JRA天皇賞・春(G1)タイトルホルダー勝利を呼ぶ「給水所」の存在、横山典弘「歌いながら」の逃亡劇から18年…好走のカギは父と弟にあり?

「馬と話をしながら、歌いながら乗ってました」

これは、2004年5月2日に京都競馬場で行われた天皇賞・春(G1)の勝利騎手インタビューでの一コマ。発言したのは当時36歳の横山典弘騎手だった。

 テン乗りの10番人気イングランディーレで臨んだ18年前。横山典騎手は積極果敢にハナを奪うと、後続に10馬身以上の差をつける大逃げを打った。このとき、4強と称されたリンカーンら上位人気馬たちは中団から後方で競馬を進めたこともあり、イングランディーレはほぼノーマークの楽逃げ。直線に入っても後続に影さえ踏ませず、レース後、上機嫌の鞍上の口から前出のコメントが飛び出した。

 あれから18年、今年の天皇賞・春には横山典騎手の長男、横山和生騎手がタイトルホルダー(牡4歳、美浦・栗田徹厩舎)とのコンビで参戦する。

 父の時と同じ逃げ馬、そして日経賞(G2)覇者という共通点を持つパートナーで初G1タイトルを狙う。

 18年前の父と大きく異なるのは、和生騎手には「歌いながら乗る」余裕はないという点か。下馬評ではディープボンドに次ぐ2番人気に支持されることが濃厚で、後ろに続くであろうライバル勢から厳しいマークを受ける立場でのレースとなる。

 人気薄と人気馬、立場は違うが父を真似できる部分もあるだろう。それが18年前に父が刻んだレースラップだ。

好走のカギは父と弟にあり?

「イングランディーレが刻んだ1000mごとのラップは61.9-63.1-61.0でした。レース中盤にペースを緩めていますが、中でも折り返し地点にあたる8ハロン目に13.5秒という最遅ラップを刻んでいました。京都と阪神でコース形態こそ違いますが、今年の和生騎手も18年前のラップは参考にできると思います」(競馬記者)

 実はタイトルホルダーが昨年の菊花賞(G1)を制したときもそのレースラップが話題に上った。その時は三男の横山武史騎手が鞍上だったが、「60.0-65.4-59.2」というラップを刻み、逃げ切り勝ち。これが1998年に父・典弘騎手がセイウンスカイで刻んだ「59.6-64.3-59.3」のラップと酷似していたのだ。

 さらに驚くべきは、父と弟が菊花賞で刻んでいた8ハロン目のラップタイムである。セイウンスカイのときは13.5秒、タイトルホルダーは14.3秒と、やはりレース内の最遅ラップをこの区間で刻んでいた。

「横山家には『長距離は8ハロン目の溜めが重要』という家訓が存在するのかもしれません(笑)。冗談はさておき、今回のタイトルホルダーもやはり逃げるとなれば、道中でいかに息を入れられるかが重要になります。マラソンでいえばちょうど給水所のようなものでしょうか。一家にとって必勝パターンといえる“8ハロン目”に注目したいですね」(同)

 阪神3200mで8ハロン目といえば、ちょうど直線の坂下からゴール板にかけての地点だ。確かに最もペースが落ち着くところではあるが、横山和騎手はこの1ハロンでいかにうまく息を入れ、後続を引き付けられるか。この1ハロンが勝敗の行方を左右するといっても過言ではないかもしれない。

 今年の天皇賞・春は、1周目のホームストレッチに刮目せよ。

(文=中川大河)

<著者プロフィール>
 競馬ブーム真っただ中の1990年代前半に競馬に出会う。ダビスタの影響で血統好きだが、最近は追い切りとパドックを重視。

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パチンコ「軽くても一撃10500発フラグ」など強烈スペック降臨…激アツ新台を一挙紹介!!

 激アツの新台ラッシュが始まる。デビュー間もない新台の好調ぶりが目立つパチンコ分野に、またもや激熱マシンが降臨する。

 5月にはパチスロの演出が高次元で融合したマシンや、ライトミドルながら「一撃10500発フラグ」搭載の話題作が導入予定だ。

『Pミリオンゴッド-一撃-』(ミズホ製)

 シリーズで初めて役物を採用しており、これによってパチスロのモード移行を完全可視化。玉の動きに一喜一憂できる仕上がりだ。初当り時はGG×5セット(1000発×5回=5000発)が確定。約1/5で再び5セットを獲得できる。

 シリーズ定番の「GODフリーズ」も存在。大当り中や役物滞在時など、あらゆる場面で発生の可能性があるようだ。役物とパチスロの演出が高次元で融合した本機が、快進撃を見せられるかに注目したい。

『P元祖ギンギラパラダイス』(サンスリー製)

 大当り確率約1/199.8のライトミドルタイプ。初回大当りが奇数図柄揃いならば時短10000回+残保留4個の「ギンギラタイム」、偶数図柄揃いならば時短2回+残保留4個の「チャンスタイム」へ突入し、初当り時の1%で10R大当りを引き当てた場合は「天国タイム」へ直行する。

 ギンギラタイム及びチャンスタイム中の大当りは、奇数図柄揃いでRUSHがループする仕様。25%を射止めることで、最上位モード「天国タイム」へ移行する。天国タイムへ移行した場合は、次回大当りに時短10000回が付与。同状態が66%でループすることから、トータル約86%でRUSHが継続する仕様だ。右打ち中の大当りが全て10R約1000発という点も反響を得そうである。

『Pフィーバーダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか』(SANKYO)

 大当り確率1/319.7の確変ループタイプで、初当り消化後は必ずGOLD RUSHへ突入する安心設計だ。ここでの電サポは「100回 or 120回 or 次回まで」まで継続。内部的に確変だった場合は「マヂ神告知」発生でGOLD RUSH神∞へ昇格する。


 トータル継続率は約83%を誇り、最大出玉となる10R約1500発の比率は50%と強力。バランスの良さが際立つ仕上がりは「神スペック」と呼ぶに相応しいだろう。

『Pはぐれ刑事純情派』(ニューギン)

 人気刑事ドラマとタイアップした本機は、大当り確率約1/199のライトミドルタイプ。初当りは全て約1050発+時短70回となり、この間で大当りを射止めてRUSHに突入する時短突破型だ。

 右打ち中の大当りはALL10R約1500発が見込め、リミット6回は初当りの出玉を含めて約10500発の獲得が狙える(リミット2回は約4050発)。時短での引き戻し率は低めだが、突破した際は特大の恩恵を得ることが可能。ライトミドル分野に衝撃を与える爆裂に期待したい。

『P頭文字D』 (サミー)

 熱狂的ファンを持つ人気漫画がパチンコにも参戦。名機『CR聖戦士ダンバイン』の特徴を完全踏襲した仕様で登場だ。大当り確率は約1/256.0のV-STタイプで、初当り時は時短での引き戻しでST突入を目指すのが基本的な流れとなる。

 ST「最速夢現RUSH」は70回転で約1/27.2の大当りを射止めるゲーム性。継続率は約93%と強烈だ。平均連チャン数約14.9回という、強烈な連チャン性能を実現した。ST中は即当りメインの爽快感ある遊技が楽しめる点も魅力だ。

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パチスロ「消化枚数を丸々上乗せ!?」一撃2万枚報告もある激アツのAT性能で一世を風靡!

「思い出深いマシン」や「印象に残っている機種」を取り上げる本コラム。今回は、ロボットアニメとのタイアップ機『輪廻のラグランジェ』(サミー)について書いていきたい。

 2014年2月にリリースされた本機は、1Gあたり2.5枚増加の「ラグランジェボーナス」で出玉を伸ばしていくATタイプ。通常時は4種類のステージ「教室」「海辺」「海辺(夕方)」「ファロス」が存在し、上位ステージほど高確率の期待度が高まる。

 主にチャンスゾーンやレギュラーボーナスからの昇格、レア役の直撃抽選でAT当選を目指すゲーム性だ。

最大上乗せは驚異の700枚、継続率もMAX95%と破格の性能を実戦

 ATは差枚数管理型で、初当り時は「ウォクスドライブ」で獲得した差枚数分を「ラグランジェボーナス」で消化する仕様。「ラグランジェボーナス」消化中はレア役で「ウォクスドライブ」の抽選、25G周期でレア役確率をアップさせる「レベルアップチャンス」の突入抽選を行う。

 ATは初当りのたびに上乗せチャージゾーンから消化することができ、その上乗せ性能は超強力。メインとなる「ウォクスドライブver.アウラ」は7揃いし続ける限り上乗せが発生し、その継続率は66%~95%だ。そして一度の上乗せで最大700枚と、他ではなかなか味わえない一撃での大量上乗せも可能となっている。

 さらに同ドライブ消化中は、スイカの約1/2で継続率75%以上のループをストックできる、本機最大といえる叩きどころ。高継続率なら消化中にスイカを引くチャンスが増えるため、さらなる上乗せを呼びこむことができる夢のあるゾーンといえるだろう。

レア役確率1/2以上の激熱ゾーンを搭載

 本機には、激アツの上乗せチャージゾーン「超ウォクスドライブ」というのも存在する。10or15or20G間、レア役が超高確率になり、その確率は1/2、1/1、そしてMAXはなんと2/1。5Gごとにレア役確率アップのチャンスがあり、2/1までいけば大量上乗せ必至だ。

 またチェリー当選時は、チェリーが揃い続ける限り継続する0G連上乗せ「チェリーコンボ」に期待できるため、1Gだけでもどこまで上乗せするか分からないワクワク感も楽しむことができる。

 そして本機最大の出玉トリガーといえば、「輪廻チャンス」という特殊ゾーンだ。これは「ラグランジェボーナス」終了時に突入する可能性があり、輪廻図柄を停止させることができればAT中に獲得した枚数を“丸々上乗せ”する激アツ仕様。

 当然、獲得枚数が多いほど「輪廻チャンス」成功時の恩恵は大きい。そのため、場合によっては凄まじい上乗せが発生することもあるのだが、ネット上には「一撃2万枚オーバー」というとんでもないデータが写真付きでアップされている。詳細は不明だが、おそらく「輪廻チャンス」などで大量上乗せに成功したと思われる。

 このような爆裂出玉を筆者は経験したことはないが、隣で打っていた友人が2300枚獲得から「輪廻チャンス」で2300枚上乗せしているのを見たことがある。自分のことではないが「こんなこともあるのか……!」と衝撃を受けたのは良い思い出だ。

(文=ひろ吉)
<著者プロフィール>
 IT業界の世界に興味を抱き、iPhoneアプリの開発を4年程経験。その後、WEBマーケティングの知識や経験を重ねてきた。パチンコ・パチスロのヘビーユーザーであり、機種のスペック等の研究に時間を注いでいる。現在はパチMAXにて、パチンコやスロットの考察記事・実戦記事をメインに作成中。自身が好む低純増・低ベース機の動向にも注目している。


