負担感は新築の4倍?割安な築深マンション、割高な管理費・修繕積立金という落とし穴

 マンションは建築後の経過年数が長くなるほど、原則的に価格は安くなります。ですから、その分購入後のローン返済額が軽くなるのですが、注意が必要なのは管理費と修繕積立金などのランニングコスト。建築後の経過年数が長くなるほどランニングコストの負担が重くなるので、その点を踏まえて購入後の家計を考える必要があります。

中古マンションなら返済負担は新築の半分程度に

 このところ新築・中古ともにマンション価格が上がっていますが、新築と中古の価格差はほとんど変わりません。不動産経済研究所の調査によると、5年前の2016年の首都圏新築マンションの発売価格の平均は5490万円で、東日本不動産流通機構による成約価格の平均は3049万円でした。両者の差は2441万円です。それに対して2020年の平均は新築が6083万円で、中古が3599万円です。その差は2484万円で、5年前とほとんど変わっていません。

 これだけの差がありますから、中古マンションなら新築マンションに比べて購入後のローン負担が格段に軽くなります。いずれも自己資金が1000万円ほどあるとすれば、住宅ローンの返済計画は図表1のようになります。新築マンションは5000万円の借入れが必要で、毎月の返済額は14万円台ですが、中古は2500万円の借入れですむので、返済負担は7万円強です。中古なら、新築の半分の負担ですむ計算です。

必要なリフォーム費用も資金計画に盛り込んでおく

 しかし、ローン負担が軽くなると安心してばかりはいられません。建築後の経過年数の長い、いわゆる築深マンションは、その分、取得時のリフォーム費用などのイニシャルコストが高くなりますし、購入後の管理費・修繕積立金のランニングコストも高くなるのです。

 リフォーム費用については、どこまで何をやるのかによって大きく異なりますが、少なく抑えても築10年で10万円~50万円、築15年で50万円~150万円、築20年で150万円~250万円、築25年で250万円~350万円程度をみておく必要があります。これに間取り変更や断熱リフォームなどを加えるとさらに高くなります。いずれにしても、築年数が長くなるほど、必要なリフォーム費用も多くなってしまうわけです。

 最近はそのリフォーム費用も住宅ローンと一体的に借入れできるローンが増えているので、リフォームするならあらかじめ見積もりをとって、購入費用とリフォーム費用の合算で住宅ローンの返済額を把握しておく必要があります。

築深物件ほどランニングコストが高くなる傾向に

 リフォーム費用は基本的に購入時に1回きりかかる費用ですが、管理費修繕積立金は所有している限りついて回りますし、物価や建築費の上昇などによって、一定期間後には高くなる可能性があります。その負担をシッカリと頭に入れておく必要があります。

 図表2は東日本不動産流通機構による、建築年次別の管理費と修繕積立金の金額を棒グラフにまとめたものです。2019年建築のマンションは、月額管理費が1万7634万円で、修繕積立金が6702円の合計2万4336円ですが、建築後の経過年数が長いと、それ以上の負担になることが少なくありません。管理費は年々ジワジワと高くなっていますから、建築後の経過年数の長い物件ほど最新のマンションより安いのですが、修繕積立金は経過年数が長くなるとむしろ高くなります。経過年数が長いと老朽化が進みますから、それに対応して多額の修繕積立金が必要になり、修繕積立金が増えるのです。

 その結果、2008年完成のマンションでは、月額のランニングコストは2万8309円で、2019年より4000円近く負担が重くなります。

中古は毎年購入価格の1%以上の負担がついてくる

 しかも、築深物件は購入価格が安くすむ分、負担感が重くなる傾向が否めません。ハッキリいって、新築マンションを取得する人に比べて、中古マンション購入者の年収は少ないため、負担感が重くなってしまうのです。

 図表3は、成約価格に対する管理費と修繕積立金の比率を、建築年次別にまとめたものです。一見してわかるように、建築後の経過年数の長い築深物件では、毎年成約価格の1%以上のランニングコストがかかります。

 たとえば、1992年完成の築30年近い物件だと、年間では管理費が成約価格の0.81%、修繕積立金が0.72%で、合計1.53%のランニングコストがかかるのです。それに対して、2019年に完成したマンションの場合、成約価格が高くなっているだけに、この比率はかなり低くなります。管理費が成約価格の0.32%で、修繕積立金は0.12%の合計0.44%です。

新築と中古では購入者の年収にも大きな違いが

 購入価格に対する比率でみれば、築浅物件の0.4%台に対して、築30年近い築深物件は1.5%台ですから、負担感でいえば4倍近い格差という見方もできます。

 住宅金融支援機構によると、2020年度にフラット35を利用して新築マンションを買った人の世帯年収の平均は789万円に対して、中古マンションを買った人は586万円で200万円以上の差があります。年収帯別では、中古マンションは400万円未満の人が35.1%と最も多く、次いで400万円以上600万円未満が31.4%で、年収600万円以上は33.5%と3人に1人程度にとどまっています。

