パチンコ「大当り+おかわり」で「最大12000発」ゲット! 大量出玉をかけた「ガチ抽選」を堪能せよ!!【新台分析- P天龍∞2-編】

『ファインプレー』『鳳凰』など、玉の動きを楽しめる役物機を輩出している実力メーカーマルホン工業。「インフィニティ」シリーズ第1弾として登場した一発台『天龍∞』は「大当り=7000発」という破壊力と、3段クルーンによる手に汗握るゲーム性でアナログファンを唸らせた。

 そんな『天龍』シリーズに待望の最新作が登場。お馴染みのゲーム性はそのままに新たな要素が追加されている。「最大12000発」を得られる高火力スペックを実現した「究極の一発台」が間もなくホールへ降臨だ。

『P天龍∞2』(マルホン工業)

■賞球数:15&3&12
・特1始動口:15発
・左普通入賞口&右普通入賞口:3発
・3段クルーンはずれ:15発
・普電特2始動口:15発/9C
・非電クルーン:15発/1C
・非電普通図柄作動口:15発/1C
・大入賞口1:15発/8C
・(V)大入賞口2:12発/10C
■ラウンド/出玉
・10R/1200発×5回
○○○

 基本的なゲーム性は前作と同様。3段クルーンの最下層を突破すれば大当りとなる。あのスリルを再び味わえるだけでも魅力だが、注目したいのは新たに追加された2つの要素だ。

 まず一つ目は「無限回廊」。本機にはクルーンへの突入を拒む回転役物が2つ設置されている。これによって「インフィニティ(∞)」を描くように玉が流れる仕組みだ。ここで中央のレールへタイミングよく乗れば、晴れて3段クルーンへと突入する。

 見事に3段クルーンを突破し、大当りすると「12R1200発×5回」の計6000発が払い出され、その後に2つ目の新要素となる「闘龍門」が発生。役物による「ガチ抽選」が展開される。

「闘龍門」発生時は、盤面左にある「龍GATE」へ玉を打ち込み、その後は専用のクルーンに玉が発射される流れ。首尾よく手前の穴に入賞させることができれば大当りだ。再び「5セット6000発」の大当りがスタートし、合計で「12000発」もの出玉を得る事が可能となっている。

 なお、この「龍GATE」は3段クルーン下段の手前の穴の入賞によって解放する非電動役物となるため、ここへ玉を入れない限りは解放されたままの状態を保つことが可能。打ち手の好きなタイミングで「闘龍門」をチャレンジできるということだ。

 また、本機には前作同様に「2つの入賞ルート」が存在。役物を順にクリアしていく「天の道」と、入賞すれば3段クルーンへダイレクトに玉が送られる「龍の道」。ユーザーの好みに合わせてルートを選択できる。

 そして、第1クルーンのハズレを救済する激アツの「スペシャルルート」も継承。ハズレ穴に入った玉が復活すれば、いきなり最終クルーンへ挑戦する事ができる。玉の動きを楽しめる要素は満載の仕上がりといえるだろう。

『P天龍∞2』の導入予定日は6月14日。新時代の一発台が間もなくホールへ降臨する。

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高速道路での事故原因の第1位、実は「スピードの出し過ぎ」ではないことが判明!

生活をもっと楽しく刺激的に。 オトナライフより】

大型連休やお盆など、車の走る量が増えると耳にするのが事故のニュース。「ワゴン車の運転手がスピードの出し過ぎによりハンドル操作を誤ったことが原因」などというフレーズをよく聞く。そのため、高速道路での事故原因は速度超過が最も多いだろうから、流れに乗って必要以上に出し過ぎなければ大丈夫だと思っていた。ところがどうやら違うらしい。

80%以上がドライバーの不注意によるもの

 警察庁交通局が発表した「令和2年中の交通事故の発生状況」によると、2020年中の高速道路における事故原因の第1位は、約45%を占めた「前方不注意」だった。続いて2位は約24%の「動静不注視」。これは、「見てはいたけど、危険はないと判断し事故を起こした」というもの。例えば「見てはいた。でも、まさか前のクルマがブレーキをかけるなんて思わなかった」というような状況を指す。  そして3位は約12%の「安全不確認」で、一時停止や徐行をしたものの、十分な安全確認をしなかったため、相手車両を見落としたり、発見が遅れたりした結果、事故にいたったようなケースだ。高速道路では、合流地点や車線変更などで事故を起こすと、これに該…

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パチスロ新台「6号機の常識を変える」激熱スペック!?「ボーナス×〇〇」が魅せる“爆発力”へ迫る!!

 6月も続々と新機種が登場。偉大なる初代を彷彿させる『P牙狼月虹ノ旅人』や、斬新システム「咲き戻りST」を搭載した『Pバジリスク~桜花忍法帖』などパチンコ分野は魅力的なラインナップとなっている。

 もちろんパチスロも注目の新機種が降臨。AT突入時の平均出玉は6号機トップクラス『パチスロ鉄拳4デビルVer. 』や、ビッグ獲得枚数は「平均560枚」と初代の出玉イメージを完全再現した『パチスロガメラ』など激アツ機がデビューだ。

 その中でも、非常に魅力的なゲーム性を誇った機種が導入される。「6号機の常識を変える」と宣言していた話題作を紹介したい。

『パチスロ 百花繚乱サムライガールズ』(エンターライズ)

 本機は純増「約3.5枚」、1000円あたり/約38.7G、ボーナス初当り「1/233 ~ 1/132.1」、機械割「98.1 ~ 111.1%」。疑似ボーナスで出玉を伸ばしていくAT機だ。

 通常時のゲーム性は、従来の6号機ではお馴染みのポイントを貯めてボーナスを目指すシンプルな内容。「リプレイ」や「レア役」でポイントを獲得し、「1,000p」到達でボーナスの抽選を行う流れだ。

 本機で最も重要な役割を果たすのが、ポイント獲得の特化ゾーン「ハーレムあたっく」「ブライドロード」である。

「ハーレムあたっく」の最大継続率は「97%」。対決に勝利するたびに「100p」獲得し、規定回数(2~11回)到達で上位特化ゾーン「ブライドロード」に昇格する(十字キー「上・下」を押すと、規定回数の確認が可能)。この「ハーレムあたっく」こそが、出玉獲得の入り口となることを覚えておこう。

「ブライドロード」は継続率「86%」、平均獲得ポイント「約8000pt」の上位特化ゾーン。本機の最大天井は10周期(10,000pt)となるため、「ブライドロード」で 「10,000pt」貯めることができればボーナス当選やポイント数に応じて複数ストックなどにも期待ができるため、ヒキ次第では大量出玉の契機となる。

 ボーナスは全4種類。メインとなるのが「百花繚乱ボーナス(赤7)」、「ひめ♡ぼーなす(黒バー)」だ。百花繚乱ボーナスは「約120 ~ 最大500枚」、ひめ♡ぼーなすは「約70枚」獲得できる差枚数管理型ボーナスとなる。

 ボーナス中は同一小役の連続でポイントの獲得抽選を行い、ボーナス終了時に獲得ポイントに応じた報酬を獲得できる。報酬のメインは「百花メダル」となるが、まれに「ボーナス(1G連)」がもらえることもある。