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甘デジ分野に「1500発に特化」した規格外スペック誕生

 サミーの人気シリーズ『蒼天の拳』に新たな仲間が加わった。『デジハネP蒼天の拳双龍』である。本機は去年の2月に登場したミドルタイプの甘デジ版で、パワフルな出玉性能を受け継いだマシンとなっている。

 最大の特徴は、甘デジながら右打ち時は大当りの半分が最大出玉となる10ラウンド約1500発を獲得できる出玉感。サミーが提唱する「デジハネ1500」シリーズの第2弾で、初代『デジハネP<物語>シリーズセカンドシーズン』から右打ち1500発比率が大幅に上昇している。

 大当り確率は約1/99.9で初当りのほとんどが40回転の時短へ移行。その時短中に引き戻すことができればRUSHに突入する突破型のゲーム性で、引き戻しチャレンジ「奔放苛烈モード」の大当り期待度は約35.8%となっている。

 連チャンモードとなる「蒼拳RUSH」はST20回+時短20or80回で構成。もちろん、後者のほうが継続率は高く、最大のループ率は約64.9%だが、さらに上位のモードも用意されている。

ST中の大当りは激アツ!

 それが「天授の儀」で、電サポ回数は649回転、モード突入時の大当り期待度は約99.9%と次回大当りがほぼ約束されるものとなっている。ちなみに、649回転の電サポはST20回、時短250回、遊タイム379回という構成で成り立っている。

 この「天授の儀」は右打ち大当り時の25%で突入するようになっているが、ST区間での大当りがすべてこのモードに振り分けられているので、連チャンモード最初の20回転は激アツになる。

 本機の特性である1500発の10ラウンド大当りは、電サポ100回以上が濃厚。連チャン性の面でも期待できるので、出玉特化というよりは10ラウンド大当り特化といったほうが適切かもしれない。

 そして、勝敗のカギを握る要素がもうひとつ。遊タイムである。通常確率を250回消化すると379回の電サポが発動。超高確率で大当りに結びつけるこの救済機能は、突破率の低い本機にとってRUSH突入の重要な契機となる。

 また、RUSH終了時、電サポ100回転であった場合なら残り170回転で遊タイムに到達できるので、立ち回りにも大きな影響を与えるものとなろう。浅めの発動条件と高い恩恵は見逃せない。

『北斗』の遺伝子を持ちながら本家とは一線を画す独自の路線で人気を築いてきた『蒼天』シリーズ最新作は10ラウンドと遊タイムに活路あり。

(文=大森町男)
<著者プロフィール>
 羽根物によってパチンコの魅力にとり憑かれ、パチンコ雑誌を製作する編集プロダクションに入社。パチンコに関する記事作りや編集業務に携わる。編集長としてファン雑誌の制作に取り組むなどの経験を活かし、その後は携帯サイトやweb、動画コンテンツなど幅広いパチンコメディアに従事。現在はフリーランスのパチンコライターとして活動。パチMaxを中心に消極的に執筆の場を広げている。

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JRA武豊×ディヴィーナに「黄色信号」……ヴィクトリアマイル(G1)レイパパレ電撃参戦で除外危機、レジェンドにまさかの「鞍替え説」も浮上か

 昨年の大阪杯(G1)の勝ち馬で、今年の同レースでも2着に健闘したレイパパレが、来月15日に東京競馬場で開催されるヴィクトリアマイル(G1)に参戦することが、所属するキャロットファームから発表された。

 マイル戦は一昨年6月の1勝クラス以来、およそ2年ぶりになるが、2戦無敗とまだ底を見せていない距離でもある。兄弟にはスプリント重賞を勝ったシャイニングレイも名を連ねるだけに、距離短縮がハマる可能性も十分ありそうだ。

 その一方で、ヴィクトリアマイルへの出走に黄色信号が灯ってしまったのが、ディヴィーナ(牝4歳、栗東、友道康夫厩舎)と武豊騎手のコンビである。

 同馬は元プロ野球投手で「ハマの大魔神」こと佐々木主浩オーナーの所有馬。母は2013、14年のヴィクトリアマイルを連覇したヴィルシーナで、父は国内外でG1・6勝を挙げたモーリスという良血馬だ。

 今年3月に行われた前走の豊橋S(3勝クラス)を勝利し、デビューから僅か10ヶ月足らずでオープン入りを決めると、武豊騎手との新コンビでヴィクトリアマイルに挑むことが先日発表されていた。

 だが、今回がオープン初挑戦になるディヴィーナは収得賞金がやや心細いことから、出走枠に入れずに除外になることも危惧されていた。

 今年のヴィクトリアマイルに出走する可能性のある馬を想定した場合、出走クリアのラインに届かない可能性も出ているのだ。

 ヴィクトリアマイルは2017年にはフルゲートを割っており、また除外馬も過去5年でエーポス1頭しか出ていない。G1の中では出走へのハードルが割りと低いレースとしても知られている。

 一方で、今年は例年に比べて豪華メンバーが揃うことが予想されており、それに伴いボーダーも上がるのではないかという話も戦前から囁かれていたのだが、どうやらそれが現実のものとなりつつあるようだ。

 さらに、ディヴィーナと武豊騎手は元々めぐり合わせが悪く、これまで一昨年8月の新馬戦、昨年のローズS(G2)で2度、騎乗機会が消滅している。果たして人馬は、三度のすれ違いとなってしまうのだろうか。

