JRA「桜花賞(G1)を目指したい」5馬身差の圧勝は兄以上のスケール感! 大器晩成ヒシイグアスの妹が“早くも”ド派手デビュー

 8日、中山競馬場で行われた6Rの新馬戦は、2番人気のリヴォリ(牝3歳、栗東・藤原英昭厩舎)が5馬身差の圧勝。昨年12月の香港C(G1)を2着したヒシイグアスの妹が、ド派手なデビューを飾った。

「できれば桜花賞(G1)を目指していきたい」

 昨年、シャフリヤールで自身2度目の日本ダービー(G1)制覇を成し遂げた藤原調教師から、早くも“クラシック宣言”が飛び出すのも当然か。それくらい、この日のリヴォリの走りは衝撃的だった。

 16頭立ての芝1600mのレース。好スタートを決めたリヴォリは2枠3番の好枠を活かし、迷わず先頭集団へ。外からハナを主張したエイシンドゥルガーを前に行かせる2番手を確保した。1000m通過が59.7秒という新馬戦としては締まった流れを楽に追走すると、3、4コーナーでは前で飛ばしていたエイシンドゥルガーを射程圏に。

 石橋脩騎手の「直線は反応させたら勢いが違った」という言葉通り、最後の直線入り口でゴーサインが送られると、そこからの走りはまさに圧巻。スッと後続を突き放し、セーフティリードを確保すると、最後は2着フィニッシュムーヴに5馬身差をつけて悠々ゴールした。

「このメンバーでは完全に一枚上の走りでしたね。最後は後続がちぎれたので、全体時計は目立ったものではありませんが、ペースが流れた分、ほぼ力通りの結果になったと思います。

お兄さんのヒシイグアスはハーツクライの産駒なので距離をこなしますが、ダイワメジャー産駒の妹はマイルが合いそうなスピードタイプ。藤原調教師が掲げた桜花賞はもちろん、オークス(G1)よりもNHKマイルC(G1)というタイプかもしれません」(競馬記者)

 記者曰くリヴォリの大きな武器は、その「成長力」にありそうだという。

 実際に、兄のヒシイグアスもスプリングS(G2)5着などクラシックの壁に跳ね返された馬だが、自己条件を地道に勝ち上がってくると5歳になって、その才能が開花。中山金杯(G3)、中山記念(G2)を連勝すると香港Cでも2着し、6歳を迎える今年は飛躍が大きく期待される1頭に名を連ねている。

「レース後、石橋騎手が『ゲートからの速いペースでは体がはまるところがありませんでした。それでも前に馬が行ってくれると体がまとまって、良い形で走れました』と課題を挙げていた通り、まだまだ幼いところが残っていますが、そんな中であれだけの走りができるのは素質の表れ。来春の桜花賞はもちろんですが、古馬になってからも楽しみな存在だと思います」(同)

 レース後、藤原調教師が「まだ成長段階だったけど、その中で勝ち切れたのはよかった」と言えば、石橋騎手も「これからいろいろ成長の余地があるし、楽しみ」と今後の成長の余地を強調されたリヴォリ。

 スケール感たっぷりの妹は、クラシック出走が叶わなかった兄の無念を晴らせるか。まずは春のクラシック開幕戦で、その名を見たい1頭だ。

(文=大村克之)

<著者プロフィール>
 稀代の逃亡者サイレンススズカに感銘を受け、競馬の世界にのめり込む。武豊騎手の逃げ馬がいれば、人気度外視で馬券購入。好きな馬は当然キタサンブラック、エイシンヒカリ、渋いところでトウケイヘイロー。週末36レース参加の皆勤賞を続けてきたが、最近は「ウマ娘」に入れ込んで失速気味の編集部所属ライター。

『アンナチュラル』にはない唯一無二の魅力…『MIU404』が特別な作品となった理由

※前編はこちら。

MIU404』(TBS系)はもともと全14話で、2020年4月から放送が始まり、東京オリンピック・パラリンピック開催直前まで放送される予定だった。

 しかし、コロナの影響で撮影が一時中止となり、第1話の放送も6月26日まで延期され、全11話に短縮された。撮影が止まった影響でスケジュールは圧迫され、当初のプランが大きく変わったことは本編を観ていると想像ができる。何より、オリパラが1年延期されたことの影響は大きかったのではないかと思う。

 たとえば最終話(第11話)の冒頭にはオリンピック開催に反対する人々が登場し、志摩一未(星野源)がオリパラの影響で街がキレイになる一方、排除されるホームレスがいることを指摘する場面がある。もしかしたら本来の最終話では、オリパラをめぐる本格的な物語が用意されていたのかもしれない。

 タイトルの「MIU(ミュウ)404」は、機動捜査隊を意味する「Mobile Investigative Unit」と、主人公の伊吹藍(綾野剛)と志摩のコールサイン「404」から取られたものだ。同時に、インターネット上に存在しないページを示す「404 not found」(404エラー)とのダブルミーニングになっており、「存在しない」ことにされている事件や社会的弱者を表していた。だが、皮肉なことに当初の物語自体が「404 not found」となってしまった。

 コロナ禍の影響もあってか、本作の構成は歪で、物語の純粋な完成度だけで言うならば、同じチームで作られた『アンナチュラル』(TBS系)より一段落ちるというのが正直な印象である。ただ、『アンナチュラル』にはない唯一無二の魅力が『MIU404』にはある。

 コロナ禍に直面した脚本の野木亜紀子たちドラマの作り手が、いかにして2020年の現実と対峙したかという、リアルタイム・ドキュメンタリーとしての魅力である。

『MIU404』ラスト2話が描いたものとは

 それが最も強く表れていたのが、久住(菅田将暉)との対決が描かれた10~11話だ。

 久住は違法ドラッグ「ドーナツEP」の元締めとして登場する謎の男。違法カジノを経営するエトリ(水橋研二)を裏から操っていたが、彼が逮捕されると、爆弾を搭載したドローンで殺害する。久住を追う伊吹と志摩は動画配信者の特派員REC(渡邊圭祐)を通してPC越しに正体を探ろうとするが、逆に刑事だとバレてしまう。

 久住はRECのPCをハッキングし、ドローンを用いた連続爆破テロの虚偽映像をSNS(つぶったー)で拡散する。「テロ実行犯はメロンパンの車に偽装!目撃者求む!!!#MIU404」というつぶやきが拡散され、#MIU404というハッシュタグがSNSにあふれかえる。

