女子高生のSNS事情と、インフルエンサー選びの指標とは?

電通ギャルラボでは、特定ジャンルにオタク的な深い知識を持ち、その分野において市場を動かす鍵を握っている影響力の高い人のことを「ジャンル別イノベーター」と定義しています。彼らを活用したマーケティングを探る連載最終回では、女子高生のリアルな声を紹介。マイナビティーンズ※事業推進室の岩渕俊明さんとともに、電通ギャルラボの阿佐見綾香が、彼女らの情報源であるインフルエンサーに内在するジャンル別イノベーター的要素を探り、最後に連載全体を総括します。

※マイナビティーンズ:ティーン女子をターゲットとしたクロスメディア「マイナビティーンズonline」、ティーン限定のインフルエンサープラットフォーム「SPIRIT TEENS(スピリットティーンズ)」、ティーン向けプロモーションスペース「JOL原宿」、ティーンのマーケティング・リサーチデータを企業に提供する「マイナビティーンズラボ」など、あらゆるリソースを活用しながら企業のティーン向けマーケティング・プロモーションを支援している。

<目次>
Ⅰ-1 今どき女子高生が、フォローしたくなる情報発信者とは?
▼マイナビティーンズ女子高生の最近のSNS事情
▼女子高生のSNS事情三つの特徴
I-2 インフルエンサーを選ぶ指標は エンゲージメント+親和性
▼インフルエンサーを選ぶ指標はエンゲージメント率+親和性
▼クラスのコミュニティーリーダーに情報を投げるボトムアップ型PRも展開
KEY POINT        
Ⅱ 「ジャンル別イノベーターの時代」連載のまとめ      

マイナビティーンズ女子高生の最近のSNS事情

マイナビティーンズの会員である女子高生二人。彼女たち自身のSNS事情のリアルな声を、まず紹介します。

■Aさん(高校2年生)──インスタフォロワー1700人。カフェ情報を発信中

今ハマっているのは、Instagram。芸能人やカップルインスタグラマーの画像を見るだけでなく、自分でもカフェの画像を投稿して1700人近くのフォロワーがいます。「#地名+カフェ」のタグをつけて画像を投稿したらフォロワーが増えていきました。自分がカフェを探す時も、同じように「#地名+カフェ」で検索します。

反応がいいのは、「#表参道カフェ」で投稿した写真。上手に撮れた写真、おいしそうな写真は「お気に入り」される数が急激に増えます。友達とサラダのお店に行き、3人分のお皿をきれいに並べてインスタに投稿したら400人以上に「お気に入り」されました。「いいね」じゃなくて「お気に入り」されるってことは、後日その人もそのお店に行くつもりなんでしょうね。

フォロワー数は、2000人ぐらいで十分。1万人を超えると将来就職する時にアカウントが見つかる確率が高くなるのが嫌なので、1万人を超えたくはないですね。

カフェアカウントの他、友達のサブアカウントをフォローするためのインスタアカウントを持っています。こちらはフォロワー数20前後。鍵をかけ、「ストーリーズ」を中心に身の回りのことを投稿しています。

■Bさん(高校2年生)──世界観が統一されたインスタが好き。でも、頑張り過ぎはNG!

画像加工に凝っていた頃は、韓国のインスタで良く見られる彩度が低くて黒っぽく画像を加工したものを、インスタに投稿していたんです。ハッシュタグにハングルを使ったり、韓国で流行っているタグをつけたりしたら、コアな韓国好きのフォロワーが一気に増えました。でも、リアアカ(友人・知人用のアカウント)と韓国アカを一緒にしていたので、世界観を崩さないようにするのが大変。2000人以上のフォロワーがいましたが、疲れてしまったのでアカウントを丸ごと削除しました。今は検索して閲覧する用のアカウントをひとつ持っているだけです。

インスタでフォローしたくなるのは、タピオカだけ、コスメだけと投稿に統一感があるアカウント。インスタの「おすすめ」で気になる写真を見つけたら、アカウントをチェックしてフォローするか決めます。加工も重要ですね。同じアカウントなのに、韓国系、ふわふわ系、ナチュラル系と系統がバラバラだとフォローしないかも。美容院も、インスタに写真を載せていないところはパスします。

インスタは毎日のように投稿しないとフォロワーが減りますが、投稿が多過ぎてもフォローを外されます。頑張り過ぎのアカウントも「ダサいな」って思いますね。アカウントを相互に宣伝し合う交換宣伝で必死にフォロワーを増やしたり、洋服アカウントなのに自撮りばかり載せるようになったりすると「痛いな」って。「自然体でおしゃれ」なのが理想です。

女子高生のSNS事情三つの特徴

女子高生二人へのインタビューから女子高生のSNS事情の特徴が見えてきました。

①趣味アカ、リアアカ、ROMアカを使い分ける

自分の好きなジャンルの情報で世界観をつくり込む“趣味アカ”、身の回りのことを気軽に投稿する“リアアカ”の二つを使い分ける人、さらに投稿を読むだけ・情報を得るだけのROMアカの3アカウントを持っている人が多数派。フォロー数とフォロワー数がほぼ同じという女子高生が多い中、徹底的な画像加工と世界観のつくり込みで、フォロワー数が4桁を超える女子高生も一定数存在(マイナビティーンズではマイクロインフルエンサーと一般女子高生の割合は3:7程度)。

②情報収集はインスタとYouTubeが中心で、パーソナライズ情報が当たり前

コスメやグルメ、ファッションなどの情報源は、インスタ、YouTubeが中心。中でもよく見るのは、インスタの「おすすめ」。かつては必要な情報を自分から検索する時代でしたが、今どきの女子高生にとっては過去の閲覧履歴によりパーソナライズされた「おすすめ」の情報・コンテンツが自動的に“来る”のが当たり前の時代。その恩恵をすごく受けている世代なのです。

③インスタでフォローしたくなるアカウントの五つのポイント

インスタでフォローしたくなるアカウントの条件は、以下の5点。
・世界観が統一されている
・加工がキレイ
・頑張り過ぎず、自然体
・途中から投稿する内容が変わらずブレない
・投稿頻度が適切

ポイントはただ世界観がつくり込まれているというだけではなく、自然体でうそがないこと。頑張り過ぎてあざといものや、本当じゃないことには拒絶感を感じます。世界観の統一や内容がブレないことなどは、この連載のテーマである「ジャンル別イノベーター」に も通じる要素ですね。

インフルエンサーを選ぶ指標はエンゲージメント率+親和性

「マイナビティーンズ」では、さまざまなジャンルのインフルエンサーをアサインし、PR施策を実施しています。

施策のターゲットである女子高生はうそを嫌い、情報の信用性をシビアにチェックします。「#PR」とついた投稿は広告であることも、一定数の子たちは理解しています。とはいえ、PR投稿だからといって信用しないわけではありません。「これはPRです」と明言し、その上で信頼できるインフルエンサーが「2週間使い、良いと思ったところをお伝えします」と紹介すれば、納得してくれます。PRだと隠さないこと、最低でも2、3週間は商材を使用することで、信用性の高い情報として受け入れてくれるのです。

