トヨタ「アルファード」が大人気の本当の理由…モデルチェンジ直前が“売り時”に?

 前回トヨタアルファード」が人気を集めている事情や、現在の“爆売れ”状況が終焉を迎えることは当分なさそうな理由について述べた。

 2020年5月から実施されたトヨタ系ディーラー(トヨタ店、トヨペット店、カローラ店、ネッツ店)全店舗での全車種(一部を除く)併売化もアルファードの販売台数を押し上げ、今や“オールトヨタ”でアルファードの積極販売を進めている。そして、圧倒的にリセールバリューが高いという点もアルファードの強みとなっている。

 現行アルファードは2015年1月にデビューしている。次期型は2022年後半から2023年前半にデビューするとの情報が流れているが、販売現場で聞くと、次期型へのモデルチェンジ直前は現行新車の駆け込み需要が多く、中古車市場もつられて活発な動きを見せるので、これから購入すると、モデルチェンジ直前がかなりの“売り時”になるとのことであった(そのまま次期型に乗り替えるのもいいかもしれない)。

モスクワでレクサスの人気が高い理由

 そもそも、輸入車の世界では高額なモデルほど“資産価値”を重視して新車購入する傾向が強いという。たとえば、スーパーカーの購入者は、本当に大好きで、購入したら頻繁にドライブに出かけたりする人ばかりだと思いがちだが、購入後はほとんど乗らずにガレージにしまい込んで、売り時を狙っている、まるで“資産”としてしか見ない人も多いとのこと。

 今はコンパクトモデルも多くなってきたが、伝統的なFR系モデルなど一定レベル以上の「メルセデス・ベンツ」なども、都内では“これでもか!”とたくさん見かけるのは、輸入車のなかで圧倒的に人気およびブランドステイタスが高く、リセールバリューが確実なドイツ車のなかで、特に“鉄壁のリセールバリュー”を誇っている点が大きいことも影響していると聞く。

 ロシアでは自国通貨ルーブルへの国民の信用が低いこともあり、経済危機などになると、不動産や高級車を購入して財産保護をするとのこと。そのなかで、モスクワ市内では「レクサス」の人気が高いのだが、これも聞いてみると「メルセデス・ベンツやBMWに比べると壊れにくいので、価値が維持できる」という面も影響しているとの話であった。

 アルファードのように年間で10万台も売れるとさすがに流通台数も多くなり、リセールバリューに悪影響があるのでは、と販売現場で話を聞くと、「そんなことはないでしょう」と楽観的な答えが返ってきた。その理由を聞くと、「コロナが落ち着いて、海外への中古車輸出がコロナ禍前のレベルに戻るでしょうから問題ありません」とも答えてくれた。

 もともとアルファードというクルマ自体を気に入っている人が多く、それが人気を支えていた。そこへ、コロナ禍による社会不安と、海外旅行などのレジャーや外食などの行動自粛要請が続き、そのためお金の使いみちが限られ、富裕階層だけでなく一部の中間所得層まで貯蓄が増えており、そのマネーが新車購入に集まり、好調な新車販売が続いている。

 そのようななかでは、“プチ贅沢”(より高いハイブリッド車よりガソリン車が売れていることも考えると)ができ、より値落ちしにくいブランドの確かなモデルということでアルファードに選択が集中し、ある意味“異常事態”とでもいうべき、今日のアルファードの売れ行きになっているものと考えている。

(文=小林敦志/フリー編集記者)

なぜ、リメイク版『ファミコン探偵倶楽部』『サガ フロンティア』は成功したのか?

 新規感染者数が日々増えていたこともあり、今年の春はハンティング一色に「なってしまった」筆者ですが(取材等もいくつかキャンセルになり、影響大でした……)、皆さんはいかがお過ごしでしょうか。

『モンスターハンターライズ』のアップデートはまだまだ続きますが、そろそろ別のゲームにも触れたい方も増えてくる頃合いかもしれません。さりとて、まったく知らない作品に触れる時間や気持ちの余裕はない……。そんなときに程よく遊べるのが、過去作品のリメイク版やリマスター版でしょう。

 個人的には新規作品がヒットするほうが健全だとは思うのですが、実際に触れてみると昔親しんだゲームだけあって、遊んでよかったと感じさせるものも多々あります。とくにゲーム性やプレイの手触り、テンポ感を保っているものは、初めて遊んだ頃の思い出が蘇ってくるというか……まあそこは、筆者がそんな歳になっただけかもしれませんが。

 今回とりあげるのは、そんなリメイク・リマスター作品の中でも出色のデキだと感じた作品たちです。

 まずはNintendo Switch用のアドベンチャー『ファミコン探偵倶楽部 消えた後継者・うしろに立つ少女』について。リメイク・リマスターは数あれど、ここまで原作が昔のものは珍しく、オリジナル版は1988年と1989年の作品です。いや、本当に懐かしい! プレイヤーは探偵助手の少年となり、『消えた後継者』では横溝正史ミステリー的な古い因習の残る村での事件を、『うしろに立つ少女』では学校のウワサに関係する殺人事件について調査することになります。

 両作ともシステムは往年のコマンド選択式アドベンチャーのまま。「聞く」→「アリバイ」「移動する」→「海上の崖」という具合に、コマンドを選んで事件を調べていくあのスタイルです。

