石油元売り最大手エネオス、生き残りかけ進める「再生可能エネルギー企業」への変身

 現在、石油元売り最大手のENEOSホールディングス(エネオス)は、再生可能エネルギーに強いジャパン・リニューアブル・エナジー(JRE)の買収を検討しているようだ。エネオスにとって、JRE買収は今後の業務展開に極めて重要だ。現在の世界経済では“脱炭素”というゲームチェンジが加速している。環境の変化に対応して生き残りを目指さなければならないというエネオスの危機感は強まっているだろう。

 現在の地球環境はかなり切迫した状況にある。化石燃料の消費などを背景とする温室効果ガスの排出増によって地球温暖化が進み、気候変動問題は非常に深刻だ。豪雨など異常気象の影響によって世界全体で食料品などの価格が上昇し、電力需要もひっ迫している。脱炭素は喫緊の課題だ。その状況に対応するために、2023年にはEUが鉄、セメント、アルミ、肥料、電力を対象に炭素の国境調整の試験導入を開始し、2026年の本格実施を目指す。

 世界的な脱炭素の加速に対応するためにエネオスは既存事業の効率性を高め、再生可能エネルギーを用いた発電などの最先端分野での取り組みを強化し、収益源を多角化しなければならない。今後、エネオスによる買収や異業種の企業との提携などは増加するだろう。今回のJRE買収はその嚆矢に位置付けられる。

エネオスを取り巻く現在の事業環境

 現在、エネオスの業績は改善傾向にある。2021年4~6月期の決算では、原油や銅などの資源価格の上昇が支えとなって、石油・天然ガス開発および金属関連の事業が増益を実現した。金属関連事業では、データ通信の増加を背景に、機能素材需要が高まったことも増益を支えた。

 先行き不透明な要素は増えているものの、現在の世界経済では経済の専門家が“エネルギー危機”と評するほどに天然ガスや石炭などのエネルギー資源の需給がひっ迫し、価格が上昇している。価格上昇には行き過ぎの部分もあるが、夏場の新型コロナウイルスの感染再拡大によって動線が寸断され、その結果として世界的な供給制約は深刻化した。当面、供給制約は続くだろう。それを考慮すると、幾分か価格の調整があったとしてもエネルギー資源の価格は上昇基調を維持する可能性がある。短期的に、それは石油・天然ガス開発事業を中心にエネオスの収益の追い風となる可能性がある。

 その一方で、長めの目線でエネオスの事業展開を考えると、同社は、かなりのスピード感を持って業態を転換しなければならない局面を迎えている。その背景には大きく2つの要因がある。

 まず、過去からのトレンドとして、日本の燃料需要は減少している。その背景には、国内の少子化、高齢化、人口の減少がある。人口が増えなければ、それまでにあった需要は減少し、既存のビジネスモデルの持続性は低下する。

 もう一つの要因が、世界的な脱炭素の加速だ。具体的には、世界各国で自動車の電動化によってディーゼルやガソリンの消費は減少し、充電ステーションや水素ステーションの需要が高まるだろう。以上をまとめると、エネオスは、ビジネスモデルの変革に取り組まなければならない局面を迎えている。新しい収益源を手に入れるために、エネオスはこれまでに蓄積してきた経営資源を脱炭素関連の分野に積極的に再配分して、生き残りを目指そうとしている。

生き残りをかけた買収戦略

 その一つが、JREの買収だ。2012年8月に設立されたJREは主に太陽光発電や陸上の風力発電事業を運営している。それに加えて、同社は日本経済にとって再生可能エネルギー利用の切り札に位置付けられる洋上の風力発電事業の開始を目指している。エネオスは多少のコストを負担したとしてもJREを手に入れて洋上風力発電分野などでの先行者利得を確保したいようだ。その上でエネオスは洋上風力発電の規模を拡大するなどして、より効率的な再生可能エネルギー事業の運営をめざし、収益化を実現しなければならない。それがビジネスモデルの変革に決定的な影響を与える。

 今後エネオスにはかなりの取り組みが求められる。例えば、洋上風力発電には大型の風車を搭載した風力発電設備が必要だ。現時点で、日本には大型の風車を生産できるメーカーがない。風力発電設備の調達コストを低減させるためには、デンマークのベスタスなど海外大手メーカーとの提携が必要になるかもしれない。状況によっては、エネオスが国内外の発電機器や機械メーカーとアライアンスを組んで洋上風力発電装置などの開発や生産に進出することも考えられる。また、洋上風力発電以外にも、多様な再生可能エネルギーを用いた発電手段がある。例えば、潮流・海流を用いた発電分野には国内の電力大手や海運企業が進出し始めた。

 言い換えれば、エネオスが脱炭素に対応するために必要なことは、買収などのリスク管理体制を強化しつつ、より多様な再生可能エネルギー利用の選択肢を、できるだけ早いうちに確保することだ。それがビジネスモデルの変革を支える。JREの買収はその一つだ。今後は、太陽光、陸・洋上風力、水力、地熱、バイオマスなどを用いた発電、それを用いた水素の製造、さらには水素利用のコストの高さの原因である液化技術、運搬、タンクの製造などの分野で、エネオスが買収や提携によって事業機会の拡大を目指す展開が考えられる。

