パチンコ「4万発」も軽々と吐き出す出玉力に“勝ち戦”を確信!? 状態も「絶好調」…初代継承の「激アツ台」を実戦!!

 パチンコ・パチスロを長年打ち続けているユーザーにとっての黄金時代。それはCR機・4号機が活躍していた頃ではないでしょうか。

 もちろん、現在も魅力的なマシンが数多く登場していますが、どうしても過去の名機が恋しくなることがあります。パチスロでいえば「初代・北斗の拳は最高だった」、パチンコでいえば「初代・牙狼の爆裂は本物」と、かつて活躍したマシンを懐かしむ事もあるでしょう。

 このように、業界には人気シリーズの初代が最高傑作と認識されている機種が数多く存在します。そんな原点へと回帰したスペックの新台は多く、初代で好評だった要素をセールスポイントとして発売される事も多いです。

 現在、最も注目を集めているパチンコ新台『P牙狼 月虹ノ旅人』もその一つ。初代の遺伝子を継承した1種2種混合のラウンドバトルが採用されています。出玉性能に関しても、右打ち中は全て10Rかつ81%ループという初代を彷彿とさせる仕上がりです。

 間もなくデビューということで、ユーザーのボルテージは最高潮に達していると思いますが…。そんな『P牙狼 月虹ノ旅人』よりも一足先に登場した「初代踏襲スペック」も忘れてはなりません。

 それは『P大海物語4スペシャルBLACK』です。初代『黒海』のゲーム性を完全継承している本機はST突入率100%。トータル継続率は約72%で、10R大当りの振り分けが30%という安定感の高いスペックで絶賛稼働中です。

 強烈な一撃はありませんが、優秀台に座って1日打ち切れば展開次第で「5万発」クラスの出玉獲得も可能。私も初代をよく打っていたので、同スペックのポテンシャルの高さは身をもって体験しています。

 調子の良い時は、「一撃万発」の波が何度も訪れて、結果的に大量出玉へと膨れ上がるイメージ。ライトミドルなので大ハマりする事も少なく、絶妙なスペックバランスで楽しませてくれましたね。

 そんな初代と、ほぼ同様の出玉性能で登場した『P大海物語4スペシャルBLACK』を打たないわけにはいきません。過去の輝かしい栄光を再び味わおうと、私はホールへと乗り込んだのでした。

 昼過ぎからの実戦となりましたが、『P大海物語4スペシャルBLACK』の島に運よく2台ほど空き台を発見。居心地のいい角台へ着席しました。隣はST連チャン中。どうやら隣の大当りに耐えきれなくなって空き台となっていたようです。

 隣が当ったら直ぐに席を離れる方は多いですよね。私もその中の一人なんですが、今回ばかりはそんなことは関係ありません。「1/199だし、すぐに当るだろう」といった気持ちで遊技を開始しました。

 すると、魚群を拝むことなくアッサリと1万円が溶けることに。「早く当ってくれ」という気持ちもありましたが、余裕の方が勝っていました。なぜなら、面白いように玉がヘソに入るので状態はすこぶる良好。千円あたり平均で22回はまわっていたからです。止める理由がありません。

 ここまでボーダーを上回る台を打つのは久しぶりだったので、テンションが爆上がりでしたね。文句なしのお宝台にありつければ、もはや勝ち戦も同然。「打てー!」と自分を鼓舞し、嬉々として遊技を続けました。

 しかし、大当りを引くことなく2万円目が撃沈。振動とともに訪れる激アツの「ぶるぶるチェンジ」が3回ほどきましたが、全て外れました。個人的な信頼度がガタ落ちだったので、カスタムにて同演出を出現しないように設定。初代と同じ演出構成で続行したのです。

 これが判断ミスだったのか、その後はたまに泡が出るくらいで魚群は一切なし。ひたすらハマリ続けました。完全に敗戦ムードが漂っていたのですが…。

 私がハマり続けている間も隣は絶好調。当っては連チャンの繰り返しで、4万発オーバーの出玉を獲得しておりました。その出玉推移は、まさに初代を彷彿とさせるもの。「自分だってヒキさえ噛み合えば」と熱くなり、財布にあった全兵力を注ぐ覚悟で延長戦がスタートしたのです。

 結果は聞かないでください…。勝ち戦と思っていた実戦は、一人の落ち武者を生み出しただけでした。やはり、パチンコは熱くなってやるものじゃありませんね。

 今回は私のヒキがお粗末すぎただけですが、『P大海物語4スペシャルBLACK』は初代と同様に優秀な出玉性能を誇っていることが分かりました。隣が炸裂させた4万発がいつか己の身に訪れる事を夢見て、次の給料日に再度チャレンジしたいと思います。

(文=HIRA.777)

<著者プロフィール>

 飲食店やホテルマン、営業など幅広い職種にチャレンジ。どれも長続きせずにいたが、趣味であったパチンコ関連業界へ就職し現在に至る。今では自身の体験談や、業界関係者から入手した情報などを元に記事を作成中。パチスロ4号機にハマっていたいわゆる「北斗世代」で、長きに亘り活躍するシリーズの動向に注目している。主に検定通過情報や、動画レビュー記事を担当。動画は大量出玉を実現した内容を好んで紹介している。

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技術力は高いのに…日本製のスマホが中国人に支持されない理由とは

