市販の頭痛薬が効かなくなった…薬物乱用性頭痛の恐れ、カフェイン&鎮静薬依存のリスク

「Pちゃん(私のあだ名)、頭痛薬飲んでも効かなくなっている気がする。これって『薬の慣れ』なの?」

 友人から薬について相談を受けました。「薬を月何回くらい飲んでいるか?」と尋ねたところ、「10回以上だと思う」と答えてくれました。そして、「頭痛薬は何を使っているか」を質問しました。「イブが一番効いたんだけど、それも効かなくなってしまった」のだそうです。

 おそらく「薬物乱用性頭痛」になっていると考え、「イブをやめて病院行きな」と伝えました。実は「イブ」(エスエス製薬)のような「配合剤」の頭痛薬は乱用が起こりやすくなります。配合剤は「効いた!」という実感が出るのですが、その裏には罠があるのです。

 配合剤の頭痛薬には3つの成分があります。鎮痛薬、カフェイン、鎮静薬です。鎮痛薬はアセトアミノフェンやイブプロフェンといったものです。市販薬ではメジャー成分ですので、ご存じの方が多いと思います。

 そして、カフェインです。コーヒーで有名ですが、ここでは医薬品としての無水カフェインです。コーヒーのように水に溶けた状態で含まれるのがカフェインで、これを抽出して精度を上げ粉の状態にしたものを無水カフェインといいます。無水は水分を含まない分、見た目のグラム数が小さくなりますが純粋なものですので、効果は大きくなります。鎮静薬は「○○尿素」と書いてあるものです。脳の神経興奮を抑えて痛みを感じにくくするという効果があります。

問題なのは、カフェインと鎮静薬

 鎮痛薬そのものには依存性はありません。配合されているカフェインと鎮静薬が問題なのです。カフェインは依存性がある物質です。拙著『その薬があなたを殺す!』(SB新書)を書いた当時の私は完全なる「カフェインレス聖人」でした。普段の飲み物は水とお湯だけでしたし、外では大人のくせにジュースを飲んでいました。それが月日を経て「コーヒーで体を清める」人間になってしまいました。あるとき、昼休み中にコーヒーを飲んで気づいてしまったのです。体の重だるさが一気に引いて、頭の重さも引いて、体がキレッキレになるのを感じました。先人たちはこうして「ジャパニーズビジネスマン」をやっていたのでしょう。大げさですが「24時間闘えますか?」と言われたら「イケる!」と答えられる自信がありました。

 カフェインには血流量を上げる効果、神経を興奮させる効果があります。そして長い間常習していると、代謝酵素の誘導という現象が起こります。カフェインをどんどん分解できるように体が変わっていくということです。つまり、カフェインが効かなくなってくるのです。薬としてカフェインを飲んで、それを常習してしまうとカフェインの効果が悪くなっていくのです。カフェインは頭の重だるさをスーッと消すのですが、連用によりその効果が薄れていってしまいます。

 そして「○○尿素」と書いてある鎮静薬です。神経の興奮を抑えることで、痛みを感じにくくする効果があります。片頭痛の場合は、脳の血管が広がり、神経を圧迫→神経の過剰興奮により神経から物質を出す→この物質がさらに血管を広げる→これを繰り返すことが起こっています。ズキンズキンとした片頭痛が起こったときに、痛み自体を抑える鎮痛薬として神経の過剰興奮を抑える鎮静薬があることは、薬として理にかなっています。

 しかし、実はこの鎮静薬は連用により薬物依存を生じてしまうことがわかっています。この成分のために、また薬が欲しくなるということです。そのため医療用では「○○尿素」を鎮静薬として使うことは、ほぼなくなっています。しかし、市販薬では依然として配合されています。薬を連用するとカフェインは効かなくなるからもっと欲しくなるし、鎮痛薬は薬としてより欲しくなっていくことになります。

 その結果どうして頭痛がさらに出てしまうかは、詳しく解明されていません。「あの頭痛がまた起こるんじゃないか」と不安になるだけでも痛みが出ます。薬が効かなくなるので、痛みが取れずに残っているだけと考えることもできます。遺伝的性質という説もあります。しかし、原因となる薬を抜くと治ることはわかっています。

薬物乱用性頭痛の治し方

 これは原因となる薬を抜くというのが一番ですが、だからといって頭痛を我慢するわけにはいきません。だからこそ「頭痛外来」の受診により、医師という最強の味方を持っておくことを勧めています。

 頭痛外来では単に痛み止めを処方するだけではなく、多彩な薬を使いながら、複数の原因を一つひとつ取り除いていきます。主に、血管、神経、脳の3つを考えていきます。片頭痛の場合は血管と神経の薬をひとつずつ使い、いきなり痛くならない状態をつくって「予防」をしていきます。こうすることで痛みを起こす回数を減らしていきます。

 もちろん痛みが出たときは痛み止めを使いますが、これは今まで連用してきた薬以外のものを使います。締め付けるような痛みが特徴の緊張性頭痛の場合は、筋肉の緊張をとる薬と、神経の薬を使います。こうして頭痛が起きにくい環境をつくっていきます。その上で痛みが出たときは、今までとは違う痛み止めを使って痛みを取ります。違う薬でも痛みが取れることがわかれば、今までの薬で依存していた状態から抜け出すことができます。痛みが出る回数を減らし、日常生活を安定させていくと痛みが出るパターンが現れてきます。生理前だけ痛くなる、仕事をがんばった日に痛くなる、などです。