PRに起用するインフルエンサーを選ぶ際、かつてはSNSのフォロワー数を重視していました。しかし、Twitterからインスタへと女子高生の興味が移り始めた約4年前から、エンゲージメント率※がインフルエンサーを選ぶ指標に。Twitterはフォロワー数が多ければリーチし拡散もしますが、インスタは拡散しない分、エンゲージメント率を上げないと情報が伝わらないからです。

加えて徐々にインフルエンサーの信用度が取りざたされるようになってきて、今は、エンゲージメント+親和性の時代を迎えています。日頃からフォロワーとのコミュニケーションを深めているインフルエンサーを起用しても、PR投稿をした時にエンゲージメント率がグッと下がるようでは意味がありません。そのため、商材と親和性のあるインフルエンサーをキャスティングすることが重要なのです。

われわれがインフルエンサーをキャスティングする際も、商材がその人に適しているか、つまりその分野に深い知識を持つ「ジャンル別イノベーター」であるか、インスタやYouTubeの過去の投稿を通じてチェックします。ポイントはインフルエンサーが、インスタやYouTubeを通じて打ち出している“世界観”です。

先ほどの二人の女子高生を見ても分かるように、世界観はつくり込むものなのです。だから、投稿されたものを見れば、どんなテイストか、普段どんなことをしているのかが分かります。つまり、インスタやYouTubeはその人の“取扱説明書”のようなもの。プランナーには、こうした取扱説明書を読み解くスキルが求められるのです。

その点でいえば、YouTubeの方がジャンルや、やってることは分かりやすいと思います。インスタは“おしゃれなことをしていることが正義”というところがあるので、例えばカフェとコスメはジャンルが違うけれど、おしゃれだからと一緒にされてしまいます。YouTubeだとコスメ系の場合、例えば旅行に行ったとしてもご当地の化粧品を探してきて動画で見せたりするので分かりやすいです。本人のキャラクターもYouTubeの方が分かりやすいですね。普段ふざけてる子が急に真面目なことをやってもおかしいので、徹底的にふざける、といったように。

友達同士での来場促進を目的としたキャンペーンで、中学の同級生で構成された身内での遊びやネタ動画を発信しているユーチューバーを起用し、彼らの企画のシリーズに類似したPR動画を作成し、うまくいったという事例もあります。商材とインフルエンサーの親和性が高いことがポイントです。

※エンゲージメント率:フォロワーから「いいね!」やコメントなどの積極的な反応を示してもらえる割合

クラスのコミュニティーリーダーに情報を投げるボトムアップ型PRも展開

人気ユーチューバーやインスタグラマーではなく、クラスのコミュニティーリーダーに情報を投下するケースもあります。コミュニティーリーダーは、クラスの“一軍”。かつては運動ができる子、かわいい子などが一軍を占めていましたが、今はSNSで顔出しするかわいい子だけではなく、SNSでの自己表現が上手い子、SNSだとイケメンに見える子などいろいろなタイプがいます。フォロワー数の多寡を問わず、SNSを上手に使いこなしている子が増えています。

SNSを使いこなせる人気者は、自己表現が上手で、人に影響を及ぼす力、発信力を持っています。以前なら、芸能事務所に所属するインフルエンサーにしかアプローチできませんでしたが、今ではこうした高校生にもアクセスできます。

これまでのPR活動は、タレントやモデルなどの事務所に所属するパワーインフルエンサーに落とした情報を、コミュニティーリーダーがクラスに広めるという、上から下へのシャワー効果を狙っていました。

今のティーン女子は、友達からの情報を信用しやすいため、クラスのコミュニティーリーダーに情報を投下するボトムアップ型PRによって、口コミ効果を狙います。「コミュニティーリーダーから聞いたコスメを検索したら、パワーインフルエンサーもおすすめしていた。やっぱりこれは信頼できる商品なんだ」という流れをつくります。

学校など自分たちのコミュニティーにおけるインフルエンサーと、その領域で著名なジャンル別イノベーターの両方からの情報によりPR効果も高まるのです。

小学生の頃からSNSでのコミュニケーションやネットでの情報収集に当たり前に慣れ親しんできた女子高生たちは、目的に合わせて情報を集めたり編集したりするスキルが高くなっています。時代の最先端といえる彼女たちに向き合い続けるマイナビティーンズ岩渕さんの話からは、ジャンル別イノベーターの時代のマーケティングを読み解く重要な視点が多くありました。

押さえておきたいポイントは、次の3点です。

①コミュニケーションの軸が「言葉」から「画像の世界観」へ

女子高生たちは欲しい情報を「画像」や「映像」で獲得します。キーワードで直接的に検索して情報を探すのではなく、好きな世界観の画像をフォローして集めることでレコメンドされてくる情報の精度を上げたり、自らのSNS発信でも世界観をつくり上げて共感し合える人が集まってくるようにするなど、好きな画像や、そこから世界観を見つけ出すスキルが高くなってきているのです。TwitterからInstagramにトレンドが移り変わったときに、言葉よりも画像の時代へとパラダイムシフトが起こりました。

インターネット上の情報を収集して編集し、価値を持たせてシェアすることを「キュレーション」といいますが、元々は美術館や博物館で企画展を組織すること。テーマと世界観の勝負という点で、今は本来の意味の「キュレーション」が価値を持つ時代になってきているといえるでしょう。

②情報源は、パーソナライズ&レコメンドされた「1次情報」

女子高生たちは、SNSで人々が発信する「1次情報」を重視します。1次情報は、発信者本人が実際に見聞きしたり体験して手に入れた情報のこと。個人の発信すらも、パーソナライズされた「おすすめ」の情報として自動的に“来る”のが当たり前の今、自らの1次情報を価値あるコンテンツとして発信できる、表現力のあるジャンル別イノベーターが彼女たちに重宝される情報源となっています。

③情報発信にいっそう求められる「表現力」

女子高生たちは情報を集めるだけではなく、発信者としてのスキルも持ちます。どんな情報が見てもらえるのかを研究し、トライ&エラーを繰り返し、自らの「好き」に関連する情報をコンテンツ化して表現することができます。これからはそんな目の肥えた消費者が上の年代に上がってくるということです。この先に生き残るためには、言葉にする力、説明する力、世界観をつくる力などあらゆる表現力がキーになっていきます。

左から電通ギャルラボの阿佐見綾香さん、マイナビティーンズの岩渕俊明さん

「ジャンル別イノベーターの時代」全7回の連載は今回で最終回となりましたが、いかがだったでしょうか。

これまでの連載のポイントを簡単にご紹介します。

第1回:電通ギャルラボの「#女子タグ」マーケティングとは?

特定ジャンルにオタク的な深い知識を持ち、その分野において市場を動かす鍵を握っている影響力の高い人を「ジャンル別イノベーター」と定義。

第2回:消費のカギを握る「ジャンル別イノベーター」

ジャンル別イノベーターは、フォロワー数が多く影響力の範囲が広いインフルエンサーの中にも、フォロワー数が少ない一般の人たちの中にも、どちらにも一定数存在している。企業が効率的に市場の消費を動かすためには、影響力の大きいジャンル別イノベーターの力を借りることが有効。

第3回:土井英司さんに聞く、影響力のある“ジャンル別イノベーター”はどう生まれる?

