新型コロナ、厚労省と感染研がPCR検査を妨害していた…感染拡大を助長、既得権益に固執

 新型コロナウイルス感染拡大をめぐる政府の対応に、疑問の声が広まっている。

 2月20日、加藤勝信厚生労働大臣は記者会見で、大規模イベントの開催などについて「政府が一律で自粛を要請することはしない」と語り、運営元や自治体の判断に任せる姿勢を表明。しかしその6日後の26日に政府は、コンサートなどの大規模イベントについて今後2週間は自粛するよう呼び掛けた。

 また、27日に安倍晋三首相は突如、3月2日から公立小中高と特別支援学校に臨時休校の措置を取るよう要請すると表明。全国の学校現場のみならず文科省にも事前に周知されておらず、子どもがいる世帯や企業を巻き込む混乱を招いている。安倍首相は2月29日に急遽行った会見でも、一斉休校要請を判断した根拠を具体的には提示しなかった。

 そして最も疑問を持たれているのが、感染が疑われる人への厳しい検査基準だ。政府は2月17日、検査対象基準を「風邪の症状や37.5度以上の発熱が4日以上続く場合」に限定し、患者はまず各地の保健所に設置された「帰国者・接触者相談センター」に相談し、同センターが指定する医療機関で受診するかたちにした。これによって、自覚症状を持ちながらも検査を断られる事例が多発。さらに、患者の鼻や喉の粘膜から微量の検体を採取してウイルスの遺伝子情報の有無を確かめることができるPCR検査の利用が進んでいない点も、指摘されている。

 その結果、1日平均の検査件数は韓国では約4万件なのに対し、日本では約900件にとどまっている。

「厚労省と国立感染症研究所(感染研)は当初、自家調整の遺伝子検査の手法確立にこだわった。1月下旬になってようやく確立され、全国の衛生研(地方衛生研究所)でその検査を実施する体制を立ち上げ始めたが、感染の拡大は検査体制確立や試薬の製造をはるかに上回るスピードで進み、検査体制はまったく追いついていない。

 こうした経緯を経て、厚労省がロシュ社など民間のPCR法向け試薬による検査を事実上認めたのは2月中旬に入ってからで、2月末になってようやく政府は、PCR検査を保険適用にする意向を表明した。とにかく対応が遅すぎる。初動の段階で、厚労省と感染研が自家調整の遺伝子検査確立にこだわったことが、検査体制確立の遅れにつながったというのが、霞ヶ関での共通した見方です」(霞ヶ関の官僚)

“テリトリー争い”

 医療ガバナンス研究所の上昌広理事長も2月26日付当サイト記事で、次のように指摘している。

「対策本部の専門家会議では、小さな病院では設備の状況などからPCR検査の実施が難しいとしています。しかし、小さな診療所でも患者さんから検体をとって民間の検査会社に送れば、次の日には結果が出ます。日本国内の民間検査機関は100社あって、900のラボがあります。1日10万件単位で検査ができるはずです。本来であればこの一連の流れを保険適用にすればよいだけなのです。

 なぜ韓国で1日4万件、中国でも数万件の検査を実施しているのに、日本では最大3800件なのでしょう。答えは簡単です。一部の利益代表が政府の専門家会議にいて、自らの組織に一連の検査事業を囲い込もうとしているからです。感染研と大学病院で検査すれば補助金がもらえます。つまり、これは公共事業なのです」

 こうした厚労省と感染研の責任については、他の専門家からも多くの指摘がなされている。たとえば、元国立感染症研究所研究員の岡田晴恵・白鴎大教授は2月28日放送の情報番組『羽鳥慎一モーニングショー』(テレビ朝日系)内で、次のように言及している。

「『これはテリトリー争いなんだ』と。このデータはすごく貴重なんだ。衛生研から上がってきたデータを全部、感染研が掌握すると。このデータを『感染研が自分で持っていたい』ということを言っている専門家の感染研OBがいると。『そこらへんがネックだったんだ』ということをおっしゃっておられて、私がその時に思ったのは、『ぜひ、そういうことはやめていただきたい』と。

