パチスロ「激甘スペック」は今こそ狙い目!? 新台実戦レポート!!

 パチスロ「ボーナスタイプ」ファンは多い印象だ。「ジャグラーシリーズ」「ハナハナシリーズ」は別格にしても、「ハナビシリーズ」や「ディスクアップ」など技術介入機の人気も凄まじい。

 特にユニバーサルエンターテインメントの「A PROJECT」が手掛けるリバイバル機はファンの信頼が厚く、ホールでも絶対的な立ち位置を獲得している。

 パチンコ専門店を除いて『ハナビ』や『バーサス』といった機種が見当たらないホールは非常に珍しい。それほどにパチスロコーナーにおいて必須のジャンルとして認められているのだ。

 中でも5号機『バーサス』は根強い人気を誇っていた。『ハナビ』と双璧を成すシリーズでBB偏向型の荒波スペックが特徴的。リーチ目だけでなく、予告音とフラッシュの法則がプレイを大きく盛り上げた。

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 そんな『バーサス』も1月末で撤去となってしまう。同機種を失うファンの喪失感は計り知れないが…。

 1月11日、『バーサス』の正統後継機『バーサスリヴァイズ』がエレコから登場。前作同様の楽しみ方はもちろん、新要素が追加されたことで新たな面白さも味わえる。

 今回はファン待望の本機を実戦。その様子を筆者の打感と共にご紹介していきたい。

 まず特筆すべきは前作『バーサス』と同じ打ち方が概ね通用する点だ。左リール上段バー狙いでハサミ打ちし、小役のテンパイハズレでボーナスという基本的な打ち方で問題ない。

『バーサス』といえば左上段に赤7狙いの打ち方だが、これもOK。スベリ発生でベルorスイカorボーナスとなる点も健在だ。

 また、チェリー成立時は必ず予告音が発生する法則も踏襲しており、基本的に予告音の非発生時は左リール・右リールにどこを狙っても小役の取りこぼしがない。スイカテンパイ時のみ中リールにスイカを狙おう。

 リール配列や図柄が変化し、少し戸惑うかもしれないが慣れてしまえば前作以上に美しいリーチ目を楽しむことができる。

 肝心の技術介入だが、やはり上級者手順は難易度が高めの印象だ。同社の5号機『クランキーコレクション』と同様と考えれば入り込みやすいかもしれないが、パーフェクトを目指すなら相応の実力が必要となるだろう。

 かくいう筆者もパーフェクトならず。ミスがなければ出玉率102%とのことだが、自信のない方は中級者手順(逆押し左リール3連X狙い)がオススメだ。同手順でも出玉率約100%の条件は満たすとのこと。

 データを見ても112枚フルで獲得している場合が少ないため、ホールも設定を入れやすいのかもしれない。特に新台期間は甘めに調整されやすいことが予想される。

 気になる方、興味のある方は是非チャレンジしてみてはいかがだろうか。

(文=大松)

<著者プロフィール>
 4号機『大花火』でホールデビューし、『パチスロ北斗の拳』でドハマリ。6号機は『パチスロ モンスターハンター:ワールド™』がお気に入り。G&Eビジネススクール卒業後、プログラマーや事務職を経験。現在はライティング業務に従事する傍ら「パチスロガチ勢」として活動中。パチMAXでは主にハイエナ実戦記事や動画レビュー記事を担当。常に攻略情報に注目しており、「6号機でも勝てる」を心情に有益な情報を紹介中。

動作がクッソ重いノートパソコンに物理メモリを増設してサクサクにしてみた!

生活をもっと楽しく刺激的に。 オトナライフより】

長年愛用してきたパソコンが、最近クッソ重くなったという人は多いだろう。とくに4GBしかメモリを積んでいないパソコンは、ちょっとした作業でもすぐにメモリ不足に陥って動作が重くなってしまう。そこで今回は、実際に筆者が8年前に購入したパソコンに物理メモリ4GBを追加して、動作をサクサクにした方法を紹介しよう。

動作が重いパソコンは物理メモリを増設しよう!

長年パソコンを使用していると、ちょっとした作業をしても動作がクッソ重くてイライラする。そのためWindows 11パソコンに買い替えを考えている人も多いのではないだろうか?

とくに4GBしかメモリを積んでいないパソコンは、ちょっとした作業でもすぐにメモリ不足に陥って動作が重くなってしまうのだ。

パソコンの動作が重くなる原因については→こちらで確認してほしいが、新しいパソコンを購入する前に、物理メモリを追加してみてはいかがだろうか?

たとえば、現状4GBメモリのパソコンに4GBメモリを追加して合計8GBに増設すれば、メモリ容量に余裕が出て、古いパソコンでもサクサク動作するようになる。

そこで今回は、筆者が愛用している古いノートパソコンに、実際に4GBの物理メモリを増設してみたので、その方法を紹介しよう。

まずはメモリスロットがあるかどうか確認する!

筆者愛用のノートパソコンは「VAIO Fit 15 SVF15A 1A1J」。2014年に購入した15.5型の大型ノートパソコンで、メモリは4GBしかない。購入してからすでに8年も経過しているが、最近は動作が重くてイライラしている。そこで今回は、物理メモリを増設してパソコンの動作をサクサクにしようというわけだ。

まずは、ソニーの公式ページで型番を検索し、メモリの状況を調べてみよう。すると、メモリの規格は「PC3L-12800 SO-DIMM(DDR3)」で、4GBはオンボードだった。つまり、メインメモリはマザーボード上のチップで、これをイジることはできない。

そこで、一旦パソコンの蓋を開けてマザーボードを確認したところ、ちゃんと上位機種のため増設用メモリ用スロットがあることが判明した。これなら物理メモリを増設できる!

ちなみに、14インチ以下のモバイルノートでは、メモリはオンボードのみでメモリスロットがなく増設不可となっている機種も多い。

も…

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パチスロ「ART100連超・万枚一直線」も余裕だった爆裂タイトル…その最新作は「自力で全てを勝ち獲る」鬼アツ仕様!!

 これまで数々の名機を生み出し、今なおホールを盛り上げ続けている大手サミー。そんな同社を代表するコンテンツ『北斗の拳』の流れを汲む激アツのマシンが発表されました。

 それがパチスロ新台『パチスロ蒼天の拳4』(銀座製)です。高い出玉性能でファンを魅了してきたシリーズ最新作は、過去作と同様に力強いスペックとなっています。

 本機は50枚あたりのベースが約37Gで、純増約2.7枚/Gの差枚数管理型AT「上海遊戯」で出玉を獲得するゲーム性です。通常時はシリーズ初となるST型バトルCZ「双龍門」がAT突入のカギを握っています。

 CZ開始時は押し順ベルの第一ナビによって期待度を選択。そこから5G間のSTへと移行し、ここでは羅龍盤が停止すると「敵へダメージ+STゲーム数回復」となる仕様です。うまく攻撃を繋いで、バトルに勝利すればATへの道が開かれる…「自力で全てを勝ち獲る」という白熱した展開を楽しめそうですね。

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パチスロ「激甘スペック」は今こそ狙い目!? 新台実戦レポート!!

