飛騨の森で、オープンイノベーション?

「オリジナリティー」を持つ“元気な会社”のヒミツを、電通「カンパニーデザイン」チームが探りにゆく本連載。第4回は、岐阜県飛騨市の「飛騨の森でクマは踊る」というユニークな名称の会社、通称「ヒダクマ」です。


飛騨市古川町で、社員数わずか10名ほどで事業を展開する「森の価値創造企業」ヒダクマ。正式な社名を「飛騨の森でクマは踊る」といい、飛騨の森林資源の価値を高めるために、2015年に生まれた会社だ。社名だけでなく、手がける事業はさらにユニークで、幅広く、奥深い。1000年続くといわれる「飛騨の匠」すなわち木工の職人技術を生かし、デジタル技術をかけ合わせて、新たな木製品や建材を生み出している、と聞くとどんなことをイメージできるだろうか。飛騨の森で今起きていることを掘り下げることで「元気な会社のヒミツ」を解き明かしてみたい。

ヒダクマの拠点・FabCafe Hida
ヒダクマの拠点・FabCafe Hida

飛騨の山に囲まれた奥深い土地に、世界中からクリエイターが集まる会社がある。東京から5時間もかかる場所に、なぜ世界から人が集まるのか?

「僕たちの仕事は、翻訳家です」という岩岡孝太郎社長。それまで林業では「対象外」とされてきた広葉樹に光を当て、その個性豊かな性質を生かしたユニークなものづくりにチャレンジする。地域資源を軸としたオープンイノベーションを連発している会社がヒダクマだ。社名の「飛騨の森でクマは踊る」には、クマが喜んで踊るくらいに森が豊かな状態を目指すというビジョンが表れている。

自社の業績や成長を追い求めることは、会社である以上もちろん重要なこと。ところで、誰のために会社の成長が必要なのか──?明るい先行きを描くことが社会全体に難しくなっている今、働きながら心の奥底に横たわる、漠としたそんな疑問に軽やかに答えてくれた岩岡社長のお話は、飛騨を舞台に持続可能な森と人の関係をつくる方法論が詰まっていた。

文責:電通CDC宮崎暢
 

「広葉樹」の個性と可能性に光を当てる

「飛騨の森の話の前にまず、知っていただきたいのは、スギやヒノキなどの針葉樹と、クリやケヤキなどの広葉樹の違いです」。岩岡社長のお話は、ここから始まった。

針葉樹と比べた広葉樹の木材の特徴をざっくり書き出すと、硬くて重くて頑丈。年輪や色のバリエーションが豊富で、美しい。天然木が多く、紅葉も楽しめる広葉樹の森もまた、明るく美しい。広葉樹の木材は床材や家具などに、一方の針葉樹は加工がしやすくまっすぐなため、主に家の柱や梁に使われてきたのだそうだ。針葉樹は育てやすいこともあり各地で植林されたために、現在の日本の森の約4割を占める人工林のほとんどは針葉樹林だという。

「反対に、広葉樹は計画的に育てたり生産するのが難しく、経済的には対象外とされてきたんです。ヒダクマが注視しているのは、主にはこの広葉樹です」と岩岡社長は説明を続ける。「今、お話しした広葉樹の木材の特徴を一言で表現するなら、とってもクリエイティブなものだ、ということ。形も均一ではなくて、一本一本がユニークな色や木目といった個性を持っています。デザイナーや建築家からすると、広葉樹は本来とても面白い素材です」。独自の個性を持つクリエイティブな材質を生かすには、当然、高い技術が求められる。飛騨地域に息づく伝統技術を持つ職人と、現代的なセンスを持った外部のクリエイターとコラボレーションを仕掛ける。これがヒダクマの事業の柱だ。

建築家の浜田晶則さん(左)と話すヒダクマの岩岡社長
建築家の浜田晶則さん(左)と話すヒダクマの岩岡社長

渋谷のテックカフェが、なぜか飛騨の山にワープ?

「事業としては、飛騨の森の木を加工して建材にする、家具などに商品化して販売する『森林木材事業』が収益の中心。ですが、もう一つの『地域交流事業』がないと、外部とのつながりや情報が入ってこなくなり、新しいプロジェクトが生まれない。どちらの事業もないと回っていかないんです」。地域交流事業の中心は、デジタルファブリケーションのできるカフェとゲストハウスを兼ねた「FabCafe Hida(ファブカフェ ヒダ)」だ。

そのルーツは2012年に渋谷で立ち上げたクリエイターのための「FabCafe Tokyo」にあるのだという。それが現在、共に代表取締役を務める、森林・林業のトータルマネジメントを専門とする松本剛氏と出会ったことで、飛騨の森に文字通り「迷い込んでいった」のだそう。飛騨市の97%は、森。その森に、経済的には林業の対象外とされてきた広葉樹が放置されている。あれだけ美しくて、クリエイティブな素材である木材が、「眠れる森」ですやすやと眠っているのだ。「その事実を知ったとき、渋谷から5時間以上かかる飛騨の森に、すでに気持ちがワープしていました」