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かつては「ものづくり大国」として、最先端の技術を世界に発信してきた日本。技術力は日本の誇りでありアイデンティティで、海外からも厚い信頼を寄せられていた。しかしその地位が、他国の発展によってここ数年で崩れかけている。

調査会社アイディーシーによると、2020年中国のスマートフォン市場は、ファーウェイがシェア1位、2位がVIVO、3位がOPPO、4位がシャオミ、5位がアップルと上位4社を中国ブランドが独占。いまや日本ブランドはほとんど見かけなくなったというのだ。“爆買い中国人”に見るように、中国は日本の技術力に信頼を置いていたのではないのだろうか。日本のスマホは、なぜ中国人からの人気を集められないのだろうか。

「技術が優れているけど実用的ではない」「値段が高い」

 中国メディア「快資訊」の記事によると、日本のスマホが中国で人気がない理由として2つの要因があるという。  1つ目は、「日本の優れた技術があまり実用的ではない」ことだ。日本製スマホに搭載された技術は優れているが、普段の利用でその技術が活用された機能を使うかというと、その頻度は極めて少ないらしい。  2つ目は、…

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パチンコ新台『P牙狼 月虹ノ旅人』遂にデビュー!“初代”の興奮が現代に蘇る!!【新台分析-パチンコ編-】

 大手メーカーのサンセイR&Dは、パチンコ新台『P巨人の星 一球入魂3000』のリリースを発表。3000発もの出玉が最大約77%で継続する超攻撃的な仕様が公開され、ユーザーの期待も高まっている状況だ。

 ただ、同社の新台の中で最も熱い視線が注がれているのは『P牙狼 月虹ノ旅人』をおいて他にないだろう。パチンコ分野における出玉の象徴とも呼べる『牙狼』シリーズの最新作が遂にホールへ導入される。

 鮮烈なデビューを果たし、数々の出玉記録を打ち立てた偉大なる『CR牙狼XX』。そのDNAを色濃く受け継いだ激アツのラウンドバトルが現代に蘇りそうな気配だ。

『P牙狼 月虹ノ旅人』(サンセイR&D)

■大当り確率:1/319.68
■賞球数:3&1&5&15
■カウント:10カウント
■ラウンド数:3Ror10R
■魔戒CHANCE突入率:50%
■魔戒CHANCE継続率:81%
■遊タイム突入条件:950回転で魔戒CHANCE突入
○○○

 大当り確率1/319.68の1種2種混合機で、初代と同じく大当り時の振り分けで継続抽選が行われるラウンドバトルが採用されている。ヘソ大当りは全て3Rとなり、その内50%が連チャンモード「魔戒CHANCE」へと突入する仕様だ。

 魔戒CHANCE中は全て10R1500発の大当りとなり、それが81%でループする強力な右打ち性能を実現。万発は当然として、一撃5万発クラスも十分に狙えるスペックに仕上がっている。

 また、本機には遊タイムが搭載されており、950回転で発動。魔戒CHANCEへ直行し、大当り濃厚という強力な恩恵となっている。初代の特徴を継承しつつ、ハマリへの救済措置も搭載されている本機に死角はないであろう。

 演出面に関しては、「G-PUSH」と呼ばれるボタン演出や、「牙狼剣の鞘」保留といった新予告が追加。「GARO保留」や「P・F・O・G」などの馴染みの激アツ演出も健在だ。ファン必見の要素が随所に盛り込まれている。

『P牙狼 月虹ノ旅人』は、西日本で6月7日から導入される予定(東日本は6月17日導入予定)。初代と同様に出玉革命を巻き起こしてくれるのか。導入後の動向が楽しみでならない。

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ソシャゲ課金、5万円はフツー? 気になる調査結果が明らかに

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株式会社SheepDogが運営するITツール比較サイト「STRATE(ストラテ)」は、2021年5月10日、全国の20歳~39歳の男女400人を対象に「ソーシャルゲームに課金したことがある方を対象としたアンケート」を実施した。その結果、20代の24%の人がひとつのソーシャルゲームに対して5万円以上も課金した経験があると回答。そのほかにも、気になる調査結果が明らかとなっている。

課金はもはや一般的? 20万円以上つぎ込む人も!

 新型コロナウイルスの影響でステイホーム期間が長くなり、断捨離して部屋がスッキリどころかガランとしたとか、庭を改造してログハウスまで自分で作ったとか、どんな分野でも突き詰める系の人はいるものだ。そしてなかには、ステイホーム期間が長引いたことで、今まで以上にソーシャルゲームを突き詰めたという人も増えているようだ。  今回の調査では、ソーシャルゲームのユーザーに対して、これまで最も課金したソーシャルゲーム(1つ)に総額いくらお金を費やしましたか?という質問を投げかけた。最も多かったのが1万円以内と答えた人で61.25%、続いて1万円~5万円程度で18…

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高校生に人気のマンガランキング! 3位ヤンジャン、2位マガジン、1位は予想通り?