 今回のリメイク版はビジュアルが一新され、実力も知名度も申し分ない声優陣によってフルボイス化されています。なので、テキストやゲーム部分も少なからずアレンジされるものと想定、いや覚悟していましたが(笑)、テキストはおろか解き方までが、ほぼ当時のままなのには驚かされました。

 もちろん現在は問題のある表現は変えられており、小説の地の文章のような部分が主人公の独白になってはいるのですが、オリジナルに思い入れがある者にとって、ほぼベストに近いリメイクです。

 ここで少し脱線して、オリジナル版のプラットフォームであるディスクシステムと、『ファミコン探偵倶楽部』を取り巻く状況についてお伝えしましょう。ディスクシステムとは、ファミコンブームがピークを迎えつつあった1986年に発売されたファミコン用の周辺機器。記憶媒体に当時のROMカセットを上回る片面64キロバイト、両面で128キロバイトの容量を持つクイックディスクを採用し、ゲームデータのセーブ、店頭でのゲーム書き換え販売などをセールスポイントに、累計で400万台以上を販売しました。

 また『ゼルダの伝説』『メトロイド』『悪魔城ドラキュラ』『探偵神宮寺三郎』といった、誰もが知るシリーズもディスクシステム用のソフトとしてスタートしています。

 当時、筆者は小学生でしたが、ディスクシステムのメディアでの扱いや、実際に出たゲームの内容から「任天堂がファミコンの次を担うハードとして、大きな期待を込めて送り出した」ことは感覚的に理解できていたように思います。

 ですが、『ファミコン探偵倶楽部 消えた後継者』が登場した1988年ごろになると、クイックディスク以上の容量を持つROMカセットが増え、またバッテリーバックアップ式のRAMを使ったデータセーブも可能となったため、ディスクシステム用の新作はその数を減らしていったのです。

 そんな時期に登場した『消えた後継者』でしたが、作品を前編、後編の分作にすることで容量の問題を解決。豊富なビジュアルと、ディスクシステムの拡張サウンド機能を活かした楽曲で、質の高い物語を盛り上げたのです。ちなみにリメイク版はオリジナルのBGMも収録しているので、購入した方はぜひ一度は聴いてみてください。

 当時、コマンド選択式のアドベンチャーは人気ジャンルのひとつでしたが、それらの作品群の中でも『消えた後継者』『うしろに立つ少女』は際立った存在でした。物語の構成やトリックだけでなく、その展開の仕方や演出が素晴らしく、現代でも通用する普遍的な「面白さの核」を備えています。

 リメイク版は、ビジュアルの動きや演出が現在の基準でも目を引く豪華なものとなり、主人公が見たものをそのまま感じられるような、臨場感のあるゲーム体験を楽しめます。

 ですがそのコンセプト自体は、オリジナルであるディスクシステム版からすでに感じられるもの。オリジナルでも登場人物は「まばたき」し、状況の変化に合わせて豊かな表情やポーズを見せていました。リメイク版もそれをしっかりと継承したからこそ、こうしたビジュアルが生まれたわけです。リメイクを担当したのは『STEINS;GATE』シリーズや『メモリーズオフ』シリーズで知られるMAGES.(メージス)。その丁寧な仕事ぶりからは、オリジナルへの確かな敬意と愛を感じました。

 ディスクシステム版やその後の移植版を知る人はもちろん、ミステリー仕立ての映画やドラマがお好きな方にも、ぜひ一度は楽しんでほしい作品です。

既存の枠に囚われない『サガ』らしいリマスター

 一方、『サガ フロンティア リマスター』(Switch/PS4/Steam/iOS/Android)は当時のビジュアルやサウンドをほとんどそのままの形で高解像度・高音質化した、いわゆるリマスター作品です。

 オリジナルは1997年にプレイステーション用ソフトとして発売された作品で、ファンタジー、現代、東洋、SFなどのフレーバーを持った領域(リージョン)が存在し、行き来もできるという、シリーズの原点『魔界塔士サ・ガ』を思わせるカオスな世界が舞台。

 選択できる主人公は魔術師のブルー、モデルとして活躍するエミリア、半人半妖のアセルス、故郷のため指輪を集めるモンスターのクーン、失われた自分のルーツを探すメカT260G、変身ヒーローのレッド、そして親のすねをかじる青年リュートと、こちらもバリエーション豊かです。7人もいるので、1人くらいは遊んでみたくなるキャラクターがいるのではないでしょうか(笑)。

 剣と魔法とミリタリーとSFテクノロジーと格闘技……その他もろもろ入り乱れるバトルの面白さはシリーズ中でも屈指で、戦闘中に新たな技を習得、そのまま使用可能になる「ひらめき」システムを過去作から継承。さらに技同士が組み合わさって威力がアップする「連係」システムが初めて登場した作品でもあります。

 今回のリマスター版では7人の主人公の物語はそのままに、“8人目の主人公になりそこねた男”ヒューズのシナリオが追加されています。しかもヒューズ編だけでシナリオ7本分も。

 なぜヒューズ編だけ7本も? と思う方も多いと思われますが、ヒューズ編は他の7人のシナリオの裏側や後日譚を描いた内容なのです。いやはや、これは実に心憎い趣向です。ただでさえ遊び続けてしまいがちな作品なのに、こんなことをされてしまったら、ヒューズを含めた全キャラクター分、エンディングまでプレイするハメになります(笑)。

 実際、追加要素のない移植やリマスター作品は、その面白さの真髄を満喫できた時点で満足し、遊ぶのをやめてしまうことも多いもの。それはそれで悪いことではないのですが、本作はその点を面白いアイディアで、強力にフォローしているわけです。

