JRA武豊、藤田菜七子も愛用! 競馬サークルで話題沸騰の「ONZO」とは一体……。記者も感動した逸品にファンの間でもブレイクの予感

ONZO」をご存じだろうか?

 いま競馬サークル内で話題沸騰のデニムブランド名で「おんぞ」と発音する。日本語の「御衣(おんぞ)」に由来するとのことで、辞書には「着る人を敬って、その衣服をいう語」とある。馬に関わる人を敬い、その人達にふさわしいお召し物を提供したいという気持ちを、ブランド名に込めたそうだ。

 調教など、競走馬に騎乗することを想定して作られたジーンズで、武豊騎手を始め、福永祐一騎手、川田将雅騎手、松山弘平騎手、藤田菜七子騎手など、多くのトップジョッキーも愛用し、競馬サークル内でも知名度が上がってきているという。

 商品の開発には栗東トレーニングセンター内の調教助手や若手ジョッキーから情報を収集し、機能性と耐久性を追求。普通のファッションジーンズと違い、騎乗中のウェアにかかる負荷を考慮した作りとなっているそうだ。

 調教では膝下の内側に集中してダメージが加わることから、その部分の縫い目をなくしたとのこと。内股からお尻にかけては生地を二重にすることで強度を高め、騎乗での負荷に耐えうる作りとなっている。騎乗中や厩舎作業で頻繁に起こる前屈み姿勢なども想定し、立体的なシルエットで動きやすさも抜群。足元への負担を軽減するように作られており、まさに至れり尽くせりの逸品だ。

 乗馬用のパンツ(キュロット)は騎乗をメインに考えられ伸縮性重視の生地を使用しているのに対し、ONZOデニムはワークウェアとしての役割も担っている。伸縮性のある厚手のデニム生地を採用することで耐久性にも優れており、ジョッキーの他、調教師や調教助手、厩務員、牧場関係者など、全国で幅広く愛用されているそうだ。

 ジーンズといえば、昨今はファッションの側面が大きいが、元々はゴールドラッシュの中で誕生した作業着であり、金鉱で働く人々の「丈夫な作業着がほしい」という要望から生まれたそうだ。その後、カウボーイパンツとして発展していった歴史があるのだが、ONZOジーンズは本来の役割を取り戻すと同時に現代の技術を取り入れ、調教や厩舎仕事に特化できればと考え誕生した経緯がある。

 とはいえ、厩舎業務に関わらない競馬ファンからすれば、やはり気になるファッション性だろう。

「ONZOデニムは少し前から気になっていたのですが、ネットショップでセールをやっていたので購入してみました。細身のデザインで、ファッションとしても十分オシャレ作りになっていますし感動しましたよ。男性でも体形が細く、普段レディースのパンツを履いている方も多いと聞きますが、そういう方には特にお勧めしたいです。ある程度大きいサイズもあるみたいなので、競馬ファンの方などにも人気が出るかもしれませんね」(競馬記者)

 また、ONZOジーンズは、その機能性や耐久性から、バイクや自転車に乗るライダーにも好評とのこと。記者も普段着として履いているとのことだった。

 ファッション性も高いとのことで、話題のONZOジーンズ。競馬関係者のみならず、競馬ファンの間でも注目を集めそうだ。

パチンコ「最高95%ループ」×「最大ラウンド比率70%」…魅惑の連チャン機が大暴れ!?【激アツ新台実戦JUDGEMENT】

 ホットな新台をユーザーの感想を交えつつ掘り下げていくこのコーナー、【激アツ新台実戦JUDGEMENT】。今回のピックアップマシンは、稀代の連チャンマシンが1種2種混合機でカムバック!『PフィーバータイガーマスクW』(以下タイガーW)だ。

 驚異の1G連や高ループST機として市場を賑わせた『フィーバータイガーマスク』が『CRフィーバータイガーマスク3-ONLY ONE-』から4年ぶりにホールに戻ってきた。もちろん、今作もスペックに優位性のある魅力的なマシンに仕上がっている。

 その最大の特徴は、最高継続率が約95%に設定された連チャン力であろう。まとまった出玉を獲得できる連チャンモードには、時短13回+残保留2回の「タイガーラッシュ」と時短26回+残保留2回となる「タイガーラッシュW」がある。

 前者の継続率は約80%だが、後者のそれは約95%と前身機『ONLY ONE』を彷彿とさせる破格のループ率が設定されており、2つ合わせたトータルの連チャン率は約83%となっているのである。

 また、右打ち中は大当りの7割が最大ラウンド約1350発を獲得できるので、連チャン力に加乗された出玉感は抜群のものとなっている。ただ、95%砲の「タイガーラッシュW」はリングバトル経由、7図柄当りといった特定の条件下で発動されるなど、突入割合はそれほど高くないので過度の期待は禁物である。

 さらに注意点として、「タイガーラッシュW」に突入したら「タイガーラッシュW」がループするわけではなく、通常の「タイガーラッシュ」と行き来する構造となっているので、そのあたりも誤解なきよう願いたい。

 こういった思い違いにより出玉性能を過小評価したり「期待はずれ」といった判断をする声もあるが、一撃3万発といった報告やトータル76回当りで最大5万8000発を吐き出すような履歴も存在するなど、爆発性、連チャン力に疑いの余地はない。

