謎だらけの太陽に人類史上最接近…10種の観測装置搭載の探査機、打ち上げに成功

 地上の生物はすべて太陽の恵みを受けて生きていますが、私たちが太陽についていろいろなことを知り始めたのは、ほんのこの10年程度のことです。というのも、太陽は表面温度が6000度、太陽から噴き出すコロナと呼ばれる炎の温度は500万度に達し、強力な電磁波などを太陽風として放出しているために、探査機が接近して観測することができなかったのです。

先端材料が可能にした太陽の直接観測

 素材産業の進展により、炭素繊維やチラノ繊維など宇宙探査機の構造材として重要な軽量かつ強靱で、しかも太陽の高熱にも耐える材料が登場した結果、太陽に接近して観測を行うことができるようになりました。

 近年の宇宙探査で太陽を本格的に観測した代表的な探査機は、NASA(米航空宇宙局)が2010年に打ち上げて現在も運用中の「ソーラー・ダイナミクス・オブザーバトリー(SDO)」です。SDOは運用開始以来、数百万枚の画像を撮影し世界各国の科学者に提供してきました。その結果、太陽の内部構造、太陽磁場、どのくらいのエネルギーを放出しているのかなど、さまざまな新たな知見が得られています。

 太陽は11年周期で活動が活発になる時期と静かな時期を繰り返していますので、運用開始から10年近くが経過するSDOは、太陽活動のほぼすべてを観測したといえます。その過程で、太陽は私たちがこれまで考えていたような50億年もの長きにわたり人類に恵みを与え続けてくれる母のような優しい存在ではなく、想像を絶する激しさで荒ぶる天体であることがわかったのです。

 たとえば、太陽にも竜巻があります。SDOは12年に太陽の竜巻の観測に成功しました。プラズマでできた太陽の竜巻は地球を何個も飲み込んでしまうほどの大きさで、その回転速度は地球の竜巻の600倍、時速30万kmで、音速さえもはるかに超える速度で吹き荒れていました。このような太陽竜巻は磁場の作用で形成されると考えられていますが、詳しいことはまだわかっていません。

 また、太陽の表面は大きく波打っています。太陽は単純な火の玉ではなく、巨大なプラズマの波が太陽を周回するように渦巻いていることがわかりました。太陽は時々、局所的な大爆発を起こし、それはフレアとして観測されますが、このようなすさまじいエネルギーの放出が太陽全体に巨大なうねりをつくり出しているらしいことがわかっています。太陽表面に現れ、黒いシミのように観測される黒点という現象も、この太陽表面のうねりや大循環が関係していることがわかりました。

太陽にギリギリまで近づくソーラー・オービター

 太陽のことをもっと知りたい。そのために、欧州宇宙機関はNASAと共同で太陽のギリギリまで接近して観測する探査機「ソーラー・オービター」を2月9日に打ち上げました。

 ソーラー・オービターは水星の軌道より内側まで進行し、探査機の温度は520度にも達するため、新開発のチタン製遮熱板で搭載機器を守っています。さらに、これまで観測されたことがなかった太陽の北極と南極の人類初観測をあわせて行います。

 ソーラー・オービターには10種の観測装置が搭載されており、2つのモードで観測を行います。宇宙船周辺の環境を測定し、電界や磁界、通過するエネルギー粒子や波などを検出する環境測定モードと、太陽大気と物質の流出とともに太陽を遠くから撮像し、科学者が太陽の内部の仕組みを理解するのに役立つデータを収集するリモートセンシングモードです。

 それによって、太陽風や太陽磁場はどのようにして形成され、どのようにして放出されているのか。太陽系を包み込んでいるエネルギー粒子は、どのようにして生み出されているのか。太陽が宇宙空間を移動する様子と移動が太陽系に与える影響はどのようなものか。それらの壮大なスケールの観測を2年以上かけて行う計画です。

 SDOは、主に太陽の表面で起きている現象を詳細に観測しています。一方で、ソーラー・オービターは太陽表面の詳細な観測はもちろんですが、太陽系と太陽の関係、宇宙空間と太陽系の関係までも明らかにしようとする野心的なプロジェクトです。観測結果は観測装置の動作試験が完了する打ち上げ数カ月後から得られるようなので、どのようなデータが届くのか、今からとても楽しみです。

(文=中西貴之/宇部興産株式会社 品質統括部)

【参考資料】

Solar Orbiter」(NASA)

更年期の体の不調、プロゲステロン減少も原因…ホルモン補充時はナチュラル?合成?

