王者PayPay、加盟店手数料を有料化でも店側が解約しづらい、できない理由とは?

生活をもっと楽しく刺激的に。 オトナライフより】

今やQRコード決済サービスでひとり勝ち状態となっている「PayPay」。2021年6月17日には登録ユーザー数4,000万人を突破したことも発表されたばかり。まさに飛ぶ鳥を落とす勢いだ。「楽天ペイ」や「d払い」など大手各社から様々なQRコード決済が出ている中でもPayPayの業界シェアは断トツであり、もはやスマホ決済の代名詞と言っても過言ではないだろう。

2021年10月からPayPay加盟店の手数料が有料に

 PayPayがここまでシェアを拡大できたのには理由がある。それは、ユーザーに向けた大規模なポイント還元サービスや、加盟店の手数料を無料にするといった“先行投資”だ。キャッシュレス決済は、ユーザーだけでなく、加盟店も確保することではじめて成立するサービスである。これまで手数料がかかるためクレジットカード決済を導入しなかった店舗が多いが、PayPayであれば初期費用や手数料は一切無料。店側も「タダならいいか」と障壁が下がり、316万店以上の店舗を獲得した。

 “無料”を武器に加盟店を増やしたPayPayだが、2021年10月からは毎回の決済時に加盟店から手数料を徴…

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【7月2日最新版】楽天ペイ・d払い・au PAY・ゆうちょPay・J-Coin Payキャンペーンまとめ

生活をもっと楽しく刺激的に。 オトナライフより】

急速に普及してきたQRコード決済。各サービスごとにさまざまなキャンペーンが実施されているが、あまりにも多すぎてよく分からないという人も多いだろう。ここでは代表的な楽天ペイ・d払い・au PAY・ゆうちょPay・J-Coin Payのキャンぺーンをまとめて紹介するので、自分がよく使っている〇〇Payの特典を見逃さず、もっとお得に買い物をしよう!

はじめてd払いを利用すると最大50%還元!

 楽天ペイ・d払い・au PAY・ゆうちょPay・J-Coin Pay……、日本はまさに〇〇Pay戦国時代を迎えている。だが、各サービスごとに独自のキャンペーンを行っているので、イマイチどれが本当にお得なのかよく分からないという人も多いだろう。そこで、ここでは〇〇Payごとに実施している主なキャンペーンを紹介する。

 今回もd払い&dポイントのキャンペーンラッシュが止まらない。最大7%還元の「dポイントスーパー還元プログラム」は7月9日で終了されるが、「毎週おトクなd曜日」では+2%還元されるし、ローソンでポイント10倍になるキャンペーンや東急ハンズで1万ptが当たるキャンペーンなども目白押し。ま…

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甘デジ新台「最大10R×継続率82.5%ループ」で軽く万発!? 「爆発力」に特化した人気シリーズ最新作へ熱視線!

 大当り確率1/99前後という遊びやすいスペックながら、昨今は“一撃万発オーバー”の報告も珍しくないパチンコの甘デジ分野。

 先日には、京楽産業.から新台『ぱちんこ 仮面ライダー GO-ON LIGHT』がリリース。「強チャッカー」という特殊な電サポモードが発動すれば連チャン率は85%に上昇、さらに大当りの50%が10R(1000玉)となるなど、ライトミドルにも引けを取らない性能となっている。今後も甘デジ分野を大いに盛り上げる注目の1台となりそうだ。
 
 そんな過熱する甘デジ市場に、あの大人気シリーズが登場。Daiichiが誇る看板シリーズ「ひぐらしのなく頃に」の甘デジタイプが7月にリリースされる。

『Pひぐらしのなく頃に~囁~』(Daiichi)

■大当り確率:1/99.9 → 1/75.1
■RUSH継続率(トータル):75.5%
■賞球数:1&3&9
■大当り出玉:270 or 540 or 900個
■カウント/ラウンド:10カウント / 3R or 6R or 9R
■時短:30 or 120 or 1000回
■突然時短確率:約1/49.6(残保留4回転でのみ抽選)
■遊タイム:非搭載
○○○

 初当り時の98%が3R大当りとなり、ラウンド終了後は「真・身隠しモード」へ突入する本機。7図柄揃い(2%)は、次回大当り濃厚となる「超・絆結びRUSH」へ直行だ。

「真・身隠しモード」中は、時短30回で大当り確率「1/75.1」の当りを目指す。突破率は約42%で、大当り時は「80%で9R(時短120回+残保留4回)」「18%で3R(時短30回+残保留4回)」「2%で9R(時短1000回+残保留4回)」の振り分けとなっている。

 出玉獲得のメインとなる「絆結びRUSH」は、時短120回で継続率は82.5%。RUSH中は「高速消化」となるため、出玉スピードにもかなり期待ができるだろう。

 大量出玉獲得のルートは、いかに9Rを引き続けられるかが重要なポイントだ。3Rを引いてしまえば、時短30回+残保留4回の「真・身隠しモード」に突入してしまうため、RUSH終了のピンチを迎えてしまう。

 スペックを見る限りでは、「遊タイム非搭載」「RUSH突入までのハードルがやや高い」「最大継続率82.5%」という点を踏まえると、一撃性が高く、「万発」クラスの出玉も十分に狙えるポテンシャルを秘めていると言えるだろう。