 それに対して、新築マンションでは年収400万円未満は11.8%にとどまり、年収600万円以上が56.1%と半数を超えています。

 これだけの年収の違いがあると、ランニングコストの負担感は相当に違ってくるはずなので、十分に注意が必要です。

エリアや戸数規模でもランニングコストは異なる

 月額管理費、月額修繕積立金のランニングコストは、建築年次だけではなく、エリアや戸数規模によっても異なるので注意が必要です。

 図表4にあるように、首都圏では東京都区部が最も高く、埼玉県、千葉県は比較的安くすみます。東京都区部では月額管理費と月額修繕積立金のランニングコストの合計は2万4708円に対して、埼玉県は2万1164円で、月額にして3549円、年間では4万円以上の差になりますから、馬鹿にできない負担の差です。

 戸数規模別にみると、図表5にあるように、50戸未満の規模の小さいマンションと、200戸以上の規模の大きなマンションのランニングコストが高く、中規模クラスのマンションはやや安い傾向にあります。

 規模にかかわらず、日常の清掃業務などの負担は欠かせませんから、規模の小さなマンションでは1戸当たりの負担は大きくなります。それが規模が大きくなるにつれ、スケールメリットから1戸当たりの負担は減りますが、200戸以上の大規模マンションになると、共用施設が充実し、管理サービスも充実、超高層マンションなどでは修繕積立金も高く設定せざるを得ないなどの事情で高くなります。

ランニングコストの違いも目配りしておく必要が

 単に購入価格だけではなく、物件の条件によって月額管理費・修繕積立金のランニングコストに大きな違いがありますから、その点を頭に入れておかないと、購入後の家計負担に驚くことになりかねません。購入してから「こんなはずでは」ということになりかねません。マンションの購入を考えるときには、こうした違いも十分に考慮しておきたいところです。

(文=山下和之/住宅ジャーナリスト)

●山下和之/住宅ジャーナリスト

1952年生まれ。住宅・不動産分野を中心に、新聞・雑誌・単行本・ポータルサイトの取材・原稿制作のほか、各種講演・メディア出演など広範に活動。主な著書に『マイホーム購入トクする資金プランと税金対策』(執筆監修・学研プラス)などがある。日刊ゲンダイ編集で、山下が執筆した講談社ムック『はじめてのマンション購入 成功させる完全ガイド』が2021年5月11日に発売された。

元極道が語る「拳銃を突きつけられる」という極限でも冷静でいられる方法

 ここ一番のときでも緊張しない方法を知りたい――。

 こんな質問が寄せられたが、そんな方法があるならば、自分が知りたいものだ。仮に大事な場面で緊張しないというものがいるならば、それは何も考えていないただのバカ、または正常な感情を持ち合わせない人格異常者である(笑)。

 誰だって大事な場面では、大なり小なり緊張はするものだ。緊張しないコツを会得しようと努力するよりも、緊張をどう感じられるか、自分の中でどう味わい、消化するかをマスターしたほうがよいのではないか。要するに、緊張感を客観的に楽しめるように慣れてしまうのだ。負のエネルギーにするのではなく、自らの原動力に変換させてしまうのである。

 緊張が負に作用してしまうと、筋肉は強ばり、吐き気すらもよおす状態に陥ってしまう人もいるだろう。そんな状態でよい結果を残すのはまず無理だ。持っている力を100%発揮することはできない。一方で、緊張感を原動力に変換できればどうなるか。時に自分の持っている力さえも超えて見せることができるのだ。

 では、そうしたコンディションにするにはどうすればいいか。自分の場合は意外にシンプルである。

 むろん、すべてのケースに当てはまるわけではないが、だいたいはその場に自分自身を置き去り、客観視しながら、こう思うのだ。

 どうせオレなんて、たいしたことはない。ここまで来ただけでも十分だ。誰もオレに期待なんかしていない。オレはオレでここまでやってきた。辛いことも苦しいことも乗り越えてきた。だったらせめて、この状況を、緊張感を楽しもう。振り返った時に、あの時にこうしたらよかったと後悔だけはしないようにしてやろう。

 そう他人事のように言い聞かせるのだ。だが、これには鍛錬は必要だ。緊張すればするほど、全神経を集中させて、感覚を研ぎ澄ませ、状況を達観する。極端な話、命を狙われ、銃口を額につけられたとしてもだ。

 普通に生きてきて、そんな場面に直面することはまずないだろう。だったら、それすらも人生の経験として、楽しんでしまうのだ。生き残れたらラッキーくらいに考えながらも、気持ちを楽にして、逃げる隙がないか、活路がないかを見渡す。そうすれば、案外生き延びることはできるものだ。それに、必要以上の悪態をさらす結果にだけはならない。

 人間に限らず、この世に生を受けた以上、いつかは死ぬ。どんな状態になっても、最悪は死ぬだけだ。そう思えば、スッと楽になりはしないか。そう思えるようになるには鍛錬が必要かもしれないが、ただ、それは絶対的な真理だ。死ぬことを恐れることが、生きる上でのさまざまな不安が生むのである。

