【Android】おすすめウィジェット&ショートカット10選 – スマホがメチャクチャ便利になる!

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iPhoneに比べると、カスタマズの自由度が高いと言われるAndroidスマホ。でも、意外と買ったままスマホのホーム画面を何もイジっていないのでは? 実は、Androidスマホのホーム画面にウィジェットやショートカットを配置すると、メチャメチャ使いやすくなるのだ。そこで今回は、筆者が実際に使って便利だと思ったウィジェットやショートカットを紹介しよう。 

ウィジェットって何? どうすれば配置できるの?

イジれるところが少ないiPhoneに比べると、カスタマイズの幅が広いAndroidスマホ。せっかくAndroidスマホを使っているなら、もっとホーム画面を自分好みにカスタマイズしてみよう。

とくにAndroidスマホはウィジェットやショートカットが豊富に用意されており、これらを利用することで見た目が面白くなるだけでなく、実際にメチャクチャ便利になるのだ。

その前に、Androidスマホでウィジェットを配置する方法を確認してこう。ウィジェットは、ホーム画面の何もないところを長押しし、表示されたメニューで「ウィジェット」を選択。

次に、表示されたウィジェットの一覧から、好みのものを選択して、ホーム画面にドラッグすればOKだ。

なかにはホーム画面に配置する前に、多少設定をしないといけないものもあるが、これで何度も設定やアプリをタップしなくても、便利な機能をサクッと使えるようになる。具体的には、スケジュールが一目で分かったり音楽プレイヤーのコントロールが楽になる。

なお、いらなくなったウィジェットは、長押しして表示される「削除」にドラッグすれば消去することができる。

今回は、Android 11にアップデートした「AQUOS sense4 lite」をメインに、一部「OPPO Reno5 A」を使用して設定方法を説明する。機種によって操作は異なるし、出てこないウィジェットがあることは、あらかじめご了承願いたい。

【1】ホーム画面にGoogleカレンダーの大型ウィジェットを配置する

Androidスマホのスケジュール管理は「Googleカレンダー」を使う人が多い。そこで、Googleカレンダーの大型ウィジェットを配置すれば、システム手帳のように一目で1カ月間の予定を把握できるようになる。

ホーム画面の空いている場所を長押しして「ウィジェット」を…

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パチスロ新台「6号機最高峰の激甘マシン」そのシリーズ最新作は“ボーナス変換”システムを搭載!?【新台速報】

 約10年の時を経て、2020年12月に待望の復活を遂げたパチスロ『ひぐらしのなく頃に祭2』(オーイズミ)。ファンならお馴染みの「中リール白7狙い」や目押し力が試される「運命分岐モード」といった先代のゲーム性は色濃く継承され、その懐かしさに歓喜したプレイヤーも多いことだろう。

 一方、新要素として通常時は「うみねこ打ち(中リール青7狙い)」が可能となり、CZ中には転落回避用の「ナビ機能」が追加されるなど、細かな部分まで行き届いた仕上がりとなっている。さらに、出玉率は設定1でもフル攻略で「103%」と前作を超える激アマ仕様。ゲーム性・スペックともに6号機最高峰の仕上がりで、現在も高い稼働率を実現中だ。

 そうしたなか、オーイズミはこのほど、同シリーズ最新作となる『パチスロひぐらしのなく頃に祭2カケラ遊び編』のティザームービーを公開。わずか1分ほどの動画となっているが、ところどころにゲーム性と思われるワードや演出が映し出されており、ファンからは早くも期待の声が相次いでいる。

 PV内では、「極運命分岐モード」「鬼狩柳桜」など出玉面にかかわりそうな演出を確認できた。前者はこれまでの「運命分岐モード」を進化させたものだと思われるが、液晶上下部分には「惨劇<REGULAR BONUS>を変換せよ」とのワードが。この時点で、前作のようなリアルボーナスで出玉を増やすタイプではないことがわかる。

 一方、後者についてはおそらくシリーズ初の要素。余談だが、この「鬼狩柳桜」というのは、原作で登場する古手家に代々伝わる伝説の刀だそうだ。


 また映像内では、至るところに「換」という言葉が映し出されている。先述した「惨劇<REGULAR BONUS>を変換せよ」という言葉にもある通り、REGULAR BONUSを「何か」に換えるこの要素が『ひぐらしのなく頃に祭2カケラ遊び編』のセールスポイントなのかもしれない。

○○○
 今作がリアルボーナスではない「疑似ボーナスタイプ」だと仮定すれば、2014年11月に同社からリリースされた『パチスロひぐらしのなく頃に煌』と似たようなゲーム性になっている可能性が高い。

 ちなみに、本機は純増約2.7枚の疑似ボーナスのみで出玉を増やすATタイプで、ボーナス中は4号機を彷彿させる「技術介入要素(リプレイはずし)」もあるなど、前作『初代ひぐらしのなく頃に祭』では実現できない斬新な仕様となっていた。

パチスロ「5号機最後の打ち納め」で名機実戦も…大敗!? 万枚報告も飛び交った看板シリーズ機を約4000G回した結果は…

 ひろ吉のパチスロ「実戦」紹介。今回は、パチスロ界で絶大な人気を誇る『押忍!番長3(以下、番長3)』について書いていきたい。

 本機は純増約2.0枚のART機で、通常時はベルの規定回数入賞やレア役で対決抽選を行い、その対決で勝利できればARTへ突入。対決は期待度の異なる「弱・中・強」があり、消化中は成立役(主にベル、レア役)で逆転抽選も行われている。

 ART「頂JOURNEY」はセット数管理型で、消化中は対決発展→勝利でストックを上乗せ。その上乗せストックにはループストックなる機能も存在し、一回の勝利で複数ストックすることもある。

 さらに、ART中はBBモードに応じて、ボーナス期待度の高いセット数が変化。基本的に轟大寺へ移行して「番長ボーナス」突入をかけた対決が発生し、BBモードが天国であればボーナス確定だ。