エネオスの成長に必要な新しい発想

 別の見方をすると、脱炭素は、企業に根本からの発想の転換を求めている。エネオスは、石油元売り事業を収益の柱として確立し、成長を実現した。しかし、脱炭素などの事業環境の変化に対応するために同社は、過去の成功体験から脱却し、虚心坦懐な姿勢で新しい稼ぎ頭を育成しなければならない。

 そのためにエネオスは、石油や天然ガス、金属関連の事業運営の効率性を高めなければならない。そのための方策として、エネオスは石油開発などの分野で二酸化炭素の回収や再利用を可能にする素材、装置の開発により強く取り組むだろう。また、同社を中心に日本の石油元売り業界のさらなる再編が進む展開もあるだろう。

 その上で同社は、既存事業から得た資金を、脱炭素関連などの最先端分野によりダイナミックに再配分して成長を実現しようとするだろう。具体的には、再生可能エネルギー分野などでの買収や提携の増加が想定される。それによって同社は社会から必要とされる新しい、より持続性の高いエネルギー供給システムを確立しなければならない。

 それに加えて、国際的な競争力向上への取り組みも強化されるだろう。具体的には、化石燃料への依存度が高いアジア新興国などにおける、再生可能エネルギーを用いた発電事業、インフラ整備やメンテナンスなど多様な展開が描ける。現在、アジア新興国では石炭、天然ガスが不足し、中国などで電力不足が顕在化している。その状況は長引く恐れがある。それは、エネオスがアジア新興国の再生可能エネルギー需要を獲得するチャンスになり得る。

 ポイントはさらなる成長を支える、新しい発想を取り込み、増やすことだ。JREの買収によってエネオスの経営陣は組織全体に、前例にとらわれずに新しい発想の実現を目指す取組みを強化するよう求めているように見える。エネオスが、どのように既存事業運営の効率性を高め、JRE買収などによって新しい収益源としての再生可能エネルギー事業の成長を目指すか、同社の事業運営への注目は一段と増えるだろう。

(文=真壁昭夫/法政大学大学院教授)

●真壁昭夫/法政大学大学院教授

一橋大学商学部卒業、第一勧業銀行(現みずほ銀行)入行。ロンドン大学大学院(修士)。ロンドン証券現地法人勤務、市場営業部、みずほ総合研究所等を経て、信州大学経法学部を歴任、現職に至る。商工会議所政策委員会学識委員、FP協会評議員。

著書・論文

『仮想通貨で銀行が消える日』(祥伝社、2017年4月)

『逆オイルショック』(祥伝社、2016年4月)

『VW不正と中国・ドイツ 経済同盟』、『金融マーケットの法則』(朝日新書、2015年8月)

『AIIBの正体』(祥伝社、2015年7月)

『行動経済学入門』(ダイヤモンド社、2010年4月)他。

販売は3カ所のみ…幻の人気商品・ブラックサンダー“カップアイス”の秘密

 

 1994年の発売開始以来、1本30円という驚きの低価格と、その値段では到底考えられないようなリッチなチョコレートの風味とザクザク食感で、老若男女を問わず愛され続けて来たお菓子「ブラックサンダー」。全国のコンビニで販売中の「ブラックサンダーアイス」も好評だが、同社にはこのスティックタイプとはまた別の“幻のアイス”があることをご存知だろうか。

 その名も「ブラックサンダーカップアイス」(税込250〜300円)。“カップアイスなんてあったっけ?”と首をかしげる人もいるだろうが、それもそのはず。なんとこの商品、東京の工場直営店と、愛知の工場直営店・製造元の洋菓子店の3カ所でしか販売していない限定商品なのだ。それにもかかわらず、その美味しさに魅了された人がSNSで次々と入手報告を重ねており、今その存在が広く知れ渡りつつある。

 そこで今回は、そんな“幻のブラックサンダーカップアイス”の秘密に関して、「ブラックサンダー」を製造・販売している有楽製菓株式会社の、東京工場マーケティング部・商品戦略課の牧宏郎氏に話を聞き、大評判の激レアアイスの制作秘話を語ってもらった。

紆余曲折を経ても“ザクザク食感”にこだわり続けた「ブラックサンダー」

 まず牧氏に、「ブラックサンダー」というお菓子が、どのようにして日本でこれほどまでに愛されるようになったのかについて、振り返っていただいた。

「1994年から販売を開始し、今年でご愛顧27年目を迎えました。2004年にはコンビニでの販売を開始したことで、全国のみなさまのお手元にも届けられるようになりました。人気に火がついたのは、2008年に日本の某体操メダリスト選手にお気に入りだとおっしゃっていただいたことや、2013年に“一目で義理とわかるチョコ”をコンセプトとした宣伝を打ち出したことですね。知名度がガンと上昇し、2018年になる頃にはシリーズ累計の年間販売数・約2億本を突破いたしました」(牧氏)

「ブラックサンダー」のしっかりとコーティングされたチョコレートとビスケットのザクザク食感は、とても30円とは思えぬ満足感だ。だが、牧氏がこの満足感と低価格を両立するのはなかなか大変だとも語ってくれた。

