パチスロ「吸い込み方式」のドラマチックな展開!「あの連チャン」にファンは熱狂!!【名機列伝~ニューペガサス編~】

 ギリシア神話に登場する伝説の生物、天馬。その名を冠したパチスロ機『ペガサス』が今は亡きパル工業より発売されたのは新風営法施行に伴う1号機体制へ移行した翌年、1986年のことだった。

 大ヒットとはいかないまでも、関西や九州などの一部地域では激しい連チャン性にファンが熱狂。パル工業=ペガサスというイメージを定着させた。

 その翌年、1987年にリリースされたのが『ニューペガサス』。先代を継承した瞬発力の高さとドラマチックなゲーム性が全国規模で話題を集め、1.5号機の中でも圧倒的なセールスとロングランを記録した。

 本機は「吸い込み方式」なるボーナス抽選システムを採用。吸い込み方式とは毎ゲーム一定の確率でボーナス抽選が行われる「確率方式」とは異なり、「吸い込み予定枚数」を投入しなければボーナスが揃わないシステムで、確率方式では絶対に不可能な「浮き沈みの激しい」出玉推移を実現した。ちなみに、このシステムは2号機の規定から禁止されている。

 吸い込み予定枚数はAコース~Dコースと4種類のテーブルで管理され、それぞれのテーブルに特性あり。テーブル振り分けはボーナス終了時or設定変更時に行われ、低設定ほどAコースの連チャンゾーンorDコースのハマリゾーンが選ばれやすい。

 それ故、朝イチのリセット台狙いはそれなりの効果を発揮した。

 また、設定6は全設定共通「1~100枚」のAコース以外、天井枚数が優遇点のひとつ。Bコースは「1~250枚(設定1:1~300枚)」。

 Cコースは「201~400枚(設定1:251~900枚)」、Dコースは「351~550枚(設定1:851~1600枚)」となり、抜群の安定感を誇る。このほか、ボーナス間1700枚ハマった場合はその時点で設定4が確定するといった特徴もある。

 吸い込み予定枚数は、「イン・アウトの差枚数」でカウント。小役が揃うとその分を打ち込む必要があるため、通常時は「小役を取りこぼしやすい」逆押しでの消化が推奨された。逆押し時のリーチ目は「小役非テンパイ+チェリー」が基本だ。

 なお、本機はビッグが入賞するとショパンの「ノクターン」が流れることでも有名。先代から受け継いだREGのペガサス絵柄も、オールドファンの記憶には鮮明に刻み込まれていることであろう。

パチンコ「驚愕のマル秘」機能を搭載!「開発者の執着」が「かつてない衝撃」を生み出す!!

 完全にあたおか(頭おかしい)。

 もちろん褒め言葉である。しかも最上級の。日本語に比較級があるならば「あたおケスト」である。

 これだと「もっとも頭がおかしい」と単純に頭のおかしさを強調するだけのような気がするので本来なら褒め言葉としての部分をフィーチャーしなければならないのであるが、「ファッ××ン」など従来の否定的な表現が反転する言葉は文化としては一般的なのでそう気にするほどのこともないような気がしないでもない。

 さて、私がこう最大の賛辞を送るのは『CRフィーバーR-18』である。CRFR-18Rとも表記できるのでこういった面でも非常にイカした台となっている。

 近年のサブカル台の中では突出した個性を発揮したこの台。多くの人が本機から扇情的な意味を汲み取り「この不信持ちが」と嘲笑するであろうが、本機の演出が興奮を呼び起こすための手段として無生物の対象物、あるいは身体の一部に対する執着を焦点にあてている台であるがゆえに陥りやすい錯誤ではある。

 もちろん、私としてもその手の性質をまったく持ち合わせていないといったら嘘になるどころか、むしろ大好物ではあるのだが、本機の偉大さは実はそこではなく、なんならその方向性はとりわけ私が驚愕した機能のほうにこそ向けられているのではないだろうかと思わせる節さえある。

 では、私はいったい何にそれほど驚いたのであろうか。
 なんとライトミドルながら通常時でも40%以上が16R大当りとなるのである。

 びっくりしたであろう。前半わけのわからない言説であれだけ引っ張っておいてまったく普通のことを言い放つこの心胆。場所が場所なら「おめーが一番のバカだな!」と平手打ちで頭部を強打されるところである。

 本当のところは、「図柄なしモード」である。変動中にVコントローラーを操作することによって図柄の表示を大→中→なしモードの3段階を選択できるのだが、この「図柄なしモード」の革新性ときたらはじめてiPhoneを手にした時と同等レベルの衝撃であった。

 従来の機種にも図柄を意識させないようなタイプが存在した。その筆頭は『CR力道山』で、力道山が対戦相手から3カウントを奪えば大当りとなる。図柄が3つ揃えば大当りするパチンコの根底を覆した画期的な仕組みを採用していた。

 この『力道山』の大当りフローからもわかるように、いくら図柄がないとはいえ、バトル(リーチ)、フォール(SPリーチ)、カウント(大当り当否あおり)と、本来ならそれに代替する演出が必要不可欠なのである。

 ところが『R-18』は「図柄なしモード」にすると演出中は事情が悉皆飲み飲めない。図柄なしとはいえ、画面の右端に極小のミニデジタル的な図柄表示が存在するが、基本的に高速変動するだけ。