 くわえて、遊タイムの突入条件が通常時800回転消化と他機種に比べて少なめに設定されている点も見逃せない。大当り確率1/319.7が800回ハマる確率は8.2%とライトミドルや甘デジのような到達率となっているのである。

 通常時の演出に批判が高まっているような状況も重なって、遊タイム到達を狙った、いわゆる「ハイエナ」だけを狙う立ち回りに専念するような意見も目立つが、それはそれで多様性の一環として、そちら側に振り切ったマシンとなるのも面白い。

 ただ、物理抽選機能となるリング役物を使用した「リングバトル」やあえて格闘バトル形式にこわだらないで展開されるラッシュ演出など、いったん慣れたり、許容できるととたんに味わい深くなるクセ台でもあるので、一部の好事家には奥深く刺さる機種ではないだろうか。

(文=大森町男)

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Wi-Fiルーターは自宅のどこに設置するの良い? ベストポジションを探す7つのポイント

生活をもっと楽しく刺激的に。 オトナライフより】

今や自宅のパソコンやスマホ、テレビ、レコーダー、ワイヤレススピーカーなど、ありとあらゆるデジタル機器がWi-Fi(ワイファイ)でネットに接続されている。だが、Wi-Fi電波を発するWi-Fiルーターの置き場所によっては、Wi-Fi本来のスピードが出なかったり、途切れがちになったりするのをご存じだろうか? そこで今回は、正しいWi-Fiルーターの置き場所を7つのポイントで探ってみよう。

Wi-Fiルーターの置き場所は非常に重要!

 現在では、自宅のパソコンやスマホ、タブレット以外にも、テレビやレコーダー、ワイヤレススピーカーなど、あらゆるデジタル機器がWi-Fi(ワイファイ)でネットに接続されている。今やWi-Fiがない生活など考えられないくらいだ。  しかし、Wi-Fi電波を発信する「Wi-Fiルーター」の置き場所を間違えてしまうと、本来のスピードが出なかったり、つながりにくい状況が生まれる可能性がある。狭いワンルームなら問題ないだろうが、3LDK以上の広めのマンションや2F建ての一軒屋になると、Wi-Fiルーターの置き場所が非常に重要になってくるのである。  もち…

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JRA M.デムーロ「12月未勝利」「騎乗回数激減」原因は名コンビの決裂!? 武豊の全鞍乗り替わりが不振脱却の鍵か……

 今年は正念場となりそうだ……。

 9日から11日にかけて、JRAは3日間開催を行う。日曜は中京競馬場でシンザン記念(G3)、月曜は中山競馬場でフェアリーS(G3)が開催される。緊急事態宣言が首都圏を対象に発出されたが、ステイホームで楽しめる3連休となるのではないだろうか。

 JRAの開催初日となった5日は昨年リーディングを獲得したC.ルメール騎手が不在。その中で輝きを放ったのが中京で3勝を挙げた武豊騎手と、中山で3勝を挙げた松山弘平騎手である。

 栗東所属の松山騎手が関東圏で7鞍の騎乗を確保したのは、関係者から熱い信頼を得ている証拠だろう。昨年、デアリングタクトで3冠達成、キャリアハイの127勝、重賞9勝を挙げたことが猛アピールとなったようだ。今年も好調を維持して中山金杯(G3)をヒシイグアスで優勝。まだまだ松山旋風は続くことになりそうだ。

 今週末、松山騎手は中京で土曜8鞍、日曜10鞍、月曜9鞍の騎乗を予定している。さらに勝ち星を伸ばすことになるだろう。

 その一方、M.デムーロ騎手は3日間でわずか6鞍の騎乗予定だった。

 昨年はJRA通年免許取得後、ワーストの65勝に終わったデムーロ騎手。年間100勝は当たり前だった存在が、今となっては100勝に到底届きそうもない成績に低迷している。昨年は最後の最後で東京大賞典(G1)をオメガパフュームで制して体裁を保ったものの、12月はJRAで「未勝利」という不本意な締め括りに終わった。

 年が明けて、金杯開催日も乗鞍はメインレースのみと、勝利数の減少とともに騎乗数も減少している。かなり深刻な状況と言えそうだ。

「最後の直線で早々に諦めてしまい馬なりで入線する“無気力”騎乗や、調教師と意思疎通できていないことが多く見受けられます。これが騎乗依頼減少の理由に考えられますね。今週は日曜が中山、月曜が中京で騎乗するのですが、重賞の裏開催ですら騎乗馬が集まっていません。特に、美浦の堀宣行厩舎や斎藤誠厩舎の依頼はかなり減少しましたね」(競馬記者)

 昨年、デムーロ騎手が最も勝利を挙げたのは堀厩舎と斎藤誠厩舎だった。ともに6勝を挙げており、騎乗回数は前者が41回、後者が25回とデムーロ騎手にとって“お得意様”である。また、堀厩舎といえば、かつてドゥラメンテでのコンビで競馬界を席巻しており、蜜月関係にあったことで有名だ。

 しかし、12月6日を最後に堀厩舎の管理馬への騎乗がない。堀厩舎は先週もデムーロ騎手が騎乗していた中山に管理馬を2頭出走させたが、どちらも松山騎手が騎乗した。デムーロ騎手を起用しない傾向になっていることが読み取れるだろう。

