野田市女児虐待死事件の母親と、私の父から20年間DVを受けた母の共通点

千葉・野田の女児死亡 虐待を訴えた心愛さんの自筆アンケート(写真:毎日新聞社/アフロ)

 野田市の小4女児虐待死事件で母親が逮捕されたことに関して、DV被害者を支援するNPO法人「全国女性シェルターネット」が2月13日、DV虐待事案として対応を求める声明を出した。そのなかの「少女の母親は、まず、保護されるべきDV被害当事者であり、決して逮捕されるべき容疑者などではない」という文言に対し、賛否両論の声が上がり、ネットを賑わせていた。

 否定的意見を一部拾うと、次の通りだ。

「普通の人だったらまったく気持ちはわからないし、両親ともに同罪だと思う」
「母親を擁護する声があるが、全然理解できない」
「DV被害者を守る活動は立派です。じゃあ、この母親が心愛ちゃんにしたことはDVではないの?」

 このような手厳しい意見を言う人は、幸いなことにDVや虐待とは無縁の人生を送ってきたのだろう。「まともな母親だったら、何があっても子どもを守るものだ」という健全な固定観念が根底にある。

 しかし、繰り返されるDVがまともな感情も判断力も奪っていくことを、私は長年自分の母親を見て思い知らされている。

DVによる後遺症で人格障害になった母


 私は父の母に対するDVが常態化した家庭で育った。子どもに害はおよばなかったものの、お酒を飲むと怪物になる父が怖くて、その般若のような顔や怒鳴り声に、寒くもないのに歯がガチガチ鳴り、体の震えが止まらなかった。私はいつも父の顔色を窺い、逆らうようなことは一切しなかった。一言でも逆らったら、今度は怒りの矛先が自分に向くのではないかという恐怖感があったからだ。

 小2のとき、同じ学校の男児が父親に殺される事件が起きた。ノイローゼを患っていた父親が母親の発した言葉に腹を立て、台所から包丁を持ち出して母親を刺殺、「やめて!」と母親をかばった息子も刺したという。

 この新聞記事を読んだとき、私は猛烈な罪悪感に襲われた。

「わが身可愛さで母親を助けようとしない自分は、身勝手な娘ではないのか」

 私はそれまで、父から母をかばったことが一度もなかった。ただただ怖くて、震えていることしかできなかった。それでいながら、「いつか父も包丁を持ち出すのではないか」という恐怖にも苛まれ、相反する思いがせめぎあい、混乱した。

 平成16年の児童虐待防止法改正により、子どもの目前で配偶者に対する暴力が行われることが心理的虐待にあたることが明確化されたように、子どもの頃の私は深く傷ついていた。

 私が高1のとき、母は突然家を出た。兄の大学受験の2週間前のことで、兄は受験に失敗したこともあり、母を許そうとしなかった。まともに考えれば、何も息子の大学受験直前に決行する必要はないのに、母は20年間のDV生活により判断力を失っていた。

 その後は父のDVから逃れたはずなのに、母の後遺症は年を追うごとに深刻になっていった。8割方満たされている状態にいるときでさえ、満たされない2割の部分しか見えないような精神状態と言ったらいいのだろうか。被害妄想がひどくなり、身近な人間は、特に手を差し伸べた人間ほど皆悪者にされた。しかも、自分の意見を言えない生活が身についてしまったせいか、本人の前では素振りも見せず、第三者にはけなげに生きるヒロインを演じながら、自分の苦境を訴えた。

 うつ病を患い、やがて人格障害の診断も受けた。DVに支配されて過ごした20年間の爪痕は大きく、母の人格はゆがんでしまったのだった。

不都合な現実に向き合う強さを


 5月16日、野田市の小4女児虐待死事件で、傷害幇助の罪に問われている母・栗原なぎさ容疑者の初公判が開かれた。検察側は、「勇一郎被告に家庭を支配されていたことを考慮しても母親としての責任を放棄し、勇一郎被告の虐待を見過ごしたことは許されることではなく、刑事責任は重大である」として懲役2年を求刑した。それに対して、弁護士側は起訴内容を認めながらも、執行猶予を求めている。

 思ったよりも軽い求刑だったのは、論点が女児を死に至らしめたことではなく傷害の幇助であることや、「暴力で支配されている状況下」ということが考慮されたからだろう。

 公判では、LINEで逐次心愛ちゃんの行動を勇一郎被告に告げ口して虐待を助長させたことや、「夫が好きだった。離婚後、自分から連絡をとった」などの新証言もあり、一般の人々のなぎさ容疑者への批判は強まったように感じる。

 私自身、DV被害者の実態は理解しているつもりだが、だからといって、「母親は保護されるべきDV被害者であり、逮捕されるべき容疑者ではない」という全国女性シェルターネットの意見には賛成しかねる。「保護されるべきDV被害者」であったのは、娘が死亡する前までの話だ。娘が虐待死したという事実に対し、まったく罪がないとするのはちょっと違うと思う。

 公判では、400人以上の傍聴希望者が押し寄せたために、私は残念ながら抽選に外れて傍聴できなかったが、なぎさ被告は終始うつむいて一度も顔を上げることはなく、声もかぼそかったそうだ。そして、「心愛ちゃんに伝えたいことはありますか」との裁判官の問いにも答えなかったという。おそらく、裁判が行われ、周囲では物事が進んでいても、本人の心がついていっていないのではないだろうか。

 私の母は自分に不都合な事実を認めたくないために、自分に都合のいい解釈をして、ときには脚色まで行い、人の同情を買おうとした。それらはすべて、弱い自分を守るためであった。

 なぎさ容疑者に感じるのも、心の弱さだ。不都合な現実と向き合うには強さと勇気が要る。彼女が現実と向き合えるようになるには、まだ時間はかかるのかもしれないが、勇一郎被告と離れたことで、少しは冷静さを取り戻すかもしれない。そして、自分の行ってきたことのどこが間違っていたのかを理解する強さを身につけてほしい。

 6月26日、判決が言い渡される。
(文=林美保子/フリーライター)