 リーチが発生しても左右図柄がテンパイして中図柄のみ高速変動するような気の利いた仕掛けがないので、表面上はリーチ発生すら認識できず、何がどう進行しているのかというプレイヤーへの告知を完全に放棄しているのである。

 多少なりとも打った経験のある者であれば、音によって「あ、テンパイしたな」とか、見知ったリーチ演出が発展して「チャンスだな」と理解することは可能であるが、肝心の大当り時は、基本の演出がまったく図柄の動きにリンクしていないだけに、そのタイミングが全然掴めず、祝福の瞬間が唐突に訪れることとなる。

 パチンコを何十年も打ち続けてきた私でもこれには甚だ仰天させられ、「図柄なしモード」を初めて体験した際には、さくらんぼ少年のようにあたふたしてしまったのである。

(文=大森町男)

競馬を楽しむことが新型コロナ対策にもなる?馬券売上の1割、3000億円が国庫へ

週末の娯楽は競馬で決まり!

 ついに緊急事態宣言が全国に発令され、国民は外出自粛を要請されている。さらに全国的にも、スポーツの大会やライブ、コンサート、芸能イベントなど、さまざまな娯楽が開催できずにいる。そんな状況でできる娯楽は、ゲームや読書、そして映画鑑賞やインターネットを見ることくらいか。もちろん、それらも十分に価値があるものだが、やはり心の底から興奮するような瞬間を味わいたくもなる。そんな時間を持て余す大人たちにお勧めしたいのが、今大きな注目を浴びている「競馬」だ。

 公営競技の競馬はギャンブル的な側面を持ち合わせているものの、売り上げの10%以上が国庫納付金として国に収められており、その金額は年間3000億円にも達している。競馬の開催は今後、新型コロナ禍から復興を目指すためにも重要なのだ。

 先日には武豊騎手が、日本騎手クラブを代表して1レース騎乗するごとに1000円を積み立て、影響を受けている方々を支援するための「コロナ基金」を設立すると発表した。日本中央競馬会(JRA)も騎手も関係者も一丸となって新型コロナと戦っている。

 また、競馬はレジャー的側面も大きい。好きな馬、好きな騎手を応援するのはプロ野球などのスポーツにも通じるし、出走馬のなかから勝ち馬を探し出す予想は謎解き要素が満載。しかも、自分だけの予想法を確立し、それが的中につながれば、感動は生涯消えることはない。さらに、払い戻しが数万円にもなれば、その興奮は一気に跳ね上がるだろう。

 日本において競馬といえば、JRAとNAR(地方競馬全国協会)の2つに分けられる。簡単にいえば、毎週土曜日と日曜日に大々的に行われ、武豊騎手や、ディープインパクトといった名馬が活躍しているのがJRAだ。ここでは、そのJRAを中心に紹介しよう。

 武豊、川田将雅、三浦皇成、クリストフ・ルメール、ミルコ・デムーロといった著名なジョッキーが活躍するJRAは、昨日行われた皐月賞や5月3日に行われる天皇賞(春)といったビッグレースがあり、1着賞金3億円という超高額賞金もある。年間売上は約3兆円に達し、有馬記念の馬券売上はたった1レースで875億円に達してギネスブックに記録されている。

 現在春のG1シーズン真っただ中であり、先週までに高松宮記念、大阪杯、桜花賞、皐月賞が終了。来週からは天皇賞(春)、NHKマイルカップ、ヴィクトリアマイル、優駿牝馬(オークス)、東京優駿(日本ダービー)、安田記念と6週連続でG1レースが行われる。毎週のように一獲千金の代名詞でもある万馬券が飛び出し、全国数百万人の競馬ファンが一喜一憂しているのだ。

 馬券は20歳以上であれば誰でも購入が可能で、現在は場外馬券売り場や競馬場へファンの入場はできないが、インターネット上でクレジットカードやネットバンキングを利用して馬券の購入ができる。そしてテレビでは朝から夕方まで、すべてのレースが無料で放送されている。

 ただし、JRA自体は競馬予想そのものを教えてはくれない。スポーツ紙や競馬専門紙、さらにはインターネット上で多く見られる競馬サイトを活用するのが一般的だ。しかし、初心者には何が信用できて実績があるのか判別するのは困難。そこで、今もっとも勢いがあり、実績も十分な「万馬券専門サイト」を紹介しよう。それが「暴露王」だ。

 何やら仰々しい名前だが、暴露王は誕生してから16年と歴史ある会社。競馬には裏情報があり、それを暴露して馬券を的中させていると考えれば納得がいく。この暴露王は、何がすごいのか。それは、やはり競馬の醍醐味である「万馬券」にめっぽう強いことだろう。暴露王は「年間300本の万馬券的中」を公約として掲げており、いまだそれを下回ったことがない。それどころか、昨年はなんと350本もの万馬券を的中。そして今年においても、4月12日現在で102本の万馬券を的中。このペースで的中を重ねれば昨年以上となることは確実で、夢の400本的中も視野に入ってくる。

 そんな競馬ファンの理想のような万馬券的中のプロである「暴露王」が、娯楽に飢えた全国の大人に向けて素晴らしい企画を実施するという。通常は有料の万馬券予想を「無料」で提供してくれるというのだ。昨年350本、今年もすでに102本の万馬券を的中させているが、その配当もかなりの額になる。昨年はなんとマスコミノーマークの12番人気馬を本命に40万馬券を的中。さらにG1レースのヴィクトリアマイルでも3連単1750倍を的中させ、今年も18万馬券や10万馬券の高額万馬券を連発しているのだ。

