鈴木おさむ×矢嶋健二が語る、新時代のタレント論

デジタルやソーシャルメディアを活用し、個人の才能で勝負できる今、タレントはどのように生まれるのか?これからのタレントビジネスの行方は?

タレントの変遷を肌で知る放送作家の鈴木おさむ氏。鈴木奈々、須田亜香里(SKE48)、よしあき・ミチ姉弟などを擁する芸能プロダクション「ツインプラネット」の代表取締役であり、コンテンツプロデューサーでもある矢嶋健二氏。お二人を迎え、電通でデジタルやテクノロジー領域のビジネス開発を推進する奥谷智也氏が話を聞きました。

タレント論
左から、矢嶋健二氏(ツインプラネット代表取締役)、鈴木おさむ氏(放送作家)、奥谷智也氏(電通 統合マーケティングプロデュース部長)

ソーシャルメディアの台頭で、タレントの生まれ方が変わった

奥谷:最近はデジタルやソーシャルメディアから新しいタイプのタレントが多く出てくるようになり、タレントの生まれ方が変わってきたなと感じます。お二人はどのように感じていますか?

鈴木:テレビからスターが生まれていた時代は変わりつつありますね。この前、「M 愛すべき人がいて」(以下、M)というドラマの脚本を書いたのですが、浜崎あゆみさんのようなスターは、もう生まれにくい時代かなと思っています。

そもそも「売れるって何だろう?」と考えたときに、以前はテレビに出ていたら、「売れている」といわれていた。だけど今は、「売れる」の定義はいっぱいある。

奥谷:「売れる」の定義が増えたというのは興味深いですね。

矢嶋:今、「売れる」ためのメディアは、YouTubeやSHOWROOM、TikTok、Instagramなど、たくさんある。タレントも細分化していて、Instagramでは有名だけどYouTubeでは知られていない、TikTokでは有名だけどテレビには出てないから多くの人は知らない、というように特定のメディアだけで有名な人が多い。誰もが知っている圧倒的なスターは生まれにくく、各ソーシャルメディアで活躍するタレントが存在する時代ですね。

鈴木:昔、映画に代わってテレビからスターが生まれたように歴史は必ず変わっていきますから。でも長い間、テレビに代わるものは誰も想像がつかなかった。テレビが絶対王者であると信じていたし…。

矢嶋:もちろん今でもテレビにはテレビの価値があるけれど、それが全てではなくなってきた。同じようなことがタレントにもいえます。タレントって抽象的なイメージですもんね。これからは、例えばメンタリストのDaiGoさんみたいに肩書がある人、専門家に近い人の活躍が増えてくるかなと感じます。

鈴木: 1000万人、2000万人に支持されなくても、1万人の熱烈なファンがいるタレントも成立する。例えば1億円稼ぐタレントって、これまでならテレビでたくさん司会をやっていたり、音楽で売れていたりと方法論は限られていたけど、今はたくさんあります。

奥谷:確かにマネタイズが多様になり、ファンの人数が1万人でも、一人一人のファンの熱量やエンゲージメントが高ければたくさん稼ぐことは可能ですね。

鈴木おさむ

予想不可能!? 新時代のタレントの売れ方とは?

鈴木:昔と違うのは、成功しているタレントたちが、個人で稼げるようになったことです。例えば、ごく普通の女子高生なんだけど、実は、彼女がプロデュースした「つけま」が話題になって売れて1万人のカリスマになることもあり得る。

矢嶋: 今は本当に売れ方が多種多様で、自分を表現するメディアもそれぞれ使い分けていますよね。静止画が得意で写真の見せ方がうまいタレントはInstagramを主体にしたり、動画が得意なタレントはYouTubeやTikTokを活用したり、そのメディアで話題になったらテレビが取り上げ、フォロワーがさらに増えて認知度も上がる。

鈴木:最近の例では、「monogatary.com(モノガタリードットコム)」という、小説やイラストの投稿サイトから火が付いた音楽ユニットYOASOBIの勢いがすごい。サイトに投稿された小説「タナトスの誘惑」をもとに「夜に駆ける」という曲を作ったら、小説との相乗効果で話題になり、YouTubeのMVも人気になった。

そんな中、今度は人気ミュージシャンが出演している、一発撮りで収録されたパフォーマンス映像が人気のYouTubeチャンネル「THE FIRST TAKE」に出演。オリジナルアレンジを公開してまた爆発して、2000万回再生を突破。その後、「めざましテレビ」が取り上げたんです。この間、たったの数カ月ですよ。

矢嶋:YOASOBIの世界観って、おしゃれなんですよね。芸能人にも反響があって、香取慎吾さんは同曲をカバーした動画をYouTubeで配信し、それも話題になってましたね。

鈴木:ラジオでYOASOBIのAyaseくんが言っていたんですが、「良いもの作るだけでは絶対にダメだ」と。これはいろいろなYouTuberも言ってますが、関連動画がアップされるようにキーワードなどの分析も必要だと。要はただのクリエーターではなく、プロデューサーでもなければいけないんです。

矢嶋:従来のやり方だと「曲ができました」ってライブハウスやイベントで楽曲を披露し、そこにお客さんを動員したり、メディアを呼ぶという流れで認知を広めていったと思うんですよ。でも、YOASOBIはまったく違うやり方で、ものすごいスピードで人気になりましたね。今、売れ方が全く変わり、スピードも速く予測不可能って思っている大人たちがいっぱいいると思います。

奥谷:プロデュース能力に長けたクリエーターこそ圧倒的に価値が大きいわけですね。

矢嶋健二

アスリートにも似ている、YouTuberのテレビ活用法

矢嶋:テレビのキャスティングも、ネットやソーシャルメディアを意識してますよね。「TikTokですごい」「YouTubeですごい」っていう肩書を持った上でテレビに出るパターンが多い。そういうタレントは、テレビを一個のメディアとして活用している感覚なんでしょうね。

