大手パチスロメーカー「ユニバーサル」前年同期比で大幅減収減益も…次期以降は『沖ドキ!』シリーズなど最新作を集中的に市場投入へ 

 4号機時代の名機を誰もが気軽に楽しめる仕様へとリメイクした『CCエンジェル』が好評なユニバーサルエンターテインメント(東証JQ:6425)は11月11日、2021年12月期の第3四半期決算を公表した。

 これによると、売上高は前年同期比25.2%減の576億8,300万円。営業損失、経常損失、純損失については統合型リゾート施設「オカダ・マニラ」における営業停止時の固定費(減価償却費等)を販売費及び一般管理費から特別損失に振替したことから、それぞれ43億3,000万円、77億3,500万円、183億9,800万円とした。

 当期間中における遊技機業界は、パチンコホールは感染症対策を講じつつ営業を続けているものの、集客並びに稼働の回復には至らず、依然として厳しい経営環境が継続。新台入替に対する慎重な姿勢が続き、遊技機の市場供給は低調に推移した。

 このような中、パチスロ機はREG中に目押し難易度が異なる3種類の消化方法を採用した『新ハナビ』、大人気5号機『SLOT魔法少女まどか☆マギカ』の正統後継機『SLOT劇場版魔法少女まどか☆マギカ[前編]始まりの物語/[後編]永遠の物語』等、パチンコ機は不朽の名作ゲーム4タイトルをモチーフとした『Pナムココレクション』を発売。

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 販売台数はパチスロ機が46,867台、パチンコ機が2,999台の計49,886台、当四半期連結累計期間では計82,003台と前四半期連結累計期間の125,325台を大幅に下回ったが、これは現在、市場で稼働中のパチスロ機の主要タイトル約60万台が、当連結会計年度の第4四半期から来期の第1四半期にかけて入替が予想されていることから、当連結会計年度の製品も、その期間に集中して市場投入する戦略に基づいているからだと説明している。

 ちなみに、当期に発売した上記のパチスロ2機種は、当期間内の全パチスロ販売機種の中で上位の販売台数となったそうだ。

 統合型リゾート(IR)事業の売上高は前年同期比5.6%増の217億700万円、営業損失は25億4,100万円、メディアコンテンツ事業などの売上高は同28.3%減の6億6,700万円、営業損失は7,900万円だった。

 第4四半期の見通しとしては、パチスロ機は既に『SLOTタブー・タトゥー』や冒頭で述べた『CCエンジェル』の導入を開始したほか、シンプルなゲーム性と納得の出玉感を兼ね備えた『泡盛』、『沖ドキ!』シリーズの最新作『沖ドキ!DUO』を発売。パチンコ機は人気ゲームとのタイアップ作『Pデビルメイクライ4 クレイジーバトル』を目玉とし、計44,800台の販売を見込んでいる。

元JRA安藤勝己氏も苦言した「いばらの道」!? レイパパレはC.スミヨンと新コンビで香港C(G1)参戦も、距離不安は拭えず…

 14日のエリザベス女王杯(G1)で6着に敗れたレイパパレ(牝4、栗東・高野友和厩舎)が12月12日に香港シャティン競馬場で行われる香港C(G1、芝2000m)の招待を受諾した。

 また、これまで8戦でレイパパレの主戦を務めてきた川田将雅騎手がブリーダーズCフィリー&メアターフ(米・G1)を制したラヴズオンリーユーに騎乗予定のため、C.スミヨン騎手との新コンビでレースに臨むことも決まった。

 レイパパレはデビューから無敗で今年の大阪杯(G1)を制し、一躍トップホースの座に躍り出た。しかしその後は宝塚記念(G1)3着、オールカマー(G2)4着、そして今月のエリザベス女王杯でも6着に敗れ、未勝利となっている。

 敗戦が続くここ数戦で特に気になるのが、その激しい気性だ。

 前走のエリザベス女王杯でもスタート直後から折り合いを欠き、ルメール騎手が何とかなだめようとするも、前半での体力の消耗が響いて最後の直線では失速。6着に敗れた。レース後のインタビューでは「折り合いを欠いて冷静さがありませんでした。やはり距離が長いかもしれません、コントロールが難しかった」と気性面の不安定さを語っていた。

 今回、新たにコンビを組むことになったC.スミヨン騎手といえば、凱旋門賞(仏・G1)を2勝するなど世界で活躍し、日本ではエピファネイアでのジャパンC(G1)やラッキーライラックでのエリザベス女王杯の勝利が印象的な、日本でもおなじみの世界的名手である。2019年の香港マイル(G1)では日本のアドマイヤマーズに騎乗して見事に勝利を収めており、気性難のレイパパレをスミヨン騎手がどう乗りこなすか注目される所だ。

 レイパパレを管理する高野調教師は「マイルでもと思いましたが、スミヨン騎手が2000mでも問題ないとのことでしたから」と明かしており「馬はいける状態です、距離が(エリザベス女王杯から200m)短くなるのは好材料」と世界的名手を配し勝利への意欲を見せる。

