日本M&Aセンターが30周年記念イベント「M&Aカンファレンス2021」を開催

日本M&Aセンター 三宅卓 代表取締役社長、電通 五十嵐博 代表取締役社長執行役員
(左から)日本M&Aセンター 三宅卓 代表取締役社長、電通 五十嵐博 代表取締役社長執行役員

2021年に創業30周年を迎えたM&A仲介で成約実績No.1のM&Aファーム、日本M&Aセンターは11月5日、創業30周年イベントとして「M&Aカンファレンス2021」を開催した。新型コロナウイルス感染症に配慮し、人数制限を設けた会場には金融や企業の経営層が参加。オンラインでライブ配信を行い、オンライン視聴の申し込みは15万人にのぼり、大盛況のうちに終了した。

会場には、2019年に日本M&Aセンターと事業提携を締結した電通 五十嵐博 代表取締役社長執行役員も参加。日本M&Aセンター 三宅卓 代表取締役社長に30周年の祝辞を述べるとともに、両社の連携を今後より一層強化し、日本経済の持続的な発展に向けて企業のビジネストランスフォーメーション(BX)を推進していきたいと語った。

カンファレンスはザ・プリンス パークタワー東京で開催。新型コロナウイルス感染予防対策がしっかりと取られた上で、大々的に行われた。オンラインでの参加も。
カンファレンスはザ・プリンス パークタワー東京で開催。新型コロナウイルス感染予防対策がしっかりと取られた上で、大々的に行われた。オンラインでの参加も。

第1部では、ニトリホールディングス 似鳥昭雄 代表取締役会長 兼CEOによる自社の成長戦略についての基調講演を皮切りに、日本M&Aセンターのトップランナーらによる同社史上過去最大規模となる43のセッション・講演が行われた。講演はブリッツスケール(爆発的な成長)・M&A・事業承継・DX戦略・人材ファーストなど7つのテーマで、M&Aに関する最前線のノウハウを公開した。

日本M&Aセンターの次世代経営陣として紹介された7人。(画像は紹介動画のキャプチャ)
日本M&Aセンターの次世代経営陣として紹介された7人。(画像は紹介動画のキャプチャ)

第2部では、日本M&Aセンターの次世代経営陣7人を紹介。2021年度を「第二創業元年」と掲げ、「Exceed(昨日の自分を超えるか。)」をキーワードに、おのおのの使命・ビジョンが語られた。

「M&A業界の先駆者であるがゆえに、常に挑戦が必要」とし、アジア進出や、ファンド事業構想、業種特化型M&Aの推進など、次世代経営陣が見据える今後10年先・20年先のビジョンが具体的に紹介され、「プロフェッショナルが集結したM&A総合企業として、30年という時を経てもなお、さらなる飛躍を目指す」と語った。

「日本M&Aセンター30周年記念スタートアップピッチ」表彰式の様子。
「日本M&Aセンター30周年記念スタートアップピッチ」表彰式の様子。

カンファレンス内では、次世代の日本経済をけん引するスタートアップ企業の優秀な経営者を表彰する「日本M&Aセンター30周年記念スタートアップピッチ」の表彰式も行われ、3回目のスタートアップピッチとなる今回は約2,000社の中から、オープンロジが最優秀賞の「GOLD」を受賞。「SILVER」はMANABIE INTERNATIONAL PRIVATE LIMITED、 HOMMA Grouが受賞するなど、計15社のスタートアップが表彰された。

近年、スタートアップ企業のEXIT方法として、IPOではなくM&Aに踏み切るケースも増えており、日本M&Aセンターはスタートアップ企業向けの支援も強化している。

(左から)電通 前田真一 執行役員、日本M&Aセンター 渡部恒郎 取締役、日本M&Aセンター 三宅卓 代表取締役社長、電通 五十嵐博 代表取締役社長執行役員
(左から)電通 前田真一 執行役員、日本M&Aセンター 渡部恒郎 取締役、日本M&Aセンター 三宅卓 代表取締役社長、電通 五十嵐博 代表取締役社長執行役員 

日本が“失われた30年”から脱却し、経済の復興を遂げるために、スタートアップ・中小企業・大企業にかかわらず、あらゆる企業にとってM&Aの活用は欠かせないものとなっている。カンファレンスでは全体を通してM&Aの重要性が説かれ、三宅卓 代表取締役社長は「日本M&Aセンターは、今後も事業承継・M&Aを通じて、人口減少の進む日本を救っていきたい」と語った。


日本M&Aセンターについて:
2021年4月に創業30周年を迎えた。M&A仲介のリーディングカンパニーとして、「M&A業務を通じて企業の存続と発展に貢献する」ことを経営理念とし、創業以来累計7,000件を超えるM&A支援実績を有する。


30周年記念イベント「M&Aカンファレンス2021」の全体概要はこちら

日本M&Aセンターと電通の取り組みについてはこちら

ミスミ、最強の経営の研究…製造業の常識を変えた世界的プラットフォーマー

 10月28日、ファクトリー・オートメーション(FA)関連の部品等を扱うミスミグループ(ミスミ)が、2022年3月期の連結業績予想を上方修正した。純利益は前期比約2.1倍の352億円に達する見通しだ。現在、世界的なエネルギー資源や資材価格の上昇、および供給制約によって世界の主要企業の業績は明暗が分かれ始めた。その状況下、ミスミはFA分野で新しい需要を創出する力に磨きをかけている。

 ミスミのビジネスモデルは、もとは商社(流通)事業に重きを置いた。その後、同社は製造業に進出し、現在では物流とモノづくりのデジタル・トランスフォーメーション(DX)を強化している。業態が変化しても一貫しているのは、より短時間で、顧客企業の必要とするモノを届ける体制の強化だ。そうした取り組みが、世界的に物価が上昇する中で実力を発揮し始めたといってよい。