 暴露王は100円が40万円、500円が200万円という、衝撃の払い戻しを受けられるような情報を毎週のように競馬ファンへ届けているが、これほどの実績を成し遂げられるのは理由がある。それは現役の凄腕競馬記者(トラックマン)たちと独自に提携しているからだ。彼らは、競馬ファン受けしやすい人気馬中心の表面的なマスコミとは異なり、人気にかかわらず「激走する穴馬」を見つけ出すプロ中のプロたち。

 そして独占入手した情報は、所属するスポーツ紙や競馬専門紙では公開せず、暴露王を通じて競馬ファンに届けられる仕組みになっている。つまり、本物の万馬券情報を知りたければ、既存のマスコミではなく暴露王を利用することが正解なのだ。そんな彼らが、今週末行われる重賞レースのフローラステークスに絶大な自信を寄せているという。

「フローラステークスは2019年に9番人気、2018年も13番人気、2017年も12番人気と10番人気が激走しているように、毎年のように伏兵が万馬券を演出しています。人気薄の激走は、人気をつくり出すマスコミが見抜けなかった結果であり、万馬券専門サイトである暴露王には、うってつけの舞台です。

 この時期の牝馬は発情(フケ)などがあってムラ駆けしやすく、それもキャリアの少ない3歳で成績も横並び。そしてオークストライアルという性質上、さまざまな関係者や馬主サイドの思惑もあります。ほかのレースとは難易度が段違いだからこそ、配当妙味も高く一獲千金のチャンス。そしてこんな難解なレースこそ、関係者の本音に迫れる暴露王の強みが生きるのです。

 今年もマスコミがノーマーク、そしてアッと驚く穴馬の存在を把握しており、この馬が馬券に絡めば万馬券はもちろん、10万馬券の的中も夢ではありませんよ。

 お伝えしたように、このフローラステークスは初めてご利用の方に限り、すべての買い目と情報を無料で公開します。ぜひ多くの人に利用していただき、競馬の魅力を感じてほしいですね」(暴露王スタッフ)

 暴露王は、その実績と信頼から、関係者やファンの間では「日本一の万馬券専門サイト」「競馬界最後の駆け込み寺」と呼ばれることもしばしば。そんな彼らが自信満々で無料提供するフローラステークス情報は必見だ。ぜひ今週は暴露王の情報を活用して競馬で楽しもう。

(文=編集部)

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※本稿はPR記事です。

くら寿司、バイトテロからの復活の兆しに水…なぜ回転ずしは他の外食業より打撃少ない?

 新型コロナウイルスは、不振に陥っていた大手回転ずしチェーンの復活をも妨げている。販売不振に陥っていたくら寿司は、3月の既存店売上高が前年同月比15.5%減だった。12.2%増と大幅プラスだった2月から一転、大幅マイナスとなった。同じく販売不振の「かっぱ寿司」を展開するカッパ・クリエイトは、2月の既存店売上高は8.0%増だったが、3月は23.1%減と大幅マイナスだった。両社とも販売不振から脱却しつつあったが、新型コロナがそれを妨げている。

 くら寿司は、長らく客離れに苦しんでいた。既存店の客数は2019年10月期まで3年連続で前年を下回っていた。既存店売上高は19年10月期が前年を下回った。19年10月期は客数が12カ月すべてでマイナスとなり、売上高は11カ月がマイナスだった。

 19年10月期の不振は19年2月に世間を賑わせた「バイトテロ」の影響が大きい。アルバイト従業員がゴミ箱に捨てた魚をまな板に戻して調理しようとする様子が映った動画が拡散されて大問題となり、その後は客数と売上高が大きく落ち込むようになった。

 それが今期に入ってからは、既存店売上高のプラスが目立つようになった。19年11月が1.1%増、20年1月が4.8%増、2月が12.2%増だった。客数は依然としてマイナス傾向にあるが、客単価が大きく上昇し売り上げを押し上げているのだ。客単価は19年4月~20年2月までの11カ月すべての月がプラスだ。

 くら寿司は「1皿100円」という低価格を売りとしているが、19年3月から単価が高い旬の高級魚を使ったすしを期間限定で提供する「旬の極みシリーズ」を始めている。第1弾には高級魚として知られるクエのすし「国産天然くえ」(税別200円)を発売した。その後、同シリーズの名のもとに高単価のすしを毎月のように提供している。最近では4月10日から「厚切り桜鯛」(同200円)と「特大生サーモン」(同200円)を販売している。

 単価が高い商品の投入は、これだけではない。19年9月から販売を始めた高級スイーツブランド「KURA ROYAL(クラ ロワイヤル)」も高単価だ。第1弾として期間限定で発売した「たっぷり 完熟マンゴーパフェ」と「黒糖タピオカミルクティー」は518円(税込み)と、くら寿司としては高単価だ。最近では4月10日から「まるごとマンゴーパフェ」を528円(同)で発売している。こうした高単価のスイーツを2~3週に1度のペースで投入している。

 高単価商品を積極的に投入したこともあり客単価が上昇し、売り上げを底上げしている。また、新規出店効果もあり、くら寿司の19年11月~20年1月期の連結売上高は前年同期比7.2%増の359億円と、大きく伸びている。