 さらに、斎藤誠厩舎の管理馬も8月まではコンスタントに騎乗していたが、9月以降は月間1鞍にとどまっている。これがデムーロ騎手の乗鞍減少に大きく影響しているようだ。

「堀厩舎はかつてデムーロ騎手を優先的に起用していましたが、最近はC.ルメール騎手を乗せる機会が増えていますね。さらに、松山騎手がヒシイグアスで結果を出したので、こちらにも依頼することも増えるはずですよ。

デムーロ騎手は完全に絶好調の2人にお株を奪われることになってしまいました。思い返してみると、やはりサリオスのマイルCS(G1)で結果を残せなかったのは痛かったですね」(同)

 ただ、武豊騎手が腰痛のため今週末の騎乗をキャンセルしたことで、デムーロ騎手は月曜の乗鞍が3鞍増加した。元々、メインレースの1鞍しか予定がなかったため、ホッとしていることだろう。

 増えた内訳は武幸四郎厩舎が2鞍、武英智厩舎1鞍。偶然にも武豊騎手の親族からオファーを受けているのだ。現在、美浦に活動拠点を置いているデムーロ騎手だが、もしかすると再浮上のカギは栗東にあるのかもしれない。

 かつて年間171勝、G1・6勝を挙げたデムーロ騎手が輝きを取り戻す日が訪れることを願うばかりだ。

JRAシンザン記念(G3)も「100万馬券」級の大波乱!? アーモンドアイ2世狙う大本命ククナに試練……1番人気惨敗の武豊が分析した「馬場傾向」とは

 10日、中京競馬場でシンザン記念(G3)が開催される。過去10年の勝ち馬にはアーモンドアイ、ジェンティルドンナという2頭の三冠牝馬が名を連ねている通り「牝馬」にとっては指折りの出世レースとなる。

 翌日に同じ3歳マイル重賞で、牝馬限定のフェアリーS(G3)が開催されるにも関わらず、あえて牡馬との対戦を選択するということは、それだけ陣営に自信があるということ。2016年の2着には桜花賞馬のジュエラーも名もあり、この傾向はしばらく続きそうだ。

 そんな名牝たちの系譜にあやかろうと、今年は2015年の桜花賞2着馬クルミナルの仔ククナ(牝3歳、美浦・栗田徹厩舎)が参戦。前走のアルテミスS(G3)で後の2歳女王ソダシに迫った2着の実績があり、『netkeiba.com』の事前予想でも単勝1.8倍という圧倒的な支持が予測されている。

 ここから名牝の階段を駆け上がり、女王ソダシへのリベンジ……そして母が果たせなかったクラシック制覇が期待されるククナ。ここは弾みのつく勝利を期待したいところだが、「今年」はそう簡単には行かないのかもしれない。

 というのも先週、シンザン記念と同じ中京のマイル戦で行われた京都金杯(G3)では、12番人気のケイデンスコールが復活勝利を挙げる波乱の結果。3着にも14番人気のエントシャイデンが粘りこみ、三連単は100万馬券を超える大波乱となったからだ。

 波乱の要因は「中京の芝コンディション」にあるようだ。1番人気だったシュリに騎乗した武豊騎手は自身の公式ホームページを通じて、以下のように語っている。

「意外だったのは、開催初日というのに中京の芝が緩かったことです。発表は良馬場ですが、乗った感触は道悪のそれ。内も外も緩い感じなので、結果として前残りの競馬が多かったのではないかと思っています」

 今年は京都競馬場が長期の改修工事に入っている影響で、代替え開催を行う関西の競馬場には小さくない負担が掛かる。前年の12月から1週間休んでの開催が続く中京も、例年なら1月中に小倉とバトンタッチするのだが、今年は阪神開幕までのロングランとなる。

 そんな影響もあって、100万馬券を超える大波乱となった京都金杯も「前残り」が発生。武豊騎手が「内も外も緩い感じ」と語る通り、馬場コンディションがいい外のメリットがない分、単純に距離ロスが少ない内を進んだ馬が上位を独占する極端な結果となった。

 その上で、今週のシンザン記念では大本命が予測されるククナが、あろうことか大外の15番枠を引いてしまった。

 京都金杯では外枠の馬も上位に入線していたが、いずれも前に行った馬だ。後方からの末脚勝負に懸けたケイアイノーテック(5番人気・15着)、ロードマイウェイ(6番人気・16着)らが、ほぼ何もできずに敗れたように、アルテミスSを上がり最速の末脚で追い込んだククナの持ち味は封印される可能性が高そうだ。

 今週も穴党が歓喜するような、波乱の結果が待っているかもしれない。

 ポイントは「内枠」そして「前残り」だ。前半の800mが46.9秒というスローペースで流れた京都金杯だが、「前走で逃げた馬がいない」という点ではシンザン記念も同様。やはりスローが予想されるだろう。内枠であれば中団前目でも問題なさそうだが、外枠の馬はやはりできるだけ前に行って内を通りたい。

 ピックアップしたいのは、3枠5番のダディーズビビッドだったが、肝心要の武豊騎手が腰痛により急遽、戦線離脱。先週、京都金杯のシュリで敗れて迎えた最終レースでは、外枠の馬をしっかり好位に付けての快勝。さすが「天才」と言われるだけの学習能力の高さを見せつけていたのだが……。

「鳥貴族」の店舗に訪問してわかった、業績低迷の“残念な原因”…商品の質=根本的問題

 外食産業で次々に店舗が閉鎖しているというニュースが巷を席巻している。確かに大手のひとつである「すかいらーく」が200店閉鎖、ワタミも114店閉鎖というだけでも世間に与えるインパクトは大きい。