話を伺ったのは、「ビジネス書」ジャンルのイノベーターとして影響力を持ち、ジャンル別イノーベーターのプロデュースも手掛ける土井英司さん。

影響力のあるジャンル別イノベーターを生み出すためには、「独自ポジションをつくること」と「伝える技術を磨くこと」が重要。マーケター側が重視すべきはジャンル別イノベーターの共感ポイントや思想を把握し、彼らの信念に反さない情報発信を提案すること。

第4回:メークにもっと自由を。常識を変え、市場を創り出したジェンダーレス男子。

話を伺ったのは、男女の境なくメークやファッションを自由に楽しむ“ジェンダーレス男子”という新ジャンルを確立したこんどうようぢさんと、ブームの仕掛け人であるプロデューサーの丸本貴司さん。

ジャンル別イノベーターの発信する新たな価値観は、マイノリティーがマジョリティーに変わるとき新たな市場をも生み出すパワーを持つ。

第5回:複数ジャンルで消費を動かすインフルエンサーの秘密に迫る

話を伺ったのは、複数ジャンルで消費を動かすインフルエンサーの佐藤ノアさん。

インフルエンサーが影響力を持つためには「時間」「ストーリー」「信頼関係」を意識して人間性に対する「ファン」をつくること、さらに独自のPR投稿へのルールをつくることによって、発信する情報への信頼度を高めることが重要。

第6回:「コト消費」の時代に生まれた新ジャンル「プロトラベラー」とは 

話を伺ったのは、「プロトラベラー」の羽石杏奈さんと、雑誌GENIC編集長の藤井利佳さん。

特定ジャンルの情報をキュレーションすることでジャンル別イノベーターとして消費を動かす力を得ていく。またキュレーションされた的確な情報が集まってくる場所をつくると人気が出る。

最終回の第7回では、時代の最先端といえる女子高生のSNS事情から時代を読み解きました。

ジャンル別イノベーターはそれぞれ非常にユニークでエネルギーを持った存在で、そのパワーの活用で社会や経済がより活性化する可能性を秘めています。電通ギャルラボはこれからも、ジャンル別イノベーターの時代に向けて、さまざまな施策やアイデアなどのソリューションの提供を続けていきます。またどこかでお会いできますことを楽しみにしています。

 

BC & F Dentsu、2019年エフィーAPACで五つのメダルを獲得

画像「Effectiveness Always Wins」(効果的なアイデアは、必ず勝つ)をテーマに、マーケティングコミュニケーション活動の効果を競う「アジア太平洋(APAC)エフィー・アワード2019」※1 の受賞結果が4月25日に発表された。

ニュージーランド・オークランドを拠点とする電通グループのBarnes Catmur & Friends Dentsu(以下BC&F Dentsu)※2はゴールドを含む五つの賞を受賞し、最も高い効果を上げたエージェンシーを選出する「エージェンシー・オブ・ザ・イヤー」3位に輝いた。

※1 エフィー・アワードは1968年にNew York American Marketing Associationによって制定、マーケティング効果のグローバルスタンダードとして知られる。そのアジア版が「APACエフィー・アワード」。2019年は参加した14カ国から131のファイナリストが選ばれた。

※2 1996年に設立されたニュージーランドの大手総合広告会社で、現在は電通傘下。広告戦略の策定、クリエーティブの制作、メディアバイイングからデジタル、ソーシャル領域までを含むサービス全般を提供している。
 

今回のBC&F Dentsuの受賞作品は以下の通り。

■「The Face of Change」Movember Fundation - 金賞1(Small Budget - Services)、銅賞1(Governmental / Institutional)


ニュージーランドは世界で最も少年の自殺率が高い国として知られているが、声を上げることが難しい少年たちをどうすれば助けられるだろうか? チャリティー活動に参加し、男性のメンタルヘルスに関心を持ってもらうことで、彼らに意思表示してもらうことを提案した。

今回選んだのは、「Movember」というチャリティー活動を行う機関のキャンペーンだ。Movemberは、11月(November)にひげ(Mos)を伸ばすことが参加資格となるユニークなチャリティーで、ひげを成長・成熟の証しとして男性版ピンクリボンのような活動を行っている。チャリティーの内容は、前立腺がんの正しい知識を広めたり、治療のサポート、うつの改善や男性の健康全体の向上を目的としている他、少年たちの自殺防止にも力を入れるなど多岐にわたる。

このチャリティーに若い彼らが参加できるよう、ニュージーランド全土の高校の校長らに手紙を送り、校則から「ひげを生やしてはいけない」という項目をなくすことをお願いした。さらに、学校側がこの手紙を無視せぬよう、新聞にもその内容を載せ、世間からの支持も得られるよう工夫した。

その結果、募金は前回から40%増の170万ドルと記録を更新。これらの募金は「Movember」のチャリティーの活動費に充てられる予定だ。

■「Declaring War on Norway」Meridian Energy - 銅賞2(Other Products & Services, Positive Change Environmental - Brands)


ニュージーランドとノルウェーは、面積も人口もほぼ同じ。何かと比較されることが多いが、ニュージーランドは多くの面で進んでいるというのが一般的な認識だ。これに対しノルウェーは、「ノルウェーはニュージーランドの20倍以上もの電気自動車が普及している」と、自国の優れている点をアピールすることでニュージーランドへと攻撃をしかけた。

そこで、ニュージーランドの国営電力会社であるMeridian Energy社は、ノルウェーにプロモーションのひとつとして製作した「My next car will be electric」(次は電気自動車を買うつもり)という車両用のステッカーを製作して「反撃」するという、ユーモアを交えたキャンペーンを展開。、ノルウェーEV協会のCEOにツイートされるなど、大いに話題となった。

このキャンペーンを通して、同社のネット・プロモーター・スコア※3は3倍になり、競合数社の合計値を超える新規顧客数を獲得した。

※3 顧客の継続利用意向を知るための指標
 

■「How Tower Simplified Insurance」Tower Insurance - 銅賞1(Single Market – Products & Services Categories: Financial Products & Services)


Tower Insurance社は保険の難しくて面倒なイメージを払拭する広告キャンペーンを実施した。「What the world does. We undo.」(世界が壊すものを、私たちが直す)というコピーを掲げ、壊れたものが巻き戻されて元に戻る映像や、半分破壊されている野外広告を通して、顧客に対してシンプルで分かりやすく身近に感じることのできるブランド戦略の訴求を行った。

電通の海外ネットワークであるDANグローバルCEOでクリエーティブ部門を統括するDick van Motman氏は、「電通のDNAは、『成果を生み出す創造力』。BC & F Dentsuは、ネットワーク内でもこのことを大変よく理解している拠点のひとつです。ADFESTで電通グループがネットワーク・オブ・ザ・イヤーに選ばれた直後に彼らが受賞したことは、私たちの使命を実証するものです」とコメント。