飛騨の森。写真はヒダクマの社有林
飛騨の森。写真はヒダクマの社有林

口説き文句は「飛騨の森に、一緒に入ってみませんか?」

「真っ先に考えたのは、FabCafeのノウハウ・ネットワークを、飛騨の森に持ち込めないか、ということでした」。世界中のクリエイター(アーティストや建築家など)と飛騨のクリエイター(職人)を結びつけることができたら、きっとワクワクすることが生まれる、と直感したのだという。自身が惚れ込んだ、飛騨の森と木材の美しさや面白さを、もっと多くの人に知ってもらいたい。「そのためには、滞在してもらって深く知ってもらう体験をつくることが大事。森の魅力を紹介するために見学ツアーを企画したり、工房に体験コーナーをつくったりしました」

飛騨に人を呼ぶときには、「一緒に森に入ってみませんか?」と声をかける。その意図は、「そこで何かを発見して、あなたのオリジナリティーに火をつけてみませんか?」ということなのだと岩岡社長は言う。「森に入ると、その人の個性が森に反応して、これは!という発見をするんです」。来た人が何を発見するかに目を凝らし、じゃあこういう技術や使い方はどうですか?というアイデアをぶつけてプロジェクトを起こしていく。これが自らを「翻訳者」と呼ぶ意味だ。

今や東京を拠点とする建築家やデザイナーの他、海外の建築学生など世界中のクリエイターが、飛騨の森を目指して集まってくる。「当初は、東京の若いモンが、外国人を連れて飛騨の山に入っていく。なにを考えてるんだ?みたいな感じで、地元の方からは大いにいぶかしがられましたよ」。でも、その真意が伝わっていくにつれ、協力者は増えていった。広葉樹でのまちづくりを掲げている飛騨市の全面的なバックアップを得ながら、ヒダクマは着々と地元産業に新しい風を吹き込んだ。

ヒダクマの空間・家具づくりには飛騨の技が生かされている(飛騨市役所応接室のブナのシェード設置風景)
ヒダクマの空間・家具づくりには飛騨の技が生かされている(飛騨市役所応接室のブナのシェード設置風景)

プロジェクト目的だけでなく、森の将来を共有して進める

職人には確たる信念と技に支えられた得意領域があるから、しばしばぶつかることがあるという。そんなときも「とにかく作ってください」とはいわず、部分部分の仕事だとしても、製品がどういう使われ方をするか、ひいてはこのプロジェクトが成功することで飛騨の森がこうなっていく、ということまで説明しているという。「僕の仕事の骨は、そこにありますね。プロジェクトチーム全員が希望の持てるゴールをいかに設定して、その思いをみんなで共有できるか。一番大切なことは、僕がこれをしたいとか、こうしてもうけてやろう、みたいなことではなく、お互いをリスペクトし合える関係性を築く、ということだと思います」。職人魂を引き出してプロジェクトゴールまで動かしていくのが翻訳者のもう一つの大きな仕事だ。

ホオノキみたいな広葉樹の多くが、皆伐され、チップになってしまう。もちろん、チップはチップで燃料や紙の原料となったり、おが粉は牛の寝床になったり、といった利用法はあるのだが、アイデア次第で付加価値を生み出せるはず。そう、岩岡社長は踏んだのだ。広葉樹の多くは、経済合理性からは雑木と呼ばれる、いわば「かわいそうな木」なのだそう。でも、例えばそれをシート状にして合板などに貼り合わせるだけで、心躍る素材に変身させることができる。そうした、元々、飛騨市には根付いていなかった技術を持ち込むあたりにも、ヒダクマならではの発想力の高さとネットワーク力がうかがえる。

矢野建築設計事務所のメンバーを森に案内するヒダクマの松本氏(右)
矢野建築設計事務所のメンバーを森に案内するヒダクマの松本氏(右)


何度でも、新しいチャレンジを飛騨に持ち込むことが使命

広葉樹の最大の壁は、木の使い手(建築家や家具デザイナー)の「だって、手に入らないじゃん!」という思い込みと、木材を切り出す人たちの「だって、買ってくれないじゃん!」というギャップにあるという。創業から5年を経て、岩岡社長に今後のビジネス展開のイメージを伺ってみた。「次の5年のテーマは、広葉樹をもっと使ってもらうために『流通課題に挑む』ことです」。例えば大きな集材の拠点を設け、3Dスキャナで一本一本をデータ化し、流通しやすい仕組みをつくっていく。林業に最新技術を掛け合わせて事業をさらに拡大させていきたいという。

ヒダクマが地域の職人と関係を築き、さまざまな外部企業とのプロジェクトを成功させているのはなぜか?「職人さんから、ヒダクマは常に新しいチャレンジを持ってくるから、職人にも気づかなかった発見が毎回ある、という言葉をもらったことがあります」。チャレンジをいつでも、何度でもしていくことを社員全員が意識しているといい、それがヒダクマのDNAになっている。外部のクリエイターにとっても、同じように見えていることだろう。

インタビューの最後を岩岡社長はこう締めた。「僕らの使命は、ただ一つ。飛騨の森にとっていいことをしよう!ということです」。100年、200年先を見据えながら、軽やかに語るその言葉に、風通しのいい飛騨の森の風景を思い浮かべた。