 前作のミドルタイプである『Pひぐらしのなく頃に〜瞬〜』と比べて、「最大継続率:約85% → 約83%」、「真・身隠しモードの連チャン率:約57% → 約42%」と下がったものの、甘デジタイプであることを考慮すれば、総合的に本機の方が優秀スペックと考えていいのではないだろうか。

 最近では、ミドルタイプにも負けないくらいのポテンシャルを秘めている甘デジも多く導入されている。本機のロングヒットにもぜひ期待したいところだ。

(文=ひろ吉)

<著者プロフィール>

 IT業界の世界に興味を抱き、iPhoneアプリの開発を4年程経験。その後、WEBマーケティングの知識や経験を重ねてきた。パチンコ・パチスロのヘビーユーザーであり、機種のスペック等の研究に時間を注いでいる。現在はパチMAXにて、パチンコやスロットの考察記事・実戦記事をメインに作成中。自身が好む低純増・低ベース機の動向にも注目している。

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パチスロ話題の「万枚製造機」など最新機種の狙い目をご紹介! 知って得する「狙える6号機ランキング」最新版

 時が経つのは早いもので、パチスロは6号機時代になってから約3年が経過しようとしている。

 初期はハマり狙いの立ち回りで激アマとなるマシンが多く、一部では「6号機バブル」と言われるほどであったが、6.1号機の登場以降、一筋縄では攻略できない機種が目立つようになってきた。

 特に最近登場した新台に関しては、ハマりよりもむしろ「有利区間初期」の方に期待値があり、“即ヤメ厳禁”となる仕様のマシンが多い。

 また、ポイントなどで直接CZやATを抽選するタイプのマシンに関しては、ゲーム数よりも蓄積されたポイントを注目すべき機種も少なくない。

 そんな状況を踏まえ、今回は現行の環境においても「オイシイ機種」をランキング形式でご紹介するので参考にしていただければ幸いだ。

○○○

第3位『パチスロ鉄拳4デビルver.』(セブンリーグ)

 “万枚製造機”とも呼ばれる現行最強マシン。愛知県の某ホールでは、16000枚オーバーを記録したというデータもあるなど、驚異的な出玉性能を有している。

 基本的にCZ「ジャッジメントバトル」後は有利区間が継続するため、有利区間開始から1度でもCZに失敗している台は期待値が発生。特に500G付近でCZ失敗している台は「期待値8500円」という話も存在する。

 フリーズ高確率の「デビルゾーン」終了時がヤメ時となるが、AT突入率が低いマシンでもあるため、収支が荒れやすいことには注意したい。

第2位『鬼浜爆走紅蓮隊 狂闘旅情編』(ベルコ)

 人気シリーズ「鬼浜爆走紅蓮隊」の最新作。チャンスAT「ツッパリラッシュ」から本AT「真ツッパリラッシュ」を目指すゲーム性だ。

 低ベース化により、128G以内の当選率が約50%と非常に高いことが特徴。一般的にはハマり狙いが有効とされているが、「即ヤメ台」にも期待値があり、最も拾いやすいといえる。

 即ヤメから128Gまでのみを打った場合は出玉率が104%〜105%になると言われているため、AT当選後も128Gまでは様子を見たい。

第1位『チバリヨ-30』(ネット)

 終日9000枚の報告もある強力なスペックが魅力。30π専用機のため、導入されているホールは限られるが、人気がジワジワと伸びている印象だ。

 有利区間開始時の50%オーバーで天国チャンスモードへ移行。上位モードほど初当り確率と天国移行率が優遇される傾向がある。

 200Gまで期待値があるといわれているが、慎重なプレイヤーは150G付近で判断しても良いかもしれない。もちろん、ボーナス後も同様のゲーム数まで様子を見たい。

○○○

 以上が最新機種の狙い目となる。話は変わるが、最近のホールは「掛け持ち遊技」や「張り付き」といった迷惑行為に敏感なところも多い。周囲に迷惑をかけず、マナーを心がけて遊技を楽しんでいただきたい。

(文=大松)

<著者プロフィール>
 4号機『大花火』でホールデビューし、『パチスロ北斗の拳』でドハマリ。6号機は『パチスロ モンスターハンター:ワールド™』がお気に入り。G&Eビジネススクール卒業後、プログラマーや事務職を経験。現在はライティング業務に従事する傍ら「パチスロガチ勢」として活動中。パチMAXでは主にハイエナ実戦記事や動画レビュー記事を担当。常に攻略情報に注目しており、「6号機でも勝てる」を心情に有益な情報を紹介中。

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JRA 夏競馬攻略の鍵は「ダート1700m」にあり!? 夏競馬で「役立つ」とっておきデータで攻略を狙う

 3日から本格的に「夏競馬」が始まる。今年は東京オリンピック開催や京都競馬場改修工事の影響で変則開催。函館・福島・小倉の3場開催となっている。

 この3場の共通点と言えば、「右回り」・「小回り」が挙げられる。だが、この他にも大きな共通点がある。

 それは、「ダート1700m戦」があることだ。

 ダート1700m戦は上記3場の他、札幌にもあるため、特段珍しい条件ではない。しかし、中央4場にはないコース形態である。

 18日までこの3場で中央競馬は開催されため、3場全てで施行されるダート1700m戦は夏競馬を攻略する上で避けては通れない。

 今回は、15年以降のダート1700m戦における血統傾向や前走距離などから、傾向と対策を練ってみたい。


1.血統(種牡馬)