 ボーナス終了後、「百花メダル」が「1 ~ 49枚」の時はハーレムあたっくの高確状態に移行するが、「50枚」を超えると超高確状態に移行。ハーレムあたっくに加え、ブライドロードの直撃抽選も行う。

 つまり、ボーナス消化 → 百花メダルを獲得 → すぐにブライドロードに入れる → ボーナス消化…これが大量出玉獲得のルートとなる。

 本機のゲーム性は十分に評価できる。低設定でも初当りが軽い点や、設定6の機械割が「111.1%」と比較的高めということも好感が持てる。今後の動向に注目したいところだ。

(文=ひろ吉)

<著者プロフィール>

 IT業界の世界に興味を抱き、iPhoneアプリの開発を4年程経験。その後、WEBマーケティングの知識や経験を重ねてきた。パチンコ・パチスロのヘビーユーザーであり、機種のスペック等の研究に時間を注いでいる。現在はパチMAXにて、パチンコやスロットの考察記事・実戦記事をメインに作成中。自身が好む低純増・低ベース機の動向にも注目している。

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甘デジ実戦「総勢114台」を当て続けたトータル収支は!?「10万発」の野望に「激アツ展開」が待ち受ける!!

 甘デジだけを打って店舗の甘デジコーナー全機種を当てるミッションとともに出玉10万発を目指すこの企画。6件目のホールとなるシーズン6がスタートすると同時に連載が50回を数えるに至った。

 ここまでじつに114台の甘デジを当て続け、トータル出玉が-1万3200発という収支になっている。どうにかこのシーズン6で負債を返済し、10万発という夢の大目標に向けてしゃかりきコロンブスになることを決意したのである。

 とはいえ、基本的にやることに変わりはない。甘デジを打ち、玉を出すだけである。それでも、立ち回りの順番とか状況の確認とか遊タイムのチェックとか、勝利を導くためにやるべきことは多くある。

 たとえば今日は実戦が開店からそんなに経過していない時間からだった。となれば、遊タイムの宵越しを狙うのもひとつの手。そこで『ぱちんこ新・必殺仕置人TURBO』である。この機種は朝イチ50回転目に据え置きかリセットかを判別する機会がある。

 犬の「スエオ」が出現すれば据え置き確定のうえに遊タイム到達まで残り99回転以内が明らかになる。50回転目で必ず出現するわけではないが、チャンスはチャンス。しかも32回転回してある台があったので、ここぞとばかりに打ち始めた。

 そしたらなんと、据え置きとか遊タイムとかを超越した結果を導くことに成功したのである。2回転で大当り。演出カスタムをすべての項目において「発生したらアツい」モードに設定していたのだが、保留変化で「これは!」と思ったらプププププププとハンドルからエアー発生である。

 虹色に光る星5つのストーリー主水でお座り2発(!?)の喜びを爆発させたが、勝負はここから。時短で引き戻さないとせっかく2回転で引いた当りも意味がない。頼んますぞと電サポを消化していくも、チャンスらしいチャンスすら起きない激サム展開。

 結局、鮫蔵と1回札のやりとりをしただけであっけなく40回転が過ぎ去ってしまった。いやー、いける展開だと思っただけにこれはなかなかショックな結末である。シーズン6を占うとすれば、どっちつかずという意味で最悪のスタートだと言えるかもしれない。

 これはもしかしてあの2回転の速攻当りは、内部的には遊タイム発動が近くまで迫っていた「天井ストッパー」の仕業だったのではないかと妙に後ろ向きの考えすぎちゃんになってしまったのである。

 それにしても、また最近つとに「突破」ができなくなってきた。いや、突破どころか50%以上の割合であっても裏目ばかり引いてしまう。確変もRUSHも当てられない体になってしまったのか。

 何十年もパチンコをやってきて、一年の間に一度は何をやっても当らない暗黒のシーズンを迎えるときが来るが、これはその予兆ではないかと怯えてしまう.とにかつシーズン6が始まったばかり。次はなんとかしたいものである。

 連チャンさせるか、もっと連チャンさせるか。町男の選択肢はこの2つしかない。

【E店】
・今回のトータル出玉 +167発(シーズン総収支 +167発)
・実戦機種 1台(計1台/50台)

これまでの結果
A店【実戦機種26台、コンプリート(大当りさせた)台、16台/33台中・収支 -12249発】
B店【実戦機種21台コンプリート、収支 -16314発】
C店【実戦機種40台コンプリート、収支 +3917発】
D店【実戦機種20台コンプリート、収支 +12249発】
E店【実戦機種20台コンプリート、収支 -803発】

(文=大森町男)

<著者プロフィール>

 羽根物によってパチンコの魅力にとり憑かれ、パチンコ雑誌を製作する編集プロダクションに入社。パチンコに関する記事作りや編集業務に携わる。編集長としてファン雑誌の制作に取り組むなどの経験を活かし、その後は携帯サイトやweb、動画コンテンツなど幅広いパチンコメディアに従事。現在はフリーランスのパチンコライターとして活動。パチMaxを中心に消極的に執筆の場を広げている。

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JRA エプソムC(G3)重賞未勝利騎手「◎」で昨年421万馬券再び!? インフルエンザでまさかの悲劇から約2年越しのリベンジ期待

 東京での5週連続G1開催もひと段落したが、馬券的には荒れる印象が強い夏競馬。今週は13日に東京競馬場で行われる、エプソムC(G3)を予想していく。

 先週の安田記念(G1)は大本命グランアレグリアが2着に敗れ、勝利したのは8番人気のダノンキングリー。自分としてはグランアレグリアを頭固定としたため三連単をハズしたが、ダノンキングリーを4番手評価としてなんとかワイド馬券が的中した。

 とはいえ、ワイド馬券の倍率は11.6倍。焼け石に水とはまさにこのことで、首の皮一枚つながっている状態である。

 このモゲそうな首をなんとか元どおりにつなげるため、今週こそは会心の的中を目指したい。

 エプソムCは昨年、9番人気、5番人気、18番人気と入り、三連単「421万馬券」となる大荒れ。今年も大混戦必至のメンバー構成で、穴党としては俄然やる気が出る。今年も昨年に続きフルゲート18頭であり、逆にいえば荒れる匂いがプンプンと漂っているのだ。

 そして、なんといっても外差し有利が顕著な今年の馬場状態。能力的に差のないメンバーなら枠の有利不利が、大きく影響を及ぼすのではないだろうか。

 先週の安田記念でも、グランアレグリアが内目の枠から外に出せず2着。上手く外に持ち出せたなら差し切っていたと見ており、今回は外目の枠を優勢と見て予想を組み立てる。

「◎」は、14番ガロアクリークだ。

 前走の都大路S(L)では、発走前に競走除外。JRAから馬場入場後の右前肢跛行発症と発表され、レースに参加することはできなかった。

 しかし、元々は1番人気に推されていたように能力は確か。昨年のクラシックでは、皐月賞(G1)3着、日本ダービー(G1)6着と、今回のメンバーの中では最上位の実績があるといっても過言ではないだろう。

 気になるのは除外となった影響だが、陣営は「1週前に併せ馬でビッシリと追っていますから、取り消した影響はないと思います」とコメント。走ってみないとわからない部分はあるものの、態勢は整っていると見ていいはずだ。

