自社のDXの現在地は?足りないものは?DX診断で気づくこと

電通は、企業のデジタルトランスフォーメーション(以下、DX)課題をスコアリングして、市場・業界内でのポジションを把握し、課題に沿ったソリューションを提供する「Dentsu Digital Transformation診断」(以下、DX診断)のサービス提供を開始しました。
「Dentsu Digital Transformation診断」
顧客接点に関する領域を「マーケティングDX」と捉え、電通が独自に行った調査結果を元に、DX進捗度を偏差値によって測る診断ソリューション(リリースはこちら)。

今回は、DX診断の内容をご紹介。併せて、実際に診断を行った企業がどのような気づきを得たのかをお伝えします。

<目次>
診断を通して自社のマーケティングDXの現在地が把握できる
どのように診断する?具体的に何が分かるの?
診断を受けて気づいたこと
診断結果を踏まえて、マーケティングDXの実行をサポート

 

診断を通して自社のマーケティングDXの現在地が把握できる

コロナ禍の影響もあり、企業のDXが加速しています。しかし、DXといってもその範囲は広いため、どこにフォーカスしてDXを推進すればよいかを考えることが、効率的な推進のカギとなります。

電通は、これまで培ってきた“人”基点のマーケティングの知見を生かし、クライアントの顧客接点に関する領域を「マーケティングDX」と定義して、集中的に支援しています。

これからの企業やブランドにとって、競争力の源泉となるのは「顧客に提供する、独自の一貫したコト体験」です。この顧客体験の提供を可能にするためには、製品やサービスに対する顧客の反応をデータでトラッキングし施策を実行するためのシステムが必要です。そしてトラッキングしたデータを施策に落とし込める人材と、その施策を実行できる組織・業務設計が必要だと考えています。

そのためには次の四つの変革が必要です。
① 顧客体験変革:一貫した顧客体験(価値観)の設計
②システム変革:「コト」体験から得られる反応データの取得とマネジメント
③データと人材変革:反応データから顧客の状況察知とニーズ把握
④組織・業務変革:顧客体験への高速なフィードバック実行と検証の反復

DX診断

「顧客に提供する、独自の一貫したコト体験」による競争力強化を目指し、この四つの変革をバランス良く推進していくためには、まず、自社のマーケティングDXの現在地を把握することが欠かせません。そのために役立つのが、DX診断です。

どのように診断する?具体的に何が分かるの?

DX診断では、次のような項目を診断します。

①顧客体験変革
・顧客の生活の中で寄り沿う、新たな体験価値を提供できているか?
・顧客自らがデータを提供するような信頼関係を築けているか?

②システム変革
・顧客の生活の中で生成されるデータを取得する仕組みはあるか?
・提供する一貫した顧客体験に対する顧客満足度を取得する仕組みはあるか?

③データと人材変革
・データから顧客の状況察知やニーズ把握ができる仕組みと人材が確保されているか?
・データから得られた示唆から意思決定ができる文化が形成されているか?

④組織と業務変革
・示唆を施策に転換し、高速に実行と検証を反復する業務プロセスができているか?
・企業のバリューチェーンの幅広い組織にフィードバックできているか?

診断はアンケート形式で、上記の診断項目に、全体概要を聞く項目を加えた、計32個の質問を用意。自社の現状について選択式で回答していただきます。

Dentsu Digital Transformation診断
診断項目の一部。クラアイントのDXを多角的に分析するため、三つの視点と四つの領域で合計32項目からなる質問を用意。クライアントの回答からDX課題を数値化、診断する。

回答するためには、自社を俯瞰した目線が必要となるため、回答は、企業の役職者・責任者にお願いしています。

そして、電通オリジナルのロジックと独自のデータベースに基づき、回答いただいた企業が、市場や業界に比べて、どれくらい変革が進んでいるのか、あるいは、遅れているのかを
・ビジョン視点
・顧客志向性
・DX進捗度
という三つの視点から類型化。企業のDX診断タイプを導出するとともに、下図のような診断結果を提出します。

Dentsu Digital Transformation診断

診断表では、ビジョン性向、顧客志向性、DX進捗度に加え、システム変革、人材変革、業務変革についてもそれぞれ偏差値でお伝えします。この診断結果から、市場や業界における自社のマーケティングDXの進捗の度合いがわかることに加え、顧客志向性、システム、人材、業務といった四つの変革のうち、自社の中で相対的にどこが進んでいて、どこが遅れているのかも一目で把握できます。

診断を受けて気づいたこと

DX診断は、すでに多くの企業が利用しています。診断を通して、どんな気づきがあったのか少し紹介しましょう。

Case1:「自分たちの現在地が把握できた」
こちらは最もオーソドックスなケースですが、診断を受けたことで、
・自分たちの現在位置はどこか?
・どこが進んでいて、どこが進んでいないのか?
が明らかになったという声を頂いています。

ある金融会社からは、「顧客志向性が足りないと思っていたが、可視化されて確信を持てた」「DXに取り組んだつもりになっていたが、結果にはまだ表れていないということを、スコアを通して改めて認識した」という声を頂きました。

Case2:「部門間ギャップが把握できた」
複数部門を対象に、部門ごとに診断を受けた企業もありました。この企業は、診断によって、部門間のギャップが明らかになったとのこと。

ある食品メーカーでは、CEO、CMOを含むボードメンバーに診断を受けていただきましたが、「経営部門はDXの号令をかけ、実行できていたつもりが、事業部門ではそこまでの意識に達していなかった」「広告部門ではDXが推進できていなかった」というような声がありました。

Case3:「DX推進の軌道修正が必要だと分かった」
診断を受けたことにより、自社で推進しているマーケティングDXを軌道修正した企業もありました。

あるスポーツ用品メーカーは、診断結果から、顧客体験をおろそかかにしたまま施策を推進していたと自省され、その施策を含む領域全体の戦略レイヤーからわれわれと一緒に考えていくことになりました。

Case4:「軌道修正に向けた具体策を知ることができた」  
診断を受けた企業に対し、電通グループのサービスラインやソリューションも提案可能です。

顧客の継続率に悩む教育系企業がDX診断を行ったところ、顧客体験変革の領域に課題があり、適切な顧客体験の提供やロイヤルティー管理に改善の余地があると明らかになりました。電通のCRM領域のケイパビリティ ーをご紹介したところ、「来期のDX推進活動の提案をお願いします」との依頼を頂き、具体的な提案を行うことになりました。  

診断結果を踏まえて、マーケティングDXの実行をサポート   

診断を通して自社のマーケティングDXの現在地が把握できたら、改善すべき点や注力すべき点について、次のアクションを起こしていくことが大事です。電通グループの培ってきたアイデア、エグゼキューション、ネットワークは、マーケティング領域のあらゆる課題に対応しています。

・企画開発から運用までをワンストップでプロデュース
・CX(顧客体験)をデザインし、顧客との新しいコミュニケーションを提案
・オンラインとオフラインを統合した、マーケティングソリューションや広告最適化
・DXの変革に必要なソフトウエアの開発
・事業KGIから各KPIを構造的に設計・取得した上での分析実行
・AIなどテクノロジーを活用した、IoTプロダクトやサービスモデルの設計・デザイン  
・組織内のマネージメントサポート

診断結果を受けて、今後どのようにマーケティングDXを推進していくべきか。その具体的な提案も行い、企業をサポートしていきます。

JRA福永祐一「影響あったかも」“両手に花”でド緊張!? 昨年の東京新聞杯(G3)でヴァンドギャルドが出遅れた意外な理由とは

 奇跡的な偶然を阻止できるだろうか。

 7日、東京競馬場で行われる東京新聞杯(G3)に、ヴァンドギャルド(牡5歳、栗東・藤原英昭厩舎)が出走を予定している。

 クラシック戦線に乗れなかったヴァンドギャルドだったが、リフレッシュ放牧を挟んだ3歳後半は成長した姿を見せ3連勝。4歳となった昨年は富士S(G2)で初の重賞制覇を成し遂げ、強豪ひしめくマイルCS(G1)でも6着と力のある所を示した。