武豊×ディヴィーナに「黄色信号」

 だが、ここにきてレジェンドには、まさかの「鞍替え説」も浮上しているようだ。

「デゼルですね。ヴィクトリアマイルへの参戦を表明したレイパパレは、川田将雅騎手とコンビを組むことが濃厚とみられており、そのため、同騎手が騎乗すると思われていたデゼルの鞍上が空くことになります。

デゼルは元々は武豊騎手とのコンビでデビューしており、昨年のエリザベス女王杯(G1)でも手綱を務めていました。また、ディヴィーナと同じ友道厩舎の管理馬でもあるため、除外が濃厚なディヴィーナからデゼルに乗り替えるという可能性も無くはないでしょう」(競馬誌ライター)

 G1見学という憂き目を見るよりかは、より出走が確実な馬の方を選ぶということも、今後の選択肢の1つに入って不思議ではない。ただ、ディヴィーナもまだ出走の望みは残されている。

 まるで反発し合う磁石のような間柄になってしまったディヴィーナと武豊騎手だが、事の成り行きをもうしばらく見守りたい。

(文=冨樫某)

<著者プロフィール>
 キョウエイマーチが勝った桜花賞から競馬を見始める。まわりが学生生活をエンジョイする中、中央競馬ワイド中継と共に青春を過ごす。尊敬する競馬評論家はもちろん柏木集保氏。以前はネット中毒だったが、一回りして今はガラケーを愛用中。馬券は中穴の単勝がメイン、たまにWIN5にも手を出す。

“GWの埋蔵金”を狙え!JRA天皇賞は万馬券必至、一攫千金が狙える3つの理由

ゴールデンウィークのビッグイベント

 新型コロナも含め社会情勢はまだ落ち着かないが、日本ではいよいよゴールデンウィークが始まる。緊急事態宣言もまん延防止等重点措置も発令されていないゴールデンウィークであり、誰もが楽しみだろう。

 今年は2日間の平日を加えれば最大10日間という長期連休。もちろん、休める人もいれば休めない人もいるが、そんなゴールデンウィークで充実した日々を過ごせるかどうかは、あなた次第である。

 今年のゴールデンウィークは「ニコニコ超会議2022」や、さまざまな「グルメフェスティバル」、そして各プロスポーツが各地で行われる。そのなかでもっともオススメしたいのが、日本中央競馬会(JRA)の阪神競馬場で行われる伝統のG1レース、第165回天皇賞(春)だ。

 驚くなかれ、このレースはとにかく波乱が続出。過去を振り返っても、万馬券どころか10万馬券や100万馬券が数多く飛び出す、JRAでも屈指の万馬券レースなのである。

 そして今年も例に漏れず、かなりの難解な一戦。人気薄穴馬の激走や人気馬の敗退などあらゆることが想定されており、何をどう考えても万馬券は必至といえる状況だ。

 そもそも、今年JRAで行われているG1レースは1番人気がすべて敗退し、どのレースでも万馬券が飛び出している。それだけに、この天皇賞(春)が順当な決着となると思っているファンは少ない。そんな難解なレースを的中できるかどうかは、もはや神のみぞ知る話。

 だが、競馬は宝くじやロトといった運任せの数字選びとは異なり、正確な情報と精度の高い分析を用いることで、的中をグッと手繰り寄せることができる。つまり、この天皇賞(春)は情報と分析次第で、一気に一攫千金獲得が期待できるレースになるのである。

 ゴールデンウィークで予定があろうがなかろうが、天皇賞(春)はぜひ馬券を買って一攫千金を狙ってほしい。実は、そう推せるだけの理由があるのだ。

一攫千金が狙えるワケ

 先ほども説明したように、競馬予想においてもっとも重要なことは情報と分析だ。そしてそれらにおいて特に信用度が高いのは、マスコミや競馬記者ではなく「競馬セブン」である。

 基本的にマスコミや競馬記者は調教師や厩務員、騎手たちを取材対象としているが、競馬の情報はそれだけではない。競馬は馬主や社台グループなどのオーナーブリーダー、クラブ関係者など、さまざまな存在によって動かされており、彼らの思惑や狙いは調教師の言葉以上に重要。

 また、現在はコロナ禍ということもあり、マスコミは取材規制で満足できる取材状況にない。ゆえに既存のスポーツ紙や競馬専門紙といった競馬記者の情報は、残念ながら不十分と言わざるを得ない。

 競馬セブンは元JRA騎手で元JRA騎手学校教官の徳吉一己をはじめ、嶋田潤、小原伊佐美、二本柳俊一など元JRA調教師、元社台グループの重鎮林勲、現場歴40年以上の大ベテラン記者古川幸弘、馬主協会の大物といった本物の競馬関係者が在籍しており、マスコミでは入手不可能な、レースに直結する正確な内部情報を入手することができる。

 そして分析に関しても、ファンの延長ともいえる競馬記者とは一線を画し、実際に競馬に携わってきた本物の関係者の視点で行われるのだから、より精度が高くなるのは言うまでもない。

 つまり「正確な情報と精度の高い分析」を兼ね揃えた、本物の関係者集団である競馬セブンが提供する情報と買い目であれば、難解な天皇賞(春)を的中できる可能性が高まるのである。

 そして特筆すべきなのは、この天皇賞(春)において競馬セブンは、彼らが入手した「正確な情報と精度の高い分析」に基づく【最終買い目を完全無料で提供】というゴールデンウィーク特別企画を実施するというのだ。これが一攫千金につながる最初の理由である。