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 そのボーナス中は成立役でストックを抽選し、ストック期待度は「青7>赤7」というシリーズでお馴染みの性能。そしてボーナスの一部で突入する「絶頂対決」は、ライバル・鏡慶志郎との対決に勝利し続ける限りセット数を獲得していく本機最強の出玉トリガーとなっている。

 ここまでスペックについて説明してきたので、そろそろ本題の実戦内容を紹介していきたい。

 この日は特に期待できるわけでもなかったが、もうすぐ5号機が撤去となってしまうので、お別れ前に好きな5号機を打っておこうと思い『番長3』に着席した。

 朝一はなかなか対決に発展せず、300Gを超えたところで初の対決。しかし、何事もなく敗北してしまう。さらに450Gほどハマり、2回目の対決から特訓に移行し、そこから期待度の高い強対決に発展。ここでベルを2回引き、無事本日初のARTを獲得した。投資はいきなり1000枚になってしまったので、駆け抜けだけは勘弁してほしいところだ。

 ART開始後、1セット目にいきなり「番長ボーナス」をゲット。ストック獲得とはならなかったが、まずは良い出だしとなった。さらにボーナス後の2セット目に発展した対決中にベルを2回引き勝利する。この上乗せでは、ループストックに当選→合計3つのストックに成功した。その後、消化中に3つのストックを獲得し、8セットまで継続。獲得出玉は700枚と、投資分を捲るまでは届かなかったがまずまずである。

「なんとか飲まれる前に次の初当りを引きたい…」そう思っていると、150Gで発展した対決中にチャンス目を引き早めの当りをゲットした。このARTでは、1セット目の終盤まで何も起こらず、「駆け抜けか」と諦めかけていたが、残り2Gでチャンス目を引いて対決発展。この対決でもベル2回→勝利でなんとかストックを獲得した。そこから順調にストックを重ねていき、11セットまで継続、計1000枚の出玉をゲットできた。

 ここまで良い要素はなかったが、おそらく『番長3』をホールで打つのはこれが最後なので満足するまで打とうと思い続行を決意。1500枚ほどの出玉があったので「しばらくは大丈夫だろう」と安心していたが、ここでまさかの天井到達(ベル200回入賞)で、出玉が飲まれるどころか追加投資は500枚とマイナス域まで転落……。

 さらにこのARTは単発で終了してしまい、次のARTも500Gハマり&3セットで獲得が300枚と厳しい展開が続く。投資もかさんでいたので、ここで実戦終了となった。総投資2000枚、回収は300枚という残念な結果で『番長3』のラスト実戦を終えた。

 最後に実戦データを紹介しよう。

■通常消化G数:2920G
■ART初当り確率:1/730(初当り確率:1/430.1~1/242.3)」、
■ART消化G数:約950G
■ART中共通ベル合算確率:約1/30.8(設定1・2・3・5:1/28.4、設定4:1/26.6、設定6:1/24.5」
■ART終了後の引き戻し特訓突入率:4回中0回(設定1・3・5:16.41%、設定2:25.00%、設定4:29.30%、設定6:39.06%)」

 と、どこを見ても期待できる要素はなく、設定1濃厚と言えるだろう。

 この日は『番長3』の撤去日直前だったので、高設定に期待できない状況でもかなり粘ってみたが、やはり痛い目を見る結果となった。序盤はヒキがかみ合ってなんとかなったが、天井到達で一気に2000枚ほど飲まれてしまったのが最大の敗因だろう。結果は酷いものになってしまったが、一撃に期待しながら楽しく打つことができたので満足している。

(文=ひろ吉)

<著者プロフィール>

 IT業界の世界に興味を抱き、iPhoneアプリの開発を4年程経験。その後、WEBマーケティングの知識や経験を重ねてきた。パチンコ・パチスロのヘビーユーザーであり、機種のスペック等の研究に時間を注いでいる。現在はパチMAXにて、パチンコやスロットの考察記事・実戦記事をメインに作成中。自身が好む低純増・低ベース機の動向にも注目している。

甘デジ新台「右半分10R×77%ループ」の出玉カーニバル開演!!

 『Pギンギラパラダイス夢幻カーニバル』に甘デジタイプとなる『強99ver.』が登場した。ミドルやライトミドルタイプで魅せたゲーム性を遊びやすい形でプレイできるのである。

 大当り確率は約1/99.9で、初当りのほとんどが時短15回転+残保留4個の「ギンギラタイム」へ移行し、ここで引き戻すことができればRUSH突入となる。同じ『海』シリーズの甘デジタイプでいえば『PAスーパー海物語IN地中海』のような時短突破型のゲーム性。

 ただ、『地中海』はノーマルなタイプのデジパチで、ST20回転を突破するとST20回+時短80回の連チャンモードに格上げされるが、本機は1種2種混合機なので、時短の回数によって突破率/継続率が変化するので、厳密にいえば中身が少し異なっている。

 また、本機の特徴となるのが初当り時における大当り振り分け。従来だと、デジパチや1種2種混合機にかかわらずこのタイプの機種は、ヘソ抽選時に99%でチャレンジ、1%でRUSH直撃のような振り分けパターンが大勢を占めるが、このマシンは4つも大当りが存在するのである。

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 その内訳は、「5ラウンド・時短15回」「5ラウンド・時短45回」「7ラウンド・時短15回」「10ラウンド・時短45回」で、それぞれ49%、1%、49%、1%になる。結果的にはほとんどの大当りでチャレンジモードに回されることには変わりないが、そのなかでも出玉の振り分けが発生する、ちょっとドキドキできる部分も残っている。

 チャレンジモードとなる「ギンギラタイム」の引き戻し率は約39.8%。3回に1回以上はRUSH突入となる計算だ。また、遊タイムも搭載されているので、そっちのルートからの突入も考えられる。

