Windows 11のシステム要件で必須になっている「TPM 2.0」って何なの?

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Windows 11のシステム要件のひとつに「TMP2.0」への対応がある。ここ5年くらいに発売されたパソコンなら対応している機種が多いはずだが、そもそも「TPM2.0」とはいったい何なのだろうか? 新しいパソコンであっても、TPM2.0が無効になっているせいでWindows 11にアップグレードできないことも多いそうだ。そこで今回は、TPM2.0の基本とTPM2.0を有効にする方法を解説しよう。

Windows 11では「TPM2.0」への対応が必須に!

2021年10月にリリースされたWindows 11のシステム要件のひとつに、「TPM2.0」への対応があるのをご存じだろうか?

新しいパソコンでもTPM 2.0 を搭載していない、あるいは無効になっているパソコンは、Windows 11 にアップグレードできないのだ。

もちろん、ここ5 年くらいで発売されたパソコンの多くはTPM 2.0に対応しているので、Windows 11の要件をクリアできるだろう。

TPM 2.0 は、ハードウェアを利用した強固なセキュリティ機能の一部であり、Windows 11 の安全性を高めるための技術なので、しっかり確認しておこう。

TPM2.0はどうして必要? どんな機能がある?

「TPM」とはTrusted Platform Module(トラステッド・プラットフォーム・モジュール)と呼ばれるもので、具体的にはマザーボード上にあるセキュリティチップ(メモリ)のことだ。

TPMはハードウェアを利用したセキュリティ機能で、パスワード、暗号化キー、セキュリティ証明書などを生成しハードウェア上で管理できるのが特徴。

具体的には、データを暗号化しても鍵を同じHDD内に保存しておくと危険なので、鍵だけは別のチップ(TMP)に保存することで安全性を高めているのである。たとえば、OSのログイン認証(PINや顔認証)やFeliCaの読み取り機能などはTPMが管理している。

また、TPMには「1.2」と「2.0」があるが、1.2はパソコン単体のデータ保護がメインで、2.0では、外部から不正アクセスによる“なりすまし”なども防ぐことができるように大幅に進化している。

Windows 7世代の古いパソコンは、TPM1.2までしか対応していないことがあるが、残念ながら1….

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新遊技機「スマートパチンコ」「スマートパチスロ」間もなく登場!? 気になる概要は…

 目まぐるしく変化するパチンコ業界。現状は遊技人口の減少や、それに伴うホールの経営圧迫など様々な問題を抱えている。

 業界団体は問題の解決に向けて様々な施策を行っており、その中で「スマートパチンコ」「スマートパチスロ」というものが存在。情報通のユーザーであれば一度は耳にしたことがあるかもしれない。

 一部で「メダルレス遊技機」や「管理式遊技機」とウワサされていたものが現状は先述の名称となっており、簡単に言えばメダルや玉を触ることなくプレイできる遊技機のようだ。

 当規格を知るユーザーからはネガティブな反応が目立つ。メダルや玉を実際に使ってプレイする「遊技感」のようなものを重視する声もあるが、出玉情報を管理される抵抗感を主張する声も多いようだ。

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 ホールにしても歓迎はし難いだろう。何より設備を導入するにはそれなりの費用が必要となる。先述した遊技人口の減少に加え、新台入れ替え費用などホール経営は想像以上に厳しいだろう。

 そんな「スマートパチンコ」「スマートパチスロ」だが、実は2022年から登場の可能性がある。業界団体によると、その内容はデメリット以上のメリットを期待できるものであるとのこと。

 2021年12月24日、パチンコメーカー35社で運営する組織「パチンコ・パチスロ生活向上委員会」の公式YouTubeチャンネルにて本件について発表の様子が公開された。

 その様子はパチンコ・パチスロ生活向上委員会『新遊技機について 〜スマートパチンコ・スマートパチスロ〜』という動画で確認できる。

 動画では日本遊技機工業組合(日工組)と日本電動式遊技機工業協同組合(日電協)の担当者が本件の内容を説明している。

 詳しくは動画をご覧いただきたいが、ホールにとっては感染症対策として有効となることに加え、新紙幣対応の設備を包括したタイミングである点や、導入により経費削減に繋がるものであると説明があった。

 ユーザーにとってもメリットがある様子。現状のP機や6号機とは異なる仕様も可能となるため、「マシンのバリエーションとして選択肢が増える」「よりニーズに適したスペックを開発できる」といった点が挙げられていた。

 担当者の様子から期待に値するものであることが伺える。「スマートパチンコ」「スマートパチスロ」は未来を切り開くのか。今後の展開から目が離せない。

スパチャ(投げ銭)で稼いでいるVTuber世界ランキング、5位Vox Akuma、4位Ike Eveland、3位なるせ部 、2位博衣こより、1位は?【1月3週目】

生活をもっと楽しく刺激的に。 オトナライフより】

今や生身のYouTuberを凌ぐほどの人気を誇る「VTuber(バーチャルYouTuber)」。そのVTuberの人気を計る目安のひとつに「スパチャ(投げ銭)」がある。そこで、ここではYouTuberの分析&ランキングサイト「PLAYBOARD」による1月3週目(2022年1月10日~2022年1月16日)の週間スパチャ獲得金額の世界ランキングを紹介しよう。

今回も新年1回目のライブ配信が多く、ご祝儀スパチャが増えているようだ。果たしてランキング1位を獲得したのは誰だろうか?

