多様性を生かす「社会的一体性」がデザインの可能性を広げる

この記事は、frogが運営するデザインジャーナル「DesignMind」に掲載されたコンテンツを、電通CDCエクスペリエンスデザイン部岡田憲明氏の監修でお届けします。

障害のある人々を考慮して、デザイナーは世界をもっと変えることができる。

都市計画や製品・サービスの企画において、対象から外されていると感じる集団はまだ一定数います。2017年12月にfrogのサンフランシスコスタジオで開催されたディスカッション「Designing for Inclusivity」(多様性を生かす「社会的一体性」のためのデザイン)では、デザイン関係のパネリストや来場者が、この現状を変える方法について意見を交換しました。社会的一体性の推進は、デザイナーの道義的な共通認識としてfrogの2018年テックトレンドにも挙げられています。

私たちは、偏見や思い込みを仕事に持ち込んでしまいます。そのため新しいツールやサービスを市場に出す際に、主要なユーザーのニーズにのみ注目しがちです。しかし、重要なのはすべてのユーザーを社会的一体性に取り込むことです。このプロセスで、「排他」という大きな壁をつくらないよう考慮することが、デザイナーとしての責任だといえます。

ディスカッションでは、社会的一体性の高い世界とは、「障害」による不便さを、単なる医学的問題ではなく、多くの人を適切にサポートできないデザイン体系の不備だと個人、企業、組織が認識することである、と捉えていました。

サンフランシスコのfrogで開かれた「Designing for Inclusivity」のパネリストたち。左からメラニー・ウィリアムズ氏(frog)、ティファニー・ユー氏(Diversability)、ザーナ・サイモン氏(Urban Jazz Dance Company & Bay Area International Deaf Dance Festival)、ビクター・ピネダ博士(Pineda Foundation & World Enabled)。

イベントのパネリストであるビクター・ピネダ博士は「どうすればより多くの人に対応するデザインができるかを考える上で、デザイナーをはじめとするデザイン関係者を集めるチャンスだと思います」と語りました。社会開発学者であり、障害者の権利の擁護者でもあるピネダ博士は、プロダクトデザインにおいて社会的一体性という思考がもたらすプラスの波及効果を強調しています。「ある製品で何ができるのかということだけでなく、それができるようになったことでの社会認識の変化を、その製品を通じて考えています」

「社会的一体性」という言葉

ディスカッションの大きなトピックの一つは、「社会的一体性」を言葉で説明することでした。パネリストたちが各自の用語や定義を共有する中で、環境と相互作用が人間の生活を形づくる上で非常に重要であることが分かりました。

「障害とは何でしょう? 私にとっては二つの体験で定義されます。一つは疎外感、つまり自分が仲間に入れないという感覚です。二つ目は自立性の喪失ということです」と語ったのは、パネリストのティファニー・ユー氏。Diversabilityの創設者として「障害に対するイメージをコミュニティーの力によって再構築」することを目指しています。

文化的観点から見て、社会的一体性を重視したデザインは、現代社会における社会的公正の見直しとも結び付きます。企業は、あらゆる能力の人々を考慮した人間中心のデザインによる製品をより多くつくり、より多くの人に提供することで、社会的一体性を大きな潮流としていく重要な役割を担っています。

イベントでは出席者に対し、体験デザインの意思決定において、自分が普段どれほど考慮されていると感じているかを図示しました。

社会的一体性を実現するデザイン:三つの原則

世界を変えるためにデザイナーは何ができるでしょうか。パネルディスカッションを通して、社会を一体化する革新を実現する三つの原則が見えてきました。

1. 認識する:良いデザインとはユーザーを中心に置きますが、優れたデザインは、その中心の対象範囲を広げることができます。これには、経済的制約から特定体験における困難まで、障害のある人が直面するさまざまな障壁を考える必要があります。一日の生活を振り返ってみてください。階段を何段上りましたか? 音声対応の行き先案内がどれだけありましたか? 歯を磨くのに両手を使いましたか? 現状を認識すれば、可能性を鋭く見極めることができます。