 プロゲステロンは女性の卵巣でつくられ、妊娠時には胎盤を保持し胎児を育むためにとても大切です。同じ女性ホルモンであるエストロゲンは、女性のライフステージすべてにとって大切であり、更年期に補充することがあると知られていますが、プロゲステロンについては、あまり知られていないのではないでしょうか。今回はその役割についてお伝えします。

 プロゲステロンは脳から指令を受けた卵巣がつくり出すホルモンで、黄体ホルモンとも呼ばれます。黄体、というのは卵巣で卵胞が成熟し排卵したあとに残るもので、胎盤の育成や保持にとても大切です。また、子宮体がんにおいては、プロゲステロンが存在することで子宮を守ってくれることが知られています。

 プロゲステロンは子宮、卵巣において大切な役割をすることはもちろん、女性の全身において、エストロゲンと同じようにライフステージにわたり女性の健康を守っているという考えもあります。医師としての経験上、更年期初期で不調を感じ始められた方のプロゲステロンを測定すると、とても低いことが多いです。プロゲステロンは個人差はあれど30代から次第に減少していき、更年期のあとは卵巣からの分泌はほぼゼロになります。

 更年期の症状はエストロゲンの減少によるもの、とだけ考えらえてきましたが、エストロゲンは実は急激に減少し、閉経に至る前にはむしろ一時的に分泌が急に増えたり、逆に急に減ったりしながら経過する時期もあるのです。プロゲステロンはエストロゲンの分泌が不安定になり激しく増減を繰り返しているときに、すでに減少している場合も多いのかもしれません。

 プロゲステロンには、女性の人生のなかでもPMS(月経前症候群)や更年期の不調(気分の落ち込み、手足の冷え、肩こりなどの血流障害など)を和らげてくれる可能性があります。更年期以降も、エストロゲンとの共同作業で、気分を安定させる、骨を守る、脂質代謝や心臓を守るといった健康へのさまざまな役割があるのではないかと考えられ、今でも研究されています。

合成ホルモンとナチュラルなホルモン

 ところで、ホルモン補充をする場合、合成ホルモンとナチュラルなホルモンの2つの選択肢があります。本来、ホルモンは私たちの身体の中でつくられており、身体にフィットした働きをしています。その身体の中でつくられているホルモンと同じ化学式で表される構造をもつものを「バイオアイデンティカルホルモン(=身体の中に存在するホルモンと同一のホルモン)といい、一般的にはナチュラルホルモンと呼ばれています。

 一方、お薬として用いられるプロゲステロンの中には、合成のプロゲステロンがあります。合成のプロゲステロンは子宮や卵巣に働く効果があるので用いられていますが、その化学式がナチュラルなプロゲステロンとは一部異なっているため、私たちの身体に対しての影響は、ナチュラルなそれとは異なる部分が多々あります。ナチュラルホルモンは、保険適用外となることもあるので、まずはナチュラルホルモンと合成ホルモンの選択肢があることを覚えておかれると良いと思います。

(文=飛田砂織/クリニックシュアー銀座院長、医師・医学博士)

岩田教授に対する政府の反論は真っ赤な嘘! 他の医師もずさん管理を証言、橋本岳副大臣の投稿写真には“ゾーンぐちゃぐちゃ”の証拠

 ついにもっとも危惧されていたことが起こってしまった。クルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」号の乗客で、新型コロナウイルスの感染が確認されていた80歳代の日本人男女ふたりが本日、死亡したことが発表されたからだ。  最初から持病のある人や高齢者を船内に留め置きしていることは...

JRA「好調武豊」24勝でリーディング3位も今年重賞は未勝利……京都牝馬S(G3)「伏兵リナーテ」で昨年2着の雪辱へ!