 遊タイムは379回の電サポモードとなるので、ほぼ次回大当りを獲得できる。つまり、遊タイム発動=RUSH突入濃厚となるのである。チャンスがあれば積極的に狙ったほうがよいだろう。

 メインとなる「カーニバルRUSH」は時短45回+残保留4個で構成され、継続率が約73%。大当りの半分が最大出玉となる10ラウンド約800個になるので、大量出玉を期待できるのである。

 さらに右打ち中は「夢幻カーニバルRUSH」と呼ばれる上位モードを搭載。時短296回が付与されるこのモードは、突入すれば次回大当りが濃厚となる。本モードは当選時において10ラウンドの期待度が高くなるのもうれしい。

 この上位モードを加味したトータルのRUSH継続率は約77%となり、RUSH突入時の期待出玉は平均2500発オーバー。甘デジながら強力な出玉感を堪能できるのである。『強』のサブタイトルに偽りなし。

(文=大森町男)

<著者プロフィール>

 羽根物によってパチンコの魅力にとり憑かれ、パチンコ雑誌を製作する編集プロダクションに入社。パチンコに関する記事作りや編集業務に携わる。編集長としてファン雑誌の制作に取り組むなどの経験を活かし、その後は携帯サイトやweb、動画コンテンツなど幅広いパチンコメディアに従事。現在はフリーランスのパチンコライターとして活動。パチMaxを中心に消極的に執筆の場を広げている。

JRA 共同通信杯(G3)川田将雅が感じたダノンスコーピオンの異変、大本命に「黄色信号」の追い切り内容とは

 13日、東京競馬場で共同通信杯(G3)が行われる。

 過去10年の皐月賞(G1)では、連対した馬が5勝と大活躍。このレースを勝つことは一冠目のクラシックを制する近道といえるかもしれない。それだけにトライアルレースではないとはいえ、見逃せない重要な一戦となることだろう。

 そんな大注目のレースで1番人気と予想されているのが、ダノンスコーピオン(牡3歳、栗東・安田隆行厩舎)だ。

 10日現在、『netkeiba.com』の単勝予想オッズでは、2.8倍で2番人気のジオグリフを抑えてダノンスコーピオンが2.0倍の1番人気と高い支持を受けている。前走の朝日杯FS(G1)ではダノンスコーピオンがライバルに先着していることから、ジオグリフより信頼できると考えているファンも多いのだろう。

 しかし、その大本命馬に黄色信号が灯っているようだ。

「いい頃の動きがまだできていない状況です」

 9日の最終追い切りを終えた川田将雅騎手は『デイリースポーツ』のインタビューに対して、パートナーに辛口なジャッジ。その追い切りでは、栗東CWにてダイアトニックを2馬身程度追走する形式だったが、どうにも好調時の動きになさそうだというのだ。

 余力十分のまま4コーナーを回り直線に入ったダノンスコーピオンだが、内にモタれて追いたくても追えず。「動きとすると、間に合っていない」と川田騎手が話す通り、馬なりの併走馬に1馬身遅れ。最終追い切りとしては、物足りなさが残る内容だった。

「うーん……。私も確認しましたが、少し不安が残る最終追い切りでした。

併走相手が重賞2勝のダイアトニックですから、遅れるのは仕方ないかもしれません。ただ、先週もメイショウウズマサ相手に遅れてしまいました。2週続けて併走遅れとなると、まだ本調子には程遠い印象ですね。

何よりモタれる癖が厄介です。川田騎手ですら、矯正するので手一杯なのですから、これはかなり深刻でしょう。今回は初めての輸送競馬になりますから、テンションが上がると最終追い切り以上のモタれ癖を見せるかも……。

川田騎手はクールな受け答えをする騎手ですが、馬に関しては率直なコメントを出してくれるため、コメント通りということなら、危険な人気馬になってしまうかもしれません」(競馬記者)

 ダノンの冠名と川田騎手、そして安田隆厩舎のトリオで記憶に新しいのがダノンザキッドだろう。同馬は昨年、初G1勝ちとなったホープフルSと同舞台の弥生賞(G2)で単勝1.3倍の圧倒的な支持を受けたが、3着に敗退している。

 川田騎手の言葉通り、ダノンスコーピオンの調子がもうひとつなら、ダノンザキッド同様にアッサリ敗れるシーンもあるかもしれない。

 果たしてダノンスコーピオンは前哨戦となる今回のレースで、人気通り結果を出すことができるだろうか。

(文=坂井豊吉)

<著者プロフィール>
全ての公営ギャンブルを嗜むも競馬が1番好きな編集部所属ライター。競馬好きが転じて学生時代は郊外の乗馬クラブでアルバイト経験も。しかし、乗馬技術は一向に上がらず、お客さんの方が乗れてることもしばしば……

JRAオーナー激怒の「横山典弘NG」がもたらした絶好調!? 東西重賞制覇マテンロウレオ、イルーシヴパンサーの活躍に隠された「Win-Win」の裏事情

 オーナー、調教師、騎手、それぞれ思惑も重なって、これまで様々なドラマが生まれてきた競馬。古くは有馬記念(G1)の武豊騎手とオグリキャップが演出した感動のラストランや、同じくトウカイテイオーと田原成貴騎手が元主戦の岡部幸雄騎手とビワハヤヒデのコンビを破るなど、出会いと別れがファンの心を打った。

 そして、相思相愛の最強タッグもあれば、ふとしたことをきっかけに疎遠になることも珍しくはない。

 先週末のきさらぎ賞(G3)をマテンロウレオ(牡3、栗東・昆貢厩舎)で制した横山典弘騎手と昆調教師も、絶大な信頼関係で好結果を残したコンビである。横山家としても長男の和生騎手が多くの騎乗依頼を受けており、家族ぐるみの付き合いともいえるほどだ。