 ただ、スミヨン騎手は実際にレイパパレに騎乗した経験はなく、距離は持つという話も、あくまで過去の戦績や映像などをみての判断と思われる。

 SNSなどでは最近のレースぶりでは2000mすらも持つかどうか怪しい、という見る向きもあり、元JRA騎手の安藤勝己氏も自身の公式Twitterで「(エリザベス女王杯の敗因は)はっきりと距離やと思うね。最後の一年はマイル路線に専念するんやないかな」と現状はマイルが適距離ではないかとの見解を示した。

 ただ、今年の香港マイルには香港で18戦17勝(内G1・4勝)、香港マイル連覇を狙う香港の最強馬ゴールデンシックスティが出走を予定しており、本馬との対戦を避けるため、やむを得ず香港カップに出走するという見方もあるようだ。

 エリザベス女王杯の結果からもジャパンC、有馬記念(ともにG1)は距離が長すぎるため活躍の場を海外に求め、陣営の判断は吉と出るか凶と出るか。いずれにせよ、マイル路線には舵を切らずに中距離での続戦を決断したレイパパレの進路を決める戦いになりそうだ。

(文=椎名佳祐)

<著者プロフィール>
 ディープインパクトの菊花賞を現地観戦し競馬にのめり込む。馬券はアドマイヤジャパン単勝勝負で直線は卒倒した。平日は地方、週末は中央競馬と競馬漬けの日々を送る。

パチスロ「事故多発」のビッグタイトルがついに撤去… シリーズ伝統の人気システムを継承した話題作を攻略!

 いわば『北斗の拳』シリーズの集大成。サミーの5号機『パチスロ北斗の拳 修羅の国篇』で、撤去までに「万枚」を突破させたいと目論むファンも多いことだろう。

 1G純増約2.0枚、1セット50G継続のART「闘神演舞」を出玉増加の主軸とする当機の通常時は、シリーズ伝統のシステムを継承しており、低確・通常・高確・前兆4種類のモードが存在。昇格移行契機はチャンス役で、前兆モードへの移行は文字通り前兆を経てARTがスタートする。もちろん、中段チェリーは25%以上でARTへと繋がる。

 また、スイカ・中段チェリー・強チャンス目成立時は「真・北斗カウンター」が発動し、この間に同一小役を重ね引くとモード移行が優遇。赤エフェクトへの変化は高確以上が確定するので、絶好の叩き所といえる。

 中段チェリーや強チャンス目成立時はボーナス重複にも期待でき、通常時でのボーナス当選時は「天舞の刻」へと発展。消化中は成立役を参照して「あべし」が加算され、これが1000あべしに到達、あるいはラストのバトルに勝利できればARTが約束される。

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 ART中は貯めた「勝舞魂」を使って「神拳勝舞」で継続を掴み取る転生システムを採用しており、消化中は成立役に応じて勝舞魂をストック。勝舞魂獲得期待度はセットごとに決められる3段階の「闘神レベル」で変化し、この闘神レベルはART当選時に振り分けられる4段階の「ATレベル」に準じて上位レベルが選ばれやすくなる仕組みだ。

 ちなみに、北斗絵柄揃いからのARTはATレベル3以上、ロングフリーズからのARTはATレベル4が選択される。

 ART中に天舞の刻を引き当てた場合は「闘神演舞TURBO」へ突入し、消化中は当選時の闘神レベルで勝舞魂獲得抽選。ケンシロウ(転生継承)選択時の「闘神ステージ」、シャチ(最終告知)選択時の「羅刹ステージ」、カイオウ(完全告知)選択時の「魔神ステージ」といった闘神レベル3確定時の闘神演舞TURBOは、大量勝舞魂獲得の大チャンス到来だ。

 神拳勝舞中は勝舞魂1個につき1回の継続抽選。チャンス役成立時は勝利に大きく前進し、連敗時は押し順リプや押し順ベルでも勝率が大幅アップする「拳力」が発生しやすくなる。CB成立時は「勝舞」が発生して次ゲームに勝敗が持ち越され、ベルならば50%、ベル以外ならば例外なく勝利へと結び付くといった特徴もある。

 加えて、神拳勝舞中のカットイン発生は、その時点で勝利確定。ここで7絵柄が揃えば「死闘」と呼ばれるバトルへ突入し、見事に撃破できれば1セット15Gの高ループART「特闘」へ昇格する。

 設定推測要素は弱チェリー&弱スイカ出現率、モード移行割合、ART7連ごとに発生するエピソードの種類、特闘中のラウンド開始画面など。天井は1,300Gハマリで、前兆を経てARTが始まる。

JRAマイルCS(G1)「ノーザンファーム」の運動会が濃厚!? 過去10年でも類を見ない異常事態に発展

 21日に行われるマイルCS(G1)は、昨年に引き続き今年も阪神競馬場での開催。最強マイラーの座をかけて、各世代の実力馬が集結する注目一戦で忘れてはならないのが、ノーザンファームの生産馬だ。