 新型コロナウィルス感染症がいまだ猛威を振るい、感染者の人数が過去最大を記録している昨今では、外食産業に従事する人だけでなく、消費者も困惑しているに違いない。日本フードサービス協会のデータによれば、10月は外食産業全体では売上高前年同月比94.3%まで回復。ファストフードは同101.8%と2月以来久しぶりに100%を超える実績となった。ファミリーレストラン業態も同91.3%と中華・焼き肉が全体平均を上回る数値を上げるなど、徐々に改善がみられる状態であった。

 コロナ感染予防はすでに多くの店舗で実施され、消費者も意識しながら利用している。では、なぜ店舗閉鎖が起こっているのだろうか?

 ここにファストフードとファミリーレストランの違いが大きく影響していると考えられる。ファストフードは店内飲食であるイートインと持ち帰りのテイクアウトが主な販売スタイルだ。比べてファミリーレストランは、店内飲食が基本の販売スタイルだ。

 営業時間の短縮や酒類販売の時間制限など多くの感染予防対策が発出されるたびに、飲食店の多くは売り上げ減になることを予想する。客足が遠のくことは、当然売り上げに大きな影響を与える。客数が少なくても客単価が上がれば、売り上げは一定程度確保することはできる。非来店に対応した販売スタイルを従前から確保していたファストフード業態の立ち直りが早かったのは当然の帰結だろう。

 一方で来店を前提としたファミリーレストランは想像を超える苦難があり、もともと非来店客の対応は想定外であったかもしれない。来店客に備えたコロナ対策はもちろん、持ち帰り用の容器などの資材確保にも手間取った。消費期限のシールを張らないといけないし、資材調達に加え告知や人手の確保も重要だ。そして何よりも、販売する方法により、保健所への手続きも必要になる。

 これから新たにテイクアウト事業を始める人は少ないと思われるが、管轄する保健所のホームページで確認してみることをお勧めする。問い合わせが多いためだろう、割とわかりやすく表記しているホームページが増えている。消費者も一回ホームページを覗いてみるとよいだろう。保健所はコロナに対応しているだけでなく、本来の主たる業務は公衆衛生(食品衛生)に関わる業務を行っていることがわかる。

価値を提供するのは現場の店員

 ファミリーレストランは来店客の減少とともに、テイクアウトやデリバリーの告知に努めたが、売り上げや業績を伸ばしきるまでに至らなかった。先に述べたように売り上げが伸びなくても固定費はかかる。そのため店舗閉鎖や人員削減による固定費の削減に至ったわけだ。店舗の閉鎖も実は簡単ではない。物件の契約条件により通常の解約時期でなければ違約金が発生する場合がある。違約金を払ってでも店舗閉鎖を決断するに至ったことは大きな驚きであり、戦略上の大きな賭けとなる。

 店舗閉鎖に至る前には、当然ながら経費削減がある。最初に削減されるのはバイトなど非常勤であろう。店舗削減と並行して行われていれば、閉鎖対象店舗の職員を異動するなど店舗当たりの稼働人員は担保される。店舗閉鎖を伴わないままでの人員削減は、残る常勤職員に大きな負担がかかることになる。

 ひとつの例として紹介しよう。「トリキの錬金術」というフレーズで話題に上ったチェーン、鳥貴族。10月に訪問したある店舗では、店内のスタッフは店長含め4名であった。店内は3密防止のため定員の半数くらいの来店客。店長は焼き場とレジを担当し、動き回っていた。店長ともう1人が調理場をメインに、ほか2名はホールを担当していた様子。

 焼き場の前に席をとっていた私は、焼きすぎて焦げた部分をトングでちぎっていた光景を見せられた。あまりにサイズが小さくなりすぎた商品は、残念ながらゴミ箱に直行していたが、適度なサイズまでの商品はお客様のテーブルに運ばれていった。また、出来上がりの商品も人手不足のため、すぐに運ばれないことも少なくなかった。イートインの持ち味は焼き立てアツアツの食べ物、特に焼き鳥はその最たる商品だと私は思っている。

 会社の視点で見れば、店長さんは時間外手当や深夜残業手当が給与に含まれているため、働いてくれるほど固定費の効率(費用対効果)は良くなる。一方で消費者の視点では、質の低下した商品を購入させられること、イコール満足度は決して高くはならない。多くの経営者は、会社があるから雇用が守られる、守られていると言うだろう。

 しかし真実はお客様が来店し、購買するから会社が存続することができている。その消費者に選ばれる価値をつくっているのは、ほかならぬ直接消費者に商品を提供する現場の店員なのだ、ということに経営者は気づいていない。もしかすると気づかないようにしているのかもしれない。

 少ない人数のなかで働く店員たちのがんばりは評価に値するが、お客様の満足度向上に貢献しているかといえばそうではない。商品の出来が悪い、客足が遠のく、業績が悪化するという負のサイクルにすでにはまっているのだろう。鳥貴族は値上げにより業績が悪くなったとみられていたが、ほかにも原因があることが店舗を訪問してわかった。残念なことである。

 実は鳥貴族の客単価はここ数年、対前年比100%前後で安定している。2020年も同様の指標を示している。営業時間の短縮やコロナ禍の営業形態のなかでも変わっていない。これはすごいことだ、と私は思う。業績が一向に上向かないのは、客足の回復が見られないことが大きな原因といえる。