上原浩治が引退、高校時代は補欠だった…巨人次期監督レースに“大番狂わせ”

現役時代の上原浩治投手(「Wikipedia」より/Ship1231)

 プロ野球・読売ジャイアンツ(巨人)の上原浩治投手が5月20日に現役引退を表明した。メジャーリーグでも活躍した名選手だけに、国内外から惜別の声が寄せられている。

 異例となる“シーズン中の現役引退”を報じたスポーツ報知によると、実力の限界を感じた上原投手が今月に入って球団に引退の意向を報告。慰留する球団に対し、上原投手は「自分の代わりに若手にチャンスを与えてほしい」と申し出たという。報道を受けて上原投手はツイッターを更新し、「今朝の新聞の通り、今日で引退となります。長い間、応援ありがとうございました。まだ心の中、頭の中がごちゃごちゃしてますので、とりあえずはご報告まで…」とつづった。

 1998年のドラフト会議で巨人から1位指名を受けた上原投手は、99年にプロ1年目ながら20勝を上げて最多勝、最多奪三振などのタイトルを獲得する活躍を見せ、新人賞と沢村賞を同時受賞した。また、自身を例えた「雑草魂」というフレーズに注目が集まり、同年の「流行語大賞」にも輝いている。

 2008年にフリーエージェント宣言を行った上原投手は、メジャーのボルティモア・オリオールズに入団。その後、18年に日本球界復帰を果たすまで、テキサス・レンジャーズ、ボストン・レッドソックスと活躍の場を移していく。なお、レッドソックス時代の13年にはクローザーとして大活躍を見せ、世界一を決めるワールドシリーズにも登板。第6戦で最後の打者を空振り三振に仕留め、日本人初の“胴上げ投手”として世界一に輝いた。

 巨人に復帰した18年は36試合に登板して0勝5敗という成績に終わり、今季は1軍登板のないまま引退を迎えた上原投手。インターネット上はねぎらいの声であふれ返り、福岡ソフトバンクホークス・石川柊太投手は「憧れの選手でした。お疲れ様でした」とメッセージを送っている。また、公式ツイッターで引退表明に触れたレッドソックスからは「Wish him nothing but the best to the Red Sox Ninja!(レッドソックス・忍者に心から幸せを願っています)」とのエールが。

 ファンからもメッセージが殺到しており、「イチローに続いて、また球界人気を支えた名選手がマウンドを去るのか。本当にさびしくなる」「エリート集団の巨人にあって、上原投手は異質な存在だった。まさに“雑草魂”という言葉を具現化した名投手だと思う」「『若手にチャンスを与えてほしい』とは、苦労を積んできた上原投手らしい言葉。最後まで感動させてくれる素晴らしい選手ですね」といった声が上がっている。

 一方で、議論されているのが「名球会入り」についてだ。上原投手の成績は、日米通算134勝、128セーブ、104ホールド。「100勝・100セーブ・100ホールド」達成は日本人初の快挙で世界でも2人目となるが、名球会の入会資格である「200勝」「250セーブ」「2000本安打」(いずれも日米通算)のいずれもクリアしていない。そのため、上原投手が前述の「トリプル100」を達成した昨年11月には名球会総会で資格見直しについて議論されたが、結論は先送りとなった。

 ファンの間でも、かねて「そもそもピッチャーの入会基準のハードルが高すぎる」「これほどのレジェンドが入れないのであれば、もはや名球会など不要。もう少し柔軟に対応すべき」などの声が上がっている。そもそも、任意団体である名球会の存在意義については以前から疑問視する声も少なくなく、1995年に2000本安打を達成した巨人(当時)の落合博満氏は「名球会を目指してきたわけじゃない」と入会を辞退している。

 また、上原投手の引退によって、「巨人の次期監督レースにも変化が生まれそうだ」(スポーツライター)という。

「巨人は強引に高橋由伸を引退させて監督に据えたものの、成績不振から交代せざるを得なくなり、候補者不足が露呈。現在の原辰徳は松井秀喜や阿部慎之助など次世代の人材、あるいは高橋再登板に向けての“つなぎ”であることは明白です。上原は国内では巨人一筋で、実績も人気も申し分ない。高校時代は補欠で、一浪して大学に入った苦労人が巨人でエースとして花開いたというストーリー性も持ち合わせており、イメージも良い。ただでさえなり手の少ない巨人監督の有力候補に上がってきてもおかしくないでしょう」(同)

 引退後の上原投手は、どのような道に進むのか。後進の育成を望むファンも多いはずだ。
(文=編集部)

『いだてん』第19話、またも壮大な肩透かし…箱根駅伝誕生秘話をあえて盛り上げない謎脚本

『いだてん~東京オリムピック噺~』公式サイトより

 NHK大河ドラマ『いだてん』の第19話が19日に放送され、平均視聴率は前回と同じ8.7%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)だったことがわかった。

 今回は、現代でも絶大な人気を誇る箱根駅伝の誕生について描く内容だと予告されていた。日本人初のオリンピック選手としてマラソン競技に出場した金栗四三が箱根駅伝の創設に深くかかわった事実はあまり知られていないが、大河ドラマとしては格好のネタである。盛り上がりに欠けたここ最近の回を我慢して見ていた視聴者も、箱根駅伝誕生の過程を描く回ならさぞかしドラマチックな内容になるだろうと期待していたはずだ。

 ところが結論から言うと、その期待は大いに外れた。どうやら脚本の宮藤官九郎は、箱根駅伝誕生のいきさつを波乱万丈な成功物語に仕立てることには、まったく興味がなかったらしい。アメリカのロッキー山脈を越える駅伝の予選会を開くにあたり、平地より高地がいいだろうという金栗の発案で箱根駅伝が生まれた――という誕生秘話は、アバンタイトルの冒頭であっさり終了。肩透かしも甚だしい。

