アップル「Lightningケーブル」ついに窮地か? EUに続き、中国でも接続端子の規格統一の動き

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これまで何度も存続の危機がささやかれてきたLightning(ライトニング)ケーブル。iPhoneユーザーであれば家に1本、職場に1本、カバンの中に1本と、いくつも持っていることだろう。なぜならiPhoneの充電やデータのやりとりは、Lightningケーブルがないと始まらないからだ。だがそれは標準的な規格ではないため、USB Type-Cへの変更を求める声があちこちから上がっていた。

今回は中国の関係機関が外部接続端子の規格統一を進める動きを見せているよう。その内容について紹介していく。

もはやLightningケーブルを維持するメリットはあるのか

過去→こちらでもご紹介したが、2021年9月にはEUで「Lightningケーブル廃止法案」の議論がスタート。アップルは断固反対の姿勢を見せており、USB-CでもLightningケーブルでもなく、ワイヤレス充電に一本化した「完全ポートレス」を目指すとも言われていた。また2021年12月に登場したリーク情報では、2022年モデルのiPhoneでUSB-Cに変更されるとの内容→こちらだったため、Lightningケーブルの命はまさに風前の灯といっていい。

まさに四面楚歌といえるLightningケーブルに、今回さらなる追い打ちをかけたのが中国だ。台湾メディアの経済日報は、中国工業情報化部(MIIT)が、スマホなどにおける外部接続端子の規格統一を推進することを決定したと報じており、この報道が事実であればアップルがLightningケーブルを維持することはますます困難になりそうだ。

ユーザーの立場からすれば、確かにデバイスごとに端子が異なるのは「めんどくさい」の一言。ノートPC用はコレ、スマホはコレ、iPadはコレ……などとケーブルの管理・収納だけでも一苦労だ。しかもiPadとiPhoneを両方使うユーザーからすれば、「なぜ同じアップル製品なのにケーブルは違うの?」と思わないわけがない。そして統一するとしたらメジャー規格に…と思うのは当然といえるだろう。しかし、今変更されたとしたら、現在使用中のLightningケーブルが無駄になるわけで悩ましいところ。約10年前にiPhoneの30ピンコネクタがLightning端子に変更された時も、「充電ケーブルの貸し借りができない」、「持ってい…

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共同プロジェクト「メタバース プロダクション」、大型LED常設スタジオ「studio PX」2カ所をオープン

電通クリエーティブX東北新社ヒビノの共同プロジェクト「メタバース プロダクション」は、プロジェクトの基盤インフラとなる大型LED常設スタジオ「studio PX ZERO」および「studio PX HIBINO」を1月14日にオープンした。また、電通クリエーティブキューブをパートナーに加え、4社体制で「メタバース プロダクション」を推進していく。

※PXはProduction Transformationの略で、映像制作トランスフォーメーションを意味する造語

 

メタバース プロダクションによる大型LED常設スタジオ「studio PX」

「studio PX」は、メタバース プロダクションによる大型LED常設スタジオの総称で、通常のバーチャルプロダクション撮影を目的とする使用をはじめ、メタバース プロダクションが開発・提供を予定している“PX サービス”の提供基盤となるスタジオ。

FACTORY(旧横浜スーパー・ファクトリー)鶴見スタジオ内に1月14日から3月31日までの期間限定で開設する大型LED常設スタジオを「studio PX ZERO」、ヒビノ日の出ビル内にあるインカメラVFXスタジオ Hibino VFX Studio を「studio PX HIBINO」として、1月14日より2カ所で「studio PX」をオープンする。

今後、さまざまなニーズに対応する“PXサービス”の開発・提供に注力し、リーズナブルな予算での映像制作からハイエンド案件まで幅広く利用できるよう新しい映像制作の在り方を提示し、映像制作における温室効果ガス削減とプロセス効率化を目指す「メタバース プロダクション」の取り組みが将来のスタンダードになるよう努めていく。

■本件に関する電通クリエーティブXのリリースはこちら
 

パチスロ新台「6号機屈指のボーナスタイプ」その性能は現行機最強クラス!? 超シンプルなゲーム性が癖になる「王道シリーズ」最新作を実戦!!

 ひろ吉のパチスロ「実戦」紹介。今回は、長年愛され続けている鉄板シリーズ最新作『マイジャグラーⅤ(以下、マイジャグⅤ)』について書いていきたい。

ジャグラー』シリーズを知らない人はいないと思うが、一応スペックについて紹介しておこう。本機は「ビッグボーナス(以下、BIG)」と「レギュラーボーナス(以下、RB)」で出玉を伸ばすノーマルタイプ。機械割は97.0 ~ 109.4%と、同シリーズの中で最高峰のスぺックを実現しており、その性能の高さは現行ノーマルタイプ屈指だ。

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 『マイジャグ』シリーズ初の6号機となる本機は、ボーナスの獲得枚数が「BIG:約240枚」「RB:約96枚」となっている。通常時に関しては、ブドウの払い出し枚数が「7 → 8枚」に変更され、さらに出現率もアップ(推定)しているため、50枚あたりのベースがアップ。ボーナスでの獲得枚数が減った分、通常時のコイン持ちをアップさせたスぺックとなっている。

 普段、夕方以降から『ジャグラー』を打つ筆者だが、先日人生で初めて朝イチから『ジャグラー(マイジャグⅤ)』を打ってきたので、その時の実戦内容を紹介しよう。

 この日は筆者がよく行くホールで実戦。この店舗を選んだ理由は、特定日ではない平日でも『マイジャグⅤ』に高設定が入っているスランプグラフ(※9台中2台ほど)を確認できたためだ。

 狙い台を確保し、打ち始めて30Gで単独RBに当選。前作『マイジャグラーIV』だと、単独RB確率に大きな設定差(1/640.20 ~ 1/346.50)が設けられていたため、本機でも高設定ほど出現しやすい可能性が高い。