 重賞未勝利の野中悠太郎騎手が騎乗するということで人気の盲点になりそうだが、新馬戦では今回と同じ東京で、ガロアクリークを勝利に導いている。東京は日本ダービー以来となるが、新馬戦でも上り最速の33.5秒。コースや鞍上の不安は全く気にならない。

 インフルエンザにかかりホープフルS(G1)で降板となった野中騎手だが、再びガロアクリークの手綱が戻ってきたここは一世一代の大チャンス。乾坤一擲の騎乗に期待したい。

「○」は、15番ザダル。

 球節の不安により8カ月の休養明けとなるが、こちらも陣営が「追う毎に動きも素軽くなってきましたし、久々でも動けると思いますよ」と話すように態勢は整ったと見てよさそうだ。

 東京ではプリンシパルS(L)を制しており、前走の毎日王冠(G2)では昨年のエプソムC勝ち馬ダイワキャグニーと差のない競馬。能力的に通用する下地はあるといえるだろう。

 3走前のメイS(OP)では今回と同舞台の東京・芝1800mで上り最速の33.2秒と、切れる末脚も今の高速馬場で有利と働きそうだ。

「▲」は、17番アドマイヤビルゴ。

 近2走は10着、9着と敗れているが、重賞だったことに加え、展開や馬場も向かなかった感がある。

 2走前の日経新春杯(G2)では外差しが決まる展開のなか、内の荒れた部分を通らされ失速。前走の大阪杯(G1)では重馬場となったことに加え、G1でメンバーも強力だった。

 陣営も「走りが軽くて綺麗なので、近2走は厳しい競馬を強いられた。今回は良馬場で競馬ができそうですし、脚質的にも東京は合っていますからね」と巻き返しに意欲を燃やす。

 年明けデビューでクラシックには間に合わなかったが、これまで負かしてきた相手が強力。条件が整いそうな今回は、好勝負に持ち込めそうだ。

「△」は、7番ファルコニア、11番ニシノデイジー、13番サトノフラッグ、16番シュリの4頭。

 ファルコニアは川田将雅騎手が騎乗することもあり、人気となりそうな1頭。京都新聞杯(G2)ではアドマイヤビルゴに先着しており、ここでも通用する下地はある。ただ、4枠と若干内目の枠。期待値も加味して評価はここまでとした。

 ニシノデイジーは、穴で押さえておきたい。脚質的にも後方からの競馬を強いられそうだが、同舞台の東京スポーツ杯2歳S(G3)勝ち馬。ホープフルSでも3着と、過去の実績は侮れない。

 近走は2桁着順が続くように状態が良くないのかもしれないが、今回はブリンカーを着用するとのこと。鞍上は江田照男騎手で、穴男の一発に期待したいところだ。

 サトノフラッグは、ガロアクリークと同じくクラシックでも活躍。ただ、人気になりそうなことに加え、脚質的には後方からとなりそう。能力は通用すると思うが、スローだと届かない可能性もあると見てここまでとした。

 16番シュリは逆にスムーズな先行に期待。戦ってきたメンバーのレベルに疑問は残るが、今回ぐらいのメンバーならある程度通用してもいいのではないだろうか。

 なお、人気しそうなところでは、8番アルジャンナを「消し」とした。

 C.ルメール騎手が騎乗するとのことで人気するのは間違いないだろうが、未だ1勝しかしておらず抜けた強さは感じない。それでいて、前走のマイラーズC(G2)もペースが流れての2着と、展開が向いた感もある。

 真ん中より内の枠に入ったこともあり、ここは思い切って消しとする。

 以上を踏まえ、印は以下の通り。

◎14番ガロアクリーク
○15番ザダル
▲17番アドマイヤビルゴ
△7番ファルコニア
△11番ニシノデイジー
△13番サトノフラッグ
△16番シュリ

 馬券は三連複で勝負。保険としてワイドも押さえておく。

三連複 フォーメーション
◎○▲-◎○▲-◎○▲△△△△ 13点

ワイド ボックス
◎○▲ 3点

 あまりにも後方からではさすがにきついと思うが、最近の傾向からも差しが決まると予想。実績や脚質から考えればガロアクリークに魅かれるのだがどうだろうか。

 リーディングでも常に上位争いする川田騎手が日本ダービーで騎乗。本来ならここでもガロアクリークに騎乗すると思うのだが、恐らくファルコニアに先約があったということだろう……と、思いたい。

 今週から札幌開催が始まり3場開催。野中騎手を含め、G1での騎乗が少ない騎手もメインレースで騎乗する機会が増える。特に野中騎手には、ここでの重賞初制覇を期待する。(文=宍戸ハレ)

<著者プロフィール>
 競馬好きというよりは予想好き。知的推理ゲームをこよなく愛する馬券狂である。券種は基本的に三連複とワイドだが、的中率より回収率重視で軸は殆ど人気薄という生粋の穴党。馬券が当たると異様にテンションが上がるも、年に数回だけという悲しい現実と向き合っている。

楽天のスポーツビジネスが大成功している本当の理由…ソフトバンクの戦略との共通点

 今シーズンから、東北楽天ゴールデンイーグルスの監督は取締役ゼネラルマネージャー(GM)と兼任する形で石井一久氏が務めている。この異例の人事は三木谷浩史オーナーの意向によるものとされるが、そもそも近年のイーグルスは1年ごとに監督が交代しており、迷走している感が否めない。

 一方、楽天傘下のJリーグ・ヴィッセル神戸は近年、超高額年俸のイニエスタやビジャといった有名選手を引き抜くなど、金に糸目をつけない戦略でサッカー界を盛り上げている。

 果たして、このような楽天のスポーツビジネスは成功なのか。『日本のスポーツビジネスが世界に通用しない本当の理由』(光文社新書)の著者でスポーツビジネスコンサルタントの葦原一正氏に聞いた。

楽天のスポーツビジネスに死角なし?

 通信や金融、不動産に至るまで多種多様な事業展開をしている楽天グループ。2004年にはプロ野球に、14年にはJリーグに参入し、スポーツ事業でも存在感を示している。成績以外の面でも、イーグルスは球界でいち早くチケットの価格変動制を採用するなど、先進的な取り組みを進めている。

 国内外のスポーツビジネスに詳しい葦原氏は、楽天のスポーツビジネスについて「日本スポーツビジネスを牽引している存在」と断言する。

「楽天は革新的に見られますが、ビジネスでは当たり前のことをやっているだけです。価格変動制は『チケット販売枚数の目標を立ててPDCAで回す』という、ごく普通のことを実行しただけ。それが、今までのスポーツ界ではほとんど行われてこなかったんです。イメージ戦略も巧みで、楽天は球団を持つことで企業ブランドもサービスへの信頼性も向上し、それがグループ全体に大きな効果をもたらしています。オーナーの現場介入や監督の交代劇などが時折話題になりますが、ビジネスとしてはきっちり回している印象です」(葦原氏)

 Jリーグではイニエスタ選手の獲得など金に糸目をつけない手法も目につくが、「規則に反しているわけではないので、強い選手を引き抜くのは当たり前。イニエスタの獲得はJリーグ全体への貢献にもなっています。また、楽天事業全体へのシナジーもあるでしょうから、否定されるべき話ではない」(同)という。