 ちなみに前回も、ゴム底のマラソン足袋誕生というドラマにするのに格好のエピソードをあっさりスルー。金栗(中村勘九郎)が「足袋の底をゴムにしてほしい」と突然言い出し、足袋屋の黒坂辛作(三宅弘城)が後日完成品を持ってきた――という描写だけで終わらせてしまった。こうなると、なんの意地を張っているのかわからないが、クドカンは誕生秘話や開発秘話など、「紆余曲折の末に成功に至る汗と涙のエピソード」を描くのを意図的に避けているとしか思えない。つまり、ドラマとして盛り上がりそうなベタな展開を回避しているという意味だ。

 もちろん、ベタな展開を避ける脚本が悪いわけではない。『踊る大捜査線』(フジテレビ系)の制作陣がそれまでの刑事ドラマの王道であった『太陽にほえろ!』を徹底的に研究し、その「王道展開」をことごとく避ける手法を採って大成功したことはドラマファンの間ではよく知られている。だが、前回の『いだてん』第18話は、「ゴム底のマラソン足袋誕生」というベタな盛り上がりポイントをあえて回避したものの、代わりになる軸のストーリーが存在しない、いわばヤマもオチもない回のまま終わった。

 では、今回はどうだったのだろうか。視聴者の声は、賛否両論かなり割れている。「あえてわかりにくくしている」「視聴者を突き放している」といった批判がある一方で、「久しぶりにおもしろかった」「今回は落語が邪魔しなかった」「駅伝と落語がちゃんとかかっていて、よく練られていた」と称賛する声もかなり多い。

「わかりにくい」との意見は初回からずっと出ているが、今回、さらに一部視聴者を混乱させたのは事実だ。何しろ、古今亭志ん生(ビートたけし)の若き日・美濃部孝蔵を演じる森山未來が、突然志ん生の前に姿を現したのだ。「まさかのタイムトラベル?」と思った人も少なくなかったようだ。種を明かせば、この回で森山が演じたのは志ん生の若き日の姿ではなく、やはり落語家として活躍している志ん生の2人の息子たち。息子が父の若い頃に似ているのは当たり前なのだから、キャスティングとしておかしくはないが、かなりトリッキーだったことは否めない。

 とはいえ、森山がこの回に限って、志ん生の息子を演じたことは字幕でも台詞でもしっかりと説明されており、これをわかりにくいと感じるようなら、ドラマを見るのをやめたほうがいいレベルである。

 むしろこの場面については、森山の演技を絶賛する声が圧倒的に多かった。森山をここで起用したのは演出担当の大根仁の案だというが、これに応えた森山もすごかった。破天荒な孝蔵とは見た目も雰囲気も話し方も全然違うのはもちろんのこと、流ちょうで聞きほれるような語り口で2人の落語家をしっかりと演じ分けてみせた。「美しい」という言葉がぴったりである。視聴者からも「本当にすごい役者さんだと思う」「天才がいた」「とんでもないものを見せられた」「あれはバケモノだ」などと絶賛が相次いだ。箱根駅伝誕生秘話をあっさりスルーした分の代わりとなるヤマ場がこんなところに用意されていたとは、思いもよらなかった。

 落語パート自体も、五りん(神木隆之介)が書いたネタをもとに第1回箱根駅伝の様子を振り返るというもので、本編としっかり絡んでいた。いつもは金栗を中心とした日本マラソン界の歴史をたどる物語をぶつ切りにして落語パートが入ってくることが多いが、これなら逆にストーリーが整理されて見やすくなる。

 ここに、「駅伝の噺だから落語家がリレー方式で演じる」というネタをねじ込んできたのはクドカンらしいが、それによってこの第19話全体が、志ん生による即興のサゲ「マラソンのないオリンピックなんて、黒豆のないおせち料理みたいなもんです」できれいにまとまった。志ん生はこの回で何度もおせちに黒豆が入っていないことに不満を呈していたが、それが伏線だったというわけだ。ここまで見せ場たっぷりの落語パートを見せられては、箱根駅伝誕生秘話をあっさり終わらせたのも納得がいく。クドカンが描きたかったのはそこではなく、落語パートだったのだとはっきりわかるからだ。

 駅伝の結末についても興味深い描き方がなされた。焦点が当たったのは優勝者ではなく、ゴール目前で転倒し、足をひきずりながら決死の表情でゴールを目指す2位の選手。昨年、骨折した駅伝選手が這ってたすきをつなぎ、賛否両論が沸き起こった出来事をほうふつとさせる。だが、劇中では四三をはじめ関係者も観客たちも、誰ひとりとして選手の体を心配しない。むしろ大声援を送り、ゴールの瞬間は皆で歓喜する。嘉納治五郎(役所広司)にブレーキを掛ける役回りだった岸清一(岩松了)ですらすっかり長距離競技のとりこになり、「こんな感動的なレースなら絶対(オリンピックで)やるべきです!」と嘉納に進言した。スポーツの持つ魔力に観客がいとも簡単に熱狂させられる様を、一歩引いたところから見事に表現したといえよう。

 さて、次回は金栗が2度目のオリンピックに参加するものの、またもや結果を出すことができなかったところまでを一気に描くようだ。これまでの傾向から予想すると、金栗がマラソンを走る場面自体はヤマではないと思われる。クドカンはその代わりにどんな見せ場を用意しようとしているのか、大いに気になる。
(文=吉川織部/ドラマウォッチャー)

『ロンハー』深夜枠に降格後も評判最悪…ロンブーは以前のアナーキーさを取り戻すべき

2013年9月によしもとアール・アンド・シーより発売された『ロンハー』DVD版である『ロンドンハーツ vol.7』

 この4月から放送時間帯が深夜枠に変更となった、ロンドンブーツ1号2号がMCを務めるバラエティ番組『ロンドンハーツ』(テレビ朝日系)。2001年から長らくゴールデン帯で放送されていた同番組だが、ここ数年は低視聴率にあえいでいたため、深夜帯への事実上の降格となった形だ。とはいえ芸人バラエティの“最後の牙城”ともいわれ、足掛け20年にも及ぶ長寿番組のリニューアルである。その結果は功を奏しているのか? 人気番組を多数抱えるある放送作家は、次のように分析する。