鈴木:そうそう。僕の知り合いのYouTuberも言ってましたよ。「テレビよりYouTubeの方が圧倒的に稼げる。だけど、テレビではYouTubeと違うキャラを出せるので、認知度アップの作戦のひとつとして出るのはアリ」みたいなことを。

奥谷:あえて別のキャラクターを作ってテレビに出るというのは面白いですね。

鈴木:テレビに出てYouTubeの売り上げを増幅させたいわけだから。同じものをテレビで見れたら、本業の価値がなくなってしまう。そういう意味では、YouTuberってアスリートに似ていますよね。ストイックなプロ。アスリートとして球場にいる自分と、テレビに出ている自分は違うみたいな。

奥谷:アスリートというのは本質ですね。戦う舞台があり、結果がスコアとして明確。という中で、順番はソーシャルメディアが先で、テレビは後なんですか。

鈴木:その傾向はあると思います。最近はネットやSNSで流行っているものをテレビで紹介することがめちゃくちゃ多くなりましたよね。

僕はYouTuberの知り合いも多いけど、テレビ局の会議で、「この芸能人とYouTuberがコラボしたらどうだろう?」とか、「この芸能人にYouTubeを作ってもらおう」とか、たくさんの企画が出るけど、どれも難しいかなと。YouTubeで跳ねている芸能人が全くいないわけではないですが、基本的に芸能人の中でYouTube一本に命をかけてやろうと考えている人は少ないし、YouTubeだけに命かけているYouTuberに勝つのはなかなか難しいかなと。

 奥谷 智也

テレビがもっと面白くなるためには?

奥谷:これからテレビとデジタルメディアが共存していく中で、両者のWIN-WINの関係ってどんな形なんでしょう。

鈴木:今のところ、「M」が一個の成功パターンを出したんじゃないかなと思っています。このドラマは、テレビ朝日とABEMAの共同制作だったので、そのおかげで規模も大きくなりました。そして、テレビ朝日が地上波で放送した後、TVerでは見逃し配信を一切しないで、全部ABEMAビデオで配信しました。

インターネットテレビ局単体でドラマを作るより、地上波とセットの方が、ビデオの再生回数も桁違いに上がる。やっぱりテレビの影響力はすごいですから。地上波とデジタルが組むやり方は、今後も増えるんじゃないかなと思います。

それとテレビはやっぱりプライドを持って、媚びずに面白いと思うものを作ることですね。とはいえ、面白いことを考えている人が持っているコネクションや、外部のプロデューサーの力は相当必要かなって思いますよ。

矢嶋:そう、役割分担ですよね。テレビはテレビの役割がある。テレビで全部を終結させようとするのではなく、役割を理解しながら一個のコンテンツを作っていく。テレビとネット、お互いが尊重し合うことで、タレントの関わり方もいろんな方法論が生まれてきそうです。

鈴木:マネタイズも変わってくるんじゃないかな。例えばですよ、タレントがテレビにスポンサーを引っ張ってこれたら、タレントにもロイヤリティーが入るようにしよう、みたいな。売り上げはテレビ局だけじゃなくて、みんなが頑張った分だけ入るようなシステムになっていくんじゃないかと。

奥谷:面白いですね。新たにサステナブルなインセンティブ設計ができるかもしれませんね。

タレント論2

ゼロ→イチ後から始まる、タレントとプロダクションの関係性

奥谷:タレントプロダクションも、タレントビジネスの方法論が変わってきていますよね。

矢嶋:そうですね。稼げる人は、プロダクションに所属していなくても、テレビに出なくても稼げるようになってきて、これまでのタレントプロダクションのビジネスの前提が変わってきています。

大事なことは、タレント自身がまだ表現しきれていない魅力をいかに引き出すかということ。タレントの価値を客観的に見て、テレビがすべてではなく、SNSでの表現の仕方や個性やストーリー性を生かしたプロデュースまで全方位で考えて、ふさわしい場やパートナーを見つけて提案していくのが、これからのプロダクションのあり方ではないかと考えています。

弊社は、新しく「ビジネスパーソナルシップ」というサービスを始めたのですが、これは事務所所属や個人事務所やフリーランスなどの枠にとらわれず、活躍するさまざまな個人にフォーカスして、その人個人にとって必要な部分だけを提供するサービスです。

マスメディアへの営業活動のサポート、SNS上の誹謗(ひぼう)中傷、権利侵害などのリスク管理、プロジェクトファイナンスなど資金調達の手助け、経理や納税、現場へのマネジャー派遣など。これまで芸能プロダクションとして培ってきたノウハウを生かして、個人で芸能活動する際のさまざまなニーズに応えていくサービスです。芸能プロダクションが一から十までタレントを管理してやるのではなく、役割分担ですよね。

奥谷:タレントの能力に新たなビジネスが掛け合わされるとリターンが大きくなる。それをアレンジしてくれるプロデューサーが必要になってくるということですね。

鈴木:昔は芸能人になりたいというと、ゼロからイチの価値を作ることをプロダクションがやっていた。でも今は、タレント本人が自力でゼロからイチを作れる時代。これからは、イチから先をどう伸ばすかがプロダクションの役割になっていく。

例えば、TikTokで人気のタレントに、「『THE FIRST TAKE』に出たら最高だよね?」って提案するような。でも、出るのは、かなりハードルが高い。今、プロダクションが持つべきコネクションは、テレビ局に加えて、いろいろなメディアやその中のチャンネルがすごく必要だなと感じます。

矢嶋:新しいメディアを開拓してファンを増やす他にも、タレントによっては、その子の商品プロデュース能力を伸ばすことにも貢献できそうです。コロナ禍によってネットで買い物をすることが増えました。従来のタレントの商品イメージモデル契約ではなく、自分の個性や強みを持っていれば、その子がプロデュースするものが売れ始めています。企業とタレントがコラボしながら、自身のSNSを活用しながらダイレクトにユーザーに伝え、本当に良いものを売っていくこともできる。

奥谷:素晴らしい才能に対してどういうストーリーを書いてあげるとスケールするか。タレントの個の力だけだとそのスピード感が1→2→3ぐらいだけど、プロダクションのサポートがあれば、1→10→100→1000にもなりそうです。今後ますます新しいタレントビジネスが加速しそうですね。本日はありがとうございました。

ビジネスには「遊び」から入る。PLAY FIRSTのススメ

スタンフォード大学が作った脱出ゲーム!?

