JRA 安田記念(G1)グランアレグリア鉄板「◎」も波乱必至!? 女王様に歯向かうのは無謀……「無欲の差し」が三連単高配当を生む?

 現役最強か――。

 グランアレグリアの前走、ヴィクトリアマイル(G1)は、まさに圧巻のレースだった。

 牝馬限定戦とはいえ、2着ランブリングアレーに4馬身差の圧勝。大阪杯(G1)では初の2000mに重馬場と悪い条件が重なって4着に敗れたが、やはりマイルの良馬場なら敵う相手はいないのかもしれない。

 昨年はマイルG1を春秋連覇。一昨年に同じく春秋連覇を成し遂げているインディチャンプにも、昨年の安田記念(G1)で0.5秒差と全く寄せ付けなかったのだから、マイル戦でグランアレグリアを負かすのは至難の業といえるだろう。

 というわけで、今週は安田記念を予想していく。

『netkeiba.com』の予想オッズ(6/4時点)では、グランアレグリアが単勝1.3倍と圧倒的人気。2番人気インディチャンプが5.9倍、サリオスが7.6倍で続く。

 穴党を公言している身としてはグランアレグリアが敗れる可能性を考えたいところだが、東京マイルとなれば、仮に少々雨が降ったところで差し切ってしまう姿しか想像できない。

 状態も万全という想定で唯一敗れるとするなら前残りしか想像できないが、ベストの舞台ではそれすらも許さないのではないだろうか。

 先週の日本ダービー(G1)は、差し決着。Cコースに替わって2週目の東京競馬場だが、今年は例年よりも外差しが届く印象だ。

 それに加え、安田記念のメンバーを見渡すと先行馬も多数。出走馬14頭の内、近3走で逃げた経験のある馬が5頭もいる。

 陣営も「前回から中2週のローテーションになりますが、直前の反応も良かったですよ。ここまで順調ですし、再度同じ舞台ですからね」と強気。ここは能力を出し切る条件が揃ったと見た。

「◎」は、5番グランアレグリアの1着鉄板と考えたい。

 とはいえ、もちろん狙うは万馬券。近10年の安田記念の枠番傾向を見ると1~4枠が3勝に対し、5~8枠が7勝。例年よりも外差しが決まることも加味すれば、外枠有利に拍車が掛かるのではないか。

 尚且つ、ここは1強とみるグランアレグリアがいる舞台。ヴィクトリアマイルのように同馬が突き抜ければ、再び後方から差しが決まると見た。

「○」は、14番カテドラル。

 近2走は、芝1600mのG3で連続の2着。いまだ重賞勝ちもなく、脚質的にも展開頼みの面は否めない。

 関係者も「促して前へ行ったりすると、どうしても機嫌を損ねてしまうからね」と語るように、自分から動けないタイプ。ただ、グランアレグリアの圧勝を想定すれば、この「無欲の差し」こそがプラスに働かないだろうか。

 重賞勝ちがないとはいえ、一昨年のマイルCS(G1)では上がり最速。今回と同舞台のNHKマイルC(G1)では、3着とグランアレグリアに先着している。

 もちろん、この時のグランアレグリアが能力を出し切っていたとは思わないが、差しが届く流れであったことは事実。田辺裕信騎手の手腕に期待したいところだ。

「▲」は、12番ケイデンスコール。

 こちらもカテドラルと同世代。NHKマイルCで2着に入り、グランアレグリアに先着した馬だ。

 陣営は「東京はG1で2着など実績がありますし、確実に脚を使うので合っていますね」と得意コースで色気。NHKマイルC後は不振に喘いでいたが、約5カ月の休養を経て昨年末あたりから調子を取り戻してきた。

 近3走は、重賞2勝と絶好調。昨年のマイルCSでグランアレグリア、インディチャンプの3着と好走したアドマイヤマーズとは、新馬戦、NHKマイルCと2度の接戦を繰り返しており、秘めたる能力は確か。本来の末脚を取り戻した今なら、今回の強敵相手でも通用すると見た。

「☆」は、11番ダノンキングリー。

 やはり気になるのは、ダノックスの主戦・川田将雅騎手がプレミアムではなくキングリーに騎乗することだろうか。

 昨年の安田記念では7着に敗れたが、稍重馬場で内枠。騎乗した戸崎圭太騎手が「3角でペースが落ち着いた時に、ノメってハミを取ってしまいました」と話したように、馬場が影響した部分も大きそう。一昨年のマイルCSも最内枠で、最後の直線も馬場の悪い内を通らされた。

 一昨年の毎日王冠(G2)ではインディチャンプを差し切っており、東京自体の適性は十分。今回は久々となるが、陣営は「放牧で立て直して、良い頃の感じに戻ってきましたね。復調すれば、G1でも好走できる馬ですよ」と巻き返しを狙っており、狙ってみる価値はありそうだ。

「△」は1番サリオス、6番ダノンプレミアムの2頭。

 サリオスは大型馬だけに最内枠がどうかだが、昨年のマイルCSでは上り最速の5着。前走の大阪杯でも前々から粘り込み、好メンバー相手に5着と踏ん張った。内で包まれる懸念はあるが、スムーズなら能力的にも格好はつけてくるだろう。

 ダノンプレミアムは、2走前の天皇賞・秋(G1)4着が立派。アーモンドアイ、フィエールマン、クロノジェネシスと昨年の日本競馬界を引っ張った馬たちに食い下がった能力は本物と見ていい。近2年の安田記念惨敗は不安であるが、人気を大きく落としそうな今回は逆に狙い目。一昨年はスタート後に不利、昨年は前日の雨が影響した感もあるだけに、積極的に買いたい1頭だ。

 なお、人気しそうなところでは、8番インディチャンプ、13番シュネルマイスターを「消し」とした。

 インディチャンプは一昨年の安田記念勝ち馬で、昨年もグランアレグリア、アーモンドアイに次ぐ3着。ただ、昨年は最内を立ち回りロスなく完璧に乗った結果でもある。再び同じ競馬ができるかは疑問で、2番人気が予想されるだけに買い目からは外した。

 シュネルマイスターは、3歳で古馬と未対戦。ある程度人気しそうなだけに、来られたら仕方なしと諦めるつもりだ。

 以上を踏まえ、印は以下の通り。

◎5番グランアレグリア
○14番カテドラル
▲12番ケイデンスコール
☆11番ダノンキングリー
△1番サリオス
△6番ダノンプレミアム

 馬券は三連単で勝負。保険としてワイドも押さえておく。

三連単 フォーメーション
◎-○▲☆-○▲☆△△ 12点

ワイド 流し
◎-○▲☆ 3点

 ヴィクトリアマイルではグランアレグリアを「◎」としたが、前残りを予想して真逆の展開。今回はその反省も活かし、差してきそうな馬を上位に狙った。

 やはり、女王様に歯向かうのは無謀。勝気を出さずに2着狙いに徹したものが波乱を生むと見た。

(文=宍戸ハレ)