 昨年、26年連続の重賞勝利が途絶えたばかりの横山典騎手だが、それまでの不振が嘘だったかのように、今年は早くも重賞3勝の大活躍。シンザン記念(G3)のマテンロウオリオン、きさらぎ賞のマテンロウレオは昆厩舎、そしてアメリカジョッキークラブC(G2)のキングオブコージは安田翔伍厩舎と、いずれも“得意先”の馬で挙げた勝ち星である。

 これは懇意にしている陣営の期待に応えるべく、横山典騎手もまた最善を尽くした結果といえるだろう。

「マテンロウレオのハナ差勝ちは、凄く価値がありますね。これでダービーまでは賞金的に大丈夫。この時期の3歳は、馬がまだ完成されてないので、各陣営は無理をしたくないんです。賞金を加算できたので余裕を持ったローテが組めそうです。

逆にダンテスヴュー陣営は、色々と考える必要が出てきました。皐月賞もですが、日本ダービー出走には非常に微妙な賞金のため、どこかで賞金や権利を得る事が必須。ましてや友道厩舎はクラシックを狙う素質馬が多数いるだけにローテは悩むでしょうね」(競馬記者)

 皐月賞(G1)に照準を合わせると、今度は日本ダービー(G1)でお釣りがなくなってしまう。場合によっては、目標をダービー1本に切り替えるローテも視野に入る。ダンテスヴューは難しい状況だ。

 西のきさらぎ賞に対し、東の東京新聞杯(G3)ではイルーシヴパンサーが、条件戦から4連勝で一気に重賞を制覇。非凡な決め手は、同舞台で行われる安田記念(G1)でもこれ以上ない武器となりそうだ。

 この勝利で大きな注目を集めたイルーシヴパンサーと田辺裕信騎手だが、実はデビュー戦から4戦目まで横山典騎手が騎乗していたことをご存じだろうか。当人も当初から素質を高く買っており、競馬を教えながら課題をクリアし、馬も着実に成長を遂げていた。

 4連勝の転機は、距離の壁を感じた皐月賞から距離を短縮した1勝クラスからだが、この裏には厳しい乗り替わりがあったという。陣営としては、馬の癖やここまでの過程を知っている横山典騎手を起用するつもりだったが、草間庸文オーナーから横山典騎手へのNGが出されたらしい。

「仕切り直したとなった1勝クラスの3週間前、草間オーナーの所有馬サンダーブリッツがアハルテケS(OP)に横山典騎手で出走しましたが、直線で少しスムーズさを欠く形で負けてしまいました。ジョッキーの感覚としたら昇級戦ですし、現状での力関係を考慮して内めでロスなく運んでどこまでやれるかという競馬をしたと思います。

進路を確保してからも伸び切れなかったため、これだけが敗因かどうかは難しいところでしたが、オーナーはこの騎乗に激怒。1番人気に推されていただけに、印象が良くなかったのかもしれません。ここまではよくある話だったのですが、その後もオーナーの怒りは収まらず、イルーシヴパンサーの乗り替わりを陣営に通達しました」(同)

 もし、サンダーブリッツの一戦がなければ、イルーシヴパンサーともコンビを継続していていたであろう横山典騎手。その後、栗東に拠点を移して大活躍することになるが、もし関東馬のイルーシヴパンサーとのコンビが続いていれば、“栗東移籍”はもう少し先だったとて不思議ではない。これが決定打となったかどうかはわからないものの、拠点を移すきっかけの一因になったのではないだろうか。

 同馬を管理する久保田貴士調教師と横山典騎手は同学年で、騎乗依頼が少なくなっていた近年でも、お互い頼りにしていて、調教などにもよく乗っている間柄だった。

 ただ、横山典騎手は関西で今は伸び伸びと競馬をして成績も好調。昆調教師や「マテンロウ」の寺田千代乃オーナーなどの信頼をより強固なものにしたのだから、現時点で拠点変更は成功といえるだろう。

 一方で元お手馬のイルーシヴパンサーも、田辺裕信騎手に乗り替わって4連勝。同日に元主戦のマテンロウレオも勝利したなら、結果的に「Win-Win」といったところだろうか。競馬に乗り替わりは常だが、表に出ないとこではこういった事が日常茶飯事で起きている。

(文=高城陽)

<著者プロフィール>
 大手新聞社勤務を経て、競馬雑誌に寄稿するなどフリーで活動。縁あって編集部所属のライターに。週末だけを楽しみに生きている競馬優先主義。好きな馬は1992年の二冠馬ミホノブルボン。馬券は単複派で人気薄の逃げ馬から穴馬券を狙うのが好き。脚を余して負けるよりは直線で「そのまま!」と叫びたい。

ソフトバンクG、幹部が次々と退社の異常事態…アーム社売却も失敗、前途に暗雲

 ソフトバンクグループ(SBG)のマルセロ・クラウレ副社長執行役員最高執行責任者(COO)が1月27日付で電撃的に退社した。クラウレ氏は孫正義会長兼社長の右腕として知られる存在だった。

 欧米メディアによると、クラウレ氏がスプリントの立て直しなど自身の功績を主張して最大10億ドル(約1150億円)の報酬と自ら率いる中南米向け投資ファンドの独立を求め、孫氏と衝突していたという。SBGの有価証券報告書では、クラウレ氏の21年3月期の報酬額は17億9500万円だった。

 クラウレ氏は南米ボリビアの出身。米国で起業した携帯電話販売会社を14年にSBGに売却して、グループの一員となった。同じ年にSBGが経営再建を進めていた米携帯電話大手、スプリント(現・TモバイルUS)の最高経営責任者(CEO)に就任し、業績を改善させた。その手腕が評価され、18年からSBGの副社長兼COOを務めていた。

 クラウレ氏の最大の功績は、スプリントの経営に関わり続け、孫氏の長年の目標だったTモバイルとの統合を20年に実現したことだ。だが、孫氏は17年に始めたソフトバンク・ビジョン・ファンド(SVF)に完全に軸足を移した。SBGは携帯電話会社から投資会社に変貌していく。当然の流れだが、携帯電話会社の経営のハンドリングをしてきたクラウレ氏の存在意義は低下していった。