スパチャ世界ランキングで1位を獲得したVTuberは?【1月3週目】

現在、YouTuberの「スーパーチャット(スパチャ)」獲得金額の上位を席巻しているのが、「VTuber(バーチャルYouTuber)」たちだ。

VTuberとは、二次元(3Dモデリング)イラストのキャラクターがYouTuberとなっているのが特徴で、生身のYouTuberよりも稼いでいるという。

そんなVTuberたちの人気の目安となるのが「スパチャ」と呼ばれる“投げ銭”の金額であろう。

そこで、ここではYouTuberの分析&ランキングサイト「PLAYBOARD」のVTuber・スパチャ・世界カテゴリ・1週間での、スパチャ世界ランキングを発表したいと思う。ただし、今回は「ALL」カテゴリに入っているVTuberがいるため、それを考慮したランキングになっている。

果たして、1月3週目(2022年1月10日~2022年1月16日)のランキングで1位を獲得したのは誰なのだろうか?

第5位 Vox Akuma(ヴォックス アクマ)

Vox Akuma【NIJISANJI EN】
所属:にじさんじ
週間スパチャ額:168万190円
チャンネルは→こちら

今回のVTuber週間スパチャランキング第5位は、初登場となるにじさんじ EN所属の「Vox Akuma(ヴォックス アクマ)」が獲得した。

にじさんじの海外レーベル「にじさんじEN」が2021年の12月にデビューし、好調な滑り出しを見せているようだ。

“過去からやってきた最強の鬼”という設定だが、ゲーム実況を見ると、詳細を丁寧に説明してくれるイメージが印象的。

今回、大きくスパチャを獲得したのは雑談配信となった「【MORNI…

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パチンコ新台「軽く12万発」に驚愕…2022年の覇者となるか!?

 パチンコは年明け早々から盛り上がっているようですね。つい先日導入開始さればかりの大都技研『P Re:ゼロから始める異世界生活 鬼がかりver.』が超絶高稼働のようで。売上、稼働、粗利ともに絶好調のようです。スペックは以下の通り。

〇〇〇
大当り確率 1/319.6(1/99.9) RUSH突入率:55%
RUSH継続率:約77% 時短回数:144回

通常時
1500発(RUSH非突入45%)
3000発(RUSH突入55%)

0発(RUSH回復約14%)
300発(約6%)
1500発(約55%)
3000発(約25%)

※1500発大当り時はV入賞が条件
※1500発×2回、2回目はV入賞が条件
〇〇〇

 といった感じでまずはラッシュ突入ならばいきなり3000発スタート。もし通常でも1500発取れるのは非常にありがたいですね。

 かなり荒そうですが、甘そうなスペックでもあります。トレンド通りの俊足タイプで時速60000発も射程圏内とも言われているようです。

 ただひとつ要注意なのは、初回ラッシュ時の3000発が終了するまでは絶対にハンドルから手を離してはいけないということ。止め打ち等を行うとV入賞を逃し1500発しか取れずラッシュに突入しなかったり、ラッシュ中に通常落ちする等の報告が多発しています。くれぐれもお気を付けください。

 しかしながら、正に『鬼がかり』スペックといったところでしょうか。

 2019年の『S Re:ゼロから始める異世界生活』は6号機でも屈指の好結果となり現在もほとんどのホールに設置され稼働中ですが、丁度去年の今頃にリリースされた前作『P Re:ゼロから始める異世界生活』はアレでしたからね…。

 パチスロでは高実績多数の大都ですが…「ついに!とうとうパチンコでも覇権を握る時が来たのか」という感じです。

 そもそもパチスロ市場に本格参入してからもまだ20年足らず、パチンコに至っては10年足らずですから、すごい実績だと思います。

 大都の初のパチンコといえば2009年の『CR3年P組薫先生!!』。ご存知『押忍!番長』シリーズに登場する人気キャラのパチンコ機でした。

 2010年にリリースされ、まるで盤面がクルクルと回るように見える『リボルバー回転役物』が印象的だった『CR吉宗』はスマッシュヒットしましたが、それ以降はほとんどの遊技機が厳しい結果となっていましたが…。 

 リゼロの好結果は非常に明るい兆候でしょう。某大手の出玉ランキングでは大当り回数82回で126990発というのも見られました。本当に「パチンコでも大都の時代が来るのでは?」と期待せずにはいられません。 

 2022年は始まったばかりですが、このまま大都が走り抜けるのか。それともまだ見ぬスーパーマシンの登場はあるのか…要注目です!

