パチンコ『北斗の拳』シリーズに続き「女王&帝王」が始動!「必ず何かが当る!?」「右ALL約1500発×継続率約80%」など激アツ要素が満載!!

 2021年もパチスロ・パチンコ両分野へ話題作を発表している大手サミー。7日からの週には、4号機時代に登場しユーザーを熱狂させた『ガメラ』シリーズ最新作を導入予定だ。

 ビッグ1回で「平均560枚」を獲得できる仕様。そのビッグはJAC×5回保証で技術介入要素があり、フル攻略ならば設定1でも機械割は102%に達する。初代の「出玉感やアツさ」を再現した本機へ、期待の声が続出している状況だ。

 同日にはパチンコ分野で熱狂的ファンを持つ『獣王』シリーズもデビューを果たす。『P超ハネ獣王』は、「サバンナチャンス」に突入で「約3000発」の出玉を期待できる。引き戻しをかけたガチ抽選を通過できれば、再びサバチャンへ突入するという激アツの仕様だ。

 スタンバイしている新台では、同社の看板機種『北斗の拳』シリーズも見逃すことはできない。

 同シリーズといえば、現在ホールでパチンコ新機種『P北斗の拳8 救世主』が絶賛稼働中だ。爽快感ある変動と先読み予告によるテンポよい演出に加え、バトル勝利が「全て約1500発」という高い出玉力を搭載した本機。「6万発ゲット」といった爆裂報告もあがるなど、「北斗らしさ」を発揮している印象だ。

 そんな『P北斗の拳8 救世主』に続き、もうひとつの北斗伝承者である『蒼天の拳』シリーズ最新作が7月に降臨予定。搭載した画期的システムに、熱い視線が注がれている。

『P蒼天の拳 天刻』

■大当り確率:約1/199.8
■賞球数:1&4&10
■カウント:10カウント
■天刻ループ(死合の刻)突入率:ヘソ54%、電チュー100%
■遊タイム:天刻ループ(死合の刻)突入
※大当り終了後599回転後に突入※大当り間1回のみ
■大当り出玉:8R約800発・4R約400発
〇〇〇

 パチンコ新台『P蒼天の拳 天刻』は大当り確率1/199.8の1種2種混合タイプ。初当り時は例外なく8Rの出玉を獲得でき、その54%で「死合の刻」へ突入する流れだ。

 死合の刻では1つでもVを獲得できれば「ボーナス+次回セット継続」が確定。このV獲得率は「死合の刻」「CHANCE死合の刻」「天授の儀」と3種類ある内部モードで変化し、最大4個まで獲得可能だ。Vは一挙に放出され、それぞれのV獲得率は「約80%」「約94%」「100%」となる。

 最大獲得数は約3200発で、この死合の刻とボーナスとの「天刻ループ」割合はトータル約83%。一撃大量出玉の高確率ループに期待できるという、シリーズ屈指の性能を実現したと言えるだろう。

「業界初3つのV獲得率」が快進撃を見せるのだろうか。始動した新たな「蒼拳」の活躍に期待したいところだが…。

 そんな『P蒼天の拳 天刻』発表の興奮が冷めやらぬ中、サミーはさらなる激アツ情報を発表した。

「サスペンスドラマの女王&帝王」がパチンコファンを魅了する。パチンコ新台『P火曜サスペンス劇場 最後の推理』の製品サイトとプロモーションムービーを公開し話題だ。

 サスペンスドラマ「火曜サスペンス劇場」を題材にした人気シリーズで、お馴染みの「片平なぎさ&船越英一郎」コンビに加え豪華キャストを起用。山村美紗サスペンス「百人一首殺人事件」4つの事件を新規撮り下ろし収録している点も見所だ。

 スペックは大当り確率約1/319.7で、右打ち時はALL約1500発の出玉を獲得できる。継続率は約80%と、まとまった出玉を十分に期待できる仕様だ。

 公開されている映像では「崖から落とせば大当り!?」「業界初!? 必ず何かが当る!? 黒幕バトルリーチ搭載!!」といった、興味を掻き立てられる内容も紹介している。

「ド定番コンテンツ」に「新たな刺激」をプラス。待望のシリーズ最新作『P火曜サスペンス劇場 最後の推理』の仕上がりにも期待したいところだ。

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パチスロ新台「最強の激アマ」が11年振りに復活!「設定1で機械割102%超え」の“神スペック”を徹底考察!

 現在も高稼働中の『ディスクアップ』を筆頭に、昨今は目押し力を駆使した「技術介入機」が多数リリースされ、その多くが長期稼働を実現している。

 昨年末には、5号機のリメイク機『ひぐらしのなく頃に祭2』が6号機で登場し、設定1でも「機械割100%超え」の激甘スペックを見事再現。そのスペックとゲーム性は目押し自慢たちの攻略心を刺激し、6号機のボーナスメインのマシンの中でも圧倒的な稼働を誇っている状況だ。

 そうしたなか、「技術介入要素」と「俊逸なリール制御」で幅広い層から支持を得たアノ名機が、11年振りに復活を果たす。

『パチスロ ガメラ』(サミー)

 まずは本機のスペックとゲーム性を説明しよう。ボーナス合算は「1/219.0~1/170.8」、機械割は「102.0 ~ 107.4%(技術介入あり)」、そして最大天井は「1000G+α」となっている。

 通常時は成立役に応じてボーナスの抽選を行い、ガメラが敵怪獣を撃破すれば、ボーナス濃厚という分かりやすいゲーム性だ。

 ボーナスは「BIG BONUS(平均獲得枚数560枚)」と「REG BONUS(平均獲得枚数90枚)」の2種類。 BIG中は“技術介入”によって出玉が大きく左右する仕様となっている。

 BIG中は「JAC待機」と「JAC」の2パート構成。「JAC待機」中に、「中第1ナビ」発生で技術介入のチャンスとなっており、上中段に赤7を目押しして成功すれば、画面右上の怪獣アイコンが昇格。もし、目押しをミスしてしまっても、一定の確率でランクアップ抽選を行っている。

 JAC中はアイコンの怪獣とバトルし、勝利することでJACが上乗せされ、獲得枚数が増加。なお、上げたランクはJACの上乗せが発生するまで落ちないようだ。

 スペックや技術介入要素を見る限り、技術介入機の中でもトップクラスに打ちやすい機種といえる『ガメラ』。

 実際、先の『ひぐらしのなく頃に祭2』『ディスクアップ』は高いビタ押し技術を求められるが、本機に関しては目押し「2コマ」まで余裕があるため、そういった意味でも“激アマ機種”といってもいいはずだ。

 また、他機種の技術介入機と比べると機械割がやや低い『ガメラ』だが、2コマ目押しであることを考慮すれば、優秀なスペックと判断してもいいのではないだろうか。

 導入予定台数は「約7,000台」。“ロングヒット間違いなし“とも言われる本機の動向に要注目だ。

(文=ひろ吉)

<著者プロフィール>

 IT業界の世界に興味を抱き、iPhoneアプリの開発を4年程経験。その後、WEBマーケティングの知識や経験を重ねてきた。パチンコ・パチスロのヘビーユーザーであり、機種のスペック等の研究に時間を注いでいる。現在はパチMAXにて、パチンコやスロットの考察記事・実戦記事をメインに作成中。自身が好む低純増・低ベース機の動向にも注目している。

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甘デジ「最短150回転」で発動のネオ時短!「1/80」を切る破格の確率…「遊びやすさ」がウマすぎる!!