<著者プロフィール>
 競馬好きというよりは予想好き。知的推理ゲームをこよなく愛する馬券狂である。券種は基本的に三連複とワイドだが、的中率より回収率重視で軸は殆ど人気薄という生粋の穴党。馬券が当たると異様にテンションが上がるも、年に数回だけという悲しい現実と向き合っている。

羽田・新飛行ルート、重大事故への懸念相次ぐ…ANAとJAL、“裏”進入チャート存在か

 羽田空港の東京都心飛行ルートが始まり約1年が経過した。世界の大空港で例を見ない3.45度のRNAV(広域航法)進入には、国際団体のIATA(国際航空運送協会)やIFALPA(国際定期航空操縦士協会連合会)も安全運航上の懸念を表明し、共同で国土交通省に直接足を運び改善申し入れを行った。

 しかしながら、国交省の航空局はこれらも無視して強行を続けてきた。日本のパイロットは会社内での立場上、声を大にして言わなかったものの、さすがにもう黙っていられないと相次いで自身のヒヤリハットの体験や天候に応じた滑走路の運用について意見を表明したり、新ルートの中止を求めるようになってきた。

新ルートでの進入方式に悲鳴を上げるパイロットたちの声

 我が国にもパイロットが自身のヒヤリハットなどをレポートの形で航空会社や国交省に報告して、情報をすべてのパイロットと共有したり、改善提案ができる制度がある。航空安全情報自発報告制度(VOICES)である。パイロットがどんなに危険な体験や自分のミスを正直に報告しても、会社や政府は、個人を特定して行政処分等の不利益処分の根拠として使用しないことが定められている。パイロットは実名でも匿名でもかまわない。これらのレポートをとりまとめるのは、国交省の航空局や報告者の所属する組織以外の第三者機関である公益財団法人の航空輸送技術研究センターである。

 3月31日、同研究センターが航空局に対して「令和2年度航空安全情報自発報告制度に基づく提言について」という要請を行った。その内容は、新ルートの経路の運用について「最終進入において操縦の困難度が高かったとの自発報告が多数寄せられている」というものである。根拠としたパイロットの投稿件数は15件であり、それらには新ルートを体験したパイロットの生々しい悲鳴ともとれるヒヤリハットや改善提案が書かれており、重大な危険事故が発生する懸念が示されている。私は衆議院議員会館において、この問題に関する議員連盟主催のヒアリングで国交省航空局の担当役人たちにも再確認したが、その一部をそのまま紹介してみたい。以下は現役パイロット達の生の声である。

・3000ft以下でのファイナルアプローチではアップダウンを伴う10から15度のヨーイングが度々発生してとても不安定で、あまり経験したことのない揺れでした。

・対地100ft(約30m)でのバンクも左へ9.3°となっての着陸でした。

・1000ft以下では非常にRough Conditionであり、降下率も一時的に1000fpmを超えるような状況であったため、Controlに苦心した。

・(PAPIが)4whiteではPathが不明となるので、一旦G/A(ゴーアラウンド)してやり直すべきであった。

・(強風横風の時の)HND南風運用ではApproach Type、RWYの選択肢が複数あり、予測して着陸準備を全て整えておくことが難しく・・・Safety Marginが低下していた可能性があると懸念します。

・Profile(進入方式)そのものの見直しも必要かと思われます。

※上記、原文ママ。( )は著者による補足説明

 これらの意見の意味するところは3.45度の急角度の進入はコントロール(操縦)上困難があること、南西風の強い時にはこれまでB滑走路(方位220度)とD滑走路(方位230度)が使われてきたのに、AとC(方位160度)を管制官から指示されると進入中は右からの横風となり、加えて都心ビル群による乱気流や突風が加わり、危険な着陸の可能性が生じると指摘しているものである。

 報告のなかにあった対地30メートルで9.3度も傾いた事例は実に危険な状況で、そのままだと滑走路に翼端を接触していたことになる。強い南西風にもかかわらずAとCに北から侵入させた一例として、3月16日に管制官がとんでもない進入指示を出した経緯を紹介する。

 当日は午後から18時まで天候についての現況と予報で風は航空用語で「220/34G46」という、まさに台風や爆弾低気圧並みの強風と突風が吹き荒れていた。このように風が方位220度から約17m、ときどき突風が約23mという状況下にもかかわらず、管制官は方位160度でのAとCの滑走路への進入を指示したものであった。しかし、結果は当然の事として着陸できずG/A(ゴーアラウンド)が発生、そこで担当管制官があわてて従来の海上ルートのBとDの滑走路に戻したというのである。

 そもそもBとDの横風用滑走路の向きは、長年の気象庁からのデータを基に航空機が南西風に正対する確率を高くするため、方位を220度と230度にして設計されたものである。それを無視して強引にAとCに北側から方位160度で進入させると真横からの風となり、パイロットの操縦に困難をきたすのは目に見えている。

 問題は、なぜそこまでして都心ルートにこだわるのかということである。羽田空港の管制官は明らかに航空機を危うい状況に陥れたのであるが、その理由は明らかにされていない。管制官自身がプロとしての仕事ができなかったのか、上司に忖度したのか、あるいはその上司が国土交通大臣や官邸に忖度したのかは不明であるが、本来航空機の安全運航をサポートすべき国交省航空局が自ら航空機を危険な運航に誘導したことは事実であり、その責任は問われなければならない。そして今回の15件の報告は氷山の一角で、実際は報告書を出せない外国人パイロットも含めパイロット全員が同じ思いをして飛んでいると考えるべきである。

都心ルートは千葉県の騒音軽減のためと新しい理由を展開

 国はこれまで都心ルートの必要性を羽田空港の機能を拡大し、東京五輪・パラリンピック等でのインバウンドを増やすためと説明してきた。ところが今年の4月14日の国土交通委員会で立憲民主党の伊藤議員の質問に対し、赤羽国交大臣は都心ルートを続ける理由として「千葉県の一部地域の騒音軽減のため」と答弁したのであった。

 これまで都心ルートが発表された2014年以来このような説明は1度もなく、約10億円の税金を使った「羽田空港のこれから」という分厚いパンフレットなどにも一切書かれていない。これでは、これまで都民や国民に対して虚偽の説明を行ってきたことになり、責任は重大である。唐突な説明変更の理由として考えられるのは、都心ルートの大義名分がなくなったことに尽きるであろう。五輪では外国人も来なくなり、何よりもコロナウイルス感染拡大により直近でも国内線で約50%、国際線では約90%の減便となっている昨今、増便対策という名目はなくなっている。