「(検査については)ようやくここから保険適用でクリニックから行くかもしれませんけど、初動が遅れたという、感染症の一番の初動だってところは、あれが(=PCR検査)が少なかったからだと思っています」

 前出と別の官僚は語る。

「厚労省と感染研が、通常の感染症と同様に自家調整の遺伝子検査という対応で今回も乗り切れると甘くみていた。また、ウィルスに関する各種データ、検査の予算、そして対応の主導権を自分たちですべて握っておきたかったという面もあるでしょう。厚労省らしい発想といえばそれまでですが、最初から民間の医療機関、検査機関、製薬会社などを巻き込んで、PCR検査の利用を後押ししていれば、もっと多くの検査が行われて感染拡大を防ぐことができたのではないか。その意味では、厚労省と感染研が検査拡大を妨害していたと批判を受けても仕方ない」

 当サイトは2月26日付記事『新型コロナ検査、韓国は1日4万件、日本は3千件台…検査拡大を阻む政府内の利益代表者』で厚労省と感染研の対応について検証していたが、今回、改めて同記事を再掲する。

---以下、再掲---

 日本は新型コロナウイルス感染症の爆発的な増加を防ぐことができるのか。重要な分水嶺に差し掛かりつつある。政府は25日、新型ウイルス対策本部(本部長・安倍晋三首相)の会議を首相官邸で開き、対策の基本方針を取りまとめた。「水際対策」から「感染者集団が次の集団を生み出すことの防止」に対策の重点を移すというのだが、その検査体制に関して医療関係者から疑問の声が上がっている。クルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」の対応から今日まで、一連の政府決定の不可解さの原因はなんなのかについて探る。

なぜ検査は拡大できないのか


 25日の政府方針では、患者が大幅に増えた場合は、一般医療機関で患者を受け入れ、軽症の人は自宅療養とすることも決めた。だが、そもそも感染したかどうかがわからなければ、患者は働き続けるだろうし、家の外にも出るだろう。ビジネスパーソンが特定の病気で休暇を申請するには、医師の診断や検査結果が必要だからだ。昨年の消費税増税以降、生活は苦しくなるばかりなのに欠勤したり、明確な理由なしに貴重な有給休暇を使ったりしたくはないだろう。

 だが、感染を確認するための「PCR検査」は、国立感染症研究所(感染研)と大学付属病院などの大病院に限られ、軽々に受診はできそうにない。

 医療ガバナンス研究所上昌広理事長は次のように現状の問題点を指摘する。

「疑問なのは、なぜ政府は検査体制を拡大しないのかということです。

 対策本部の専門家会議では、小さな病院では設備の状況などからPCR検査の実施が難しいとしています。しかし、小さな診療所でも患者さんから検体をとって民間の検査会社に送れば、次の日には結果が出ます。日本国内の民間検査機関は100社あって、900のラボがあります。1日10万件単位で検査ができるはずです。本来であればこの一連の流れを保険適用にすればよいだけなのです。

 なぜ韓国で1日4万件、中国でも数万件の検査を実施しているのに、日本では最大3800件なのでしょう。答えは簡単です。一部の利益代表が政府の専門家会議にいて、自らの組織に一連の検査事業を囲い込もうとしているからです。感染研と大学病院で検査すれば補助金がもらえます。つまり、これは公共事業なのです」

不可解な政策決定は誰が行っているのか


 与党や複数の政府関係者の話を総合すると、加藤勝信厚労相は政府のスポークスマンで、良い意味でも悪い意味でも方針の策定などにはほとんど関与できていないようだ。

 具体的な対策に関しては、感染研と新型コロナウイルス感染症対策専門家会議に丸投げの状態で、「首相官邸側では首相補佐官の和泉洋人氏、木原稔氏、そして『週刊文春』などで取り上げられている大坪寛子厚労省大臣官房審議官(危機管理、科学技術イノベーションなど担当)らが動いています。大坪審議官はダイヤモンド・プリンセスにも乗船していました」(政府関係者)