2. 仲間になる:デザイナーが社会的一体性をより重視すれば、仕事の質を高めることができます。しかし、それだけでは、あらゆる障害に対し配慮するデザインプロセスを生み出すことはできません。パネリストのザーナ・サイモン氏は、賃金を払って雇用することが最初の進歩だと言います。「該当するコミュニティーから人を雇いましょう。彼らは仕事を探しているのに、求人情報などの入手手段を持たないために締め出されてしまっています。彼らの仲間になってください」。自分が雇用する立場になくても、コミュニティー内における戦略的なパートナーシップを考えることは、より良い答えを導き、身勝手なデザインを防ぎます。

3. 今すぐ変化を起こす:世界を良くするには、より良いものをつくる必要があります。自社のウェブサイト、アプリ、製品のアクセシビリティーの監査を検討してください。大きな変更がいくつも必要かもしれませんが、小さなことから始めましょう。分かりやすくてアクセシビリティーを考慮した行き先案内の設置、非識字者でも使えるビジュアルデザイン、ウェブサイトでオフィスのアクセシビリティーを詳しく紹介するなど、まずは行動を起こし、そこから拡大させましょう。

社会的一体性の将来性

人々に不備のあるシステムを押し付けるのではなく、提供する製品やサービスがどれだけ社会的一体性に到達したかを起業の成功の判断基準とすることは、企業にとっても素晴らしい可能性をもたらします。成長を目指す多くの企業にとって、社会的一体性を実現する製品・サービスでユーザー層を拡大していくことこそ意味があります。体験のクオリティーに重点を置くことにより、顧客とブランドとの関係を深め、より多くの顧客を引き付けることができるのです。

 
ディスカッションを見守る満員の来場者。

frogの使命は人間の体験を進化させることです。それには、その体験に対する幅広い理解が必要だと考えます。「Designing for Inclusivity」の目標は、デザイン関係者にこのディスカッションでの会話を強く意識させることでした。

私たちは人間のためにデザインします。それはつまり、さまざまな人のためにデザインするということです。そのプロセスの一環が、人と話すことであり、人から学ぶことなのです。私たちは光栄にも製品やサービスを世の中に送り出すという役割を担っています。このありがたさを軽んじてはなりません。

社会的一体性を実現するデザインのためのリソース

下記のサイトは、皆さんのデザインプロセスに社会的一体性の概念を取り入れるために必要な情報を入手する、貴重な出発点となるでしょう。

 

この記事の続きはウェブマガジン「AXIS」にてご覧いただけます。


メラニー・ウィリアムズMELANIE WILLIAMS

アソシエート・クリエーティブ・ディレクター兼デザインリサーチ責任者であり、frogのヘルスケア事業での中心的役割も担う。専門はインタラクションデザインやデザインリサーチ、ユーザー体験、製品開発など。シカゴ市民の安眠を助ける製品の試作からケニア奥地での妊婦インタビューまで、彼女の人間に対する情熱が真のユーザー価値とビジネスチャンスの発掘につながっている。

twitter@htm_mel

ジャスティン・リー JUSTINE LEE

ナレッジマネージャーおよびグローバルマーケティングチームの一員として、frogの八つのスタジオを行き来しながら仕事をこなす。少数派から生まれた斬新なアイデアや魅力的な人々へスポットライトを当てることに注力。2016年には、相互理解を促すことを目的に、異なる政治的観点を持つ人々を集め、食事をしながら意見交換をする「Make America Dinner Again」というイベントを共同企画した。

twitter@justineraelee

[東京C観光]食品ロス削減!アクションの現場見学|日本初「無料スーパー」

東京のまちをまるごと”おとなの社会科見学フィールド”に見立て、地域のユニークなコミュニティの取り組み現場を訪ねる[東京C観光]では、食品ロス削減に取り組む”フードバンク”NPO シェア・マインド(多摩市)が始めた日本初の「無料スーパー」の現場見学会を、7月1日(日曜日)開催します。

