櫻井翔、外国人記者に語った“休止理由”にファン激怒!? 最大の理由はやはり「結婚」か

 嵐の櫻井翔が、世界的な経済誌「Forbes」で“活動休止”に至るまでの理由を語り、ファンの注目を集めている。

 9月1日に全編英語版、3日には日本語版を配信した同誌。その中で櫻井は「メンバー全員にそれぞれの人生やそれぞれの目標があり、そこにはもちろん、芸能人として追求したいテーマ以外の目標もあります。人生で何をやりたいのかをずっと考えた結果、それぞれの道に進むことを決めました」と語っていたが……。

 これが大野智ファンの逆鱗に触れてしまったようだ。

「昨年1月、活動休止に関する発表会見を行ったときには、大野が『自由に活動してみたい』と最初に言い出したことを明かし、その後何度も話し合いを重ねるも“休止”という結論に至ったため、メンバーに対して『正直申し訳ない気持ちがある』と謝罪する場面がありました。

しかし、その様子はまるですべての責任を大野だけに押しつけ、世間の批判が集中するように仕向けたと捉えられても仕方ない雰囲気でしたからね。そのため、一部ファンからは『あのときも今回と同じように説明すればよかったのでは?』『なんで大野くんだけ悪者になるような会見にしたの?』と怒りの声が上がっています」(芸能関係者)

 一方、“芸能人として追求したいテーマ以外の目標もあります”という部分については、メンバーの“プライベート”に関する憶測が多数飛び交っているようだ。

「昨年11月に二宮和也が一般女性との結婚を発表し、大きな話題になりましたが、櫻井自身も今年1月、大学時代の同級生との“ベトナム婚前旅行”が『週刊文春』(文藝春秋)にスクープされています。さらに、松本潤は女優の井上真央と『結婚間近』というウワサ話も。

そして、大野や相葉雅紀も同じく恋人の存在が囁かれているため、『休止の最大の理由は結婚なのでは?』『やっぱり事実上の解散なのかな?』といった疑惑が上がるのも当然です」(同)

 マスコミからの取材攻勢を避けるため、年末年始に結婚を発表するタレントは多い。年明けとともに嵐の結婚ラッシュが巻き起こり、新年早々からファンを絶望させることにならなければよいのだが……。

甘デジ「高継続率」「高出玉比率」が興奮を呼び起こす!「最強レベル」の激アツ機を特集!!

 世界的な大ヒットを収めるゲーム界の超キラーコンテンツ「バイオハザード」。当然現れるゾンビを撃退しながらストーリーを進めていくサバイバルホラーとなっているが、ゲームに疎い私は、そもそもの話がわかっていない。なんでゾンビと戦ってるの?

 最初の最初の話だが、警察の特殊部隊「S.T.A.R.S.」のあるチームからの連絡が途絶えたから別のチームが探し出しに行く不時着したヘリの周辺を調べているとゾンビに遭遇し、危険を逃れるために入った洋館がじつはソンビの館になっていて「ここから逃げ出せ!」みたいなことらしい。

 この洋館、じつは製薬会社「アンブレラ」がウイルス兵器も作っていて、そういった悪事が暴露される、「この会社やべえ」みたいなストーリーも組み込まれているという。

 で、「リベレーションズ」は、先に紹介した話が軸になっている本流のナンバリングタイトルとはまたちょっと別の話で、しかもこの「リベレーションズ2」は「リベレーションズ1」と物語上の繋がりがほとんどない、いわゆるスピンオフで、元の世界線と踏襲しているけど傍流の筋のストーリーになっているのである。ややこしい。

 ざっくり「リベレ2」の話を言うと、孤島から脱出する「クレア」と愛娘の救出に孤島へ向かった「バリー」というストーリーで、なんかオーバーシア(監視者)を名乗る頭のおかしい人物が孤島内でいろいろ罠や策略をめぐらしているみたいな感じである。

 さて、本編に戻ろう。『フィーバーバイオハザード リベレーションズ2』に当りやすい確率で遊べる『LIGHTver.』が登場した。突破型の転落抽選タイプで、確変継続率約71%と右打ち中の最大ラウンド(10R)比率が55%と出玉にも期待できるスペックとなっている。

 初当りの95%が単発大当りで、その後に移行する50回転の時短で引き戻すことができれば確変の「SPECIAL HAZARD RUSH」に突入する。引き戻し率は約39.5%。ヘソ抽選時の5%分の確変と合わせれば突破率は約42.6%である。

 ちなみに、時短でも確変でもモード名は同じなので状態の把握には注意を。通常時(ヘソ抽選)からの突入ならほぼ時短。一方、右打ち時(電サポ抽選)で大当りすれば必ず確変となっている。

 確変状態時の「RUSH」は3つのパートで展開。1~20回転が即当りメインの高速モード「EVIL」。21~50回転では脱出劇が展開する「ESCAPE」となる。

 そして、50回転目でも確変状態であれば、その後大当りor転落まで電サポが継続する「DRADorALIVE」に突入。テンパイするまで高速変動、リーチ発生時はバトル演出で「当り/転落」を知ることとなる。

 確変時の大当り確率は1/69.6で転落確率が1/131。なかなかしびれる数値設定ではないだろうか。50回転を基準に考えれば、どちらも引きそうで引けない。でも微妙に転落しちゃっているような雰囲気で、まずは50回転目の継続演出にしびれる。

 で、リーチ発展=大当りor転落のサバイバルモードに入ればバトルにしびれる。勝ち負けが現実の結果に直結するこの演出は「バトルスペック」の再来である。そして、当たれば半分以上が1000発出玉。アツい。

 本機はバトルスペックのスリルと興奮を投影できる甘デジとなっているのである。

(文=大森町男)

JRA「夏男」福永祐一がC.ルメール、川田将雅を圧倒の快進撃! “福永時代”到来を予感させるある条件とは

 6日、新潟競馬場で行われた新潟記念(G3)をブラヴァスで制した福永祐一騎手の快進撃が続いている。この勝利により、ブラヴァスはサマー2000シリーズのチャンピオンが確定した。福永騎手自身も今夏の新潟リーディングを獲得、12日から13日まで2日間の騎乗停止前に、サマージョッキーズシリーズ優勝を確定させた。

 新潟記念は古馬重賞だが、注目したいのは福永騎手の2歳戦の成績である。以下は6月から始まった2歳戦の騎手リーディングだ。

1位 福永祐一 【17-7-8-12/44】 勝率38.6%、連対率54.5%、複勝率72.7%
2位 ルメール 【14-12-7-19/52】勝率26.9%、連対率50.0%、複勝率63.5%
3位 横山武史 【10-5-2-25/42】勝率23.8%、連対率35.7%、複勝率40.5%
4位 川田将雅 【9-8-3-14/34】勝率26.5%、連対率50.0%、複勝率58.8%

 全体リーディングはC.ルメール騎手と川田将雅騎手の2人が熾烈な争いを繰り広げているが、2歳戦に限っては福永騎手の1強状態となっている。

 快進撃の裏付けとなっているのが、その馬質かもしれない。8月の新潟2歳S(G3)では自身が騎乗したフラーズダルムは3着に敗れたとはいえ、勝ち馬ショックアクションは前走でコンビを組んでいた馬だった。

 これ以外にも4着ファルヴォーレも同じく前走でコンビだったように、4着以内の3頭の手綱を福永騎手が取っていた。また、小倉2歳S(G3)を快勝したメイケイエールも前走が福永騎手だった唯一の馬である。

 素質馬を任される福永騎手の人望と、騎乗馬の力を見抜く相馬眼はさすがというしかない。

 今春のクラシックをコントレイルとのコンビで席巻したものの、5月は勝ち数が大きく落ち込んだが、新馬戦が始まった6月からV字回復。夏の勢いそのままにリーディングでも3位まで急上昇を遂げたのだった。

「上位人気馬の騎乗が殆んどのルメール騎手、川田騎手に比べると全体数では見劣りますが、福永騎手の騎乗馬の質も決して悪くはありません。デビューから大事に乗り、新馬教育にも定評のある騎手ですから、関係者からの信頼も厚いのでしょう。

以前は迷いのある騎乗が目につくこともありましたが、最近は達観しているかのような好騎乗も増えているように、いよいよ熟練の域に入って来たと言えそうです。

繊細なところもありますから、品のないヤジが聞こえない無観客競馬が続いていることも精神的な安定感を増しているのかもしれませんね」(競馬記者)

 また、2歳のお手馬に素質馬が揃うということは、そのまま来年以降のリーディング争いでも大きな追い風になることを意味している。

 秋には最強馬を目指すコントレイルも待機している福永騎手。この快進撃が続くようなら、来年はルメールVS川田ではなく、ルメールVS福永のリーディング争いとなる可能性もありそうだ。