 現在64歳の孫氏は、後継者探しを「最重要テーマ」として掲げてきた。注目されたのは、14年に招聘した米グーグル幹部だったニケシュ・アローラ氏。「海外投資事業を担ったアローラ氏が後継者」と公言し、15年3月期に165億円の役員報酬を払い、話題になった。それでも、投資家グループが「アローラ氏は報酬に見合った成果を出していない」とし、同氏を解任するよう求める書簡を送った。アローラ氏も孫氏の投資手法をたびたび「趣味的」と揶揄するなど亀裂が深まっていたといわれる。アローラ氏は2年後の16年に退任した。

 SBGは18年、3人を副社長にした。主力の新興企業向け投資ファンド担当のラジーブ・ミスラ氏、海外事業統括・中南米向け投資ファンド担当のマルセロ・クラウレ氏、投資戦略統括の佐護勝紀氏。3人が後継レースを争うとみられていた。

 佐護氏が21年3月退任して、まず脱落した。ゴールドマン・サックス証券とゆうちょ銀行でNo.2を歴任し、18年にSBGに迎えられた人物だった。中東のオイルマネーを巻き込んで10兆円ファンドを組成したSBGは投資会社に向けて邁進した。これらの投資方針は、14年にSBG入りした副社長のミスラ氏など旧ドイツ銀行の出身者が主導。投資事業を統括するはずの佐護氏の出番はなかった。そして今回、クラウレ氏が事業家としての居場所がなくなりSBGを去った。

上場株投資の運用責任者に若手を大抜擢

 アナリストたちが、孫氏の後継者として最近注目し始めたのが旧ドイツ銀行出身で40代のアクシェイ・ナヘタ氏だった。インド・ムンバイ出まれ。米マサチューセッツ工科大学で電子工学とコンピュータサイエンスの修士号を取得し、ドイツ銀行に在籍した。17年SBGに転じ孫氏の投資戦略アドバイザーとなった。

「AI革命を支援する投資会社なのに、上場会社は対象外だなんて、誰が決めたんだ。上場していようが、そうでなかろうが、私は活躍する会社に投資していく」

 孫氏は20年11月、こう宣言して、上場株式に2兆円を超す資金を投じたことを明らかにした。上場株に投資して運用するのはSBG子会社の「SBノーススター」。SBGが67%、孫氏が33%を出資。アラブ首長国連邦のアブダビを拠点に、ナヘタ氏が最高経営責任者(CEO)を務める。SBノーススターは、米ハイテク株のデリバティブ(金融派生商品)で大口ポジションを抱え「ナスダックのクジラ」と呼ばれた。だが、結果だけ見ると、上場株の投資は失敗だった。

 米ブルームバーグ(21年11月8日付)は、孫氏が「上場株投資運用子会社のSBIノーススターへの自身の出資分の損失が1500億円になっていると明らかにした」と報じた。「SBノースターによる投資は『ほぼ手じまいに近い』と述べた」という。続いてブルームバーグ(12月16日付)は、「ナヘタ氏が退社に関して協議中だ」とする関係者の話を伝えた。ナヘタ氏は、英半導体設計大手アーム社のエヌビディアへの売却交渉で陣頭指揮を任されていたほどで、孫氏からの信頼は厚かったはずだ。

アーム株の売却を断念、ナスダックへの上場にカジを切る

 SBGはアーム株をエヌビディアに最大400億ドル(当時の為替レートで約4兆2000億円)で売却する計画だったが、米連邦取引委員会(FTC)が反トラスト法(独占禁止法)に基づき差し止めを求める訴訟を起こすなど、各国の独禁当局が売却に反対してきた。このため、当初見込んでいた22年3月をメドに売却を完了することは難しくなった。

 ブルームバーグ(22年1月25日付)は、「エヌビディアが買収計画を取り下げる準備に入った」と報じた。これを受けて、1月28日の東京株式市場でSBGの株価は一時、4584円まで下げ、昨年来安値を更新した。昨年来高値は21年3月16日の1万695円だから高値の半分以下の株価に崩落したことになる。

 SBGは2月8日、アームをエヌビディアに売却する契約を解消することでエヌビディアと合意したと発表した。SBGは欧米規制当局の承認が得られる見通しが立たず売却を断念した。SBGはアーム株式を2022年度中に米ナスダック市場に上場させる方針に切り替えた。

 契約解消に伴い、SBGは12億5000万ドル(1438億円)をエヌビディアから受け取る。孫社長が2月8日の記者会見で「アームは半導体業界史上最大の上場を目指す」と語ったが、一段と厳しい局面を迎えることになる。

孫社長はどこへ向かうのか

 孫社長はどこへ向かうことになるのか。「何が起こっても、アリババという打ち出の小槌があるから大丈夫」と孫社長は豪語してきたが、そのアリババも株価が低迷し、アリババ大明神の神通力が通じなくなってきている。孫社長は新興企業に投資するSVFを立ち上げて以降、パートナーに、いくら報酬を支払うかで悩んできたとされるが、今もこの問題は解決されていないことがわかった。

 新興企業向け投資に通じる幹部ら8人が21年末までに相次いで退社した。そして年明け早々、クラウレ副社長が姿を消した。クラウレ氏の退社を契機に、「報酬に不満を持つ幹部が流出する可能性が高まっている」(SBGの関係者)と伝わる。クラウレ氏の退任はSBGの前途に大きな影を落としている。

(文=Business Journal編集部)

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中国、年間でコロナ死亡者ゼロの怪…粗悪な中国製ワクチン、死亡者200万人の恐れ

 中国の習近平指導部が威信をかけた北京冬季五輪が2月4日に始まった。「未来に向かって一緒に」というモットーを掲げ、大会のムードを必死に盛り上げようとしているが、新型コロナウイルス感染症が暗い影を投げかけている。