 その後も、100G以内に4連(BB3、RB1)と幸先の良いスタートを切った。ただ、このような連チャンは、『ジャグラー』であれば低設定でもわりと起こる現象なので、過度な期待は禁物だ。

「とりあえず200Gまで回して様子を見るか」と打ち続けていると…全く当らず気づけば500Gハマり。設定6のボーナス合算確率が「1/114.6」であることと、筆者の経験上、設定6で500Gハマりはそうそう起こらないので、今回は「低設定」だと判断してやめることに。

 まだ持ちコインが残っていたので、朝イチ台の『マイジャグⅤ』に移動して250Gほど回したが、一度も当ることはなく実戦終了となった。

 人生初の“朝イチジャグラー”となった今回の実戦。結果的に負けてしまったが、6号機となった『ジャグラー』でも“らしさ”を体感することができた。今後も高設定狙いで朝イチから打っていきたいと思う。

(文=ひろ吉)

<著者プロフィール>

 IT業界の世界に興味を抱き、iPhoneアプリの開発を4年程経験。その後、WEBマーケティングの知識や経験を重ねてきた。パチンコ・パチスロのヘビーユーザーであり、機種のスペック等の研究に時間を注いでいる。現在はパチMAXにて、パチンコやスロットの考察記事・実戦記事をメインに作成中。自身が好む低純増・低ベース機の動向にも注目している。

パチンコ「右半分2000発×100%ST」の激熱ライトミドル! レジェンド誕生の礎を築いた名機を振り返る

 2021年は藤商事がライトミドル機を立て続けにリリース。その普及に力を入れるなど同スペック帯に対する注目度の高まりを感じる。

 当りやすさと連チャンと出玉のバランスを考えた時、ライトミドルが最も均衡の取れたスペックだと常々主張していた私にとっては当然の事態であるが、ライトミドルへの関心が高まることは喜ばしい。

 そこでパチンコファンに「よりライトミドルに興味を持ってもらおう」と古今数多のライトミドルマシンのなかから選りすぐりの機種を紹介していく。題して「ライトミドル名機列伝」。栄えある第1回として選んだのは京楽の「アノ機種」である。

 近年におけるライトミドルにおいて最大の発見といえば『CRフィーバー戦姫絶唱シンフォギア』だが、2010年代にまで期間を伸ばせばその対象となるのは『CRぱちんこAKB48』になることに異論はないだろう。

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 モチーフ、演出、スペック、話題性、業界内外への影響、すべての面においてパチンコ史でも最大級のインパクトを与えた機種である。しかし、この名機の誕生には物語の序章が存在する。

 つまり、このマシンが登場していなければ『ぱちんこAKB』は生まれなかったといえるような機種。それが『CRびっくりぱちんこ銭形平次withチームZ』。『AKB』の1年半前にリリースされた京楽のライトミドルマシンである。

 このチームZとは、AKB48、SKE48、SDN48のアイドルグループから選ばれたメンバーで構成されたユニットグループであるが、そんな表層的な繋がりや関係に言及しているのではない。演出はもちろん、スペック構成やゲーム性など機械づくりにおけるモデルとして機能した側面もうかがえる。

 スペックは100%突入となる74回転のSTで連チャン率は約65.1%だが、右打ち中は大当りの半分が2000発という出玉感が最大の武器で、大当りすれば平均で3000発以上の出玉を期待できる。

 演出にトップアイドル起用した関係上、パチンコになじみのないファンを意識したスペックとしてSTを採用したのだろう。必ず確変に突入する、小当りや突確・潜確は排除する「わかりやすさ」と「安定性」を追求したのである。

 また、あくまで銭形平次がメインであって「チームZ」は大当りしたあとに堪能できる「特典」であり、確変といえども規定回数に限定されたSTのネガティブな要素を目立たせないための付加価値となっている。

 ST中は高速消化によるテンポの良さを体感できるが、このスピード感はSTの持つ大きな利点のひとつだろう。さらに大当り時も高性能のアタッカーが効率よく玉を回収し、オーバー入賞にも期待でき、右打ち中は爽快感を与えてくれる。

 すべてにおいて高い完成度の本機は高い人気を誇ったが、このマシンがそのままのパッケージでシリーズ化することはなかった。しかし、コンセプト的な継承が見て取れる『CRびっくりぱちんこプロポーズ大作戦 あの娘のハートもキュイン2』と『CRびっくりぱちんこスケバン刑事』が京楽びっくりぱちんこライトミドル3部作として完結し、あの『ぱちんこAKB48』へと繋がったのだと確信している。

(文=大森町男)

<著者プロフィール>

 羽根物によってパチンコの魅力にとり憑かれ、パチンコ雑誌を製作する編集プロダクションに入社。パチンコに関する記事作りや編集業務に携わる。編集長としてファン雑誌の制作に取り組むなどの経験を活かし、その後は携帯サイトやweb、動画コンテンツなど幅広いパチンコメディアに従事。現在はフリーランスのパチンコライターとして活動。パチMaxを中心に消極的に執筆の場を広げている。

JRA川田将雅「申し訳ないことをしてしまった」自身も認める大失態!? 日経新春杯(G2) “因縁”の相手ステラヴェローチェにリベンジマッチ

 16日、中京競馬場で行われる伝統のハンデ重賞・日経新春杯(G2)には、特別登録の段階で17頭が登録。中でも注目は、『netkeiba.com』の単勝予想オッズで1倍台の断然人気を集めているステラヴェローチェだろう。

 皆勤した昨年のクラシック3冠で、すべて4着以内に走った実力は、メンバー中でも指折り。前走の有馬記念(G1)でも、強力メンバーに混じって上がり最速の末脚を繰り出して僅差の4着に好走。同様の走りが叶えば、同舞台で行われた神戸新聞杯(G2)以来の勝利も期待できそうだ。

