JRA 日本ダービー(G1)多井隆晴「◎」エフフォーリアも、涙の「ドゥラメンテ愛」崩壊!?『ウマ娘』ドハマり中の最強Mリーガーが出した結論とは

 いよいよ発走が迫った競馬の祭典・日本ダービー(G1)の開催に伴い、GJにあの最強Mリーガー多井隆晴が帰ってきた。

 麻雀界に革命を起こしたMリーグのトッププレイヤーとしてはもちろん、最近ではユーチューバーとしても人気を集めるなど、今なお進化を続けている多井。

「もし麻雀星人が地球侵略を開始したら、地球人代表として戦う男」とさえ言われる最速最強の勝負勘は、競馬予想でも冴えわたるのか――。

 あの「穴馬」を本命に意気揚々と“大物手”を作りに行った多井だったが、そこには思いもよらぬ展開が待っていた。


――ご無沙汰しております!

渋谷ABEMAS多井隆晴選手(以下、多井):お久しぶりです。最近の僕の競馬熱は、かなり熱くなってますよ!

――やはりウマ娘『ウマ娘 プリティーダービー(Cygames)』の影響ですか?

多井:面白過ぎませんか、あのゲーム! 僕みたいなトウカイテイオー、メジロマックイーン、スペシャルウィークとか昔の馬が好きな人には堪らないゲームですよね。

――実は、恥ずかしながら私も楽しませてもらっています(笑)。Mリーグ・渋谷ABEMASの多井さんからすればCygamesのゲームですし、ますますやる気になるんじゃないですか?

多井:僕のYouTube(たかちゃんねる)でもバンバンやってますし、堂々とゲームできるのは何よりですね(笑)。そのおかげでリアルの競馬の方にも火がついて、出演依頼をもらってからずっと予想してました!

――ありがとうございます! では、さっそくそんな多井さんの本命「◎」は?

多井:「◎」はタイトルホルダーです!

――おおっ、穴っぽいところから入りましたね。

多井:実は僕、お父さんのドゥラメンテが大好きで、この馬が代表産駒じゃないですか。ドゥラメンテが種牡馬で成功できるかは、今のところこのタイトルホルダーに懸かってるんですよ。皐月賞(G1)でも応援してたんですけど、今回はやり返してほしいなと。

――皐月賞は8番人気の低評価でしたが、逃げて2着に粘りました。

多井:そこがいいんですよ。走っても走っても人気しないタイプで、今回もノーマークで逃げられそうなメンバーなんですよね。

――他にこれといった逃げ馬といえば、バスラットレオンくらいですね。

多井:でもバスラットレオンは戦績的にマイラーですよね? 仮に逃げても「どこまで粘れるの?」っていうのがありますし、そうなればタイトルホルダーにとっては逆に有利な流れになるんですよ。ダービーは一昨年に逃げてロジャーバローズが勝ちましたけど、何番手だったか知ってますか?

――逃げ切りだからハナに立ってたような気が……。

多井:実は2番手だったんですよ。リオンリオンっていう馬が大逃げして、早めにバテて2番手のロジャーバローズが逃げ切り。今年のタイトルホルダーもそうなりますよ。それに「タイトルホルダー」って名前がいいじゃないですか。僕も最強位(麻雀最強戦2020)とかのタイトルホルダーなんで、やっぱ応援したくなるんですよね。

――なるほど。……おっと、ダービーの枠順が出たみたいですね(取材日は27日)。

多井:枠順が出たんですか?

――たった今、JRAから発表があったみたいです。タイトルホルダーは……7枠14番ですね。

多井:えええ……ちなみに1枠1番は?

――エフフォーリアです。

多井:マジで!? ちょっと待ってください……(確認中)やっぱり◎は、エフフォーリアで!(笑)

――さっきまでのドゥラメンテ愛はどうしたんですか?(笑)

多井:僕だって泣きそうですよ(笑)。あんなに必死に予想したのに!

だってエフフォーリアが1枠1番でしょ!? 最近のダービーはとにかく内枠が有利なのに、他の人気どころは全部外枠……これは、さすがにエフフォーリアが「勝て!」って言われてるようなもんですから。

――確かに1枠はダービーのフルゲートが18頭になって以降、8勝2着3回3着2回で圧倒的な成績です。そこに単勝1倍台濃厚の大本命馬が入ったとなれば……。

多井:タイトルホルダーから流すっていうのは、麻雀でいうと満貫(8000点)とか跳満(12000点)を作りに行ってるようなもんなんですよ。でも、麻雀は満貫とか跳満をテンパイしても、自分がダメと思う牌を掴んだら降りないと勝てないゲームなんです。

――確かに、大きな手をテンパイしたら「勝負する理由ができた」「勝負の流れが来てる」とか思い込んで、無条件で突っ込みたくなりますね。

多井:それじゃあ、勝負事には勝てませんよ(笑)。だから僕は、潔くタイトルホルダー本命から降ります。エフフォーリアの1着固定からMAX3900点の手を作ります。この枠になった以上、今年のダービーはそういう“局”ですよ。僕は今までそうやって勝ってきましたから。

――多井さんだけに麻雀を例に出すと、めちゃくちゃ説得力ありますね……(笑)。では◎はエフフォーリアで。

多井:エフフォーリアは言うまでもなく無敗の皐月賞馬ですし、好位から速い上がりが使えるから死角がない。中山の皐月賞を勝ちましたけど、共同通信杯(G3)とか見てると「むしろ東京の方がいい」かもしれないんですよね。

血統的にも、お父さんがデアリングタクトとアリストテレスのエピファネイアでしょ。それに母系もアドマイヤムーンとかヒシアマゾンとかいて、結構大物出してるんですよ。

――元々、高評価だったわけですね。

多井:最初は2番手「〇」でしたね。というのも馬はほぼ完璧なんですけど、やっぱり若い横山武史騎手には不安があります。皐月賞でG1を初めて勝ちましたけど、やっぱり日本ダービーはまた違いますからね。それこそMリーグのファイナルとか、麻雀最強戦の決勝みたいな。

――皐月賞よりも、さらにプレッシャーが掛かる。

多井:そうなんですよ。今の若い騎手たちのダービーに対する価値観とかは、昔と変わってきてると思います。だけど、横山武騎手は横山典弘騎手の息子ですし、ダービーの特別感というかプレッシャーは意識すると思いますね。昔、同じ2世騎手の福永祐一騎手がウマ娘にも出てるキングヘイローでやらかしたこともありましたしね。(逃げて2番人気14着)

――あの時は福永騎手も頭の中が真っ白になったと振り返ってます。

多井:ダービーっていうのは、ダービーにしかない独特なプレッシャーがあるんですよ。そこがエフフォーリアの唯一の弱点と思って、◎じゃなくて〇にしたんです。

――これは一昨年に予想してもらった日本ダービーと同じパターンですね。本命サートゥルナーリアのC.ルメール騎手が騎乗停止になって、若いD.レーン騎手に乗り替わったことを心配していたんですが、その通りになってしまいました。(単勝1.6倍の1番人気で4着)

多井:そういうこともあって〇にしてたんですけど、エフフォーリアが1枠1番で、タイトルホルダーが7枠14番しょ……(笑)。無理です、逆らえません。横山武騎手を信じて、◎はエフフォーリアで行きます!

