メルカリ・ラクマ・PayPayフリマ結局どこがいちばんお得? それぞれのメリット&デメリットを解説

生活をもっと楽しく刺激的に。 オトナライフより】

いらなくなったものを簡単に売買してお小遣い稼ぎができるフリマアプリ。日本国内ではダウンロード総数8,000万以上を誇る「メルカリ」が一強となっているが、フリマアプリには楽天の「ラクマ」やPayPayの「PayPayフリマ」もある。手数料やサービスの詳細を比較してみると、必ずしもメルカリがお得とはいえない状況なのだ……。そこで今回は、3つのフリマアプリそれぞれのメリットとデメリットを比較して、結局、どのフリマアプリがいちばんお得なのか検証してみる。

販売手数料は「PayPayフリマ」が5%でもっともお得!

スマホから手軽に不用品を売却できる便利なフリマアプリ。アナタもいらなくなった物をフリマアプリに出品して、お小遣い稼ぎをしているのでは? 

フリマアプリは、言うまでもなく国内だけで8,000万ダウンロードを誇る「メルカリ」が圧倒的なシェアを握っている。

最近は高齢者の利用も広がっており、年齢や性別に関係なく幅広いユーザーが利用しているため、どんなものでも売れやすいのが最大の特徴だ。

メルカリを追いかけるのが楽天が運営する「ラクマ」だ。ダウンロード数は3,000万とメルカリには及ばないものの、楽天ポイントで購入できるとあって、楽天ユーザーには人気が高い。しかも、販売手数料はメルカリが10%なのに対し、6.0%(税込6.6%)と安いのが魅力となっている。

そして、最近注目を集めているのがソフトバンク・Yahoo!JAPANグループのスマホアプリ「PayPay」名を冠した「PayPayフリマ」だ。最後発ながら、4,500万ダウンロードの「PayPay」内ミニアプリから手軽に利用できるため、実質的なユーザー数はラクマに負けていない。もちろん、PayPayボーナスも利用可能となっている。

また、PayPayフリマの販売手数料はもっとも安い5%に設定されており、出品したものが初めて売れた場合は無料になるキャンペーンも実施中だ。

PayPayフリマは一部ネットオークションの「ヤフオク!」とも連動しており、男性のユーザーが多くデジタルガジェットに強いのが特徴となっている。

バーコード出品の対応ジャンルにはそれぞれ違いがある

出品方法はどのフリマアプリでも基本は同じ。スマホで商品を撮影し、商品の説明文を書いて価格をつけるという手順になっている。

だが、…

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パチスロ「機械割100%超え」の人気シリーズ」など激アツ機種を特集!!

 高設定を掴めれば安定して出玉を伸ばせるのは間違いなく「ノーマルタイプ」だろう。AT機などと比較すると一撃性は劣るものの、低投資で長く遊べる機種や設定判別がしやすい機種は多い。「+収支」を目指すパチスロユーザーにとっては魅力的だ。

 そこで今回は、人気メーカー「ユニバーサルエンターテインメント」系列のおすすめ機種をピックアップしたので紹介したい。

『ドンちゃん2』

 最初に紹介するのは、アルゼのオリジナルキャラクター「ドンちゃん」シリーズの6号機『ドンちゃん2』だ。

 本機はRTを搭載したノーマルタイプとなり、ボーナス合算確率「1/169.3 ~ 1/136.2」、完全攻略時の機械割は「99.2% ~ 108.1%」である。

「アクロス」の中では比較的易しい機種。BIG中は中段に提灯がテンパイしたら、左リールに「3連ドン図柄」をビタ押しして最大枚数の獲得を目指す(それ以降は順押し消化)。

 さらに提灯が上段or左上がりにテンパイした際は、左リールに「ベル・BAR・チェリー」をビタ押し。そうすると液晶に花火が打ちあがり設定示唆を確認できる。

 ビタ押しが必要にはなるものの、ボーナス中に1度成功すればいいだけなので気軽に楽しむことができるだろう。ノーマルタイプをあまり打ったことがないユーザーにもおすすめの機種だ。

『サンダーVライトニング』

 続いては人気シリーズの最新台『サンダーVライトニング』を紹介したい。

 本機はボーナスのみで出玉を増やすノーマルタイプとなり、ボーナス合算確率「1/162.6 ~ 1/128.0」、完全攻略時の機械割は「99.5% ~ 108.5%」となっている。

 BIG中は予告音発生時に中・右リールを適当打ちして、左リールに「3連V」を1度だけビタ押しすれば最大枚数を獲得できる。技術介入の難易度で言えば、先ほど紹介した『ドンちゃん2』と同等と考えていいだろう。

 さらに、BIGボーナス終了後は「RIZIN ZONE」に移行し、演出に応じた様々な打ち方ができる点もポイントだ。シリーズの伝統を受け継ぎつつ、新たな要素が盛り込まれた魅力的な1台である。

『新ハナビ』

 最後に紹介するのは、ノーマルタイプ屈指の人気シリーズ「ハナビ」の最新作だ。

 本機はRTを搭載したノーマルタイプとなり、ボーナス合算確率「1/156.0 ~ 1/131.6」、完全攻略時の機械割は「102.0% ~ 109.0%」と設定1でも100%超えという激甘スペックとなっている。

 BIG中は左リール中段に「赤7をビタ押し」して枚数調整を行うだけなので、特に問題はない。だが、REG中の技術介入要素が3つの難易度「初級:順押し適当打ち」、「中級:逆押しで左リールに3連ドン図柄狙い」、「上級:中押しで全リールに氷狙い(2コマ目押し)」が存在する。

 上級でも2コマ目押しなので難しくはないのだが、ほぼ毎G氷狙いをしなくてはならないため集中力が求められる。油断して打っていると、ミスしてしまうこともあるので注意が必要だ。

(文=ひろ吉)

<著者プロフィール>

 IT業界の世界に興味を抱き、iPhoneアプリの開発を4年程経験。その後、WEBマーケティングの知識や経験を重ねてきた。パチンコ・パチスロのヘビーユーザーであり、機種のスペック等の研究に時間を注いでいる。現在はパチMAXにて、パチンコやスロットの考察記事・実戦記事をメインに作成中。自身が好む低純増・低ベース機の動向にも注目している。

パチンコ・パチスロ「旧規則機完全撤去」で新時代到来も…「2月以降にも期限が残っている機種が結構ある」業界ジャーナリストが徹底解説!!