 昨年のマイルCSを振り返れば、17頭立てのうち同ファーム生産馬は7頭。結果的にも優勝したグランアレグリアから2着インディチャンプ、3着アドマイヤマーズまで「ワンツー」はおろか「スリー」まで独占した。

 そして今年はさらなる“異常事態”が発生することに……。確定した出走馬16頭に対し、半数の8頭が同ファーム生産馬であり、しかも上位人気が予想される馬たちが揃っているのだ。

 これで18年以降のマイルCSには毎年、ノーザンファームの生産馬が6頭以上も出走していることになる。ただでさえ多かった昨年の7頭を上回る8頭の出走は、過去10年で最多。しかもただ出走するだけでなく、毎年のように上位争いする有力馬を送り出している点から、最も得意とするレースだろう。

 ここまで来るともはや今年のマイルCSは「ノーザンファーム大運動会」といっても過言ではない。

 毎年のように多頭数出しを実現することにより、出走馬同士で賞金を“山分け”している感もあるが、その狙いはマイルCSだけではないようだ。

 昨年11月17日に配信された『スポーツ報知』の記事によれば、同ファームの中島文彦ゼネラルマネージャーは「世界的にマイルの重要度は高くなっていますので、それに対応するための馬づくりを意識して取り組んでいます」と語っている。

 言わずもがな、マイルとは1600mを指しており、この距離を基本に400m短い1200m、400m長い2000m、さらに400m長い2400mは、根幹距離と呼ばれている。中でも、1マイルは根幹距離の基本であるだけでなく、世界的にも重視されているといえるのではないか。

 さらに馬づくりに対して「血統、配合、種牡馬など、世界的なトレンドを踏まえ、スピード面を意識している」と続けた中島氏。世界的に見てもリーディングサイアーになるには根幹距離に強いことが重要で、さらにスピード重視の近代競馬で通用するには、マイル戦に強い馬づくりを意識していることも伝わってくる。

 事実、19年に行われたJRAの芝1600mのG1レースは、全てノーザンファームの生産馬が勝利しており、日本に7つある芝のマイルG1で完全制覇を成し遂げてしまった。

 さらに18年ステルヴィオ、19年インディチャンプに続いて、昨年はグランアレグリアが制したマイルCSは今年で4連覇が懸かっている。これは偶然ではなく、中島氏の確固たる戦略を遂行している結果ともいえそうだ。

 また主役を務めるグランアレグリアは、本レースをラストランにすると発表。しかし現役最強マイラーの名を誇る女王が引退しても、来年以降もまた同ファーム生産馬が“マイル王”に就く可能性は高いといえるだろう。さらに日本競馬界はもちろん、世界の競馬界にも、そう遠くない時代に「マイルといえばノーザンファーム生産馬」という競馬格言が生まれるかもしれない。

(文=鈴木TKO)

<著者プロフィール> 野球と競馬を主戦場とする“二刀流”ライター。野球選手は言葉を話すが、馬は話せない点に興味を持ち、競馬界に殴り込み。野球にも競馬にも当てはまる「勝ちに不思議の勝ちあり、負けに不思議の負けなし」を座右の銘に、人間は「競馬」で何をどこまで表現できるか追求する。

東京五輪パラ、なぜ4億回のサイバー攻撃でもトラブル起こさず?成功のレガシー残す

 東京オリンピック・パラリンピックでは、約6万人の警察官を動員したリアルのテロ対策と並んで、サイバーテロ対策が大きな課題となりました。各方面がよく準備し、事前テストも行ったことで、ほぼ何事もなく終わったのは何よりです。そればかりか、大きなイベントや有事の際に最優先で維持すべきオンライン・サービスを事前に選定しておけ、などの豊富で実践的なガイドライン知識・ノウハウがオリ・パラの遺産(legacy;レガシー)として残り、公的組織にも民間組織にも大いに参考になるようになりました。形のあるレガシーは風化しますが、無形の知識・ノウハウは、風化しないどころか、それが優れて「使える」ものであれば、使われ続けることで維持、発展、成長さえしていきます。

東京オリ・パラ期間中のサイバー攻撃

 総括にはまだ少し早いかもしれませんが、パラリンピック終了後1カ月以内にいくつかの記事が出ています。

・サービス&セキュリティ株式会社「東京オリンピック・パラリンピックのセキュリティインシデントの振返りとフィッシング件数増加の注意喚起

 この記事では、2020年10月と比べて、わずか10カ月後の2021年8月にフィッシングメールの件数が11倍にも激増したとあります。確かに、私個人のメールボックスを見た感じでも、カード会社や金融機関、保険会社を装ったフィッシング詐欺メールは数倍以上に増えた、という印象があります。しかし、おそらくはオリ・パラとは無関係で、たまたま海外(アルファベットが中国名のサイトへの誘導が多い)の詐欺グループが、高精度化した無料機械翻訳サービスを本格的に活用しはじめたタイミングが重なっただけではないか、と思われます。新型コロナウイルス対策を装った悪質な偽サイトの増加も、たまたま時期が重なったといえるでしょう。