――2番手「〇」は元本命のタイトルホルダーとして、3番手「▲」は?

多井:青葉賞(G2)を勝ったワンダフルタウンですね。

――「青葉賞を勝った馬はダービーを勝てない」というジンクスがあります。

多井:今まで6頭、2着がいますが、このワンダフルタウンは今までの青葉賞馬とは「例外」なんですよ。例年の青葉賞は、ここで出走権を獲らないとダービーに出られない馬たちの争いなんですけど、今年のワンダフルタウンは2歳の時に京都2歳S(G3)を勝ってますし、青葉賞で負けてもダービーに出られる馬だったんです。

――確かに、主戦の和田竜二騎手も青葉賞後に「正直、状態はまだまだという感じだった」と話していました。

多井:そこが今までの青葉賞組とは、全然違う点ですね。間違いなく上積みがあるのに東京2400mを勝ったという点は大きい。ワンダフルタウンが青葉賞のジンクスを破るかもしれませんよ……ただ、6枠12番っていう外枠が(笑)。

――それで3番手「▲」に留めたというわけですね(笑)。では、続いて4番手「△」は?

多井:今回はエフフォーリアの1着固定で2、3着がBOXなので評価は、2番手以下はほとんど横並びなんですけど、あえて順位を付けるとすれば△はサトノレイナスですね。

――ウオッカ以来の牝馬のダービー制覇が懸かっています。

多井:正直、僕はサトノレイナスにはウオッカほどのスケールは感じていません。ソダシといい勝負をしていたので牝馬の中で強い馬なのは間違いないんですけど、ウオッカと違って牡馬と戦った経験がないのは気になりますね。ただ、ルメール騎手がグレートマジシャンとかアドマイヤハダルに乗らずに、こっちに乗るっていうのは期待ですね。

――ウオッカほどは強くないかもしれませんが、ルメール騎手が頼みの綱という感じですね。それでは5番手「×」は?

多井:迷ったんですけど、×はシャフリヤールでいきます。1着はないと思うんですけど、皐月賞馬のアルアインの全弟ですし、福永騎手は去年ダービーを勝ってますから。毎日杯(G3)からの直行というローテーションも、余裕があっていいと思います。

――なるほど。では「◎」がエフフォーリア、「〇」がタイトルホルダー、以下「▲」ワンダフルタウン、「△」サトノレイナス、「×」シャフリヤールという順でよろしいでしょうか?

多井:本当はタイトルホルダーから勝負したかったんですけど、まさかの枠順になってしまいましたからね……。馬券はエフフォーリアの三連単1着固定から、印を付けた馬の2、3着BOXにします。

――ありがとうございます!(文、聞き手=浅井宗次郎)

<著者プロフィール>
 アイネスフウジンが日本ダービーを勝った1980年生まれ。大手スポーツ新聞社勤務を経て、フリーライターとして独立。コパノのDr.コパ、ニシノ・セイウンの西山茂行氏、DMMバヌーシーの野本巧事業統括、パチンコライターの木村魚拓、シンガーソングライターの桃井はるこ、Mリーガーの多井隆晴、萩原聖人、二階堂亜樹、佐々木寿人など競馬・麻雀を中心に著名人のインタビュー多数。おもな編集著書「全速力 多井隆晴(サイゾー出版)」。

昭和電工の技術、中韓・台湾が争奪戦…TSMCの急成長に不可欠な存在、確固たる協力関係

 2020年の秋口以降、世界経済全体で半導体不足が深刻だ。需要に対応すべく、世界最大のファウンドリーである台湾積体電路製造 (TSMC)は、最先端の回路線幅5ナノメートルの半導体製造に加え、次世代、次々世代の製造ラインの確立や、汎用型の車載半導体の生産能力を強化している。2021年の設備投資額は過去最高の300億ドル(約3.3兆円)に達する。同社の設備投資はさらに積み増される可能性もある。自動車からIT、家電など産業界全体で半導体が足りない。

 それは、日本の半導体の製造装置や半導体関連企業にとって、大きなビジネスチャンスが到来しているということだ。日立製作所から日立化成を買収した、昭和電工もこの恩恵の波に乗りつつある。昭和電工は、“小が大を飲む”と言われた日立化成の買収によって、最先端の半導体製造に不可欠な部材(素材)供給者としての地位確立に取り組んでいる。徐々にその取り組みは実を結びつつある。短期的な世界経済の展開を考えると、半導体の需給がひっ迫した状況が続くだろう。それは、同社が先端分野への選択と集中と、財務内容の改善を進めるチャンスだ。

先端分野での体制強化に取り組む昭和電工

 昭和電工は既存分野を中心とする資材メーカーから、世界最先端の高付加価値の素材メーカーへの変身に取り組んでいる。2019年に同社が日立化成を買収したのはそのためだ。近年の昭和電工の株価や業績の推移を確認すると、同社が日立化成買収にかけた決意の強さがわかる。

 2016年後半から2018年秋口まで、昭和電工の株価は上昇した。それを支えた要素は3点指摘できる。まず、中国共産党政権が景気対策としてインフラ投資を実施したことが、昭和電工の黒鉛電極と、有機材への需要を押し上げた。鉄道や道路の建設には鉄鋼が不可欠であり、電炉で鉄スクラップを溶解して鋼材を生産するために用いられる黒鉛電極の需要が伸びた。昭和電工の黒鉛電極は世界トップシェアだ。また、中国のインフラ投資は建設資材の調合などに用いられる酢酸ビニルなど有機材の需要も押し上げた。

 それに加えて、世界的な半導体の需要拡大に伴ってフッ化水素などの販売も増えた。その背景には、経済のデジタル・トランスフォーメーションの進行によって米国のIT先端企業などがデータセンターの建設を増やしたことがある。