楽天モバイルが改悪!? 180日以上利用なしで利用停止&ユニバーサルサービス料はユーザー負担に!!

生活をもっと楽しく刺激的に。 オトナライフより】

2021年4月には390万回線を突破し、勢いに乗る楽天モバイル。だが、ここにきて嫌なニュースが飛び込んできた。それは2021年7月1日から180日以上利用のない回線を利用停止にすること。そして2021年8月より、これまで楽天モバイルが負担していたユニバーサルサービス料をユーザー負担に切り替えるというものである。果たして楽天モバイルは今後どうなってしまうのか!? 今回は楽天モバイルのルール変更について解説する。

180日間まったく利用しないと利用停止に!

 2020年4月、第4のキャリアとして正式にサービスを開始した「楽天モバイル」。当初は目標の300万回線をクリアできず厳しい状態が続いていたが、2021年4月に新型iPhoneの取り扱いを発表すると、アッという間に390万回線に達した。  そもそも楽天モバイルは、月1GB以下なら電話かけ放題で0円という驚きのサービス。しかも、新規申し込みで5,000pt、スマホの同時購入で最大2万pt(iPhoneは1万5,000pt)を付与するという大盤振る舞いである。さすがに、この条件で加入しないのは損だと思い、筆者も楽天モバイル…

続きは【オトナライフ】で読む

甘デジ「最短150回転」で発動のネオ時短!「1/80」を切る破格の確率…「遊びやすさ」がウマすぎる!!

 男のロマンが詰め込められた人気シリーズ『ジューシーハニー』から最新作として甘デジタイプが導入された。『PA激デジジューシーハニー3』である。

 激デジとは、”甘デジをより遊びやすく”をコンセプトに設計されたサンセイが唱える新たなスペックタイプで、この『PA激デジジューシーハニー3』は大当り確率が1/77.74と破格なうえに、ST突入率100%と発動条件の低い遊タイムが搭載された仕様となっている。

 その分、出玉の性能面で大幅な譲歩を迫られると懸念するファンも多いだろうが、同社によれば従来の甘デジと同等の出玉感を得られることができるようである。

 気になるゲーム性は、これまでのシリーズ機の甘デジタイプと基本的に変わりはない。初当りのほとんどで移行する32回のST「ジューシーハーレムTIME」で大当りするとST32回+時短50回転の上位モード「ジューシーハニーTIME」に突入。いわゆる突破型のフォーマットで、ジューシーハーレムTIMEの引き戻し率は約46.4%である。

 ジューシーハニーTIMEは継続率が約72%で、4ラウンド約400発の出玉がメインとなるが右打ち中の10%で最大出玉となる10ラウンド約1000発の大当りを獲得できるようになっている。

 そのジューシーTIMEは大きく分けて2つのパートで構成される。まずは「アピールTIME」として20回転ごとにプレイヤーが選択した3人の女優によって演出が展開。選んだ人物によって「スピード型」「ZONE型」「参加型」「ストック型」などにゲーム性が変化する。

 このアピールTIMEが1~20回転、21~40回転、41~60回転と3セットで進んでいく。ちなみに、本機のSTは32回転なので、2回目のセットの際は前半と後半で大当り期待度に差が発生するのも面白い。

 そして、残りの22回転は「ハーレムTIME」として、本機に登場する全女優からモテまくる夢のひと時を堪能できる。女の子と口づけを交わせれば大当りとなる、まさにハーレムTIMEなのである。

 ハーレムといえば、本機の遊タイムは発動条件が通常時200回転消化と破格のハマリ回数に設定されているので、電サポモード中に大当りできず通常モードに戻っても、ジューシーハニーTIME消化後なら150回転で遊タイムに到達できる。これぞ激デジの真骨頂となる。

 ちなみに、遊タイムで発動する電サポは279回転で、約97.8%の確率で大当りを射止められるようになっている。もちろん、電サポ中の大当りなのでST32回+時短50回の上位モードへの突入が約束され、遊タイムのなかでも別格の高性能で遊びやすさをサポートしている。

 甘デジタイプも新たな時代へ突入することを予感させる『PA激デジジューシーハニー3』。芳醇かつ激アツな甘デジネクストな一台である。

(文=大森町男)

<著者プロフィール>

 羽根物によってパチンコの魅力にとり憑かれ、パチンコ雑誌を製作する編集プロダクションに入社。パチンコに関する記事作りや編集業務に携わる。編集長としてファン雑誌の制作に取り組むなどの経験を活かし、その後は携帯サイトやweb、動画コンテンツなど幅広いパチンコメディアに従事。現在はフリーランスのパチンコライターとして活動。パチMaxを中心に消極的に執筆の場を広げている。

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パチスロ『ジャグラー』シリーズ動向に熱視線!「安定」と「波乱」で展開が激変…話題作の「激アツ情報」も話題!!

JRA「歴代最強」逃げ馬サイレンススズカの心を折った大西直宏の逃げ宣言。サニーブライアンの主戦騎手が掴んだ安田記念(G1)グランアレグリアの「不安情報」とは

「18番、ありがとうございます」

 桜花賞(G1)でクビ差の2着に敗れたサトノレイナスの主戦C.ルメール騎手は、悔しさのあまり、そう人馬の運命を皮肉った。

 そんな“自虐ネタ”がJRAの逆鱗に触れたかは定かではないが、先週の日本ダービー(G1)で再び8枠16番という難しい枠に入れられたサトノレイナスは、3コーナーで外から上がってきたアドマイヤハダルやディープモンスターに煽られる形でロングスパートを強いられ、最後はガス欠で5着に敗れている。

 ちなみに同じ8枠だったバスラットレオンは15着、アドマイヤハダルに至っては最下位の17着に大敗。やはり世代のトップが集うクラシックにおいて「大外枠」というのは、それだけで絶望的なハンデを背負うことになるのだ。

 そうした常識を覆した人馬がいる。1997年に二冠を達成したサニーブライアンと大西直宏騎手だ。

 100年以上の歴史を誇る競馬には時として、あらゆる常識を覆す規格外の存在が現れるが、サニーブライアンと大西騎手はまさにそんな奇跡の存在だった。

 皐月賞(G1)を迎えた時点で、8戦2勝という平凡な成績だったサニーブライアン。大外の18番枠に入ったことで、いよいよ期待薄となった結果、11番人気という低評価だった。

 しかし、レースでは掛かり気味に逃げたテイエムキングオーに替わってハナに立つと、そのまま圧巻の逃げ切り勝利。1981年のカツトップエース以来の二ケタ人気馬の勝利という大波乱の主役となった。

 だが当時、趨勢を占めたブライアンズタイムを父に持ちながらも、母は唯一の重賞出走となるオークス(G1)で19番人気19着に敗れたサニースイフト。サニーブライアンは決してクラシックの主役を期待されるような存在ではなかった。

 そんな背景もあり、陣営は「太りやすい体質だから」という理由で、弥生賞(G2)で皐月賞の優先出走権を獲得していたにも関わらず、さらにトライアルの若葉S(OP)に出走という今の競馬では考えられないローテーションを選択。さらに皐月賞を勝ったにも関わらず、ダービートライアルのプリンシパルS(OP)出走を掲げるなど、その扱いは“馬車馬”とさえ揶揄された。