 また、今シーズンは田中将大選手がメジャーリーグからイーグルスに復帰。それに伴い、ファンクラブ「マー君クラブ」を設立し、10名限定で募集した年会費180万円の「マー君クラブVIP」コースも話題を呼んだ。現在、その高額コースは見事に定員に達している。

「金額が高くても、希望するお客様は必ずいます。2割の人が8割の売り上げを占める『パレートの法則』もあるので、そこをターゲットに商品を売るのはビジネスとしては極めて真っ当。かつて横浜DeNAベイスターズも100万円のチケットを販売していましたが、20組以上の応募がありました。この顧客データを取得できるメリットは極めて大きい」(同)

スタジアムと球団の一体経営がなせる技

 また、楽天グループ内のサービスを組み合わせることでシナジー効果を生み出している点も、葦原氏は評価する。

「イーグルスやヴィッセルのスタジアムは19年から完全キャッシュレスとなり、楽天ペイや楽天カードを積極的に使う仕組みを整えています。異分野の事業を組み合わせることで相乗効果が生まれ、利益が出る。利益が出れば当然、選手やチームへの投資も大きくなり、結果も出てくる。同じような戦略を取っているのが、PayPayなどのサービスを持っているソフトバンクです」(同)

 これは、ハード(スタジアム)とソフト(球団)の一体経営が進んでいるからなせる技である。一体経営により、スポンサー営業などあらゆる点で効率化が図られ、収支も劇的に改善されるのだ。イーグルスはスタジアムの「ボールパーク化」も推進し、本拠地の楽天生命パーク宮城には観覧車や公園などを設置。単なる球場ではなくアミューズメントスポットへと進化させ、来場者数を伸ばしている。

 近年、プロ野球界では一体経営が多くなっているが、Jリーグではいまだに行政所有の施設を借りているチームが多い。チームだけでなく、グループ全体でいかに収益化するかが重要なのである。

 さらに、葦原氏は楽天の人事編成にも注目し、旧来型のスポーツ運営と比較する。その特徴は、外部からの人材を積極的に起用していることだ。

「たとえば、イーグルスにアルバイトで入り事業責任者を務めた人物がヴィッセルに派遣されるなど、成果主義が行き届いています。また、従来のスポーツ運営には体育会系の競技出身者が関与するケースが多かったですが、楽天では多様な人材がチームを運営しています。この点はソフトバンクも優れていて、東大ラグビー部出身で日本テレコムにいた三笠杉彦氏をGMに据え、補佐にハーバード大卒の嘉数駿氏を置いています」(同)

 スポーツビジネスにも客観的な視点を持つ人材が不可欠ということだ。

「データ活用や外部からの若い人材の獲得を積極的に行う楽天やソフトバンク、DeNAなどの新興球団が日本のスポーツビジネスをリードしています。片や、3年に1回、60代くらいの本社幹部が球団上層部にやってくるという“昭和的運営”の球団もある。先進的なチームは日本のスポーツビジネスのさまざまな問題点をわかっているはずですが、旧来型チームの幹部が重い腰を上げないので、なかなか全体の改革が進まない印象です」(同)

NPBとMLBの市場規模に大差がついた理由

 改革すべき点のひとつが、リーグのガバナンスの強化だ。

「野球界でいえば、1995年のNPB(日本プロ野球)とMLB(メジャーリーグ)の市場規模はほぼ同等でした。しかし、現在はNPBが2000億円、MLBが1.1兆円と大きく水をあけられています。この理由は、平たく言うと、MLBはリーグが強いリーダーシップを持って変えていったから。たとえば、放映権。これは各球団がバラバラで持っているより、リーグが保有することで、より高く売ることができます。ホームページなどもリーグでまとめてつくれば安く済むし、ファンにとっても見やすくなるなど、リーグのガバナンス強化によって事業の効率化が図れるのです」(同)

 チケット販売なども同様にリーグ主導の方が効率が良く、ファンにとってもメリットがある。

「チケット購入の際に必要なIDなども、リーグで共通していれば、どこの球場でも買いやすい。Jリーグは各種サービスで利用できる共通のアカウントがあります。なかなか簡単な話ではないですが、長期的にひとつの競技ではなく、野球、サッカー、バスケ、ハンドボールなどのチケットやグッズの購入もひとつのIDで済むなら、波及効果は抜群です」(同)

 市場規模などを含めると、日本のスポーツビジネス界の王者がプロ野球であるという点は揺るがない。葦原氏は、日本のスポーツビジネスの変革もプロ野球界が率先して行うべきだと話す。

「なんとなくチケットを売って、なんとなく選手を揃えて、勝ち負けの結果だけを見るという、かつてのスポーツビジネスではなく、チーム運営において評価、分析、管理を重視する意識が日本でも徐々に浸透しています。その代表格のひとつが楽天です。野球とサッカーでプロチームを持って、しっかりと結果を出しているので、ひとつの成功モデルと言ってもいいでしょう。今後も、楽天をはじめ、ソフトバンクやDeNA、あとは新球場をつくる北海道日本ハムファイターズあたりが日本のスポーツビジネスを牽引していくと思います」(同)

 彼らの今後の改革を、いちスポーツファンとして注目したい。

(文=沼澤典史/清談社)

JRA函館SS(G3)カレンモエ「消し」で高配当狙い!本命はあの“暴走”から矯正間近のアノ馬「デビューから一貫コンビ」の“絆”を信頼【八木遊のフォーメーション馬券予想】

 今週から3週間ぶりに3場開催となった中央競馬。予想を任されたのは、13日に行われる第28回函館スプリントS(G3)だ。

 今年は東京五輪開催の影響で、札幌競馬場で行われる電撃の6ハロン戦。過去にも札幌開催は4度あった。特筆すべきは、そのうちの3つを牝馬が制していることだ。

「夏は牝馬を狙え」とは昔から言われる競馬の格言。今年の函館SSにも6頭の牝馬が出走する。中でも注目は良血カレンモエ(牝5歳、栗東・安田隆行厩舎)で、1番人気に支持されるだろう。

 昨秋にオープン昇級後はスプリント重賞で2戦連続2着とそのポテンシャルの高さは認めざるを得ない。しかし、結論から言うと、今回のカレンモエは「消し」という判断を下した。

 その一つの理由が関係者から出たコメントだ。

「間隔を取りながら成長を待っているのですが、成長曲線が少し緩やかです。その為、最後のもう一押しが課題になっています」

 前走のオーシャンS(G3)から3か月以上の間隔を空けて、ここを目標にじっくり仕上げてきたのは間違いないだろう。しかし、重賞で勝ち切れていないのも事実で、その成長力にはクエスチョンマークが投げかけられている。もちろん期待の高さからにじみ出たコメントかもしれない。しかし、今回は大外16番枠も大きなマイナスになるとみて無印とする。

 そこで「◎」に推すのは14番ビアンフェ(セン4歳、栗東・中竹和也厩舎)だ。

 デビューから藤岡佑介騎手が一貫して手綱を取り続け、スプリント重賞2勝を挙げている実績馬だ。そんなコンビがエリート街道から脱落したのが昨秋のスプリンターズS(G1)。ゲート入りに手こずること5分あまり。ようやくゲートに収まったが、肝心のレースではモズスーパーフレアに暴走気味に絡んでしまい、シンガリに大敗した。