 他の野木亜紀子作品と同じように『MIU404』はSNS(ツイッター)で多くつぶやかれていた作品だったのだが、このシーンが放送されたときは現実のツイッターでも#MIU404という言葉が多数拡散され、その時間のトレンド第1位となった。

 久住が起こしたインフォデミックをなぞるかのように、現実でも『MIU404』に関するつぶやきがあふれかえる状況は壮観だったが、同時に、今のドラマブームを牽引する断片の情報から作中の謎に関心を向かわせる「考察」と、虚偽の情報や誹謗中傷を人々が信じて拡散する「インフォデミック」は表裏一体の欲望なのだと、作り手自身が暗に告白しているかのように見えた。

 久住はインフォデミックの権化と言える悪魔的存在だが、彼の手口は野木が得意とする、断片的な情報を散りばめることで人々の考察を刺激する作劇手法と紙一重のものである。その意味で『脚本家・野木亜紀子の時代』は「インフォデミックの時代」と言い換えることも可能だろう。

 インフォデミックと対峙した10話に対し、最終話は「コロナ禍」と向き合った物語だった。東京湾マリーナで久住と対峙した伊吹は、志摩が撃たれたことに逆上し、久住を拳銃で撃ってしまう。

 その後、時間は早送りされ、2020年7月24日となる。オリンピックが開催され街が賑わう中、行方不明となった志摩と伊吹を心配する仲間たちの会話が挟み込まれる。

 その後、時間は現在(2019年10月15日)に巻き戻る。眠らされていた伊吹と志摩は目を醒まし、屋形船で逃げる久住を逮捕する。つまり、物語が分岐されてバッドエンドを見せた後、真のエンディングを見せるというゲーム的な構成なのだが、おもしろいのは、伊吹が久住を撃った世界ではコロナは存在せず、オリンピックも無事開催されていること。

 久住を逮捕した後、劇中の時間は2020年7月となり、マスクをつけている2人が登場する。最後の最後で物語は現代に追いつき、コロナ禍の東京を生きる伊吹と志摩の姿が少しだけ描かれた後、誰もいない国立競技場を上空から映して幕を閉じる。

 物語のスタートが2019年だったからこそ成立したアクロバティックな演出だったが、一度追い抜かれた現実に追いつき、再びコロナ禍の現実と対峙するという、作り手の意思表示がはっきりとわかるエンディングだった。二転三転するサスペンスやテレビドラマ史に残る久住の悪役ぶりなど、見どころはたくさんあったが、何より「現実と向き合うことから逃げない」野木亜紀子の作家としての矜持に感動した。

 この10話と11話があったからこそ『MIU404』は特別な作品となったのだ。

(文=成馬零一/ライター、ドラマ評論家)

JRA【シンザン記念(G3)予想】ラスール大物も突破は「アーモンドアイ級」のみ。大本命馬は「消し」、実績の割に人気していない中穴候補を狙い撃ちで高配当を目指す!

 金杯が終わってまだ4日しか経っていないが、早速3歳重賞が始まる。ということで、今回はシンザン記念(G3)を予想していきたい。

 その金杯だが、中山の方は○スカーフェイスが2着に激走してくれたものの、肝心の1着がノーマーク。ローテーション的には買えない馬だったので仕方なしではあるが、この馬の前走が京都では好走例が多いレースだったというのは皮肉だ。

 京都に関してはもう何も言えない。1着から4着までローテーションでまったく好走例のない馬がそろって入ってきた。特に2着のダイワキャグニーは前走ダート戦など、普通じゃないローテーションだっただけに買い要素ゼロだろう。これも中京開催だからこその現象だと思っているが……。

 さて、予想に戻ろう。

いつものように過去10年馬券に絡んだ30頭の前走データを見ていく。これも注意したいのが金杯と同じく通常なら京都のマイル戦なのが、昨年と今年は中京1600mで行われることだ。
朝日杯FS 6頭
千両賞(1勝クラス)、未勝利戦 各5頭
新馬戦 3頭
デイリー杯2歳S、秋明菊賞(1勝クラス)、2歳1勝クラス 各2頭
条件特別(1勝クラス) 2頭
アルテミスS、東スポ杯2歳S、ラジオNIKKEI杯2歳S(現ホープフルS) 各1頭
となっている。朝日杯FS(G1)からの臨戦は大敗した馬がほとんどで、ここで巻き返しを狙ったものと思われる。未勝利戦で勝ち上がって重賞初挑戦が多いのが意外だ。千両賞からの臨戦も多いが、中1週の強行軍なのに注意したい。

続いて人気順の成績が以下の通り。
1番人気 3-0-1-6
2番人気 3-2-2-3
3番人気 0-0-2-8
4~6番人気 2-2-2-24
7~9番人気 2-5-1-22
10番人気以下 0-1-2-44
となっている。一見、1番人気が善戦しているように見えるが、信頼がおけるのはむしろ2番人気の方。3番人気はまったくアテにできない。近5年に絞っても1番人気は1勝3着1回、2番人気は1勝3着2回とそれなりの成績を残している。ただ、1番人気で馬券になったのは17年のペルシアンナイト、18年のアーモンドアイという後のG1馬であることに留意したい。それほどのスケールがあるかどうかの見極めが必要だろう。

 これを踏まえて「◎」は3番ソリタリオとする。

 前走はこうやまき賞(1勝クラス)で、道中5番手から徐々に進出して直線で先頭を奪うと後続の追い込みを凌いでクビ差の勝利。ローテーション的には17年ペルシアンナイトがこの臨戦過程で3着に入っている。

 デビューから東京・新潟・中京と左回りコースばかり使われてきた。このレースに関しては好材料であり、前走は本レースと同じコース。

 鞍上も出だしから好調なC.デムーロ騎手なのが心強い。最終追いきりにも騎乗し、好感触を得ている。年末のホープフルS(G1)に続いて好結果を呼び寄せるものと期待できる。

「○」は穴っぽいところで10番マテンロウオリオンを指名する。

 前走は万両賞(1勝クラス)で、出遅れたまま最後方を追走しクビ差届いての勝利。直線だけで10頭をごぼう抜きした。上がり33.4秒という次元の違う脚を使ったことには注目したいところ。

 ローテーションを考えると好走例がないレースなのだが、それもそのはず。従来、この日程で開催されていたのが好走例の多い千両賞で、昨年からこの万両賞が置き換わって開催されたようだ。距離こそ従来より1ハロン短い1400m戦ではあるが、中1週のスケジュールはそのまま。