 依存しているかどうかは、1カ月に頭痛薬の通常包装分を使い切るかで判断するとわかりやすいです。「バファリンA」(ライオン)なら20錠包装で1箱分、「ロキソニンS」(第一三共ヘルスケア)なら12錠包装で1箱分、「イブA」ですと、24錠包装で1箱分となります。

(文=小谷寿美子/薬剤師)

●小谷寿美子

薬剤師。NRサプリメントアドバイザー。薬局界のセカンドオピニオン。

明治薬科大学を505人いる学生のなか5位で卒業。薬剤師国家試験を240点中224点という高得点で合格した。

市販薬も調剤も取り扱う、地域密着型の薬局チェーンに入社。社歴は10年以上。

入社1年目にして、市販薬販売コンクールで1位。管理薬剤師として配属された店舗では半年で売り上げを2倍に上げた実績がある。

市販薬、調剤のみならずサプリメントにも詳しい。薬やサプリメントの効かない飲み方、あぶない自己判断に日々、心を痛め、正しい薬の飲み方、飲み合わせを啓蒙中。

元セクシー女優・上原亜衣の“投機的アフィリエイト”に賛否両論…アダルト業界と暗号資産

 価格の乱高下がしばしば報じられている、仮想通貨のビットコイン

 直近の大きな下落としては、テスラCEOのイーロン・マスク氏による“イーロン砲”がきっかけとなったものだろう。ビットコインはこの数カ月、1ビットコイン5万ドル前後で推移していたのだが、5月12日にマスク氏が突如、テスラ社の電気自動車のビットコインを用いての購入を一時的に停止するとツイート。これによりビットコインは一気に下落局面に入り、5月末現在、4万ドルを割り込むあたりまで下がっている。

 かように、相変わらず“投機的商品”とのイメージも根強い仮想通貨だが、ビットコインをはじめとするこうした暗号資産についてのニュースがこの5月、思わぬところから飛び出してきた。2人の有名セクシー女優(といってもひとりは現役、ひとりは元なのだが)が、暗号資産に関する「投資事案」に関与していることが明らかとなり、日本の一部投資家筋の間で話題となったのだ。

 何があったのか?

【前編「開始7分で1億6千万円超?セクシー女優・波多野結衣の“暗号資産”に殺到した中華圏富裕層」はこちら】

投資関連のZoom配信を視聴するためには、海外仮想通貨取引所へのアフィリエイトを踏むことが必要

【前編】で取り上げた現役の有名セクシー女優、波多野結衣がNFT販売で話題をさらったのは5月6日。一方、その前日に、波多野の件とはまったくの別件で注目を集めたのが、元有名セクシー女優の上原亜衣である。しかしこちらは、アフィリエイトにからむ古典的ケースともいえるものであった。

 公称1992年生まれで現在28歳とされる上原亜衣は、2011年にセクシー女優としてデビュー後、その美貌から多くの人気を獲得。2015年にはセクシー系アイドルグループ「恵比寿★マスカッツ」のメンバーになるなどしたのち、2016年に引退。現在はYouTuberなどとして活躍している。

 近年は投資にも興味を持っているようで、2019年には「日刊SPA!」上で、“秒速で1億円稼ぐ男”として知られる投資家・与沢翼と対談したこともある。

 そんな上原は5月5日、自身のTwitterアカウントで、以下のような告知を行った。

「ネオニートじろう先生を講師にお招きしての配信、日時決まりました」

 ネオニートじろうとは、トレーダー系YouTuberとして知られる人物。彼をゲストに、上原自身が主催する投資関連の配信をZoom上で翌6日に行うというのだが、それには“ある条件”が設定されていたのだ。

 この配信への参加については、投資初心者向けのLINE上のオープンチャット「上原亜衣のクリプト学園」の“生徒”が優先されるというのだが、このグループチャットへの加入は承認制で、その承認においては、さらに以下のような条件が設定されていたのである。

「こちらは承認制で、アフィリリンクを踏んでくれた方が入学できます!」

 ここで挙げられていたのは、「Bybit」「FTX」「Binance」の3サイト。それぞれシンガポール、アンティグア・バーブーダ(中南米・カリブ海の小国)、中国を拠点としている仮想通貨の取引所であり、つまり上原の掲げるこの3サイトへのリンクをクリックし、いずれかの取引所で口座を開設した者だけが、彼女のLINEグループチャットに加入できる……ということ。要は、自身のファンや投資に興味がある者に対し、自身のグループチャットへの参加や配信への優先参加をダシとして、海外の仮想通貨取引所への登録を勧めた……というわけである。

上原亜衣の“アフィリエイト商法”は、法的にはまったく問題のない行為

【前編】で述べた波多野結衣の一件もあり、この上原亜衣の件についても、SNS上ではさまざまな声が上がっていく。

「元セクシー女優に投資を教わるとか、怪しすぎではないか」
「こんな露骨なアフィリエイトってあるのか?」
「セクシー女優をやめたあと、投資にハマっているとは聞いていたけど、これは……」
「おれが好きだった上原亜衣はもういないのか!」

 怪しさという意味においては、【前編】の波多野結衣に勝るとも劣らぬものが感じられる上原亜衣の行為。【前編】同様、ITジャーナリストとして活躍する三上洋氏にご解説を願うこととした。