 しかし、2018年秋以降、同社の株価は下落した。中国の景気減速懸念に加えて米中の通商摩擦が激化し、昭和電工の中国事業の成長鈍化懸念が高まった。2019年7月には日本政府が国際社会への安全保障上の責任を果たすために韓国へのフッ化水素など半導体製造に用いられる特定3品目の対韓輸出手続きを厳格化した。

 その状況は、昭和電工の経営陣に他社が模倣困難なモノづくりの力を引き上げることの重要性を強く認識させた。それが半導体の生産に欠かせない研磨剤や封止材に加えリチウムイオン電池関連の素材分野で競争力をもつ日立化成の買収につながった。

 国際的な半導体の業界団体である「SEMI」によると、2020年の世界全体での半導体材料の販売額は前年比4.9%増の553億ドル(約6兆円)だった。その要因として、コロナ禍によるDXの加速は大きい。地域別にみると、台湾が最大の需要地であり、それに次いで中国の需要も拡大している。それは、昭和電工が先端分野の素材メーカーとして競争力を発揮するために重要だ。

TSMCなどが求める昭和電工の半導体部材

 その状況下、昭和電工は日立化成買収の成果を発揮し始めている。2020年12月、昭和電工傘下の昭和電工マテリアルズ(旧日立化成、以下では昭和電工として表記)は台湾での生産能力を増強すると発表した。具体的に同社は、シリコンウエハー(半導体の基板)を磨き回路などを平坦にするために用いられる研磨材料(CMPスラリー、CMPとはケミカル・メカニカル・ポリッシングの略称)や、生産されたチップを電子機器とつなぐための配線を整備するために用いられる樹脂部材などを増産する。

 注目したいのが、昭和電工が、世界最大のファウンドリー企業であるTSMCの本拠地である台湾に投資を行うことだ。その背景には、TSMCがシリコンウエハー上に半導体を形成するプロセス(前工程という)に加え、完成した半導体をウエハーから切り出して回路をつなぎ、樹脂ケースに入れるプロセス(後工程)分野での事業体制を強化していることがある。

 世界の半導体産業では、設計・開発と生産の分離が加速し、生産面(前工程)ではTSMCが最先端から汎用型までの分野で独走している。その上で、スマホメーカーなどが求めるサイズ、電力消費性能、演算とメモリの性能を満たすために、メモリや中央演算装置(CPU)を盾に積み重ねたり、横につないだりして、高性能なプロセッサが生産される。

 TSMCはファウンドリー事業において回路線幅の微細化を推進し、世界トップの地位を強化している。それに加えて同社は、各種半導体の切り出しや配線、パッケージングなどを行う後工程にも参入し、メモリやCPUを縦に積み上げる技術を確立している。それによって、TSMCはアップルなど生産を委託したIT先端企業の要求により良く対応し、半導体メーカーとしてのシェアを拡大させたい。

 そのために、日本の高純度かつ微細な素材創出力が必要とされている。台湾で昭和電工が研磨剤や半導体の積層に用いられる樹脂の生産能力強化に努めているのは、TSMCなどからの需要拡大に対応するためだ。さらに日本にTSMCが3次元封止に用いられる素材の研究拠点を設けることは、昭和電工など日本企業への期待の裏返しといえる。

重要性増す先端分野への経営資源再配分

 韓国でも昭和電工はCMPスラリーの工場を建設する。また、中国でも昭和電工は、半導体など電子機器製造に不可欠な高純度ガスの事業拠点を設けた。世界の半導体供給に大きな影響を与える台湾、韓国に加え、半導体などIT先端分野での競争力発揮を目指す中国からも昭和電工は必要とされている。中国の台頭を阻止するために、米国企業も昭和電工の素材技術をより重視するはずだ。それに加えて、環境技術として重要性が一段と高まっている自動車の電動化などのために、昭和電工はバッテリー関連の素材創出に取り組んでいる。それらは、昭和電工が磨いてきた石油化学関連の技術と、買収によって取り込んだ半導体部材の技術の両面で、同社が先端分野の素材メーカーとしての競争力を発揮しつつあることを示唆する。

 今後、昭和電工がITや環境をはじめとする先端分野の素材・部材メーカーとしての競争力をさらに高めるためには、在来分野の経営資源(ヒト、モノ、カネ)を、成長期待の高い分野にダイナミックに再配分し、確固たるシェアを手に入れることが大切だ。いつまでも半導体の需給がひっ迫し、価格に上昇圧力がかかる状況が続くわけではない。どこかのタイミングで半導体の需給ひっ迫は解消し、半導体メーカーや関連産業の業績には相応の影響があるだろう。

 昭和電工に求められることは、世界的な半導体不足を追い風にして先端分野での研究開発と生産技術を確立し、収益性と財務内容を強化することだ。それが、市場環境の変化への対応と、次世代の高速通信規格である“6G”関連の素材やTSMCが実現に取り組む次々世代の半導体の回路微細化に必要な部材需要の取り込みに欠かせない。

 このように考えると、現在の状況は、昭和電工が半導体の前工程と後工程、および環境分野への“選択と集中”を進める数少ないチャンスだ。同社の収益、財務力の改善と向上のために、同社経営陣が取り組むべき分野を明確に組織全体に示し、一人一人の集中を引き出して事業構造の改革に取り組むことを期待したい。そうした積み重ねが企業の持続的な成長を支える。同じことが多くの日本企業にも当てはまるだろう。

(文=真壁昭夫/法政大学大学院教授)

●真壁昭夫/法政大学大学院教授

一橋大学商学部卒業、第一勧業銀行(現みずほ銀行)入行。ロンドン大学大学院(修士)。ロンドン証券現地法人勤務、市場営業部、みずほ総合研究所等を経て、信州大学経法学部を歴任、現職に至る。商工会議所政策委員会学識委員、FP協会評議員。

著書・論文

『仮想通貨で銀行が消える日』(祥伝社、2017年4月)

『逆オイルショック』(祥伝社、2016年4月)

『VW不正と中国・ドイツ 経済同盟』、『金融マーケットの法則』(朝日新書、2015年8月)

『AIIBの正体』(祥伝社、2015年7月)

『行動経済学入門』(ダイヤモンド社、2010年4月)他。

日本のオーケストラでしか通用しない?「ベト7」「アオダニ」「ツァラ」はなんの略語?