 そんな大本命馬に待ったをかける対抗格として支持されているのが、同世代のヨーホーレイク(牡4歳、栗東・友道康夫厩舎)である。

 本馬もステラヴェローチェ同様に、クラシックを沸かせた1頭。皐月賞(G1)では5着に敗れたが、勝ったエフフォーリアらを上回る、上がり最速の末脚を見せており、日本ダービー(G1)での巻き返しを期待されていた。

 大一番の背中を任せられたのが、今回もコンビを組む川田将雅騎手だ。当時の川田騎手はテン乗りだったが、2016年にマカヒキとのコンビで勝利し、晴れてダービージョッキーの仲間入りを果たした実力者。近年は常にリーディング上位にいるトップジョッキーだけに、穴馬として密かに馬券を買っていたファンも多かったことだろう。

 だが、川田騎手はパートナーの一生に一度の晴れ舞台で、とんでもない失態を犯してしまう。

 自慢の末脚を存分に発揮するため、直線で外に出したかった川田騎手だが、4コーナーで他馬に外から蓋をされてしまう。そのため内に進路を求めるしかなかったのだが、今度は選択した進路が次々と前を行く馬に阻まれ、右往左往する事態に。結局、満足に脚を伸ばせなかった影響で7着と振るわなかった。

 ヨーホーレイクが不完全燃焼に終わる光景を目の当たりにした一部のファンから、ネットの掲示板やSNSで「本当にダービージョッキーなの?」「煽り運転かな」「ダビスタじゃないんだから」と、川田騎手への苦情が殺到することとなった。

「私もヨーホーレイクから馬券を買っていました。レース直後は、ただただ開いた口が塞がらなかったです。ただ、この件については、川田騎手もその後『netkeiba.com』で連載中の自身のコラム内で謝罪しています。トップジョッキーが真摯に反省する姿を見て、許したファンも多いのではないでしょうか」(競馬誌ライター)

 川田騎手は同サイト内のコラム『VOICE』にて『ダービーは、とても下手に乗りました。馬にも関係者にも、期待して馬券を買ってくれたファンのみなさんにも、申し訳ないことをしてしまったと思っています。ヨーホーレイクに携わる方たち、応援してくださった方たちには、本当に申し訳なかったなという思いが強くて……』と、述べている。

 だが、ヨーホーレイク陣営は、ダービー以来となる復帰戦の鞍上に再び川田騎手を選んだ。コラムを読んだファン同様に、陣営も川田騎手の反省を聞いて再度手綱を任せようと決めたのかもしれない。

「昨秋に負った目の怪我の影響で復帰は遅れましたが、ここまで順調に調整が進められています。川田騎手も中間の追い切りに騎乗するなど、勝利への意欲が見られます。

今回ライバルとなるステラヴェローチェは因縁の相手です。ダービーでチグハグなレースをすることになった元凶といえるのが、4コーナーにおけるステラヴェローチェの外からのブロックでした。

皐月賞、ダービーと続けてヨーホーレイクは敗れていますから、今度こそ3度目の正直といきたいところですね」(同)

 果たして川田騎手とヨーホーレイクはダービーからの復帰初戦で、因縁の相手にリベンジを成し遂げられるだろうか。

(文=坂井豊吉)

<著者プロフィール>
全ての公営ギャンブルを嗜むも競馬が1番好きな編集部所属ライター。競馬好きが転じて学生時代は郊外の乗馬クラブでアルバイト経験も。しかし、乗馬技術は一向に上がらず、お客さんの方が乗れてることもしばしば……

SBI、新生銀行の上場廃止→公的資金返済案は「株主平等の原則に反する」恐れ

 2021年12月、ネット金融大手SBIホールディングス(HD)とSBI地銀ホールディングスが新生銀行に実施した株式公開買い付け(TOB)が成立した。議決権比率は47.77%に達し、SBIは新生銀行を連結子会社にした。

 新生銀行を傘下に収めたSBIHDの北尾吉孝社長は12月22日、記者会見を開き、「新生銀行を地域金融機関の新たなプラットフォーマーと位置付ける」と表明した。SBIHDの地域連合構想は島根銀行、福島銀行、筑邦銀行、清水銀行、東和銀行、仙台銀行、きらやか銀行、筑波銀行の8行に拡大した。新生銀行を地域連合の中核銀行に衣替えする。

「究極的には新生銀行とSBIHDがシームレスに結びつく体制を築く」。かねてからの持論である「第4のメガバンク」の実現を目指すと宣言したと、金融業界は受け止めた。SBIHDは複数の地銀と資本提携してきたが、地域ごとにバラバラな地銀を取りまとめて「第4のメガバンク」として十全に機能させるには、どうしても中核銀行が必要になる。

 信用金庫には信金中央金庫(信金中金)という中央銀行があり、各信金が経営危機に陥った際の“安全ネット”の役割を担っている。JAバンクには農林中央金庫(農林中金)があり、各地のJAバンクから集めた資金をまとめて運用する巨大ファンドとしての機能をもつ。

 SBIHDはネット証券が母体で、銀行としての機能はなきに等しい。資本参加した地銀は、いずれも規模が小さく、どれもが中核銀行としての機能は期待できない。1998(平成10)年10月23日に一時国有化された日本長期信用銀行を前身とする新生銀行がグループに加われば、同行を中心に地銀をネットワーク化し、地銀再編の口火を切ることができる。

 2019年に始めた資本提携はすでに8行まで拡大したが、それ以外にも「SBI地域銀行価値創造ファンド」を設立し、出資先を増やしている。これら出資先が、今後の地銀再編のカードとなる。新生銀行が信金中金や農林中金のような“中央銀行”となる構想が具体的に動き出すかどうかが焦点となる。

 新生銀行は2月8日に開催する臨時株主総会で経営陣を刷新。SBIHDが選んだ元金融庁長官の五味廣文氏が会長に就任する。五味氏は金融庁の前身である金融監督庁の設立を主導したことで知られており、金融監督庁の検査部長として、新生銀行の前身にあたる日本長期信用銀行の国有化の実務を取り仕切った。旧長銀に引導を渡した当事者なのだ。五味氏は大蔵省から金融庁を分離して以降、日本の金融行政の中心にいたといっても過言ではない。