 五輪参加のために中国を訪問した世界保健機関(WHO)のテドロス事務局長は2月5日、李克強首相と会談して「科学と証拠に基づいた新型コロナウイルス感染症の起源調査についての協力を強化する必要性を話し合った」ことを明らかにした。WHOは昨年、新型コロナの感染が初めて報告された武漢市に国際専門家チームを派遣し、起源に関する調査を行った。「コウモリから中間宿主を経てヒトに感染したという仮説が有力だ」との報告をまとめたが、その後、専門家チームに対する中国側の情報提供が不十分だったことなどを理由に、第2弾の調査団派遣を受け入れるよう求めている。

 テドロス氏の要請に対する中国側の回答は伝わっていないが、新型コロナの起源に関し依然として中国に疑惑の目が向けられていることは確かだ。日米欧などの科学者グループは五輪開幕前日(3日)、中国政府に対して「新型コロナのパンデミックの真相究明を妨げている」旨の抗議声明を発表した。そのなかで「中国政府は新型コロナに関する生体サンプルを破壊し、記録も隠蔽した。同国の科学者が事前承認なしに新型コロナの起源について言及できないよう箝口令を敷いている」と指摘している。

 国際社会からの批判に対し、中国政府は「ゼロ・コロナ対策」で対抗している。武漢市で新型コロナが発生して以来、中国政府は「都市封鎖(ロックダウン)の実施」や「行動の追跡」といった強権的措置を講じることにより、感染者を完全になくすことを目指す対策を強力に推進してきた。

 欧米で深刻なパンデミックが起きたにもかかわらず、国内での新型コロナの感染が収束した事実を奇貨として、中国政府は「新型コロナの起源は中国ではない」との主張を繰り返すようになった。ゼロ・コロナ対策は、今や中国が自らの潔白を証明する手段と化したといっても過言ではない。

 中国政府はさらに「欧米よりも有効な感染対策を進めたことで新型コロナの死者を最小限にくい止めることができた」と自画自賛している。中国政府は公表している新型コロナによる死者数は4636人と圧倒的に少ない。最後に死者が報告された昨年1月下旬以降、1年以上にわたって「奇跡のゼロ」が続いているが、欧米の研究者は「この数字は虚偽ではないか」と疑っている。中国の超過死亡数(過去のデータから推定される死者数と実際の死者数の差)がパンデミックの発生以降、約80万人に上っていることから、実際の新型コロナの死者数は政府の発表よりもはるかに多い可能性が高いからだ。新型コロナの最初の感染が確認された武漢市内でも「中国全体の死者数が4000人台というのはおかしい」との声が出ている。

ゼロ・コロナ対策に固執

 中国がゼロ・コロナ対策の柱に据えるロックダウンの効果についても疑義が生じている。米ジョンズホプキンズ大学が今年1月に発表した研究結果によれば、初期の疫学研究では大きなプラスの効果をもたらすとされていたロックダウンは、新型コロナの死亡率にほとんど影響を及ぼさなかったという。

 これまで成功を収めてきたとされる中国のゼロ・コロナ対策にとって最大の敵はオミクロン株だろう。「オミクロン株は過去100年で最も多くの感染者を短期間で発生させる病原体だ」との認識が高まっており、新型コロナとの共生が不可避となりつつある。

 だが、中国はかたくなにゼロ・コロナ対策を堅持している。中国南西部の広西チワン族自治区百色市(人口約360万人)は7日、新型コロナの大規模検査で100人近くが陽性だったことを受け、ロックダウンに踏み切った。香港でも2月に入り、新型コロナの感染者が急増しており、「すべてのコロナ感染をできるだけ早期に封じ込める」としてゼロ・コロナ対策をさらに強化しようとしている。中国は来年以降もゼロ・コロナ対策を続けるとの観測が出ているが、この対策に固執せざるを得ない事情も垣間見える。

 中国の研究者チームは4日、「ゼロ・コロナ対策を実施している地域で人の移動を通常の水準に戻すと、ワクチンの接種率が高くても年間約200万人の死者が出る恐れがある」との見解を発表した。中国のワクチンの接種率は約90%と世界的に高い水準に達しているが、中国製ワクチンの感染抑制の効果が低いことから、ゼロ・コロナ対策に頼らざるを得ないのが実情なのだ。

 中国でも有効性の高い海外のメッセンジャーRNAワクチンの導入が昨年検討されたが、実施直前になって取りやめになったという経緯がある。その理由は「発展途上国に数十億回分のワクチンを提供することで自国の技術力をアピールしてきた中国が外国製ワクチンを導入することになれば、自国の技術が劣っていることを認めることになってしまう」という極めて政治的なものだった。

 国の面子にこだわるのは中国の常だが、実効性が低く弊害ばかりが目立ち始めたゼロ・コロナ政策を墨守していたら、国内が大混乱に陥ってしまうのは必至だ。

 米著名投資家のジョージ・ソロス氏は1月31日、「オミクロン株のせいで長期にわたってゼロ・コロナ対策を続けざるを得なくなる習近平指導部は、国民の反発を買い、失脚する可能性がある」との見解を示した。北京五輪を成功させたとしても、今年秋の共産党大会で続投を狙う習氏の前には「茨の道」が待っているのではないだろうか。

(文=藤和彦/経済産業研究所コンサルティングフェロー)

●藤和彦/経済産業研究所コンサルティングフェロー 

1984年 通商産業省入省
1991年 ドイツ留学(JETRO研修生)
1996年 警察庁へ出向(岩手県警警務部長)
1998年 石油公団へ出向(備蓄計画課長、総務課長)
2003年 内閣官房へ出向(内閣情報調査室内閣参事官、内閣情報分析官)
2011年 公益財団法人世界平和研究所へ出向(主任研究員)
2016年 経済産業研究所上席研究員

2021年 現職

 