 15年以降のダート1700m戦における種牡馬別成績の最多勝はキングカメハメハの58勝である。勝率10.0%、複勝率27.2%、単勝回収率105%と優秀な数字をマークしている。キングカメハメハ産駒をダート1700m戦で見かけたら是非注目していただきたい。

 総合的に見てもキングカメハメハがNo.1である。ただ、他の種牡馬も負けじと優秀な数字を残している。ここでは、出走回数が100回以上と比較的母数がある種牡馬に絞って紹介していく。

 まずは、オルフェーヴルである。「24-16-9-146」、勝率12.3%、単勝回収率107%。出走回数が比較的多い中、安定した成績を残している。オルフェーヴル自体、まだ現役の種牡馬として活躍中であるため、今後も活用可能なデータだ。

 続いては、シニスターミニスター。「21-25-15-173」、勝率9.0%、単勝回収率は159%。勝率は低いが単勝回収率が優秀である。当該条件のシニスターミニスター産駒をひたすら買っておけばプラス収支に期待できる。

 シニスターミニスターと同父系のエーピーインディ系であるカジノドライブも優秀だ。「16-13-15-132」、勝率9.1%、単勝回収率は150%。既に種牡馬を引退しているため、今後当該条件に出走する産駒は減少するが是非とも覚えておきたいデータだ。

 ここまでは、長年に渡り産駒を輩出してきた種牡馬を取り上げてきた。では、最近デビューした種牡馬の中で狙える馬はいるだろうか。

 勝ち星はないが、複勝率53.8%、複勝回収率137%の成績を出しているホッコータルマエがその筆頭だろう。出走回数はまだ13回と少ないため、出走回数が増えていけば勝利数も比例して増えていくはず。

 他では、モーリスを挙げたい。芝のイメージが強い同馬だが、産駒はダートでも好成績をあげている。当該条件では、「3-2-0-5」と母数は少ないが半分が馬券になっている。

 また、上記で挙げたシニスターミニスターと同父系のマジェスティックウォリアーにも注目だ。「7-8-11-49」と出走回数が70回以上ありながら、複勝回収率が118%。人気薄の好走が目立つ。


2.前走距離

 血統の次に注目するのが、前走距離である。中央競馬に存在するダート1700mコースは全て小回り。そのため、短距離を中心に使われてきた馬が新境地を求め、1700m戦を使ってくることがよくある。そのため、前走どの距離を走った馬が好成績をあげているのかを把握することが重要になってくる。

 結論から書くと、15年以降において、ダート1700m戦で好成績だったのは前走1700m組である。

 勝率や連対率などで前走1700m組を上回っている組は存在するが、母数が極端に少ない。総合的に見ると、前走1700m組が勝率8.5%、連対率17.2%、複勝率26.1%と1番優秀である。

 ただ、連対率・複勝率で前走1700m組を僅かに上回り、かつ母数が十分ある組が1つ存在する。

 それは、前走1900m組である。ダート1900mは京都と中京の2場にしかないコースだが、連対率18.1%、複勝率27.6%と優秀。


 最後に、距離延長組・距離短縮組どちらの成績がいいのかを見てみる。

 延長組が勝率5.6%、連対率11.4%、複勝率16.7%である。一方の短縮組は、勝率7.6%、連対率14.9%、複勝率22.4%。

 短縮組の成績が上回っている。そのため、ダート1700m戦は、前走同距離または距離短縮の馬を中心に馬券購入するのが的中への近道と考えられる。

 以上を踏まえ、最後にダート1700mの馬券を購入する上で大事なポイントをまとめてみた。

・父キングカメハメハ・オルフェーヴルが総合的に優秀

・父エーピーインディ系も優秀

・最近は、父
ホッコータルマエ、モーリスがトレンド

・前走1700m組を狙うのが無難

・距離延長組よりは短縮組

・狙いは前走1900m組

(文=寺沢アリマ)

<著者プロフィール>
大手スポーツ新聞社勤務を経て、編集部所属のライターへ。サラ系・ばん馬のどちらも嗜む二刀流で「競馬界の大谷翔平」を目指すも収支はマイナス。好きな競走馬はホクショウマサル。目指すは馬券的中31連勝だが、自己ベストは6連勝と道は険しい…。

「東レ」の高い炭素繊維技術、脱炭素進む世界で注目度高まる…変化に適応し続ける経営戦略

 近年、世界全体で脱炭素への取り組みが本格化している。2020年10月、菅義偉首相は「2050年カーボンニュートラル」を宣言した。また、今年4月に政府は、2030年度に温室効果ガスを2013年度比46%削減すると表明したものの、脱炭素社会の構築は容易なことではないだろう。そうした状況下、しっかりした技術力で脱炭素社会への貢献をめざす企業のなかに東レがある。

 脱炭素へのロードマップの時間軸を分けて考えると、2030年度までの温室効果ガス削減目標は、日本企業にとってコスト増加の要因になる可能性がある。その影響は慎重に考えるべきだ。その一方で、日本企業のモノづくりの力を考えると2050年のカーボンニュートラル達成は可能であり、日本企業のビジネスチャンスは増加する可能性がある。