 周知の通り、2022年1月末日をもってCR機や5号機、いわゆる旧規則機が撤去期日を迎えた。2月からはP機や6号機による新時代へ突入したわけだが、その後の業界の動きはどうなるのか。YouTubeチャンネル「NEWS777」内の動画「CR機・5号機完全撤去をPOKKA吉田が徹底解説」では、その名の通り、業界ジャーナリストのPOKKA吉田氏が業界事情を詳しく解説している。

 動画によると2021年11月の段階でパチンコは約36万台、パチスロは約52万台の旧規則機が設置されていたという。本来ならば、それが全て「前倒しの認定」によって1月末日に期限切れとなるハズだったそうだが、POKKA吉田氏は「警察庁が想定していた正しい手続きを、多くの警察本部がやっていなかった」と説明。よって、「2月以降にも期限が残っている機種が結構ある」のだそうだ。
 
 とりわけ大阪府は「成績で言うと0点に近いくらいめちゃくちゃ」だったそうで、他の県は2月・3月に期限切れとなる機種があっても「みんな(日は)同じ」なのに対して、大阪府は「店によって同じ機種の認定日が違ったりする」とのこと。そういう状況が故に、新時代への移行と言いながらもゴールデンウィーク前くらいまでは旧規則機が「ポツポツ散見されるのではないか」と予想している。

 また、沖スロの設置が大半を占める沖縄県については特殊な事情があり、旧規則機の残存率も飛び抜けているとのこと。POKKA吉田氏曰く、それは「お察し案件」だそうで、沖縄県だけは圧倒的な人気を誇る『トリプルクラウン』に入れ替えられない状況下で旧規則機を「全部外せない」のだという。

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 そういう事情があり、2004年の規則改正時も年内に外さなければならなかった旧規則機を設置し続け、それでも沖縄県警は取り締まらなかった模様。その過去を鑑みて、今回も「当然、そういうことになる可能性はある」のだそうだ。

 一方、大量撤去された台の行方については現在、「メーカー団体がものすごいしっかり管理している」そうで、不法投棄や闇スロへの横流しを抑制している模様。世界的な半導体不足の影響で「具財が足りない」こともあり、今年から来年にかけては「リサイクル活用されるケースが増えるだろう」と述べている。

JRA戸崎圭太でも御せなかった馬がC.ルメールに替わって「一変」!? 重賞未勝利の“不調説”払拭する「神騎乗」でファンから絶賛の嵐

 昨年12月のチャレンジC(G3)優勝以来、重賞勝利から見放されているC.ルメール騎手。12日のクイーンC(G3)ではロムネヤに騎乗したが、それも敗れて15連敗と長いトンネルに入っている。

 一部ファンからは「不調説」も囁かれているが、それを払拭する“神騎乗”を12日の東京7Rで見せてくれた。

 このレースでルメール騎手が騎乗したのが、3番人気のレディバランタイン(牝3歳、美浦・加藤征弘厩舎)だ。本馬は昨年7月の新潟でのデビュー戦を逃げ切り勝ちするも、その後2戦が6着、5着と結果が出ていなかった。

 成績不振の1番の原因として考えられていたのが、気性の難しさだ。

 デビュー2戦目のサフラン賞(1勝クラス)では、当時の鞍上・戸崎圭太騎手が半分立ち上がるような格好で手綱を引っ張るも、レディバランタインは終始折り合いを欠いていた。道中で鞍上との喧嘩が続いた結果、直線に入っても見せ場を作れず。後方から流れ込んだだけのレースに終わり、1番人気の支持に応えることができなかった。

 3戦目は折り合いをつけやすくするためか1ハロン短縮するも、行きたがる面は変わらず。大外枠からの発走が仇となり前に壁を作ることができず、またも折り合いを欠くレース内容で、直線半ばで失速していた。

 約3か月半ぶりの実戦となった今回、加藤征師曰く「凄くデキがいいので楽しみ」と、順調に調整を進められたようだ。また、デビューから3戦騎乗していた戸崎騎手ではなくルメール騎手に依頼した理由について加藤征師曰く、同騎手は抑えるのが上手いからだと明かした。

 3枠3番から好スタートを決めた本馬はインの2、3番手の好位を追走。道中は折り合いを欠くシーンもあったが、ルメール騎手が上手に落ち着かせて直線へ。

 前を行く2頭の間を割って進出を開始し、残り1ハロンで単独先頭に。後続各馬も押し寄せてくるが、前2走と異なり脚を溜められた分、失速せず押し切った。

 ルメール騎手に乗り替わっての変貌ぶりに、ファンも驚きの声を隠せなかったようだ。馬券を購入していたであろうファンはSNSやネット上の掲示板で「ルメールを信じてよかった」「これぞルメールマジック」と好騎乗を称えている。

「久々に痺れましたね。百戦錬磨の戸崎騎手でも苦労して乗りこなせなかったレディバランタインをテン乗りで勝たせてあげることに成功しました。さすがルメール騎手です。

もちろん休み明けでテンションが上がっていないことや、内枠で前に壁を作りやすいこともあったと思いますが、それでも素晴らしい騎乗でした。さすがトップジョッキーですね」(競馬誌ライター)

 この日のメイン・クイーンCでは7着に敗れてしまったルメール騎手だが、重賞を中々勝てないのは単なる偶然だろう。レディバランタインで見せた騎乗を重賞でも発揮すれば、連敗ストップはすぐ目の前かもしれない。

(文=坂井豊吉)

<著者プロフィール>
全ての公営ギャンブルを嗜むも競馬が1番好きな編集部所属ライター。競馬好きが転じて学生時代は郊外の乗馬クラブでアルバイト経験も。しかし、乗馬技術は一向に上がらず、お客さんの方が乗れてることもしばしば……

パチンコ「確変率0%→約81%」となる超RUSH特化型マシン! 甘デジ並の確率ながら大量出玉も余裕!?