 AT初当り確率は「1/379.3(設定1)~1/271.2(設定6)」と重めですが、ひとたび突入すれば開幕から激アツな展開が待っています。

 AT開始時は完全自力の特化ゾーン「双龍の刻」からスタート。ここでは上乗せが蓄積されていき、己のヒキで獲得枚数が変動するという自力要素が満載の展開が待っているようです。「上昇していく期待感×集約されし高揚感」が極限の可能性を創造してくれるでしょう。

 その後に突入するAT「上海遊戯」では、レア役成立で「ボーナス高確率」の移行抽選を行っています。高確率中は7揃い出現率が約1/7.3にまで跳ね上がる激アツ仕様。ここを突破できれば「蒼拳ボーナス」獲得となる模様です。

 蒼拳ボーナスは「20G+α」or「40G+α」で構成されており、ボーナス中の「死合」に勝利すれば特化ゾーン「双龍の刻」がストックされる仕様。「高確率」「ボーナス」「特化ゾーン」が絡み合うことで、劇的展開を呼び込める…自力感と面白さが際立つ、魅力的なスペックと言えるでしょう。

 これまで強力な出玉性能で大量出玉を生み出してきた『蒼天の拳』シリーズ。その最新作の仕上がりに期待は高まるばかりですが、今回はそんな大好きなシリーズに関するお話をさせていただきたいと思います。

 過去作の中で特に印象に残っている機種について。それは初代『パチスロ 蒼天の拳』です。

 セット数管理型のART機で、序盤にストックを確保しないとアッサリARTが終わってしまうという中々ハードな仕様。ここが最大の鬼門ともいえますが、本機には一度に最大7個のARTをストックする強力な上乗せ性能があります。

 また、平均連チャン数8連オーバーの激熱モード「天授の儀」突入で更にチャンス。これらに加え、ボーナスなどを上手く絡めることができれば、終わる気のしない大連チャンへと繋げることができるのです。

 ART100連をゆうに超え、一撃万枚まで一直線に駆け上ることも少なくなかった印象。まあ私は右肩下がりのグラフばかり形成していましたが…(笑)。とにかくツボにハマった際の爆発力は半端じゃなかったですね。

 そんな初代の誕生から10数年。シリーズ最新作となる『パチスロ蒼天の拳4』が再びホールを盛り上げてくれるのか。その仕上がりに期待が高まるばかりです。

(文=HIRA.777)

<著者プロフィール>

 飲食店やホテルマン、営業など幅広い職種にチャレンジ。どれも長続きせずにいたが、趣味であったパチンコ関連業界へ就職し現在に至る。今では自身の体験談や、業界関係者から入手した情報などを元に記事を作成中。パチスロ4号機にハマっていたいわゆる「北斗世代」で、長きに亘り活躍するシリーズの動向に注目している。主に検定通過情報や、動画レビュー記事を担当。動画は大量出玉を実現した内容を好んで紹介している。

パチンコ新台「左打ち革命」など激アツ情報が浮上…魅力的な新システムが登場!!

 Daiichiが期待の新機種『Pひぐらしのなく頃に彩』の機種HPを公開した。今作で第5弾を数える人気シリーズにはSTがループモードに変化する業界初の連チャンシステムが搭載されている。その名も「ST(スト)ループ」だ。

 大当りすれば必ず連チャンモードに突入。そのほとんどは時短14回の「STモード」で継続率は約77%だが、モード中の一部の大当りフラグを引くと最上位モードとなる「解明しモード」へ移行。初代『頂』のループモードを復活させた。

 この「解明しモード」は次回までの継続が濃厚となる大当りが約81%の割合で獲得できるうえに、残りの19%の大当りでも約46%の引き戻しが期待できる爆連仕様だ。また、右打ち中は半分以上で最大出玉となる9ラウンド1350発大当りなので一挙に大量出玉に期待できる。

【注目記事】
パチンコ「19万発」を生みだした激アツ○○が蘇る…「4500発大当り」をストックする超新台が間もなく降臨!!
パチスロ「ART100連超・万枚一直線」も余裕だった爆裂タイトル…その最新作は「自力で全てを勝ち獲る」鬼アツ仕様!!

 演出面では2020年秋から2021年春まで放映されていた「ひぐらしのなく頃に 業」を搭載し、アニメの最新作による映像をふんだんに使用。「解明しモード」では全18話プラスアルファのストーリーが用意され、すべてクリアでスペシャルエンディングなる特典映像に期待できる。

 西陣からも新機種の案内がリリースされた。『PハイスクールD×D真紅』だ。2019年に導入された同タイトルがついにシリーズ化。新しいシステムを搭載した新機軸のゲーム性にも注目したい。

 本機には「超絶領域」と呼ばれるチャンスゾーンが搭載され、このゾーンで大当りすれば一足飛びにRUSHへ突入。通常の大当りでは従来の「ジャッジ」演出を経由する突破が必要となるので、本当の意味でのチャンスゾーンとなるわけだ。

「左打ち革命」を宣言する本マシン、大当り確率が1/199.8でRUSH継続率が約91%とスペック的にも気になる一台となっている。

 またSANKYOから、90%の高ループと1000発以上の出玉が40%にも及ぶ爽快RUSHで人気を博した『Pフィーバー革命機ヴァルヴレイヴ2』の兄弟機の発売も発表された。ライトミドルタイプの『カミツキver.』と甘デジタイプの『Light ver.』が新バージョンで登場だ。

 前者は継続率が約74%の「カミツキRUSH」と継続率約85%の「超神憑きRUSH」の2つの連チャンモードを搭載。上位モードに突入すれば通常時に直転落することがなくなる。また、大当り後500回転消化で発動する遊タイムは大当り濃厚&超神憑きRUSH突入濃厚。激アツの恩恵を受けられるようになっている。

 後者のほうはRUSH突入率が約28.5%と低いが継続率は約83%と抜群の連チャン力を楽しめるゲーム性。連チャンモードとなる「革命ヘブン」は120回転の電サポだが、時短の場合はわずか75回転で遊タイムに到達する。

 紹介した機種はいずれも導入は2月を予定。真冬も新機種がアツい。仕上がりに期待したい。

JRA 武豊「因縁」オーナーと5億円の復縁!? ワールドプレミア降板劇から突然の大物騎乗依頼、両者に交錯する「思惑」とは

 22日、中京競馬場で行われる若駒S(L)は、ディープインパクトが全国の競馬ファンにその名を轟かせたレースとしても知られる出世レースだ。そのほかにもアンライバルド、ヒルノダムール、マカヒキ、古くはトウカイテイオーなど、勝ち馬から後のG1馬を多数輩出した。