 また、RPGのリメイクではキャラクターのステータスやアイテムを引き継いで2周目以降をプレイできることも一般的ですが、本作には主人公が7人もいるため、単にそれを踏襲していたとすれば作業感も強くなっていたはず。しかし、ヒューズ編では各主人公のボスの強化版と戦えるだけでなく、ラストに最強の敵が控えているので、迷うことなくデータを引き継げます。

 かつての本編部分に関しては確かにリマスター、しかしヒューズ編に関しては新作……というのは言い過ぎかもしれませんが、今風に言えば「ダウンロードコンテンツで追加された新規シナリオ」といった感じでしょうか。

 プレイ前は正直、「リマスターで税込み4800円はけっこう強気な価格設定だな……」と思ったものの、ここまで楽しく遊ばせてくれるなら納得、いや平伏するしかありません。

 と、今回はそんな好対照なリメイク版『ファミコン探偵俱楽部』と『サガ フロンティア リマスター』についてお伝えしました。どんな名作や人気作であっても、リメイク版やリマスター版が面白くなるとは限らないものです。ゲームの仕組みはどんどん進化しているものなので、当時のままでは古臭く感じられることも多いし、下手に手を入れた場合は別物になってしまいがちです。

ファミコン探偵俱楽部』と『サガ フロンティア リマスター』がオリジナルに近い形でも楽しめた理由は、コマンド式アドベンチャーや、コマンド戦闘RPGというジャンルの絶頂期に現れた、他に類を見ない、そして挑戦的な作品だったからでしょう。

 またそんな作品だからこそ、多くの人の心に残り、その結果として愛を持ってリメイクやリマスターに携わるスタッフたちにも恵まれたのかもしれません。

(文=高橋祐介/ライター、古ゲー伝承者)

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100円とは思えない衝撃のスイーツ&スナック菓子&おつまみ!ダイソーの“神おやつ”3選

 日々の暮らしに役立つアイテムを安く購入できる「ダイソー」。生活品や日用雑貨だけでなく、実は人気のお菓子も多数販売されています。今回は、ネット上で話題になっている“ダイソーの神おやつ”3選をピックアップ。100円とは思えない“おいしさ”を体感できる商品ばかりなので、ぜひ“おやつタイム”のお供に選んでみてはいかが?

“ダイソースイーツ”のニューフェイス!?

“ダイソースイーツ”といえば、昨年販売された「レモンケーキ」(108円)が「安くてうまい!」とSNS上で話題に。売り切れる店があるほど大人気で“ヘビロテ”する消費者も続出しました。

 そこで注目するのが、今年の5月にスイーツの新商品として登場した「白桃ケーキ」(108円)。同商品は、スポンジの周りに“白桃の香りが広がる”チョコレートがコーティングされたミニケーキです。「レモンケーキ」と同じく、2個セットで108円というのもうれしいポイント。

 実際に購入した人からは「レモンケーキにドハマりしたので、新商品の白桃ケーキも即ゲット。とにかく桃の味わいが最高で、ハマってしまいそう……」「毎日食べたいから、ストックできるほど買ってきました(笑)」「大人だけでなく、子どものおやつにも最適です」など好評の声が止まりません。

 そのまま食べても十分な味わいを満喫できる「白桃ケーキ」ですが、ダイソーの公式サイトによると“冷やして食べてもおいしい”とのこと。常温と冷やしたものを食べ比べてみるのもアリですね。

ほぼサバ!?スナック菓子なのに超ヘルシーな「サバチ」

 はじめに甘いスイーツを取り上げましたが、やはりスナック菓子も見逃せませんよね。2つ目に紹介するのは、ネット上で「ヘルシー&おいしいって最高すぎる……」といった反響が相次いでいる「サバチ」(108円)。サバを70%練り込んだ食品添加物不使用の“自然派チップス”です。

 ほぼサバでできた「サバチ」には、「DHA(ドコサヘキサエン酸)」&「EPA(エイコサペンタエン酸)」が約230mgも含有(100gあたり)。さらにカルシウムも含まれているため、1袋食べるだけで豊富な栄養を摂取できます。

 ちなみにダイソーの公式サイトを見てみると、「育ち盛りの子供や、妊婦さん、手軽に成長補給」「サラサラ応援生活」「罪悪感のないおつまみ」といった記述が。たくさんの健康メリットを期待できるため、健康志向の人におすすめのスナック菓子です。

 100均ユーザーからは「ヘルシー系のスナックだけど、おいしくて手が止まらない……」「毎日『サバチ』を食べておけばいいのでは」などの声が。「サバチ」以外にもマグロを70%配合した「ツナチ」(108円)も発売されているので、惹かれる方は購入してみてください。

大人気調味料を再現した“いかのソフトフライ”!

 ラストは「レモスコ」の味を再現した「いか味ソフトフライ(レモスコ味20g)」(108円)に注目。同商品は“すっぱ辛い”味がクセになる新感覚フライですが、そもそも「レモスコ」って何なのか気になりますよね。

「レモスコ」(432円)とは、レモンの果汁と皮、酢、唐辛子、藻塩をブレンドした“新感覚辛味調味料”のこと。人気を集めている商品のようで、以前に『がっちりマンデー!!』(TBS系)でも紹介されていました。

 そんなレモスコの味を堪能できる“いか味ソフトフライ”。おつまみとして利用する人が多く、「酸味と辛味が絶妙にマッチして、食べた瞬間からやみつきになる」「レモスコユーザーだけど、しっかり味が再現されてる印象。ヘビロテ確定ですね」「衝撃を受けるうまさ。ダイソーに寄ったら必ず買ってる」といったレビューが後を絶ちません。

 いつも食べているおつまみに飽きてしまった人は、ダイソーの「いか味ソフトフライ(レモスコ味20g)」に乗り替えてみてはいかがでしょうか?