「これは波多野結衣さんの件と違い、扱うものが暗号資産というだけであって、以前からあるアフィリエイトですよね。ブロガーやYouTuberらが行っているものと同じです。

 おそらく上原さんは、3社とアフィリエイト契約を結び、投稿したリンクからサイトを訪れた人がそのサービスに登録して取引を行った場合、その取引手数料を一定の割合でもらえる……といった形になっているのではないでしょうか。正規のアフィリエイトですし、だますわけでもなんでもなく、そのことを明示しているわけですから、法的に見ても、問題はないと考えられます」

法的にはシロだが、大損をこうむる可能性もあるという意味で、モラル的な問題はあるのではないか

 しかし、法的には“シロ”であれど、上原亜衣のこちらの件について三上氏は、道義上の問題はあり得るのではないか……との懸念を示す。

「上原さんがアフィリエイトリンクを貼った3社は、いずれも国外の取引所。日本国内の仮想通貨取引所については、2020年春に金融庁が出した通達によって、暗号資産を用いた証拠金取引【註:証拠金を預けることで、実際の額よりも大きな金額での取引を行うことが可能となる金融取引の一種。この証拠金に対する取引金額の倍率のことを「レバレッジ倍率」という】の倍率上限が2倍までに規制されています。

 ところがこうした海外の取引所ではいまだに、100倍などの非常に投機的な取引をすることが可能なんです。オープンチャットに入りたいファンの皆さんを、こうした投機的取引が可能な取引所へと誘導する行為は、モラル的な懸念はあるのかな……とは思いますね。

 もちろん、金融取引や暗号資産に詳しい方が、リスクを承知の上でこうした取引所を利用すること自体は構わないと思います。しかし、知識がないにもかかわらず『なんか儲かるらしい』『好きな有名人がやっているらしい』などといった動機で始めるには、こうした投機的なレバレッジを効かせてまで手を出すのは非常に危うい。もともと仮想通貨や暗号資産は価格の変動が激しいわけですから、大儲けすることがある一方で、資産のすべてを失うような大損をこうむる可能性もあるわけです。そうした点は、常に意識しておくべきでしょうね」

上原亜衣もまた、自身のアート制作物をNFTでオークション販売し、900万円で売却

 ちなみに上原亜衣は、【前編】で報じた波多野結衣と同様、NFTでのデジタル資産販売も手がけている。今年3月22日、自身が制作したアートを、NFT専門のマーケットである「ラリブル」で販売した経験を持つのだ。このラリブルは、NFT資産をオークション形式で売買するためのプラットフォームで、その決済には仮想通貨イーサリアムが使われるという。

 5月25日に公開された「日刊SPA!」でのインタビュー記事「元セクシー女優・上原亜衣の画像に計900万円。本人が語る『NFT』の実力とは」において彼女は、このように語っている。

「今後の値上がりを期待する転売目的の需要が高いのか、今の価格で3枚で900万円くらいになりました。さらに、NFTが画期的なのは、私の作品を購入した人がそれを転売しても、転売益の10%が作成者に支払われるんです。作品が売買されるたび、永遠に私にもマージンが入ってくるってすごくないですか!」

 VHS機器からDVD、ブルーレイ、そして昨今話題のVR技術まで、「最新テクノロジーの普及を牽引するのは、いつの時代もアダルト商材である」とは、巷間しばしばささやかれる言だ。

 それは、まさに今、一般への普及が緒に就きつつある暗号資産の最新技術、NFTにおいても同じなのであろうか?

(文=編集部)

【前編「開始7分で1億6千万円超?セクシー女優・波多野結衣の“暗号資産”に殺到した中華圏富裕層」はこちら】

パチンコチェーン最大手が「大幅減収減益」…コロナ禍での経営状況の厳しさを感じる結果に

 中々回復しない客足。パチンコファンならば誰もが知る大手チェーンも、御多分に漏れずコロナ禍での経営状況は厳しかったようだ。

 国内最大級のパチンコホールチェーン「ダイナム」の運営を中核事業とし、香港証券取引所に上場するダイナムジャパンホールディングス(証券コード:06889)は5月26日、2021年3月期の連結決算を発表した。

 これによると、一般的なホール企業の売上にあたる貸玉収入は4,751億6,300万円、粗利益にあたる営業収入は986億200万円、経常利益にあたる税引前利益は43億4,200万円、純利益にあたる当期利益は23億5,100万円。

 前期の貸玉収入は7,328億6,200万円、営業収入は1,424億8,300万円、税引前利益は195億600万円、前期利益は127億4,700万円であったことから、それぞれ前期比35.2%減、30.8%減、77.7%減、81.5%減の大幅減益減収となった。

 パチンコ事業は2020年4月以降、新型コロナウイルス感染症の拡大によって緊急事態宣言が発出され、一時的に約97%の436店舗が休業を余儀なくされた。

 同社グループでは直ちに危機管理委員会を招集して対策の立案と実行に努め、6月より体温計の設置、換気対応、パーテーションの設置等の感染防止対策を施した上で営業を再開したものの、7月以降の営業収入については前年比70%~80%程度の回復に留まった。

 パチンコ事業に次ぐ柱である航空機リース事業については、新型コロナウイルス感染症の拡大によって世界各国で航空機の運航が停止され、世界中のリース会社にリース料繰延要請が出されるなど厳しい状況が継続。このような環境下、同社グループでは新たな航空機の購入を控え、今後の事業拡大に向けて組織強化に取り組んだとした。