「発売当初は複数の商品を生産する工場ラインを用いて生産していました。当時は原料が安かったこともあり、30円という低価格も比較的楽に実現していたのですが、不況の影響で原料価格が高騰すると、それまで以上に製造効率を高め、たゆまぬ改善を余儀なくされました。2011年に豊橋夢工場が竣工したタイミングで、生産ラインを『ブラックサンダー』一本に特化する決断をしたのですが、これも効率化にとって大きな要因でした。このようにして多角的な生産コスト低下を目指したことで、現在でも変わらぬ30円という価格とクオリティーの両立を実現しています」(牧氏)

ブランドのこだわりを維持しつつ、さらなる進化を遂げた“限定商品”誕生秘話

 そんなこだわりの詰まった商品を生み出している豊橋夢工場を含む、全国でわずか3カ所の販売所でしか売られていない「ブラックサンダーカップアイス」。なぜ、このような限定商品を開発するに至ったのか。

「この商品は、2018年9月より有楽製菓豊橋夢工場の直営店と洋菓子店のマッターホーン豊橋本店にて販売を開始した商品となります。開発経緯としては、当社現会長の河合伴治が、『工場まで足を運んでくださるのはブラックサンダーを愛してくださっているファンの方だろう』、そして『わざわざご足労いただいたことに報いるような“工場でしか食べられない限定商品”を考えよう』と、思い立ったことがきっかけです」(牧氏)

 工場でしか食べられないものということだが、なぜ“出来立ての「ブラックサンダー」”などではなく、あえてのカップアイスだったのだろう。

「『ブラックサンダー』はチョコレートの油脂結晶が落ち着き、しっかりと固まった状態、いわゆる店頭に並んでいる状態が一番美味しい商品。出来立てだから通常よりも美味しいというものではないんです。ですから、違うアプローチを取りました」(牧氏)

 しかし、そんなアプローチは、開発チームにとってかなり困難な道のりだったという。

「本品のアイスの中には『ブラックサンダー』のビスケットが入っているのですが、アイスにそのまま『ブラックサンダー』のビスケットを入れると、水分をビスケットが含んでしまい、特徴的なザクザクとした食感が薄まってしまうのです。

 それゆえ、開発部は現会長・河合の『ブラックサンダーのカップアイスを!』という要望を実現するために、日夜頭を悩ませていたんです。そして、ついに開発部はチョコレートでビスケットをコーティングして水分吸収を防ぐ、という方法を編み出し、ブランドの代名詞である“ザクザク感”を維持したままカップアイスを作ることに成功しました」(牧氏)

 この商品、ネット上ではその美味しさとともに、新幹線の車内販売で有名な、通称「シンカンセンスゴイカタイアイス」になぞらえて、「チョクエイテンスゴイカタイアイス」という愛称でも呼ばれているそうだ。

「そうなんですよ。アイスは空気含有量(オーバーラン)が低いと風味が強く、濃厚になると言われています。『ブラックサンダーカップアイス』は、直売だからこそ実現できる空気含有量の低さであるため、固くはありますがその分濃厚に仕上がっております。また、それゆえにお越しいただけた方しか味わえないお召し上がり方である、電子レンジで温めて食べるという方法もご紹介しています。

 温め時間は500wの電子レンジで3種パターンをおすすめしていまして、1つ目は河合会長お気に入りの“まだ硬さを感じられる10秒”。2つ目が、開発者がおすすめする“スプーンがスッと入るくらいの柔らかさになる15秒”。三つ目は豊橋夢工場の直売所の店員がおすすめする“なめらかな食感が楽しめる20秒”となっております」(牧氏)

 ちなみに豊橋夢工場では、電子レンジでの加熱法をまとめた、手作りの手引きも用意しているそうだ。

爆発的人気を博したからこその、うれしい悲鳴とは?

 発売開始の2018年9月から2021年9月末までで、累計1万5000個ほど売り上げたという同商品。しかし爆発的人気の裏では、頭を悩ませる事態も起きていたという。

「夏場のハイシーズンなどは、どうしても欠品することもございます。弊社としては、できるだけ欠品にならないよう努めているのですが、先ほどご説明したビスケットにチョコレートをコーティングする部分から人の手でつくっているため、どうしても生産数が限られてしまうためです。そういった背景があり、チョコレートのコーティング工程は別の場所でなるべく済ませるようにして、直営店での生産効率を上げられるようなプランも検討しています」(牧氏)

 2021年の9月に、昨年発売し総出荷本数1000万本を突破した大ヒット商品「ブラックサンダー至福のバター」を再発売するなど、ファンの気持ちを高ぶらせ続けてくれる「ブラックサンダー」。その幻の一品「ブラックサンダーカップアイス」は、今後自社オンラインショップでの取り扱いも検討していきたいそうだが、当面は現在の3カ所での販売となるそうだ。なので、同商品を味わいたい方は、ぜひとも現地に足を運んでみてほしい。

(文=A4studio)

GU、中年男性は着ると危険(?)な商品5選…フェイクレザー、シェフパンツ

 どんな時代でもファッションは不滅であるという理念をもとに、「YOUR FREEDOM 自分を新しくする自由を。」というコンセプトを掲げる「GU(ジーユー)」は、2006年10月に1号店が誕生したため今月でちょうど15周年。「ユニクロ」の姉妹ブランドであり、21年5月31日現在で442店を展開しており、ユニクロよりもさらにリーズナブルな価格設定で人気を集めている。

