パチンコ「7,000発超」の奇跡を呼んだのは…【濱マモルののほほんコラムVol.132~修学旅行のお土産~】

 夕方前に雑務を終えて、車でホールへ。ぐるりと店内を徘徊した後、『パチスロうまい棒』に着席した。

 2022年の記念すべき初打ち。本当は『プレミアムハナハナ』や『ツインドラゴンハナハナ』あたりと戯れたかったのだが、あいにくこの日は特定日で、店内は大盛況。とはいえ、決して適当に台選びをしたわけではない。

 2500Gほど回してボーナス合算出現率は約158分の1と、設定2から3の中間値ながらも、推測要素の肝であるREG出現率は230分の1ほど。これだけ見れば設定6の数値をぶっちぎっているし、ワンチャンあるかなと期待して着席したのである。

 見渡せば、既に同シマでは2,000枚、3,000枚ほどの出玉を獲得している人々がおり、設定状況は悪くない感じ。それならば我が台も…といよいよ期待も高まったのだが、世の中はそんなに甘いものではなく、1万2千円を投資して引いた当りはビッグ1回のみだった。


 ビッグでMAX271枚を取れたし、まぁいいか。そんなことを思えるハズは到底なく、その後は少しでも負けを減らそうと新台『PA海物語3R2スペシャル』、羽根モノ『Pニュートキオ』などを打つもイマイチ。結局、これらでも当りを引けない中で辿り着いたのは、今度はパチンコの『Pうまい棒 4500~10500』であった。

 正直、ここまで良い思い出はひとつもない。抜群の玉の動きに我を忘れて打つたびに負債を抱えるものだから、最近は1万円を上限に設定。この日はここまでトータル1万8千円を投資していたので、さらに1万円を上乗せしてもトータル2万8千円、3万円未満ならば傷は深すぎないと判断し、2022年を占う意味もかねてハンドルを握ったのである。

 ボーダーは等価交換で千円あたり1.3回程度である。要するに、千円で2回以上回れば理論的にはプラスが見込めるわけだが、まず最初の500円では安定の0回。まぁそんなもんだよね…とひとりで納得した刹那、奇跡が勃発した。

 次の500円で玉がタコ回転体まで到達し、「CHANCE」穴に入賞。それはいとも簡単に外れたものの、続いてタコ回転体までくぐり抜けた玉も入賞すると、取り立ててアツいパターンが絡まなかった演出で、すんなりと大当りしたのである。

 この日はおやつの時間に、息子が修学旅行のお土産として買ってきてくれた金箔入りのカステラを家族で食べた。そのカステラの箱には「開運招福」と記されていただけに、わずか2回転で射止めた、まさかの大当りで2回の出玉上乗せに成功して都合、7,000発超の出玉を獲得、結果的にプラスへと転じることができたのは、息子のお陰なのかもしれない。


(文=濱マモル)

 

JRA【東海S(G2)予想】福永祐一不在のオーヴェルニュは迷わず切り! 「単勝万馬券」級の穴馬の激走で高配当を狙う!

 今回は今年初のダート重賞かつ、フェブラリーS(G1)へ向けての重要な前哨戦となる東海S(G2)を予想する。

いつものように過去10年馬券に絡んだ30頭の前走データを見ていきたい。
チャンピオンズC(ジャパンCダート含む) 9頭
師走S(OP) 4頭
東京大賞典 3頭
みやこS、ベテルギウスS(L、OP) 各2頭
武蔵野S、アンタレスS、マーチS、名古屋GP、クイーン賞 各1頭
オープン特別 3頭
条件特別(3勝クラス) 2頭
となっている。やはりG2戦と格が高いので、チャンピオンズCと東京大賞典というG1を経由してきた馬が多い。特別戦からの臨戦馬も少なくないが、条件特別からの転戦馬は若干割引が必要か。

続いて人気順の成績が以下の通り。
1番人気 5−0−3−2
2番人気 2−2−0−6
3番人気 0−3−1−6
4〜6番人気 3−0−2−25
7〜9番人気 0−3−1−26
10番人気以下 0−2ー3−54
別定戦ということもあるのか、1番人気、2番人気は信用できる数字と言えるだろう。近5年に絞っても1番人気が3勝、2番人気が2勝と手堅い成績が残っている。逆に3番人気は信用しにくい上に近5年でも2着が1度あるだけだ。むしろ、それ以下の4〜6番人気の成績がいい。近5年で言えば10番人気以下の激走が2度あることにも留意したい。

 これらを踏まえて「◎」は15番サンライズホープを指名する。

 前走はチャンピオンズC(G1)。前も残れる展開ではあったが、3番手追走でそのまま見せ所なく馬群に沈んで15着と大敗している。

 着順で言えばもっと上位の馬も今回参戦しているが、注目したいのは中京コースとの相性の良さ。ダート1800mと1900mを合わせて4戦して2勝2着1回。前走のチャンピオンズCだけが例外になっている。しかも、ここ1年以内でこの成績。前走の大敗は度外視して、中心視できると判断した。

「○」は3番アイオライトとする。

 前走はベテルギウスS(L)。2走前の福島民友C(L)で番手から先頭に立って2着に好走したのが良かったのか、前走も逃げて2馬身半差を付ける完勝だった。

 戦績を見ると中団や後方からの競馬もできるようだが、成績は今一步。番手や逃げに良績が集中しているので、そういう脚質なのだろう。そして、今回のメンバーではどうしてもハナを主張したい馬がいないので、自分のペースで逃げられれば前走の再現は十分あり得る。

 1400mやマイルでは少し短く、1800m前後が適距離なようにも見えるので、内枠を引いたこともあり、有利に展開できる材料はそろっている。

「▲」は穴馬の16番プリティーチャンスを挙げる。

 前走は船橋のクイーン賞(G3)。不良馬場の中、ハイペースで逃げた馬を直線追いすがるがまったく歯が立たず、5馬身差付けられての3着。

 昨年の3着馬が同じローテーションで臨んでいたのもそうだが、2走前はみやこS(G3)で4着、3走前は条件特別でここを勝ち上がってオープン入りしている。キャリア13戦のうち、掲示板を外したのがわずか2回と非常に堅実な走りをしている。

 その割に異常に評価が低く、想定オッズも単勝万馬券という評価。牝馬で斤量が2kg減で出られるのも有利に働くに違いない。ここは狙っておきたい1頭だ。

「△」は4番デュードヴァン、7番ハヤヤッコ、13番ブルベアイリーデとする。

 デュードヴァンは前走・師走S(L)。いい脚を使って直線伸びてきたが、捉えきれずの3着に終わっている。人気馬が軒並み脱落しての大波乱のレースだっただけに、逆に実力を示すことができたとも言えよう。

 4走前のドバイでは大敗しているが、ドバイ遠征前が昨年のこのレースで、不良馬場の中0.4秒差の4着と粘り強い走りを見せている。2走前は1400mで3着しているが、基本的にはマイルよりもう少し長めの距離に適性がありそうなので、ここでいい走りを見せてもおかしくはない。

 ハヤヤッコの前走はベテルギウスSで9着。戦績を見ると2100m戦を2勝しているなど、1800mより長い距離の方により適性がありそうではあるが、一方でレパードS(G3)を人気薄で勝っているあたり、1800mが不向きというわけではなさそう。

 近3走は斤量に泣かされている面もあるだろう。特に前走は59kgを背負っての9着なので、一気に3kg軽くなるここは巻き返しが期待できそう。

 ブルベアイリーデの前走は武蔵野S(G3)。後方からよく追い込んだものの、届かず4着に終わっている。

 元々はダートの短距離が主戦場だったが、3走前に1800m戦を使って勝利しており、続くシリウスS(G3)でも1900mの距離ながら3着と好走している。年齢を重ねてズブくなってきた分、距離が持つようになったとも考えられる。前走よりも2走前の成績を鑑みて押さえておきたい。

 人気どころでは上位人気確実のオーヴェルニュを切り。

 前走チャンピオンズCで今回の出走メンバーでは最先着を果たしているが、2走前のみやこSは12着、3走前の帝王賞(G1)は7着と近3走まったくいいところがない。

 4走前の平安S(G3)では1900m戦で勝利しているが、重馬場で足抜きがよくスムーズに走れたという可能性が残る。逆に帝王賞も重馬場でのレースだったが、こちらは芝と同じく重い馬場に苦しめられた結果と言えるだろう。

 近5走だけを見ても平安Sで勝利した以外はすべて掲示板すら載らなかった上に、2ケタ着順も2度ある。ここだけ見ても、実績的にちょっと人気しすぎているのではないかと考えられる。