 今回、そんなヴァンドギャルドとコンビを組むのは福永祐一騎手。昨年はリーディング3位に終わったが、今年は絶好調だ。金杯デーの2勝から始まり、1月終了時点で既に16勝。特に圧巻なのは、先週の5勝だったのではないだろうか。

 自身ゆかりの血統でもあるシーザリオの仔、ルペルカーリアでの勝利をきっかけに土曜日は3勝。日曜日も2勝する活躍で、リーディングでもC.ルメール騎手に続く2位につけている。

 昨年1月が8勝であったことから、勝ち星を積み上げるペースは昨年の倍。2013年以来のリーディングジョッキーの座も狙える位置にいる。

 東京新聞杯でコンビを組むヴァンドギャルドは、2日現在『netkeiba.com』の予想オッズでも1番人気となっており、期待感は高まるばかりだ。これまで【3-0-0-1】と好相性だが、その唯一の敗戦が昨年の同レースで、福永騎手を背に6着と敗戦を喫しているのである。

 レースは16頭立ての芝1600m戦。ヴァンドギャルドにとっては、古馬となって初めての重賞挑戦であった。

 3連勝中ということもあり、2番人気と多くの支持を集めていたヴァンドギャルド。しかし、スタート直後にアクシデントは起きる。

 ゲートの中でも落ち着きのなかったヴァンドギャルドは、ゲートが開くと同時に立ち上がる格好に。大きく出遅れ、最後方からの競馬を強いられてしまったのだ。

 それでも、道中は馬群の内をスルスルと前進。福永騎手のリカバリーもあり、先頭を射程圏内に入れる位置でレースは進められた。

 最後の直線に入っても手応えは良く、前との差をジリジリと詰めたが残り200mで前方に馬の壁。外に持ち出して差を詰めるも、前を行く馬を捉えきれなかった。

 前が壁になっていなければ、結果は変わっていたかもしれない。しかし、そうなったのも含め今回もスタートがポイントとなるだろう。

 ただ、これに大きく影響しそうなのが牝馬の動向だ。

 昨年の東京新聞杯で出遅れたことについて、福永騎手はレース後に「両サイドが牝馬だったので、影響もあったかもしれません」とコメント。両隣の枠に牝馬が入り、ゲートインしてから馬がソワソワとしていたという。

 なんとも微笑ましいエピソードだが、ヴァンドギャルドが「若さ」見せたということなのだろうか。どうやら”両手に花”となってレースどころではなくなってしまったようだ。

 昨年は2番枠からの出走となったヴァンドギャルドだが、出走した牝馬3頭の内2頭が1番、3番に入ってしまうという不運。牝馬に挟まれたことが出遅れに繋がったようだ。

 今年は登録段階で牝馬はサムシングジャストとシャドウディーヴァの2頭。奇跡的な偶然が起こらない限りは、好勝負が見込めるのではないだろうか。

楽天モバイルの新料金プラン、すごすぎる!首都圏在住者は乗り換えない理由がない

 1月29日、楽天モバイルが新料金プラン「Rakuten UN-LIMIT VI」を発表し、大きな話題を呼んでいる。大手3社が20GBまでを2980円とする料金プランを次々に打ち出すなか、楽天モバイルは「1GBまでは0円」「1~3GBは980円」「3~20GBは1980円」「20GB超は2980円」とする激安料金で勝負に出た。1GBまでを無料とする料金設定に、ほかの携帯電話事業者からは「独占禁止法に抵触するのではないか」との声も上がっているが、これから携帯電話業界に波紋を広げるきっかけになるのは間違いない。

 楽天モバイルの思惑や勝機について、スマホ評論家の新田ヒカル氏に話を聞いた。

――新料金プランの狙いはどこにあると思いますか。

新田ヒカル氏(以下、新田) 政府が料金の値下げを命じ、3大キャリアが次々に新料金プランを出すなか、“4大キャリア”入りを目指す楽天モバイルとしては、NTTドコモの「ahamo」、auの「povo」、ソフトバンクの「Softbank on LINE」より安いプランを打ち出す必要があるのです。

――この料金プランによって、楽天モバイルには勝機があると思いますか。

新田 データ使い放題で2980円という料金設定は、普段のデータ使用量が20GBを超えるヘビーユーザーには大きな魅力です。また、20GB以下のライトユーザーにとっても、3大キャリアより安いので、やはり魅力があります。料金的にみれば、すべてのユーザーが乗り換えたほうがいいくらいです。

――楽天モバイルの通信エリアはまだ限定的なことから、「つながりにくい」といった懸念もありますが、首都圏以外の方も乗り換えるメリットはあるのでしょうか。

新田 確かに首都圏以外では楽天モバイルのサービスエリアに入っていないところも多いですが、楽天モバイルのエリア外では自動的にauの電波を拾うので、auのサービスエリア内であれば「つながりにくい」ということにはならないと思います。ただし、楽天モバイルのエリア外では月に5GBを超えると速度制限がかかるので、エリア外で5GB以上使用する方は不便に感じるかもしれません。

――楽天モバイルの新料金プランを受けて、3大キャリアがさらなる値下げをしたり、格安SIM事業者が打撃を受けるということは考えられますか。

新田 3大キャリアが特別な動きをすることはないかと思います。そもそも、まだ楽天モバイルを“敵”として認識していないのではないでしょうか。格安SIM事業者については、統廃合が進むかもしれませんね。

――ありがとうございました。

 楽天モバイルの新料金プラン「Rakuten UN-LIMIT VI」は、4月からサービスが開始される予定だ。これによってスマートフォンユーザーの乗り換えが進むのか、関心が高まる。

(文=編集部)

JRA福永祐一「大躍進」はアーモンドアイ、ウオッカも顔負け!? ライバル騎手に差をつけた戦略がズバリ…… 8年ぶりリーディングも夢じゃない理由

 絶好調男・福永祐一騎手の快進撃が止まらない。

 先週の開催を終えて騎手リーディングは22勝を挙げているC.ルメール騎手が1位だが、これに6勝差の16勝で2位につけているのが福永騎手だ。

 1月24日の開催終了時点では、16勝のルメール騎手に次ぐ14勝で松山弘平騎手が2位。福永騎手は11勝の3位と後れを取っていた。しかし、先週2勝に終わった松山騎手が足踏みしたのに対し、福永騎手は5勝を荒稼ぎする絶好調。中にはシヴァージとのコンビで勝利したシルクロードS(G3)も含まれている。

 ピクシーナイトで制したシンザン記念(G3)に続き、早くも2勝目となる重賞を手に入れ、もはや手が付けられないといった印象すらある。

 リーディングこそルメール騎手に譲っているものの、成績を重賞に限定するとルメール騎手【3- 0- 1- 2/ 6】に対し福永騎手は【2- 2- 1- 2/ 7】と、一見分が悪いように思えるが、馬券の対象となる複勝率の成績はルメール騎手が66.7%、福永騎手が71.4%とこれを上回る。

 さらに注目すべきはそれぞれの騎乗馬の人気だ。

 トップクラスの馬質を誇るルメール騎手は平均人気1.5で平均着順3.5だが、福永騎手は平均人気3.7で平均着順2.6。表面上の成績ではルメール騎手が上に見えるが、騎乗馬の質と着順を考慮すると福永騎手の方が上という見方も可能だろう。

 勿論、昨年の騎手リーディングで2位の川田将雅騎手が不調に陥り、3位の福永騎手と4位の松山騎手が2番手を争っていること自体は、これまでの実績からもそう驚くほどのことではないのは確かだ。