 いずれにしても、手動での監視、ブラックリスト、ホワイトリストの管理、詐欺メール本文を機械学習へ送る手間が馬鹿にならず時間を奪われるのはたまったものではありません。自動送信には、自動迎撃のAIで対抗したいものですが、手口も巧妙化する一方で困ったものです。見せしめの厳罰処分を各国で一斉に行うなどできないものでしょうか。

・NHK NEWS WEB「東京オリ・パラ期間 サイバー攻撃 4億5000万回 運営に影響なし

 こちらは、間違いなくオリ・パラ関連です。期間中、オリ・パラの大会運営に関わるシステムやネットワークに、合わせて約4億5000万回のサイバー攻撃があったとのこと。ISP側でのフィルタリング、都度、ユーザの協力を得て通信ブロック、端末クリーンアップなどの対策の結果、すべてブロック。システムダウンや、遅延などは起きず、大会運営になんら悪影響もなかったということで、輝かしいサイバーセキュリティ対策の成功事例となりました。

 データが比較可能な2012年のロンドン大会の2倍以上だということです。これは、8年という、ITの世界では太古の昔と比較したら100倍、1000倍にもなっていてもおかしくない、との予想を裏切る結果でしょう。2012年のロンドンが当時としては画期的な猛攻撃を受けていたとみるべきかもしれません。

 短期間向けのシステムということで、膨大な文書、ファイルの蓄積を台なしにするランサムウェアのようなものはなかったようです。もちろん、ランサムウェア等の無差別攻撃に対応できるよう、十分な対策をしていたと思われます。感染した場合の対処法を講じる必要はなかったようです。

運営現場、事務方と技術サイドの協力の成功

 先述のレガシーの冒頭(zipファイルの中身)には、次があります。

・リスクアセスメント・ガイドラインv4.1.0.pdf

・頭紙 東京2020大会に向けたリスクアセスメントの全体像v6.0.0.pdf

 業務の維持、継続のために、重要サービスを事前に選定し、そのサービスレベルを具体的に規定(復旧時限なども!)することが明記されています。さすが、内閣サイバーセキュリティセンター。そして、これらメリハリをつけた具体的で詳細なガイドラインに基づいて実際にリスクを事前に想定、評価し、予防や対策の事前予行演習まで行っていました。

 これは、「言うは易し、行うは難し」というやつで、どの大組織でも、事業部門の現場と情報システム部門他の間接部門が本当に1つの目標に向けて緊密に効率よく協力し合うのは一般的には非常に困難です。こちらの記事が引用するアスタリスク・リサーチ 代表取締役 エグゼクティブ アドバイザ 岡田良太郎氏によれば、「技術の言葉ではなく平易な言葉で目標を立てた」のが成功要因といいます。

 しかし、実際に上記ガイドライン、アセスメントを読んでみると、平易な言葉の裏に技術的に厳密な定義、サイバーセキュリティ特有の概念が示されていて、これらの理解を避けて通ることはできないといえます。この点、見事にリアル、サイバーのテロ対策をやりきった警察のトップ、斎藤実・前警視総監(筆者の高校の同級生です)が、法学部出身ながら警察のサイバーセキュリティ技術者試験に合格するなど、事務方が技術の理解に本気で取り組んだことも、大きな成功要因だったと評価すべきでしょう。

平時のサイバーセキュリティに必要なAIとは?

 クラッキング、企業内ネットワークへの侵入と、ランサムウェア(データを人質にとる)をはじめ各種攻撃への対策は、オリ・パラのような短期間の「有事」だけでなく日常、平時にも必要です。攻撃者によるパスワード解読は、今後、英語の辞書とその変形だけでなく、リアルタイムでさまざまに攻撃の仕方を変えてくるようになるでしょう。

 それに対抗するには猛スピードでパターンを捉え、対応法を即座に自動変更できるAIを活用することになっていくでしょう。5月の私の記事「「デジタル秘書」化するAI、セキュリティ対策に浸透…メール誤送信防止にも活用」に記した通りで、敵の攻撃が自動化、AI化で高度化してくる以上は、「目には目を、歯には歯を」でAI導入が不可避になってくるという予言です。攻撃者が量子コンピュータを使い始める可能性も視野に、今後、対策を考えていく必要があります。

 サイバー攻撃の被害は、感染した場合の対処法に「身代金を払ってはいけない」とあるのが浸透し、また、隠ぺいしては再発防止策が不十分になるとの認識が広まってまいりました。しかし、原因が外部でなく、内部、すなわち社員による不正行為にある場合は、引き続き多くのケースで隠ぺいせざるを得ないと考える経営者が多いかもしれません。いずれにせよ、平時からどのような対策をしておくべきでしょうか?