 今後、世界経済全体でデジタル化は加速する。それによって、半導体、スマートフォンなどのITデバイスや自動車、バッテリーなどの生産現場で、新しい制御機器や、そのメンテナンスに必要な資材需要が増えるだろう。ミスミが世界の生産活動に欠かせないプラットフォーマーとして持続的な成長を実現することを期待したい。

ミスミの業務の基礎はカタログ販売

 1963年に、ミスミは電子機器などを取り扱う専門商社として設立された。その後、同社はプレス金型用部品の発売に着手し、取り扱う商品のカタログを創刊した。このカタログの創刊こそがミスミと競合他社との差別化を支えた要素だ。

 ミスミがカタログを創刊するまでの金型市場では、標準製品という概念が乏しかった。金型を手に入れるためには、かなり複雑かつ非効率的な発注プロセスが必要だった。まず、顧客企業は必要とする金型を紙の図面に描く。その上で企業は数多くあるメーカーの中から金型メーカーを選び、発注数量、納期、料金などを個別に決めた。

 それに対して、ミスミは標準化された複数の金型を掲載したカタログを創刊し、需要に合わせて精密機械の部品などカタログに掲載する商品数を増やした。それによって、顧客企業は自ら発注先を選定し、納期などを交渉するわずらわしさから解放され、資材調達の効率性を高めることができた。ミスミの成長の基礎は、拡大し続ける商品群に、カタログという縦串を通したことにある。ミスミはカタログの創刊によって標準化された金型部品などの市場を創出したといってもよい。

 カタログを用いた販売によって成長を遂げた代表的な企業が、かつて米国最強の小売企業と呼ばれたシアーズ・ローバックだ。シアーズは、商業地から離れた所に住む農業従事者を対象に衣類や農具などを掲載したカタログを発行した。シアーズのカタログを活用することによって、農家は自らが必要とする道具や衣類を入手しやすくなった。個々の消費者(経済主体が)ケース・バイ・ケースで注文、購入していたものを標準化し、物流網を整えることによって新しい需要を生み出すことは、シアーズとミスミの両社に共通する。その後、シアーズは、世界経済のデジタル化への対応が遅れ、経営破綻に陥った。しかし、ミスミはIT先端技術を用いて事業運営体制を強化し、成長を実現している。

需要創出のための自社生産の強化

 2000年代に入ると、ミスミは商社に製造機能を結合し、ビジネスモデルを変革した。

 2005年にミスミは産業用機械、装置の開発・製造を行う駿河精機を買収した。その目的は、多様化、増加する顧客企業のニーズに的確かつ迅速に対応するためだ。その背景には、世界経済のデジタル化の加速がある。1990年代に米国ではIT革命が起きた。企業は設計と開発と生産を分離してソフトウェアなどの設計と開発に注力し、アップルやエヌビディアなど一般的にファブレスと呼ばれる企業が急速な成長を遂げた。

 その一方で、中国や台湾などでは、台湾積体電路製造(TSMC)や鴻海(ホンハイ)精密工業など、半導体や電子機器の受託生産を行う企業が急成長した。国際分業が加速する中で日本では電子部品や制御機器、工作機械などを生産するメーカーが競争力を維持した。

 その結果、国内外でミスミが取り扱う金型やFAに必要な制御機器、メンテナンスなどに必要な消耗品への需要が加速度的に増加している。同社が金型などを仕入れてきた協力企業が常に新しい需要に応えることができるとは限らない。迅速に需要に対応して収益を得るために、ミスミは駿河精機を買収し、国内外での生産体制を強化してプロダクト・ポートフォリオを拡充している。駿河精機に加えて、2012年にミスミは米国の金型部品メーカーを買収した。また、ミスミは中国などでも自社の生産能力を高めている。そうすることで同社は、グローバル規模で顧客ニーズに迅速に対応する体制を強化している。

 脱炭素を背景とするEV需要の高まり、IoT機器の導入などを通した経済と社会全体でのDXの加速など、世界経済の環境変化のスピードは増している。そうした変化によって、今後、生産の現場には新しい機器機が導入されるだろう。アライアンスと自社生産の強化によって、ミスミはそうした変化にしっかりと対応し、新しい需要を創出する力に磨きをかけている。その姿勢が同社の持続的な成長を支えている。

FAのプラットフォーマーとしての成長期待

 さらに、ミスミはカタログ販売で蓄積した顧客のデータとデジタル技術を結合し、特注の部品を、より短い時間で納入するオンラインプラットフォームを開発した。ミスミのプラットフォームでは、顧客が入力した3Dデータをもとにシステムが納期や価格、立体模型を提示する。微調整などを施した上で顧客が発注を行えば、ミスミの自社生産施設や協力企業の工作機械が自動で特注品を製造する体制が確立されている。

 以上からいえることは、ミスミには一貫した事業運営の理念がある。それは、製造現場で必要とされるモノを、より速いスピードで届けることだ。そのために同社はカタログを創刊し、製造業の分野に進出し、物流と製造業のDXにも取り組んでいる。ミスミは特定のビジネスモデルに固執していないといってもよい。

 ポイントは、同社経営陣が、より短時間での新しい需要創出にこだわるという価値観を受け継ぎ、それが組織全体に敷衍していることだ。それがあるからこそ組織全体で取り組むべき課題が共有されて買収戦略やITのプロの確保という人材戦略が実行され、成長が実現してきた。