 そういった陣営の方針に異議を唱えたのが、主戦の大西騎手だ。大西騎手にはサニーブライアンに対する強い期待があった。何故なら、1987年の日本ダービーで22番人気ながら2着に食い込み、若き「大西直宏」の名を全国に知らしめたサニースワローの甥がサニーブライアンだったからだ。これには競馬評論家として名高い大川慶次郎氏ら、各マスコミも大西騎手の主張に同調する意見を出していた。

 残念ながら「身体を張ってでも阻止するつもりだった」と語る大西騎手の主張は通らなかったものの、サニーブライアンが中間で外傷を負ったためプリンシパルSを回避。事なきを得て日本ダービーへ駒を進めている。

 しかし、皐月賞の勝利をフロック視されていたサニーブライアンの評価は決して高くなかった。皐月賞に続き、またも大外の18番枠に入ったことで、さらに人気が下降。最終的に皐月賞2着のシルクライトニングが回避したため繰り上がったが、それでも皐月賞馬が6番人気という異例の低評価だった。

 だが、その一方で大西騎手は18番枠に入ったことで、勝利を確信していたという。

 そんな大西騎手の自信の中心となったのは、断固たるハナへのこだわりだった。戦前から逃げることを周囲に隠さなかった大西騎手は、あえて強い姿勢を示すことで同じ逃げ馬たちの心を折らせたのだ。

 そこには重賞未勝利ながら4番人気に支持されるなど、当時すでに大物と名高いサイレンススズカも含まれており、鞍上の上村洋行騎手に「サニーブライアンは絶対に退かない。それでは共倒れになる」と作戦変更を迫らせたという。

 絶対に逃げるのであれば、誰にも邪魔されない18番は逆にやりやすい――。覚悟した大西騎手は宣言通り、スタートから果敢にハナを奪いに行くと、17頭を従えて先頭に立った。

 皐月賞馬がすんなりハナに立てば、本来ならライバルたちの警戒心は高くなる。

 しかし、サニーブライアンの皐月賞勝利がフロック視されていたこと、そして何より大西騎手の戦前からの気迫が他の逃げ馬たちを諦めさせていたことで、まんまとスローペースに持ち込むことに成功。実況を行ったフジテレビの三宅正治アナの「これはもう、フロックでも、なんでもない! 二冠達成!」という絶叫と共にゴールへ飛び込んだ。

 レース後、皐月賞の中山の直線を長く感じた大西騎手がダービーの東京の直線を「短く感じた」と振り返ったのは、それだけ作戦が完璧だったからだろう。皐月賞馬の評価が低かったことについて発言した「1番人気はいらない。1着が欲しい」という言葉は、今でも競馬ファンの間で語り草になっている名言の1つだ。

 大外不利の常識を覆したサニーブライアンの二冠達成は、陣営の方針に異議を唱え、あえて作戦を明かすなど、一世一代の賭けに出た大西騎手がもたらした奇跡の賜物だった。

 あれから24年、大西“元”騎手は競馬情報社『ワールド(WORLD競馬WEB)』に所属し、今なお予想やコラムを通じて競馬ファンに度々話題を提供している。

 すでに創設20年を迎えている『ワールド』は大西氏の他にも、元JRA調教師や競馬関係者の多くが所属しており、これまでも数々の伝説的な的中を公開してきた競馬情報社の老舗だ。

 そんな『ワールド』が今週、新規会員に限り【安田記念の厳選3頭】を「特別無料」で公開する。

 G1・5勝馬グランアレグリアが中心となる今年の安田記念だが、『ワールド』はそんな大本命馬の不安情報を現場からすでにキャッチしているというから驚きだ。

 先月のオークス(G1)では断トツ1番人気のソダシが馬群に沈み、日本ダービー(G1)でも単勝1.7倍だったエフフォーリアが2着に敗れるなど波乱続きの東京G1だけに、競馬ファンにとっては是が非でも手に入れておきたい情報だろう。

CLICK→【無料公開!安田記念『厳選3頭』】WORLD競馬WEB

※本稿はPR記事です。

JRA武豊の「慢心」が招いたウオッカ絶体絶命の危機!? 安田記念(G1)女傑が切り裂いた壁、壁、壁……、「下手でした」名手も反省した2009年の大偉業

 5月2日、阪神競馬場で行われた天皇賞・春(G1)から始まった春のG1・6連戦も、先週は日本ダービー(G1)が終了して残すところは安田記念(G1)のみ。27日の宝塚記念(G1)が終わると、いよいよ本格的に夏競馬が到来する。

 春G1で大きな注目を集めたのはソダシ、エフフォーリアによる無敗二冠の達成。いずれも単勝1倍台の支持を集めたものの、伏兵の前に敗戦。昨年のコントレイル、デアリングタクトに続く2年連続の偉業とはならなかった。

 6日の安田記念でも昨年との連覇を狙うグランアレグリアに人気が集中すると考えられるが、大本命馬の連敗にストップを掛けられるだろうか。

 牝馬限定のマイルG1・ヴィクトリアマイルが創設された2006年から16年経つが、これまで両レースを連勝した馬はわずかに1頭。あのアーモンドアイですら叶わなかった偉業を達成したのはダービーを勝った女傑ウオッカのみ。牝馬相手から牡馬の一線級に強化されるレースを勝つためには、ただ強い牝馬というだけではなく、性別の枠を超えた能力の高さが求められるのだろう。

 そんなウオッカの偉大な記録も、一歩間違えれば大惨敗もあったかもしれない。

 2009年の安田記念に出走したウオッカは、ヴィクトリアマイルを2着馬に7馬身差をつける大楽勝を飾っての臨戦。牡馬が相手でも前走に続く単勝1倍台の断然人気に支持される。

 だが、このレースはウオッカのキャリアでも1位2位を争う苦戦を強いられた。

 フルゲート18頭立てのレース。内の2枠3番からポンと好スタートを決めた武豊騎手とウオッカのコンビだが、外から主導権を取ろうとするローレルゲレイロ、アルマダが激しいハナ争い。これにコンゴウリキシオーも競り掛けたため、前半600mは33秒4のハイペースとなる。

 前進気勢の強いウオッカはピタリと折り合い、先団の7番手から追走した。終始、抜群の手応えで走っていたこともあり、鞍上の武豊騎手も最後の直線入り口では、進路を探すだけのはずだった。

 ところが、この最終局面で思いもよらぬピンチに直面する。

 脚は十分に溜まったウオッカをどこに誘導するか、武豊騎手が判断に思いを巡らせている一瞬のスキを突いたのが、前年のダービー馬ディープスカイと四位洋文騎手のコンビ。ウオッカの機先を制してインをスルスルと抜け出すと、一足先にスパートを開始した。唯一の出口を塞がれたウオッカにとっては絶体絶命の危機。前を行くディープスカイが壁になって追い出しを待たされている間にライバルとの差は開いていく。

 対するウオッカはまだ進路を見出すことが出来ず、ついには横並びの壁を掻い潜って、何とか馬場の半ばあたりで、ようやく進路を確保。針の穴を通すような抜け出しに成功したものの、ディープスカイは遥か前方。誰の目にも逆転はもはや不可能と映ったに違いない。

 だが、ここからが女傑ウオッカの真骨頂。完全に勝ちパターンに持ち込んだはずのディープスカイとの差を一完歩ごとに詰めていく。懸命に追うライバルを尻目に馬なりにすら見える脚色で交わし去ったのだった。2頭の差はハナでもアタマでもクビではない。一つのミスが命取りになるマイル戦で、これだけの不利がありながら、3/4馬身という「決定的」な差が付けられていたのだから恐ろしい。