「暑さ寒さも彼岸まで」とはよく聞く言葉だが、実際にいつなのか把握している人は意外に少ないかもしれない。「暑さ寒さ」とあるので年に2回やってくるのだと想像できると思うが、春分の日・秋分の日を中心にした前後3日を彼岸と呼ぶ。

 春分の日や秋分の日というまさに季節の変わり目の時期を指しているが、昼と夜の時間が同じになる(正確には異なるが)この時期は、西のかなたにある彼岸と現世である東の此岸(しがん)がもっとも近くなるとされている。

 したがって、この期間に仏の教えにしたがって精進することで極楽浄土へ行けると考えられていた。彼岸とは向こう岸のことで仏の住む悟りの世界を指しているのである。

 このお彼岸は平安時代にはその習わしが行われていたようで、日本後紀や源氏物語などにもその記述が見られるという。ただ、墓参り云々は仏教由来ではなく、日本の古来からの先祖崇拝の信仰による。神道と仏教が結びついたいかにも日本的な行事なのである。

 前置きが長くなってしまったが、今回ご紹介するマシンは『P彼岸島』。2019年にサンセイR&Dから登場した甘デジタイプである。前身機として『CR彼岸島』が存在するが、通常時に右でも左でも打てるゲーム性から一新され、オーソドックスなSTタイプとなった。

【注目記事】
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 ただ、STといってもそこは『彼岸島』、ただのSTではない。初当り時からは一切確変に突入しないようになっているのである。

 通常時の大当り(1/111.26)はすべて60回転の時短モードに移行。そこで再び大当りを引き当てるとST10回転+時短90回転の連チャンモードに突入となる。STながら時短突破型のゲーム性。しかもヘソ抽選時の確変割合が0%なのでV-STと呼ぶのも何か違うような気がする、不思議なスペックとなっている。

 初当り時の時短引き戻し率は約41.8%だが、100回転の電サポモードは10回転のST継続率が約59.7%、90回転の時短ループ率が約55.6%、トータルで約82%と非常に高い連チャン率を誇る。

 また、右打ち中は大当りの17%が最大出玉となる10ラウンド約1000発と、甘デジ確率帯にしては存分な出玉感。歯車が噛み合えば5000発、10000発と一気に大量の出玉を獲得できるような性能なのである。

 大当りのメインは2ラウンド約200発、4ラウンド約400発だが、持ち前の高ループによって手数による出玉増加も期待できる。また、右打ち中の大当りはランクアップボーナスになっているので、上乗せ演出による躍動感が連チャンの疾走感を加速させ、原作同様の唯一無二な連チャンモードを味わうことができる。

 原作といえば、それを忠実に再現した荒唐無稽な演出も好事家を虜にする要素だ。好き嫌いがわかれるが、いったんハマると抜けられない沼タイプ。ダイナミックな役物演出なども搭載され、ケレン味たっぷりのマシンとなっている。

(文=大森町男)

<著者プロフィール>

 羽根物によってパチンコの魅力にとり憑かれ、パチンコ雑誌を製作する編集プロダクションに入社。パチンコに関する記事作りや編集業務に携わる。編集長としてファン雑誌の制作に取り組むなどの経験を活かし、その後は携帯サイトやweb、動画コンテンツなど幅広いパチンコメディアに従事。現在はフリーランスのパチンコライターとして活動。パチMaxを中心に消極的に執筆の場を広げている。

JRA京都記念(G2)レッドジェネシス「順調」報道を一刀両断!? 「あまり高い評価はできない」3歳新馬と“互角”に留まった実力馬のジャッジに温度差

「反応もいいし、動ける態勢は整っていますよ」

 13日に阪神競馬場で開催される京都記念(G2)に向けた最終追い切りで、藤岡康太騎手の声が弾んだ。騎乗するレッドジェネシス(牡4歳、栗東・友道康夫厩舎)はハイレベルと称される明け4歳牡馬でも、トップクラスに挙げられる1頭だ。

 昨年は皐月賞馬のエフフォーリアが、天皇賞・秋(G1)や有馬記念(G1)を勝利して年度代表馬に。ダービー馬のシャフリヤールがジャパンC(G1)で3着、菊花賞馬のタイトルホルダーも有馬記念で5着するなど、大きな存在感を示した明け4歳世代。

 また、クラシックホースだけでなく、1月の日経新春杯(G2)ではヨーホーレイクとステラヴェローチェがワン・ツーゴールと世代のレベルの高さを証明。同じ4歳牡馬のレッドジェネシスもここで重賞2勝目を挙げ、春のG1戦線に大きく名乗りを上げたいところだろう。

 舞台となる芝2200mは、京都新聞杯(G2)で重賞初制覇を飾った得意の距離。だが、それ以上に昨秋の神戸新聞杯(G2)で不良馬場をモノともせずダービー馬シャフリヤールに先着し、ステラヴェローチェに迫った走り(2着)は、この馬の評価を一気に高めるものだった。

 当時の走りが再現できれば、今回のメンバーなら快勝してもまったくおかしくはない。昨年10月の菊花賞(G1)以来のレースとなるが「仕上がりは良い」との報道もあり、神戸新聞杯以来のコンビとなる藤岡康騎手にしても、力が入って当然の一戦だろう。

 だが、そんなレッドジェネシスに“辛口”評価を下す男がいる。競馬評論家の井内利彰氏だ。

「やはり調教としてはあまり高い評価はできません」

「調教捜査官」の異名を持つ井内氏は、追い切りを重視して予想を組み立てる、いわゆる「調教派」のスペシャリストである。上記のように語った『netkeiba.com』の連載コラム『調教Gメン研究所』や『競馬予想TV!』(フジテレビ系)のレギュラーとしてもお馴染みで、競馬ファンの間でも高い人気を得ている存在だ。

 そんな井内氏だが、今週末の京都記念に出走するレッドジェネシスには一抹の不安を感じているようで、1週前追い切りでは「少し反応の鈍いところがありました」と話し、最終追い切りでも「新馬相手にこれまた苦戦した動き」と厳しいジャッジを下している。