 現在、世界経済全体で石炭や天然ガス、原油などの資源価格が上昇し、基礎資材の価格も上昇している。さらに、東南アジアでの感染再拡大などによって供給制約も深刻だ。そうした状況の中でミスミの業績拡大期待が高まっている。それを支える重要な要素は、新しい需要の創出による価格交渉力の向上だろう。さらに、ミスミはより短期間で商品を顧客に届ける体制を強化することによって、顧客との接点を増やし、強化し、より多くのデータを得ることによってさらなる成長を目指している。

 今後、ミスミを取り巻く競争環境は一段と激化するだろう。ミスミはこれまで以上に、アライアンスを通した取扱商品の増加、プラットフォームの強化、さらには自社の研究開発や製造技術の向上に取り組まなければならない。そのために経営陣がどのように組織の集中力を引き出すかに注目が集まるだろう。

(文=真壁昭夫/法政大学大学院教授)

●真壁昭夫/法政大学大学院教授

一橋大学商学部卒業、第一勧業銀行(現みずほ銀行)入行。ロンドン大学大学院(修士)。ロンドン証券現地法人勤務、市場営業部、みずほ総合研究所等を経て、信州大学経法学部を歴任、現職に至る。商工会議所政策委員会学識委員、FP協会評議員。

著書・論文

『仮想通貨で銀行が消える日』(祥伝社、2017年4月)

『逆オイルショック』(祥伝社、2016年4月)

『VW不正と中国・ドイツ 経済同盟』、『金融マーケットの法則』(朝日新書、2015年8月)

『AIIBの正体』(祥伝社、2015年7月)

『行動経済学入門』(ダイヤモンド社、2010年4月)他。

JRAマイルCS(G1)距離短縮グランアレグリアに「意外」な落とし穴!? 連覇狙う女王に昨年と違い過ぎる割引条件テンコ盛り?

 21日、阪神競馬場では秋のマイル王決定戦・マイルCS(G1)が開催される。先週のエリザベス女王杯(G1)は3連単の払戻が約339万馬券という大波乱に終わったが、2週連続で荒れるのか、それとも今度は逆に堅い決着となるのか。

 主役を務めるのはG1・5勝のマイル女王グランアレグリア(牝5、美浦・藤沢和雄厩舎)で間違いないだろう。管理する藤沢師は天皇賞・秋(G1)の結果次第でジャパンC(G1)参戦も視野に入っていたようだが、3着に敗れたことでプラン変更となったようだ。

 当初は香港国際競走(G1)のマイルとカップに登録がされていたこともあり、当初はこちらが次走の選択肢と思われたが、マイルCS(G1)への出走を表明した。

 グランアレグリアはマイルCSに昨年も出走。直線で進路が窮屈になる致命的な不利を受けるシーンもありながら、凄まじい切れ味でインディチャンプの連覇を阻んだ。今年は自身が連覇を目指してライバルを迎え撃つ格好だ。

 ただ、今年のグランアレグリアが昨年ほど楽に勝てるかとなると不安もある。

 昨年は出遅れが響いて取りこぼした始動戦の高松宮記念(G1)を2着(3位入線から繰り上がり)に敗れたとはいえ、次走の安田記念(G1)でアーモンドアイ相手に2馬身半の差をつけて圧倒。秋のスプリンターズS(G1)では直線だけで2馬身突き抜け、マイルCSでも強さを見せつけた。

 ところが、秋の天皇賞を大目標に掲げられた今年に関しては、どうにも昨年のような信頼感に翳りが見え始めているようにも感じられる。レイパパレに大阪杯(G1)で4着に敗れ、牝馬相手のヴィクトリアマイル(G1)では格の違いを見せたものの、安田記念では伏兵ダノンキングリーに不覚を取った。

 そして万全の状態で臨んだ天皇賞・秋で3歳馬エフフォーリアの軍門に下り、コントレイルにも大阪杯同様クビ差で先着を許している。お互い馬場に敗因を求めた重馬場ではなく、得意なはずだった良馬場の東京で同じ相手にまたしても先着されたのは、はたして距離だけが理由だろうか。

 天皇賞・秋でのレース後にルメール騎手は「柔らかい馬場で、いつもと反応が違った」、藤沢師は「緩い馬場だった」と分析したものの、良馬場発表でも昼過ぎの雨の影響が残ったことに触れている。

 しかし、相手関係的にグランアレグリアがキャリア最高のパフォーマンスを見せたのは、おそらくアーモンドアイを撃破した昨年の安田記念といっていいはず。ちなみにこのときは良馬場より悪い稍重での開催だった。これを加味すると、少し湿った程度の良なら問題ないといえないだろうか。

 そこでまたひとつ気になるのは、阪神の芝コースの傷み具合である。10月の開幕から先週まで6週の間、芝のレースで使用され続けたAコース。マイルCSもまたこのAコースでの開催だ。その影響もあってか全体的に勝ち時計は遅くなり、上がりの掛かるレースも目立つようになっている。

「現在の阪神は芝の荒れている箇所も散見するように、軽くて速いスピード重視ではなく、力を要するパワー型の馬場に近い印象です。東京の馬場で緩さを敗因の一つに挙げる現状で持ち味でもある切れが生かせるかどうかは心配ですね。

昨年は1分32秒0で決着した昨年とは馬場が異なるだけに、32秒台の末脚を使うようなグランアレグリアにとっては割引材料ともなりかねません。プラスがあるとすれば、消耗線になりやすい内回りではなく、スローの上がり勝負の増える外回りということでしょう」(競馬記者)