 しかし、昨年の1月開催終了時の福永騎手の成績は8勝に過ぎず、今年は16勝なのだから倍増していることは見逃せない。

 では、どうして福永騎手がここまで調子を上げているのだろうか。

「ありきたりなことを言えば、ワグネリアンで福永家の悲願であるダービーを勝利したことや、コントレイルで無敗の三冠を達成して気持ちに余裕が出来たこともあるでしょう。福永騎手自身も以前のように慌てなくなったと言っていましたし、騎乗に好影響を与えているのは間違いありません。

ですが、やっぱり一番大きいのは京都競馬場の改修でしょうね。これによって中京競馬場が代替開催として使われているため、今年ここまで最も多くのレースが行われています。福永騎手はただでさえ『中京の福永』といわれているほぼ中京を得意とする騎手ですから、好成績を挙げても不思議ではありません」(競馬記者)

 さらに追い風となったのが川田騎手の不振だ。人気馬を分け合うライバルが開幕から大きく出遅れた分だけ、福永騎手の勝ち星が増えたともいえる。

 躍進の秘訣はこれだけではない。

 福永騎手自身も中京が得意と自覚しているのだろうが、徹底的に中京で騎乗する戦略もズバリとハマった。今年ここまで76鞍に騎乗しているが、中京以外で騎乗したのはフェアリーS(G3)のテンハッピーローズに乗るため、中山に参戦したこの1日のみという徹底ぶりである。

 かつてアーモンドアイやウオッカの陣営が苦手コースを避け、東京開催のレースばかりを集中して使うことに対し、一部のファンから「東京専用機」と揶揄された。中京にこもって成績を伸ばした福永騎手もさながら「中京専用機」といえそうだ。

 そんな福永騎手に朗報なのが、京都競馬場の改修工事による開催休止期間が2023年3月までとまだまだ先となっていることだ。代替開催先として中京競馬場の需要は例年以上に高まっている。

 得意コースでこのまま順調に勝ち星を増やすことが出来れば、2013年以来8年ぶりとなるリーディングジョッキーの座も見えてくるかもしれない。

業界トップの日本製鉄、東京製綱に対し敵対的TOBか…大量に株取得し、筆頭株主に

 日本最大の高炉会社、日本製鉄は1月21日15時、東京製綱に対してTOBを行うと発表した。買い付け価格は1株1500円。出資比率を9.9%から19.9%に引き上げる。対する東京製綱は同日19時30分、「当社に対して何らの連絡もなく一方的かつ突然に行われた」とするニュースリリースを出した。

 日本製鉄は「東京製綱株式会社株式に対する公開買付けの開始に関するお知らせ」で東京製綱のガバナンス(企業統治)の機能不全を厳しく指摘しており、東京製綱は「近日中に見解を発表する」としているが、「このままいけばTOBに反対することになるので、敵対的TOBに発展する可能性が大きい」(兜町筋)。

 大企業による敵対的TOBは長らくタブー視されてきた。2006年、王子製紙(現王子ホールディングス)が北越製紙(現北越コーポレーション)に実施した。この当時、大企業による敵対的TOBは批判の声が強く、王子製紙の試みは結果的に失敗に終わった。

 それから15年、近年は伊藤忠商事がデサントに、前田建設が前田道路に、コロワイドが大戸屋ホールディングスに敵対的TOBを仕掛け、いずれも成功した。ニトリによる島忠のTOBも当初は、他社のTOBにちょっかいを出すかたちだった。

 近年、株式市場も産業界も敵対的TOBに免疫ができてきた。今回の東京製綱に対する日本製鉄のTOBに関しては、1月21日に日本製鉄が提出した大量保有報告書が興味深い。1月6日に16万1000株(0.99%)、1月14日に29万9500株(1.84%)を市場から買い増し、年金などの日本マスター信託口(7.1%を保有、20年9月期末)を上回り、名実ともに筆頭株主になってからTOBに乗り出している。

 1月に入ってから東京製綱株は上昇していたが、日本製鉄が買っていたのだ。TOBの公表当日までに一定の株数を揃える必要があったからだとみられる。

 東京製綱株の愛称はロープ。往年の仕手株である。1988年5月、仕手筋の買い占めで3520円の上場来高値をつけ、1年半で株価が10倍になったことがある。その後、株集めをした仕手筋が経営的に破綻し、大相場は幕を閉じた。だが、今回の買い本尊は役者が違う。日本一の製鉄会社が相手なのである。

 TOBといっても全株取得型ではない。買い付けの対象は発行済み株式の10%弱。買い付けの下限の設定もないためTOBは成立するとみられている。問題はその後。東京製綱が日本製鉄の言うことを聞かなければ、出資比率を2割弱からさらに引き上げることになる、との見方がある。

 日本製鉄のニュースリリースによると今回の措置はあくまで「企業価値のさらなる毀損を防ぐためのもの」。いわば守りのTOBだが、東京製綱の出方次第ではこの先、攻めのTOBに転じることが十分にあり得るわけだ。ターゲットとなった東京製綱の田中重人会長は、新日鐵(現・日本製鉄)のOB。「TOBの背景には人間的軋轢がある」(M&Aに詳しいアナリスト)との解説もある。

日本製鉄は着地点を考えているのか

 1月27日の東京株式市場で東京製綱の株価の終値は124円高の1383円。一時、1432円まで買われた。1月26日のニュース番組『ワールドビジネスサテライト』(テレビ東京)で、東京製綱が「明日(1/27)午後、TOBに反対する意向を表明する」と報じたからだ。会社側の意を受けた対抗買収者(ホワイトナイト)が登場するなどとの思惑から、買いが集まった。日本製鉄のTOB価格は1500円で、まだ時価を上回っていたが、ホワイトナイトが登場すれば局面が大きく変わる。

 ただし、日本製鉄の買い付け上限株数は162万5500株。自己株式を除いた発行済株式(1625万5173株)の10%弱にすぎない。つまり、TOBに応募しても買い付けてもらえる可能性が極めて低いということにもなる。思惑で東京製綱株を買っても、報われるという保証があるわけではない。そのため、1月29日(1月の取引最終日)の終値が1291円(前日比61円安)と反落した。

 日本製鉄のTOB価格(1500円)は安過ぎるように映るが、東京製綱の過去1カ月の平均株価に7割超のプレミアムをつけているのだから、妥当なものだ。日本製鉄はTOBに関するニュースリリースで東京製綱のガバナンスに疑問を投げかけている。

 田中氏は旧富士製鉄出身で新日鐵取締役大阪支店長だった2001年4月、東京製綱に顧問として入り、同年6月の株主総会で代表権のある副社長に就任した。1年後の02年4月1日付で社長。10年6月の定時総会で代表権を持った会長になり現在に至る。社長・会長在任期間は間もなく19年になる。「主力仕入れ先の新日鐵に頼み込んで田中氏を出してもらった」(新日鐵の役員OB)という経緯があるらしい。

 東京製綱は2月10日に第3四半期決算の発表を行う予定であり、この時までにはTOBに対する賛否の意思表示が行われるとみられる。表明がなければ決算発表が混乱することになるかもしれない。

 敵対的TOBに発展するのだろうか。ホワイトナイトが現れれば、株価は再び波乱となるかもしれない。

(文=編集部)

コロナ禍、新入社員研修をどう乗り越える?【デジ単重版記念企画】

※書籍「『デジ単』デジタルマーケティングの単語帳 イメージでつかむ重要ワード365」(発行:翔泳社)の重版出来を記念してのインタビュー企画。『デジ単』を新入社員全員に配布した電通デジタルの事業戦略室・安田祐太さんに、コロナ禍における新入社員研修の困難と、見えてきたものを聞きました。

<目次>
2月の時点で予定コンテンツを全てフルリモートに切り替え
新入社員の心をフォローせよ!電通デジタルの施策「朝会」とは何か?
残った二つの課題と、リモート×リアルの「ハイブリッド研修」

 

2月の時点で予定コンテンツを全てフルリモートに切り替え

―コロナ禍の2020年、出社制限の中、企業がどのように新入社員研修に取り組んだのか。今回は電通デジタルから、事業戦略室の安田さんに事例を聞きます。安田さんは人事畑が長いのでしょうか?