 すかいらーくグループも客単価は比較的好調に推移している。すかいらーくグループIRレポートによると、2020年はコロナ禍にあっても客単価前年比はすべてプラスで推移している。客数前年比と売上高前年比がパラレルに(正比例して)マイナスで推移しているにも関わらず。

 ここに大きなチャンスが隠されていることがわかる。表向きの業績悪化に隠れてはいるが、客単価の前年対比は鳥貴族、すかいらーくグループともに前年比を上回っていること。3密防止のため客数を半分にして対応しているのであれば、客数は前年比50%であろう。4月5月はさすがに厳しい数字であったが、夏から秋にかけて50%は十分上回っている。店舗閉鎖と併せて来店客の確保に取り組んでいる施策が効果を発揮しているのかもしれない。

 すかいらーくグループとワタミの取り組みについては、次回以降お伝えしようと思う。

(写真・文=重盛高雄/フードアナリスト)

●重盛高雄

ファストフード、外食産業に詳しいフードアナリストとしてニュース番組、雑誌等に出演多数。2017年はThe Economist誌(英国)に日本のファストフードに詳しいフードアナリストとしてインタビューを受ける。他にもBSスカパー「モノクラーベ」にて王将対決、牛丼チェーン対決にご意見番として出演。最近はファストフードを中心にwebニュース媒体において経営・ビジネスの観点からコラムの執筆を行っている。

PTA役員はiPadが安く買える!アップルから、面倒な仕事を引き受けた”ご褒美”か

 小中学生の子どもを持つ親ならば、PTAの役員を引き受けるか否か、悩ましく思うのではないだろうか。学校によっては、役員や係などをポイント制にして、卒業までに何ポイント獲得しなければならない、といったルールを設けているケースもある。逆に、PTA活動への参加を有志のみに限定し、卒業までまったく活動に参加しなくてもいいとする学校もある。

 そんななか、「PTA役員になって得した!」という声がSNSに投稿されるや、瞬く間に拡散されている。

 それは、PTA役員がiPadなどアップルの商品を割安で買えるという旨の投稿だった。なかには「5万5000円も得した」といった書き込みも見られる。実際のところはどうなのか、アップルの広報に直接聞いてみた。

–PTAの役員であれば、アップル製品を安く買えるというのは本当でしょうか。

アップル担当者「本当です。Apple Store for Educationという、学生、学校関係者など教育を支援する目的の制度で、PTA役員も対象になっています」

–学校などのために使う目的ではなく、私的に使う目的でも割引購入が可能なのでしょうか。

アップル担当者「目的は問いません。ご自宅で使用していただくものを学割でご購入いただけます」

–PTAの役員であることを、どのように証明すればいいのでしょうか。多くの学校では、特に証明書や委嘱状のようなものは発行していないと思いますが。

アップル担当者「電話での購入申し込みの場合は、口頭で『〇〇学校の〇〇年度のPTA役員ということで間違いありませんか』という具合に確認させていただいております。オンラインでの申し込みの場合、『役員名簿』など学校名と役員の方のお名前が記載されている書類をお送りいただいています」

–学割によって、どの程度安くなるのでしょうか。

アップル担当者「製品によって割引額は異なりますが、2000円から2万1000円の割引となります」

–インターネット上で「約5万5000円安く買えた」という書き込みがありますが、そんなに安くなるケースもあるのでしょうか。

アップル担当者「学割では5万5000円も安くなることはありませんが、下取りなどを組み合わせることで、さらにお安くなる場合もあります」

 ちなみに、アップルの全製品が学割対象となるわけではなく、「Mac」及び「iPad」のシリーズのみで、「iPod」や「iPhone」は対象外だという。

 また、先の「約5万5000円安く買えた」というツイートは、「教育機関向けpro appバンドル」という、学生向けに5種類の有料ソフトが組み込まれた7万4200円(税抜)相当が2万2800円で購入できる製品を購入した方のようだ。この製品も、学生や教育関係者のほか、PTA役員も購入できる。元値が3万4800円もする動画編集ソフトや、2万3800円の音楽編集ソフトも入っているので、編集作業をしたい方には、この製品はお得だろう。

 アップルは、家電量販店などでもあまり割引されないため、なかなか安く購入するのは難しい。だが、オンラインストアで期間限定のキャンペーンを行ったり、クーポンコードが発行されていることも、たびたびある。ほかにも、「Amazon限定」「楽天限定」「ヤフー限定」といった割引キャンペーンが展開されていることもある。さらに、クレジットカードのポイント還元を組み合わせるなど、少しでも安く購入できる方法を模索しよう。
(文=編集部)

JRAルメール天下「終焉」へ……!? 昨年G1・8勝も今年が「正念場」求められる若手調教師との信頼関係

 今年もC.ルメール騎手は活躍できるのだろうか……。

 昨年は2018年に続き200勝超えを達成したルメール騎手。その手腕はビッグレースでも冴えわたり、アーモンドアイ、グランアレグリア、フィエールマンなどの有力馬で、合わせてG1を8勝した。