 その後は陣営が必死に立て直しを図り、去勢も施された。5か月ぶりとなった前走はカレンモエも走ったオーシャンS。ここで逃げ粘って3着に好走。復活へのきっかけをつかんだ。

 レース後に藤岡佑騎手が発した「厩舎サイドの協力により、スムーズにゲートに入れましたし、スタートも出てくれました」というコメントが全てだろう。洋芝適性は証明済みで、絶対に逃げたい馬も他にいない。陣営の約半年間にわたる立て直しが、ここで結実する。

「○」は5番ケープコッド(牝4歳、美浦・高柳瑞樹厩舎)だ。

 これまで13戦して掲示板を外したのは3度だけという堅実派。しかも1200m戦は10戦すべて掲示板と、この距離での安定感はピカイチだ。

 陣営は「開幕週の馬場にどこまで対応できるかですね」と慎重な姿勢を見せているが、「札幌に入厩後は体調も良く調整も順調です。北海道は昨年に好走している舞台なので、期待している」とも。ビアンフェとは昨年の葵S(重賞)で対戦し、0秒2差という接戦を演じている。3戦2勝、2着1回という洋芝なら当然上位争いは必至だ。

「▲」は11番コントラチェック(牝5歳、美浦・藤沢和雄厩舎)。

 前走のオーシャンSで1年3か月ぶりの勝利を挙げ、長い不振からようやく脱出した。スプリント路線に転向後3戦目で速い流れにうまく対応してみせ、カレンモエをゴール前で計ったように差し切った。

「前走はスタートを決めてリズム良く運べたのが良かった。開幕週の馬場に加えて洋芝も向くと思うので、うまくゲートを出てスムーズならチャンスはある」と陣営も自信をのぞかせる。最終追い切りの動きも抜群で、重賞2連勝の可能性は十分あるだろう。

「△」は3番シゲルピンクルビー(牝3歳、栗東・渡辺薫彦厩舎)。

 キャリア4戦とまだこれからの馬だが、1400mで2戦2勝、1600mはどちらもG1で2戦して17着、16着と距離は短い方がいいのは明らか。そして、最大の魅力はやはり桜花賞から5kg減の50kgという斤量だ。「開幕週の馬場だと余計にプラスアルファがある」とスタッフ。好枠からロスなく運べれば馬券圏内に食い込む力は持っている。

「×」は2頭を押さえる。6番リンゴアメ(牝3歳、美浦・菊川正達厩舎)と1番アスタールビー(牝5歳、栗東・南井克巳厩舎)だ。

 前者は、シゲルピンクルビーと同じく50kgの軽量が魅力の3歳牝馬。デビュー2連勝後は惨敗続きも前走の葵Sは着順(12着、0秒5差)ほど負けていない。絶好枠に収まり、インの好位でうまく立ち回れば面白い。

 後者は、キャリア16戦のうち実に7戦が洋芝でのレース。通算4勝のうち3勝を挙げるなど、「3-1-0-3」という好成績を残している。テン乗りの池添謙一騎手の存在も心強い。

 以上、出走する牝馬6頭のうちカレンモエ以外の5頭に印が回った。本命はセン馬のビアンフェで、牡馬はノーチャンスという見立てだ。馬券は三連複フォーメーションと上位評価3頭のワイドボックスで勝負する。

三連複フォーメーション 14点
◎○→◎○▲△→◎○▲△×
ワイドボックス 3点
◎○▲

<筆者プロフィール>
八木遊
競馬、野球ライター。スポーツデータ会社、テレビ局の校閲職などを経てフリーに。2021年から、Twitter(@Yuuu_Yagi11)にて全重賞の予想、買い目、年間収支を掲載中。

リニア、ルート変更で「静岡抜き」も現実味…地元の要望無視したJR東海の傲慢がアダ

 静岡県知事選(6月3日告示、20日投開票)は現職の川勝平太氏が4選を果たしそうだ。自民党静岡県連は、参院議員を務めた岩井茂樹氏を擁立。ただ、もともと知名度も高くない岩井氏は秘書に暴行を加えるなどのパワハラ疑惑が報じられ、逆風が吹く。JR東海リニア中央新幹線の工事着工に反対する川勝氏の勝利が見込まれており、リニアの2027年の開業は絶望的となりそうだ。

水量減り農業に影響も

 今回の知事選の最大の争点は、まったく進んでいないリニア新幹線静岡工区のあり方だ。川勝氏はトンネルの掘削を行えば、大井川の水量が減って農業に支障が生じると主張。トンネルを貫く南アルプスの生態系に悪影響が出るとも指摘しており、工事を認めていない。

 JR東海は工事に伴い発生する湧き水をポンプで戻す案を提案。これは10〜20年かけて流出した量と同じ分を戻すもの。川勝氏はあくまでも「全量戻し」にこだわる。JR東海が示す案は時間がかかり、全量戻しに相当せず、利水者が不利益を被る可能性があるとして、批判を強める。

 静岡工区を挟む山梨、長野両県では、工事がすでに始まっている。しかし、同工区をめぐっては、トンネル掘削の前提となるヤード整備などの準備工事にも入れず、膠着状態が続いている。

自民党会派は「ヤクザ」「ゴロツキ」

 リニア以外でも、川勝氏は周辺との軋轢を生むことが多々ある。例えば、文化拠点の整備計画に反対する県議会自民党会派を念頭に「ヤクザの集団」「ゴロツキ」と罵ったほか、リニア新幹線の駅設置をめぐる三重県知事の説明に関して「嘘つきは泥棒の始まり」と非難するなど、暴言エピソードは枚挙にいとまがない。JR東海関係者は「川勝氏の言動は滅茶苦茶なため、県幹部も面従腹背だ」と指摘する。

 本来協力し、地域活性化に取り組まなくてはいけない静岡市長とも折り合いが悪い。田辺信宏市長は5月14日の記者会見で、川勝氏について「いろいろな組織を攻撃、批判してばかりの方とは連携がなかなかできない」と非難している。

自民、擁立作業が難航

 自民党静岡県連は、リニア問題も含め県政の刷新を図ろうと画策するも人選は難航。川勝氏は「中高年の女性にも人気が高い」(大手メディア関係者)強敵のため、接触した多くの候補者が尻込みしたものとみられる。

 最終的に岩井氏の擁立が確定したのは、投開票まで2カ月あまりとなった4月に入ってからのこと。県連は前回の17年の知事選で独自候補を立てられなかった。

 岩井氏は自民党水産部会長や国土交通副大臣など要職を歴任。川勝氏は岩井氏が直前まで国交副大臣を務めていたことを引き合いに、「リニアを推進する側」とレッテルを貼る。

 岩井氏も水の問題は重視している。両者の最大の違いは、川勝氏が頭ごなしにJR東海を非難するのに対し、岩井氏は対話や調整を重視する点だ。

秘書を暴行?