 現在、金融庁は地銀の競争力の強化と再編を促しており、地銀再編論者である五味氏が「第4のメガバンク」の中央銀行と位置付けられることになる新生銀行のトップに就任すれば、地銀再編の動きが加速する可能性が高い。地銀再編の第2幕の幕開けである。新生銀行の社長にはSBIHDの川島克哉副社長が就く。川島氏は野村證券の出身だ。

新生銀は上場廃止か

 公的資金の完済が最大の課題だ。旧日本長期信用銀行に政府から注入された公的資金のうち3500億円が返済できていない。国は保有する新生銀行株を売って公的資金を回収する必要がある。追加の国民負担を生じさせないためには新生銀行の株価を現在の3倍以上の7450円まで引き上げなければならない。

 北尾氏は昨年12月の記者会見で「7450円と3500億円をいつまでも結びつけて考えるのはおかしい」と指摘し、この返済方法を事実上、否定した。その上で新たな返済方法について「非上場化(上場廃止)の後に新しい優先株を発行する手もある」とした。金融庁などと協議し、詳細を詰めていく考えを示した。

 SBIHDが新生銀行に提示していた公的資金返済案は、SBIHDが新生銀行株を最大48%まで取得した後、新生銀行が自社株買いを実施し、市場価格(時価)で一般株主から株式を取得。SBIHDと国の議決権比率が合計9割となったところで、残る少数株主の株式を強制的に買い取った上で、国の保有株を公的資金が返済できる価格で買い戻すというものだった。

 TOBに反対の姿勢を続けていた当時の新生銀行の経営陣は「あとから高い価格で国の保有株を買い取ることを想定しているのであれば、株主平等の原則に反する」として提案を拒否した。北尾氏は公的資金の返済方法について、新たに「優先株の発行」を持ち出した。北尾氏は、この手法について、政府機関として新生銀行株を持つ預金保険機構の三井秀範理事長の発言がヒントになったと言っている。

 三井氏は昨年12月、報道各社の取材で、「非上場化による公的資金の返済」に関する質問を受けた。「コメントできない」としながらも、一般論としてどうかと問われ、「企業価値を向上させて返済するのが正攻法だ。制度上認められているので(上場廃止の)可能性はゼロではない」と答えた。

 この三井氏の発言を資料として引用し、北尾氏が非上場化を検討する考えを示したことについて、三井氏は「心外だ」と否定した。1株7450円の価値がある優先株を政府が引き受ければ、TOBで1株2000円で新生銀行株を売った株主との不平等を、きちんと理論立てて説明するのは困難だ。2000円で売った株主から7450円での買い取りを求めて新生銀行が集団訴訟を起こされる可能性もある。

 SBIHDが新生銀行を非上場化した後、優先株を発行して公的資金を返済するというウルトラCは「すぐにやるのは不可能なのだ」(関係者)とされる。SBI傘下に組み込まれた新生銀行が、公的資金のくびきから脱け出す妙案はないに等しいのだ。北尾氏は公的資金の完済に「時間をかけるつもりはない」と言い切った。数年のうちに公的資金返済の道筋をつけることができるのだろうか。

(文=編集部)

 

JRA「ルメールより上」ノーザンファーム関係者も大絶賛! 「規制頼み」の日本人騎手相手にC.デムーロが残した大きな爪痕

 10日、中山及び中京競馬場のウイナーズサークルにて行われた「2021年度厩舎関係者表彰」。優秀騎手賞を受賞したのは、昨年199勝を挙げてリーディングジョッキーに輝いたC.ルメール騎手だった。

「去年は僕にとって良い年でした。G1を5勝することができて嬉しく思います。そして5年連続でリーディングジョッキーも取ることができて、本当に嬉しいです。今年も競馬を楽しみにしています。競馬関係者とファンに感謝したいです」

 そう喜びのコメントを残した帝王は、136勝で2位の川田将雅騎手に66勝もの大差をつける独走。この数字は、リーディング15位だった田辺裕信騎手の勝利数と同じなのだから、ルメール騎手がいかに圧倒的な存在だったかを物語っている。

 ただ、そんなルメール騎手でも、この男の存在だけは警戒すべきだろう。

 それは、M.デムーロ騎手の弟であるC.デムーロ騎手だ。昨年のジャパンC(G1)が開催された11月28日から騎乗した世界的名手は、短期免許で来日した日本の競馬で「格の違い」を見せ続けた。

 今月10日の騎乗を最後に帰国したが、約一カ月半程度の短い期間ながら、積み重ねた勝利は26勝。これは同じ期間から計算するとルメール騎手の22勝をも凌ぐ。

「完全に関西主場の中心にいましたね。連対率も5割近い数字で、どのレースでもクリスチャンを軸にするか、切るかがメインになっていました。基本的に位置を取りに行くスタイルで、4コーナーを回る時は大抵先行集団、もしくはほぼ先頭くらいの感じで非常に安心感がありました。

アクションもダイナミックでいかにも馬を動かしているという印象を与えるので、関係者からの評価も当然ながら高かったです。ノーザンファームしがらきの松本場長は、大のお気に入りで『クリスチャンはクリストフより上手だよ!有力馬は全部彼に任せれば大丈夫』と全幅の信頼を置いていたみたいです」(栗東のTM)

■デムーロ騎手とルメール騎手の成績
C.デムーロ 26.20.8.48/102 勝率25.5%、連対率45.1%、複勝率52.9%
C.ルメール 22.13.5.51/91 勝率24.2%、連対率38.5%、複勝率44.0%
※集計は昨年11月28日 から今年 1月10日までの期間

 関西圏のライバルとなる福永祐一騎手が骨折で離脱、川田将雅騎手が香港遠征の隔離期間で乗れなかった期間も含まれているとはいえ、ルメール一強状態に一石を投じるだけの結果といえる。