安田:いえ、入社からしばらくはデジタル広告のコンサルタントをしていました。2018年に広告事業直轄に異動してからは、新人の育成や、主に研修周りを中心に担う立場になりました。2019年に正式に人事部に異動し、全社の新人と中途入社者の受け入れに加え、一部管理職や一般社員向けの研修も担当しています。2021年から事業戦略室に異動しておりますが、機能が異動しただけで、役割は引き続き変わりません。

―2020年は、前年までとは全く異なる状況になりました。春先の状況を見て、新入社員研修にどう対応しようと思ったのでしょうか?

安田:在宅勤務が始まった2月末の段階で、「4月にコロナが収束していることはないだろう」と想定しました。そこで、社内で早々に「フルリモート」の提言をし、リアルでの集合を前提に予定していたコンテンツも、全てリモートに切り替えました。

―時間がない中、フルリモートへの対応は準備が大変だったかと思います。どのようなご苦労がありましたか?

安田:研修の立案をしていたメンバーがやはり一番大変でしたね。コンテンツの再考や研修提供会社への発注修正、リモート研修への切り替えが不可能な場合のキャンセル交渉など、あらゆる業務が付帯的に発生しました。

また、「そもそも入社式自体をどうするか?」「在宅勤務をさせるとして、PCやスマートフォンの貸与をどうするか?」という点も、議論を尽くしました。経営幹部含め、入社式をやらない・新入社員を集合させないという前例、経験がないので、まず集合することをどう考えるか、集合した場合のリスクをどう考えるか。

リアルでの集合は選択肢からすぐに消しましたので、PC、スマートフォンの貸与をどうするか。これらは当社のコーポレート部門全体で非常に協力的かつスピーディーに手配をしてくれたので、配布が数日遅れる程度で特に問題は発生しませんでした。

―フルリモートでの研修にはどのような困難がありましたか?

安田:「集まらずにやるしかない」と早い段階で決めたので、リモートの状況で提供可能なものは実施することができました。ただ100点だったかというと、やっぱりリモートだから伝わりきらなかったことや、フォローが足りなかった部分はあったと思います。

例えば配属先は、個々人の要望や興味関心を把握し、現場や会社の方針と合わせて決定するのですが、当社は業務領域も広く、基本的に総合職での採用ということもあり、希望に完全には沿えない場合もあります。そんなとき、リアルに接することができれば個別フォローが可能ですが、リモートだと個々の温度感を把握することが難しい。

もちろんリモートでも、納得いかない部分があれば都度話を聞かせてもらったりはしました。とはいえリアルに比べれば、十分にできたのかというと、反省すべき点も多々残ります。

新入社員の心をフォローせよ!電通デジタルの施策「朝会」とは何か?

―研修期間中、安田さんが一番大事にしていたことは何でしたか?

安田:せっかく社会人になったのに、あなたのオフィスは自宅の目の前の机です、となってしまったので、孤独感だったり、他の人が何をやっているかだったり、きちんと知識がインプットできるかだったり、不安や心配はどうしても大きくなりますよね。

ですから、新入社員たちが何を考え、何を感じているのかということは、できる限り吸い上げ、把握しようと常に心がけ続けていました。

―具体的にはどんな取り組みでしょうか?

安田:一例として、「朝会」を実施しました。新入社員109人を20グループほどに班分けして、各班に1人ずつ人事担当を付けました。そして毎朝、班のメンバーの状況を話し合う場を設定したのです。私自身も担当の班を持ちました。

朝会の運営は、各班とそれぞれの人事担当者に任せていましたが、通底する部分としては、お互いの体調面のフォローと、班ごとに良きコミュニティーを構築すること。特に相互理解を高めてもらうようにしました。

また、朝会以外の取り組みとしては、知識面の「目標」を今までよりも明確にしました。結果、デジタルマーケティングの基礎の基礎であるウェブ解析士の試験については、全員が合格することができました。ちなみに『デジ単』も全員に配っていたので、役立っていたと思います。あそこまでかみ砕いて、初心者でも分かるようにイラストや解説のある本は今までなかったので。

―朝会では、班メンバーの相互理解が重視されていたとのことですが、具体的にはどんなことをされていましたか。

安田:例えば私が担当した“安田班”では、朝会で「みんなおはよう」という会話から始まります。その後、さまざまなテーマを設定したディスカッションや、持ち回りでの自己紹介などを実施しました。

ちょっと変わった取り組みとしては、「偏愛マップ」といって、自分の趣味嗜好を可視化していくものをつくりました。偏愛マップを作成していくと、自身の“すべらない話”なども見えてきます。他の朝会メンバーに「これってどういうこと?」と指摘を受けることで、今まで気付けなかった視点を自分に対して持つことができるようになったり。

結果として、「この子、ここについては強いこだわりがあるんだな」「この人はこういう理由でデジタルマーケティングの世界にいるんだ」など、お互いの理解が深いところまで進んだと思います。

朝会で毎日お互いの理解を深めたことは、以後のコミュニケーションにおいても、各個人の“心理的安全性”を高めることにつながったのではないでしょうか。

安田氏の「偏愛マップ」。その人の趣味嗜好や仕事への思いを可視化したもので、班メンバー同士のコミュニケーション活性化に一役買った。
安田氏の「偏愛マップ」。その人の趣味嗜好や仕事への思いを可視化したもので、班メンバー同士のコミュニケーション活性化に一役買った。

―オンラインでの議論やコミュニケーションを活性化するために、どういった工夫をしましたか?

安田:もともと私たちの部署では「組織開発」も一部担っていましたので、議論活性化のノウハウには蓄積があります。ですので、私を含めた人事担当者が、普段の研修でのアイスブレイクからコミュニケーションを開始したり、チームビルディングのワークショップを用いて関係値を構築したりしていました。お互いを知るという観点でいうと、自己紹介における興味関心の深掘りなどですね。あえて「全員質問すること」を必須化したりしました。

―朝会はどのような効果があったと認識していますか?

安田:研修後に新入社員と話すと、だいたい「朝会の班は配属部署とは関係がないメンバーだから、悩みや愚痴を言い合える」という声が多いです。改めて、組織のスタートとしてまず初めににこのような関係性・コミュニティーを構築する重要性を感じました。

―配属後の出社についてはどのような取り決めをしましたか?

安田:配属先の部署に任せています。出社の必要性は、業務の特性を考えながら判断されており、時期にもよりますが、電通デジタル全体としての出社率は20%以下を保っています。

―電通デジタルでは、もともと新人教育のためにメンター、サブメンターという仕組みがありました。「朝会」と、メンター制度はどう関係するものでしょうか?

安田:当社のメンター、サブメンターとは、上司部下のような直接の上下関係ではなく、斜め上の“お兄ちゃん・お姉ちゃん”的な存在です。リアルに会ってさまざまな会話を通して、電通デジタルの持つ文化への理解を深め、社内のネットワークを構築することなどを目的とした制度です。毎年、新入社員を複数の班に分け、メンターとサブメンターに班のマネジメントを依頼しているのですが、コロナ下では少し変更が必要でした。

メンター、サブメンターは4月から各班に付ける予定でしたが、それをいったん延期し、しばらくは上記の「朝会」で、人事局のメンバーがメンター的な役割を担当しました。つまり、班自体は毎年と同じように構築しましたが、その管理を4~5月は人事局が担い、6月以降はメンター、サブリーダーにバトンパスしたのです。

2020年入社の新入社員は5月の半ばで「領域配属」を行い、それ以降は配属領域での研修がメインになるのですが、班というコミュニティーと、メンター、サブメンターの制度はその後も継続しました。

配属される部署とは別に、社内の同期や他の年代と気軽に話ができる関係があることは、コロナ禍以前から非常に重要だと、社全体として認識しています。

―コロナ後でも活用できそうなノウハウも得られましたか?