(文=編集部)

※商品の価格は記事作成時の実売価格です。

ロシア現代美術の全貌を1日集中講義!〜ソビエト崩壊以降のロシアでのアートの変貌を辿る〜

 最前線のアートを集中講義で学べる渋谷・道玄坂の「ホワイトルーム」

 第6回目は、ロシア現代美術研究の第一人者、鴻野わか菜さんによる1日間、全4講「ロシア現代美術の現在」、6月19日(土)開講です。

 ロシア現代美術というと、反政府パフォーマンス、メンバーの逮捕、毒殺未遂、初のNFT作品を発表するなど世界から注目を集める、ロシアのフェミニスト・パンクロックバンド「プッシー・ライオット」が著名ですが、今、彼の地のアートはどうなっているのでしょうか。

 政治との関係だけでなく、どのような歴史を辿ってきたのでしょうか。

 ロシア・アヴァンギャルドの継承、ジャポニスム、宇宙主義の系譜、フェミニズムやジェンダー、オルタナティブスペースの形成、南極ビエンナーレなどなど、新生ロシアにおけるアートを語り尽くします。

 

鴻野わか菜・「ロシア現代美術の現在」

——この講義では、1950年代から現代までのロシア美術史を俯瞰します。政治と美術の関係(公式芸術と非公式芸術、検閲の動向)、ソ連時代や新生ロシアにおける美術の「サバイバル」のプロセス、新生ロシアにおけるアートをめぐる環境の変化についてお話しします。(後略)日本や世界との交流、コロナ禍における新しい動向などの観点から、現代ロシアアートを読み解いていきます。(本講義シラバスより)

 お申し込みはこちらからどうぞ!

鴻野わか菜・「ロシア現代美術の現在」
日 程|6/19(土)
時 間|10:00〜17:45(予定)
受講料|10,000円(税込)
会 場|WHITE ROOM(渋谷区道玄坂)
受 講|会場(定員30名)/オンライン
詳 細|https://cyzo.co.jp/whiteroom/kono_01/
※ 本講義は【1日集中講義】です。
※ 会場受講は定員に達し次第、募集を終了します。

鴻野わか菜(こうの・わかな)
1973年生まれ。早稲田大学教育・総合科学学術院教授。東京大学人文社会系研究科、国立ロシア人文大学大学院修了(博士、Ph.D)。ロシア美術・文学・文化を研究する一方で、展覧会の企画や監修に関わる。共著に『夢みる力——未来への飛翔 ロシア現代アートの世界』(市原湖畔美術館)、『イリヤ・カバコフ「世界図鑑」絵本と原画』(東京新聞)、『都市と芸術の「ロシア」 ペテルブルク、モスクワ、オデッサ巡遊』(水声社)、『幻のロシア絵本 1920-30年代』(淡交社)、訳書にレオニート・チシコフ『かぜをひいたおつきさま』(徳間書店)、イリヤ&エミリア・カバコフ『プロジェクト宮殿』(国書刊行会)、共編著に『ロシア文化事典』(丸善出版)など。2021年は、「大地の芸術祭」の里にて「カバコフの夢」プロジェクトのキュレーターを務める。

ホワイトルームとは

 ホワイトルームは、基本月1回のペースでトップクラスの講師による最前線のアートに関する集中講義を続けていきます。

 日本の教育では、そもそも「アート作品をどのように見ればいいのか」という基本的なことが確立されない。なぜなら日本の学校で使用されている「美術(アート)」の教科書は、日本と欧米では大きく違っているから。日本の「美術」の教科書は薄く、アートは自由に見ることが大事だと書いてある。一方、欧米の「アート」の教科書は分厚い。それは「アート」=「美術史」だから。現代美術の最前線の作品にはラスコー洞窟絵からはじまるギリシア・ローマ、キリスト教、ルネッサンス、印象派などなど膨大なヒストリーとコンテクストがあり、それをどれだけ感受できるのかが重要で、それこそが教養の基準とされている。それは日本の教科書では学べない。美術史を知らないから、いつまでたってもリテラシーが確立できない。
 ホワイトルームでは、アートのリテラシーを底上げするために、最前線にいるトップクラスの研究者、最前線のアーティストによって、大学半期分の授業を2日の集中講義で行います。
※講義によって、【1日集中講義】の場合もございます。本講義「ロシア現代美術の現在」は1日講義です。

竹中平蔵「パソナ」の純利益が前年の10倍以上、営業利益も過去最高に! 東京五輪と政府のコロナ対策事業を大量受注、巨額中抜きの結果か

 東京五輪大会の準備業務ディレクターの日当が35万円、管理費・経費を含めると日当42万円になる──。先日、本サイトでも取り上げた東京五輪の人件費問題(詳しくは過去記事参照→https://lite-ra.com/2021/05/post-5901.html)が、新たな波紋を...

パチスロ「新時代」を感じる「完成度」…絶大な信頼を集める「人気ライターも絶賛」の新台!?