「ルメール人気」が多少あったとしても、勝率、連対率、複勝率すべてで上回り、単勝回収率、平均人気、平均着順などでもライバルを上回っているのだ。福永騎手や川田騎手が、仮に同じ馬に騎乗したとして、これまでルメール騎手に勝てなかった彼らに同程度の数字が残せたかとなると疑問である。

 ただ、大きな爪痕を残した“黒船”がいなくなったことに安堵しているのは、関西のトップジョッキーたちよりも、“被害”に遭いやすい中堅や若手の騎手たちだ。

「なかなかチャンスが回ってこなかったですし、前走で僕が乗って好走した馬なんかも、走ると分かったらクリスチャンに替えられました。そのときは先生からも『オーナーの意向だからごめんな』と言われました。今週からはクリスチャンがいませんし、小倉が始まったらジョッキーも分散するので依頼は結構入っています」と、ホッとしていたのは某若手騎手だ。

「あのクラスの騎手が1人来るだけで勢力図がガラッと変わるからね。そこにR.ムーア騎手やW.ビュイック、C.スミヨンやD.レーンが来たら恐ろしいね。そうなったら主場で乗る事は諦めるよ」

 そう話した関東の中堅騎手にとっても他人事ではない。今回、C.デムーロ騎手は関西を主場としていたが、外国人騎手の脅威は彼以外にもまだまだいるからだ。

 ある騎手からは「こんなことを言っては不謹慎ですけど、オミクロン株が流行して再び規制が厳しくなってくれれば、我々にとっては助かるんですが……」というような本音も出ていた。

 有力馬の鞍上を見る度に「また外国人騎手か」ということは珍しくない昨今だが、優れた技術を持っているからこそ呼ばれている。前走で日本人騎手が敗れた馬にC.デムーロ騎手が騎乗した途端に好走するシーンがよく見られたこともまた現実である。

 乗り替わりを嘆くよりも、もっともっと上手くなって、降ろされないだけの信頼を勝ち取るしか打開策はない。

(文=高城陽)

<著者プロフィール>
 大手新聞社勤務を経て、競馬雑誌に寄稿するなどフリーで活動。縁あって編集部所属のライターに。週末だけを楽しみに生きている競馬優先主義。好きな馬は1992年の二冠馬ミホノブルボン。馬券は単複派で人気薄の逃げ馬から穴馬券を狙うのが好き。脚を余して負けるよりは直線で「そのまま!」と叫びたい。

第3回:「世の中ゴト効果」で、OOHプランニングは進化していく

街の屋外看板や電車内の広告など、家の外での広告接触を担うOOH(Out Of Home)。

OOHは効果検証が困難なため、今まではリーチ・サーキュレーションなど「どれだけの人が接触しうるか」が重要指標でした。しかし実際にOOHに出稿する目的は、「世の中の話題にしたい」「話題化によって生活者の態度変容を効果的に起こしたい」など、リーチ・サーキュレーションでは説明できない効果を狙う企画が多くなってきていると強く感じています。

電通は、OOHにはこのような「世の中ゴト効果」があるのでは?という仮説から、効果検証プロジェクトを発足。実際に「世の中ゴト効果」を可視化しました。そこから、態度変容基点で効果的なプランニングをサポートできるツール(β版)を開発。実際に利活用できるソリューションの構築に向け、2022年から本格始動していきたいと思っています。

第1回:OOHには秘めたる価値「世の中ゴト効果」がある! 
第2回:OOHの「世の中ゴト効果」を実証せよ!

最終回の第3回は、OOHの「世の中ゴト効果」によって、プランニングの未来をどう変えていくかについて語り合います。

プロフィール写真
【参加メンバー】
小林春輝:OOH局にて位置情報データを活用したOOH広告の効果検証メソッド「OOH LIQUID」の開発に従事したのち、LIVE BOARDに出向。LIVE BOARDではドコモデータ(モバイル空間統計®※1+その他位置情報等)を活用したプランニングツールの開発サポートや、データドリブンなプランニング・効果検証を担当している。
 
福田博史:第3統合ソリューション局 シニアソリューションディレクター。さまざまなメディアのソリューション開発・立案を担当し、今回のOOHメディアの「世の中ゴト効果」プロジェクトの推進メンバーも務める。
 
粕谷厚介:アウト・オブ・ホームメディア局 メディアプランナー。OOHメディアを中心としたメディアプランニング~検証フェーズまでを一手に担う。幅広い業種へのLIVE BOARD
のセールス実績を持ち、日々、OOHの未来を開拓している。
 
古池茜:OOH局プランナーを経て、現在はデータ・テクノロジーセンターで「テレビ×デジタル×OOH」のトリプルメディアを活用したオン・オフ統合プランニング~効果検証スキームの開発まで携わる。
 
 ※1 「モバイル空間統計」は株式会社NTTドコモの登録商標です 

 

“人”基点のプランニング実現によって目指すゴール

福田:第2回で紹介したLIVE BOARD検証プロジェクトを通じて、OOHの「世の中ゴト効果」が証明されました。今後は「世の中ゴト効果」をプランニング段階から企てていくことが、重要なテーマになってくると考えています。

ライブボード紹介スライド1
ライブボード紹介スライド2

小林:そうですね。近年は個人の趣味・嗜好(しこう)に最適化された「パーソナル」なデジタル広告が重宝されていますが、実は、購入などの意思決定フローには「世の中(他の人)がどう考えているか」の影響も大きいことを定量的に示すことができました。今後、メディア選定の際に、「世の中ゴト効果」が期待できるOOH広告を一層検討してくれるようになっていくとうれしいです。

福田:効果に着目してプランニングするのであれば、単純なリーチ・フリークエンシー(広告の接触人数・接触回数)といった指標ではなく、「どのようにOOHを出稿すれば、どんな態度変容を、どんな人たちに起こしていけるか」という“人”基点でのプランニングが求められていきますよね。

今回、LIVE BOARD検証基盤のノーム値(同じ手法で行われたアンケート調査の統計データの基準値)を活用しながら、“人”基点のプランニングに一歩近づいたという話も聞いていますが、詳細を教えてもらえますか?