 今後の見通しについては、2021年3月期決算を超える利益を確保できると想定しながらも、新型コロナウイルス感染症の収束が見えない中、未だに先行きは不透明と説明。2021年6月以降は緩やかな回復が見込まれるとしたが、当期中に前々期(コロナ禍前)の水準にまで回復することは困難と予想している。

 また、連結営業収入は前々期に対して80%の水準で回復すると仮定した一方、グループ全体のコスト構造を見直し、利益を継続して計上できる経営体制への変革を進めるとした。

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川田将雅と「遅れてきた大物」が3馬身差完勝!「能力は高いので、あとは……」シャフリヤール、グレートマジシャンに続く「毎日杯3着馬」が飛躍の1勝

 5日、中京競馬場で行われた8R・3歳以上1勝クラスは、1番人気のプログノーシス(牡3歳、栗東・中内田充正厩舎)が3馬身差で完勝。3月の毎日杯(G3)で、後のダービー馬シャフリヤールの3着だった素質馬が、実りの秋へ大きな1勝を挙げた。

 モノが違った。16頭立て芝1600mで行われたレースで、プログノーシスは大きな出遅れ。単勝1.3倍という圧倒的な人気馬だっただけに、場内からはざわめきの声が上がった。

 しかし、そんなファンの不安をよそに、鞍上の川田将雅騎手の手綱さばきでインからスルスルとポジションを取り戻すと、最後の直線入り口では、まるでワープしてきたかのように先頭に並びかける。2着馬アンドヴァラナウトも必死の抵抗を見せたが、最後は大きく着差が開いた。

「スタートで遅れた際は『大丈夫か』と思いましたが、強い競馬でしたね。後手を踏む展開でしたが、川田騎手の冷静なエスコートで最内をスルスル。最後の直線でアンドヴァラナウトに並びかけた時には、もう勝ったも同然の手応えでした。結局、川田騎手は一度もムチを使っていませんし、ここでは力が違いましたね」(競馬記者)

 記者がベタ褒めするのも当然か。デビュー戦から中1週となった前走の毎日杯では、3着に敗れたものの勝ったシャフリヤール、2着のグレートマジシャンとは0.3秒差。1馬身差の4着に負かしたルペルカーリアは、後の京都新聞杯(G2)2着馬だ。

 シャフリヤールとグレートマジシャンは、日本ダービー(G1)で1着・4着の実力馬。単純計算ながら、もしプログノーシスがダービーに出走していれば掲示板(5着以内)を争っていたことになる。

「川田騎手もレース後に『性格の難しさが強く出てきたので、こういうゲートになった』と話していましたが、課題がスタートにあることは一目瞭然。毎日杯でもスムーズなスタートなら、もう少しシャフリヤールやグレートマジシャンに迫れていたと思います。

今後、スタートが安定すれば競馬の幅も広がってきますし、今回は初の1600mですが、2000m前後でもやれると思います。夏の間にもう1つ勝って、秋に再び重賞挑戦というのが陣営の青写真ではないでしょうか。今後が楽しみな存在です」(別の記者)

「能力は高いので、あとは精神面の成長が伴ってくれば」

 そうプログノーシスの将来に期待を寄せる川田騎手は、日本ダービー直前で騎乗予定だった昨年の2歳王者ダノンザキッドが故障したため、急遽ヨーホーレイクに騎乗するも7着だった。姉に英国のG1馬を持つ「遅れてきた大物候補」が、川田騎手の秋の“秘密兵器”となるかもしれない。(文=大村克之)

<著者プロフィール>
 稀代の逃亡者サイレンススズカに感銘を受け、競馬の世界にのめり込む。武豊騎手の逃げ馬がいれば、人気度外視で馬券購入。好きな馬は当然キタサンブラック、エイシンヒカリ、渋いところでトウケイヘイロー。週末36レース参加の皆勤賞を続けてきたが、最近は「ウマ娘」に入れ込んで失速気味の編集部所属ライター。

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パチスロ新台「2400枚ループ」にも期待? 大注目の人気コンテンツに熱視線! 隠された“秘密”解禁で何かが起こる?

 設定1でも「出玉率103%(フル攻略時)」という、初代のゲーム性を6号機で再現した『パチスロ ひぐらしのなく頃に祭2』が好調なオーイズミ。5月21日には、最新機種となる『パチスロ東京レイヴンズ』のティザーサイト&ティザーPVを公開し、早くもファンの注目を集めている。

 今回公開されたティザーPVでは、純増2.7枚のAT機であることが明らかとなり、さらに「完走後即CZ」「レア役当選」「ミドルベース」「AT中、性能差なし」といった興味をそそる言葉も並んでいる。

 AT「闇鴉タイム」はセット継続タイプで、セット開始時の図柄揃いでラウンドストック数を告知。セット前半は1ラウンド8Gの「ラウンドパート」、後半は20Gの「STパート」という2部構成で、ST中は毎ゲームVストック抽選を行い、ストック獲得で次セット継続が確定する流れのようだ。

 そして、最も印象的だったのが、2400枚到達後にCZ「陰陽チャンス」が出てくる場面だ。これはおそらく、完走後の有利区間移行時にAT突入のチャンスがふたたび得られる仕様だと思われる。引き次第では、“2400枚ループ”という爆発的な出玉も期待できるかもしれない。

 アニメファンに人気のコンテンツ、そして話題性抜群のゲーム性に、スロッターの期待は高まるばかりだが、そんな本機を盛り上げるべく、オーイズミは6月1日より、公式Twitterと連動したプレゼントキャンペーンを実施中だ。