「業界内でも注目度の高かった今回のリニューアルですが、やってることは前身番組の『金曜 ロンドンハーツ』と一緒。ドッキリ企画や芸人格付けなど、既視感ばりばりの企画をほぼ同じメンツでやってます。このリニューアルには、相当肩透かしを食らいましたね。ロンハーが久々に深夜枠に移るということで、『イナズマ! ロンドンハーツ』時代のような“素人いじり”をメインとした番組になるのではないかともいわれてましたが、やはり難しかったんでしょう。コンプライアンスが叫ばれて久しい昨今、素人をメインに据えることほど面倒くさいものはありませんから。

 でも、有吉弘行、ザキヤマ(山崎弘也)、狩野英孝など、ギャラがそんなに安くはない人気芸人を相変わらず出演させているのは『さすがは“元人気番組”』ともいえますが、当然ゴールデン帯時代ほどの予算があるわけではないので、編集が妙に粗いのが気になりますね。予算が潤沢なバラエティにはよく使われる効果音や面白テロップなどがかなり少なくなり、安っぽくなっているのも気になります。視聴率20%を超え、ドッキリ企画のために数千万円を使って家を建てたりもしていた『ロンハー』の黄金期を知ってる僕らからすると、今回のマイナーチェンジはかなり悲しい気持ちになってしまいます。深夜2時からというド深夜でありますが、同じスタッフチームで作られている『テレビ千鳥』のほうが、まったくの低予算ながら、攻めに攻めまくっていて面白いですよ」

本当はアナーキーなロンブー

 3月に行われた説明会で、テレビ朝日の赤津一彦編成部長は『ロンドンハーツ』の深夜枠への移動に対して、「撤退とは考えていません。若者がターゲットなので、プライム帯よりも番組の将来性がある。今よりもアグレッシブに攻める企画ばかりになる」とコメント。しかし実際は、「さほど攻めてはいない」との評価を受けているようである。

「23時20分から始まる『ネオバラ枠』はテレ朝が長らく力を入れている深夜枠であり、今までも『ココリコA級伝説』『オーラの泉』『お試しかっ!』など、ネオバラ枠で人気に火が着いてゴールデン帯へと昇格した番組がたくさんあります。しかし現在のラインナップは、ロンハーと同じくゴールデン帯から降格した『陸海空 こんなところでヤバイバル』、今もゴールデンでたびたび特番が組まれる『アメトーーク!』のように、有吉とマツコ・デラックスの『かりそめ天国』以外はすべてゴールデン帯を経験済み。つまり、ネオバラ枠の持つ意味合いがすでに変化してしまったのだということであり、『ゴールデン昇格』というのが、そもそも目標として機能しなくなりつつあります。今後はより若者向けにシフトし、AbemaTVとの連動企画を増やして、さらなる独自路線を突き進むといわれてますね」(前出の放送作家)

 となると、『ロンハー』の巻き返しをまだまだ期待していいということなのか? ある制作会社のディレクターは次のように語る。

「テレ朝に20年も貢献してきたロンブーをまだ切るわけにはいかない、ということなんだと思いますが、同時にここからの淳さんの巻き返しに期待しているのも事実です。もともとはアナーキーな芸人さんですから、再び深夜にフィールドを移せば、AbemaTVとの連動も含め、彼なりの持ち味をもっと出せるはず。今はまだゴールデン時代の遺産でなんとか成立してますが、今後はより攻めた企画にしないと、視聴者はもっと離れていくに違いありません。

 ただ、今の淳さんは娘さんの子育てにかなりはまっており、『昔ほど攻めまくる芸人ではなくなった』と周囲のスタッフからもいわれているようです。なんなら、キングコングの西野亮廣さんやオリエンタルラジオの中田敦彦さんのほうが、ネットを駆使して素人ともうまく融合し、話題を振りまいてますよね。もちろん子育ても大切だと思いますが、いまはロンブーにとっても正念場。この1年で結果を出さないと、番組だけではなくロンブー自体が終わってしまう可能性もあると思いますよ」

 若者から根強い人気を誇り、熾烈を極めるバラエティ業界で長らくトップに君臨し続けてきたロンドンブーツ1号2号。彼らの原点である深夜帯で、果たして人気芸人の面目躍如なるか? これらかも注目していきたい。
(文=藤原三星)

藤原三星(ふじわら・さんせい)
ドラマ評論家・コメンテーター・脚本家・コピーライターなど、エンタメ業界に潜伏すること15年。独自の人脈で半歩踏み込んだ芸能記事を中心に量産中。<twitter:@samsungfujiwara

「SGボートレースオールスター」ドリーム戦展望 峰竜太が悲願達成に全力を懸ける

「SGボートレースオールスター」ドリーム戦展望 峰竜太が悲願達成に全力を懸けるの画像1

 第46回ボートレースオールスターが福岡ボートレースで開催される。ファン投票で選ばれた52人が令和初のSGに臨む。初日ドリーム戦はファン投票上位6名が選出される。

1号艇 峰 竜太(佐賀 4320)
2号艇 毒島 誠(群馬 4238)
3号艇 桐生順平(埼玉 4444)
4号艇 大山千広(福岡 4885)
5号艇 井口佳典(三重 4024)
6号艇 小野生奈(福岡 4530)

 峰竜太は2位以下に1万票の差をつけてファン投票1位に選ばれ、3年連続のファン投票1位という快挙を成し遂げた。

 昨年のオールスターでは準決勝敗退、一昨年は予選落ちと人気に応える活躍が出来なかった峰が三度目の正直と出来るだろうか。

 ファン投票1位での優勝はオールスター46年の歴史で僅か2人のみという超難関。並々ならぬプレッシャーを跳ね除けて優勝を果たしてファンに恩返しをしたい。

「やはり峰が優勝候補でしょう。SGでは10連続で予選突破しており、優勝戦線には必ず絡んできています。福岡は3月の一般戦に出走して試走済みなので走りやすいはず。以前は大事な場面でのやらかしが目立ちましたが、グランプリ制覇後はそのようなところは少なく、今回こそオールスター優勝できるのでは」(関係者)