小林:ちょうどLIVE BOARDで「世の中ゴト効果プランニングツール β版」を開発しています。全体のメディア予算に対して、どのくらいの予算配分でテレビとLIVE BOARDに出稿すると、態度変容(サービス認知・特徴理解など)を最大化できるのかをシミュレーションする機能を備えたツールです。正直、精度を高めていく余地はまだありますが、目安を出せるようになっただけでも、“人”基点のプランニングへの大きな一歩だと思っています。

OOH態度変容シミュレーション

KPIに設定できる態度変容の指標には「サービス認知」「特徴理解」「興味」「利用意向」「来店」があり、今までにない“人”基点でのOOHプランニングを実現しています。さらに、最適化された予算配分で、どのくらい態度変容効果をリフトさせられるかの目安も定量化することができるようになりました。

このシミュレーション結果は、本来、商品・サービスの業種やカテゴリー、マーケットへの普及度、あるいは性年代やライフスタイルによって異なるはずです。今後は、事例を増やし検証を重ねることで、より精緻なツールにアップデートしていきたいです。

福田:今までのプランニングの中に、「世の中ゴト効果」という、新しい物差しが加わったことで、OOHプランニングには注目が集まりそうですね。2022年がスタートしましたが、OOHメディアは“プランニング進化元年”になっていきそうな予感がしますね。

「世の中ゴト効果」をドライブさせる、クリエイティブの可能性

福田:今回の検証結果を受けて、日々営業としてクライアントと接している粕谷さんはどう感じましたか?

粕谷:今回、感覚的に捉えていた「世の中ゴト効果」がドライブしていく基準を、「700万インプレッション程度の出稿量」と数値で可視化できました。クライアントにとっても価値を感じていただけると思います。「世の中ゴト効果」という考え方には大きなポテンシャルがあるし、納得感もあります。今後はさらにファクトを積み重ねて盛り上げていきたいですよね。

古池:私も大きな可能性を感じました。ただ、案件によっては「700万インプレッション」が予算感に合わないケースもあると思います。インプレッションの規模を減らした場合においても、効果的なクリエイティブやエリア・タイミングの出し分けなど、組み合わせの工夫次第で「世の中ゴト効果」を生み出せることを証明していきたいと思いました。

世の中ゴト効果 出稿量の閾値

福田:おっしゃるとおり、インプレッションをベースとしたプランニングに加えて、クリエイティブも重要な広告効果のファクターであることも忘れてはいけないですよね。デジタルハリウッド大学の平手友梨奈さんを起用したOOH広告は、まさにクリエイティブの力で認知がスケールした好例ですよね。クリエイティブと場所(OOHメディア)のシナジー効果は、今後まだまだ検証していく余地があると思っています。

粕谷:「組み合わせの工夫」という古池さんの言葉は、本当にそのとおりだと思いました。 クリエイティブやエリア・タイミングはもちろん、LIVE BOARD以外のOOH媒体も組み合わせていき、最適配分によって「世の中ゴト効果」を最大化できれば、OOHのプランニングに変革が起きると思います。

「世の中ゴト効果」で、OOHのプランニングは変わる

福田:“人”基点のプランニングといえば、生活者のメディア接触から実際の購買行動までを効果測定できる「docomo data square™」など、ドコモ位置情報データがありますよね。担当されている古池さんは、より深い検証をされていると思いますが、今まで携わった事例の中で、何か面白い事例はありましたか?

古池:ある放送局の事例ですが、LIVE BOARDへの接触が番組視聴にどう影響しているのかを効果検証したところ、放送直前(1〜2日前)に接触した人よりも、もう少し前(3〜4日前)に接触した人のほうが、LIVE BOARD接触による番組視聴率の向上が見られました。

この結果を“人”基点で検証すると、特にコロナ禍において「平日に外に出ている人」と「休日に外に出ている人」では、属性が全く異なることが分かりました。平日は「M2~M3層(サラリーマン)」が多く、休日は「F1~F2層(若年女性層)」が多い傾向があり、同じ場所(OOH媒体)でもリーチできる層が異なるのです。

今回の番組ターゲットは「M2~M3層」でしたので、M2~M3層の含有率が多い、放送の少し前(=平日)に広告に当てたとしても(番組放送直前でなくても)、番組視聴につながったのではないかと考えています。

つい「放送直前に広告を当てたほうが効果を得られる」と考えがちです。しかし、「テレビ番組の視聴」というKPIに対するOOHプランニングにおいては、「放送直前」というリーセンシー効果だけではなく、「テレビ番組のターゲットに合致する“人”が外出している曜日」という隠れた変数が重要であることを、“人”基点の分析により浮き彫りにできたことが新しい発見でした。

この視点は今回のケースに限らず、コンビニやスーパーのような低関与商材でも当てはまる可能性があると考えられるので、今後、より“人”基点のデータサイエンスを深めていきたいと思っています。

ライブボード接触タイミングごとの視聴率

福田:面白いですね。OOHにおいても「なんとなく正しい」とセオリー化されていることが多々あると思いますが、LIVE BOARDを活用して新しい実証データが積み重なっていくと、意外な発見があるのですね。効果的なプランニングの精度も高めていけそうですね。

粕谷:同感です。今までのOOHプランニングは、ある種の勘や感覚に頼る部分や、おのおのが異なる指標を持ち出して議論しているケースもあったと思います。そこに対して、「“人”基点の態度変容」というファクトに裏打ちされた“共通言語”を生み出せたことは、非常に意義のあることではないでしょうか。