 したがってローテーション的には問題ないと見ている。加えて上述の通り、2歳馬らしからぬ能力を見せつけた前走の内容を考えると、強行軍ではあるが、ここでも実力が通用するのではないかと考えている。

 陣営は気性難と未経験の左回り、多頭数競馬に不安を感じているようだが、2戦のキャリアで先行策と追い込みという両極端な戦法が取れる自在性はむしろ有利に働くのではないか。その可能性も込みで2番手評価とした。

「▲」も穴っぽいところで6番カワキタレブリーを推す。

 前走はデイリー杯2歳S(G2)で、展開に恵まれた感もあるが中団から伸びて3着を確保。このときの勝ち馬が朝日杯FS2着のセリフォスなので、物差しになるだろう。また、デビュー2戦目の函館2歳S(G3)でも0.5秒差の5着と好走しており、もともと能力は高い馬と見ている。

 前走がマイル戦、3走前が1500m戦でそれぞれ3着に好走していることに対し、それ以下の距離だと掲示板までという戦いが続いているので、マイルかそれ以上に距離適性があるのだろう。

 やや使われ過ぎの感もあるが、20年2着のプリンスリターンも6走目で2着に入っているなど、それほど気にする必要はなかろう。レース間隔もちょうど良く、ローテーションも好走例があるだけに押さえておきたい。

「△」は1番ビーアストニッシド、9番レッドベルアーム、14番モズゴールドバレルの3頭を挙げる。

 ビーアストニッシドは前走の京都2歳S(G3)でスローペースの逃げを打って、直線でよく粘ったが勝ち馬に半馬身だけ交わされての2着。3着とはハナ差だったので僅差となった。

 このローテーションは好走例のないケースだが、メンバー中唯一の重賞連対馬ということや2000mで2着に好走しているが、本質はマイルの方が向いていると判断してピックアップした。

 レッドベルアームは前走・東スポ杯2歳S(G2)。2番人気に推されながらも評判馬イクイノックスには完敗の5着。着差も1.0秒と着順以上に負けている。

 半兄のレッドベルオーブは朝日杯FSで3着した馬。皐月賞(G1)で大敗しているように、マイルが適距離の可能性があったが、父がディープインパクトからハーツクライに替わった本馬は少し長めの方が向いている感はある。

 とはいえ、前走は歯ごたえのあるメンバーが揃ったこともあり、今回の方が与しやすい相手になったとも見える。人気の一角になるが、ローテーション的にも押さえはアリだろう。

 モズゴールドバレルは前走が新馬戦。中京の1400m戦で1番人気に応えて勝利を挙げた。距離延長となる本レースでどう出るかという懸念はあるが、あっさりこなしても不思議はない。

 何より本馬を選んだのは、実力もさることながら鞍上が坂井瑠星騎手だからというところがある。19年と昨年は2番人気の馬ながら、3着へ持ってくるなど好相性を見せている。今回は穴馬扱いなので、どこまでというところはあるものの、中京開催の昨年馬券に絡んでいる点には注意を払い、敢えて押さえておきたい。

 人気どころでは、中心視されている2番ラスールを切り。

 前走は新馬戦で、東京1600mを舞台に中団から押し切って後続を3馬身半離す強い競馬を見せた。このレースぶりや早世してしまったが長距離重賞を3勝したシャケトラの半妹という血統背景も相まって人気している。

 が、本レースで3カ月以上の休み明けで好走した例はたった1例しかない。しかも、その馬は後の9冠牝馬アーモンドアイだ。アーモンドアイは新馬・未勝利と2戦してからの休養明けだったが、本馬は新馬勝ちで休養明けなので、レースキャリアの少なさと相まって裏目に出そうな感じがしてならない。来たらごめんなさい、ではあるが人気している馬を敢えて推すほどの強みもないと感じている。

 ということで、今回は1番、3番、6番、9番、10番、14番の6頭で、3連複BOX20点勝負とする。

 大穴馬がいないので、高配当は望めないが中穴3頭で決まれば高配当が手に入る可能性もあるはずだ。

(文=トーラス神田)

<著者プロフィール>
オグリ引退の有馬記念をリアルタイムで見ている30年来の競馬好き。ウマ娘キャラがドンピシャの世代。競馬にロマンを求め、良血馬にとことん目がない。おかげで過去散々な目に遭っている。そのくせ馬券は完全データ派。座右の銘は「トリガミでも勝ちは勝ち」。

 

音楽の世界もアジアの時代が到来…欧米のオーケストラ、コンサートも東洋人が席巻

 日本経済研究センターがアジア・太平洋地域の15カ国を対象に、2035年までの経済成長の見通しをまとめたことが、今週の日本経済新聞で報道されています。

 大きな話題となっているのは、現在はGDPが日本の半分程度のインドが急成長して、2029年時点で日本を追い越し、世界3位の経済大国になると予想しているのです。そうすると、日本は第4位となってしまいます。もちろん、日本にはまだまだ頑張ってほしいところですが、現在2位の中国も含めて、昔から現在に至るまで華僑・印僑として世界中を自由自在に行き来しながら、その土地で大きな財を成していく中国人やインド人の知人たちを見ていると、そのエネルギーは驚くばかりです。

 1位のアメリカは別格として、日本を含めたアジアの主要3国が2位から4位まで占めることとなり、今後、アジアパワーはますます膨らんでいくと思います。もちろん、音楽の世界でも、オーケストラメンバーの中に優秀な東洋人が所属していることは当たり前の状況となっています。

 調べてみると、アメリカの7大オーケストラ、つまり一般メンバーの初任給が日本円で1000万円を軽く超えてしまうオーケストラの各コンサートマスターを数えてみると、総数は25名。この25名は、プール付きの家でアメリカンドリームを謳歌するような選ばれたヴァイオリニストたちですが、そのなかに東洋系は、なんと11人もいます。ニューヨークやフィラデルフィアのような伝統あるオーケストラなどでも、3名のうち2名は東洋系で、特に中国系、韓国系が占めています。

 そんななか、日本人で頑張っているのは、ロサンゼルス・フィルハーモニー管弦楽団のコンサートマスターのアキコ・タルモトさん。正確には日系2世なのですが、ハーバード大学にも在学していた俊英で、日本生まれのお父様は京都大学在学中に京都大学交響楽団で演奏されていたくらい、音楽に熱心なご家庭で育っています。なぜそんなことまで知っているかというと、僕がロサンゼルス・フィルハーモニーの副指揮者を務めていた頃に、彼女と短い協奏曲を演奏したことがあるからです。ものすごく上手なヴァイオリン奏者です。