安田:リモートでのコミュニケーションノウハウは蓄積されました。今回は、研修情報を外部からも多く仕入れたのですが、対面とは異なるオンラインならではのアイスブレイクや、できる限り“顔出し”すること、“うなずき”に代表される相手の話へのリアクションなど、具体例を挙げれば切りがありません。これら一つ一つをしっかり積み重ねていくことが、オンラインコミュニケーションにおいては特に必要になると思っています。

残った二つの課題と、リモート×リアルの「ハイブリッド研修」

―コロナ下の研修を初めて体験して、残り続けた課題はありましたか?

安田: 2点あります。1点目は、家で仕事し続ける中、「社会人になった意識」は本当に持てるものなのか?という点です。出社をしていないですし、出社しても毎日名刺交換があるわけでもなく、いろんなメンバーとのリアルな会議があるわけではない。そんな状況で、ビジネス上の実交渉におけるスキルや、もっと初歩的なところでいくとマナーの習得などは、シンプルですが非常に難しい課題として残っています。

もう1点の課題は、どうすれば“仕事のスケール感”を感じてもらえるか、ということです。在宅勤務では、仕事は身近な少人数で完結するケースがほとんどで、しかもいつも同じメンバーが多いです。結果、自分の仕事の範囲をすごく限定的に捉えてしまうケースがどうしても多くなってしまう。

コロナ禍以前なら、例えばデスクの周りで視座の高い話をしている先輩がいたりしますよね。隣の先輩が電話で「役員に提案させてくれませんか」「社長とのこの前の話ですけど」と言っているだけでも、自分たちの仕事の広がりを感じることができたわけです。

でも、今は依頼があった範囲内の仕事を、日々パソコンに向かってこなしていくスタイルです。実際に人と人が会えない中で、「新入社員の視野」をいかに広げていくかも大きな課題です。

―その課題に気づいたタイミングを教えてください。また、具体的な対応策はありましたか?

安田:新入社員と話す中で「管理画面に向き合うだけで充実していないです」といった相談を受けることがありました。その際に「でも、Aさんは同じ環境でもこのような仕事しているよ」と幅広い仕事をしている人たちの話を挙げたところ、「そのような発想で取り組めていなかったです」という回答が返ってきました。そこで改めて「これは解決すべき課題だな」と実感しました。

ただ、打ち手はなかなか難しいです。もちろん研修期間中には、いろんな部署の先輩たちとの時間を設け、「電通デジタルは業務領域も広く、さまざまな業務がある」という情報自体はできる限り提供しましたが、まだ配属前なので、なかなか「自分ゴト化」できないですよね。配属後しばらくたって、自分の業務が分かってきたタイミングで、また改めて「電通デジタルでの業務領域の広さ」のインプットの機会を提供する必要があるかもしれません。

―社員同士の情報共有については、電通デジタルではデジタル広告情報共有会「Knowledge4」、自社のオンライン教育用の動画プラットフォーム「DD ACADEMY」の構築など、かなり積極的な印象があります。それでも上記課題は大きく残るものなのですね。

安田:はい、もちろんそれらの情報共有はプラスに働いています。中でもDD ACADEMYは「いつでも見られる動画」としてアーカイブ化されているので、コロナ禍においてよく使用されました。視聴数がかなり伸長しており、コンテンツも増えています。

ただ、新入社員がDD ACADEMYなどを通してさまざまな仕事の話を聞いたとしても、「画面の向こう側の人」が話している形ですよね。極端にいうと、「ああ、すごいことをやっている人がいるのだな」と、ユーチューバーを見ている感覚なのではないかなと。それを自分ゴト化する、身近に感じるのは、人の性質として難しいと思います。

―なるほど。そんな中、新入社員が感じている課題や困難にはどんなものが多いのでしょうか?

安田:「自分の発信に対する相手のリアクションを想像しづらい」という課題が、新入社員の中にあると感じています。実際に出社していた私たちが仕事の中で何かを発信する際、たとえリモートであっても、対面したときのリアルな相手方のリアクションを想像すると思うのですが、新入社員たちは実際に会えないままリモートだけで話が進んでいるので、相手のリアルなリアクションをなかなか経験できません。

現状、新入社員は多くの情報インプットに時間を割く状況ですが、インプットしたことを発信することで得られるはずの「自信」は、いろんな方々のリアクションが分からない分、持ちづらいのではないでしょうか。

また、話すメンバーが限定的になり、普段コミュニケーションする相手はマネージャーとトレーナーばかりという状況ですが、たまたまその人たちと馬が合わなければ、会社全体とうまくいかないのと同義になってしまいます。本来であれば、出社してフロアにいる300〜400人を見たら、「300人中の2人と合わないだけだ」と思えるかもしれません。でも、いつも同じ人たちとだけコミュニケーションをとっているとそうは思えないでしょうから。

―そこは非常に難しい課題ですね。電通デジタルと同じ課題を抱えている企業は多いと思いますが、どう対策すればいいのでしょう?

安田:ひとつはメンター、サブメンターや人事部など、「直接業務と関係ないコミュニティー」を大切にすることだと思います。業務とは別の社内コミュニティーで、思っていることでも悩み事でもいいので、話しやすい相手ができるだけ常にいるような関係構築の仕組みが重要です。今年度はさらに注力していこうと考えています。

他にも、キャリアを広げていけるような上長からのサポートや、キャリアカウンセラーの新設などは、今後会社としても考えていく必要があると思います。

―2020年の学びを生かして、2021年はどのような取り組みを考えていますか?

安田:オンラインでやった方がいいもの、リアルでやった方がいいものが、この1年でかなり分かるようになってきました。そこで、2021年の課題はいかに「ハイブリッド研修」を充実させるかだと思います。リモートとリアルの組み合わせですね。

より深い関係性構築の仕組みに加え、リアルで、五感で感じてもらう必要があるものを、いかに効果的に提供できるか。実際に現場で働いている電通デジタルの先輩たちのスタンス・文化・雰囲気を想像できるきっかけを提供できればと思っています。

ただ、どこまでいってもベースがリモートであること自体は2021年も変わらないでしょう。社員自体がフロアにいない環境の中で、どのようにリアルに会社の文化・雰囲気を感じてもらうか。これは新入社員に限らず、中途入社者の受け入れや既存社員への研修提供においても同じ課題ですが、これから4月までしっかり考えていきたいなと思います。

【本書のポイント】
・デジタルマーケティングの頻出単語をシンプルに解説
・イラストを見るだけでもイメージがつかめる
・似た単語の意味の違いや、使い分け方もフォロー
・索引つきで単語や同義語を探しやすい
・英語表記もあるので、海外サイトを読むときや出張にも便利

コロナワクチン、治験過程に欠陥…開発元の製薬会社、過去に論文・販売で詐欺的行為

「見返りにモデルナ社はいったい何を得たのだろう?」とのコメントが、米国の一流医学専門誌に掲載されました【注1】。「モデルナ社」とは、新型コロナウイルスのワクチンで突然、有名になったあの会社のこと。内容は、投稿者が勤務する病院の理事長をめぐるスキャンダルのことでした。この理事長は、モデルナ社から依頼を受けてワクチンの臨床試験を担当していました。ところが、病院のトップでありながら同社の取締役も兼務し、8百万ドル(約8億3000万円)相当の株券を供与されていたというのです。