 気になるパチスロ新台がリリースされても、なかなか手を出せないユーザーも多いのではないだろうか。

 それは、ある程度の知識がなければ損をしてしまうスペックの可能性があるからでもあり、「面白いか否か」「勝ちやすいか否か」を判断しにくいという理由もあるかもしれない。

 そんな時に参考となるのがYouTubeなどにアップロードされた「実戦動画」である。新台をリリース当日に実戦し、その日のうちに動画を投稿する配信者も少なくない。

 リリース前に「新台解説動画」が配信される場合もあるが、デモ基盤・ショールーム基盤で実戦されている可能性があり、実際のホールとは異なった挙動となることも考えられる。

 そういう意味でも新台の実戦動画は価値が高く、貴重な資料となり得るのだ。

 特に「新台実戦」でユーザーから絶大な信頼を集めるパチスロライターが存在する。それはパチスロ必勝ガイド所属の「まりも」だ。

 自身のYouTubeチャンネルにて、「まりもの新台通信簿」を配信中。これは実戦した新台を複数項目・5段階評価で判定するという企画シリーズである。

 判断基準は「出玉」「演出」「ゲーム性」の他、機種に因んだ項目なども追加されるパターンも存在。最終的に「また打ちたいか」という項目の評価で動画は締めくくられる。

「まりも」の評価は忖度の気配なく下されており、酷評を受けたマシンも少なくないが、絶賛であった機種は少数だ。

 そんなシリーズに新たな実戦が配信されたのでご紹介したい。その動画は『パチスロ新時代到来の予感かッ!!【パチスロ Wake Up, Girls!Seven Memories】まりもの新台通信簿 # 036』である。

 タイトル通り、カルミナの自信作『パチスロ Wake Up, Girls!Seven Memories』を実戦。詳しくは動画をご覧いただきたいが概ね好評といった評価であった。

 コメント欄では「コンテンツ」に抵抗を持つユーザーも見受けられるが、「面白そう」「打ってみたいと思った」という肯定的な意見も多い。

 動画外でも「まりも」は本機について触れており、完成度についてツイート。非常に満足度の高い実戦であったようだ。

 気になる方、ご興味のある方は是非チェックしてみてはいかがだろうか。

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 パチスロ黄金時代ともいえる4号機。『俺の空』や『押忍!番長』など、その終焉を彩ったマシンの中でも『鬼浜爆走愚連隊』の存在感は大きかった。

 大画面液晶を搭載した筐体は独特の迫力が感じられたが、出玉性能も強力。1BIGで500枚オーバーの獲得が見込め、「連チャンモード」移行率は全設定で50%を超えていた。

 5号機時代に突入すると『鬼浜爆走紅蓮隊 爆音烈士編』が登場。後に『鬼浜爆走紅蓮隊 友情挽歌編』や『鬼浜爆走紅蓮隊 愛』など後継機もリリースされ、「人気シリーズ」としてユーザーに知られるに至った。

 5月24日、そんな「鬼浜シリーズ」から最新台『鬼浜爆走紅蓮隊 狂闘旅情編』が登場。初代のゲーム性を踏襲した仕様でホールに「ブッ込み」をかける。

 そこで今回は本機をピックアップし、実際に遊技してきたファンからの実戦報告や感想をご紹介したい。

 それらを踏まえて我々編集部が独断と偏見で、本機の将来性をジャッジ。これから遊技する方、気になっている方は是非参考にしていただきたい。

『鬼浜爆走紅蓮隊 狂闘旅情編』(BELLCO)

 本機は純増約2.8枚のATを搭載したマシン。ATは1セット30G+αのセット数管理タイプで初回は約50%で継続、その後は約80%でループする。

 AT消化中は「愛コンシステム」がキモ。バトル勝率アップや救済など各種アイコンを獲得していくことで、セット継続や上乗せ特化ゾーンに繋げていく。

 通常時は規定ゲーム数で突入するCZ「カッ飛びZONE」や、レア役から移行する前兆「殴り込みゾーン」を経由してAT「ツッパリRUSH」を目指すゲーム性となっている。

 CZは突入時の「鬼メーター」によって期待度が変化。全点灯でAT当選濃厚となっており、平均期待度は約40%となっている。

【プレイヤーからの実戦報告】

 実際に遊技したユーザーの反応は様々だ。「50%は信じられない」「鬼メーターの消灯がストレス」などネガティブな意見もあるが、適度な出玉の波がカギとなっている点を好評価する声も少なくない。
 
 具体的な感想としては「連チャンに偏れば割と出る」「ちゃんと連チャンする」という内容も多く確認できる。

【ヒットの可能性は?】

 本機において特に目立つ意見は、出玉率約80%の情報が話題になった「設定L」に対する意見である。「実際に扱ったホールが存在した」という報告もあり、ユーザーの間では様々な意見が浮上している。

 とはいえ、「良台」と判断するユーザーが存在することも事実。ホールの扱い次第で今後の運命が左右されそうな気配だ。今後の動向に注目したい。

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JRA連覇狙うグランアレグリアに「不安説」が浮上!? 藤沢和雄調教師ラスト安田記念(G1)「不可解采配」から3年、C.ルメールへの“貸し” を返してもらえるか