 また、連覇を狙うグランアレグリアがクリアしなければならない条件に、前走から間隔の詰まったローテーションも残されている。

 春はヴィクトリアマイルから中2週で向かった安田記念で惜敗し、ルメール騎手は息遣いが本物ではなかったとコメント。これが喉鳴りだけの原因なら手術を行ったことにより、さほど心配はいらないかもしれないが、元来は直行でも苦にしないタイプ。

 前走の疲れが抜け切っていなかったという可能性も考えられるだけに、同じく中2週で臨むマイルCSで全幅の信頼を置いていいのかとなると、僅かながらも疑問が生じる。

 安田記念馬ダノンキングリーを毎日王冠(G2)で一蹴したシュネルマイスターは、古馬相手に快進撃を続ける3歳馬。さらには切れの鈍る阪神の想い馬場と中2週のローテーション、良馬場でも敗因に挙げざるを得なかった現状に頼みのルメール騎手は秋G1未勝利と調子が上がらない。

 有終の美を飾りたい陣営にとって、割引材料はテンコ盛りといえそうだ。

(文=黒井零)

<著者プロフィール>
 1993年有馬記念トウカイテイオー奇跡の復活に感動し、競馬にハマってはや30年近く。主な活動はSNSでのデータ分析と競馬に関する情報の発信。専門はWIN5で2011年の初回から皆勤で攻略に挑んでいる。得意としているのは独自の予想理論で穴馬を狙い撃つスタイル。危険な人気馬探しに余念がない著者が目指すのはWIN5長者。

 

日本カーオブザイヤー、大賞決定の裏側…今年はトヨタから3台が最終選考へ

2021-2022日本カー・オブ・ザ・イヤー」の第一次選考会で、最終選考に進む“10ベストカー”が決定した。前年11月1日より今年10月31日までに日本国内で発表された乗用車が対象で、日本国内の主要メディアで組織される一般社団法人日本カーオブザイヤー実行委員会が、厳正なる投票によって選出した選考委員60名により投票が行われ、年末の最終決戦で最優秀の「大賞」が決定する。その権利を得た10台が決定したのである。

 第一次選考はトップ10台を決定するものであり、順位は問われない。したがって得票数は公開されない。選考委員である僕にさえ、どのクルマがどれほどの票を獲得したのかは知らされないのである。

 10ベストカーに輝いたモデルを紹介する。トヨタ自動車からは、以下の3台が選出された。

GR86/SUBARU BRZ」

「MIRAI」

「ランドクルーザー」

「GR86/SUBARU BRZ」は、トヨタ/スバルとの兄弟車でもあることから、両メーカーに10ベストカーの栄誉が与えられる。ほかの7台は、次の通り。

日産自動車「ノートオーラ/ノート オーラNISMO/ノートオーテッククロスオーバー」

本田技研工業(ホンダ)「ヴェゼル」

三菱自動車工業「アウトランダー」

BMW「4シリーズ」

シボレー「コルベット」

メルセデス・ベンツ「Cクラス」

フォルクスワーゲン「ゴルフ/ゴルフ・ヴァリアント」

 最終選考に挑むのは、以上10ブランドである。

 選考委員の選出は毎年、行われる。日本カーオブザイヤー実行委員会が、推薦を受けた自動車ジャーナリストたちを対象に投票を行い、上位60名を選考委員として任命する。日頃から自動車ジャーナリスト活動に取り組み、知見豊かで、多くのクルマに触れていることが条件。選考に対しての対価はなく、あくまでボランティアとしての参加となる。

 ノミネートの対象が、やや中途半端な「11月1日から翌10月31日までに発表されたモデル」とされているのは、年末の投票に対して十分な試乗取材機会を得られるかが重要だからであろう。最終決戦までの時間的な理由によるものだ。

 日本国内で販売されたモデルであれば、生産国は問われない。輸入車も対象なのだ。ただし、本戦である最終決戦で、仮に日本車がトップ得票で大賞に輝いた場合には、輸入車のなかで最高票数を獲得したモデルが「インポート・カーオブザイヤー」として称えられる。

 日本国内のプライズではあるものの、過去には輸入車が大賞である「日本カーオブザイヤー」に輝いた例も少なくない。2013-2014年にはフォルクスワーゲン「ゴルフ」が日本車を抑えて大賞を獲得。2017-2018年にはボルボ「XC60」が、さらに翌年の2018-2019年もボルボ「XC40」が獲得し、ボルボは2連覇をやってのけている。このように、国籍を問わずフラットに評価されるのも特徴といえよう。

 ちなみに、選考対象は乗用車に限定されている。よって、4ナンバーの商用車は対象外だ。トヨタ「プロボックス」や日産「キャラバン」など評価の高い商用車も存在しているものの対象にならず、規則改正を求める声が上がることも少なくない。

 同様に軽自動車も対象にはならないが、特別賞として「K CAR オブザイイヤー」が設定されている。ちなみに、「テザインオブザイヤー」「テクノロジーオブザイヤー」「パフォーマンスオブザイヤー」も設定されている。

 最終選考会は12月10日金曜日で、18時からYouTubeにおいてライブ配信される。

(文=木下隆之/レーシングドライバー)

●木下隆之
プロレーシングドライバー、レーシングチームプリンシパル、クリエイティブディレクター、文筆業、自動車評論家、日本カーオブザイヤー選考委員、日本ボートオブザイヤー選考委員、日本自動車ジャーナリスト協会会員 「木下隆之のクルマ三昧」「木下隆之の試乗スケッチ」(いずれも産経新聞社)、「木下隆之のクルマ・スキ・トモニ」(TOYOTA GAZOO RACING)、「木下隆之のR’s百景」「木下隆之のハビタブルゾーン」(いずれも交通タイムス社)、「木下隆之の人生いつでもREDZONE」(ネコ・パブリッシング)など連載を多数抱える。

住宅ローン借換え、逆に毎月の返済額増額の人が続出?なぜ、それでもメリット大?