また、BC & F Dentsu の常務取締役Murray Streets氏は、「チームの皆を代表して、エージェンシーの全員で達成したこの勝利を大きな誇りに思います。当社はAPACで3回にわたり独立系ナンバーワン・エージェンシーに選ばれてきましたが、電通のネットワークに加わったことで更なる成長を遂げました」と述べた。

BC & F Dentsu、2019年エフィーAPACで五つのメダルを獲得

画像「Effectiveness Always Wins」(効果的なアイデアは、必ず勝つ)をテーマに、マーケティングコミュニケーション活動の効果を競う「アジア太平洋(APAC)エフィー・アワード2019」※1 の受賞結果が4月25日に発表された。

ニュージーランド・オークランドを拠点とする電通グループのBarnes Catmur & Friends Dentsu(以下BC&F Dentsu)※2はゴールドを含む五つの賞を受賞し、最も高い効果を上げたエージェンシーを選出する「エージェンシー・オブ・ザ・イヤー」3位に輝いた。

※1 エフィー・アワードは1968年にNew York American Marketing Associationによって制定、マーケティング効果のグローバルスタンダードとして知られる。そのアジア版が「APACエフィー・アワード」。2019年は参加した14カ国から131のファイナリストが選ばれた。

※2 1996年に設立されたニュージーランドの大手総合広告会社で、現在は電通傘下。広告戦略の策定、クリエーティブの制作、メディアバイイングからデジタル、ソーシャル領域までを含むサービス全般を提供している。
 

今回のBC&F Dentsuの受賞作品は以下の通り。

■「The Face of Change」Movember Fundation - 金賞1(Small Budget - Services)、銅賞1(Governmental / Institutional)


ニュージーランドは世界で最も少年の自殺率が高い国として知られているが、声を上げることが難しい少年たちをどうすれば助けられるだろうか? チャリティー活動に参加し、男性のメンタルヘルスに関心を持ってもらうことで、彼らに意思表示してもらうことを提案した。

今回選んだのは、「Movember」というチャリティー活動を行う機関のキャンペーンだ。Movemberは、11月(November)にひげ(Mos)を伸ばすことが参加資格となるユニークなチャリティーで、ひげを成長・成熟の証しとして男性版ピンクリボンのような活動を行っている。チャリティーの内容は、前立腺がんの正しい知識を広めたり、治療のサポート、うつの改善や男性の健康全体の向上を目的としている他、少年たちの自殺防止にも力を入れるなど多岐にわたる。

このチャリティーに若い彼らが参加できるよう、ニュージーランド全土の高校の校長らに手紙を送り、校則から「ひげを生やしてはいけない」という項目をなくすことをお願いした。さらに、学校側がこの手紙を無視せぬよう、新聞にもその内容を載せ、世間からの支持も得られるよう工夫した。

その結果、募金は前回から40%増の170万ドルと記録を更新。これらの募金は「Movember」のチャリティーの活動費に充てられる予定だ。

■「Declaring War on Norway」Meridian Energy - 銅賞2(Other Products & Services, Positive Change Environmental - Brands)


ニュージーランドとノルウェーは、面積も人口もほぼ同じ。何かと比較されることが多いが、ニュージーランドは多くの面で進んでいるというのが一般的な認識だ。これに対しノルウェーは、「ノルウェーはニュージーランドの20倍以上もの電気自動車が普及している」と、自国の優れている点をアピールすることでニュージーランドへと攻撃をしかけた。

そこで、ニュージーランドの国営電力会社であるMeridian Energy社は、ノルウェーにプロモーションのひとつとして製作した「My next car will be electric」(次は電気自動車を買うつもり)という車両用のステッカーを製作して「反撃」するという、ユーモアを交えたキャンペーンを展開。、ノルウェーEV協会のCEOにツイートされるなど、大いに話題となった。

このキャンペーンを通して、同社のネット・プロモーター・スコア※3は3倍になり、競合数社の合計値を超える新規顧客数を獲得した。

※3 顧客の継続利用意向を知るための指標
 

■「How Tower Simplified Insurance」Tower Insurance - 銅賞1(Single Market – Products & Services Categories: Financial Products & Services)


Tower Insurance社は保険の難しくて面倒なイメージを払拭する広告キャンペーンを実施した。「What the world does. We undo.」(世界が壊すものを、私たちが直す)というコピーを掲げ、壊れたものが巻き戻されて元に戻る映像や、半分破壊されている野外広告を通して、顧客に対してシンプルで分かりやすく身近に感じることのできるブランド戦略の訴求を行った。

電通の海外ネットワークであるDANグローバルCEOでクリエーティブ部門を統括するDick van Motman氏は、「電通のDNAは、『成果を生み出す創造力』。BC & F Dentsuは、ネットワーク内でもこのことを大変よく理解している拠点のひとつです。ADFESTで電通グループがネットワーク・オブ・ザ・イヤーに選ばれた直後に彼らが受賞したことは、私たちの使命を実証するものです」とコメント。

また、BC & F Dentsu の常務取締役Murray Streets氏は、「チームの皆を代表して、エージェンシーの全員で達成したこの勝利を大きな誇りに思います。当社はAPACで3回にわたり独立系ナンバーワン・エージェンシーに選ばれてきましたが、電通のネットワークに加わったことで更なる成長を遂げました」と述べた。

法務とPRの連携でイノベーションを加速

近年、企業がイノベーションを興すために、法整備の促進など新しい市場のルール形成に取り組む必要性が増しています。

今回は、電通パブリックリレーションズの長濱憲が、シティライツ法律事務所の水野祐弁護士に話を聞きました。水野弁護士は、「戦略法務」や「ルールメーキング思考」というコンセプトの下、企業がルールメーキングを行う上での法務活用の重要性について提言しています。「企業イノベーションを推進する上で、どのように戦略法務やルールメーキングを活用すべきか」「どのように法務と連携し、パブリックリレーションズを活用すべきか」について掘り下げていきます。

 

一般的に、法律や契約は、物事を進める上で邪魔だと感じることも多いと思います。また、複雑で変化の激しい時代の中で、法律はどんどん古くなり、解釈に幅が出やすくなっています。

しかし、法は物事や社会を良い方向に誘導したり加速したりするツールとしても活用できるのではないか。そういった“リーガルデザイン”という考え方を、私は提示しています。

対象とするのは、単純に立法や法改正だけはありません。スタートアップや大企業の新規事業が行っているように、法律で詳しく決まっていないグレーゾーンに、行政を含む社会との対話をしながら事業の余地をつくっていくアプローチも含めた概念です。

“お上”から与えられるものだけが唯一の法解釈とは限りません。社会への発信や行政との対話、そして法解釈のロジックを通じて、ルールを変えていくことが可能な時代です。

今の時代、行政や政府の側にも「現状のルールではだめだ」と危機感を持っている人たちがいます。現場の挑戦を通じて現状のルールに問題や課題を感じている人が、そういう行政や政府の人たちと協働することで、ボトムアップ型のルール形成が可能なのではないか、そのような考え方を提案しています。