「私は、しがない物書きです」

 初めて知り合った方に職業を聞いてみると、このようなお答え。あとでよく調べたところ、ベストセラーというわけではありませんが、大概の本屋さんの片隅に必ず著書が並べられている、熱烈な固定ファンを持った小説作家でした。

 数日後、友人と歩いていたら、偶然にも再びその作家と出会ったので、隣の友人に「この方は物書きです」と紹介しました。当然のことながら、作家はムッとした顔で会釈をしただけで通りすぎてしまいました。会釈しただけでも、その作家は立派な人物でしょう。

 作家が自己紹介で「物書き」と言うのは、少し謙遜した言い方なのですね。こちらからそう呼んではいけないことは、大人の皆様には容易におわかりになるかと思います。

 実は、オーケストラの演奏家にもそのような言葉があるのです。

 たとえば「太鼓叩き」は、ティンパニも含めた打楽器奏者が自身を指して使う言葉です。

 話は逸れますが、このティンパニ。上手な人が叩くと、たった一発の音で、オーケストラのアンサンブルが揃いますし、反対にタイミングが悪いと、どんなに上手なメンバーを揃えたオーケストラでも、全体の演奏が台無しになってしまうようなスペシャリスト中のスペシャリストです。

 しかも、オーケストラのティンパニ奏者になるのも大変で、日本には38団体のオーケストラがあるのですが(日本オーケストラ連盟の加盟団体)、つまりオーケストラに所属することができたティンパニ奏者は日本に38名しかいないことになります。オーケストラの楽員は、だいたい35年くらい働くので、単純計算すれば一年に一度、どこかのオーケストラで空きが出るかどうかで、何年もオーディションがない時もあります。そんな狭き門をくぐり抜けてきた奏者は、もちろん卓越した人ばかりです。そんな彼らが、「自分は太鼓叩き」と言っているからといって、指揮者の僕が他人に「太鼓叩き」などと紹介したら、大変なことになるでしょう。

 また、「ラッパ吹き」はトランペット奏者のことです。僕がウィーン留学時代に仲良くなった日本人のトランペット奏者とは、当時はよく一緒にオペラやコンサートを鑑賞しに行っていました。彼は、若くして日本の有名オーケストラに入ったにもかかわらず、休団までして留学を果たしていたのですが、たびたび「今日は飲まずに家でラッパの練習をする」などと言っていました。

 とはいえ、仮にリハーサルで指揮者が「誠に申し訳ありませんが、そこのラッパ吹き、もう少し強めに吹いていただけませんか?」と言ったとしたら、いくら丁寧な言葉を選んでも、オーケストラ全体がざわめくでしょう。逆に「トランペット、強めにお願いします」と言っても、なんの問題もないのです。

 楽器によっては、楽器名を短くすることもあります。たとえば「自分はクラです」「コンバスです」などと言います。前者は木管楽器のクラリネット、後者はオーケストラで最大の弦楽器・コントラバスです。ちなみに、これらの短縮した名前は、海外ではまったく通じません。「クラ、小さめに」「コンバス、強く」と言っても、欧米人はきょとんとするだけです。

 かくいう指揮者も、同じようなニックネームがあります。指揮棒を振る仕事なので、ずばり「棒振り」です。しかし、やはり「棒振りの篠崎さん」と言われると、少しムッとしてしまうかもしれません。

日本人はニックネームが好き?

 日本人はニックネームが好きな国民といえます。もちろん、欧米などでもニックネームはありますが、「キャサリン」を「キャシー」と呼んだり、「マイケル」を「マイク」と名前を短縮する程度です。しかも、キャサリンのチョイスはキャシーだけ。生まれた時に両親が名前を付けた時点で、ニックネームも自動的に決まってしまうわけです。

 チョイスがあるとしたら、「エリザベス」でしょうか。これには2つ選択肢があり、「ベス」か「リズ」です。年配の方はご存じのアメリカの大女優エリザベス・テイラーは、「リズ」を選びました。ほかに「トーマス」は「トム」、「クリストファー」は「クリス」と順当に納得できるニックネームが並ぶなか、「ウィリアム」だけは、なぜか「ビル」です。

 マイクロソフトの創始者、ビル・ゲイツの本名はウィリアム・ゲイツです。不思議だったのですが、調べてみると「ウィリアム」をドイツ系移民が発音した場合、「ヴィリアム」になるので、それが「ヴィル」→「ビル」となったようです。

 それに引き換え、日本のニックネームは発想展開型。学生時代、友人と、本名とはまったくかけ離れたニックネームを付け合ったりした方も多いのではないでしょうか。また、名前ではなく苗字を短くして呼び合うことも日本的です。「山田さん」なら「ヤマさん」、「鈴木さん」は「スーさん」など。僕もよく「シノさん」と呼ばれます。

 ところで、日本の音楽業界では人名だけでなく曲名まで短縮系のニックネームで呼ぶことがよくあります。「ベト7」「はくちょうこ」といった言葉を知らないと、日本のオーケストラでは働けません。前者はベートーヴェンの『交響曲第7番』、後者はチャイコフスキーのバレエ傑作『白鳥の湖』です。

「はくちょうこ」でも「はくちょうのみずうみ」でも大して変わらないのに、「はくちょうこ」が定着しています。ほかにも、「アオダニ」というのもあります。これはウィーンのワルツ音楽の最高傑作、ヨハン・シュトラウス『美しく青きドナウ』のことですが、なぜ「アオダニ」になったのか、業界の先輩に聞いてみても「わからないなあ。昔からそう呼んでいるからね」という答えです。そんなものなんだと覚えるしかないのです(注:英語でドナウ河のことを“ダニューブ”というので、青いダニューブ→アオダニになったともいわれています)。

 実はそんな日本的ニックネームが、とても役立つこともあります。

 ドイツの作曲家、リヒャルト・シュトラウスの傑作に『ツァラトゥストラはかく語りき』という、哲学者ニーチェの同名の著書を元にした作品があります。タイトルを読むのに少し舌を?みそうになりますが、日本では「ツァラ」と簡単に呼ぶので助かります。シュトラウスの作品はほかにも『ティル・オイレンシュピーゲルの愉快ないたずら』など、演奏の難易度だけでなく原題を読むにも難度が高い曲がありますが、これも「ティル」と呼んでいます。

 一方、海外ではニックネームで曲名を呼ぶことがないので、本当にてこずります。

 僕にとって最難関は、ドビュッシーの『牧神の午後への前奏曲』です。日本であれば「リハーサルで“ボクシン”を練習しましょう」で通じるのですが、海外では通じません。原題のフランス語は「プレリュード・ア・ラプレ-ミディ・ドゥン・フォーン(Prelude a l’apres-midi d’un faune)」で、思わず舌を噛みそうになります。そんな時は作曲家名の「ドビュッシー」と言ってごまかすのですが、ドビュッシーの作品がたくさん並んでいるプログラムの場合は、しっかりと曲名を言わなくてはならないのです。