 これには武豊騎手もレース後に「ホッとした。ドキドキさせてすみません。直線は下手でしたね。なかなかスペースもなくて、妙に安全策をとろうとしたのが裏目。馬には厳しいレースをさせてしまった」と、出てきたのは反省の弁。

「ストライドを伸ばしたのは最後1Fを切ってからだった。それでも勝つのだから強い。今日は馬を褒めて欲しい。いい騎乗ではなかったが馬に助けてもらった」と、実質1Fだけで手にした勝利を振り返った。

 無事に回って来るだけで勝てるという“慢心”に近い「安全策」を百戦錬磨の名手に選択させたのは、前走があまりにも「楽な勝ちっぷり」だったからかもしれない。

(文=黒井零)

<著者プロフィール>
 1993年有馬記念トウカイテイオー奇跡の復活に感動し、競馬にハマってはや30年近く。主な活動はSNSでのデータ分析と競馬に関する情報の発信。専門はWIN5で2011年の初回から皆勤で攻略に挑んでいる。得意としているのは独自の予想理論で穴馬を狙い撃つスタイル。危険な人気馬探しに余念がない著者が目指すのはWIN5長者。

“国家事業”リニア新幹線、問われ始めた存在意義…追加費用1兆円超、JR東海の経営圧迫

 JR東海(東海旅客鉄道)は、リニア中央新幹線の品川-名古屋間(約286キロメートル)の総工費が従来計画から1兆5000億円増え、7兆400億円になると発表した。費用の増加の主な内訳は品川、名古屋ターミナル駅の難工事への対応に5000億円、地震対策の強化で6000億円、トンネルの掘削に伴い発生する残土の運搬費用3000億円などだ。

 リニア中央新幹線は最高時速500キロで品川―名古屋間を40分で結ぶ。東海道新幹線より、およそ1時間短縮される。27年の開業に向け工事を進めてきた。従来の総工費は同区間で5兆5000億円。37年の大阪延伸開業を目指しており、大阪までの総工費は9兆円を想定していた。財政投融資を活用し、国から3兆円を借り入れている。

 金子慎社長は記者会見で、総工費の増加分について「営業キャッシュフロー(本業による現金収入)を主体に、不足分は新規の借り入れで賄う」と説明した。当初計画していた2027年開業は難しいとする見方を維持した。静岡県内のトンネル工事について、川勝平太知事は水資源への影響を理由に、本格着工を認めていない。

21年3月期の最終赤字は2015億円

 2021年3月期の連結決算は売上高が前期比55.4%減の8235億円、営業損益は1847億円の赤字(20年3月期は6561億円の黒字)、最終損益は2015億円の赤字(同3978億円の黒字)だった。最終赤字は1987年の国鉄分割民営化でJR東海が発足して以来初めて。新型コロナウイルスの感染拡大で出張や旅行の自粛が広がり、“ドル箱”の東海道新幹線の利用が落ち込んだ。百貨店やホテルも苦戦した。

 東海道新幹線を主力とする運輸事業の営業収益は前期比62.7%減の5330億円、営業損益は1833億円の赤字(同6176億円の黒字)。JR東海高島屋を中心とする流通部門の営業損益は122億円の赤字(同74億円の黒字)。JR東海ホテルズなど「その他の事業」の営業利益は90%減の13億円。駅ビルなど不動産事業は130億円の営業利益をあげたが、コロナ禍による収入の落ち込みを補填できなかった。

 コロナによる収入減は東海道新幹線が大半で、1兆220億円に達した。年間配当は130円と前期から20円減らした。22年3月期の売上高は前期比49.8%増の1兆2340億円、営業損益は2150億円の黒字、最終損益は900億円の黒字を見込む。コロナワクチンの接種が広がり新幹線の利用が回復するとみている。金子社長は「(利用状況は)7~9月期は18年と比べ65%、10~12月以降は80%程度で推移する」とした。

 東海道新幹線一歩足打法だ。JR東日本の首都圏、JR西日本の近畿圏のような安定収入路線を持たない。コロナワクチンの接種がどの程度、広がるかに新幹線の利用状況の回復はかかっている。難問はリニア中央新幹線が開通できるかどうかである。

リニア工事による大井川水量問題が静岡県知事選の最大の争点

 JR東海リニア中央新幹線の東京・品川-名古屋間の総工費が想定より1.5兆円増え7兆円になると発表したことについて、静岡県の川勝平太知事は4月28日の記者会見で、「計画した5.5兆円の3割弱も余計にお金がかかるのは重大なことだ」と述べた。その上で「既存の新幹線(の収入)で賄うモデルになっているが、一回立ち止まって考える時に来ている」とした。「余計な経費もかかる。これで本当に開業までの資金を賄えるのかどうか」とも指摘した。

 60万人が利用する大井川の水量が減る恐れがあるとして、川勝知事が県内の工事許可を出していない。20年6月、JR東海の金子社長と川勝知事のトップ会談が行われたが、決着がつかず、27年開業の延期が事実上決まった。37年の大阪延伸もアウトである。

 任期満了に伴う静岡県知事選(6月3日告示、20日投開票)は、4選を目指す現職の川勝氏と自民党県連が全面支援する党所属の参議院議員で国土交通副大臣の岩井茂樹氏(静岡選挙区)の一騎打ちとなる。川勝陣営には立憲民主、国民民主の両党県連と連合静岡が支援態勢を構築。与野党が全面対決する構図だ。

 大井川の流量減少問題が知事選の最大の争点になる。川勝氏が再選すれば工事許可を出すことはないだろう。岩井氏が当選しても、おいそれとはOKは出せないだろう。大井川流域の市と町は、「住民の理解なしに工事に着手しないよう」要望している。これに対してJR東海は「住民の理解と協力が前提」と回答しているからだ。

「ルートを変更するしかないのではないのか。JR東海はルートを変更するとスピードが落ち、時間が余計かかると反対しているが、それはJRの都合。流域市町の住民にとっては死活問題だ」(地元の経済記者)

 20年6月の株主総会でリニア中央新幹線の強力な推進役であった葛西敬之名誉会長が取締役を外れた。葛西氏の在任中の“最大の功績”は、リニア中央新幹線を国家事業に格上げしたことだ。安倍晋三首相(当時)との太いパイプが物をいった。葛西名誉会長と安倍首相の共同プロジェクトと陰口を叩かれたリニア中央新幹線は、大きな転機を迎えることになった。

「早く着くことはいいことだ」という価値観が根底から見直されるかもしれない。リニアの優先順位はかなり下がるかもしれない。「令和の『戦艦大和』になる」(霞が関の高級官僚)といった冷めた見立てまである。

 リニア車両が発する強力な電磁波の影響について指摘もなされているが、自然環境を破壊してまでやらなければならない国家的な事業なのかという議論は尽きない。

(文=編集部)

カスタマーサクセスを実現する「データの使い方」とは?