 ここで政府の対策本部の専門家会議のメンバーを見てみよう。座長は脇田隆宇感染研所長、副座長は独立行政法人地域医療機能推進機構理事長の尾身茂氏、構成員に川崎市健康安全研究所所長の岡部信彦氏、日本医師会常任理事の釜萢敏氏、東京慈恵医科大学感染症制御科教授の吉田正樹氏ら10人が名を連ねる。

 より詳細に各人の経歴を説明すると、座長の感染研所長の脇田氏は名古屋大医学部卒、副座長の尾身氏は厚労省を経て名誉世界保健機構(WHO)西太平洋地域事務局長、内閣府の「新型インフルエンザ等対策有識者会議」会長を務めた。岡部氏は元感染研感染症情報センター長で東京慈恵医大卒、吉田氏は同大教授だ。そして、大坪氏も東京慈恵医大卒で感染研血液・安全性研究部の研究員だった。釜萢氏のバックボーンの日本医師会は自民党の後援組織である日本医師連盟の母体だ。

 東京慈恵医大は公衆衛生分野の研究でリードしているし、感染研の関係者が今回の問題で全面に出てくるのは道理ではある。とはいえ、人員構成が偏っているようにも見える。

「37.5度以上の発熱で4日何もしなければお年寄りは死ぬ」
 前出の上氏は次のように語る。

「これまで、国内のワクチンは感染研の指揮のもと国内4団体でつくられていて、先進的な技術や知見を持つメガファーマーは関与できませんでした。また輸入品を入れないよう厳しく統制しています。2009年の新型インフルエンザ問題の際も国内でワクチンを作れなかったのも、感染研のガバナンスによるところが大きいです。一部の団体の思惑が排除できない中、合理的に政策決定が下されているのか疑問です。

 政府が打ち出した『37.5度以上の発熱が4日以上続いた場合』という検査対象者の方針も、医療従事者から疑問が噴出しています。思い付きではないでしょうか。疫学的な根拠はまったくありません。そもそもインフルエンザかどうかもわからない状態で、お年寄りが発熱して、解熱剤もタミフルも投与せず4日も経過観察をしたら亡くなってしまいます」

 政府の感染症対策の杜撰さが発覚する起点になったクルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」での状況について、自衛隊関係者は次のように話す。

「船内はいろいろな機関が入り乱れていたそうです。そんな中、どこの所属かは言えませんが、とにかく自衛官ではない方が『エボラ(出血熱)じゃないし、風邪みたいなものだし大騒ぎしなくても大丈夫だよ』などと軽口を言っていたようです。どんな文脈で言ったのかはわかりません。

 現場は文字通り懸命に働いています。患者さんも懸命に病気と闘っています。言いたいのはそれだけです」

 不必要に恐怖を煽る必要はない。だが今の政府上層部には自然の猛威に対する謙虚さと誠実さ、真摯さが欠けてはいないだろうか。

(文=編集部)

 

 

JRA「降着騒動」で川田将雅ブチギレ怒声!? 阪急杯ゴール直後「ユーイチ!!」無観客・競馬中継「生声」入り、ファン騒然……

 1日に阪神競馬場で行われた阪急杯(G3)は、6番人気のベストアクター(セン6歳、美浦・鹿戸雄一厩舎)が優勝。昨年11月の落馬事故から、今週復帰した浜中俊騎手にとっては嬉しい重賞制覇となった。

 その一方、レース後に“ひと悶着”あったのが2着入線のダイアトニックの北村友一騎手と、3着に入線したフィアーノロマーノの川田将雅騎手だ。

「ユーイチ!!」

 18頭立てで行われた芝1400mのレース。最後の直線を迎え、逃げたニシノラッシュと2番手を追走したクリノガウディーとの間がポッカリと開いた。

 馬場の良い開幕週ということもあり、まさに突然“ビクトリーロード”が現れた格好だが、その直後にいたのが1番人気のダイアトニックと2番人気のフィアーノロマーノだった。有力馬らしく、どちらも手応え十分で譲れない勝負所。1頭分しかない進路に2頭が突っ込んだ。

 その結果、競り勝ったのはダイアトニックの北村友騎手だった。後れを取ったフィアーノロマーノは完全に進路を失い、川田騎手が立ちあがって手綱を引っ張る他ない完全な不利……。最後はお互い馬の力で上位入線となったが、外からスムーズなレースをした浜中騎手のベストアクターに、まとめて交わされてしまった。