 注目したいのは、脱炭素への取り組みを進める世界の企業から、東レの炭素繊維への需要が高まっていることだ。同社は、より迅速に二酸化炭素の分離や回収などを支える素材の創出に注力することによって、さらなる成長を目指すことができるだろう。同社の炭素繊維技術などの向上は、日本企業が脱炭素に係るコスト増加の軽減や、さらなる成長に向けた取り組みを支える要素の一つにもなるだろう。

東レの業況と主要先進国における脱炭素の現状

 2021年3月期の東レの連結決算は減収減益だった。主な要因として、コロナショックの発生によって航空機需要などが落ち込み、繊維、炭素繊維関連などの収益が減少した。

 ただし、炭素繊維事業では重要な変化が起きている。それが、風力発電翼(風車)向けの需要増加だ。また、同社の環境・エンジニアリング事業は、水処理やエアフィルター関連の需要の増加を取り込んで収益が増えた。世界経済全体で脱炭素への取り組みが進んでいることを考えると、東レは環境の変化にうまく対応しつつあると考えられる。

 脱炭素とは、温室効果ガスの代表格である二酸化炭素の排出を削減する取り組みをいう。その目標は、産業革命からの平均気温の上昇幅を2度よりも低くしつつ上昇幅を1.5度に抑える努力を続ける。それによって、干ばつや豪雨などの気候変動問題の深刻化を食い止めることにある。以上の内容は、2015年の「COP21(国連気候変動枠組条約第21回締約国会議)」で採択された「パリ協定」によって定められた。

 パリ協定以降、世界各国が脱炭素への取り組みを強化している。2020年にEU(欧州連合)域内では、発電全体に占める再生可能エネルギー由来の電力の割合が、化石燃料による発電量を上回った。それは、欧州の水素利用コストの低さを支えている。日本と比較すると、欧州の水素価格は日本の4分の1程度といわれている。

 再生可能エネルギーを利用した自動車の電動化も急速に進んでいる。2020年のノルウェーでは、乗用車の新車販売に占める電気自動車(EV)の割合が54%に達した。その背景には、95%の電力が水力によって生み出されていることがある。脱炭素化の推進によるEV需要を取り込もうと独自動車大手のフォルクスワーゲンは、2030年までに欧州で6カ所の車載バッテリー工場を建設する予定だ。

 また、バイデン政権が発足して以降の米国も脱炭素に取り組んでいる。しかし、リーマンショック後の米国の雇用回復をシェールガス産業の成長が支えたため、政府管理地での石油・ガス開発への規制強化などに関して、民主党内からも不安や慎重な対応を求める意見があるようだ。

2030年度までの温室効果ガス削減が日本企業に与える影響

 その状況下、日本は、2030年度までに温室効果ガスを2013年度比で46%削減する。その上で、日本は2050年のカーボンニュートラルを目指す。時間軸を分けて考えると、2030年度までの9年の間に、日本は温室効果ガスをこれまで以上のペースで削減しなければならない。それは、企業のコスト増加要因となる可能性がある。具体的には、既存の技術や設備の改修などのコスト増加が想定される。排出権取引にかかるコストも増えるのではないか。

 再生可能エネルギー利用のコストもある。太陽光や風力発電所の建設のコスト(土地の取得や土木工事の人件費など)は軽視できない。例えば、太陽光発電に関して、日本では発電発設備の設置にかかる時間が長い傾向にあるようだ。その一方で、ドイツでは基礎(太陽光パネルを載せる架台を支える杭)と架台を一体化して開発することによって設置期間を短縮している。経済政策の観点から考えると、再生可能エネルギーの利用取り組みへの日本の遅れが、企業の習熟度の差を生み、結果的に日本企業のコスト負担を増加させる要因となっている。再生可能エネルギーの利用の遅れは、日本の水素利用コストの原因でもある。

 2030年度までに、日本企業は、そうしたコストを負担しつつ温室効果ガスを削減しなければならない。その負担は軽視できず、日本企業にとって温室効果ガス削減は容易なことではないだろう。そう考えると、今後、日本企業が既存の生産設備などを活かしつつ、温室効果ガスの排出を削減するための方策の一つとして、排出されるガスから二酸化炭素を分離、回収する技術の重要性は一段と高まる可能性がある。

 その分野において、東レの炭素繊維関連技術が果たす役割は大きいと考えられる。4月に同社は、炭素繊維を使った二酸化炭素の分離膜を開発したと発表した。同社は航空機などに利用されてきた炭素繊維の技術を、脱炭素という先端分野での取り組み強化に活用することによって、環境の変化に適応し、さらなる成長を目指そうとしている。その意味で、東レは日本の脱炭素への取り組みを代表する企業の一つといえる。

2050年のカーボンニュートラルは日本企業にチャンス

 その一方で、2050年のカーボンニュートラル実現は、東レなどの企業にとってビジネスチャンスの拡大になる可能性がある。現時点で世界の企業の競争力を国・地域ごとに確認すると、微細かつ高付加価値の素材創出に関して、東レなど日本企業のモノづくりの力は高い。