 昨年全国リーディング3位の武豊騎手が今年も好調だ。ここまで川田将雅騎手(32勝)、O.マーフィー騎手(27勝)に次ぐ3位タイの24勝をマークしている。

 ただし重賞では8戦して「0-1-1-6」。1番人気が4回ありながら、期待に応えられていない。23日(日)のフェブラリーS(G1)は1番人気が濃厚のインティに騎乗するが、22日(土)の京都牝馬S(G3)でまずは今年の初重賞制覇を狙う。

 武騎手が騎乗するのは3度目のコンビとなるリナーテ(牝6歳、栗東・須貝尚介厩舎)だ。

 上位人気が予想されるシゲルピンクダイヤとビーチサンバの4歳勢は昨年の牝馬クラシック戦線を賑わせたが、ともにまだ1勝しか挙げていない。一方リナーテは、出走予定17頭の中で最多の6勝を挙げており、メンバーで最も“勝ち方”を知っている馬といえるだろう。

 デビュー前からサトノダイヤモンドの妹ということで脚光を浴びてきたが、本格化したのは4歳を過ぎてから。昨年秋には果敢にスプリンターズS(G1)にも挑戦したが、5番人気9着に敗れた。近4走は1200mを使われてきたが、今回はベストの1400mに距離を延ばし、好走が期待できそうだ。

 初めて武騎手とコンビを組んだ昨年のこのレースは7番人気の低評価を覆し、2着に激走したリナーテ。武騎手とのコンビでは3戦して「0-2-1-0」と勝ち鞍こそないが、いずれも1着馬に0.1秒差の接戦を演じている。また、3戦すべてで人気以上の結果を残しており、人馬の相性はいいといえる。

 課題はリナーテにとって初めての56kgという斤量。キャリア20戦で55kgまでしか背負ったことがなく、走ってみないとわからない部分も確かにある。しかしリナーテは、55kgで「4-1-0-5」と、しっかり結果を残しており、牝馬ながら500kg近い馬格の持ち主。56㎏なら難なくクリアする可能性は高い。

 また、京都牝馬Sは枠順が非常に重要なレースである。同レースが1400mで施行されるようになった過去4年の枠順別成績を見ると、1~4枠は「0-0-1-26」。真ん中より内の枠に入ると脚質にかかわらず厳しいデータが残っている。理想は「4-4-2-17」の5~7枠だろう。8枠だと「0-0-1-10」なので外すぎると割引が必要になる。

 リナーテはサンデーレーシング所属のクラブ馬のため、3月いっぱいでの引退が既定路線だ。結果次第では、これが引退レースになる可能性もある。武騎手はリナーテに有終の美を、リナーテは武騎手に今年初重賞制覇をプレゼントできるだろうか。

新テレビCM「じゃんけんグリコ開幕」編 豪華俳優陣が共演。5月に大会開催も予定

江崎グリコは2月24日から、新テレビCM「じゃんけんグリコ開幕」編を放送する。
CMには綾瀬はるかさんや妻夫木聡さん、藤原竜也さん、深田恭子さん、松山ケンイチさん、高畑充希さん、池松壮亮さんら、創立60周年のホリプロ所属タレント12人が出演している。

出演者集合写真
大階段
同社は、令和という新時代に人々が笑顔であるために、2020年は「笑顔の時代にしよう。Smile.Glico」のメッセージを掲げ、健康にも良いとされる笑顔の力で特別な1年にしたいと考えているという。
綾瀬さん
藤原さん
高畑さん
深田さん
松山、池松さん
妻夫木さん

CMでは、「じゃんけんグリコ」(グーで勝つと“グリコ”で3歩、チョキは“チヨコレイト”で6歩、パーなら“パイナツプル”で6歩進める)を、思いきり体を動かし笑えるスポーツとして表現。12人の豪華俳優陣が真っ赤な大階段を舞台に、「じゃんけんグリコ」を本気で楽しんでいる。
撮影では真剣さを引き立てるため、綾瀬さん率いる紅組と、妻夫木さん率いる白組に分かれ、男女対抗戦を行った。団体戦では白組が優勝し、個人成績も妻夫木さんはじめ男性陣が上位を独占した。

CMカット

同社では、じゃんけんグリコの日本一を決める大会「JANKEN GLICO 2020」の本戦を5月に都内で開催予定で、参加者90人を招待する。参加するには「動画投稿」「地区予選」「WEBエントリー」の三つの方法があり、WEBエントリーは2月20日から募集を開始した。
また、CM放送開始日には、同大会を告知するウェブ動画3編をユーチューブのグリコ公式チャンネル(https://www.youtube.com/user/glicowebnet)で順次公開する。

 

 

中居正広、絶妙な頃合いでジャニーズ退所…木村拓哉、SMAPファンの非難招き“裸の王様”