 ただ、やはり北村友騎手がやや強引だったようだ。

 各馬がゴール板を通過した直後、川田騎手であろう「友一!」というような声が……。これには勝った浜中騎手も驚いて後方を振り返っていた。レース直後、掲示板には「審議」のランプが点灯。長い審議の結果、ダイアトニックが3着降着となり、フィアーノロマーノが2着に繰り上がる“波乱”の結果となってしまった。

「開幕週でインの馬場状態が良いだけに、各馬がインコースへ殺到。内々を進んでいたフィアーノロマーノやダイアトニックからすれば、勝つにはあそこの進路を通るしかなかったと思います。

最初、北村友騎手のダイアトニックの方が半馬身ほど前にいたんですが、先に開いた進路を確保していたのは川田騎手の方でした。勝つためのギリギリの判断だったとはいえ、北村友騎手はちょっと強引になってしまいましたね。

ゴール直後に川田騎手であろう『友一』というような声がテレビ映像にも入っていたそうですが、意外な形で無観客競馬の“醍醐味”を味わうことになってしまいました……」(競馬記者)

 これには川田騎手も「4コーナーまではいいリズムで走ってくれましたが、ああいうこと(不利)があって……」とやり切れない様子。最後は「脚を使ってくれましたし、精いっぱい頑張ってくれたと思います」と馬を庇うのが精一杯だった。

 一方、北村友騎手も「他馬に迷惑をかけてしまい、申し訳ないです」と神妙な面持ちだったようだ。

 この結果、JRAは降着ルールに則り、不利がなければフィアーノロマーノがダイアトニックに先着していたと判断。最終的に2頭に半馬身差がついていたため「逆転できた」と判断するためには難解な決裁となったが長い審議の末、着順入れ替わりとなった。

 昨年、自己最多となるG1・3勝を含む重賞7勝を上げ、一流騎手の仲間入りを果たしていた北村友騎手。しかし、今年は騎乗停止などもあり2月15日まで勝ち星がないなど苦戦していた。

「(自身も)波に乗りたいです。乗って行かないといけない」

 先月、クロノジェネシスで京都記念(G2)を快勝して今年3勝目を上げた際、そう誓っていた北村友騎手。しかし、不調の波は変わらず、今週も3度の1番人気を含む、8度の3番人気以内騎乗のチャンスがありながらも未勝利……。やはり、焦りがあったか。

松坂桃李が玉川徹に『新聞記者』主演の理由を語る! 安倍政権の暗部暴く映画出演「怖くなかったか」の質問に松坂は明快な意思表明

 安倍政権を批判する内容でありながら、日本アカデミー賞6部門にノミネートされた望月衣塑子記者原案の映画『新聞記者』。来週の発表が楽しみだが、そんななか、主演の松坂桃李がテレビではじめて、この映画について語った。しかも、この映画が政権の暗部に踏み込んでいることについても、逃げ...

【弥生賞(G2)展望】JRAマーフィー「ダービーを意識」サトノフラッグが武豊とコンビで「ディープインパクト記念」に登場! ワーケアも負けられない

 8日、日曜の中山メインレースは昨年7月に亡くなったディープインパクトの功績を称えて改称された「弥生賞ディープインパクト記念」が行われる。記念すべき第1回には父の主戦を務めていた武豊騎手が、サトノフラッグ(牡3、美浦・国枝栄厩舎 )とのコンビで出走を予定、クラシックの行方を占うにも注目の一戦となりそうだ。

 サトノフラッグは昨年10月のデビュー戦をフィリオアレグロの6着と敗れたものの、O.マーフィー騎手を背に1番人気に支持された次走の未勝利戦をレコード勝ち。あまりの強さにマーフィー騎手は「自分が今まで乗った中でもトップクラスの馬だと思います。将来について楽しみしかありません」と手放しで褒めちぎったほど。

 続く3歳1勝クラスでは、単勝1.6倍の圧倒的な支持に応えて危なげないレース運びで快勝。前走でもコンビを組んでいたマーフィー騎手は「彼の目標はダービーなんじゃないかと思います」と、ついにダービーを意識する発言まで飛び出した。