顧客満足度を最大化するには二つの価値を分けて考えよう

さまざまなビジネスでいま注目されているカスタマーサクセス。顧客に成功体験を提供するためには何が必要なのでしょうか。

電通デジタルでDX支援を担当する 阿部智史氏と、顧客データ基盤を提供するトレジャーデータでカスタマーサクセスを担当する重原洋祐氏の対談から、カスタマーサクセスとデータの 関係が見えてきました。


<目次>
カスタマーサクセスはビジネスの閉塞感を打ち破れるか
データ活用を推進できる企業とできない企業の差はどこにあるか?
クライアントを成功に導くための4つの変化
カスタマーサクセスに求められるKPIとは?
データをつなぎ、顧客理解を深めることが成功をもたらす

カスタマーサクセスはビジネスの閉塞感を打ち破れるか

阿部:私は電通デジタルでDX(デジタルトランスフォーメーション)を推進しています。中でも、カスタマーサクセス領域の支援をしています。

クライアントには、いわゆる大企業の方々も多くいらっしゃいますが、話をしていると、どの企業も現状に対して大きな危機意識を持っていると感じます。
 
重原:どのような危機感ですか?
 
阿部:大きな視点で、人口減少や市場変化といった日本経済の先行きへの危機感ですね。そのためにさまざまな意味での変革を考えていらっしゃいます。
 
重原:大きい組織になればなるほど、今までのビジネスの形を変えるのは簡単なことではないですよね。
 
阿部:特に「目先の売上」や「新規顧客の獲得」に重きを置いたKPIを設定してきた企業が、現在の社会状況の変化に苦しんでいらっしゃると感じています。つまり、「今の時代は目先の売上ではなく、LTV(顧客生涯価値)を上げていかなくてはいけない」という危機感は皆さん持っているのですが、具体的にどうすればいいのかが分からないという課題も抱えているのです。
 
重原:そうした企業の課題を解決するために、カスタマーサクセスの取り組みを始められたのですね。
 
阿部:はい。もともとカスタマーサクセスは、BtoBビジネスの世界から始まった考え方でしたが、この2年間ほどはBtoCも含め、さまざまな業種・業態のクライアントのカスタマーサクセスを支援してきました。

支援の内容は先ほど述べたように、「顧客にモノやサービスを売る」ビジネスから「顧客体験の向上により、LTVを上げる」ビジネスへのシフト。いわゆる「売らないマーケティング」ともいえる手法を用いた、長期で顧客との関係性や信頼を築くための支援です。

その中で見えてきたのが、顧客体験の設計における「データ」の重要性です。トレジャーデータと協業体制をとったのも必然でした。今回、そのトレジャーデータでカスタマーサクセスを担当されている重原さんと対談できることを非常にうれしく感じています。
 
重原:ありがとうございます。トレジャーデータで私が率いているチームでは、主にクライアント企業に対して、当社が顧客データ基盤として提供する「Treasure Data CDP」を活用し、ビジネスを推進する支援を行っています。最近ではDXの文脈で、Treasure Data CDPという1ツールの範疇を超えたサポートを求められることも増えてきて、私たちのカスタマーサクセス自体も変化しているところです。

データ活用を推進できる企業とできない企業の差はどこにあるか?

阿部:重原さんは、カスタマーサクセスへのデータ活用について、どういう捉え方をしていますか?
 
重原:私はこの10年、データビジネスの領域で仕事をしてきましたが、その感覚からいうと、生活者にサービスを提供する企業にとってのカスタマーサクセスとは、広義で「レコメンドの延長」だと思っています。

これまで、インターネット上の接点にレコメンドエンジンを活用していたような施策が、リアルの行動データなどもつなげることで、より広範に顧客へのレコメンドができるようになったのが、近年の大きな変化です。つまり、ウェブブラウザの閲覧履歴といった「オンラインデータ」だけでなく、「オフラインデータ」を組み合わせて分析できるようになった。
 
阿部:以前は扱うことができなかったオフラインのデータも活用して、顧客をより深く理解することで、「より良い体験を提供する=カスタマーサクセス」へとつながっていくわけですね。
 
重原:Treasure Data CDPでできることは、データを「収集・格納」し、Treasure Data CDP内で「統合・分析」を行い、「施策に反映」すること。この3つで、非常にシンプルです。シンプルゆえどのようなケースにも応用が効くのですが、それだけに「何をやりたいか」を整理しなければなりません。

特に、生活者にサービスを提供する企業にとっては、「顧客を理解しより良い体験を提供するために、どんなデータを、どうつなげていくか」という全体設計が重要です。
 
阿部:重要なのはツールの使い方ということですね。Treasure Data CDPの導入も増えてきた中で、データをうまく使えている企業とそうではない企業がいらっしゃると思うのですが、どのような違いがあるのでしょうか?
 
重原:私は「組織」が重要なポイントだと思います。全社的にデータを活用して自社ビジネスを変えていこうとする意思がある組織はうまく進んでいる印象がありますね。一方、縦割りの組織で取り組んでいる場合はうまくいかないことが多いなとも思います。要は横の部門の協力関係の有無ですね。

例えば、必ずあるはずのデータが隣の部署の管轄だから使えず、結局オンラインのデータしか使えないとか。ITやマーケティングを含めてさまざまな部署が連携し、協調する必要があります。
 
阿部:なるほど、私も同感です。組織の壁が一番大きい。
 
重原:もちろん、きちんとDXを推進していこうという企業は増えてきていますので、導入の前段階から「組織」という観点も踏まえてお話しすることが多くなりましたね。

クライアントを成功に導くための4つの変化

阿部:ここまでは、「生活者にサービスを提供する企業」にとってのカスタマーサクセスについて話してきました。ここからは、トレジャーデータ自体がクライアントに提供するカスタマーサクセスの取り組みについてうかがいます。まず、どれくらい前からカスタマーサクセスに取り組まれていますか?
 
重原:私が加わる前ですが、チーム自体は5~6年くらい前からあります。
 
阿部:5~6年前だと、カスタマーサクセスという概念自体があまり浸透していない時期ですよね。トレジャーデータにとってのカスタマーサクセスとは、どういうものなのでしょうか。
 
重原:トレジャーデータのようなSaaSのビジネスにおけるカスタマーサクセスの定義って難しいのですが、本質的にはやはり「顧客の満足度をどう上げるか」「どうやって成功体験をつくるお手伝いをするか」ということです。一部ではカスタマーサクセスはポストセールスが目的ともいわれますが、そのようには考えていません。

トレジャーデータにカスタマーサクセスのチームができた当初は、メンバー1人で非常にたくさんのクライアントを担当することもあったようです。正直、負担が大きいですよね。そんななか、私は2019年からトレジャーデータに加わり、その半年後にはカスタマーサクセスを担当するようになりました。
 
阿部:今ではチームの人数もかなり増えたそうですね。
 
重原:以前は10人ほどでしたが、現在は40人を超えるチームです。1年半くらいかけて、よりクライアントのビジネスを成功に導くためのチームに変化させてきました。
 
私がまず取り組んだのは、カスタマーサクセスからポストセールスの役割を完全にカットし、クライアントのサポートに注力しようということです。当時カスタマーサクセスはセールスチームに属していたので、ポストセールスの意識が強かったのです。
 
阿部:重原さんが加わる前は、カスタマーサクセスの重視するポイントがまだ固まっていなかったのですね。
 
重原:はい。「それってカスタマーサクセスなんだっけ?」という。ポストセールスの役割をカットしたのは、本質的にクライアントを成功に導くために必要な変更でした。
 
次に取り組んだことが「顧客満足度評価」の導入です。以前からアンケートとして指標はあったのですが、2020年からは、実際にTreasure Data CDPを運用されていたり、意思決定されていたりするクライアントの担当者に対して、より定期的・定量的に、CDPへの満足度についての調査を行っています。担当者の評価やプロダクトへのフィードバックをいただき、サービスや機能の改善につなげています。
 