 そして、今年もG1級の期待をされる好メンバーが集まった。若駒Sと同コースで行われた1勝クラスを勝って勢いに乗る良血馬グランディア、日英G1馬ディアドラの全弟リューベック、東の名門・堀宣行厩舎が送り込む素質馬レヴァンジルなどが登録している。

 中でも特に注目なのが、「5億円ホース」として知られているリアド(牡3歳、栗東・友道康夫厩舎)だろう。

 本馬は「セレクトセール2019当歳」にて、最高額の5億760万円(税込)で、故近藤利一さんによって落札された。歴代でも5番目の落札額という超エリートはその後、大塚亮一氏の手に渡った。

 昨年の菊花賞(G1)当日の5Rでデビューしたリアド。この新馬戦はレース出身馬から昨年のダービー馬シャフリヤールをはじめ、後のG1馬が数多く誕生しているため、「伝説の新馬戦」とも呼ばれる注目度の高い一戦だった。

 そんな出世レースをリアドは好位4番手から、直線半ばで一気に前を交わして3馬身差の圧勝。当時の鞍上の福永祐一騎手は「伸びしろを感じさせる」と、舌を巻いたほどの好内容でスケールの大きさを印象付けた。2着のトルナヴァが次走で2馬身半差の快勝を決めていることからもレースレベルの高さも証明される。福永騎手のコメントも加味すれば、リアドのポテンシャルは相当高いと考えられるだろう。

 だが、順風満帆に思われた船出から一転して、思わぬアクシデントにも見舞われた。デビュー戦で騎乗した福永騎手は落馬負傷により、主戦が宙に浮いてしまったのだ。競馬ファンの多くが注目したそこで代役として白羽の矢が立った相手が、何と武豊騎手に落ち着いたことは、少々意外な結果だったように感じられる。

 なぜなら武騎手とリアドのオーナー大塚氏の間には、ちょっとした因縁があるからに他ならない。

 このコンビで思い出されるのが、昨年11月に引退したワールドプレミアだ。武騎手は同馬に騎乗し、大塚氏に初G1となる菊花賞優勝をプレゼントした功労者でもあった。その後も同馬に騎乗し続けていたため、両者の関係は良好と思われていた。

 しかし、昨年の天皇賞・春(G1)で急遽、武騎手が降板となったことには、様々な憶測を生んだ。

 武騎手は昨年3月にゲート内の事故で右足を負傷。療養に専念するため、日経賞(G2)に挑むワールドプレミアなどの騎乗予定をキャンセルした。その後手術を経て順調に回復していき、天皇賞・春に間に合う算段が立った矢先、ワールドプレミアの天皇賞・春の鞍上が変更になることが発表された。

 大塚氏が競馬に興味を持つキッカケの1つに武騎手が挙げられるほど、武騎手は大塚氏にとって憧れの存在であった。憧れの人物の復帰を待たずワールドプレミアの鞍上を変更するのだから、一部では何か確執があったのではないかと勘繰る声も出た。

 結局ワールドプレミアは福永騎手に乗り替わることが後に発表され、武騎手も予定通り天皇賞・春までに復帰したものの、ディバインフォースで挑むこととなった。結果的に間に合ったこともあり、これには決断が早過ぎたという見方をするファンもいた。

 武騎手がリアドに想定通り騎乗することになれば昨年2月以来、約11ヶ月ぶりのタッグ再結成となる。突然の復縁に様々な想像を巡らせてしまうが、大塚氏サイドが武騎手に頭を下げて、ヨリを戻すことになったのだろうか。

「うーん……。どうでしょうかね。元々武騎手と大塚オーナーの組み合わせは少なく、現時点で31回しかないんですね。ワールドプレミアに関しては、状態が万全な騎手にお願いしたかったのが、オーナーの本音かもしれません。

リアドの代役に武騎手が抜擢されたのは、既にドウデュースというお手馬がいるため、福永騎手に戻しやすいからかもしれませんね。リアドがどんなに圧勝しようと、武騎手はオーナーのキーファーズに恩義を感じているドウデュースでクラシックに挑戦すると思いますから、代打にはうってつけの存在です。

対する武騎手も、今回はライバル候補の力量を乗って知る大きなチャンスです。また、最近は友道厩舎からの依頼も増えていますから、ここで結果を出せばキーファーズ以外のオーナーの所有馬の依頼も更に増えるかもしれません」(競馬誌ライター)

 様々な思惑が交錯して実現したと考えられる、リアドと武騎手のコンビ。果たして父に続いて若駒Sを勝利することができるだろうか。「5億円ホース」の底力に期待したい。

(文=坂井豊吉)

<著者プロフィール>
全ての公営ギャンブルを嗜むも競馬が1番好きな編集部所属ライター。競馬好きが転じて学生時代は郊外の乗馬クラブでアルバイト経験も。しかし、乗馬技術は一向に上がらず、お客さんの方が乗れてることもしばしば……

JRA 「ハンパ騎乗」で前任騎手がクビ!? AJCC(G2)絶好舞台で「リピーター」が戸崎圭太と狙う3年ぶり美酒

 23日、中山競馬場では芝2200mを舞台にAJCC(G2)が行われる。

 過去にはネヴァブション、エアシェイディ、ランニングフリーの3頭が、勝利を含め3回馬券に絡むなど活躍。特徴的なおむすび型のコースで行われる同レースは、リピーターが強いことでも知られている。

 今年、上記の馬たちと同じく3度目の好走を期待されるのが、現在2年連続で3着に入ったラストドラフト(牡6歳、美浦・戸田博文厩舎)だ。

 同馬の母は2011年の桜花賞馬マルセリーナ。デビュー2連勝で19年の京成杯(G3)を制して、クラシック候補になったラストドラフトだが、トライアルの弥生賞(G2)で7着に敗れると、皐月賞(G1)でも同じく7着と精細を欠き、日本ダービー(G1)は脚部不安のため回避した。

 その後、半年の休養を挟んで戦列に復帰して以降は、重賞で2着と3着がそれぞれ2回あるものの未勝利。なかなか浮上のきっかけを掴めないでいる。

『netkeiba.com』の単勝予想オッズでは、6番人気前後だが、2番人気ポタジェとは2走前の天皇賞・秋(G1)でわずか0秒2差だった。得意の中山2200mにコースが替われば、逆転の目も出てくるかもしれない。今年は過去の着順以上の結果を残して、完全復活をアピールしたいところである。

 そんなラストドラフトだが、今回はここ5戦で手綱を執ってきた主戦の三浦皇成騎手から、戸崎圭太騎手への乗り替わりが予定されている。

 先述の天皇賞・秋で8着に入った後、陣営は次走にジャパンC(G1)ではなく、19年に2着に入った相性のよい中日新聞杯(G3)を選択。管理する戸田調教師も、「状態はとても良く、勝ち負けを期待できる」と仕上がりに関して太鼓判を押していたことで、当日は5番人気に推されていた。