 加えて福永騎手の負傷で今回は4年目の団野大成騎手に乗り替わりとなる。ここまでのキャリアで若手も騎乗してはいるが、良績を残してきたのはやはりベテラン勢が騎乗したとき。鞍上弱化と見ると、やはり手を出しにくい。

 ということで、今回は3番、4番、7番、13番、15番、16番の6頭で3連複BOX20点勝負としたい。

 人気の一角を担いそうな馬から中穴が中心になっているが、プリティーチャンスが激走すれば間違いなく高配当になる。それだけの実力はあると見ているので、大いに期待したい。

(文=トーラス神田)

<著者プロフィール>
オグリ引退の有馬記念をリアルタイムで見ている30年来の競馬好き。ウマ娘キャラがドンピシャの世代。競馬にロマンを求め、良血馬にとことん目がない。おかげで過去散々な目に遭っている。そのくせ馬券は完全データ派。座右の銘は「トリガミでも勝ちは勝ち」。

 

なぜ成功する人たちは図書館に通うのか?他人とは違う知識で独創的発想を生む

“DXとAI”、 “DXと働き方改革”、“テレワークのコツ”など、コロナ禍で待ったなしになった改革が語られています。そのなかで、創造性の発揮を強調する人が多くいます。私もその一人で、著書『最強のAI活用術』の第5章「AI導入を支える人材が持つべきスキル」として「知識労働から知能労働へ」という小見出しを掲げています。

 知識の記憶と簡単な運用は計算機、AI(たとえばチャットボット)に任せる。しかし、そもそも、その知識が必要か否か、どこかに存在するか無さそうかに気づかないと、AIなどの道具を使いこなすことができません、眼前の問題を解決するために、その知識をどう入手、咀嚼し、アレンジして使いこなしたら良いかを考案し、独創的な新解法をその場で編み出せる必要があります。上記書籍では、そんなことができる人を、「知能労働者」と呼んでいます。

 そのような知能労働の担い手をどうやって育てるか? 振り子が左右に大きく振れるように、従順な労働者を育てる教育から、突然、創造性溢れる人材ばかり輩出すべく学校教育、社内教育、生涯教育の舵を切れるものでしょうか?

発想力、創造性全般を高めるために

 アンドリー・セドニエフ著 『IDEA FACTORY 頭をアイデア工場にする20のステップ』によれば、「アイデア発想は技術である」「才能の問題ではない」とあり、「質より量を重視すれば素晴らしい使えるアイデアが混じるようになる」といいます。同書では以下、発想の技術、脳や生活への配慮について具体的な処方箋を説明しています。

 同書にはまた、「天才と大多数の人たちの違いは、子どものころの創造性を維持できるかどうかである」とも書いてあります。大いに賛同いたします。実際、1968年に技術者と科学者の創造性を測定するNASA製のテストを1600人の子どもに行った実験結果を紹介しています。「5歳の時点で98%の子どもたちが天才的な創造性を発揮するが、(学校に通うようになって)その割合は10歳になると約30%に低下し、15歳になると10%にまで激減することがわかった。」そして、「伝統的な社会規範に従うよう指導され」てしまった大人のグループでは、「天才的な創造性を示したのはわずか2%に過ぎなかった」という結果が出ているそうです。

 さあ、どうしたら良いでしょうか? 

 テレワーク環境では会議の効率も上がり、むしろ仕事の生産性は向上したという報告も多数聞きます。しかし、その彼らも、同じ部屋の仲間とのふとした雑談から面白い発想が生まれる頻度は激減したともいいます。これは危機です。新人さんがちょっとした躓きを乗り越えるのにも、すぐにその場で先輩、同僚が肩越しに同じディスプレイを覗き込んでくれる何気ないアドバイスが大事だったりします。

 このような問題の解決を含め、リアルオフィス環境の(悪いところは引き続き排除して)良いところを取り入れるワークスタイルの確立は昨今の大きな課題といえるでしょう。発想を刺激しくれるような面白いこと(駄洒落を含めて)をその場で創造的にしゃべってくれるAIの登場までは、まだだいぶかかりそうという前提で考えてみます。

 リアルオフィスで顔突き合わせる以上の発想力を大半のメンバーが備えられるようにするにはどうしたら良いか。本連載のバックナンバーを適宜ご参照の上、Slackによるリアルタイム多メディア共有の新しいテレワーク環境下で雑談を復活させるコツなど、ご一緒に考えていけたら幸いです。

知識の多くは書籍の形をしている

「必要なことはWeb検索で全部わかる」と思い込んでいるように振る舞う人をときどきみかけます。本当にそうでしょうか? そもそも情報(a piece of information)と知識は違います。1つの事件報道や海外出張報告は情報ですが、「楽しい海外出張の手引き」という小冊子があれば知識ですね。「手引き」という呼び方に象徴されるように、知識は、(紙に書いてあれば)手でめくって「使う」もの。何をどうしたら良いか、「手引き」してくれるわけであり、単なる情報とは違います。

「楽しい海外出張の手引き」は一読してそれで終わり、ではありません。例えば、今度はまだ先輩社員の誰も行ったことのない国に行く自分のケースに当てはめて、若干なりともアレンジ(加工)し、出張中も携行して使うことになります。個々の具体的な知識を使いこなすには、体系的な方法論と、基礎知識の体系に触れ、ある程度咀嚼して、いざ本番のときに使えるよう身に付けていなければなりません。

 そうすると、多くの場合、100ページを超える書籍レベルの規模の図解入り文章を「読む」必要が出てきます。そこには、章立て、目次の形で知識の構造、体系が示され、基本的には先頭から読むと、体系的に理解できるようになっています。

 書籍には知識の比率が高く、ただのニュース記事、一般のWebページの大部分は、情報にすぎないことが多いのです。ただし、いわゆる知識まとめページ(ITならQiitaのようなサイト)は書籍より粒度が小さめでその場で検索、活用するにはやりやすい知識集かもしれません。豆知識、トリビアともよばれる蘊蓄系のページ、昔なら、おばあちゃんの知恵、みたいなページは1冊の書籍には不足だし、体系も構造も小さすぎてあまり知的トレーニングにはならないけれど、気分転換には良いものですね。

 ちなみに、「レファ本」といわれる、個別知識を百科事典のように網羅し、膨大な情報量をもった原典タイプの書籍があります。通読するよりは辞書のように、その都度「ひく」ものであり、エピソードのような生情報を豊富に含んだりするので「知識」度は通常の実用書、教科書より下がるかもしれません。

 でも、これはこれで大いに価値があります。お奨め「レファ本」の具体例とその活用法については、日垣隆さんの名著『使えるレファ本150選』(ちくま新書)をぜひご参照ください。目次にある「ニュースに惑わされない」人間になるきっかけがつかめるかと思います。

自分の殻を破り新たな発想や発想法に出会うための図書館活用法

 目下の課題、目的にぴったりの知識(多くは書籍)をどうやって見つけたら良いでしょうか? Amazonの書籍検索のレビューを読んだり、他の書評サイトをみたりしてもいいですが、そもそも、検索キーワードすらわからないとか、検索でヒットした多数の書籍の良しあしが(読む前なので)さっぱりわからない、という時はどうしたら良いでしょうか?

 自分の調査法(範囲、発想)、自己流の知識獲得法、活用法の殻を破ってくれる図書館の活用がお奨めです。元新聞記者・現フリーランス・ライターが執筆した『図書館「超」活用術 最高の「知的空間」で、本物の思考力を身につける』の、「すこし長めのまえがき」「なぜいま『図書館』なのか」「ネットでは見つからない自分だけの“解”」の冒頭には、

・仕事がうまくいかないなら、図書館に行くべきだ。

・忙しくていつも時間が足りないなら、図書館に行くべきだ。

・明日〆切の大事な仕事を抱えているなら、いますぐ図書館に行くべきだ。

と、一見すると「何をそんなに悠長な!?」と驚くほど、挑発的な問いかけとその回答=「図書館に行け!」が掲げられています。でも大丈夫。表紙にある、次の呼びかけは実に正しいと思います。

「ネットにはない『場としての力』をフル活用せよ!! 」

「みんなと同じ情報源(ソース)、同じ答えではもう生き残れないし、幸せになれない。」

「図書館をフル活用できれば、仕事も人生ももっとうまくいく!」

 誰も教えてくれない、答えなき時代の「知的生産術」である。ということで、図書館の「空間力」が、「集中力」「発想力」「思考力」「教養力(良い脱線で独創的な発想に至る素材)」などを助けてくれることが、様々な実体験と共に具体的に示されています。