 これまでも、どれだけの人気馬であろうが「ダメなものはダメ」と客観的な姿勢を崩さなかった井内氏だけに、レッドジェネシスに期待をかけるファンとしても気になるところだ。

「あまり大きな声では言えませんが正直、今回のレッドジェネシスについては井内さんの見解に同意したいですね。ご本人も『調教量としては十分』と評価されているものの、1月の後半から栗東のCWで追い切られている本馬ですが、やはり『良化はスロー』と言わざるを得ません。

特に最終追い切りでは、まだデビューしていない3歳馬チェリーオントップを追いかける形だったものの併入に持ち込むのがやっと……。あまり追い切りで動くタイプではありませんが、それでも物足りない印象でした。

ただ、その一方でレッドジェネシスは、今年の京都記念のメンバーの中でも期待が高い1頭です。このレースに限った話ではありませんが、マスコミの記者は基本的に関係者がはっきりと言わない限り、人気馬にダメ出しすることはなかなか容易ではないんですよね……。

今回も“あの内容”で『仕上がり順調』とか『良い』とか書かれてる紙面も見ましたが、正直『本当に良いと思ってるのかな?』とは思ってしまいます。藤岡康騎手も『休み明けという感じもある』と話していたんですけどね」(競馬記者)

 確かに、冷静にレッドジェネシスの現状を鑑みれば、例えば日経新春杯を勝利したヨーホーレイクとは異なり、すでにG2勝ち馬である以上、今回で賞金を加算しなければならない理由はあまりない。

 目標は春の大阪杯(G1)辺りになるだろうし、ここは一叩きと考えるのが妥当か。井内氏の評価も然ることながら、記者が話す「良化はスロー」という言葉にも頷ける。

 無論、仮にレッドジェネシスの状態が100%でなくとも、ここで好勝負を演じる可能性はある。ましてや、明日は雨もしくは雪が降る予報。不良馬場の神戸新聞杯での力強い走りを見れば、重い馬場が追い風になる可能性も高いだろう。

「乗るたびに反応が良くなっている感じ」と話す藤岡康騎手は、8日の佐賀記念(G3)で今年の“重賞初勝利”を飾ったばかりと勢いに乗る。果たして、このまま重賞連勝となるか、それとも井内氏の不安が的中してしまうのか。ハイレベルなエフフォーリア世代の一角を担う実力馬の走りに注目したい。

(文=大村克之)

<著者プロフィール>
 稀代の逃亡者サイレンススズカに感銘を受け、競馬の世界にのめり込む。武豊騎手の逃げ馬がいれば、人気度外視で馬券購入。好きな馬は当然キタサンブラック、エイシンヒカリ、渋いところでトウケイヘイロー。週末36レース参加の皆勤賞を続けてきたが、最近は「ウマ娘」に入れ込んで失速気味の編集部所属ライター。

JRA【京都記念(G2)予想】「雪予報」でユーバーレーベン、ジェラルディーナの2強は消し。ハープスター、ジェンティルドンナが飛んだレースで「大万馬券」狙い撃ち!!

 13日に行われる京都記念(G2)を予想する。2年連続で1番人気が勝利しているレースだが、過去にはマカヒキ、ハープスター、レイデオロ、ジェンティルドンナといった大本命が敗れた波乱含みのレースでもある。明日は雨か、雪になる模様。その辺りも考慮して検討していきたい。

「◎」は11番のアフリカンゴールドだ。

 おそらく超大穴になるだろうが、個人的には絶好の狙い目になると考えている。2019年10月に3勝クラスを卒業してから、勝利どころか連にも絡めない日々が続いたが、昨年12月の中日新聞杯(G3)で2着に好走。一体何が変わったのかは一目瞭然。簡単に言えば、前から競馬したからだ。

 2019年11月にオープン初戦となったアルゼンチン共和国杯(G2)で中団から差す競馬を試みて3着に好走したことで、この馬の運命が大きく変わった。

 そこから約2年間で10走、アフリカンゴールドはほぼ末脚に懸ける競馬で惨敗を繰り返してきた。従来の先行策に出ることもあったが、何故か舞台は東京や阪神の外回りなど直線が長いコースばかり……結局のところ、本馬は切れ味勝負になると分が悪いのだ。

 もともと条件戦で好走を繰り返していた時は、2、3番手からの積極策だった。そんな走りを取り戻したのが、前々走の中日新聞杯だったというわけである。

 中日新聞杯で2着、前走の日経新春杯(G2)でも5着と、ここだけを見ればこのメンバーでも十分通用してもおかしくない。単勝オッズも154.0倍→87.9倍と下がったが、まだまだ美味しい存在といえるだろう。この時期の非根幹距離で実績のあるステイゴールド産駒であり、この馬を手の内に入れ、スランプ脱出の立役者となった国分恭介騎手も「前々で運んで粘り込みたい」と話している以上、舞台は整った。

「〇」は4番のレッドガランだ。

 約1年半ぶりの2000mだった前走の中山金杯(G3)で重賞初制覇。それも56kgと、そこまで恵まれたハンデでもない中で2馬身半の快勝劇だった。レース後に斎藤新騎手が「マイルより2000mの方が良いと思っていました」と話していたが、まさにその通りなのだろう。

 陣営としても2000mは2020年5月の新潟大賞典(G3)で、1番人気に推されながらも6着に敗れた距離。以後、マイル路線を中心に使われるが、ロードカナロア産駒であることからも仕方がない。

 ただ、マイルならリステッド競走で頭打ちだったが、2000mになって一気に重賞の壁を突き破った。今回はさらに200mの距離延長となるが、この馬はロードカナロアというよりも母父のシンボリクリスエスの色が強い印象。母型には数々の名ステイヤーを生み出したダンスインザダークの母ダンシングキイの血が入っており、さらなる上積みがあってもおかしくない。本命馬同様、好位から流れ込む競馬を期待する。

「▲」は12番のマカヒキだ。

 2017年に凱旋門賞帰りという輝かしい実績で1番人気に推されるも、3着に敗れた苦い経験を持つマカヒキだが、あの時と今は「別馬」と考えるべきだ。具体的には日本ダービー(G1)を勝った頃の上がり3ハロン32秒台や、33秒台といった切れ味は影を潜めたが、持続的な末脚は健在である。