福田:そのとおりですよね。「“人”基点で態度変容をどのように起こしていくか」という視点でOOHプランニングすることで、いわゆる“なんとなくOOH”という議論ではなく、より健全な議論になっていくと思います。そして、クリエイティブでもっと“人”に対して面白いことをやろうという企てと仕掛けが活発化してくるように思っています。

粕谷:“人”基点のプランニングを考えたとき、改めてLIVE BOARDの良いところは、ターゲティングはもちろん、エリアや時間帯も含めてカスタマイズできる点にあると思うんです。月曜〜日曜まで固定とか、上期/下期で枠が決まるとかではなく、届けたい相手に効率よく届けるために、エリアも日にちも時間もフレキシブルに対応できることが、まず従来のOOHにはなかったと思うんです。

小林:おっしゃるとおり、掲載のスタート日や入稿もデジタルメディア同様に柔軟なのも、LIVE BOARDの魅力です。クライアントの要望に合わせて「どのような人にターゲティングし、効果を最大化するか」というデジタル的なアプローチもできますし、いわゆる「世の中ゴト効果」のように、マス媒体であるOOHの強みを可視化して実行することもできます。

これらの強みをクライアントの皆さまに活用いただきながら、より便利で粒度の高いソリューションに磨いていきたいと思います。

福田:2022年はぜひ一緒に、OOHの「世の中ゴト効果」の価値を広めていきましょう。そして、面白い屋外にしていきたいですね。
 

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お金のプロが真剣に考えた、日本版FIRE…日本でフルFIRE達成が困難な理由

 FIREとは、Financial Independence、Retire Earlyのそれぞれの頭文字をとったもので、「経済的自立と早期リタイア」のこと。

 FIREは資産運用による不労所得を増やすことで経済的に自立し、早期リタイアを目指す人生戦略です。しかし、いざFIREを実現しようとすると、問題点も少なくないことが見えてきます。

 FIRE実践本の多くは、収入の5~8割を貯蓄に回します。その貯蓄は全額を、株などのリスクの高い資産へ投資するというリスク特化型の資産形成方法です。その方法で、実践者の多くが成功したとはいえ、再現性の低い方法であると筆者は考えています。

 そこで今回は、一緒に「誰でもできるFIRE」を考えていきたいと思います。

知っておきたいFIREのタイプ

 FIREとは投資法ではなく、生き方を指します。一口にFIREと言っても、いくつかのパターンがあります。ここでは、どのようなFIREがあるかを紹介します。

フルFIRE

 7000万円を超える資産を用意し、仕事をリタイア(会社を退職)する。退職後は資産の運用益のみで生活するスタイルのFIREです。フルFIREのなかには、リッチ型FIRE(Fat FIRE)と超節約型FIRE(Lean FIRE)もあります。

 リッチ型FIREは、高収入や事業の成功、投資でハイリターンを得るなどして、数億円に及ぶ十分な資産を確保したうえで早期リタイアするスタイルのFIREです。再現性はかなり低いです。

 超節約型FIREは、極端な倹約で生活費を最低限に抑えて、資産運用の収入のみで生活するスタイルのFIREです。生活で使うお金が少ない分、用意する資産も少なくてすみます。物価の安い地方や海外に移住するケースも多くあります。

サイドFIRE

 資産運用で収入を得て、同時に働いて収入を得ながら生活するスタイルのFIREです。勤労収入は現役時代ほど必要ないため、好きな仕事や時短勤務を選ぶなど、労働面での自由度は高くなります。人生のリスクを抑えつつ、日々の充実感を得ながら楽しく生活できるFIREといえます。

 サイドFIREのなかには「バリスタFIRE」というものがありますが、これは資産運用での収入に加え、カフェで気軽に働くなど、残りをパートタイムという形で働いて収入を得るスタイルのFIREです。サイドFIREのなかでも、より気軽に働きたい人向けといえます。

日本で「フルFIRE」の達成が困難となる3つの理由

 FIREというと「フルFIRE」を想像する人が多いと思いますが、このフルFIREは現在の日本ではかなりハードルが高いといえます。

 理由のひとつは、実現に向けてかなり激しい節約を求められること。年間の生活費が300万円の場合、300万円÷4%=7500万円を準備することになります。この計算式の根拠は後述します。30歳の人が50歳までに7500万円をつくるには、年利4%で運用したとしても月およそ20万円の投資が必要です。

 これを達成するには、激しい節約と同時に貯蓄したお金を全額投資に回していかなければなりません。

 2つ目の理由は、FIREを目指している間と実現後も、安定した利率で運用し続けられる保証がないことです。そもそも年4%という運用利率は、かなり高い目標です。預貯金だけ、または投資信託にだけ投資する人にとっては、年3%の利率でも高いと感じるでしょう。つまり、年4%以上を目指のは相応のリスクをとっているということです。

 3つ目の理由は、企業を退職すると厚生年金から国民年金に移行するため、年金額が減るということです。老後の年金が少なくなれば、資産運用の収入はもちろん、資産運用に頼る時期が長くなります。

サイドFIREなら準備する資産が少なく、誰もができる

 FIREを実現するためには、資産を減らさないことが必要です。その考え方に「4%ルール」というものがあります。

 4%ルールは「生活費を投資元本の4%以内に抑えられれば、資産が目減りすることなく暮らしていける」というルールで、米トリニティ・カレッジの論文(トリニティスタディ)を根拠にしています。

 言い換えると、FIREするために必要な資産は「投資元本(100%)÷年間支出(4%)」と計算できます。

 これがサイドFIREであれば、「勤労収入+資産運用収入」になるので、仮に勤労収入が月15万円、資産運用収入が月10万円とすれば、サイドFIRE資産は120万円÷4%=3000万円を準備すればOKということになります。

 4%ルールの4%は、あくまで米国株式市場と米国のインフレ率の過去データを基にした数字なので、必ずしも4%で運用が続けられるという保証はありません。

 フルFIREの場合、年4%の運用ができなければ、不労所得が減ります。この場合、支出を削るか、FIRE資産以外の預貯金があればそれを取り崩すという対応が必要です。それができない場合は、資産を取り崩すことになります。資産を取り崩すことになれば、FIREの継続が難しくなります。