パチンコ『北斗無双第3章』にはない「魅力」!? 「未知の領域」を楽しめる「斬新スペック」が登場!!【新台分析−パチンコ編-】

『北斗の拳』や『エウレカセブン』など、業界を牽引するヒットメーカーとして数々の人気機種を輩出してきた大手サミー。

 そんな同社といえば、『北斗無双』シリーズの最新作『P真・北斗無双 第3章』のスペシャルムービーを公開して話題を呼んだ。

「無双史上、最高傑作。」という強烈な謳い文句で紹介されている本機。他にも『北斗究極継続率』や『Shock90 ZERO SONIC』といった魅力的な文言が確認できる。

 シリーズ最高傑作への期待を確信へと変えるようなムービーは、初代が巻き起こした「無双フィーバー」の再来を予感してならない。その仕上がりに期待が高まる。

 パチンコ分野で熱い視線が注がれているサミー。そんな同社は『北斗無双』とは異なる魅力を持った「革命的マシン」を誕生させた。

P ROAD TO EDEN』(サミー)

■左打ち時「回転体チャレンジ」突入率(小当り):約1/79.9
■右打ち時「小当たり」確率:約1/7.38
■時短突入率:100%
■時短回数:1回or12回
■賞球/カウント:1or3or4or12/10C
■ラウンド数:10Ror8Ror7Ror6Ror5Ror3R
■大当り出玉:約1080個or約840個or約720個or約600個or約480個or約240個
○○〇

 本機の特徴は、V確率が変動する回転体「ガチ装置」が搭載されている点だ。「ガチ装置」の発動条件となる「回転体チャレンジ」は、通常時に約1/79.9で抽選している。

 チャレンジに成功してV入賞すれば、1回+保留4回の「EDEN CHALLENGE」に突入。この間に引き戻す事ができれば、12回+保留4回の「EDEN RUSH」へと繋がる仕様だ。

 最大の目玉となる「ガチ装置」は、回転体のV確率が「液晶演出とリンク」している。液晶演出のチャンスアップによって「1/5のV確率」が「1/5~5/5」まで変動するという斬新なシステムだ。

 キリン柄や金系演出といったチャンスアップが、ダイレクトに「V確率」を引き上げるため、「ガチ抽選」による熱い展開を心から楽しめるだろう。

 RUSH中は通常の大当り抽選の他に「回転体チャレンジ」にも突入するため、「ガチ抽選」を楽しみながら連チャンを継続させていく事が可能だ。トータルの継続率は約85%を誇る。この間は約50%でMAXラウンドを得られるので、出玉性能も申し分ないだろう。

 サミーとフジテレビが共同開発したドラマ「ROAD TO EDEN」を題材とした本機。液晶演出と玉の動きを楽しめる「新感覚」の「ガチ抽選」がどのような反響を得られるかに注目したい。

秋のマイル路線開幕! JRA京成杯オータムハンデ・鉄板級◎から相手3頭! 222万馬券を再現する超穴馬が発覚!? で波乱必至。

 今週行われる京成杯オータムハンデ(G3)は、6月から続くサマーマイルシリーズの最終戦であるだけでなく、秋のマイル路線の開幕戦ともいえる重要な一戦。最大目標となる11月に行われるマイルチャンピオンシップに向け、多くの有力馬が出走するレースでもある。今年はスマイルカナ、ケイアイノーテック、ルフトシュトローム、トロワゼトワル、シゲルピンクダイヤ、ジャンダルムといった実力馬が出走予定だが、その京成杯AHを分析する前にまずはこの秋のマイル路線を展望してみよう。

 注目はやはり春のマイル王決定戦安田記念の上位3頭、グランアレグリア、アーモンドアイ、インディチャンプだ。ヴィクトリアマイルを圧勝した現役最強馬アーモンドアイと、同馬に快勝したグランアレグリア、そして昨年のマイル王者インディチャンプ。順調ならこの3頭にNHKマイルカップを勝利したラウダシオン、そして昨年香港マイルを制したアドマイヤマーズあたりが上位の存在だろう。しかしアーモンドアイは天皇賞(秋)へ向かい、マイルチャンピオンシップは出走しない可能性が大きい。グランアレグリアとインディチャンプはスプリンターズステークスに出走するため、マイルチャンピオンシップへの出走は不透明。となると、今年のマイル路線は混戦模様になるかもしれない。

 京成杯AHは歴史的にみて、マイルチャンピオンシップに直結しないイメージがある。しかし後にマイルチャンピオンシップを制したゼンノエルシドやダノンシャーク、人気薄で激走したフィフスペトルなど、少ないながらも活躍するケースがある。そういった意味でも、やはり先々まで目が離せないレースになりそうだ。

 しかし馬券的に見てこのレースの難解さは、JRA全重賞レースでも指折りだろう。実際に過去10年で9回万馬券となっており、2015年には3連単222万馬券も飛び出している。その難解な要因はいくつかあり、ザっと見渡しても【開幕週・ハンデ戦・馬場状態がわからない・3歳馬と古馬の激突・休養馬と夏を使ってきた馬の比較・サマーマイルシリーズの思惑】など、このレースならではの要素が考えられる。

 これらをすべて正確に把握することは、現役の競馬記者では不可能だろう。なぜなら現在JRA(日本中央競馬会)はコロナウイルスの感染防止で取材規制を強めており、マスコミは十分な取材が行えない状況にある。加えて、そもそも競馬関係者は、わざわざ本音を語ろうとしないからだ。なぜなら自信の高さを見せれば見せるほど、他の有力馬からマークがきつくなり、勝算が落ちるからである。

 そこで今回、秋競馬開幕の注目レースをしっかり的中させて勢いに乗るため、競馬情報のプロである「マスターズ」に注目した。このマスターズは、マスコミにない強力な情報ルートが魅力。それは元調教師、元騎手、元厩務員、元助手、馬主関係者といった内部関係者で構築されていて、その情報を【馬主・厩舎・騎手に特化した各チーム】が管理。競馬の裏も表も知り尽くす様々な分野の達人たちが、ありとあらゆる視点でレースを分析し、マスコミや他をはるかに上回る素晴らしい成績を残しているのだ。

 例えば今年全体の成績を見てみると、8月30日までに万馬券は139本を的中。最高配当はなんと3連単40万1980円という超高額万馬券。この夏競馬でも、新発田城特別で3連単15万7810円、新潟日報賞の3連単12万4190円、8月22日の小倉8Rにて3連単11万9260円と10万馬券を連発。まさしく「プロの仕事」といっていいだろう。

 そんな夏競馬でも見事な成績をおさめたマスターズだが、秋競馬に向けて並々ならぬ決意を見せている。

「この秋は特に力が入っています。相変わらずの取材規制で、競馬関係者も徐々にマスコミと疎遠になっていて、マスコミは取材に苦労しており、競馬ファンが本当の情報を得られる可能性はさらに厳しくなるでしょう。我々とマスコミの情報力は、この秋はさらにその差が広がりそうです。

 つまりこの秋はマスターズの情報力をアピールするチャンスであり、悩める競馬ファンの力になりたいと考えています。

 そもそも競馬は、馬主が大金を使って購入した競走馬を、厩舎が預かって極限まで仕上げ、その仕上げた競走馬に騎手が跨って勝利へと導くもの。この一連の流れでキーワードになっているものを押さえておけば、馬券は高確率で獲れると言ってもほぼ過言はありません。

 マスターズにはその3要素である、馬主・厩舎・騎手にそれぞれ特化したチームがあり、取材規制を受けることなく現場レベルの関係者情報を完全に把握しています。

 今週は京成杯オータムハンデ、そしてセントウルステークス、紫苑ステークスといった注目の重賞レースが行われますが、その中で我々が特に勝負を推奨したいのが京成杯オータムハンデです。

 昨年は当社が関係者から情報を入手して推奨した4番人気トロワゼトワル、5番人気ディメンシオンのワンツーフィニッシュとなり、3着にも10番人気の穴馬ジャンダルムが飛び込んで3連単は18万馬券と荒れました。さらに2015年には222万馬券という超高額配当も飛び出しているこのレースですが、今年もすでに競馬関係者から激走必至の穴馬を掴んでいます

 複数の関係者に裏付けを重ねており、その穴馬の激走を確信。我々が提供する勝負馬券は、すでに鉄板級の◎から相手も3頭で狙えると見ています。そして前述の穴馬が関係者の話通りに勝利することがあれば、驚くような高額配当も狙えるでしょう。

 なお今回は秋競馬開幕を記念した特別企画として、この京成杯オータムハンデの『馬連3点勝負』を無料で競馬ファンの皆さんへ公開します。

 本当の情報とは何か、マスコミとマスターズの情報の違いは何か、ぜひこの機会にその目で確認してください」

 以上のように京成杯AHの的中に相当な自信を見せているマスターズが、その勝負情報の無料公開という素晴らしい企画を実施するというのだ。

 秋競馬へ向けて大事なのは、秋のG1シーズンを勝ち抜くための確かな情報を持つプロの存在だ。それがマスターズであることは、もはや疑いようもない。この機会を活用し、その実力をしっかり目に焼き付けよう。

CLICK→無料公開!【京成杯オータムハンデ・馬連3点勝負馬券】マスターズ

※本稿はPR記事です。

新iPhone、5Gでも10万円超に見合う魅力はあるのか?SEやアンドロイドで十分?