 応募方法は公式アカウント「1000ちゃん(㈱オーイズミ公式)」(@oizumi_koushiki)をフォローし、キャンペーンツイートをリツイートするだけ。抽選で毎日10名にオリジナルQUOカード(777円)、3名に東京レイヴンズ下部パネルが当たり、さらにリツイート数が12,000を超えると“何かが起こる”としている。そのヒントのカギとなるのは、陰陽師が行う祭りのひとつである「泰山府君祭」だという。

 なお、応募期間は6月14日まで、時間は毎日昼12時から翌11時59分まで。隠された“何か”を解禁するためにも、積極的にご参加していただけばと思う。

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JRA 新馬圧勝コマンドラインと三冠馬コントレイルとの共通点に「5億円ホース」も該当!? POGでも注目「4/7367」選ばれし2歳ディープインパクト産駒も紹介

 今期の2歳戦初日となった5日、東京競馬場にて行われた芝1600mの新馬戦。POG(ペーパーオーナーゲーム)などでも大きな注目を集めたコマンドライン(牡2歳、美浦・国枝栄厩舎)が、単勝1.1倍の圧倒的支持に応えデビュー戦を圧勝した。

 レースは、少頭数の11頭立て。好スタートを切ったコマンドラインは、抑えて先行馬群の中を追走する。

 最後の直線に入り外に持ち出すと、残り400mから追撃開始。鞍上C.ルメール騎手のムチに応え一気に加速すると、逃げ粘るコンクパールに3馬身差をつけて快勝した。

 騎乗したルメール騎手が「跳びの大きな馬で、今日はちょっと反応が遅かったですし、まだ呼吸も大きかった。でも最後はよく伸びてくれましたし、楽勝でしたね。レース後も全然疲れていませんし、今後へ向けていい勉強ができました」と話したように、あくまでここは通過点。

「これからだと思いますし、距離が延びて2000mになっても問題ないでしょう」との言葉からは、すでに年末のG1に照準を合わせているのかもしれない。

『東京スポーツ』によるデビュー前の取材では、ルメール騎手が「(来年の)ダービーも(騎乗の)予約をしておきます」と話していたが、強ち冗談とも言い切れない新馬戦の勝ちっぷりだった。

 そんなコマンドラインだが、血統的に見ても日本ダービー(G1)制覇の可能性は十分。コマンドラインの全兄・アルジャンナは、一昨年の東京スポーツ杯2歳S(G3)でコントレイルの2着。昨年の日本ダービー(G1)はコントレイルが無敗で制したが、共通する血を持ち合わせている。

 コマンドラインの母父は、ティズナウ産駒のティズワンダフル。コントレイルも母母父がティズナウ(2000年の米年度代表馬)であり、母系に同じ血が入っているのだ。ともにディープインパクト産駒であることも、コマンドラインと共通している。

 ディープインパクトのニックスと言えばストームキャットが有名ではあるが、ティズナウの系統(インリアリティ系)もストームキャットと同じように「仕上がりの早さ」が売りの米国血統だ。

「日本でも、カルストンライトオやサニングデールを出したインリアリティ系ですから、やはりスピードとパワーがありますよね。コントレイルもティズナウの血が入っているように、日本のクラシックを狙うならディープインパクトには合いそうです。インリアリティ系は遡ればゴドルフィンアラビアンに行き着く貴重な血統。それだけでも注目に値します」(競馬記者)

 サラブレッドの父系祖先を可能な限り遡った場合、辿り着くのはダーレーアラビアン、バイアリーターク、ゴドルフィンアラビアンの3頭。これらの種牡馬を「三大始祖」というが、ダーレーアラビアンが90%以上もの占有率を誇る大父系に発展しており、日本で有名なサンデーサイレンスもダーレーアラビアンの系統に属する。

 つまり、バイアリーターク、ゴドルフィンアラビアンはマイナーな系統であり、頭数も多くはないのだ。

 そこで最後に、母父にティズナウ系の血を持った2歳のディープインパクト産駒を紹介したいと思う。

 母父にティズナウ系を持つ、2歳のディープインパクト産駒は全部で4頭。母コンドコマンドの他では、タイタンクイーン、ティズウインディ、ティズトレメンダスがティズナウの血を持ち合わせている。

 母タイタンクイーンは、セレクトセール2019にて当歳セッション最高額の5億760万円(税込)で近藤利一氏が落札。近藤氏が死去したことによりワールドプレミアのオーナーでもある大塚亮一氏が引き継ぎ、リアドと命名されるようだ。

 母ティズウインディは、北海道セレクションセールにて6380万円(税込)。オーナーは2017年の菊花賞を制したキセキを所有する石川達絵氏で、馬名はロールアップに決定している。

 母ティズトレメンダスは、セレクトセール2020の1歳セッションで7040万円(税込)。キャロットクラブで総額6400万円で募集され、ティズグロリアスと命名された。

■母父にティズナウ系を持つ2歳ディープインパクト産駒
コマンドライン(母コンドコマンド)
リアド(母タイタンクイーン)
ロールアップ(母ティズウインディ)
ティズグロリアス(母ティズトレメンダス)

