カテゴリー: ビジネスジャーナル
01世代~46世代、12の世代の女性の価値観とは?
第2回では、女性のデジタルサービスを概観し、デジタルサービスの中にどのようなクラスターがあるかをご紹介しました。今回はテーマを変えて、10代後半から70代前半までを5歳刻みで価値観や傾向について詳細に分析します。
女性の5歳刻みの世代別特徴
具体的には、ライフスタイルや生活の中で好きなもの、美容関連の意識、人生観、他人との関わり、社会意識関連、消費意識関連、世代ごとに影響を受けてきた雑誌や漫画など、メディア接触の状況などを調査することで世代ごとの特徴を把握することを試みました。
図表1は、今回の調査で判明した各世代の特徴の一覧です。表頭の左から、各世代の名称、各世代をあえて一言で表した時の特徴、各世代において際立った特徴と関連した事象です。

五つの世代別特徴とは?
特筆するべき五つの世代別特徴を見ていきたいと思います。
① 見たかったテレビ番組は見逃したくない01世代
01世代は「見たいテレビ番組を見逃すと悔しい気持ちになるほうだ」の<非常に当てはまる>と<やや当てはまる>の合計が78.8%で他の世代に比べて最も高く、かつTVerやNHKオンデマンドなどのテレビ番組見逃し視聴サービスに<よく触れる>と<たまに触れる>の合計が46.4%と、こちらも全ての世代の中で最も高くなりました。
特に、前者は、ここ10年ほど叫ばれ続けてきた<若者のテレビ離れ>という現象を説明できない結果といえますが、調査対象地域が関東、中部、関西だったことの影響かもしれません。しかし、実際のところは、スマホネイティブで生まれ育った01世代、すなわちキャッチアップ世代とテレビとの距離はわれわれマーケティング従事者が思うより遠くないのかもしれません。


② 96世代は、ギラギラするよりエシカル、堅実
96世代は「エシカル」と「フェアトレード」への興味が他の世代に比べて強いことが分かりました。前者は、倫理的に正しいということを意味し、エシカルに寄り添った商品サービスを利用するといった行動を取ったりします。後者は、開発途上国の生産者をサポートするためにフェアトレード認証製品を購入することなどを意味します。
96世代は、<非常に興味・関心がある>と<やや興味・関心がある>の合計が、エシカルで15.2%、フェアトレードで28.4%と全世代で最も高く、同世代は堅実なライフスタイルを実践しているエシカル世代であることが分かります。


③ 81世代は、矢沢あい作品の隠れファン?!
81世代は「矢沢あいの作品にはのめり込んだ」の<非常に当てはまる>と<やや当てはまる>の合計は43.2%となり、最もファンの多い世代であることが分かりました。81世代が小中学生の時に矢沢あいさんの作品が登場し始め、その時に読んだ体験価値がそのまま81世代の中で引き継がれていきました。
また、1999年には『NANA』が連載を開始しましたが、81世代が高校生くらいの時でした。思春期に経験したことがその後の価値観形成に大きな影響を与えるといわれています。81世代はコギャル世代の一角を占めますが、メンタリティー的には純朴な心根を持つ層が多いと当ラボでは考察しており、同世代の意識や価値観を読み解くには、矢沢あいさんの作品にヒントが隠れているかもしれません。

④ 日本経済低迷時代を乗り越えたPCネット世代
PC(パソコン)ネット世代は、大学生の頃にWindows95が発売されたため、PCインターネットに対する親和性が高く、それが故に多くのITベンチャー起業家を輩出した世代です。このPCネット世代は、就職氷河期にリクナビを使った初の世代で、その後も働き盛りの時にリーマンショック(2008年に発生。同世代が20代後半から30代前半の頃)が起きるなど、国内外の経済低迷の影響を受け続けました。こうした76年前後に生まれたナナロク世代ともいうべき層は、時代が変革していく荒波の中を生き抜いてきた世代といえます。