ビジョンとロジックの両立の必要性

一般的な日本企業の法務部では、現行法で通説と呼ばれる大多数の見解、既存の裁判所の判例・先例を検討し、それらに反する事業や疑義がある事業は進められないと判断してしまうことが多いです。法的に疑義があるというだけで「コンプライアンス」などの標語の名のもとに安易に事業のアイデアの芽を摘んでしまいがちです。

しかし、法的ロジックについて、外資系のスタートアップ企業は“ルールは古くなる”ということを大前提として認識しています。そして、彼らがやりたいビジョンを実現するためには、ルールを変えていかなければならないことを認識しています。なので、彼らは現行法について、一定の解釈が“成り立っているか”ではなく、時代の変化を考慮して新たな解釈が“成り立ち得るか”を事業のアイデアの中で内部や外部の専門家と十分に吟味するのです。

つまり、その時代環境に適した法解釈やルールがあるべきだ、ということを前提にしているのです。そういう意味で、よく私は「ビジョンとロジックの並走が必要だ」と言っています。

米国では、日本以上にマスコミの追及も厳しく、炎上や、集団訴訟が起きることもあります。けれども、訴訟になっても現行法の中で一定のロジックを注意深く積み上げているので、最高裁までいくのに2~3年はかかります。

大事なのは、この間に市場のシェアを広げることだけでなく、広い意味でのPR活動を行って世論形成に取り組むことです。自社のビジョンの社会的意義などを訴えて、最終的な判決が出るまでに和解や法改正に結び付けていく。その頃には市場でシェアを取っている。こういうことを、スケジュールを切って実行するのです。

ここでいうPRとは、メディアリレーションズにとどまらず、幅広いステークホルダーを対象とした、いわゆる純粋な意味でのパブリックリレーションズを指します。そこにも法務的な要素が加わってきているのが、今の時代です。

海外企業の裁判書面では、本体である法律論の前の冒頭が大変長いものがあります。裁判書面は裁判官を説得するための道具ですが、それだけではなく、公開されることを前提に、世の中に向けたメッセージとして書かれているようにも読めます。訴訟を世論喚起の機会としている視点が垣間見られます。

米国は先に述べた通り訴訟社会なので、このようなリティゲーションPR(Litigation PR)、訴訟PRといわれる分野が、日本より発達しています。

また、これまで日本で主流だった、“事前”の予防法務、“事後”の紛争解決などと分けて考えるのではなく、それらを一体的に見る、戦略的な視点を持った法務が重要性を増しています。

以前にお会いした企業の法務責任者が言っていたことが、非常に象徴的です。その会社内で法務は「Enable Function」といわれているのだそうです。つまり、事業を可能たらしめる機能を担っているのです。

私は、ある勉強会での議論を踏まえて、このような戦略法務を「企業の革新的かつ持続可能な成長を確保するために、経営戦略を法的な観点から支援または構成する業務」と定義づけています。知財戦略や、ビジネスの法令適合性チェック、法務意見、ロビイング、ガバメントリレーションズも含む、幅広い概念です。

戦略法務が担うもの

戦略法務においては、もちろんロジックは重要ですが、より重要な視点としては、「社会的に提示できる新しい価値、ビジョンがあるか」、「21世紀的な企業として健全かつ継続性、持続可能性があるかどうか」という点です。

ロジックはあくまで実現するための手段であり、その目的であるビジョンが明確になっていないと、メディアのバッシングや訴訟など逆風が吹いたときに、ロジックもろとも吹き飛んでしまうことになります。ですので、法的な観点からも、ビジョンが重要であることを、改めてお伝えしたいと考えています。

そして、法務は企業のビジョンの構築のサポートは仕事ではないように思われるかもしれませんが、倫理的で健全かつ持続的なビジョンや企業価値の構築に、法務も積極的に関与していくべきだと私は考えています。

日本企業では、法務部門は何かあったら相談するポジションのように見られがちですけれども、そのような受動的なスタンスは変えなければいけない流れが来ているのではないでしょうか。

近年、政府、メディア、業界団体、NPO・NGOが四つどもえで行ってきた政策形成の構造が多様化しています。その中で、「ロビイングからGR(Government Relations)・PA(Public Affairs)へ」ということがよくいわれます。

外資系企業の中には、公共政策チームという、いわゆるパブリックポリシーズやガバメントリレーションズを中心に取り組んでいる部署があります。法務だけでなくロビイストやPR、経営企画系も含めた幅広い人材で構成され、いろいろなプロジェクトのハブになっている部署です。日本でも最近、公共政策チームを立ち上げる企業がだいぶ増えてきました。

法の解釈におけるグレーゾーンは、いまの社会課題が最も表れる部分です。そこにトライすることは、社会課題を解決するチャンスであり、それを担っているのです。

現在、陳情型の密室的なロビイングやメディアリレーションズだけでなく、オープンなプロセスでさまざまなステークホルダーを巻き込む、純粋な意味でのパブリックリレーションズ、パブリックアフェアーズといった考え方が必要になってきているのです。

 

実際に、弁護士として企業の経営戦略の一つとして多くのルールメーキングに関わられている水野弁護士の話は、日本企業が今後、国内だけでなく海外で事業展開を図る上でも重要な視点を提示しており、とても説得力がありました。

企業による戦略法務を実現する上で、パブリックリレーションズおよびパブリックアフェアーズに求められる取り組みが、浮かび上がってきたように感じます。

電通パブリックリレーションズでは、企業を支援するためにパブリックアフェアーズの専門部署を設けています。短期間でテクノロジーが大きく進化し、法律と実態の乖離、すなわちグレーゾーンが生まれている昨今、注目するのは下記の3点です。

①政策動向に関する情報収集の必要性

このような状況で、事業戦略を立案・推進するためには、世界の大きな潮流を把握した上で、日本の政府やステークホルダーの現状を調査し、その特性を十分に理解しながら効果的な戦略を立案する必要があります。

具体的には、政府の公開資料の分析や、政治家や官僚への面会などにより、政策形成の方向性を把握することが必要です。

日本の法制度の変化には、米国や欧州の動向も影響を及ぼしています。ワシントンD.C.やブリュッセルなどにおいて、政策関係者の議論の潮流を把握することも、今後の日本の政策の方向性の予測に役立ちます。

また、企業に対する国際的な規制強化の背景には、NPOの活動が存在することも少なくありません。また、日本国内でも、学識者が政策の推進に大きな役割を果たすことがあります。NPOや学識者などの幅広いステークホルダーと対話を行い、理解を深めてもらうための機会を提供することも必要になってきます。

②ビジョンの確立と、社内外への発信の重要性

法制度が追い付いていない事業を、先行的に展開し普及を図ろうとする場合には、ビジョンを発信し、自社事業への社会の共感を得る取り組みが重要となります。

スタートアップ企業などでビジョンが存在しない場合には、経営トップや社外のステークホルダーへのインタビューや、社内ワークショプップなどに基づき、新しくビジョンをつくる必要があります。

特に、政策関係者や報道関係者に提言を行う際には、自社の社会的な価値(ソーシャルバリュー)を示すことが重要な鍵となります。ビジョンづくりは社会的な視点から自社の取り組みを見つめ直す絶好の機会といえるでしょう。