 世界各国の政府や企業がカーボンニュートラルに取り組むことは、東レが世界トップのシェアを獲得している炭素繊維への需要を押し上げるだろう。より軽量かつ耐久性の高い自動車や列車のボディ、建設資材、精密および工作機械向けの部品などにより多くの炭素繊維が用いられていくだろう。

 燃料電池車などに搭載される水素タンクに関しても、東レが競争力を発揮する可能性がある。同じことは、炭繊維などの素材分野で強みを持つ日本企業にも当てはまる。また、東レが環境関連事業で注力する水処理の分野でも、温室効果ガスの削減は重要だ。2050年までの展開を考えると、まずは先進国企業を中心に温室効果ガス排出削減への取り組みが進められ、徐々に新興国企業の取り組むも進むだろう。それは、東レなど日本の素材関連の企業がより多くの収益を獲得するチャンスになるだろう。

 今後の展開を考えた時、東レに期待したいことは、さらなるスピード感を持って炭素繊維など高付加価値の素材技術を磨くことだ。同社がより早いタイミングで脱炭素を支える素材、装置を日本企業に供給することは、2030年度までの温室効果ガス削減目標の実現のために企業が直面するであろうコストの増加を軽減する要素の一つとなる可能性がある。

 それは、東レにとっての収益増加につながるだろう。そのために同社に必要と考えられる取り組みは、研究開発体制の強化と、よりオープンな姿勢で他社との連携を進めることだろう。すでに東レは他社と炭素繊維のリサイクル技術の開発に取り組んできた。そうした取り組みをさらに強化することによって、同社は自社製品のライフサイクル全体を通した脱炭素、およびカーボンニュートラルを目指すことができるだろう。それは、日本の温室効果ガス削減とカーボンニュートラル実現にも重要な役割を発揮すると考えられる。

(文=真壁昭夫/法政大学大学院教授)

●真壁昭夫/法政大学大学院教授

一橋大学商学部卒業、第一勧業銀行(現みずほ銀行)入行。ロンドン大学大学院(修士)。ロンドン証券現地法人勤務、市場営業部、みずほ総合研究所等を経て、信州大学経法学部を歴任、現職に至る。商工会議所政策委員会学識委員、FP協会評議員。

著書・論文

『仮想通貨で銀行が消える日』(祥伝社、2017年4月)

『逆オイルショック』(祥伝社、2016年4月)

『VW不正と中国・ドイツ 経済同盟』、『金融マーケットの法則』(朝日新書、2015年8月)

『AIIBの正体』(祥伝社、2015年7月)

『行動経済学入門』(ダイヤモンド社、2010年4月)他。

JRA・2歳戦線に「異常」あり!? 人間の世界とは正反対……早生まれは例年以上の高勝率も、狙い目は「圧倒的」単勝回収率の〇月生まれ!

 日本人の約4分の1は「早生まれ」と呼ばれる。誕生日が1月1日から4月1日のいわゆる「早生まれ」の人は、それ以外の「遅生まれ」の人に比べ、小学校低学年頃まで成長差が大きいとされる。地域によっては、「早生まれ」の児童には特別な配慮がされるケースもあると聞く。

 サラブレッドの世界でも、生まれた月によって「早生まれ」と呼ばれるケースも。

 国内のサラブレッド生産のピークは毎年3~4月で、これよりも早い1~2月に生まれた馬を「早生まれ」、5月以降に生まれた馬を「遅生まれ」と呼ぶことが多い。JRAでは2歳6月に新馬戦がスタートするが、1月生まれと6月生まれでは生を受けてからの時間に大きな差があり、成長曲線に違いが生じるのは当然のことだろう。

 実際に過去3年間の6~8月に行われた2歳戦を誕生月別で比較してみると、やはり生まれるのが早ければ早いほど好成績を残していることがわかる。

【2歳馬の誕生月別成績、2018~20年の6~8月】
1月生 12.9%、26.5%、39.0%、76%、75%
2月生 10.0%、20.2%、28.8%、101%、82%
3月生  8.9%、16.9%、25.6%、73%、73%
4月生  7.1%、14.2%、21.3%、75%、70%
5月生  5.1%、11.2%、18.6%、73%、61%
6月生  3.0%、12.1%、21.2%、 9%、196%
※左から勝率、連対率、複勝率、単勝回収率、複勝回収率

 ご覧の通り、一番左の勝率はきれいに降順に並んだ。連対率と複勝率は5月生まれと6月生まれが入れ替わっているが、6月生まれは頭数も少なく、これはあくまでも参考値。2歳夏の早期にデビューする若駒にとって、この時期は誕生月が大きくものを言う。

 ただし、回収率を見ると、2月生まれが単勝、複勝ともに高く、6月生まれを除けば、その他の月はほぼ横並び状態。2歳戦の的中率を上げるには、セオリー通り、「早生まれ」の馬を重視すべきだろう。

 しかし、19年に生まれた今年の2歳馬は傾向が少しだけ異なるようだ。

【2歳馬の誕生月別成績、2021年6月】
1月生 17.2%、27.6%、34.5%、55%、55%
2月生 11.0%、23.3%、32.9%、42%、63%
3月生  7.9%、14.9%、22.8%、119%、82%
4月生  5.8%、12.6%、21.4%、69%、74%
5月生  3.0%、9.1%、15.2%、6%、52%
6月生  0.0%、0.0%、0.0%、0%、0%