 近年は衣服以外にも注力しており、3990円というリーズナブルな価格設定の男性用リアルレザーシューズも発売。10月時点で牛革使用のダービーシューズやストレートチップなどのドレスシューズを5商品展開し、大きな注目を集めている。

 そんな攻めの姿勢を忘れないGUだが、若者がメインのターゲットとされているので、大人には着こなしが難しいアイテムや、10代後半~20代前半でないと似合わないアイテムも少なくない。そこで今回は「この秋、要注意なGUの服5選」をリストアップ。恋愛コラムニスト・恋愛カウンセラーである堺屋大地氏に、おすすめしづらいポイントを解説していただいた。

 今回、以下の3つを基準として選定した。

・ファッションビギナーが着るとダサくなる可能性が高いこと

・“最先端のおしゃれ”すぎて一般ウケしない場合があること

・無理に若ぶっているように見えるなどして女子ウケが悪いこと

フェイクレザーオーバーサイズブルゾン/3990円(税込、以下同)

 商品名にあるようにフェイクレザーを使用したブルゾンで、オーバーサイズデザインでトレンド感を演出。絶妙な光沢でリュクスな雰囲気を醸し出し、本革と見間違うほどのリアルな質感を実現している。カラーバリエーション(カラバリ)はブラック、カーキの2色展開。

「本当は本革のアウターが欲しいのに、金額的に安いからという理由でフェイクレザーを買うのだとしたら、大人の男として少々カッコ悪い。一方、動物愛護の観点からリアルレザーではなくフェイクレザーを着たいという方であれば、GUで買うのはあまりおすすめできません。なぜならGUは本革のシューズを販売しているわけですから、大局的に見ればそのブランドのアイテムを買う時点でポリシーに反してしまいますよね」(堺屋氏)

ダブルフェイスレイヤードビッグプルオーバー(長袖)/2490円

 頭からかぶって着るプルオーバータイプのトップス。採用されているダンボールニット素材は適度なハリ感があり、ほんのりと光沢感もあるので上品な印象だ。裾に布帛素材をドッキングしてあるため、1枚でシャツとレイヤードして着ているように見せられる。カラバリはグレー、ブラック、ベージュの3色展開。

「裾にシャツのような生地を縫い合わせてあり、スウェットと白シャツを重ね着しているように見えるというのがこのアイテムのポイント。ですが、そのフェイクレイヤードデザインは若者が着るならいいですが、30代以上の大人男性ならば“見せかけ”でなくて、本当に重ね着したほうがよっぽどオシャレでしょう」(堺屋氏)

ソフトラムブレンドクルーネックセーター(長袖)/1690円

 着心地的にチクチクしておらず、暖かさもあるラムブレンドウール素材を使用したクルーネックセーター。トレンドを意識した、ややゆったりめのシルエットになっている。カラバリはオフホワイト、ダークグレー、ベージュ、マスタード、グリーン、ダークグリーン、ブルー、パープルの8色展開。

「このアイテム自体はコスパが高くて優秀でしょう。おすすめできないのは、このなかのカラバリの一部です。パープルカラーやマスタードカラーは若者やファッション玄人でないと着こなすのが相当難しいので、普段あまりオシャレに関心がない人は避けたほうがいいでしょう。逆にオフホワイトやダークグレーはどんな人にも似合うと思いますので、おすすめです」(堺屋氏)

ソフトダブルフェイスラウンジセット(長袖)Peanuts/2990円

「PEANUTS」が“Happy Dancing”をテーマにしたコレクションで、お馴染みのスヌーピーが左胸にプリントされている。ダブルフェイス素材を使用して着心地は抜群。カラバリはダークグレー、ピンク、ダークグリーンの3色展開。

「基本的にはルームウェアとして着ると思いますが、そのまま近所のコンビニなどまで出かけるワンマイルコーデとして考えると、スヌーピーデザインはかわいすぎるかもしれません。なかでもピンクはとりわけかわいさが際立つカラーなので、大人男性は避けたほうが無難ではないでしょうか。家族以外とは絶対に会わないと決めて着るのであれば、アリですが……」(堺屋氏)

シェフパンツ(チェック)/1690円

 太めのももまわりから裾に向かって先細りしていくワイドテーパードシルエットを採用したシェフパンツ。防縮加工を施しているため、繰り返し洗濯しても伸縮しにくいタフ仕様となっている。太めのウエストゴムでラクな着脱を目指し、ドローコードでフィット感の調整も可能。カラバリはナチュラル(ホワイト・ブラックのチェック柄)の1色展開。

「要するに太めのチェック柄パンツなので、かわいい路線のコーデになりやすいアイテム。ファッションセンスが高い方なら上手に着こなせるでしょうが、オシャレに詳しくない30代以上の男性が着ると痛々しさが出てしまうかも……。要注意です」(堺屋氏)

 大前提として、GUはトレンドを押さえたスタイリッシュなデザインの服ばかりで、今回紹介した5つも非常にオシャレなアイテムである。しかし、オシャレすぎるがゆえに、着こなすのにセンスが問われたり、若者でないと似合いにくかったりするので要注意なのだ。とはいえ、GUにもベーシックデザインのアイテムもあり、オシャレに疎い30代以上の大人男性でもカッコよく着こなせる服は多い。今回の記事を参考に、ぜひGUでのショッピングを楽しんでもらいたい。

(文・取材=A4studio)

※情報は2021年10月10日現在のものです。

やはり少年隊は不仲…錦織と植草、YouTube開設、近藤真彦と“反・東山”始動?