 加えてアメリカや日本でエンジントラブルによる大きな落下物の映像がメディアに流され、いくつかの東京の区でも懸念を国に表明せざるを得なくなった。そして、予定していた騒音値をはるかに超える実態が明らかとなり、パイロットたちから運用やプロファイル(進入方式)の見直し要求が出始めて、国は袋小路に入ってしまった。そのため国は新たな理由として千葉県の一部の騒音対策として都心ルートを続ける必要があると言い出したのであろう。

正規の3.45度の進入チャートの他に「裏チャート」が存在する

 現在世界の航空会社に正規に公示しているAIP(航空路誌)では、RNAV進入は以下に示すように3.45度となっている。

 しかし、これとは別に別バージョン、一般の方にわかりやすく表現すると「裏チャート」とでもいえるものが全日本空輸(ANA)と日本航空(JAL)に存在することは、一部のパイロット以外には知られていない。その「裏チャート」も以下に紹介するが、正規のチャートとの違いは、最終的に着陸する時の角度は一般にILS(計器着陸方式)進入などでパイロットが着陸する3.0度であることだ。正規のチャートと最終進入地点と高度は同じであるが、初期の段階で3.45度よりも急な角度(約3.8度)で降りて、高度1500ftから3.0度に修正するというものだ。その地点はA滑走路では品川区の大崎付近、C滑走路では上皇さまの住まわれている高輪から天王洲アイルあたりにかけてとなる。

 そして重要なことは、なぜこのような裏チャートが必要なのかという問題である。答えは、航空会社も航空局も3.45度での着陸はパイロットにとって難度が増し、状況によってはハードランディング等の危険な着陸になることを知っているからである。裏返せば国交省は実は3.45度の進入は危ういことにもなる可能性を自らわかっていながら、ANAとJAL以外の航空会社には正規のチャートに従って急角度での着陸を強要していることになる。まさにダブルスタンダードといわざるを得ない。

 そしてこの「裏チャート」での運航は、大きな副作用があることを指摘しておきたい。それは進入角を3.0度に浅くするところでは機首を上げるためにエンジンの出力を上げる必要から、騒音がさらに大きくなることだ。品川区のそれらの地域では3.45度の降下時に比べさらにうるさくなるわけであり、実際に以前よりも騒音が大きいという声が多く寄せられている。いずれにしても、このような騒音被害をなくすためには都心ルートそのものを中止するしかないのである。

国は説明責任を果たすべき

 最後にもうひとつ、ANAはパイロットなどの職員に向けた都心ルートに関する資料で重要な部分を、一旦は配布していながら後になって意図的に削除、廃棄した可能性を指摘しておきたい。まず当初配布していた横田空域に関する箇所を見てもらいたい。

 この箇所はA滑走路からの延長線の最終降下地点が横田空域に入っていることを説明したものである。それはパイロットが、自機が横田空域を飛行中であり、米軍の航空機やオスプレイなどが近くに飛行していないかと外部監視をしなければならないために知っておくべき情報である。沖縄の那覇空港の離着陸に際し、米軍の嘉手納空域に入る際にパイロットがニアミス防止のために外部監視を強化するのと同様である。

 ところが、私がANAのこの資料を国交省とのヒアリングで取り上げた結果、これはまずいと思ったのか、国交省がANAに資料から削除、廃棄させた可能性があるのだ。ちなみにANAは、このヒアリングの件をはじめ、いきさつを知らなかった可能性もある。もしも、このような飛行の安全にかかわる重要な記述を削除、廃棄して、パイロットが横田空域を飛行していることを知らないで進入するとしたら、ニアミス事故にもなりかねない。

 私はメディアや講演会などで、3.45度のRNAV進入は騒音対策ではないと説明してきた。横田空域を飛行することから、米軍側から空域拡大のためにA滑走路の延長線の最終降下高度を引き上げるよう要求があり、国交省が急いでそれを満足させるために進入チャートを作成したと解説してきた。国交省は一貫してそれには反論もせず、騒音が1デシベルくらいは軽減できると虚偽の説明をしてきたのである。国は今でも米軍側との協議内容の公表を拒否しているが、それは事実が明らかになればこれまでの説明と矛盾することになるからだ。

 だが、仮に国交省がANAに資料の一部を削除、廃棄させたとしたら、都民、国民の命を無視して危険な運航をパイロットに行わせていることになる。不都合な資料はなかったものにするのは、これまで政権がよく使ってきた手法と同じであるが、そこまでして、なぜ都心ルートにこだわるのか。今こそ国は説明責任を果たすべきであろう。

(文=杉江弘/航空評論家、元日本航空機長)

●杉江弘/航空評論家、元日本航空機長

1969年慶應義塾大学法学部卒、日本航空入社。 DC-8、ボーイング747、エンブラエルE170に乗務。首相フライトなど政府要請による特別便の経験も多い。ボーイング747の飛行時間は1万4051時間という世界一の記録を持つ。2011年10月の退役までの総飛行時間は2万1000時間超。日本航空在籍時に安全施策の策定推進の責任者だったときにはじめた「スタビライズド・アプローチ」は、日本の航空界全体に普及し、JAL御巣鷹山事故以来の死亡事故、並びに大きな着陸事故ゼロの記録に貢献している。 航空問題と広く安全問題について出版、新聞、テレビなどメディア、講演会などで解説、啓蒙活動を行なっている。著書多数。

『ポツンと一軒家』が高視聴率を記録する現代人の心理とは?人々が離れたがっている時代へ

 各国のトップアスリートが一堂に集い、スポーツを通して世界に平和を発信する一大イベント。これが、オリンピック・パラリンピックの本来の目的であるはずだった。

 しかし、今夏に予定される東京五輪・パラリンピックに関しては、新型コロナウイルスの世界的蔓延が大きな引き金となって、開催の反対、もしくは延期すべきという声が国内外を問わず高まっている。

 当初、東京五輪・パラリンピックでは、選手も含めた大会関係者が約18万人来日すると見られていた。大会組織委員会の橋本聖子会長は、これを半分以下に減らす方針を打ち出したが、それでも東京という一都心に世界中の人が「集う」ことには変わりがない。

 しかし、私は別の観点から思う。五輪そのものより、五輪開催の是非をめぐる報道や話題ばかりが先行する状況にあって、果たして人々がスポーツの祭典を通した「集い、つながる」ことを本当に求めているのか。開催反対の声は、果たして新型コロナの蔓延だけに起因しているのか。

 何よりも「群れ、つながり合う」ことそのものを、現代人の多くは本当に心から望んでいるのか。もしかしたら、「集う」ことに多くの人が疲弊しているのではないか。そこにあるのは、新型コロナの蔓延をきっかけに表出した、「群れ、つながりたい欲求」から「個を尊重したい欲求」への潜在的願望の変化なのではないのか、と。