 9日からレースへの騎乗を再開するルメール騎手だが、今年も大きな期待をかけられるのは当然の存在だ。

 今週は月曜日が祝日で3日間開催。重賞は10日のシンザン記念(G3)と11日のフェアリーS(G3)があるが、どちらの重賞でも有力馬への騎乗を予定している。

 シンザン記念で騎乗を予定するのはククナ(牝3歳、美浦・栗田徹厩舎)。3戦1勝で未勝利勝ちのみだが、前走のアルテミスS(G3)では4戦無敗で阪神JF(G1)を制したソダシの2着。上がり3ハロンはソダシを0.5秒も上回っており、クラシックでの逆転も十分に考えられる大器だ。

 フェアリーSで騎乗を予定するファインルージュ(牝3歳、美浦・木村哲也厩舎)で、昨年このコンビではダーリントンホールが共同通信杯(G3)、オーソリティがアルゼンチン共和国杯(G2)を勝利するなど相性は悪くない。

 ただ、そんなルメール騎手の状況も昨年からは大きく変化。今年は安泰とはいえないかもしれない。

■C.ルメール騎手2020年厩舎別賞金獲得額 TOP10
(調教師、総レース数、賞金合計、賞金シェア)
国枝栄 29 7億3821万 16.5%
藤沢和雄 118 6億7713万 15.1%
手塚貴久 19 2億9600万 6.6%
木村哲也 46 2億6118万 5.8%
堀宣行 29 2億4636万 5.5%
矢作芳人 5 1億6300万 3.6%
加藤征弘 42 1億6008万 3.6%
松永幹夫 6 1億4300万 3.2%
松田国英 18 1億2531万 2.8%
角居勝彦 10 1億800万 2.4%

 昨年は国枝栄厩舎、藤沢和雄厩舎の2厩舎で約30%の賞金を稼いでいるが、一方の国枝厩舎からは稼ぎ頭であるアーモンドアイが昨年引退し、賞金額8位の松永幹夫厩舎からもラッキーライラックが引退。さらに賞金額3位の手塚貴久厩舎からは、フィエールマンが6日に受けたエコー検査の結果、けいじん帯炎と診断され引退を余儀なくされている。

 TOP10内の厩舎では、松田国英調教師、角居勝彦調教師が今年の2月で引退。G1で活躍する多くのお手馬が引退したことに加え、有力馬への騎乗依頼があった厩舎も解散するなど状況は厳しい。

 さらに不安なのが来年で、お手馬の中で最も期待されているといっても過言ではないグランアレグリアが、クラブの規約で来年の3月までには引退することが決まっている。しかも、グランアレグリアを管理する藤沢調教師も今年で70歳となり、JRAの規定で来年2月には厩舎を解散することになる。

 藤沢厩舎といえば、ルメール騎手が昨年騎乗した馬が最も多かった厩舎。118回の騎乗があり賞金のシェアを見ても全体の約15%を占めているのだから、その影響は限りなく大きいはずだ。

 ただ、今週重賞で騎乗する2頭は、ククナを管理する栗田徹調教師が42歳、ファインルージュの木村調教師も48歳とまだ若い。今後、若手調教師との信頼関係が強くなれば、さらなる飛躍も可能かもしれない。

 ルメール騎手にとっては、今年が正念場。まずは今週のスタートダッシュに期待したいところだ。

右側の通路に若いCA多い? CAの“隠れルール”…機内食説明の工夫、私生活あるある

 飛行機に乗って国内外を飛び回るCA(キャビンアテンダント)といえば、“憧れの職業”というイメージが強い。新型コロナウイルスの影響によって、ANAや日本航空(JAL)などの大手航空会社も来年度分の新卒採用の中止を発表しているが、その確固たるイメージは変わらないだろう。

 そんなCAをめぐって、世間では「進行方向に向かって右側の通路は、若いCAが担当する」という“噂”が存在しているのだとか――。そこで『ファーストクラスCAの心をつかんだ マナーを超えた「気くばり」』(青春出版社)を著書に持つ「CA メディア」代表・清水裕美子氏に、CAたちの“隠れルール”について伺った。

CAは先輩・後輩の上下関係が厳しく体育会系のワケ

 まず、前出の噂は本当なのだろうか?

「はい、本当です。航空会社にもよりますが、多くの場合、右側を若いCAが担当することが多いです。というのも、コンパートメントリーダーと呼ばれる、ビジネスクラスやエコノミークラスをまとめるリーダー的なCAが、お客様が乗り降りする左側にアサインされることが多いからなんです。この役職に抜擢されるのはある程度経験を積んだCAばかりなので、結果的に若いCAが右側を担当することが多くなるというわけです」(清水氏)

 経験の浅いCAは右側につき、機内食の用意やキッチンまわりの業務といったギャレーワークをこなすことが多いのだそう。だが、若手CAの仕事はそれだけではない。

「マニュアルに明記されているわけではないのですが、先輩から後輩に粛々と受け継がれている“ジュニアデューティー”というものがあるんですね。ジュニアというのは、後輩CAを指すのですが、ジュニアは先輩CAより早く集合場所に行ってフライトの準備を全部終わらせておいたり、メンバーが揃ったら人数を数えて『全員います!』と声を出して報告するなど、みんながスムーズに働けるように動きます。そのほかにも、ステイ先のホテルまでのバスに全員が乗ったかどうかや、荷物が全員分載っているかどうかを確認する係もあり、ジュニア同士で役割分担しています。