 同じく弥生賞には昨年のホープフルS(G1)の3着馬ワーケア(牡3、美浦・手塚貴久厩舎)も登場。初顔合わせは絶好の物差しとなりそうだ。ワーケアを破るようなら一気に皐月賞の主役候補として躍り出ることになる。

 もちろん、ワーケアもホープフルSで先着を許したコントレイル、ヴェルトライゼンデのいないここでは負けていられない。敗れはしたが、スタート後に挟まれて後方に下げる不利が大きかった。1、2着馬がスムーズなレースをしたのに対して、後方から外を回さざるを得なかったことが大きくマイナスとなった。ここでの巻き返しは必至だろう。

 ホープフルSの5着馬オーソリティ(牡3、美浦・木村哲也厩舎)は父オルフェーヴルの主戦だった池添謙一騎手から南アフリカのL.ヒューイットソン騎手と新コンビとなる。同騎手は3月7日からJRAの短期免許を初取得予定だ。

 他には5番人気に支持されたホープフルSを9着に敗れた札幌2歳S(G3)の勝ち馬ブラックホール(牡3、美浦・相沢郁厩舎)、ウインカーネリアン、オーロアドーネらが出走を予定している。

 記録男・武豊がディープインパクト記念を勝利で飾るか、それともワーケアがこれを阻止するか。

 第1回ディープインパクト記念の発走は、3月8日(日)15時45分を予定している。

経団連副会長ポスト争いの舞台裏

 日本経済団体連合会(経団連)の中西宏明会長がダボス会議出席で海外出張を復活させ、その後も海外出張が続いていたからでもあるが、調整がつかない理由があり、副会長人事の内定が遅れた。

 銀行枠(現在は三井住友フィナンシャルグループ<FG>の國部毅会長)の後任は、そのまま三井住友FGから出すとみられていた。一部には國部氏の続投が取り沙汰されていたが、みずほFGの佐藤康博会長が副会長就任に執念を燃やしたので遅れた。結局、佐藤氏は粘り勝ち、副会長のポストを射止めた。一方、三井住友FGも太田純社長が副会長に就任する。この結果、三菱UFJFGの平野信行会長を含め、3メガバンクから副会長が出ることになった。

「なんで3人も雁首をそろえるのだ」(製造業の有力企業のトップ)

 注目の商社枠(現在は三菱商事の小林健会長)については、「やはり三菱商事か三井物産を入れたい」との意向が中西会長の周辺で強く、三井物産の安永竜夫社長が“当確”となった。副会長の椅子獲りに熱心だった丸紅の國分文也社長は「丸紅クラスでは弱すぎる」(関係筋)という判断に傾き、脱落。「三菱商事、三井物産が引き受けなければ伊藤忠」(同)という落としどころとなったが、最終段階で三井物産が引き受けたため、伊藤忠商事の岡藤正広会長が就任する線は消えた。

 丸紅は昨年央からのマスコミ辞令で先行したが、力不足だったようだ。伊藤忠の岡藤会長も「今度こそとの思い」(岡藤氏の周辺)があったようだが、三菱・三井の厚い壁を突き崩せなかった。会員制情報誌で「岡藤氏が最有力」といったヨイショ情報が流れたことがマイナスに働いたとの指摘も出ている。

 三菱商事の垣内威彦社長は「本業優先、本業に専念し、利益で業界トップを死守する」との思いが強く、小林会長から垣内社長へのバトンタッチは実現しなかった。三菱商事は商社枠をいったん手放したことになる。

 消費者に近い企業からは副会長は選ばれなかった。アサヒグループホールディングス(HD)の泉谷直木会長は本人は前向きだったが、「難色を示す人が多かった」(関係筋)。セブン&アイHDの井阪隆一社長は「断ったといわれている」(同)。これで伊藤家への大政奉還は最低でも1年、先送りとなる。「創業家の伊藤雅俊さんに遠慮したのではないか」と言う経団連関係者がいるが、それはない。米コンビニ、スピードウェー(2.5兆円規模)の買収に全力投球というより、井阪氏自身の手でコンビニ事業を立て直すという思いが強いからではないか。経団連の副会長など、やっている余裕はないということだ。