スタンフォード大学のデザインスクールであるHasso-Plattner Institute of Design、通称「d.school」はとても興味深い一台のバスを所有していることをご存じでしょうか?

DEEPER LEARNING PUZZLE BUS

DEEPER LEARNING PUZZLE BUS
DEEPER LEARNING PUZZLE BUS

このバス、なんと移動式の脱出ゲーム(エスケープルーム)なのです。

脱出ゲームとは、部屋などの中に閉じ込められた人たちが協力し合い、パズルや仕掛けなどの謎解きをしながら脱出を試みるという世界的に人気の遊びです。

この PUZZLE BUS の中も、部屋のようになっており、謎解きをしながら、参加者同士でバスからの脱出を目指していきます(私も実際に参加し、無事に脱出することができました!難易度は初級〜中級といった感じでしょうか?)。

なぜスタンフォード大学のデザインスクールが脱出ゲームのバスなんて持っているのでしょうか?実は脱出ゲームを体験した後に、その本当の目的があるのです。

多くの脱出ゲームは、制限時間が来れば、脱出成功・失敗に関わらず自動的にゲームが終わりますが、この PUZZLE BUS は終了してからが本番。ゲーム中、バスの中にいたファシリテーターと会話をしながら、バスでの行動を振り返ります。

参加者がどのようなコミュニケーションを取り合っていたのか、どのように協力していたのか、なぜあのときに正しい行動を起こさなかったのか、などについて話し合いながらコミュニケーションスキルを深めていくというプログラムになっていたのです。

d.schoolは、“コミュニケーションスキルを学ぶ”という学術的な目的のために脱出ゲームという遊びを活用しています。

「さあ、今からコミュニケーションスキルについての講義を始めましょう」

これ、普通の授業ですよね。ところが同じことを学んでもらいたいときに、脱出ゲームという遊びの要素を入れてみる、さらにはこんなバスまで作ってみることで、「ちょっと体験してみようかな」という気持ちになるのではないでしょうか?

一見ハードルが高く感じること、一般的に興味が湧きづらいこと、面倒だなと思ってしまうことなどなど。これらのよくある課題に対して、「遊びから入る」というアプローチはとても有効なのです。

ゲーミフィケーションではなく、プレイファーストで。

「遊び」の要素を課題解決に取り入れてみる。

「それって、ゲーミフィケーションでは?」と思われる方も多いでしょう。「ゲーミフィケーション」という言葉が流行してから、もうすでに10年くらいたちましたでしょうか?

皆さん、ゲーミフィケーションにどのようなイメージをお持ちですか?

例えば、漫画のアプリならば、ユーザーが毎日アクセスをしてくれたら、その日数に応じて無料で読めるまんがが増えたり。ランニング用のアプリであれば、走った距離や回数を友達と競わせるようなランキングの機能を入れてみたり。

ゲーミフィケーションとは、そういったソーシャルゲームにあるような要素を取り入れることなのではないかとイメージされる方も多いと思います。

ビジネスにおいて、特に自社サービスからの流出を防ぐために顧客をどうやってサービスにとどめておくか。ランキング制を取り入れて、ユーザー同士を競わせる。ある一定期間サービスを利用し続けることで報酬をもらえるような仕組みを入れる。さらに特別な報酬はもらえる確率を変え、ユーザーの射幸心をあおって、1回の金額は極めて小さくても何回も課金してもらえるようにする。ここ10年、実際にそういったものも多かったと思います。

これらはたしかに「遊び」の要素ではあるのですが、ユーザーが本当に楽しめているかどうかは怪しいところ。目の前の利益を追い求め、短期的に収益を上げるのであれば有効かもしれませんが、長期的に見て、果たしてブランドとしていい印象を与えているのでしょうか?

射幸心をあおるようなやり方を加えて、さも楽しそうに錯覚させるのではなく、「遊びを起点にする」ことで、プロセスそのもの、商品サービスそのものを楽しく、新しくすることができるのではないでしょうか?

そこで私たちは新しいプロジェクトチームを立ち上げることにしました。

「PLAY FIRST」
PLAY FIRST

「遊びから入る」というゲーミフィケーションの新しいアプローチであり、さまざまな課題解決をしていくデザインユニットです。

従来のゲーミフィケーションの手法にとどまらない形で、遊びやゲームの本質を生かし、企業のコミュニケーション領域の課題を解決。さらに、教育分野、エンタテインメントの領域まで、一貫して「遊びから入る」をコンセプトに活動していくことで、遊びを起点としたプランニング、サービスの体系化、研究開発を推進していきます。

まずは「遊びから入る」。

プロ野球選手は、野球と出合ったその瞬間から激しい練習を始めていたのでしょうか?きっとボールを速く投げられた!バットにボールを当てたら前よりも遠くに飛んだ!など、やはり遊びから入っているのではないでしょうか?

もちろん猛練習しなければプロにはなれないのでしょう。しかし、いきなり練習プログラムをやって楽しいと思える人もいないはずです。初めに楽しいと思えないと続かないですよね。

真面目なものに遊びを入れてみるのはどうでしょうか?