(文=電撃しらっち)
<著者プロフィール>
業界歴30年。遊技機販売業など様々な業種を経験し、現在はライターとしての活動にも力を入れている。レトロパチンコ・パチスロの実戦記事や、業界関係者への取材記事も担当。羽根モノや一発台を特集するなど、オールドファンにも響く内容も積極的に作成している。

パチンコ新台「初回3000発・右ALL1500発」の激熱ライトミドルを発表! スペックにこだわるパチスロ発メーカー

 主にパチスロ製造で活躍し、パチンコへ新規参入したメーカーとしても記憶に新しい「コナミアミューズメント」。近年はパチスロコンテンツを積極的にパチンコへと流入しているが、参入当初はオリジナル機種へこだわりをもって取り組んできた。

 パチンコ第1弾となる『CR海童くん』はその名のとおりパチスロ色の強い機種であったが、第2弾となる『CRばんことみのモンスターナイト』はかなりパチンコらしさが溢れ出したマシンとなっている。

 タレント・ばんことみとタイアップした本機は中世ヨーロッパの雰囲気を宿した怪物キャラが活躍する演出で大当りを目指す。もちろん、本人実写で登場する演出も用意され、さまざまな衣装でカットインが発生する「コスプレカットイン予告」は同じ格好のキャラが主役となるスーパーリーチに発展すれば大当り濃厚となる激アツ予告である。

 また、『CR海童くん』から踏襲された透過液晶も搭載され、巨大なフランケンの役物が演出の一部として作動し、迫力のある演出と充分な期待度を提供してくれる。

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 スペックは大当り確率が1/279.67のミドルタイプと1/97.67の甘デジタイプの2種類。次回ループタイプの確変が搭載されたオーソドックスなゲーム性だが、ミドルタイプでは大当りの80%以上、甘デジタイプでも10%が最大出玉となる15ラウンドを獲得できる出玉性能に秀でた機種であった。

 次の第3弾パチンコ機『CRパープルエクシード』は一転、カラー7セグを積んだ硬派なマシンへと変貌。最大の特徴は変則的なゲーム性にある。次回まで継続する確変機能を搭載しているが、滞在モードによって大当り確率や継続率、モード移行率が変化する個性的なゲーム性を楽しめるのである。

 まず、もっとも上位に位置するのが次回大当りまで電サポが継続する「天国モード」。ループ率が75%と大量出玉獲得の大チャンスモードとなる。

 次に期待できるのが電サポ50or100回の「チャンスモード」。通常確率(1/249.6)、高確率状態(1/199.7)どちらの場合でも75%で天国モードに移行する、まさにチャンスモードとなっている。

 残りは電サポなし状態の通常確率or高確率の2つのモードだが、前者のモードAの場合だと大当り時の天国モードの移行率は50%だが、後者だと25%にダウンするので、単純に大当り確率が良いからといってチャンスになるとは限らないのである。

 このようにパチスロメーカーらしい凝ったゲーム性を駆使してパチンコ界を躍動しているコナミアミューズメントだが、最新作もこだわりを持ったゲーム性の機種となっている。それが『ぱちんこ戦国コレクションBLACK』。

 ライトミドルで登場したオリジナルから出玉性能が強化されたマシンで、『BLACK』では右打ち中は大当りがすべて10ラウンド1500発となっている。RUSHは初回に限り次回大当りが約束されるので3000発獲得できるうえに継続率も約74%と上々。一撃力を堪能できるスペックとなっている。

(文=大森町男)

<著者プロフィール>

 羽根物によってパチンコの魅力にとり憑かれ、パチンコ雑誌を製作する編集プロダクションに入社。パチンコに関する記事作りや編集業務に携わる。編集長としてファン雑誌の制作に取り組むなどの経験を活かし、その後は携帯サイトやweb、動画コンテンツなど幅広いパチンコメディアに従事。現在はフリーランスのパチンコライターとして活動。パチMaxを中心に消極的に執筆の場を広げている。

JRA横山典弘「よく頑張った」にクラヴェル陣営でさえ不満隠せず!? 日経新春杯(G2)“無責任” コメント糾弾から一転して大絶賛の顛末

 15日、中京競馬場で行われた愛知杯(G3)は7番人気のルビーカサブランカが勝利。同馬の勝利により、一躍有名になったのが昨年5月に同じ中京で行われたシドニーT(3勝クラス)だ。

 後の愛知杯優勝馬を3着に下したソフトフルートは、エリザベス女王杯(G1)・愛知杯と続けて4着に善戦。2着のアカイイトは昨年11月にエリザベス女王杯を制して、G1馬の仲間入りを果たした。

 そんなハイレベルな一戦で惜しくも3頭に続く4着に敗れたのが、翌日の日経新春杯(G2)に出走したクラヴェル(牝5歳、栗東・安田翔伍厩舎)だった。

 本馬は鋭い末脚を武器に、シドニーT以降、G1を含む重賞で4戦続けて馬券圏内をキープ。成績の安定感に、シドニーT組が活躍していることも加味されて、同レースでは4番人気と高い支持を得ていた。

 レースでは後方を追走し、いつも通り直線に懸ける競馬に徹するため脚を溜める。勝負所では同じ位置にいたプレシャスブルーが外を選択したのに対し、クラヴェルは内を選択。ここまでは前走のエリザベス女王杯のように、馬群を捌いて伸びてくる姿が想像できた。

 しかし、直線半ばに入っても一向にエンジンが掛からず。進路を確保出来なかったとはいえ、伸びる気配が全く見られないまま、最後も流れ込むようにゴールイン。デビュー以来、最低着順の8着に敗れた。

「うーん……残念な結果になってしまいました。3着に食い込んだ前走と異なったスローペースで流れは不向きとはいえ、どんなペースでも毎回脚を使ってくれるのが、この馬の魅力です。ですが、今日はそれが見られませんでしたね。