 2号艇毒島もここから勢いづきたい。今年も好成績を残してはいるが、未優勝と物足りない。ボートレースクラシックでのドリーム戦では2号艇ながら不発もあった。だが昨年の大活躍は夏頃からだっただけに上半期の成績よりは実戦足を見ていきたい。

 3号艇は桐生。今年は正月戦で2度目となる完全優勝、2月の平和島地区戦も優勝を果たした。オールスターは8度の出場中4度の優出と高相性なのも見逃せない。福岡ボートレース場は3コースの入着率が全国トップなだけに峰、毒島は警戒が必要だ。

 ファン投票4位に選ばれたのは大山千広(福岡 4885)。さすがにこのメンバー相手に勝つのは難しいが、経験を積むための舞台と思って、堂々と立ち回ってもらいたいところだ。

 しかし大山はここぞの場面で常にドラマチックな勝利を飾ってきており、初SGドリーム戦という大舞台でも華々しい結果を残せるのではと期待もかかる。

「大山のモーター29号機はエース機以上の足があると選手間で噂になっていました。スリット数値がかなりいいので、軽量の大山にはベストなモーターでしょう。こういった場面での活躍が目立ちますし、4枠からのカド捲りは充分に有り得るのではないでしょうか」(関係者)

 井口は5号艇での3連対率68%の高い数字を誇っており、どんな状況でも展開をついてくる。しかし福岡水面での実績はいまひとつのため、過信はできない。

 ドリーム戦6枠は地元の小野生奈(福岡 4530)。ドリーム戦に女子が二名出場することもこれまでに例がなく、昨今の女子レーサーの人気ぶりが伺える。

 一昨年のオールスターでは準決勝出場の好成績を残し、昨年は女子賞金王に輝いている。今年も好ペースを落とさず、今年も2度の優勝と結果を残してきており、今回こそは史上初の女子SG優勝を目指す。

【展望】

 福岡ボートレースはインコース勝率50%と全国的にもインコース信頼度はかなり低い。1マークが外に向かっているため、他艇よりスタートが遅れてしまうと挽回するのが難しくなってしまう。

 更に福岡ボートの特徴である「うねり」が1マークに潜む。「うねり」の発生は風や潮の影響によるものだが博多埠頭から発着する船舶の影響でも発生するので注意が必要だ。

「うねり」は目視では判断が出来ず、選手らも1マーク直前まではっきりとはわからない。そのためインコースの選手は思い切って全速ターンが出来ず、1マーク前にレバーを落とすこととなる。その状況でアウトコースから全速で捲りがくると対応ができない。

 アウトコースも「うねり」が発生しているときは、船が外に流れてしまうため力のないモーターでは捲りにいけず不発に終わることも多い。「うねり」によって難水面となるので、走り慣れている地元勢や水面相性の良い選手から狙っていきたい。

 中心はやはり峰竜太。当地水面は過去にSG、G1優出、3月の当地一般戦でも優出と実戦足は信頼できる。得意の1コースから逃げ切りをはかる。

 前検後は「直線足が気に入りました。あとは出足をちょっと調整するだけ。優勝できそう」と自信を伺わせ、さらに「大山千広ちゃんが勝つとおもしろいよね。ただレースなんで僕が上だと見せつけます」と余裕の発言まで飛び出していた。

 毒島は「全体的に今ひとつ」という感想通りに前検時計も目立ったところはない。狙うなら峰の懐だが、現状では展開待ちに期待をかけるほかない。

 桐生は前検時計トップを叩き出したが本人は不満気味。伸び足がいいモーターなので出足を求める桐生としては納得いかないようだが、本番までには出足も仕上げてくる。

 また当地は展示タイムトップをマークした選手が船券に絡みやすいので、前検タイムトップの桐生は峰の対抗として注意したい。

 大山のモーターは隠れたエース機だが、大山自身は「行き足」が重たいとコメント。モーターの近況を見るとかなり上向きの良機と思われるが、プロペラ次第なところもあり大山の調整力次第。なんとか行き足を仕上げて、カドから憧れの峰に襲いかかりたい。

 井口、小野の両者は「このままでなにもしない」とモーターに自信あり。前検時計は目立たないが、前検から本番まで微調整で済むのはメンタル的に有利だ。

 大山の全速捲りでも桐生と峰の争いでも、井口、小野は差しに入る。特に小野は地元水面だけに差しの入り方は熟知しており、狙いは定まっているだろう。小野の差し切りは必ず抑えておきたい。

【買い目】
(本命)
①-③⑤-②③⑤⑥
③-④⑤-①④⑤⑥
(穴)
⑤⑥-⑤⑥-①②③④

NGT48寮の山口真帆の「向かいの部屋」を貸したのはメンバーでも不動産屋でもない?

正解のないWEBマガジン~wezzyより】

山口真帆Twitterより

 5月18日の卒業公演をもって、NGT48から山口真帆、菅原りこ、長谷川玲奈の三名が卒業した。だが、一部のNGTメンバーが山口真帆を襲うよう犯人を唆したという疑惑がネット上では未だくすぶり、メンバーたちには罵詈雑言が向けられている。20日には、荻野由佳の殺害予告をした男が逮捕されるに至った。

 第三者委員会による調査では、事件に関与したメンバーはいないとされているにもかかわらず、騒動は収束していない。その理由のひとつに、複数のNGTメンバーが寮として住んでいたマンションの部屋(山口真帆の向かいの部屋)を「なぜ犯人たちが借りることが出来たか」についての説明を、NGTを運営する株式会社AKSが避けていることがあるのではないか。

 17日、「デイリー新潮」は、昨年12月に山口真帆が自宅でファンの男らに襲われた直後、公園で男たちを詰問する様子を録音したデータの文字起こしを掲載した。<聞き取れなかったとされている部分は【×××】、個人名を隠す場合は【運営スタッフ実名】と表記>しているのだが、興味深いのは、山口が「なぜ向かいの部屋の鍵を持っているのか?」と男たちに繰り返し尋ねている箇所だ。甲は暴行事件で逮捕された男のひとりで、山口の向かいの部屋から出てきた人物である。