 毎年秋にアップルが新型iPhoneを発売するのはお馴染みの光景となっている。そして、競合の主要メーカーがすでに5G対応のスマホを出しているだけあり、近々発表・発売されると目されている新型iPhoneも、5G対応である可能性は極めて高い。

 はたして5G対応iPhoneが登場した場合、スマホ市場はどういった動きを見せていくのだろうか。そこで今回はITジャーナリストの石川温氏に、5G対応iPhoneを取り巻く状況や、3G、4Gリリース後の変遷から5Gスマホ市場の今後を考察してもらった。

「5G対応iPhone」、一定の高い人気にはなるだろうが…

 まず、5G対応の新型iPhoneが登場した場合、今まで以上の売れ筋端末となりえるのだろうか。

「もちろん一定の高い人気が得られるのは確実でしょうが、爆発的な売れ行きになるかどうかは未知数です。しかしNTTドコモ、KDDI (au)、ソフトバンクの大手キャリア3社は爆発的に売れることを期待しているでしょうね。というのも、実は大手3社はすでに5Gサービスをスタートしていますが、正直まだ5G対応スマホを本気で売り出しているとは思えない状態なんです。おそらく、5G対応iPhoneの登場を待ち、5G対応iPhoneを起爆剤として5Gサービスを普及させていこうという戦略なのではないでしょうか。

 例えばドコモの場合、来年3月までの目標として5Gの契約件数を250万件と掲げているにもかかわらず、8月1日時点で5G契約件数は約24万件と発表していました。まだ目標の1割程度の契約しか取れていない。ですがそれは、まだドコモが全力で5Gを売り出していこうとしていない証拠のようにも見えるわけです。ドコモは5G対応iPhoneだけで100万契約以上、あるいは200万契約近くを取るという算段なのかもしれませんね」(石川氏)

 国内シェアから考えて、KDDIやソフトバンクの5Gの契約件数はドコモ以下しか取れていないだろう。2社もドコモと同じ算段なのかもしれない。

「ですが、総務省が2019年10月に電気通信事業法を改正したことによって、スマートフォン本体価格の割引が最大2万円までに制限されていますよね。ですから、かつてのように『iPhone実質無料』といった宣伝文句を謳えません。そして、近年発売されるハイスペックモデルは10万円以上していますから、5G対応iPhoneといえどすぐに飛びつく人は少ないんじゃないでしょうか。経済的にそれなりに裕福であったり、熱心なアップルファンであったりしない限り、なかなか買い替えにくいと思います。

 また、現在、iPhoneを使っている方が次のスマホに買い替えようと思っても、まだ5Gの魅力を感じられていないとしたら、わざわざ5G対応iPhoneにしようと思わない可能性もあります。5G対応ではないですが、リーズナブルで充分なスペックを備えたiPhone SE(第二世代)が今年4月に発売されていますし、Androidスマホでも5万円位でコスパの良いモデルがありますので、“5G対応iPhoneはまだしばらくいいや”と考えるユーザーも多いでしょう。

 経済的にそこまで裕福でもなくアップルファンでもない人々に、5G対応iPhoneの魅力がどこまで伝わるか、アップルや大手3社がどう伝えていけるかにかかっているとは思いますが、そういった懸念材料があるため、5G対応iPhoneがどれだけ売れるかは予想が難しいですね」(石川氏)

5G対応スマホにしても、劇的な変化は感じにくい理由

 では、5G対応スマホが普及していくと、どういった変化が起こるのか。

「今後はYouTubeなどにおいて、フルハイビジョンや4K映像のコンテンツが増えていくでしょうが、5G対応スマホならそういった大容量の動画でもスムーズに観られるはずです。それに対応できるように、容量無制限プランが浸透していくでしょうね。

 例えばドコモは、5G専用の料金プラン契約者に対して、毎月の利用可能データ量が“100ギガバイト”から“無制限”になるキャンペーンを行っています。こういった大手キャリアの容量無制限プランは月額料金が多少高くても、5Gの恩恵を受けたいユーザーたちからは歓迎されるでしょう。5G対応スマホで容量無制限プランにすれば、ユーザーは4Kレベルの動画をどんなに観ても、月末になって速度制限がかかるという煩わしさから解放されますからね。

 とはいえ、5G対応スマホにしても、すぐに未来的なインターネット体験を享受できるわけではないでしょう。5Gは4Gの10~20倍の通信速度だといわれてはいますが、スペック上では10~20倍だとしてもコンテンツの容量もまた増えていくもの。ですから、ユーザーの体感としてはそこまで劇的な新感覚の体験ができるということはないと思います」(石川氏)

3G、4G開始当時を振り返り、5G時代序章の今後を占う

 3G、4Gの商用サービス開始当時はどうだったのだろうか。2001年に3Gの商用サービスが始まってからの、市場やユーザーに与えた影響について石川氏はいう。

「3Gが商用サービス開始当時の01年頃は、テレビ電話ができるという触れ込みで大きく期待されましたが、実際にはテレビ電話機能はそれほどユーザーから受け入れられず、鳴かず飛ばずといった印象でしたね。

 ただ、当時はドコモのiモードができ、ケータイでインターネットが使えるということを筆頭に、メールが送れる、絵文字が使える、写真が送れるといった利便性の向上が受け入れられました。それはつまり2Gでも使えていた機能がより充実したというだけだったんですが、結果的に3Gが開始してからケータイの普及率が格段に上がったのは間違いありません。ですが、テレビ電話ができるといった3Gへの期待の大きさと、その結果を比べると、3Gの功績が大きかったとはいえないでしょう」(石川氏)

 では12年の4Gの商用サービス開始後は、どういった市場の動きがあったのだろうか。

「4Gが商用サービス開始当時の12年頃ですが、それまで国内ではソフトバンクが独占供給していたiPhoneを、11年にKDDI、13年にドコモも取り扱うようになったことがきっかけで、3社間で4Gが絡んだ競争が激化していきました。4Gのエリアがどれだけ広いか、通信スピードがどれだけ速いか、という点で競争されていたんです。

 ですから、4Gが商用サービス開始の翌年にドコモもiPhone取り扱いに参入し、大手3社すべてでiPhoneが買えるようになったことが、4G普及に拍車をかけた印象でしたね。そう考えると5G対応iPhoneが出た際には、5Gのエリアはどこが広いのか、5Gの通信スピードが一番速いキャリアはどこか、といった4Gのときのような競争が起こるかもしれません」(石川氏)

 5G対応スマホが普及していくかどうかは、今のiPhoneブランドにどれだけ求心力があるかによって変わってくるだろう。

「直近5年間の世界的なiPhoneの売上高は、横ばいに推移しているイメージです。ただし、国内においては安価なAndroidが売れてきていることもあって、Androidのシェア拡大が進み、iPhoneのシェアは徐々に落ち始めています。5G対応iPhoneに一般ユーザーがどれだけ食いつくのか、注目ですね」(石川氏)

 各キャリアにとってのキラー端末となるであろう5G対応iPhoneが発売されれば、5Gをめぐる競争が盛んになっていくのかもしれない。いずれにしても5Gを取り巻く市場はまだまだ序章といえる段階のようだ。

(文=A4studio)

「つながる技術」を「つなぐ人」が、会社も社会も幸せにする

お互いの距離は離れていても、テクノロジーを上手に使うことで、今までよりも近くに感じられる。ちょっとした発想の転換で、まったく新たなつながりが生まれる。新型コロナをきっかけにして始まりつつある新しいライフスタイルは「リモコンライフ」(Remote Connection Life)といえるものなのかもしれません。リモコンライフは、Remote Communication Lifeであり、Remote Comfortable Lifeも生み出していく。そうした離れながらつながっていくライフスタイルの「未来図」を、雑誌の編集長と電通のクリエイターが一緒に考えていく本連載。
6回目は「日経トレンディ」の編集長・三谷弘美さんに伺いました。