⑤ 紙媒体への関与が強い46世代
いわゆる団塊世代を含む46世代は、紙媒体への関与が他の世代と比べて強いことが分かりました。紙の雑誌に<よく触れる>と<たまに触れる>の合計が45.6%、紙の新聞が同じく66.8%と、全世代で最も高いスコアとなっています。46世代にリーチする際の紙媒体のポテンシャルの高さが今回の結果からうかがえることになりました。
実際の事例として、「50代からも輝く女性に」をスローガンにした雑誌『ハルメク』は2019年上半期の雑誌販売部数が24.8万部を超えて、女性誌販売部数で1位に輝きました(一般社団法人 日本ABC協会調べ)。同誌は、ウェブサイトでの情報発信の他、通販事業、リアルイベント、LINE上で公式アカウント開設など、さまざまな取り組みを行うことで読者の支持を獲得してきたことが奏功したといえるでしょう。


時代背景も加味したインサイト構築で見えてくる価値観
価値観形成は、メディア環境の変化や影響を受けた情報コンテンツの他、物心ついたときにあったものなかったものなど、森羅万象ありとあらゆる物に影響を受けます。そういった複雑な構造を分解して可視化するのは一筋縄ではいきませんが、このように年齢階層を5歳刻みで分けて、各層の生まれ育った時代背景も加味することで各世代の価値観を比較的容易に見ることができます。そうすることで、より深いインサイトを構築することができるでしょう。
次回はデジタルサービスと雑誌の親和性について解説します。
【調査概要】
●調査名:女性年齢階層12区分調査
●対象エリア:関東(東京都/神奈川県/埼玉県/千葉県)、中部(愛知県/岐阜県/三重県)、関西(大阪府/京都府/兵庫県/奈良県)
●対象条件:15~74歳女性
●サンプル数:3,000ss
●調査手法:インターネット調査
●調査期間:2019年11月1日~5日
●調査機関:ビデオリサーチ
生活様式の変化に合わせて、伝統工芸もアップデート。
2月16~29日、東京・日本橋のgalerie H(ガルリアッシュ)で電通クリエイターによるアート展「ONE CREATIVE」Vol.2を開催。

普段、広告をつくっているクリエイターが、クライアントの課題解決という形ではなく、内面から湧き出るものをカタチにしたらどうだろう、というこの企画。 シリーズ第4回では、第1CRプランニング局の若田野枝アートディレクターに話を聞きました。

手触り感や、一点ものとしての存在感。
ギャラリーに入ってすぐのところに、なにやら独特な雰囲気を醸し出しているコーナーがありました。「漆で制作」とありますが、これまでなんとなくイメージしていた漆作品とは全然違って、とてもカジュアルな感じがします。
──これらの作品を作ったきっかけを教えてください。
私は既視感のないものに触れた時、気持ちの良さを感じます。そういった観点で、「漆塗りなんだけど漆塗りらしからぬ物を見てみたい」と思ったのが始まりです。漆塗りでヘンテコリンな物があったら、面白いんじゃないかと。じゃあ、作って見よう!となりました。

──漆でも、こんなにいろいろ鮮やかな色が表現できるのですね!これまでずっと漆を使って作品を創作されてきたのでしょうか。作品のインスピレーションはどういうところからくるのでしょう?
特に決まったインスピレーションを得るパターンはありません。自分をパターン化するのが好きではない…と言うか、飽きっぽいのかもしれません。学生の頃は、与えられた課題に対して、筆で絵を描いたり、衣装を作ったり、映像を作ったり、大きな立体物を作ったり…、いろいろな素材や媒体を用い、その時々の表現をしていました。
一度作ってしまうと、もう違うことをしたくなってしまうのです。なので、パターンが生まれないんですよね。そんな性質もあり、大学4年間を通して、最後まで自分が何をしたいのか、決めることができませんでした。なので、いろいろできそうな電通に入社しました。
仕事はアートディレクションが主なので、手触り感が少なく、量産型の制作物を作り続けているのに対し、工芸品などの手触り感のある物作りや、一点物にある存在感の魅力を年々強く感じるようになりまして、ちょっと我慢ができなくなって、漆塗りの門を叩いてみた…と言うところです。
しかし、飽きっぽい性質は変わらないので、いつまで続けられるのかはわかりません。ガラスや陶芸、金属の加工にも興味があります。熟練しないうちに目移りするのが、私の悪い癖なので、漆はマイブームで終わらないように、ちょっと粘って続けていきたいです。漆は扱いがとても難しくて、簡単に技術習得できるものではないですしね。