武豊が日本ダービー(G1)「6勝へ」メイショウテンゲン「ディープの血」開花に期待! 先週オークスの"追い風"も

武豊が日本ダービー(G1)「6勝へ」メイショウテンゲン「ディープの血」開花に期待! 先週オークスの追い風もの画像1

 日本ダービー(G1、芝2400メートル)で史上最多の5勝を誇るのが武豊騎手。19日に放映された『日本ダービー 夢舞台へ』(テレビ東京系)では「この時期に来てワクワクしますね」と語っていた。今年の騎乗馬メイショウテンゲン(牡3歳、栗東・池添兼雄厩舎)について検討する。

 武豊騎手は昨年、前人未到のJRA通算4000勝を達成し、JRA賞特別賞を受賞した。ただし、JRA賞授賞式では「昨年は自分としては納得できる成績ではなかった」とコメント。G1レースを勝てなかったからだ。

 今年はG1レース第1弾フェブラリーS(G1、ダート1600メートル)をインティで快勝。幸先のよいスタートを切った。しかし、その後のG1レースは未勝利。現在49勝を上げリーディング3位なので調子が悪いわけではない。G1を勝てる力を持つ騎乗馬に恵まれていないのだ。

 皐月賞(G1、芝2000メートル)で13着だったファンタジストがNHKマイルC(G1、芝1600メートル)に向かうことになり、一時は日本ダービーの騎乗馬がいないという危機にさらされた。自身のオフィシャルサイトでは「ダービーの騎乗馬がいなくなりました。ご指名をお待ちしております(笑)」と綴った。

 日本競馬を牽引する大手牧場の御用達ジョッキーではなくなった武豊騎手は、現状、インティやキタサンブラックのような中小牧場の生産馬で結果を出していくしかない。それを象徴していたのが、メイショウカズヒメでのJRA通算4000勝。武豊騎手は「父の代からずっとお世話になっているオーナーの馬で区切りを達成出来て一段と嬉しく思います」と語った。

 そして、日本ダービーではメイショウカズヒメと同じ松本好雄オーナーのメイショウテンゲンに騎乗することになった。

 メイショウテンゲンは皐月賞トライアル弥生賞(G2、芝2000メートル)の勝ち馬であり、例年ならば日本ダービーの有力候補になっても不思議ではない。しかし、弥生賞が単勝39.1倍という人気薄での勝利であり、しかも皐月賞では15着に大敗しているだけに、ここではまったく人気にならない。

 とはいえ素質のない馬が重賞を勝つことは滅多にない。道悪の中、馬場の外目を力強く伸びて、2着馬に1馬身半差をつけた弥生賞は見どころがあった。同馬の名(迷?)レースが初勝利を上げた未勝利戦(芝1800メートル)。直線に向くと2番手に抜け出し、あっさりと逃げ馬をつかまえる勢いだった。ところが、徐々に外へふくれていき、ゴール前では外ラチ沿いまで達していた。

 このようにメイショウテンゲンは未完成であり、精神的にも未熟で競馬を理解していない面もある。だからこそ大化けの可能性を秘めている。皐月賞は最後方からの競馬で何もできずの15着。気分が乗らなかっただけかもしれない。武豊騎手との相性が合えば日本ダービーでその気になることもあるだろう。

武豊が日本ダービー(G1)「6勝へ」メイショウテンゲン「ディープの血」開花に期待! 先週オークスの追い風もの画像2

 1週前追い切りに騎乗した武豊騎手は「さすがと言いたくなるいい背中でした。お母さん(重賞を2勝したメイショウベルーガ)もよく知っている馬ですが、ノンビリした性格はよく似ていました」とオフィシャルサイトの日記に書き、そのタイトルは『一発狙った騎乗をするつもりです』と頼もしい。

 この日本ダービーは人気となるサートゥルナーリア、ヴェロックス、ダノンキングリー以外は横一線と言っていい。先週のオークス(G1、芝2400メートル)で12番人気のディープインパクト産駒カレンブーケドールがあわやの2着だったように、ディープインパクト産駒メイショウテンゲンが激走する余地はある。

 母メイショウベルーガ同様、ノンビリ屋ゆえに本格化するのは秋、あるいは古馬になってからかもしれない。しかし、武豊騎手の馬券を買わなかったために負けるのは悔しい、という考えがあるなら押さえておくべきだろう。心身の成長により素質が開花するのを長い目で見続けていきたい1頭だ。

日本ダービー(G1)リオンリオン横山武史は"身内びいき"にあらず!? 父・横山典弘が「相当なもんになる」と絶賛した"天才2世"が波乱演出!?

日本ダービー(G1)リオンリオン横山武史は身内びいきにあらず!? 父・横山典弘が「相当なもんになる」と絶賛した天才2世が波乱演出!?の画像1
リオンリオン 競馬つらつらより

 天才が「天才」と認める秘蔵っ子が、いよいよG1の大舞台でベールを脱ぐ。

 26日に東京競馬場で開催される日本ダービー(G1)に出走するリオンリオン(牡3歳、栗東・松永幹夫厩舎)に、デビュー3年目の横山武史騎手が騎乗することが話題になっている。

 リオンリオンは横山武史騎手の父・横山典弘騎手の手綱で、ダービートライアルの青葉賞(G2)を逃げ切り勝利。貴重なダービー切符を掴んだものの、先週18日に横山典騎手が騎乗停止処分を受け、鞍上が空白になっていた。

 そこで白羽の矢が立ったのが、横山典騎手の三男にあたる横山武騎手だ。これまで重賞で3度騎乗した経験があるものの、G1は初騎乗。初の大舞台が日本ダービーという国民的レースとなった。