3点目は、「クライアントがTreasure Data CDPをどう使っているのか」を、データとして可視化しました。もちろん私たちは「クライアントがどのようなデータを取り扱っているか」ということは見られないシステムになっていますので、セキュリティー面は安心いただけます。

ここでいう可視化とは、「クライアントがどれくらいのデータ量をインポートして、どういった処理を回しているのか」といったことです。つまりベンダーとしての観点で、データの統合やダッシュボード化、またサードパーティー製のプラットフォームやマーケティング活動との“つなぎこみ”を行い、必要なときに必要なサポートができるようなシステムを構築しました。要は、Treasure Data CDPの活用状況から、クライアントが何に困っているかを分析し、私たちのサポート活動を最適化できるようにしました。

阿部:クライアント自身の声を聞くことと、クライアントのCDPの運用状況を見ること、2つの手法でリサーチすることで、「どうすればカスタマーサクセスを実現できるか」を分析できるようにしたのですね。
 
重原:そして4点目は、クライアントへのナレッジの提供です。CDPを使っていただくクライアントは企業であって、個人での契約はありません。そのため、個人でも使われるようなAmazon Web Services(AWS)やGoogle Cloud Platform (GCP)といったツールと比べると、ウェブ検索で出てくるナレッジというのがほとんどないんですよね。

そこで、トレジャーデータでは2020年4月から、「Treasure Academy for CDP Masters」というCDPのトレーニングサービスを提供開始しました。また、契約者限定でログインできるウェブサイトにカスタマーサクセスチームが記事を投稿し、ナレッジの拡充に努めているところです。

カスタマーサクセスに求められるKPIとは?

阿部:短期間で多くのチャレンジをされているのがよくわかりました。「顧客の成功体験を提供していく営み」がカスタマーサクセスだということに非常に共感します。ただ、「売上」などの数字をKPIとして背負っている担当者の方と話していると、どうしてもアップセルやクロスセルを勧めるといった話になってしまいがちです。
 
重原:その点については、KPIの設定が重要ですよね。クライアントのビジネスがBtoBなのかBtoCなのかでもちろん異なるとは思うのですが、KPIとして設定すべきは「顧客満足度を最大化する」ということに尽きるのではないでしょうか。

カスタマーサクセスは直訳すると「顧客の成功体験」ですが、成功がなければ満足度は低くなり、当然不要になれば解約されて、結果として売上も下がってしまいますよね。
 
阿部:私はクライアントに対して、「マイナスを0にする価値と、0をプラスにする価値で分けて考えましょう」とよく話しています。

「顧客が商品の使い方を分かっていない」とか、「商品を使うために余計な手間がかかっている」とか、顧客にとってマイナスになっている状態を徹底的に取り除いていく、つまりマイナスから0にする。これ自体は確かに直接お金を生む活動ではないのですが、その努力によって顧客がずっと使い続けてくれれば、長期的には売上にもつながります。一方、「新しい機能を提供する」などは、その先にある「0からプラス」のことです。
 
重原:「まずはマイナスから0にして、そのあと0からプラスを増やしていく」という考え方は、BtoBとBtoCのどちらのビジネスでも共通して重要でしょうね。
 
阿部:カスタマーサクセスは「売らないマーケティング」だという言い方がありますが、「マイナスを0にする」ことでも顧客満足度が高まり、「0からプラス」としてのアップセルやクロスセルにつながるのだと思っています。

データをつなぎ、顧客理解を深めることが成功をもたらす

阿部:最後に、「カスタマーサクセスとデータ活用」というテーマをもう少し掘り下げたいと思います。私はカスタマーサクセスを担当していて、いろいろなクライアントから「データはあるけど分析に膨大な時間がかかる」だったり「データの何を見ればいいのか分からない」といった悩みをよく相談されます。

こうした悩みが出てくるのは、「企業にとって、自分たちの顧客がどうあれば幸せなのか、成功するのか」をしっかり考えなければならない状況にあるということだと思うのです。
 
重原:本当にそう思います。そしてそのためには、先ほど言ったように「オフラインとオンラインのデータをつなぎ、顧客理解を深めていくこと」が重要になってきます。実際にTreasure Data CDPをそのように活用していただいているクライアントも多く、事例も増えてきています。

例えばある家電メーカーでは、会員サイトに導線を用意して、顧客に購入製品を登録してもらっています。そしてサイト内には「商品の使い方でつまずきがちなポイントの解決策」などがわかるコンテンツを用意して、その閲覧履歴データなどをもとに、製品開発にフィードバックする、といった使い方をしています。
 
また、別のクライアントとの取り組みでは、データを活用した「需要予測モデル」を構築しています。顧客の購買履歴などの情報をもとに商品の需要を予測し、供給を最適化することで、来店顧客の満足度を向上させられるわけです。さらに、店舗で働く人材の最適化にもつながります。
 
阿部:興味深いですね。まさにデータ活用が顧客の成功体験につながる事例だと思います。同じような施策を行いたいと考えるクライアントはたくさん出てくるでしょうね。
 
重原:そうですね。この需要予測モデルの事例は、オンラインのデータだけでは実行は難しくて、いかにリアルのデータを一意のIDにひもづけて、顧客をより理解できるのかが重要なポイントです。

そこで、電通の推進するカスタマーサクセスと、トレジャーデータのデータソリューションが協業することで、リアルのデータを活用したカスタマーサクセスの動きがより活発になっていくと思います。これからもお互いに強力なパートナーとして、クライアントのビジネスを成功に導くエンジンになっていきたいですね。


トレジャーデータと電通・電通デジタルが協業し提供するソリューションについて、興味をお持ちの方は、お気軽にお問い合わせください。
 
【概要資料ダウンロードはこちら】
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コミュニケーションは、サイエンスである

「人前に立つのが苦手」「緊張して、思っていることを上手に伝えきれない」誰でも、多かれ少なかれ、そうした悩みを抱えているのではないだろうか。この連載では、コミュニケーション戦略研究家にして、エグゼクティブ・スピーチコーチである岡本純子氏に「話し方」の極意を披露していただくことで、コミュニケーションというものの本質に迫っていこうと思う。

(ウェブ電通報編集部)


人は、感情でのみ動く。そのことをロジカルに考えてみましょう

誰もが経験されていることだと思うのですが、どれだけ正しいこと、正論を言ったところで、人はこちらが思っているようには動いてくれません。その理由は、簡単です。人を行動へと誘うのは「理屈」ではなく「感情」だからです。「理屈」で恋愛をする人はいませんよね。頭よりハートで人は動くのです。