 3枠5番からスタートを決めた三浦騎手とラストドラフトだったが、最初のポジション争いで後手に回ると、道中は中団馬群の真っ只中。3~4コーナーの勝負どころでも動くに動けぬ位置に入ってしまい、最後の直線で外に出して伸びを見せたのは、すでに大勢が決した後だった。

 レース後、「ポジションが中途半端になってしまった」とコメントした三浦騎手だったが、道中の位置取りについては戸田師もかなりの不満を抱いた様子。「騎手を含めて今後の予定を立てる」と話すなど、ジョッキーの乗り替わりを示唆していたが、どうやらそれが現実のものとなってしまったようだ。

「なお昨年の中日新聞杯が行われた週を最後に、三浦騎手と戸田厩舎のコンビは、騎乗依頼が途絶えています。14年には年間で49回タッグを組むなど、蜜月な関係を築いていた両者ですが、最悪の場合、このまま疎遠になる可能性も出てきました」(競馬誌ライター)

 そんな経緯もあった中、ラストドラフトの新たなパートナーに抜擢された戸崎騎手は、20年11月のアルゼンチン共和国杯(G2)2着以来、2度目の騎乗となる。

 先週の中山競馬では土日あわせて16鞍に騎乗するも、未勝利に終わった戸崎騎手。だがメインの京成杯はロジハービンで見せ場十分の2着と、存在感を見せ、その後の最終でも2着に入った。

 ラストドラフトを約3年ぶりの勝利に導いて、先週の負け分を取り戻して欲しいところだ。

(文=冨樫某)

<著者プロフィール>
キョウエイマーチが勝った桜花賞から競馬を見始める。まわりが学生生活をエンジョイする中、中央競馬ワイド中継と共に青春を過ごす。尊敬する競馬評論家はもちろん柏木集保氏。以前はネット中毒だったが、一回りして今はガラケーを愛用中。馬券は中穴の単勝がメイン、たまにWIN5にも手を出す。

オリックス、鮮やかな「弥生」売却…買収額の3倍で売り抜け、売却益1千億円超え

 オリックスは子会社で会計ソフト大手の弥生(東京・千代田区)を米投資ファンド・KKRに売却する。譲渡日は3月31日を予定している。金額は非開示としているが、約2400億円とみられている。22年3月期に子会社株式売却益として1632億円を計上する。これに伴い、22年3月期の連結純利益(米国会計基準)の見通しを前期(1924億円)比61%増の3100億円と、従来予想から600億円上方修正した。過去最高益だった19年3月期の3237億円と並ぶ水準になる。

 オリックスは21年10月までに弥生の入札手続きを開始。KKRのほか米ベイン・キャピタル、米ブラックストーンの3社が2次入札に進んだ。弥生は1978年の創業。2004~07年にライブドア・グループ、07年からアジア系投資会社、MBKパートナーズの傘下にあった。オリックスは14年12月、弥生をMBKから800億円超で買収した。

 弥生の14年9月期の売上高は162億円。主力商品の「弥生会計」は小規模事業者向け会計ソフトで、全国に125万社以上の顧客があった。弥生の顧客は、日本の小規模事業者の4割を占めていた。オリックスは自社の営業網を活用して弥生の事業の拡大を図った。弥生の21年9月期の売上高は211億円、経常利益49億円。登録ユーザー数は250万件を超えた。

 買収した当初から、売上高は3割、顧客は倍増した。個人事業者向けのクラウド会計ソフトでは、およそ57%の国内シェアを持っていた(21年4月時点、MM総研調べ)。オリックスによる弥生の売却額2400億円は、買収額(800億円)の3倍。純資産の27倍、総資産の6.7倍で売却することになる計算で、しっかりリターンを手にしたことになる。

 社会のデジタル化やクラウド経由でソフトを提供するSaaSなど、弥生を取り巻く事業環境が変化している。SaaSは高い成長が期待されている分野とされる。オリックスは高値で売り抜ける好機と判断したようだ。

 KKRは豪州のMYOB、オランダのExactなど中小企業向けの会計・業務ソフトウエア会社のほか、米国のERP(企業資源計画)ベンダーであるEpicor、クラウド財務会計プラットフォームOneStreamなどへの投資実績がある。

 KKRは弥生の事業のなかでもクラウド型のサービスを高く評価したようだ。ソフトをパソコンにインストールして利用する従来のデスクトップ型からクラウド型に切り替える動きが広がる。導入コストが低いうえに、自動で最新版に更新できる使い勝手の良さが魅力だ。顧客に一度契約してもらえれば継続利用されることが多く、機能の拡充などを容易に提案できる。しかし、一度他社に顧客を奪われると奪い返すのは至難の業だ。利益を度外視してでもシェア獲得を急いだほうが中長期の業績拡大が狙える。

 KKRジャパンの平野博文社長は発表資料で「KKRはテクノロジー・ソフトウェア業界を成長著しい重要投資分野とみている」とコメント。世界的にソフトウェアやクラウドソフトを提供するSaaS分野などでの投資で培った経験と知見を弥生の成長支援に生かしていくとしている。

 クラウド会計ソフトを提供するマネーフォワード(東証1部)やフリー(東証マザーズ)はすでに上場している。KKRは数年かけて弥生を一段と成長させた後、新規株式公開で投下した資金を回収することになるとみられる。

オリックス株は14年ぶりの高値

 弥生の高値売却で巨額のリターンを得たオリックスは近年、投資会社の色合いを強めている。もともとリースを軸とした金融サービスが主力だったが、リーマン・ショック後、金利低下が一段と進み、リースやローンの収益の確保が厳しくなり、融資から投資に事業の軸足を移した。

 投資案件では、弥生のように成功した事例ばかりではない。20年1月に買収した後発薬メーカーの小林化工(福井県あわら市、非上場)では品質不正問題が発覚し、21年2月に行政処分を受けた。小林化工は21年12月、後発薬最大手、沢井製薬を傘下にもつサワイグループホールディングス(東証1部)に全工場を売却し、事実上の事業清算を決めた。オリックスの22年3月期の決算では、小林化工に関する投資損失が相当額発生することになるとみられている。

 オリックスの株価は年明けに急騰した。1月14日に2570円の昨年来高値をつけ、2007年10月以来、14年ぶりの高値水準まで上昇した。4月に予定されている「日経平均株価採用銘柄」の入れ替えへの思惑だ。

 SBIホールディングスに買収された新生銀行は、4月4日からの市場再編でスタンダード市場を選択した。日経平均採用銘柄から除外となる。代替採用候補について、複数の証券会社のリポートがオリックスを本命視している。長らく低迷が続いていたオリックス株が久方ぶりに動意を見せている。