 この疑問に対する答えを求めて、20年近くの親交を持つ公認心理師(国家資格)の米倉一哉さんを、同氏が所長を務める「日本催眠心理研究所」(新宿区)に訪ねた。

前編はこちら

「人々が離れたがっている時代」へ

――群れ集う時代から個を尊重する時代への変化というのは、人類史において連綿と繰り返されてきたことではないでしょうか。たとえば、狩猟時代は単独や少人数での行動を常としていたはずですし、農耕時代には村社会が生まれ、それが集団化された結果、人々が群れ集う都市文化が生まれました。

米倉一哉さん(以下、米倉) そうしたくっついたり離れたりする人類の歴史において、確かに今は「人々が離れたがっている時代」に入りつつあるのかもしれません。その兆候は、すでにいくつかあります。

 一つがダイバーシティ、つまり性別や学歴、障害の有無を問わず、それぞれの特性を活かした人材を発掘するという、多様性重視の企業が多く誕生したことでしょう。いうなれば、既存の価値観に周りが合わせるのではなく、個々の特性に立脚した社会へと移り変わろうとしているということです。

――既存の価値観と言えば、『ポツンと一軒家』(テレビ朝日系)など田舎めぐりのテレビ番組の視聴率がいいですね。

米倉 既存の価値観のもと群れ集う社会にあって、多くの人がその干渉から解放されたい、自由になりたいと心の奥で思っているところ、どうやら世間のしがらみから解放されて生活している人がいることがわかった。そういう人たちはどういう思いで生き、どういう暮らしをしているのだろうか。こうした興味が、多くの人々の中で喚起されたからだと思います。

――コロナ禍でも、負の側面と正の側面があるんですね。うつで休職して引きこもっていた人が、世の中が自宅待機を推奨するようになったことで気が楽になり、回復していったという話を聞いたことがあります。

米倉 物事には表と裏の側面があり、良いも悪いもありません。コロナで多くの方が亡くなっているし、苦しみ悩んでいる人も多いので、うかつなことは言えませんが、「コロナのおかげで乗りたくもない満員電車に乗る必要がなくなり、ホッとしている」という人もいることはいました。また、引きこもりの人は世間から脱落した自分にどこかで罪悪感を抱いているものですが、コロナで巣ごもりが推奨されるようになってから罪悪感が薄れ、外に出られるようになったという事例もたくさんあります。

 ただ、良い悪いは別にして、コロナが私たちの生きる幅や選択肢を広げたことは確かだと思います。その選択肢を洗練化し、いかに私たちの心の状態に落としていくか。それによって、私たちはどんな生き方をしたらいいのか。コロナを前にして、むしろ私はそのことに注目したいと思っています。

最も大切な「自分の内面とのつながり」

 前述したように、私が閑寂とした山暮らしを始めたのは、2017年の4月からである。その5カ月前に愛息を亡くしたのが決定的な引き金となったが、自然の息吹の中で独り自分と向き合っていくうちに、ある種の哀しみを覚えながらも心が静けさで満たされていくのを、今では実感できるようになった。

 そして、IOC(国際オリンピック委員会)の意向に沿う形で、あくまでも東京五輪・パラリンピックを強硬開催しようとする大会組織委員会や政府。西側諸国がボイコットしたモスクワ五輪、東側諸国がボイコットしたロス五輪が盛り上がったように、コロナ禍の状況とはいえ、今夏の東京大会もそれなりの盛り上がりを見せるのだろう。

 しかし、その一時的な平和祭典の狂騒の中にあっても、私はテレビやラジオもない静かな山荘での「独り在る」時間を楽しむつもりでいる。

 米倉さんが最後に言った。

自分以外の誰かとつながるのは、確かに大切なことだと思います。ただ、自分自身の内面とつながることは、もっと大切なことなんですよ。そこには、とても豊かなものが潜んでいるからです。ありのままの哀しみや苦しみ、そして喜び。こうしたあるがままのご自分とつながることで、人というのはものすごくエネルギーを得ることができるんです。逆に、自分の正直な感情に抵抗することが苦しみを生みます。

 ですから、哀しいと思っている自分とつながる。もっと言えば、哀しんではいけないと思っている自分ともつながる。感情には優劣がありませんし、すべての感情とつながることが、豊かな人生を生む土台にもなるんです。そういう意味で、コロナをきっかけに、そうしたご自分の内面とのつながりを大切にしようと思うようになった人が、確かに増えてきているような気がします。

 群れる時代から、個の時代へ。この変換のプロセスは、これからも続いていくのだと思いますよ」

(文=織田淳太郎/ノンフィクション作家)

『ドラゴン桜』は現実的?偏差値32から東大合格する勉強術はあり得る?現役東大生に聞く

 今クールの連続テレビドラマ『ドラゴン桜』(TBS)が好調だ。同作は2005年に阿部寛主演で放送され、最終話は平均視聴率20.3%を記録した大ヒット作で、今作はそのシーズン2という位置づけになる。第1話は平均視聴率(世帯)14.8%(関東地区、ビデオリサーチ調べ)と好スタートを切り、以降、2桁をキープしている。

 ストーリーは、偏差値32の私立高校が教育内容にメスを入れて、1年後に東京大学合格者の輩出を目指すという内容だが、こんな夢のようなサクセスストーリーは現実にあり得るのだろうか。そこで今回、東京大学医学部6年生で、『現役東大生が教える超コスパ勉強法』『東大理Ⅲ スピード読書術』の著者でもある佐々木京聖さんに話を聞いた。

 佐々木さんは1996年福島県郡山市生まれ。名門進学校の県立安積高校を卒業後、一浪して東大理Ⅲに入学した。家庭教師として東大理科Ⅲ類(医学部)合格者も輩出した。来年3月に卒業したのち、4月から初期研修医として臨床現場に入る予定だ。

「『ドラゴン桜』にある偏差値32ですが、これは一般模試の偏差値なのか、東大模試の偏差値なのか特定されていません。一般模試と東大模試では偏差値の基準が異なります。東大志願者が受ける東大模試の32なら、決して低いとはいえません」

 そう前置きして、佐々木さんは「どの学部をめざすかで違いはありますが、どのような人でも東大合格を目指すことはできます。正しい勉強法を身につければ、ある程度のレベルまで成績は伸びるのです」と切り出した。

 しかし、その前提として地頭の良さが必要ではないのか。たとえ勉強を怠っていて成績が悪くとも、地頭が優れていれば本格的に勉強に取り組みだして、ほどなく成績の伸びが加速するだろうが、地頭に恵まれなければ足踏み状態が続くのではないのか。この見方を佐々木さんは否定する。

「地頭力は先天的なものに思われやすいのですが、後からでもつけられます。毎日コツコツと勉強していれば、地頭が悪いと思われていた人でも、考え方のフレームを身につけることができます」