副会長の椅子に執着するみずほFGの佐藤会長

 審議員会副議長だった三井不動産の菰田正信社長の横滑りとなった。三菱グループ(三菱電機、東京海上日動火災保険、三菱UFJFG、三菱ケミカルHD)からは現在、4人も副会長に就いている。三井不動産、三井物産から副会長を出すことで、三井・三菱のバランスを取ったとの見方もできる。

 副会長の任期は2期4年。3月9日の会長・副会長会議で内定し、6月の定時総会を経て正式に就任する。

 それにしても、これほどまで経団連副会長の椅子に執着する経済人は、みずほFGの佐藤会長以外にはいないのではないか。

「佐藤さんが経団連副会長にならなければならない理由が、グループ内にあるのではないか」(メガバンクの若手役員)

 毎日新聞が2月27日付朝刊で、フライング気味に佐藤氏が経団連副会長に内定したと報じたため、翌日に日本経済新聞と読売新聞が4人の“内定”を後追いする格好になった。ただ、毎日は佐藤氏の副会長就任だけを書くといいう変則な“スクープ”をした上に、筆者が調べた限りでは28日付朝刊ではまったくフォローしていない。毎日の報道は「既成事実をつくるための作戦。それとも書かせて潰すという高等戦術」と財界で少し話題になった程度のインパクトしかなかった。というより、経団連の副会長人事そのもののニュースバリューがなくなったということだ。

(文=有森隆/ジャーナリスト)

 

地球の7割を占める海底に住む“底生生物”、知られざる生態

 

 地球の表面の7割は海底だ。

 その海底がどうなっているか、私たちの多くは知らないが、実は「底生生物」の巣穴だらけなのだそうだ。底生生物とは、カニ、エビ、ウニなどの海底に生息している生き物の総称である。

 そんな底生生物の不思議な生態や巣穴紹介するのが『海底の支配者 底生生物』(清家弘治著、中央公論新社刊)だ。

 本書では、海底生物と海底地質学を専門とし、巣穴研究の最前線に立つ著者が、自身の研究の成果、研究の過程で経験したことなどと共に、底生生物の謎と魅力に迫る。

■海底に作られた「Y字型」の巣穴 住んでいるのは?

 海底ではどんな生物がどのような巣穴を作っているのか。巣穴の形や大きさは、それを作る底生生物の種類によって大きく変わる。

 たとえば、甲殻類であるアナジャコの巣穴はとても長い。アナジャコの体長が10センチ程度なのに対し、なんと巣穴の長さは2メートル以上。そして、この巣穴の特徴は、Y字型であること。海底に2つの入り口があり、そこから続くトンネルが地中深くで繋がり、さらに下の縦穴へと繋がっている。

 アナジャコの巣穴がY字型になっている理由は、主食であるプランクトンを食べるためだとされている。

 アナジャコのお腹にある「腹肢」というウチワ状の器官を使うことで、巣穴の中に水流を起こし、入り口の一つから絶えず巣穴へと新しい海水を取り込む。

 その海水の中にいるプランクトンをアナジャコは食べているという。

 そして、プランクトンを濾しとり終えた水を、もう一方の入り口から排出する。

 つまり、海水が循環しているのだ。この巣穴は周辺の生態系にも大きな貢献をしている。水を取り込み、プランクトンなどの浮遊物を濾過して海水を排出するシステムは、空気清浄機のようなもの。

 条件が良いと、1平方メートルあたりに200匹以上のアナジャコが巣穴を作って生息している。アナジャコによって、干潟一帯の海水を濾過しているのである。

 ところ、研究者は、海底の下にある巣穴の形状をどのように調べているのか。

 これは意外と単純。巣穴を「型どり」しているそうだ。巣穴の入り口から樹脂や石膏を注ぎ、固まったら周囲の堆積物を取り除いてそのまま採集する。樹脂中に閉じ込められた巣穴の主も一緒に採れるので、重要な標本として巣穴研究に活かされるという。