(文=編集部)

 

今年の抱負は、漢字一文字でいい。

コピーライターの阿部広太郎です。
2022年もよろしくお願いいたします。

新年1回目の更新ということもあり、「一文字の漢字を通して、未来を解釈する」というワークショップを紹介します。

毎年の年末、1年の世相を象徴する漢字が決まります。
その逆で、あなたはこの1年をどんな年にしたいですか?
希望の漢字を一文字で教えてください。

2015年から連続講座『企画でメシを食っていく』の主宰をしています。2020年は『未来に待ち合わせするための連続講座「言葉の企画2020」』と題して開催。コロナ禍のため、オンラインでつながりながら学びの場をつくってきました。

講座の最終回は、2020年の年末。感染対策に最善を尽くしながら、はじめてリアルな場に集合しました。この機会をゴールではなく、新たなスタートにするために……

「その翌年を、どんな1年にするか?それぞれが漢字一文字を決めて、それぞれの目標に向かって進もう」。こんな試みをメンバーたちが企画してくれました。その名も「未来につなぐ黄色いハンカチプロジェクト」。

会場では、映画「幸福の黄色いハンカチ」のようにハンカチが門出を祝います。そのハンカチには希望の漢字がプリントされています。

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この1年をどんな1年にしたいのか、漢字を考えて、選んで、決断する。これが想像以上に良かったのです。行動指針が見つかったような手応えがありました。

ちなみに、2021年の年末に決まった、1年を象徴する漢字は「金」でした。コロナ禍において開催された東京オリンピック・パラリンピックで日本人選手が活躍し多数の「金」メダルを獲得したから……

その理由に「なるほどなぁ」と納得はしますが、個人的な感情を濃く投影できるかといったらそうではなく、距離を感じたりもします。

1年を象徴する漢字を予想するのではなく、自分の1年後を想像する。どんな1年を過ごしたいのかを考え、希望の漢字を決める。

あなたならどんな漢字一文字に決めるでしょうか?
各地でワークショップをしてきた中から、5つの希望の漢字を、そこに込められた思いとともに紹介します。

「展」
「転がる、伸びる、広げる」の意味を持つ「展」を選びました。自分なりに挑戦をした昨年を経て、新しい1年は、自分を展開していきます。転がり、伸び、広がっていきたい、そんな期待を込めました。

「愉」
「楽しむ」ではなく「愉しむ」をあえて選びました。「愉」は、与えられたことに対して楽しく過ごすというより、自分自身の気持ち、意志から生まれる楽しい状態を指すそうです。見方を変えること、ものは言いようであること、自分自身で幸せに向かって企てていきます。

「実」
 ずっとずっと叶えたかった思いや、積み重ねてきたものが、「実(みのる)」1年にしたいと思いました。また、この字には、「中身がじゅうぶんに備わっている、誠実な」という意味があります。自分の気持ちに正直に、自分の良さを忘れずに、中身のある人間になろうという抱負も込めました。

「柔」
芯がある人になりたいけれど頑固にならないように、いろんな人の話や意見を聞ける、柔軟で穏やかな自分になりたい。

「零」
原点にかえり、0から見つめ直す1年にしたいと思い選びました。ついこの間まで当たり前だったことが当たり前でなくなり、ネガティブな情報にあふれていますが、一度「零」に立ち戻って俯瞰してみることを意識します。

2022年、ちなみに僕は、「広」という一文字を選びました。
自分の名前の中にも入っている「広」の字。この数年、蓄えてきた力をもとに自分の可能性を「広」げていきたい。広告の仕事を「広」げていきたい。そんな決意とともに「広」という一文字を選びました。

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『それ、勝手な決めつけかもよ?だれかの正解にしばられない「解釈」の練習』
ディスカヴァー・トゥエンティワン、288ページ、1650円(税込)、ISBN 978-4799327371


「自己紹介が抜群にしやすくなりました」

収穫だったのはこの声を聞けたことでした。漢字一文字と、そこに込めた思いを話すことで、抱負や決意を伝えることができます。たった一文字だからこそ覚えやすいし、相手の印象にも残りやすい。

好きな言葉や座右の銘を紹介するのと同じような効果があります。たかが一文字、されど一文字。あなたにもぜひ考えてみてほしいですし、心の中で念じてみてほしいです。

何か迷いが生まれた時の拠り所となってくれるはずです。そして、年の瀬には、どうだったかの答え合わせが楽しみになります。

自分自身を解釈していく方法について、僕の著書『それ、勝手な決めつけかもよ?』に書き上げました。ぜひご覧ください。解釈は自由への翼。たくさんの可能性が見つかるはずです。

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ジェンダーと恋愛。桃山商事 清田隆之さんに相談してみた。

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電通クリエイターがジェンダーと向き合い、さまざまな分野の方との対話を通じて、ジェンダーとクリエイティブの新しい関係を模索する本連載。

第3回目は、恋バナ収集ユニット「桃山商事」で活動する清田隆之さんにお話を伺います。ユニットで活動を続けるかたわら、個人としても『よかれと思ってやったのに──男たちの「失敗学」入門』(晶文社)『さよなら、俺たち』(スタンド・ブックス)など、「恋愛とジェンダー」をテーマにコラムやラジオなどで発信している清田さん。電通のコミュニケーションプランナー・権すよん(以下:スー)とコピーライター・岩田泰河(以下:岩田)が、ざっくばらんにお話を伺いました。

「女性におごりたい男性」ってダメですか?

岩田:今日は桃山商事の清田さんにお話を聞きます。『よかれと思ってやったのに』『さよなら、俺たち』など清田さんの本に出会った時、「恋愛」という身近な話を交えながら、個人レベルでジェンダーに向き合っていらっしゃる様子に、とても共感したんです。

スー:『よかれと思ってやったのに』は「分かる分かる!こういう人いる!」だらけでした。

清田:ありがとうございます。こうしてジェンダーをテーマにした本を書いていますが、専門的に学んだ経験はなく、いつも悩みながら書いているので共感してもらえてうれしいです。

岩田:ジェンダーを社会のレベルで考えて「こうすべきだよね」という方向を示すのは比較的容易です。でも、一人一人のレベルでジェンダーを考えようとすると、「好き/嫌い」という感情が出てくるし、だからこそ、難しくなる。その点で、「恋愛」を切り口にされているのが面白いと思ったんです。

スー:なので、今日は、恋バナから始まるジェンダーのお話ができればと思います。

清田:よろしくお願いします。

02

岩田:いきなりですが、清田さんに恋のお悩み相談が来ているようです。

僕は、女性とごはんを食べると、無理してでもおごりたくなってしまいます。僕は、無意識に異性を経済的に支配しようとしているんでしょうか……そんなつもりではないのですが、自分が怖くなります。
Iさん(30代男性)