 因みに、新種牡馬であるアメリカンペイトリオットは、父がダンチヒ系のウォーフロント、母父がティズナウという血統。逆に母父ディープインパクト産駒という馬も4頭いる。

■母父にディープインパクトを持つ2歳アメリカンペイトリオット産駒
スペイスフォース(母スターライト)
サザンステート(母ディープサウス)
パワーブローキング(母ピクシープリンセス)
ルチア(母エレーデ)

 無論、これらが走るとは限らない。ただ、母タイタンクイーンの5億760万円(税込)にしても、デキが良かったことに加えディープインパクトとティズナウの配合に魅力を感じたことが要因の1つだったのではないだろうか。

 ディープインパクト×ティズナウ。コントレイルのような、未来のG1馬誕生に期待したい。(文=北野なるはや)

<著者プロフィール>
 某競走馬育成牧場で働いた後、様々なジャンルの仕事で競馬関連会社を転々とする。その後、好きが高じて趣味でプログラミングを学習。馬券には一切のロマンを挟まないデータ派であるが、POG(ペーパーオーナーゲーム)では馬体派という奇妙な一面も持つ。

パチスロ「熱い日」にも犯してしまったミス!?【濱マモルの のほほんコラムVol.99~ハナビと花火~】

 去る6月2日は、我々横浜市民にとって特別な日。横浜港の開港を祝う、記念日なのである。

 何故、取り立てて港に思い入れがないのに特別な日かと言えば、それはこの日、横浜市立学校は全て休みになるから。横浜市立の小学校・中学校に通っていたアタシはその恩恵を受けていたわけで、同じく横浜市立の小学校に通う子供たちも休日を喜んでいた。

 一斉休校は横浜市だけなのだから、都内の施設は混雑なし。コロナ禍以前は子供たちと閉館してしまったとしまえんなどへ行ったものだが、昨年と今年は家で静かに過ごしていた。

 一方、今年は昨年中止された横浜開港祭は開催。それと共に、横浜市18区では19時54分頃から1分間、同時に花火が打ち上げられた。

 アクロスの『ハナビ』はもちろん、夜空を彩る花火も大好物であるアタシは、その情報を得た瞬間、即座に打ち上げ場所を予測。シークレットとはいえ、大規模な花火を打ち上げられる場所は限られているのだから、「おそらく、あの辺りだろう」といくつかの目星を付け、ひそかに当日を待ちわびていた。

 だが、脳の老化とは恐ろしいもので、当日の午後までは覚えていたものの、缶チューハイのプルトップを開けてからは完全に失念。「ドーン」と大きな音が聞こえたタイミングで思い出し、急いで2階へと駆け上がった次第であったが、振り返ればつい先日も同じようなことがあった。

 近所のホールから届いたDM。そこにはベルコの『鬼浜爆走紅蓮隊 狂闘旅情編』の導入告知があり、その日は丸々暇だったことから抽選を受けに行く気満々だったものの、当日、自作した昼食があまりにも酒に合いそうだったもので、ついついグビグビと1本。飲み終えた刹那、「あ、今日は抽選を受けに行く予定だった」と思い出したのだが、そのホールは車移動でなければ難儀な場所であるから時すでに遅しで、4台中3台が右肩上がりのグラフを示すデータをパソコンで眺めながら自分のバカさ加減に悲しくなったものであった。

「まぁでも、抽選で外したと思えばいいや」。その日は、こう前向きに捉えて気持ちを切り替えただけに、花火での失敗も「曇っていて見えなかったと思えばいいや」と考えたのだが、実のところ子供たちも大の花火好き。事前に知っていたのに、どうして教えてくれなかったのだと詰め寄られ、娘からは全力のデコピンをお見舞いされてしまいました。

(文=濱マモル)

『バス旅Z』、名場面ベスト5!小野真弓“男前すぎる一言”、北原里英“格好良すぎる宣言”

 コロナ禍が続くなか、6月5日に人気テレビ番組『ローカル路線バス乗り継ぎの旅Z』(テレビ東京系)の最新作が、およそ半年ぶりに放送される。

 この番組は俳優・田中要次と小説家・羽田圭介のコンビが、女性ゲストのマドンナと共にローカル路線バスのみを乗り継ぐ旅番組。第16弾となる今回のマドンナは梅宮アンナで、ルートは“岡山・後楽園~山口・錦帯橋”である。ただし途中、広島の尾道と島根の出雲大社の2つのチェックポイントに立ち寄らなければならないことになっている(順番に決まりはなく、どちらから攻めても可)。

『バス旅』といえば、前任者の太川陽介・蛭子能収コンビのオリジナルシリーズと何かと比較されている。賛否両論渦巻いてもいる。だが、それでも名場面は間違いなくあるのだ。そこで今回は、過去15回のなかからマドンナ絡みの“名場面ベスト5”をお送りしたい。

小野真弓「決まったことには文句言わない」

 第5位は第5弾から。マドンナに小野真弓を迎えたこの回は、徳島県の徳島城から香川県の丸亀城と愛媛県の宇和島城をチェックポイントとして回り、高知県の高知城がゴールだった。

 その2日目のことである。初日は順調に進んだものの、この日は一転して苦戦の連続。トータル22キロも歩いて香川県の丸亀駅から愛媛県の川之江駅までたどり着いたのだが、その途中の香川県の三豊総合病院のバス停で事件は起きた。ここまで10.5キロも歩き16時ごろに到着したのだが、ここで先に行く箕浦へのバスが17時43分までないことを知ってしまう。待ち時間は1時間40分もあるが、これに乗れば5キロ以上を歩かずに済む。