 緊張状態とは、大きく分ければ、ふた通りしかない。突然、襲来してくるものか、前々から、その時が来ることがわかった上でのものだ。

 前者に対しては、とにかくゆっくりと呼吸を整えて、緊張の向こう側と対峙すればよい。緊張は向き合う相手ではない。緊張を生み出しているのは、他者ではない。己の脳だ。相手が緊張の呪文を唱えているわけではないのだ。緊張の向こう側にこそ、本来の目的がある。瞬時に脳内が緊張に支配されても、向かい合った相手、もしくは目の前で起きている出来事に対応しながら、冷静に脳内を整え、どうすればこの状況を楽しむことができるのか、本来なら考えもしなかった思考で手繰り寄せるのである。思考が変われば、手法や術は必ず変化する。結果は必ずしも変わらないかもしれないが、確実にチャンスは生まれるのだ。

 次に後者の場合。この日に緊張しますよ~と日時が決まっている場合は、簡単である。誰にだってできる努力を誰も真似できないくらい、ギリギリまで行えばよいのだ。あとは怖じけずくことはない。その努力を信じて、当日は緊張を思う存分楽しめばよい。

 すべては考え方ひとつなのだ。「死ぬこと以外はかすり傷」という言葉があるが、さらなる高見には「どうせ最悪、死ぬだけだ」という世界がある。

 だからと言って、案ずるな。なかなか人間は死なないようにできている。緊張感を味わうことが楽しみになれば、これまで見ていた同じ景色もまた違って見えてくるのではないか。

 武運を祈る。

(文=沖田臥竜/作家)

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●沖田臥竜(おきた・がりょう)
2014年、アウトローだった自らの経験をもとに物書きとして活動を始め、小説やノンフィクションなど多数の作品を発表。最新小説『ムショぼけ』(小学館)を原作にした同名ドラマが10月からスタート。調査やコンサルティングを行う企業の経営者の顔を持つ。

ネット情報を鵜呑みにする高齢者たち…駆使してるつもりが振り回され、消費者被害が激増

 70代後半の知人によると、同年代にはパソコンもスマホもやらないという人が半分くらいいるという。60代になると、ほとんどのオフィスワーク経験者はパソコンを使うようになっている。

 パソコンやスマホに慣れてくると、自分はインターネットを使いこなしていると思いがちだ。しかし、生まれたときからネットが身近にあったデジタルネイティブとは違い、シニア世代はネット教育を受けてこなかったため、ネットリテラシー(インターネットを使いこなす能力)が低いという弱点がある。

デマ情報に振り回される

 6月末、私のもとに親族の女性から電話がかかってきて、新型コロナウイルスのワクチン接種を見直すようにという説得が始まった。

「今のワクチンというのは、遺伝子の組み換えによってつくられているから、接種することによって、体内の遺伝子が組み換えられてしまい、将来体の異変が起きる可能性があるそうよ」

「それは、どこの情報ですか?」

「YouTubeよ。リュック・モンタニエというノーベル賞学者が言っているんだから」

と、ノーベル賞学者の名前を出して、信憑性があることを強調する。私には荒唐無稽な話に思えたが、調べてみると、確かに遺伝子組み換え情報、不妊リスクなどのワクチンに関する情報はSNSを中心に世界規模で広がっていた。リュック・モンタニエに関しては、本人の発言が捻じ曲げられて、「ワクチン接種を受けた人は2年以内に死ぬ」と発言したというデマまでも一部流れたらしい。しかし、信頼できる筋でしっかり調べれば、デマだということはわかる。

 親族の女性はそれまで、あまりインターネットを利用していなかった。このような、にわかネット利用者はネット情報を鵜呑みにしてしまう傾向がある。

フィルターバブルから抜け出せなくなる

 2年前、私は弁護士大量懲戒請求事件の裁判を数回傍聴した。この事件は、在日朝鮮人・韓国人などに関するヘイトスピーチで知られ、ネトウヨ(ネット右翼)に人気のあるブログ主の呼びかけによって、数百人ものフォロワーが弁護士会宛に弁護士の大量懲戒請求を送りつけたという事件である。

 懲戒請求のターゲットになったのは、ブログ主が反日派だと決めつけた弁護士たちだった。その請求事由が荒唐無稽だったり、弁護士には身に覚えのない内容だったりしたにもかかわらず、数百人ものフォロワーたちがブログ主の主張を信じて、各弁護士に数百通から数千通というおびただしい数の懲戒請求書を送りつけたものだった。

 2018年、ターゲットにされた弁護士たちが、フォロワーたちを相手に損害賠償請求裁判を起こした。弁護士が裁判に出席して驚いたのは、被告人も傍聴人も高齢者ばかりだったことだ。ネトウヨには若者が多いといわれているが、彼らはネットに慣れているため、情報を取捨選択する判断力があり、ブログ主の呼びかけには簡単に同調しないのだろう。