当日は「無料スーパー」運営の一部始終を見学出来ると共に、「無料スーパー」の利用者体験、NPOシェア・マインド代表からのミニレクチャー、ロス食品を活用した調理試食懇親会(レスキューパーティー)まで、食品ロス削減に取り組むNPO活動の現場を五感で満喫する4時間となります。

開催日時:2018年7月1日 9:00 から13:00まで
会場:NPO法人シェア・マインド事務所(東京都多摩市連光寺)
定員:10名(お申込み予約先着順)
料金:3,800円(おひとりさま)
問い合わせ先:[ 東京C観光 ](運営事務局:フィールドトリップ東京株式会社)
TEL:042-508-2717

ホームページ:
[東京C観光]イベント詳細申し込みページ
http://tokyockanko-3.peatix.com

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問い合わせ先:[ 東京C観光 ](運営事務局:フィールドトリップ東京株式会社)
TEL:042-508-2717

ホームページ:
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RADWIMPSとは真逆なSuchmosのNHK・W杯ソング! 愛国に絡め取られず「血を流さぬよう歌おう」「武器は絶対にもたない」

 RADWIMPSの「HINOMARU」の歌詞が「右翼的」「まるで軍歌」だと炎上した問題。本サイトは先日の記事で、こうした歌詞が生まれた背景に、同曲がW杯中継番組のテーマソングのカップリング曲として制作されたことがあると指摘した。  日本ではW杯について「国の威信をかけて戦...

パナソニック パフュームとコラボして 「AWA DANCE CONTEST」開催

パナソニックは6月15日、「温水泡洗浄W」を搭載したタテ型洗濯機のプローモーションとして、テクノポップユニット「Perfume(パフューム)」とコラボした「AWA DANCE CONTEST」を開催すると発表した。
8月25日に開催される、第4回「Perfume ダンスコンテスト~踊れ!TOKYO GIRL~」(主催=アミューズ)の決勝戦と合同で行われる。
「Perfume ダンスコンテスト」は、パフュームのメンバーの発案で、2011年から不定期に開催されているコンテストで、パフュームの楽曲を課題にしている。動画審査を通過したグループが、決勝会場でパフォーマンスを披露し、パフュームら審査員がその場でグランプリを決める。

パナソニックは「毎日のお洗濯を、happyに。」という思いで、タテ型洗濯機の“温水泡洗浄”をテーマにしたスマホ向けの新ミュージックビデオ(MV)「Everyday」-AWA DANCE ver.2.0-(縦画面)を6月1日から公開。公開後1週間で800万回再生を突破するなど注目されている。
同社主催の「AWA DANCE CONTEST」は新MVを課題曲にして、多くの人にダンスを楽しんでもらおうと「Perfume ダンスコンテスト」の決勝戦と合同開催する。
応募は「子供・親子」「夫婦・カップル」「友達・職場同僚」の3部門。
温水泡洗浄の“温かさ”や汚れを落とす“力強さ”、洗濯をハッピーにする“楽しさ“などをダンスを通じて評価。各部門の代表1グループが決勝戦に進出し、グランプリを決定する。グランプリには、同社洗濯機を1台贈呈する。
コンテストの応募受け付けは7月20日まで。
投稿された動画を一次、二次審査し、決勝戦は8月25日に都内で開催する。
詳細は特設サイト(https://panasonic.jp/wash/awa/dc1.html)まで。
サイトでは、パフュームの「お手本ムービー」やメッセージが視聴できる。

 

加計理事長の会見のやり口がゲスすぎる! 大阪地震発生でメディアが動けないことを見計らって急遽、会見を強行

 こんなゲスなやり方があるのか──。さきほど、加計学園の加計孝太郎理事長が岡山市で会見を開き、愛媛県新文書に書かれていた、面談時に安倍首相が「獣医大学いいね」と述べたとする件について、渡邉(北村)良人事務局長が「虚偽の説明」をおこなうという「重大なコンプライアンス違反があった...