必見の隠れ穴馬が出走

 次に、なぜ一攫千金なのか。それは競馬セブンが提供する情報にマスコミもノーマークの注目穴馬が存在するからである。

 この天皇賞(春)にはディープボンドやタイトルホルダー、テーオーロイヤル、ディバインフォース、ヒートオンビート、ユーキャンスマイル、シルヴァーソニック、ハーツイストワール、ハヤヤッコといった実力馬が出走。レースに騎乗する騎手も、武豊、川田将雅、池添謙一、クリストフ・ルメールとトップジョッキーが勢揃い。しかし傑出した馬は不在で、かなりの混戦模様となっている。

 競馬セブンは、それらのメンバーが出走した前哨戦の阪神大賞典(G2)、そして日経賞(G2)をともに的中。また、昨年の天皇賞(春)も的中させており、このレースに向けて非の打ちどころのない成績を残している。

 そのうえで、今年の天皇賞(春)には、どこのマスコミも把握していない人気薄の「隠れ穴馬」が存在すると語っているのだ。いったい、それはどんな馬なのか。現時点で詳細は明かせないようだが、レース当日に公開される完全無料の【最終買い目】でそのすべてが明かされるとのこと。そしてその穴馬が馬券に絡めば高配当は必至、つまり一攫千金の土台となる高配当が発生するのである。

 極め付きは、競馬セブンが無料で提供する買い目が、わずか馬連3点という厳選少点数だからだ。

 一般的に競馬専門誌やスポーツ紙といった競馬記者たちの予想を見てみると、馬連は8点が普通で、場合によっては10点という多点数も見られる。馬券は多くの点数を買えば買うほど資金が分散し、結果的に的中した時の払い戻しが低くなる。ゆえに点数を絞ってそのぶん資金を厚く購入することが一攫千金につながる重要な要素だ。

 しかし、ほとんどの競馬記者は買い目を絞ることができない。それは彼らの情報力と分析力に限界があることを示しているし、ファンにとって理想的ではない。一方、競馬セブンはわずか3点に絞ることができる。これが馬券投資においてもっとも重要であり、そして一攫千金につながる要素なのである。

 以上の理由からも、競馬セブンの無料情報を活用すれば、今年の天皇賞(春)はまさしく一攫千金のチャンスなのである。

 なお、今週末の天皇賞(春)を皮切りに、JRAでは6週間連続でG1レースが行われる。NHKマイルカップ、ヴィクトリアマイル、そして優駿牝馬(オークス)、東京優駿(日本ダービー)、安田記念と続き、6月末には宝塚記念で春競馬が締めくくられる。いずれも波乱必至の難解なレースであり、これらの大一番を勝ち続けることは非常に困難だ。

 しかし「正確な情報と精度の高い分析」を持つ競馬セブンであれば、それは決して不可能ではない。なぜなら競馬セブンは、日本ダービーなど昨年も数多くのG1レースを的中させ、なんと馬連だけで246万8000円という払戻金を獲得しているのである。

 以上の説明からも、この黄金週間には埋蔵金があることがおわかりいただけただろう。その埋蔵金を掘り当てられるかどうかは、あなたにかかっている。この機会を逃すことなく活用し、春競馬は競馬セブンの情報で勝ち組を目指そう。

(文=Business Journal編集部)

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※本稿はPR記事です。

みずほFG、グーグルと提携…顧客の取引データ分析、住宅ローンや投資信託を提案へ

 住信SBIネット銀行は3月24日に予定していた新規株式公開を延期した。ロシアのウクライナ侵攻で投資家心理が冷え込んでおり、公募や株式の売り出しが難しいと判断した。上場延期の期間は現時点では未定だ。

 2月15日、東京証券取引所から上場承認を受け、3月24日に東証1部(現在のプライム市場)に上場する予定だった。インターネット銀行の上場は初めて。大型案件として注目された。上場承認時の想定発行価格は1株1920円。想定発行価格に基づく時価総額は約3000億円。あおぞら銀行、めぶきフィナンシャルグループ(傘下に地銀大手の常陽銀行と足利銀行)と肩を並べ、銀行の上場としては最大規模だ。大株主の三井住友信託銀行とSBIホールディングスが保有株を売り出し、上場後の持ち分はともに28%に低下する。

 公募増資で調達する95億円はBaaS(バンキング・アズ・ア・サービス)事業に充てる。BaaSは独自のプラットフォームを使い事業会社などに預金や融資などの金融サービスを提供する仕組み。住信SBIはネオバンクの名称でサービスを展開。日本航空や家電量販店のヤマダホールディングスのほか、三井住友信託にもサービスを提供する。信託銀行にとって手薄だった決済分野でスマホを介した金融サービスの充実を視野に入れる。

 住信SBIは2007年9月に営業を開始したネット専業銀行。三井住友信託銀行とSBIホールディングスが共同で50%ずつ出資する。住宅ローンにAI(人工知能)審査モデルを採用しているほか、日々の入出金データを基に融資条件を決める機能を地方銀行に提供するなどフィンテックに強みを持つ。

 BaaS事業に注力。顧客向けに独自の金融サービスを行っている航空会社や小売業との関係を深めてきた。新型コロナウイルス感染拡大でネット経由の需要が高まるなか、幅広い業種への金融プラットフォーマーとしての存在感を増してきている。