 この理事長は、名門ハーバード大学医学部の教授も兼務する女性医師です。すでに株の一部を売却していましたが、マスコミからの指摘を受け、同社の取締役を辞任するとともに、残りの売却益は慈善団体に寄付すると取材に答えています。

 この会社は、米国ペンシルバニア大学とボストン大学の2人の研究者が考え出したmRNAの応用技術を買い取り、多額のファンドを集めて10年ほど前に設立されました。徹底した秘密主義で、学術論文もいっさい発表していないことから、専門誌ネイチャーに批判の記事が掲載されたほどでした【注2】。

ファイザー社」もワクチン開発で有名になった会社のひとつで、米国に拠点を置く巨大製薬企業です。私自身、世界の巨大製薬企業が行ってきた詐欺的行為を長年にわたり調査してきましたが、この会社は常に事件の渦中にありました。米国では、国民に向けて裁判記録が広く公開されています。そこで、米国司法省や検察当局の広報、あるいは信頼できる大手メディアの情報に基づいてその概略をまとめてみることにします。

 同社は、抗てんかん薬ニューロンチンの販路を拡大するため、不完全なデータをもとに12編もの論文をゴーストライターに書かせ、有名医師に名義貸しを依頼しています【注3】。その謝礼は1件1000ドルでした。2009年、未認可の効能を多くの医師に吹聴し、処方するようそそのかしたとして告発され、鎮痛剤など13種類の薬について計2400億円もの賠償金の支払いに同意しました。米国司法省は、「医療制度を根幹から揺るがす許しがたい犯罪」と断じています【注4】。2018年にも25億円の罰金判決がありました。

「ファイザー社の新型コロナワクチンに95パーセントの予防効果」とのマスコミ発表が世界を駆けめぐったあの日、同社のCEOが自社株を売却し5億9000万円の利益を得たと報じられています。あくまで中間発表でしたから、不利なデータが暴露される前に、との判断があったのではないでしょうか。

 この会社のやり方は、出来上がった製品をベンチャー企業などから買い取り、あるいは会社ごと買収し、その製品を違法な手段で販売して巨額の利益を得るというものです。新型コロナワクチンも、ドイツのベンチャー企業バイオエヌテックが開発したもので、さらに元を正せばモデルナ社が導入したものと同じ技術でした。

 ワクチン開発で3番目に名乗りをあげた「アストラゼネカ社」も同罪です。2010年、ある精神病薬について、未認可の効能を医師に宣伝し、違法に売り上げをのばしたという罪状で540億円の賠償金を命じられ、支払いに応じています【注5】。医師たちを高級リゾートに招待したり、講演を依頼し多額の謝礼を支払ったりと、お粗末な内容でした。

 同社のCEOを名指しで批判した記事が、英国の医学専門誌に掲載されたこともあります【注6】。同社が発売しているコレステロール治療薬(スタチン系と呼ばれる薬のひとつ)を売るため、意味不明な論文を数多く作り出し、世間に間違った情報を与えたという内容で、タイトルも「スタチン戦争:アストラゼネカが撤退すべき理由」と、まるで週刊誌の見出しです。同社のデータは信用できないので、この薬の処方はただちに止めるべし、と一線の医師たちへの警告で締めくくられていました。

論文に疑問点

 さて、この3社は昨年の暮れ、ときを同じくしてコロナのワクチンの治験を終了し、論文を発表しました【注7など3編】。いずれも体裁は立派で、多くの医師たちを納得させるに十分でした。しかし私の目には、疑惑のデパートとしか映りません。

 医薬品を評価する研究方法はすでに確立しています。基本は、大勢のボランティアを公平に2グループに分け、一方に本物の薬を、他方に偽薬(プラセボ)を割り当て、長期間、観察するという方法です。これら3つの論文もその方法に従っていました。

 しかし、効果を見届ける期間が7~14日間と短く、免疫もまだ十分にできていない時期に終了していました。一刻も早くワクチンを世に広めたいというのが表向きの理由だったようですが、不利な事実が露呈する前に調査を打ち切ったというのが真相ではないでしょうか。薬の調査結果を会社にとって都合よく見せる常套手段がこれなのです。

 感染を防ぐ割合がプラセボに比べ90~95パーセントと、信じがたいほど高い値ですが、そもそも調査の参加者たちは公平にグループ分けされていたのでしょうか。統計計算では、2つのグループに数人分のデータを加えたり外したりするだけで、結論が大逆転することがあります。それを防ぐためグループの分け方を仔細に報告するのが研究者の義務となっていて、年齢や性別はもちろん、居住地や基礎疾患の種類、生活習慣なども開示しなければなりません。しかしそれが、いっさいなされていないのです。

 論文の最後には、恐ろしいことが書いてありました。「調査は2年間続ける予定だったが、ワクチンが正式に認可されたあと、プラセボが割り当てられたグループを放置するのは忍びない、(……接種を優先的に配慮すべきでは)」、というのです。この偽善的な言葉に騙されないことです。なぜなら、比べる相手をなきものにすることによって、あとで発がんなど不利なデータが指摘されても「加齢にともなう自然の増加だ」などと言い訳ができるようになるからです。

 新型コロナワクチンに関するデータは信用できないというのが私の見解です。以下は、ワクチン接種を無責任に推奨している人たちへの私からの質問です。

 新型コロナの免疫は3カ月でほぼ消えてしまいます。秘密裏に作られた怪しげな人工遺伝子を、全世界の人たちに3カ月ごとに注入し、もし恐ろしい遺伝子組込みが起こったら責任をとってくれるのですか? すでに起りつつあるという事実【注8】をご存知ないのですか? ワクチン抵抗性の変異ウイルス【注9】がブラジルと南アフリカで同時に発生したのは、アストラゼネカ社がそこで行った治験のせいではないのですか?

(文=岡田正彦/新潟大学名誉教授)

参考文献

【1】Becker C, Relationships between academic medicine leaders and industry – time for another look? JAMA, Nov 10, 2020.

【2】Editorial, Research not fit to print. Nat Biotechnol 34: 2; 115, 2016.

【3】Angell M, The truth about the drug companies: how they deceive us and what to do about it. Random House, 2004.

【4】Justice Department announces largest health care fraud settlement in its history, Pfizer to pay $2.3 billion for fraudulent marketing. US Department of Justice, Sep 22, 2009.

【5】Pharmaceutical giant AstraZeneca to pay $520 million for off-label drug marketing. US Department of Justice, Apr 27, 2010.

【6】Editorial, The statin wars: why AstraZeneca must retreat. Lancet 362:9297, 2003.

【7】Polack FP, et al., Safety and efficacy of the BNT162b2 mRNA Covid-19 vaccine. N Engl J Med, Dec 31, 2020.

【8】Kaiser J, Virus used in gene therapies may pose cancer risk, dog study hints. Science, Jan 6, 2020.

【9】New COVID-19 variants. CDC, Jan 15, 2021.