 昨年以降、元SMAPの中居正広やTOKIOの長瀬智也、V6の森田剛と、所属タレントの退所発表が相次ぎ、KinKi Kidsの堂本剛など退所の可能性が取り沙汰されているタレントも少なくないジャニーズ事務所。

 そんなジャニーズの一時代を築いた少年隊の錦織一清と植草克秀が昨年末いっぱいで退所するという発表は、同事務所が大きな転換期を迎えていることを世間に印象付けた。

 その錦織と植草は9月、YouTubeチャンネル「ニッキとかっちゃんねる」を開設した。いよいよ本格的に再始動を果たした2人だが、その前途は多難のようだ。

「『ニッキとかっちゃんねる』のチャンネル登録者数は3.7万人。初回投稿動画の視聴者数こそ再生回数19万回だったものの、2回目は4.4万回まで急落。内容としても、期待された少年隊時代のエピソードはまったく語られておらず、トークもグダグダな印象は否めません。芸能人トップクラスの江頭2:50の256万人や宮迫博之の142万人といった登録者数と比べると、あまりにも寂しい数字ですね」(スポーツ紙記者)

 1985年に「仮面舞踏会」でデビューを果たしたものの、2008年8月以降は事実上の活動休止状態だった少年隊。昨年はデビュー35周年という記念イヤーにもかかわらず、ジャニーズに残留した東山紀之を含めた3人がプロモーションで揃うことはなかった。

「東山さんは少年隊としての活動がなくても、ドラマやMC業で活躍。現在はジャニーズのトップタレント、幹部として君臨しています。一方、錦織さんと植草さんは徐々に表舞台からフェードアウト。ジャニー喜多川前社長が逝去後、藤島ジュリー景子体制になってから待遇の不満を訴えていたといわれています」(芸能プロ関係者)

 東山は錦織と植草が退所した際に「切磋琢磨させてくれた2人は最高の戦友だと思っています」「ニシキ! 植草! これまでの日々を想い、青春時代を振り返りながらまた3人で語り合いましょう」といったエールを送っていたが――。

「その一方で、錦織さんと植草さんとしては、東山さんに思うところがあったようです」と語るのは、錦織と付き合いのある芸能事務所幹部だ。

「ヒガシ(東山)は確かに後輩の面倒見もいいし頼れる男ですが、どこかドライなところもある。悪く言えば“要領がいい”というか……。ニッキ(錦織)は退所する何年も前から、ヒガシとは没交渉だったんです。そんな幹部のヒガシを見返すべく、ニッキはいろいろな策を練っている。意外にもニッキは自分でスポンサーを持っており、それらの人脈を生かして、自前の劇場を持つ計画もある。また、同じく今年ジャニーズを退所した“元長男”のマッチ(近藤真彦)とも仲が良く、マッチもゆくゆくはその仲間として抱き込む計画もあるという話も聞きます」

マッチも合流?

 近藤といえば、昨年11月に25歳年下の女性との不倫が発覚し、活動自粛中だった4月30日付でジャニーズを退所。これについて東山はMCを務める情報番組『サンデーLIVE!!」(テレビ朝日系)に出演した際、

「退所の仕方について大きな疑問が残る。後輩たちにもファンにも説明がなかったので。それは説明をしたくなかったのか、することができなかったのか、それとも、これからするのか。どういうふうになっていくのかは見ていく必要があると思う」

「マッチさんのために自分自身を犠牲にして助けてきたスタッフの方をたくさん知っているので、その人たちの思いをマッチさんはどう受け止めているのか。そのことを考えると、退所のコメントでもすごく薄っぺらく感じる」

などと厳しいコメントを寄せていた。

「そのマッチも今後のために積極的にスポンサーにコンタクトを取っており、ニッキとの合流に問題はないはず。つまり、ニッキはマッチも含めた“反・東山グループ”を結成して見返そうとしているんですよ」(前出・芸能事務所幹部)

 分裂した少年隊をファンはどう見ているのだろうか――。

(文=編集部)

パチンコの稼働状況は大幅回復、遊技機購入費も良化!? 2021年10月期「パチンコ景気動向指数(DI)調査」

 パチンコ業界の景気動向はどうなっているのか。パチンコ業界に特化したマーケティングリサーチを行うシーズリサーチはこのほど、2021年10月期の「パチンコ景気動向指数(DI)調査」の結果を公表した。

 DI調査とはパチンコ業界における景気動向の判定を目的に、2000年6月より四半期ごとに実施しているアンケート調査。今回は2021年9月9日から9月27日にかけてファックス及びWEBアンケートで実施し、59企業、81地域から回答があった。

 DIとは景気局面の総合判断や予測と景気転換点の判定に利用される景気動向指数のひとつ。数値化しにくい業況感を指標化できることから、景況の先行きを判断するために使われる。