安峰山から展望した飛騨古川のまち
安峰山から展望した飛騨古川のまち

ヒダクマのホームページは、こちら
FabCafe Hidaのウェブサイトは、こちら


なぜか元気な会社のヒミツ ロゴ

「オリジナリティー」を持つ“元気な会社”のヒミツを、電通「カンパニーデザイン」チームが探りにゆく連載のシーズン2。第4回は、森の価値創造企業「ヒダクマ」をご紹介しました。

season1の連載は、こちら
「カンパニーデザイン」プロジェクトサイトは、こちら


【編集後記】

岩岡社長のインタビューで印象的だったのは、「チャレンジ」と「リスペクト」というワードだ。どちらも、ビジネスの世界では精神論として使われがちなワードだと思う。でも、岩岡氏はちがう。チャレンジするから、人が集まってくる。職人も、地域の皆さんも。行政も、パートナーとなる企業も。「キミのチャレンジに、乗ってやるよ」と言ってくださる。今現在の状況下では難しいが、海外からもたくさんの観光客が訪れてくれるようになった。

そうしたムーブメントに岩岡社長は「リスペクト」をもって応えたい、という。思いを共にする人を愛し、街や地域を愛し、森を愛しているからこそ、すべての行動に一切のブレがないのだ。

岩岡社長のリスペクトの対象、その究極は「森」にあるのだと思う。東京生まれ、東京育ちとひとくくりにされるが、岩岡氏が育ったのは西多摩。ご自宅からすぐの所には山があり、川が流れ、豊かな生態系が広がっている。そんな原風景、原体験が、渋谷で起業した若者を、飛騨の山奥へ向かわせたのかもしれない。ビジネスの神髄とは、実に奥深い。

経営者を狙う「M資金詐欺」がコロナ禍で復活?自尊心をくすぐる巧妙な手口と詐欺師の正体

 今年6月、旧日本軍の秘密資金「M資金」をうたって巨額の資金提供を持ちかけ、会社役員から現金1億3000万円を騙し取ったとして、詐欺の疑いで男3人が神奈川県警に逮捕された。この事件では、総額31億5000万円を詐取した疑いがあるという。

 終戦後に闇世界を跋扈したM資金をめぐる詐欺が、令和の時代にも生きていたのだろうか。「コロナ禍での不況により、経営者を狙うM資金詐欺は復活の兆しが見える」と指摘する、東京商工リサーチ情報本部情報部の松永伸也部長に話を聞いた。

M資金はGHQが接収した秘密資金?

――そもそも、M資金とはいったい何なのでしょうか。

松永伸也氏(以下、松永) 諸説ありますが、一般的には、戦後に連合国軍総司令部(GHQ)が占領下の日本から財宝や資産を接収し、その一部を極秘に運用している秘密資金のことを言います。「M」はGHQ経済科学局長のウィリアム・マーカット少将に由来する、などの説があります。

 また、「一般には知られていないが、国家的価値のある事業に携わる大企業の経営者や富裕層など、選ばれた人にのみ特別に斡旋される数千億円から数兆円にも及ぶ巨額融資の原資」などとうたわれますが、実際は詐欺の古典的な手口のひとつです。

 政府の代理人を名乗る人物が経営者のもとを訪れ、数千億円を融資する代わりに仲介手数料を詐取し、書類に個人情報の記入や署名、捺印を迫り、のちに金銭を脅し取るというものです。

――これまで、どんな人が騙されたのでしょうか。

松永 被害者の多くは、都市部の大企業の経営者や役員です。1970年代に航空会社の社長が3000億円の融資話に乗って念書を書いたことが公になり、退任した事件が有名ですが、他にも旅行会社や薬品卸会社、建設会社の社長や役員、芸能人が被害を受けたと言われています。

 また、大手企業の社長なので騙されたことを公にしづらく、被害届を出さないケースもあります。そのため、被害が表面化しづらいのもM資金詐欺の特徴です。実は、上場企業が多い大手町では月に数件、M資金詐欺について警察に相談が寄せられているそうです。

――なぜ、海千山千の企業経営者が簡単に騙されてしまうのでしょうか。

松永 詐欺師が接触する手口は2つあります。ひとつは、アポなしで直接訪問するケース。「米国務省のA(実在する人物)と日本銀行総裁から貴社の社長に会うように指示された。他の者には聞かせられないので直接話したい」などと語り、会社を訪問してくるのです。ここで無視すればいいのですが、「政府や政治家の代理人」などと言われることで、簡単に断ることができなくなってしまうようです。

 2つ目は、事前にレターパックで書類を送りつけるケースです。そこにM資金の説明や「長期保護管理権委譲渡契約方式基金」の説明、著名な企業家が関わっていることを匂わす文章などが記されています。また、官庁幹部職員の職歴などもつけて、信用性を高めていることもあります。