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LINE株式会社が運営する、スマホ専用のリサーチプラットフォーム「LINEリサーチ」が、日本全国の高校生を対象に、マンガを読む頻度や好きなマンガ雑誌などについて調査をした。最近、高校生に限らず電車内でマンガ雑誌を読む姿を見かけなくなったが、実際のところ、何が人気で、どこで読んでいるのだろう。今回の調査では、紙・電子を問わず「週刊〇〇」や「月刊〇〇」のように、一冊に複数の作品が掲載されているマンガ雑誌を対象にしている。

第1位は予想どおり、「友情」「努力」「勝利」がキーワードの少年誌

 そもそもどれほどの人が読んでいるのだろう。調査結果によると「マンガはまったく読まない」という高校生は約18%で、80%以上は多かれ少なかれマンガを読んでいた。この「読んでいる」と回答した約80%のうち、「マンガ雑誌は読まない」と回答した人が約55%と過半数を占めている。単行本で読む人が多いというわけだが、展開が気になって「次号まで待てない」と心待ちにする、あの感じを体験していないとは……。  さて、本題の人気のマンガ雑誌だが、男女ともに1位についたのは「週刊少年ジャンプ」。2位以下に大き…

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パチスロ「朝一から爆裂!?」 リセット後の恩恵に期待ができる「モーニングマシン」特集!!

 前回ご紹介した「朝一狙える6号機」特集ですが、思いのほか大反響(?)だったので、まだまだ狙える6号機を再びピックアップ。機種はやや古めなものの、現在もホールに多く設置されているので、ぜひ参考にしていただけばと思います。

『ガールズ&パンツァーG ~これが私の戦車道です!~』(オリンピア)

 パチンコ・パチスロ両分野で人気を誇っている「ガルパン」シリーズ。本機は、AT初当り「1/461.2~1/328.5」、機械割「97.7% ~ 110.1%」、純増「約2.6枚」、1000円ベース約50.4Gの自力継続タイプである。

 朝一リセットがかかっていれば、「約30%」で内部状態がCZとなり、その期待値は「+500円」ほどあるため、狙うにはうってつけの台だ。

『哲也 天運地力』(Daiichi)

 パチスロでは予想以上の人気は出なかったものの、原作のコミックやアニメ、パチンコで高い人気を誇っていた「哲也」。

 本機は、AT初当り「1/463 ~ 1/293」、機械割「97.3% ~ 110.1%」純増「約2.5 〜 5.0枚」、1000円ベース約51Gの純増可変型AT機である。

 朝一、リセット後の1回目のボーナスが優遇される仕様で、約62%で純増「約5.0枚」の「雀聖BONUS」に期待できる。0Gスタートでも期待値は若干プラスとなるため、サクっと当りを引くことができれば、十分に恩恵を感じることができるだろう。




『モンキーターンⅣ』(山佐)

 最後は、山佐の大人気シリーズ「モンキーターン」。本機は、AT初当り「1/381.7 ~ 1/160.4」、機械割「98.4% ~ 110.3%」、純増「約2.7枚」、1000円ベース約40Gのシナリオ管理 + ゲーム数上乗せタイプのAT機だ。

 朝一、リセット後は「約25%」で天国に移行(AT後も同じ数値)。天国の最大天井が100Gとなるため、即当りに期待ができる。期待値はさほど高くないため、過度なカニ歩きは禁物だが、下手に深追いするよりも、朝一運試し程度で考えて打ってみるのはありではないだろうか。
○○○

 5.9号機から有利区間ランプが搭載されるようになったが、このランプによってリセット判別が簡単に行えるようになった。リセット狙いをする場合は、必ず確認して朝一からの遊技を楽しんでいただきたい。
(文=ひろ吉)

<著者プロフィール>

 IT業界の世界に興味を抱き、iPhoneアプリの開発を4年程経験。その後、WEBマーケティングの知識や経験を重ねてきた。パチンコ・パチスロのヘビーユーザーであり、機種のスペック等の研究に時間を注いでいる。現在はパチMAXにて、パチンコやスロットの考察記事・実戦記事をメインに作成中。自身が好む低純増・低ベース機の動向にも注目している。

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パチンコ「最大2400発」×「77%ループ」の超火力RUSH! 大量出玉の「運び屋」が躍動!!

 架空都市ロアナプラで運び屋と呼ばれる裏稼業を展開する「ラグーン商会」。この組織を中心に巻き起こる裏社会の出来事を描いた「BLACK LAGOON(ブラックラグーン)」は、コアな人気を誇るマンガ・アニメである。

 個性的なキャラや怒涛のストーリー展開など、作品の人気の秘密はさまざまにあるが、特にファンを惹きつけるのが戦闘シーン、それもガンアクションである。2丁拳銃の使い手であり、登場人物のなかでもとびきりの戦闘能力を持つイカれたヒロイン・レヴィを中心に巻き起こる火力と迫力抜群の銃撃戦は作品の真骨頂とも言えるだろう。

 そんな原作の世界観を出玉性能に落とし込んだのが『CRブラックラグーン』である。大当り確率が1/393.7であるいわゆるMAXタイプに属する本機は連チャンループ率が77%で、最大出玉となる16ラウンド2400発の大当りが44%で獲得できるのである。

 一度連チャンモードに突入すれば7000発ほどの出玉を期待できる破壊力で、本機に付けられたキャッチコピーは「超攻撃的」である。ちなみに、対戦相手によって報酬=出玉が変化するシステムは次作『CRブラックラグーン2』から導入された。

 勝率が低いキャラほど勝ったときの報酬が高くなるこの「バウンティバトルシステム」がさらに原作の世界観とリンクした機能として、本シリーズ機の人気を押し上げる要因となったのである。