 2016年の日本銀行のマイナス金利政策の導入によって住宅ローン金利が急速に低下したことを受けて、住宅ローンの借換えを行う人が激増しました。そこから数年が経過、最近では住宅ローン借換え需要も一巡したといわれていますが、実は、いまでも借り換える人が絶えません。なぜなのでしょうか。

借換えには100万円以上の費用がかかる?

 住宅ローンの金利が下がれば、それまで高い金利で返済していた人も、低い金利のローンに借り換えれば、返済負担を大幅に減らすことができます。ただし、借換えには抵当権の抹消や設定が必要で、保証料や事務手数料などの諸費用もかかるので、一定の金利差がないと実質的な負担の軽減にはならないといわれています。

 諸費用のなかでも最も大きいのは保証料です。1000万円当たりの保証料は35年返済だと20万6140円、30年返済で19万1370円、25年返済で17万2540円、20年返済で14万8340円です。35年返済で、借換え額が3000万円だとその3倍の約62万円、5000万円だと5倍の約103万円になるのですから、小さくはありません。この保証料は、利用する人の信用力などに応じて高くなることもあります。

 最近は、保証料無料とする金融機関が増えていますが、その場合には事務手数料が高くなります。借入額の2.2%とするところが多く、3000万円だと66万円、5000万円だと110万円かかります。

同じ銀行内なら手数料は格段に少なくてすむ

 それだけの諸費用がかかるのですから、借換え前の住宅ローンの金利と、借換え後の金利に0.5%~1.0%以上の差がないと得できないといわれてきました。しかし、最近はその常識が崩れつつあります。

 というのも、上の諸費用の例は、借換え前の住宅ローンを利用している金融機関とは別の金融機関に借り換えることが前提です。以前は、同じ金融機関内での金利の低い住宅ローンへの借換えに応じないケースが多かったため、他の金融機関で借り換えるしかなかったからです。それが、最近では、他の金融機関に乗り換えられるよりは、多少利ざやが小さくなっても、同じ銀行内での借換えに応じる金融機関が増えているのです。

 交渉によってそれが可能であれば、条件変更手続きで済むので、必要な諸費用は数万円程度と格段に少なくなります。であれば、金利差が小さくても十分にメリットが出てくるわけです。

金利差1.0%以下で積極的に借り換えている

 住宅金融支援機構では、この住宅ローンの借換えについて、実際に借換えを行った人を対象にして、その実態を調査しています。2021年10月、その最新版の『2020年度住宅ローンの借換え実態調査』の結果が公表されました。

 マイナス政策が導入された直後の2016年度の調査みると、借換え前と借換え後の金利が1.0%以下という人の合計は22.2%にとどまり、1.0%超の金利差という人が61.2%に達していました。1.0%超金利が低くなるのが当たり前で、なかには2.0%超下がったという人も7.4%いたほどです。

 それに対して、2020年度の結果は図表1にある通りです。変動金利型に借り換えた人の場合でみると、1.0%以下の金利差、もしくは金利が上昇したという人の合計が73.8%に達しており、1.0%超下がった人の合計は26.3%にすぎません。金利差が1.0%以下でも積極的に借換えを行っている実態が浮き彫りになっています。

コロナ禍で効果は小さくても借換えを実行する人が増加か?

 先に触れたように、同じ金融機関内であれば借換え費用はほとんどといっていいほどかからないので、金利差が少なくても借換えによって負担の軽減を図っている人が少なくないわけですが、実際のところ、どれくらい返済負担が減っているのでしょうか。それを示すのが図表2です。

 変動金利型に借り換えた人でみると、軽減額「5000円以下」が25.3%と最も多く、「5000円以下」から「増加した」人までの合計が55.8%と、半数を超えています。やはり、2016年のマイナス金利政策導入直後には、借換えで1万円以上返済額が減ったとする人が大半で、1万円以上どころか、1万5000円、あるいは2万円以上減ったする人が少なくなったのです。

 それが、借換え費用がほとんど変わらないのなら、返済軽減額が少なくても借り換えておこうとする人が増えているわけです。2020年度には新型コロナウイルス感染症の拡大が続き、先行き不透明が強まるなか、少しでも節約しようとする意向が働いたのかしれません。

返済額が変わらないか増えた人も少なくない

 と同時に、コロナ禍のなかでできるだけリスクを回避したいという考え方から、より安全な住宅ローンにしておきたいとする人が増えている面もあるのではないでしょうか。

 そこで注目していただきたいのが、全期間固定金利型への借換えを行った人では、返済額が減らずに、「変わらない」「増加した」とする人が合計38.7%にも達している点です。4割近い人が借換えで返済額を減らすのではなく、返済額が変わらないか、むしろ増えたとしているわけです。

 なぜ返済負担が変わらないか増えるのに借り換えているのか、その理由としては2の要因が挙げられます。

 ひとつには、金利が多少高くなっても、より金利リスクの小さいローンに借り換えた人がいるようです。

全期間固定金利型なら安心して仕事に打ち込める

 いまなら、完済までの金利が確定しており、金利リスクがない全期間固定金利型も返済期間によって1.0%前後から1%台前半の低い金利で借りることができます。変動金利型などは0%台の前半から半ばで借りられますが、将来金利が上がれば、適用金利も上がって、返済額が増えるリスクがあります。現在は低金利ですが、長い年月の間には金利が上がる可能性がありますから、それに備えていまのうちに全期間固定金利型に借り換えておいたほうが安全という考え方です。