合格最低点を狙うという発想

 ただ、これだけでは東大合格に相当する学力には届かないだろう。佐々木さんは「ある程度のレベル」とも言うが、偏差値ランクごとの学力基準をMARCH・早慶・東大の3段階に大別した。

 まず基礎学力さえ身につければ、MARCH(明治大学、青山学院大学、立教大学、中央大学、法政大学)なら合格できる。早稲田大学と慶應義塾大学をめざすなら、プラスして難易度の高い問題集に取り組めばよいという。

 では東大はどうか。佐々木さんは、同じ東大受験でも、合格順位に着目する。上位合格をめざすことはハードルが高いが、たとえ下位合格でも東大生というライセンスを手に入れられる。そこで、合格最低点を狙う作戦を選ぶ道もある。

 東大の場合、理Ⅲを除けば、二次試験で440点満点のうち約220点を取れば、合格できるといわれている。だが、佐々木さんが教えている学習塾に通う生徒の保護者は「東大に合格するためには、どんな問題でも解けなければいけないのでしょう?」と問いかけてくるそうだ。ここで大切なのは選択と集中である。

「220点を取ればよいという前提に立つと、解けなければいけない問題は結構限られてきます。東大に合格するには難しい問題をたくさん解けるようにならなければならないと思われていますが、そうではありません。誰でも解けるような簡単な問題を確実に解けば、220点を超えるのは難しくありません。その考え方に変えられるかどうかだと思います。たとえば研究者は答えのない問題に取り組みますが、大学受験には答えがあるのです」

 では佐々木さんは、どんな方法で東大をめざしたのだろうか。佐々木さんの出身校である安積高校は名門進学校だが、過去3年の東大合格者数は、2019年に6人、20年に4人、21年に4人。東大合格者数でみた場合の高校ランキングでいえば上位常連校というわけではない。

 現役時代の佐々木さんは、市販の合格体験記を読み、オススメの問題集を次々に買って片っ端から解いていったが、模擬試験の点数に結び付かず、1回目の東大受験は不合格に終わる。浪人中は駿台予備学校仙台校に通ったが、駿台に入る前の1週間に勉強の仕方を振り返ったところ、演習問題の数はこなしたものの、1問1問を深く考えていなかったことに気づいたという。佐々木さんは改めて合格体験記を読み、合格者たちが戦略的に勉強したことを知って、すべてのタイプの問題が解ける必要はないことを理解。勉強法は自分で模索したという。

「ある方法で1週間勉強して成果が出なかったら、別の方法に切り替えて勉強しました。トライ・アンド・エラーを繰り返したのです。最初に“こうやったらいいんじゃないか?”という仮説を立てて、うまくいけばそのまま続け、うまくいかなければ原因を考えて修正しました。それから予備校のチューターの先生に相談しました。チューターの先生は各科目の先生ほど教科内容に詳しくはありませんが、メンタルの問題も含めてなんでも相談に乗ってくれて、話をしているうちに僕の考えが整理できました」

3つの原則

 東大合格の原則を整理しておこう。佐々木さんは次の3点を挙げる。

 第一に、正しい情報を収集すること。どうすれば学力が向上するのか。東大に合格するには、どんな参考書を読んで、どんな問題を解けなければならないのか。こうした情報を収集できれば合格に6~7割は近づいているという。

 その手段は合格体験記を読むこと。それから今はコロナ禍で難しいが、現役東大生の生の声を聞くこと。佐々木さんは高校1年のとき、教諭の引率で、希望する生徒たちと共に東大の文化祭を見学に訪問。キャンパス内で身分を名乗ったうえで、東大生に「どんな勉強をしたらよいのか?」と次々に聞いて回ったところ、誰もが親身にアドバイスしてくれたという。

 第二に、自分の学力レベルに合った勉強から始めて、コツコツと積み重ねること。たとえば東大合格者が使っていた参考書も、今の自分の学力に合致していなければ、使っても成果は期待できない。ここで大事なことは、自分の弱点から目をそらさないことである。目をそらしてしまうと基礎学力が身につかず、応用問題の解答力が伸び悩んでしまう。

 第三に、メンタルをコントロールすること。たとえ合格ラインを超えていても、受験の本番で頭が真っ白になってしまい、実力を発揮できずに不合格に終わってしまうケースは少なくない。大事なことはリスクマネジメントである。「本番でこんなことが起きたら、どう対処するか」とさまざまな場面を想定し、対応策を考えておき、模擬試験で試しておくのだ。

 たとえば数学の最初の問題がすぐに解けそうもなければ、その問題を飛ばして2番目の問題から解いていく。すると冷静になれる。あるいは英語のリスニング試験では、スピーカーが英国訛りで聞き取りにくいことが多いので、最初に問題文をじっくりと読み、聞き取るべき箇所を集中的に聞く。

 佐々木さんは以上3つの原則を、合格体験記を読んで導き出したという。正しい戦略に基づいて実行できるかどうかが、重要なのかもしれない。

(取材・文=編集部)

市販の頭痛薬が効かなくなった…薬物乱用性頭痛の恐れ、カフェイン&鎮静薬依存のリスク

「Pちゃん(私のあだ名)、頭痛薬飲んでも効かなくなっている気がする。これって『薬の慣れ』なの?」

 友人から薬について相談を受けました。「薬を月何回くらい飲んでいるか?」と尋ねたところ、「10回以上だと思う」と答えてくれました。そして、「頭痛薬は何を使っているか」を質問しました。「イブが一番効いたんだけど、それも効かなくなってしまった」のだそうです。

 おそらく「薬物乱用性頭痛」になっていると考え、「イブをやめて病院行きな」と伝えました。実は「イブ」(エスエス製薬)のような「配合剤」の頭痛薬は乱用が起こりやすくなります。配合剤は「効いた!」という実感が出るのですが、その裏には罠があるのです。

 配合剤の頭痛薬には3つの成分があります。鎮痛薬、カフェイン、鎮静薬です。鎮痛薬はアセトアミノフェンやイブプロフェンといったものです。市販薬ではメジャー成分ですので、ご存じの方が多いと思います。

 そして、カフェインです。コーヒーで有名ですが、ここでは医薬品としての無水カフェインです。コーヒーのように水に溶けた状態で含まれるのがカフェインで、これを抽出して精度を上げ粉の状態にしたものを無水カフェインといいます。無水は水分を含まない分、見た目のグラム数が小さくなりますが純粋なものですので、効果は大きくなります。鎮静薬は「○○尿素」と書いてあるものです。脳の神経興奮を抑えて痛みを感じにくくするという効果があります。