 6日、東京競馬場では第71回安田記念(G1)が行われる。注目はもちろん連覇を狙うグランアレグリア(牝5歳、美浦・藤沢和雄厩舎)だろう。

 2歳時から第一線で活躍してきたグランアレグリア。3歳春に桜花賞(G1)を制覇し、昨年はG1を3勝。さらに前走のヴィクトリアマイル(G1)を圧勝して、これまで積み重ねたG1タイトルは5つ。1年前には、絶対女王のアーモンドアイを完封したレースで、負けは許されない状況だ。

 ところが、グランアレグリアには幾つかの不安が浮上しているという。

「どうやら前走後に、爪が痛くなるアクシデントに見舞われたようです。藤沢先生は『全然、大丈夫』と不安なしを強調していますが、中2週という初めてのローテーションだけに気になるところです。

また、大阪杯(G1)を道悪で走った疲労の懸念もあります。実際、同タイムで駆け抜けたコントレイルは大阪杯の疲れが抜けきれず、宝塚記念(G1)回避が発表されました。グランアレグリアはさらに1走多く走っていますからね……」(競馬誌ライター)

 同じサンデーレーシング所属で安田記念に出走予定のシュネルマイスターの鞍上が未発表なのもグランアレグリアの「状態不安説」をさらに掻き立てる。

「もしグランアレグリアの状態が万全であれば、シュネルマイスターの鞍上はすでに正式発表されていてもおかしくありません。なかなか発表されないということは、やはりグランアレグリアの爪の状態に多少なりとも不安があるのかもしれませんね」(同)

 もしグランアレグリアが回避すれば、シュネルマイスターにはC.ルメール騎手が騎乗するという流れなのだろう。鞍上がなかなか発表されないのは、グランアレグリアの状態を見極めているからという可能性が高そうだ。

 今のところグランアレグリアは出走する方向だが、藤沢厩舎の安田記念回避で思い出されるのが、2018年の出来事だ。

 その年の安田記念は藤沢厩舎からサトノアレス、スターオブペルシャ、タワーオブロンドン、ムーンクエイクの4頭が登録をしていた。サトノアレスは蛯名正義騎手を背に出走したが、他の3頭は不可解な理由で出走を回避した。

 前哨戦の京王杯SC(G2)をレコード勝ちしたムーンクエイクと、NHKマイルC(G1)は不完全燃焼に終わる競馬ながらも、中間の調整がうまくいっていたタワーオブロンドン。2頭はともに「ルメール騎手が乗れないから」という全く同じ理由で回避。3頭目のスターオブペルシャもすでに鞍上を手配済みだったにもかかわらず、「いきなりのG1は無謀」というのが回避の理由だった。

 唯一出走したサトノアレスは出遅れるも7番人気で4着に好走。そんななか、優勝したのは連闘で臨んだルメール騎手のモズアスコットだった。もし藤沢和厩舎の4頭出しが実現していれば、除外されていたはずの馬。3頭を回避させたこの藤沢調教師の采配は当時、「ルメール騎手に“貸し”を作った」などとも言われた。

 あれから3年。藤沢厩舎から今年唯一出走するグランアレグリアの背にはルメール騎手が跨る。無事出走にこぎつければ、きっと3年前の“借り”を返してくれるはずだ。

(文=中川大河)

<著者プロフィール>
 競馬ブーム真っただ中の1990年代前半に競馬に出会う。ダビスタの影響で血統好きだが、最近は追い切りとパドックを重視。

元中日コーチ・門倉健失踪事件、借金説や駆け落ち説まで…確たる情報なし、謎が謎を呼ぶ

 謎の失踪から2週間強が経過した。

 中日ドラゴンズの二軍投手コーチを務めていた門倉健氏が5月15日、突如として姿を消した。当人のその後の足取りは現在も掴めていない。そして、いまだ失踪理由も明らかになっていないのだ。だが、球団は郵送で送られてきた退団届を受理。

 年俸5000万円といわれる高額のコーチ職を辞しての蒸発。この令和のミステリーとも呼べる失踪劇は連日ワイドショーを賑わし、世間からの関心を集めている。

 門倉氏は中日など日本で4球団に所属したのち、韓国、アメリカなどを渡り歩いた。その野球理論には定評があり、この2年で中日の投手陣が復調したのは門倉氏の功績が大きいと評価する向きもある。同氏は、同期や先輩後輩問わずプロ野球選手との交流は深かった。門倉氏と同期の元プロ野球選手が言う。

「カドは体の大きさに似合わず、もともと神経質なところがありました。それは間違いない。そして、お金に困っていたところがあるのも事実です。2019年に中日に入閣した際も、金銭トラブルを問題視する声はあったが、与田剛監督が彼の野球理論に惚れ込み、『どうしても門倉にやってほしい』とプッシュしたそうです。実際、今季復調した小笠原慎之介や将来のエース候補である梅津晃大、勝野昌慶といったローテーションピッチャーが芽を出したのは、カドの功績が大きい。投手陣からも兄貴肌としてチーム内でも慕われていた。繊細な人柄ゆえに選手に寄り添った柔軟な指導ができるという、プロ野球界でも稀有な存在でした」

真面目で繊細、遊び慣れていなかった反動か?