 変動金利型より金利が高いといっても、過去の金利水準からすれば1.0%前後、あるいは1%台前半の金利なら、十分に「低金利」ということができます。しかも、変動金利型だと市中の金利動向を常に気にしなければなりませんが、全期間固定金利型なら気にすることなく、仕事などに打ち込むことができます。コロナ禍で厳しい時代ですから、仕事に集中できないと、いつリストラに遭ったりするか分かりませんから、これはけっこう重要な点ではないでしょうか。

返済期間を短縮すれば精神的にも安心できる

 いまひとつが、期間の短縮です。借換えによって毎月の返済額が減るのではあれば、その分、借換え先の返済期間を短くしようということです。住宅ローンの返済額は、返済期間が長いほど毎月返済額は少なくなりますが、利息がかかる期間が長くなるため、総返済額が多くなってします。逆に、返済期間を短くすれば、毎月返済額は増えるものの、完済までの総返済額を減らすことができます。

 たとえば、借入額3000万円、金利1.0%、35年元利均等・ボーナス返済なしの毎月返済額額は8万4685円で、35年間の総返済額は約3557万円です。これを25年返済にすると、毎月返済額は11万3061万円に増えますが、総返済額は約3392万円に減って、165万円も得する計算です。

 この仕組みを活用して、残りの返済期間は30年だけれど、借換えによって返済額が減るので25年にしよう、あるいは返済額は多少増えるけれど、思い切って20年返済にしよう――というわけです。

 返済期間を短縮すれば、年代によってはリタイア前に完済できるようになって、精神的に安心感が高まるという人もいるでしょう。

先行き不透明な時代だからこそ安心感を

 コロナ禍のいま、住宅ローンの借換えは、単に返済負担を軽くするという意味合いだけではありません。返済額はさほど減らなくても、あるいは多少増えても、より安全な住宅ローンに借り換えることで、先行き不透明感の強いいまを乗り切る心強い味方になってくれる可能性があるわけです。

 住宅ローンの返済を続けている人は、「借換えは一度やったので、もうそんなに効果はないだろう」と諦めるのではなく、いま一度、別の角度から見つめ直してみてはどうでしょうか。 

(文=山下和之/住宅ジャーナリスト)

●山下和之/住宅ジャーナリスト

1952年生まれ。住宅・不動産分野を中心に、新聞・雑誌・単行本・ポータルサイトの取材・原稿制作のほか、各種講演・メディア出演など広範に活動。主な著書に『マイホーム購入トクする資金プランと税金対策』(執筆監修・学研プラス)などがある。日刊ゲンダイ編集で、山下が執筆した講談社ムック『はじめてのマンション購入 成功させる完全ガイド』が2021年5月11日に発売された。

遊びで「寄り目」→斜視になる?スマホの長時間使用も危険、1日4時間以内に

 10代を中心に人気のSNS、TikTokで「寄り目」の動画が人気となり、その合計再生回数は、2000万回を超えている。これに伴い、故意に寄り目をする行為により「斜視」になったケースがあると、注意喚起がされている。遊びのつもりで寄り目をしているだけで、本当に斜視になる可能性があるのか。名古屋市昭和区円上町の田辺眼科クリニック院長、田辺直樹医師に聞いた。

「私たちの目は物を見るとき、両方の目が同じ方向を向いていますが、斜視のある人では両眼が同じ方向を向くことができず、片方の目が目標とまったく違う方向を向いてしまいます」

 斜視による弊害は、先天性などで子供の頃から症状がある場合と、なんらかの理由で後天的に斜視になった場合で症状は大きく異なる。

「生まれつきの先天性の斜視の場合は、脳が片方の像を抑制するので2つに見えることはなく、生活に支障がないケースが多くあります。しかし、後天的に斜視になった場合は、両眼が違う方向を向いているので2つの像が見える状態になり、頭痛や吐き気などの非常に不快な症状が起きることもあります」

 寄り目にする遊びをすることで、実際に斜視になることはあるのだろうか?

「寄り目をしたからといって、すべての人が斜視になるわけではありませんが、斜視になる可能性があると思います。寄り目を長い時間行ったりすることで、目を動かす筋肉に異常が生じると目の位置がずれ、斜視になることは考えられます。寄り目に限らず、最近では眼科医の間でも問題視しているのがスマートフォンを長時間見ることにより内斜視が起こるケースです」

長時間のスマートフォン使用で斜視に

 近年、スマートフォンは暮らしに欠かせないツールのひとつであり、特に中高生では、長時間の使用により、心身の不調を生じるスマホ依存が問題となっているが、目に関してもその影響は大きいという。

「私も、これまでにスマホを長時間見続けて内斜視になった患者さんを診察した経験があります。目は物を見るとき、距離が近ければ近いほど、意識せずとも寄り目になります。スマホを長時間見ていると寄り目の状態で過ごすことになり、目が内側に寄ってしまう内斜視になるリスクが高いといえます」

 斜視になった場合には、物が二重に見えるなどの症状が起きることが多いため、そういった違和感を覚えた際は放置せず、眼科を受診してほしい。

「スマホの使用を完全にやめることで元に戻るケースもありますが、なかには元に戻らず、手術が必要となる場合もあります。斜視の状態が続くことで体調不良を起こす可能性もありますので早めに受診してほしいと思います」

斜視の予防

 スマホの長時間利用が斜視を引き起こすリスクとなることは事実であるが、現代社会ではスマホの使用をやめることは難しい。斜視を予防するには、一定のルールを守り使用することが必要だという。