 一方、岩井氏をめぐってはパワハラ疑惑が浮上。疑惑を報じた「週刊現代」(講談社/5月22・29日号)の一部を引用する。

<「気に入らないことがあると人や物に当たる。秘書やスタッフに怒鳴り散らす声を、議員事務所の壁越しに何度か聞きました」(自民党中堅議員)

 複数の事務所関係者が、岩井氏に暴行を受けた疑いが浮上しているのだ。

 「移動中の車内で脇腹や足を蹴られた、いきなり胸ぐらを摑まれて罵倒された、手近な物や書類を投げつけられた、といった話が数年前から出ていた。東京と地元静岡の双方で、複数の事務所スタッフが暴力やハラスメントを苦にして辞職している」(自民党関係者)

 前出の中堅議員が言う。「この件は党本部も把握しており、岩井氏は改選となる来年の参院選出馬を危ぶまれていました。そこで今回、なんとか知事選の候補者を立てたい地元県連の要請に応じて、活路を見出そうと立候補した。しかし(対抗候補で現職の)川勝平太が相手では厳しいでしょう」>

 川勝氏に対して撃沈するとの見方が支配的な岩井氏は「捨て駒」(全国紙政治部記者)と化してしまう可能性が高いのだろうか。

傲慢なJR東海

 最大の争点であるリニアに話を戻す。川勝氏が着工に反対しているのは、環境問題がクリアできていないためだが、別の事情もあるようだ。それは東海道新幹線の新駅問題。静岡県は、JR東海に対し、静岡空港と直結する東海道新幹線の新駅建設を以前から要望している。しかし、同社はまったく取り合わない。

 神奈川や山梨などの知事は予定通りの27年の開業を望んでいる。両県にはリニア駅が設置される一方、静岡県は駅が設けられず、「素通り」されるだけ。これでは静岡県民のメリットはゼロ。しかも、県側が環境問題に懸念を抱いている以上、着工を認める理由は見当たらない。

 そもそも、同社は地域の観光振興に貢献しようという気はさらさらない。リニアについても、東京・品川と名古屋や大阪をいかに早く結ぶかにしか関心がないとされる。山梨や長野、神奈川の駅にはできるだけ停車させたくないというのが本音だろう。

ルート変更も現実味

 対話を重んじる岩井氏は5月25日の川勝氏との公開討論会で、リニアについて「ルート変更や工事中止も選択肢」と踏み込んだ。川勝氏は以前からルート変更も解決策の一つとの認識を示している。岩井氏の発言は、リニア問題を争点として弱め、川勝氏の票をもぎ取ろうとの思惑が透ける。 

 ただ、3期12年で築いた川勝氏の牙城は堅い。どのような勝利の仕方であれ、川勝氏が4選を果たせば、間違いなく勢いづく。JR東海はその時、真剣に「静岡抜きのリニア」を考えざるを得なくなるかもしれない。

(文=編集部)

「海老蔵歌舞伎」がルッキズム、人種差別で炎上…クラブハウス発で箕輪厚介氏が関与の真偽

 その発言が物議を醸すことも多い市川海老蔵が、“本業”である歌舞伎の公演において、なんと「人種差別的な演出があった」としてネットで大炎上、各メディアも報じ、問題となっている。

 十三代目市川團十郎白猿を2020年5月に襲名予定だったものの、新型コロナウイルス感染拡大の影響で襲名延期中の海老蔵。そんな状況下でも、YouTubeでの動画配信を積極的に続けるなど、「歌舞伎という古典芸能の魅力を広く知らしめたい」と精力的に活動を続けている彼が今回企画したのは、自身の名を冠した『海老蔵歌舞伎』。同公演は、古典『実盛物語』(さねもりものがたり)とオリジナル新作『KABUKU』の2本立てとなっており、5月29日・30日に東京・明治座で、6月4〜13日に京都・南座で公演することとなっていた。

 同公演は海老蔵の長男・勸玄(かんげん/8歳)との共演も話題で、特に京都では勸玄が初お目見えということで注目を集めていたのだが、問題となったのは、“新作歌舞伎舞踊”『KABUKU』のほう。5月29日の明治座公演直後から、同作に対し、Twitterを中心に批判の声が集まったのだ。

「ステレオタイプな格好をした白人、ムスリム、日本人が中国人をなじる」という差別的な演出

「新作KABUKUは酷かった」
「信じられないような差別的な内容」
「ヘイト問題を、あのおちゃらけた寸劇で扱うべきではなかった」

 29日・30日の公演後、Twitterにはこうした声が次々と上がり、拡散されていく。そうした複数の投稿を総合すると、本作のストーリーは以下のようなものだったようだ。

【※以下、ネタバレあり】

「人々がコロナ禍に苦しむ令和3年の渋谷から、舞台は幕末の京都・洛中に移る。

 疫病がはやり疲弊する市民相手に伊勢神宮のお札を偽造し、婦女暴行、賄賂等の悪事の限りを尽くして大儲けする瓦版屋。

 さらに舞台は地獄に移り、「新型コロナウイルスの世界的流行の元凶だ」と、中国人風の人物を糾弾するさまざまな人種の人々の寸劇が始まる。中華帽にナマズ髭に三つ編みヘアの中国人を責め立てるのは、金髪ヘアにテンガロンハットのアメリカ人、ヒジャブをかぶったムスリム女性、お公家姿の日本人など。罵倒の言葉は『お前たちが衛生面を気にせずに、なんでも食べるからだ』などなど。

 どちらが悪いか決着をつけようと、地獄の閻魔大王の前で大立ち回りが開始。そのうち『ええじゃないか』の大乱舞が始まる――」
 
 そこでなされた表現方法を確認してみると、“ブス”は何をされてもよく、“美人”は男の言いなりになるべきというルッキズム、古くからあるステレオタイプな服装などを用いての差別的な人種表現、「新型コロナは中国人のせい」という一方的な言説。21世紀の日本においてこうした表現をするのだから、当然そこには「あえてやっている」という批評性があるのかと思いきや、Twitterの投稿を読む限り、そうした批評的な意図は感じられず、ただただ不快なものだったという――。

Clubhouse発で、西野亮廣と箕輪厚介が関わったと思しき『KABUKU』の制作過程とは

 こうして批判の的となってしまったこの『KABUKU』について、本サイトが同公演の制作を担った株式会社松竹にコメントを求めたところ、「多様性を尊重する趣旨のことを風刺的に描こうとした演出意図であり、松竹側でも事前に把握はしていたが、その演出意図が充分な練り上げをされないまま作品として世に出てしまった。もっと慎重な検証を重ねるべきであった」などの回答が得られた(回答全文は、本記事の最後に掲載)。

 しかしこの作品が炎上したのには、もうひとつワケがあった。作品の制作過程、そして関わった人物らが、そもそもいわくつきのように見えたのである。

『KABUKU』の原作を手がけたのは、マンガ『金田一少年の事件簿』『神の雫』(ともに講談社)などで知られるマンガ原作者の樹林伸。彼と海老蔵は、2015年にも新作歌舞伎『石川五右衛門』でタッグを組んでいるのだが、問題は今回の作品のそもそもの“出自”。実は本作、演出担当の海老蔵が、音声SNS・Clubhouseで“気鋭のクリエーターたち”とやり取りをするなかで生まれたというのがウリのひとつとなっているのだ。

 海老蔵は、「歌舞伎公式総合サイト 歌舞伎美人(かぶきびと)」で4月27日に配信された記事「海老蔵が語る、明治座、南座『海老蔵歌舞伎』」において、『KABUKU』について以下のように語っている。