詐欺師が「名刺を2枚」要求する理由

――その後の展開を教えてください。

松永 面談は1対1で、「秘密資金のため他言無用」と念押しされます。そして、財務省や金融庁などと書かれた5000億円の「還付金残高確認証」や預金通帳のコピーを見せられます。「あなたは特別に選ばれた人物」「融資することが国家のためになる」などと、経営者の自尊心をくすぐるわけです。さらに、「返済義務がなく、親子3代まで免税・免責・免租され、国から証明書が発行される」などと言葉巧みに誘います。

 ここで色気を見せてしまうような野心のある人ほど、つけ込まれやすいと言えるでしょう。そして、誰にも相談できないので、一種のマインドコントロール状態に陥ってしまうのです。

――そして、あっさり騙されてしまうわけですか。

松永 「契約金額は、資金管理者である金融庁のB氏(実在の人物)が面談の上で最終決定する」などと言われれば、被害者は疑う余地をなくしてしまいます。また、名刺を2枚用意させ、1枚は裏に氏名と捺印(銀行印)、生年月日、携帯電話番号、そして「よろしくお願いします」などと一筆書かせます。そこで、仲介手数料や諸経費の名目で、契約金額の数パーセントを要求するのです。

 5000億円の融資であれば、1%でも50億円です。しかし、その資金を手にすると連絡が途絶え、詐欺師は姿を消します。当然、融資など実行されるはずもありません。

 また、手数料を詐取されなくても、裏書きした名刺や、個人情報を記入、捺印した書類をもとに、悪用されたり買い戻すように脅されたりすることもあります。

――「M」以外の秘密資金詐欺もあるのでしょうか。

松永 現代では「M資金=詐欺」という認識も広がっているため、あえて「これはM資金でない」として、別の秘密資金の存在を匂わせて騙すケースが増えています。「天皇家の資金を管理している」「産業育成資金を提供する」「フリーメイソンの資金から拠出」などと、言葉巧みにすり寄ってくるのです。

 最近であれば、「東京五輪資金」「新型コロナの給付金」などという名目で詐欺に利用されており、「上場企業向けの給付金があり、そのうち2兆円を確保した」とうたう詐欺もあります。コロナ不況で手元資金が枯渇する企業が増えており、そうした経営者心理につけ込む形で、秘密資金詐欺が増えている可能性はあります。

M資金の詐欺師は高齢者が多い?

――狙われるのは、どんなタイプや企業なのでしょうか。

松永 多額の元手が必要な製造業、店舗を増やしたい小売業、流通業、建設業などは数千億円単位の資金が動くため、狙われやすい業種と言えます。また、オーナー企業の会長や社長クラスは孤独で相談相手がいないことが多く、特に地方のオーナー企業の幹部は権限が大きいので、狙われる可能性があります。

――M資金詐欺を働く加害者はどんな人物なのでしょうか。

松永 高齢者が多いのが特徴です。劇場型の犯罪なので、巧みな話術と外見からは品があり立ち居振る舞いから詐欺師とは見られないとなると、自ずと高齢者が中心となります。また、それらしい書類やパンフレットをつくらなければならず、成功の確率が低いわりに意外と手間がかかるため、若い人が避けるからでは。

 以前、話を聞いた加害者は経営者でした。「なんでこんなことをするんですか」と聞くと、「趣味でやっているだけだ」と答え、「原資はあるのですか」と聞くと「ある」と答えました。「その話が成立してお金を渡さなければ、詐欺になるのでは」と聞くと、「そうなった場合は、詐欺になるかもしれないね」と言いました。要するに、本人に罪の意識はあまりないのです。

 M資金の詐欺師は、お豆腐屋さんにたとえられます。お豆腐は「一丁、二丁」で数えますが、M資金も架空の「1兆、2兆」の話を転がすからです。いずれにしろ、M資金詐欺の最大の対策は無視して、決して会わないことです。

(構成=長井雄一朗/ライター)

パチスロ新台『ミリオンゴッド』シリーズ降臨!! 遊びやすくも“一撃”は強烈!?

 9月7日、多くのユーザーを魅了し続けている『ミリオンゴッド』シリーズから、最新作がリリースされる。

 その名も『アナターのオット!?はーです』。6号機では初となる「ゴッドシリーズ」だが、その出玉力にも注目が集まっている。

『アナターのオット!?はーです』(ミズホ)

※9月7日導入予定

 本機は純増約2.5枚のATを搭載。主にチャンスAT「ゆるチャレ」からメインAT「GOD RUSH」を目指すゲーム性だ。

 またシリーズお馴染みの「確定役」も健在。「紫7」や「はーです図柄」、「GOD」が成立すれば、問答無用で「GOD RUSH」に突入する。

 メインATは必ず特化ゾーン「ジャッジメント」からスタート。「ゆるぺろす」「ゆるせぽね」「ゆるはーです」と3種類が存在し、それぞれ性能は異なるが、いずれも上乗せでゲーム数を再セットするSTタイプとなっている。

 AT中は約1/111で「ジャッジメント」を抽選。また、「ジャッジメント」ではなく上位特化ゾーン「GO TO HELL」に当選する可能性も存在する。

「GO TO HELL」ではゲーム数だけでなく、「ジャッジメント」のセットストックも抽選。最強特化ゾーン「EXTRA GO TO HELL」ならば平均5.1セットのストックが期待できる。