 自分の調査法(範囲、発想)、自己流の知識獲得法、活用法の殻を破ってくれるという意味では、レファレンスサービスという一対一で助言、案内をしてくれる司書さんとの対話もイチオシです。勇気を出して話しかけてみましょう。NDC(日本十進分類法)を巧みに活用し、ときにその枠を超えて異分野、別ジャンルの本に重大なヒントが見つかることもあります。

 同書は、メタレベルで(根本的に)自分を変えてくれる可能性があります。高度知識労働者、知能労働者を増やしてくれそうなほど優れた本ですので、ぜひお読みください。図書館法によりサービスのほとんどすべてが無料というのも凄いことですね。

ただの情報ではないオンラインレポートで他人の価値観に触れる

 読書が素晴らしいといっても、大部の本を通読するのは大変ですね。読んでいるうちに、何を知りたかったのか忘れかねません。問題解決や、独自レポート執筆が目的なら、10冊くらい机に積んで、斜め読みして付箋をはさみつつ、マイペースの思考を貫き通すべきでしょう。

 書籍1冊よりは気楽に読め、特定テーマに関する小規模な知識体系であれば、オンラインレポートのサイトを見つけて、自分に合う、読みやすい著者の記事を参照すると良いでしょう。その選び方ですが、知識の編集・提示のスタイルが自分にとってわかりやすい編集方針のサイトを選ぶと良いでしょう。きっかけは「テレワークのこつ」など、目下の関心事項でWeb検索してそのようなサイトを見つけるのも良いでしょう。

 最近でいえば、ビジネスパーソンの多くが関心を持ちそうなポストコロナの市場予測など含む多数の多彩なテーマをわかりやすく載せているサイトの1つとして、ICT系の調査レポート R&Aという、KDDI Researchさんのこちらをあげさせていただきます。下記の最近の記事を少し読みましたが、単に過去の市場数値を読み解くだけの退屈なレポートではなく、「それはなぜなのか?」と人々の心理動向の変化にまで掘り下げて分析することで、初めて、新しいトレンドの誕生が腑に落ちる感じでした。これは、グラフの曲線を未来の年号にまで伸ばしただけの単なる外挿(これを「予測」と呼ぶクダラナイITが跋扈してます)ではありません。今のところ「なぜ?」を思考できる人間にしかできない本物の予測です。

「寄付とテック  マイクロドネーションで 若者の利他の気持ちを受けとめる」

「ラストマイルは『配達まで15分以内』の争いに ニューヨークで即時配送サービスが熾烈な競争」

「ウィズ・ポストコロナ時代の旅行トレンド」

「環境に配慮しただけで、商品は売れるのか」

やはり未知の人との対話が最高に刺激的

 どうしても図書館に足を運べず、レファレンスコーナーで会話する時間がとれないときはどうしたら良いでしょうか? この連載でもときどきご紹介している、オンライン展示会の展示ブースで説明員と対話するという代案があります。

 その説明員が仮に、さほど創造的でない相手だったとしても十分刺激になることがあります。企業の数だけ異なる文化があるので、異質の企業文化で育った人は、話題の振り方や、内容、表現の選び方、その展開の仕方が違っていて、新鮮です。当初お互いに話が嚙み合わないときに、「面白い! なぜだろう?」と考えることで、めちゃくちゃクリエイティブになり、高速で頭が回転するきっかけになることがあります。

 ということで、最後に3つ4つ、筆者が説明員をやるオンライン展示会をご紹介させてください(笑)。上3つは1月26~28日の開催です。

「ヘルスケアビジネス」オンライン展示会に情報漏洩対策ソリューションを出展

「ITネットワーク・セキュリティ」オンライン展示会に情報漏洩対策ソリューションを出展

「ネットショップ強化 EXPO ONLINE」にお客様の言葉を分析するマーケティング・サービスを出展

第2回マーケティング・販促サミット (2022/2/16-18)

(文=野村直之/AI開発・研究者、メタデータ株式会社社長、東京大学大学院医学系研究科研究員)

●野村直之

AI開発・研究者、メタデータ株式会社社長、東京大学大学院医学系研究科研究員。

1962年生まれ。1984年、東京大学工学部卒業、2002年、理学博士号取得(九州大学)。NECC&C研究所、ジャストシステム、法政大学、リコー勤務をへて、法政大学大学院客員教授。2005年、メタデータ(株)を創業。ビッグデータ分析、ソーシャル活用、各種人工知能応用ソリューションを提供。この間、米マサチューセッツ工科大学(MIT)人工知能研究所客員研究員。MITでは、「人工知能の父」マービン・ミンスキーと一時期同室。同じくMITの言語学者、ノーム・チョムスキーとも議論。ディープラーニングを支えるイメージネット(ImageNet)の基礎となったワードネット(WordNet)の活用研究に携わり、日本の第5世代コンピュータ開発機構ICOTからスピン・オフした知識ベース開発にも参加。日々、様々なソフトウェア開発に従事するとともに、産業、生活、行政、教育など、幅広く社会にAIを活用する問題に深い関心を持つ。 著作など:WordNet: An Electronic Lexical Database,edited by Christiane D. Fellbaum, MIT Press, 1998.(共著)他

 

なぜ成功する人たちは図書館に通うのか?他人とは違う知識で独創的発想を生む

“DXとAI”、 “DXと働き方改革”、“テレワークのコツ”など、コロナ禍で待ったなしになった改革が語られています。そのなかで、創造性の発揮を強調する人が多くいます。私もその一人で、著書『最強のAI活用術』の第5章「AI導入を支える人材が持つべきスキル」として「知識労働から知能労働へ」という小見出しを掲げています。

 知識の記憶と簡単な運用は計算機、AI(たとえばチャットボット)に任せる。しかし、そもそも、その知識が必要か否か、どこかに存在するか無さそうかに気づかないと、AIなどの道具を使いこなすことができません。眼前の問題を解決するために、その知識をどう入手、咀嚼し、アレンジして使いこなしたら良いかを考案し、独創的な新解法をその場で編み出せる必要があります。上記書籍では、そんなことができる人を、「知能労働者」と呼んでいます。

 そのような知能労働の担い手をどうやって育てるか? 振り子が左右に大きく振れるように、従順な労働者を育てる教育から、突然、創造性溢れる人材ばかり輩出すべく学校教育、社内教育、生涯教育の舵を切れるものでしょうか?

発想力、創造性全般を高めるために

 アンドリー・セドニエフ著 『IDEA FACTORY 頭をアイデア工場にする20のステップ』によれば、「アイデア発想は技術である」「才能の問題ではない」とあり、「質より量を重視すれば素晴らしい使えるアイデアが混じるようになる」といいます。同書では以下、発想の技術、脳や生活への配慮について具体的な処方箋を説明しています。

 同書にはまた、「天才と大多数の人たちの違いは、子どものころの創造性を維持できるかどうかである」とも書いてあります。大いに賛同いたします。実際、1968年に技術者と科学者の創造性を測定するNASA製のテストを1600人の子どもに行った実験結果を紹介しています。「5歳の時点で98%の子どもたちが天才的な創造性を発揮するが、(学校に通うようになって)その割合は10歳になると約30%に低下し、15歳になると10%にまで激減することがわかった。」そして、「伝統的な社会規範に従うよう指導され」てしまった大人のグループでは、「天才的な創造性を示したのはわずか2%に過ぎなかった」という結果が出ているそうです。

 さあ、どうしたら良いでしょうか? 

 テレワーク環境では会議の効率も上がり、むしろ仕事の生産性は向上したという報告も多数聞きます。しかし、その彼らも、同じ部屋の仲間とのふとした雑談から面白い発想が生まれる頻度は激減したともいいます。これは危機です。新人さんがちょっとした躓きを乗り越えるのにも、すぐにその場で先輩、同僚が肩越しに同じディスプレイを覗き込んでくれる何気ないアドバイスが大事だったりします。

 このような問題の解決を含め、リアルオフィス環境の(悪いところは引き続き排除して)良いところを取り入れるワークスタイルの確立は昨今の大きな課題といえるでしょう。発想を刺激しくれるような面白いこと(駄洒落を含めて)をその場で創造的にしゃべってくれるAIの登場までは、まだだいぶかかりそうという前提で考えてみます。

 リアルオフィスで顔突き合わせる以上の発想力を大半のメンバーが備えられるようにするにはどうしたら良いか。本連載のバックナンバーを適宜ご参照の上、Slackによるリアルタイム多メディア共有の新しいテレワーク環境下で雑談を復活させるコツなど、ご一緒に考えていけたら幸いです。