 このように、くら寿司は業績が回復基調にあったわけだが、新型コロナの感染拡大で外出自粛が広がったことが影響し、3月の既存店売上高は大きく落ち込んだ。

回転ずしチェーン各社に大打撃

 かっぱ寿司も新型コロナに復活を妨げられている。くら寿司と同様に、最近は不振から脱しつつあった。 かっぱ寿司は「すしがまずい」とのイメージから客離れが起きていた。既存店客数は19年3月期まで5期連続マイナスで、それに合わせて既存店売上高も長らく通期ベースでマイナスが続いていた。それが、ようやく19年3月期に既存店売上高が0.1%増と、わずかながらもプラスを確保することができた。

 すしの品質向上が功を奏した。すしネタの加工を、従来は工場で一括して行っていたのを店舗で行うように改めたほか、注文を受けてから調理して新鮮なすしを提供するフルオーダー型の店舗への転換を進め、すしの品質向上を図った。こうしたことが功を奏し、客足が徐々に回復するようになった。

 20年3月期は特に好調だった。既存店売上高は今年2月までの11カ月間のうち10カ月が前年を上回っていた。プラス幅も大きく、増加率が5%以上の月が5カ月もあった。こうしたことから、通期での大幅プラスが予想されていた。だが、新型コロナの影響で3月は23.1%減と大幅マイナスになった。これが影響し、通期は0.6%増の微増にとどまっている。

 新型コロナは、回転ずしチェーン王者「スシロー」にも大打撃を与えている。運営会社のスシローグローバルホールディングスは、3月の既存店売上高が13.7%減だったと発表した。2月まで28 カ月連続で前年を上回っていたが、連続記録はストップしてしまった。増加率は高い水準で推移しており、19年11月が10.0%、12月が7.0%、20年1月が7.0%、2月が12.0%と大幅増収を達成していた。しかし、ここにきて一気に沈んでしまった。

 元気寿司も好調だった業績に急ブレーキがかかっている。ここ数年の既存店売上高はプラスの月が大半だった。今年1月は6.9%増、2月が10.0%増と大きく伸びていた。ところが、3月は17.4%減と、大きく落ち込んでしまった。

 このように、大手回転ずしチェーンは新型コロナの影響で3月の売り上げが大きく落ち込んでいる。もちろん、各チェーンとも対策は講じてきた。

 はま寿司は新型コロナの感染拡大を受け、3月3日から回転レーンでの提供を中止し、タッチパネルで注文を受けた商品だけ提供する方式に切り替えた。その後、かっぱ寿司や元気寿司でも同様の対応を講じている。こうすることで、利用客に安全性をアピールしてきた。各社ともなんらかの対策を打ち出してはいるが、大きな流れを変えるには至ってない。

 外食店はどこも厳しい状況にあり、回転ずしチェーンも例外ではない。ただ、回転ずしチェーンは、まだマシなほうだろう。3月の既存店売上高で20%以上落ち込んだ外食チェーンが少なくないなか、既存店売上高を発表した前述の4チェーンのうち3チェーンは10%台の減少にとどまっている。それは、この4チェーンは固定客が多い郊外店が大半を占めているためだ。とはいえ、厳しい状況に変わりはない。こうした難局に各社がどう対処するのか、視線が集まる。
(文=佐藤昌司/店舗経営コンサルタント)

●佐藤昌司 店舗経営コンサルタント。立教大学社会学部卒。12年間大手アパレル会社に従事。現在は株式会社クリエイションコンサルティング代表取締役社長。企業研修講師。セミナー講師。店舗型ビジネスの専門家。集客・売上拡大・人材育成のコンサルティング業務を提供。

【コロナ】JALとANA、事実上の休業状態に…航空業界、未曾有の経営危機に直面

 新型コロナウイルスの感染拡大が世界の航空業界を直撃している。人々の移動が抑制され、旅客数は大幅に減少している。それに伴い、世界の航空業界の業況が急速に悪化している。今後、国内外の旅客需要がどの程度落ち込むか見通しが立たない。航空各社の危機感は日に日に高まっている。航空業界は、これまでに経験したことがないほどの異常な事態を迎えているといえる。

 航空旅客需要は、世界経済全体のGDPの変化に大きく影響される。リーマンショック後、日本の航空業界はかなり厳しい環境に直面した。2010年には日本航空(JAL)が会社更生法の適用を申請し、経営破綻に陥った。その後、世界経済が緩やかに回復し、2012年12月から日本の景気は回復局面に移行した。その中で、日本への外国人観光客などが大幅に増えたことなどが、ANAをはじめ国内航空業界の回復を支える大きな要因となった。

 現在、そうした動きが急速に止まり始めている。5月の連休、夏休みの航空旅客需要がどうなるかは読めない。今後の感染動向によって、ANAの事業環境が想定される以上に不安定化する可能性は排除できない。そうした不確実性に同社がどう対応するかは、国内経済全体の先行きを考える上で重要と考える。

リーマンショック後のANAの業績動向

 ANAをはじめとする航空各社の業績は、世界経済全体の動向から大きく影響される。端的に、世界経済全体で景気が良い場合、業績は上向く。反対に、景気が減速すると、業績には下押し圧力がかかることが多い。まず、この基本的なポイントを確認しよう。

 2008年9月のリーマンショック後、世界経済の成長率は大きく低下した。2009年、世界経済全体のGDP成長率はマイナス0.075%に落ち込んだ。それとともに世界各国で企業収益と人々の収入が減少した。