「スマホの画面を近くで見ないことが大切です。30cmは離して見ることを守ってください。それから長時間の使用を避けることです。1日の使用時間は4時間以内が望ましいといわれます。それも、連続して4時間の使用することは避け、30分使用したら目を休ませることが大事です」

 子供の健康を守るのも親の役目のひとつであり、スマホの使用に関しては、各家庭ごとに子供との話し合いの時間を持ち、メリット、デメリットを説明した上で使用のルールを決めることが必要だろう。

(文=吉澤恵理/薬剤師、医療ジャーナリスト)

吉澤恵理/薬剤師、医療ジャーナリスト
1969年12月25日福島県生まれ。1992年東北薬科大学卒業。薬物乱用防止の啓蒙活動、心の問題などにも取り組み、コラム執筆のほか、講演、セミナーなども行っている。

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パチンコ新台「突入率100%!?」「継続率93.1%!?」を名物メーカーが発表!!『超韋駄天BLACK』『冥王復活』に続く朗報にファン歓喜!!

 今後は、業界を代表するパチンコ・パチスロ新台が一挙にリリース予定。ホールを更に盛り上げてくれそうな気配だ。

 パチスロ分野では大都技研の『S牙狼-黄金騎士-』、『押忍!番長ZERO』、『秘宝伝 解き放たれた女神』や、サミーの『パチスロ アラジンAクラシック』、『パチスロ ディスクアップ2』など、豪華な顔ぶれがスタンバイしている。

 パチンコ分野では、『P北斗の拳9 闘神』、『新世紀エヴァンゲリオン~未来への咆哮~』、『P真・花の慶次3』、『Pひぐらしのなく頃に~彩~』といった人気シリーズ最新作が、続々と動き出している状況だ。

 その中でも大きな注目を集めているのは、適合した時点で速報ムービーが公開されたマシンであろう。最近では大手メーカー三洋物産が、激アツ新台2機種を発表し話題となった。

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パチスロ新台『GANTZ極』は狙い目だらけ!?「○○に注目でAT直撃」も目の前に…

パチンコ業界の大御所が黒歴史を暴露…頑張って作った雑誌が「本当に売れなかった」!?

 一つがパチスロ新台『S聖闘士星矢 冥王復活』。既に正式なリリース(1月24日予定)が発表されているが、本機も適合した時点でムービーが公開された話題作である。

 有利区間3000Gに対応した6.2号機で、純増約3.2枚/Gの枚数上乗せ特化型ATを採用。3戦突破のゲーム性は健在で、その突破率は約50%に上昇している。このほかにも、上乗せが8倍となる「シャカ開眼上乗せ」や、RUSH初当り確率が大幅アップする「阿頼耶識(あらやしき)モード」など、激アツ新要素が満載だ。

 更に同社は、パチンコ新台『超韋駄天BLACK』の適合も超速報としてユーザーへ発信。驚異的な連チャン性能&スピードで大ヒットを記録した『P大工の源さん 超韋駄天』シリーズということで、今後の動向に注目が集まっているわけだが…。

 本命適合を発表したのは三洋物産だけではない。独自の路線で活躍を続けるあの名物メーカーも、話題性バツグンの最新機種を始動させたのだ。

「餃子の王将」「すしざんまい」など異色のタイアップ機を手掛けている豊丸産業が、「新機種速報」と題したムービーを公開。機種名などは明らかにされていないが、「継続率93.1%!?」「平均TY7230 OVER!?」「突入率100%!?」といった興味深いワードが確認できる。

 そして、ムービーの最後には「yes!」の文字と、聞き覚えのあるイントロが流れていた。同社の検定通過機種には「yes!高須クリニック」と題したマシンがあるが、果たして関係があるのだろうか。続報を待ちたい。

パチンコ「手打ち式・3段クルーン」などアナログ路線で活躍する新規参入メーカー…物理抽選シリーズ最新作を発表!!

 パチンコは特殊な業界である。それゆえにメーカーが新しく立ち入ってくることがなかなか難しい。出入りの激しいパチスロとは対照的にも映る。

 新規参入の障壁として組合(日工組)の強固さがあり、加入できないとパチンコ製造にかかわる諸々の特許使用に制限がなされるのである。この、いわゆる特許(パテント)プールは公正取引委員会でも問題にされ、独占禁止法の違反行為にあたると認められた。

 その日工組にしても、「パチンコメーカーの社長とその四親等以内の親族」のような規定が存在していたので、他業界が新規に参入する機会はほとんどないような状況であった。

 このような排他行為は携帯電話やテレビといった電波事業や金融業の「護送船団」のような例からもわかるように、まあわりとあることといえなくもないが、とにかく公正取引委員会の排除勧告を受け、業界の環境はある程度是正された。

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パチスロ神を彷彿とさせる激アツ「1/8192フラグ」が降臨…話題の新台を初実戦!!

パチンコ新台「初回80%→以降91%ループ」のRUSH上乗せ仕様!?「約1時間で5万4000発」に続く爆速に期待!!