 ここであげたアナジャコの他にも本書ではさまざまな底生生物が登場する。ユニークな底生生物の生態を、本書を通してのぞいてみてはどうだろう。

(T・N/新刊JP編集部)

※本記事は、「新刊JP」より提供されたものです。

JRA「史上初の快挙」新人・泉谷楓真がデビュー戦で同着勝利! 本田師「競馬界を背負っていくスター騎手のひとりに」

 戦後初の無観客競馬2日目の開催となった3月1日、2020年にデビューを迎えた新人騎手4人のうちの1人、泉谷楓真(いずみや ふうま)騎手が、デビュー戦となった阪神1Rを6番人気メイショウヒバリで勝利した。デビュー戦での勝利は、11年の嶋田純次騎手以来となる史上46人目(JRA移籍後初勝利を含む)の快挙。また、1着同着での達成は史上初。

 レースでは、好スタートではなかったものの、果敢にハナを奪うと直線残り200mでは後続を突き放す勢い。ゴール直前で外から国分恭介騎手の13番人気テイエムレビューが追い上げて来たところでゴール。勝敗は写真判定へと持ち越されたが、結果は1着同着となった。

 デビュー戦でいきなり勝利をつかんだルーキーは「緊張はしませんでした。ゲートが開いて少し慌ててうまく乗れませんでしたが、馬が強かったです。これから努力して一流の騎手になれるように頑張ります。日々、精進しますので、応援よろしくお願いします」と初々しい表情で振り返るとともに、乗せてくれたオーナー、調教師への感謝も忘れなかった。

 華々しいデビューを飾ったが、無観客競馬のため、残念ながらファンの声援はない。そんななか、勝利セレモニーで初勝利のプラカードを掲げてくれたのは1着同着の国分恭介騎手だった。多くの関係者が見つめるウィナーズサークルでの先輩騎手からの粋な計らいだ。

 1着となったメイショウヒバリを管理する師匠の本田優調教師は「スタートで少しあおった以外は合格点。競馬界を背負っていくスタージョッキーのひとりになってほしい」と愛弟子の初勝利を祝った。また、メイショウヒバリの松本好雄オーナーも「すごい。素晴らしい。持ってるね」と感動しつつ、泉谷騎手と握手を交わした。

 今年デビューした4人のうち3人が美浦に所属したが、泉谷騎手はただ1人の栗東所属となる。デビューにあたり「人や馬の邪魔をしないように。その中で勝てるように、一つでも上の着順を目指したいです」と意気込んだ中で最高の結果を出せたのは大きな自信となったに違いない。リーディング上位を目標に掲げる18歳の若武者はこれからの飛躍を誓った。

無料で使えるGoogle Chromeの「拡張機能」おすすめ5選、快適性がドUP!

生活をもっと楽しく刺激的に。 オトナライフより】

 Google Chromeにさまざまな機能を追加できる「拡張機能」。導入することで、Chromeをより便利で快適に利用できるようになる。Chromeユーザーなら入れておきたいおすすめの拡張機能5選を紹介しよう。

「拡張機能」おすすめ5選

■ブックマークをすばやく表示する「Incredible StartPage」
「Incredible StartPage」は、新しいタブを開いたときに、ブックマークと最近訪問したサイトの一覧が表示される拡張機能。よく利用するサイトにすばやくアクセスできるようになる。

■Googleサービスをすばやく使える「Black Menu for Google」
「Black Menu for Google」は、GmailやGoogleカレンダー、Google翻訳といったGoogleの各種サービスに簡単にアクセスするための拡張機能。現在開いているページを表示したまま、小さなウィンドウ内でメールやカレンダーを確認したり、翻訳を利用したりできる。

■「Google Keep Chrome 拡張機能」で情報をストック
「Google Keep Chrome 拡張機能」は、Googleのメモサービスである「Google Keep」に、表示中のウェブページを保存できる拡張機能。保存したページには、メモやタグを付けることも可能だ。