 社外へのメール送信を30分とか遅延させて、上司が全文を読むという「ソリューション」を売っているSI業者もあります。しかし、部下のほうが数が多いのです。貴重な上司の時間をリアルタイムで部下のために捧げるのでは組織は回らないでしょう。

 単純作業、泥仕事は、AIという道具に分担させましょう。例えば、個人情報NGフレーズを自動的に検出し、その件数がある閾値を超えたらリアルタイムで通知したり、いったん送信を自動的に中止させたりすることで初めて、「業務が回る」仕組みとすることができるでしょう。改正個人情報保護法の来春の施行に向けて、実際の漏洩よりずっと手前の段階での個人情報の把握と管理が義務付けられます。それをすべて人手でまかなうのは非現実的であり、これらAIを使うしかない、ということになりそうです。

 これらについては、11月24~26日のSaaS見本市ONLINEや、12月8~10日のリスク対策EXPO ONLINE で、私の会社の提案を見ていただいてもいいですし、他の主張も併せて批判的に分析し、単純作業、泥臭い仕事をなるべく早くAIに代行させましょう。人間が人間らしい高度で創造的な業務にシフトするのを速めるよう(これが正しいDXのコツの1つです!)、共に尽力してまいれたら幸いです。 

(文=野村直之/AI開発・研究者、メタデータ株式会社社長、東京大学大学院医学系研究科研究員)

●野村直之

AI開発・研究者、メタデータ株式会社社長、東京大学大学院医学系研究科研究員。

1962年生まれ。1984年、東京大学工学部卒業、2002年、理学博士号取得(九州大学)。NECC&C研究所、ジャストシステム、法政大学、リコー勤務をへて、法政大学大学院客員教授。2005年、メタデータ(株)を創業。ビッグデータ分析、ソーシャル活用、各種人工知能応用ソリューションを提供。この間、米マサチューセッツ工科大学(MIT)人工知能研究所客員研究員。MITでは、「人工知能の父」マービン・ミンスキーと一時期同室。同じくMITの言語学者、ノーム・チョムスキーとも議論。ディープラーニングを支えるイメージネット(ImageNet)の基礎となったワードネット(WordNet)の活用研究に携わり、日本の第5世代コンピュータ開発機構ICOTからスピン・オフした知識ベース開発にも参加。日々、様々なソフトウェア開発に従事するとともに、産業、生活、行政、教育など、幅広く社会にAIを活用する問題に深い関心を持つ。 著作など:WordNet: An Electronic Lexical Database,edited by Christiane D. Fellbaum, MIT Press, 1998.(共著)他

【アニかつ・濱マモルの回胴酔虎伝Vol.13】人気パチスロライターの生活に変化は!?

 アニマルかつみと濱マモルが、ほろ酔い気分であれこれ語り合う「回胴酔虎伝」。

 コロナ感染拡大を受け昨年の3月アップ分を最後に休載となっていたが、緊急事態宣言が全面解除され飲食店の時短営業も解除となったことで、晴れて再開することとなった。

 再開一発目となる今回は、コロナに振り回された1年と数ヶ月を、ざっくばらんに振り返っていただくとしよう。

●●●

──皆さん、ほんとうにお久しぶりです。

アニ「最後に集まったのは、いつだったっけ?」

濱「え~と…もう忘れちゃいました」

──去年の1月、高田馬場でした。

アニ「…あ、そうだった。新年会を兼ねて…ね」

濱「まさか、こんな世の中になるとは、まったく想像もできませんでしたね、あの時点では」

アニ「…だね。『中国で、また新型の風邪が流行ってるらしい』程度の認識しかなかった」

濱「SARSでしたっけ。十何年前にもあったんですけど、ほとんど影響なかったですもんね」

アニ「そう。だから、完全に対岸の火事程度にしか考えてなかった」

──ともかく、コロナ感染拡大ですっかり世の中が変わってしまったわけですが、お二人の生活もやはり、何かしらの変化はありましたか。

アニ「自分の場合、ここ数年でめっきり、来店仕事とかも無くなってホームワークがメインになってたから。基本的なライフスタイル自体に大きな変化とか影響みたいなものはなかった」