 少し話が逸れてしまいましたが、かつてアメリカのオーケストラのコンサートマスターはユダヤ系ばかりでしたが、今ではアジア系、特に極東アジア系が大活躍していますし、ヨーロッパを見渡しても、ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団コンサートマスターの樫本 大進さんをはじめとして、アジア系がバリバリと活動をしているのです。

 オーケストラのコンサートマスターになるのは、飛び抜けた才能だけでなく、国が裕福でなければ、留学以前に音楽教育どころではありません。僕も30年近く世界を巡りながら指揮者をしていますが、優秀な音楽家が輩出されることは、彼らの母国の成長ぶりを反映しているように思います。日本がバブル経済にわきたっていた頃は、海外でのアジア系ソリストといえば、とにかく日本人でした。その後、韓国系ソリストがどんどん出てきて、今では中国から多くの優秀なソリストが輩出されています。

 ちなみに、昨年ポーランドで行われたショパン国際ピアノコンクールで第2位を受賞した反田恭平さんが、今もなお世間の話題をさらっていますが、第1位はカナダ国籍ではありますが、中国系ピアニストのブルース・シャオユー・リウさんです。「反田さんのほうが優勝にふさわしいと思う」といった意見も多くありますが、いずれにしてもヨーロッパの三大ピアノコンクールの1位と2位が東洋人というのは、それだけでもすごいことだと思います。

音楽の世界もアジアの時代に突入

 そんな中国ですが、クラシック音楽の分野にも力を注いでいます。そのひとつをご紹介すると、かなり大がかりなピアノコンクールを開催しているのです。

 ショパン国際コンクールも優勝賞金4万ユーロ(約520万円)という驚くべき額ですが、実は世界で一番賞金が高額なのは、中国国際音楽コンクールです。その優勝賞金額はなんと15万ドル(約1740万円)。続いて高額なのも中国で、賞金額10万ドル(約1160万円)の上海アイザックスターン・ヴァイオリン・コンクール。3番目はカナダ、4番目に韓国とシンガポールの音楽コンクールが並びますが、残念なことに日本のコンクールはトップ10から外れてしまっています。

 もちろん、コンクールは賞金稼ぎ目的ではなく、受賞以降の活動のきっかけが目的ですから賞金額は本質ではありませんが、アメリカでの中国系、韓国系、日系コンサートマスターの比率を考えると、なんだか比例しているようにも思ってしまいます。

 そんななか、世界的指揮者ズービン・メータは別として、インド系アーティストはまだまだこれからです。しかし、これから活躍するであろうインド系音楽家が出てきているところを見ると、経済はもとより音楽界においても、日本のライバルは欧米よりアジアになっている気がします。

 アジアのオーケストラも、香港フィルハーモニー管弦楽団は世界的にも有名ですし、上海、北京、シンガポール、マレーシア、そして台頭めざましい台湾のオーケストラ、日本人指揮者の本名徹次さんが長い間育てあげているベトナム国立交響楽団と、まだ日本のオーケストラのレベルにまで至っていなくとも、音楽の世界は、これからは日本を含めたアジアなのだと思わせる時代に入っているのです。

(文=篠崎靖男/指揮者)

●篠﨑靖男
 桐朋学園大学卒業。1993年アントニオ・ペドロッティ国際指揮者コンクールで最高位を受賞。その後ウィーン国立音楽大学で研鑽を積み、2000年シベリウス国際指揮者コンクール第2位受賞。
 2001年より2004年までロサンゼルス・フィルの副指揮者を務めた後、英ロンドンに本拠を移してヨーロッパを中心に活躍。ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団、BBCフィルハーモニック、ボーンマス交響楽団、フランクフルト放送交響楽団、フィンランド放送交響楽団、スウェーデン放送交響楽団など、各国の主要オーケストラを指揮。
 2007年にフィンランド・キュミ・シンフォニエッタの芸術監督・首席指揮者に就任。7年半にわたり意欲的な活動でオーケストラの目覚ましい発展に尽力し、2014年7月に勇退。
 国内でも主要なオーケストラに登場。なかでも2014年9月よりミュージック・アドバイザー、2015年9月から常任指揮者を務めた静岡交響楽団では、2018年3月に退任するまで正統的なスタイルとダイナミックな指揮で観客を魅了、「新しい静響」の発展に大きな足跡を残した。
 現在は、日本はもちろん、世界中で活躍している。エガミ・アートオフィス所属
オフィシャル・ホームページ http://www.yasuoshinozaki.com/

乃木坂・櫻坂・日向坂がラジオ界を席巻している理由…凄まじい人気の秘密とは

 乃木坂46櫻坂46、日向坂46の坂道3グループが今、ラジオ界を席巻している。担当番組は合計27本。そこにはどんな戦略が、そして人気の秘密が隠されているのだろうか。

“噛み噛み女王”から有吉も驚愕の話し手まで

 乃木坂46の担当ラジオ番組は、メインパーソナリティを張る番組からアシスタント出演まで、すべて合わせると16本。それも関東だけではなく、北海道の放送局AIR-G’(FM北海道)や山梨県を放送対象とするFM FUJI、中京圏をネットするCBCラジオ、関西MBSラジオなど、幅広い地域をカバーしている。

 1期生として活躍し、現在はキャプテンを務めている秋元真夏が単独出演しているのが『秋元真夏(乃木坂46) 卒業アルバムに1人はいそうな人を探すラジオ サンデー』(文化放送)、通称『卒アルラジオ』だ。日曜19時から20時までのトーク番組だが、ここで彼女の“噛み癖”が炸裂している。

「アドバイしゅ」「しゅペシャル」「はまままつ町」といった、噛みっぷりが話題になっているのだ。2021年12月26日の放送では、熱心なリスナーによる集計調査によって、4月の開始以来、放送39回で噛んだ回数が743回にのぼることが判明。秋元は反省しつつも「来年は500回に減らす」と公約していた。だが、年明け一発目、1月2日の放送は昨年の録音ではあったが、冒頭でいきなり「2022年、令和4月1日」と、ありえない原稿読みをしてしまう。しかし、秋元は「まだ500分の1です」と開き直っていた。

 そんな愛すべきキャプテンとは好対照の、生まれ持っての“しゃべり手”もいる。2期生の山崎怜奈だ。20年10月から始まった『山崎怜奈の誰かに話したかったこと。』(TOKYO FM)では、月曜から木曜の13時から14時55分まで約2時間の生放送を担当している。慶応大学を卒業した、乃木坂屈指の才女による縦横無尽のフリートークは必聴だ。