ビジョンをつくる過程とともに、社内に浸透させるインターナル・コミュニケーションも重要です。社内への浸透のためには、ポスターや社内向けニュースレターなどのツールの活用、スモール・ミーティングで対話を積み重ねる方法などが考えられます。

さらに、ビジョンの対外的な発信も必要です。メディアによる経営トップへのインタビューなどの機会を活用し、具体的な経営戦略や取り組みとあわせて言及することで、説得力ある形でビジョンを発信することが可能になります。

同様に、事業発表会やコンベンションなどでの経営トップの発表も、社外にビジョンを訴求する絶好の機会です。ストーリーラインに基づき、発表スライドを作成することで、ビジョン・経営戦略・取り組みを、一連の流れの中で訴求することができます。自社のウェブサイトにも掲載することで、アクセスしてきたステークホルダーに対して、情報提供を行うことも効果的でしょう。

③イノベーションの加速には、法務と広報の連携も必要

新しいルールを社会に提言し定着を図るには、法務と広報の連携がポイントとなります。自社の事業を通じた社会課題解決の必要性について、社会的な理解を得るための広報活動と、リーガルデザイン思考による法務部門による活動の両方が求められます。水野先生の話で触れられていたように、先進的な企業の中には、法務・広報両方の機能を持つ「公共政策部」のような部署を持つ企業も存在します。

法務と広報の効果的な連携のためには、情報発信の対象者やメッセージ、タイミングなどについて統一した戦略を立案し、社内で十分な調整を図ることが必要です。その前提となるのは、ステークホルダーの正確な把握です。政策関係者や有識者の考え方、報道論調を把握し、場合によっては政策に対する生活者の受容性を調査します。

さらに、説得力ある形でメッセージを伝えるためには、裏付けとなる客観的なエビデンスも重要です。エビデンスには主として、「データ」「ケース(事例)」「ボイス(関係者の声)」の3種類があります。

当社の調査結果によれば、約8割の国会議員は、データなど客観的なエビデンスに基づく政策提言を求めています。報道関係者に対しても、同様のエビデンスを用意できれば望ましいでしょう。このように、客観的なエビデンスとなるデータを活用することで、説得力の高い説明用の資料の作成が可能になります。

陳情型のロビイングではなく、より高い次元でのパブリックアフェアーズを実現するためには、ソーシャルバリューに基づき、政策の必要性について幅広い理解を得ることが重要です。このような取り組みを行うことによって、自社の事業展開の環境を整えることが可能になります。

法務とPRの連携でイノベーションを加速

近年、企業がイノベーションを興すために、法整備の促進など新しい市場のルール形成に取り組む必要性が増しています。

今回は、電通パブリックリレーションズの長濱憲が、シティライツ法律事務所の水野祐弁護士に話を聞きました。水野弁護士は、「戦略法務」や「ルールメーキング思考」というコンセプトの下、企業がルールメーキングを行う上での法務活用の重要性について提言しています。「企業イノベーションを推進する上で、どのように戦略法務やルールメーキングを活用すべきか」「どのように法務と連携し、パブリックリレーションズを活用すべきか」について掘り下げていきます。

 

一般的に、法律や契約は、物事を進める上で邪魔だと感じることも多いと思います。また、複雑で変化の激しい時代の中で、法律はどんどん古くなり、解釈に幅が出やすくなっています。

しかし、法は物事や社会を良い方向に誘導したり加速したりするツールとしても活用できるのではないか。そういった“リーガルデザイン”という考え方を、私は提示しています。

対象とするのは、単純に立法や法改正だけはありません。スタートアップや大企業の新規事業が行っているように、法律で詳しく決まっていないグレーゾーンに、行政を含む社会との対話をしながら事業の余地をつくっていくアプローチも含めた概念です。

“お上”から与えられるものだけが唯一の法解釈とは限りません。社会への発信や行政との対話、そして法解釈のロジックを通じて、ルールを変えていくことが可能な時代です。

今の時代、行政や政府の側にも「現状のルールではだめだ」と危機感を持っている人たちがいます。現場の挑戦を通じて現状のルールに問題や課題を感じている人が、そういう行政や政府の人たちと協働することで、ボトムアップ型のルール形成が可能なのではないか、そのような考え方を提案しています。

ビジョンとロジックの両立の必要性

一般的な日本企業の法務部では、現行法で通説と呼ばれる大多数の見解、既存の裁判所の判例・先例を検討し、それらに反する事業や疑義がある事業は進められないと判断してしまうことが多いです。法的に疑義があるというだけで「コンプライアンス」などの標語の名のもとに安易に事業のアイデアの芽を摘んでしまいがちです。

しかし、法的ロジックについて、外資系のスタートアップ企業は“ルールは古くなる”ということを大前提として認識しています。そして、彼らがやりたいビジョンを実現するためには、ルールを変えていかなければならないことを認識しています。なので、彼らは現行法について、一定の解釈が“成り立っているか”ではなく、時代の変化を考慮して新たな解釈が“成り立ち得るか”を事業のアイデアの中で内部や外部の専門家と十分に吟味するのです。

つまり、その時代環境に適した法解釈やルールがあるべきだ、ということを前提にしているのです。そういう意味で、よく私は「ビジョンとロジックの並走が必要だ」と言っています。

米国では、日本以上にマスコミの追及も厳しく、炎上や、集団訴訟が起きることもあります。けれども、訴訟になっても現行法の中で一定のロジックを注意深く積み上げているので、最高裁までいくのに2~3年はかかります。

大事なのは、この間に市場のシェアを広げることだけでなく、広い意味でのPR活動を行って世論形成に取り組むことです。自社のビジョンの社会的意義などを訴えて、最終的な判決が出るまでに和解や法改正に結び付けていく。その頃には市場でシェアを取っている。こういうことを、スケジュールを切って実行するのです。

ここでいうPRとは、メディアリレーションズにとどまらず、幅広いステークホルダーを対象とした、いわゆる純粋な意味でのパブリックリレーションズを指します。そこにも法務的な要素が加わってきているのが、今の時代です。

海外企業の裁判書面では、本体である法律論の前の冒頭が大変長いものがあります。裁判書面は裁判官を説得するための道具ですが、それだけではなく、公開されることを前提に、世の中に向けたメッセージとして書かれているようにも読めます。訴訟を世論喚起の機会としている視点が垣間見られます。

米国は先に述べた通り訴訟社会なので、このようなリティゲーションPR(Litigation PR)、訴訟PRといわれる分野が、日本より発達しています。

また、これまで日本で主流だった、“事前”の予防法務、“事後”の紛争解決などと分けて考えるのではなく、それらを一体的に見る、戦略的な視点を持った法務が重要性を増しています。

以前にお会いした企業の法務責任者が言っていたことが、非常に象徴的です。その会社内で法務は「Enable Function」といわれているのだそうです。つまり、事業を可能たらしめる機能を担っているのです。

私は、ある勉強会での議論を踏まえて、このような戦略法務を「企業の革新的かつ持続可能な成長を確保するために、経営戦略を法的な観点から支援または構成する業務」と定義づけています。知財戦略や、ビジネスの法令適合性チェック、法務意見、ロビイング、ガバメントリレーションズも含む、幅広い概念です。