濱「アタシも…ですね。最初の宣言でホールが休業になって稼動できなくなったくらいですか」

アニ「ただ、外に呑みに行けなくなったのは、ほんとストレスだった」

濱「…ですね。それが我々にとっての、いちばんの大打撃かも知れません」

アニ「まぁ、確かに集まっての呑みがヤバいのは解るけど、牛丼店やラーメン店のような基本的に一人で黙々食べる系の飲食店までもが時短営業を強いられたのは解せないね」

濱「まぁ、たまに夜中の牛丼店で飲んだくれてる人たちもいますけど…」

アニ「まぁとにかく、好きな時間に飲み食いできなくなったのは、ほんと苦しかったな」

──濱さんはよく、お料理されてますよね。

濱「そうですね。コロナ関係なしに、前々から自宅にいて時間ある時は、よく子どもたちにお昼ご飯とか作ってました」

アニ「もともと濱ちゃん、和食とか中華やってたんだもんね」

濱「そういえば、おニイサンも最近よく、自炊されてますよね」

アニ「3年前にいまのところに引っ越して、奥さんが新しい仕事を始めて忙しくなってね。『料理くらい、手伝わなくちゃなぁ』って、ちょいちょい始めて」

濱「それがコロナ禍での巣ごもりなんちゃらで、加速しちゃったんですね」

アニ「そうそう。包丁さばきは濱ちゃんの足下にも及ばないけど…」

──それはそうと、最初の頃のパチンコバッシングは酷かったですよね。

アニ「酷かったね。2011年の震災の時もそうだったけど、こういう大事があると必ず、ここぞとばかりにアンチ勢がのさばってくる」

──実は、パチmaxの方にも数件、クレーム的なご意見が寄せられたんですよ。

濱「え、マジっすか」

──「店が閉まってて打ちに行けないのに、新機種の情報で煽るのはいかがなものか」みたいな。

アニ「へぇ、そうなんだ」

濱「まぁ、結果的には全国の98%のホールが要請に応じて休業したんですが、うちの近所の店は最後まで開けてましたからね」

アニ「ああ、あの有名店ね。SNSでけっこうスレスレな機種示唆とか結果発表とかやってて」

濱「アタシ、あの店でパチスロ覚えたんですが、昔からけっこう、攻めたイベントとかやってました」

アニ「まぁとにかく。ホールにしてみれば2020年は、パチもスロも旧基準機の設置期限切れによる入替もあって、ダブルパンチだった」

──撤去対象の『ミリオンゴッド~神々の凱旋~』や『沖ドキ!』を設置し続けているホールも話題になりました。

アニ「濱ちゃんが強い日によく行ってる某チェーンが、まさにそれだよね」

濱「そうなんですよ。ガイドの91バトとかでも使ったりしてたんですけどね。『コンプライアンスに反するホールには近づかないようにしてください』って編集部からもお触れが出て…」

アニ「厳密に言うと、高射幸性機の撤去に関してはあくまで自主的な措置であって法的拘束力は無いんだけど、まぁモラルの問題だな」

濱「もちろんいまはもう、どちらも撤去されましたけど…まぁ、状況は芳しくないですね」

アニ「やっぱ、凱旋とか沖ドキで持ってたようなもんなんだ」

濱「ですね。前はハナ系にもしっかり設定入ってたんですけど、めっきり入らなくなりました」

──どこのホールさんも、去年の営業再開直後は厳しかったみたいですね。

アニ「まぁ、当然でしょう。休業中の従業員への給与補償とかもあっただろうし。実際、某有名スロ専の店長さんも『申し訳ないですが、当分は出せません』って断言してたしね」

濱「お客さんもなかなか戻ってこなかったですしね」

アニ「いまだに、完全には戻ってないね。最たるものが、パチは『海』系、スロだと『ジャグラー』系。やっぱ中高年層が、家族から止められたりすることもあって、めっきり離れちゃった」

──そういった主力機種の稼動低下が原因でホールの閉業も増えました。

アニ「年明けの旧基準機完全撤去で、さらにそれが加速するかも知れない」

濱「そういう見方が多いですね」

アニ「いよいよ、本当の意味での試練の時がやってきたかも知れないな。ホール業界にとっては…」

濱「休業要請にもしっかり応じたりして耐えてきたんだから、何かしらの緩和策は、やっぱ欲しいところですよね」

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 再開一発目の今回、再開を祝して乾杯したいところであったが、やはりまだまだ油断は禁物ということでお二人には申し訳ないが、お茶で我慢していただいた。

 しかし、やはり休載の間に色々と積もり積もったものがあったのだろう。話題は尽きることなく次から次へと色々な話が飛び出してきた。

 次回は、いよいよ目前に迫った6号機体制への完全なる移行と、注目の新作などについて語っていただくとしよう。

JRA「ちょっと声出た」も誤報でファン安堵!? マイルCS(G1)実は買い要素満載ダノンザキッドに“替え玉疑惑”浮上も…

「電車の中で見てて、ちょっと声出た。帰ったら富士Sのパドックをレーシングビュアーで見直す。←ダノンザキッドさん」(原文ママ)

 18日(木)夕方、Twitterでそうつぶやいたのは競馬評論家の須田鷹雄氏だ。

 このツイートの数分前、JRAは21日に開催されるマイルCS(G1)出走馬の調教後馬体重をホームページ上に公開していた。

 阪神への長距離輸送を控える関東の有力馬では、シュネルマイスターとサリオスが10kg以上の増加。一方、1番人気が予想されるグランアレグリアは前走と同じ504kgと発表された。

 通常JRAはG1レースが行われる木曜夕方に参考値として調教後馬体重を発表しているが、もちろん当日までに大きく変動することもある。調教や輸送を経て、増えることはまれで、減ることがほとんどだ。変動幅が大きいだけに、気にするファンはそこまで多くはないだろう。