 これによると、全体的業況は前回比で13.7ポイント良化。3ヶ月後は概ね横ばいで推移する見通しとした。事業者別の全体的業況では、小規模事業者が前回比で6.7ポイント、中規模事業者が15.5ポイント良化した一方、大規模事業者は1.3ポイント悪化。3か月後は中規模、大規模事業者で回復が見込まれるものの、小規模事業者は悪化する見通しとした。

 稼働状況については、パチンコは前回比22.0ポイントと大幅に回復。3か月後も一段と良化する見通しとした。対するパチスロは前回比で7.0ポイント良化。ただし、3か月後は依然として低迷が続くと予想した。

 資本投資気運(遊技機)は前回比で4.1ポイント悪化するもプラス圏を維持しており、3か月後には大幅に回復する見込み。資本投資気運(遊技機以外)に関しても前回比で5.1ポイント悪化したが、3か月後には回復する見通しとした。

 経営上の課題については、小規模事業者は「人手不足・人材確保」、中規模事業者は「メーカーの遊技機販売の縛り」、大規模事業者は「他の同業者との競争激化」が多数意見。「設備・運営費の増加」や「人材育成・教育」といった声も上がった。

 今後3ヶ月間における事業規模の増減差を見ると、「遊技事業」は前回比で2.7ポイント良化し、前回と概ね横ばいで推移。一方、「遊技以外の事業」は前回比で9.3ポイントと拡大する見通しとした。

 設置台数の増減差は、「パチンコ設置台数」は前回比で4.0ポイント悪化。対する「パチスロ設置台数」は前回比で14.1ポイント悪化しており、減台の意向が鮮明化していると分析した。

 遊技機購入費の増減差については、「パチンコ新台」は前回比で6.7ポイント、「パチスロ新台」は前回比で5.5ポイント良化。「パチンコ中古機」は前回比で4.9ポイント、「パチスロ中古機」は前回比で10.4ポイント悪化した。

 この調査結果を見る限り、パチンコ・パチスロ共に回復傾向にあるものの、パチスロは今なお、厳しい状況。ただし、新台の購入割合は増加傾向にあるようなので、今度、続々と登場する6.2号機、保通協への持ち込みが始まった6.3号機での巻き返しに期待したいところだ。

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JRA武豊×キーファーズの快進撃が止まらない!? 大器ドウデュース「内容的には完勝」の2連勝で、無敗牝馬ロンと来年のクラシック席巻か

 23日、東京競馬場で行われたアイビーS(L)は、2番人気のドウデュース(牡2歳、栗東・友道康夫厩舎)が勝利。最後の直線で力強く抜け出すと、デビュー2連勝を飾った。

 8頭立て芝1800mのレースでスタートを決めたドウデュースは、そのまま好位から競馬を選択。4コーナーで楽な手応えのまま先頭集団に並びかけると、最後の直線では残り300mを切ったところで満を持してのスパート。残り200mで鞍上の武豊騎手からムチが入ると、一気に後続を突き放し、最後は2着グランシエロの猛追をクビ差しのいでゴールした。

「着差こそクビ差でしたが、レース後に武豊騎手が『内容的には完勝』と話していた通り、着差以上の強いレースだったと思います。また『馬場に脚を取られたのか最後はふわふわしてしまった』とのことですので、次走はさらに上積みが見込めそうです。

デビュー戦の小倉から東京に替わったので、瞬発力勝負になったときにどうかという課題はあったのですが、ほぼラスト3ハロンだけの上がり勝負になった今日の走りを見る限り問題なさそうですね。

何より好感が持てたのは、関西からの遠征ながら+12kgと増えた馬体重。デビュー戦はやや寂しく見えたので、まだまだ成長すると思いますが、これくらいがこの馬本来の馬体重といった印象です。これで賞金が上積みできましたし、ますます楽しみが広がったと思います」(競馬記者)

 ドウデュースは武豊騎手と懇意にしているキーファーズの所有馬。キーファーズ×武豊騎手といえば、先月の野路菊S(OP)でデビュー2連勝を飾ったロン(牝2歳、栗東・石橋守厩舎)がいる。

「ドウデュースについて、武豊騎手は『距離はマイルから2000メートルくらいかなと思う』と話していましたが、ロンは2000mのレースを連勝しており、距離の融通が利きそうです。ドウデュースが牡馬で、ロンが牝馬ということも2頭の主戦となる武豊騎手にとってはいいバランス。来年のクラシックは武豊騎手×キーファーズが席巻するかもしれませんね」(同)

 これがJRA通算4299勝目となった武豊騎手は、レース前に自身の公式HPで「連勝なら夢が広がります」とドウデュースに期待していたが、過去5年の勝ち馬にG1・4勝の現役最強牝馬クロノジェネシス、17年のオークス(G1)などG1を2勝したソウルスターリング、明日の菊花賞(G1)の有力候補オーソクレースらが名を連ねている出世レースを制したことで、本当に夢が広がる結果となった。

 昨年は自身5度目となる年間JRA・G1未勝利に終わり、今年も3月の中山牝馬S(G3)以降、重賞勝利から遠ざかっている武豊騎手。キーファーズが誇る二枚看板で、ここから大暴れすることに期待したい。