例えば「防災訓練」。防災訓練がすごく楽しかったという人は少ないでしょう。訓練ですので真面目に取り組まなければならないため、お世辞にも楽しいとはいえません。しかし、人間悲しきかな、防災訓練は参加した方がいいと頭では分かっているにもかかわらず、別の楽しい用事があれば防災訓練よりも優先しちゃったりします。

であれば、防災訓練も遊びから入ってみてはどうだろうか。避難ばしごやベランダにある蹴破り戸を組み合わせてフィールドアスレチックのようにする。いざというときにちゃんと使えるようになる、そして、日頃の運動不足にもなる。楽しくてためになる。一石二鳥だと思いませんか。 

「遊び」には人と引き付ける強い価値があります。

PLAY FIRSTによって改めて遊びやゲームの持つ力に光が当たり、ポスト・ゲーミフィケーションのコンセプトとして、皆さまのお役に立てればと思っております。

ご興味のある方は、ぜひお問い合わせください。

お問い合わせフォームはこちら(https://play-first.jp/)です。

PLAY FIRST の主な活動

  • 遊びから入る新規事業支援/新商品開発支援
  • 遊びから入るコンサルテーション
  • 教育プログラム/企業研修の開発・教材化
  • アイディエーションワークショップ
  • 遊びから入るマーケティング・コミュニケーション
  • 遊びの研究およびサービス開発

非課税投資枠を“最大”にする最強の投資法…「つみたてNISA」より「NISA」優先!

 昨年の「老後資金2000万円問題」以降、資産形成に関心を持つ人が増えています。そこに新型コロナウイルスの感染拡大で株価が一時的に急落したことから、若年層を中心に証券会社に口座を開設する人も急増しています。口座開設が急増している背景には、令和2年度の税制改正も影響しているかもしれません。NISA(少額投資非課税制度)やiDeCo(個人型確定拠出年金制度)の非課税投資期間などが拡充されているからです。

 各制度の拡充の内容は割愛させていただきますが、迷うのは「NISA」と「つみたてNISA」のどちらを利用したらよいのかです。なぜなら、NISAとつみたてNISAは併用して利用することができないからです。非課税枠を最大限に利用するという前提に立てば、NISAを利用することをお勧めします。

 NISAは2023年で終了が決まっていますが、24年からは「新NISA」に衣替えして5年間延長されます。新NISAの非課税投資枠は年間122万円、5年間では610万円になります。現在のNISAの非課税投資枠は年間120万円。制度が終了する23年まで4年間あることから、NISAを利用した非課税投資は480万円です。24年から新NISAを利用すれば、年間122万円の5年間になることから610万円の非課税投資が可能になります。

 しかし、新NISAは28年で終了する予定ですが、つみたてNISAは42年まで非課税投資期間があります。つまり、29年からつみたてNISAを利用するのです。つみたてNISAの非課税投資枠は年間40万円で変わることはありません。ただ、非課税投資期間が今年度の税制改正で5年間延長されたことにより、29年から非課税投資期間は14年間あることから、非課税投資できる金額は560万円になります。

 すべてを合計すると、

・NISA(480万円)+新NISA(610万円)+つみたてNISA(560万円)=1650万円

の非課税投資を行うことができます。ちなみに、つみたてNISAは5年間延長されたとはいえ、年間非課税投資枠は40万円であることから、今年から初めても非課税投資額は最大920万円にしかなりません。

 幸いにして、つみたてNISAの対象となる商品は、すべてNISAで投資することが可能です。あくまでも非課税投資枠を最大限利用するのであれば、つみたてNISAよりもNISAを優先して利用すべきなのです。

(文=深野康彦/ファイナンシャルリサーチ代表、ファイナンシャルプランナー)

“リモートし過ぎ”で疲れ目には「赤い目薬」を買うべき…買ってはいけない目薬とは?

 中国・武漢由来の新型コロナウイルスが発見されてから、どこでもリモートで画面を見ることが増えてきました。テレビをつけても「リモート」の画質が悪い映像を見ることになり、仕事においても「リモート」で会議をすることが出てきています。薬局でも「リモート」で服薬指導を行っていいことになっていますが、残念ながら私が勤務している薬局には設備がないので行ったことはありません。今後はこうした設備も薬局の課題となることでしょう。

 薬剤師は知識を更新するために研修を受けるのですが、オンライン研修ばかりです。生身の人間を見ている時と違って、画面の人間を見ていると目が疲れます。人間を見ているようでも実際に見ているのは「画面」ですから。かくいう私もコロナウイルスが流行する前とはいえオンライン研修の講座を撮影していたので、自粛中にたまたま私の映像を視聴して目が疲れた方もいることでしょう。

疲れ目の原因は毛様体筋の緊張

 目の中に「毛様体筋」という筋肉があります。これはレンズの厚みを変えるための筋肉です。近くを見る時はこの筋肉が緊張します。そうすると筋肉がレンズを引っ張ります。その結果レンズは厚くなり、焦点を近くに合わせることができます。一方、遠くを見る時は毛様体筋が緩みます。そうすると引っ張る力がないので、レンズは薄くしぼみ、遠くに焦点を合わせることができます。

 しかし、パソコンの画面を見る時は30cmくらいの近距離で見続けることになります。生身の人間で30cmの距離に顔があると、よほど親しい人でない限り拒否反応を示すでしょう。しかし、パソコンの画面では30cmでも気持ち悪くならないですし、スマホに至っては5cmくらいの距離で画面を見ることになります。近くを見るためには、それだけ毛様体筋は緊張し続けます。目の筋肉は意識して休ませられないので、そこに画面がある限りずっと緊張を続けて疲れてしまいます。

疲れ目対策

 厚生労働省は2019年7月に「情報機器作業における労働衛生管理のガイドライン」を策定しました。これは旧ガイドラインを大幅に見直して新しいガイドラインとしてつくられたものです。

・1日の連続作業が長時間にならないようにする

・一連の作業が1時間を超えないようにする

・その作業中に小休止を1~2回入れる

・さらに次の作業に移る時は10分~15分の休憩を入れる

・画面と目の距離は40cm以上空ける

 ほかにも健康診断の実施など細かい規定はたくさんあります。人間の集中力は1時間、どんなにがんばっても2時間で切れてしまうので、1時間作業をして10~15分休むというのは理にかなっています。