知識の多くは書籍の形をしている

「必要なことはWeb検索で全部わかる」と思い込んでいるように振る舞う人をときどきみかけます。本当にそうでしょうか? そもそも情報(a piece of information)と知識は違います。1つの事件報道や海外出張報告は情報ですが、「楽しい海外出張の手引き」という小冊子があれば知識ですね。「手引き」という呼び方に象徴されるように、知識は、(紙に書いてあれば)手でめくって「使う」もの。何をどうしたら良いか、「手引き」してくれるわけであり、単なる情報とは違います。

「楽しい海外出張の手引き」は一読してそれで終わり、ではありません。例えば、今度はまだ先輩社員の誰も行ったことのない国に行く自分のケースに当てはめて、若干なりともアレンジ(加工)し、出張中も携行して使うことになります。個々の具体的な知識を使いこなすには、体系的な方法論と、基礎知識の体系に触れ、ある程度咀嚼して、いざ本番のときに使えるよう身に付けていなければなりません。

 そうすると、多くの場合、100ページを超える書籍レベルの規模の図解入り文章を「読む」必要が出てきます。そこには、章立て、目次の形で知識の構造、体系が示され、基本的には先頭から読むと、体系的に理解できるようになっています。

 書籍には知識の比率が高く、ただのニュース記事、一般のWebページの大部分は、情報にすぎないことが多いのです。ただし、いわゆる知識まとめページ(ITならQiitaのようなサイト)は書籍より粒度が小さめでその場で検索、活用するにはやりやすい知識集かもしれません。豆知識、トリビアともよばれる蘊蓄系のページ、昔なら、おばあちゃんの知恵、みたいなページは1冊の書籍には不足だし、体系も構造も小さすぎてあまり知的トレーニングにはならないけれど、気分転換には良いものですね。

 ちなみに、「レファ本」といわれる、個別知識を百科事典のように網羅し、膨大な情報量をもった原典タイプの書籍があります。通読するよりは辞書のように、その都度「ひく」ものであり、エピソードのような生情報を豊富に含んだりするので「知識」度は通常の実用書、教科書より下がるかもしれません。

 でも、これはこれで大いに価値があります。お奨め「レファ本」の具体例とその活用法については、日垣隆さんの名著『使えるレファ本150選』(ちくま新書)をぜひご参照ください。目次にある「ニュースに惑わされない」人間になるきっかけがつかめるかと思います。

自分の殻を破り新たな発想や発想法に出会うための図書館活用法

 目下の課題、目的にぴったりの知識(多くは書籍)をどうやって見つけたら良いでしょうか? Amazonの書籍検索のレビューを読んだり、他の書評サイトをみたりしてもいいですが、そもそも、検索キーワードすらわからないとか、検索でヒットした多数の書籍の良しあしが(読む前なので)さっぱりわからない、という時はどうしたら良いでしょうか?

 自分の調査法(範囲、発想)、自己流の知識獲得法、活用法の殻を破ってくれる図書館の活用がお奨めです。元新聞記者・現フリーランス・ライターが執筆した『図書館「超」活用術 最高の「知的空間」で、本物の思考力を身につける』の、「すこし長めのまえがき」「なぜいま『図書館』なのか」「ネットでは見つからない自分だけの“解”」の冒頭には、

・仕事がうまくいかないなら、図書館に行くべきだ。

・忙しくていつも時間が足りないなら、図書館に行くべきだ。

・明日〆切の大事な仕事を抱えているなら、いますぐ図書館に行くべきだ。

と、一見すると「何をそんなに悠長な!?」と驚くほど、挑発的な問いかけとその回答=「図書館に行け!」が掲げられています。でも大丈夫。表紙にある、次の呼びかけは実に正しいと思います。

「ネットにはない『場としての力』をフル活用せよ!! 」

「みんなと同じ情報源(ソース)、同じ答えではもう生き残れないし、幸せになれない。」

「図書館をフル活用できれば、仕事も人生ももっとうまくいく!」

 誰も教えてくれない、答えなき時代の「知的生産術」である。ということで、図書館の「空間力」が、「集中力」「発想力」「思考力」「教養力(良い脱線で独創的な発想に至る素材)」などを助けてくれることが、様々な実体験と共に具体的に示されています。

 自分の調査法(範囲、発想)、自己流の知識獲得法、活用法の殻を破ってくれるという意味では、レファレンスサービスという一対一で助言、案内をしてくれる司書さんとの対話もイチオシです。勇気を出して話しかけてみましょう。NDC(日本十進分類法)を巧みに活用し、ときにその枠を超えて異分野、別ジャンルの本に重大なヒントが見つかることもあります。

 同書は、メタレベルで(根本的に)自分を変えてくれる可能性があります。高度知識労働者、知能労働者を増やしてくれそうなほど優れた本ですので、ぜひお読みください。図書館法によりサービスのほとんどすべてが無料というのも凄いことですね。

ただの情報ではないオンラインレポートで他人の価値観に触れる

 読書が素晴らしいといっても、大部の本を通読するのは大変ですね。読んでいるうちに、何を知りたかったのか忘れかねません。問題解決や、独自レポート執筆が目的なら、10冊くらい机に積んで、斜め読みして付箋をはさみつつ、マイペースの思考を貫き通すべきでしょう。

 書籍1冊よりは気楽に読め、特定テーマに関する小規模な知識体系であれば、オンラインレポートのサイトを見つけて、自分に合う、読みやすい著者の記事を参照すると良いでしょう。その選び方ですが、知識の編集・提示のスタイルが自分にとってわかりやすい編集方針のサイトを選ぶと良いでしょう。きっかけは「テレワークのこつ」など、目下の関心事項でWeb検索してそのようなサイトを見つけるのも良いでしょう。

 最近でいえば、ビジネスパーソンの多くが関心を持ちそうなポストコロナの市場予測など含む多数の多彩なテーマをわかりやすく載せているサイトの1つとして、ICT系の調査レポート R&Aという、KDDI Researchさんのこちらをあげさせていただきます。下記の最近の記事を少し読みましたが、単に過去の市場数値を読み解くだけの退屈なレポートではなく、「それはなぜなのか?」と人々の心理動向の変化にまで掘り下げて分析することで、初めて、新しいトレンドの誕生が腑に落ちる感じでした。これは、グラフの曲線を未来の年号にまで伸ばしただけの単なる外挿(これを「予測」と呼ぶクダラナイITが跋扈してます)ではありません。今のところ「なぜ?」を思考できる人間にしかできない本物の予測です。

「寄付とテック  マイクロドネーションで 若者の利他の気持ちを受けとめる」

「ラストマイルは『配達まで15分以内』の争いに ニューヨークで即時配送サービスが熾烈な競争」

「ウィズ・ポストコロナ時代の旅行トレンド」

「環境に配慮しただけで、商品は売れるのか」

やはり未知の人との対話が最高に刺激的

 どうしても図書館に足を運べず、レファレンスコーナーで会話する時間がとれないときはどうしたら良いでしょうか? この連載でもときどきご紹介している、オンライン展示会の展示ブースで説明員と対話するという代案があります。

 その説明員が仮に、さほど創造的でない相手だったとしても十分刺激になることがあります。企業の数だけ異なる文化があるので、異質の企業文化で育った人は、話題の振り方や、内容、表現の選び方、その展開の仕方が違っていて、新鮮です。当初お互いに話が嚙み合わないときに、「面白い! なぜだろう?」と考えることで、めちゃくちゃクリエイティブになり、高速で頭が回転するきっかけになることがあります。

 ということで、最後に3つ4つ、筆者が説明員をやるオンライン展示会をご紹介させてください(笑)。上3つは1月26~28日の開催です。

「ヘルスケアビジネス」オンライン展示会に情報漏洩対策ソリューションを出展

「ITネットワーク・セキュリティ」オンライン展示会に情報漏洩対策ソリューションを出展

「ネットショップ強化 EXPO ONLINE」にお客様の言葉を分析するマーケティング・サービスを出展

第2回マーケティング・販促サミット (2022/2/16-18)

(文=野村直之/AI開発・研究者、メタデータ株式会社社長、東京大学大学院医学系研究科研究員)

●野村直之

AI開発・研究者、メタデータ株式会社社長、東京大学大学院医学系研究科研究員。

1962年生まれ。1984年、東京大学工学部卒業、2002年、理学博士号取得(九州大学)。NECC&C研究所、ジャストシステム、法政大学、リコー勤務をへて、法政大学大学院客員教授。2005年、メタデータ(株)を創業。ビッグデータ分析、ソーシャル活用、各種人工知能応用ソリューションを提供。この間、米マサチューセッツ工科大学(MIT)人工知能研究所客員研究員。MITでは、「人工知能の父」マービン・ミンスキーと一時期同室。同じくMITの言語学者、ノーム・チョムスキーとも議論。ディープラーニングを支えるイメージネット(ImageNet)の基礎となったワードネット(WordNet)の活用研究に携わり、日本の第5世代コンピュータ開発機構ICOTからスピン・オフした知識ベース開発にも参加。日々、様々なソフトウェア開発に従事するとともに、産業、生活、行政、教育など、幅広く社会にAIを活用する問題に深い関心を持つ。 著作など:WordNet: An Electronic Lexical Database,edited by Christiane D. Fellbaum, MIT Press, 1998.(共著)他

 

JRA【AJCC(G2)予想】川田将雅×ポタジェは即消し! C.ルメールに「不安あり」なら「あの穴馬」が絶好の狙い目!