 さて、初代の話に戻ろう。本機の確変システムは次回大当りまで継続するループタイプだが、さまざまな状態のモードが搭載されたモード移行が繰り返し行われるゲーム性となっている。

 最上位になるのは「キリングゾーン」。バトルに勝利すれば大当り&モード継続となる確変モードで次回大当りが約束される。このキリングゾーンでの敗北やラウンド昇格演出に失敗すると移行するのが「リベンジゾーン」。電サポ30or50or70回の時短モードだが、確変の可能性も残されているチャンスゾーンとなっている。

 一方、通常モードで移行するのが「ギャングスタパラダイスモード」と「フェアリーテイルモード」で、2ラウンド確変や小当りによって移行する潜確モードとなっている。移行時はロング系リーチハズレやブレイクチャンスという特殊な演出を経由し、後者のほうが潜確期待度は高い。

 本機の登場は2011年。MAXタイプも10年前の出来事なのである。もちろん、現在のパチンコもP機になって当時と遜色のない出玉性能を持つスペックとなっているが、フルカウント「2400発」の出玉感は大いなる魅力であった。

 16ラウンド×10カウント×15個賞球という最大限の機能を駆使して抽出される迫力の出玉を高性能の右アタッカーによって生み出す爽快感も格別。一大娯楽アクションパチンコとして大きな存在感を示したマシンである。

(文=大森町男)

<著者プロフィール>

 羽根物によってパチンコの魅力にとり憑かれ、パチンコ雑誌を製作する編集プロダクションに入社。パチンコに関する記事作りや編集業務に携わる。編集長としてファン雑誌の制作に取り組むなどの経験を活かし、その後は携帯サイトやweb、動画コンテンツなど幅広いパチンコメディアに従事。現在はフリーランスのパチンコライターとして活動。パチMaxを中心に消極的に執筆の場を広げている。

 

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JRA 安田記念(G1)グランアレグリア鉄板「◎」も波乱必至!? 女王様に歯向かうのは無謀……「無欲の差し」が三連単高配当を生む?

 現役最強か――。

 グランアレグリアの前走、ヴィクトリアマイル(G1)は、まさに圧巻のレースだった。

 牝馬限定戦とはいえ、2着ランブリングアレーに4馬身差の圧勝。大阪杯(G1)では初の2000mに重馬場と悪い条件が重なって4着に敗れたが、やはりマイルの良馬場なら敵う相手はいないのかもしれない。

 昨年はマイルG1を春秋連覇。一昨年に同じく春秋連覇を成し遂げているインディチャンプにも、昨年の安田記念(G1)で0.5秒差と全く寄せ付けなかったのだから、マイル戦でグランアレグリアを負かすのは至難の業といえるだろう。

 というわけで、今週は安田記念を予想していく。

『netkeiba.com』の予想オッズ(6/4時点)では、グランアレグリアが単勝1.3倍と圧倒的人気。2番人気インディチャンプが5.9倍、サリオスが7.6倍で続く。

 穴党を公言している身としてはグランアレグリアが敗れる可能性を考えたいところだが、東京マイルとなれば、仮に少々雨が降ったところで差し切ってしまう姿しか想像できない。

 状態も万全という想定で唯一敗れるとするなら前残りしか想像できないが、ベストの舞台ではそれすらも許さないのではないだろうか。

 先週の日本ダービー(G1)は、差し決着。Cコースに替わって2週目の東京競馬場だが、今年は例年よりも外差しが届く印象だ。

 それに加え、安田記念のメンバーを見渡すと先行馬も多数。出走馬14頭の内、近3走で逃げた経験のある馬が5頭もいる。

 陣営も「前回から中2週のローテーションになりますが、直前の反応も良かったですよ。ここまで順調ですし、再度同じ舞台ですからね」と強気。ここは能力を出し切る条件が揃ったと見た。

「◎」は、5番グランアレグリアの1着鉄板と考えたい。

 とはいえ、もちろん狙うは万馬券。近10年の安田記念の枠番傾向を見ると1~4枠が3勝に対し、5~8枠が7勝。例年よりも外差しが決まることも加味すれば、外枠有利に拍車が掛かるのではないか。

 尚且つ、ここは1強とみるグランアレグリアがいる舞台。ヴィクトリアマイルのように同馬が突き抜ければ、再び後方から差しが決まると見た。

「○」は、14番カテドラル。

 近2走は、芝1600mのG3で連続の2着。いまだ重賞勝ちもなく、脚質的にも展開頼みの面は否めない。

 関係者も「促して前へ行ったりすると、どうしても機嫌を損ねてしまうからね」と語るように、自分から動けないタイプ。ただ、グランアレグリアの圧勝を想定すれば、この「無欲の差し」こそがプラスに働かないだろうか。

 重賞勝ちがないとはいえ、一昨年のマイルCS(G1)では上がり最速。今回と同舞台のNHKマイルC(G1)では、3着とグランアレグリアに先着している。

 もちろん、この時のグランアレグリアが能力を出し切っていたとは思わないが、差しが届く流れであったことは事実。田辺裕信騎手の手腕に期待したいところだ。

「▲」は、12番ケイデンスコール。

 こちらもカテドラルと同世代。NHKマイルCで2着に入り、グランアレグリアに先着した馬だ。

 陣営は「東京はG1で2着など実績がありますし、確実に脚を使うので合っていますね」と得意コースで色気。NHKマイルC後は不振に喘いでいたが、約5カ月の休養を経て昨年末あたりから調子を取り戻してきた。