(文=大村克之)

<著者プロフィール>
 稀代の逃亡者サイレンススズカに感銘を受け、競馬の世界にのめり込む。武豊騎手の逃げ馬がいれば、人気度外視で馬券購入。好きな馬は当然キタサンブラック、エイシンヒカリ、渋いところでトウケイヘイロー。週末36レース参加の皆勤賞を続けてきたが、最近は「ウマ娘」に入れ込んで失速気味の編集部所属ライター。

甘デジ新台、確変ループタイプから100%STタイプへ! お馴染みの「横スクロール×5ライン」パチンコが遊びやすくなって登場

 横スクロール×5ライン。分かりやすさと遊びやすさを兼ね備えたニューギンの定番パチンコ『野生の王国』シリーズに、新たな仲間が加わる。

 同社は今年2月『P野生の王国GO』をホールに導入した。シリーズ第5弾となる当機は王道の確変ループタイプで、大当り確率は289.98分の1。確変突入率&継続率は遊タイム搭載or非搭載バージョンで異なり、遊タイム搭載の『P野生の王国GO M-T YT800』は70%、非搭載の『P野生の王国GO M2-T』は72%となる。

 どちらも通常大当り後は時短へ突入し、その時短回数は遊タイム搭載バージョンが120回、非搭載バージョンは100回。遊タイムへの突入条件は低確率800回転消化で、時短1,000回が付与される。

 このたび同社が製品サイトを更新した『PA野生の王国GO』は、そんなマシンの甘デジタイプ。大当り確率は99.90分の1で、確変ループタイプから「STタイプ」へと改良されている。

 そのST「楽園モード」へは大当り後100%突入し、ST回数は10回。この間の大当り確率は14.68分の1までアップし、ST終了後は例外なく時短10回or40回or90回の「サファリンピック」スタートする。

 ラウンド及び時短回数振り分け割合は、通常時が5R確変電サポ20回→35%、5R確変電サポ50回→35%、4R確変電サポ50回→15%、10R確変電サポ100回→15%。一方の右打ち中は5R確変電サポ20回→35%、5R確変電サポ50回→40%、4R確変電サポ10%、10R確変電サポ100回→15%で、4R確変or5R確変電サポ50回の振り分け割合に若干の違いが設けられている(ST10回含む)。

 これら振り分けは大当りの種類で或る程度判別でき、「SPECIAL LUCKY」は10R確変、奇数揃いは5R確変電サポ50回、偶数揃いは5R確変電サポ20回。「パンダBONUS」は4Ror10R確変のいずれかとなり、パンダ群出現は10R確変が濃厚だ。 

 通常時の基本ステージは「ナイアガラ」「アルプス」「砂漠」「ジャングル」の4種類で、「ナウトオブサバンナ」や「百獣の王ゾーン」とった特殊背景への移行は期待度アップ。ST中・時短中は多彩な専用演出が用意されており、打ち手を最大限に盛り上げてくれる。

 なお、気になる導入は12月上旬予定とのことだ。

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JRA 武豊「なんとかして正常化を急いでほしい」競馬界のレジェンドが物申すJRAの感染症対策 違反者には手痛い「罰則」!?

 21日、須貝尚介調教師が新型コロナウイルスの接触制限違反により、JRAから貸与されていた厩舎の馬房を削除された処分は不当として、9月3付けで大津地裁へ提訴していたことが分かった。

 事の発端は昨年10月に東京競馬場で行われたサウジアラビアRC(G3)をステラヴェローチェ(牡3歳、栗東・須貝尚介厩舎)で優勝後。

 JRAはG1レースに限り、調教師が優勝馬の馬主らとの口取り撮影を許可し、騎手との口取り撮影は不可とする感染対策を昨年10月上旬に通知していた。しかし須貝師は「G1レース」を「Gレース」と見間違え、騎手との撮影を原則禁止としている部分を見落とし、撮影を行った。

 感染対策の通知後に原則禁止の撮影を行ったことにより、翌月にJRAから書面で「調教師としての自覚を著しく欠く行為」として、今年3月以降に馬房を2つ減らす処分を科された。

 馬房は厩舎にとって命の次に大事な無くてはならない存在だ。馬房の数により入厩できる頭数が変わるのはもちろんのこと、預託契約を結ぶことのできる頭数も馬房によって決められている。

 預託頭数は、馬房の2.5倍となっている。須貝厩舎は本来であれば30馬房で預託頭数は75頭だ。だがJRAの処分により28馬房であるため、預託頭数は70頭と5頭減少している。

 一見、僅かな減少に見えるが須貝厩舎にとっては死活問題だったようだ。須貝師は従業員の解雇、管理馬や管理予定馬を別の厩舎に移すなどの対応をせざるを得ない状況に。3月以降に須貝厩舎から他の厩舎へ転厩となった馬の中には、重賞2勝のシュウジも含まれていた。

 今回のニュースを知った競馬ファンの中には「『G1』と『G』を見間違えたというのは苦しい言い訳」と、厳しい意見を述べるファンがいる一方、「処分が重すぎる」と、須貝師へ同情する声も多数上がっている。