 サイドFIREであれば、勤労収入を増やすという選択肢もあるので、資産取り崩しのリスクは減らすことができます。さらに言えば、無理に早期リタイア(RE)を目指す必要もありません。

サイドFIREこそが日本で目指すべきスタイル

 サイドFIREでは、早期リタイアではなくセミリタイアを目指すわけですが、単に「短時間だけ仕事する」「ゆったり仕事する」という考え方ではなく、「働き方の選択肢を増やし、やりたい仕事を過大な負担なく取り組む」と捉えたいと思います。

「仕事が嫌だ。辞めたい」とだけ考えると、FIREがすなわち「投資で稼いで仕事を辞める」という捉え方・目的になっていきます。

 また、働き方の問題だけでなく、収入面でも大きなメリットがあります。勤労収入があるので、用意すべきFIRE資産はぐっと下げられます。つまり、日々の節約をそこまで強いられないということです。また、運用中の利率の上下にも対応できるようになります。

 そして、子どもへ親として見せる「生き方」の問題もあるでしょう。親として、仕事が嫌で辞めたという姿を見せることになるわけです。労働が嫌という意見はわかりますが、労働で得る対価、社会でどのような人がどのように働き、収益が上がるのか、そうしたことを子どもに伝えずによいのか、一度考えてみてもらいたいと思います。

 仕事をしてお金をもらうということは、お金を喜んで払う人がいます。お金の向こうには人がいるのです。仕事をネガティブなものではなく、ポジティブなものとして捉えることが大切ではないでしょうか。

「子どもは親の背中を見て育つ」といわれますが、子に見せる大事な時期に、何の目的も目標も持たず早期リタイアしている姿を見せるのが望ましいのでしょうか。

 FIREとは、人生を豊かに過ごすための生き方です。運用方法とともに、どのような暮らしをしたいのかを、よく考えて選択することが、結果的に豊かな暮らしにつながると思います。

(文=頼藤太希/マネーコンサルタント、株式会社Money&You代表取締役)

『はじめてのFIRE』
今回ご紹介した内容も含めて、具体的に拙著『はじめてのFIRE』で紹介していますので、ぜひ参考にしていただけたらと思います。本書でおすすめするサイドFIREは、早期リタイアを目的とせず、経済的に自立して、自由に働き、楽しく生きることを目的としています。特にFIREで重要とされる米国株・ETFなどの投資術を具体的に紹介し、おすすめの個別銘柄を多数紹介。また、章ごとにマンガを挿入し、図解も多用して、投資の知識が少ない読者でもすぐわかる・取り組める、サイドFIRE実践の書です。

頼藤太希(よりふじ・たいき)
株式会社Money&You代表取締役。中央大学客員講師。慶應義塾大学経済学部卒業後、アメリカンファミリー生命保険会社にて資産運用リスク管理業務に6年間従事。2015年にMoney&Youを創業し、現職へ。女性向けウェブメディア『FP Cafe』や『Mocha(モカ)』を運営。『はじめてのFIRE』(宝島社)、『そのままやるだけ! お金超入門』(ダイヤモンド社)、『はじめての資産運用』(宝島社)、『はじめてのNISA&iDeCo』(成美堂)ほか著作・共著・監修書多数。日本証券アナリスト協会検定会員、ファイナンシャルプランナー(AFP)。Twitter→@yorifujitaiki

パチスロ新台「導入初日から万枚達成」で6号機の救世主に!? 有利区間“無視”の一撃6000枚オーバーのデータも浮上

 導入初日から朗報が舞い込んできた。

 1月11日の新台入れ替えでデビューした、山佐ネクストのパチスロ最新作『スーパーリノSP』。そんな本機で、“終日万枚を達成した”という驚きの報告がネット上に寄せられたのだ。

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パチンコ「右半分2000発×100%ST」の激熱ライトミドル! レジェンド誕生の礎を築いた名機を振り返る

 ご存知の通り、本機は先代の『リノ』シリーズと同じく、リアルボーナスが超高確率で連チャンする変則スペック。連チャン状態への移行契機はもちろん“トマト揃い”で、今作ではこれまでの3択(33%)に加えて、「50%」「66%」「100%」の確率で揃う新たなトマトフラグも追加された。

 トマト成立後はリアルボーナスが約1/4.9で成立し、そのループ率は設定毎に変化。低設定ほど連チャン率がアップするのが特徴で、設定1であれば約86%を誇る。

 一方、設定6のループ率は約72%とやや下がっているが、その代わりに、高設定はトマトチャンス確率が高め=初当りのチャンスも多いため、安定した出玉獲得に期待が持てるのだ。

「これまでの『リノ』シリーズといえば、設定推測が非常に難しい機種でしたが、今作からはガラリと変わって簡単に推測できるようになりました。

肝心のトマトチャンス確率は設定6:約1/62~設定1:約1/192と3倍以上の設定差があり、通常1000Gも消化すれば設定の高低ぐらいは見抜くことが可能です。

そして今回の万枚達成台は、果たしてどの設定だったのか気になるところですが、ネット上にアップされているデータグラフを見ると、朝イチからまもなくして一気に6000枚近くの出玉を吐き出しており、その後は綺麗な右肩上がりの出玉を推移。前半は低設定のような一撃出玉、後半は高設定らしいミミズのようなグラフを描いているため、このグラフだけで設定を推測することは不可能といえます。

これがもし低設定の誤爆だったとしたら、一発狙いで打つプレイヤーは増えるでしょうし、今後の稼働にも期待できそうですが……」(パチンコライター)

 いずれにせよ、今回の“万枚達成”報告は、苦戦を強いられる6号機にとってこれ以上にないグッドニュースだろう。

 今後のパチスロ市場を盛り上げるという意味でも、本機のさらなる活躍を期待したいところだ。