管理する安田翔師が『折り合いを理解し過ぎて、折り合い過ぎている感じでした』と、回答しているように、いつもより大人しすぎたのがかえって悪い方向に出てしまったのかもしれませんね」(競馬記者)

 一方、一部のファンは鞍上の横山典弘騎手の騎乗に対し「他人事のように言わないでください」と、不満をこぼしたように、横山典騎手が、レース後の『スポーツ報知』の取材に対し「よく頑張ったんじゃないかな」と、コメントしたことも関係していそうだ。

「横山典騎手は、時折こういった騎乗した本人しか分からないことをいうため、ファンから誤解を招くこともありますからね……。

ただ、今回のコメントは正しいと思います。クラヴェルはレース後に行った検査の結果、肺出血が判明したのです。異変をいち早く察知した横山典騎手だからこそ、大事に至らなかったと思います」(同)

 肺出血は、その名の通り肺から出血することを指す。鼻出血と似た症状だが、違いは鼻から血が出ているか否かだという。過去の症例では、13年の宝塚記念(G1)に出走予定だったオルフェーヴルが1週前追い切り後に肺出血が確認され、出走回避したことが有名だ。

 競走能力への影響、再発の可能性がともに低いことが不幸中の幸いといえるだろう。今後は症状が治り暖かくなる時期まで、休養させる方針とのこと。完治させ再びターフに戻ってくることに期待したい。

(文=坂井豊吉)

<著者プロフィール>
全ての公営ギャンブルを嗜むも競馬が1番好きな編集部所属ライター。競馬好きが転じて学生時代は郊外の乗馬クラブでアルバイト経験も。しかし、乗馬技術は一向に上がらず、お客さんの方が乗れてることもしばしば……

中国、不動産業界発「連鎖倒産」が現実味…CP裏書き横行、不払いで債務膨張

 中国の不動産開発大手、恒大集団の経営危機の影響は業界全体に広がりつつある。恒大集団は昨年11月に米ドル債の金利を支払わず、猶予期間も失効したため、フィッチ・レーテイングなどによって「部分的な債務不履行(デフォルト)」と認定された。一方、人民元債については利払いを続けるなどデフォルトを回避している。

 だが、中国の不動産開発企業のなかで比較的安全と考えられていた世茂集団が1月6日、信託会社から受けていた6億4500万元(約100億円)の融資の支払いを期限通り実行できず、デフォルトを起こしていたことがわかった(1月6日付ロイター)。中国の昨年12月の新築住宅価格は4カ月連続で下落するなど、不動産市場は低調となっている。このあおりを受けて世茂集団の12月の売上高は前年比68%減少した。物件の販売が伸び悩み、資金不足が深刻化したことから、世茂集団は今年に入り、居住用、商業用を含むすべての不動産プロジェクトを売りに出すという異例の動きに出ている(1月10日付ロイター)。

 不動産開発業界全体が苦境に陥っている状況を踏まえ、中国政府は不動産危機の封じ込めに向け、国有の不動産開発企業に対し、資金繰りに苦しむ民間の不動産開発企業から市場シェアを獲得するよう促している。広東省では国有企業によるプロジェクトの買収や企業合併を後押しするため、協議の場が設けられた(1月10日付ブルームバーグ)。

 中国政府はさらに、プロジェクトの買収や企業合併に用いるための借入れ資金を不動産業界に対する債務規制の対象から外すという決定を行い、銀行各行に対し不動産融資を増やすよう求めている(1月7日付ブルームバーグ)。中国人民銀行は昨年12月、市場に流動性を供給するため、基準貸付金利や預金準備率の引き下げなどの一連の措置を講じたが、同月の新規人民元建て銀行融資は1兆1300億元と前月の1兆2700億元から減少し、市場予想(1兆2500億元)を下回った。

 中国の不動産開発融資は少なくとも2四半期連続で減少したといわれているが、総量以上に注目すべきはその内容だ。中国の銀行は昨年12月、政府が定めた年間貸出枠を満たすため、新規の融資ではなく低リスクの金融商品を買い占めたようだ。融資に分類される銀行引受手形(銀行が支払いを引き受けた為替手形。日本では主に貿易取引に利用されている)への需要が急増、同手形の利回りは12月23日に過去最低の0.007%を記録した。銀行はより高い金利で独自のローンを発行して損失を拡大させるリスクを冒すよりも、低利回りの銀行引受手形の運用で我慢するとの選択をしたのだ。

地方政府に打撃

「不動産融資の不良債権比率は今年末までに2倍超に拡大する」との予測が出ているなかにあって、中国の銀行にとっての「他山の石」は中国民生銀行だろう。中国初の民営銀行として1996年に設立された中国民生銀行は不動産融資をテコに急成長を遂げたが、恒大集団を含む不動産開発大手への融資の損失が膨らみ、同行の株価は直近1年間で30%以上下落した。民生銀行にとっての今年の最優先課題は不動産債務残高の減少だ。

 不動産開発企業の不調で大きな打撃を受けているのは地方政府だ。地方政府は歳入の3分の1を土地使用権の売却収入に頼っているといわれており、不動産開発企業の資金不足は彼らの歳入不足に直結する。