「岩田康誠騎手や北村友一騎手など、有力なジョッキーが候補に挙がる中、この選択は意外でしたね。横山典騎手の息子に当たるだけに、どうしても"身内びいき"の噂が立ってしまいますが、松永幹夫調教師は『親子だからというよりは、腕を買って』と話している通り、面白い選択だと思います。

というのもデビューイヤーが13勝、2年目が35勝だった横山武騎手ですが、今年はすでにここまで25勝と大きく飛躍。ローカル中心ながら2月の小倉と、今月の新潟で開催リーディングを獲るなど、今注目の若手騎手に成長しています。現在リーディング18位ということは、18頭しか出られない日本ダービーの"椅子"に座る資格があるといえるんじゃないでしょうか」(競馬記者)

「アイツは恐らく、相当なもんになる」

 まだ横山武騎手がデビューする以前の父・横山典騎手の話だ。

「オレが思うに約10年なんだ。トップになれるような才能を持つジョッキーってのは、だいたい10年ごとに現れているんだよ。周期的にウチのやつも"それ"に当てはまる」

『デイリースポーツ』によると、どうやら酒席だったらしく横山典騎手も相当に飲んでいたようだが、くしくも横山武騎手がデビューしたのは、不世出のレジェンド武豊騎手のちょうど30周年。時に武豊騎手を超える「天才」といわれている横山典騎手が、ここまで手放しで絶賛するのは"親バカ"という面を差し引いても相当なものに違いない。

「これまで3度の重賞騎乗では、いずれも二ケタ人気の穴馬で見せ場なく終わっています。ここまで3年で73勝の横山武騎手ですが『芝の2400m以上』に限れば、今年になって小倉の2600mを勝っただけ。東京・芝2400mには3度しか騎乗経験がなく、いずれも大敗しています。

したがって、常識的には『厳しい』と述べざるを得ません。ただ成長著しいジョッキーですし、若手らしい思い切った騎乗をして日本ダービーに爪痕を残してほしいですね」(別の記者)

 先週のオークス(G1)では、クラシック初参戦となった同期の武藤雅騎手が、ジョディーとのコンビで外連味のない逃げを打ち、レコード決着を演出した。「天才」と呼ばれる父が期待する横山武騎手が、同期のライバルを超えるような存在感を発揮できるか。今週も活きのいい若手が、集団を牽引することになりそうだ。

日本ダービー(G1)サートゥルナーリア「代役」レーン騎手に日本競馬の洗礼!? 一抹の不安を抱かせる"豪州の若き天才"の「東京・芝2400m」成績

日本ダービー(G1)サートゥルナーリア「代役」レーン騎手に日本競馬の洗礼!? 一抹の不安を抱かせる豪州の若き天才の「東京・芝2400m」成績の画像1

 26日に東京競馬場で開催される日本ダービー(G1)。今年の「主役」は文句なしに無敗の皐月賞馬サートゥルナーリア(牡3歳、栗東・角居勝彦厩舎)だ。

 先週は無敗のオークス馬が誕生したが、こちらもここまで4戦4勝の無敗。それもG1・2勝という、この上ない成績だ。特に前走の皐月賞(G1)では、昨年のホープフルS(G1)以来のぶっつけ本番という型破りなローテーションで快勝だった。

 陣営は早くから「ダービー狙い」を公言しており、大手ポータルサイト『netkeiba.com』の事前予想でも単勝1.7倍の圧倒的な人気。2005年の三冠馬ディープインパクト以来、無敗の二冠馬が誕生することが濃厚とみられている。

 2歳のデビュー時から「特別な存在」として取り上げられてきたサートゥルナーリア。順調にサクセスストーリーを歩み、ダービーの結果次第で秋には凱旋門賞(仏G1)挑戦プランも。日本競馬を代表する歴史的名馬になるまで、あと一歩といえる存在だろう。

 しかし、そんな順風満帆のサートゥルナーリアにも、1つだけ大きなアクシデントがあった。主戦のC.ルメール騎手が騎乗停止となり、日本ダービーで騎乗できなくなったことだ。

 大舞台での"代役"を託されたのが「豪州の若き天才」D.レーン騎手。日本初参戦から、すぐに重賞を勝ち、先日のヴィクトリアマイル(G1)では、ルメール騎手が騎乗予定だったノームコアで日本G1初制覇。代役の重責を完璧にこなしていると述べても過言ではない。

 ここまで早くも15勝を上げ、勝率0.254は川田将雅騎手に続く第2位、3着以内率0.525も川田、ルメール騎手に続く第3位と、「天才」の名に恥じない超一流の結果を残しているレーン騎手。だからこそテン乗りの騎手が64年間勝てていないデータを吹き飛ばすように、これだけ圧倒的な支持を得ているのだ。

 しかし、そんなレーン騎手にも「死角」があるようだ。

「オーストラリアは1200mのレースが多いので、普段の倍走りますよ、と(笑)」


日本ダービー(G1)サートゥルナーリア「代役」レーン騎手に日本競馬の洗礼!? 一抹の不安を抱かせる豪州の若き天才の「東京・芝2400m」成績の画像2


『サンスポ』の単独インタビューに答えた角居勝彦調教師の何気ない一言。無論、師としてはユーモアのつもりだが、実はレーン騎手のこれまでの戦績を振り返ると、あながち冗談ではなくなるのかもしれない。

「ここまで重賞2勝を始めとした15勝。勝率0.254、3着以内率0.525という素晴らしい成績を叩き出しているレーン騎手ですが、日本ダービーの舞台となる『東京・芝2400m』に限ると、6回騎乗してわずか1勝。勝率0.167、3着以内率0.333までダウンします。

それも12番人気だった1頭を除けば、すべて上位人気。重箱の隅を突くようなことかもしれませんが、2000m以下のレースでは驚異的な成績を収めているだけに、少し気になるところではあります」(競馬記者)

 記者曰く、特に気になったのは、ここ最近のレーン騎手の東京・芝2400mのレースぶりだという。

 2番手から最後の直線で失速した先週のオークス(コントラチェック)は仕方ないにしても「日本独特のレース傾向」にしてやられたのが、1番人気のヘリファルテに騎乗しながら9頭中7着に大敗した11日の緑風S(1600万下)だったようだ。