 東京オリンピック・パラリンピックでは、選手など関係者が外部との接触を避けるために、開催地を大きな泡で包むように囲う「バブル方式」がとられた。ネットにも、泡の中に包まれたように自分が見たい情報しか見えなくなる「フィルターバブル」と呼ばれる現象がある。多くの検索サイトには、フィルター機能によって検索履歴などから個人に最適化した情報が手に入りやすい仕組みが取り入れられている。一方で、望まない情報から遠ざけられるため、自分と異なる価値観・考え方に触れる機会がなくなるという問題点がある。

 さらには、自分が見たい情報を積極的に集め始めると、同じ意見の情報ばかりが飛び交う閉鎖的な空間が出来上がり、偏った意見が真実だと誤認してしまう危険性をはらんでいるという。これを、閉じられた空間で音が共鳴するように設計・装備された音楽録音用のエコーチェンバー(残響室)になぞらえて、「エコーチェンバー現象」と呼んでいる。

 弁護士大量懲戒請求事件を起こしたフォロワーたちは、フィルターバブルの中に閉じ込められてしまったのではないだろうか。実は私自身、長年パソコンを使っていたにもかかわらず、この事件を取材するまで、フィルターバブルに関する知識がまるでなかった。私と似たようなシニアは、案外多いのではないだろうか。

消費者センターへの相談件数は「60代以上」「情報通信関連」が激増

 全国の消費者センターに寄せられた消費者被害に関する相談件数は、60歳以上が増加傾向にあり、20年には41%を占めている。かつては高齢者の消費トラブルといえば、訪問販売や電話勧誘販売が多かったのだが、近年は通信販売に関する相談件数が過去最高になった。特にネット通販が多い。

 成人向けサイトや出会い系サイトに関するトラブルも多い。無料だと思ってこうしたサイトにアクセスすると、いきなり高額な料金を請求されたりするのだが、家族に知られたくなくて泣き寝入りするケースも少なくないらしい。

 そのほかにも、インターネット接続回線や海外ホテル予約など情報通信関連の相談が多い。また、19年度における広告や個人間取引などSNSに関する相談件数については、10年度に比べると全体で約6倍になったが、50歳以上は30倍以上と大きく増加している。

 インターネットは便利だが、危険もたくさん潜んでいる。私もデジタル化の波にもまれながら、なんとかついていっている世代であるが、職業柄ウラをとる習慣があるため、情報を集めて客観的な判断をするように努めている。迷惑メールかどうか判断がつかない場合には、必ずネットで検索して確認するようにしているので、今のところは被害に遭わずに済んでいる。

 インターネットのシステムも悪徳業者の手法も日進月歩で進化している。シニアはネットの操作ができることに満足せずに、そのリスクに細心の注意を払う必要があるのではないだろうか。

(文=林美保子/フリーライター)

●林美保子/フリーライター

1955年北海道出身、青山学院大学法学部卒。会社員、編集プロダクション勤務等を経て、フリーライターに。主に高齢者・貧困・DVなど社会問題をテーマに取り組む。著書に『ルポ 難民化する老人たち』、『ルポ 不機嫌な老人たち』(共にイースト・プレス)。

セブン、今、買うには“要注意?”な食品5品…バター香るたらこスパ、ほうじ茶クレープ

 8月時点で、国内総店舗数を2万1115店舗まで拡大させている大手コンビニエンスストアチェーン店セブン-イレブン。ローソンは2月末時点で1万4476店舗、ファミリーマートは8月31日時点で1万6642店舗となっており、セブンは競合相手を大きく引き離している。

 最近の業績を見てみると、8月の既存店売上は前年同月比96.9%、客数は前年同月比92.7%。今夏は新型コロナウイルスの新規感染者が急激に増加したこともあってか、少々売上は落ち込んだようだ。

 そんなセブンのPB「セブンプレミアム」からは、今年も秋の新作商品が続々と登場している。しかし、味のクオリティが高いと評判のいいセブンだが、さまざまな理由からなかにはあまりおすすめできない商品もちらほら……。そこで今回は、この秋の“要注意?”セブン商品5選をピックアップし、紹介していく。

バター香るたらこスパゲティ/429円(税込、以下同)

 たっぷりのたらことバターが食欲をそそる「バター香るたらこスパゲティ」。パスタ商品のなかでも、たらこスパゲティは定番商品であり、質の高いものも多い。しかし、このセブンの商品は購入する際、少々気をつけなければいけない。

 問題はバター。率直に言って、バターの量が多すぎるためか、主役であるたらこの風味があまり感じられないのである。食べすすめていくとたらこの味がしないだけでなく、バターのくどさが目立っていった。

 商品名は「バター香るたらこスパゲティ」となっているが、バターが香るというレベルではなく、商品自体の足を引っ張ってしまっている印象さえある。組み合わせ自体は間違いなく美味しいし、バター好きの方にとっては美味と感じるだろうが、たらこ好きの方には要注意商品かもしれない。

お芋とりんごの秋パフェ/321円

 秋の新作スイーツとして登場した「お芋とりんごの秋パフェ」。上層には素揚げしたさつまいも、白玉、こしあん、さつまいもクリームが乗っており、その下に生クリーム、さつまいもクリーム、底には角切りりんごが入った寒天という層が敷かれている。