 今回は古馬中距離路線の重要な一戦であるAJCC(G2)を予想したい。

 先週の日経新春杯(G2)は1着2着こそ順当に来たのだが、3着のヤシャマルをマークし損ねた。前走の中日新聞杯(G3)はローテーションの傾向としてアリだったので、吟味すれば買えたのだが、このレースの勝ち馬が出走していたのでそちらに重きを置いてしまった。軽ハンデを活かしての前残り、あっても当然だっただけに残念だ。

 さて、気を取り直して予想に戻ろう。

いつものように過去10年馬券に絡んだ30頭の前走データを見ていく。
菊花賞、金鯱賞 各4頭
有馬記念、中日新聞杯、ディセンバーS(OP) 各3頭
福島記念、中山金杯 各2頭
凱旋門賞、天皇賞・春、天皇賞・秋、ジャパンC、アルゼンチン共和国杯、ステイヤーズS、チャレンジC 各1頭
条件特別(3勝クラス) 2頭
となっている。傾向らしい傾向が掴みにくいが、菊花賞(G1)を使っての明け4歳初戦にここを選ぶパターンが多いのだろう。有馬記念(G1)に関してはちょうどいいレース間隔なので、巻き返し狙いで使っているのだろう。金鯱賞(G2)も多いのだが、施行時期が変わっているので無視していいだろう。

続いて人気順の成績を見てみる。
1番人気 3-3-0-4
2番人気 3-1-2-4
3番人気 1-2-1-6
4~6番人気 1-2-5-22
7~9番人気 2-1-2-25
10番人気以下 0-1-0-49
となっている。1番人気、2番人気はそれなりに信用できそうだが、3番人気以下は吟味して狙い撃ちする必要がある。10番人気以下はわずか1頭しか馬券に絡んでいないので、大幅に割り引いていい。

 これを踏まえて「◎」は11番オーソクレースとする。

 前走は菊花賞。タイトルホルダーにまんまと逃げ切りを許してしまったが、後方から直線よく伸びて2着を確保。

 今回のメンバー中唯一の前走・菊花賞組で、その上連対しているとなると人気するのは確実だが、外すわけにはいかないだろう。今回のコースもセントライト記念(G2)で3着と好走しており、ほぼ不安はない。

「ほぼ」と言ったのは、鞍上のC.ルメール騎手が昨年のチャレンジC(G3)以来重賞12連敗中なのが気にかかる。人気薄にも騎乗していたが、それ以上に人気していた馬も平気で飛ばしているので、どうにも信用しにくい。

 また、陣営からも「馬が幼い、勝負所での渋さも気がかり」という自信のないコメントが出ている。とは言え、ここまでのキャリアですべて馬券に絡んでいるのは、絶対的な能力値があってこそ。鞍上がヘマをしなければ順当に来るのではないか。

 続く「○」は穴っぽいところで13番スマイルを指名。

 前走は迎春S(3勝クラス)。4番人気とそれほど高評価ではなかったが、好位置から直線で先頭に取り付き、そのまま押し切って2馬身差の完勝。

 勝ち時計は褒められたものではないが、前走同コース、その上勝っている勢いを評価したい。また相性がいいのか、同コースでは5戦して3勝3着1回と好成績を収めている。

 不安点を挙げれば、5戦そろって時計が今ひとつというところ。速い時計での決着にならなければ好勝負できるとみている。

「▲」も穴っぽいところで10番ラストドラフトを挙げる。

 前走は中日新聞杯。近走不振が続いていながらも、重賞ウィナーである上に好走歴も多いため57kgを背負わされ、出入りの激しい走りで見せ場なく9着に敗れている。

 この馬を挙げた理由は2つある。ひとつは昨年、一昨年とこのレースで3着に好走していること。もうひとつは戸田博文厩舎の相性の良さだ。過去3年のうち2回は本馬での成績になるが、19年も5番人気の馬が3着に好走している。意外に見落としがちだが、厩舎とレースの相性はバカにできない。例えば昨年の秋華賞(G1)はアカイトリノムスメが勝利したが、これも含めて4年連続で国枝栄厩舎の馬が馬券に絡んでいる。ある時はあるものなのだ。

「△」は1番キングオブコージ、2番アサマノイタズラ、8番アンティシペイトの3頭とする。

 キングオブコージは前走中日新聞杯で、前目で残り掲示板を確保。勝ち馬と0.3秒差と着差ほど負けていない上、今回は56kgで走れるのも魅力だ。同コースでの勝ちがあるのも推せるポイント。

 アサマノイタズラは前走・有馬記念。そもそも人気もなかったが、レースでも見せ場なく最下位に沈んだ。菊花賞の予想でも触れたかと思うが、この馬は追い込み一辺倒の馬なので、来るか来ないかしかない。同コースのセントライト記念を勝っていることもあり、陣営もその変わり身に期待しているというところで拾ってみた。

 アンティシペイトは前走・アルゼンチン共和国杯(G2)。前で競馬したものの、あっさり差されて8着に敗れている。初重賞で55kgと見込まれたのも大きかっただろう。このコースでの実績はもちろん、2000mから2600mあたりに良績が集中しているだけに距離適性は高い。前走より1kg重いのは気がかりだが、57kgでの好走歴もあるので心配はないだろう。

 人気しそうなところでいくと、6番ポタジェと9番ボッケリーニは切り。

 ポタジェは中山デビューなので未体験ではないが、ボッケリーニは初参戦。その上、両馬とも2000mまでしか走ったことがないので、未体験の距離を重賞でこなすのはマイナス要素になると見ている。

 ということで、今回は1番、2番、8番、10番、11番、13番の6頭で3連複BOX20点での勝負とする。

 オーソクレースをはじめ、人気しそうな馬が入っているが、一方でスマイルやラストドラフトあたりが激走すると好配当も期待できるだろう。

(文=トーラス神田)

<著者プロフィール>
オグリ引退の有馬記念をリアルタイムで見ている30年来の競馬好き。ウマ娘キャラがドンピシャの世代。競馬にロマンを求め、良血馬にとことん目がない。おかげで過去散々な目に遭っている。そのくせ馬券は完全データ派。座右の銘は「トリガミでも勝ちは勝ち」。

 

JRA【AJCC(G2)予想】川田将雅×ポタジェは即消し! C.ルメールに「不安あり」なら「あの穴馬」が絶好の狙い目!

 今回は古馬中距離路線の重要な一戦であるAJCC(G2)を予想したい。

 先週の日経新春杯(G2)は1着2着こそ順当に来たのだが、3着のヤシャマルをマークし損ねた。前走の中日新聞杯(G3)はローテーションの傾向としてアリだったので、吟味すれば買えたのだが、このレースの勝ち馬が出走していたのでそちらに重きを置いてしまった。軽ハンデを活かしての前残り、あっても当然だっただけに残念だ。

 さて、気を取り直して予想に戻ろう。

いつものように過去10年馬券に絡んだ30頭の前走データを見ていく。
菊花賞、金鯱賞 各4頭
有馬記念、中日新聞杯、ディセンバーS(OP) 各3頭
福島記念、中山金杯 各2頭
凱旋門賞、天皇賞・春、天皇賞・秋、ジャパンC、アルゼンチン共和国杯、ステイヤーズS、チャレンジC 各1頭
条件特別(3勝クラス) 2頭
となっている。傾向らしい傾向が掴みにくいが、菊花賞(G1)を使っての明け4歳初戦にここを選ぶパターンが多いのだろう。有馬記念(G1)に関してはちょうどいいレース間隔なので、巻き返し狙いで使っているのだろう。金鯱賞(G2)も多いのだが、施行時期が変わっているので無視していいだろう。

続いて人気順の成績を見てみる。
1番人気 3-3-0-4
2番人気 3-1-2-4
3番人気 1-2-1-6
4~6番人気 1-2-5-22
7~9番人気 2-1-2-25
10番人気以下 0-1-0-49
となっている。1番人気、2番人気はそれなりに信用できそうだが、3番人気以下は吟味して狙い撃ちする必要がある。10番人気以下はわずか1頭しか馬券に絡んでいないので、大幅に割り引いていい。