<目次>
【リモコンライフストーリー#06 新しい祝福のカタチ】
「テレワーク」このまま続き、「おうち時間」は一時的
高まる「コト消費」への渇望
5GやVRの行方
リモートワークに必要なのは「お節介」
全社の情報をつなぐ「俯瞰力」
雑誌は「コミュニティ」へと立ち戻る

 

【リモコンライフストーリー#06 新しい祝福のカタチ】

(カツミ アヤコ/メーカー勤務/33歳の場合)

ここ数年の間に、消費者の意識は大きく変化し、「モノ消費」から「コト消費」という大きな流れをつくってきました。しかし、新型コロナの影響でライブ・演劇などのイベントや旅行などの「コト消費」はすべてストップ。このまま全てのエンターテインメントがオンラインに置き換わるのかというと、「そうはならない」と三谷編集長は断言します。「ここから先はリアルでの接点がますます貴重になり、そこへの渇望も、もっと高まっていきます」 

そんな三谷編集長の示唆をもとに、「リモコンライフ」で、「コト消費」はどんな変化を遂げるのか?5GやVR(バーチャルリアリティー)といった新しい技術はどう活用されるのか?ちょっとしたストーリーにまとめてみました。

野澤友宏(電通1CRP局)

リモコンライフイラスト

「結婚式は島で挙げることにしたから」妹のカヨからZoomでそう聞いた時、アヤコは「あ、そう」と平然と答えた。おばあちゃん子だった妹は、ずっと前から祖母にウエディングドレス姿を見せたいと言っていたので、そう驚くことでもない。祖母は5年ほど前に骨折したのをきっかけに、ほとんど寝たきりで、結婚式のために島を出るのはかなり難しかった。アヤコ自身、島にはコロナ騒ぎ直前のお正月に行ったきりで、祖母にも2年近く会えていない。

「で、どこまで呼ぶつもり?」「どこまでって?」「親戚とか友達とか、何人くらい呼ぶのかってこと」「そうだなぁ、300人くらいかな……」「300人?あの島のどこにそれだけの人数が入る結婚式場があるっていうの?」アヤコは思わず大きな声を出して聞いた。「あるわけないじゃん!」とマキは目を丸くして言った。「島に行くのは私たちとお互いの親だけだよ」

カヨの話では、アヤコを含めた在京の家族や親戚、友達、会社の同僚たちは東京の披露宴会場からオンラインでつなぎ、他に大阪、イギリス、ローマ、ニューヨーク、ロサンゼルスともつなぐのだという。「たくさんの人に東京まで来てもらう旅費を出して、おまけに島でも小さな結婚式を挙げて、って考えたら、全然安上がりなわけよ」アヤコもニュースで、全国に散らばる結婚式場やレストランをオンラインでつなぐリモート結婚式「リモ婚」が増えている、と聞いたことはあった。

「で、会社の人は、何人くらい来るわけ?」「んー、そうだなぁ」とカヨはちょっと考えて言った。「多分、全員来ると思う」「全員!?」とアヤコは平然としている妹に向かってもう一度大きな声を出した。「あんたの会社何人いるのよ?」

カヨの会社は社員100人前後と規模こそ大きくないが、ウェブ動画の話題作を数多くつくっている。経営の透明化が徹底されていて、ビジネス上のやりとりのほとんどがチャットツール上に公開されているという。社長の会話も全部公開というから驚きだ。カヨの仕事は、社内で「お節介屋さん」と言われているそうで、公開されている社内の会話から情報をキャッチしては「◯◯さんの案件では著作権についての情報が欲しいみたいなので、△△さん教えてあげてください」といったように、社員同士をつないでいるらしい。困っている人はもちろん、まだ表に出てきていないけれど困りそうなことまでケアすることで、社員からは喜ばれることが多いようだ。

「あんたにピッタリの仕事じゃないの」アヤコは、自分の会社の話をいかにも楽しそうに話すカヨを羨望のまなざしで見つめた。「ほんと、自分でもそう思う。会社の人とは全員Facebookでつながってたりするからさ、この人とこの人が友達になったら楽しそうだなぁと思ったらつないであげたりする。意外にハマってプライベートでも遊んだりするようになるんだよね」「ちょっとしたお見合いババアって感じ?」「そうそう」と言ってカヨが大きな口を開けて笑った。「ほんとにそう呼ばれたこともある。せめてキューピッドって呼べって言ってる」

アヤコの会社でも、リモートワークが前提になってから社員同士の付き合いが少なくなっている。ウマの合いそうな社員同士をつないだり、飲み会をセッティングしてくれる人がいたら確かにうれしいかもしれない。アヤコの頭の中に「お節介屋さん」になれそうな社員が何人か浮かんだ。「で、新婚旅行は、どこ行くか決めたの?」「うん、ローマにした。おばあちゃんがさ、行きたいっていうからさ」「は?おばあちゃんも連れていくの?」「うん、そうだよ」と、カヨは手のひらに乗るくらいの小さなロボットを取り出して言った。「ジャーン、これがおばあちゃん2号です」「なんだ、ロボットかぁ」

カヨの旦那さんになる人は海外出張が多く、海外に行くときは必ずこの「身代わりロボット」を連れて行くらしい。新婚旅行の間も「身代わりロボット」と一緒に行動し、祖母にローマ観光を楽しんでもらうそうだ。「VRのヘッドセットで見ると、思った以上に『行った感』出るんだよね」コロナをきっかけに思うように海外旅行ができない中、自分の分身となるロボットを託して旅行気分を味わう「身代わり旅行会社」がシニアの間で密かな人気を集めている。アヤコの目に、VRのヘッドセットをしてはしゃぐ祖母の姿がありありと浮かんだ。アヤコ自身もローマには行ったことがなかったし、3歳の息子と一緒にローマを味わいたくなった。

「全然オッケー!旅行中は、ずっと連れて歩いてるし、会社のみんなも楽しみにしているみたい」「それ、もはや新婚旅行じゃなくて社員旅行だね」結婚式は小さな島で挙げ、東京や全世界の披露宴会場とつなぐ。ロボットと一緒に新婚旅行に行って、VRでおばあちゃんと一緒に楽しむ。技術としてはコロナよりも前にあったものばかりだけれど、コロナがなければ妹もそんなことをしようと思わなかっただろう。

「お姉ちゃんって、新婚旅行どこ行ったんだっけ?」「うちはもうコウタがおなかの中にいたから、どこにも行ってないんだよねー」「じゃあさ」とカヨが画面に顔を近づけながら行った、「みんなで一緒にローマに行かない?コウタも生で見た方が喜ぶと思うんだよねぇ」「出た、得意技のお節介」アヤコは笑って答えながら、ローマの街の中ではしゃぐ息子を想像した。

(このストーリーはフィクションです。実在の人物や団体などとは関係ありません)

 

「テレワーク」このまま続き、「おうち時間」は一時的

上記の「リモコンライフストーリー」のヒントにさせていただいた「日経トレンディ」編集長・三谷弘美さんのインタビュー内容を、ぜひご覧ください。

リモート取材に応じていただいた日経トレンディ 三谷編集長(下段は、電通の「リモコンライフ」チームメンバー)
リモート取材に応じていただいた日経トレンディ 三谷編集長(下段は、電通の「リモコンライフ」チームメンバー)

「テレワーク特集」はまさにゴールデンウイーク発売の号で「売れ行きとかは関係ないから、とにかくつなげるだけつなげよう」というモチベーションで出したのですが、なんとこれが!書店が開いていないのにもかかわらず予算よりも多く売れて非常に好評だったんです。それに引き代え、次に出した「部屋づくりベストバイ」という特集号はイマイチ響かなかった。どちらも「今、みんなが気になっていること」を形にしたものでしたが、結果的には大きく差がついた。

テレワークはすごく社会を変えると思うんですけども、「おうち時間」とか「巣ごもり」は一時的なものかなと私は見ています。「Zoom飲み」がいくら流行っても、やっぱり友達と居酒屋で飲んでる方が楽しいというのが事実ですよね。「もう一生あなたとはZoom飲みでいいよ」って思った人はたぶん誰もいない(笑)。でも、「テレワーク」には「あ、これ、いけるじゃん。ずっとこれでいいじゃん!」「この体制なら今までの悩みが解決するよね!」という実感があったと思うんです。

ただ、この「テレワーク」の流れってコロナの前からあった。既に動きだしていた流れに沿ったものはどんどん加速し、一時的な感染症対策のためのものはやっぱり元に戻るということかもしれません。 

