パチンコ店では様々な珍事が起こります。その中でも「無人の台が大当りする」という場面に遭遇する事もあるでしょう。
かくいう私も保留を残して席を立ち、戻ってみると既に大当り中。出玉をほとんど獲得できなかったという苦い経験をした事がございます。それからは完全に保留を消化した後で席を立つように徹底しているので、同じ経験をする事はありませんでした。
ただホール店員としての立場にいると、無人での大当りは割と多く見かけるものです。
ホール巡回で自ら発見する事もあれば、わざわざスタッフを呼び出して「あの台当っているよ」と親切に報告して下さるお客様も中にはいらっしゃいます。
このような場合、第一に行わなくてはならないのが「電源を落とす」という事。現在の遊技台は状況を記憶して復帰する機能が備わっております。仮に大当り1ラウンド目に電源を落とせば、お客様が戻った際に1ラウンド目の途中から遊技を再開することができるのです。
また、「どうせ当たらない」と保留を残して席を離れたお客様に関しては大抵が戻って来ません。その場合は店内カメラで台の最終遊技者を確認。店内にいらっしゃるのであれば、事情を説明して大当り台に戻っていただきます。
仮に既に退店されてしまっていた場合。こまめに館内マイクでお客様の呼び出しを行いつつ、30分~1時間ほど待ちます。それでも戻られない際は、ラムクリアを行った上で空き台として開放するのです。
たまに「戻って来ないなら打たせてくれ」と申し出るお客様がいらっしゃいますが、この場合は「それは出来かねます」と返答せざるを得ません。ホール側が「大当り状態の空き台」を認知している以上、公平なホール運営から逸脱した行為と判断されかねないからです。
大抵のお客様は丁寧にご説明する事で納得して諦めていただけるのですが…。中には断固として引き下がらないお客様もいらっしゃるのです。
そんな「ジャインアン的」な方が引き起こすのは“修羅場”…。
今回は私の経験した中でも特に印象に残っている「あわや乱闘騒ぎ」へと発展しかけたエピソードをご紹介しましょう。
ある日、いつものようにホールを巡回していると一人のお客様が慌てた様子で私の元へ駆け寄りこう仰いました。
「客同士で口論になっている」
私は慌てて現場に向かいました。すると、青年と中年男性が睨み合いながら物凄い剣幕で言い争いをしていたのです。
仲間同士の喧嘩とも思えない組み合わせだったので「一体何があったんだ?」と不思議に思いつつ二人の仲裁に入りました。「他のお客様のご迷惑になりますから落ち着いてください!何があったんですか?」と問いかけたのでした。
すると青年は「自分が引いた大当りを横取りされた」と主張。一方の中年男性は「自分の大たりに言い掛かりをつけられている」と、まるで違う二人の意見に私は困惑しました。
この間も「デタラメ言ってんじゃねえよ!」、「デタラメなのはそっちだろうが!」と二人はヒートアップ。いつ拳が飛び交ってもおかしくない状況で、もはや自分一人で手に負えません。
すぐさま一人のスタッフに助けを呼び、双方の間合いをさえぎる形でようやく詳しい事情を伺う事ができたのです。
青年の言い分は「保留を残してトイレに行った際に大当りした」「それをこの親父に横取りされた」というもの。
中年男性の言い分は「物も玉もないのを確認して座って大当りした」「それなのに言い掛かりをつけられている」という事でした。
どちらが真実なのかは現時点で判断する事ができませんが、店内カメラとホールコンピューターを使えば一目瞭然です。私はホール責任者へ報告して、直ちにどちらの言い分が正しいのかを確認してもらいました。
すると、青年が席を立った際に隣に座っていた中年男性がチラチラと台の様子を伺う姿を確認。おもむろに上皿の玉を掴み取って青年が打っていた台に入れ出したのです。
その後は一切玉を打ち出すことなく遊技台が大当りし、何食わぬ顔でラウンドを消化し始めていたのでした。
この時点で中年男性の主張に誤りがある事が判明したのです。「大事な事」を隠していたのが明白になったのでした。決定的な証拠を突き出した事でこの場は収まったのですが、本人はバレないとでも思っていたのでしょうか…。
ホールでは、サンドのカード使用履歴やホールコンピューターの遊技台データ、そして監視カメラなどのあらゆるセキュリティが機能しているため虚偽は通用しないのです。
他人の大当りを奪う事によって、このようなトラブルになり兼ねません。皆様に至りましては健全に遊技を行っていただければ幸いにございます。
(文=ミリオン銀次)
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