●岡田正彦/新潟大学名誉教授

医学博士。現・水野介護老人保健施設長。1946年京都府に生まれる。1972年新潟大学医学部卒業、1990年より同大学医学部教授。1981年新潟日報文化賞、2001年臨床病理学研究振興基金「小酒井望賞」を受賞。専門は予防医療学、長寿科学。『人はなぜ太るのか-肥満を科学する』(岩波新書)など著書多数。

中国が世界中で乱獲、「魚」が枯渇する…資源保護の意識皆無、日本の漁獲量は過去最低

  焼いて脂の乗った身にすだちをかけて口に運んでよし、刺し身にしてもよし。近年、日本人の好物であるサンマが取れなくなっている。漁が始まる夏と終わる冬にテレビなどでしばしば不漁の話題が取り上げられる。「不漁だ」「漁獲量が過去最低だ」ということばかりをクローズアップしていては、困るのは漁師、加工流通業者、漁業団体から支援を受ける政治家、天下り先がなくなるかもしれない官僚だけという冷ややかな見方が成り立つ。価格が高ければ、消費者はサバやマイワシなど安い魚にシフトすればいいだけの話だ。

 問題の本質は、資源保護の意識が皆無である中国が大量に乱獲していること。長期的かつ安定的に漁獲できるよう、先進国では、精度は別にして資源管理を当たり前のように行っている。海洋国家を標榜する中国の乱獲を抑え込めないと、気が付いたら資源量が激減している「第2のサンマ」を生みかねない。

スルメイカ乱獲

 中国は世界中の海で暴れまくっている。昨年4月、アルゼンチンの排他的経済水域(EEZ)内で中国漁船が悪質なイカの密漁を行っていることが発覚した。これだけにとどまらず、昨夏には数百隻がガラパゴス諸島沖に押し寄せた。中華料理に使うフカヒレの原料となるサメなどの漁獲が目的とされる。密漁が完全に止む気配はなく、モラルも何もあったものではない。

 これに怒ったのが、エクアドル、チリ、ペルー、コロンビアの南米4カ国。4カ国は名指しこそ避けたものの、中国を念頭に置き、外国漁船による公海上での漁は漁業資源に悪影響を与えるとする共同声明を公表している。

 片や日本はどうか。日本海で中国の大型漁船が違法にスルメイカを乱獲しているが、EEZに侵入した目の前の漁船を追い払うので手一杯。具体的な行動を起こしていない。なぜ中国に強い姿勢で臨まないのか。安倍晋三首相から外交に弱い菅義偉首相への交代、米国ではバイデン新政権が誕生するなどの変化が起きる中、日本が対中政策を含めた外交戦略を描き切れていないことが背景にありそうだ。何もせずに時間だけが経過すると、気が付いたときには「外務省が漁業者を切り捨て、中国を利するようなことをしかねない」(政府関係者)という懸念もくすぶる。

 中国が世界中でイカを取りまくる背景について、日本政府関係者は「中国にはイカの工業団地があり、大量に集めてこないと工場が回らなくなってしまう」と解説する。そこで加工された違法に漁獲された水産物が「日本に入ってきているかもしれない」(関係者)という笑えない噂もある。

 スルメイカやサンマを「取り尽くすだけ取り尽くして、取れなくなれば別の魚種を取ればいいと中国は考える」(同)かもしれない。こうした考えの下、公海上などで乱獲されると、国際的に保護する仕組みのない魚種は枯渇しかねない。

漁獲枠導入は難しい?

 今年2月にはサンマの資源管理を話し合う国際会議が開かれる。現在、国際的に導入している規制措置は「ほとんど意味がない」(海洋政策の研究者)との批判が根強くある。日本政府は、実効性を持たせるためにも、トータルの漁獲上限を減らし、国・地域別の漁獲枠の導入を目指している。ここで成功すれば、中国の資源管理に対する意識も高まり、少なくともサンマの乱獲には歯止めをかけられる。ただ、今回の会議は本音と建前をうまく使い分ける対面形式ではなく、テレビ会議方式。漁獲枠を設けるなど「複雑な交渉」(関係者)は暗雲が立ち込めている。

 もちろん、中国や台湾の漁船による乱獲だけが原因ではない。海水温の上昇により、サンマが三陸などに寄りつかなくなっていることも原因の可能性がある。ここのメカニズムの解明も待ったなしだ。さまざまな要因が絡まり、日本の昨年の漁獲量は2年連続で過去最低を更新し、約2万9000トンにとどまった。

(文=編集部)

値上げで成功する飲食店と失敗する店の「5つの違い」…感動店に共通するサービスとは

 みなさん、こんにちは。元グラフィックデザイナーのブランディング専門家・松下一功です。

 前回は、飲食店の2大目標である「リピート率の向上」と「単価アップ」をする前にやっておきたい下準備や、心得ておきたいポイントの基本として、日本の飲食店の単価が安くなった2つの理由や「サービス軸」のブランディングの必要性をご説明しました。後半となる今回は、具体的な取り組みについてお伝えします。

飲食店が大事にするべき5つのポイント

(1)お客さんがプラスに感じるサービスを提供する

 飲食店のブランディングにおいて、絶対に外せないのがサービスです。ただし、一口にサービスと言っても、いろいろな種類があります。たとえば、寒い日にはブランケットを用意しておく、行列回避のために整理券を配る、といったことをサービスのひとつとして挙げる方がいるかもしれません。

 確かにこれらはサービスには違いないのですが、お客さんが感じるマイナスをゼロに戻しているだけなので、本当のサービスとは言えません。お客さんがプラスに感じることこそが、本当のサービスです。そこを勘違いしないように気をつけましょう。

(2)コンセプトを持ち、広める

 サービスと同様に大切なのが、お店のコンセプトです。ターゲットはどういった人なのか、その人たちが快適に過ごせるために何を提供できるのか、などを明確にして、それを広める努力をすることが、真のブランディングの第一歩です。

 例として、テレワークのビジネスマンをターゲットにしたお店で考えてみましょう。この場合、全席に電源コンセントを設置する、Wi-Fi完備、パソコンや本を置けるように少し大きめのテーブルにする、隣が気にならないように席間の距離を空ける、作業に集中しやすいような音楽を流す、といった工夫をすると喜ばれると思います。そして、快適に過ごせる上に仕事も捗るとなれば、フードやドリンクの価格が少々高かったり、多少ほかのサービスに落ち度があったとしても、多くのビジネスマンが来店したり、リピーターになったりすると思いませんか?

 こうしたコンセプトをはっきりと提示し、そのサービスポイントに注力することで、それにマッチしたお客さんが足を運んでくれるようになるのです。

(3)コンセプトを全スタッフで共有する

 いくら素晴らしいコンセプトを立てたとしても、スタッフ全員に行き渡っていないと意味がありません。コンセプトにマッチしたお客さんが来店しても、スタッフがそれに合ったサービスを提供できなければ、お客さんはガッカリしてしまうでしょう。

 これは、意外とできていないお店が多いのが現実です。アルバイトやパートのスタッフに仕事のやり方を教える際に、接客方法だけでなく、どういうお客さんをどういうふうにおもてなししたいのか、お店のコンセプトと自分たちの行動指針をしっかり伝えましょう。

(4)お客さんと顔見知りになる

 どのお店にも、よく足を運ぶ常連さんはいるものです。飲食店の2大目標のひとつの「リピート率の向上」は、「常連さんを増やせるかどうか」にかかっていると言えます。

 たとえば、たまに訪れるお客さんの顔や好きなメニューなどを覚えておくと、相手は「この店員さんは、たくさんいるお客さんの中で自分の顔や好みを覚えてくれている!」と感動することでしょう。そうすれば、世間話をかわすようになったりして自然と距離が近づいていき、「気心の知れた店員さんがいるお店」として、足しげく通ってくれるはずです。

 お店側にとっては仕事が増えることになりますが、自分がリピーターになるような理想のお店を想像すれば、お客さんがプラスに感じるサービスとはどういうものかが、自ずと見えてくるはずです。お店のコンセプトを広めると同時に、リピーターの立場に立って、お客さんに提供するべきサービス価値を改めて考えてみましょう。

(5)サービスの質で価格を決める

 前回もお伝えしたように、日本の飲食業界は価格競争の末に全般的に低価格になっています。しかし、その流れに乗ってはいけません。まわりの安いお店につられると、「低単価×客数」の負のループに陥ってしまい、コロナ禍のような予想外の出来事が起きたときに、経営が大きく左右されることになります。