 しかし、この日発表された16頭のうち、ある馬の体重が目を疑うような数字だったという。

「ダノンザキッドの調教後馬体重が488kgと記載されていました。前走・富士Sの時が526kgなので、1か月弱で『38kg』も減ったことになります。

この数字を目にすれば、須田さんが電車内で声を出してしまう気持ちも分かります(笑)。同馬のこれまでの最低馬体重がデビュー戦で計測した496kgなので、明らかに減りすぎですよね。いち早くこれに気づいたファンから、JRAのミスを指摘する声がSNSなどで上がっていました」(競馬誌ライター)

「ダノンザキッドの体重ごっそり持っていかれすぎや なんかと入れ替わったとか?w」と、Twitterには冗談で“替え玉”を疑うファンの声もあったが、JRAは数分後に数字を訂正。何事もなかったように馬体重は488kgから530kgに「42kg」も上方修正されていたという。

「真相は不明ですが、おそらく単純なミスでしょうね。しかし、ダノンザキッドに注目しているファンは一瞬肝を冷やしたかもしれません。誤報だったことが分かり、安堵したことでしょう」(同)

 前走・富士Sは2番人気で4着に敗れ、3連敗中のダノンザキッド。今回はおそらく6番人気前後まで一気に人気を落としそうだ。しかし、本馬を見限るのは早計だという。

「休み明けをひと叩きされ、調教での動きは良化しています。レース前にテンションが上がりやすい馬で、今回は長距離輸送がないのはプラスになるでしょう。デビュー戦で阪神を走って以降はずっと関東への遠征でしたからね。

さらに鞍上の川田将雅騎手がグレナディアガーズではなく、ダノンザキッドを選んだこともポイントが高いですね。安田記念のダノンキングリーと相通じるものがあります。

そして、なんといってもこれまで数多くの名マイラー、名スプリンターを育て上げてきた安田隆行厩舎ですから、2度目のマイル戦で一変があっても驚けませんよ」(別のライター)

 こう見ると、実は買い要素満載のダノンザキッド。当日の馬体重が極端に減っていなければ、ぜひ買い目に入れておきたい1頭だ。

(文=中川大河)

<著者プロフィール>
 競馬ブーム真っただ中の1990年代前半に競馬に出会う。ダビスタの影響で血統好きだが、最近は追い切りとパドックを重視。

朝一は激アツ! ゲーム性を一新したパチスロ「人気シリーズ」最新作、リセット時は3つの恩恵あり!

 朝イチは争奪戦になることだろう。11月吉日にデビューした、オリンピアの6.2号機『パチスロ戦国乙女 暁の関ヶ原-DARKNESS-』。そのリセット時の恩恵が判明した。

 過去シリーズからゲーム性を一新した当機は1G純増約2.2枚のAT機能「乙女ラッシュ」が出玉増加の主軸で、通常時は低確・通常・高確・超高確と4つの状態を行き来しながらAT抽選。主な当選契機はチャンス役や黄7×3連、宝箱(液晶履歴上)×2連などで、リプレイの3連続はCZ「戦国モード」突入に期待できる。

 天井はCZ天井とAT天井の2種類があり、前者は634GハマリでCZ当選。一方の後者は969Gで到達し、その後は前兆を経てATへと結び付く仕組みだ。

 ただし、この両天井はリセット時のみ短縮抽選が行われ、CZ天井は100or300G、AT天井は435G+αor635G+αに振り分けられる可能性あり。現時点で振り分け割合は不明だが、必ず把握しておきたい要素のひとつだ。

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 また、リセット時は「アルティメットモード」移行抽選も行われ、首尾よく移行すれば次回AT当選時に特化ゾーン「カシンアルティメット」or「カシンバトル」からスタート。肝心の移行率は、有利区間リセット時の抽選よりも高い5%程度とのことだ。

 ちなみに、AT初期ゲーム数を決める特化ゾーンは全4種類。アルティメット絵柄が揃えば100G以上を獲得できる10G+αのカシンアルティメットは平均して260Gの上乗せが見込め、4セット保証&66%ループのカシンバトルは平均して350Gもの大量ゲーム数上乗せが狙える。

 加えて、リセット時は例外なく黄7高確へ移行し、黄7×3連時のAT当選率が優遇されるといった特徴もある。この状態はAT当選まで続くので、必然的に初当りも軽くなるというわけだ。

 現時点における設定推測要素のメインはAT初当り出現率で、その数値は設定1:385.5分の1~設定6:248.0分の1。リプレイ3連からのCZ突入率や、黄7×3連からのAT当選率にも設定差があると思われる。

 画面系はAT終了画面に要注目で、「ムサシとヨシテル(良)」は設定4以上、「カシン居士(優)」は設定5以上、「卑弥呼(極)」は設定6が濃厚。実戦上、戦国乙女の「ロゴ」が幾度となく出現した場合も高設定に期待できそうだ。

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 パチンコ島の設備をメインに取り扱い、ホールの運営を陰で支えているメーカー竹屋。そんな同社の代表作といえば、絶大な人気を獲得した初代『CRモンスターハウス』であろう。