 今年の2歳戦がスタートしてまだ1か月だが、際立っているのは、「早生まれ」の勝率の高さ。特に1月生まれは、過去3年を上回る活躍ぶりだ。勝率が降順なのは例年通りだが、注目は回収率。「早生まれ」の回収率は過去3年に比べてやや低めで、代わりに3月生まれが単複ともに抜けている。

「早生まれ」が例年以上の好成績を残しながら、回収率が低いのは、ファンの目や分析力の賜物だろうか。まだ2歳戦は始まったばかりで、傾向は大きく変わるかもしれない。しかし、高配当を狙うなら今年は3月生まれが狙い目だ。(文=中川大河)

<著者プロフィール>
 競馬ブーム真っただ中の1990年代前半に競馬に出会う。ダビスタの影響で血統好きだが、最近は追い切りとパドックを重視。

容器自体をなくすのも一案。サステナブルな素材選びを考える

電通グループを中心とする7社が協働して、企業のサーキュラーエコノミー(循環型経済)構築への取り組みを支援する「SDGsビジネスソリューション」(リリースはこちら)。

SDGsビジネスソリューション
SDGs(持続可能な開発目標)への取り組みが加速する中、「脱プラ」に象徴されるように、さまざまな業界が「サステナブルな素材」に注目し始めています。しかし実際には、どのように素材を選んで製品化すればいいのか悩む企業も少なくありません。

そこで今回は、「SDGsビジネスソリューション」に参画している「Material ConneXion Tokyo」(以下、マテリアルコネクション東京)の取り組みを紹介。マテリアルコネクションは、素材や材料のライブラリーを世界7カ所に持ち、素材起点のコンサルティングを行っている、「素材の専門家集団」です。

サーキュラーエコノミー構築における素材選択の重要性について、マテリアルコネクション東京を運営するエムクロッシング代表取締役・吉川久美子氏に話を伺いました。

吉川久美子
吉川久美子氏:2013年、マテリアルコネクション東京の設立に携わり、2015年に運営会社であるエムクロッシングの代表取締役に就任。さまざまな領域の素材や加工技術をクロスボーダーで活用することでイノベーションにつなげるマテリアルコンサルティングを行っている。

マテリアルコネクションは、8000点以上の素材を保有する「素材の専門家集団」

──まず、マテリアルコネクション東京の事業内容について教えてください。

吉川:1997年、ニューヨークで設立されたマテリアルコネクションは、世界に七つの拠点を持ち、素材を軸にデザイン、製品開発、製造のイノベーションをサポートする事業を展開しています。2013年には日本の拠点としてマテリアルコネクション東京が設立されました。

事業内容は大きく三つあります。一つ目は、世界中の素材をリサーチして蓄積したライブラリーの運営です。オンラインで見られるデータベースと、各拠点で実際に触れることができるライブラリーを併設しており、データベースには8000点以上の素材を保有。毎月20~30点の素材が新しく追加されています。二つ目は、企業やデザイナーに最適な素材を提案するコンサルティング。そして三つ目は、素材メーカーと企業をつなぐサポートです。

Material ConneXion Tokyo

私たちが扱う素材は多岐にわたり、自動車、家電、建築、インテリア、スポーツ、ファッションなどさまざまな業界のプロダクト開発関係者にご利用いただいています。素材選びでは、自分が属する業界以外のものについて知る機会が少ないのですが、マテリアルコネクションでは、他業界で使われている素材とも出合えます。これまで知らなかった素材からインスピレーションを受け、新しい価値創造につなげる「アイデア発想の場」としても利用できるところが強みです。

サステナブルな視点での素材選びの課題とは?

──SDGsが国連で採択されてから6年になります。「サステナブルな視点での素材選び」の現状をどのように捉えていますか?

吉川:サステナブルなものづくりを進めていく上での課題の一つは、素材の選択肢が少ないことです。海外では割と多くの選択肢があるのですが、国内では、すぐに使用可能で、量産できる素材がまだ少ないんです。

さらに、生活者が使用して廃棄するところまでを考えたときに、廃棄方法がちゃんと定められているか、リサイクルが可能かどうかなど、インフラの部分で地域差が大きいため、そこも理解しておかなければなりません。特にグローバルな企業は、商品が流通するエリアが広くなりますから、国や地域のインフラの状況を踏まえて素材を選択していかなければなりません。ですから、いま使っている素材をなかなか替えられないのが現状だと感じています。

また、企業の部署ごとに「SDGs」「サステナブル」「サーキュラーエコノミー」についての理解レベルにバラつきがあると感じています。企業全体で理解を深めた上で、具体的な方針を決めていく必要があります。

──具体的にはどのように素材を選んでいけばいいのでしょうか?
 