 世界全体で海外出張や海外旅行に出かける人が大幅に落ち込んだ。それが、航空旅客需要を低迷させた。ANAの業績は悪化し、2010年3月期の営業損益は542億円の赤字に落ち込んだ。その後、中国の4兆元(当時の邦貨換算額で57兆円程度)の景気対策や、米国経済の緩やかな持ち直しに支えられ、世界経済は徐々に回復した。それが、ビジネスや観光目的でのエアライン利用客の増加を支えた。

 世界経済全体が上向く中、ANAは国際線の拡大を進めることによって業績を拡大させた。同社の旅客数合計に占める国際線の割合は、2009年3月期の9%から2019年3月期には16%にまで上昇した。見方を変えれば、ANAは経済のグローバル化への対応を進めることによって業績の拡大を実現した。

 具体的には、わが国が観光を成長戦略の一角に位置付け、中国、韓国、台湾などを中心に外国人観光客が増加したことがある。2017年4月、ANAはインバウンド需要の取り込みなどを目指してLCC(格安航空会社)であるピーチ・アビエーションへの出資比率を引き上げ、連結子会社とした。また、中国の需要など海外の要因に支えられて日本経済が緩やかに回復し、ビジネスや旅行目的でエアラインを利用する個人も増えた。その結果、2019年3月期、ANAの営業利益は1,650億円に達した。この間、経営再建が進められたJALの業績が改善したことも併せて考えると、航空業界の収益は各社の事業戦略に加え、世界経済全体の動向に大きく左右されることがわかる。

新型コロナウイルスの感染拡大とANA

 中国を震源地に新型コロナウイルスが世界に拡散したことがANAの事業、業績、財務内容に与える影響はかなり深刻だ。リーマンショック後、世界各国は、中国の需要取り込みなどを重視した。それに沿って、世界的に、中国を中心とするアジア地域向けの航空旅客輸送が増加した。2018年ごろからは米中の通商摩擦の影響や、中国経済の成長の限界などから中国向けの旅客需要には鈍化の兆しが表れた。それでも、米国の労働市場の改善や低金利環境に支えられ、世界経済全体はそれなりの落ち着きを維持した。それが、航空業界の収益を支えた。

 その中、欧州を中心に中国の需要取り込みを重視する国が増えた。2019年、イタリア政府は中国の提唱する広域経済圏構想である「一帯一路(21世紀のシルクロード経済圏構想)」への参加を表明した。これはG7参加国で初めてだった。その上、両国政府は文化・観光面の振興を重視し、直行便を増発した。景気の低迷や財政難などの難題に直面するイタリアにとって、中国の需要にアクセスすることは自国経済の安定を目指すために欠かせなかった。

 イタリアで新型コロナウイルスの爆発的な感染が発生した背景には、こうした中国への接近が無視できない影響を与えたはずだ。さらに、欧州各国は人の自由な移動を認めることによってEU域内の経済関係の強化を目指した。人の自由な移動によってコロナウイルスがドイツやスペイン、フランスなどに拡散され、各国で医療体制は限界に直面している。

 この状況下、日米欧をはじめ世界各国が人の移動を制限し、新型コロナウイルスの感染拡大を抑えようと必死だ。感染を抑えるために各国は国境の封鎖や外出の制限あるいは禁止など人の動線を絞らざるを得ない。

 渡航制限などの影響から、4月、ANAは国際線を通常の85%に削減する。当たり前だが、航空業界で飛行機を飛ばすことができなければ旅客収入は得られない。羽田空港などのカウンターを訪れる人もまばらであり、ANAをはじめとする航空業界全体が事実上の開店休業状態に陥り始めている。

広範な経済活動への影響の懸念

 ANAが直面している状況は、他の企業にとっても他人事ではない。人の移動が制限されると、経済活動全体が縮小する。重要なことは、どの程度の期間、このような状況が続くかが読めないことだ。ワクチンの開発には1年程度の時間がかかるとみられる。その状況下、いつ、どのように感染が収束に向かうかが見通せない。感染の影響が長引けば、その分、航空需要は落ちる。欧州各国や米国、さらには日本での感染状況を見る限り、企業も個人も政府も、長期化を念頭に置いて今後の方策を練ることが重要だろう。

 ANAが直面する航空旅客需要の急減は、世界経済全体で需要と供給のバランスが大きく崩れていることを示す。実体経済の悪化は避けらず、2020年の世界経済の成長率がマイナスに落ち込むことは不可避の状況にある。

 この状況下、企業などは対応が可能な段階で、できるだけの対策を徹底しなければならない。足許、先行きの市況反転を念頭に置いて戦略を練ることよりも、これまでの投資戦略や資金調達などの計画を見直し、守りを固めることの重要性が高まっている。ANAは事業拡大路線を修正し始めた。同社はハワイ路線のシェア拡大に向けて投入を目指していた仏エアバス社のA380の受領を半年程度先延ばしするという。また、ANAは国内7行から約1000億円の借入を検討し、政府系金融機関からの資金調達も目指されていると報じられている。

 リーマンショック後、ANAは自己資本を積み増し、財務体質を改善させてきた。ある程度の収益の下ぶれに耐えられる体制はできてはいると考えられる。ただ、新型コロナウイルスの感染の影響がどう推移するか先行きは読めない。状況によっては、金融機関の業績が悪化し、企業の資金調達の不確実性が高まる可能性がある。需要の落ち込みが続けば、自助努力での対応もかなり難しくなるかもしれない。

 こうした展開を念頭に、ANAは環境変化への対応を進めようとしている。航空業界はグローバル化の進展とともに業況を拡大させてきた。今後、同社の事業・経営体制がどう変化するかは、新型コロナウイルスが国内外の経済・金融市場に与える影響を考える際の重要な視座となろう。