 元SMAPの中居正広ジャニーズ事務所を退所すると報じられている。2016年にSMAPが解散した翌年、稲垣吾郎、香取慎吾、草なぎ剛は事務所を退所し「新しい地図」を結成、木村拓哉は残留。3人と行動をともにすると見られていた中居は事務所に残っていた。このタイミングで飛び出る理由は何か。

「『新しい地図』の3人は独立後にレギュラー番組が次々と終わり、地上波に出演する機会が減った。もし中居が同じ時期に事務所を飛び出していたら、同じ仕打ちに遭っていたでしょう。しかし昨年、ジャニーズが新しい地図の3人を起用しないようテレビ局に圧力をかけた疑いがあるとして、公正取引委員会が調査を行い、独禁法に違反する事実は認められなかったものの同法違反につながる恐れのある行為が認められたとして、ジャニーズに対し注意しました。

 これによって、テレビ局はあからさまな“元ジャニーズ外し”をできなくなった。ジャニーズを辞めても、中居の番組がすぐに終わることはない。良いタイミングで独立を決断したと思います」(芸能事務所関係者)

 もっとも、中居は「新しい地図」に合流するわけではないといわれている。

「大手に移籍するにしても、個人事務所を立ち上げるにしても、後ろ盾になってくれる人を見つけたのでしょう。個人事務所の芸能人も結構いますが、実質的には大手の傘下に入っているケースが多い。中居ほどの商品価値がある芸能人なら、名乗りを上げる事務所はいくらでもあると思いますよ」(同)

 一方で、SMAPの再結成が遠のいたとの見方もある。

「もともと修復は難しかったが、リーダーの中居が事務所に残ることで、ジャニーズと『新しい地図』の橋渡し役となり、いずれは再結成の可能性がなかったわけではない。中居が完全な独立となれば、実現性は低くなる。ただし、ジャニーズと業務提携というようなかたちになれば、話は別。いずれにしろ、すぐに実現する話ではないですけど」(別の芸能事務所関係者)

 これでSMAPの元メンバーで、ジャニーズ所属は木村のみとなる。

「先日のコンサートで、木村がSMAPの歌を歌ったことで、他の4人の気持ちはさらに離れたでしょう。SMAPというグループのリードボーカルが木村で、他の4人が楽器やコーラスなら話は別です。しかし、SMAPは5人すべてがボーカリスト。他のメンバーが歌ってないのに、残留した木村だけがヒット曲を歌えば、元SMAPファンのみならず世間から非難が殺到するのは目に見えている。それなのに、事務所の人間が誰も気付かないし、指摘しない。事務所内で裸の王様になっているのではないでしょうか。グループ時代のソロ曲だけにして、ヒット曲は封印しておけば逆に株が上がったかもしれない。木村には良いブレーンが必要ですよ」

 SMAPが5人揃う日はやってくるのか。

(文=編集部)

槇原敬之、名曲「世界に一つだけの花」を生んだ精神的・肉体的苦痛と前回逮捕時の悲哀

 「『槇原敬之』元恋人が『愛憎』告白!『新しい男の出現で私は警察に…』」というタイトルの記事が「週刊新潮」(2月27日号、新潮社)に掲載された。

 この記事では、槇原容疑者と20年以上一緒に暮らし、個人事務所の社長も務めていた元恋人の男性が証言している。元恋人は、槇原容疑者に新しい彼氏ができたため、2018年3月に「だから別れよう」と言われたうえ、社長も解雇され、「荷物まとめて出て行け」と槇原容疑者からすごまれたという。

 要するに、槇原容疑者に新しい恋人ができたせいで、この元恋人は突然捨てられたわけである。それが受け入れられなかったのか、その4日後に元恋人は覚醒剤を使用して、職質を受け、覚せい剤取締法違反容疑で逮捕されたのだ。

 こうした経緯を知ると、槇原容疑者が2年前に覚醒剤と危険ドラッグの「ラッシュ」を所持していた容疑で今回逮捕された背景には、この元恋人の捜査協力が大きく関与しているのではないかと疑わずにはいられない。元恋人は「槇原容疑者と一緒にたびたび覚せい剤を使っていた」と話しているようだが、こういうことを警察に話し、それが今回の逮捕につながったのは、強い嫉妬があるからだろう。