 近3走は、重賞2勝と絶好調。昨年のマイルCSでグランアレグリア、インディチャンプの3着と好走したアドマイヤマーズとは、新馬戦、NHKマイルCと2度の接戦を繰り返しており、秘めたる能力は確か。本来の末脚を取り戻した今なら、今回の強敵相手でも通用すると見た。

「☆」は、11番ダノンキングリー。

 やはり気になるのは、ダノックスの主戦・川田将雅騎手がプレミアムではなくキングリーに騎乗することだろうか。

 昨年の安田記念では7着に敗れたが、稍重馬場で内枠。騎乗した戸崎圭太騎手が「3角でペースが落ち着いた時に、ノメってハミを取ってしまいました」と話したように、馬場が影響した部分も大きそう。一昨年のマイルCSも最内枠で、最後の直線も馬場の悪い内を通らされた。

 一昨年の毎日王冠(G2)ではインディチャンプを差し切っており、東京自体の適性は十分。今回は久々となるが、陣営は「放牧で立て直して、良い頃の感じに戻ってきましたね。復調すれば、G1でも好走できる馬ですよ」と巻き返しを狙っており、狙ってみる価値はありそうだ。

「△」は1番サリオス、6番ダノンプレミアムの2頭。

 サリオスは大型馬だけに最内枠がどうかだが、昨年のマイルCSでは上り最速の5着。前走の大阪杯でも前々から粘り込み、好メンバー相手に5着と踏ん張った。内で包まれる懸念はあるが、スムーズなら能力的にも格好はつけてくるだろう。

 ダノンプレミアムは、2走前の天皇賞・秋(G1)4着が立派。アーモンドアイ、フィエールマン、クロノジェネシスと昨年の日本競馬界を引っ張った馬たちに食い下がった能力は本物と見ていい。近2年の安田記念惨敗は不安であるが、人気を大きく落としそうな今回は逆に狙い目。一昨年はスタート後に不利、昨年は前日の雨が影響した感もあるだけに、積極的に買いたい1頭だ。

 なお、人気しそうなところでは、8番インディチャンプ、13番シュネルマイスターを「消し」とした。

 インディチャンプは一昨年の安田記念勝ち馬で、昨年もグランアレグリア、アーモンドアイに次ぐ3着。ただ、昨年は最内を立ち回りロスなく完璧に乗った結果でもある。再び同じ競馬ができるかは疑問で、2番人気が予想されるだけに買い目からは外した。

 シュネルマイスターは、3歳で古馬と未対戦。ある程度人気しそうなだけに、来られたら仕方なしと諦めるつもりだ。

 以上を踏まえ、印は以下の通り。

◎5番グランアレグリア
○14番カテドラル
▲12番ケイデンスコール
☆11番ダノンキングリー
△1番サリオス
△6番ダノンプレミアム

 馬券は三連単で勝負。保険としてワイドも押さえておく。

三連単 フォーメーション
◎-○▲☆-○▲☆△△ 12点

ワイド 流し
◎-○▲☆ 3点

 ヴィクトリアマイルではグランアレグリアを「◎」としたが、前残りを予想して真逆の展開。今回はその反省も活かし、差してきそうな馬を上位に狙った。

 やはり、女王様に歯向かうのは無謀。勝気を出さずに2着狙いに徹したものが波乱を生むと見た。

(文=宍戸ハレ)

<著者プロフィール>
 競馬好きというよりは予想好き。知的推理ゲームをこよなく愛する馬券狂である。券種は基本的に三連複とワイドだが、的中率より回収率重視で軸は殆ど人気薄という生粋の穴党。馬券が当たると異様にテンションが上がるも、年に数回だけという悲しい現実と向き合っている。

羽田・新飛行ルート、重大事故への懸念相次ぐ…ANAとJAL、“裏”進入チャート存在か

 羽田空港の東京都心飛行ルートが始まり約1年が経過した。世界の大空港で例を見ない3.45度のRNAV(広域航法)進入には、国際団体のIATA(国際航空運送協会)やIFALPA(国際定期航空操縦士協会連合会)も安全運航上の懸念を表明し、共同で国土交通省に直接足を運び改善申し入れを行った。

 しかしながら、国交省の航空局はこれらも無視して強行を続けてきた。日本のパイロットは会社内での立場上、声を大にして言わなかったものの、さすがにもう黙っていられないと相次いで自身のヒヤリハットの体験や天候に応じた滑走路の運用について意見を表明したり、新ルートの中止を求めるようになってきた。

新ルートでの進入方式に悲鳴を上げるパイロットたちの声

 我が国にもパイロットが自身のヒヤリハットなどをレポートの形で航空会社や国交省に報告して、情報をすべてのパイロットと共有したり、改善提案ができる制度がある。航空安全情報自発報告制度(VOICES)である。パイロットがどんなに危険な体験や自分のミスを正直に報告しても、会社や政府は、個人を特定して行政処分等の不利益処分の根拠として使用しないことが定められている。パイロットは実名でも匿名でもかまわない。これらのレポートをとりまとめるのは、国交省の航空局や報告者の所属する組織以外の第三者機関である公益財団法人の航空輸送技術研究センターである。