(文=真壁昭夫/法政大学大学院教授)

Web・ビデオ会議の画面で“老け顔”に見えるNG行為…キレイに映る2つのポイント

 緊急事態宣言後、在宅勤務によりオンラインのテレビ会議デビューをした人も多いはず。また、プライベートでオンライン飲み会をした人もいるかもしれません。しかし、画面に映った自分を見て「もっとイケてるとばかり思ってた」とガックリ来た方、いるのではないでしょうか。

 しかし、これは「オンラインの身だしなみ」を知らないだけであり、家にあるものだけで「オンラインのあなた」は「普段のあなた」に近づけます。男性向けスーツ本『できる男になりたいなら、鏡を見ることから始めなさい。』(CCCメディアハウス)の著者であり、ユニ・チャームなど企業でも服飾コンサルティングを行う筆者が、オンライン身だしなみのポイントを伝えます。

ポイント1「角度はとにかく“上から”」

 オンラインの自分の姿にギョッとしたとき。それは「下から映した状態」であることが多いはずです。鏡で見る自分はもっとイケてたのに、と落ち込まないでください。「下から」映せば、普段より二重あごっぽく見えるわ、ふてぶてしそうだわ、鼻の穴は目立つわ、老けて見えるわと、かなりイケてない状態に誰だってなります。吉沢亮でも広瀬すずでも、きっとそうなります。

 やってみればわかります。自分のスマホのカメラを「自撮りモード」にして、目線より上から下に移動してみましょう。「下から」はヤバい、とすぐわかります。

 スマホやノートパソコン内蔵カメラを使うと、アングルはどうしても「下から、見上げるように」なりがちです。キャバクラのホームページの「キャスト紹介」のページを見てみてください。皆、カメラは上からです。「キレイは上から」です。

 なので、おすすめのカメラ位置は「真正面~真正面から気持ち上」くらいです。あまり上からすぎると「キャスト紹介か」となってしまいます。周りの参加者の動向を見つつ、調整しましょう。

 スマホをカメラにする場合は、固定する台を真正面より下にならないよう高めにセットしましょう。ノートパソコンの内蔵カメラを使う場合は、ノートパソコンを台に乗せるなどして高くしましょう。入力しづらかったら、外付けのキーボードやマウスを使うといいですよ。

ポイント2「メイクより“照明”が大事」

「上から」も重要ですが、オンラインの「映え」において命より大事なのは「照明」です。

 書籍『不安が自信に変わる話し方の教室』(深沢彩子・稲垣麻由美著、三才ブックス)は、動画におけるよりよい映り方や話し方の指南も充実した1冊です。そこで、画面映りをよくするコツとして、深沢氏は「一に照明、二に髪型、三・四はなくて、五にメイク」と説きます。メイクよりも照明なのです。

 照明の効果を、ユーチューバーの実例で紹介します。

 こちらの動画の5分すぎから、撮影用の本格照明(扇風機くらいの大きさがある)を試した、るる氏のビフォーアフターが見られますが、照明の効果やすごさが100の言葉よりも伝わるはずです。(※なお、るる氏の場合、リングライトを購入する前から家にあった卓上照明を代わりに使っていたと話しており、ビフォー時点でもある程度配慮がされた状態です)。

 なお、るる氏は若い方ですが、照明の効果は年を取れば取るほど出てきます。35歳を超え、いい加減もう「若者」のくくりには入れない世代の人ほど、年に応じて出てくる肌のくすみや疲れを、光がふっ飛ばしてくれます。ユーチューバーが照明を紹介する動画を見ても、中高年ユーチューバーになるほど、照明メーカーが泣いて喜ぶんじゃないかというほど感動的な光の変身を遂げている方がたくさんいるので、ぜひ見てみてください。

 そうは言っても、別にヒカキンじゃないのだし照明機材など買えない、という人も多いはず。それに、ユーチューバーが使っているような本格照明を導入したら、オンライン会議であなただけが光り輝くでしょうから、ビジネスシーンでそういう目立ち方は不本意な人も多いでしょう。

 そんな人は、るる氏がもともとそうしていたように、家にある卓上照明などで自分を照らしてやりましょう。家の照明は天井についていますから、照明の真下にある顔周り、特に顔の中央部は影ができやすく、昔のコントに出てくるコソ泥みたいに黒ずみがちです。これをうまく光で飛ばします。

 そのままでは光がまぶしすぎたり明るすぎたりする場合、ちょっと光源の角度をずらしたり、また、家の壁が白いなら壁に向かって照明を当てるだけでも大きく変わります(スマホの自撮りカメラでビフォーアフターを確認し、その大きな変化に驚いてください)。メイクよりも効果的と言わしめた照明、使わない手はありません。女性の場合、照明をうまく使えばファンデーションもいらないですよ。

 また、ミーティングが日中で晴れた日ならレースのカーテンを開け、自然光を入れるだけでも違います。

「妙にアップ」にも要注意

「上から」と「照明」を使えば、あなたは普段自分が鏡で見ている状態に近い顔(照明を上手に活用できれば、むしろ普段のあなたよりもいい状態で)になれます。

 また、オンライン会議で気を付けたいのが「妙にアップな人」です。いますよね? どアップが許されるのは、芸能人の中でもトップクラスの人だけです。特にノートパソコン内蔵のカメラを使う場合、カメラと顔が近づきがちなので気を付けましょう。