 しっかりと曲名を読めない指揮者なんて、オーケストラからすれば、「曲名もちゃんと読めないで、“あの棒振り”は大丈夫か?」と陰口を叩かれるに違いありません。
(文=篠崎靖男/指揮者)

●篠﨑靖男
 桐朋学園大学卒業。1993年アントニオ・ペドロッティ国際指揮者コンクールで最高位を受賞。その後ウィーン国立音楽大学で研鑽を積み、2000年シベリウス国際指揮者コンクール第2位受賞。
 2001年より2004年までロサンゼルス・フィルの副指揮者を務めた後、英ロンドンに本拠を移してヨーロッパを中心に活躍。ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団、BBCフィルハーモニック、ボーンマス交響楽団、フランクフルト放送交響楽団、フィンランド放送交響楽団、スウェーデン放送交響楽団など、各国の主要オーケストラを指揮。
 2007年にフィンランド・キュミ・シンフォニエッタの芸術監督・首席指揮者に就任。7年半にわたり意欲的な活動でオーケストラの目覚ましい発展に尽力し、2014年7月に勇退。
 国内でも主要なオーケストラに登場。なかでも2014年9月よりミュージック・アドバイザー、2015年9月から常任指揮者を務めた静岡交響楽団では、2018年3月に退任するまで正統的なスタイルとダイナミックな指揮で観客を魅了、「新しい静響」の発展に大きな足跡を残した。
 現在は、日本はもちろん、世界中で活躍している。ジャパン・アーツ所属
オフィシャル・ホームページ http://www.yasuoshinozaki.com/

JRA「東京激変」超高速馬場で福永祐一シャフリヤール急浮上!? 日本ダービー「試走」が“レコード”決着で大本命エフフォーリアに「逆風」

 29日、東京競馬場で行われた7R・3歳1勝クラス(芝2400m)が驚愕のタイムは決着した。

 1番人気に応えて完勝したグレアリングアイ(牡3歳、美浦・古賀慎明厩舎)の叩き出した2:23.8は1986年以降、同コースの3歳1勝クラスで最速。先週行われたオークス(G1)の2:24.5を大きく上回っており、同舞台で行われる明日の日本ダービー(G1)の傾向に小さくはない“爪痕”を残した。

「まだ緩くて粗削りな馬だけど、それでも勝ったように能力がある。ゆったりと運べるこの距離なら、手前を替えさせることができるしね」

 レース後、内田博幸騎手がそう称えたグレアリングアイは、ダービートライアルの青葉賞(G2)で7着だった馬だ。世代の頂上決戦に進むことは叶わなかったが、秋の菊花賞(G1)へ、まずは大きな一歩を刻んだ。

 その一方で気になるのは、やはり明日の日本ダービーの行方だろう。

「東京は今週からCコースに替わりましたが、かなり速い時計が出ていますね。今の東京は紛れもない超高速馬場と言っていいと思います。

ダービーのレコードは一昨年のロジャーバローズの2:22.6ですが、それに近いタイムで決着するかもしれません。雨が降る予報もないですし、時計面に裏付けがない馬は苦しくなるかもしれませんね」(競馬記者)

 この超高速馬場で急浮上するのが、2年連続のダービー制覇を狙う福永祐一騎手のシャフリヤールだという。

 重賞初制覇となった3月の毎日杯(G3)の勝ち時計1:43.9は古馬も含めた日本レコードタイ記録。2着のグレートマジシャンも含め、今の東京は時計勝負に強いディープインパクト産駒が得意とする絶好の馬場といえるからだ。

 一方、レコードホルダーのロジャーバローズと同じ1枠1番からの発走となるエフフォーリアにとっては、逆風が吹き始めているかもしれない。

「時計のやや掛かった稍重の皐月賞(G1)で強い競馬をしたエフフォーリアだけに、時計勝負になりそうな今回の日本ダービーでどうなるのかは、まだ未知数と言わざるを得ません。

また、あくまで前日(29日)ながら、今の東京の芝コースは例年以上に外差しの傾向が強く出ています。エフフォーリアの1枠1番は例年であれば最高の枠ですが、今年はそれが逆に仇となる可能性も出てきましたね。人気は圧倒的ですが、一筋縄ではいかないのかもしれません」(別の記者)

 前日16時の段階では、単勝1.7倍という非常に高い支持を集めているエフフォーリア。2年連続の無敗三冠馬誕生へ――、今年の主役は間違いなく本馬だが、果たして。(文=大村克之)

<著者プロフィール>
 稀代の逃亡者サイレンススズカに感銘を受け、競馬の世界にのめり込む。武豊騎手の逃げ馬がいれば、人気度外視で馬券購入。好きな馬は当然キタサンブラック、エイシンヒカリ、渋いところでトウケイヘイロー。週末36レース参加の皆勤賞を続けてきたが、最近は「ウマ娘」に入れ込んで失速気味の編集部所属ライター。

パチスロ4号機時代に「万枚」を出された以来の悔しさも…「6号機にも夢はある」と確信!!【濱マモルの のほほんコラムVol.98~後悔先に立たず~】

 最近は、ハナハナシリーズ20周年記念作『スーパーハナハナ(-30)』がお気に入りである。

 初のAT機ということで賛否はあるようだが、個人的にはアリ。まぁボーナス消化がちょっと長いなとは感じるものの、その間は1G連抽選が行われているわけだし、両サイドランプレインボーからの小役ハズレなんぞは気持ちがいいし、さほど退屈はしない。

 ビッグは約150枚、REGは約60枚の獲得で、初当り出現率は設定1で218分の1とやや低いながらも50枚あたり50Gほど回せるし、基本的には主にノーマルモード滞在だった4号機時代のストック機『スーパーハナハナ』と同じく純ボーナスタイプ的な感覚。引き戻しゾーンで再度ボーナスを引ければ意図的な連チャンに期待できるマシン…てな認識で楽しんでいる。

 設定推測は無論、初当り出現率から。スーハナモードによる連チャンと思しきボーナスをサンプルから除外して算出し、昼過ぎから打つ場合はその数値が170分の1前後且つREGをそれなりに引けている台をチョイスしている。