客が値段を決める宿・はづ別館、一貫して黒字の秘密…「100円」をつける客も

 現在、広まりつつある、Pay as you wish(Pay as you like/あなたのお好きな価格を支払ってください)という決済システムの、日本における元祖的存在である「はづ別館」。その「はづ別館」を運営する株式会社はづ・代表取締役会長・加藤浩章氏へのインタビューに基づく、連載記事の第4回目・最終回である。

・第1回 『客が値段を決める宿・はづ別館、経営の秘密…客・旅館側、双方の納得感が向上』

・第2回 『はづ別館、客が値段を決めるシステム導入の驚異的影響…年間120本の取材依頼』

・第3回 『はづ別館、なぜ「客が値決めするシステム」は終了したのか…30年間で得た知見』

 バブル崩壊後、はづ別館を営んでいた加藤氏は、経営難に陥った旅館の再生などグループ経営に着手し始める。平成3年に「はづ合掌」、平成6年に「はづ木」、平成8年に「湯の風はづ」、平成13年に「和のリゾートはづ」と、次々にオープンさせている。

 こうした旅館の再生のポイントに関して、もちろんコスト管理は重要であるが、それ以上に各旅館が提供したい価値を明確化させ、それぞれに個性を出し、ほかの旅館との差をつくることが肝要であると加藤氏は語る。

 また、ほかの温泉地との差づくりに関して加藤氏は、「湯谷温泉には余分な施設は必要なく、大きな開発も欲していない。湯谷温泉にはJRの踏切があり、自動車1台がやっと通れる幅しかないが、そのままでよい。それくらいの不便さが来客にとってもよい」と語る。

 なぜなら、有名なほかの観光地を真似し、大型開発をしたところほど、その後、状況は悪化しているからである。筆者は、愛知県で人気の観光地である日間賀島の関係者からも同様の話を聞いたことがある。「本州に通じる橋ができれば便利になり、土地の値段も上昇するかもしれないが、不便さこそがこの島の魅力」と語っていた。

 地方再生において、しばしば国の補助などを求める声を耳にするが、真の再生における自助の重要性を改めて感じた次第である。

 新たにオープンさせた各旅館の特徴に注目すると、まず「はづ合掌」はその名の通り、越中八尾(富山県)から移築した合掌造りの旅館である。本格的な合掌づくりを移築した旅館は、恐らく日本初であろうとのこと。コンセプトである「1日5組の限定客に対して、どうぞ退屈してください。そして、それがいかに贅沢かを味わってください」も話題となり、多くのメディアから取材依頼が殺到した。

 また、「はづ木」は“旅館イコール和食”という既成概念を取り払い、「顧客に健康を提供する」をコンセプトに、薬膳料理に注力している。このサービスを始めるにあたり、加藤氏自身が中国に渡って漢方などに関わる調査を実施している。その際、偶然にも上海のホテルで薬膳のイベントが開催されており、その上海のホテルと提携し、ホテルのコックを「はづ木」に招いている。この辺りの行動力は、創業者ならではといえるだろう。現在、「はづ木」はグループでもっとも利益をあげている。

 こうしたグループ経営において、「厳しい時期もあったが、はづ別館が一貫して黒字であったため、なんとか支えることができた。支えてくれた客に感謝している」と、加藤氏は語っている。 

客値決めシステム、これからどうするか

 はづ別館が採用して話題となった「客が値決めするシステム」については5~6年前、テレビの取材時に、跡継ぎである息子が「やります」と宣言したため、どういう形式になるかはわからないが、恐らく今後も続いていくだろうという。

 加藤氏は客値決めシステムに関して、「自分が始めたことであったため、使命感のようなものがあり、続けてきた」と語っている。もちろん、息子がやるというなら頑張ってほしいが、重要なポイントは息切れせず、自然と自分のものになるかであると指摘する。加藤氏は性善説で頑張ってきたが、「100円の価格をつけられても耐えられるか」が成否の分かれ目になると分析している。

 もっとも、社会の変化、それに伴う価値観の変化を意識することは重要である。昔の旅館は、客が事前にわざわざ散髪に行き、良い服を着て綺麗にしてくる特別な場所であった。しかし、今はカジュアルな服装で自前のシャンプーを持ってくるなど、時代は大きく変わっている。

 たとえば、筆者も記憶があるが、昔は宿泊料が1万円であれば、1000円程度、接客担当者に手渡すといった客の気遣いは当たり前のごとく見受けたが、現在ではそうした慣習も消えてしまっている。旅館においても、合理的なサービスに徹するところが増えてきている。

 客値決めシステムは旅館・客双方が自然に気づかい合うという暗黙のルールのもとではうまく回っていたが(もちろん、息切れせず、徹する経営者の強い覚悟が求められるが)、現在のようにドライな関係が広まる世の中においては、さまざまな工夫が必要になってくるように感じられる。

 この点に関連し加藤氏は、「価値観」と同様に「評値」という言葉を流行らせたかったと語っている。たとえば、50円のボールペンなら一般に安いといわれるが、購入した消費者が書きにくいと感じれば、50円でも高いとなる。よって、はづ別館では、たとえば宿泊料を1万円と宿側が一応設定するが、客がチェックアウト時に6000円と判断すれば、その金額でよいという取り組みを行っていたこともあり、これを加藤氏は「評値」と名付けたのである。

 筆者は取材にあたり、はづ別館に宿泊し、特別に客値付けシステムを体験させていただいた。チェックアウト時にいくらと記入すべきかは、大変難しいというのが実感である。もちろん、もてなしてもらった相手に失礼があってはいけない。かといって、大盤振る舞いすることが正しいとも思えないし、そのような余裕もない。こうしたことを考えていると、宿の価値を評価するというよりも、まさに自分の価値が試されるように感じた。恐らく良識ある多くの客は大いに頭を悩ませることになるだろう。