 つまり、ノートパソコンは「下から映すようになりがち」かつ「どアップになりがち」と、何も考えずに使うと、あなたの魅力が6割くらいになってしまう危険な電子機器です。気を付けましょう。

 解決策として、ノートパソコン本体は撮影だけに使うと割り切り、自分から遠く高い位置にセットし、入力は外付けのキーボードやマウスを使うといいですよ。外付けのカメラを使う人も、ディスプレイの上にカメラを設置しがちですが、カメラだけより遠くにすれば、どアップを防げます。

面倒だけど重要な“顔出し”の意義

 普段とは違うポイントをあれこれ気にしないといけないし、面倒なことも多いオンライン会議。「面倒だから、カメラ機能を使わず音声だけにしよう」という人もいるはずです。私も、過去にそうしていたこともあります。

 ですが、私は本業がライターです。取材をしていて、その充実度は「対面取材>オンラインテレビ会議>電話、メール」だと、経験から思います。顔が見えるほど、取材項目以外のこともぽろっと話す「遊び」が生まれ、ここからこぼれた言葉が本編の記事に生きてくることが何度もありました。一方で、電話だとどうしても用件だけになりがちです。

 オンラインテレビ会議も、対面には及ばず「用件だけになりがち」な傾向はあります。それでも「電話」よりはかなりマシです。顔が見えると安心でき、そのほっとした気持ちから遊びが生まれ、何か新たなアイデアにつながることだってあるでしょう。社会不安が増す今だからこそ、「上から」「照明」「アップは避ける」のオンライン身だしなみで、さわやかな姿で人とつながっていたいですね。

(文=石徹白未亜/ライター)

進撃のクリエイティブ・ストラテジー?

最恐の戦略本、ここに誕生

「20年間、わが社を支えてきたブランドを、少子高齢という人口動態に合わせて、いま再びよみがえらせるにはどうすればいいか?」

「IPOを目指す3年間にしたい。そんな中で、創業事業とは異なる第二の事業をゼロから立ち上げたい。まず何から始めればいいかな?」

「駅ビルを建て替えるのだけれど、町民はもちろん、働く人も、やる気が出る空間にしたい!」
……etc.

戦略という武器を使って、業界やジャンル問わず、さまざまな企業や団体の抱える悩みと向き合い、その解決策やクリエイティブ・アイデアを創る。それがクリエイティブ・ストラテジストの仕事です。

そんな仕事の傍ら、ある出合いをキッカケに、本づくりをさせていただくことになりました。その名は、『進撃の相談室』(発行:講談社)。

進撃の相談室 書籍データ
書籍、好評発売中! 詳細はこちら
電通HP書籍紹介 

タイトルから、かの名作漫画『進撃の巨人』を原作とした作品であることは間違いない。しかし、これが単なるファンブックでないことは、副題まで見てみると分かります。そこには、『13歳からの「戦略論」』という言葉が並びます。

そう、この本は、「自分の頭で考えぬく具体策」として、エレンやミカサたちが活躍する『進撃の巨人』のエピソードを題材に、「戦略思考の基本のキ」を習得する本なのです。

業界を超えて、さまざまな年齢やバックグラウンドを持った方々とお仕事をご一緒する中で、気づいたことがあります。それは、戦略思考をマスターするのに、年齢は関係ないということです。

戦略は、人が悩みというバケモノに襲われはじめるその時から、持っていて損はない武器。しかし残念なことに、たいていの戦略論は、戦争の歴史や特定のビジネスに特化した専門分野に閉じている。つまり、狭義の戦略論としてしか、語られません。

ビジネスのビにも関心のない10代の頃から、特定の専門領域にとらわれない、広義の戦略論に触れる機会があればいいのに。もしそんな夢みたいなことが実現できれば、10年後の世界は、もっと面白くなるはずだ。若さゆえの柔軟なアイデアと戦略思考を掛け合わせて、世界を変える次世代が多く生まれてくれるに違いない。

そんなバカみたいな妄想が、頭の片隅にありました。
そんな夢物語を、講談社さんが面白がってくれたことで、本づくりがスタートしたのです。

また、私は以前から、『進撃の巨人』という作品に対して、特別な思いを抱いていました。もちろん、極上の最恐エンターテインメント作品として堪能したことは言うまでもありません。それに加えて、この物語は、どんなに分厚い戦略の専門書にも負けない、実践的な問題解決のアイデアに溢れた「戦略思考の教科書」なのです。

ファンにお馴染みの名場面はもちろん、何気ない会話劇の中にすら、専門家から見て、思わず身震いしてしまう戦略が溢れている。そう、ファンの皆さんが「うわぁ…。さすが頭脳派アルミン!」と口にしたその場面には、素晴らしい戦略が隠れているのです。

本書自体は進撃ファンおよび中高生をベースにつくられていますが、その骨子は、年齢問わず、また公私問わず、あらゆるビジネスパーソンの生活に潜む「悩み」を駆逐するために役に立つ内容となっています。そこで本連載では、職種問わず、あらゆるビジネスパーソンの役に立つ論点に絞って、戦略クリエイティブの観点から、『進撃の相談室』のエッセンスをお伝えします。