 一体、門倉氏に何が起きたのか――。

 交流も深かった前出の元選手でも「詳細はわからない」と言う。ただ、真面目で繊細ゆえに、トラブルに巻き込まれたのではないかとも続ける。

「報道を見て心配して本人に電話をしたり、LINEで連絡をとった。すると、すぐに奥さんから連絡が来ました。逆に『何か知りませんか』と聞かれました。あいつは体もデカイし、『アゴ倉』と呼ばれるほど特徴的な見た目をしていた。これだけ世間に注目されたら、街を歩いていたら、すぐに発見されると思うんです。それが見つかっていないということは、人目がつかない場所に潜んでいるか、どこかに高跳びしてしまったのか。いずれにしろ、その才能を腐らすことなく、野球に関わる仕事に早く戻ってきてほしいと思います」

 その後、各テレビ局のワイドショー番組やスポーツ紙が、妻・民江さんにインタビューを実施している。失踪の原因について、妻にも遠因があるのではないか、と指摘する人もいる。門倉氏の友人は、こう明かす。

「奥さんはなかなかに強烈な方で、何事もハキハキと決めていくようなタイプ。お金もすべて奥さんが握っていたそうです。ある日、『もう少しお金を自由に使いたい』と、あいつはボヤいていました。借金があったのも、そういった遊ぶ金欲しさだった、という声も聞きます。

 あいつにとって家庭内は、あまり心が落ち着ける場所ではなかったのかもしれない。基本的に野球バカで、付き合いなども良いほうではなかったですが、現役時代から遊んでこなかった反動が、ここにきて一気に出たのではないか。若い頃に遊び慣れた選手は、歳を重ねると落ち着いてきますが、あいつはその逆のパターンではないかとも思う。悪い女に引っかかって、そこにハマってしまったのでは、ということを危惧しています」

 友人たちも誰一人、その失踪劇の内幕を把握できなかった。つまり今回の失踪は、誰にも打ち明けることなく、秘密裏に行われたといえる。女性問題との見方をするマスコミも多いが、それもやはり実態まではわからないという。

「若い女性との駆け落ち説が流れて、そこ絞っての取材も行いましたが、実態はわかりませんでした。総合的に考えて、駆け落ちの線が強いという判断をしましたが、女性関係を洗っても何も出てこなかったんです。一部週刊誌には駆け落ちのタレコミが入っていたそうですが、記事になってないことを考えれば、確たる筋からの情報ではなかったのでしょう。マスコミ側もある種、”推理”になってしまっているので、こういった事態は記憶にないですね」(スポーツ紙デスク)

 プロ野球界を騒然とさせている失踪劇は、果たしてどういった結末を迎えるのだろうか。
(文=編集部)

トヨタは笑いが止まらない?アルファードの“爆売れ”が続く理由と他車を圧倒する強みとは

“年間販売台数10万6579台”、これはトヨタ「ルーミー」、ホンダ「フィット」、日産「ノート」よりも多く、しかもコロナ禍真っ只中となる2020事業年度締め(2020年4月から2021年3月)での、「アルファード」の年間販売台数である。月販平均台数は約8800台。これが2020事業年度締めでの下半期(2020年10月から2021年3月)の月販平均台数では、1万台強となる。

 支払い総額で600万円も珍しくないアルファードが年間で10万台強も売れるのだから、トヨタ系ディーラーはまさに“笑いが止まらない”状態となっていることだろう。アルファードはもともと販売現場では“高収益車種”などとも呼ばれ、販売しただけでも、ディーラー利益やセールスマンが得られるセールスマージンは高いものとなっていた。

 さらに、購入者のほとんどがローン、しかも支払い総額600万円ほどになることもありフルローンを組んで購入することが多く、ディーラーが提携している信販会社から得られるバックマージンもハンパではなく、まさに“ボロ儲け”できるクルマなのである。

「今もなお、新車販売は好調に推移しております。会社からはアルファードをメインに、ハリアーなど、ほかも含めて高収益車種を積極的に売るようにと指示が出ております」とは現場のセールスマン。

 販売現場で聞くと半導体不足問題によるものとしているが、納期がやや遅れ気味となっているのは気になるが、4月末に改良を行って以降も好調な販売が続いているようだ。

 改良後も、その前から続いていた大幅値引きは引き締められることはなく、アベレージで50万円引きは獲得できる勢いにあり、場合によっては70万円引きも十分期待できる状況で販売されているので、買い得感は改良後も圧倒的に高く、アルファードの“爆売れ”状況が終焉を迎えることは当分なさそうである。

トヨタの全店全車種併売化も追い風に

 2020年5月から実施されたトヨタ系ディーラー(トヨタ店、トヨペット店、カローラ店、ネッツ店)全店舗での全車種(一部を除く)併売化により、トヨペットの専売から全店扱いになったことも、アルファードの販売台数を押し上げたのは間違いない。

 新型コロナウイルス感染拡大が表面化するかしないかの頃に生産ラインを増設したとのことで、これにより納期が大幅に短縮(一時期、納車待ち半年も当たり前だった)されたことも大きく貢献しているようである。

 アルファードのようによく売れる高額車を扱った経験の少ないカローラ店では、当初は“腫れ物に触る”ように売っていたのだが、セールスマン個々がコツをつかむようになると、水を得た魚のように売りまくり始めた。ちょうど、2020事業年度締め上半期末(2020年9月)あたりから、一気に月販1万台ペースとなった頃の話である。

 トヨタ店でも、「クラウン」ユーザーから「アルファードに乗りたい」というリクエストはあったのだが、全店併売化まではトヨペット店の専売だったので、クラウンに乗り継いでもらったりしていた。しかし、アルファードを扱うようになってからは積極的にアルファードを売るようになった。