 3月31日、同研究センターが航空局に対して「令和2年度航空安全情報自発報告制度に基づく提言について」という要請を行った。その内容は、新ルートの経路の運用について「最終進入において操縦の困難度が高かったとの自発報告が多数寄せられている」というものである。根拠としたパイロットの投稿件数は15件であり、それらには新ルートを体験したパイロットの生々しい悲鳴ともとれるヒヤリハットや改善提案が書かれており、重大な危険事故が発生する懸念が示されている。私は衆議院議員会館において、この問題に関する議員連盟主催のヒアリングで国交省航空局の担当役人たちにも再確認したが、その一部をそのまま紹介してみたい。以下は現役パイロット達の生の声である。

・3000ft以下でのファイナルアプローチではアップダウンを伴う10から15度のヨーイングが度々発生してとても不安定で、あまり経験したことのない揺れでした。

・対地100ft(約30m)でのバンクも左へ9.3°となっての着陸でした。

・1000ft以下では非常にRough Conditionであり、降下率も一時的に1000fpmを超えるような状況であったため、Controlに苦心した。

・(PAPIが)4whiteではPathが不明となるので、一旦G/A(ゴーアラウンド)してやり直すべきであった。

・(強風横風の時の)HND南風運用ではApproach Type、RWYの選択肢が複数あり、予測して着陸準備を全て整えておくことが難しく・・・Safety Marginが低下していた可能性があると懸念します。

・Profile(進入方式)そのものの見直しも必要かと思われます。

※上記、原文ママ。( )は著者による補足説明

 これらの意見の意味するところは3.45度の急角度の進入はコントロール(操縦)上困難があること、南西風の強い時にはこれまでB滑走路(方位220度)とD滑走路(方位230度)が使われてきたのに、AとC(方位160度)を管制官から指示されると進入中は右からの横風となり、加えて都心ビル群による乱気流や突風が加わり、危険な着陸の可能性が生じると指摘しているものである。

 報告のなかにあった対地30メートルで9.3度も傾いた事例は実に危険な状況で、そのままだと滑走路に翼端を接触していたことになる。強い南西風にもかかわらずAとCに北から侵入させた一例として、3月16日に管制官がとんでもない進入指示を出した経緯を紹介する。

 当日は午後から18時まで天候についての現況と予報で風は航空用語で「220/34G46」という、まさに台風や爆弾低気圧並みの強風と突風が吹き荒れていた。このように風が方位220度から約17m、ときどき突風が約23mという状況下にもかかわらず、管制官は方位160度でのAとCの滑走路への進入を指示したものであった。しかし、結果は当然の事として着陸できずG/A(ゴーアラウンド)が発生、そこで担当管制官があわてて従来の海上ルートのBとDの滑走路に戻したというのである。

 そもそもBとDの横風用滑走路の向きは、長年の気象庁からのデータを基に航空機が南西風に正対する確率を高くするため、方位を220度と230度にして設計されたものである。それを無視して強引にAとCに北側から方位160度で進入させると真横からの風となり、パイロットの操縦に困難をきたすのは目に見えている。

 問題は、なぜそこまでして都心ルートにこだわるのかということである。羽田空港の管制官は明らかに航空機を危うい状況に陥れたのであるが、その理由は明らかにされていない。管制官自身がプロとしての仕事ができなかったのか、上司に忖度したのか、あるいはその上司が国土交通大臣や官邸に忖度したのかは不明であるが、本来航空機の安全運航をサポートすべき国交省航空局が自ら航空機を危険な運航に誘導したことは事実であり、その責任は問われなければならない。そして今回の15件の報告は氷山の一角で、実際は報告書を出せない外国人パイロットも含めパイロット全員が同じ思いをして飛んでいると考えるべきである。

都心ルートは千葉県の騒音軽減のためと新しい理由を展開

 国はこれまで都心ルートの必要性を羽田空港の機能を拡大し、東京五輪・パラリンピック等でのインバウンドを増やすためと説明してきた。ところが今年の4月14日の国土交通委員会で立憲民主党の伊藤議員の質問に対し、赤羽国交大臣は都心ルートを続ける理由として「千葉県の一部地域の騒音軽減のため」と答弁したのであった。

 これまで都心ルートが発表された2014年以来このような説明は1度もなく、約10億円の税金を使った「羽田空港のこれから」という分厚いパンフレットなどにも一切書かれていない。これでは、これまで都民や国民に対して虚偽の説明を行ってきたことになり、責任は重大である。唐突な説明変更の理由として考えられるのは、都心ルートの大義名分がなくなったことに尽きるであろう。五輪では外国人も来なくなり、何よりもコロナウイルス感染拡大により直近でも国内線で約50%、国際線では約90%の減便となっている昨今、増便対策という名目はなくなっている。

 加えてアメリカや日本でエンジントラブルによる大きな落下物の映像がメディアに流され、いくつかの東京の区でも懸念を国に表明せざるを得なくなった。そして、予定していた騒音値をはるかに超える実態が明らかとなり、パイロットたちから運用やプロファイル(進入方式)の見直し要求が出始めて、国は袋小路に入ってしまった。そのため国は新たな理由として千葉県の一部の騒音対策として都心ルートを続ける必要があると言い出したのであろう。