ビタミンを取ることが疲れ目に有用

 ビタミンB12は赤い色をしているので「赤いビタミン」と呼ばれています。通常の食生活で不足することはあまりないので、ビタミンCのように強く推奨することはありません。そのため知らない人が多いと思います。

 しかし、画面を見ることが増えている現在は必要な量が増えているので、相対的に不足しがちです。ビタミンB1、B6と協力して神経の伝達を正常化する働きがあります。ビタミンB1は神経にエネルギーを与える、B6は神経伝達物質をつくる、B12は神経を修復する、といった働きがあります。これら3つのビタミンが助け合って神経を正常に保っています。目の神経の働きが鈍ると、情報伝達が鈍るので脳は見えていないと判断して視力が低下します。

 よってビタミンB1、B6、B12の3つの成分が入っているビタミン剤が医薬品として発売されています。「アリナミン」をはじめ各社発売されているので、みなさんもお世話になっているかもしれません。

 ビタミンAも目には大切なビタミンです。網膜に「ロドプシン」という物質があり、これが光情報を受け取っています。ロドプシンはレチナールとそれを支えるアポ蛋白質からできています。レチナールはビタミンAを原料にしてつくられるので、ビタミンAが不足するとレチナールが不足してしまいます。ビタミンAは脂溶性ビタミンで蓄積できるので、大量に取ると副作用が出やすくなります。そのためβ-カロテンのかたちで飲んでおくと、必要に応じて体が勝手にビタミンAに変換してくれるので、副作用の心配はなくなります。

 目薬も効果的です。ビタミンB12は毛様体筋に働きます。直接筋肉にも働きますし、毛様体筋を動かすための神経にも働きます。この神経の修復をしてくれるのでスムーズに筋肉へ指令が伝わります。ビタミンB12は「赤いビタミン」ですから、赤い色の目薬を買えばよいです。

 しかし、注意しなくてはならないことがあります。ビタミン以外の成分、たとえば充血を抑える目的で「塩酸テトラヒドロゾリン」を加えている目薬があります。疲れ目だけでしたら、この成分は不要です。目の血管を収縮させる効果があるのですが、不必要に収縮させると反動でさらに血管を広げてしまいます。血管が広がると充血の症状が表れます。疲れ目で使っているはずが、充血がひどくなるといったことになりかねません。

「ソフトサンティアひとみストレッチ」は血管収縮成分が配合されていませんし、さらに防腐剤もないので目にやさしく、かつしっかりと疲れ目を取ってくれる薬です。

(文=小谷寿美子/薬剤師)

岩田明子も参加 NHK政治部の「フェイスシールドで鍋」宴会を企画した「政治部長」は安倍政権批判を潰してきた官邸の代弁者

 安倍内閣の支持率はどんどん低下しているのに、むしろ政権忖度は強化されている感のあるNHKの政治報道。新型コロナ対応でも、持続化給付金などの政権の失態をほとんど取り上げず、『日曜討論』では約1カ月にわたって野党を出席させないなどの露骨な政権擁護姿勢を見せ、大きな批判を浴びた...

パチンコ新台『P真・牙狼』リベンジを確信!?「一新したスピード」「遊タイム・突然時短」を搭載の帝王が降臨!!

 各メーカーより看板機種の最新作が発表されているパチンコ。『北斗無双』や『ルパン三世』など、大物シリーズが始動しファンの期待は日に日に高まっているが…。

 そのような状況下、爆裂ブームを牽引した『牙狼』シリーズ最新作へ熱視線が注がれている。演出やスペックなどを一新した「帝王」が、間もなくホールへ降臨だ。

 サンセイR&Dは、ファンから注目を集めていたパチンコ新機種『P真・牙狼』のリリースを発表。HP上で製品情報が公開され、大きな反響が寄せられている。

■大当たり確率:1/319.68→1/73.63
■賞球:3&1&15
■カウント:10C
■ラウンド数:2Ror3Ror10R
■ST回数:130回
■ST突入率:50%
■トータル継続率:約84%
■電サポ回数:50回(通常時短)・900回(突然時短)、1200回(遊タイム)
■遊タイム突入条件:通常時900回消化
■突然時短確率:1/89.04 ※主に真ガロバト中に抽選

〇〇〇

 新機能「遊タイム」搭載のV-STタイプ。遊タイムは通常時900回転消化で時短1200回が発動する。

 初当り時の50%で突入するSTのトータル継続率は約84%と強力(継続率83.1%と時短2100回引き戻し率99.8%の合算値)。右打ち中は70%が最高出玉と、『牙狼』らしさを感じることはできそうだ。

 ST中は変動時間を短縮しスピードを強化。ストレスのない爽快な遊技を堪能できるだろう。また、右打ち終了直後には残保留4回限定の引き戻しゾーン「真ガロパト」へ移行。ここでは大当りだけではなく、突然時短も同時に抽選される。残保留4回転のトータル期待度は約1/17。当選すれば時短900回へ突入だ。

「新解釈基準に対応した時短を駆使した仕上がりと言えるでしょう。特に注目したいのは突然時短。引くことができれば、2100回転の時短が濃厚という強力なシステムですね。スルー後にも期待できる点は魅力だと思います。

シリーズの特徴である“出玉力”は弱まっている印象ですが、スピード面を追求した点を好むユーザーは多いのではないでしょうか。『P牙狼冴島鋼牙XX』は強力な出玉を誇ったものの、スピードに批判が集中しましたから…。

総合的には好評を得られそうな仕上がりではないでしょうか。前作よりもスペックのバランスは良いと思いますし、間違いなく大きな反響を得られると思いますね」(パチンコ記者)