 兄弟車の「ヴェルファイア」は4月末の改良でモノグレード(単一グレード)構成となったのだが(カタログはアルファードと一緒になった)、もともと専売していたネッツ店に、改良後「ヴェルファイアを見に来た」といっても、「なんでアルファードじゃないんですか?」といったことをセールスマンが聞いてくる始末であり、今は“オールトヨタ”でアルファードの積極販売が行われているといっていいだろう。

圧倒的に高いリセールバリュー

 押しが強く、ひたすらゴージャスイメージを強調した内外装といったクルマ自体の魅力もあるが、今の人気はそこを超越して、“金融資産”のような面も意識してアルファードを選ぶ人も目立ってきている。

 その背景にあるのが、圧倒的に高いリセールバリューである。トヨタ系ディーラーで、残価設定ローンを5年払いで組んだとする。そして、5年後の支払い最終回分として、据え置かれる残価相当額を算出するための残価率は最大49%となっている。トヨタでは残価率について若干の“幅”が持たされており、利用者が任意に選択することができる。

 たいていセールスマンはアルファード以外の車種では「残価率は少し抑え気味のほうがいいですよ」とアドバイスするのだが、アルファードに関しては「迷うことなくマックスレベルでいきましょう」となるようだ。

 そもそも、残価率は“安全圏内(設定残価割れしないように実際の相場よりやや低めに設定される)”で設定されるのが一般的であり、中古車相場を意識した下取り査定額や買い取り査定額などは、アルファード以外の主要トヨタ車であっても、ほぼ間違いなく設定した残価相当額を超えることになる。

 たとえば、アルファードの特別仕様車となるSタイプゴールドIIにおいて5年払いで残価設定ローンを組むと、支払い最終回分として据え置かれる残価相当額は200万円になる。つまり、仮に支払い総額で650万円になったとすると、現金一括払いなら650万円を用意しなければならないが、残価設定ローンでは支払い最終回分の精算は当該車両の返却、またはアルファードならトヨタ車への乗り換えをすれば、現金での精算は必要なくなる。

 金利負担分は差し引いて考えなければならないが、残価設定ローンでは200万円近くの現金をセーブできるので、単純に考えれば本来の支払い総額は650万円なのだが、450万円で購入できると言えるだろう。

 ただ、残存価値が高いことは“諸刃の剣”であるともいえよう。支払いを続けても残債はなかなか減らない。そのなかで、支払い途中でダメージの大きい事故を起こして廃車となれば、信販会社の対応次第だが、事故車両自体は解体処理ができても、残債があるので廃車手続きはできずにナンバープレートだけが残ったまま、ローンを支払い続けるという事態も現実に起こっている。セールスマンの多くは、残価設定ローンの利用に際し、少しでもリスクヘッジができるとして車両保険の加入を勧めてくるので、ぜひ検討してもらいたい。

伝説的逸話と“アルファード転がし”とは?

 また、残価設定ローンでは再ローンを組んでそのまま乗り続けることも可能となっている。ただ、延長期間は2年までとなり、前出のアルファードのケースでは支払い最終回分200万円を元金として再ローンを組んで返済を続けようとすると、月々9万円ほどになるとのことなので、現実的とはいえないのである。

「残価設定ローンは完済するな」、これは新車販売現場の合言葉のようになっている。設定される残価率が安全圏内のものであるとは前述したが、採算分岐点を読み間違うことがなければ、支払い途中で残債があるなかで下取り査定をすると、下取り査定額で残債整理ができるだけでなく“お釣り”が残り、それを次の新車購入資金に回せることもある。全般的にリセールバリューが良いトヨタ車では、完済前に下取り査定での残債整理をすることの旨味が大きいのだが、アルファードは特に「完済するな」となるらしい。

 わかりやすく言えば、アルファードの場合、残価設定ローンを利用して購入した場合は、設定した残価相当額にいくら上乗せして売却するか、といった話が当たり前となっているようだ。コロナ禍前で海外への中古車輸出も活発だった頃は、「下取り査定をしたら新車販売価格より高くなった」とか、「中古車で買うより、新車で買ったほうが安かった」などの“伝説”のような話をいくつか聞いた。

 また、“アルファード転がし”も積極的に行われていた。決まった走行距離内に押さえ、決められたグレードとボディカラー(パールホワイト系またはブラック)などのアルファードを半年おきなど短いスパンで新車に入れ換え続けることを“アルファード転がし”と呼んでいるのだが、転売を繰り返すたびに儲かっていくというのである。

 もともとミニバン自体がリセールバリューは高い傾向があり、かなりの低年式車でもしっかりと価値が残るとされているなか、アルファードは他メーカーにライバルらしいライバルがいない。また、東南アジアなどではわざわざ「日本仕様がほしい」という富裕層も多く、日本からの中古車として輸出される車両も人気が高い。圧倒的なブランドステイタスが築き上げられており、売る側、買う側双方にとって、旨味の大きいクルマとなったのである。

 購入するアルファードの価値の上げ方(どんなオプションをつけたらいいか)や、より儲かる売却タイミングなど“おいしい話”については、やはり専売車種として長い間取り扱ってきた経験のあるトヨペット店のセールスマンが、さまざまなノウハウを持っていることになる。

 販売現場で聞くと、全体的に残価設定ローンの利用率が上がるにつれ、新車購入時に残価率などリセールバリューを気にするお客が目立ってきたとのことである。また、アルファードはモデルチェンジ直前がかなりの“売り時”になるとのことだが、そのあたりの事情については次回に詳述したい。

(文=小林敦志/フリー編集記者)