伝統工芸に、新しいデザインを。
──広告をつくるのと、こういった工芸作品をつくるのと、同じ「物作り」でも、そういう意味では対照的なのかもしれませんね。一方をずっと作り続けていると、ときどき無性にもう一方を作ってみたくなる、というのはちょっと分かる気がします! 今回これらの作品を制作する上で、一番こだわったことはなんですか。
伝統工芸の技術の継承がされていかない現状などを見聞きしていますが、その根本にあるのは、「売れない」ということだと思うんです。では、なんで売れないのか。私が日本の伝統工芸品に度々感じるのは、「技術は素晴らしいのに、デザインがちょっとなぁ…」ということです。
ここのシェイプがもっとこうだったら色っぽいのになぁ…とか、角の丸みが野暮ったくてもったいないなぁ…とか、ここのイラストがない方がカッコイイのに…とかとか。ほんの少しのところで台無しになっているものが多くて、常々気になっています。
「伝統工芸=和風」というところから離れ、現代の生活様式に即したデザインのアップデートだったり、もっと身近に感じることができる表現にすれば、伝統工芸も敷居の高いものではなくなり、需要も保てるのではないかと思います。
漆塗りは日本の伝統工芸の中でも、「日本らしさ」が強いものだと思いますし、漆を扱ったことのない人にも、その技術習得の難しさ、素材の性質によるハードルの高さは知られています。私がデザイナーとして、伝統工芸品を現代に馴染むようにデザインできるのなら、漆が最もハードルが高いだけに、やりがいがあって面白いのではないかと。

初めは電通人らしく(?)、アートディレクターとして、熟練の職人さんとコラボして商品が作れたらいいなぁ…と考えたのですが、職人さんに対して「そのデザインだと売れないと思うんですよ」とは、なかなか言えないなぁと。
だったら、デザインから制作、パッケージングまでをワンストップで作るしかないなぁ…。そんな思考のプロセスがありました。
実際に漆を扱ってみて、技術の習得には長い時間を要するのを、身にしみて感じましたし、本当は制作とデザインは分業の方が効率良いし、良いものができるなぁとは思っています。ですが、久しぶりに木を削ったり、ヤスリがけしたり、筆を使っている時間がとても凝縮されていて心地良いので、続けたいなぁとも思っています。
──とてもいい気分転換になりそうですね。 アートディレクターとしての仕事と「アーティスト」活動。その違いなど、もう少し教えてください。
自分を「アーティスト」だと思ったことはありません。 「アーティスト」の定義もよく分からない。というのが、正直なところです。
もし自分の思いや主張を伝えるのが「アーティスト」なら、私には「アーティスト」になるほどの強い主張が無いなと。ですので、自分のことは「手芸好き」くらいに思っています。仕事においてもそうですが、「誰かを喜ばせたい」と言う気持ちが強くあります。それは、家族の為に料理をしたり、掃除や洗濯をしたり、手芸をしたりするのと、私にとっては等価値なのです。
お客さんがいて、ニーズや課題があって、それを十二分に満たすものを作って、喜んでもらいたい。その気持ちは、仕事でない制作の根底にも強くあります。「これを作りたい」と言う自分目線の思いよりも、「これを見た人がどう感じるのかな」という、他者目線の方を強く意識します。仕事では、圧倒的に後者を優先していますが、自由な制作においては、両者を意識しながらも、後者をやや優先しています。手触り感のある制作は、仕事にはない「癒やし」があり、精神的にとても良いです。

