所側は『断ると今後仕事がなくなるが、それでも本当にいいのか?』と念押しされたが、『それでもいい』と返答し、マネージャーと一緒に番組制作会社へ謝罪。当時出演していた紳助が司会を務める番組『クイズ!ヘキサゴン』(フジテレビ系)、『世界バリバリバリュー』(TBS系)などの番組を下ろされ、芸能界引退につながったという。

 このような経緯からマリエは日本のテレビ番組が嫌いになったと語り、「やるせなすさんや出川さんが普通にテレビに出ているのが信じられない。出川さんが何食わぬ顔で企業のCMに出ているのが本当に許せない」と怒りをあらわにした。

 このマリエの告発の様子を録画していた視聴者がネット上に公開すると、一気に拡散され、紳助や出川らを批判する声が殺到。

「マリエの告発は、具体的な証拠などが示されない状態なので、真偽のほどはわかりませんが、芸能界では枕営業がはびこっているとの告発がたびたび起こっては消えています。芸能界の中にいる人たちは自身の地位を壊さないためか、この問題には触れないようにしています。テレビ業界全体に波及する可能性もあるので、ワイドショーなども取り扱いにくいでしょう」(テレビ局関係者)

 これまでであれば、枕営業に関する告発があっても“真偽不明の怪情報”のように扱われ、話題が大きくなることは皆無だった。だが、今回はやや様子が異なる。

 マリエの告発に追随する声が出てきているのだ。ここ数年、性被害を相次いで告発する「#MeToo」運動が盛んになっていることが背景にあるのか、「マリエの勇気ある告発を支援しよう」との動きが出ている。

 その動きを受けてか、出川が起用されていた経済産業省の動画が削除された。出川は電動車いすの普及と利用促進、安全性の周知などを目的とした「のろーよ! デンドー車いす」プロジェクトのアンバサダーに就任し、PR動画にも出演していたが、その動画が今は閲覧できなくなっている。経産省は動画を削除した理由を公表していないが、マリエの告発が背景にあるとの見方が広がっている。

「出川は現在、ワイモバイルをはじめ永谷園、日本瓦斯など数多くの企業のCMに出演し、3月下旬からはフマキラーのCMにも出演しています。かつては“抱かれたくない男”の代名詞とされていましたが、最近では高い好感度を誇り、バラエティー番組やCMに引っ張りだこになっています。今回のマリエの告発は大きなダメージになる可能性があります」(芸能記者)

 騒動を受けて出川が所属するマセキ芸能者は、本人に確認したうえで「お騒がせしているような事実はないと申しております」とのコメントを発表。マリエの告発を全面的に否定した格好だが、これで騒動が落ち着くのか。しばらく出川の動向から目が離せない。

(文=編集部)

JRA 川田将雅「1番を獲れると思っていた」から5年……「打倒ルメール」へたどり着いた“答え”とは。「ちょっと無理してます(笑)」待望の新連載『VOICE』がスタート

 8日、競馬大手ポータルサイト『netkeiba.com』にて、川田将雅騎手による新連載コラム『VOICE』がスタートした。

 武豊騎手を筆頭にトップジョッキーが集うJRAの中でも、ここ2年連続でリーディング2位など現在、日本人No.1騎手と言っても過言ではない川田騎手。見た目のクールさに加え、これまで出演した対談企画やバラエティー番組でも、主にゲスト出演に留まっていただけに、自身が主役となる新企画は、連載開始前から多くの競馬ファンから熱視線を集めていた。

 そんな川田騎手の新連載『VOICE』第1回のテーマは【In the brain】と銘打った通り、自身の「心」に向き合った内容。詳細はぜひコラムをご覧いただきたいが『感情を封印した「この5年」、そして新たな境地へ──』と、現在の心境の変化が赤裸々に綴られている。

 今年、35歳のシーズンを送っている川田騎手だが「30歳を境に、まったく笑わなくなってる」と自身を振り返っている。その背景にはマカヒキ(日本ダービー)やハープスター(桜花賞)といったスターホースの主戦を務める重責があったようだ。

「コラムにも『どんどんサイボーグ化して過ごしていた』と書かれていますが、川田騎手は年々、ストイックになっていった印象です。自分にはもちろん他人にも厳しい姿勢は、先日のウイニング競馬(テレビ東京)内でも、先輩の福永祐一騎手から『怒り役は将雅』と冗談で指名されるほど。メディアへの対応も丁寧なんですが、どこか冷たい印象もありました」(競馬記者)

 無論、そんなストイックな姿勢が川田騎手を超一流と呼ばれる騎手に育てたことは確かなようだが、最近はそんな自分に“限界”を感じつつあるようだ。

「この5年間、笑顔が消えるほどに強い責任感を持って仕事と向き合ってきましたが、結果として、一番になれていない」

 コラムでそう心境を吐露した川田騎手。昨年1月に行われた『2019年度JRA賞』の授賞式では「今年こそはルメールさんに勝って、この壇上のセンターに立ちたい」と誓ったものの、結果は2年連続の2位……意識の中にあるのは当然、4年連続でリーディングを獲得しているルメール騎手への挑戦だ。

「2016年のことですが、藤岡佑介騎手がホストを務める対談企画『with 佑』(netkeiba.com)に、川田騎手がゲスト出演した当時が思い出されますね。

川田騎手は、そこで『本来なら、この数年で1番を獲れると思っていた』と発言。藤岡佑騎手の『予定では、現時点で川田時代が到来しているはずだった?』との質問に『その予定だった。でも現実的にはそうじゃない』と答えています。

当時は、前年にルメール騎手とM.デムーロ騎手の2人がJRA騎手になったばかり。藤岡佑騎手が『クロフネ来航』と話していましたが、実際にルメール騎手が2017年から現在に至るまでずっとリーディングに君臨し、川田騎手は2年連続の2位に甘んじています。そんな川田騎手が思うところは当然あると思いますね」(同)

 そこで川田騎手が誓ったのは「変身」だ。「何かをガラッと変えるわけではありません」としながらも「僕の個人的な感情も少し乗せて」と、心の動きを隠し過ぎない“脱サイボーグ”を目指している。

「昨年末のホープフルS(G1)の勝利騎手インタビューで、師匠の安田隆行厩舎の馬で初めてG1を勝ったことに涙した川田騎手ですが、あの頃からそういった心境の変化があったのかもしれません」(同)

「はい、ちょっと無理しています(笑)」

 そう現在の心境を語った川田騎手。そんな変化が“風”を呼び込んだのか、現在2週連続G1勝利中と絶好調だ。今は勝利騎手インタビューでもマスク越しの表情しかうかがえないが、自身と向き合ってたどり着いた笑顔は、今度こそ“No.2”に「頂」を見せるかもしれない。

(文=大村克之)

<著者プロフィール>
 稀代の逃亡者サイレンススズカに感銘を受け、競馬の世界にのめり込む。武豊騎手の逃げ馬がいれば、人気度外視で馬券購入。好きな馬は当然キタサンブラック、エイシンヒカリ、渋いところでトウケイヘイロー。週末36レース参加の皆勤賞を続けてきたが、最近は「ウマ娘」に入れ込んで失速気味の編集部所属ライター。