 そんな山崎のDJ然とした堂々たるしゃべりを評価していたのが有吉弘行。ロケバス移動の際にラジオから流れてきた彼女のトークに「どういう人生送ったら、あんな上手にできんのかなと思った」ということを、21年1月のラジオ番組『有吉弘行のSUNDAY NIGHT DREAMER』(JFN)で話していた。山崎の声は車中のラジオには打ってつけで、まさにドライブの恋人だ。

 さらに、19年4月から『乃木坂46のオールナイトニッポン』(ニッポン放送)のメインパーソナリティを担当している新内眞衣も、乃木坂の“ラジオ班”に欠かせない1人だ。しかし、新内は今年1月末で卒業を予定している。

「新内の卒業後も、『乃木坂46のオールナイトニッポン』は別のメンバーが引き継ぐそうです。これは櫻坂46にも言えることですが、新たな人材を育てるためでしょう。現在、4期生の柴田柚菜が担当している『金つぶ』(bayfm78)のアシスタントMCは、かつては衛藤美彩、山崎怜奈、北川悠理が務めていました。

 また、FM FUJIの『沈黙の金曜日』では4期生の弓木奈於が、アルコ&ピースとトークを繰り広げています。この番組でも、元メンバー・永島聖羅、中田花奈がアシスタントを務めていましたが、20年10月から弓木が引き継いでいます。

 さらに特徴的なのが、乃木坂の16番組のうち半数以上は4期生が担当しているということ。目下、卒業が相次いでいる乃木坂ですが、次世代の才能をラジオで発掘、育成する戦略なのかもしれません」(テレビ局関係者)

個性が爆発する櫻坂メンバーのラジオ

 続いて、櫻坂46だ。調べた限り、担当ラジオ番組はファンクラブ限定のWEBラジオ『さくみみ』を除いて4本。松田里奈が『レコメン!』(文化放送)、尾関梨香が『櫻坂46 こちら有楽町星空放送局』(ニッポン放送、略称『こち星』)、土生瑞穂が『ゴチャ・まぜっ天国!』(MBSラジオ)に出演しているほか、日向坂46と2週、3週交代で担当している『さくらひなたロッチの伸びしろラジオ』(NHKラジオ第1、略称『のびらじ』)がある。

 特筆すべきは、各メンバーの強烈な個性だろう。月曜深夜の『レコメン!』でお笑いコンビ「オテンキ」のりと共にパーソナリティを務めている松田は、21年9月末で同番組を卒業した先輩メンバー・菅井友香の後任として抜擢されたのだが、のりとの相性も抜群で、わずか3カ月ですっかり番組に馴染んでいる。基本的には受け身のキャラでグズつくトークもあるが、とにかく明るく、声もラジオ向きだ。

 月曜の松田から始まる櫻坂ラジオの1週間を締めくくるのが、日曜23時から30分間放送されている『こち星』だ。松田の突き抜けた明るさとは対照的に、担当している尾関は落ち着いたトークが魅力で、いわば癒やしの存在。もちろん彼女も愛されキャラで、その天然ぶりが人気だ。

 16年4月からスタートした同番組は、平手友梨奈、長濱ねると歴代の櫻坂(欅坂)メンバーがパーソナリティを担当し、尾関はその3代目。21年12月26日で放送300回を迎えた。

「12月19日のオンエアでは、放送300回に先駆け、同番組が文化放送を代表する番組になったときの“架空”の記念パーティーが開催されました。その内容は、天の声(女性司会者)からの無茶ぶりに対し、即座にスピーチしなければならないという対応力が求められる企画。冒頭であいさつを求められた尾関は『大雨の中、お集まりいただき、ありがとうございます』と、いきなり“雨の中”の設定で話し始めていました」(同)

 今後も、より多くの櫻坂メンバーの声がラジオで聞けることを期待したい。

日向坂のラジオは放送休止でもトレンド入り

 最後は日向坂46だ。見ると体温が1~2度上がりそうな天性の明るさを持つメンバーが多いが、ラジオでもそんな“4番バッター”が集結している。

 先ほどの『のびらじ』に加えて、加藤史帆がレギュラーを務める火曜日の『レコメン!』、齊藤京子が出ている木曜日の『アッパレやってまーす!』(MBSラジオ)、丹生明里、金村美玖、渡邉美穂の2期生メンバーが出演する『ベルク presents 日向坂46の余計な事までやりましょう』(TOKYO FM)、佐々木美玲の『星のドラゴンクエスト Presents 日向坂46佐々木美玲のホイミーぱん』(TOKYO FM)、そしてメンバーが週替わりで出演する『日向坂46の「ひ」』(文化放送)、松田好花がレギュラーを務める『ひなこい presents 日向坂46松田好花の日向坂高校放送部』(ニッポン放送)の7本だ。

 日向坂のラジオの人気はすさまじく、21年11月に松田の『日向坂高校放送部』がプロ野球・日本シリーズ中継延長のために放送休止となったときは、ネット上でファンの残念がる声が殺到し、放送されていないのにトレンド入りを果たした。さらには、自身の脳内で放送を始め、それに対するリアクションをSNS上でつぶやくリスナーまで続出したのだ。

「佐々木が担当している『ホイミーぱん』の枠は、もともと同じ日向坂メンバーの小坂菜緒による『星のドラゴンクエスト presents 日向坂46 小坂菜緒の<小坂なラジオ>』が放送されていました。しかし、小坂の活動休止に伴い、佐々木の番組がスタートしたという経緯があります。番組内で、佐々木は折に触れて小坂の話をしており、12月26日放送の『日向坂46の「ひ」』でも、齊藤京子が高橋未来虹と小坂のことを話す場面があるなど、メンバー間の結束の強さがうかがえます」(同)

 今後、坂道3グループの人気が、若者のラジオ離れを食い止める動力源になるのかもしれない。

(文=編集部)

2連続「特定ボーナス」は設定6確定!? ビッグごとに名シーンが流れるドラマチックパチスロで最後の感動を

 各種演出で感動の名シーンを拝めるドラマチック・パチスロ。高橋留美子の大ヒット恋愛漫画をモチーフとしたオリンピアの5号機『めぞん一刻 桜の下で』の終幕が、刻一刻と迫っている。

 本機はビッグとREG、2種類のボーナスを搭載しており、ビッグは最大311枚、REGは最大155枚の獲得が可能。ボーナス後は例外なく30G継続のRT「ドラマチックTIME」へ移行し、コインを減らさずに次回ボーナスを待つことができる。 