電通、イタリアにおけるクリエーティブおよびデジタルコンテンツ関連サービスを強化

6月19日に配信された電通ニュースリリース文面は以下の通りです。


2018年6月19日

独立系大手クリエーティブエージェンシー「ビッグナウ社」の株式100%取得で合意

株式会社電通(本社:東京都港区、代表取締役社長執行役員:山本 敏博、資本金:746億981万円)は、海外本社「電通イージス・ネットワーク」(※)を通じて、イタリアの独立系大手クリエーティブエージェンシー「The Big Now S.r.L」(本社:ミラノ市、CEO:Emanuele Nenna、以下「ビッグナウ社」)の株式100%を取得することにつき、同社株主と合意しました。

2007年に設立されたビッグナウ社は、デジタルを含む主要広告媒体におけるクリエーティブ領域で、市場環境の変化を的確に捉え、優れた成果を挙げてきました。現在では約100名の社員を抱え、「デジタル戦略・企画」「統合コミュニケーション」「プレミアムブランド」という3つのビジネスで、専門性の高いサービスを提供しています。メディアニュートラルの観点から多様な課題に合わせて最適な媒体と表現を展開することで、同国において革新的なクリエーティブエージェンシーとしての地位を確立しています。

本件買収により、当社グループはイタリアでのクリエーティブおよびデジタルコンテンツ関連のサービスを強化し、同国での成長戦略を加速させていきます。

なお、本件が当社の2018年12月期の連結業績に与える影響は軽微です。


※電通の海外事業を統括する「電通イージス・ネットワーク社」(本社:英国ロンドン市)は、10のグローバルネットワーク・ブランドを中心に世界でビジネスを展開しています。10のブランドとは、Carat、Dentsu (Dentsu Brand Agencies)、dentsu X、iProspect、Isobar、mcgarrybowen、Merkle、MKTG、Posterscope、Vizeumを指します。

 

【ビッグナウ社の概要】
社名:The Big Now S.r.L(ビッグナウ社)
本社所在地:イタリア・ミラノ市(ローマ市にも営業拠点を持つ)
設立:2007年1月
株主構成:株式取得後、電通イージス・ネットワーク 100%
収益(Revenue):749万ユーロ(約9.6億円)(2017年12月期)
代表者:Emanuele Nenna (CEO)
従業員数:98名
事業内容:広告クリエーティブ領域全般のサービスを提供

以上


電通ニュースリリース
http://www.dentsu.co.jp/news/release/2018/0619-009557.html

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全国民放ラジオ92局のジングルが1つの曲に! radikoのマッシュアップ動画

パソコンやスマホから気軽に日本各地のラジオ番組を聴ける「radiko(ラジコ)」は6月11日から、全国民放ラジオ92局のロゴや、各局のジングルを集めてマッシュアップした60秒のPV「Sound of Radio Stations」を配信している。

動画はオリジナル楽曲をベースに各局のジングルを合わせ、ひとつの音楽として成り立たせている。ちりばめられている各局のジングルが鳴ると、その局のロゴが浮き出る仕組みだ。

ラジコの存在を、ひとりでも多くの若者に知ってもらいたいとの思いを込めた。

動画は3パターン。60秒のフルバージョンに加え、「タイムフリー」「エリアフリー」編では「全国のラジオ局の番組がスマホで無料!」や「全国各地のラジオ番組聞き放題!」と、ラジコの基本サービスも訴求する。

メッセージは、「世界を広げる、音がある」。

ラジオを表現するのに最も分かりやすい要素であり、全国のラジオ局の持つ固有の「音」であるジングルを組み合わせた。何度も聴きたくなるPVだ。

自分の地元のラジオ局のジングル音を探しながら聴くと、さらに楽しめる。

同動画は、YouTube(URL:https://www.youtube.com/watch?v=PO_Dw4gsUQI)や東京・名古屋・大阪の3都市のデジタルサイネージで配信される。

動画をモチーフにした中吊りも、同3都市で掲出された。

 

公式サイト: http://radiko.jp/