 ATが終了しても引き戻しゾーン「アナターのワイフチャンス」突入の可能性が存在。AT獲得枚数が少ないほど突入期待度が上昇するユーザーライクな仕様だ。

「6号機にしては純増が低めですが、その反面でATが獲得しやすい機種ともいえるでしょう。ベースが低めに設定されているので、出玉面にも期待できそうですね。

引き戻しゾーンも注目です。枚数が少ないほど突入しやすいので、『せっかくATに入ったのに単発終了』という状況になりにくいでしょう。天井もそこまで高くないようですし、非常にバランスの取れた『遊びやすい台』ではないでしょうか」(パチスロ記者)

 ついに降臨する『アナターのオット!?はーです』はホールの主役となれるのだろうか。いずれにせよ本機の動向に注目が集まっている。

JRA福永祐一「公開説教」も……レベランスがモノの違いで大楽勝! 大外一気の直線ゴボウ抜き

 6日、新潟競馬場で行われた新馬戦(芝1800m)は福永祐一騎手のレベランスが優勝。2着に7番人気マカラプア、3着に11番人気エイメイカカンが入って3連単は27万7830円と波乱となった。

 フルゲート18頭立てで行われたレース。1番人気の支持を受けたワーケアの半弟クロンターフ、3番人気にダノンキングリーの半弟ダノンヴェロシティなどの素質馬が揃い、大きな注目を集めた。

 ただ1頭の関西馬レベランスは、出遅れてほぼ最後方近い位置まで後退。鞍上の福永騎手が促すも一向に進んで行かなかった。3コーナーを過ぎても後方から2番手のまま。レースに参加していないとすらいえる行きっぷりの悪さを見せた。

 だが、本領を発揮したのは直線に入ってからだった。

 大外に持ち出されて福永騎手が鞭を1発、2発、3発とゴーサイン。これに目を覚ましたかのようにギアチェンジ。上がり3ハロン33秒7の鬼脚で一気に前にいる各馬を飲みこむと、ゴボウ抜きで差し切ってしまった。

 上がり3ハロン2位の馬が34秒8に対し、レベランスは1秒1も上回る末脚を繰り出した。まるでオンとオフのスイッチがあったかのように、別馬へと豹変したといえるだろう。

 この内容に最も驚きを見せたのはコンビを組んだ福永騎手だったかもしれない。

 レース後に福永騎手は「スタートは良くない、前進気勢はない、物見をする」と、次々とレベランスの課題を挙げる“公開説教”。しかし「今日はこのコースと素質だけで勝ちました。課題の方が多い中で勝つわけですから、高いポテンシャルを感じます」とコメント。破天荒なデビュー勝ちを決めたハービンジャー産駒の素質を高く評価した。

「注目馬の多い中で2番人気と、レベランスも決して評価が低かった訳ではありませんが、他馬とモノの違いを見せつけた勝ち方でした。直線まで本気を出していないかのような走りだっただけに、尚更インパクトが残りましたね。

福永騎手も素質だけで勝ったと振り返っているだけに、それだけ伸びしろが多いということでしょう。どのような馬に成長していくのか、先々が非常に楽しみです」(競馬記者)

 スローペースで流れたレースは、後方にいた馬にとって楽な展開ではなかっただろう。にもかかわらず、”僅差”ではなく”1馬身1/4差”をつけての完勝は、他馬より一枚も二枚も上の力があったからに他ならない。

 夏の新潟を締めくくる最終週に、デビュー戦から重賞を意識させる期待馬が誕生した。

JRA藤沢和雄厩舎のディープインパクト産駒が「ダート」で覚醒! 超新星の上がり馬がアメリカンファラオ2頭の牙城を脅かす!?

 ダート界に超新星が誕生した。

 6日、札幌競馬場で行われた1勝クラス(ダート1700m)を6番人気の伏兵ゼノヴァース(牡3、美浦・藤沢和雄厩舎)が優勝。勝ち時計は1分44秒3。2着に4番人気ブロッコリー、3着に11番人気の大穴インナーアリュールが入った。

 3連単の配当が28万8240円の大波乱となったのも無理はない。前にいた上位人気馬が揃って敗れ、3着にも後方から追い込んだ馬が穴を開けたように、先行勢には厳しいレース展開だった。

 そしてこの厳しい流れを作り出したのが、2着馬に大差をつけて楽勝したゼノヴァースだ。

 14頭立てのレースを6番手から追走。ただ1頭違った手応えで3コーナーを待たずに進出を開始した。外から上がって来たゼノヴァースがそのまま先頭に立って直線に入ると、後続との差は広がる一方。手綱を取った団野大成騎手が後ろを振り返るほどの大楽勝でゴールを駆け抜けた。

 3歳ダート戦線はユニコーンS(G3)を5馬身差で圧勝したカフェファラオ、7月に行われたジャパンダートダービー(G1)でこれを破ったダノンファラオがトップクラスの評価を得ている。アメリカンファラオ産駒の2頭に対し、ゼノヴァースはディープインパクト産駒である。