「初の試みとなる、『Clubhouse』での制作のきっかけを「制作過程自体をビジネスにする、プロセスエコノミー的な創作が可能なのではと思いました」

 一時もてはやされたものの、あっという間にブームが収束してしまったClubhouseでのやり取りをきっかけに新作歌舞伎を制作……という事態に関して、「うさんくさい」と見るか「新しくすばらしい試み」と見るかは人それぞれだろう。ただ、このClubhouseでのやり取りに関与していた人物として、タレントにして“絵本作家”のキングコング西野亮廣、そして幻冬舎の名物編集者・箕輪厚介の名前が挙がっていたからこそ、上述の炎上騒ぎの火がより大きくなったことだけは確かだった。

 西野が、クラウドファンディング事業や自身が運営するオンラインサロンに関して批判を浴びることが多いのは周知の事実。また箕輪氏といえば、ホリエモンこと堀江貴文や与沢翼らクセのある有名人の書籍を手がけたヒットメーカーとして知られる一方、女性ライターに対するセクハラ疑惑を「文春オンライン」に報じられたこともあるお騒がせ有名人だ。

 このふたりのここ数カ月の動向をチェックしてみると、公演からさかのぼること3カ月前、3月10日に箕輪氏が投稿したツイートには、「とんでもないことが起こる。荒事!」の言葉とともに、海老蔵、そして西野とのスリーショットが掲載。海老蔵もそれを引用リツイートしており、「とんでもないことを起こす」との言葉が見える。『KABUKU』の最終盤では、歌舞伎の重要な演出方法のひとつである「荒事」の場面があり、となればこのツイートを見る限り、西野と箕輪氏の両名がなんらかの形で『KABUKU』の制作過程に関与しているのは間違いないように思われる。となれば、批判を呼んだあの差別的な演出方法に関しても、両名は関与しているのであろうか?

原作者は「箕輪氏は関与していない」と主張するが、箕輪氏のツイートを見てみると「とんでもなくかぶきたい」

「『KABUKU』の作者として名を連ねる前出の樹林伸氏は、今回問題になっている演出の“元凶”は樹林氏ではないかといったツイートをしたユーザーにリプライする形で、騒動後の6月5日、『稽古の段階でとめましたが、東京では間に合いませんでした。京都では大丈夫です。素晴らしいお芝居なので、楽しみにしてください』とツイートしました。さらに続けて、『まあでも、事情あって稽古後半行けなくて、止めきれなかったので、僕も責任感じてます』との言葉もあり、件の演出を稽古段階で止めようとしていたと説明しているようですね。

 また、本作に箕輪厚介氏が絡んでいるというツイートをしたユーザーには、『彼は関係ないです』と答えて箕輪氏の関与を否定しており、箕輪氏本人もこれをリツイートしてはいるのですが……」(全国紙文化部記者)

 しかし、箕輪氏のツイートをさらにさかのぼって見てみると……

「箕輪氏は2月10日には、『海老蔵さんと歌舞伎をアップデートする会議。大変そうだけどめちゃ刺激的なプロジェクト。とんでもなくかぶきたい』とツイート。

 さらに4月22日には、『KABUKU』を取り上げたネットニュースを引用したうえで、『海老蔵さんと始めた新しい歌舞伎「KAUBKU」がニュースになりました。音声SNS「Clubhouse」から誕生した新作歌舞伎舞踊「KABUKU」がラインアップ。6月には京都・南座でも上演されます』(原文ママ)ともツイートしています。

 これらを読む限り箕輪氏は、少なくとも4月下旬の時点までは、なんらかの形で『KABUKU』に携わっていたことは間違いないと思うのですが……」(前出・文化部記者)

一連の騒動について、Twitterやブログでは一切触れない市川海老蔵は何を思うのか?

 一連の炎上騒ぎやメディア報道を受け、松竹サイドは「一部本来の演出意図と異なる捉え方を招いてしまった箇所がございましたので6月4日の南座公演初日より演出を変更して上演」するとコメント。このコメントの通り、京都・南座で公演された『KABUKU』では、中国人らしき人物が登場しないなど、指摘された差別問題について、問題のない演出に変更された模様だ。

 事実、東京・明治座での公演後は差別的な演出について批判が飛び交っていたTwitter界隈も、京都・南座での公演後は「海老蔵さんの迫力が凄かった! 勸玄くんがかわいかった」「ダンスがすごい」といった賛辞が目立っていた。

「日本の方々もさることながら、日本の文化を世界の方に楽しんでいただけるような企画にするのが、ひとつのゴールです」

 前出の「歌舞伎公式総合サイト 歌舞伎美人」の4月27日配信 インタビュー記事ではこのように語っていた海老蔵。6月4日に京都・南座での公演が開始されて以降も彼はひんぱんにTwitter、ブログの投稿を続けているが、いずれの投稿においても、一連の騒動については一切触れられていない。

(文=田口るい)


【株式会社松竹のコメント全文】
Q.上演内容に「中国人のせいで新型コロナウイルスがばら撒かれた」など人種差別的なニュアンスが感じられる演出があったとネット等で指摘されているが、この演出について事前に把握していたのか?

「新作に取り組むときはいつもそうですが、今回もアイデアの初期段階から初日を迎える直前の舞台稽古に至るまで、俳優・スタッフ共々、ディスカッションを行いつつ進めてまいりました。

 異なる価値観を認め、多様性を尊重するというメッセージが観客にキチンと受け止めてもらえるか、試行錯誤の連続であったことは間違いございません。

 風刺的に描こうとした演出意図が感じて頂けるかどうかが鍵でしたので、その点に充分な練り上げを施さないまま作品として世の中に出してしまったと言わざるを得ず、慎重な検証を重ねるべきであったと認識しております。
今後、テーマの取り上げ方と共に、その表現方法の是非に関しては最大限の注意を払いつつ、世の中に良質なエンターテインメントを提供して参りたいと思っております。

 該当する場面は、“世界共通、時空も関係ない設定の地獄の果ての閻魔の庁。時代も国も異なる人々が地獄におちてまでも、自己中心的にそれぞれの主張を繰り広げ、他者を受け入れようとしないでお互いに争い続けること”を描いています。異なる価値観を認め、多様性を尊重するという趣旨のことを風刺的に描こうとした演出意図でした。そして、この演出意図は弊社でも事前に把握しておりました」

Q.制作段階で、今回の演出について問題視する意見などは出なかったのか?

「制作段階では、上記の演出意図を把握していましたが、結果として、一部本来の演出意図と異なるお客様の捉え方を招いてしまった箇所がございました。最初の回答と重複しますが、風刺的な描写として何を取り上げるかは、製作過程の中でも様々な意見がありました。現代社会の中で起きている様々な事象をより明確に想起してもらうために、より時事性、話題性の高い具体例を取り上げた、という事でございました」

Q.6月4日から13日まで予定されている京都・南座公演では、今回の演出に変更などはあるのか?