 その点、今年はレース当日に雨もしくは雪が降るという予報は、この馬にとって追い風になる。2019年、重馬場のジャパンC(G1)で記録した上がり最速36.3秒のように、上がりが掛かる舞台ほどチャンスが大きくなる。復活勝利を挙げた昨年の京都大賞典(G2)でも、上がり2位で35.9秒だった。

 G1では苦戦が続いているが、G2では【3.1.2.1】と絵に描いたようなG2大将。この人気は舐められ過ぎだ。

「△」には内から2番マリアエレーナ、3番エヒト、10番レッドジェネシスを押さえたい。

 マリアエレーナは良・重兼用の先行馬。引き続き53kgは魅力だし、200mの距離延長も新潟牝馬S(OP)の走りを見れば歓迎だ。

 エヒトは前走のAJCC(G2)惨敗で一気に人気を落としている印象だが、2走前のサンタクロースS(3勝クラス)が3馬身差の強い勝ち方。舞台となる阪神の内回りコースに高い適性を感じさせる。

 レッドジェネシスは追い切りを見れば、状態面と人気のリスクとリターンが見合っていないが、雨予報なので推さざるを得なかった。世代レベルが高いだけに、地力に期待したい。

 一方で、5番サンレイポケット、6番ユーバーレーベン、9番ジェラルディーナ辺りはバッサリと切りたい。

 レッドジェネシスに触れた際、「世代レベルが高い」と記載したが、それは牡馬の話だ。牝馬に目をやると、昨秋のエリザベス女王杯(G1)でステラリアこそ2着に好走したが、肝心の秋華賞馬アカイトリノムスメが2番人気を背負って7着。年明けの愛知杯(G3)でも秋華賞(G1)3着馬のアンドヴァラナウトが1番人気であっさり飛んだ。これでは牝馬三冠のレベルに疑問を持たざるを得ない。これが昨年のオークス馬ユーバーレーベンを切る理由だ。

 ジェラルディーナはクラシックには縁がなかったが、如何にも「良馬場」「直線が長い広い競馬場」が合いそうなタイプで、今回は条件が当てはまらない。実際に、同じ阪神の内回りで行われた前走のチャレンジC(G3)でも着順こそ4着だが、内容は完敗だった。血統面からのスケール感は認めるが「ここではない」という見解だ。

 天皇賞・秋(G1)、ジャパンCの連続4着が光るサンレイポケットだが、では何故、メンバーが落ちる毎日王冠(G2)や鳴尾記念(G3)で6着だったのかという疑問が残る。つまり、俗にいう相手なりに走るタイプなのだろう。5連複なら軸に最適だと思うが、実力以上に人気した感のある今回は切ってしまった方が、回収率には良い。来てもおかしくないが「リスクに見合っていない」ということだ。

以上、推奨馬は
「◎」11番アフリカンゴールド
「〇」4番レッドガラン
「▲」12番マカヒキ
「△」2番マリアエレーナ
「△」3番エヒト
「△」10番レッドジェネシス
となる。

 馬券の方は三連複フォーメーション①→②→⑤の7点、三連単も同じフォーメーションで8点、合計15点で勝負したい。

(文=銀シャリ松岡)

<著者プロフィール>
 天下一品と唐揚げ好きのこってりアラフォー世代。ジェニュインの皐月賞を見てから競馬にのめり込むという、ごく少数からの共感しか得られない地味な経歴を持つ。福山雅治と誕生日が同じというネタで、合コンで滑ったこと多数。良い物は良い、ダメなものはダメと切り込むGJに共感。好きな騎手は当然、松岡正海。

官製ゾンビ企業、日の丸液晶メーカー・JDI、悲惨な経営の果てに「中小企業化」

 経営再建中の中小型液晶大手ジャパンディスプレイ(JDI、東証1部)は、資本金を2152億円から1億円に減資する。資本準備金を全額取り崩し、2881億円の累積損失を一掃する。3月26日、臨時株主総会を開催し、株主に大幅減資を諮る。資本金が1億円以下になると税制上は中小企業となり、節税効果がある。JDIは「累積損失の解消による財務基盤の健全化と、持続的な成長に向けた資金確保を図る」としている。

 JDIは“日の丸液晶メーカー”と呼ばれており、第2位の株主はINCJ(旧産業革新機構)である(21年9月30日現在)。筆頭株主は独立系資産運用会社のいちごトラストで議決権比率44.27%を保有。

JDIの負の歴史

 JDIは2012年、官民ファンドの旧産業革新機構の支援を受けて、ソニー、東芝、日立製作所の液晶事業が統合して鳴り物入りで発足した。しかし、中国・韓国メーカーとの競争激化などに加え、新鋭工場を建設した財務の負担が重く、厳しい経営が続いていた。

 この間、JDIの経営トップは目まぐるしく入れ代わった。初代の社長兼最高経営責任者(CEO)は米テキサス・インスツルメンツ(TI)やソニーなどを経てスカウトされた大塚周一だったが、15年3月期の赤字転落で引責辞任。後任として三洋電機で電池事業の責任者だった本間充が会長兼CEOに就いたものの、赤字を拡大させて17年3月期末で更迭された。

 次の会長兼CEOは日本鉱業(現JX金属)でディスプレイ検査装置事業を手がけた東入来信博。5期連続の赤字が確定した19年5月に東入来は辞任し、18年から社長を務めていた日立製作所の液晶パネル部門生え抜きの月崎義幸がCEOのポストを引き継いだ。

 19年4月、台湾や中国の企業連合から支援を取り付けたが、業績悪化に歯止めがかからないことから支援のスキームは空中分解した。主力の白山工場(石川県白山市)が稼働停止に追い込まれ、1200人の希望退職者を募集することになった責任を取り、19年9月末に月崎も辞任。後任は日本興業銀行(現みずほ銀行)出身で最高財務責任者(CFO)を務めていた菊岡稔が10月1日付で社長兼CEOに昇格した。