 ここで羽田が「歩いたら1時間」と見積もるのだ。すると小野は「待とうよ。待つでしょ? えっ? 待つよね? 絶対待つでしょ!」と、戸惑いの声を上げた。だが、箕浦へはバスを待つより歩いたほうが1時間以上も早く行けそうだと考えた羽田が歩こうとすると、小野が「バス出ているのになんで歩くんですか。路線バスの旅ですよ」と激しく抵抗。

 これに対し羽田は、「バスって県とかバス会社の管轄によって、全然情報が共有されていない場合が多いので、すぐ近くに県境があるんだったら、さっさと次の県に行ったほうが県の中心部に行く情報が得やすくなるんですよ」と説得。次の瞬間、小野もこれに納得したのか、「言いたいことはすごくわかりました。頑張ろう」と言い聞かせる。さらに続けて「決まったことには文句言わない」と、自らを鼓舞したのである。体はすでにボロボロなのに出た一言が“男前”だった。

優木まおみ「グラビアだ」

 第4位は優木まおみがマドンナを務めた第11弾から。この回も大分県の別府から宮崎県の日南市と鹿児島県の鹿児島中央駅を経由して熊本県の阿蘇がゴールというチェックポイント制であった。

 その3日目の正午に、ようやく1つめのチェックポイントである日南駅をクリアした一行は、鹿児島県との県境を目指し宮崎県の幸島へ向かうも、その先の大納までバスが途絶えてしまう。それでもこの約6キロの海岸沿いを歩き、次のバスまで時間があったので3人は海(=恋ケ浦)で“夏の思い出作り”をすることにした。ちなみに、放送は2019年9月末。

 そこで裸足で海に入ってはしゃぐ優木まおみの姿を見て、思わず羽田が「グラビアだ」とナイスな一言を漏らす。このときすでに2児の母だったにもかかわらず、海をバックに佇む優木の姿は、まさに女神だった。

 この回は4日間で約50キロも歩いたうえ、結局、失敗してしまった。全体的につらく、修行のような回だったなかで、この海辺のシーンは観るものにとっても一服の清涼剤となったであろう。

北原里英「歩かずゴール目指しましょうよ」

 第3位は元AKB48・NGT48の北原里英がマドンナだった第14弾から。北海道のニセコをスタートして、途中、富良野にある幾寅駅をチェックポイントにして、ゴールの知床に向かう北海道横断ルート回である。ここで北原はNGTで初代キャプテンを務めていただけあって、まさにキャプテンとしてチームを引っ張ることとなった。

 バス旅といえば、バスがつながらない区間は“歩く”というのがお約束だが、初日まったく歩かなかったことで、彼女の“やる気”がさらにパワーアップした。そして夕食の席でゴールへの強い決意が感じられる、“格好良すぎる宣言”が飛び出すのである。

「歩かずゴール目指しましょうよ」

「本当にバスだけの旅を見せましょうよ」

 また、2日目の午前中にも、こんな場面があった。次のバスまで約1時間50分もあるので、ほかの方法でルートがつながるか確認することを提案したのである。結局、ルートはなかったが、その後に関する有益な情報をゲットできた。これは喫茶店で休憩したがっていた田中だったらありえなかったファインプレーで、粘って聞き込みした甲斐があったといえる。ちなみに、最終的に一行は29キロ歩いた。

大島麻衣「勝負かけていかないと進まないですよ」

 第2位も元AKB48のメンバーがマドンナを務めた回だ。第6弾の大島麻衣である。この回は、奈良県の東大寺から岐阜県の飛騨高山を目指して旅がスタートしたのだが、3日目の岐阜県岐阜市で大きな決断を迫られる。ここから先、関方面を目指すか、美濃方面を目指すかという二者択一になった際、どちらを選択してもこの先のルートがつながるという確信が持てず決断できないでいた田中に対し、彼女は半ばキレ気味にこう詰め寄った。

「決め手がないと乗らないんですか?」

「勝負かけていかないと進まないですよ」

 それだけではない。さらに続けてこう提案したのだ。

「(関方面の)医療大学の病院に行ったらいいんじゃないですか? コミュニティバス絶対通っていますよ」

 迷う田中の背中を押す言葉であった。結局、羽田も賛同し、一行は関方面を目指したのだが、これが功を奏して結果的にゴール成功となったのである。彼女の勝ち気でスパッとした性格が吉と出た名場面であった。

村井美樹「私の人生を変えてしまいました」

 第1位は、『バス旅Z』の熱心な視聴者なら納得の場面である。岐阜県の岐阜城から鳥取県の鳥取砂丘を目指した第4弾からだ。この回のマドンナは現在、同局で不定期に放送されている“ローカルバス対ローカル鉄道”の乗り継ぎ対決旅で、鉄道チームを率いている村井美樹だった。

 その場面は3日目の夜、京都府・園部駅でのことだった。途中、約7キロの歩きを挟んだほか、朝から行動しっ放しだったため3人は疲労困憊。そんな状況で早く宿を探して休みたい田中・村井と、少しでも先に進みたい羽田の間で対立が勃発してしまう。

 そしてここで羽田の“超正論”にして名言が飛び出す。

「バスがいっぱいあるのにステイする論理は弱い」

 羽田に気圧された2人は、しぶしぶ次の桧山行きに乗るのだが、宿も見つかり、晩御飯でもお寿司が食べられた。さらに翌朝、園部駅よりも早く桧山から福知山方面に向かうバスがあったので、羽田の判断が大正解となったのである。