「一部本来の演出意図と異なる捉え方を招いてしまった箇所がございましたので6月4日の南座公演初日より演出を変更して上演いたしております」

以上

“男らしさ”の幻想と男性優位社会の末路…『さよなら、男社会』著者が抱き続けてきた違和感

 近年、さまざまな要因によって旧来の「男性像」が揺らいでいる。ビジネスジャーナル読者のミドルエイジも、これまでのノリが通用しなくなって日々の振る舞いに苦慮することもあるだろう。そこで、男社会の行く末や振る舞いの変化について、『さよなら、男社会』(亜紀書房)の著者である尹雄大(ゆん・うんで)氏に聞いた。

「がんばってるね」と言われたい男たち

「男らしくあれ」「男でしょ!」「男のくせに」……。男性なら、人生で一度は言われた経験があるだろう。そのような言葉や空気によって、なんとなく男というのは自信に満ちあふれ、強さやリーダーシップを発揮し、決断力に優れ、誰からも頼られる存在であるべきだと思い込んでいる人も多いはずだ。

 しかし、近年のジェンダー意識の高まりや女性の社会進出などにより、そうした旧来の男性像は否定もしくは批判される機会も増えた。コミュニケーションのつもりだった会社や居酒屋での言動が「セクハラ」とされ、戸惑う男性の姿も散見される。そして、それは今まで許されてきた社会が変わりつつあることを示している。今までの社会とは、いわゆる男性優位社会や男社会と言われるものだ。

さよなら、男社会』を上梓した尹氏は、これまでの男社会をこう分析する。

「今までの男社会は、簡単に言えば『少年ジャンプ』のような『勝利、努力、友情』を是とし、弱音を吐かずにがんばることが偉いとされる空気が蔓延していました。そんな社会で、ただがむしゃらにがんばっていると不安や虚しさも訪れますが、その心の穴を埋めるのが女性。妻であり、恋人であり、母です。『大丈夫、あなたはがんばっている』と言ってほしいし、それが男社会を生きる男性が要請する女性像の大半でしょう。……こうして話すと、時代錯誤に思えますが、ほとんどの男性はこのような男社会について無自覚であることが多いです」(尹氏)

 尹氏自身も、そのような男性的な振る舞いを強要された過去があるという。

「父は折に触れて『力なくして尊敬は得られないし、力なくしてこの日本社会を生き抜けない』と言っていました。『男ならば当然』と言わんばかりに、こうした力への信奉を強いられていたのです。ただ、僕はそういう環境に違和感を抱え、いまいち適応できずにいました。子どもの頃にチック症を発症したのはその表れだと思いますが、父からは、さらにその適応のできなさを乗り越えることを求められた。つまり、僕という個人の状態に関心が払われていたのではなく、男としての価値を計られていたのです」(同)

 尹氏が男社会に関する書籍を上梓した背景には、そうした違和感を抱き続けてきた事情があったわけだ。

「男は論理的で女性は感情的」という幻想

 弱音を吐かないという信条のもとでは、個人の感情や気持ちなどは隅に追いやられる。組織に属していれば「できるかできないか、じゃない。やるんだ」などと言われた経験がある人も多いだろう。ここにも男性的な振る舞いが端的に表れていて、男社会においては自分の気持ちを伝えるよりも「とにかくやります」という決意表明が重んじられる。

 このような(男)社会的に合意が取れる論理と経験に則った結論を押し付けた結果、「男は論理的で女性は感情的」という揶揄が生まれた。

「決意表明が求められる社会に慣れ親しんでいる人は、『○○すべき』『○○だ』と強い断定口調を尊重します。『こう思うけど、やっぱりこうかもしれない』という曖昧な言い方には価値が置かれないのです。このような男社会の平均的な感覚に従う話法が“論理的”と男性の中だけで評価されているとすれば、女性の話法はそれと違うので『論理的ではない』と判断されるのも当然でしょう。男が論理的というのは、そういう社会構造が生み出した幻想であり、主導権を握りたいがための言い訳として用いられているのではないでしょうか」(同)

 尹氏は、一般の方を対象とするインタビューセッションを行っている。参加者のほとんどは女性だが、パートナーに前述のような振る舞いを感じているケースも多いという。

「彼女たちの中には、パートナーには言えないような話をする人もいます。言えないというのは、聞かれもしないし、話してもわかってくれないというあきらめがあるから。もちろん、ジェンダーの問題に高い意識を持つ若いパートナーもいますが、彼らにも同様の諦念を持っているといいます。また、多くの男性は女性から相談されたときに『君はものを知らないから教えてやる』というマンスプレイニング、いわゆる上から目線の説教を始めてしまう人も、やはり多い」(同)

 もしくは「要するにどういうこと?」と自らの話法を強要し、「俺がわかるように言ってくれ」と、またもや上から目線でものを言う。このような振る舞いが女性たちに諦念を覚えさせるのだ。

 ちなみに、マンスプレイニングに対して女性が相槌を打っているのは「共感性が高いのではなく、逆らうと面倒なのと、そうやってほめてやらないとぐずり出すと、経験的に知っているから」(同)。いい解決策を教えてあげたと悦に入ったことのある男性たちは、この言葉を肝に命じておきたい。

女性たちが呆れた男性の要求とは?

 変革を余儀なくされる社会において、自身の振る舞いを変えていきたいと考える男性もいるだろう。ただ、尹氏は次のような例を挙げる。

「僕が主宰する読書会で、フェミニズムの話になりました。その際、参加者の男性が、これまでの自身の振る舞いの反省を述べつつ『何が問題か、その都度教えてほしい』と言いました。その瞬間の女性参加者の呆れた顔は忘れられません。おそらく、興味を持っているから教えてくれるだろう、という期待があったんでしょうが、みな『女性は手取り足取り教えてあげるお母さんではない』という反応でした。男性が変わるには、自分の発言が相手に対してどう響くのかを考えた方がいいし、それを察知する感受性が必要です」(同)

 感受性を育てるのはなかなか難しいことだが、尹氏は「まずは相手との対話で緊張感を持つこと」だと話す。

「教えてくれる、励ましてくれる、受け入れてくれる、というのは女性への甘え。相手へのリスペクトや、自分が思っていることが普通ではないという感覚があれば、おのずと緊張感が生まれるはずです。そして、自分が相手に理解されて当然だという態度を捨てることです。もちろん、相手が年下でも年上でも関係ありません。『これだから女性は怖いなあ』と言う人もいますが、これは怖がっているふり、あるいは『恐妻家』という形で茶化すだけで、女性に対して向き合っていない証拠です。その根底には『こんな僕だけど許してね』という心理がある。これまた『私はお母さんですか?』と呆れられてしまいます」(同)

 我がふりを直そうとする男性も増えてはいるが、一方で「これだからフェミは」などと男社会への批判を嘲笑する層も少なくない。

「彼らは、何かが変わってきていることには気づいているけど、それが自分の価値観を揺らがせることだから、恐れているのです。向き合う勇気がないだけで、それこそ男らしくないですよ。フェミニズムに対する愚痴を言って、部下に相槌を打たれて、相変わらずの価値観のぬるま湯に浸っている。今までの価値観や環境の確認をするだけの人生に、喜びや楽しさがあるでしょうか。恐れと好奇心を持って変化していくことに生きがいを見いだすほうが楽しいでしょう。50歳くらいで考えや価値観が固まって、残り30年以上変化しない人生って地獄じゃないですか」(同)

 男としての権力や恐怖による支配を“強さ”だと錯覚している人もいるが、「そのような人はリタイア後に誰からも相手をされなくなる。そのときになって寂しいと言っても遅い」(同)のだ。

(文=沼澤典史/清談社)