 これを踏まえて「◎」は11番オーソクレースとする。

 前走は菊花賞。タイトルホルダーにまんまと逃げ切りを許してしまったが、後方から直線よく伸びて2着を確保。

 今回のメンバー中唯一の前走・菊花賞組で、その上連対しているとなると人気するのは確実だが、外すわけにはいかないだろう。今回のコースもセントライト記念(G2)で3着と好走しており、ほぼ不安はない。

「ほぼ」と言ったのは、鞍上のC.ルメール騎手が昨年のチャレンジC(G3)以来重賞12連敗中なのが気にかかる。人気薄にも騎乗していたが、それ以上に人気していた馬も平気で飛ばしているので、どうにも信用しにくい。

 また、陣営からも「馬が幼い、勝負所での渋さも気がかり」という自信のないコメントが出ている。とは言え、ここまでのキャリアですべて馬券に絡んでいるのは、絶対的な能力値があってこそ。鞍上がヘマをしなければ順当に来るのではないか。

 続く「○」は穴っぽいところで13番スマイルを指名。

 前走は迎春S(3勝クラス)。4番人気とそれほど高評価ではなかったが、好位置から直線で先頭に取り付き、そのまま押し切って2馬身差の完勝。

 勝ち時計は褒められたものではないが、前走同コース、その上勝っている勢いを評価したい。また相性がいいのか、同コースでは5戦して3勝3着1回と好成績を収めている。

 不安点を挙げれば、5戦そろって時計が今ひとつというところ。速い時計での決着にならなければ好勝負できるとみている。

「▲」も穴っぽいところで10番ラストドラフトを挙げる。

 前走は中日新聞杯。近走不振が続いていながらも、重賞ウィナーである上に好走歴も多いため57kgを背負わされ、出入りの激しい走りで見せ場なく9着に敗れている。

 この馬を挙げた理由は2つある。ひとつは昨年、一昨年とこのレースで3着に好走していること。もうひとつは戸田博文厩舎の相性の良さだ。過去3年のうち2回は本馬での成績になるが、19年も5番人気の馬が3着に好走している。意外に見落としがちだが、厩舎とレースの相性はバカにできない。例えば昨年の秋華賞(G1)はアカイトリノムスメが勝利したが、これも含めて4年連続で国枝栄厩舎の馬が馬券に絡んでいる。ある時はあるものなのだ。

「△」は1番キングオブコージ、2番アサマノイタズラ、8番アンティシペイトの3頭とする。

 キングオブコージは前走中日新聞杯で、前目で残り掲示板を確保。勝ち馬と0.3秒差と着差ほど負けていない上、今回は56kgで走れるのも魅力だ。同コースでの勝ちがあるのも推せるポイント。

 アサマノイタズラは前走・有馬記念。そもそも人気もなかったが、レースでも見せ場なく最下位に沈んだ。菊花賞の予想でも触れたかと思うが、この馬は追い込み一辺倒の馬なので、来るか来ないかしかない。同コースのセントライト記念を勝っていることもあり、陣営もその変わり身に期待しているというところで拾ってみた。

 アンティシペイトは前走・アルゼンチン共和国杯(G2)。前で競馬したものの、あっさり差されて8着に敗れている。初重賞で55kgと見込まれたのも大きかっただろう。このコースでの実績はもちろん、2000mから2600mあたりに良績が集中しているだけに距離適性は高い。前走より1kg重いのは気がかりだが、57kgでの好走歴もあるので心配はないだろう。

 人気しそうなところでいくと、6番ポタジェと9番ボッケリーニは切り。

 ポタジェは中山デビューなので未体験ではないが、ボッケリーニは初参戦。その上、両馬とも2000mまでしか走ったことがないので、未体験の距離を重賞でこなすのはマイナス要素になると見ている。

 ということで、今回は1番、2番、8番、10番、11番、13番の6頭で3連複BOX20点での勝負とする。

 オーソクレースをはじめ、人気しそうな馬が入っているが、一方でスマイルやラストドラフトあたりが激走すると好配当も期待できるだろう。

(文=トーラス神田)

<著者プロフィール>
オグリ引退の有馬記念をリアルタイムで見ている30年来の競馬好き。ウマ娘キャラがドンピシャの世代。競馬にロマンを求め、良血馬にとことん目がない。おかげで過去散々な目に遭っている。そのくせ馬券は完全データ派。座右の銘は「トリガミでも勝ちは勝ち」。

 

クラシック音楽、堂々と“盗作”する唯一の方法…あのモーツァルトも使った手法

 共同通信によると、イギリスでペットの犬を盗まれる事件が多発しており、イギリス政府は犬泥棒に対して最高5年の禁固刑を科す新たな刑事罰を導入する方針だそうです。

 僕も愛犬家なので犬泥棒はとても許せませんが、5年の禁固刑はいささか重すぎるのではないかと思っていたら、日本で犬を盗んだ場合は窃盗罪として「10年以下の懲役または50万円以下の罰金」となっています。実際は犬泥棒で10年間もの服役にはならないと思いますが、日本のほうが厳しいことになります。

 2020年のイギリスでの犬泥棒は2400件余りに上っており、コロナ禍での在宅時間が増えたためにペットの需要が高まって価格が高騰したことも背景にあるようですが、もうひとつ理由があると思います。

 イギリスのロックダウンは、決められた日時での食料や生活必需品の買い物を除いて、家から一歩も出てはならないという厳しいもので、日本の緊急事態宣言どころではありませんでした。そんななかで唯一、自由に外出できる方法がありました。

 それは犬の散歩です。そこで、少しでも外の空気を吸いたいと犬を飼う人が急増し、隣家のペットを借りて散歩する人まで多数いたそうです。ロックダウン中はペットも大忙しで、一日に何度も飼い主を替えて散歩をすることになったでしょう。

 僕も8年間生活をしていたのでわかりますが、イギリスではちょっとした商店街でも警察がパトロールしている姿をよく見かけます。しかし、犬と一緒に歩いてさえいれば、不要な外出をとがめられることもありません。ロックダウン中には、人気犬種は90%ほど価格が高くなったといわれています。しかし、いくら犬の需要が高まったからといって、売買目的で飼い主の家族ともいえる大事な犬を盗んではいけません。

クラシックで行われる“パクリ”

 実は、クラシック音楽の世界でも盗難事件はあります。今回は、よく耳にする高額楽器の盗難ではなく、曲の盗難の話です。ほかの作曲家がつくった名メロディーを盗んで、こっそりと自分の曲に取り入れてしまう“パクリ”です。ばれてしまったら、あっという間に作曲家としての信頼を失ってしまうような行為ですが、ひとつだけ堂々と盗むことができるやり方があるのです。

 それは変奏曲です。音楽家や愛好家ならば、ピンと来るだけでなく「あれは盗作ではないよ」と抗議されると思いますが、変奏曲というのは、古くは17世紀のバッハ、18世紀のモーツァルトなどを経て、19世紀にはベートーヴェン、ブラームスとたくさんの名作が生まれた音楽の形式です。

 どういう音楽か説明すると、最初に短く、覚えやすいメロディーをテーマとして始めます。そして、その曲を少し変化させた第一変奏曲、もう少し変化させた第二変奏曲と続けていきます。ベートーヴェンの大傑作『ディアベリ変奏曲』などのように33曲もの変奏曲が並ぶと、もう最初のテーマのメロディーなどわからなくなってきますが、基本的には最初のテーマさえ覚えておけば、そのテーマをどのように変化させていくのか、そんな作曲家の腕のみせどころを楽しむ、遊び心たっぷりの音楽なのです。

 変奏曲を作曲するのに大切なことがひとつ、あります。それはテーマが覚えやすいことです。よほどの天才でもない限り、一度聴いただけで新しいテーマを覚えるのは難しいものです。そこで、過去に作曲した、有名なメロディーをテーマとして使用することが多いのですが、本人の曲よりも、誰もが知っている他人の有名曲を借用することが多くあります。言い方を変えると、堂々と盗むわけです。

 かのモーツァルトであっても、『きらきら星変奏曲』のテーマに選んだのは、当時、大流行していた、フランスの恋の歌です。モーツァルトと思って聴いていても、最初の出だしはまったく別人の音楽なのです。そんなモーツァルトの曲も、死んだ後にはもちろん盗まれており、あの有名なショパンは、モーツァルトのオペラ『ドン・ジョヴァンニ』のテーマを使って変奏曲を書いています。