 通常時の演出には好みで選択できる2種類のモードがあり、「通常モード」は液晶演出がメイン。基本的には小役ナビ→対応チャンス役入賞→連続演出に発展…の流れを辿り、ナビハズレによるボーナス確定パターンもある。

 一方、「役物告知モード」は液晶画面が桜背景に固定され、液晶右にある「ハート役物」によるチャンス役ナビが発生。ボタンが手前に飛び出したらチャンス到来で、これを押し込んで告知へと発展すればボーナスが約束される。

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 RT中はパチンコ風の演出が展開され、疑似連パターンの発生で期待大。最終的にWINが3つ揃えばボーナスが確定し、RT中にビッグを引き当てた場合は感涙必至のプレミアムエピソード演出を選ぶことができる。

 無論、出目演出にも抜かりはなく、ボーナス絵柄の一直線型から小役ハズレ型まで多種多彩。ハートリプレイ揃いは、その時点で赤7ビッグが濃厚だ。

 ボーナス中には簡単な技術介入要素があり、1回だけ変則押しで左リール上or中段に青7絵柄を狙って14枚役を揃えればOK。REGは14枚役奪取後に毎ゲーム、逆押しで左リール上段に赤7をビタ押しすれば、その成功回数に応じて終了時に設定示唆となる音声の発生抽選が行われる。

 他の設定推測要素についてはオレンジ・角チェリー・スイカ・ハート揃い合算出現率、ビッグ時のエピソード発生率などがあり、前者は設定1:28.92分の1~設定6:25.64分の1と高設定ほど優遇。後者に関しては通常ビッグでのSPエピソード発生で設定5以上に期待でき、2連続でSPエピソードを確認できた場合は設定6の可能性が大いに高まる。

パチスロ「高設定の情報」だだ洩れの危機!? スタッフの目を盗み出す驚愕の手口とは…

 数百台~千台クラスの遊技台を提供するパチンコ店。店舗や機材といったあらゆる設備に、ゴト行為などを未然に防ぐための厳重なセキュリティ機能が施されているのは皆さんもご存じかともいます。

 パチンコ台に搭載されているものといえば「磁気センサー」や「振動検知機能」が有名でしょうか。これらは、磁石やドツキによって玉の動きを意図的に変える不正行為が行われた際に、エラーや警告音が発生し直ぐに分かるようになっているのです。

 パチスロ台においても似たようなセキュリティ機能が存在。ホールによっては不正電波によるゴト行為を認知するために、「電波センサー」を筐体内に取り付けているケースもございます。

 この他にも、自店舗で使用しているメダルのデザインをセレクターに記憶させる「他店メダル防止機能」というものも存在します。これは他店舗のメダルを投入するとエラーが発生するというもの。大量の他店メダルを持ち込んで投資せずに出玉を獲得しようとする不届き者が多いので、この機能は大いに役立っていることでしょう。

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 遊技台の他にも、パチンコ店には様々なセキュリティ機能が用いられております。その一つが夜間時のセンサー機能。警備会社に管理を依頼しているホールは多く、スタッフが退勤した後はあちこちでセンサーが発動しています。そこで動作を感知すると、すぐに発報して警備スタッフが駆けつけるという仕組みです。

 このセンサーが極めて高性能となっており、私が勤めていたホールでは島上に設置していたバルーンが揺らいだだけで発報するといったケースもございました。また、ネズミが走り回って警報が発動し、警備スタッフの方々を困らせたという珍事件も起きたことがございます。

 このように、パチンコ店には不正行為を防ぐための非常に厳重なセキュリティ機能が備わっているわけですが…これ以外にも気を付けなければいけない要素が存在するのです。

 その一つが「情報漏洩」となります。特に注意すべきはパチスロ。勝ち負けに大きく影響する「設定」は、外部へ漏れることのないように細心の注意が払われているケースが多いかと思います。

 実際、私が勤めていたホールもこの部分はデリケートに扱われておりました。まず大前提として設定変更を行う人物は1人のみ。休みの日以外は基本的に店長だけで作業が行われていたのです。

 開店前の早いタイミングで行われることが多かったですが、この間は基本的に他のスタッフはパチスロコーナーに踏み入ってはいけません。そうしなければ、店長がどの台を設定変更したか丸わかりとなってしまうからです。

 このように、「万全の態勢」でホール営業が行われていたわけですが…。

 実は過去に「情報漏洩」を目的とした“とんでもない事件”が起きたことがございました。まさか「高設定の情報」をリークされる危機が…!?

 あれは数年前のことです。当時ホール店員として働いていた私には、入社して間もない後輩「T君」がおりました。

 新人とはいっても、過去に別のパチンコ店に勤めていた経験者。教えることは自店の細かなルールくらいで、遊技台のトラブルや接客などは問題なくこなしていたのです。

 私は教育係を任されており、T君と同じシフトで勤務しておりました。早番専門での雇用ということで、私は遅番のない毎日を快適に過ごしていたのでした。

 明るくて親しみやすい性格で、私の教えることには逐一メモをとるというマジメぶり。私が指導してきた新人はメモを取らずに何度も同じことを注意せざるを得ない状況が多かったので、その実直な姿勢に好印象を抱いていたのです。

 そんなT君が入社してから2週間が経った頃でしょうか。私は「ある異変」に気付きました。

 その異変とは、開店前の準備作業の際に「必ず決まった時間にトイレへ行く」というもの。台のメンテナンスが終わってパチンココーナーの最終点検を行うタイミングで「お手洗い行ってきます」と言ってその場から離れるようになったのでした。

 これが2~3日程度なら単なる偶然といえますが、5連勤すべて同じタイミングというのはどう考えても不自然です。気になった私は、気づかれないようにトイレへ行ってみました。

 しかし、そこにはT君の姿が見当たりません。戻ってきた際に聞いてみると、どうやら事務所のトイレを使っていたようです。「開店前にお客様が使うトイレを汚したくないので」とのことでした。

 ただ、そのタイミングはまだ清掃パートさんがトイレを綺麗にする前の段階。その旨を伝えると「いや…事務所のトイレでいいですよ」と歯切れの悪い返事が返ってきました。

 気になった私は、その時間に事務所で作業しているホール責任者に聞いてみることに。すると「確かに事務所のトイレを利用しにくる」との答えが返ってきました。「5連勤すべて同じタイミングって変じゃないですか?」と伺うと「きっと体のリズムが規則正しいんじゃない?」といった感じで、全く気にしていなかったのです。