──今後の作家活動の予定があれば教えてください。
ONE CREATIVEの為の制作で浮き彫りになった課題を踏まえ、今後どうしていくのかを考えています。それがまとまりつつある現状です。
仕事と違うのは「期限がない」ことと、「テーマや課題を自分で決める」ことです。課題と期限を与えられて燃えるタチなので、今回、ONE CREATIVE に参加の機会を頂けたことは本当にありがたかったです。実際、短い制作期間にしては大きな成果物を生むことができました。
現状、次の展示などの予定はありませんので、何かしらまたチャンスがあればと思っています。それまでは、ボチボチ実験しながら自分なりの表現を探り、手触り感のある制作を楽しんでいきたいと思っています。
──ありがとうございました。
鑑賞を終えて
「誰かを喜ばせたい」と語る若田さん。今回、ピアスやブローチなど身につけるものが多く出品されていたのも、その表れなのかなと思いました。 古くから伝わるジャンルに、新しい風を吹き込む。簡単なことではないかもしれませんが、大きな可能性を感じました。
電通クリエイターは、それぞれ独自の自己表現の方法を持っています。 次回は、くぼたえみさんの作品をご紹介します。
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若年世代にとっての広告の意義とは?
メディアと広告の関係 その今後を探る
『情報メディア白書2020』と連動するこの連載も今回で最後となります。今回は若年世代にとっての広告および広告メディアの意義について展望します。
連載の第4回では、若年世代のメディア接触モチベーションの構造を調べてみました。すると、ECサイトなどネット上の“購買の場”が、同時に“メディア”となり“商品情報の認知の場”の位置を占めていることが分かりました。また、ソーシャルメディアがフィルターの役割を担い、世の中の情報の理解や咀嚼を助けていました。
テレビなど従来のメディアは、プロが組織的に取材・制作・編成したコンテンツ(番組・記事など)を提供することを通じて多くの視聴者や読者へ到達(リーチ)し、そこに生まれる広告価値を源泉として事業を循環させてきました。従来メディアは、プロフェッショナルコンテンツと広告がセットになることで、商品を最初に認知する場としてのパワーを発揮してきました。
ただ、若年世代(※)についてはどうでしょうか。台頭著しいECサイトやソーシャルメディアの利用を通じて新商品情報を得る習慣が一般化すると、従来のメディアと広告の結びつきは問い直されてくるのかもしれません。今回は、この点について考えてみます。
※この記事では15~49歳を若年世代、50歳以降を年長世代と表記しています。ただし40代については年長世代との“橋渡し世代”と捉えて調査対象者に含めています。調査結果を年長世代の観点から見ても鮮明に解釈しやすくすることを狙いとしています。
メディア接触のメリットは、「広告がある」とどう増減するか
若年世代は現在のメディア環境における広告の価値をどう捉えているのでしょうか。ここでは、連載の第4回で取り上げた27項目にわたるメディア接触の「メリット」に注目したいと思います。
図表1をご覧ください。横軸上には、メディア接触のメリット(27項目)を「感じる」と回答した人の割合をそれぞれ示しています。縦軸は「広告がある場合」に対する評価を表しています。各メリットを感じる人をそれぞれ100%としたとき、そこに広告があることでメリットが「増加する」と回答した人の割合と「低下する」と回答した人の割合の差分を表しています。
【図表1】

まず、グラフの全体を個別の項目にとらわれずに眺めてみましょう。横軸に沿ってメディア接触のメリットを感じる人の割合が大きい項目ほど、縦軸に沿って「広告があることでメリットが増加する」と感じる人のほうの割合が大きくなる傾向があります(グラフの矢印)。
つまり、より多くの人が良質だと感じるメディア接触体験であればあるほど、「広告がある」ことについて人々の許容度も高まる傾向があるといえそうです。これは、「良質なメディアでこそ広告が生きる」という広告ビジネスの基本的な原則に他なりません。若年世代の間でも、メディアと広告の関係についての評価は根本的には変わらないようです。
世の中・社会からのインプットとしての広告を歓迎
次に、どのようなメディア接触体験ならば、広告が入ることに対する許容度が高まるのかを縦軸に沿って個別に見ていきましょう。広告があるほうがメリットが「増加する」と回答した人のほうが「低下する」と回答した人より5%以上多かった項目は七つありました。
・「買い物やサービス利用を検討するうえで参考になる」
・「新しい流行やトレンドが分かる」
・「予想外の面白いものごとと出会える」
・「世の中で何が話題になっているのか分かる」
・「自分でも試してみたい、やってみたい、という刺激を受けることができる」
・「周りの友人や知人との会話や交流のきっかけができる」
・「自分になかった知識や気づきを得られる」
最初の二つは消費行動に直接関係するメディア体験ですので、当然、そこに広告が入れば歓迎されやすいといえます。さらに、残りの五つのメディア体験も含めると、上記の7項目には何か共通性がありそうです。
それを第4回でご紹介したグラフ上で確認してみましょう。この7項目のうちの多くが、左右の軸でみると左側、上下の軸でみると上側にあることが分かります(7項目には赤のマーカーで表示)。