 同産駒のダート重賞は2011年のレパードS(G3)をボレアス、18年のJBCレディスクラシック(G1)をアンジュデジールが優勝しているが、多数の芝G1を勝利していることを考えると非常に珍しい部類だろう。

「ゼノヴァースは今回、初のダート挑戦となりましたが、非常に強い勝ち方を見せましたね。今開催の札幌ダート1700メートル戦の良馬場において、古馬重賞であるエルムS(G3)の次に速いタイムで圧勝したように、勝ち時計も優秀です。

直線でも軽く追っただけですし、上のクラスでも十分にやれそうです。次のレースはどこかまだわかりませんが、一線級との対決が楽しみですね」(競馬記者)

 また、ゼノヴァースは昨年12月に行われた中山の未勝利戦(芝2000m)を2着に2馬身半差をつけて2分0秒8の好時計で勝利した素質馬でもあった。これを評価された京成杯(G3)では3番人気に支持されたが、9着に敗れ、その後は1勝クラスを2戦して2着、9着と連敗。その後、陣営が選択したのが、今回の初ダート挑戦だった。

 新たな可能性を見せる勝利でダート界の超新星として名乗りを挙げたゼノヴァース。

 秋の活躍が見込まれる夏の上がり馬として注目の存在となったのではないか。

パチスロ動画に「話題の有名俳優」が登場!! 「驚愕」の「ドッキリ企画」に注目!?

 斬新メーカー「ネット」の手掛けるパチスロ機は、いずれもユーザーライクなマシンばかりだ。6号機においては「自力感」が満載な機種が多い印象である。

 特に自力感を楽しませてくれるマシンは同社のブランド「カルミナ」からリリースされた『探偵オペラ ミルキィホームズ 1/ 2の奇跡』であろう。

 機種名通り、CZや上位ボーナス「みるきぃあたっく」の分岐である「EXボーナス」において「1/2」がカギとなり、完全なる自力で成功となる。

 高スペック機の「スナイパイ71」も忘れてはならない。技術介入が攻略のキモであり、非常に出玉へと影響する要素である。

 目押しが正確であれば設定1(スタンダードモード)でも出玉率約102%となり、設定2(プロフェッショナルモード)においては104%の出玉率を誇る。

 ネットといえば、8月17日にリリースされた『ハイパーブラックジャック』に注目が集まっているようだ。

 インターネット上では賛否両論あるものの、自力感が満載のゲーム性やユニークな演出を賞賛する声が目立つ。

 特にオーナー役の「竹内力」に関する演出については、不満の声が見当たらない。中には「竹内力が見たいから打つ」といった意見も存在するほどだ。

 そんな竹内が「パチスロ動画に出演した!?」と話題になっている。

 その動画は、でちゃうWEBちゃんねるの『振り返れば力(リキ)がいる!! 竹内力登場で沸き立つ本人登場ドッキリ企画[ハイパーブラックジャック]【髭原人と乗らせてみました #72】』だ。

 詳しくは動画をご覧いただきたいが、タイトル通り本物の「竹内力」が登場。得意の「白目」も飛び出し大盛り上がりである。

 竹内は実戦現場にも赴き、遊技者の後ろに登場するドッキリ企画を行った。記念撮影や遊技代行のシーンも存在し、自身の出演する『ハイパーブラックジャック』を打つ姿は必見だ。

 動画本編も見どころ満載である。同機種での実戦となり、「髭原人」と「ピスタチオ田中」は多くの投資を強いられるが、両者はしっかりとチャンスを掴む。

 ユーザーに人気の演出「リキチャンス」からプレミアボーナス「ハイパービッグボーナス」も出現し、有利区間完走が視野に入るが…。

 果たして出玉はどこまで伸びたのか、実戦の結果は、気になる方、ご興味のある方は是非チェックしてみてはいかがだろうか。

SixTONESとSnow Manが気の毒すぎる…タッキー派閥問題に『Jr.祭り』批判、ファンの対立

正解のないWEBマガジン~wezzyより】

左:SixTONES「NAVIGATOR 」、右:SnowMan「KISSIN' MY LIPS/Stories」

 9月12日に音楽特番『THE MUSIC DAY』(日本テレビ系)の放送が決定し、出演アーティストの発表が第一弾、第二弾に分けて行われた。そこにSixTONESとSnow Manの名前がなかったことに、両グループのファンから不満の声が出ている。

 これまで『THE MUSIC DAY』への出演が発表されたジャニーズのアーティストは、嵐、V6、関ジャニ∞、NEWS、KAT-TUN、Hey! Say! JUMP、Kis-My-Ft2、Sexy Zone、ジャニーズWEST、King&Princeの10組。特別企画として、ジャニーズシャッフルメドレーや、昨年11月にデビュー20周年を迎えた嵐の秘蔵映像を振り返るコーナーもあるという。

 SixTONESとSnow Manは、今年1月に同時デビューを果たし、デビューシングルでミリオンを達成。さらにSixTONESは、7月にリリースしたセカンドシングル「NAVIGATOR」が初週売上62.2万枚でオリコン1位を獲得。一方のSnow Manも、来月7日に新曲リリースを控えている。