私は男性とデートする時ついつい「さしすせそ※」してしまいます。普段はジェンダー問題に興味もありますし勉強もしています。ただ自分の恋愛になると『こういう女性がモテるだろう』というものを演じてしまうのです...…。
Sさん(30代女性)

※「さしすせそ」とは:「さすが!知らなかった!すごい!センスいい!そうなんだ!」の略。モテる合コンテクニックとしてネットで話題になる。
 

岩田:たいていの人は、「「男らしさ」「女らしさ」から解放されて、平等になった方がいい」と理解しているはずなんです。でも、恋愛する時になると、急に社会的な「男らしさ」「女らしさ」に縛られてしまったりする。

清田:桃山商事としての著書『どうして男は恋人より男友達を優先しがちなのか』(イースト・プレス)にも、思想的にはリベラルでフェミニストなのに、フェミニンでコンサバティブなファッションを好む自分に矛盾を感じている女性のエピソードが出てきます。たしかに、自己矛盾が悩みの種になっている相談も少なくありません。

スー:この矛盾は仕方がないのですかね……とてもモヤモヤします。

清田:うーん、どうなんですかね。例えば「女性らしい」ものを好む自分がいたとしても、その価値観を人に押し付けなければ特に問題ないような気もしますが……。

スー:押し付けるのはよくないですよね。でも、例えば、私が「さしすせそ」することで、男性は「女性に褒めてもらうのは当たり前だ」という思い込みを強めていたかもしれない。それは、結果的に「男らしさ」「女らしさ」の固定概念を再生産してしまっていたのかもしれないなと反省しちゃうんです……。

清田:あー、なるほど。自分としては良くても、社会的な影響を考えるとどうなんだろうって話ですよね。仮に「女性に褒めてもらうのは当たり前だ」と思い込んでしまう部分が男性にあったとして、本来ならそのことは男性自身が相対化すべき問題だとも思いますが……難しいですね。

個人的には「男らしさ」や「女らしさ」の呪縛は無自覚な部分も含めてなかなか根深いものだと感じていて、そこから自由になった方が自分も相手もより“個人”としていられるように感じているので、より良い人間関係をつくるためにもジェンダー観を見つめ直してみることは大事だなって感じています。

岩田:なるほど……恋愛も、人間関係が基本ですからね。そもそも、清田さんはどうしてそんなにジェンダーに対する意識が高いのですか?著書の中でも、いつも過去の自分を反省しておられて、同じ男として頭が上がらないなあ……と思いまして。

「自分に対する興味」から始まる

清田:いやいや……。反省や内省ばかりしているのはそれだけ失敗談が多いからであって、完璧な人間などでは全然ないです。とにかく女性たちの恋バナには「男性のダメさ」を痛感せざるを得ないエピソードが本当にたくさん出てくるんですよ。

岩田:男性のダメさ?

清田:恋愛相談という性質上、男性が悩みの発生源になっているケースがほとんどなんですね。なのでネガティブなエピソードに偏っているという部分はあるのですが、すべて異なる男性たちの話であるはずなのに、「同じ人なのかな?」って思うくらい似通ったエピソードがしょっちゅう登場する。小さな面倒を押し付けてくるとか、話を聞かないとか、謝らないとか、すぐ不機嫌になるとか……それらのエピソードは大まかに類型化できることが見えてきました。

そして「これは個々人の性格や性質というより、社会的につくられたジェンダーの問題なのでは?」と疑問を持つようになり、「男たちの失敗学」と位置づけて原因や対策を考えたのが『よかれと思ってやったのに』でした。

スー:なるほど。でも清田さんは男性ですし、今のままの世界の方が心地よいのでは……?意地悪な質問ですみません。

清田:僕は概ね“マジョリティ男性”の範ちゅうに入ると思うので、男性優位な社会構造から有形無形の恩恵や優遇を受けていることはたしかだと思います。でも、桃山商事の活動を通じて様々な恋愛相談を聞く中で「そこにあぐらをかいていると恐ろしいことになるぞ」という恐怖心が芽生えました。自分にもダメダメな部分はたくさんあるので……。

ジェンダーを考えることは自分について考えることであり、他者について考えることでもあり、その延長線上に社会の問題とつながっていくような感覚があります。根底にあるのはおそらく「自分について知りたい」という欲求ではないかと考えています。

岩田:その視点は、面白いですね。ジェンダーを学ぶことで、自分が見えてきますか?

清田:どこまでが個人の性格や性質で、どこからがジェンダーの影響なのかを分けて考えることは不可能だと思います。でも、自分という人間は自分だけで形作ってきたものではなくて、他者や社会の影響をめちゃくちゃ受けているわけですよね。つまり、過去の人生で学んできたことや、経験してきたことが、今の自分をつくっている。ジェンダーを学ぶと、自分の考え方や感じ方がどのようにしてできあがってきたのかが見えてくる瞬間があり、それがとてもおもしろいなと感じます。

また、それらが差別や偏見になっていたり、具体的に誰かを傷つけてしまったりしていることも多々ある。だから、そんな自分を見つめ直し、過去の経験をUn-learn(=身についているものを学び落とす)していくことも大事だなと思っています。

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岩田:「ジェンダーを学ぶ」というより、「過去の経験を削ぎ落とす」意識なんですね。

清田:「学び落とす」という言葉を知ったときは「なるほど!」ってなりました。新しいものを学んだり、自分を変えたいと思ったりしたときに、過去の経験や知識、身体に染みついている癖や思考回路が邪魔になることって結構あると思うので。

スー:なるほど。「Un-learn」の姿勢って、男女問わず全ての人が持っているといいなあと思います。私はこれはジェンダーだけの話でもない気がしていて、国や文化による価値観の違いにも関係するかもと。

清田:「社会のため」と考えてしまうとすごく大きな問題のように感じますが、まずは、「自分を知るため」でいいと思うんです。そういうものが積み重なって、社会的な課題の解決につながっていくといいなって思います。

「世界ミラーリング週間」を3人で妄想してみた

清田:もしも社会的な規模の話をするなら、個人的に「世界ミラーリング週間」というのをやってみたらいろいろ発見があるんじゃないかと思うんですよね。

岩田:ミラーリング週間?

清田:例えば「女性専用車両」ではなく「男性専用車両」、「母子手帳」ではなく「父子手帳」、「女優」ではなく「男優」など、世に流通している言葉や概念のジェンダーを反転させ、そこに埋め込まれた偏見や差別を浮き彫りにさせる手法を「ミラーリング」と呼んだりしますが、それをキャンペーンのように展開してみるというものです。例えばコンビニのATMに「お父さんのお財布」と書いてあったり、電車に「筋肉ムキムキエステ」という広告が貼られていたりしたら、男性たちはどう感じるんだろう……って。

スー:あー、男性に対して世の中が「男ならお金を稼げ!」「男なら筋肉ムキムキであれ!」というプレッシャーをかけるってことでしょうか?