高まる「コト消費」への渇望

今、「コト消費」は翼を取られたような状態ですよね。ライブも行けないし、イベントも全部中止になってしまった。この先、アーティストのグッズを買うだけで満足するとか、オンラインに全部置き換わることはないと思います。むしろリアルのイベントや出会いは、もっともっと貴重なものとして、むしろ加速すると思っています。 

ライブやイベントなどのエンターテインメント産業は今は壊滅的に見えても、間違いなく需要は戻ってきます。エンターテインメント産業が衰退の方向にいかないように守っていきながら、コロナが収束した後にもっと違う形で盛り上がることを期待しています。

5GやVRの行方

例えばVR(バーチャルリアリティー)も、「田舎の親たちにVRで、あたかも一緒にいるような体験を味わわせてあげたい」とか「足が悪い人をハワイに行ったような気分にさせてあげることはできないか」とか、今までできなかったことを実現する方向に使われるなら、普及するのではないかと思っています。一方で、今までできていたことをVRに置き換えるのには慎重になると思うんですよ。若い人たちが集うフェスをVR化しようとすると、「ちょっと違うよな……」と違和感が先行する。むしろ否定的になるかもしれないですね。5GやVRは、まったく新しい価値を生み出す方にサービスの進化が起こるとみています。

結婚式をリモートでやる人が出てきましたよね。式そのものをオンラインで代替するのではなくて、今までだったら呼ぶのを諦めていた遠方の親族や外国にいるホストファミリーの人を「オンラインでつなげる」という新しいサービスが出てくると思います。そのとき大切なのは、「リアル」と「バーチャル」の両方をバランスよく「ハイブリッド」に採用すること。コロナ前のことを「バーチャル」で代替するのではなく、コロナはもはや関係なく、今まで物理的に無理だったことを実現させる方向ではないでしょうか。 

リモートワークに必要なのは「お節介」

「会いたい人には会いたい」からどうにかして会いに行く。「会わなくていい人」には極力会わないで済むようにする。オンラインとオフラインの使い分けが進んでいく中で、「会議はどんどんリモート化していこう」という流れは間違いなくありますね。会議の頻度を簡単に高められて、情報をシェアしやすくなります。一方で会社にみんなでワーッと集まると、それだけでものすごい情報量を交換できる実感もあるんですよね。なので、そっちもなくならないと思うんですよ。あと、その場にいる人をなんとなく紹介するというような、オフラインで自然にやっていたことをオンラインでもできるようにしたいですね。「この人に会うといい」という理由まで的確に伝えて「いつ会うのか」具体的な行動にまで落とし込む必要がある。今までだと「そこまで口を出さなくても」と言われそうな「お節介」が、今はホントに助かっています(笑)。

全社の情報をつなぐ「俯瞰力」

今は私たちもTeamsで情報を管理しているんですけども、上層部のやりとりも他のチームのやりとりも全部Teams上に公開して、誰でも同じ情報にアクセスできる状態が理想だと考えています。全部フラットに見える化できると、「あ、こんな話、Bチームで進んでたんだ。じゃあ、Aチームはやらなくてよかった。無駄が省けた」みたいなことができるんですよ。「ちょっと今困っているって読んだんだけど、これ、うちのチームが持ってるから使ってみない?」というお節介ができるっていうのがTeamsの新しい使い方として出てくるかもしれませんね。もしかしたら、専門的に全社を「俯瞰してお節介する人」みたいなポジションが出てきてもおかしくないですね。

雑誌は「コミュニティー」へと立ち戻る

雑誌そのものも、オンラインとオフラインの両方を「ハイブリッド」に使い分けながら発信していきたいと思っています。「日経トレンディ」を好きな人が集まるコミュニティーを、私たちはあんまりつくれていないんですけども、たぶん「日経トレンディ」を読んでいる人同士ってなんとなくシンパシーを感じて仲良くなりそうな気がしています(笑)。好きなものが近いということは、自然と「コミュニティー」を形成するきっかけになるじゃないですか。

ちょっと前の80年代90年代は雑誌が大きな力を持って「マスメディア」と呼ばれてきましたが、今後は、また小さい所帯に戻っていくというか、「コミュニティー」をうまくつくりながら残っていかないといけないなと思っています。雑誌というメディアで情報を発信しながら、オフラインで「『日経トレンディ』が好きな人が集まってワイワイ話すような場」を提供する、そのどっちもやっていきたいですね。


【リモコンライフチームメンバーより】

三谷編集長のお話の中から見えてきた、
リモコンライフをより楽しむためのキーワードはこちらです。

◉リモ婚 
◉身代わり旅行 
◉身代わり旅行会社
◉お節介業 
◉会社の会話が全て公開チャット
◉オンラインお見合い

新型コロナウイルスで、私たちのライフスタイルはどう変わるのか──人々の暮らしの中にまぎれたささいな変化や日々の心の変化に目を向け、身近な “新常態”を未来予測し、新たな価値創造を目指したい。この連載では「リモコンライフ」という切り口で、その可能性を探っていきます。

新しいアイドルとファンの応援の形~若者に広がる「推し活」とは何か

アイドルをテーマに、メディアやコミュニケーション、さらにはエンターテインメントの在り方を考えていく本連載。2回目は前回に引き続き、「世の中・生活者から見たアイドル(社会の視点)」について考察します。ここでは、現在のアイドルファンの視点について、若者を中心に広がっている「推し活」という現象を軸にひも解いていきます。

10年ほど前は一部のコアなアイドルファンの専門用語であった「推し」という概念がさまざまなコンテンツに拡大。今や多くの若者がそれぞれの「推し」を持ち、「推しを応援する活動=推し活」をする時代になっています。そこで、「推し活」の広がりと実態をまとめるとともに、それぞれの「推し活」カテゴリーの規模と熱量をTwitterの分析を基に可視化していきます。

「推し活」の登場と広がり

「推し活」の「推し」という概念が世の中に出始めたのは、2010、2011年の「AKB選抜総選挙」の頃です。このことは「推し」という単語がTwitter上でつぶやかれた数が2011年の「第3回AKB選抜総選挙」の開票日に跳ね上がっていることからも分かります。

推しツイートグラフ
調査使用ツール:Crimson Hexagon  抽出キーワード;推し 抽出期間:2010年1月1日~2020年4月19日


すなわち「推し」とは「選抜総選挙=ファンが好きなメンバーにお金をかけて投票を行い順位付けする&その結果でCDや歌番組で歌うメンバーが決する」という、ファンがアイドルの未来に主体的に関わるイベントとともに登場した新しい応援の概念なのです。

そんな「推し」という言葉ですが、2011年当時は一部の女性アイドルグループのファンが使う「グループの中での自分の一番お気に入りのメンバー」を指す専門用語でした。しかし、それが今や女性アイドルグループに限らず男性アイドル、YouTuber、スポーツ選手のファンにまで拡大し「同種のものの中で一番好きな人/もの」という意味合いで広く用いられるようになりつつあります(※1)。

さらには10、20代の女性の間ではエンタメ関連にとどまらず美容・ファッション・ライフスタイル全般にまで広がっており、例えば女性ファッション誌『non-no』では、「推し活女子」の特集が組まれるほど浸透しています(※2)。

また、ある調査で10代女子のお年玉の使い道の第2位に「推し活費」が挙げられるほど、10代女子の中では「推し」がいることは一般的であり、大切なお年玉を応援のために使うほど熱中しているのです(※3)。  

実際に筆者は昨年まで塾講師のアルバイトをしていましたが、生徒の中高生たちの多くが男女問わず、アイドルやバンド、YouTuber、インフルエンサー、プロゲーマー、マンガやアニメのキャラクターなど多種多様な「推し」を持ち、貴重なお小遣い・アルバイト代、そして時間を「推し」の応援に捧げていたことが印象に残っています。

次に定量的な視点から「推し活」の広がりを見てみましょう。図1からも「推し活」は、年々盛んになっていることが推測できます。さらに2019年11月4日は、Twitterユーザーそれぞれが自身の「推し」に感謝を述べ、自分のフォロワーに「推し」の良さを知ってもらう投稿をする日として、「いい(11)推し(04)の日」に制定されました。この日の「推しツイート数」は、過去最大の88万9894tweetを記録しました。


「推し活」の実態について

女性ファッション誌に取り上げられ、10代女子がお年玉を使い、「いい推しの日」なるものまで制定される、「推し活」とは一体どのようなものなのでしょうか。

ひと口に「推し活」といっても推すコンテンツによって、またファン一人一人で内容が異なることは当然です。しかし、すべての「推し活」に共通することは、「時には生活の中心になるほど、熱量が高いこと」です。そこで、「推し活」がファンの生活の中心で熱量がある様子を、「推し活」に必要な三つのリソース、そして「推し活」から得られる三つの承認に整理して紹介していきます(図2)。