このことから、広告は、「世の中・社会の側からのインプットの役割を果たす感性的なメディア体験」の一翼を担うものとして、若年世代からも確かに歓迎されているということが分かります。
若年世代の許容度が高いソーシャルメディア広告
年長世代の視点からみると、「世の中・社会の側からのインプットの役割を果たす感性的なメディア体験」の体験領域はこれまで圧倒的にテレビをはじめとする従来メディアによって担われてきたといえるでしょう。では若年世代にとってはどうでしょうか。
次の図表には、広告があることでメリットが高まることが示されたメディア体験(7項目)と、その体験と特に関係が強いと考えられるメディアとの対応を示したものです(詳しくは第4回の図表2を参照)。
【図表2】
この図表には、年長世代が頼りにしてきたメディアであるテレビやテレビ番組、さらには雑誌メディアが数多く登場します。つまり、メディアビジネスの視点から見ると、今後、従来メディアがインターネットを一層活用することにより、従来の伝送路では到達困難となった若年世代に対してもコンテンツと広告のセットで受容される可能性はまだまだ開かれているといえるでしょう。
ただし、同時に、同じ表には
「Q&A・口コミサイト」
「まとめサイト」
「有名人の動画チャンネル」
「友人・知人のSNS・ブログ」
など、ソーシャルメディアも同じくらい数多く登場していることに気づきます(表中の水色のマーカーを施したメディア)。このように、若年世代にとっては、広告を許容できる体験の場が従来のメディアの種別や範囲を超え、ソーシャルメディアへも広がっているといえるでしょう。
若年世代自身にとってのソーシャルメディアは、世の中や社会を間接的に映し出す場というよりもむしろ、それ自体が世の中や社会「そのもの」として体験される場となっています。その一翼に広告があると考えれば、年長世代にとって従来メディア上の広告が果たした役割と比べて、大きな違いはありません。ただし、若年世代がソーシャルメディア上の広告は、「認知する情報」としてよりも「感じる体験」としての出来栄えによりその許容度が決まるだろうと、これまでの考察から推測することができます。
第4回から最終回まで、若年世代のメディア観、社会観、そして広告に対する見方について、“意識”のレベルへと降り立って探ってみました。このようにたどってみると、若年世代の行動原理も、より見通しやすくなったように思います。
『情報メディア白書2020』の巻頭特集には、広告に限定せず若年世代にとってのメディアの本質的な役割にフォーカスを当てた分析も盛り込まれています。今後のメディア社会の行方を展望したい方々に、ぜひともご一読いただきたいと思います。
「ミニシアター・エイド基金」発足 無観客記者会見を開催
小規模映画館を支援する「ミニシアター・エイド基金」が、4月13日(月)に発足。記者会見が生配信される。
投稿 「ミニシアター・エイド基金」発足 無観客記者会見を開催 は 映画遊民 映画をもっと見たくなる! 映画ライター沢宮亘理の映画レビュー、インタビューetc に最初に表示されました。
「クライング フリー セックス」第三弾! クラウドファンディング実施中
待望のシリーズ新作「スペース クライング フリー セックス」がまもなくクランクイン。クラウドファンディングを実施中だ。
投稿 「クライング フリー セックス」第三弾! クラウドファンディング実施中 は 映画遊民 映画をもっと見たくなる! 映画ライター沢宮亘理の映画レビュー、インタビューetc に最初に表示されました。
江崎グリコ「プリッツ」 イエナカで楽しむ“おとな塗り絵”キャンペーン
江崎グリコは4月14日から、スナック菓子「プリッツ」で人気キャラクター「すみっコぐらし」とコラボした「おとな塗り絵にどっプリキャンペーン」を実施する。
画像:(c)2020 San-X Co., Ltd. All Rights Reserved.