JRA川田将雅が大絶賛オルフェーヴル産駒「砂の超新星」誕生!? 「素晴らしい脚」異次元の決め手に“神騎乗”和田翼も「相手が悪かった」

 5日、小倉競馬場で行われた桜島S(3勝クラス)は、2番人気のマルシュロレーヌ(牝4歳、栗東・矢作芳人厩舎)が優勝。キャリア13戦目にして初ダートとなったが、秋に向けて大きな収穫のあるレースだった。

「直線、道を作ってからは素晴らしい脚を使ってくれました」

 レース後、鞍上の川田将雅騎手がそう絶賛した通り、目の覚めるような強烈な決め手だった。14頭立てで行われたダート1700mのレース。3枠3番からスタートしたマルシュロレーヌは中団からの競馬となったが、初ダートの馬にとっては砂を被り続ける厳しい展開だった。

 最後の直線を向いた際は、完全にクリノフラッシュと和田翼騎手のレースだったはずだ。好スタートから果敢にハナを切ってレースを支配。手応え十分に後続を引き離し、和田翼騎手には後ろを振り返る余裕さえあった。

 しかし、外に持ち出されてからのマルシュロレーヌの切れ味は、まさに異次元のものだった。一瞬でクリノフラッシュとの差を詰めると、最後は逆に1馬身1/4差をつけてゴールした。

「凄い末脚でしたね。直線を向いた際は、和田翼騎手の神騎乗だと思ったんですが……。実際にマルシュロレーヌを除く上位5頭は、すべて先行集団。典型的な前残りのレースを完璧に作り上げた和田翼騎手のファインプレーでしたが、勝ち馬の決め手が桁外れでした。

これには和田翼騎手も『勝ったかと思ったのですが……相手が悪かったです』と勝ち馬を褒めるしかないといった様子。マルシュロレーヌが記録した上がり3ハロン35.0秒は、上がり2位のクリノフラッシュと1秒差。特にラスト2ハロンの切れは重賞でも通用すると思います」(競馬記者)

 マルシュロレーヌは、芝でも高い素質を誇っている。初勝利こそ3歳8月と大きく遅れたが、今年初戦の四国新聞杯(2勝クラス)で破ったランブリングアレーは、後に連勝して先日の小倉記念(G3)でも1番人気に推された素質馬。前走も3勝クラスで2着しており、芝でもオープン入りは目前の存在だった。

 しかし、そんな中でダートを試した矢作芳人厩舎の決断力は、さすがリーディング厩舎といったところか。父オルフェーヴルの産駒の重賞勝利はすべて芝だが、祖母キョウエイマーチは桜花賞馬ながらフェブラリーS(G1)でも5着した名馬。川田騎手が「ダートの適性は高いと感じました」と話した通り、“二刀流”でその素質が大きく開花した。

山下智久のJK“お持ち帰り”、「活動自粛でも甘い」の声…高校生に手を出した芸能人3人

 8月17日、山下智久が芸能活動を自粛することが明らかにした。未成年との飲酒とホテル宿泊を週刊誌に報じられたことが原因とあって、ファンも動揺を隠しきれないようだ。

 報道があったのは、ニュースサイト「文春オンライン」。山下は同じ事務所の亀梨和也とともに都内のバーへ入店し、そこで複数の男女とともに飲み会を楽しんでいたという。しかしメンバーのなかに、現役女子高生が2人もいたことが明らかになった。亀梨は飲み会後すぐに帰宅したようだが、山下と女子高生の1人は同じ高級ホテルに入っていく姿が確認された。

 ジャニーズ事務所はこの報道を受けて、亀梨に厳重注意、山下に一定期間の活動自粛という処分を下したことを発表。ファンからは「信じてたのに、すごく残念」「大人とは思えない軽率な行動」「活動自粛だけじゃ甘くない?」と厳しい声が後をたたない。

 今回は、山下のように、未成年に手を出したと報じられた芸能人をピックアップしていこう。

狩野英孝

 まずは、2017年に未成年との淫行疑惑が報じられた狩野英孝。週刊誌「FRIDAY」(講談社)は狩野が17歳の女性と交際していることを突き止め、半同棲状態だったことも明らかになった。

 報道について狩野は会見を開き、彼女について「22歳と聞いて知り合いました」と告白。友人関係を経て大人として交際を始めたと説明し、週刊誌の報道についても認めている。しかし彼女が10代だと知ってからは、相談の上で友人関係に戻った様子。彼女の父親に謝罪したところ、父親からは「何があってもうちの家族は狩野さんを応援します」と言われたようだ。

 会見を見た人からは、「17歳の嘘なんてさすがにわかるでしょ」「22歳でも年下すぎるのでは?」「彼女のほうも悪い気がする」とさまざまな意見が飛び交った。狩野は会見で無期限の謹慎を発表し、約半年後に復帰している。

山口達也

 最後に、元TOKIOのメンバー・山口達也。山口は2018年4月に未成年への強制わいせつ罪容疑で書類送検され、その後、ジャニーズ事務所を退所している。

 山口は番組で共演した女子高生を自宅マンションに連れ込み、相手が未成年にもかかわらず、飲酒やキスを強要。女子高生はその場を離れてから、警察に被害届を提出した。ジャニーズ事務所が被害者側と話し合いを行った結果、被害届は取り下げられ示談が成立。山口は、この事件を機に表舞台から姿を消している。