推し活のリソースと承認

リソース①:お金
「推し活」にお金がかかることは想像に難くないでしょう。アイドルファンの場合だと、握手会などのイベント参加券付きCDの購入費用、コンサート代、グッズ代などその費用は多額になります。また近年はアニメやミュージックビデオのロケ地を巡る聖地巡礼などの小旅行も盛んに行われています。

リソース②:時間
「推し活」はコンサートや握手会などリアルなイベントに時間がかかるのはもちろんですが、テレビ番組や動画配信、メンバーのブログなど日々更新されるコンテンツ・情報をキャッチアップするのにも時間を費やします。しかし、それはネガティブな面だけでなく、「推し」と触れ合える時間が多く、関与度が高いというポジティブな面もあるのです。

リソース③:労力
「推し活」はお金や時間だけではなくファンが手間ひまをかけている側面もあります。コンサートや握手会などのイベントで少しでも「推し」から注目を集めるために、メンバーの名前が入ったうちわを手作りしたり、メンバーの名前が刺繍された特攻服のような奇抜なファッションでイベントに来るファンは昔から存在していました。加えて現在では、「推し」のSNS投稿やブログへ毎回コメントを寄せるファンや、図3のようにファンが自分の「推し」の握手会を宣伝する画像を作成し、SNSで拡散することも少なくありません。このようにお金や時間だけでなく手間ひまをかけて応援することこそやりがいがあり、「推し活」の醍醐味なのです。

       
図3:ラストアイドル長月翠さんのファン作成の握手会宣伝画像
長月さん

ではなぜこれらのリソースをかけてまでファンは「推し活」をするのでしょうか。それは「推し活」をすることによって三つの承認を得られるからです。

承認①:「推し」からファンへの承認
握手会イベントやSNSの登場で「推し」とファンが直接コミュニケーションできるようになったことにより、「推しから自分という存在を認識してほしい」という承認欲求が生まれました。それによりファンはたくさんの握手券を購入し、何度も「推し」と握手をしながら会話を重ね「〇〇さん、いつも握手会に来てくれてありがとう」と言われることをひとつの楽しみにしています。

またリアル対面での承認に限らず、デジタル上の承認にもファンは反応します。例えば、「推し」のSNS投稿に毎回コメントを寄せて、「推し」から「いいね」をもらった際にはその画面をスクリーンショットしてプロフィール画面設定するファンもいます。

承認②:世間から「推し」への承認
「推し」がスターへと成長していく過程を支援するというのも「推し活」の重要な要素です。例えば、「推し」が所属するグループや「推し」自身がテレビに出演し取り上げられるとファンはこの上なく喜びます。それは歌番組に出演した時はもちろん、情報番組で数分間取り上げられたりするだけでTwitterのトレンド入りするほどです。

また近年は地上波のメディアに限らず、パフォーマンスやルックスの良さがきっかけでSNSで拡散され多くの人々の目に留まることもあります。この現象を「〇〇ちゃんが(世間に)見つかる」と呼び、その最たる例が、当時福岡県のローカルアイドルであったが一枚の画像がきっかけで「かわいすぎる」とネット上で話題となった橋本環奈さんです。彼女はその美貌で、文字通り「世間に見つかり」、そしてファンの「推し活」のおかげもあって国民的女優へと成長していきました。

このようにファンは「『推し』が世間から認められスターになっていく=世間から『推し』が承認される」過程を楽しんでおり、その成長を支援したいという思いが「推し活」の原動力のひとつとなっています。

承認③:身近な他者からファンへの承認
「推し活」をしているファンは「推し」からの承認だけでなく、身近な他者から「最近人気の〇〇を推している流行に敏感な人」「今ブレーク中の〇〇を昔から推していた先見の明がある人」などの承認を得るためにも「推し活」をしています。2000年代前半まではアイドルやアニメのファンと聞くとネガティブなイメージを持つ人も多かったかもしれませんが、今や自らSNSのプロフィール欄に「推し」の名前を連ねて書く人がメジャーになっています。これも「推し」という言葉の広がりとともに、世間のオタクへの見方が変わってきた証拠です。

多くの人がそれぞれの「推し」を持つ時代になったからこそ、誰を推すかが重要になっており、身近な他者からセンスがいいと思われるために日々「推し活」をしているのです。

以上のように、SNSの登場と「推し」とファンが触れ合えるイベント、配信の増加により、三つの承認が生まれ、それを求めてファンたちは多くのリソースを割く「推し活」が生まれたことが分かりました。

最も熱量の高い「推し活」カテゴリーとは?

ここまで説明してきたように、「推し活」はファンの熱量が高いこと、そして「推し活」にはSNSが密接に関わっていることが分かりました。そこでアイドル以外にも広がっているさまざまな「推し活」のうち、どのコンテンツが一番多くの人から推されているのか、またどのコンテンツが一番熱量が高いのかをSNSの分析を基に定量的に可視化してみます。

表1は各「推し活」カテゴリーの代表的なコンテンツにおけるTwitterの1年間の投稿数とその投稿をしたユーザー数、そしてファンの1日当たりの「推し」に関する投稿数をまとめたものです。

この分析におけるファンの定義は、電通が開発した感情分析ツール「mindlook」で各コンテンツに関する投稿が「良い・好き」の感情に分類された投稿者です。例えば、「乃木坂46の白石麻衣ちゃんかわいい」「髭男のPretenderって曲好き」「ラストアイドル阿部菜々実ちゃんのダンスがよかった」などと投稿した人がファンと定義されています。このファンの1日当たりの投稿数は、そのコンテンツの推しているファンの熱量と比例しているといえるでしょう。

推し活のHOT度
使用ツール:sysomos  抽出キーワード:グループ名(作品名)+メンバー名 抽出期間:2019年4月1日~2020年4月1日


この表から分かるように、AKB48や乃木坂46、King & Princeのようなメディアでも多く取り上げられるアイドルグループが投稿数、投稿者数ともに高い数字を獲得しています。また昨年から話題になっている漫画「鬼滅の刃」も高い人気がうかがえます。

しかし、ファンの1日当たりの投稿数で見ると女性アイドルグループが総じて多く、ファンの熱量が高いことが分かります。テレビ朝日系列で放送されていたオーディション番組から誕生した秋元康プロデュースのアイドルグループで、2017年12月デビューしたラストアイドルのように、投稿数や投稿者数はそれほど多くない女性アイドルでも、ファンの1日の投稿数が3.58回と、高い熱量を持つファンが応援していることが分かります。次点で男性アイドルグループ、YouTuberがファンの1日当たりの投稿数が高くなっています。フィギアスケートの羽生結弦選手のように例外的に熱量の高いケースもありますが、ファンの熱量はカテゴリーごとに特徴があるといえるでしょう。

ではなぜ女性アイドルグループのファンの熱量はこれほどまでに高いのでしょうか。

理由のひとつは先述の「推し活」で得られる承認にあります。特に「世間から『推し』への承認」が女性アイドルグループの「推し活」では多く得られるからです。

「推し」のアイドルが世間に認められて成長していくことには、三つの段階があります。

第1段階は世間で「推し」が所属するグループが成長していくことです。「推し活」の初期では、「推し」のアイドルも「推し」が所属するアイドルグループ自体も無名であることが多いです。そのため「推し」が所属するアイドルグループが歌番組や情報番組で取り上げられることがまず成長の第一歩となります。

第2段階はグループの中で「推し」が成長していくことです。世間から承認されたアイドルグループの中で「推し」のアイドルが成長していき、グループ内でも目立つ存在となることでソロでの仕事が増え始めていきます。

第3段階は世間の中で「推し」のアイドルが成長していくことです。アイドルグループを卒業したり、アイドルグループ名で勝負せず、メンバー個人名で活動ができるアイドルになるまでを応援することができるのがアイドルの「推し活」なのです。

例えば、元AKB48/HKT48の指原莉乃さんはAKB48のメンバーとして歌番組の一番端っこで踊っていたところから、その独特のキャラクターとトークスキルを武器にAKB48グループ内で活躍し、グループ卒業後はバイネームでタレントとして活躍しています。このように、ただブレークして終わりではなく中長期的に「推し活」のできるコンテンツが女性アイドルグループなのです。

もう一つの理由が、SNSでファンの反応を引き出すアイドルのコミュニケーション技術にあります。通常、タレントのSNS投稿はイベントや出演メディアの告知がメインであり、それに加えてタレントのプライベートが垣間見えるような投稿がいくつかあるにとどまり、ファンとの双方向のコミュニケーションを目的とした投稿というのは多くありません。