 西洋の妖怪をモチーフとした本タイトルは、その後も『モンスター』シリーズとして活躍。その中でもライトスペックで気軽に遊べる『ミニミニモンスター』は、今なお根強いファンを持つ人気作だ。

 そんな同タイトルの第5弾となる最新台が、ドラム機となって間もなくホールへ降臨。「最大200回」のC時短による新たなゲーム性が加わった本機に、熱い視線が注がれている。

『Pミニミニモンスター ドラムVer.』(竹屋)

■大当り確率:1/125.55→1/14.23
■C時短確率:1/362.1
■確変割合(ヘソ):約62.5%
   (右打ち時):100%・ST12回
■ラウンド:4Ror10R(10C)
■賞球:1&2&3&7&1&10
■出玉:400発or1000発
■大当り振り分け
・通常時
「10R確変・ST12回+時短13回」5%
「4R確変・ST12回+時短13回」20%
「4R通常・時短25回」75%
・電サポ
「10R確変・ST12回+時短38回」20%
「4R確変・ST12回+時短38回」80%
○○○

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 大当り確率1/125.55のライトスペックで、通常時は突然時短「ゾンビタイム」を1/362.1で抽選している点が特徴だ。

「ゾンビタイム」はミイラ・ドラキュラ・マコの図柄が停止するチャンス目で発動し、「50or100or200回転」の時短に突入。軽めの大当り確率なだけに、最低50回の時短が付与されるのは大きな強みと言えるだろう。

 基本スペックに関しては、「ST+時短」による電サポモードで連チャンを重ねるゲーム性。大当り後は「確変or通常」の「ドキドキゾーン(電サポ12回)」へ移行し、その後は「時短13回or38回」の「モンスターチャンス」に突入する流れだ。

 これらを加味したトータル継続率は約70%を誇り、電サポ大当り時は「100%ST突入+時短38回」となる激アツ仕様。右打ち中は20%で10R・1000発となるため、まとまった出玉獲得にも期待できるだろう。

 また、演出面に関しては「つるつるオバケ予告」、「かぼちゃシャッター予告」、「化け化けゾーン予告」などを搭載。ドラム機となっても、シリーズお馴染みの世界観を楽しめる仕上がりとなっている。

Pミニミニモンスター ドラムVer.』は、間もなくホールへ導入予定。「ドラム×C時短」という新たな要素が加えられたシリーズ最新作、その仕上がりに注目である。

あのときこうしていれば…武将たちがやってしまった「失敗」

 歴史に名を残した武将も、私たちと同じ人間。これさえなければ歴史が変わっていたかもしれない…そんな「失敗」を犯している。

 そんな歴史上の人物の「失敗」に注目したのが『「失敗」の日本史』(本郷和人著、中央公論新社刊)だ。

 本書では、歴史上の「失敗」をその時代の特徴を分析しながら考察。そして、もしその失敗がなかったら、歴史はこう変わっていただろうという「IF」まで推測する興味深い一冊だ。

上杉謙信がもし健康に気を使っていたら…


 「健康に気を使うことを怠る」という失敗をしたのが、「軍神」とも呼ばれた上杉謙信だ。戦争が得意とされ、8000人の軍勢を率いて各地を転戦。戦って負けなしと言われた武将である。ライバルだった武田信玄に塩を送ったという逸話から「敵に塩を送る」という古語も有名だ。

 関東の平定が目的だったと見なされる作戦のため、謙信は、自分の部下、領地、そして自分を支持する勢力に大動員命令を出して、軍勢を編成。軍事行動を起こそうとしたときに、トイレで倒れて急死する。

 謙信は糖尿病を患っており、甘酒のような甘い酒をぐいぐい飲み、亡くなる前はげっそりと痩せていたという。そこまで体に変化があったのだから、生活態度を改めるべきだったが、それを怠ってしまったのだ。

 また、もしものことがあった際を想定して、遺された人たちのためにきちんと後継者を定めておくべきだった。ところが、それをしなかったため、後継者争いが起きて、領地が大幅に減ってしまった。これも謙信の失敗のひとつだ。

 戦国武将として非常に重要な責務を怠ったがために、自身の身体も後継者問題もうまくいかなかったのだ。

家の存続に失敗した豊臣秀吉


 家の存続に失敗しているのは謙信だけではない。かの天下人、豊臣秀吉も失敗している。

 一時は後継者に据えていた姉の子である豊臣秀次を彼の一族まとめて殺してしまう。それは高齢になっていた秀吉に、秀頼という新たな後継者が生まれたからだ。将来の禍根を断つために皆殺しにしたが、その結果、豊臣家の血を引く人が秀頼だけになってしまう。

 秀吉は、次にどういう時代がくるのかということが見えていなかった。それが大きな失敗だったのかもしれない。

 武将たちの失敗を考察すると、歴史上の遠い人物の人間性やそこにある物語が見えてくる。歴史上の人物たちの失敗は、歴史の意外な一面を見せてくれるはずだ。(T・N/新刊JP編集部)

※本記事は、「新刊JP」より提供されたものです。