 21年12月末の口座数は20年末より18%増えて510万口座と初めて500万の大台を突破。預金残高は6兆9939億円、貸出金残高は5兆1162億円と着実に増えている。それでもBaaS事業の業務粗利益は21年4~12月期で11億円と全体の3%弱にすぎず、経常損益は15億円の赤字だった。現状では、利益の大半は住宅ローンを中心としたネット事業で稼いでいる。上場で得た資金でBaaS事業を拡大する計画だ。

 SBIは連結子会社にした新生銀行を軸に地方銀行と連携、「第4のメガバンク構想」を進めるなど、銀行業務を収益の柱に育てていく方針。ネット銀行の上場も、その一環である。

金融業界に黒船来襲

 しばらく前から「巨大IT企業が銀行業に進出する」と言われてきた。日本の金融業界に、いよいよ黒船が来襲する。2019年、米グーグルが銀行口座サービスの提供を準備していることが表面化した。20年11月、スマホ向けアプリ・Google Payを刷新し、米シティグループやスペインの銀行大手BBVAの米子会社などと連携してPlexと呼ぶ口座を米国で開けるようにする考えを示した。

 Plexでは普通預金と当座預金を利用できる。口座維持手数料や最低残高などの条件を設けながら利便性を高める計画だ。Plex で得られた取引データを用いて信用スコアリングを行えば、送金・決済コストをゼロにすることが可能になる。これは銀行のATMに壊滅的な打撃を与える可能性があると指摘されている。

 グーグルは米金融当局の支持を得て、21年にサービスを始めるとしてきたが、昨秋、スマホ経由の銀行口座サービスの提供を見送った。グーグルが前面に立つかたちでサービスを提供することに対して、金融機関の反発が出ることを懸念したためとみられている。

 国内では、みずほフィナンシャルグループ(FG)がグーグルと提携し、デジタルサービスをテコ入れする。22年度中にもグーグルのクラウド上で顧客の取引データを分析し、投資信託や住宅ローンの提案など顧客ごとに適したサービスを提供することにした。システム障害への対応でデジタルサービスの開始では出遅れたが、グーグルの力を借りて挽回を図る。

 グーグル側にはみずほFGとの協業で結果を出し、金融分野で足場を築く狙いがある。みずほFGの取引先企業のDX(デジタルトランスフォーメーション)支援にもつなげる。米国ではIT大手による金融関連サービスの強化の動きが相次いでいる。米アップルはゴールドマン・サックスと連携して19年、クレジットカードの提供を始めた。

 グーグルは米アマゾン・ドット・コムやマイクロソフトを追い上げるために、金融サービスに力を注ぐ。みずほFGとの提携が日本市場参入の第1弾となる。GAFAM(グーグル、アップル、フェイスブック、アマゾン、マイクロソフト)という名の巨大な黒船の来襲といっても過言ではない。

 住信SBIネット銀行など日本のフィンテック企業が巨大な黒船を迎撃するのは容易ではなさそうだ。

(文=Business Journal編集部)

 

JRA「幻の秋華賞馬」レイパパレVS「牝馬三冠」デアリングタクトが激突! 誰もが望んだ直接対決…ヴィクトリアマイル(G1)でついに実現

 競馬ファンなら「誰もが知りたかったであろう答え」がついに明かされる……。

 2年前、史上初となる無敗で牝馬三冠を達成したデアリングタクト。昨年4月の香港のクイーンエリザベス2世C(G1)を3着に敗れ、帰国後に右前脚の故障が判明し、戦線離脱を余儀なくされた。

 一部では競走生活の継続を危ぶむ声もあったなか、予想を上回る回復を見せたこともあり、陣営は5月15日のヴィクトリアマイル(G1)で復帰するプランを表明。空前絶後の超ハイレベルといわれた一昨年のジャパンC(G1)で戦ったアーモンドアイやコントレイル、マイル女王グランアレグリアも既にターフを去った。

 トップクラスの実力馬が次々といなくなった競馬界にとっても、三冠牝馬の復帰は明るい材料となるだろう。

 春の東京競馬場で行われる牝馬の頂上決戦には、白毛のアイドル・ソダシやサウジアラビアの1351ターフスプリント(G3)で海外重賞を制覇したソングラインも参戦予定。それだけでも十分にハイレベルな一戦となる期待が高まっていた。

 そんなファンの予想をさらに上回る「朗報」となったのが、昨年の大阪杯(G1)でコントレイルとグランアレグリアを破ったレイパパレまで出走を表明したことである。小粒なメンバーで盛り上がりに欠ける天皇賞・春(G1)やNHKマイルC(G1)に比べ、非常に興味深い戦いとなりそうだ。

真の女王は「幻」か「現実」か

 その一方でヴィクトリアマイルにおける最大の注目は、やはりデアリングタクトとレイパパレの直接対決ではないだろうか。

 デアリングタクトが三冠の懸かっていた秋華賞(G1)で除外されたレイパパレは、同日の10R大原S(3勝クラス・芝1800m)に出走。古馬を相手に2馬身差で楽勝した1分46秒3の勝ち時計は、秋華賞(芝2000m)の2分0秒6に優るとも劣らないものだった。

「展開や両馬の斤量(デアリングタクト55キロに対しレイパパレ52キロ)に違いがあったことは確かですが、時計面のみの単純比較ならラスト1ハロンを14秒3で走れば同じ時計になります。