 最近目にする客値決めのシステムは、売り手が最低料金のようなものを決めたうえで、満足度に応じて料金を上乗せして支払うものが多い。このシステムは欧米を中心に古くから一般化しているチップと実質的には変わらない。つまり、売り手が決めた定価のプラスアルファであるため、大きなリスクを伴うことはない。しかし、はづ別館が行っていた客値決めは、本体価格そのものを客に依存する。このシステムを継続して行っていくには、客もしくは人間への信頼、経営者としての強い覚悟が求められる。

 「一線を退いた」とおっしゃっていた加藤氏は75歳。いまだ大変エネルギッシュであった。よって、最後の大仕事として、現代の社会にマッチした客値決めシステムの構築および運用を軌道に乗せていただきたいと個人的には願っている。

 はづ別館におけるこうした取り組みは、高校の教科書に掲載される予定になっているという。もちろん、素晴らしいことではあるが、単なる仕組みの紹介ではなく、このシステムを実際に継続していく経営者やスタッフの覚悟のようなものにまで触れてほしいと思う。

(文=大﨑孝徳/神奈川大学経営学部国際経営学科教授)

『謝辞』
調査において大変お世話になった、株式会社はづ代表取締役会長・加藤浩章氏、ならびに、はづ別館のスタッフの皆様に心より御礼申し上げる。もちろん、本稿における誤謬はすべて筆者に帰属する。

キンプリと契約直後に赤西仁と契約解除か、文春報道…凄まじい「辞めジャニーズ排除」

 2月9日付「文春オンライン」記事は、2017年にジャニーズ事務所を退所した香取慎吾が、“ジャニーズへの忖度”のゴタゴタに巻き込まれていた可能性をスクープした。

 もともとはジャニーズのアイドルグループ・SMAPとして、中居正広、木村拓哉、稲垣吾郎、草なぎ剛とともに活躍していた香取。しかし、16年にSMAP解散騒動が勃発し、同年末をもってグループは解散。そして17年9月、稲垣と草なぎ、香取はジャニーズを退所すると、SMAPの元マネジャー・飯島三智氏が代表を務める新事務所・CULENに移籍し、3人で「新しい地図」名義で活動を開始した。

 当初、3人のテレビ露出は極端に減り、その活動を見られるのはSNSやネット番組が中心となった。だが19年7月に公正取引委員会が、民放テレビ局などに対し3人を出演させないよう圧力をかけた疑いがあるとして、ジャニーズを注意していたことが判明。これが1つの転機になったのか、同年の大みそかに放送された『ダウンタウンのガキの使いやあらへんで! 絶対に笑ってはいけない青春ハイスクール24時!』(日本テレビ系)には稲垣、草なぎ、香取が揃って登場。それから少しずつ3人の地上波出演が増えていき、今年は4月から彼らが出演する子ども向けバラエティ『ワルイコあつまれ』(NHK Eテレ)のレギュラー放送も決まっている。

 公取委の働きかけのおかげか、無事“復活”できたかのように見えていた「新しい地図」の3人。香取は昨年1月期の連続ドラマ『アノニマス~警視庁“指殺人”対策室~』(テレビ東京)で、ジャニーズを離れてから初の連ドラ主演を務めたが、「文春」によれば、もともと『アノニマス』の主題歌はユニバーサルミュージック内レーベル・ASSE!! RecordsのHYが担当するはずだったが、同社で邦楽を統括していた執行役員・A氏がジャニーズに忖度してHYを起用させないことにしたという。

 ちなみにオンエア時には香取慎吾 feat.WONKによる「Anonymous」(21年2月配信リリース)が主題歌となっていた。

「一昔前のジャニーズなら、自社を辞めたタレントを起用しないようにテレビ局などへ圧力をかけているといった報道が出ることもあった。だから香取らの露出が激減していた頃、ファンからも『圧力のせいでは?』と批判が噴出していたわけだが、やはり公取委に注意されてからのジャニーズは、露骨な圧力行使をしなくなったといわれている。

 ただ、今回のユニバーサルのように、ジャニーズが何も言わずとも、周囲が忖度してしまうパターンはなくなっていない。『文春』にもあったように、ユニバーサルは現在ジャニーズと共同でKing&Princeのプライベートレーベル・Johnnys’ Universeを運営するなどしており、ジャニーズの機嫌を損ねることがあってはいけないと考えてしまったのかもしれない」(芸能記者)

テレビ局側の過剰な気遣い

 ちなみに、20年10月にジャニーズを退所した山下智久は、昨年4月期のTBS系連ドラ『ドラゴン桜』に“声のみ”でゲスト出演し、同ドラマにはKing&Prince・高橋海人がレギュラー出演していただけに、“元ジャニーズと現役ジャニーズの共演”と話題になった。この例も、“ジャニーズが以前よりも寛容になった”と捉えられる半面、“制作側がジャニーズに忖度して山下を音声のみで起用した”とも世間では受け止められた。

「少なくても近年では、ジャニーズがテレビ局などに対し、退所したタレントを使わないように圧力をかけるといったようなことはしない。むしろ局側がジャニーズに対して過剰に気を遣って、積極的に起用しないようにしていた。特に昨年の『ドラゴン桜』で山下が声のみの出演をして、放送直前までTBSがジャニーズにお伺いを立てていたことが公けになって以降、ジャニーズは各局に内々で“OBを起用するのに、いちいちお伺いを立てなくていい”と伝えているという話も漏れ伝わってくる。

 このご時勢、局に何かしらの圧力をかけているのではないかというイメージを世間から持たれてしまえば、事務所としてもマイナスでしかない。

 それより今回の『文春』報道で興味深かったのは、ユニバーサルがキンプリと契約した直後に、“辞めジャニ”の元KAT-TUNの赤西仁、田口淳之介との契約を解消していたという部分。ジャニーズがユニバーサルに対して彼らとの契約解除を要求するはずもなく、ユニバーサル側がそこまで気を遣っていたというのは驚き」(テレビ局関係者)

 ジャニーズの存在感の大きさが窺える。

(文=編集部)