 19年9月末で1000億円を超える債務超過に陥っていた。5億7800万円もの着服事件で懲戒解雇された経理担当の元幹部(故人)が19年11月、「過年度決算で不適切な会計処理をおこなっていた」と告白し、不正会計が表面化した。「いよいよJDIはギブアップ。会社更生法を申請か」(民間信用調査会社幹部)と取り沙汰された。

いちごアセットが救世主として登場

 この時、救世主が現れた。20年1月31日、投資顧問会社いちごアセットマネジメント系ファンドのいちごアセットから1008億円の出資を受けると発表した。20年4月、不正会計の実態を調べていた調査委員会が報告書を公表した。それによると14年3月期から19年4~9月期まで架空在庫の計上や損失の先送りなどの不正な会計処理があったと認定した。水増し額が最大となった16年3月期は「純損失に与えた影響は102億円もあった」という。

 報告書は「不正会計は経理担当の元社員によって主導された」と結論づけたが、不正の背景として、「経営陣による業績目標達成に向けた圧力」を指摘した。JDIは、いちごアセットと二人三脚で経営再建に取り組んでいる。

 最大の焦点は主力の白山工場の売却だ。20年8月、白山工場の土地と建物を412億円でシャープに売却、工場の設備は米アップル系の企業に301億円で譲渡すると正式に発表した。土地・建物や工場の設備を譲渡することで713億円を得る。

 白山工場の建設費(1700億円)の大半を建設時にアップルに前受け金のかたちで負担してもらっている。同工場は16年末に稼働を始め、スマホ用のパネル換算で月700万枚の生産能力を持つ。アップルが上位機種で有機ELパネルの採用を決めたことから、白山工場の稼働率が低迷。19年7月に生産を一時停止していた。

 JDIは工場の売却で得た資金を前受け金の返済などに充当して財務の負担を減らす。シャープは亀山工場(三重県亀山市)でつくるアップルのiPhone向け液晶パネルの生産を白山工場に集約する。シャープは白山工場の設備をアップルから借りてパネルを生産し、大口顧客であるアップルへの供給を続ける。

 菊岡稔は、いちごアセットからの金融支援をとりまとめ、白山工場を売却。不正会計の発覚後は、社外取締役の権限の強い「指名委員会等設置会社」へ移行するなどガバナンスの体制を見直した。「自分でないとできない仕事は減っている」として、菊岡は20年12月末に退任した。

 社長は空席となり、スコット・キャロン会長がCEOを兼務した。キャロンは米国出身で、筆頭株主のいちごアセットの社長。20年3月にJDIの会長に就任していた。スマホで有機ELパネルの採用が拡大し、JDIの命綱だったスマホ用液晶パネルの需要減が響いた。キャロン新体制は医療用パネルやセンサーなど新規事業を早期に軌道に乗せたい考えだ。

 22年3月期通期の売上高は前期比13%減の2970億円を見込む。半導体不足が緩和し、従来計画を170億円上回る。通期の損益の見通しも初めて公表した。営業損益は131億円の赤字(21年3月期は262億円の赤字)、最終損益は184億円の赤字(同426億円の赤字)となる見込みだ。

 JDIは2月10日、22年3月期の最終損益が84億円の赤字になる見通しだと発表した。従来予想から赤字幅が100億円縮小する。台湾の製造子会社の売却益を計上するためだ。売上高は21年3月期比15%減の2910億円。従来予想を60億円下回る。自動車向けの液晶パネルの出荷量が想定を下回る(売上高、最終損益とも億円以下の切り捨てしているため会社側の公表数字とそれぞれ1億円異なる)。会社側の発表では最終損益の赤字は99億円縮小し、売上高は59億円のショートとなっている。

 再建の主役に躍り出た会長のキャロンが打ち出した再建への第一歩が、資本金を2152億円から1億円に減資して、2881億円の累積損失を一掃することだった。経済産業省が音頭をとって発足した“日の丸液晶メーカー”JDIは、迷走の果てに中小企業として再出発することになった。

 経営陣の責任感の欠如から、「官製企業の悪しき典型と酷評され“ゾンビ”などと揶揄された」(M&Aに詳しいアナリスト)JDIは、14年3月に新規上場して以来、水面下の低空飛行のままだ。一度も配当したこともなく、株価もこのところ2ケタ(100円以下)であり、上場企業の体をなしていない。さらに資本金を1億円に減資して中小企業となる。「上場している意味があるのか」(外資系証券会社のアナリスト)と厳しく問われている。

(文=Business Journal編集部、文中敬称略)

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退学率50%超も…薬学部の異様な修学状況が判明、入試の簡易化で学生の質低下か

 2006年に薬学部が6年制となり、2012年に新薬剤師国家試験が実施されてから文部科学省は、「質の高い入学者の確保と教育の質の向上に向けてのフォローアップ」のためとして、薬学部における修学状況等について調査を行ってきた。2021度の調査では、初めて各大学の退学率を公表した。なんと退学率が50%を超える大学もあり、現在の薬学教育に疑問を覚える結果だった。

 文科省の調査結果を見ると、退学率が高い大学は国家試験の合格率が低い傾向にある。退学率が高い大学は総じて大学の偏差値が低く、退学率が5%以下の大学は偏差値が高い傾向が読み取れる。

 退学率が50%を超える薬学部があることも衝撃だが、30%以上は7学部、20%以上は13学部と、ほかの学部よりも高い傾向といえる。その背景には“薬学部の急増”がある。2002年頃から大学の設置認可の規制緩和が行われ、学生の人気を集めると考えた大学が薬学部を新設した。これにより、2002年度には47校だった全国の薬科大学・薬学部は現在、77校まで増えている。

 薬学部の退学率の高さもさることながら、定員割れしている薬学部も増加傾向にある。文部省の発表によると、2020年度の全国の私立大学薬学部・薬科大学の約4割が定員割れしていることが明らかになっている。定員割れを埋めるために、入試教科を「化学」1科目のみとして学生を獲得する大学もある。しかし、こういった対策は学生の質の低下を招き、退学率の増加に拍車をかけることになっていると考えられる。