問題なのは、カフェインと鎮静薬

 鎮痛薬そのものには依存性はありません。配合されているカフェインと鎮静薬が問題なのです。カフェインは依存性がある物質です。拙著『その薬があなたを殺す!』(SB新書)を書いた当時の私は完全なる「カフェインレス聖人」でした。普段の飲み物は水とお湯だけでしたし、外では大人のくせにジュースを飲んでいました。それが月日を経て「コーヒーで体を清める」人間になってしまいました。あるとき、昼休み中にコーヒーを飲んで気づいてしまったのです。体の重だるさが一気に引いて、頭の重さも引いて、体がキレッキレになるのを感じました。先人たちはこうして「ジャパニーズビジネスマン」をやっていたのでしょう。大げさですが「24時間闘えますか?」と言われたら「イケる!」と答えられる自信がありました。

 カフェインには血流量を上げる効果、神経を興奮させる効果があります。そして長い間常習していると、代謝酵素の誘導という現象が起こります。カフェインをどんどん分解できるように体が変わっていくということです。つまり、カフェインが効かなくなってくるのです。薬としてカフェインを飲んで、それを常習してしまうとカフェインの効果が悪くなっていくのです。カフェインは頭の重だるさをスーッと消すのですが、連用によりその効果が薄れていってしまいます。

 そして「○○尿素」と書いてある鎮静薬です。神経の興奮を抑えることで、痛みを感じにくくする効果があります。片頭痛の場合は、脳の血管が広がり、神経を圧迫→神経の過剰興奮により神経から物質を出す→この物質がさらに血管を広げる→これを繰り返すことが起こっています。ズキンズキンとした片頭痛が起こったときに、痛み自体を抑える鎮痛薬として神経の過剰興奮を抑える鎮静薬があることは、薬として理にかなっています。

 しかし、実はこの鎮静薬は連用により薬物依存を生じてしまうことがわかっています。この成分のために、また薬が欲しくなるということです。そのため医療用では「○○尿素」を鎮静薬として使うことは、ほぼなくなっています。しかし、市販薬では依然として配合されています。薬を連用するとカフェインは効かなくなるからもっと欲しくなるし、鎮痛薬は薬としてより欲しくなっていくことになります。

 その結果どうして頭痛がさらに出てしまうかは、詳しく解明されていません。「あの頭痛がまた起こるんじゃないか」と不安になるだけでも痛みが出ます。薬が効かなくなるので、痛みが取れずに残っているだけと考えることもできます。遺伝的性質という説もあります。しかし、原因となる薬を抜くと治ることはわかっています。

薬物乱用性頭痛の治し方

 これは原因となる薬を抜くというのが一番ですが、だからといって頭痛を我慢するわけにはいきません。だからこそ「頭痛外来」の受診により、医師という最強の味方を持っておくことを勧めています。

 頭痛外来では単に痛み止めを処方するだけではなく、多彩な薬を使いながら、複数の原因を一つひとつ取り除いていきます。主に、血管、神経、脳の3つを考えていきます。片頭痛の場合は血管と神経の薬をひとつずつ使い、いきなり痛くならない状態をつくって「予防」をしていきます。こうすることで痛みを起こす回数を減らしていきます。

 もちろん痛みが出たときは痛み止めを使いますが、これは今まで連用してきた薬以外のものを使います。締め付けるような痛みが特徴の緊張性頭痛の場合は、筋肉の緊張をとる薬と、神経の薬を使います。こうして頭痛が起きにくい環境をつくっていきます。その上で痛みが出たときは、今までとは違う痛み止めを使って痛みを取ります。違う薬でも痛みが取れることがわかれば、今までの薬で依存していた状態から抜け出すことができます。痛みが出る回数を減らし、日常生活を安定させていくと痛みが出るパターンが現れてきます。生理前だけ痛くなる、仕事をがんばった日に痛くなる、などです。

 依存しているかどうかは、1カ月に頭痛薬の通常包装分を使い切るかで判断するとわかりやすいです。「バファリンA」(ライオン)なら20錠包装で1箱分、「ロキソニンS」(第一三共ヘルスケア)なら12錠包装で1箱分、「イブA」ですと、24錠包装で1箱分となります。

(文=小谷寿美子/薬剤師)

●小谷寿美子

薬剤師。NRサプリメントアドバイザー。薬局界のセカンドオピニオン。

明治薬科大学を505人いる学生のなか5位で卒業。薬剤師国家試験を240点中224点という高得点で合格した。

市販薬も調剤も取り扱う、地域密着型の薬局チェーンに入社。社歴は10年以上。

入社1年目にして、市販薬販売コンクールで1位。管理薬剤師として配属された店舗では半年で売り上げを2倍に上げた実績がある。

市販薬、調剤のみならずサプリメントにも詳しい。薬やサプリメントの効かない飲み方、あぶない自己判断に日々、心を痛め、正しい薬の飲み方、飲み合わせを啓蒙中。

元セクシー女優・上原亜衣の“投機的アフィリエイト”に賛否両論…アダルト業界と暗号資産

 価格の乱高下がしばしば報じられている、仮想通貨のビットコイン

 直近の大きな下落としては、テスラCEOのイーロン・マスク氏による“イーロン砲”がきっかけとなったものだろう。ビットコインはこの数カ月、1ビットコイン5万ドル前後で推移していたのだが、5月12日にマスク氏が突如、テスラ社の電気自動車のビットコインを用いての購入を一時的に停止するとツイート。これによりビットコインは一気に下落局面に入り、5月末現在、4万ドルを割り込むあたりまで下がっている。

 かように、相変わらず“投機的商品”とのイメージも根強い仮想通貨だが、ビットコインをはじめとするこうした暗号資産についてのニュースがこの5月、思わぬところから飛び出してきた。2人の有名セクシー女優(といってもひとりは現役、ひとりは元なのだが)が、暗号資産に関する「投資事案」に関与していることが明らかとなり、日本の一部投資家筋の間で話題となったのだ。

 何があったのか?

【前編「開始7分で1億6千万円超?セクシー女優・波多野結衣の“暗号資産”に殺到した中華圏富裕層」はこちら】

投資関連のZoom配信を視聴するためには、海外仮想通貨取引所へのアフィリエイトを踏むことが必要

【前編】で取り上げた現役の有名セクシー女優、波多野結衣がNFT販売で話題をさらったのは5月6日。一方、その前日に、波多野の件とはまったくの別件で注目を集めたのが、元有名セクシー女優の上原亜衣である。しかしこちらは、アフィリエイトにからむ古典的ケースともいえるものであった。

 公称1992年生まれで現在28歳とされる上原亜衣は、2011年にセクシー女優としてデビュー後、その美貌から多くの人気を獲得。2015年にはセクシー系アイドルグループ「恵比寿★マスカッツ」のメンバーになるなどしたのち、2016年に引退。現在はYouTuberなどとして活躍している。