 このような状況の中、騎手の口取り撮影の解禁を願っているのが、競馬界のレジェンド武豊騎手だ。

 緊急事態宣言の解除を受け、今年10月中旬から馬主の口取り撮影参加は認められたが、騎手は未だ撮影参加を認められていない。そのことを受け、武騎手は自身のオフィシャルサイト『Take a Chance!』にて、「個人的な考えですが、なんとかして正常化を急いでほしいポイントです」と、訴えている。

 武騎手は同サイト内にて「騎手の感染を極力防ぐ意味はわかります」と、JRAの感染対策に賛同しつつも、「せっかくの愛馬の晴れ舞台なのに、ご挨拶もできないというのは本当に心苦しく、申し訳ない思いでいっぱいです」と、規則により撮影に参加できないことを憂いている。

 撮影は屋外で行われるため、感染症が広がるリスクは少ないが、ゼロではない。JRAもリスクを減らすため、このような措置を行っていると思われる。1日でも早く元の競馬開催に戻ることを祈るばかりだ。

(文=坂井豊吉)

<著者プロフィール>
全ての公営ギャンブルを嗜むも競馬が1番好きな編集部所属ライター。競馬好きが転じて学生時代は郊外の乗馬クラブでアルバイト経験も。しかし、乗馬技術は一向に上がらず、お客さんの方が乗れてることもしばしば……

JRA歴史から抹消された「幻」の菊花賞……“ダービー馬”が二冠達成も、前代未聞の全馬コース間違えでレース不成立

 今年で第82回を数える菊花賞(G1)。第1回は1938年、今から83年も前に「京都農林省賞典四歳呼馬」というレース名で開催された。

 その6年前の1932年には、現在まで続く日本ダービー(G1)の前身にあたる「東京優駿大競走」がスタート。前後する39年には、後の皐月賞(G1)となる「横浜農林省賞典四歳呼馬」が開催。日本が敗戦した45年だけは、さすがに全てのレースが中止となったものの、今日まで続くクラシック体系は90年近い大昔から、歴史と伝統を積み重ねている。

 ところが菊花賞の歴史を注意深く遡ると、敗戦する前年の1944年も優勝馬が記されておらず、レース記録すら残っていないことに気づく。さらに本来であれば「第7回」の菊花賞となるはずだが、回数もカウントされていないのだ。

 その理由はなんと、レースそのものが不成立になったからだという。1944年12月8日、間違いなく京都競馬場で行われたはずだが、記録からは“抹消”されているのだ。

 当時、前年まで1周目は内回りコースを、2周目は外回りコースを走るレースだった。ところがこの年はスタート地点が変更された関係で、1・2周目ともに内回りコースを使用。しかし、騎手への伝達が不完全なままスタートが切られた結果、全ての馬が外回りコースを2周走ってゴール。

 前年のタイムよりも大幅に遅かったため、不審に思った関係者が騎手たちに話を聞いたところ、まさかのコース間違いが発覚。一度はレース確定したが、翌年の1月にレース不成立の裁定が下されたというから驚きだ。

 今の時代であれば、大騒ぎになったはずの「幻の菊花賞」。しかし当時は、戦時下の真っ只中で、今でいう「無観客競馬」でレースは行われていた。次第に激化する戦争の影響から、競馬開催もままならず。戦場へ徴兵される騎手も多く、競馬場も軍事目的で使用されていた。当然ながら馬券は発売せず、馬の改良だけを目的として、レースはいわゆる「能力検定競走」として行われていたのだ。

 スタンドには、軍人と競馬関係者がいるだけの物寂しい菊花賞を制したのは、カイソウという馬。同馬はその年のダービーにあたる能力検定競走も5馬身差で圧勝しており、現代でいうダービーと菊花賞を制した「二冠馬」だった。

 ところがその2週間後に行われた「一級種牡馬選定競走」に出走したカイソウは、菊花賞の激走の反動からか、15頭中12着に敗れてしまう。この競走はその名の通り、種牡馬としての能力を比べるためのレース。そこで敗れた同馬は、種牡馬としての引き合いのないまま、このレースを最後に競走馬から引退したのだった。

 クラシック路線で大活躍して「二冠馬」に輝いたカイソウ。今の時代なら、現役引退後は種牡馬として馬産地に凱旋して、悠々自適な余生が約束されていたはず。ところが種牡馬選定競走の結果が運命の分かれ道となり、引退後は軍馬として引き取られた。

 その後は一層、激しさを増す戦火のなかでカイソウの消息は不明に。おそらく戦火に飲み込まれて息を引き取ったのか。「二冠馬」の末路は、今では考えられない残念な最後となってしまった。

 産まれた時代が悪かった……。クラシック最後の関門・菊花賞を迎える度に、悲運の名馬カイソウを思い出して、その名を後生に伝えていくべきだろう。

参考文献:『Number PLUS(ナンバー・プラス)』20世紀スポーツ最強伝説4(文藝春秋社)

(文=鈴木TKO)

<著者プロフィール> 野球と競馬を主戦場とする“二刀流”ライター。野球選手は言葉を話すが、馬は話せない点に興味を持ち、競馬界に殴り込み。野球にも競馬にも当てはまる「勝ちに不思議の勝ちあり、負けに不思議の負けなし」を座右の銘に、人間は「競馬」で何をどこまで表現できるか追求する。