「序盤からケンホファヴァルト、ネプチュナイト、タイセイトレイルの3頭が飛ばしていく超縦長の展開。離れた4番手に勝ったヴァントシルムがおり、レーン騎手のヘリファルテは後方集団の一角でした。

レースは結局、前の馬が1着から4着まで占める行った行ったの展開。縦長の割には1000m通過が60.4秒、1400m通過が84.5秒と、高速馬場としては決して速いペースではなく、勝ったヴァントシルムに4番手から34.2秒の脚を使われて万事休すというレースでした。

後方から最後の直線に懸けたヘリファルテでしたが、結果は7着。レース後、レーン騎手も日本特有の前が止まらない高速馬場に戸惑っている様子でしたね」(同)

 レース後、レーン騎手は「ペースが速い割に、前に行った馬が止まりませんでした。直線ではジリジリ伸びているが、差が詰まりませんでしたね」とコメント。日本特有の高速馬場の"洗礼"を受けた格好だ。

「先々週、先週とレコードが連発している東京競馬場は、今週からCコースが解放され、さらに内側と前に行く馬が有利になる傾向があります。皐月賞は中団から差し切ったサートゥルナーリアですが、ダービーであまり悠長に構えていると、足をすくわれる可能性がないとは言い切れません」(別の記者)

 2017年の日本ダービー。そんなダービー特有の"傾向"を読み切っていたルメール騎手は、道中後方にいたレイデオロで果敢に動き、早め先頭から自身初の日本ダービー制覇を手にした。

 あれから2年。「大役」を託された豪州の天才が見せるのは、サートゥルナーリアの力を信じ切った横綱相撲か、それとも......。

『あなたの番です』が陥った“低視聴率でも2クール放送し続けなければならない”地獄

あなたの番です|日本テレビ - 日テレ」より

 日本テレビで25年ぶりの“2クールまたぎ”となる連続テレビドラマあなたの番です』。5月19日に第6話が放送され、平均視聴率6.3%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)を記録した。

 原田知世と田中圭がW主演を務める同作は、とあるマンションの住民たちが「交換殺人ゲーム」に巻き込まれていくというミステリードラマ。これまでの自己最高視聴率は初回の8.3%、最低は第3話の6.4%となっていたが、今回は前週第5話でマークした6.5%から0.2ポイント後退し、自己最低を更新してしまった。

“新婚夫婦”としてマンションに引っ越してきたデザイナー・手塚菜奈(原田)とスポーツジムのインストラクター・翔太(田中)、そして翔太の客でありながら菜奈の周囲をうろつく細川朝男(野間口徹)の関係性にも注目が集まるなか、迎えた第6話。マンションでは、「交換殺人ゲーム」の際に“死んでほしい人”として俳優の“袴田吉彦”と書いた101号室の住人・久住譲(袴田)が、実際に袴田が殺害されてしまったことに責任を感じていた。

 そんな久住がゲームで引いた紙に書かれていたのは“細川朝男”……。菜奈は久住に、“細川朝男”と書いたのは自分だと明かし、「殺さないでください。もし誰かに脅されたら相談してください」とお願いする。そして、翔太に対しては、自分が婚姻届を出せずにいたことと、細川が関係していることを告白。実は、細川と菜奈は夫婦関係にあり、細川が離婚に応じないまま現在に至るのだという。翔太は菜奈の話を受け止めた上で、「交換殺人ゲーム」に巻き込まれる可能性が高い細川のことも心配する。

 一方、102号室の児嶋佳世(片岡礼子)は、夫の俊明(我が家・坪倉由幸)との関係が冷え切った日々のなか、マンション内の子どもに声をかけては“自分の子ども”のように接していた。304号室のシングルマザー・北川澄香(真飛聖)は、5歳の息子・そら(田中レイ)に危害が及ぶのではないかと恐れ、「交換殺人ゲーム」で“児嶋佳世”の名前を書いてしまったと菜奈たちに打ち明ける。そんななか、佳世に会社宛てでゴルフバッグを送らせた俊明。バッグの中からは、殺された佳世の足が発見される……という展開だった。

 同ドラマについて、インターネット上では近頃「おもしろくなってきた」との声が増えてきている。しかし、最初の段階で「怖すぎる」「日曜の夜に見るには疲れそう」といった印象を受け、「見るのをやめよう」と早々にリタイヤ宣言する視聴者も多かった。また、ミステリー作品という特性上、ほかのドラマよりも「途中から見てみよう」とはなりにくい。逆に、最初から見ていてもどこかで1回見逃せば、今度は「もういいや」となりやすい。このあたりが視聴率低迷の原因といえるのではないか。

 ところで、当初は「ぶりっこすぎる」と不評を買っていた翔太のキャラクターだが、最近は「もしかして底抜けにいいヤツなだけ?」という指摘も。前回までにも、菜奈のことを第一に考えて行動している様子が強調され、今回はさらに、細川との婚姻関係を黙っていた菜奈の“苦悩”に気づけなかったとして、「ごめん」と謝る一幕まであった。

 実は、翔太がいいヤツすぎるがゆえに「絶対“裏の顔”ありそう」「翔太“サイコパス説”あるよね」といった意見も根強いのだが、ドラマには“翔太が何を考えているのか”がわかる描写も組み込まれている。彼がひとりでいるときでさえ、“菜奈ちゃんはどういう気持ちなのか?”を考える姿を見せられていると、普段ぶりっこなのも計算ではなく天然で、ピュアで、本気でいいヤツなのかもしれない……と思えてくるのだ。

 ただ、ドラマはあと4カ月ほど続くので、今後翔太が豹変するという大どんでん返しもあるだろうか。5月10日発売の「フライデー」(講談社)によれば、売れっ子の田中のスケジュールの都合上、ドラマ後半が彼のメインとなるようだが、果たして……。
(文=美神サチコ/コラムニスト)