薬学部の増設が招いたもの

 筆者が私立薬科大学を卒業した1992年頃は、退学する学生は非常に稀であった。当時、その稀な退学者に共通していることは、一般教養の勉強についていけずに留年し、専門課程に入る前に退学するというパターンであった。

 同様のパターンが、現在の薬学部でも起きていると推察できる。なぜなら、薬学部を新設した以上は、学生を確保しなければ大学の運営がままならなくなる。そういった大学が学生獲得のためにとった対策は、入試のハードルを下げ学生を多く入学させることだった。

 こういった流れによって、偏差値35や、合格ラインが設定できないBF(ボーダーフリー)の薬学部が出来上がったが、偏差値35の学力では、薬学部で学ぶべきカリキュラムを修得することは容易ではない。

 薬学部のカリキュラムでは一般教養も学ぶが、とりわけ数学や化学、物理に関しては偏差値35で入学した学生がすんなりと理解できる内容ではなく、入学後にもかなりの勉強が必要となるだろう。また、薬学部では授業の出席確認も厳しく、実習も多く、文系の大学に比べて遊ぶ時間は少ない。入学後のハードさにギャップを感じ、さらには勉強にもついていけないとなれば、退学する学生が出てくるのは納得でもある。入学さえすればなんとかなるということはなく、薬学部で学ぶには、基礎学力とさらなる勉強が必要なのだ。

薬剤師のこれから

 近年、調剤薬局は歯科クリニックや美容室よりも多く、“乱立”状態といわれている。一部のメディアでは、「薬剤師過剰論」も出ている。しかし、現状では薬剤師は過剰ではなく、薬剤師不足に喘ぐ薬局も多く、薬剤師の需要は高い。しかし、この状況は今後、変化していくと予想される。

 2042年に高齢者の増加がピークとなるが、一方で日本の人口は2008年からすでに減少の一途を辿っている。この2つのファクターから考えると、今後10年ほどは、薬局の需要は維持されるが、その先は薬局業務の機械化やAI化が進み、薬剤師の需要は低下していくだろう。

 さらに今後、薬局自体も淘汰され、地域医療に貢献する薬局が生き残るだろう。そういった薬局が必要とするのは、“有能な薬剤師”ということになる。果たして、BF薬学部で学び、有能な薬剤師になることができるのだろうか。薬剤師を志す学生には、慎重に大学を選んでほしい。

【各薬学部の退学率・国家試験の合格率】

 

 

 

 

 

(文=吉澤恵理/薬剤師、医療ジャーナリスト)

吉澤恵理/薬剤師、医療ジャーナリスト
1969年12月25日福島県生まれ。1992年東北薬科大学卒業。薬物乱用防止の啓蒙活動、心の問題などにも取り組み、コラム執筆のほか、講演、セミナーなども行っている。

現在の物価上昇、70年代オイルショックと酷似

 このところ国内の物価上昇が顕著となっている。基本的な要因は原油や食糧など海外の物価上昇であり、1970年代に発生したオイルショックとよく似ている。昨年までは、日本ではデフレが続いているので「インフレにはなり得ない」といった見解をよく耳にしたが、貿易が存在する以上、海外の物価動向とは無縁ではいられない。

物価上昇にはタイムラグがある

 このところ食品を中心に多くの商品が値上がりしているので、物価が上がっていること自体は明らかといってよいだろう。だが、2021年12月時点における日本の消費者物価指数は前年同月比でプラス0.8%と、それほど高い上昇率にはなっていない。生活実感とは裏腹に消費者物価指数が上昇していないことについては、主に2つの理由がある。1つは原材料価格の上昇が最終製品の価格上昇に波及するまでにタイムラグが存在すること、もう一つはある種の数字のマジックである。

 企業というのは、原材料や商品を仕入れ、それに利益を乗せて顧客に販売している。物価の上昇が始まった場合、最初に影響が出てくるのが企業の仕入れである。仕入れ価格が上がれば利益が減るので、企業はその分を価格に上乗せしたい。価格を上げると販売数量に影響するため、ギリギリまで踏みとどまるのが普通だが、他のコスト削減努力では到底、吸収できないほどに仕入れ価格が上がれば値上げを決断する。

 仕入れ価格の上昇に耐えられなくなるまでの時間は、商品や業種によって異なっており、現時点ではまだ値上げを行っていない企業もある。このため、全体の指数が上昇するまでにはしばらく時間がかかる。

 企業間取引の物価動向を示すのは企業物価指数だが、インフレになった場合、最初に企業物価指数が上がり、その後、一定のタイムラグを経て消費者物価指数が上昇することが多い。日銀が発表した11月の企業物価指数は前年同月比で9%の上昇となり、オイルショック以後、最大の上げ幅を記録した。オイルショック当時も先に企業物価指数(当時は卸売物価指数)が上がり、その後、半年程度の時間差の後、消費者物価指数が急上昇した。昨年後半に企業物価指数が急上昇したという現実を考えると、2022年の春あたりから上昇が顕著となり、後半に入ってさらに上昇率が上がるという展開が予想される。

 もう1つの理由である数字のマジックとは、携帯電話料金の引き下げが指数に与える影響のことを指す。

 菅政権が携帯各社に対して、通信料金の引き下げを強く要請したことは記憶に新しい。この要請を受けてNTTドコモが新料金プラン「ahamo」を発表するなど、2021年春から続々と新料金の導入が始まった。主要キャリアの料金引き下げを受けてMVNO(仮想移動体通信事業者、いわゆる格安SIM)各社もさらに料金を下げたので、2021年には通信料金が大幅に安くなった。

 家計における通信費の割合は、スマホの普及以降、上昇が続いており、消費者物価指数への影響は大きい。消費者物価指数は前年同月比で算出するので、2021年春以降、携帯電話料金が前年比で安くなった分、全体の物価を押し下げる効果をもたらしている。だが2022年春以降は、すでに料金が下がった2021年との比較になるので、携帯電話料金の値下がり分は指数にマイナスの影響を与えない。