 このため、地方政府は民間の不動産開発会社に代わって自らが設立した資金調達事業体(地方融資平台)に土地使用権を売却する動きを活発化させている。だが、地方融資平台は地方政府が簿外で資金を集める手段にすぎない。売り手と買い手が同じになっているという実態を問題視した中国の国有銀行は今年に入り、土地使用権を買い入れ、新規の不動産プロジェクト開発を目指す地方融資平台への融資に新たな制約を設けた(1月13日付ブルームバーグ)。

 不動産開発企業の多くが打撃を受け、地方政府の対策にも制約がかかる状況では、中国の不動産市場は、今後悪化することはあっても改善する見込みはないだろう。

CPの支払い延滞が急増

 不動産開発企業の返済余力が急速に悪化した影響で、短期資金を調達するコマーシャルペーパー(CP)の支払いを延滞している中国企業の数が昨年12月、前月に比べて26%増加した(1月12日付ロイター)ことも気がかりだ。CPは企業が短期資金調達の目的で発行する無担保の約束手形(償還期間は通常1年未満)のことだ。中国のトップ20の不動産開発企業が昨年に発行したCPの総額は前年に比べて40%増加して3360億元(約5.7兆円)となった。中国のGDPの3.5%に相当する。

 中国の不動産開発企業は、現金支払いの代わりに将来の期日までに履行を約束するCPを請負業者に受け入れさせることが多い。請負業者は受け取ったCPに裏書きをすれば自社の支払いに利用することができる。中国ではCPが10回以上裏書きされることもしばしばだという。

 CPを発行した不動産開発企業が支払期日が来ても支払わなければ、CPの保有者は裏書きをしたすべての会社に支払いを請求できる。このことはCPの不払いが元の債務の何倍も凍結させ、その結果、裏書きをした無数の企業が倒産に追い込まれるリスクが生じることを意味する。不動産開発企業の不振のせいで、中国全土に「連鎖倒産の波」が起き兼ねない状況となっている。

 不動産バブル崩壊の大波は中国国内にとどまる保証はない。ドイツのGDPにも匹敵する中国の不動産開発部門の不振が世界経済に与える影響は甚大なものになると覚悟すべきではないだろうか。

(文=藤和彦/経済産業研究所コンサルティングフェロー)

●藤和彦/経済産業研究所コンサルティングフェロー 

1984年 通商産業省入省
1991年 ドイツ留学(JETRO研修生)
1996年 警察庁へ出向(岩手県警警務部長)
1998年 石油公団へ出向(備蓄計画課長、総務課長)
2003年 内閣官房へ出向(内閣情報調査室内閣参事官、内閣情報分析官)
2011年 公益財団法人世界平和研究所へ出向(主任研究員)
2016年 経済産業研究所上席研究員

2021年 現職

 

JRA武豊「神騎乗」大絶賛から面目丸潰れ!? チャンス奪われた岩田望来は重賞「100連敗」カウントダウンの危機

 先週末の中京競馬場は、土曜に愛知杯(G3)、日曜に日経新春杯(G2)と豪華重賞2本立ての開催だった。

 前者は武豊騎手とルビーカサブランカ、後者は川田将雅騎手とヨーホーレイクのコンビがそれぞれ勝利。いずれも今年の飛躍を予感させる好内容で凱歌を上げた。

 特に目を引いたのは、武豊騎手が7番人気の伏兵ルビーカサブランカで披露した好騎乗だ。オープン入り後に初挑戦した重賞をいきなり制覇。これには、1枠1番を生かした鞍上によるロスのないコース取りと仕掛けのタイミングが最大の決め手となった。

 外を回して内を開けてコース取りをした騎手や、最後の直線でもマリアエレーナの坂井瑠星騎手が大きく外に寄れるロスなどもある中、ほぼ最短距離となるインからスルスルと抜け出した名手の“勝負勘”が光った。

 2着マリアエレーナとわずかアタマ差だったことを考慮すると、武豊騎手の完璧なエスコートがなければ、おそらく殊勲の勝利に手が届いてなかっただろう。

 レース後、「ギリギリでしたね。状態も良くハンデも軽いので期待していました」と振り返った武豊騎手に対し、対照的にやることなすことが裏目に出てしまったのが、岩田望来騎手とソフトフルートのコンビだ。

 2番人気で4着と惜敗したことについて、「思ったより位置取りが後ろになりました。直線で内へ行く選択肢もありましたが、外を回る形になりました」と悔やんだ岩田望騎手だが、後方から外を回す大味な競馬で結果を残せなかった。

 続けて「展開や乗り方次第で重賞でもチャンスはあると思います」とコメントしたことには、ネットの掲示板やSNSで一部のファンから「お前が悪い」「 “乗り方”ではなく“乗り役”次第」といった辛辣な意見も出る始末だった。

 少々手厳しいようにも映るが、岩田望騎手自身も重賞91連敗中。ソフトフルートも、昨年5月のシドニートロフィー(3勝クラス)で、後のエリザベス女王杯馬アカイイト、ルビーカサブランカを退けた実力の持ち主だったなら、ファンが不満を持つのもやむを得なかったか。