 けっこう上下関係が厳しく、体育会系の雰囲気ではあるんですが、それは飛行機を安全に運行させることが何より大事であり、その考えをきちんとCA全員が共有しているからこそでもあります。ですから、後輩が業務を抱えすぎていて安全業務が時間内に終わらない……なんてことにならないように、先輩が『困ってることない?』『大丈夫?』と声をかけて後輩が頼みやすい雰囲気づくりをするのも大切な仕事のうち。そういったコーディネーション命の職場なんです」(清水氏)

「お医者様はいらっしゃいますか?」は本当にある

 では、ドラマや映画でよく見かけるシーンについても伺ってみよう。ドラマなどで「お客様のなかに、お医者様はいらっしゃいますか?」と、呼びかけるシーンを見たことがある人も多いだろう。あのような緊迫した場面は実際にあるのだろうか。

「私自身はそういった場面に遭遇したことがないのですが、本当にありえることですね。なぜあのように呼びかけているかというと、機内にはお医者様しか使えないキットが搭載されているからなんです。もし、お医者様がいらっしゃらなかった場合はCAでも使える別のキットを使用しながら、地上からの指示に従うか、緊急着陸するしかありません。ですからあのような呼びかけをすることは本当にあるんです」(清水氏)

 2008年に公開された映画『ハッピーフライト』では、機体に鳥が激突する「バードストライク」が取り扱われていたが、これも実際にあるのだろうか?

「ありますよ。バードストライクや、飛行機に落雷することは珍しいことではありません。でも、それらが大きなトラブルになったことはないです。エンジンはコックピットの管轄下なので、そういうときはコックピットから“特に異常なし”と連絡が入りますから、私たちは安心してお客様にご説明しています」(清水氏)

 鳥の激突や落雷は大きなトラブルになりにくいようだが、意外な部分でCAが恐れているトラブルがあるのだとか。

「CAの多くが懸念しているのはミールチョイスが足りなくなること。たとえばビーフとフィッシュという2種の機内食があり、ビーフに人気が集中してしまうと、後に伺うお客様のご希望をお断りしなくてはいけなくなってしまいますよね。ですから、最初にCA同士で今日はどちらが人気になりそうかと予想を立てて、人気が出なさそうな料理のほうを“〇〇産の魚を使ってバターとハーブで仕上げました”といった具合に、食欲を刺激するようなご説明をするなどしてバランスが良くなるようにしていました。

 これが意外と効果があるため、当初は人気が出ないと見込まれていたほうが逆によく出るようになることもあります。もちろんそういった途中経過もCA同士でシェアしていますね」(清水氏)

 私たちが何気なく選択している機内食ひとつにしても、CAたちは常に気を配っているということか。

徹底されたマナーや気配り、そしてCAの“職業病”

 CAはマナーや気配りに長けているというイメージがあるが、そのイメージの通り、厳しいマナーレッスンを受けているという。

「なるべくコールボタンを押される前に需要を察知できるように、ひとりひとりのお客様に目線を配りながら歩きます。これは訓練中から徹底して教え込まれますね。

 また、お客様とのアイコンタクトも重要。たとえば飲み物などを渡すとき、まずお客様の顔をみて『こちら〇〇です』と渡します。渡すときはお互いにモノを見ていると思いますが、立ち去る前にもう一度お客様と目を合わせて去るようにしていました。この法則は“目・モノ・目”と言われていますね。特に日本人だと“目・モノ”で終わってしまいがちなのですが、最後にもう一度目を見るだけで、相手に与える印象が全然違ってくるものなんです」(清水氏)

 このように訓練を受けたCAたちは、そのしぐさや表情が体に染み付いているそうで、プライベートで職業病が出てしまうこともあるそうだ。

「プライベートで同業者を見ると、所作や表情でわかるんですよね。真顔のときでも表情筋が緩んでいないというか、染み出ちゃっているんです。私も現役時代は職業病が出ることがありました。CAにとって空港や機内にいる人はみなさんお客様なので、目が合えば微笑んで会釈します。そのクセが染み付いていて、私服に着替えている状態でも、すれ違った人と目が合ったときに会釈してしまうんです。プライベートで駅を歩いているときにもやってしまうので、変な目で見られたかなあ……とよく反省していました(笑)」(清水氏)

 そんなCAの隠れルールの根幹には、“自分も周りも心地よくいるための気配り”があると、清水氏は分析する。

「CAになるまでは、そういったルールの数々は“人に迷惑をかけないための気配り”だと思っていたんですが、自分が実践するにつれて、その気配りが潤滑油となってコミュニケーションがスムーズになっていくことがわかりました。ですから、これらのルールは自分も周りも心地よくいるための気配りなのだろうと思うんです」(清水氏)

 清水氏が語った通り、CAたちには一般人の知らない隠れルールがあるようだが、それは安全に、そして気持ちよく乗客を目的地に送り届けるためなのだろう。

(取材・文=福永全体/A4studio)

なぜオイシックスは、コロナ禍の勝ち組企業になったのか?「ミールキット」爆発的ヒット

 昨年10月15日、菅義偉首相は川辺健太郎Zホールディングス社長、高島宏平オイシックス・ラ・大地社長らと会食した。菅首相と高島氏を結び付けたのはデジタル庁である。デジタル庁は自民党総裁選に立候補した菅氏が創設の意向を表明し、にわかに注目された。