 確かに、そういう人もいるかもしれません。私も「気にしすぎかな」と、忘れようとしたのですが…。

 その矢先。“あることがキッカケ”で、衝撃の事実が発覚する事となったのです。

 それは店長が休みの日の出来事でした。この日はホール責任者がパチスロの設定変更を担当していたのですが、T君は「この日だけ」いつものタイミングでトイレへ行かなかったのです。

 トイレに行ったのは、ホール責任者が開店前の作業を終えて設定変更を行うタイミング。「まさか!?」と嫌な予感がした私は、本来では足を踏み入れてはいけないパチスロコーナーを確認しに行きました。

 しかし、そこにはT君の姿が見当たりません。「おい!設定変更中に入って来るな!」とホール責任者に怒られつつ、急いでその場を離れたのです。

「自分の思い過ごしか…」とモヤモヤした気持ちを抱えながらパチンココーナーの開店作業を進めていたのですが、しばらく経ってもT君は戻って来ません。胸騒ぎがした私は、彼がいるであろう事務所を確認しにいきました。

 するとそこには設定変更している台をカメラで確認し、その台番をメモしているT君の姿があったのです!

 私は「おい!何をしているんだ!」と怒号を浴びせつつ、そのメモ帳を取り上げました。そして速やかにホール責任者へ報告。「君がそんなことをするなんて…」とショックを隠せない様子でした。

 その後の対応はホール責任者へ任せて、私は開店準備へと戻りました。ちなみに、この日を境に、彼の姿を見ることはなく…その後、どのような結末を迎えたのかは把握しておりません。

 T君の目的は何だったのか。とりあえず開店前の準備作業の際にトイレへ行っていた理由は、事務所が手薄になり「設定変更している台をメモできるチャンスを伺っていた」ということで間違いないでしょう。店長の休日に絶好のチャンスが訪れた…それで実行してしまったということだと思います。

 設定変更を確認して、仲間にリセット台の情報をリークしようとしたのでしょうか。その目的は分かりませんが、なんにせよ情報漏洩を未然に防げたのでホッとしたことを覚えております。

 今回の件で、設定に関わる情報がだだ洩れとなる危険性が問題視され、スタッフの出勤前に設定変更が行われるようになったのは申し上げるまでもございません。好印象を抱いていた後輩が起こした事件だけに、苦い記憶として残っております。

(文=ミリオン銀次)

<著者プロフィール>
 ホール店員・雀荘店員といった職種を経験。それらを活かし、ライターとして活動中。特に力を入れているのはパチンコ・パチスロ分野で、自身の遊技体験やホール店員時代のエピソードを中心にしたコラムを執筆している。パチンコ・パチスロ歴は10年以上で「打ちたい台をトコトン打つ」がモットー。結果として、目も当てられない大敗を多く経験。「悲惨なエピソードも明るく紹介したい」といった拘りを持つ。

JRA福永祐一「出遅れ率30%」M.デムーロを一刀両断!? 日経新春杯(G2)大本命ステラヴェローチェ「死角」は相棒のトラウマか

 16日、中京競馬場で行われる日経新春杯(G2)は、昨年末の有馬記念(G1)で4着に好走したステラヴェローチェ(牡4歳、栗東・須貝尚介厩舎)の始動戦として注目を集めている。

 ハイレベルとされている今年の明け4歳世代のクラシック3戦すべてで4着以内。出走した9戦すべてで掲示板内を確保するなど、安定して結果を残しているステラヴェローチェ。日経新春杯の中京2200mは、昨年勝利した神戸新聞杯(G2)と同じ条件だけに、ここは負けられない一戦になる。

 また、鞍上のM.デムーロ騎手は2018年にパフォーマプロミスで、2019年にはグローリーヴェイズで2年連続同レースを勝利しており相性は抜群。順当にいけば、1番人気が予想されるだろう。

 しかし、不安点もある。デムーロ騎手の「スタート」だ。

 デムーロ騎手との初コンビとなった有馬記念で存在感を示したステラヴェローチェだが、スタートで出遅れ。最後は勝ち馬と並ぶ、上がりメンバー最速タイの35秒9という末脚を見せただけに、発馬が悔やまれる結果になった。

 ただ、スタートの課題は馬よりも、むしろ騎手にあるのかもしれない。

 昨年12月、YouTubeチャンネル『カンテレ競馬【公式】』の『教えて!福永祐一先生』に登場した福永祐一騎手は、デムーロ騎手のスタートについて「苦手で、出遅れ率は30%」「過去、スタート直後に落馬したという経験から馬に体を預けることが出来ず、スタートが速いときと遅れるときが極端」と手厳しいコメント。

 格上の存在として戦う今回の日経新春杯だが、フライライクバードやヨーホーレイクなど重賞で結果を残しているライバルも参戦しているだけに、ステラヴェローチェでもスタートの出遅れは、命取りになる可能性も大いにあり得る。

 バゴ産駒の代表馬であり、産駒で中央獲得賞金歴代1位のクロノジェネシスが昨年引退。2位はステラヴェローチェだ。

 クロノジェネシスは3歳時に、牝馬のクラシック3冠ラストとなる秋華賞(G1)でようやく初のG1タイトルを獲得。古馬になってから、牝馬で初のグランプリ3連覇を達成し、凱旋門賞(G1)にも挑戦するなど、その強さはより際立った。

 果たしてデムーロ騎手は、苦手のスタートを決めることができるだろうか。バゴの代表産駒となったステラヴェローチェのさらなる飛躍には、パートナーの“課題克服”が絶対条件だ。

(文=長尾りょう)

<著者プロフィール>
 はじめての競馬、ジャパンCで5番人気シュヴァルグランの単勝を当て、競馬にハマる。オルフェーヴルのように強いが、気性が荒く、成績にムラのある馬が大好き。今までで1番忘れられない馬券は、2018年の有馬記念ブラストワンピースの単勝。

消せるボールペンはなぜ消える?実はインクを取り除いているのではなく…

 洗濯物の生乾きのイヤな匂いの正体は? 消せるボールペンはなぜ消せるのか?