 だが、この続きは翌日の日曜中京でも続きがある。

 前日土曜の愛知杯勝利で、日経新春杯のフライライクバードに騎乗する武豊騎手に重賞連勝の期待がさらに強くなり、当日は2番人気の支持が集まった。

 そして、フライライクバードは、近3戦で岩田望騎手が騎乗して3着→1着→3着と、まずまずの結果を出していた馬。重賞での実力不足を囁かれる若手からレジェンドへの鞍上強化も相まって、ハイレベル明け4歳世代の一角ヨーホーレイクより上の評価を得た。

 しかし、道中で4番手の好位追走から直線で早々に失速して15着の惨敗。これには武豊騎手も「道中力んでいましたし、ちょっと気分よく行き過ぎたかもしれません。直線に向いた時点で手ごたえは全くありませんでした」と、面目丸潰れの敗戦に首をかしげた。

 一部のファンからは「こっちは岩田息子でよかった」など、擁護する声も出ていたが、岩田望騎手も同レースで6番人気ダノンマジェスティに騎乗して10着では、どっちもどっちといわれかねない内容だったかもしれない。

 それどころか、この敗戦で愛知杯に続く重賞連敗はついに92に到達。100連敗の大台までカウントダウンがまた一つ進んだ。皮肉にも中山の京成杯(G3)を6番人気オニャンコポンで勝利した菅原明良騎手は、デビュー4年目の同期。ライバルは早くも重賞2勝目を挙げている。

 平場では悪くない騎乗を見せる岩田望騎手だが、このままだと「悲願の重賞初勝利」は、もうしばらく先になりそうな雰囲気だ。

(文=高城陽)

<著者プロフィール>
 大手新聞社勤務を経て、競馬雑誌に寄稿するなどフリーで活動。縁あって編集部所属のライターに。週末だけを楽しみに生きている競馬優先主義。好きな馬は1992年の二冠馬ミホノブルボン。馬券は単複派で人気薄の逃げ馬から穴馬券を狙うのが好き。脚を余して負けるよりは直線で「そのまま!」と叫びたい。

自衛隊サイバーセキュリティ担当幹部、駐屯地での女性との不適切な画像が流出

「新年早々、自衛隊の恥さらしもいいとこですよ」

 こうため息をつくのは、ある防衛省幹部だ。この「大騒ぎ」というのは、陸上自衛隊の現役幹部と思しき人物が駐屯地内で制服姿の女性と不適切な行為に及んでいる生々しい写真や詳細な日記がツイッターを通じて流出したというもの。陸自側は現在事実関係を調査している最中だが、本人とされる男性がサイバーセキュリティの担当幹部なこともあり、陸自のセキュリティ意識の甘さが批判にさらされている。

駐屯地で前代未聞の不祥事、問題の幹部がサイバー専門家なのも火に油

 今回の騒動の元となった以下のツイッターは、1月4日に一般人のアカウントから投稿された(現在は閲覧不可能)。

<最近買った中古のパソコンのHDD内に添付のような文書や画像が保存されていました。Aという自衛隊員(1等陸佐?)は駐屯地でこんなことをやっているんですか?「休日出勤の体で出勤して…」などの記載もありますが、もし国民の血税がこのような輩に投入されているのなら許せません>(筆者注・プライバシー保護のため、名前はAとした)

 この投稿とともに、駐屯地で1等陸佐と思しき男性Aがセーラー服を着た女性とキスをする写真などがアップされ、一気にネット上で拡散した。写真に映った男性が問題の幹部と同一人物かどうかについて、陸自は「調査中」として現時点で公式発表はしていない。ただ、「NEWSポストセブン」が1月11日に配信した関連記事によると、A本人とAが勤務する駐屯地の広報班が認めており、筆者の取材でも「本当に違うならとっくに公式に否定するなど何らかの対応をしているはずで、まず間違いない」(陸自幹部)という見方が多数となっている。

 Aについては、過去に取材を受けた記事や公式発表された人事情報などからサイバーセキュリティの担当幹部であったことが窺え、これが火に油を注いだ。勤務中の不適切な行為自体も言語道断だが、「サイバー防衛を指導する立場の人間が自分の恥部を外部にさらされてるようじゃどうしようもない」(同)と批判がいっそう高まったというわけだ。

深まる流出経路への疑惑、ウェブリンクからのマルウェアで流出か

 最大の関心事となっているのは、情報の流出経路だ。前述のツイッターであるようにAが自己所有のHDをデータ消去もせずに中古販売していたとするなら、問題外といわざるを得ないが、ポストの記事によるとダークウェブ上に流出していたという。となると、ハッキングされたということであり、事態はより深刻だ。Aが陸自幹部と知った上で、中国や北朝鮮といった国家、悪意を持った組織や個人などに標的にされた可能性も捨てきれない。

 筆者が取材したあるサイバーセキュリティ専門家は「何かとチェックの厳しい業務用パソコンにあのようなデータを入れていた可能性はさすがに低く、プライベートのパソコンから流出したと見るべき」と分析した上で、以下のように解説する。

「全体の感じや公開された情報の中身などから考えて、国家などが明確にAを標的にしたという可能性は低いと考えられます。確かにAが他国から何らかの弱みを握られていて、言う通りにしなかったから写真をネット上に流出させられたということも考えられなくはありません。ただ、今回のように騒ぎになるだけマイナス。社会的に追い詰められたAが一連の犯行を証言してしまえば、真の目的の達成が困難になる可能性もあります。国家の犯行とは思えません」