 後日、このときのことを振り返り、村井は「羽田さんのあのひとことが私の人生を変えてしまいました」と語っている。鉄道チーム率いる“鬼軍曹”が誕生した瞬間でもあった。

 以上、独断と偏見で5つの名場面を選んでみた。果たして最新作となる第16弾でもいくつの名場面が待っているのだろうか。

(文=上杉純也/フリーライター)

ディープインパクト「雪辱の凱旋門賞」制覇に王手! 薬物失格から15年……「16馬身差圧勝」スノーフォールがブックメーカー1番人気に

 英国の“衝撃”が日本まで伝わってきた。

 4日、英エプソム競馬場で行われた英オークス(G1)を、ディープインパクト産駒のスノーフォール(牝3歳、愛・A.オブライエン厩舎)が16馬身差という歴史的大差をつけて圧勝。日本産馬が初の英国女王に輝いた。

 まさに衝撃的な勝利だった。14頭立て芝2400mのレースで、最後の直線を好位で迎えたスノーフォールは鞍上のL.デットーリ騎手のゴーサインに応えると、一気に馬群から抜け出して後続を突き放す。その後はまさに独走状態。ライバルたちをまったく寄せ付けず、先頭のままゴール板を通過した。

 この圧勝劇には、デットーリ騎手も「たくさんのクラシックを勝ってきたけど、こんなに楽勝だったことは今までになかった」と手放しで称賛。

 かつて英オークスを勝って、凱旋門賞(G1)を連覇したエネイブルを引き合いに出し「彼女は英オークスを勝った後、キングジョージ(6世&QES・G1)も、愛オークス(G1)も、凱旋門賞も勝ちました。同じことができれば、スノーフォールも同じように素晴らしい馬だと言えます」と欧州最強の歴史的名牝に肩を並べる可能性を示唆している。

「スノーフォールは、これまで9戦3勝と決してエリート街道を進んできたわけではありません。初勝利を挙げるまでに3戦を要しましたし、昨年のフィリーズマイル(G1)では3着でゴールしたように見えましたが、実は同じオブライエン厩舎のマザーアースと取り違えられていたという前代未聞の事件が発覚。結局、マザーアースが3着でスノーフォールは8着という憂き目にも遭っています。

しかし、今年になって前走のミュージドラS(G3)で距離を2100mに伸ばしたところ、7頭中4番人気の評価を覆して3馬身3/4差の完勝。この勝利が評価されて、今回の英オークスでは3番人気に支持されていました。

また、一方でスノーフォールと取り違えられたマザーアースも日本の桜花賞(G1)にあたる英1000ギニー(G1)を勝利。オブライエン厩舎にとっても、昨年のフィリーズマイルから名誉挽回の結果になりましたね」(競馬記者)

 なお、今回の歴史的圧勝劇を受け、欧州の主要ブックメーカーはスノーフォールを今秋の凱旋門賞の1番人気に設定。この勝利は、一昨年に他界した父ディープインパクトにとっても非常に大きな一歩と言えるはずだ。

 昨年まで9年連続のリーディングサイアーに輝くなど、日本では敵なしの大種牡馬ディープインパクト。だが、一方で世界の頂上決戦となる凱旋門賞では、苦杯をなめ続けてきた歴史がある。

 それはディープインパクト自身が2006年の凱旋門賞で3位入線に敗れただけでなく、禁止薬物検出で失格となったことに起因するが、これまでフィエールマン(4番人気12着)、サトノダイヤモンド(2番人気15着)、マカヒキ(1番人気14着)など日本競馬を代表する産駒を送り込みながらも、ことごとく大敗してきた。

 凱旋門賞制覇は日本競馬にとっての悲願と言われて久しいが、その日本競馬を代表するディープインパクトにとっても雪辱を果たさなければならない舞台なのだ。

「これまで日本のトップホースが凱旋門賞で敗れるたびに、日本の軽い馬場と欧州の重い馬場の違いがクローズアップされ、日本競馬に高い適性をみせるディープインパクト産駒は、まさにその典型的な例でした。

そういった意味で、スノーフォールが重い馬場の英オークスを圧勝したことは、ディープインパクト産駒の凱旋門賞制覇に大きく近づいたと言えるでしょう。スノーフォールの母父が欧州でディープインパクト並みの成功を収めているガリレオであることが、これまでのディープインパクト産駒にはなかった欧州適性を生んだ要因の1つになっていることは間違いないでしょうね。

また、今年の2歳馬には同じディープインパクト産駒となるスノーフォールの全弟、ニューファンドランドも欧州でデビュー予定。こちらにも歴史的な快挙の期待が懸かります」(同)

 なお、スノーフォールは日本のノーザンファームの生産馬であり、もし凱旋門賞を勝利すれば、初の日本産馬による制覇ということにもなる。悲願となっている日本馬の勝利とは言えないが、間違いなく大きな一歩になるはずだ。(文=大村克之)

<著者プロフィール>
 稀代の逃亡者サイレンススズカに感銘を受け、競馬の世界にのめり込む。武豊騎手の逃げ馬がいれば、人気度外視で馬券購入。好きな馬は当然キタサンブラック、エイシンヒカリ、渋いところでトウケイヘイロー。週末36レース参加の皆勤賞を続けてきたが、最近は「ウマ娘」に入れ込んで失速気味の編集部所属ライター。