プリッツは昨年、10年ぶりにリニューアル。市場調査・消費者動向分析の結果、“ながら食べ”にぴったりなプリッツで、好きなことに没頭する、自分のための時間を応援するため「自分時間を味わおう おひさしプリッツ」をキーワードにコミュニケーションを展開している。
一方の「すみっコぐらし」は、“ここがおちつくんです”をキャッチコピーにしたキャラクターで、日本キャラクター大賞2019グランプリを受賞。同年秋公開の映画もヒットするなど、小中校生人気に加え、アパレルブランドとのコラボなどで大人にも注目されている。
今回のキャンペーンは、パッケージの裏面が塗り絵になったデザインのプリッツを期間限定で販売し、完成した作品の写真をツイッターやLINEで応募すると、抽選でオリジナルの「すみっコぐらしぬいぐるみマルチスタンド」が当たるもの。専用アプリでも塗り絵体験と応募ができる。
同日公開の特設サイト(https://cp.glico.com/pretz-2020nurie/)では、投稿された作品紹介や人気クリエイターによる塗り絵体験動画が視聴できる。
同社は、外出自粛が求められている昨今、イエナカで楽しめる「おとな塗り絵」にどっプリ没頭してリフレッシュしてほしい、としている。
「プリッツ 旨サラダ」「同 熟トマト」など5フレーバーで、全15種類(1フレーバーにつき初級・中級・上級の3種)の塗り絵が、「旨サラダ」「熟トマト」の9袋パックでは、各1種類が楽しめる。
プリッツを模した色鉛筆がしゃれている。
SDGsを実現させる、持続可能な仲間づくり
本連載ではさまざまな有識者や実践者からお話を聞き、SDGs(国連の持続可能な開発目標)達成のためのヒントを探っていきます。
今回は、人と人とのつながりをデザインする“コミュニティデザイナー”、山崎亮さんに、SDGs達成に向けた“チームづくり”について聞きました。
地域や組織に関わる人たちを結び付け、持続可能な共創・協働のコミュニティをつくるにはどんなことに気を配ればよいのか?山崎さんの考えるSDGsとはどのようなものなのでしょうか?
「自ら考え課題を解決するコミュニティ」を約3年で育て上げる
――山崎さんは、今から20年ほど前、SDGsという概念もないような時代からコミュニティデザインを手掛けていらっしゃいます。2005年にコミュニティデザインに特化した会社「studio-L」を設立され、以降、代表兼コミュニティデザイナーとして、精力的に活動を続けているとのこと。まずは、コミュニティデザインとの出合い、これまでの歩みについてお聞かせください。
山崎氏:もともと僕は、公共施設を多く請け負う設計事務所でデザイナーとして働いていました。そのとき感じていたのが、「どうして公共施設って、使いにくいものが多いんだろう」という疑問。使う人の声を聞かずにつくられる、いわゆる“作品”のような公園、博物館、コンサートホールなどが多くあり、ずっと問題意識を持っていました。
そこで取り組み始めたのが、その施設を使うであろう方々に集まっていただき、声を聞きながら設計を行う共創型の建築デザインです。公共建築は住宅と違い、何万人という人の声をまとめなければなりません。まずは「どうしたら多くの人から意見を聞き出せるのだろう?」と考え、その手法について調べ始めました。
そのうちに、ワークショップという手法があることを知り、本などで勉強しながら、見よう見まねで実践するようになって。やっているうちに、設計よりもワークショップの部分が面白くなってきちゃったんですよね。それで、ワークショップの部分だけを行うstudio-Lという会社を立ち上げました。
つまり、「コミュニティデザインをやるぞ!」と思っていたわけではなくて、きちんと設計を行うために必要だと思うことをやっていたら、いつの間にかコミュニティデザインにたどり着いていた、という感じです。
――山崎さんが手がけるコミュニティデザインとは、どのようなものなのでしょうか?
山崎氏:ひとことで言うと“仲間づくり”かな。依頼される案件は、例えば「地域包括ケアの仕組みづくりをしてほしい」とか「食育計画をつくってほしい」とか、実にさまざまで。若手リーダーの育成や小学校の跡地を活用するための会議、離島地区の特産品づくりなどにも関わっています。そうした依頼に応じて、人と人とをつなぎ、そこに信頼関係が芽生えるようサポートして、最終的には自ら課題を解決するコミュニティに育てていくことを目指しています。
それぞれのプロジェクトに関わる際、強く心に決めているのが、「3年で抜ける」こと。だいたい最初のミーティングで、「僕たちは3年で抜けますからね」「状況を変えるためのサポートは全力で、真剣にやるけれど、変えるのは皆さん自身しかいないんですよ」ということをお話ししています。地域のことはその地域の人がいちばんよく分かっているし、われわれがいなくても活動が続くということがなにより大切だと思うんですよね。
周りの人からは「もっと長く関わったほうがお金になる」と言われることもあるんですけど(笑)。きちんと“自分ごと”になり、自走・継続するコミュニティをつくるということが、コミュニティデザインであると考えています。