清田:実際にこの社会にはそういったプレッシャーが存在していると思いますが、それがさらに強烈に可視化されるように思います。松田青子さんの短編『男性ならではの感性』(中公文庫『女が死ぬ』に収録)や梛月美智子さんの『ミラーワールド』(角川書店)などはまさにそういった世界を描いた小説ですが、それを目の当たりにすることによって「女性はこんな世界を生きているのか……」という感覚が男性の中にわき起こるかもしれないなと。

スー:逆に女性も、分かりにくかった男性の生きづらさに気付くかもしれないですね。

岩田:前回の記事では、CMの世界で男女を逆にして考える、というアドバイスを頂いたのですが、世界の全ての男女を逆にするのも面白いですね。例えばですが、政治や会社の役員も、男女比を逆にする期間があったら、確かに面白そうですね。

スー:確かに!

岩田:いいことが起きる可能性は高いですよね。僕の母校は、もともと男子校だったんですが、共学になって女子が増えたら、成績が大幅にアップしたそうです。

スー:その話で思い出したのは、スウェーデンでは女性議員を増やしたら政治家全体の質が上がったという研究もあるそう。逆にしてみるのって発見があるかもね。

(参考文献) Besley, T., Folke, O., Persson, T. and Rickne, J. (2017) “Gender Quotas and the Crisis of the Mediocre Man: Theory and Evidence from Sweden,” American Economic Review, 107(8): 2204-2242.
 
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ふてくされの先のコミュニケーション

岩田:清田さんは今のCMについて、ジェンダーの観点からどう思いますか?

清田:ここ数年、SNSを中心に様々な広告が炎上する光景を見ていたのもあり、制作サイドはより様々な視点を盛り込みながらCMを作っているのではないかと想像しています。ただ、それでも偏見や性別役割がナチュラルに埋め込まれているCMなどを目にする機会も少なくなくて、「うーん」って思う瞬間も正直あります。

以前『「テレビは見ない」と言うけれど エンタメコンテンツをフェミニズム・ジェンダーから読む』(青弓社)という本に執筆者の一人として参加し、人気バラエティー番組を見てジェンダーの観点から論評するという原稿を書いたのですが、性差別的な発言や容姿イジり、フェミニズムをからかうような表現や男性間セクハラなど、気になるシーンが山盛りだったという……。

スー:確かにまだそういうものは多いですよね。ただ、やっぱり気にしている企業や番組も多くなってきた気がします。理解度の濃淡はまだあるかもしれませんが。

清田:岩田さんとスーさんは広告を作る側なわけですが、そんな二人からは今の状況がどのように見えているのでしょうか。

岩田:そうですね。前回の記事で取材した瀬地山さんにはCMを作るときに気を付けるポイントをまとめていただきました。それをちゃんと守ればある程度は炎上は避けられるのかなと……。

清田:なるほど。でも分かるような気もします。僕も原稿を書いたり、こうしてしゃべったことが記事になったりする際、そこに無自覚の差別や偏見が埋め込まれていないか、常に不安や恐怖がつきまとっている部分が正直あるので。しかし、「こうすれば炎上を防げる」ということだけを考えていればいいという話でもありませんよね。

たしかに考えるべき点は多いけれど、その中で何をどう表現していけばおもしろいものになるのか。それこそがクリエイティブな仕事をしているものとしての見せ所なんじゃないかと思います。って、なんだか偉そうなこと言ってる気もしますが……。

スー:では、どうすれば、企業のコミュニケーションは良くなるんでしょうか?

清田:うーん、どうなんでしょうね。例えば僕の場合ですが、Twitterで目にする「当事者の声」に学ぶことが多いなと感じています。ジェンダーの問題に関心のあるアカウントを中心にフォローしているのですが、タイムラインには家事や育児、恋愛や人間関係、政治やメディアなど、様々な問題にまつわる当事者の声が流れてくるんですね。やっぱり生の声なのでものすごくリアルだし、「そうなんだ……」「知らなかった……」と思うようなことも多く、いろいろ突き刺さる部分が多いです。

スー:なるほど……。

清田:もちろんツイートを読んだだけで理解した気になるほうが危険だとも思いますが、わからないことは学んだり話を聞いたりするしかないわけで、こういう言い方が正しいかはわかりませんが、Twitterは「生の声」にあふれた場所だと感じています。自分も何かの当事者として声を発していいわけですし、そういうコミュニケーションを重ねていくのも大事なことではないかと感じています。

岩田:まずは目をそらさずに、事実を認めることが大事なんですね。

清田:「いろいろ息苦しい時代になった」「細かいこと気にしてたら何も言えなくなっちゃう」みたいな声も多いですが、一方で何か表現をする時に「こうすれば怒られないでしょ?」という態度も一種の「ふてくされ」だと思うので……現実にある諸問題を直視しながら考え続けていけたらなって。

岩田:「ふてくされがちな男たち」も、清田さんの著書『よかれと思ってやったのに』に出てくる、男の典型ですよね。

清田:例えば、2021年に話題になったドラマ『大豆田とわ子と三人の元夫』などは、ジェンダーをはじめ様々なテーマを繊細に扱いながら素敵で笑える作品になっていたと感じます。自分も文章を書く人間の端くれとして、そういう作品を目標にしたいなって思わず感動してしまいました。

岩田:主人公が女性社長だったり、従来のジェンダー観にとらわれないキャラクター設定が魅力的でしたね。

スー:あの作品は私も大好きです。周りに男女問わず好きな人も多かったですね。
「こうすればジェンダー配慮してるし、いいでしょ?」という消極的な表現ではなく、その先をいく、新しい世界を見せつつ、わくわくさせてくれる表現が理想だと、今の話を聞いてイメージができました。

清田さんとの話を終えて

スー:ふー。恋バナからだいぶ広がったね!

岩田:前回、男としてジェンダーをどう考えるかがモヤモヤしてたんだけど、すっきりしたな。「自分への興味」というのはすごく大切な視点だと感じた。「社会のために」ジェンダーを議論すると、どうしても難しくなるけど、自分の中にある偏見をなくしていけば、もっといい自分になれるかもしれない。

スー:私は、やっぱり恋愛とジェンダー周りがモヤモヤするなあ。「男らしさ」「女らしさ」と恋愛って切り離せないもののように感じる……これ私以外も悩んでる人きっといる気がするんだよね。恋愛だけじゃなくて、周りの友人と結婚の話をしている時とかにもよく出てくる。モヤモヤモヤ……

岩田次は誰と話そっかな……

スー:また全然違う角度からも話してみたい!

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この連載では、さまざまな分野の方と「ジェンダーとコミュニケーション」をテーマに対話し、これからのコミュニケーションのヒントを探っていきます。

企業のコミュニケーションを、一人一人の人生を、この社会をより良くするために。

みなさんも、ジェンダーのこと、一緒に考えてみませんか?