正規の3.45度の進入チャートの他に「裏チャート」が存在する

 現在世界の航空会社に正規に公示しているAIP(航空路誌)では、RNAV進入は以下に示すように3.45度となっている。

 しかし、これとは別に別バージョン、一般の方にわかりやすく表現すると「裏チャート」とでもいえるものが全日本空輸(ANA)と日本航空(JAL)に存在することは、一部のパイロット以外には知られていない。その「裏チャート」も以下に紹介するが、正規のチャートとの違いは、最終的に着陸する時の角度は一般にILS(計器着陸方式)進入などでパイロットが着陸する3.0度であることだ。正規のチャートと最終進入地点と高度は同じであるが、初期の段階で3.45度よりも急な角度(約3.8度)で降りて、高度1500ftから3.0度に修正するというものだ。その地点はA滑走路では品川区の大崎付近、C滑走路では上皇さまの住まわれている高輪から天王洲アイルあたりにかけてとなる。

 そして重要なことは、なぜこのような裏チャートが必要なのかという問題である。答えは、航空会社も航空局も3.45度での着陸はパイロットにとって難度が増し、状況によってはハードランディング等の危険な着陸になることを知っているからである。裏返せば国交省は実は3.45度の進入は危ういことにもなる可能性を自らわかっていながら、ANAとJAL以外の航空会社には正規のチャートに従って急角度での着陸を強要していることになる。まさにダブルスタンダードといわざるを得ない。

 そしてこの「裏チャート」での運航は、大きな副作用があることを指摘しておきたい。それは進入角を3.0度に浅くするところでは機首を上げるためにエンジンの出力を上げる必要から、騒音がさらに大きくなることだ。品川区のそれらの地域では3.45度の降下時に比べさらにうるさくなるわけであり、実際に以前よりも騒音が大きいという声が多く寄せられている。いずれにしても、このような騒音被害をなくすためには都心ルートそのものを中止するしかないのである。

国は説明責任を果たすべき

 最後にもうひとつ、ANAはパイロットなどの職員に向けた都心ルートに関する資料で重要な部分を、一旦は配布していながら後になって意図的に削除、廃棄した可能性を指摘しておきたい。まず当初配布していた横田空域に関する箇所を見てもらいたい。

 この箇所はA滑走路からの延長線の最終降下地点が横田空域に入っていることを説明したものである。それはパイロットが、自機が横田空域を飛行中であり、米軍の航空機やオスプレイなどが近くに飛行していないかと外部監視をしなければならないために知っておくべき情報である。沖縄の那覇空港の離着陸に際し、米軍の嘉手納空域に入る際にパイロットがニアミス防止のために外部監視を強化するのと同様である。

 ところが、私がANAのこの資料を国交省とのヒアリングで取り上げた結果、これはまずいと思ったのか、国交省がANAに資料から削除、廃棄させた可能性があるのだ。ちなみにANAは、このヒアリングの件をはじめ、いきさつを知らなかった可能性もある。もしも、このような飛行の安全にかかわる重要な記述を削除、廃棄して、パイロットが横田空域を飛行していることを知らないで進入するとしたら、ニアミス事故にもなりかねない。

 私はメディアや講演会などで、3.45度のRNAV進入は騒音対策ではないと説明してきた。横田空域を飛行することから、米軍側から空域拡大のためにA滑走路の延長線の最終降下高度を引き上げるよう要求があり、国交省が急いでそれを満足させるために進入チャートを作成したと解説してきた。国交省は一貫してそれには反論もせず、騒音が1デシベルくらいは軽減できると虚偽の説明をしてきたのである。国は今でも米軍側との協議内容の公表を拒否しているが、それは事実が明らかになればこれまでの説明と矛盾することになるからだ。

 だが、仮に国交省がANAに資料の一部を削除、廃棄させたとしたら、都民、国民の命を無視して危険な運航をパイロットに行わせていることになる。不都合な資料はなかったものにするのは、これまで政権がよく使ってきた手法と同じであるが、そこまでして、なぜ都心ルートにこだわるのか。今こそ国は説明責任を果たすべきであろう。

(文=杉江弘/航空評論家、元日本航空機長)

●杉江弘/航空評論家、元日本航空機長

1969年慶應義塾大学法学部卒、日本航空入社。 DC-8、ボーイング747、エンブラエルE170に乗務。首相フライトなど政府要請による特別便の経験も多い。ボーイング747の飛行時間は1万4051時間という世界一の記録を持つ。2011年10月の退役までの総飛行時間は2万1000時間超。日本航空在籍時に安全施策の策定推進の責任者だったときにはじめた「スタビライズド・アプローチ」は、日本の航空界全体に普及し、JAL御巣鷹山事故以来の死亡事故、並びに大きな着陸事故ゼロの記録に貢献している。 航空問題と広く安全問題について出版、新聞、テレビなどメディア、講演会などで解説、啓蒙活動を行なっている。著書多数。

『ポツンと一軒家』が高視聴率を記録する現代人の心理とは?人々が離れたがっている時代へ

 各国のトップアスリートが一堂に集い、スポーツを通して世界に平和を発信する一大イベント。これが、オリンピック・パラリンピックの本来の目的であるはずだった。

 しかし、今夏に予定される東京五輪・パラリンピックに関しては、新型コロナウイルスの世界的蔓延が大きな引き金となって、開催の反対、もしくは延期すべきという声が国内外を問わず高まっている。

 当初、東京五輪・パラリンピックでは、選手も含めた大会関係者が約18万人来日すると見られていた。大会組織委員会の橋本聖子会長は、これを半分以下に減らす方針を打ち出したが、それでも東京という一都心に世界中の人が「集う」ことには変わりがない。