 以降、大和製作所やP-CUBE、大立などのメーカーが普通機をメインに業界の仲間入りを果たす。そして、もっともフレッシュな新規参入メーカーA-gon(エーゴン)が2015年に日工組へ正式加盟が認められた。

 このA-gonは約40年ぶりに手打ち式パチンコを復活させたことで話題を集めた。いまのハンドルをひねれば玉が発射される電動式ハンドルではなく、古い映画の世界でしかみたことがないようなアームを手で弾き、1発ずつ打ち出すアレである。

 1発の重み、玉の動き、少ない投資で長く遊べるゲーム性など「古き良きパチンコ」をコンセプトにした『CRA-gon昭和物語』で一定の成功と認知を収めることに成功し、続編の手打ち式パチンコ『ハッピークルーン物語』『天空の王求物語』をリリース。

 以後は手打ち式から「役物」にこだわりを持った機種に路線変更。盤面釘だらけの『CR GoGoピラミッド』やダイナミックな3段クルーンの『CR RAIZINMAN』、あみだくじのような分岐の連続で大当りを狙う『CRキングオブダーツ』など、オリジナリティあふれる個性的なマシンを次々と生み出した。

 P機になってもその持ち味は継続され、多数の玉が弾け飛ぶように役物内で躍動し、規定時間まで滞在すれば大当りとなる新感覚のゲーム性を有した『Pビッグポップコーン』の面白さは記憶に新しいところ。

 そんなA-gonから待望の最新機種情報がティザーPVとして公開された。その名も『P GOGOピラミッド危機一発4500』。名前からわかるように『CR GoGoピラミッド』のシリーズ第2弾である。現在のところロゴと盤面に一部のみ瞬間的に映し出されただけで、スペックやゲーム性などの詳細は明らかにされていない。

 しかし、役物機に関しては信用と実績の同社。ファンの想像の斜め上をいく新機軸のマシンを期待できるに違いない。

(文=大森町男)

<著者プロフィール>

 羽根物によってパチンコの魅力にとり憑かれ、パチンコ雑誌を製作する編集プロダクションに入社。パチンコに関する記事作りや編集業務に携わる。編集長としてファン雑誌の制作に取り組むなどの経験を活かし、その後は携帯サイトやweb、動画コンテンツなど幅広いパチンコメディアに従事。現在はフリーランスのパチンコライターとして活動。パチMaxを中心に消極的に執筆の場を広げている。

JRA カジノフォンテン主戦騎手へ「非情宣告」⁉ チャンピオンズC(G1)参戦の裏で生まれたライバル馬主戦からの“強奪”

 交流G1・2勝のカジノフォンテン(牡5歳、船橋・山下貴之厩舎)が、来月5日に中京競馬場で行われるチャンピオンズC(G1)へ参戦する意向を固めた。

 カジノドライヴ産駒の5歳牡馬は、2018年10月に船橋競馬場でデビューした生え抜きの地方馬。初めてのG1挑戦となった昨年の東京大賞典(G1)で2着へ好走すると、続く今年の川崎記念(G1)でG1初勝利。5月のかしわ記念(G1)でもJRA勢相手に白星を挙げており、ファンから「南関の雄」と称えられていた。

 ただ、このところの連敗でG1連勝時の勢いに陰りが見えてきた。その状況のなかで参戦する経緯について山下師は「右回りは追ってから甘いところがあるので、適条件の左回り1800mを使おうということになりました」と、明かしている。

 2走前の帝王賞(G1)と前走のJBCクラシック(G1)は共に右回り。右回りは10戦して1勝であるのに対して、左回りでは全12勝中11勝を挙げているように、成績的にサウスポーといっていい。舞台が地方から中央へ替わるハンデはあるものの「マイペースで行ければ、ここでもやれるはず。やってやりますよ」と、師は意気込んでいる。

「南関の雄」の中央G1参戦の報を受けてファンからも「左回りならやれるはず」「嬉しいニュース」と、喜びを見せているが、一方で残念なお知らせもある。それは、カジノフォンテンの主戦騎手であった張田昂騎手からM.デムーロ騎手へ乗り替わるというのだ。

 デムーロ騎手と言えばオメガパフュームの主戦騎手として知られている。オメガパフュームとカジノフォンテンはライバルと言ってもいい関係で、これまで何度も対戦してきた。

 昨年の東京大賞典では、抜け出て粘り込みを図るカジノフォンテンをゴール寸前で差したのがオメガパフュームだった。また、再び相見えることとなった今年の川崎記念ではマイペースで逃げたカジノフォンテンが追いすがるオメガパフュームを完封してリベンジを果たした。

 張田騎手にとって騎手人生を変えてくれた存在だ。同馬の9戦目から現在までコンビを続けてきた。張田騎手はデビュー8年目の昨年にカジノフォンテンで初めて重賞を勝利すると、同馬で初めてG1も勝った。カジノフォンテンは自身が飛躍するキッカケになったと言っても過言ではない。それだけにライバル馬の主戦騎手であるデムーロ騎手へ手綱を明け渡すのは、悔しい以外の言葉が出ないのではないだろうか。

「張田騎手は本来であれば、JRAの騎手になり得た存在です。03年にJRA騎手学校へ入学するも、卒業まで半年というタイミングで退学しました。

所属は違えど現在騎手として活躍していることから、少なからずJRAへの未練というものがあるかもしれません。それだけに張田騎手もカジノフォンテンに乗って、自身のホームグラウンドになったかもしれない中央の舞台で暴れ回りたい気持ちはあったと思います」(競馬誌ライター)

 カジノフォンテンのファンも騎乗技術に定評があるデムーロ騎手が騎乗することについて歓迎する一方で、「張田騎手で挑戦してほしかった」という声も上がっている。

 見方によっては「非情宣告」とも見て取れる残念な乗り替わりとなってしまったが、チャンピオンズC優勝経験もあるデムーロ騎手とのコンビで、新たなカジノフォンテンが生まれることに期待したい。

(文=坂井豊吉)

<著者プロフィール>
全ての公営ギャンブルを嗜むも競馬が1番好きな編集部所属ライター。競馬好きが転じて学生時代は郊外の乗馬クラブでアルバイト経験も。しかし、乗馬技術は一向に上がらず、お客さんの方が乗れてることもしばしば……