■たくさんのタブを整理できる「Chrome用TooManyTabs」
 Chromeで大量のタブを同時に開くと、タブに表示されたタイトルが読みづらくなったり、ブラウザの動きが遅くなったりすることがある。「Chrome用TooManyTabs」は、そのような場合のタブの整理に役立つ拡張機能だ。現在開いているタブがページのサムネイルと共に一覧表示される。

■集中力の妨げになるサイトを遮断する「ウェブサイトブロッカー」
「ウェブサイトブロッカー」は、時間帯を指定して任意のサイトを閲覧不可にできる機能。やらなくてはいけないことがあるのに、ついSNSをダラダラ見てしまう……といった状況を防止するのに役立つ。

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『シャルロット すさび』の岩名雅記監督 「新作『ニオンのオルゴール』に資金協力を」

「シャルロット すさび」の岩名雅記監督が、新作の製作にあたり、クラウドファンディングで資金協力を求めている。

投稿 『シャルロット すさび』の岩名雅記監督 「新作『ニオンのオルゴール』に資金協力を」映画遊民 映画をもっと見たくなる! 映画ライター沢宮亘理の映画レビュー、インタビューetc に最初に表示されました。

パチンコ店の売上「連続減少」止まらず……“コロナ”の影響など、今後を懸念

 経済産業省が発表した「特定サービス産業動態統計調査」の2019年12月分確定値によると、「パチンコホール」の売上高が同年同月比の増減率でマイナス8.6%を示し、6ヶ月連続のマイナスとなったことが明らかになった。

 2019年は6月まで同数値が100%を超えていたが、7月からの6ヶ月は、96.2%、94.9%、94.0%、92.2%、93.0%、91.4%とマイナスを記録し続け、12月に関しては最も低い減少幅をマークすることになった。

 ただ、あくまで去年の同じ月との比較なので、2019年全体で売上高を見ると増えたり減ったりを繰り返しているような状況である。今回の調査によるパチンコホールの売上高は2763億6400万円で、2019年の最高は1月の3162億1200万円だ。

 とはいえ、業界が低迷しているのは間違いない。2013年の4兆6693億円をピークにパチンコホールの年間売上高は減少の一途をたどり、2019年は3兆4191億円まで落ち込んでいる。

 ここ数年は減少幅も小さく、底打ち感も見えてきたが、多くのメディアが散々報じているとおり、今年2020年は近年続く高射幸性の旧基準機撤去を筆頭に、全面禁煙化やオリンピックなど、様々な問題が待ち構えている。

 そんな状況の中、まさに災厄ともいえる事態に陥っている。「新型コロナウィルス」だ。

 本サイトでも既報のとおり、「ユニバーサルカーニバル×サミーフェスティバル2020」の延期や『P真・黄門ちゃま』『S地獄少女 あとはあなたが決めることよ』の試打会中止、工場の稼働停止による機械の販売延期といった影響がパチンコ・パチスロ界でも見られるようになった。

 当然、「新型コロナウィルス」の猛威はこれだけに留まらず、近いうちに不特定多数が限られた空間に押し寄せる「パチンコホール」の稼働にも影響する懸念が示されている。

 すでに都心部の飲食業では閑古鳥が鳴く店舗も多数見受けられ、大規模な経済的損失を危惧する声も高まっている。ホールの稼働に影響し、売上に直接的な「被害」をもたらす可能性は高いかもしれない。

 また、ただでさえバッシングを受けやすい業界だ。「パチンコなんか打っている場合ではない」「感染拡大したらどうするんだ」などといった意見が噴出してもおかしくないだろう。

 これでパチンコ店内で感染者が出るようなことになれば、事の真偽や是非などすっ飛ばして大きな批判に晒されるのは火を見るより明らかである。

 一方で、愛知県に本社を置く株式会社星和が展開するチェーン店「ミカド」では、6店舗で5枚1組のマスクを無料配布したというニュースが報じられた。

 同社は「災害時支援協定企業」で、社会活動の一環としてマスクの無料配布を決めたという。

 こうした行いによってパチンコ業界が正しく理解され、こういった自粛ムードが蔓延する状況でこそ、「庶民の娯楽」として多くの人々に安全安心をもって楽しみを提供できる場所としての取り組みを目指す方向性もあるのではないだろうか。