 しかし、私は別の観点から思う。五輪そのものより、五輪開催の是非をめぐる報道や話題ばかりが先行する状況にあって、果たして人々がスポーツの祭典を通した「集い、つながる」ことを本当に求めているのか。開催反対の声は、果たして新型コロナの蔓延だけに起因しているのか。

 何よりも「群れ、つながり合う」ことそのものを、現代人の多くは本当に心から望んでいるのか。もしかしたら、「集う」ことに多くの人が疲弊しているのではないか。そこにあるのは、新型コロナの蔓延をきっかけに表出した、「群れ、つながりたい欲求」から「個を尊重したい欲求」への潜在的願望の変化なのではないのか、と。

 この疑問に対する答えを求めて、20年近くの親交を持つ公認心理師(国家資格)の米倉一哉さんを、同氏が所長を務める「日本催眠心理研究所」(新宿区)に訪ねた。

前編はこちら

「人々が離れたがっている時代」へ

――群れ集う時代から個を尊重する時代への変化というのは、人類史において連綿と繰り返されてきたことではないでしょうか。たとえば、狩猟時代は単独や少人数での行動を常としていたはずですし、農耕時代には村社会が生まれ、それが集団化された結果、人々が群れ集う都市文化が生まれました。

米倉一哉さん(以下、米倉) そうしたくっついたり離れたりする人類の歴史において、確かに今は「人々が離れたがっている時代」に入りつつあるのかもしれません。その兆候は、すでにいくつかあります。

 一つがダイバーシティ、つまり性別や学歴、障害の有無を問わず、それぞれの特性を活かした人材を発掘するという、多様性重視の企業が多く誕生したことでしょう。いうなれば、既存の価値観に周りが合わせるのではなく、個々の特性に立脚した社会へと移り変わろうとしているということです。

――既存の価値観と言えば、『ポツンと一軒家』(テレビ朝日系)など田舎めぐりのテレビ番組の視聴率がいいですね。

米倉 既存の価値観のもと群れ集う社会にあって、多くの人がその干渉から解放されたい、自由になりたいと心の奥で思っているところ、どうやら世間のしがらみから解放されて生活している人がいることがわかった。そういう人たちはどういう思いで生き、どういう暮らしをしているのだろうか。こうした興味が、多くの人々の中で喚起されたからだと思います。

――コロナ禍でも、負の側面と正の側面があるんですね。うつで休職して引きこもっていた人が、世の中が自宅待機を推奨するようになったことで気が楽になり、回復していったという話を聞いたことがあります。

米倉 物事には表と裏の側面があり、良いも悪いもありません。コロナで多くの方が亡くなっているし、苦しみ悩んでいる人も多いので、うかつなことは言えませんが、「コロナのおかげで乗りたくもない満員電車に乗る必要がなくなり、ホッとしている」という人もいることはいました。また、引きこもりの人は世間から脱落した自分にどこかで罪悪感を抱いているものですが、コロナで巣ごもりが推奨されるようになってから罪悪感が薄れ、外に出られるようになったという事例もたくさんあります。

 ただ、良い悪いは別にして、コロナが私たちの生きる幅や選択肢を広げたことは確かだと思います。その選択肢を洗練化し、いかに私たちの心の状態に落としていくか。それによって、私たちはどんな生き方をしたらいいのか。コロナを前にして、むしろ私はそのことに注目したいと思っています。

最も大切な「自分の内面とのつながり」

 前述したように、私が閑寂とした山暮らしを始めたのは、2017年の4月からである。その5カ月前に愛息を亡くしたのが決定的な引き金となったが、自然の息吹の中で独り自分と向き合っていくうちに、ある種の哀しみを覚えながらも心が静けさで満たされていくのを、今では実感できるようになった。

 そして、IOC(国際オリンピック委員会)の意向に沿う形で、あくまでも東京五輪・パラリンピックを強硬開催しようとする大会組織委員会や政府。西側諸国がボイコットしたモスクワ五輪、東側諸国がボイコットしたロス五輪が盛り上がったように、コロナ禍の状況とはいえ、今夏の東京大会もそれなりの盛り上がりを見せるのだろう。

 しかし、その一時的な平和祭典の狂騒の中にあっても、私はテレビやラジオもない静かな山荘での「独り在る」時間を楽しむつもりでいる。

 米倉さんが最後に言った。

自分以外の誰かとつながるのは、確かに大切なことだと思います。ただ、自分自身の内面とつながることは、もっと大切なことなんですよ。そこには、とても豊かなものが潜んでいるからです。ありのままの哀しみや苦しみ、そして喜び。こうしたあるがままのご自分とつながることで、人というのはものすごくエネルギーを得ることができるんです。逆に、自分の正直な感情に抵抗することが苦しみを生みます。

 ですから、哀しいと思っている自分とつながる。もっと言えば、哀しんではいけないと思っている自分ともつながる。感情には優劣がありませんし、すべての感情とつながることが、豊かな人生を生む土台にもなるんです。そういう意味で、コロナをきっかけに、そうしたご自分の内面とのつながりを大切にしようと思うようになった人が、確かに増えてきているような気がします。

 群れる時代から、個の時代へ。この変換のプロセスは、これからも続いていくのだと思いますよ」

(文=織田淳太郎/ノンフィクション作家)