 パフェというだけあって層のつくりがしっかりしていて、非常に美味しいのだが、少々惜しい部分があった。インパクトの強い素材を多く詰め込みすぎて、全体的に味の統一感がない印象を受けたのだ。さつまいもの味がしたかと思えば、りんごの味もし、その後あんこの味がして……といったように味がバラバラになってしまっている。

 さつまいもならさつまいもメインのパフェ、りんごならりんごメインのパフェを食べてみたかったと感じる方も少なくないだろう。味のクオリティは高いので一度食べてみて、リピートするか検討してみてほしい。

イタリア栗の濃厚モンブラン/300円

 商品名から美味しそうな雰囲気を漂わせている「イタリア栗の濃厚モンブラン」。栗の濃厚モンブランと聞くと思わず極上スイーツを期待してしまいそうになるが、期待値を上げすぎると少々拍子抜けしてしまう可能性がある。

 個人的な感想だが、一口目から想像していたよりも栗の濃厚さはなく、薄く感じられた。栗の味がしないわけではない。ただ、どこか濃厚感が足りないという印象。加えて、モンブラン状に絞られたマロンクリームの口当たりが、軽すぎてまるでスフレのような食感であった。要するに全体的に名前負けしている感があるのだ。

 だが、商品自体のつくりはしっかりしていて、モンブラン状のマロンクリームの下には、マロンペースト、マロンムース、ダイス状のスポンジが重ねられている。それぞれ異なった形状のマロンが感じられ、最後まで飽きずに楽しむことができた。一度自分の口に合うかお試ししてみるといいのではないだろうか。

伊藤久右衛門監修 ほうじ茶クレープ/192円

 高級茶で名高い京都宇治に店舗を構えるお茶専門店・伊藤久右衛門が監修した「伊藤久右衛門監修 ほうじ茶クレープ」。有名茶屋が監修をしたということもあり、SNSでも販売前から盛りあがりを見せていたが、いざ販売されると評価はイマイチであった。

 クレープ生地はもちもち、ほうじ茶クリームもほんのり香って美味しいスイーツに仕上がっているのだが、少々ほうじ茶の味がぼやけているように感じられた。口に含んだときにもっとほうじ茶の風味が効いていてもいいと思ったのだが、生クリームが多めなためか、ほうじ茶のインパクトが想像より薄かったのである。

 とはいえ、一流店が監修しているだけあって商品自体は美味しく、上品さも感じられる和スイーツとなっている。ほうじ茶へのこだわりがそれほど強くない方にとっては十分楽しめる商品だろう。

アールグレイ 無糖/100円

 セブンプレミアムから発売されている「アールグレイ 無糖」。飲料専門メーカーが販売しているアールグレイよりも安価なため、ついつい手にとってしまうかもしれないが、購入前にこの注意点を知っていただきたい。

 注意点とは、この商品に含まれている香料が強すぎるということ。口に含んでからまず香料の香りが口内に広がる。後味にも香料が口内に残り思わず眉をひそめてしまうほど。香りがよく美味しいと思える香料がふわっとする程度ならいいが、茶葉の香りより香料が前に出すぎてしまっているように感じたのだ。そのため、口に張り付く香料の香りに少々不快感を覚える方もいるのではないだろうか。

 強い香料が苦手という方は多少値が上がっても、飲料専門メーカーがつくっているアールグレイを購入したほうがいいかもしれない。

 人の好みは千差万別のため、今回紹介した5品を美味しいと感じる方ももちろんいるはずだ。この記事を参考にしつつ、実際に自分の舌で味わってみて、リピートするかどうか検討してもいいかもしれない。

(文=A4studio)

※情報は2021年10月1日現在のものです。

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パチンコ「終日9万オーバー」など超銀河系の爆発力が早くも話題に! ファン必見の新たな激アツ情報も要チェック!

 超高速変動の右打ち「覚醒HYPER」を搭載するなど、今話題沸騰中のパチンコ『Pフィーバー機動戦士ガンダム ユニコーン』。そんな本機を送り出したSANKYOは10月4日、注目のシリーズ最新作『Pフィーバーマクロスフロンティア4』をリリースし、これまでのシリーズを超える“圧倒的火力”で早くもホールを席巻中だ。

■大当り確率:1/319.7
■図柄揃い確率(特図2):約1/2.0
■RUSH突入率:約53%
■RUSH継続率:約81%
■ラウンド(カウント):10Ror2R(10C)
■賞球数:3&1&5&15
■出玉:1500発or300発
■振り分け
・特図1
「10R+時短250回+残保留1個」約6%
「2R+時短1回」約94%

・特図2
「10R+時短2回+残保留1個」約48%
「10R+時短1回+残保留1個」約52%

○○○
 スペックは大当り確率1/319.7の1種2種混合タイプ。ヘソ大当りの大半が2R+時短1回の「翼の舞チャンス」となり、ここで1/2.0(期待度50%)を引くことできれば、平均継続率81%の右打ち「ギャラクシーライブ」へ突入する仕様だ。