イラストレーション : 萬田 翠

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清田さん書籍

医療崩壊の元凶「コロナ=2類相当」を見直せない岸田首相と日本医師会の利害関係

 新型コロナウイルスの変異株「オミクロン株」の急激な感染者増を受けて、いよいよ「指定感染症2類相当の引き下げ」が必要だという声があがってきた。

 欧米に比べてケタ違いにコロナの感染者・重症者が少ない日本で、欧米ではほとんど聞かれることのない「医療崩壊」という現象が起きるのは、他国では自宅で寝ているだけの軽症者を大量に入院させていることに加えて、その患者を多くの個人経営病院で「設備と人員がない」と断っていることが大きい。

 この大混乱を招いている諸悪の根源が、新型コロナ感染症をSARSや鳥インフルエンザと同じ「指定感染症2類」相当の扱いにしていることだという指摘がある。「2類相当」という縛りがあるので、コロナの診療ができる医療機関は限定される。患者を受け入れる病院には補助金を出すという苦肉の策に出たが、これが「コロナ患者を受け入れます」と補助金をもらっておきながらも、「スタッフが足りない」などと言って誰も受け入れない「幽霊病床」という問題を招いた。これも根っこをたどれば、「2類相当」の弊害だ。

 また、「2類相当」のせいで、保健所職員がボロボロに痛めつけられた。このルールの下では、感染者は保健所がすべて把握して隔離などの指示、さらには条件を満たす医療機関への振り分けなどを行わなくてはいけない。当然、保健所は電話が鳴りっぱなしで、職員は朝から晩まで罵声を浴びせられる。

今が「5類」に引き下げるには格好のタイミング

 こういう「2類相当」由来の混乱を2年続けたことで、コロナ医療の現場はボロボロに疲弊した。そこで、さすがにワクチンと治療薬がそれなりに普及したら「季節性インフルエンザと同じ指定感染症5類相当の扱いにすべきだ」という意見が、医療界からも多く出ていた。

 そんなところにオミクロン株がやってきた。感染力は高いが重症化リスクは低いとされ、1日20万人の感染者が出ているイギリスなどは新たな規制もしていない。ワクチンを接種していれば季節性インフルエンザのようになっていく、という意見も多いのだ。

 それを示すように、日本でも感染者は爆発的に急増して17日には1日2万人を超えているが、重症者数は243人にとどまり、死者数も16日時点で4人(NHK調べ)と昨年12月とそれほど変わらない水準だ。しかし、「2類相当」という過剰な対応のせいで、医療現場には限界が近い。

 これを避けるにも、今が「5類」に引き下げるには格好のタイミングだ。日本維新の会代表の松井一郎大阪市長も協議すべきと主張している。しかし、それに強固に反対している人がいる。「聞く力」で支持率爆上がり中の岸田文雄首相だ。13日に報道陣から「2類相当」の見直しについて質問されて、このように返した。

「感染が急拡大しているなかで分類を変更することは現実的ではないのではないか」

「現実的ではない」のは岸田首相のほうだ。これから感染が急拡大するなかで「2類相当」を見直さないと、これまでの2年間と変わらず、保健所の電話やファックスがパンクして、一部の公立病院などに軽症・中等症の患者が押し寄せて、他の医療にも悪影響が出るのは目に見えている。

岸田首相が頑なに「2類相当」にこだわる理由

 では、これまでは「聞く力」を発揮して、「10万円給付」などの政策や方針を柔軟に変えてきた岸田首相が、なぜ「2類相当」に関しては、ガンコ親父のように聞く耳を持たないのか。その答えは今年早々、首相の地元である広島の医師会が公表した「2022年(令和4年)1月5日 広島県医師会速報(第2502号)」を読めばわかる。

「広島県医師会が強力にバックアップしてきた岸田文雄先生が 昨年10月4日、ついに悲願を達成し、第100代 総理大臣に就任されました」という書き出しに続いて、こんなことが書かれている。

<岸田総理は、衆議院厚生労働委員長や自民党政務調査会長などを歴任して社会保障政策に造詣が深く、医師会との良好な協力関係が期待できそうです>

<今般の全国の医師会の大きな関心事の一つは「2022年度診療報酬改定」です。政府は当初、財務省を中心にマイナス改定の姿勢でしたが、中川会長は全国の医療が壊れてしまう と危機感を募らせ、プラス改定を要請されました。全国の医療現場が直面する厳しい状況 を指摘する声が岸田総理の耳に届いたのか、 最終的に本体改定率はプラス0.43%とする方向で決着しました。まさに、最終決定権を握る 岸田総理の「聞く力」のおかげではないでしょうか>

 要するに、広島医師会が長くバックアップしてきた岸田氏が首相になってくれたお陰で、前政権が進めていた診療報酬マイナス改訂をひっくり返してくれたとベタ褒めなのだ。

 岸田首相と医師会の蜜月ぶりは、政治資金収支報告書からも見える。最新の2019年分を見てみれば、日本医師会のロビイング組織、日本医師連盟が2019年4月25日のパーティーで50万円、8月29日にも50万円、12月13日にも50万円、合計150万円のパーティー券を購入している。このような関係が19年以前から続いている。

「医師会との良好な協力関係」があることを踏まえれば、岸田首相が頑なに「2類相当」にこだわる理由が見えてくる。

日本医師会は経営者団体

 日本医師会を「医師の団体」と誤解している人も多いが、コロナ医療の現場で自分の命を削っている公立病院の勤務医のなかで医師会に入会しているのはわずか。日本医師会の令和2年度代議員370人のうち、勤務医はわずか48人(13%)となっており、開業医が圧倒的に多い。つまり、「経営者団体」なのだ。

 病院経営の観点では、コロナはいつまでも「2類相当」であることがありがたいことはいうまでもない。感染者をたくさん受け入れても病院はリスクがあるだけで、ちっとも儲からない。コロナ患者を門前払いにしつつ、診療も難しくない高齢者を大量に受け入れて、薬をたくさん出しながら、検査や入院を繰り返してもらうほうが病院は潤う。

 このように「2類相当」の継続を願う経営者の団体である日本医師会と「良好な協力関係」を築く岸田首相がどんな「コロナ対策」をするかは容易に想像できる。「今は感染拡大なので変更するのは難しい」などと煮えきらない態度をしながら、「2類相当」の引き下げをズルズルと先送りすることだ。

 夏の参院選で勝利して長期政権を狙う岸田首相にとっては、自民党最大の支持団体のひとつである日本医師会の機嫌をここで損ねるようなことはできないからだ。今回の第6波もこれまで同様、泣くのは現場の勤務医と看護師、そして自粛を求められる国民だ。2年経過しても結局、日本のコロナ医療は何も変わっていない。

(文=長谷十三)