 嫉妬とは、大切な対象を失うことへの不安と怒りにほかならない。この嫉妬がいかに激しいかを、ゲイの方から聞いたことがある。その一因に、絶対数が少ない中でパートナーを探さなければならず、一度失うと次のパートナーを探すのが大変ということがあると私は思う。

 しかも、ミッツ・マングローブさんによれば、「(新宿)2丁目では、マッキーは神、アイコン」だったそうなので、そういうパートナーを失うことによって元恋人がいかに強い喪失感にさいなまれたかは容易に想像がつく。

 それだけではない。ヒットメーカーである槇原容疑者は元恋人にとって金づるでもあったに違いない。槇原容疑者と別れることは、経済的基盤を失うことでもあるので、強い怒りが芽生えたはずだ。怒りはしばしば復讐願望を伴う。相手の不幸を願う気持ち、いやそれどころか栄光の座から引きずりおろして不幸にしたい気持ちが強くなり、それが元恋人の捜査協力の原動力になったのではないか。

悲哀こそ芸術の原動力

 槇原容疑者の簡易尿鑑定の結果は陰性だった。本人も「僕は長いこと薬はやっていません」と供述している。この供述をどこまで信用できるか疑問だが、元恋人自身が「自分が新宿で知人から覚醒剤を調達していました」(「新潮」)と話しているので、槇原容疑者は調達役だった元恋人と別れて以降、少なくとも覚醒剤は使用していないのではないか。

 むしろ、今回の逮捕で明るみに出た元恋人との愛憎劇、そして拘留生活で味わった悲哀を糧にして、「世界に一つだけの話」のような名曲を再び書けるようになることを私は期待している。

 というのも、優れた芸術作品を生み出すのは悲哀だからである。『幸福な王子』『サロメ』などで有名な19世紀のイギリスの作家、オスカー・ワイルドは、同性愛のかどで投獄されたのだが、牢獄から同性愛の相手にあてて書いた書簡集である『獄中記』の中で次のように述べている。

「私は悲哀が人間の感得しうる最高の情緒であるので、それが、あらゆる偉大なる芸術の典型であり、同時に試金石でもあることを、いまにして知った」

 これは名言だ。ある作品が、ただ楽しめるだけでなく、心の糧となるだけの深みをそなえているか否かは、作者がどれだけ身体的・精神的な苦悩を経験したか、どれだけ不幸な体験をしたかによるところが大きい。「世界に一つだけの花」が多くの人を勇気づけ、国民的ヒット曲になりえたのは、槇原容疑者が1999年の最初の逮捕・起訴で味わった悲哀のおかげと言っても過言ではあるまい。

 マッキー、どんなときも私はあなたが作る曲を心待ちにしています。

(文=片田珠美/精神科医)

参考文献

オスカー・ワイルド『獄中記』田部重治訳 角川文庫ソフィア

JRAフェブラリーS(G1)「天敵」除外で武豊インティ連覇濃厚!? 追い切り「自己ベスト」マークの王者に待ったをかけるのは……

 23日(日)東京競馬場でフェブラリーS(G1)が開催される。連覇をかけて挑む「逃げ馬」インティ(牡6歳、栗東・野中賢二厩舎)に注目が集まる。クリソベリル、ゴールドドリームがサウジ遠征で不在のため、主役の座は譲れない。

 19日、インティは栗東坂路コースで最終追い切りを行い、4ハロン51.1秒ラスト12.5秒の自己ベストの時計をマークした。この走りに野中調教師は「思ったより時計が出ている。以前は坂路で動けるタイプでなかったが、それだけ動ける体になっているのかな」とコメント。連覇に向けて仕上がりは万全である。

 そして20日、フェブラリーSの出馬表がフルゲートの16頭で確定した。この出馬表がインティにとって追い風となる。

「今回のフェブラリーSはメンバーを見ると逃げ馬不在のため、インティの『単騎』逃げが濃厚だろう。特別登録の段階では逃げ馬ドリームキラリがいたが、賞金順で除外になった。もし出走回避馬が2頭いたら、繰り上げ出走になっただけに運も味方している。陣営は胸を撫でおろしているはずだ」(競馬記者)