 経済同友会は昨年9月10日、次期政権の課題を議論する夏季セミナーを都内で開いた。参加者はおよそ40人。この席でコロナ感染拡大で取り組みの遅れがクローズアップされた官民のデジタル化の推進に向け、デジタル庁の設置を期待する声が相次いだ。生鮮食品宅配大手オイシックス・ラ・大地の高島社長は、デジタル庁はデジタル化推進の「中核になる」と評価した。出席者からはデータの「見える化」で政府の政策効果が検証しやすくなるとの意見も出た。

 政府は今年9月1日にデジタル化推進の司令塔と期待されるデジタル庁を発足させる方針だ。菅首相の指導力が試される「デジタル庁元年」が幕を開ける。デジタル化の流れに呼応するかたちで経済同友会は2020年12月18日、新任の副代表幹事に高島氏を充てる人事を内定した。4月27日の通常総会で正式に決定する。ITの活用を通じてビジネスモデルや組織を変革するDX(デジタルトランスフォーメーション)の推進者として、政府に提言する役割を担う。

コロナ禍を乗り切り、一躍、時の人に

 高島氏は20年を「食品のネット通販元年」と定義した。ネットで食品を日常的に買う人が増え、外食、内食といった枠組みが曖昧になったことから、大きなチャンスが生まれた。

 日本経済新聞社は11月5日、「スーツ・オブ・イヤー2020」の授賞式を特設サイトから配信した。「チャレンジを纏(まと)う=スーツ」をコンセプトに「挑戦し続ける人」に賞を贈るという触れ込みだ。ビジネス部門で高島氏ら5人が受賞した。高島氏は受賞の弁で「創業の頃生産者に覚えてもらおうとスーツで畑に行った。スーツは日々の挑戦を遂行するための服だった」と、体験談を披露した。

 日本IR協議会は11月19日、20年度のIR(投資家向け広報)優良企業14社を発表。新興企業や中堅中小企業が対象となる奨励賞はオイシックスが初受賞した。英文での情報開示などフェア・ディスクロージャー(投資家に対する公平な情報開示)の姿勢やITやDXに関する消費者との対話が高く評価された。

 消費者庁が12月18日に行った「消費者志向経営優良事例表彰」でオイシックスは消費者庁長官表彰(特別枠)を受賞した。「コロナ禍において、消費者視点で食材の宅配を進化させている点」が認められた。成功例がないといわれた「食品のネット販売」の分野で、ビジネスを軌道に乗せたことが、各方面から賞讃されたことになる。

 高島氏は1973年、神奈川県生まれ。98年、東京大学大学院工学系研究科情報工学を修了後、マッキンゼーに入社。2000年、インターネットで食材を一般家庭に宅配するオイシックスを設立した。会社が軌道に乗るまで12年かかった。ようやくリピーターの客がつきはじめ13年3月、東証マザーズに上場。17年10月、有機野菜栽培のパイオニアである大地を守る会と経営統合。18年1月、NTTドコモと資本業務提携。同年10月、ドコモの完全子会社で有機・低農薬野菜を販売する、らでぃっしゅぼーやと合併し、18年7月に商号変更した後、合併になった。

レシピと食材がセットとなったミールキットがヒット

 外出自粛で家庭で調理する機会が増えた。“巣ごもり需要”を追い風にオイシックスは自然派食品の宅配最大手へと駆け上がっていった。21年3月期上半期(20年4~9月)の連結決算は売上高が前年同期比46%増の475億円、営業利益は4.4倍の39億円、純利益は6.3倍の24億円。大幅な増収増益を達成した。

 オイシックスの会員向け宅配サービス、ミールキットが業績を牽引した。全国約4000の契約農家から集めた野菜と、その献立に必要な分だけの調味料のセットである。家族の人数に合わせ、最適な数量を定期的にそれぞれの家庭に届ける。ミールキットのひと包で主菜と副菜の2品が20分程度でつくれるように工夫されている。

 価格は2人前で1000~1500円前後が多い。ミールキットの定期会員数は20年9月末時点で18.5万人と前年同月に比べて38%増え、販売数量は830万食から1167万食に4割伸長した。目玉のキットのラインアップの強化のため、モスバーガーや大戸屋など外食チェーンとコラボレーションも行った。モスバーガーのミートソースを使ったボロネーゼ、大戸屋の人気メニューの鶏と野菜の黒酢あんのキットはどちらも即日完売するほどの人気を博した。

 下期からはウォルト・ディズニーと組んで子ども向けミールキットを販売する。その第1弾はディズニーの人気キャラクター、ミッキーとミニーをかたどった豆腐チキンバーグに野菜を使ったソースを合わせたミッキー&ミニー野菜たっぷりハンバーグで、昨年11月12日から販売を開始した。

 上期の好業績を背景に、21年3月期通期の業績予想を上方修正した。売上高は900億円(当初予想は780億円)、営業利益50億円(同30億円)へ引き上げた。東海東京調査センター(東海東京フィナンシャル・ホールディングス、東海東京証券)は売上高943億円(前期比32.8%増)、営業利益65億5000万円(同2.65倍)と予想。会社見通しを大きく上回り、目標株価を4400円(1月4日は一時、前日比245円高の3370円)とした。1都3県での緊急事態宣言の再発令を見据えて、株価が動意づいた。1月8日には一時、3425円まで上伸した。

 高島氏には「ミールキットの知名度はまだまだ低い」との思いがある。「医療など食以外の会社と協業し、オンリーワンの食(食事)を追求したい」と意気込む。

(文=編集部)