しかし、女性アイドルの場合だと「おはよう!」や「おやすみなさい (*_ _)zzZ」や「〇〇がおいしかった」などファンが気軽にコメントできる他愛のない投稿や、「明日のイベントに着ていく服はどっちがいい?」などファンに直接意見を求める投稿が多く、双方向のコミュニケーションを図っています。さらに、ファン一人一人のコメントには返信はできないものの、「たくさんのお返事ありがとう✨ 明日のイベントは赤い衣装で出演します(o^-^o)」とファンからのコメントを一つ一つ読んでいることが伝わる投稿をしてファンとの関係性を深めています。このようにファンと双方向のコミュニケーションを絶えずとることによって、常にファンの熱量を高い状態に保っているのです。

「推し活」を課題解決のソリューションへとつなげる

ここまでの話で、一部のコアなアイドルファンの専門用語であった「推し」という概念がさまざまなコンテンツに拡大し、今や多くの若者がそれぞれの「推し」を持ち、「推し活」をする時代になっていることが分かりました。また「推し活」は生活者の中心に位置するものであり、「推し」への高い熱量を持つことも明らかとなっています。

そして、その「推し活」の高い熱量でブランドやメディアの課題を解決しようとする動きがすでに始まっています。詳細は次回に譲りますが、アイドルをブランドのコミュニケーションに活用することで、ブランドも、生活者も、アイドルも、それぞれにメリットのある好循環が生まれているのです。生活者が応援するアイドルを起用することで、ブランドがアイドルを応援する文脈で受け入れられ、単なるタイアップを超えたファンコミュニティーへのアクセスとなり、ブランドにとってのソリューションとなるのです。

また、その「推し活」の熱量が集まる場所がSNSであることもよく分かるでしょう。だからこそブランド側は、コミュニケーションに起用したいアイドル、またはコンテンツにどんなファンがいるのかを知るためにSNS分析を行うことが必要となっています。「推し活」の熱量でブランド、アイドル、ファンがSNSという場でつながる事例が今後さらに増えてくるに違いありません。


出典・参照
(※1)「実用日本語表現辞典」
http://www.practical-japanese.com/
(※2)『「推し活女子」って何?ノンノが 読者層のリアルに迫る』SHUEISHA ADNAVI 
https://adnavi.shueisha.co.jp/news/7591/
(※3)『10代女子は“推し活(おしかつ)費”に使いたい!?Simejiランキング10代女子が選んだ「もらったお年玉の使い道TOP10」』
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000375.000006410.html

台湾TSMC、米国に1兆円規模の工場建設…キオクシア、上場で調達額はわずか850億円

 10月6日、東芝が40.2%株式を保有する半導体メモリ大手のキオクシアホールディングス(キオクシア、旧東芝メモリ)が東京証券取引所に上場する予定と発表した。ここでの重要ポイントは、キオクシアが上場によって資金調達力を引き上げ、その上で設備投資や研究開発体制を強化することができるか否かだ。

 新型コロナウイルスの発生をきっかけに、世界全体で医療やITの先端分野を中心に最新の技術を生み出す企業の力の重要性が高まった。企業が技術力を発揮して長期存続を目指すためには、資金調達を行い、研究開発や生産の体制を拡充することが欠かせない。国際競争の激化とともに、資金調達と設備投資の規模は増大傾向にある。

 キオクシアの経営陣は、上場を通して利害関係者とより強固な信頼関係を築かなければならない。その上で、経営者は迅速な意思決定を行って国際競争に対応できるだけの資金調達を行い、それを設備投資などに回す体制を確立する必要がある。それが進むか否かは、同社だけでなく、主要株主である東芝の事業運営にも無視できない影響を与えるだろう。

メモリ需要の拡大が支えるキオクシア上場

 キオクシア上場の背景の一つに、できるだけ高い価格で保有株式を売却して経済的な利得を手に入れたいという東芝などの株主の意向がある。現在のキオクシアの事業環境は、東芝などがより高い価格で保有する株を売却するチャンスだ。なぜなら、近年、メモリを中心に世界の半導体需要が拡大したからだ。

 その背景には、複数の要因がある。5G通信網の整備はメモリ半導体への需要を押し上げた。また、新型コロナウイルスの感染発生を境に、世界経済のデジタル化が加速化した。テレワークの普及などによってサーバーなどに用いられる半導体需要は増えた。それがキオクシアの収益を支えた。

 また、IT先端分野を中心とする米中の通商摩擦の激化も、キオクシアにプラスに働いた部分がある。5G通信機器などの大手企業である中国のファーウェイは、米国の制裁を回避して半導体の在庫を確保しようと奔走した。その結果、2019年にファーウェイが日本企業から調達した金額は、前年から5割増の約1.1兆円に達した。そのほか、台湾のTSMCや韓国のサムスン電子などの業績もファーウェイ向けの出荷増によって拡大した。

 それは、米トランプ政権によるファーウェイへの制裁強化がもたらした駆け込み需要と言い換えられる。9月半ばには、TSMCが米国の意向に従ってファーウェイへの出荷を止める予定だ。サムスン電子なども米国の意向に従うだろう。その結果、半導体製造能力が十分ではないファーウェイの成長性は鈍化するだろう。それは、IT先端分野における中国企業の成長が一時的に穏やかになる可能性と言い換えられる。それによって、世界的に半導体需要には下押し圧力がかかりやすい。サムスン電子やSKハイニックスなど、メモリ半導体を手掛ける大手企業とキオクシアの競争は激化するだろう。

 以上のように考えると、現在の経済環境は東芝キオクシア株を売却し、手元の資金を確保したり、株主への価値還元を進めたりすることによって利害関係者の理解と支持を得るために重要だ。

キオクシアを取り囲む競争環境の激化

 見方を変えれば、キオクシアの競争環境が激化する前に東芝は株式を売却して利得を確保したい。半導体産業において、台湾や韓国、さらには中国の民間と国有・国営企業はより有利な技術を確立しようと必死だ。競争環境の激化にキオクシアは対応しなければならない。

 台湾のTSMCは米国政府の補助を取り付け、米アリゾナ州に120億ドル(約1.26兆円)規模の半導体工場を建設する計画だ。また、TSMCは、台湾国内で最先端の5ナノメートルの先を行く2ナノメートルの半導体製造ラインの確立を目指している。そのための工場用地の取得などにかかる金額は、2兆円程度に達するとみられる。昨年末、韓国サムスン電子は中国での事業体制強化に向け1兆円規模の設備投資を表明した。また同社は5ナノメートルの生産ラインを用いた増産に向けて投資を強化している。

 米国の制裁強化に直面する中国企業は、共産党政権の支援を取り込んで米国の圧力を跳ね返そうとしている。共産党政権は、補助金政策をはじめとする国家資本主義体制を強化し、自国の半導体受託製造大手の中芯国際集成電路製造(SMIC)の“科創板”上場を支援し、さらには法人税の減免措置も実施する予定だ。また、政府からの土地供与などを受けることによって中国企業は主要先進国の企業よりも固定費を圧縮できる。それは中国企業の競争力向上に無視できない影響を与える。そうした取り組みに支えられ、メモリ半導体分野では中国の長鑫存儲技術(CXMT)が独自のメモリチップを開発し、製品化を実現した。

 キオクシアを取り巻く競争環境は、秒進分歩の勢いで激化している。さらに、半導体の専門家の中には、TSMCやサムスン電子がしのぎを削るチップの微細化技術に関して、追加的な消費電力削減などが容易ではないと微細化の限界を指摘する者もいる。

 過去の技術革新を振り返ると、変化は既存のトレンドの延長線ではなく、非連続的に起きた。さらに、その変化のスピードは速まり、影響の度合いも大きくなっている。そう考えると、今回の上場をどのようにして技術開発力の強化につなげるか、キオクシアは重要な局面を迎えた。

競争力向上に欠かせない設備投資の強化

 さらなる成長の実現に向けて、キオクシアは継続的に資金を調達し、設備投資を行って研究開発体制や製造体制を強化し、新しい技術を連続的に生み出さなければならない。そのためには、同社のトップが上場をきっかけにして利害関係者とのより強固な信頼関係を構築することが不可欠だ。それが、海外勢に劣らない規模での資金調達を支え、迅速に、成長期待の高い分野に資金を投じて研究開発の体制や生産能力を強化することにつながる。利害関係者との関係強化には、経営者がより長期かつ明確な視点で事業戦略を提示することも不可欠だ。