 また、稀に引き戻しゾーン中で捨てられている台もあり、ゾーン終了まで打つことも。こういった立ち回りを駆使することで、まずまずの結果を残せている。

 ただ、やや甘い仕様なのか否かは分からぬが、ホールにはあまり高設定が投入されていない印象がある。朝から打ち始めても昼過ぎには低設定と判断してヤメることが多く、先日、近所の特定日へ出向いた際もそうだった。

 序盤こそコンスタントに初当りを引けたから粘ったものの、通常時を3,000G以上回して初当り出現率は約210分の1。9回引いたビッグ後のパネルフラッシュも青1回だけであり、これは低設定だと推測して席を立った。

 スーハナモードへ移行しても最高で3連と、もしかしたら自力連なんじゃないかと思えるほどのクソヒキでマイナス収支。その後、『ニューパルサーSPⅡ』の良履歴の台を見付けて何とか負債を回収できたものの、ふと先ほどの台が気になって様子を見に行くと、そこには信じがたい光景があった。

 アタシがヤメた後、数百ゲームこそノーボーナスだったが、そこで引いたボーナス後の引き戻しゾーンですぐさまボーナスを引くと、スーハナモードで11連。その後の引き戻しゾーンでも間髪入れずにボーナスを射止めて9連…などとミラクルが起こり、わずか数時間で5千枚以上のコインが吐き出されていたのである。

 ここまでカマを掘られたのは、状態終了と判断してヤメた4号機時代の裏モノ『リズムボーイズ』で万枚を出された時以来。後任者が展開に恵まれたとはいえ、あまりの悔しさにその夜、浴びるように酒を飲んだことは言うまでもないが、逆に捉えれば、『スーパーハナハナ(-30)』にはそれだけのポテンシャルの高さがあるということなのだから、6号機にも夢はある。ひそかにリベンジを誓った次第であります。

(文=濱マモル)

パチスロ期待出玉「約1600枚」の最新AT機も話題! 人気メーカーが「2分間の衝撃」を組み込んだ「最恐マシン」を発売!!

 AT突入時の期待出玉は「約1,600枚」。しかも、AT終了後は早期のAT再突入に期待できるという爆裂マシン『パチスロ鉄拳4デビルver.』の導入を6月に控える山佐グループ。このほど、またしても刺激的なマシンの発売を発表した。

 既に製品サイトも公開中である本機のタイトルは『パチスロ零』。大当り時は2分間の恐怖体験を味わえるとのことで、早くもファンをざわつかせている。

 最恐和風ホラーとして世界的人気を誇る「零シリーズ」。その第1作目をモチーフとした本機は、AT「ZERO」が出玉増加の主軸。通常時は規定ゲーム数消化及びチャンス役成立時の抽選クリアを機に「零ボーナス」or「逢魔刻(おうまがとき)」へ突入し、平均して約100枚獲得できる零ボーナス中はAT「ZERO」への昇格抽選が行われる。

 逢魔刻は最大5G継続で、主人公が怨霊に襲われたらAT「ZERO」が確定する模様。これこそが先述した2分間の恐怖体験で、全9種類ある恐怖演出がプレイヤーをかつてない衝撃へといざなってくれるとのことだ。

 肝心のAT「ZERO」期待度は約55%。怨霊に襲われなかった場合はAT「当主狂乱」がスタートする。

 また、通常時は「邂逅(かいこう)チャンス」の6択押し順に正解すれば「KYRIE(キリエ) MODE」へ移行。この間は全役で逢魔刻突入抽選が行われ、そのトータル期待度は約37%となる。

 AT「当主狂乱」は1G純増約2.8枚、30G継続+αで、勝利できれば「鏡石(復活アイテム)」獲得&AT「ZERO」へ昇格。勝利できなかった場合は通常時へと転落すると思われる。

 AT「ZERO」は1G純増約1.0枚、8G+αの「準備中」、1G純増約2.8枚、20G+αの「周忌バトル」の2部構成で、準備中は周忌バトルを有利に進められるアイテム獲得ゾーン。継続中はチャンス役成立で文字通りチャンスを迎え、襖が閉まればアイテム獲得が濃厚となる。

 周忌バトル中は怨霊の体力をゼロにできれば次セット継続。基本的にベルで攻撃、リプレイで霊力ゲージアップに期待でき、「封印解除ZONE」へ突入した場合は周忌ゲーム数減算ストップ&チャンス役成立で特殊攻撃を与えることができる。

 20Gを消化すると押し順当てが発生し、押し順正解で大ダメージ。ここまでに霊力ゲージが貯まっていた場合は、何かしらの恩恵があるようだ。

 このほか、本機には上位AT「NIGHTMARE(ナイトメア)」、プレミアムATといった大量出玉トリガーもあり、1セット30G継続の前者はセット数管理の自力型AT。フリーズを機に突入する後者は100G継続+αで、怨霊キリエとのバトルに勝利できれば「鏡石」獲得+「NIGHTMARE」が約束されるようだ。
 
 なお、導入は7月上旬を予定している。

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『情熱大陸』出演の動物彫刻家・はしもとみおに学ぶ木彫り動物の作り方

 2021年5月2日に放送されたドキュメント番組『情熱大陸』(TBS)に出演した動物彫刻家のはしもとみお氏。同番組内では、全国的な人気を博した秋田犬「わさお」のモニュメント制作の様子が放送された。実際の動物と直接向き合って創作するスタイルのはしもと氏が、すでに亡くなっているわさおの写真などから見事に創作していく姿は圧巻であった。


 そんなはしもと氏は、著書『はじめての 木彫りどうぶつ手習い帖』(はしもとみお著、雷鳥社刊)で作品創作の思いから、作品の作り方の基本までを明かしている。

 

■『情熱大陸』出演の動物彫刻家による「創作のキモ」


 本書では、「ねこのブローチ」「子どもペンギン」「ねむるねこ」「ブランコにのったくま」「小さいロバ」を教材に、下描き、木取り、粗取り、面取り、仕上げ、彩色、加工まで、順を追って制作過程やポイントを紹介する。


 はしもと氏が彫刻を作るために一番大切にしている工程がスケッチだ。うまく描くためではなく、自分の目の前にいる生き物を出会った第一印象通りにとらえるためのスケッチ。描くことはよく見ることにつながる。どんな表情をしているか、などをよく観察することで、どんな瞬間を作りたいかを決め、創作のイメージをふくらませるのだ。


 また、大切なのは技術的なことだけでない。どのような思いを込め、どんな心持ちで創作すると、見る人を感動させる力を持った彫刻へとなるのか、という創作のキモになる部分も解説されている。