 もちろん、自分で作曲したテーマで、正々堂々と「すべて自分の作曲した音楽だ」と言える曲もありますが、変奏曲を書かせたら右に出るものはいないともいわれるブラームスでも、大先輩のハイドン、ヘンデル、パガニーニと、みんな死んでしまっているのをいいことに、彼らの曲を使いたい放題でした。

 とはいえ、当時は音楽著作権の感覚もなく、盗む意識などありませんでした。むしろ自分のメロディーでないからこそ、他人のメロディーをどんどん自分の色に染めていく変奏曲は、作曲家としての腕の見せどころがあります。たとえばブラームスは、自身より約150年前に活躍したヘンデルのメロディーをテーマとして使用し、自分の個性を入れ込みながら25もの変奏をつくり上げることができる、最高の技術と芸術性を持ち合わせている作曲家でした。

 ロシアの作曲家チャイコフスキーであれ、交響曲にロシア民謡を入れ込んで、これまでのドイツ中心の交響曲との違いを鮮明にしたわけですし、西洋のクラシック音楽の歴史は“パクリの歴史”です。パクリながらも、そこにどれだけの自分の個性を入れ込んで、もっと素晴らしい作品にするのが、19世紀までの作曲家の腕前のひとつでした。

あの名曲を使用して巨額の著作権料を支払うはめに……

 ところが、19世紀の終わり頃になって、同じようにやって痛い目に遭った大作曲家がいました。それは、ドイツのリヒャルト・シュトラウスです。オーケストラサウンドを自由に駆使して、まるで情景が目の前に見えるような音楽をつくる大天才です。

 1886年、まだ22歳だったシュトラウスが、イタリアを旅行中に大きな印象を受けて作曲したのが、交響的幻想曲『イタリアより』です。最後の曲『ナポリ人の生活』のメロディーには、イタリア・ナポリの超有名歌曲『フニクリ・フニクラ』が借用されています。僕もずいぶん前にドイツのオーケストラでこの曲を指揮したことがありますが、クラシックの音楽を指揮しているというよりも、『フニクリ・フニクラ』のオーケストラバージョンを指揮している感じでした。

 皆さんも必ずどこかで、しかも何度も聞かれたことがあるはずのこの曲を、当時のシュトラウスはナポリの民謡だと勘違いし、そっくりそのまま使用してしまったのです。しかし、この曲は古くからのナポリ民謡ではなく、6年前に建造されたナポリ近郊にあるヴェスヴィオ火山の登山電車のコマーシャルソングで、当時、大ヒットしていたのです。

 19世紀の終わり頃には、著作権は当然の権利として考えられ始めており、作曲者のルイジ・デンツァは生存していたため、シュトラウスは告訴され、全面的に敗訴することとなりました。結果として、この曲が演奏されるたびに、シュトラウスは『フニクリ・フニクラ』の作曲家に著作権料を支払うはめになったのです。しかも皮肉なことに、シュトラウスは著作権運動に一生懸命取り組んでいたので、文句は言えなかったのです。

(文=篠崎靖男/指揮者)

●篠﨑靖男
 桐朋学園大学卒業。1993年アントニオ・ペドロッティ国際指揮者コンクールで最高位を受賞。その後ウィーン国立音楽大学で研鑽を積み、2000年シベリウス国際指揮者コンクール第2位受賞。
 2001年より2004年までロサンゼルス・フィルの副指揮者を務めた後、英ロンドンに本拠を移してヨーロッパを中心に活躍。ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団、BBCフィルハーモニック、ボーンマス交響楽団、フランクフルト放送交響楽団、フィンランド放送交響楽団、スウェーデン放送交響楽団など、各国の主要オーケストラを指揮。
 2007年にフィンランド・キュミ・シンフォニエッタの芸術監督・首席指揮者に就任。7年半にわたり意欲的な活動でオーケストラの目覚ましい発展に尽力し、2014年7月に勇退。
 国内でも主要なオーケストラに登場。なかでも2014年9月よりミュージック・アドバイザー、2015年9月から常任指揮者を務めた静岡交響楽団では、2018年3月に退任するまで正統的なスタイルとダイナミックな指揮で観客を魅了、「新しい静響」の発展に大きな足跡を残した。
 現在は、日本はもちろん、世界中で活躍している。エガミ・アートオフィス所属
オフィシャル・ホームページ http://www.yasuoshinozaki.com/

クラシック音楽、堂々と“盗作”する唯一の方法…あのモーツァルトも使った手法

 共同通信によると、イギリスでペットの犬を盗まれる事件が多発しており、イギリス政府は犬泥棒に対して最高5年の禁固刑を科す新たな刑事罰を導入する方針だそうです。

 僕も愛犬家なので犬泥棒はとても許せませんが、5年の禁固刑はいささか重すぎるのではないかと思っていたら、日本で犬を盗んだ場合は窃盗罪として「10年以下の懲役または50万円以下の罰金」となっています。実際は犬泥棒で10年間もの服役にはならないと思いますが、日本のほうが厳しいことになります。

 2020年のイギリスでの犬泥棒は2400件余りに上っており、コロナ禍での在宅時間が増えたためにペットの需要が高まって価格が高騰したことも背景にあるようですが、もうひとつ理由があると思います。

 イギリスのロックダウンは、決められた日時での食料や生活必需品の買い物を除いて、家から一歩も出てはならないという厳しいもので、日本の緊急事態宣言どころではありませんでした。そんななかで唯一、自由に外出できる方法がありました。

 それは犬の散歩です。そこで、少しでも外の空気を吸いたいと犬を飼う人が急増し、隣家のペットを借りて散歩する人まで多数いたそうです。ロックダウン中はペットも大忙しで、一日に何度も飼い主を替えて散歩をすることになったでしょう。

 僕も8年間生活をしていたのでわかりますが、イギリスではちょっとした商店街でも警察がパトロールしている姿をよく見かけます。しかし、犬と一緒に歩いてさえいれば、不要な外出をとがめられることもありません。ロックダウン中には、人気犬種は90%ほど価格が高くなったといわれています。しかし、いくら犬の需要が高まったからといって、売買目的で飼い主の家族ともいえる大事な犬を盗んではいけません。

クラシックで行われる“パクリ”

 実は、クラシック音楽の世界でも盗難事件はあります。今回は、よく耳にする高額楽器の盗難ではなく、曲の盗難の話です。ほかの作曲家がつくった名メロディーを盗んで、こっそりと自分の曲に取り入れてしまう“パクリ”です。ばれてしまったら、あっという間に作曲家としての信頼を失ってしまうような行為ですが、ひとつだけ堂々と盗むことができるやり方があるのです。

 それは変奏曲です。音楽家や愛好家ならば、ピンと来るだけでなく「あれは盗作ではないよ」と抗議されると思いますが、変奏曲というのは、古くは17世紀のバッハ、18世紀のモーツァルトなどを経て、19世紀にはベートーヴェン、ブラームスとたくさんの名作が生まれた音楽の形式です。

 どういう音楽か説明すると、最初に短く、覚えやすいメロディーをテーマとして始めます。そして、その曲を少し変化させた第一変奏曲、もう少し変化させた第二変奏曲と続けていきます。ベートーヴェンの大傑作『ディアベリ変奏曲』などのように33曲もの変奏曲が並ぶと、もう最初のテーマのメロディーなどわからなくなってきますが、基本的には最初のテーマさえ覚えておけば、そのテーマをどのように変化させていくのか、そんな作曲家の腕のみせどころを楽しむ、遊び心たっぷりの音楽なのです。

 変奏曲を作曲するのに大切なことがひとつ、あります。それはテーマが覚えやすいことです。よほどの天才でもない限り、一度聴いただけで新しいテーマを覚えるのは難しいものです。そこで、過去に作曲した、有名なメロディーをテーマとして使用することが多いのですが、本人の曲よりも、誰もが知っている他人の有名曲を借用することが多くあります。言い方を変えると、堂々と盗むわけです。

 かのモーツァルトであっても、『きらきら星変奏曲』のテーマに選んだのは、当時、大流行していた、フランスの恋の歌です。モーツァルトと思って聴いていても、最初の出だしはまったく別人の音楽なのです。そんなモーツァルトの曲も、死んだ後にはもちろん盗まれており、あの有名なショパンは、モーツァルトのオペラ『ドン・ジョヴァンニ』のテーマを使って変奏曲を書いています。

 もちろん、自分で作曲したテーマで、正々堂々と「すべて自分の作曲した音楽だ」と言える曲もありますが、変奏曲を書かせたら右に出るものはいないともいわれるブラームスでも、大先輩のハイドン、ヘンデル、パガニーニと、みんな死んでしまっているのをいいことに、彼らの曲を使いたい放題でした。