 通常時の主要演出も一新。スペックとスピードも進化した印象の『牙狼』が、帝王の名に相応しい快進撃を見せるのだろうか。新機種『P真・牙狼』の導入は10月5日を予定している。

行政処分のGLAY・TERU、過去にも航空会社にクレーム、知人男性の下半身を生配信

 1990年代から2000年代初頭にかけて爆発的な人気を誇り、現在も大御所ロックバンドとして精力的に活動を続けるGLAY。そのフロントマンであるTERUの発言に注目が集まっている。

 TERUは19日、SNSのTwitterで自身のアカウントを更新。今月の12日にYouTubeのGLAY公式チャンネルにて公開された『GLAY野外無観客ライブ in 函館・恵山』という動画について、意見を求めるコメントを発した。

「この動画は、北海道函館市の自然公園で行われた無観客ライブの様子を撮影したものでしたが、許可を得ずにステージを設置していた疑いがあるとして、北海道がこの動画の制作会社に対し行政指導する方針であることが18日に明らかにされていました。

 TERUはこの動画について、【北海道庁からご指摘頂いた『無許可』で製作会社が行政指導を受けるのであれば、恵山でのライブ映像の配信は不適切な映像として停止すべきだと思うのですが、どうなんでしょうか? このまま配信してても良いものなのでしょうか?】と投稿。当事者のアーティスト本人がTwitterで『どうなんでしょうか?』と公然と対応策への問いを投げかける……という能天気ぶりに、呆れる声が上がっていたのです。

 さらにTERUはその1時間後、『北海道庁に確認を取ってもらいますね』とTwitterに投稿、今回行政指導をすると表明した北海道庁に直接問い合わせる意向を示し、さらなる失笑を買っていましたね」(芸能ライター)

「商品としてちゃんと届けられるようなクオリティ」に自らミソを付けてしまった

 19日夕刻現在、この動画はいまだ配信され視聴が可能となっている。また、FNNプライムオンライン19日午後の報道によればGLAYの所属事務所ラバーソウルは、「制作会社は、北海道側にドローンの撮影許可を受けに行った際、ステージの設置についても伝えたが、必要な手続きについて説明がなく、問題はないと思い、書類を提出しなかった。認識の相違があった」とコメントした模様だ。

 対してファンの側の認識はどうなのか。

 この件についてTERUのTwitter投稿へのリツイートでは、「消さないでほしい」「可能な限り残しておいてほしい」などファンと思しき人々からの声が殺到。一方で、「とりあえず消したほうがいいに決まってる」「正式な許可が下りるまでは公開するべきではない」などといった声も散見された。

「そもそもこのライブ動画は、同じく12日に発売されたバンドGLAY通算56枚目のシングル『G4・2020』に合わせたもの。TERUは、13日にGLAYの公式サイト上に掲載された同シングル発売に寄せたインタビューのなかで、配信ライブを行う際のポリシーについて問われた際、無料で音楽を届けることについては否定的であることを表明。

『商品としてちゃんと届けられるようなクオリティを保って、お金を発生させることを意識していますね』としていました。今回のYouTubeの動画は19日時点で47万回以上再生されているため、ある程度の広告収入は見込めるにせよ、許可取りという初歩的なミスによって、このインタビューでいうところの“クオリティ”にミソを付ける自体となったのは、なんとも皮肉な話ですね」(同・芸能ライター)

航空会社にクレーム、知人男性の下半身を意図せず露出……SNSで失敗続きのTERU

 今回の件では、TERU自身にも批判が集まっているのは前述の通り。

「いい年して、問題の起きた動画の公開の可否をネットで聞くのはちょっとどうかと思う」「一般常識や社会通念に照らし合わせて考えればわかることなのでは?」等々の声が多いのだが、これに対して前出の芸能ライターは以下のように続ける。

「実はTERUは、こうした少し“天然”気味のコメントが多いことでも知られているんです。2019年1月には、自身が搭乗予定となっていた飛行機が除雪などの理由で遅延したことについて、『どんな理由があるのか? 理解できないが』『ちゃんとアナウンスしてくれないのは困る』などとTwitterで発言。『クレーマーのようだ』『怒っても仕方がないことだろう』などの批判を浴びていました。

 さらに翌2月には、自身のインスタグラムのライブ機能を使って知人男性の入浴シーンを配信したものの、下腹部が丸見えとなってしまう事態に。この際にもかなりの批判が集中していましたね。こうした件を今回の問題と絡めて、『TERUはSNSを始めたことでがっかりさせられた芸能人のひとり』『やはりTERUにTwitterで喋らせるのは悪手だな』という声もネットでは見られます」(同・芸能ライター)

 過去の発言から、一部からは“炎上キャラ”認定されている模様のTERU。ファンから見ればそれも“ご愛嬌”のひとつなのかもしれないが、ことが「行政指導」というおおごととなってしまった以上、それだけで済む問題とはならなかったようである。

(文=編集部)

白石麻衣、YouTube参入にファン歓喜…一方で卒業ライブが動画配信になるとの観測も

 乃木坂46の現役メンバーでは初めて、白石麻衣が公式YouTubeチャンネルを開設した。第1回目の配信は、自身の28歳の誕生日である8月20日の午後9時に実施する。

 活動初日の登録者数の記録としては、嵐が約43万人、佐藤健が約40万人といわれているが、白石は19日20時の時点で38万人を超えており、開始までに上記2組に並ぶ、もしくは超えてくる可能性もある。本田翼がYouTubeデビューした際には1日で約27万人が登録したと報じられているが、白石はそれをはるかに上回っている。

 また、白石は今年1月にグループからの卒業を発表し、5月に卒業ライブを開催する予定だったが、新型コロナウイルス感染拡大の影響を受けて中止となり、卒業も延期となった。そのためファンの間では、卒業公演自体が行われなくなるのではないか、といった懸念も上がっていたが、ここにきてYouTubeチャンネルが開設されたことから、卒業公演が動画配信で行われるとの見方が広まってきた。