吉川:「脱プラ」における素材選びを例に挙げると、まず、「石油由来以外のプラスチック」に転換する方法があります。植物由来のプラスチックはよく知られていますね。しかし、植物由来のプラスチックといっても素材はさまざまです。トウモロコシなどの農作物からプラスチックをつくることもできますが、今後、温暖化が進むと地球上で農地にできる面積が減少することから、最近ではプラスチック原料のために農地を使うことは極力避けるべきだと考えられています。そのため、木などの植物からとれるセルロースという繊維からつくったプラスチックや、微生物を介してつくるプラスチックなど、「農作物とバッティングしない」方法でつくるプラスチックが注目され、開発が進められています。

その他、「プラスチック以外の素材」に転換する方法もあります。例えばプラスチックと同じように射出成型(※)ができる木材由来の素材などがあり、海洋汚染につながるマイクロプラスチックを出さない素材として期待されています。また、アルミや紙など今ある素材を選ぶことも方法の一つ。特にアルミは、国内の飲料用アルミ缶のリサイクル率が90%と非常に高く、リサイクルにかかるエネルギー量もアルミを一からつくるときの3%で済みます。このようにリサイクルのインフラがすでに整っている素材に替えることも有効な手段です。

※ プラスチックの成型方法。樹脂を溶かして金型の中に入れ、固めることで形をつくる。


私が最近面白いなと思った脱プラの事例は、あるベンチャー企業が開発した固形せっけんのようなシャンプー。これだとプラスチックボトルも、詰め替え用のプラスチック容器も要らないですよね。このように製品自体を変えることも、脱プラにおける一つのアイデアです。

脱プラ一つとってもさまざまな選択肢があり、私たちとしても「SDGsビジネスソリューション」の中で、企業と一緒に最適な方法を考えていければと思っています。さらに、企業の取り組みが加速すれば、素材の需要が増えて価格を下げることができます。そして、ニーズがあることを見える化できれば、素材開発をしてみようという企業も増えていくはず。素材開発のイノベーションにつながるよう努めていきたいと考えています。

また、サーキュラーエコノミーの考え方がもっと理解され、浸透していくべきだということも強く感じています。この考え方にシフトすることで、製品のエンド・オブ・ライフを考慮した、最適な素材を選ぶための道筋がおのずとできてくるはずです。

素材選びのポイントは、性能とサステナブルをどう両立させるか

──マテリアルコネクションのライブラリーは海外企業も多く利用していると思います。海外でもSDGsの視点を持った素材選びが行われているのでしょうか?

吉川:海外では、サステナビリティを実現する素材の選択は当たり前になりつつあります。ライブラリーには世界中から素材が集まってきますが、以前は「リンゴの皮を使用して作ったレザー」のような、廃棄するものを使っていることをアピールする素材が多くありました。しかし最近では、サステナブルであることは当然で、機能や性能が今までの素材と同等あるいはそれ以上、という素材が増えているように感じています。アメリカや欧州の生活者は、日本に比べると感度が高く、たとえ価格が高かったとしてもサステナブルな商品を購入する人々が一定数いると考えられます。

もちろん日本でも、「性能の良さ」と「サステナブル」が両立した素材を使用することが理想ではありますが、最初からそこを目指すのはなかなか難しい。それまでの製品のスペックをキープしたまま素材を替えるのは相当な努力が必要です。しかも、海外に比べると日本では製品に対してかなり高いスペックが求められていると思います。そのため、見直せるところは見直したり、生活者に受け入れてもらうためにきちんとコミュニケーションを取ったりしていくことも、今後は大切になってくるのではないでしょうか。

例えば、プラスチックを使用しないパッケージに替えたことで食品の賞味期限が短くなったとしたら、その分、商品の価格を少し下げるなど、生活者にもメリットがあるといいですよね。単に「パッケージをサステナブルな素材に替えました」というだけではなくて、素材を替えたことによって発生する課題を、製品の在り方、仕組み、マネタイズも含めたイノベーションによって解決し、かつ、お客さまに新たな体験価値を提供する。私たちと電通グループで取り組む「SDGsビジネスソリューション」では、こうしたことが実現できると期待しています。

「ものづくり」面でサポートし、実現に向けた具体的なソリューションを提案

──「SDGsビジネスソリューション」において、マテリアルコネクション東京は、どのような役割を担っていますか?

吉川:「SDGsビジネスソリューション」は、広告やコミュニケーション分野だけでなく、ものづくりにおけるサポートも行いながら、企業のサーキュラーエコノミー構築を支援する取り組みです。そのなかで私たちは「素材の専門家」として、サステナブルなものづくりの実現に向けた具体的なサポートができればと考えています。

製品の企画段階からあらかじめ廃棄物が出ないように設計するサーキュラーエコノミーという考え方において、素材の選定は非常に大切。だからこそ、悩んでいる企業も少なくありません。そうした企業に対して、素材の提案はもちろん、実際にものづくりをするときに「どうやって加工するのか」「どこで加工するのか」など、加工技術に関する支援まで行っていきたいと思っています。

──吉川さんは、協働する電通グループのどのようなところを強みだと感じていますか?