距離が短かったとはいえ、ラストを12秒0でまとめたレイパパレの手応えには、まだまだ余裕がありました。もし抽選で除外されずに両者が激突していたら互角以上の勝負になったのではないかと噂されたのも分かる内容でした」(競馬記者)

 これには元JRA騎手の安藤勝己氏も自身のTwitterにて「秋華賞除外されてデアリングタクトはラッキーだったなと思ったもん」とツイート。その後、レイパパレが翌年の大阪杯を楽勝した際にも「デアリングタクトはラッキーだったと思ったの」と振り返っていたほどだった。

 とはいえ、これはまだまだ仮定の話に過ぎないことも現実である。

 レイパパレを「幻の秋華賞馬」と評する声があったとしても、戦ってもいない2頭の優劣を述べても意味がない。

 我々ファンにとってラッキーなのは、「ディープインパクトVSサイレンススズカ」や「エルコンドルパサーVSアーモンドアイ」のような夢の対決ではなく、現実に直接対決を目にする機会が用意されたことだ。

 史上初の無敗牝馬三冠という看板に泥を塗らないためにも、「現実の秋華賞馬」であるデアリングタクトとしては、絶対に負けられないレース。女の意地がぶつかる今年のヴィクトリアマイルを楽しみに待ちたい。

(文=黒井零)

<著者プロフィール>
 1993年有馬記念トウカイテイオー奇跡の復活に感動し、競馬にハマってはや30年近く。主な活動はSNSでのデータ分析と競馬に関する情報の発信。専門はWIN5で2011年の初回から皆勤で攻略に挑んでいる。得意としているのは独自の予想理論で穴馬を狙い撃つスタイル。危険な人気馬探しに余念がない著者が目指すのはWIN5長者。

多数のベストセラーを生む敏腕プロデューサーに聞く、「調べ方」の極意

電通の現役戦略プランナー・阿佐見綾香氏の新著『電通現役戦略プランナーの ヒットをつくる「調べ方」の教科書』をもとに、ビジネスの成功に“直結”するリサーチの方法をお伝えする本連載。

前回に引き続き、本屋B&Bで行われたトークイベント「ヒットは調べることから始まる」より、日刊書評メールマガジン「ビジネスブックマラソン」編集長で、出版マーケティングコンサルタント/ビジネス書評家の土井英司氏と阿佐見氏の対談をお届け。国内160万部、世界1300万部を突破した『人生がときめく片づけの魔法』をはじめ、数々のベストセラーを手掛けてきた土井氏に、調べ方のコツやヒットのつくり方をお聞きしました。

『「調べ方」の教科書』をつくるプロセスで調べたこと

阿佐見:『「調べ方」の教科書』は土井さんのプロデュースのおかげもあって、さまざまなメディアや著名人のSNS等で話題に取り上げてくださり、3刷増刷(※)も決定しました。実はこの本自体も、調べ方のフレームワークを駆使してつくっています。

※2022/4/22現在は6刷増刷、1万5000部突破
 

土井:ぜひ、種明かしをお願いします(笑)。

阿佐見:まず担当編集者のPHP研究所の中村康教編集長と一緒に、マーケットサイズを調べることから始めました。具体的には似たような書籍の発行部数などを出版社が持っているデータや紀伊國屋書店が公開しているPubLine(パブライン)というPOSデータなどを参考に出していきます。いわゆるリサーチに特化した専門書籍のヒット作はだいたい1万部ぐらいだったのですが、さらにこの本のターゲット層に好まれているヒット作のデータも参考にマーケットサイズを検討しました。

ここ最近、在宅時間が増えた中で、ビジネス書の市場では、「鈍器本」と呼ばれる鈍器のように分厚くて重い本がヒットし話題になっていました。具体的には『独学大全――絶対に「学ぶこと」をあきらめたくない人のための55の技法』(ダイヤモンド社・読書猿 著)、『取材・執筆・推敲――書く人の教科書』(ダイヤモンド社・古賀 史健 著)『世界標準の経営理論』(ダイヤモンド社・入山 章栄 著)などの「鈍器本」がヒットしており、私の本は500ページを超えてしまったのですが、強引に削らずにこのボリュームのままでもターゲットに受け入れてもらえるだろうと判断しました。

分析する中で、「マーケティング」や「リサーチ」という言葉が強調されるとターゲットボリュームが絞られてしまう可能性があることが見えてきました。そこで中村編集長が捻り出してくれた「ヒットをつくる」というキーワードと、私の方で考えた「調べ方」というキーワードを前面に出すことにしました。

次に競合のリサーチ本を調べた上で、電通ならでは(自社ならでは)のユニークポイントを分析しました。“ヒット”や“売れる”というキーワードや、ビジネスに直結するリサーチを実践する内容と、電通のイメージとの親和性が高いことに着目しました。さらに書籍の場合は著者のパーソナリティも重要なポイントの一つです。私は生まれつき重度の難聴を抱えていることもあって、幼い頃から調べることや情報を集めることを生きる手段として使ってきました。そんな私だから書けることは何かを突き詰めて、本のタイトルや方向性を固めていきました。

土井:表紙や装丁もかなりリサーチをかけて検討しましたよね。

表紙案
実際に調査にかけた表紙デザイン案

阿佐見:はい、装丁家の三森健太さん(JUNGLE)にデザインのプロトタイプを多数つくっていただいてリサーチを行いました。実は単純な多数決だと、ピンク色の表紙よりもブルーを基調としたデザイン案のほうが評価は高かったのです。本の中身(本文)のデザインもブルーの2色刷りで、頭が冴えて勉強がはかどりそうな色だったので、私自身も第一印象ではブルーが良いと思いました。

ただ、メインターゲットであるマーケターや広告業界の方々、そして土井さんをはじめとする書評家や編集者、書店員といった出版業界への感度の高い方々からはピンク色の評価が高かったので、そういったことも加味して最終的にはピンク色の表紙に決めました。

土井:確かに、メインターゲットの意見と合致するかは大切なポイントですよね。ある人にとってはオシャレに感じる商品が、ある人にとっては機能的じゃないと感じるかもしれない。人によってモノの良し悪しは変わります。そのあたりのターゲティングのコツは何かありますか?