インフレが発生する時は、大抵、複数の要因が関係している

 現時点において、携帯電話料金の値下げがなかったと仮定した場合、消費者物価指数はすでに2%近い上昇率となっている。現実に物価は上がっているものの、統計のマジックでそれが見えていないだけであり、今年の春以降、値下げの効果が消滅することで、消費者物価指数は2%を超えてくる可能性が高まっている。

 専門家による分析やメディアの報道が、生活実感と乖離することは珍しいことではなく、誰の目にも状況が明らかなってからしか本格的な議論は行われない。スーパーなどによく買い物に行く人なら、物価が上がっていることは昨年後半から一目瞭然だったはずだが、生活実感に乏しい人の場合、インフレと言われてもまだピンと来ていないのではないだろうか。

 だが春以降、携帯料金の引き下げ効果が剥落し、統計上も2%以上の物価上昇と明示されれば、多くのメディアがこの話題を取り上げるはずだ。専門家も「インフレ」「インフレ」と口にするようになり、ほぼすべての人が物価上昇について認識するようになる。

 今回の物価上昇は、原油価格や食糧価格の高騰に伴うものであり、輸入物価の引き上げが起点となっている。原油価格の上昇をきっかけに、あらゆる一次産品の価格が上昇し、多くの製品価格に波及するという流れは、70年代に発生したオイルショックとよく似ている。だが、原油価格の上昇が物価高をもたらすという解釈は、70年代のインフレを完全に説明しているとはいいがたい。

 1973年10月、OPEC加盟6カ国は1バレルあたり3.01ドルだった原油公示価格を5.11ドルに引き上げ、翌年1月からはさらに11.65ドルに引き上げた。これをきっかけに、あらゆる製品の価格が値上がりし、各国でインフレが進んだ。

 原材料などの価格上昇が引き起こすインフレのことを一般的コストプッシュ・インフレと呼ぶ。原油価格の上昇はあらゆる製品価格に影響を与えるが、それでも製品やサービスの付加価値全体に占める一次産品の比率は2割程度であり、これだけで先進国の物価が2倍に上昇するとは考えにくい。では、なぜオイルショックをきっかけに、各国でインフレが進んだのだろうか。

インフレが発生する時は、単一要因ではないことがほとんど

 顕著なインフレというのは、原油価格の上昇など供給要因に加えて、貨幣的な要因が関係することが大半である。オイルショックが発生する2年前には、金とドルの兌換停止(いわゆるニクソン・ショック)があり、各国のマネーサプライが急増していたことに留意する必要があるだろう。

 1971年8月、米国政府は突如、金とドルの兌換を停止する宣言を行い、世界の金融市場は大混乱に陥った。為替市場ではドルを売って、マルクや円を買う注文が殺到し、ドルの価値は大きく下落。市場には大量のドルが放出される結果となった。日本やドイツは、通貨切り上げに伴う混乱を回避するため、中央銀行は流動性の供給を行った。その結果、ニクソンショック後の世界経済には、大量のマネーがバラ撒かれる状況になった。

 つまり、オイルショックの2年前にすでに大量のマネーが市場に供給されており、貨幣要因でのインフレが発生しやすい状況が生じていた。産油国による価格引き上げは、マグマのように溜ったインフレ圧力に一気に火を付ける結果となり、各国で急激な物価上昇が始まった。

 70年代のインフレはこのようなメカニズムで発生したものであり、決してコスト要因だけによるものではない。というよりも、顕著なインフレが発生する時には、大抵の場合、供給要因と貨幣要因の両方が存在している。ひるがえって今の物価上昇局面については、どう考えれば良いのだろうか。

 原油価格の上昇に伴う一次産品の価格上昇がインフレのきっかけという点で、当時と今とでは類似点があるが、多くの読者の方は、もうひとつの類似点があることについてお気づきだろう。それは、言うまでもなく各国政府が行ってきた量的緩和策である。

量的緩和策の影響は無視できない

 リーマンショックに対処するため米国を中心とする各国の金融当局は、大量の国債を購入して市場にマネーを供給する量的緩和策を実施してきた。市場には実需を超える貨幣が存在しており、そもそもインフレが生じやすい環境が続いている(というよりも、量的緩和策は意図的にインフレを生じさせる政策である)。

 諸外国の物価は、原油価格が上がる前から上昇傾向が顕著となっていたが、これは量的緩和策の影響によるものである(オイルショック当時も、73年10月の原油価格引き上げによって、いきなり物価が上がったのではなく、すでに73年初頭からインフレは顕著になっていた)。もともと貨幣的要因でインフレが進んでいたところに、一次産品の価格上昇が加わり、物価上昇に弾みが付いているというのが、今の世界経済の現状である。

 一次産品の価格上昇に加え、金融当局の意向によって貨幣が過剰供給されているという点においても、前回のオイルショックと今回のインフレはよく似ている。もっとも、当時の米国経済はボロボロだったが、今の米国経済は今のところ堅調に推移している。成長さえ持続すれば、景気拡大に伴うインフレとしてうまく処理できる可能性が見えてくるので、この点については大きな安心材料といってよいだろう。

 しかしながら、今回のインフレが複合的な要因であることは間違いなく、石油価格が落ち着けばインフレも終息するという単純な話にはならない。政策誘導を一歩間違えば、悪性のインフレになる可能性があるという点については常に留意しておく必要がある。

(文=加谷珪一/経済評論家)

●加谷珪一/経済評論家

1969年宮城県仙台市生まれ。東北大学工学部原子核工学科卒業後、日経BP社に記者として入社。野村證券グループの投資ファンド運用会社に転じ、企業評価や投資業務を担当。独立後は、中央省庁や政府系金融機関など対するコンサルティング業務に従事。現在は、経済、金融、ビジネス、ITなど多方面の分野で執筆活動を行っている。著書に著書に『貧乏国ニッポン』(幻冬舎新書)、『億万長者への道は経済学に書いてある』(クロスメディア・パブリッシング)、『感じる経済学』(SBクリエイティブ)、『ポスト新産業革命』(CCCメディアハウス)、『教養として身につけたい戦争と経済の本質』(総合法令出版)、『中国経済の属国ニッポン、マスコミが言わない隣国の支配戦略』(幻冬舎新書)などがある。