 乃木坂46の公式サイトでは「白石麻衣がYouTubeチャンネルを開設致しました!」と宣伝するとともに、「記念すべき第1回目の配信は、自身の誕生日となる8月20日に生配信として実施致します。また、延期になっていた卒業ライブに関しての情報を20日の番組内にて発表する予定です」と予告している。

 白石自身も「配信の中では、今後このチャンネルでやってみたいことなどをお話ししたり、卒業コンサートについても、お知らせできたらなと思っています。皆さん是非遊びに来てくださいね!」とのメッセージを出している。

 白石のYouTubeチャンネル開設にファンからは歓喜の声が相次いでいる。乃木坂の卒業生では生駒里奈や井上小百合らがチャンネル開設しているが、人気の高かった生駒ですら、登録者数は15万人にとどまっている。長年、乃木坂の顔としてチームを引っ張ってきた“レジェンド”ともいえる白石は、やはり段違いの注目度となっている。

なぜ芸能人が続々とYouTubeに参入しているのか

 それにしても今年は、芸能人のYouTubeデビューが相次いでいる。カジサック(梶原雄太)や中田敦彦(オリエンタルラジオ)の成功が火付け役になったとみられているが、江頭2:50、宮迫博之(雨上がり決死隊)が驚異的な速さで登録者数100万人と突破したことで、お笑い芸人を中心にYouTubeで稼ごうという動きが加速した。

 YouTubeには後ろ向きといわれていた石橋貴明(とんねるず)も6月にチャンネルを開設し、ファンから高い評価を得ている。

 そして白石と同じく20日には、松村邦洋がユーチューバーとしてデビューすると宣告。「番組を終えた瞬間に逮捕されるような、そういうくらいの番組が一番いいですね」と語り、過激な展開をもくろんでいることを示唆した。

 こうした芸能人ユーチューバーが急速に増えている理由として、テレビ界の事情とYouTube界の事情の両方が合わさっていると芸能記者は語る。

「テレビは今、コロナ禍にあって番組制作が思うようにできなくなっています。そのため、ロケなどに出ずにスタジオで簡単につくれるお笑い番組が増えています。しかし、今年は“第7世代”といわれる一部のお笑い芸人ばかりが重宝され、それ以外の芸人やタレントはテレビに出演する機会が激減しています。そのため、テレビに出る機会を求めてYouTubeに参入する若手が多くなっています。また、規制が多くなり自由度が下がったテレビ業界に嫌気したベテラン芸人たちも、自分のやりたいことができるとしてYouTubeやネット配信に活路を求める傾向があります。

 また、YouTubeは3月頃に広告単価が大幅に下がりましたが、今はかなり回復しました。しかも、ファンを多く獲得できる芸能人がYouTubeに進出する際には、一般人に比べて高い単価で収益化できるようになったといわれています。通常、収益化のためにはチャンネル登録者1000人以上が条件で、そこから収益化を申請し、審査を経て数カ月後に収入を得られるようになります。しかし、芸能人はそれより圧倒的に有利な条件で参入できるようにYouTube側で改定があったといわれています」

 チャンネル登録者数が収入に直結するわけではないが、動画が10万回程度再生されれば、数万円の利益が出る。それを月に10~20本上げれば、それなりに生活費は稼げる。しかも、ある程度ファンを獲得できていれば、企業が商品紹介などを依頼してくるようになる。人気があるユーチューバーの場合、企業案件1社あたり数百万円に上るという。

 このような事情から、YouTubeへ参入する芸能人が増えているのだ。テレビとYouTubeを両立することも難しくはないため、芸能人がYouTubeに参入する傾向は今後さらに加速していくことだろう。

(文=編集部)

JRAノームコアの瞬発力は“諸刃の剣”!? 札幌記念(G2)洋芝巧者「ハービンジャー×クロフネ」に潜む意外な罠とは

 23日、札幌競馬場では夏開催で唯一のG2、札幌記念が行われる。

 3走前に1200mの高松宮記念(G1)を走ったノームコア(牝5歳、美浦・萩原清厩舎)が、1年7か月ぶりに2000mの距離に挑む。2走前はヴィクトリアマイル(G1)で3着、そして前走は安田記念(G1)で4着と東京1600mで連続好走するも勝ち切れなかった。秋に向けてそのままマイル路線を歩むと思われたが、ここにきて突然の2ハロン延長。ノームコアにとって、この距離延長が起爆剤となるだろうか。

 古馬になってからマイルを中心に使われてきたノームコアだが、3歳時に中山2000mの紫苑S(G3)を勝っており、距離に不安はない。むしろ心配の種は、初めて走る「洋芝」への適性だという。

「父がハービンジャー、母父がクロフネですから、血統的には洋芝は歓迎とみるべきでしょう。しかしノームコアの戦績を見ると、洋芝は決して合っているとは思えません。昨年のヴィクトリアマイル(G1)を上がり33秒2の豪脚で差し切ったように、高速馬場でこそ本領を発揮するタイプの馬です。

これまで国内では、レースの上がり3ハロンが34秒台前半(34秒4)以下の“高速決着”では『4-1-1-1』と安定していますが、34秒台後半(34秒5)以上になると『1-0-2-3』とやや安定感に欠けます。

札幌記念はペースにかかわらず、上がりが34秒台前半で決着することはほぼありません。実際に、このレースが芝で行われるようになった1990年以降、上がり34秒台前半で決着したのは、アドマイヤムーンが勝った2006年(レースの上がり3ハロン=34秒3)の1度しかないですからね」(競馬誌ライター)

 今年の札幌の芝レースの傾向を見ても、ノームコアにとって“好走条件”とされる、上がり34秒台前半の瞬発力勝負になることはないだろう。これまで東京競馬場などの高速馬場で結果を残してきたノームコアだけに苦戦は必至。メンバー屈指の瞬発力が逆に“諸刃の剣”になりかねないというわけだ。