 手法についてはどうか。

「手法そのものもそれほど高度でなく、特定個人を狙ったというよりは、ばらまき型のマルウェアに引っかかったと考えるのが妥当でしょう。具体的には、いかがわしいウェブサイトから意図せずにマルウェアをダウンロードしてしまうのがメジャーなパターン。会員制サイトを介して連絡先を交換した異性からショートメッセージでリンクが送られてくるケースや、インスタグラムやツイッターなどのメッセージ機能を利用したものがあります。今回の事案では、問題の男性は複数の女性と関係していたと見られるため、出会い系サイトなどで引っかかった可能性も考えられます。

 また、IDとパスワードのセットは一般の人が思うよりかなり大量に流出していますので、それを使って写真の保存されたクラウドサービスにアクセスされた可能性もあります」(同)

 別の専門家は、国家などに明確に標的にされた可能性も捨てきれないとして、その場合の手法について以下のように話す。

「記者とかヘッドハンター、著名な大学の研究者、求人情報提供者などを装ってコンタクトして、メールの添付ファイルなどにマルウェアを仕込むというケースが考えられる。これらは成人向けサイトなど見ない真面目な人間にもアプローチできるところが強みだ。もしAがサイバーセキュリティの担当幹部として狙われたとすれば、この手法だろう」

 筆者は新型コロナウイルス禍の20年5月に「現代ビジネス」で配信した記事で、ネットからの情報流出事案の最大の要因は「気の緩み」と指摘したが、サイバーセキュリティ専門家であるべきAがプライベートのパソコンであれ情報漏洩させたということが事実であれば、陸自全体のサイバー防衛意識や体制のレベルは非常に低いといわざるを得ないだろう。

 担当幹部のレベルを引き上げるとともに、「怪しいサイトにアクセスしない」「出所不明なメールやファイルは開かない」などの基本的な心構えをこれまで以上に徹底する必要がある。陸上自衛隊は早期に調査を進め、流出背景などを詳細に公開すべきだ。

(文=松岡久蔵/ジャーナリスト)

●松岡 久蔵(まつおか きゅうぞう)

Kyuzo Matsuoka

ジャーナリスト

記者クラブ問題や防衛、航空、自動車などを幅広くカバー。特技は相撲の猫じゃらし。現代ビジネスや⽂春オンライン、東洋経済オンラインなどにも寄稿している。ツイッターアカウントは@kyuzo_matsuoka

ホームページはhttp://kyuzo-matsuoka.com/

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在日米軍基地からオミクロン株が染み出し…米国、日本への感染拡大「輸出」の実態

米国由来の「第6波」

 新型コロナウイルスの変異株「オミクロン株」への感染者が、日本国内で初めて確認されたのは、昨年11月30日のことだった。当初は、成田空港や羽田空港、関西空港といった国際空港の検疫で感染が確認されており、いずれも海外からの入国者か、その入国者の濃厚接触者、そして空港検疫所の職員に限られていた。

 一方、米国でオミクロン株への感染者が初めて確認されたのは、12月1日のことだった。南アフリカから11月22日に帰国していた人で、ワクチン接種率が非常に高いサンフランシスコで見つかっていた。感染者はモデルナのワクチンを2回接種しており、接種完了からまだ6カ月は経っていなかったという。

 各国とも水際対策を強化していたのである。我が国に至っては、のちに撤回されたものの「緊急避難的な予防措置」として、12月の1カ月間、日本に到着するすべての国際線で新たな予約を停止するよう航空会社に要請し、日本人であろうと帰国できなくしようとしていたほどだ。それでも、ダメだった。WHOのテドロス事務局長も12月14日の記者会見で、

「これまでに77カ国が感染者を確認した」

「実際検出されていなくても、すでにほとんどの国に広がっているだろう」

と述べていた。そして日本ではこの頃から、「米国」から帰国した人の感染確認例が目立ち始める。なかでも注目を集めたのは、12月8日に米国から帰国し、成田空港の検疫では陰性だったものの、東京都内の自宅で待機していた帰国翌日に発熱の症状が出て、同月16日、オミクロン株への感染が確認されたという20代女性の件だろう。自宅待機中に女性の自宅を訪れた20代の男性にも感染し、それに気づかないままその男性は、12月12日に川崎市の等々力競技場で行なわれたサッカー天皇杯の準決勝を観戦していたからだ。おかげで、男性の周辺で観戦していたおよそ80人が、濃厚接触者扱いを受ける騒動へと発展していた。

 さらに「米国」に関心が集まるきっかけとなった出来事は、沖縄県内にある複数の米軍基地で、同時多発的に大規模クラスターが発生したことだろう。

 12月17日、沖縄本島北部にある米軍の海兵隊基地「キャンプ・ハンセン」に勤めている軍属の米国人女性とその夫(日本人)が、オミクロン株に感染していることが確認された。この情報を皮切りに、米軍基地に勤務する日本人従業員の間で感染者が続々と確認され、その果てにキャンプ・ハンセンで300人規模の一大クラスターが発生していることが判明する。在日米軍基地からオミクロン株が“染み出し続ける”事態が発生しているのは、もはや否定しようがなかった。