 とはいえ、当時は音楽著作権の感覚もなく、盗む意識などありませんでした。むしろ自分のメロディーでないからこそ、他人のメロディーをどんどん自分の色に染めていく変奏曲は、作曲家としての腕の見せどころがあります。たとえばブラームスは、自身より約150年前に活躍したヘンデルのメロディーをテーマとして使用し、自分の個性を入れ込みながら25もの変奏をつくり上げることができる、最高の技術と芸術性を持ち合わせている作曲家でした。

 ロシアの作曲家チャイコフスキーであれ、交響曲にロシア民謡を入れ込んで、これまでのドイツ中心の交響曲との違いを鮮明にしたわけですし、西洋のクラシック音楽の歴史は“パクリの歴史”です。パクリながらも、そこにどれだけの自分の個性を入れ込んで、もっと素晴らしい作品にするのが、19世紀までの作曲家の腕前のひとつでした。

あの名曲を使用して巨額の著作権料を支払うはめに……

 ところが、19世紀の終わり頃になって、同じようにやって痛い目に遭った大作曲家がいました。それは、ドイツのリヒャルト・シュトラウスです。オーケストラサウンドを自由に駆使して、まるで情景が目の前に見えるような音楽をつくる大天才です。

 1886年、まだ22歳だったシュトラウスが、イタリアを旅行中に大きな印象を受けて作曲したのが、交響的幻想曲『イタリアより』です。最後の曲『ナポリ人の生活』のメロディーには、イタリア・ナポリの超有名歌曲『フニクリ・フニクラ』が借用されています。僕もずいぶん前にドイツのオーケストラでこの曲を指揮したことがありますが、クラシックの音楽を指揮しているというよりも、『フニクリ・フニクラ』のオーケストラバージョンを指揮している感じでした。

 皆さんも必ずどこかで、しかも何度も聞かれたことがあるはずのこの曲を、当時のシュトラウスはナポリの民謡だと勘違いし、そっくりそのまま使用してしまったのです。しかし、この曲は古くからのナポリ民謡ではなく、6年前に建造されたナポリ近郊にあるヴェスヴィオ火山の登山電車のコマーシャルソングで、当時、大ヒットしていたのです。

 19世紀の終わり頃には、著作権は当然の権利として考えられ始めており、作曲者のルイジ・デンツァは生存していたため、シュトラウスは告訴され、全面的に敗訴することとなりました。結果として、この曲が演奏されるたびに、シュトラウスは『フニクリ・フニクラ』の作曲家に著作権料を支払うはめになったのです。しかも皮肉なことに、シュトラウスは著作権運動に一生懸命取り組んでいたので、文句は言えなかったのです。

(文=篠崎靖男/指揮者)

●篠﨑靖男
 桐朋学園大学卒業。1993年アントニオ・ペドロッティ国際指揮者コンクールで最高位を受賞。その後ウィーン国立音楽大学で研鑽を積み、2000年シベリウス国際指揮者コンクール第2位受賞。
 2001年より2004年までロサンゼルス・フィルの副指揮者を務めた後、英ロンドンに本拠を移してヨーロッパを中心に活躍。ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団、BBCフィルハーモニック、ボーンマス交響楽団、フランクフルト放送交響楽団、フィンランド放送交響楽団、スウェーデン放送交響楽団など、各国の主要オーケストラを指揮。
 2007年にフィンランド・キュミ・シンフォニエッタの芸術監督・首席指揮者に就任。7年半にわたり意欲的な活動でオーケストラの目覚ましい発展に尽力し、2014年7月に勇退。
 国内でも主要なオーケストラに登場。なかでも2014年9月よりミュージック・アドバイザー、2015年9月から常任指揮者を務めた静岡交響楽団では、2018年3月に退任するまで正統的なスタイルとダイナミックな指揮で観客を魅了、「新しい静響」の発展に大きな足跡を残した。
 現在は、日本はもちろん、世界中で活躍している。エガミ・アートオフィス所属
オフィシャル・ホームページ http://www.yasuoshinozaki.com/

パチンコ新台「追い込まれるほどアツく」なる!? 伝説のゲーム集結の話題作2スペックで登場!!

 懐かしの名作たちの復活に、心を躍らせたファンも多かったのではなかろうか。ユニバーサルエンターテイメントは昨年9月、ゲーム感覚で楽しめるパチンコ『Pナムココレクション』をリリースした。

「パックマン」「ゼビウス」「ディグダグ」「ドルアーガの塔」と4つの伝説ゲームをモチーフとした当機は、確率176.5分の1のライトミドルタイプと、89.2分の1の甘タイプの2バージョンがあり、どちらも出玉トリガーは小当りRUSH「ナムコラッシュEX」。このナムコラッシュEXへは初当り後に例外なく突入し、残機3つがなくなるまで継続する。

 ナムコラッシュEX終了後は「コンティニューモード」へ移行し、引き戻し成功でナムコラッシュEXがリスタート。失敗時は通常時へ戻り、再び初当りを目指す流れとなる。

 同社はこのほど、そんなマシンの後継機として『Pナムココレクション2』並びに『PAナムココレクション2 スイートゲームver.』の発売を発表。同時に機種サイトをオープンし、プロモーションムービーを公開した。

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「マッピー」「ファミリースタジアム」「ワギャンランド」「スカイキッド」の4タイトルをピックアップした今作は、ライトミドルタイプが大当り確率199.8分の1、甘タイプが99.9分の1。初当り後は「ナムコフェス」突入をかけたチャンスゾーン「ナムコチャレンジ」へ移行し、ナムコチャレンジ中の大当りで「ボーナス×2」以上が約束されるようだ。

 その後は時短6回のナムコフェスが発動し、大当りでフェス継続。フェス終了へ追い込まれても再びナムコチャレンジへ移行し、残り回数が少なくなるほど大当り期待度が上昇するという。ちなみに、ナムコフェスの継続率はライトミドルタイプが約86%、甘タイプが約79%とのことだ。
 
 演出については3大演出として「ナムコレZONE」「パックマンシャッター」「ナムコレ群」を採用。ナムコフェス中はナムコ×ユニバキャラたちが入り乱れてのお祭り騒ぎとなるようで、動画では『オオハナビ』の鉢巻きリールや『ゲッターマウス』のネズミなどといった演出を確認できる。

 追い込まれるほどアツくなる、同社渾身の一作。気になる導入は3月を予定しているとのことだ。 

パチンコ新台「追い込まれるほどアツく」なる!? 伝説のゲーム集結の話題作2スペックで登場!!

 懐かしの名作たちの復活に、心を躍らせたファンも多かったのではなかろうか。ユニバーサルエンターテイメントは昨年9月、ゲーム感覚で楽しめるパチンコ『Pナムココレクション』をリリースした。

「パックマン」「ゼビウス」「ディグダグ」「ドルアーガの塔」と4つの伝説ゲームをモチーフとした当機は、確率176.5分の1のライトミドルタイプと、89.2分の1の甘タイプの2バージョンがあり、どちらも出玉トリガーは小当りRUSH「ナムコラッシュEX」。このナムコラッシュEXへは初当り後に例外なく突入し、残機3つがなくなるまで継続する。

 ナムコラッシュEX終了後は「コンティニューモード」へ移行し、引き戻し成功でナムコラッシュEXがリスタート。失敗時は通常時へ戻り、再び初当りを目指す流れとなる。

 同社はこのほど、そんなマシンの後継機として『Pナムココレクション2』並びに『PAナムココレクション2 スイートゲームver.』の発売を発表。同時に機種サイトをオープンし、プロモーションムービーを公開した。

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「マッピー」「ファミリースタジアム」「ワギャンランド」「スカイキッド」の4タイトルをピックアップした今作は、ライトミドルタイプが大当り確率199.8分の1、甘タイプが99.9分の1。初当り後は「ナムコフェス」突入をかけたチャンスゾーン「ナムコチャレンジ」へ移行し、ナムコチャレンジ中の大当りで「ボーナス×2」以上が約束されるようだ。

 その後は時短6回のナムコフェスが発動し、大当りでフェス継続。フェス終了へ追い込まれても再びナムコチャレンジへ移行し、残り回数が少なくなるほど大当り期待度が上昇するという。ちなみに、ナムコフェスの継続率はライトミドルタイプが約86%、甘タイプが約79%とのことだ。
 
 演出については3大演出として「ナムコレZONE」「パックマンシャッター」「ナムコレ群」を採用。ナムコフェス中はナムコ×ユニバキャラたちが入り乱れてのお祭り騒ぎとなるようで、動画では『オオハナビ』の鉢巻きリールや『ゲッターマウス』のネズミなどといった演出を確認できる。

 追い込まれるほどアツくなる、同社渾身の一作。気になる導入は3月を予定しているとのことだ。