「(先述したように)血統的には洋芝をこなして何ら不思議ではないですが、何せ初めてですからね。馬群に沈んでも驚きませんよ」(同)

 陣営としては、ここで距離にメドが立てば、天皇賞・秋(G1)からマイルCS(G1)もしくはエリザベス女王杯(G1)という青写真を描いているのかもしれない。そうなると、半妹クロノジェネシスとの直接対決も現実味を帯びてくる。

 姉妹対決を実現するためにも、ここは負けられない一戦となるが、果たして運命やいかに。

アマプラ解約運動の裏に、三浦瑠麗氏への“羨望と反感”…鬱憤晴らしの格好の標的に

「#Amazonプライム解約運動」なるハッシュタグがネット上に出回り、物議を醸している。Amazonプライムビデオの新しいCMに国際政治学者の三浦瑠麗氏が起用されたことに抗議して、Amazonプライムの解約や不買運動を呼びかける運動のようだ。三浦氏が徴兵制導入を公言していることに対する抗議らしいが、このような手法に私は強い違和感を覚える。

 最初に断っておくが、私は徴兵制導入に反対である。そもそも、近代において導入された徴兵制は国民国家の成立と軌を一にしており、二度の世界大戦で多くの犠牲者を出した。その後、ほとんどの欧米先進国で徴兵制は廃止されている。

 フランスでは、2017年に徴兵制の復活を公約にしたエマニュエル・マクロン大統領が当選したが、具現化しつつある政策は16歳になった男女全員に1カ月間の奉仕活動を義務づけるというもの。1997年に廃止された徴兵制とはまったく別物といえるほど、拍子抜けする内容だ。

 第一、  インターネットの普及とグローバル化によって国民国家の意義も役割も縮小しつつある21世紀に徴兵制導入を主張するなんて、時代遅れだと思う。だから、徴兵制導入を公言する三浦氏とは正反対の立場である。

 また、三浦氏を好きか、嫌いかと聞かれれば、私は迷わず嫌いと答えるだろう。「私は賢い。あなたたちは馬鹿」と周囲を見下しているような印象を抱かずにはいられず、反感を覚えるからだ。

 だが、私が三浦さんに反感を覚えるのはなぜかと考え、私の心の奥底をのぞきこむと、羨望、つまり他人の幸福が我慢できない怒りが見えてくる。三浦氏は東大卒の才媛で美人のうえ、素敵な旦那様と可愛い娘さんにも恵まれている。しかも、マスコミにしばしば登場して脚光を浴び、松本人志さんをはじめとする大物にも気に入られている。いわば、一般大衆がほしいと願ってもなかなか手に入れられないものをすべて持っている女性である。こういう女性が羨望の対象になるのは当然だろう。

 だが、羨望のような陰湿な感情が自身の心の奥底にあることを誰だって認めたくない。第一、三浦氏をうらやましいと思う気持ちを認めることは、自分のほうが劣っていると白状するようなものだから、決して認めようとしない。

 自分自身の羨望を認めなくてすむように何をするかというと、あら探しである。三浦氏が才色兼備の成功者であることは厳然たる事実なので、それ以外の“あら”を探し、叩く口実にする。そのための格好の材料が、徴兵制導入の主張だったのではないか。

鬱憤晴らし

「#Amazonプライム解約運動」は、鬱憤晴らしにもなったはずだ。緊急事態宣言が解除されて2カ月以上経ったとはいえ、新型コロナウイルスの感染者も重症者も増えている現状では、自粛から解放というわけにはいかない。また、猛暑のなかでもマスクを着けなければならず、暑苦しくてたまらない。

 当然ストレスがたまるが、それに経済面での不安が拍車をかける。今年4~6月期の実質国内総生産(GDP)が年率換算で27%超も減り、戦後最悪のマイナス成長を記録したと最近報じられたが、深刻な経済状態であることは誰でも多かれ少なかれ感じているはずだ。

 なかには、すでに解雇された人もいれば、解雇されてはいないが、会社の都合で仕事を休んでいる人もいるだろう。あるいは、店舗の売り上げが減ったり、会社の業績が悪化したりして、失業の不安にさいなまれている人もいるだろう。

 いずれにせよ腹立たしい限りだが、怒りの原因になったそもそもの対象に怒りを直接ぶつけるわけにはいかない。ウイルスにも、猛暑にも、勤務先にも、政府にも、地方自治体にも怒りをぶつけられない。

 それでも、怒りは腹のなかにたまっていき、爆発寸前になっている。そのため、絶えず怒りの矛先を探さずにはいられない。そして、怒りの矛先を向けやすい対象を見つけると、コテンパンに叩く。

 このように、怒りの原因を作った本来の対象に直接怒りをぶつけられないため、怒りの矛先を方向転換して別の対象に向けることを、精神分析では怒りの「置き換え」と呼ぶ。これは、鬱憤晴らしの格好の手段である。炎上が相次いでいるのは、怒りの「置き換え」が至るところで起こっているからだと考えられる。

 三浦氏の公言する徴兵制導入に反対なら、その旨を伝えればいいだけの話である。三浦氏はツイッターで発信しているので、そのアカウントに向けて「徴兵制反対」という意見を表明するのは簡単だろう。にもかかわらず、スポンサーであるAmazonに不利益になるような解約や不買運動を呼びかけるのは、怒りの「置き換え」による鬱憤晴らしだからだと思う。

 今回、「#Amazonプライム解約運動」を呼びかけた人たちは、自身の胸中に潜む羨望や怒りに気づいていないのではないか。いや、むしろ目をそむけているように見える。そうすることによって自己正当化できるからだろう。だが、自己正当化は、自分に嘘をついているという点で、明らかな嘘よりも危険なのだということを忘れてはならない。

(文=片田珠美/精神科医)