吉川:広告コミュニケーション事業に長く携わる中で、さまざまなステークホルダーとネットワークが築けているところです。

私たちは普段、デザインや開発など、ものづくりに関わる方と仕事をすることが多いのですが、その方たちだけでサステナブルなものづくりを実現するのはとても大変だと感じています。たとえやりたいことが明確でも、「会社の方針として正しいのか」「社内をどう説得して意思決定させればいいのか」など、クリアしなければならない課題が山積みで、スムーズに進めることがなかなか難しいのが現状です。

しかし今回の「SDGsビジネスソリューション」では、意思決定ができる会社の経営層と、ものづくりを行う事業部をつなげて、川上から川下まで統一感をもってプロジェクトを進めていくことができる。これは、コミュニケーション分野に強い電通グループだからこそできることです。社内のさまざまな役割を担う人たちがワンチームで取り組んでいくことが、より良いソリューションを生み出すことにもつながるはず。サーキュラーエコノミーの構築に向けて、具体的な事業に落とし込んでいくときの「次の一手」を、私たちも一緒に考えていきたいと思います。

SDGsビジネスソリューション
「SDGsビジネスソリューション」は、電通TeamSDGs が窓口になります。電通TeamSDGsのサイトでは、本ソリューションについて詳しく紹介しています。お問い合わせもこちらからどうぞ。
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トヨタ、怒涛のニューモデル4台投入の狙いと計算…納期遅延のリスクも辞さない販売戦略

 前回トヨタ自動車が2021年9月までにニューモデルラッシュを予定していることについて、販売現場の事情などを踏まえて述べた。トヨタは新型「アクア」、新型「ランドクルーザー(300)」、「GR86」の正式発売、「カローラクロス」の国内発売を控えている。

 それでは、なぜトヨタはこのタイミングで“怒涛”ともいえるニューモデル投入を進めるのであろうか。直近の問題としては、世界的な半導体の供給不足がある。現段階で発表予定日がはっきりしているのは新型アクアのみとなっており、そのほかのモデルは発表日や時期が流動的になっている面も見受けられる。これは、半導体供給問題もからんでいるとされている。そのなかで発売を進めれば、当然“深刻な納期遅延”というリスクは覚悟しなければならないだろう。

 また、販売面で見れば、トヨタはもともとディーラーに積極的に在庫を持たせることはしてこなかった(最近でこそ、車種を限ってディーラーが在庫を持つケースもあるようだが)。つまり、在庫販売をメインとするトヨタ系以外のメーカー系ディーラーに比べると、納車に時間がかかることも多く、受注したものの、登録および納車がなかなかできない“受注残車両”を多く抱えることになる。

 ただ、この受注残車両が“貯金”のようなものとなり、各セールスマンが抱える受注残車両から毎月何台登録して納車できるかのメドを立て、これをベースにしてノルマ達成のために新規受注を何台積めばいいのかとすればよく、結果的にノルマ以上の販売台数を達成することもあり、これがトヨタ1強の原動力となっているといってもいい。

 つまり、今回相次いで登場する4台の新型車も、デビューすれば程度の差こそあれ人気車となり、一定の納期遅延となるのは間違いない。このタイミングで納期遅延として積み増ししておけば、2021暦年締め(2021年1~12月)や2021事業年度締め(2021年4月~2022年3月)での年間販売台数(実績カウントは受注ではなく、当該月での登録台数となるのが原則)への貢献が十分期待できるとも考えることができる。

トヨタは「今のうちに売る」戦略?

 新型コロナウイルスワクチン接種が進み、前向きな予想では年末にはクリスマスパーティや忘年会がコロナ禍前のレベルで可能との話もあるが、東京2020オリンピック・パラリンピックが感染拡大にどのように作用するかは未知数であるし、コロナ禍での開催となるので経済への悪影響も懸念されている。トヨタは、そのような今年10月以降の不確定要素にも備えているのかもしれない。つまり、“売れるうちに売ってしまえ”という姿勢である。

 ワクチン接種などが進んだ中国やアメリカ、イギリスのように経済活動がほぼ全面再開していたり、近いうちに全面再開を予定している国々では、国内外を問わず、旅行などレジャーへの消費支出がかなり目立っているとのこと。経済封鎖などがゆるい日本でもコロナ禍では行動自粛が要請され、旅行どころか外食もままならない時期が1年以上続いている。

 消費支出が限定されるなか、中産階級あたりまで貯蓄が増えるケースが目立ち、その一部がコロナ禍では数少ない“ぜいたくな買い物”のひとつとなった新車購入に回り、新車販売市場が活況を呈したとされている。つまり、新型コロナ収束は歓迎すべきことだが、それはある意味、新車販売においては不安要素にも映るのである(消費者がレジャーなどへの支出を積極化する)。そのため、トヨタとしては新型コロナ収束後を見据えて動き出しているようにも見える。

 年末には、売れ筋ミニバンの「ノア」系(ノア、ヴォクシー、エスクァイア/エスクァイアはなくなるとの話もあり)のモデルチェンジが予定されている様子。国内販売で圧倒的なシェアを誇るトヨタブランドだけに、トヨタ車内で購入検討が完結するように新車の“買い時”についてもコントロールしているようにも見えるというのは、考えすぎでもなさそうな気がする。

(文=小林敦志/フリー編集記者)

大阪“感染者100人超”も吉村知事と松井市長は「東京で都議選の応援」へ! 批判されたとたん“東京での公務”を持ち出す姑息

 新型コロナの“第5波”がはじまった。東京都では昨日6月30日の新規感染者数がついに700人を突破、大阪府も本日7月1日の新規感染者数が108人となり、3日連続で100人を超えた。7日間平均で見ても前週比で1.01倍と増加傾向にある(6月30日時点)。  周知のとおり、大...