 1月16日現在、在日米軍基地で新型コロナウイルスに感染していることが確認されたのは6093人。このうち3943人が、キャンプ・ハンセン(1022人)や嘉手納基地(877人)、普天間基地(458人)といった沖縄県内の基地である。それ以外では、山口県と広島県の県境にある岩国基地(756人)や、神奈川県の横須賀基地(328人)や厚木基地(182人)、青森県の三沢基地(317人)、東京都の横田基地(179人)、長崎県の佐世保基地(148人)でもクラスターが発生している。

 それもそのはず、当の米国本土では1月10日、140万6500人という想像を絶する新規感染者数を記録。1週間の平均でも75万人あまりに達しているのだという。その感染爆発の勢いがそのまま日本に“輸出”されたわけだ。在日米軍基地における新型コロナウイルスの大流行は、米国本土の感染状況の反映なのである。

 国内外から「鎖国」と批判されるほどの厳しい水際対策を敢行し、昨年11月や12月には日に50人や60人というレベルにまで新規感染者数を減らしていた日本。その水際対策を事実上崩壊させ、第6波の感染急拡大をもたらしていたのは、他でもない「同盟国」の米国だった。

 日本の平和と安全を脅かす最大の脅威は、今や中国や北朝鮮より、米国なのである。

日本政府は米国や米軍に厳重抗議しなくていいの?

 クラスターが発生している在日米軍基地の周辺自治体では、過去最大の新規感染者を記録し続けている。

 1月13日、国内で最も多くの在日米軍基地を抱える沖縄県では、過去最多の1817人もの新規感染者を確認している。米軍岩国基地のお膝元の山口県では同日に過去最多の218人の新規感染者を確認。もう一方の広島県でも同日に805人の新規感染者を確認しており、その大半がオミクロン株によるものと見られている。特に沖縄県では、新型コロナウイルスに感染したり、濃厚接触者になったりして医療機関で働けなくなった医師や看護師らが1月12日現在で628人にも上っているのだという。

 こうした深刻な感染拡大を受け、さまざまな催しやイベントが中止に追い込まれている。1月から2月に沖縄や広島を訪問する予定だった中学校の修学旅行は、予約を軒並みキャンセル。1月23日に広島県で開催される予定だった都道府県対抗の全国男子駅伝大会も中止となった。中学生や高校生、大学生、社会人の選手たちが襷(たすき)をつなぐ同駅伝には、全国から600人を超える人々が参加する予定だった。

 毎年1月から2月にかけて沖縄で行なわれる、恒例のプロ野球球団とサッカーJリーグクラブの春季キャンプにしても、Jリーグではセレッソ大阪とヴィッセル神戸が沖縄キャンプの中止を発表。予定どおりキャンプを実施するクラブも、練習を無観客で行なうところが多くなりそうだ。一方、プロ野球の各球団は今のところ、春季キャンプを有観客で開催する方針だが、感染状況次第で無観客に切り替えられる恐れもある。キャンプシーズンが書き入れ時の沖縄のホテルも、キャンセルが相次いでいるという。

 全国の新規感染者数もうなぎ上りである。現在、「まん防」(蔓延防止等重点措置)が適用されているのは沖縄・広島・山口の3県だけだが、今の感染拡大の勢いが衰えないままだと、3県以外で「まん防」やその先の「緊急事態宣言」が適用される都道府県が現れるのも、時間の問題だろう。

 こうした対策に費やされる経費や、オミクロン株の感染拡大によって生じた損失は、「同盟国」に請求できるものなのだろうか。お詫びがあって然るべきと考えるのは、筆者だけなのだろうか。それ以前に、日本政府として米国政府や米軍に抗議しなくていいのだろうか。

        ※

 米軍も実にとんでもないことを仕出かしてくれたものだが、米軍兵士がオミクロン株を日本に次々と“輸出”することに至った最大の原因は、ワクチンの2回接種ではオミクロン株に対して無力であり、感染を防げないことを、軍として把握・認識していなかったことに尽きるだろう。感染症というものに対し、迂闊極まりないことだと思う。

 在日米軍基地に派遣される兵士らは皆、ワクチンの接種済みであることから、米国出国の際も日本入国の際も、検査が一切行なわれていなかったことからも、オミクロン株を舐めていたことがうかがえる。

 ワクチンでは、新型コロナウイルスへの感染を100%防ぐことはできない。ワクチンは、接種した人の重症化を防ぎ、命を守るためのものである――。もはや当たり前の「世界の常識」になっていると思っていたが、少なくとも米軍では常識となっていなかったようである。この常識を、改めて強調しておきたい。

(文=明石昇二郎/ルポライター)

●明石昇二郎/ルポライター、ルポルタージュ研究所代表

1985年東洋大学社会学部応用社会学科マスコミ学専攻卒業。

1987年『朝日ジャーナル』に青森県六ヶ所村の「核燃料サイクル基地」計画を巡るルポを発表し、ルポライターとしてデビュー。その後、『技術と人間』『フライデー』『週刊プレイボーイ』『週刊現代』『サンデー毎日』『週刊金曜日』『週刊朝日』『世界』などで執筆活動。

ルポの対象とするテーマは、原子力発電、食品公害、著作権など多岐にわたる。築地市場や津軽海峡のマグロにも詳しい。

フリーのテレビディレクターとしても活動し、1994年日本テレビ・ニュースプラス1特集「ニッポン紛争地図」で民放連盟賞受賞。