JRAヴィクトリアマイル(G1)ラヴズオンリーユーが「絶好調」M.デムーロとのコンビでアーモンドアイの7冠阻止!? リスグラシューの後継者に名乗り

 17日、東京競馬場で行われるヴィクトリアマイル(G1)は、現在G1・6勝をあげているアーモンドアイの7冠達成がなるかに大きな注目が集まっている。見事勝利することが出来ればJRA・G1最多勝に並ぶ7勝となり、さらなる記録更新も見えて来る。

 ラヴズオンリーユー(牝4、栗東・矢作芳人厩舎)に7冠阻止の期待がある。盤石のローテーションで挑むことはできなかったとはいえ、新型コロナウイルス感染拡大防止の影響で中止となったドバイ国際競走に出走を予定していたことは、アーモンドアイも同じ条件だ。

 また、ヴィクトリアマイルといえば、2006年の創設から過去14年の歴史を遡っても、1番人気は3勝しかしていない。07年は12番人気のコイウタが大穴をあけ、1番人気カワカミプリンセスが敗れた結果、3連単が228万馬券となるなど波乱の傾向が強いレースとしても有名だ。

 あのウオッカやブエナビスタといった女傑でさえ、連覇に失敗しているようにアーモンドアイといっても油断はできないレースといえる。

 この2頭が敗れた年の共通点といえるのが、前にいる馬を捉え切れなかったことだろう。ウオッカはエイジアンウインズ、ブエナビスタはアパパネと、いずれも先に抜け出した馬が圧倒的な人気馬の追撃を凌ぎ切った。鋭い末脚が武器のアーモンドアイにとっても、警戒すべきは後ろの馬より前の馬となる可能性が高いだろう。

 昨年のラヴズオンリーユーはフレグモーネを発症したため、トライアルを使えずに桜花賞を断念。ローテーションを組み直し、忘れな草賞(L)からオークス(G1)を制した。無敗の4連勝でオークス馬となったが、秋華賞を前に放牧先で右前の爪を痛めてしまい、直行でエリザベス女王杯(G1)に向かわざるを得なかった。

 レースはスローペースで逃げたクロコスミアから離れた2番手を掛かり気味に追走したものの、オークスの456キロから16キロ増えた472キロと余裕残しの馬体の影響もあってか直線ではいつもの切れが鈍り3着に敗れた。

 今回はエリザベス女王杯(G1)から半年ぶりのレースとなるが、ドバイに向けて一度仕上げてからの再調整であり、これまでのような脚部不安によるものではない。前向きな気性からもマイル戦も大きなマイナスとはならないだろう。

 そして何よりも心強いのは、先週のNHKマイルCを9番人気ラウダシオンで制したM.デムーロ騎手の騎乗だ。他の騎手が騎乗馬の折り合いを優先したことに対し、デムーロ騎手はレース展開と馬場状態に重きを置いて勝利を勝ち取った。

「無敗でオークスを制したラヴズオンリーユーの能力の高さは勿論ですが、怖いのはデムーロ騎手が手綱を取ることですね。東京の芝1600mはNHKマイルCを昨年のアドマイヤマーズ、今年のラウダシオンで連覇と得意にしている条件です。

 昨年のエリザベス女王杯を3着に敗れたとはいえ、このレースでもクロコスミアがスローペースの逃げに持ち込む展開を読んだ上で2番手追走でした。順調さを欠いての出走だったため、直線で伸びを欠いて敗れはしましたが、勝負勘はさすがでした」(競馬記者)

 デムーロ騎手はメンタルの浮き沈みがレースでの騎乗に影響しやすいタイプでもあり、一時期のスランプを脱したと思える攻めの騎乗が戻ってくれば手が付けられなくなる可能性もある。打倒アーモンドアイには先に抜け出すレース運びがポイントとなりそうなだけに、類まれな勝負勘で2週続けてあっと言わせる激走があっても不思議ではなさそうだ。

 厩舎の先輩リスグラシューは昨年の有馬記念(G1)でアーモンドアイを撃破した。ラヴズオンリーユーも偉大な先輩に続くことができるか。