 なぜ“平均”なのかというと、本機は大当り時の振り分けによって時短回数が変化するから。52%で選択される「1回+残保留1個」の継続率は約75%、それに対して継続率約87.5%の「2回+残保留1個」は48%で選択され、その平均値が81%となる。

 なお、右打ち中の大当り出玉はすべて1500個。そのため、時短の振り分け次第では、『ガンダム ユニコーン』を超える出玉を体感できるかもしれない。

 実際、本機を遊技したプレイヤーからは「ツボにハマった時の破壊力が凄まじい」「一撃万発も余裕」など、RUSH中の出玉性能に関して驚きの声が続出。なかには、終日で「9万発を達成した」との報告もあるなど、そのポテンシャルの高さは現行機随一と言っても過言ではなさそうだ。

 まさに超銀河系級のスペック。今後も『マクロス4』の動向に大きな注目が集まりそうだが、そんな本機の登場を盛り上げるべく、同社は同月4日より導入記念キャンペーンを実施中。毎日5名の方に抽選で「オリジナルQUOカード」が当るという、ファン必見の内容となっている。

 応募方法は同社公式Twitterをフォローし、該当ツイートをリツイートすれば完了だ。

 なお、応募締め切りは同月14日11:59まで。該当ツイートは毎日変更されるため、投稿内容を必ずチェックしておこう。

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JRA【ジャパンC】スノーフォール、ラブ、ブルームなど外国馬11頭が予備登録

 8日、11月28日に東京競馬場で行われるジャパンC(G1))に、外国馬11頭が予備登録を行った。JRAの公式ホームページで発表された。

 予備登録した外国馬は下記の通りだ。

【アイルランド 7頭】
ジャパン (牡5、A.オブライエン厩舎)
スノーフォール (牝3、A.オブライエン厩舎)
トワイライトペイメント (セ8、J.オブライエン厩舎)
バロンサミディ (セ4、J.オブライエン厩舎)
ブルーム (牡5、A.オブライエン厩舎)
モーグル (牡4、A.オブライエン厩舎)
ラブ (牝4、A.オブライエン厩舎)

【フランス 1頭】
グランドグローリー(牝5、G.ビエトリーニ厩舎)

【アメリカ 2頭】
ウォーライクゴッデス(牝4、W.モット厩舎)
グーフォ(牡4、C.クレメント厩舎)

【オーストラリア 1頭】
サードラゴネット(牡5、C.マー&D.ユースタス厩舎)

単なる事実誤認では済まされない?『優駿図鑑』が競馬ファンの逆鱗に触れているワケ

 サイバーエージェントが7月に公開した2021年4~6月の四半期決算が、世間に与えた衝撃は記憶に新しい。傘下のCygamesが2月にリリースしたスマートフォン向け育成シミュレーションゲーム『ウマ娘 プリティーダービー』の大躍進により、ゲーム事業の営業利益が前期比で483.5%増加したのだ。大人気コンテンツの誕生が、利益をもたらすのは同社だけではない。ゲーム関連のネットメディアは連日同ゲームの動向を追い、公式グッズのみならずウマ娘を意識した非公式商品が巷に溢れはじめている。

 そんななか、アニメやライトノベル、プラモデル、サバイバルゲーム関連書籍の発行で知られるホビージャパンが今月4日に発売したムック本『優駿図鑑 ~スペシャルウィーク、サイレンススズカ、トウカイテイオー 夢を追った伝説の名馬たち~』が物議を醸している。図鑑の内容に対し、競馬ファンから批判が殺到し、同編集部は6日、「心よりお詫び申し上げます」と謝罪する事態に発展したのだ。

 帯に「伝説の“あのウマ”たちが全員集合!」と銘打った同図鑑では、スペシャルウィーク、トウカイテイオー、ゴールドシップなど優秀な成績を収めた競走馬を写真や図解で解説している。一方、中央競馬三冠馬であるディープインパクト、オルフェーヴル、コントレイルが掲載されておらず、同編集部がなにを基準に「伝説のウマ」を選んだのかについて、疑問の声が上がったようだ。Twitter上では、図鑑にピックアップされているのがウマ娘の主要キャラクターのモチーフになった競走馬であることを指摘する声も相次いだ。

トウカイテイオーが2016年菊花賞を制した?

 また図鑑の記述に関しても議論が巻き起こった。Twitter上ではトウカイテイオー(1994年引退)の主な戦歴に2016年菊花賞が記されている点や、2001年の香港ヴァーズを制したステイゴールドがG1未勝利扱いになっている点などに関し、事実誤認を指摘する声が上がった。

 読者からの指摘を受け、同編集部は6日、編集長名義で以下のように公式Twitterアカウントで謝罪した。

「『優駿図鑑』をご購入いただき、誠にありがとうございます。

 ご連絡いただいております『優駿図鑑』内の誤植につきまして、ご指摘頂いた点を含め内容を精査し今後正誤表を出させていただきます。ご迷惑をおかけ致しておりますこと、心よりお詫び申し上げます」