 近所の猫や飼っている、飼っていた動物を自分で絵を描き、木を彫って何かを作る勉強をしていくうちに、それらがどれほど美しく、素材がどれほど大切なものか、肌で感じられるようになった。ものを作るということは、ものの美しさを学ぶこと。私たちはありとあらゆる美しいものに囲まれて暮らしていると、気づけたことが、はしもと氏が美術を学び、創作をしてよかったことであるとはしもと氏は述べる。


 木彫り彫刻の最初の教科書となると共に、はしもとみお氏の作品もきれいな写真と共に多数掲載。作品集としても楽しめる。楽しみながら、彫刻に挑戦してみてはどうだろう。『情熱大陸』やインターネットなどではしもと氏の作品を見て、興味を持ち、動物彫刻に挑戦してみたい、と思った人に、最初に手に取ってもらいたい1冊だ。(T・N/新刊JP編集部)


※本記事は、「新刊JP」より提供されたものです。

パチスロ4号機「爆裂沖スロ」がAT仕様で完全復活!「チェリー頻出」はボーナスチャンス!!

 パチスロ4号機時代の2003年、ネットは完全告知のストック機『チバリヨオキナワ(30)』を発売した。

 初当りボーナスはチェリーによる小役解除がメインで、中段チェリーは期待大。レバーONで液晶画面に花笠が咲けばボーナス確定で、パトランプ出現時は高モード濃厚、即ち大連チャンに期待できる。

 時は流れて2021年、この伸るか反るかのゲーム性が完全復活する。同社は6号機として『チバリヨ-30』を製造。6月7日に全国導入を開始する(愛知県など一部で先行導入済み)。

 本機は70G継続で純増約210枚のビッグ、30G継続で約90枚獲得のREGと2種類の疑似ボーナスを搭載したAT機。主なボーナス当選契機は毎ゲームの抽選、ゲーム数天井、チェリー天井の3種類で、チェリー天井は文字通り、チェリーが規定回数成立すればボーナスが発動する。

 また、先代と同じく通常時はチェリー成立でチャンスを迎え、チェリーの頻出はボーナス前兆の可能性大。2連の弱チェリーよりも3連の強チェリーの方がアツいようで、5コマ以上スベってのチェリー停止は本前兆が濃厚とのことだ。5コマ以上スベるということは、チェリー入賞時は疑似遊技の可能性が高い。

 ボーナス中は1G連抽選が行われ、予告音からの第3まで停止音継続は激アツ。ボーナス中のチェリー成立は1G連が濃厚なようで、1G連当選時はリール右の「アンちゃんランプ」が点灯する。

 ただし、この1G連抽選はゲーム性のスパイス的要素であり、連チャンのカギを握るのは内部モード。この内部モードは通常5種類、天国3種類の計8種類で、天国以上へ移行すれば32G以内のボーナス連チャンに大きく期待が持てる。

 昇格後の連チャン率は3段階で、天国は70%超、超天国は80%超、パトランプは90%超。滞在モードはボーナス告知時の「花笠ランプ」点灯パターンなどで示唆されるようで、上パネルの「パトランプ」が点灯した場合はパトランプモードが確定するとのことだ。

 このモード移行率は全設定共通との情報も浮上。先代と同様、ヒキ次第では設定不問で大爆発が狙える可能性が高そうだ。

 ちなみに、ボーナステンパイ時に沖縄県の有名人ボイスが聞こえた場合は高設定が濃厚となる模様。さりげない遊び心も、ファンにとってはたまらないであろう。

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パチンコ「甘すぎて簡単」「あっさり万発」の神スペック!?「100%RUSH」突入マシン「ボーダー16.5回」の激アツ仕様??

 パチンコに求められる要素の一つである出玉の安定感。それを体現できる理想形とも言えるのが「100%RUSH」へ突入するスペックだ。

 出玉スピードや高ループRUSHが特徴のヒット作が数多く登場する中で、この高い安定感を武器としたマシンが大ブレイクを果たす事も少なくない。

 代表的なマシンを挙げるならば『Pとある魔術の禁書目録』がいい例だろう。大当りの全てが「100%ST」へ突入する仕様で、右打ち中は70%が10R1500発。更にそれが約79%でループするという安定感の高さが大ヒットへ繋がった。

 最近では5月にリリースされた『P大海物語4スペシャルBLACK』が好評を得ている。「100%ST機」として人気を誇った初代『黒海』のゲーム性を完全継承した仕上がりで、ST継続率は約72%。10R比率は30%と、ライトミドル屈指の安定&出玉感の高さで絶賛稼働中だ。

 ライトミドルといえば、「100%RUSH」マシンの中でも、「特に甘いスペック」として評判の機種『P織田信奈の野望 全国版』も忘れてはならない。遊タイム発動までのスパンを極限まで短縮し、強力なRUSHを手軽に体験できる激アツ仕様でホールを盛り上げている。

『P織田信奈の野望 全国版』(西陣)

■大当り確率:1/199.80
■天下布武モード時 図柄揃い確率:1/80.91
■天下布武モード突入率:100%
■天下布武モード継続率:約73%
■電サポ回数:100回+残保留最大4回
■遊タイム突入条件:500G到達時
■遊タイム性能:電サポ759回+残保留4回
■賞球/カウント:1&1&4&6&1&14/10C
○○○

 今作で第3弾となる『織田信奈の野望』シリーズ最新作は、大当り確率1/199.80の1種2種混合機。大当りすれば100%RUSHへ突入するだけでなく、遊タイム発動条件が極めて甘いという点も本機の特徴だ。

 大当り後に必ず突入するRUSH「天下布武モード」は、「100回+残保留最大4回」が付与される。ここでは1/80.91の図柄揃いを射止めるゲーム性で、トータル継続率は「約73%」と連チャン性も十分だ。

 出玉面に関しては、右打ち中52%が10R約1400発を獲得可能。高い安定感に加え、一撃を狙える爆発力を秘めている。

 注目の遊タイムは500G到達で「電サポ759回+残保留4回」に突入。RUSH終了後であれば104回転を消化した状態となり、通常時を396回転させれば発動となる。ここでは大当り&RUSH突入が濃厚だ。発動条件が甘い上、強力な恩恵を得られる点は魅力的だろう。

 デビュー前から「相当甘い」との声が続出していた本機は、ホール導入後も評判通りの安定感で打ち手を魅了している。通常時の演出に関しては賛否両論あるが、「右打ち性能はトップクラス」「これ以外打てない」と持ち前のRUSH性能を絶賛する声が続出中だ。