 普段何気なく使っているものや、生活の中の一コマで感じるふとした疑問。疑問だけど、特に調べるほど興味もない疑問。これらの疑問を科学で解決するのが『そこを教えてほしかった理系の雑学』(おもしろサイエンス学会編、青春出版社刊)だ。

部屋干しした洗濯物の「雑巾臭」の正体は・・・


 本書では、宇宙や地球の大きな話題をはじめ、テクノロジー、脳、人体、動・植物、衣食住にまつわる身近な話題まで、日々の暮らしに大きく関わる理系をめぐる疑問をわかりやすく解説する。

 たとえば、洗濯物を部屋干しした時、衣類からただよう雑巾のような不快な匂いの正体。

 実はこれはモラクセラ菌という菌が主な原因なのだという。モラクセラ菌は特殊な菌ではなく、ヒトや動物の口、鼻の中の粘膜にも存在する常在菌である。

 ただし、モラクセラ菌そのものは匂わない。この菌が洗濯物に付着し、増殖したあとに衣類に残っている水分や皮脂などを栄養分として取り入れ、フンのようなものを出す。これがイヤな匂いの正体だという。

 モラクセラ菌は乾燥や紫外線に強く、一度増え始めるとどんどん増えていき、放っておけばいつまでも匂ってしまう。この対処法は、アイロンをかけること。この菌は60度以上の熱によって繁殖できなくなる。脱水したあとにアイロンをかけることで、繁殖を防ぐことができる。

消えるボールペンはなぜ消えるのか?


 近年の文具の大ヒット商品である消せるボールペンを愛用している人も多いのではないだろうか。なぜ、ボールペンの字が消せるのか。

 消しゴムで黒鉛をはがしとる鉛筆とは違い、消せるボールペンはインク自体を取り除いているわけではない。温度の変化によって色が変わるインクを利用し、「見えなく」しているのだ。

 消せるボールペンの頭についているラバー部分でインクをこすって消すようになっている。ラバーでこするときの温度は、だいたい60度を超えるとされており、インクが消える温度もこれくらいに設定されている。

 そのため、付属のラバーでなくても、何かでこすって設定温度を超えればインクは消えることになる。ということは、夏の駐車場で高温になる車内に置いておくと、文字が消えてしまうこともある。いったん消えたインクは、温度を下げても復元することはできない。便利な文房具だが、使い方は気をつけなければいけないということだ。

 理系が苦手という人こそ、身近なものを取り上げている本書を読んでみると、そのおもしろさ、奥深さを感じることができるはずだ。年末年始の読書にいかがだろう。(T・N/新刊JP編集部)
※本記事は、「新刊JP」より提供されたものです。

パチスロ「自力でシナリオ書き換え」新時代マシン始動!甘デジ最大10R×高ループ「強99ver.」など新情報が続々!!

 2022年もスタートから激アツ情報が続々と浮上しているパチンコ分野。各メーカーより、話題の新機種に関する詳細が発表され話題だ。

 11日からの週にA PROJECT第15弾となる『バーサスリヴァイズ』を導入予定のユニバーサルエンターテインメントグループは、『デビルメイクライ5』(アデリオン)の製品サイトとティザーPVを公開した。

 ユニバーサルエンターテインメント×カプコンのスペシャルコラボレーション第二弾目となる本機。映像では「己の力で最高の報酬を掴め!」といった文言やリールアクションの一部が紹介されている。

 同ブランド第一弾として登場した『バイオハザード7 レジデント イービル』が高評価を得たこともあり、本作にも期待するユーザーは多い様子。続報を心待ちにしたい。

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「上乗せ特化99%ループ」が魅力のパチスロ人気シリーズは1周期が狙い目! 特定設定確定パターンも判明
パチスロ名作CT機のリメイク版が「間もなく撤去」…特化ゾーン突入で超大量上乗せ!!

 パチスロ分野の新情報といえば、平和の看板シリーズ『ルパン三世』最新作も熱視線を浴びている。

 パチスロ新台『Sルパン三世』の製品PVを公開。純増2.7枚の枚数管理型セット継続タイプAT「SUPER HEROES」を搭載しており、前兆ステージとなる「作戦会議」で「リーチ目確変システム」を採用している点が特徴だ。

「作戦会議」では、期待度の低い前兆であってもリーチ目を出現させ「シナリオを自力で書き換える」ことが可能。従来の前兆ステージとは一味違うゲーム性を堪能することができそうだ。

 PVでは上乗せ特化ゾーン「LUPIN FEATURE」や、上位AT「GOLDEN SUPER HEROES」の存在も確認できる。新時代パチスロ『Sルパン三世』が、どのようなサプライズを用意してくれるか楽しみだ。

 パチンコ分野にもファンを歓喜させる新情報が存在。話題作『パチスロ聖闘士星矢 冥王復活』などを導入予定の三洋物産は、『P大工の源さん超韋駄天BLACK』の最新PVを公開した。

 映像では「3.5秒瞬間決着」「RUSH継続期待値超93%」「BONUS出玉300個orBONUS出玉1500個」「極源BONUS3000」「初回RUSH突入時ALL1500個」といった強烈な内容を紹介。「継承進化したゲーム性」&「夢源RUSHによる新たな期待感」を有した最新作が、再び旋風を巻き起こしそうである。

 完全無欠の「黒き超韋駄天」への期待は高まるが、同社はさらなる激アツ情報を公開。遊びやすさと高いRUSH性能を実現した甘デジ「強99ver.」の機種サイトを1月5日にオープンした。

『PAギンギラパラダイス 夢幻カーニバル 強99ver.』(サンスリー製)

■実質大当り確率:特図1→約1/99.9 特図2→約1/37.9
■遊タイム突入条件:大当り間299回消化後(ギンギラタイム・Rush中の回転数を含む)
■賞球数:1&2&3&9
■カウント/ラウンド:10カウント/10Ror7Ror5R
■Rush突入期待値:約41%(遊タイム経由を含むRush突入期待値:約45%)
■Rush継続期待値:約77%
■時短回数:15回or45回or296回or379回
○○○

 昨年ホール導入された『Pギンギラパラダイス 夢幻カーニバル』のライトバージョンが登場。大当り確率は約1/99.9で、大当り間299回消化後に発動する遊タイムも搭載されている。

 基本的なゲームフローはメインスペックを継承。初当りが数字図柄揃いなら、スペシャルVivaフラッシュ発生でRUSHへ突入だ。叶わなかった際は、時短15回+残保留4個の「ギンギラタイム」へ移行し大当りを目指す流れ。トータル突入期待値は約41%となっている。

 RUSHのトータル継続率は約77%、最大出玉10Rの比率は50%とヒキ次第では甘デジとは思えぬ一撃にも期待できるだろう。カーニバルRush中に「夢幻カサゴ」図柄停止で、時短296回or379回+残保留4個の「夢幻カーニバルRush」へモードアップする点もポイントだ。

 遊びやすさと高いRUSH性能を実現した甘デジ「強99ver.」が降臨。導入は2月7日を予定している。