ホビージャパン「ウマ娘を意識した図鑑かどうかは回答控える」

 競馬メディア編集者は次のように今回の炎上騒動を見る。

「仮にネット上でのファンからの指摘が事実であれば、図鑑と名乗るには、なかなかの粗さです。

 例えばトウカイテイオーの戦歴に“2016年菊花賞”とある部分です。トウカイテイオーの父シンボリルドルフは当時、史上唯一無敗で三冠(皐月賞・日本ダービー・菊花賞)を制した馬でした。その息子であるトウカイテイオーも無敗で皐月賞・日本ダービーを勝ちますが、その後に骨折が判明。菊花賞に出走することができませんでした。アニメ・ウマ娘でも、その当時のトウカイテイオーの葛藤がしっかりと描かれているので、図鑑がそんな菊花賞を『勝った』としたことが、ファンの心情を逆撫でしたのだと思います。また、2016年菊花賞を勝ったというのは、1994年に引退していることからも完全に誤植です。(2016年の菊花賞勝利馬はサトノダイヤモンド)

 また同様に指摘されていたステイゴールドは、ウマ娘には出ていませんが、なかなか勝てない馬として競馬ファンから戦績以上の人気を誇った馬でした。G1などの大きなレースで2着ばかり(かつ1着がない)『シルバーコレクター』の代表的な存在だと思います。

 そんなステイゴールドがデビューから5年、キャリア50戦目の最後のレースでたどり着いたのが、香港の香港ヴァーズ(G1)優勝。悲願のG1制覇を海外で達成し、JRAから同年の特別賞を受賞されています。『優駿図鑑』の『ステイゴールドG1未勝利』は、そんな1勝を否定しているので、ファンから多くの指摘が集まったのでしょう。

 ただ、Twitterに挙げられている図鑑の画像を見る限り、ステイゴールドのG1成績が19戦0勝となっているので、海外G1の香港ヴァーズはカウントされていないのかなとも思います。(カウントされていれば20戦1勝になる)

 一方、ステイゴールドの説明欄には『ゴールド(1着)を獲る夢は海外(香港ヴァーズ)で叶えた』とあるんです。この説明欄にあるヴィルシーナは、確かにG1を4戦連続で2着しましたが、その後にヴィクトリアマイル(G1)を連覇。G1・2勝馬である本馬をシルバーコレクターというのは無理があるというか、ごく少数派だと思います。

 そしてそれ以上に図鑑を名乗り、帯に『伝説の”あのウマ”たちが全員集合!』と謳っておきながら、まったく全員集合できてない点は疑問ですね。

 ウマ娘は数々の名馬を美少女キャラクター化させて大ヒットしていますが、その一方で実名を使用しているため、新キャラ登場させるには馬主の許可が必要なんです。そのため、三冠馬のディープインパクトやオルフェーヴルといった競馬を語る上で欠かせない名馬が登場していません。

 競馬史を彩る名馬の図鑑であれば本来、ディープインパクトやオルフェーヴルは掲載されて然るべきですが『優駿図鑑』は何故か、ウマ娘の傾向に沿っており、図鑑で紹介されている馬は、ほぼウマ娘に登場している徹底ぶりです。従って『優駿図鑑』は図鑑ではなく、ウマ娘ファンに向けたファンブックに近いものがあるのですが、にもかかわらず、上記のトウカイテイオーのような誤植があったため炎上しているのだと思います」

 そもそもこの図鑑はウマ娘を意識して製作されたものだったのか。ホビージャパン広報宣伝課に、図鑑の企画趣旨がウマ娘を念頭に置いたものだったのかを問い合わせたが、「回答は差し控えさせていただきます」と明言を避けた。

コンテンツの核である「事実と歴史」を軽視してはいけない

 大手ゲームメーカー関係者は一連の騒動を次のように解説する。

「ホビージャパンさんの図鑑は、CygamesさんやJRAさんの許可を得て、あくまでウマ娘のファンブックとして発行していれば、これほどの問題にならなかったのではないかと思います。

 ウマ娘は確かに新しい市場を切り拓いたのだと思います。どこの企業さんもそれにあやかりたいと思うのは当然でしょう。大手ECサイトやオークションサイトを見ていると、明らかにウマ娘を意識した競走馬グッズが大量に出品されています。自作のグッズをファン同士でやり取りするだけなからまだしも、さすがにそれは権利的にアウトだろうという例も見かけますね。

 ゲームのキャラクターやストーリーが完全オリジナルなら、メーカーの許可なく関連商品は作れません。しかし、ウマ娘は実在の競走馬をモチーフにしているという点で、競走馬にフォーカスする限り、誰でもやり方によっては市場に参入できます。

 ただ、こういう実話をもとにしているコンテンツは、その核となっている『事実や歴史』を軽視して安易に改ざん、編集したり、脚色したりすると大変なことになるものなのです。

 例えば日本の戦国時代や中国の三国志をモチーフにした『戦国無双』『三国無双』シリーズなどを手がけるコーエー・テクモゲームスの知人は、歴史学者顔負けのフィールドワークと文献調査を行っています。