周到な事前準備で、参加者が楽しく打ち解けられる場をつくる
――3年間でどんなことを行うのか、具体的に教えてください。
山崎氏:1年目は主にリサーチとプランニングです。いろいろな関係者に話を聞き、状況や関係性を整理して、進め方を考えて…。1年目の最後ぐらいに、チラシやSNSでワークショップの告知を行います。1年目の準備期間にある程度、人とのつながりができているので、募集をすると100~150人ぐらいは集まってくれるんですよね。そうやって2年目以降は定期的にワークショップを実施していきます。
例えば墨田区の「食育計画策定プロジェクト」では、約10回ワークショップを行いました。その結果、ワークショップ発のアイデアである「すみだ食育ワークショップカード」が生まれました。これは、食に関するさまざまなキーワードが書かれた“議論のタネ”のようなもの。

ワークショップの参加者がカードを使って地域の学校などに向けてプチワークショップを行い、食育に関する共創を広げていくという目的で作成しました。実際に墨田区内で新たに食育に関する15の取り組みが生まれています。
――まさに自走・継続しているのですね。ワークショップではどんなことを行っているのでしょうか?こうしたコミュニティにつながるワークショップのコツやポイントなどはありますか?
山崎氏:基本となるのは、6人ぐらいのグループをつくって付箋と模造紙で課題を整理するような、一般的なワークショップです。ただし内容は、プロジェクトごとに、地域の風土や参加者を見てカスタマイズしています。
例えば、長めの時間を確保してたっぷり自己紹介をしてもらったり、大きな輪をつくって座って話し合ってもらったり。100種類ぐらいあるワークショップの手法をベースにしながら、オーダーメードのワークショップを行っています。
最近よくやるのが40分の自己紹介。2人1組のペアをつくってもらい、1人20分の自己紹介をするんです。いきなり「20分話してください」というのは難しいと思うので、まずは「となりの人を見てにこっと笑ってみて!」と促したり、「あとで“他己紹介”をしてもらうので、印象に残ったことをメモしておいて」と指示したりしています。それから、会話がスムーズに展開しやすいよう、事前に質問と時間配分が書かれたインタビューシートもお渡ししています。
こういう準備をして自己紹介に臨むと、最初は少しぎこちないのですが、その人の背景や意外な共通点、第一印象とのギャップや面白さが見えてくるとどんどん盛り上がります。40分が終わったころには親友のようになっていることも珍しくありません。「知ってはいけないことを知ってしまった秘密の関係」みたいなところもあって、すごくチーム感が出るんですよね。
つまり、ワークショップは始まる前に、ほとんど勝負がついているものです。事前にヒアリングを行い「この人たちはこういうことで盛り上がりそう」「こういう傾向があるな」という特徴を見極めて、しっかり想定と準備を行うこと。そしてうまくいかない場合は柔軟にプランを変えていくこと。これが、よいコミュニティにつながるワークショップのポイントだと思います。