阿佐見:最初から大きなターゲットを取りに行こうとすると失敗することも多いので、ターゲットをメインターゲットとサブターゲットに分けるようにしています。まずはメインターゲットにものすごく好かれることを目指し、サブターゲットには嫌われなければ大丈夫ぐらいに割り切るという判断も時には必要です。

ベストセラーの法則は、マーケットの弱点×著者の強み

土井:伝説の編集長と言われる方にターゲティングのコツを聞くと、近くを歩いている女性を指さして「あの子に向けて作っているんだよ」と言われました。つまり、一人の女性の奥には何十万人という読者がいるということ。一人の理想とする読者の裏側に、どのくらいのマーケットがあるのかを見極めることが、売れる本をつくるコツなんです。

土井英司

阿佐見:なるほど。ヒット作を多数生み出している土井さんが考える、ベストセラーの傾向はありますか?

土井:僕は歴代のベストセラーで手に入るものは全部読んでいるのですが、例えば自己啓発本だったら、日本ではポジティブなものよりも、ネガティブなテーマを起点にした本のほうが売れる傾向にありますね。読者の抑圧された部分や弱点を解放してあげる本がベストセラーになるのだと思います。

阿佐見:読者の弱点に着目する、ということでしょうか?

土井:例えば、僕は大学時代にギリシャへ留学していたのですが、その時にアメリカ人は自分たちの歴史が浅いことにコンプレックスを持っていて、それを埋めるためにギリシャやローマの歴史や文化を学びに来ていることが分かりました。つまり、伝統的なものや歴史的権威のあるものに憧れを抱くということです。

近藤麻理恵さんをプロデュースした際も、彼女の片付けメソッドが神道に根ざしていたので、アメリカのマーケットでも受け入れられるのではないかと考えていました。読者やマーケットの弱点を調べて、そこに最大の武器をぶつけることが戦略の要諦だと思います。

阿佐見:著者の強みを知ることはもちろん、マーケットや読者についても入念なリサーチをされているのですね。

土井:極端に言えば、マーケットと著者をマッチングするのが僕の仕事なので。そのためには、日頃からいろんなものを見て触れる、調べることに関して投資を惜しまないことを心がけています。

これからの時代に合った、インクルーシブという考え方

阿佐見:日々たくさんのリサーチをされている土井さんが、いま気になっていることや“ヒットの予感”を感じている物事はありますか?

土井:『「調べ方」の教科書』にも出てきた「インクルーシブ・マーケティング」(開発過程に多様な人が関わり、最終的にニッチでも中途半端でもない真に価値のある商品・サービスを生み出すこと)という考え方が気になっています。例えば、自転車競技で水分補給に使うボトルは、口で開けられるようになっているんです。あれは片手が不自由な人にとっても使いやすいし、単純に便利なので僕もセミナー中にあのボトルを机に置いていたりします(笑)。キャンプや登山のグッズも機能性に優れているので、実は日常生活でも使えたりするじゃないですか。だから、障害のある方やアスリートのために作られた商品・サービスが、みんなにとっても心地よいものとして広まる可能性は大いにありますよね。

阿佐見:同感です。私も難聴の人専用に作られたものを、みんなも使いたくなるようなワクワクするものに変えていけたら良いなって思います。

土井:ちなみに僕は長崎県の古民家に住んでいるのですが、この家は自然光で全ての部屋が明るくなるように工夫されていたり、換気扇を回さなくても空気が循環するような設計になっていたりと、ただ情緒的なだけでなく合理的でもあるんですよね。こういうサステナブルな暮らしのアイデアを都市にも生かす方法があったら面白いと思うんです。

阿佐見:良いですね。最近は在宅勤務が浸透する中で、自然への憧れや五感を取り戻したいと考えている方も増えていますよね。

土井:それこそ、抑圧ですよね。都市部の人たちは田舎的な暮らしを我慢しているし、田舎の人たちは都会的な暮らしを我慢している。その両方をかなえていくソリューションに次のヒットの可能性があるのではないでしょうか。

阿佐見:抑圧されているところに、ヒントがあるということですね。

土井:はい、そういう意味では有名企業の最前線で、しかもマーケターとして活躍されている女性は、今まであまり表に出てこなかったと思うんです。これからの時代は、そういう方々がどんどん世の中に出てくるべきだと思うので、ぜひその役割を阿佐見さんに担っていただきたいです。

阿佐見:ありがとうございます。確かにコピーライティングやクリエイティブと比べると、戦略はここまで赤裸々に表に出ることがあまりないので、ぜひ本書を皆さんに使い倒してもらえたらうれしいです。

土井:とにかく分厚い本なので気後れされる方もいらっしゃるかもしれませんが、図版も交えながら大事なポイントを押さえて書いてくれているので、初学者から実務家の方までオススメです。


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