 言い換えれば、経営者の意思決定の重要性は高まっている。その理由として、世界経済の不確定要素の増大がある。新型コロナウイルスの影響によって世界経済は低迷している。それに加えて米中対立の先鋭化の影響も大きい。米国は世界の覇権国の地位を守るために、中国を世界のサプライチェーンから分断し、孤立させたい。その一方で、中国は世界最大の流通市場だ。日本企業が収益を獲得するために、中国市場へのアクセスの有無は死活問題だ。日本企業に求められることは、米国の意向に配慮しつつも、米中の双方から必要とされる知的財産や技術を確立し、自力で市場を開拓して需要を取り込むことだ。

 以上のように考えると、キオクシアが成長を実現するために、経営者は組織内外に成長期待の高い分野や技術を明確に示して賛同を取り付け、資金調達を行って設備投資を強化しなければならない。それが同社の今後を分けるといっても過言ではないだろう。

 10月の株式上場によってキオクシアが新規に調達する自己資本は850億円程度にとどまる模様だ。その調達額で台韓中などとの競争に対応することは難しい。上場を足場にして経営陣が設備投資強化に向けた確固とした事業運営体制を整えることは喫緊の課題だ。また、半導体事業を外だしした後、キオクシアの主要株主である東芝は成長事業を確立しきれていない。そう考えると、東芝にとってもキオクシアが設備投資を強化し、着実に技術面での競争力を発揮できるか否かは無視できないポイントといえる。

(文=真壁昭夫/法政大学大学院教授)

破産から奇跡の復活遂げた「ハウステンボス」は、なぜ再び危機に陥っているのか

 長崎県佐世保市の大型リゾート施設ハウステンボス(HTB)創業者の神近義邦(かみちか・よしくに)氏が9月5日、がんのため佐世保市の病院で死去した。78歳。告別式は9月6日午前11時から、佐世保市早岐の早岐メモリードホールで行われた。喪主は次男公孝(きみたか)氏。

長崎県の町役場の職員から東京・永田町の高級料亭「一條」の専務へ

 神近義邦は一風変わった経歴の持ち主だ。1942年、長崎県西彼町(現・西海市)の生まれ。家が貧しかったため、地元の農業高校の定時制に進み、卒業後、西彼町役場に就職した。出向先の長崎県庁の地方課で、田中角栄の列島改造ブームに乗って西彼町の土地を買い占めていた老女と出会ったことが転機となった。東京・永田町にある高級料亭「一條」の女将・室谷秀だ。

 室谷は神近に土地の有効利用の相談をもちかけた。神近は観光農園への転用を提案。室谷は土地を提供し、資金の面倒を見ると約束した。神近は役場を辞めて、観光果樹園を始めた。設備に4000万円かかったが室谷からは一銭も送ってこない。石油ショックにより、不況で借金を抱えた室谷は支払い不能に陥った。送金がないため神近は工事代金を払えなくなった。金の催促に上京した神近に室谷は言った。

「娘婿の高橋に頼むしかない。彼に会ってください」

 室谷の娘婿はミネベア社長の高橋高見。その足で田園調布の高橋邸を訪れたが、けんもほろろ。追い返された。ひるむわけにはいかない。高橋邸を再訪して食い下がった。高橋は「キミ(神近)が一條の経営を立て直し、長崎に送金すればいいではないか」と言い放った。

 神近は高橋の提案を受け入れ、一條に専務として入った。神近は日給月給制を廃止。基本給に加え歩合給や賞与を支給する賃金体系に変更し、待遇改善を打ち出した。返す刀で遊休地を処分して借入金を減らした。一條はすぐに息を吹き返し、神近は未払いになっていた4000万円を回収した。一條の再建でみせた神近の非凡さに驚いた高橋は、神近をミネベアグループの親会社、啓愛社の役員に招き、グループの不動産を管理させた。

 次の転機は1979年に訪れる。初めてオランダを訪れた。オランダの海岸は海の生態系を壊さないように石で造られ、石の岸壁が海面より低い国土を荒波から守っていた。生態系を生かした国造りを目にした神近は「感動で体が震えた」と語っている。故郷の大村湾岸に生態系を生かした住空間をつくることを思い立ったのは、この時だ。帰国する飛行機の中で100万坪の土地に1000億円の資金を投下する構想をまとめた。

日本興業銀行の“中興の祖”中山素平・元頭取が後ろ盾

 それから2年。室谷と高橋の激励を受け、神近は長崎に戻ってきた。構想の実現に向け、地元財界に協力を呼びかけたが、反応は冷ややか。「大ボラ吹き」と笑われた。それでも、神近の心意気を買った地元財界の重鎮の個人保証で2億5000万円の資金を手にした。

 1983年、大村湾に面した入り江に「長崎オランダ村」をオープンした。風車と遊覧船と土産品店があるだけのささやかな船出だった。日本興業銀行(現・みずほフィナンシャルグループ)の“中興の祖”と呼ばれた中山素平との出会いが「大ボラ吹き」を大化けさせることになる。中山は明治人らしく、郷土の発展に力を注いだ。中山自身は東京生まれだが、実家は長崎県島原半島の島原銀行の頭取の家系だった。

 長崎県の財界人の仲介で神近と会った中山は、その人柄を見込んで、一役買うことになった。中山が後見人となり1988年、ハウステンボスが設立され、4年後の92年3月、大村湾を望む土地に生態系とオランダの街並みを生かしたハウステンボスがオープンした。2200億円を投じ、東京ディズニーランドの約2倍の広さだった。

 中山にとってハウステンボスは地方再生の実験場だった。興銀は電力・化学、鉄鋼などの基幹産業に融資してきた。だが、80年代に入り大企業は株式市場から直接資金を調達するようになり、借り手がいなくなった。興銀、長銀(日本長期信用銀行=現・新生銀行)、日債銀(日本債券信用銀行=現・あおぞら銀行)の長期信用銀行3行は不動産融資にのめり込んでいくことになる。ハウステンボスは興銀がレジャー施設に本格的に融資する第一号となった。この融資がうまく行けば、新しい融資先を開拓できるという読みがあった。

 しかし、ハウステンボスのオープンはバブル崩壊と重なり、歯車が完全に狂った。開業から2年半あまりで入場者数は1000万人を超え、九州を代表する観光地となったが、バブル崩壊後の景気低迷の影響で入場者数は次第に減少した。膨大な初期投資で巨額の負債にあえいでいた。2000年、神近は社長を退任。ハウステンボスは2003年、会社更生法を申請した。負債総額2289億円という大型倒産となった。

 ハウステンボスは地方の夢想家と中央の大物財界人の出会いから生まれた夢のプロジェクトだ。その失敗はテーマパークというコンセプトがなかったことに起因する。神近が提唱したのは「エコロジー(生態系や環境の保全)とエコノミー(経済)の共存」という理想論だった。目指したのは生態系を生かした石でつくる街造り。4、5年で設備を更新して若年層のリピーター比率を高めていくテーマパークという発想が、そもそもなかった。

 2010年、旅行大手エイチ・アイ・エス(HIS)がハウステンボスを買収して傘下に収めた。HISの創業者である澤田秀雄がハウステンボスの社長に就任。園内に住み再生の陣頭指揮を取った。季節ごとにイベントを次々と導入。大規模なイルミネーションや花火、仮想現実(VR)技術を使ったアトラクションを打ち出した。経営再建した澤田は19年5月、社長を退任。HISの会長兼社長に戻っていった。

コロナ禍でハウステンボスは苦境に

 HISとハウステンボスを新型コロナウイルスが直撃した。ハウステンボスは2020年2月29日~3月15日まで閉園。翌16日から4月5日までは屋内施設を休園した。ハウステンボスグループの19年10月~20年3月期(上半期)決算の取扱高は前年同期比29.5%減の105億円、営業損益段階で8億円の赤字。ハウステンボスの入場者数は20.2%減の104万人。海外客数は35.5%減の5万人、宿泊者数は27.4%減の10万人に激減した。20年9月期の業積予想は「未定」とした。

 親会社のHISの19年11月~20年4月期(上半期)の最終損益は34億円の赤字(前年同期は49億円の黒字)だった。従来予想の8億円の黒字から一転して赤字となった。上半期が最終赤字になるのは2002年に株式を上場して以来、初めてだった。売上高は前年同期比8.9%減の3443億円。従来予想を307億円下回った。営業損益は14億円の赤字(前年同期は89億円の黒字)と同38億円ショートした。

 新型コロナウイルスの影響で世界各地で渡航制限や外出自粛により、海外ツアーが中止となり、日本人の旅行客の姿も消えた。コロナ感染が広がった20年2月~4月の3カ月間のHISの旅行事業の売上高は前年同期比27%減の1242億円、営業損益は40億円の赤字(前年同期は21億円の黒字)となった。

 これまで順調に業績を伸ばしてきたHISとハウステンボスはコロナの影響をモロに被った。

(文=編集部/本文中敬称略)