SDGsは目指すものではなく、あとから振り返り確認するもの
――話を伺って、コミュニティデザインってとてもSDGs的な活動で、取り組み全体がSDGsと言ってもよいぐらいだと感じました。山崎さんご自身はSDGsという言葉を意識していらっしゃるのでしょうか?
山崎氏:20年前から行っていることなので、特に意識はしていないかな…。SDGsの理念って、本来は、意識したり目指したりするようなものではないと思うんですよね。心から、真剣に、“やるべきこと”をやっていたら、たぶん自然に達成に近づいていくようなもので。なにか新しいことをするとき、SDGsの目標一覧を見ながら「この事業では、3番目と10番目の目標を目指そう」などと議論をしがちですが、そうではなくて、もっと本質的な部分に目を向けながら実現していくものだと思います。
自分たちが人として本気で正しいと思うことを行い、そのあとで、「ところで17個の目標のうちどのへんに貢献できているかな」と振り返る。そうやってチェックするものなんじゃないかなあと思うんですよね。
17個の目標はいったん忘れておいて、「今、社会で何が問題になっているか」や「本当に必要な事業はなにか」を考える。自然や社会を軸にして、正しいと思うことを追求する。そういう姿勢が必要でしょう。
「まずは自分をしっかり信頼して、やるべきだと思うことを考えるところから会議を始めませんか?」と。青っちょろいんだけど、そこから始めることが大切だと思います。
――山崎さんにとっては、やるべきだと思うことが「使う人の声を聞きながら建築の設計を行うこと」で、それを突き詰めていったらワークショップやコミュニティデザインになったということなのですね。
山崎氏:そうですね。僕らがワークショップやコミュニティデザインにこだわるのは、世界は変えられないけれど、10万人が住む地域の中の100人ぐらいは変わるかもしれないと思っているから。この100人が、さらに別の100人に人生を懸けてなにかを語れば、きっと1万人ぐらいの人たちがなにかに気付いてくれるはず。10万人のうち1万人の意識が変わると、地域が変わると思っています。
1割変われば、なにかが変わる。そう信じて、常に「深く考える100人をどうやってつくっていくか」ということを考え続けています。
SDGsに取り組むことって、決して難しいことではないと思うんです。まずは自分の中にある自然性や人間性…生まれ持っているピュアな感覚や正しさを信じてみてほしい。それを基点にしてものごとを考えて、身近なところから行動を変えていってほしいなと思います。そうするとビジネスや数字の拡大をよしとする思想から少しずつ解放され、そういう人が増えることで世の中が変わっていく。時間はかかると思いますが、SDGsは、そもそも効率よくできるものではありませんから。根気よく、真剣に、向き合い続けるしかないと思っています。
「それって正しい?」
まずはこの問いだけ覚えておけばOKです。これからSDGsに取り組もうと思っている方がいらっしゃったら、これを常に自分に問いかけて行動するところから始めてみてくださいね。

TeamSDGsは、SDGsに関わるさまざまなステークホルダーと連携し、SDGsに対する情報発信、ソリューションの企画・開発などを行っています。
TeamSDGsのウェブサイトでは、ウェブ電通報とは違う切り口で山崎さんのインタビューを紹介。併せてご覧ください。
発売1カ月で重版出来!デジタルマーケティングの「単語帳」を手に入れよう
カタカナとアルファベットばかりで、初心者にはハードルが高いデジタルマーケティング用語。そんな“デジ単”の数々を、かわいいイラストとともに分かりやすく紹介するのが、電通デジタルの企画書籍「『デジ単』デジタルマーケティングの単語帳 イメージでつかむ重要ワード365」(発行:翔泳社)です。
本書の重版出来を記念して、本書のイラストを担当した糸乘健太郎氏による漫画をお届けします!


















著者:村山亮太より
基礎事項から始まり、データ、GDPR、ITPなどの規制まわり、広告主サイドだけではなく媒体サイドまで含めたアドテク、アドベリまわり、ソリューションまわり、これら領域の重要単語をまとめております。
この領域の単語はカタカナばかりで取っ付きづらいですが、単語はさまざまな概念をコンパクトに内包しています。広告・マーケティングの領域で働かれている多くの方にお役に立てば幸いです。
【本書のポイント】
・デジタルマーケティングの頻出単語をシンプルに解説
・イラストを見るだけでもイメージがつかめる
・似た単語の意味の違いや、使い分け方もフォロー
・索引つきで単語や同義語を探しやすい
・英語表記もあるので、海外サイトを読むときや出張にも便利