戦略法務が担うもの

戦略法務においては、もちろんロジックは重要ですが、より重要な視点としては、「社会的に提示できる新しい価値、ビジョンがあるか」、「21世紀的な企業として健全かつ継続性、持続可能性があるかどうか」という点です。

ロジックはあくまで実現するための手段であり、その目的であるビジョンが明確になっていないと、メディアのバッシングや訴訟など逆風が吹いたときに、ロジックもろとも吹き飛んでしまうことになります。ですので、法的な観点からも、ビジョンが重要であることを、改めてお伝えしたいと考えています。

そして、法務は企業のビジョンの構築のサポートは仕事ではないように思われるかもしれませんが、倫理的で健全かつ持続的なビジョンや企業価値の構築に、法務も積極的に関与していくべきだと私は考えています。

日本企業では、法務部門は何かあったら相談するポジションのように見られがちですけれども、そのような受動的なスタンスは変えなければいけない流れが来ているのではないでしょうか。

近年、政府、メディア、業界団体、NPO・NGOが四つどもえで行ってきた政策形成の構造が多様化しています。その中で、「ロビイングからGR(Government Relations)・PA(Public Affairs)へ」ということがよくいわれます。

外資系企業の中には、公共政策チームという、いわゆるパブリックポリシーズやガバメントリレーションズを中心に取り組んでいる部署があります。法務だけでなくロビイストやPR、経営企画系も含めた幅広い人材で構成され、いろいろなプロジェクトのハブになっている部署です。日本でも最近、公共政策チームを立ち上げる企業がだいぶ増えてきました。

法の解釈におけるグレーゾーンは、いまの社会課題が最も表れる部分です。そこにトライすることは、社会課題を解決するチャンスであり、それを担っているのです。

現在、陳情型の密室的なロビイングやメディアリレーションズだけでなく、オープンなプロセスでさまざまなステークホルダーを巻き込む、純粋な意味でのパブリックリレーションズ、パブリックアフェアーズといった考え方が必要になってきているのです。

 

実際に、弁護士として企業の経営戦略の一つとして多くのルールメーキングに関わられている水野弁護士の話は、日本企業が今後、国内だけでなく海外で事業展開を図る上でも重要な視点を提示しており、とても説得力がありました。

企業による戦略法務を実現する上で、パブリックリレーションズおよびパブリックアフェアーズに求められる取り組みが、浮かび上がってきたように感じます。

電通パブリックリレーションズでは、企業を支援するためにパブリックアフェアーズの専門部署を設けています。短期間でテクノロジーが大きく進化し、法律と実態の乖離、すなわちグレーゾーンが生まれている昨今、注目するのは下記の3点です。

①政策動向に関する情報収集の必要性

このような状況で、事業戦略を立案・推進するためには、世界の大きな潮流を把握した上で、日本の政府やステークホルダーの現状を調査し、その特性を十分に理解しながら効果的な戦略を立案する必要があります。

具体的には、政府の公開資料の分析や、政治家や官僚への面会などにより、政策形成の方向性を把握することが必要です。

日本の法制度の変化には、米国や欧州の動向も影響を及ぼしています。ワシントンD.C.やブリュッセルなどにおいて、政策関係者の議論の潮流を把握することも、今後の日本の政策の方向性の予測に役立ちます。

また、企業に対する国際的な規制強化の背景には、NPOの活動が存在することも少なくありません。また、日本国内でも、学識者が政策の推進に大きな役割を果たすことがあります。NPOや学識者などの幅広いステークホルダーと対話を行い、理解を深めてもらうための機会を提供することも必要になってきます。

②ビジョンの確立と、社内外への発信の重要性

法制度が追い付いていない事業を、先行的に展開し普及を図ろうとする場合には、ビジョンを発信し、自社事業への社会の共感を得る取り組みが重要となります。

スタートアップ企業などでビジョンが存在しない場合には、経営トップや社外のステークホルダーへのインタビューや、社内ワークショプップなどに基づき、新しくビジョンをつくる必要があります。

特に、政策関係者や報道関係者に提言を行う際には、自社の社会的な価値(ソーシャルバリュー)を示すことが重要な鍵となります。ビジョンづくりは社会的な視点から自社の取り組みを見つめ直す絶好の機会といえるでしょう。

ビジョンをつくる過程とともに、社内に浸透させるインターナル・コミュニケーションも重要です。社内への浸透のためには、ポスターや社内向けニュースレターなどのツールの活用、スモール・ミーティングで対話を積み重ねる方法などが考えられます。

さらに、ビジョンの対外的な発信も必要です。メディアによる経営トップへのインタビューなどの機会を活用し、具体的な経営戦略や取り組みとあわせて言及することで、説得力ある形でビジョンを発信することが可能になります。

同様に、事業発表会やコンベンションなどでの経営トップの発表も、社外にビジョンを訴求する絶好の機会です。ストーリーラインに基づき、発表スライドを作成することで、ビジョン・経営戦略・取り組みを、一連の流れの中で訴求することができます。自社のウェブサイトにも掲載することで、アクセスしてきたステークホルダーに対して、情報提供を行うことも効果的でしょう。

③イノベーションの加速には、法務と広報の連携も必要

新しいルールを社会に提言し定着を図るには、法務と広報の連携がポイントとなります。自社の事業を通じた社会課題解決の必要性について、社会的な理解を得るための広報活動と、リーガルデザイン思考による法務部門による活動の両方が求められます。水野先生の話で触れられていたように、先進的な企業の中には、法務・広報両方の機能を持つ「公共政策部」のような部署を持つ企業も存在します。

法務と広報の効果的な連携のためには、情報発信の対象者やメッセージ、タイミングなどについて統一した戦略を立案し、社内で十分な調整を図ることが必要です。その前提となるのは、ステークホルダーの正確な把握です。政策関係者や有識者の考え方、報道論調を把握し、場合によっては政策に対する生活者の受容性を調査します。

さらに、説得力ある形でメッセージを伝えるためには、裏付けとなる客観的なエビデンスも重要です。エビデンスには主として、「データ」「ケース(事例)」「ボイス(関係者の声)」の3種類があります。

当社の調査結果によれば、約8割の国会議員は、データなど客観的なエビデンスに基づく政策提言を求めています。報道関係者に対しても、同様のエビデンスを用意できれば望ましいでしょう。このように、客観的なエビデンスとなるデータを活用することで、説得力の高い説明用の資料の作成が可能になります。

陳情型のロビイングではなく、より高い次元でのパブリックアフェアーズを実現するためには、ソーシャルバリューに基づき、政策の必要性について幅広い理解を得ることが重要です。このような取り組みを行うことによって、自社の事業展開の環境を整えることが可能になります。

映画レビュー「メモリーズ・オブ・サマー」

少年は知ってしまう。誰にも言えない、母と父の秘密を。子供は無邪気で単純。そう高を括っている大人に、痛烈な一撃を与える作品。

投稿 映画レビュー「メモリーズ・オブ・サマー」映画遊民 映画をもっと見たくなる! 映画ライター沢宮亘理の映画レビュー、インタビューetc に最初に表示されました。