 そうならないためにも、お客さん一人ひとりに自分たちが提供すベきサービスを突き詰め、それに見合った価格を自分たちで決めることが大切です。その結果、単価が高くなり、「このお店は高いから」と足が遠のくお客さんもいるかもしれませんが、逆に「その価格でも行きたい」と思うお客さんもいるものです。そういったお客さんをひとりでも多くつくることに注力しましょう。

 すでに低価格で経営しているお店の場合は、まずは(1)~(4)のポイントを押さえて、お客さんがついてきてくれる自信が持てたら単価をアップするといいと思います。

感動した2つの飲食店の共通点

 最後に、最近行って感動したお店を2つご紹介します。ひとつ目は寿司屋さんです。

 そのお店は、お客さんと向き合うことを徹底していて、席はカウンターのみ。食べ終わったちょうどいいタイミングで、次の一皿を出してくれました。さらに、「白身魚にはこれ、マグロにはこれ」と、料理に合わせるお酒も決めて出してくれました。魚と酒のおいしい組み合わせという新しい情報を知ることで、より食事を楽しむことができました。

 2つ目はとんかつ屋さんです。こちらのお店は絶妙な火加減で調理しているようで、レアではないけれど、うっすらとピンク色をしたジューシーなとんかつを出してくれました。また、とんかつに合わせるソースやスパイスの組み合わせ、料理にマッチするお酒を提案してくれました。

 この2つのお店に共通しているのは、「オリジナルの食べ方を提案」してくれたところです。以前お伝えした、マーケティング脳ではなくブランディング脳で経営しているのでしょう。

 お店のコンセプトを明確にし、サービスの価値で単価を決めることは簡単ではありませんが、お客さんたちに長く愛されるお店を目指して、ぜひ検討してみてください。

(松下一功/ブランディング専門家、構成=安倍川モチ子/フリーライター)

スーツのオリヒカで買うべき冬アイテム5選!歩きやすさ抜群の革靴、抗ウイルス加工手袋

 先行きの見えないコロナ禍にあっても季節の移ろいは例年と変わらず、今冬はリモートワークをしながら出社もするというビジネスパーソンも少なくないだろう。

 そんな中、スーツ量販店は新ラインナップを続々と展開中。特に、ツープライススーツショップと呼ばれるチェーン店にはお買い得なマストバイ商品も多いので、ぜひ購入して活用してほしい。

 ツープライススーツショップとは、もともと1万9000円と2万8000円の2つの価格でスーツが選べる販売店のことだが、近年、その価格帯は多様になってきている。元祖ツープライススーツショップのザ・スーパースーツストアに加え、THE SUIT COMPANY、SUIT SELECT、ORIHICAが有名ショップといえるだろう。

 今回紹介するのは、AOKIがスタートさせたORIHICA(オリヒカ)。2000年に「スーツダイレクト」として始まり、04年にオリヒカに刷新され、全国119店舗(2020年3月時点)を展開する。そんなオリヒカのおすすめ冬アイテムを5つ紹介していこう(価格はウェブ税別)。

スポットフィットRunning KaRVO 2穴外羽根 プレーントゥシューズ/1万2800円

 コートなどの防寒着で身重になる冬は、せめて足元だけでも軽くしたいもの。また、足先が冷えている冬場に硬い革靴を履くことに抵抗がある人も多いだろう。そんな人におすすめしたいのが、このプレーントゥシューズだ。

 見た目はシンプルながら、詰め込まれた機能性の高さに驚く。まず、足に負担がかからないように反発性のある中底「KaRVO」を使用。この素材は水に浮くほど軽量で、かつ高剛性・高反発。踏み込みから蹴り出しまでの俊敏性が向上し、歩幅が広がるため、歩きやすく疲れにくいのだ。ランニングシューズにも使用される素材なので、歩くのはもちろんのこと、走る動作もしやすい。

 また、ゴム製のシューレースを使用しているため、紐を結んだまま楽に脱着が可能だ。そして、履き口(かかと、足首付近)にはクッションを入れ、より疲れを感じにくい設計となっている。

 足の負担を徹底的に軽減し、歩きやすさを追求したこのアイテムで、足元だけでも身軽に冬を過ごしてほしい。

抗ウイルス加工手袋 タッチパネル対応/1900円

 コロナ感染予防で手袋を使用する人も増えてきているが、ビジネスパーソンには、より効果の高い抗ウイルス加工を施した手袋をおすすめしたい。オリヒカで販売されている抗ウイルス手袋は、繊維開発などで有名なシキボウの「フルテクト」素材を使用している。抗ウイルス加工・抗菌加工が施されており、繊維上の特定のウイルスの数を99%以上減少させる優れもの。外出先でドアノブやつり革に触れるときも安心だろう。

 しかも、国際規準の抗ウイルス性試験や抗菌性試験にも合格しているため、信頼性はかなり高い。さらに、洗濯しても抗菌などの効果が続くので、汚れたら洗って、常に清潔な状態で使い続けられる。また、タッチパネル対応済みなので、スマホ操作も可能。風合いを損なうことなく、コロナ禍で求められる機能性を追求した商品だ。

洗える カーディガン 無地/2990円

 冬のビジネスシーンやプライベートシーンで1枚あると便利なのが、カーディガン。室内ではジャケットを脱いで、シャツとカーディガンで過ごす人も多いだろう。

 生地の風合いが重要なカーディガンはクリーニング必須な商品が多いが、こちらは家庭用洗濯機でガンガン洗えるウォッシャブル製品。テレワークでヘビーローテーションする場合も、クリーニングに出さずに着続けることができる。

 また、抗菌防臭加工もされているので、意外と蒸れがちな冬でもにおいを気にせずに着用することができる。さらに、静電気防止の糸を使用しているため、嫌なパチパチが発生しにくく、精密機器に対する影響も少ない。加えて、6色のカラーバリエーションも魅力。色違いでいくつか持っておいて、ローテーションさせるのも悪くないだろう。

THE 3rd SUITS 洗える 防シワ 紺ジョーゼット スラックス 秋冬/3900円

 ゆるすぎず堅すぎない次世代スーツアイテムとして、オリヒカが展開する「THE 3rd SUITS」シリーズ。ビジネスシーンはもちろん、カジュアルでも合わせられるアイテムが豊富で、なかでもオススメなのがスラックスだ。

 機能としては、防シワとウォッシャブルを搭載。ポリエステル100%素材なのでシワになりにくく、手入れも簡単だ。また、自宅の洗濯機での水洗いが可能で、ドライクリーニングで落ちにくい汗による汚れやにおいを効果的に洗い落とせる。清潔に着られてクリーニング代も節約できる、コストパフォーマンスが高いアイテムなのだ。

 また、見た目も光沢があって高級感にあふれているが、伸縮性の高いストレッチ生地を使用しているので着心地も抜群。セットアップで販売されている防シワ&ウォッシャブルジャケットと合わせて購入しても、決して損はしない一品となっている。

THE 3rd TAION 別注ジレ/7900円

 スーツにもカジュアルにも合わせられ、スタイリッシュな雰囲気が醸し出されることで人気を集めているダウンベスト。オリヒカでも販売されているダウンベストは、前述の「THE 3rd SUITS」と同素材で企画されたものだ。

 インナーダウンウェアブランドとして有名なTAIONへの別注商品であり、機能性の高さがうかがえる。中綿部分にはダウン90%、フェザー10%使用。TAIONのダウンは成熟した水鳥の羽毛を使用しており、軽くて反発力が良いのが特徴で、着倒してもダウンがへたったりしにくい。

 保温性に優れる一方で、ダウンの分量を減らしてあり、上からジャケットを羽織っても着用しやすい仕様になっているため、ビジネスシーンにはもってこいのアイテムである。

「THE 3rd SUITS」のセットアップに合わせれば、一段上の着こなしができることは間違いない。軽くて温かいダウンベストをぜひ、手にとってほしい。

(文=清談社)