「答え探し」より、「倒す訓練」に時間を費やせ

この残酷な世界を、丸腰で生きることを勇気とは呼ばない。
それは、単なる無謀というものだ。
まず我々は、生き抜くための「武器」を持たなければならない。

本書は、こんな文章から始まります。
もちろん、私たちが生きる現実社会は、エレンやリヴァイが暮らす世界とは違って、突然と巨人に喰われてしまうハプニングは起こりません。遥か高い壁に閉じ込められているわけでもありません。

しかし、この現実は、フィクションと同じくらい、いやフィクション以上に、残酷な世界ともいえます。平気で人を傷つける「友達や同僚という名の巨人」がはびこり、息苦しい「教室や職場という名の壁」に阻まれている。つまり、私たちは常にさまざまな悩みに囲まれて、生きざるを得ない。

そんな残酷な世界だからこそ、巨人と闘うエレンが武器を携えているように、私たちは丸腰で挑むのではなく、悩みという強敵を倒すための武器を、携えなければならない。それこそ、問題解決ツールとしての「戦略思考」というわけです。

進撃の巨人 カット

ただし、ここで言う「武器」とは、いわゆる「答え」そのものとは違います。

今はとても便利な時代で、ビジネス書を立ち読みしたり、スマホでウェブニュースを検索すれば、「5分でわかる●●●」や「●●●を解決するたったひとつの方法」など、耳当たりのいい“答えらしきもの”が、すぐ見つかります。

しかし、その“答えらしきもの”が、自分の悩みにジャストフィットすることは、まず起こらないのではないでしょうか。それも無理もありません。だって、私たちは一人一人違う。それに、悩みの姿かたちは千差万別。そのくせ、目には見えないから、その人がどんな悩みに苦しめられているのか、他人からは分かりづらい。いや、当の本人ですら、悩みの正体が何なのか、分からない。

そんな状況ですから、だれにでも当てはまる答えが、自分にぴったりの答えになるとは限らないし、たとえあったとしても、ビジネス書やウェブニュースでサクリと見つかる保証は、どこにもありません。

では、「私だけの悩み」を解決する答えは、いったいだれが与えてくれるのか?当たり前ですが、その最後のアンカーは、自分。自分自身でしかありません。

そう考えると、何かの壁にぶちあたる度に、目前の悩みにジャストフィットする「答え探し」に時間を費やすことは、実はコスパが悪いのだと気付きます。その場しのぎが上手くいったとしても、また数日たてば、違う問題が発生するのがこの世界。

そこで、同じ時間をつかうなら、「悩みの答え探し」ではなく「悩みを倒す訓練」に費やした方が、持続的に自分の仕事を強くしてくれるはずです。一度鍛えられた力は、他の問題でも応用できる。

例えば、人に言われた方法論に則って大学に合格した人と、自ら創意工夫をこらして独自の勉強法を編み出し成果を上げた人とでは、同じ大学生でも、問題解決力が大きく変わってくることは明らか。ルールが刻々と変化する現代社会において、後者のような力を持つ人の方が、活躍の舞台が広がっていることは言うまでもありません。
 
この本が扱うのは、まさにそんな悩みとの闘う武器としての戦略思考なのです。

「悩む」から「考える」へ

本書ではまず、悩みを駆逐する第一歩として、

「悩む」と「考える」は使い分けろ!

と提案しています。

ビジネスでも日常生活でも、ある悩みに直面した時、二つの反応パターンがあります。それが「悩む」と「考える」です。一見、その違いは見えにくい。しかし頭の中までのぞき込んでみると、両者は大きく違っているのです。

「悩む人」というのは、五里霧中。どうすれば悩みというバケモノを倒せるのか、手がかりが掴めず、ぼんやりと立ちつくしている状態を指します。もう一方で、「考える人」は、具体的な問いを設定して、悩みを一つずつクリアしていく。つまり、「考える人」は具体的な問いによって、掴みどころのない悩みに、形を与えることができるのです。

本書では、このことを「クッキー作り」に例えて説明しています。
クッキー生地を「悩み」、型抜き器を「(考える人が設定する)具体的な問い」と例えると、次の図のようになります。

クッキーの型抜きの画像

具体的な問いが用意されることで、ボンヤリとした「悩み」が、ハッキリとした「考え=問題」に変身するのです。

もちろん、クッキー生地に、どんなにうまく型抜き器を当てても、多少の切れ端が残ってしまうように、悩みが100%消え去ることはありません。それでも、具体的な問いによって、大半の悩みを、解決できる問題にスイッチできることの意義は大きいのです。

そこで次に問題になるのが、現実世界を生きる中で、「悩む人から考える人へと変身する方法、その具体策は何なのか?」です。ちなみに、ここで「具体策」という言葉にこだわる必要があります。単なる根性論や何となくの答えで納得しないように、注意しなければなりません。

というのも、ここで言う「悩む人」と「考える人」との違いは、よくセンスや才能、性格やパーソナリティーとかいう簡単な言葉で、誤魔化されてしまいがちだからです。

「つい悩みがちな人は、そういう星のもとに生まれてしまった人なんだから仕方ないよね」なんてバカげた主張が、教育の現場にも、ビジネスの現場にも、はびこっています。

しかし、実際はそうではありません。「悩み」を「考える」に変えるためのスイッチ(変換器)、つまり考えるための道具さえあれば、誰だって、この残酷な現実と向き合うための「考える力」を持つことができるのです。

そこで本書は、「7つの戦略スイッチ」という武器を駆使し、進撃の物語に隠された戦略の構造を明らかにすることを通じて、広義の戦略づくりの方法を、訓練していく一冊となっています。
(つづく)

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