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「ADVERTISINGWEEK ASIA 2019」 「TikTok」がセミナー開催

世界中のマーケティングや広告、テクノロジー、ブランドなどの第一線で活躍する人材が集まり交流するイベント「ADVERTISINGWEEK ASIA 2019」が5月27日、港区の東京ミッドタウンで開幕した。(30日まで)
イベントでは、各業界のプロフェッショナルによるさまざまなセミナーやワークショップが行われる。東京での開催は今回が4年目で、2018年は3日間で約1万5000人が参加した。

ショートムービープラットフォーム「TikTok」を運営するByteDanceは28日、会場内で「TikTok FOREFRONT」セミナーを実施した。
第1部には、TikTokのインハウスソリューションチーム「X Design Center」のリーダー、鈴木瑛氏が登壇し、セミナーを開始した。
冒頭、鈴木氏は、150の国と地域をカバーし、日本だけで月間のアクティブユーザーが950万人に上るTikTokについて紹介。

 同プラットフォームがここまで成長できた理由として、「アルゴリズムによる、各ユーザーへの最適な動画提供」「4Gから5Gへ、日々進化を続ける動画環境」「主役化したインフルエンサーを、ブランドがフォローする現状」「ダンス必修化に見られる、自己表現をためらわない世代の台頭」を挙げて説明した。

また、新しいマーケティングモデルとして、2004年に電通が提唱した「AISAS」に代わり、「(Al)SAS(アルサス)」を提案した。(Al)はALGORITHM、最初のSはSYMPATHIZE。
モノも情報も飽和した現状では、理性的な検索よりも、アルゴリズムでハイエンゲージメントが実現できるプラットフォームによる、感性的な共感の提案が重要だと話した。

鈴木氏は、TikTokを使った広告として、NTTドコモの事例を紹介し、キャンペーンを実施した電通の佐藤雄介氏(クリエーティブ・ディレクター/CMプランナー)を呼び込んだ。

第2部を受け持つ佐藤氏は、ドコモの「みんなを、ドまんなんかに。」キャンペーン構成を中心に、これからのクリエーティブについてプレゼンテーションした。
ドコモの広告では、3匹のキャラクターが“人型”“マペット”“アニメ”という異なるレイヤーを自由に行き来しながらストーリーが続く。それらの露出もマス、デジタル、リアル(イベントなど)、SNSと多岐にわたることを紹介。

また、超消費型社会(トレンドもすぐに飽きられる社会)に対応する事例として、カップヌードルの「HUNGRY DAYS」のCMシリーズを見せ、何度もネットニュースの話題になる仕掛けをすることで、簡単に消費されない広告の作り方を披露した。

鈴木氏は「佐藤氏のコンテンツの作り方は、移り気なユーザーのアテンションをどうやって集め続けるのか、TikTokで広告やマーケティングを展開する上でとても重要だ」とコメント。「新しいプラットフォーム上でも、これまで培った広告手法の応用は十分通用し、アルサスのモデルを達成できることが佐藤氏の話から感じ取れる」と語った。 
佐藤氏は「プロが作るキャンペーンと、TikTokユーザーに代表されるデジタルネイティブ世代が考えたキャンペーンが連動するようなクリエーティブにとても興味がある」として、鈴木氏も「今後皆さんには、一見すると大きな違いがある、マスメディアとTikTokを組み合わせた統合キャンペーンを考えてほしい」と呼び掛けた。

TikTokブースでは、人気インフルエンサーによるショートムービーの投稿方法や、撮影手法などのデモンストレーションも実施した。

「ADVERTISINGWEEK ASIA 2019」 「TikTok」がセミナー開催

世界中のマーケティングや広告、テクノロジー、ブランドなどの第一線で活躍する人材が集まり交流するイベント「ADVERTISINGWEEK ASIA 2019」が5月27日、港区の東京ミッドタウンで開幕した。(30日まで)
イベントでは、各業界のプロフェッショナルによるさまざまなセミナーやワークショップが行われる。東京での開催は今回が4年目で、2018年は3日間で約1万5000人が参加した。

ショートムービープラットフォーム「TikTok」を運営するByteDanceは28日、会場内で「TikTok FOREFRONT」セミナーを実施した。
第1部には、TikTokのインハウスソリューションチーム「X Design Center」のリーダー、鈴木瑛氏が登壇し、セミナーを開始した。
冒頭、鈴木氏は、150の国と地域をカバーし、日本だけで月間のアクティブユーザーが950万人に上るTikTokについて紹介。

 同プラットフォームがここまで成長できた理由として、「アルゴリズムによる、各ユーザーへの最適な動画提供」「4Gから5Gへ、日々進化を続ける動画環境」「主役化したインフルエンサーを、ブランドがフォローする現状」「ダンス必修化に見られる、自己表現をためらわない世代の台頭」を挙げて説明した。

また、新しいマーケティングモデルとして、2004年に電通が提唱した「AISAS」に代わり、「(Al)SAS(アルサス)」を提案した。(Al)はALGORITHM、最初のSはSYMPATHIZE。
モノも情報も飽和した現状では、理性的な検索よりも、アルゴリズムでハイエンゲージメントが実現できるプラットフォームによる、感性的な共感の提案が重要だと話した。

鈴木氏は、TikTokを使った広告として、NTTドコモの事例を紹介し、キャンペーンを実施した電通の佐藤雄介氏(クリエーティブ・ディレクター/CMプランナー)を呼び込んだ。

第2部を受け持つ佐藤氏は、ドコモの「みんなを、ドまんなんかに。」キャンペーン構成を中心に、これからのクリエーティブについてプレゼンテーションした。
ドコモの広告では、3匹のキャラクターが“人型”“マペット”“アニメ”という異なるレイヤーを自由に行き来しながらストーリーが続く。それらの露出もマス、デジタル、リアル(イベントなど)、SNSと多岐にわたることを紹介。

また、超消費型社会(トレンドもすぐに飽きられる社会)に対応する事例として、カップヌードルの「HUNGRY DAYS」のCMシリーズを見せ、何度もネットニュースの話題になる仕掛けをすることで、簡単に消費されない広告の作り方を披露した。

鈴木氏は「佐藤氏のコンテンツの作り方は、移り気なユーザーのアテンションをどうやって集め続けるのか、TikTokで広告やマーケティングを展開する上でとても重要だ」とコメント。「新しいプラットフォーム上でも、これまで培った広告手法の応用は十分通用し、アルサスのモデルを達成できることが佐藤氏の話から感じ取れる」と語った。 
佐藤氏は「プロが作るキャンペーンと、TikTokユーザーに代表されるデジタルネイティブ世代が考えたキャンペーンが連動するようなクリエーティブにとても興味がある」として、鈴木氏も「今後皆さんには、一見すると大きな違いがある、マスメディアとTikTokを組み合わせた統合キャンペーンを考えてほしい」と呼び掛けた。

TikTokブースでは、人気インフルエンサーによるショートムービーの投稿方法や、撮影手法などのデモンストレーションも実施した。

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