 近年は投資にも興味を持っているようで、2019年には「日刊SPA!」上で、“秒速で1億円稼ぐ男”として知られる投資家・与沢翼と対談したこともある。

 そんな上原は5月5日、自身のTwitterアカウントで、以下のような告知を行った。

「ネオニートじろう先生を講師にお招きしての配信、日時決まりました」

 ネオニートじろうとは、トレーダー系YouTuberとして知られる人物。彼をゲストに、上原自身が主催する投資関連の配信をZoom上で翌6日に行うというのだが、それには“ある条件”が設定されていたのだ。

 この配信への参加については、投資初心者向けのLINE上のオープンチャット「上原亜衣のクリプト学園」の“生徒”が優先されるというのだが、このグループチャットへの加入は承認制で、その承認においては、さらに以下のような条件が設定されていたのである。

「こちらは承認制で、アフィリリンクを踏んでくれた方が入学できます!」

 ここで挙げられていたのは、「Bybit」「FTX」「Binance」の3サイト。それぞれシンガポール、アンティグア・バーブーダ(中南米・カリブ海の小国)、中国を拠点としている仮想通貨の取引所であり、つまり上原の掲げるこの3サイトへのリンクをクリックし、いずれかの取引所で口座を開設した者だけが、彼女のLINEグループチャットに加入できる……ということ。要は、自身のファンや投資に興味がある者に対し、自身のグループチャットへの参加や配信への優先参加をダシとして、海外の仮想通貨取引所への登録を勧めた……というわけである。

上原亜衣の“アフィリエイト商法”は、法的にはまったく問題のない行為

【前編】で述べた波多野結衣の一件もあり、この上原亜衣の件についても、SNS上ではさまざまな声が上がっていく。

「元セクシー女優に投資を教わるとか、怪しすぎではないか」
「こんな露骨なアフィリエイトってあるのか?」
「セクシー女優をやめたあと、投資にハマっているとは聞いていたけど、これは……」
「おれが好きだった上原亜衣はもういないのか!」

 怪しさという意味においては、【前編】の波多野結衣に勝るとも劣らぬものが感じられる上原亜衣の行為。【前編】同様、ITジャーナリストとして活躍する三上洋氏にご解説を願うこととした。

「これは波多野結衣さんの件と違い、扱うものが暗号資産というだけであって、以前からあるアフィリエイトですよね。ブロガーやYouTuberらが行っているものと同じです。

 おそらく上原さんは、3社とアフィリエイト契約を結び、投稿したリンクからサイトを訪れた人がそのサービスに登録して取引を行った場合、その取引手数料を一定の割合でもらえる……といった形になっているのではないでしょうか。正規のアフィリエイトですし、だますわけでもなんでもなく、そのことを明示しているわけですから、法的に見ても、問題はないと考えられます」

法的にはシロだが、大損をこうむる可能性もあるという意味で、モラル的な問題はあるのではないか

 しかし、法的には“シロ”であれど、上原亜衣のこちらの件について三上氏は、道義上の問題はあり得るのではないか……との懸念を示す。

「上原さんがアフィリエイトリンクを貼った3社は、いずれも国外の取引所。日本国内の仮想通貨取引所については、2020年春に金融庁が出した通達によって、暗号資産を用いた証拠金取引【註:証拠金を預けることで、実際の額よりも大きな金額での取引を行うことが可能となる金融取引の一種。この証拠金に対する取引金額の倍率のことを「レバレッジ倍率」という】の倍率上限が2倍までに規制されています。

 ところがこうした海外の取引所ではいまだに、100倍などの非常に投機的な取引をすることが可能なんです。オープンチャットに入りたいファンの皆さんを、こうした投機的取引が可能な取引所へと誘導する行為は、モラル的な懸念はあるのかな……とは思いますね。

 もちろん、金融取引や暗号資産に詳しい方が、リスクを承知の上でこうした取引所を利用すること自体は構わないと思います。しかし、知識がないにもかかわらず『なんか儲かるらしい』『好きな有名人がやっているらしい』などといった動機で始めるには、こうした投機的なレバレッジを効かせてまで手を出すのは非常に危うい。もともと仮想通貨や暗号資産は価格の変動が激しいわけですから、大儲けすることがある一方で、資産のすべてを失うような大損をこうむる可能性もあるわけです。そうした点は、常に意識しておくべきでしょうね」

上原亜衣もまた、自身のアート制作物をNFTでオークション販売し、900万円で売却

 ちなみに上原亜衣は、【前編】で報じた波多野結衣と同様、NFTでのデジタル資産販売も手がけている。今年3月22日、自身が制作したアートを、NFT専門のマーケットである「ラリブル」で販売した経験を持つのだ。このラリブルは、NFT資産をオークション形式で売買するためのプラットフォームで、その決済には仮想通貨イーサリアムが使われるという。

 5月25日に公開された「日刊SPA!」でのインタビュー記事「元セクシー女優・上原亜衣の画像に計900万円。本人が語る『NFT』の実力とは」において彼女は、このように語っている。

「今後の値上がりを期待する転売目的の需要が高いのか、今の価格で3枚で900万円くらいになりました。さらに、NFTが画期的なのは、私の作品を購入した人がそれを転売しても、転売益の10%が作成者に支払われるんです。作品が売買されるたび、永遠に私にもマージンが入ってくるってすごくないですか!」

 VHS機器からDVD、ブルーレイ、そして昨今話題のVR技術まで、「最新テクノロジーの普及を牽引するのは、いつの時代もアダルト商材である」とは、巷間しばしばささやかれる言だ。

 それは、まさに今、一般への普及が緒に就きつつある暗号資産の最新技術、NFTにおいても同じなのであろうか?

(文=編集部)

【前編「開始7分で1億6千万円超?セクシー女優・波多野結衣の“暗号資産”に殺到した中華圏富裕層」はこちら】

パチンコチェーン最大手が「大幅減収減益」…コロナ禍での経営状況の厳しさを感じる結果に

 中々回復しない客足。パチンコファンならば誰もが知る大手チェーンも、御多分に漏れずコロナ禍での経営状況は厳しかったようだ。

 国内最大級のパチンコホールチェーン「ダイナム」の運営を中核事業とし、香港証券取引所に上場するダイナムジャパンホールディングス(証券コード:06889)は5月26日、2021年3月期の連結決算を発表した。

 これによると、一般的なホール企業の売上にあたる貸玉収入は4,751億6,300万円、粗利益にあたる営業収入は986億200万円、経常利益にあたる税引前利益は43億4,200万円、純利益にあたる当期利益は23億5,100万円。

 前期の貸玉収入は7,328億6,200万円、営業収入は1,424億8,300万円、税引前利益は195億600万円、前期利益は127億4,700万円であったことから、それぞれ前期比35.2%減、30.8%減、77.7%減、81.5%減の大幅減益減収となった。