 そのうえで、研究者や歴史ファンにもギリギリ許容されるラインを見定め、かつ一般のゲームユーザーにもウケる脚色をしています。それほど気を使っていても、たびたび事実誤認を指摘されたり、史実の解釈をめぐって厳しい批判を受けたりしているようです。

 ウマ娘も、馬主さんの意向を聞き、実際の競走馬の戦歴を精査した上で、創作物として表に出すことができるギリギリのラインを攻めているんじゃないかなと思います。

 そもそもギリギリのラインを攻めているコンテンツに便乗しようとして、さらに際どいラインを攻めれば、今回のような炎上騒動に発展するのは当然と言えば当然だと思います」

(文・構成=編集部)

 

JRA横山典弘マジック再び? 自身の「進言」で挑む毎日王冠(G2)でウオッカを差し切ったアノ馬の激走再来なるか?

 10日に行われる毎日王冠(G2)は、秋の東京開催の開幕を飾る名物重賞。今年で72回を数える同重賞の歴史は古く、例年ハイレベルなメンバーが集結する。

 歴代の優勝馬は、豪華メンバーがズラリ勢揃い。1988年と翌89年は、あのオグリキャップが堂々の連覇を果たし、98年には「伝説の逃亡劇」を演じたサイレンススズカが優勝。近年もエイシンフラッシュやエイシンヒカリなどが優勝馬に名を連ねている。

 こうした稀代の名馬たちに対して、決してヒケをとらないのがカンパニーだ。

 2009年の毎日王冠ではあのウオッカを相手に、鮮やかな差し切り勝ち。次走の天皇賞・秋に続きマイルCS(ともにG1)を連勝するなど、史上初の8歳馬によるG1制覇を達成した同馬の“覚醒”のきっかけとなったのが、当時の毎日王冠である。

 その際、カンパニーの“覚醒”を引き出したのが、今でも現役ジョッキーとして大活躍している横山典弘騎手だ。明け7歳を迎えた08年3月の中山記念(G2)で初コンビを組んだ同騎手は、積極的な先行策で快勝。直線一気の脚質が災いして、一歩及ばないレースぶりが目立った同馬の積極策は、周囲をアッと言わせた。

 同年秋のG1戦線では末脚勝負に戻って結果を出せなかったものの、翌09年の中山記念は、再度の先行策で連覇達成。同年の宝塚記念(G1)では他馬に騎乗予定があった横山典騎手から岩田康誠騎手にチェンジするも、先行策を継続。4着に好走するなど、脚質転換の効果はジワジワと表れてきた。

 そして迎えた09年の毎日王冠。道中5・6番手をキープして進んだカンパニーは、ゴール前でウオッカとの叩き合いを制して勝利。その後のG1連覇は前述の通りだが、“覚醒”の要因となったのは脚質転換であり、その“新境地”を切り開いたのは、紛れもなく横山典騎手であった。

 実は今年の毎日王冠にも、横山典騎手によって“新境地を”切り開く可能性のある馬が出走する。前走8月の朱鷺S(L)で勝利した同騎手が継続騎乗するカイザーミノル(牡5歳、栗東・北出成人厩舎)だ。

 横山典騎手が同馬に初騎乗したのは、昨年10月末のキタサンブラックM(3勝クラス)での出来事。レース後にブリンカー着用を勧めたといい、管理する北出師は「騎手の進言でブリンカーを着けてから、いろんなレースで結果を出せるようになりました」と語っている。

 実際にカイザーミノルの以降の重賞成績をみると、今年3月のオーシャンS(G3)は掲示板確保の5着、4月のマイラーズC、5月の京王杯スプリングC(ともにG2)も、それぞれ3着と好走。1200mから1600mまで自在に対応するレースぶりをみせている。

 さらに今回の毎日王冠について北出師は、「ジョッキーから開幕週の馬場で走らせてみたいということもあり、ここを使ってみる」とコメント。横山典騎手の提案によって、今回の出走を決めたという経緯もある。

 進言したブリンカー着用で、カイザーミノルの自力も強化中。さらに同騎手が開幕週の馬場を使うことを進言したとなれば、その結果は注目必至といえるだろう。馬を知り尽くしたベテラン騎手しか知り得ない独特の“感性”による進言がきっかけとなり、カイザーミノルが前述したカンパニーのように“覚醒”する可能性があるかもしれない。

 遡ること12年前、4番人気カンパニーで単勝1.3倍の圧倒的人気に推されたウオッカを撃破した当時のように、今年の毎日王冠でも伏兵・カイザーミノルでアッと言わせる騎乗ぶりをみせてくれるか。横山典騎手の「マジック」再来に期待したい。

(文=鈴木TKO)

<著者プロフィール> 野球と競馬を主戦場とする“二刀流”ライター。野球選手は言葉を話すが、馬は話せない点に興味を持ち、競馬界に殴り込み。野球にも競馬にも当てはまる「勝ちに不思議の勝ちあり、負けに不思議の負けなし」を座右の銘に、人間は「競馬」で何をどこまで表現できるか追求する。