岡本純子氏:元読売新聞記者。記者時代にイギリス・ケンブリッジ大学院へ留学。米MIT客員研究員を経て、電通PRへ入社。アメリカでの研究を通じて、コミュニケーションのメカニズムを学ぶ。現在の肩書きは、「コミュニケーション戦略研究家」「エグゼクティブ・スピーチコーチ」。コンセプトやメッセージづくり、話し方の指導まで、社長やエクゼクティブのコミュニケーションをフルサポート。「アイドルなら秋元康」「社長なら岡本純子」を目指す「社長プロデューサー」でもある。これまでに、1000人を超える日本のトップ企業経営者・幹部に話し方を指導。その内容が、高く評価されている。近著に12万部のベストセラーになっている「世界最高の話し方」がある。http://www.glocomm.co.jp/
岡本純子氏:元読売新聞記者。記者時代にイギリス・ケンブリッジ大学院へ留学。米MIT客員研究員を経て、電通PRへ入社。アメリカでの研究を通じて、コミュニケーションのメカニズムを学ぶ。現在の肩書きは、「コミュニケーション戦略研究家」「エグゼクティブ・スピーチコーチ」。コンセプトやメッセージづくり、話し方の指導まで、社長やエクゼクティブのコミュニケーションをフルサポート。「アイドルなら秋元康」「社長なら岡本純子」を目指す「社長プロデューサー」でもある。これまでに、1000人を超える日本のトップ企業経営者・幹部に話し方を指導。その内容が、高く評価されている。近著に12万部のベストセラーになっている「世界最高の話し方」がある。http://www.glocomm.co.jp/

でも、その感情をいかにコントロールしたらいいのか、その感情をいかに相手に伝えたらいいのか、ということについては明確な答えは用意されていない。だから、人は堅苦しい理屈やデータ、もしくは雰囲気とか空気といったものに、ついつい頼ってしまう。

人が、感情でのみ動くことは、科学的なエビデンスを伴う事実です。でも、その感情をコントロールするためには、感情というつかみ所のないものを、きちんと科学(サイエンス)することが必要なのです。私が言うサイエンスには、「脳科学」や「人類学」といったものまで含まれます。コミュニケーションというものが、より重層化し、より複雑化している今、他人とどう向き合い、どのように接するべきなのかを徹底的に「科学する」ことが必要なのです。

決め手となるのは、「好感度」や「共感力」

押し出しに頼ったコミュニケーションが、人の心を動かす上でむしろ逆効果であるということは、皆さんすでにお気づきのことだと思います。人の心を揺さぶるのは、「好感」や「共感」であって、一方的かつ強権的な「命令」や「押し付け」ではありません。命令といったものは、理屈さえ通っていればそれなりに成立するものですが、好感や共感を得るためには理屈が通っているということに、たいした価値はありません。

ニューヨークで毎週通っていたパブリックスピーキングのサークルの仲間と。女優や会社経営者、学生など経歴もさまざま。多くの人が、日常的に話し方を学び、改善させていこうという強い意欲を持っていることに驚かされました。励まし合い、お互いアドバイスをし合いながら、話し方のスキルを磨いていくのです。
ニューヨークで毎週通っていたパブリックスピーキングのサークルの仲間と。女優や会社経営者、学生など経歴もさまざま。多くの人が、日常的に話し方を学び、改善させていこうという強い意欲を持っていることに驚かされました。励まし合い、お互いアドバイスをし合いながら、話し方のスキルを磨いていくのです。

そして、ここが大事なポイントなのですが、好感や共感というものは直感的な部分も大きく、第一印象で決まりがちということ。第一印象というものは、コンマ何秒の勝負。秒で植え付けられた悪い印象は、その後、どれだけ頑張っても取り戻すことはできません。一瞬で一生が決まるのです。

表情、ファッション、仕草、第一声のトーンや間。それら全てが、あっという間に、その人への好感や共感を形作ってしまいます。それに続く「話し方」、これが重要です。人は「何を話していたのか」よりも「どう話していたのか」、そしてそのときに自分はどういう感情になったのか、ということを覚えているものです。極論を言えば、話の中身や筋道などというものは二の次になってしまうことも多いのです。それよりも、気持ちのいいトークだったな、とか、この人のことは信じられるな、といった印象のほうが、コミュニケーション上はよっぽど重要です。

お伝えしたいのは、「あなた、損していますよ!」ということ

これまでに私は、1000人を超える世界中の経営者の方々に「話し方」のレクチャー・コーチングをしてきました。もちろん、具体的なテクニックは多々あるのですが、多くのビジネスプロフェッショナルの方にお伝えしたいのは、「あなた、損していますよ!」ということなんです。「必ず自信が持てる」「好印象を持たれる」たくさんのルールがあるのに、それを知らずに、あなたの魅力が伝わっていない、それどころか、悪い印象だけを相手に残している可能性すらあるということです。

「口下手なもので……」「人見知りなもので……」「不器用ですから……」といったことは、しばしば日本では美徳のように思われがちですが、そのようなものは国際社会において、なんの価値もありません。価値がないどころか、マイナス要素でしかないのです。そして、そのマイナスを克服するためには、単に「スピーチ力」を鍛えればいい、というものではありません。

菅首相にコーチング?テレビの企画で、菅首相の物まね芸人に話し方をお教えしました。企業経営者の方以外にも政治家、官僚の方などにもよくコーチングをさせていただいています。
菅首相にコーチング?テレビの企画で、菅首相の物まね芸人に話し方をお教えしました。企業経営者の方以外にも政治家、官僚の方などにもよくコーチングをさせていただいています。

ソクラテスの言葉に「大工に話すときは、大工の言葉を使え」というものがあります。けだし、至言です。つまり、多くの人は「自分が話したいこと」を「自分の言葉」で「一方的」にまくしたてているだけなんですね。これでは、共感も好感も得られるわけがありません。上手な話し方のポイントは、とても簡単なことです。1.自分の視点から自らを離す。2.相手の直観と感情に訴える。3.言葉に、情や思いといった熱を込める。これだけ、です。

中でも重要なのが、「上手に話すために、自らの思い込みから自らを離す」ということ。本連載のタイトル「相手の立場で、モノを言え!」には、そんな思いを込めました。その背景には、こうした教育が、日本ではほとんどされてこなかったという悲しい現実があります。プレゼンテーションとは、自らの思いを相手に伝え、相手の心をねじ伏せるためのものである、といった誤解がさらなる悲劇を呼ぶことになります。そうした思い込み、あるいは呪縛から、一日も早くあなた自身を解き放ってあげてほしい。それが、この連載を通じてお届けしたい、私からの切なる願いなのです。

岡本純子氏のHPは、こちら

ANA、CAの私的SNS監視&“取り調べ”の実態…同期の密告を強要、専門部署の存在

 全日本空輸(ANA)が客室乗務員(CA)のSNS投稿を監視する専門部署「SNSオフィサー」を廃止し、「SNS相談窓口」を新設していたことが、わかった。本連載でたびたび「不適切な投稿」をしたCAを密室で「お説教」したり、同僚に密告させたりするようなANAの実態を報じてきたが、ANAは社会的に不適切であるとの評判が広まることを懸念し対応したと見られる。ただ、現役CAには「耳障りのいい名前に変えただけで、中身が変わるわけがない」と不信感が残っているのが現状だ。

部長名で「現行のSNSオフィサーは廃止します」

 筆者が情報提供者から入手した5月24日付の社内文書「再周知(SNSに関する相談窓口について)」は、ANAの全CAに向け、客室センター業務推進部長名で以下のような内容を周知した。

<再周知 (SNSに関する相談窓口について)

2021年1月の注意喚起後、ご自身のSNS利用時のガイドラインに関する問い合わせ、 また、兼業申請の増加に伴い、兼業先での SNS利用時に関する問い合わせも増加しています。