 もしドリームキラリが出走していたら、ハイペースな逃げを打つため、インティの位置取りも変えざるを得なかっただろう。

 インティは昨年のみやこS(G3)でスマハマらが作ったハイペースに巻き込まれ、まさかの15着と大敗を喫した。続く、チャンピオンズC(G1)はマイペースで逃げ、クリソベリル、ゴールドドリームに差されたものの3着に粘りこむ健闘を見せた。

 そして前走の東海S(G2)は因縁の相手スマハマが出走したため、ハイペースを嫌い初めて控える競馬をした。結果は3着、先行という選択肢も広がり収穫もあったが、やはり「ハナ」が理想なのではないだろうか。

 野中調教師は「枠順が出た後に武豊騎手と作戦を決める」と前置きしながらも、「できれば『ハナ』」とコメントしている。

「もし、インティの単騎逃げとなれば、連覇は濃厚になるでしょう。しかし、各陣営がそう易々と逃げさせてくれるとは限らない。

 近走、先行する競馬が板についたサンライズノヴァ。G1初騎乗の長岡騎手が手綱をとるケイティブレイブも先行馬。怪しい馬はいるものの逃げると断言はできない。だが、誰かは仕掛けにいくのではないだろうか」(競馬記者)

 出馬表発表でインティの単騎逃げ濃厚となったフェブラリーS。各陣営の駆け引きにも注目だ。

橋本副大臣、客船ゾーニング“証拠写真”投稿し正当性強調→岩田教授に反論され即削除

 新型コロナウイルスの感染者が大量発生したクルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」の問題で、橋本岳厚生労働副大臣(岡山県第4選挙区、衆議院議員)がSNS上で不可解な投稿を繰り返し物議を呼んでいる。

 橋本副大臣は19日、自身のTwitterアカウントで、船内の状況を告発した神戸大学医学研究科感染症内科教授の岩田健太郎氏に対し「検疫中の船舶に医師が侵入した」と投稿し、物議を醸していた。一方で、岩田氏が告発した「船内では『レッドゾーン(感染危険地帯)』『グリーンゾーン(安全地帯)』のゾーニングができていない」との指摘には、Twitterの投稿などで「ただ実際に職員の感染が判明してしまった状況の中で、完全なコントロールができていると申し上げることはできません」と一部に不備があったことを認めていた。

 ところが20日、橋本副大臣は再び自身のTwitterアカウントに意図が不明瞭な内容を投稿した。投稿には、「不潔ルート」と張り紙がされた船内の模様を示す写真を添付。一見、レッドゾーンとグリーンゾーンに区別されているかのような写真だったが急遽、削除された。

隙間のある船内隔離写真を投稿、即削除

 橋本副大臣が写真を投稿したのは20日午前11時。「ちなみに、現地はこんな感じ。画像では字が読みにくいですが、左手が清潔ルート、右側が不潔ルートです」との説明とともに、中央が壁で仕切られた部屋の入口の写真を投稿した。左側の扉に黒字で「清潔ルート」、右側が赤字で「不潔ルート」と書かれた紙が貼られていた。

 しかし、よく見るとあちこちに隙間があり、隔離は不完全なように見える。岩田氏はTwitter上で、橋本副大臣の投稿に対し「この手前(写真撮ってるとこ)が清潔不潔が完全にクロスするゾーンになる、ということがおわかりいただけますでしょうか」と批判。午後1時ごろに投稿は削除された。

 一連の橋本副大臣の動向に、自民党関係者は次のようにぼやく。

「重要な任務を担っていることは理解できますが、SNSに何か書き込む時間があるのであれば、自分の仕事に専念されたほうが良いのではないでしょうか。おかげで加藤(勝信厚労相)さんが今日も野党の追及にあい、国会でまた無益な時間が費やされています。持論、自説を展開するのは結構ですが、時期を考えていただきたい。現場の官僚や医師が能力を存分に発揮できるよう環境を整えることに注力して、なにかあったら黙って責任を取る。器の大きい政治家になってほしいものです」

 橋本副大臣は故橋本龍太郎元総理の次男。当選4回の竹下派中堅議員で、自民党岡山県支部連合会会長を務める。ちなみに加藤厚労相も岡山県が地盤だ。

 加藤厚労相は衆議院議員になるのにあたり橋本龍太郎氏から誘いを受け、無所属から自民党に鞍替えして初当選した。橋本家には恩義がある。恩人の息子の橋本副大臣には、論客としてではなく、政治家として結果を残すことを求めているようだが果たして…。

(文=編集部)