 派手な出玉報告は少ないものの「遊タイムが近いから負けにくい」と安定感を評価する意見や「あっさり万発達成」「20連20000発」などの出玉報告も確認。「ライトミドル最強」の名に相応しい結果を残しているようだ。

 本機に関しては、人気演者の「日直島田」も絶賛。本機の安定感の高さを証明している動画を公開し、大きな話題を呼んだ。この動画を視聴すれば、本機の魅力を実際に感じ取ることができるだろう。

・『新台で1番甘くて簡単すぎやしませんか?【P織田信奈の野望 全国版】日直島田の優等生台み〜つけた♪

 日直島田は本機に関して、動画内にて「ボーダーラインは16.5回」と話しており、現行機トップクラスと評価。実戦でも「簡単すぎやしませんか?」という言葉が大袈裟ではない結果を残している。

 いま最もホットなマシンともいえる『P織田信奈の野望 全国版』。興味のある方はチャレンジしてみてはいかがだろうか。

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JRAウオッカとサトノレイナスの日本ダービーを徹底検証。女王ソダシに迫った「牝馬No.2」は牡馬に通用するのか?

 サトノレイナスは、日本ダービーで通用するのか――?

 いよいよ週末に迫った第88回東京優駿(日本ダービー)において、大きなテーマである牝馬サトノレイナスの挑戦。その可能性を検証してみた。

 牝馬のダービー制覇といえば2007年のウオッカが思い出される。しかし、あのレースを振り返るには、まず当時の牡馬のレベルをチェックする必要があるだろう。

 クラシック一冠目の皐月賞(G1)を制したのは7番人気のヴィクトリー、2着は15番人気のサンツェッペリン、そして3着は2番人気フサイチホウオーだった。そのフサイチホウオーは日本ダービーで単勝1.6倍の1番人気に支持されたものの、直線まったく伸びず7着に敗退。さらにヴィクトリーもサンツェッペリンも敗退している。この3頭は、日本ダービー以降さらに大敗を重ね、2着もないまま引退している。

 さらに日本ダービーでウオッカの2着だったアサクサキングスは、後に菊花賞を制したものの、古馬になってG1レースを勝利することはできなかった。つまり当時の3歳クラシック戦線における牡馬のレベルは、かなり低かったと言えるのである。もちろん勝ったウオッカの勝利に水を差すつもりはない。同馬も、同世代のライバルであったダイワスカーレットも非常に強かった。ただ同世代の牡馬に恵まれた印象は否めないのである。

 では今年の牡馬はどうだろうか。

 無敗で皐月賞を圧勝したエフフォーリアを筆頭に、今年行われた3歳混合重賞の9レースはすべて牡馬が勝利している。中には1番人気に支持された馬もいたが、牝馬は14頭すべてが敗退しているのだ。この段階で今年の3歳世代は「牝馬よりも牡馬の方がレベルは高い」と言っていい。

 ソダシが桜花賞で記録したレコードタイムは確かに評価されるべきだが、近年の高速馬場ではレコードタイムの価値はそれほど高くはない。むしろ直接対決での力関係がすべてだろう。

 牝馬のクラシック挑戦は日本ダービーのウオッカ、ビワハイジ、レッドリヴェールなどに限らず、皐月賞のファンディーナ、菊花賞のダンスパートナーなどが挑戦するも、ウオッカの1着以外はすべて完敗と分が悪い。最近古馬のG1レースでは牝馬が牡馬を圧倒しているが、それらの多くは4歳秋以降であり、クラシックにおいてはやはり牡馬が有利と言える。

 ではサトノレイナス自身はどうだろうか。

 まず血統の父ディープインパクトは文句なし。ここまでディープインパクト産駒は日本ダービーを6勝しており、兄サトノフラッグは日本ダービーで11着だったが、3000mの菊花賞は3着に好走している。

 デビュー勝ちを決めた東京コースの適正も高く、そして鞍上はリーディングジョッキーで大一番に強いC.ルメール騎手。2017年のレイデオロ以来となる日本ダービー優勝に向けて並々ならぬ決意を持っているはず。そして管理する国枝調教師は、アーモンドアイやアパパネといった名牝を管理した名伯楽で、定年まで5年となった今、悲願の日本ダービー制覇へ向けて持てるすべてを費やして挑むだろう。

 ローテーションも桜花賞からの中6週は、皐月賞よりも1週長く理想的とも言える。中間はノーザンファーム天栄で調整され、ここまでの追い切り内容から仕上がりに不安は感じられない。ここまで4戦して2勝2敗と成績は安定し、4戦中3戦で上がり最速を記録。重賞は未勝利だが、阪神ジュベナイルフィリーズと桜花賞でともに2着に好走しているので、実績的に大きなマイナスではない。

 しかし、大きな不安要素が2つある。

 その一つはここまで1600mしか経験がないということ。オークスのソダシがそうだったように、桜花賞の1600mから800mの距離延長はこの時期の牝馬にとってかなり厳しいと言わざるを得ない。そもそも過去20年の日本ダービーを振り返っても、1600mを超える距離の経験がなかった馬の好走は皆無。そのデータからも、サトノレイナスが距離延長に戸惑い力を出し切れないことは十分に考えられる。

 もう一つは牡馬との対戦経験がないことだ。ウオッカは2歳時に牡馬と対戦した経験があり、少なからずそれはプラスに作用しているはず。しかしサトノレイナスはデビュー以来牝馬としか対戦経験がない。

 エフフォーリアを筆頭に牡馬の強豪が揃った相手関係、そして初の2400mと牡馬との対決。さらに細かく言えば初のコーナー4つと初のスタンド前発走、そして8枠16番の外枠など、この日本ダービーはサトノレイナスにとって不安要素が多すぎる。

 結論としては、サトノレイナスが日本ダービーで勝利を掴むだけでなく、上位に好走するのもかなり厳しいと言わざるを得ない。今回は思い切って「消し」の判断もありだ。(文=仙谷コウタ)

<著者プロフィール>
初競馬は父親に連れていかれた大井競馬。学生時代から東京競馬場に通い、最初に的中させた重賞はセンゴクシルバーが勝ったダイヤモンドS(G3)。卒業後は出版社のアルバイトを経て競馬雑誌の編集、編集長も歴任。その後テレビやラジオの競馬番組制作にも携わり、多くの人脈を構築する。今はフリーで活動する傍ら、雑誌時代の分析力と人脈を活かし独自の視点でレースの分析を行っている。座右の銘は「万馬券以外は元返し」。