SNSの利用に関しては、 ANA ソーシャルメディア利用規定を改めて確認願います。

上記の環境を踏まえ、 今後の SNS 投稿に関する問い合わせ、ご意見については、以下の「SNS相談窓口」に連絡をお願いします。

「SNS 相談窓口」●●●@ana.co.jp

ご自身のSNS利用時、兼業先でのSNS利用時のガイドラインの確認、その他SNSに関する質問、ご意見がある場合はお気軽に相談ください。

「SNS 相談窓口」の新設に伴い、現行のSNS オフィサーは廃止します。

現在、ANAグループが置かれている環境を正確に理解し、お客様の信頼を損ねないように SNSへの不適切な投稿をゼロにしていきましょう>

以上」

現役社員「名前だけ変えただけで中身は同じ」と不信感

 今回廃止された「SNSオフィサー」については、本連載の第8回第9回で取り上げた。この専門部署は昨年6月に存在が初めて業務連絡で周知され、CAなどANA社員がSNSでCAであることやANA社員を名乗るなどの「不適切な投稿」を監視するほか、社員からの密告も受け付けていた。

 SNSオフィサーが投稿者を特定すると、CAに突然電話をかけて呼び出し、40~50代の管理職CAが密室で数時間にわたり「お説教」するなどしていた。それも、その「不適切な投稿」とされたものには、一般には非公開で、しかもANAのCAとはまったくわからない身内向けのプライベートな投稿もあった。CAの間では、同僚同士の密告文化が根付いてしまっているとの懸念の声も上がっていた。

 一般常識からしてプライバシーと表現の自由の侵害としか思えないこの「SNSオフィサー」が今回廃止されたことは、CAにとっては労働環境改善の一歩前進に思える。しかし、現場の受け止めはまったく違うという。以下は現役CAの弁。

「結局のところ、『メディアにリークしないでこちらに先に連絡をよこせ』と言論統制を続けたいだけです。そもそもSNSオフィサーとして若手CAを密室で数時間も締め上げた『お局様』がいなくならない以上、対応が変わるはずがない。会社はSNSに対する理解がまるでなく、会社に対する反逆行為のようなとらえ方をしている。中東系など外資系航空会社ではCAが制服姿を堂々とSNS公開して宣伝に利用していることを考えれば、あまりに時代錯誤の認識といわざるを得ません」

管理職CA「下半身を撮影されない限り、盗撮じゃない」と説明

 このSNSオフィサーの「お説教」の内容については筆者の記事配信後、情報提供が続々と集まり、広範囲にわたって被害者が出ていることが明らかになっていた。これまでにご紹介していなかった現役CAの証言をご紹介しよう。

「同期とのグループLINEを遡られ、管理職CAの愚痴の箇所をすべてスクショされました。そして数百件の投稿の内容、その時にどんな気持ちだったのかなどの項目に分けてエクセルにまとめさせられました。たまたまその場にいた50代CAの悪口も投稿していたので、激怒させてしまいましたが、『こういうお説教ってパワハラじゃないんですか』と言い返すと、その管理職から『上司の愚痴を書くことはパワハラですから、あなたがしてることもパワハラですよ』と意味不明なことを言われて当惑しました。家族のグループLINEや趣味のTwitterアカウントも見られました。これでは教育ではなく、パワハラでしかありません。

 自分以外にも愚痴を言っている同期の名前を言わされて、なんで同僚の密告を会社側が強制的にさせるのだろうと腹立たしくなりました。

 あと、私の『盗撮されて嫌だった』という投稿を見て『盗撮ってどこをですか?』と聞かれて『上半身です』と答えたら、『アナタ、盗撮の定義わかりますか? 脚や下半身を写すことを言うんですよ? それは盗撮じゃありません』と言われてドン引きでした。会社は普段、盗撮が問題になってるので、そういう被害を受けたら相談してねって言ってるのに、悲しくなりました」

 この「お説教」自体も大きな問題ではあるものの、管理職CAのハラスメントに対する認識そのものが不正確としか思えない発言だ。盗撮は、当たり前だが、上半身でも盗撮である。まるで加害者を庇うような言い分をする管理職が一人でもいる限り、「SNSオフィサー」が「SNS相談窓口」に名前を変えても中身は変わらないと疑われても仕方ないだろう。

上司のCAとの面談でも言論統制

 さらに、SNSオフィサーの「お説教」だけでなく、年に複数回ある上司のCAとの面談でも「言論統制」が行われていたことも判明した。この面談では仕事の目標を上司と設定するのだが、「会社の運営方針に基づいた内容でないと何度も書き直しをさせられ、上司が納得のいく『正解』にならないと承認されない」(先とは別の現役CA)という。

 この会社の方針に一致させるという手法はSNSオフィサーの「お説教」と同様で、本人の自主性や権利は尊重されず、あくまでANAの方針にCAが合わせることを強要するものだ。さらに、直近1年の面接では目標の項目に「倫理観」が追加されたという。内容としては20年1月に起きたCAが搭乗前にアルコールを飲み国内線4便を遅延させた事案や、SNSの不適切投稿を踏まえて自分が具体的に何をすべきかを書き込んでほしいというものだが、この説明の際にこの現役CAに対する上司のCAの発言がズレているのが興味深い。

「SNSに不適切な投稿をした人に話を聞くと、CA、訓練、ステイ、同期、という言葉は一言も出しておらず、ANAのCAだということも書いていないから、不適切な投稿だとは思わなかったと言っています。ただ、SNSでつながっている人たちは、あなたたちのことをANA社員であると知っています。その人たちはANAの大切なお客様であると考えなくてはなりません。だから直接的な単語が使っていなくても、お客様から見たら不適切な投稿にあたるということを、理解してほしい。

 直近であったのは、マスクなしで同期同士で会食していた事案です。写真だけ投稿していたようだが、ANAケアプロミスなど新型コロナウイルスの対策指針を世間に公表して臨んでいる私たちが、マスクなしで会食だなんて納得していただけると思いますか? 私たちの言動が常にお客様に見られているという意識をしっかりしてほしい。そして今後、同期がSNSで不適切な投稿をしていたら、本人に伝えてあげてください。そして会社全体で、再発させないようにご協力ください」

 いかがだろうか。まず、SNSでつながっている人が投稿者のことをANA社員だと知っているとは限らないし、それを言い出したら、あらゆる会社員はSNSを利用することは不可能になるだろう。同期の家でのマスクなしの会食をした写真にしても、確かに褒められたことではないが、実際に外部からのクレームがあった場合に本人たちに注意すれば済むことではないだろうか。SNSオフィサーのような専門部署をつくったり、同僚に密告させたりして血眼になって監視するのは普通ではない。

 SNSオフィサーの「お説教」や上司のCAとの面談について、次々と情報提供が筆者に来ること自体、社内で不満が充満している証拠だろう。ANAグループは、世間に自分たちが完璧であるかのように見せようとする体質があるようだが、過度な締め付けがいかに現場CAのストレスになっているかを、もっと真剣に考えたほうがいいのではないか。今月にはANAホールディングスの株主総会も予定されており、現在の姿勢がコンプライアンス上の問題になる可能性がないかも問い直すべきだろう。

(文=松岡久蔵/ジャーナリスト)

●松岡 久蔵(まつおか きゅうぞう)

Kyuzo Matsuoka

ジャーナリスト

記者クラブ問題や防衛、航空、自動車などを幅広くカバー。特技は相撲の猫じゃらし。現代ビジネスや⽂春オンライン、東洋経済オンラインなどにも寄稿している。ツイッターアカウントは @kyuzo_matsuoka

ホームページはhttp://kyuzo-matsuoka.com/

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