 パチンコ事業は2020年4月以降、新型コロナウイルス感染症の拡大によって緊急事態宣言が発出され、一時的に約97%の436店舗が休業を余儀なくされた。

 同社グループでは直ちに危機管理委員会を招集して対策の立案と実行に努め、6月より体温計の設置、換気対応、パーテーションの設置等の感染防止対策を施した上で営業を再開したものの、7月以降の営業収入については前年比70%~80%程度の回復に留まった。

 パチンコ事業に次ぐ柱である航空機リース事業については、新型コロナウイルス感染症の拡大によって世界各国で航空機の運航が停止され、世界中のリース会社にリース料繰延要請が出されるなど厳しい状況が継続。このような環境下、同社グループでは新たな航空機の購入を控え、今後の事業拡大に向けて組織強化に取り組んだとした。

 今後の見通しについては、2021年3月期決算を超える利益を確保できると想定しながらも、新型コロナウイルス感染症の収束が見えない中、未だに先行きは不透明と説明。2021年6月以降は緩やかな回復が見込まれるとしたが、当期中に前々期(コロナ禍前)の水準にまで回復することは困難と予想している。

 また、連結営業収入は前々期に対して80%の水準で回復すると仮定した一方、グループ全体のコスト構造を見直し、利益を継続して計上できる経営体制への変革を進めるとした。

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川田将雅と「遅れてきた大物」が3馬身差完勝!「能力は高いので、あとは……」シャフリヤール、グレートマジシャンに続く「毎日杯3着馬」が飛躍の1勝

 5日、中京競馬場で行われた8R・3歳以上1勝クラスは、1番人気のプログノーシス(牡3歳、栗東・中内田充正厩舎)が3馬身差で完勝。3月の毎日杯(G3)で、後のダービー馬シャフリヤールの3着だった素質馬が、実りの秋へ大きな1勝を挙げた。

 モノが違った。16頭立て芝1600mで行われたレースで、プログノーシスは大きな出遅れ。単勝1.3倍という圧倒的な人気馬だっただけに、場内からはざわめきの声が上がった。

 しかし、そんなファンの不安をよそに、鞍上の川田将雅騎手の手綱さばきでインからスルスルとポジションを取り戻すと、最後の直線入り口では、まるでワープしてきたかのように先頭に並びかける。2着馬アンドヴァラナウトも必死の抵抗を見せたが、最後は大きく着差が開いた。

「スタートで遅れた際は『大丈夫か』と思いましたが、強い競馬でしたね。後手を踏む展開でしたが、川田騎手の冷静なエスコートで最内をスルスル。最後の直線でアンドヴァラナウトに並びかけた時には、もう勝ったも同然の手応えでした。結局、川田騎手は一度もムチを使っていませんし、ここでは力が違いましたね」(競馬記者)

 記者がベタ褒めするのも当然か。デビュー戦から中1週となった前走の毎日杯では、3着に敗れたものの勝ったシャフリヤール、2着のグレートマジシャンとは0.3秒差。1馬身差の4着に負かしたルペルカーリアは、後の京都新聞杯(G2)2着馬だ。

 シャフリヤールとグレートマジシャンは、日本ダービー(G1)で1着・4着の実力馬。単純計算ながら、もしプログノーシスがダービーに出走していれば掲示板(5着以内)を争っていたことになる。

「川田騎手もレース後に『性格の難しさが強く出てきたので、こういうゲートになった』と話していましたが、課題がスタートにあることは一目瞭然。毎日杯でもスムーズなスタートなら、もう少しシャフリヤールやグレートマジシャンに迫れていたと思います。

今後、スタートが安定すれば競馬の幅も広がってきますし、今回は初の1600mですが、2000m前後でもやれると思います。夏の間にもう1つ勝って、秋に再び重賞挑戦というのが陣営の青写真ではないでしょうか。今後が楽しみな存在です」(別の記者)

「能力は高いので、あとは精神面の成長が伴ってくれば」

 そうプログノーシスの将来に期待を寄せる川田騎手は、日本ダービー直前で騎乗予定だった昨年の2歳王者ダノンザキッドが故障したため、急遽ヨーホーレイクに騎乗するも7着だった。姉に英国のG1馬を持つ「遅れてきた大物候補」が、川田騎手の秋の“秘密兵器”となるかもしれない。(文=大村克之)

<著者プロフィール>
 稀代の逃亡者サイレンススズカに感銘を受け、競馬の世界にのめり込む。武豊騎手の逃げ馬がいれば、人気度外視で馬券購入。好きな馬は当然キタサンブラック、エイシンヒカリ、渋いところでトウケイヘイロー。週末36レース参加の皆勤賞を続けてきたが、最近は「ウマ娘」に入れ込んで失速気味の編集部所属ライター。

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パチスロ新台「2400枚ループ」にも期待? 大注目の人気コンテンツに熱視線! 隠された“秘密”解禁で何かが起こる?

 設定1でも「出玉率103%(フル攻略時)」という、初代のゲーム性を6号機で再現した『パチスロ ひぐらしのなく頃に祭2』が好調なオーイズミ。5月21日には、最新機種となる『パチスロ東京レイヴンズ』のティザーサイト&ティザーPVを公開し、早くもファンの注目を集めている。

 今回公開されたティザーPVでは、純増2.7枚のAT機であることが明らかとなり、さらに「完走後即CZ」「レア役当選」「ミドルベース」「AT中、性能差なし」といった興味をそそる言葉も並んでいる。

 AT「闇鴉タイム」はセット継続タイプで、セット開始時の図柄揃いでラウンドストック数を告知。セット前半は1ラウンド8Gの「ラウンドパート」、後半は20Gの「STパート」という2部構成で、ST中は毎ゲームVストック抽選を行い、ストック獲得で次セット継続が確定する流れのようだ。

 そして、最も印象的だったのが、2400枚到達後にCZ「陰陽チャンス」が出てくる場面だ。これはおそらく、完走後の有利区間移行時にAT突入のチャンスがふたたび得られる仕様だと思われる。引き次第では、“2400枚ループ”という爆発的な出玉も期待できるかもしれない。

 アニメファンに人気のコンテンツ、そして話題性抜群のゲーム性に、スロッターの期待は高まるばかりだが、そんな本機を盛り上げるべく、オーイズミは6月1日より、公式Twitterと連動したプレゼントキャンペーンを実施中だ。

 応募方法は公式アカウント「1000ちゃん(㈱オーイズミ公式)」(@oizumi_koushiki)をフォローし、キャンペーンツイートをリツイートするだけ。抽選で毎日10名にオリジナルQUOカード(777円)、3名に東京レイヴンズ下部パネルが当たり、さらにリツイート数が12,000を超えると“何かが起こる”としている。そのヒントのカギとなるのは、陰陽師が行う祭りのひとつである「泰山府君祭」だという。

 なお、応募期間は6月14日まで、時間は毎日昼12時から翌11時59分まで。隠された“何か”を解禁するためにも、積極的にご参加していただけばと思う。

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