 山口が去ったTOKIOは4人で活動を続けていたが、城島茂、国分太一、松岡昌宏の3人は2021年に会社を設立すると発表。長瀬智也は退所して裏方へ回るようだが、ファンの間では「これを機に山口さんが復帰することもあるかも」「長瀬くんの退所前にまた5人が揃っているところを見たい」と望む声も数多く上がっている。長年多くのファンを魅了してきたTOKIOは、どんな結末を迎えるのだろうか。
(文=編集部)

JRA良馬場なら「武豊×パラスアテナ」にチャンスあり!? 「オークス敗戦組」マルターズディオサら中心も混戦模様【紫苑S(G3)展望】

 12日(土)、中山競馬場では秋華賞トライアル、紫苑S(G3)が行われる。3着以内馬には優先出走権が与えられるこのレース。デアリングタクトに挑戦状を叩きつけるのはどの馬だろうか。

 実績的にはマルターズディオサ(牝3歳、美浦・手塚貴久厩舎)が一歩リードしている。昨年末の阪神JF(G1)でレシステンシアの2着に入ると、3月のチューリップ賞(G2)で重賞初制覇を果たした。しかし肝心のクラシック2戦では桜花賞(G1)8着、オークス(G1)10着と不完全燃焼に終わった。

「桜花賞は重馬場、オークスは距離と入れ込んでしまったことが敗因です。これまでマイルと2400mしか(距離)経験がありませんが、マルターズディオサにとって2000mはちょうどいいのではないでしょうか。中山コースで勝った実績もありますし、展開に応じた自在性のある脚質を生かせれば、優勝に最も近いと思いますよ」(競馬誌ライター)

 春のクラシック未出走組で一番怖いのがパラスアテナ(牝3歳、美浦・高柳瑞樹厩舎)だろう。前走のラジオNIKKEI賞(G3)では、牡馬を相手に1番人気に推されたが4着に敗れた。敗因は稍重と発表された馬場だ。

 騎乗した武豊騎手はレース後「レース自体スムーズで、思い通りの競馬ができました。フットワークがきれいで、切れる脚を使う馬なので、馬場が悪くなり過ぎました」と敗因を語っている。

 中山開幕週の良馬場なら春の実績馬相手でも巻き返しは可能だろう。父ルーラーシップは、昨年のこのレースでワンツー(1着パッシングスルー、2着フェアリーポルカ)を決めており、血統的にも期待が高まる。

 キャリアまだ3戦のスカイグルーヴ(牝3歳、美浦・木村哲也厩舎)もまだ底を見せていない。祖母はアドマイヤグルーヴ、3代母にエアグルーヴを持つ良血馬は、昨年11月の新馬戦で持ったまま後続を5馬身突き放す圧勝劇で一躍ヒロイン候補に名乗りを上げた。

 しかし、2戦目の京成杯(G3)では、果敢に牡馬に挑むもクリスタルブラックに急襲され2着。確勝を期した3戦目のフローラS(G2)では、マイナス14kgの大幅馬体減が響き5着に終わった。

 1週前追い切りは、美浦南Wを3頭で併せ、5ハロン67秒6-ラスト12秒3とまずまずのタイムをマーク。鞍上は過去3戦に騎乗したC.ルメール騎手からこの夏重賞2勝の戸崎圭太騎手に乗り替わる。乗り難しい面がある馬だけに、乗り替わりは減点対象か。

 そのルメール騎手が紫苑Sで騎乗するのがシーズンズギフト(牝3歳、美浦・黒岩陽一厩舎)だ。春はフラワーC(G3)3着、ニュージーランドT(G2)2着と、マイル重賞で連続好走している。

 キャリア4戦のうち3戦を中山で走っており、走り慣れた舞台で重賞初制覇を狙う。これまで騎乗した騎手からは「掛かり癖ともたれ癖」を再三指摘されてきた。ひと夏越えて悪癖がどこまで改善されているかにも注目したい。

 他には、オークスで13番人気ながら3着に粘ったウインマイティー(牝3歳、栗東・五十嵐忠男厩舎)も人気の一角を占めるだろう。オークスでは直線でいったん先頭に立つなど見せ場たっぷり。忘れな草賞(L)を勝っており、実績面ではマルターズディオサと双璧だ。

 アブレイズ(牝3歳、栗東・池江泰寿厩舎)は、キャリア2戦目でフラワーCを制した素質馬。2戦2勝で臨んだオークスは17着に惨敗。今回は骨折明けのため、仕上がり状態がカギとなりそう。

 半兄にブラストワンピースがいるホウオウピースフル(牝3歳、美浦・大竹正博厩舎)は、池添謙一騎手との初コンビでオークス8着の雪辱を期す。

 1着で秋華賞への切符を手にするのは、オークス敗戦組かそれともクラシック未出走組か。紫苑Sは12日15時45分に発走予定だ。